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なのは「繋がる心が、私の力」 - 製作速報VIP(クリエイター) 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 13:21:04.16 ID:Rz3Gt.AO
――海鳴市 上空

 二つの光が空を翔け、何度もぶつかり合う。

なのは「フェイトちゃんを、解放して!」

 一つの光は高町なのは。
友を救うべく、大いなる闇に立ち向かう。

闇の書「無駄だ。彼女の心は今、深い眠りの中にある」

 一つの光は闇の書。
自らにプログラムされた呪いに従い、破壊の限りを尽くす。

 二つの光は衝突する度に輝きを増してゆく。
しかし彼女たちは知らない。
自らの光が大きな『影』を生み出している事を――
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小テスト @ 2024/03/28(木) 19:48:27.38 ID:ptMrOEVy0
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満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1711617334/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1711590867/

旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711498027/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459578/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:25:33.60 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459533/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:23:40.62 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459420/

2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 13:28:53.82 ID:Rz3Gt.AO
なのは「はぁ、はぁ……」

RH『マスター、大丈夫ですか?』

なのは「私は大丈夫! レイジングハート、A.C.S、行ける?」

RH『もちろん』

なのは「それじゃあ、ちょっと無理するよ!」バッ

 なのはの掛け声と共に魔法陣が展開される。

闇の書「まだそんな魔翌力が……」

なのは「レイジングハート・エクセリオン、エクセリオンモードA.C.S……展開っ!!」
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 13:40:12.41 ID:Rz3Gt.AO
闇の書「来るか」

なのは「エクセリオオォォン……!」

ゴゴゴゴッ!

なのは・闇の書「!!」

 なのはが闇の書へ突撃しようとした刹那、とてつもない地鳴りが二人を襲った。
雲に覆われていた空は闇に包まれ、海は激しく波打っている。

なのは「な、何!?」

闇の書「なんだこれは……この世界の闇が溢れ出している……?」
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/09(月) 14:29:36.99 ID:XRuVoxA0
おのれディケイド…
5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 14:34:35.66 ID:Rz3Gt.AO
なのは「これもあなたの仕業なの!?」

闇の書「違う、これは……」

『この世界は繋がった』

 なのはが闇の書を問いただしていたその時、二人の頭の中で声がした。
闇の底から聞こえて来るような重い響きを内包する声は、戸惑うなのはを無視するように続ける。

『心の光が消えた世界、間もなく闇に飲まれる世界』

なのは「だ、誰! 誰なの!?」

『……――』

なのは「えっ……?」

『お前は何も知らない』

『何も知らない者が何を見ても、何も理解出来ない……』

 そう呟いたきり謎の声は止み、なのはの問い掛けに答えることはなかった。
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 14:38:03.49 ID:iik8lEDO
ふむ
7 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 14:52:55.08 ID:Rz3Gt.AO
闇の書「そうか、そういうことか……」

なのは「どういうこと!? 光が消えたとか、闇に飲まれるとか!」

ピピッ!

エイミィ『なのはちゃん! 聞こえる!?』

なのは「エイミィさん! 何が起こってるんですか!? それにこの揺れ……」

エイミィ『分からない! ただ、あっちこっちの世界で次元……震が……なっ……!』ザザザー

なのは「エイミィさん!? エイミィさん!」
8 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 14:58:14.33 ID:lX6fZ2Qo
ほう……
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 15:07:34.42 ID:Rz3Gt.AO
なのは「通信まで……本当にどうなっちゃったの……?」

闇の書「既にここまで闇が迫っているということだ」

ズゥン!

 再び大きな地鳴りがしたと思った矢先、なのはの目の前で空が割れた。
割れた先には何も見えない。
ただ深い闇が広がっている。

なのは「あ、あれは……!?」

闇の書「私は闇だ、闇を拒む事は出来ない。闇に飲まれたら、後は同化するだけだ」

なのは「闇の書、さん?」

闇の書「だがお前は違う。心に光を宿したお前なら、世界を……」

 スッと闇の書がなのはへ右手を差し出す。
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 15:18:51.19 ID:Rz3Gt.AO
闇の書「高町なのは、光を返す」

 闇の書の右手がまばゆい光に包まれ、一気に弾ける。
弾けた光の跡には、闇の書へ吸収されたはずのフェイトの姿があった。

なのは「フェイトちゃん!」

フェイト「なの……は……」

 弱々しく呟き、フェイトは気を失ったように倒れ込む。
なのははフェイトの体を抱えるべく手を伸ばす。

なのは「えっ――」

 しかし、なのはの手が触れると同時に、フェイトは煙のように消えてしまった。

なのは「フェイト……ちゃん……」
11 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/09(月) 15:26:30.37 ID:j4y6upk0
KHbbsでスレタイみたいなセリフ聞いたな
12 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 15:33:10.77 ID:Rz3Gt.AO
ゴゴゴゴ…

 フェイトに触れた指先を見つめ呆然とするなのはに、打ちひしがれている暇は無かった。
今度は空に出来た裂け目が更に大きくなり、大地や建物を飲み込み始めたのだ。
 割れた空を仰ぎ、闇の書はつぶやく。

闇の書「残された時間は少ない……私はもう戻れない……」

 闇の書は抵抗するそぶりも見せず、空の割れ目へと吸い込まれてゆく。
 闇の書が飲み込まれる間際、なのはの耳に彼女の声が届いた気がした。

闇の書「頼む。主を救ってくれ」
13 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 15:45:37.87 ID:Rz3Gt.AO
 呟きだけを残し、闇の書は割れ目の中へ消えて行った。

なのは「主……はやてちゃんを……?」

RH『マスター、何かが来ます!』

なのは「! 今度は何っ!」

 なのははレイジングハートを構え周囲を見渡す。
しかし、『それ』は空、割れ目の中からやって来た。

RH『上です!』

 レイジングハートが警告を発した時には既に、『それ』の巨大な手はなのはのすぐ頭上だった。

ズドォン!
14 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 15:59:15.36 ID:Rz3Gt.AO
なのは「きゃああぁぁっ!」

 『それ』の一撃は消耗していたなのはのオートバリアを貫き、地面へとたたき付けた。

なのは「ぐ、うぅ……」

 すぐに立ち上がろうとするが、手足が動かない。
見ると、地面から湧き出た黒いバインドのようなもので手足が拘束されている。

なのは(う、動けない……!)

 黒いバインドはなのはの全身に絡みついていき、その身をズルズルと闇の中へと引きずり込んでゆく。
15 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 16:06:31.47 ID:Rz3Gt.AO
なのは(こんな……こんな、何も分からないまま終わるの……?)

なのは(フェイトちゃん、はやてちゃん……助けたい人がいっぱいいるのに……)

なのは(こんなの、やだ……)

なのは(……そういえば、最近こんなことあったよね……)

なのは「……フェイトちゃん、助けて」

フェイト(なのはっ!!)

なのは「!」

 ――なのはの視界がまばゆい光に包まれた。
16 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 16:16:46.16 ID:Rz3Gt.AO
――

クリスマスの近付いていた十二月末。

第97管理外世界、通称『地球』は消滅した。

――
17 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 17:00:49.78 ID:lX6fZ2Qo
おいまだか
18 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 17:20:01.84 ID:Rz3Gt.AO
――トラヴァースタウン 裏路地

なのは「う、うぅん……」

RH『マスター、気が付きましたか?』

なのは「うん、いたた……レイジングハート、ここはどこ……?」

RH『海鳴でないことは間違いありません。どうやら先程の次元震で別の世界へ飛ばされてしまったようです』

なのは「次元震……じゃあ、海鳴は……」

RH『……』

なのは「……行こう、レイジングハート。とりあえず、ここが何処か調べなきゃ」

RH『分かりました』
19 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/09(月) 17:29:13.26 ID:5Sf6pkAO
某勇者「つながる心が俺の力だっ!!」
20 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 17:52:58.23 ID:Rz3Gt.AO
なのは「何が起こるか分からないからね、一応デバイスモードで待機しといて」

RH『……』

なのは「レイジングハート?」

RH『処理を実行出来ません』

なのは「えっ?」

RH『新たにダウンロードされたプログラムによって、他の処理がブロックされています』

なのは「プログラム? ……削除は?」

RH『先程から試みていますが……っ!!』
21 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 17:58:48.47 ID:Rz3Gt.AO
なのは「レイジングハート! どうしたの!」

RH『強制インストールが始まりました』

なのは「ええぇっ!? ちゅ、中断中断!」

RH『不可能です』

なのは「そんな……っていうかなんでそんなに冷静なのぉ!?」

カッ

なのは「きゃあっ!」

 レイジングハートが目も開けていられないほど光り輝く。
22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/09(月) 18:18:25.33 ID:NQzsPEDO
今日のKHスレ
23 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 18:25:37.00 ID:Rz3Gt.AO
なのは「ん……。レイジングハート?」

RH『プログラムネーム“キーブレード”、インストールが完了しました』

なのはの手に握られているレイジングハートは、彼女の知る変形後の姿のどれにも当て嵌まらなかった。
かつての杖としての面影やカラーリングは残していたが、杖というよりは鍵に近い形状になっている。
グリップエンドにはスタンバイモードのレイジングハートがぶら下がっていた。

なのは「これ、鍵、みたいな、剣……? 何これ?」

RH『分かりません。恐らく鍵のような剣でキーブレードなのでしょう』

なのは「はぁ、もうなんなのぉ……」
24 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 18:34:00.32 ID:Rz3Gt.AO
「そいつはキーブレード。そしてお前は選ばれた者だ」

なのは「!」

 なのはが顔を上げると、いつの間にか目の前に長髪の青年が立っていた。
手にはよく分からない形状をした剣、額には傷。
あからさまな危険人物だった。

「まさか、こんな子供がキーブレードに選ばれるとはな……」

なのは「あの、あなたは……?」

「そんなことはどうでもいい。少し眠ってもらうぞ」

ダッ

 青年はなのはの言葉に耳も貸さず、一気に距離を詰めて襲い掛かってきた。

なのは「!」

バリバリバリ!

「なにっ!」
25 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 18:42:19.09 ID:Rz3Gt.AO
 なのはのシールドに青年の攻撃は弾き返され、青年は反射の勢いで宙に投げ出される。
しかし青年は慣れた様子で態勢を立て直し、少し離れたところで着地した。

なのは(あの人、戦い慣れてる!)

「防御魔法か。なるほど、ただの子供ではないらしい」

 思わぬ強敵に、レイジングハートを構えるなのは。

「あまり時間を取りたく無い。ユフィ!」

ユフィ「あいさっ!」

ボフンッ

なのは「きゃっ!?」
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 18:48:27.39 ID:Rz3Gt.AO
 何かの爆発音と共に、なのはの周りに煙りが立ち込める。

なのは「なに、これ……か、体……が……」

バタン

ユフィ「いっちょ上がりだね、スコール」

レオン「レオンと呼べ。さっさとこいつを宿屋へ運ぶぞ」

ユフィ「りょーかい! そんじゃま、失礼してっと」

RH『あなたたちは何者ですか?』

ユフィ「うおわぁっ!? キーブレードが喋った!?」

レオン(……どうやら状況は、俺たちが思っているより悪いらしい)
27 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 19:00:14.94 ID:Rz3Gt.AO
――トラヴァースタウン 宿屋

フェイト「……のは……なのは……」

なのは「……ん、ん」

フェイト「大丈夫?」

なのは「あ、うん……大丈夫だよ、フェイトちゃん……」

フェイト「フェイト? だれそれ?」

なのは「!?」ガバッ

ユフィ「私にはユフィっていう可愛い名前があるんだからね!」

なのは「あ、す、すみません……」
28 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 19:03:06.24 ID:Rz3Gt.AO
レオン「気が付いたか」

なのは「! さっきの……!」

レオン「そう身構えるな」

ユフィ「そうそう。こんないかつい顔してるけど、結構ナイーブなとこが」

ゴッ

レオン「話を続ける」

なのは「あ、は、はい……」

ユフィ「殴ることないじゃん……」ヒリヒリ
29 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 19:17:32.96 ID:Rz3Gt.AO
レオン「そちらの事情はこいつからだいたい聞いている」

RH『Yes』

レオン「まさか時空管理局の魔導師だったとはな。通りであんな反応が出来た訳だ」

なのは「いやそんな、魔導師って言ってもお手伝い程度で……」

レオン「なんでもいい。ちょうど管理局の人間とはコンタクトが取りたかったところだ」

ユフィ「キーブレードの勇者様ともね!」

なのは「あ、あの……そろそろ何が起きてるのか、説明してくれませんか?」

レオン「そうだな、まずは今世界で起きている異変についてからだ」
30 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/09(月) 19:25:16.55 ID:NQzsPEDO
やばい。ミ●キーマウスがくるぞ。
31 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/09(月) 19:38:59.98 ID:8avScQAO
カイはどうなったんだっけ
32 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 20:16:33.49 ID:Rz3Gt.AO
レオン「今この世界では……」

コンコンッ

レオン「!」ガタッ

 物音がするやいなや、剣を構え扉の横に張り付くレオン。

レオン「……空」

「陸、だったかな?」

レオン「海だ」

ガチャ

エアリス「そうだっけ?」

ユフィ「レオンー、この合言葉意味あるのー?」

なのは(にゃはは、悪い人たちじゃないみたい……)
33 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 20:21:31.20 ID:Rz3Gt.AO
エアリス「はい、緑茶。落ち着くよ」

なのは「あ、ありがとうございます。えっと……」

エアリス「私、エアリス」

ユフィ「さっきも言ったけど、私は可愛いユフィちゃん!」

レオン「レオンだ。話を続けるぞ」

なのは「お願いします」
34 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 21:31:56.34 ID:lX6fZ2Qo
 
35 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 23:16:53.24 ID:Rz3Gt.AO
レオン「まず、お前は今回の事態をどれくらい把握している?」

なのは「いや、その、正直なんにも……」

レオン「そうか……。単刀直入に言う。今、世界が次々に消滅する事件が起きている」

なのは「世界が消滅っ!?」

レオン「ああ。心なき者、『ハートレス』によってな」

なのは「ハート、レス……?」

ユフィ「そ、簡単に言えば人の心を食べる化け物だね」
36 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/09(月) 23:25:36.86 ID:Rz3Gt.AO
レオン「奴らは人の心を奪い、最終的には『世界の心』を奪う」

エアリス「世界の心、奪われちゃうと、その世界、壊れちゃうんだ」

なのは「それじゃあ、やっぱり海鳴は……」

レオン「……ここは故郷を失った者がたどり着く街だ。恐らくお前の世界も破壊されているだろう」

なのは「そ、そんな……お父さん、お母さんは!?」

ユフィ「……」

なのは「お兄ちゃん、お姉ちゃん!」

エアリス「……」フルフル

なのは「アリサちゃん……すずかちゃん……!」

レオン「……誰にも、なんとも言えないことだ」
37 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/09(月) 23:33:49.29 ID:Rz3Gt.AO
ユフィ「で、でも! 希望が無いわけじゃないんだよねーこれが!」

なのは「希望?」

エアリス「そう、あなたのもってる、キーブレード」

RH『Me?』

なのは「そうだ、この鍵なんなんですか? 急にレイジングハートの形まで変わっちゃって……」

レオン「詳しい事は俺達にも分からない。だが、そのキーブレードはハートレスにとって邪魔な存在らしい」

ユフィ「つまり、それを使ってどうにかすれば、この状況を一変させられるかも知れないってこと!」

なのは「どうにかって、どうすれば……」

ユフィ「それが分かったら苦労しないってー」

なのは「そんなぁ……」
38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/09(月) 23:39:58.73 ID:Rz3Gt.AO
エアリス「ハートレスについて書かれたレポート、なにか載ってるかもしれない、けど……」

なのは「けど?」

ユフィ「世界崩壊の時、あっちこっちの世界に散らばっちゃったんだよね」

なのは「結局八方塞がりかぁ……」

レオン「そう腐るな。キーブレードが、そしてそれを持つお前が希望であることに変わりはない」

ユフィ「そうそう、こういうときは明るくね!」

なのは「は、はぁ……」
39 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/09(月) 23:46:52.74 ID:Rz3Gt.AO
なのは「そういえば、なんで私を気絶させたんですか? ちゃんとお話してくれれば私……」

レオン「さっきも言ったが、キーブレードはハートレスにとって邪魔な存在だ」

エアリス「もちろん、持ち主のキミもね」

レオン「だから奴らをまくために、お前の心を隠す必要があった」

ユフィ「奴ら変に敏感だからさ。なのはもちゃんと何が起きてるか聞けて良かったでしょ?」

なのは「あ、ま、まぁ……」

ガシャァン!!
40 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/09(月) 23:52:07.14 ID:q6jp0Xw0
期待
41 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/09(月) 23:57:01.84 ID:Rz3Gt.AO
 黄色い目に真っ黒な顔と体を持った何かが、ガラスを破って部屋へ飛び込んでくる。

なのは「きゃあ!?」

ユフィ「レオン!」

レオン「ちっ、奴らもうここを嗅ぎ付けたか!」

 最初の一匹を皮切りに、様々なハートレスが部屋へと侵入してくる。

なのは「これがハートレス!」

レオン「ユフィはエアリスを連れていけ! なのはは俺と来い!」

なのは「は、はい!」

ガシャーン

 ハートレス達が侵入してきた窓とは違う窓から部屋を脱出する。
42 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 00:08:08.77 ID:X9liHAAO
レオン「いつもより数が多い……どこかにこいつらを率いている親玉がいるはずだ……」

カサカサ

 レオンの後ろからハートレスが襲い掛かって来る。

レオン「しまっ!」

なのは「シュート!」

 しかし、レオンがハートレスの餌食になる直前、桃色の弾がハートレスを吹き飛ばした。

レオン「……借りが出来たな」

なのは「そんな、借りなんて」

レオン「すぐにでも返したいところだが、今はこいつらの親玉を探したい」

レオン「二手に別れるが大丈夫かと聞こうと思ったが、どうやら大丈夫そうだな」

なのは「はい!」

レオン「よし……俺は1番街へ行く、お前は2番街へ回ってくれ」

なのは「分かりました! 行くよ、レイジングハート!」

RH『了解です、マスター』
43 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/10(火) 07:56:13.40 ID:X9liHAAO
――トラヴァースタウン 2番街広場

なのは「ディバイィィン、バスタアァァ!!」

ズドォン!!

 大量のハートレスが消し炭と化す。

なのは「良かった、魔法は普通に使えるんだね」

RH『むしろ絶好調です』

なのは「よし、このまま親玉も……」

RH『マスター、親玉登場のようです』

なのは「!」

 なのはの頭上からガシャガシャと音をたてて降ってきたのは、紫色の鎧だった。
両腕、両足、胴体の五つのパーツに分けられている。

なのは「これ、鎧……?」

ガタガタガタガタ!

 突然、鎧たちが振動し始めた。
鎧と鎧がぶつかり合い、中身が空洞なのか乾いた音が響き渡る。
そしてなのはが呆気にとられているうち、なんと鎧たちは人型に浮き上がったのだ。
44 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 08:34:41.15 ID:X9liHAAO
なのは「! この鎧って……!」

 なのはは目の前で浮かぶ鎧に見覚えがあった。
いや、忘れるはずもない。
この鎧はなのはに一撃お見舞いし、外の世界へと引きずり出した張本人だからだ。

なのは「私を追ってきたの……?」

 鎧は何も答えない。
代わりにたたき付けられたのは鎧の右拳だった。

なのは「わぁっと!」フワッ

 なのはは空へ飛び上がり拳を回避する。

なのは「お話出来る相手じゃなさそうだね!」

バババババ!

 なのはの足元に魔法陣が展開され、四つの光弾が生成される。

なのは「アクセルシューター、シュゥゥゥト!!」

ズビュビュゥン!!

 レイジングハートを振りかざすと同時に光弾が鎧へ突進してゆく。
狙いは弱点と思わしき胴体部。

バチン!

なのは「! 弾かれた!」

 しかし光弾は胴体部を直撃する寸前、鎧の両腕によって弾かれ爆散した。

RH『しかしダメージは通っているようです』

なのは「うん! まずは邪魔な手足を破壊しないと!」
45 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 08:55:15.54 ID:X9liHAAO
 鎧から飛んでくる手足の攻撃を自慢の飛行でかわし、光弾で着実にダメージを与えていくなのは。
鎧の手足はあっという間に右手と左足を残すのみとなった。

なのは「次は一番厄介な右手! シュート!」

 生成した光弾すべてを右手へ向け一斉に放った。
着弾と同時に光が弾け、爆煙がなのはと鎧を隔てる。

なのは「よし、最後は左足を破壊すれば」

 なのははレイジングハートを構え、再び光弾を生成しようとした。
だが魔法陣を展開しようとした瞬間だった。
爆煙の中から破壊したはずの右手が襲い掛かってきたのだ。

なのは「えっ! きゃあ!!」

 不意をつかれ、なすすべもなく鎧の手中に収まるなのは。

なのは「な、なんで……あっ!」

 なのはの目に飛び込んで来たのは、破壊された左足のパーツ。

なのは(そうか、左足で右手をガードしたんだ……!)
46 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 09:16:21.84 ID:X9liHAAO
 冷静に状況を判断している暇もなく、鎧はなのはを握り潰そうと力を入れる。

グググ…

なのは「ぐ、く……うぅ……!」

なのは(このままじゃ……!)

タッタッタッタッ

バッ!

レオン「ラフディバイド!」

ザシュ!!

 なのはを握り潰そうとしていた右手は、レオンの一撃によって両断され霧散する。

なのは「レオンさん!」

レオン「借りは返した。行け、なのは!」

なのは「はい!」

 なのはは魔法陣を展開し、レイジングハートを両手で構える。
一方胴体のみになった鎧は万策尽きたのか、高速で回転しながらなのはへ突っ込んで行く。
47 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 09:25:46.77 ID:X9liHAAO
なのは「ディバイイィィィン……バスタアアァァァ!!」

ズドドドドド!!

ガードアーマー「……! ……!」

 なのはの放った必殺の一撃は鎧を貫き、胴体に大きな風穴を開けた。
鎧は力尽きたかのように地面へ転がり落ち――

ドカアァァン!!

――爆散した。
48 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 09:30:00.68 ID:X9liHAAO
――トラヴァースタウン 1番街

ユフィ「いやー凄いね! こんなちっちゃいのにあんな大きなハートレス倒しちゃうなんて!」

エアリス「さすが、管理局の魔術師さん」

なのは「そんなことないです。あの時レオンさんが助けに来てくれなかったら……」

レオン「勘違いするな。俺は借りを返しただけだ」

ユフィ「まったまたー! レオンってばツンデレー!」

ゴッ

レオン「お前は壁とでも話してろ」

ユフィ「またぶったァ……」

なのは「にゃはは」
49 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 09:44:16.90 ID:X9liHAAO
「おうレオン、頼まれてた発信機持って来たぜ! おっ、そいつが例の嬢ちゃんか」

なのは「あ、は、初めまして! 高町なのはです!」

シド「俺はシドってんだ。よろしくな、嬢ちゃん」

レオン「ちょうど良い。なのは、これから時空管理局と通信をする」

なのは「管理局に?」

ユフィ「前から通信したかったんだけど、こんな外れの世界じゃ通信先座標も分からなくてさ」

エアリス「世界の現状、知らせたいけど、信じてもらえる確証、ないし……」

レオン「だが、座標はレイジングハートに教えて貰った。それに今は関係者のお前もいる」

なのは「私が橋渡しをすればいいんですね」

レオン「飲み込みが早くて助かる」
50 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/10(火) 09:56:27.76 ID:X9liHAAO
なのは「わかりました。信じてもらえるかはわからないけど、頑張ります!」

レオン「頼む。よし、始めるぞ」

ピッ

ザザー…

――次元航行艦アースラ

エイミィ「……」カタカタカタ

クロノ「少し休んだらどうだ? 事件発生からまともに寝てないんだろう?」

エイミィ「クロノ君だってそうでしょ? 私だけ休む訳には行かないよ」カタカタカタ

クロノ「……次元世界各地で大規模な次元震の発生、さらに未確認生命体の異常発生、おまけに闇の書も行方知れず」

エイミィ「はは、とてもじゃないけど休めるような状況じゃないでしょ……」カタカタカタ

クロノ「……一体、今世界に何が起きているんだ」
51 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/10(火) 10:02:53.23 ID:X9liHAAO
ピピピッ

クロノ「! 次元間通信、誰からだ?」

エイミィ「発信者不明、発信元は……えっ?」

クロノ「どうした?」

エイミィ「おかしいな、ここの座標、何もないはずなんだけど……」

クロノ「……繋いでみよう。もしかしたら救難信号かもしれない」

エイミィ「了解!」カタカタ

ピッ

なのは『あ、繋がった! こちら高町なのはです! 時空管理局、応答願います!』

クロノ「!」

エイミィ「な、なのはちゃん!?」
52 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 10:10:08.81 ID:X9liHAAO
なのは『その声……エイミィさん!』

クロノ「無事だったのか!」

なのは『クロノ君も! うん、こっちは大丈夫。そっか、レイジングハートが教えたのってアースラの番号だったんだね』

エイミィ「良かった! 何回通信しても連絡が取れなかったから、もうだめかと……」

なのは「すみません、エイミィさん。私もレイジングハートもいろいろあって……」

クロノ「とりあえず無事で何よりだ。今からそちらへ保護に向かう」
53 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 10:15:51.88 ID:X9liHAAO
なのは『あ、ねぇ、クロノ君!』

クロノ「ん、どうかしたか?」

なのは『こっちにきながらでいいから、ちょっと聞いてほしい事があるの』

エイミィ「聞いてほしいこと?」

なのは『えっと、私もだいたいしか事態を把握してないんで……』

レオン『そこから先は俺が説明させてもらう』

クロノ「君は?」

レオン『俺はレオン。スコール・レオンハートだ』

なのは(あれ? レオンが名前じゃないんだ……?)

レオン『今世界で起きている出来事、俺の知る範囲で説明する』
54 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 10:21:36.34 ID:X9liHAAO
……

レオン『……以上が俺の知るすべてだ』

エイミィ「そんなことが起きてたなんて……」

クロノ「心を喰らう化け物、ハートレス。世界の崩壊。そして、キーブレード……」

レオン『信じるか信じないかはあんたたち次第だが……頼む、信じてほしい』

なのは『私からもお願いします!』

クロノ「そうだな……」

リンディ「なのはさんがここまで言うんだもの。真実に違いないわ」

クロノ「か、艦長!」

なのは『リンディさん!』

リンディ「なのはさん、とりあえず無事で良かったわ」

なのは『ありがとうございます!』
55 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 10:27:21.13 ID:X9liHAAO
リンディ「とりあえず、今からそちらへ向かうわ。なのはさんを保護してくれた方たちにもお礼がしたいし」

ユフィ『お礼なんてそんなァ。それじゃマテリアを』

レオン『黙ってろ』

ユフィ『へーい』

リンディ「ふふ、いい人たちみたいね」

なのは『はい、とっても!』

リンディ「それじゃあ、つもる話はそちらへ着いたらと言うことで」

なのは『はい、わかりました。……あの』

リンディ「?」

なのは『地球は……どうなったんですか……?』

リンディ「!」
56 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 10:40:59.06 ID:X9liHAAO
リンディ「それは……」

クロノ「崩壊したよ」

エイミィ「クロノ君!」

なのは『そっか……うん、ありがとう、クロノ君』

リンディ「ごめんなさい、なのはさん。私たちがいたにも関わらず……」

なのは『大丈夫です。レオンさんが言うには、このキーブレードが世界を救う希望だから』

リンディ「希望……そうね。なのはさん、希望はしっかり持って、その辺に落とさないようにね?」

なのは『はい!』

クロノ「それじゃあ一旦切るぞ。以降は新しくなったレイジングハートに通信を入れるからそのつもりで」

なのは『うん、それじゃあ後でね』

クロノ「ああ」

ピッ
57 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/10(火) 10:49:59.53 ID:X9liHAAO
クロノ「艦長、ご指示を」

リンディ「そうね、これよりアースラはなのはさんから通信があった座標に移動。エイミィは本部に今の話の主旨を連絡してちょうだい」

エイミィ「了解しました」

リンディ「さて、また忙しくなりそうね」

――トラヴァースタウン 1番街

レオン「とりあえず、話は伝わったようだな」

ユフィ「話のわかる人で助かったよ」

エアリス「なのはちゃんのおかげ、だね。ありがとう」

なのは「そんな、どういたしまして。あ、私ちょっとトイレ言ってきます」タッタッタッ

ユフィ「そんじゃ私も」

レオン「待て」ガッ

エアリス「なのはちゃん強がってるけど、すごくショック、受けてる……」

シド「お前もわかるだろうよ。『あの街』を奪われたお前ならよ」

ユフィ「……だからこそ、のつもりだったんだけどねェ」
58 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 10:58:33.47 ID:X9liHAAO
――数時間後 トラヴァースタウン 1番街世界の扉前

ギイィ…

クロノ「こんな辺境に世界が……」

リンディ「いい街じゃない。なんだかオシャレで」

なのは「リンディさん、クロノ君!」

クロノ「なのは!」

レオン「スコール・レオンハートだ。歓迎する……と言っても、粗茶位しか出せないが」

リンディ「時空管理局、リンディ・ハラオウン提督です。お構いなく♪」

 どちらからともなく握手を交わす二人。
59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 11:03:41.86 ID:X9liHAAO
――トラヴァースタウン 1番街カフェテラス

エアリス「どうぞ、緑茶です」

リンディ「どうも。あら、このお茶……」

エアリス「あ、わかりました? 緑茶は、砂糖を入れると美味しいんですよ?」

リンディ「あらあら、こんなところに同士がいるなんて♪」

なのは(だからさっきのお茶甘かったんだ……)

クロノ(甘い……)スズ…

レオン(客にはやるなとあれほど……)
60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 11:18:23.92 ID:X9liHAAO
リンディ「まずは、なのはさんを保護していただいてありがとうございました」

レオン「あのまま放っておいたら、キーブレードハートレスの手に渡っていた。それを防いだまでだ」

リンディ「ふふ、そうですね。そういうことにしておきましょう」

レオン(やりづらい相手だな……)

クロノ「それからさっきの件、本部の方に連絡させてもらった」

クロノ「何かしらの対策はとるそうだが……状況が状況だ。あまり過度な期待はしないでくれ」

レオン「いや、管理局に危機が伝わっただけでも充分だ。感謝する」
61 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 11:25:53.75 ID:X9liHAAO
……

クロノ「伝えることはこれくらいかな」

レオン「ああ。おかげで事態がどの程度進行しているか掴めた」

リンディ「こちらもです。ご協力感謝します」

クロノ「それじゃあ、僕らはこの辺で。なのは、行こう」

なのは「……」

リンディ「なのはさん?」

なのは「あ、あの! リンディ提督、お願いがあります!」

リンディ「何かしら?」

なのは「私、世界を旅したいんです!」

クロノ「なんだって!?」

リンディ「世界を?」
62 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 11:33:16.96 ID:X9liHAAO
なのは「実は、ハートレスを研究してた人のレポートがあったんですけど、それが世界中にちらばっちゃって」

なのは「もしかしたら、そのレポートにどうすれば世界を救えるか書いてあるかも知れないんです!」

レオン(あの話を覚えていたのか)

クロノ「レポートを探すくらいなら部隊を編成させれば……」

なのは「それだけじゃない!」

クロノ「!」

なのは「私、散り散りになったみんなを探しに行きたい。旅をしていれば、みんなに……」

なのは「フェイトちゃんやはやてちゃんに会えるかも知れないから!」
63 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 11:37:10.79 ID:X9liHAAO
なのは「お願いします!」

クロノ「そうは言ってもだな……」

レオン「なのは、行ってこい。友達を探すなら、なおさらだ」

クロノ「ちょ、何を勝手に!」

リンディ「そうね、いいかも知れないわね」

クロノ「艦長まで!」

リンディ「大丈夫よクロノ。なのはさんは強い子だもの、きっとうまくやってくれるわ」

なのは「リンディさん……!」
64 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 11:52:35.86 ID:X9liHAAO
「話は聞かせて貰ったわ!」

「あ、アリサちゃん!」

なのは「えっ……!?」

 物陰から少女が二人飛び出してくる。

シド「なんだオメェら、なのはの知り合いだったのか?」

レオン「シド、彼女たちは?」

シド「ああ、1番街でうろうろしてるのを拾ってな。うちに匿ってやってたんだが、まさかなのはと同じ世界の人間とはなぁ」

なのは「アリサちゃん、すずかちゃん! ど、どうして……」

アリサ「どうしたもこうしたも無いわよ! なのはに助けられた後、急に地震が来て……」

すずか「気が付いた時にはここにいたんだ」

なのは「そうなんだ……」
65 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 11:56:50.13 ID:X9liHAAO
なのは「じゃなくて! 本気なの!? 一緒に来るって!」

アリサ「当たり前でしょ!」

なのは「訳わからないのに!?」

アリサ「訳わからないけど!」

なのは「危ないのに!?」

アリサ「危ないけど!」

なのは「すずかちゃーん……」

すずか「アリサちゃん、言いだすと聞かないから……」

アリサ「だってよ? なのはが一人で頑張ってるのに、私たちだけ何もしないなんて考えられないじゃない!」

すずか「それはそうだけど……」
66 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 12:01:58.82 ID:X9liHAAO
クロノ「あー、君たち、気持ちはわかるが……」

リンディ「旅は道連れ世は情け、いってらっしゃい、三人共」

クロノ「艦長!?」

シド「良かったじゃねぇか! 許しが出たぜ!」

アリサ「ありがとうおじさん!」

シド「おじさんじゃねぇ!」

なのは「ほ、ホントにいいんですか?」

リンディ「ええ。ただし条件があります」

なのは「条件……?」
67 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 12:05:40.77 ID:X9liHAAO
リンディ「なのはさん、大きな力には大きな責任が伴うのはわかってるわね?」

なのは「はい」

リンディ「あなたの持っているロストロギア『キーブレード』も、使い方次第で世界を滅ぼす力を持っているの」

なのは「えっ、キーブレードって、ロストロギアなんですか……?」

リンディ「さっき気になって調べてみたの。そしたら大昔にキーブレード戦争っていうのがあってね……」

なのは「戦争……」グッ

リンディ「キーブレードはそれほど危険な力なの。それでも、その力を間違った方向に使わず、かつ友達二人を守る自信がある?」

なのは「アリサちゃんたちを守る……」

なのは(私一人ならいくらでも無理出来るけど……アリサちゃんたちは……)
68 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 12:10:00.09 ID:X9liHAAO
アリサ「なぁに重苦しい顔してるのよ」

なのは「!」

すずか「今、また一人で無理しようとしてたでしょ?」

なのは「そ、そんなこと……」

アリサ「ある!」

なのは「……ごめんなさい」

アリサ「まったくもう。リンディさん、リンディさんがなんと言おうと、やっぱり私たち、なのはと一緒に行きます。ね?」

すずか「うん。なのはちゃん、すぐ一人で抱え込んじゃうから、その時は私たちが側にいて、なのはちゃんを守りたいんです」

なのは「アリサちゃん、すずかちゃん……」
69 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 12:54:32.23 ID:X9liHAAO
リンディ「なるほどね。なのはさん、あなたの答えは?」

なのは「私は……」

なのは「私は必ず二人を守ります」

なのは「でも、その責任に押し潰されて、悪い方へ考えちゃうこともあるかもしれません」

なのは「もし私が道を間違えそうになった時は、二人に助けてもらいます」

なのは「二人ならきっと私を正しい方に引っ張ってくれる。アリサちゃんもすずかちゃんも、私の大切な友達だから!」

すずか「なのはちゃん……」

アリサ「なによ、分かってるじゃない」

リンディ「ん、いい答えね。合格♪」
70 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 12:59:36.26 ID:X9liHAAO
……

リンディ「定期連絡をちゃんとすること、ちゃんと毎日食べること、そしてなにより無理しないこと。いいわね?」

三人「はい!」

レオン「もう止めないのか?」

クロノ「ああなったらもう無理だよ。やれやれ……」

レオン「苦労しているんだな」

クロノ「お互いにね」

レオン「フッ……」

シド「おぉい! 船の用意が出来たぞ!」
71 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 13:03:20.31 ID:X9liHAAO
――星の大海への港

すずか「わぁ、可愛い!」

クロノ「グミシップか、本物を見るのは初めてだな」

シド「こいつは俺が使ってたグミシップだが、まだまだ現役だぜぇ?」

アリサ「ホントにいいの? おじさん」

シド「いいってことよ。ま、お前らの旅立ちへの餞別ってとこだ」

なのは「ありがとうございます!」

シド「星の大海なめるんじゃねぇぞ?」
72 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 13:08:26.38 ID:X9liHAAO
なのは「それじゃあ!」

エアリス「うん。友達、見つかるといいね」

ユフィ「気が向いたらまた遊びにおいでよ?」

レオン「……じゃあな」

アリサ「元気でね、おじさん」

シド「シドだ。くれぐれも怪我すんじゃねぇぞ」

すずか「はい、シドさん」

クロノ「いい旅になるよう祈ってるよ」

リンディ「頑張ってね」

なのは「はい! 行ってきます!」
73 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 14:03:48.83 ID:X9liHAAO
――グミシップ船内

アリサ「うわー! 意外に広いのねー!」

なのは「……アリサちゃん、すずかちゃん」

すずか「ん?」

アリサ「なによ? どうかした?」

なのは「ホントに私と来てよかったの? やっぱり、リンディさんたちに保護してもらった方が……」

アリサ「まーだ言うか」デコピンッ

なのは「イタッ!」
74 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 15:27:09.57 ID:X9liHAAO
なのは「うぅ……」

すずか「なのはちゃん、私たちは来たくて来てるんだよ? 誰かに強制された訳じゃない。私たちがそうしたいから」

アリサ「そういうコト。魔法とか世界崩壊とかまだ実感湧かないけど、あんたは私たちに守られてりゃいいのよ」

なのは「……うん、わかったよ。ありがとう、二人とも!」

すずか「どういたしまして」

アリサ「ふふん。それじゃ行くわよ!」

なのは「うん! レイジングハート、操縦お願いね」

RH『了解。いざ、星の大海へ』
75 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage;sage]:2010/08/10(火) 15:32:08.84 ID:X9liHAAO
トラヴァースタウン編その1終了
とりあえず
1.タブルの世界
2.ローゼンの世界
の順で行きます
76 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/11(水) 01:47:48.94 ID:MCkQbNAo
キングダムハーツよくわかんないけど結構楽しめるもんだな
77 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/11(水) 09:15:33.58 ID:LM9MssAO
ヴェイロン「………」

レオン「………」
78 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/14(土) 17:45:21.53 ID:QDkUOMDO
期待
79 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/21(土) 21:55:56.49 ID:bYC1WUAO
つづき!
80 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/21(土) 22:01:40.82 ID:bYC1WUAO
――星の大海

どこまでも深く青い星空が広がっている。

なのは「綺麗だね」

すずか「そうだねぇ」

アリサ「プラネタリウムなんて目じゃないわね。こんなにたくさんの星、滅多に見れるもんじゃないわ」

なのは「うん。でも……」

すずか「……この星のどこかで、海鳴みたいに世界が壊されてるんだよね」

アリサ「それを調査するのが私達の目的でしょ? いきなりくよくよしないの」

なのは「うん、ありがとうアリサちゃん」
81 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/21(土) 22:08:49.98 ID:bYC1WUAO
ピピピッ!

なのは「! どうしたの、レイジングハート?」

RH『この海域周辺に次元世界の存在を確認しました』

アリサ「ようやくステージ1に到着、ってとこね」

RH『あと十五分で到着します。着陸しますか?』

なのは「今は少しでも情報が欲しいからね。お願い、レイジングハート」

RH『了解ですマスター。それでは着陸体勢に入ります』

すずか「いよいよだね、なのはちゃん」

なのは「うん。二人とも、私から離れないでね!」
82 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/21(土) 22:21:52.13 ID:bYC1WUAO
――風都 郊外の森

なのは「とりあえず、ここに停めておこう」

すずか「人前に見せるわけにはいかないもんね」

アリサ「それにしても、ここが外の世界?」

グミシップの中から外を見る。

アリサ「あんまり地球と変わらないのね、SF映画に出てくるような荒れた土地だと思ってたけど」

RH『情報収集が出来るよう有人の世界を選びましたから。環境も地球と大差ないはずです』

アリサ「へぇー、ちゃんと考えてるのね。なのはと大違い」

なのは「わ、私だってちゃんと考えてるよ!」

すずか「まぁまぁ」
83 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/21(土) 22:31:00.98 ID:bYC1WUAO
なのは「もう……」

アリサ「さ、はやく降りてみましょ。情報収集しないとね!」

なのは「アリサちゃん楽しんでない……?」

――風都 街中広場

カラカラカラ

街を爽やかな風が吹き抜け、あちこちで風車が回っている。

すずか「わぁ、見て二人とも、あんなにたくさん風車があるよ」

アリサ「結構大きい街ね、この世界の中心地なのかしら?」

なのは「これなら情報収集は期待出来そうだね!」フンス
84 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/21(土) 22:42:03.23 ID:bYC1WUAO
すずか「あ、でもどうやって調べる?」

なのは「んー……やっぱり聞き込みかなぁ……」

すずか「なのはちゃん、こんなにたくさんの人に聞いて回ったら日が暮れちゃうよ……」

なのは「だ、だよね……」

アリサ「全く、それくらい考えておきなさいよ」

なのは「じゃ、じゃあ、アリサちゃんは何か考えがあるの?」

アリサ「まぁ……無いこともないわね」

なのは「ホント!? 教えて教えて!」

アリサ「仕方ないわねぇ、それじゃ……」
85 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/21(土) 22:52:36.71 ID:bYC1WUAO
RH『緊急事態です』

なのは「えっ?」

「キャアアアァァァ!!」

すずか「! な、なに!?」

アリサ「まさか、ハートレス!」

なのは「二人はここにいて! 私、行ってくる!」

アリサ「気をつけなさいよ、なのは!」

なのは「うん!」

叫びがした方へ駆けて行く。

――風都 大通り

パニックに陥り逃げ惑う人々を、大小様々なハートレスが襲っている。

「うわあぁぁ!!」

「た、助けっ」

ズシャッ!

ハートレスに心を抜かれ、闇に消える。

なのは「ひ、酷い……!」
86 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/21(土) 23:01:20.45 ID:bYC1WUAO
なのは「これ以上は……!」

?「危ないっ!」

キーブレードを構えようとしたなのはを、何者かが抱き抱えて地面を転がる。
なのはが立っていた場所には、赤いハートレスが放った火球が直撃。

?「くっ、怪我はないか?」

なのは「あ、は、はい。大丈夫です」

?「よし、早く逃げろ! ここは俺が引き止める!」

なのは「そんな、お兄さんは!?」

?「心配すんな。さ、早く」

なのは「で、でも……」

なのはが渋っている内に、辺りをハートレスに囲まれる
87 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/21(土) 23:13:52.21 ID:bYC1WUAO
なのは「囲まれた!」

?「大丈夫だ、キミは俺が守る。この街もな! フィリップ!」ジョーカー!

――風都 ???

フィリップ「またハートレスか。行くよ、翔太郎」サイクロン!

――風都 大通り

翔太郎・フィリップ「変身!」

『サイクロン! ジョーカー!』テーテケテーテテテ デンデンデン

ビュオオオォォォ!

ダブル「さぁ、お前らの罪を数えろ」

なのは「へ、変身した……!?」

ダブル(翔)「俺の側を離れんなよ、お嬢ちゃん!」

なのは「は、はい!」
88 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/21(土) 23:14:35.06 ID:iTyK4cY0
なのははあんまり知らないけどキンハ×Wが実現するなんて・・・・・・
なんて俺得なスレ作者超頑張って
89 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/21(土) 23:49:10.48 ID:bYC1WUAO
ダブル「はぁ!」

バシュ! ドシュウ!

ダブル(翔)「ちっ、キリがねぇ!」

ダブル(フ)「今回はこの子を守りながら戦わなければならない。接近戦は無謀過ぎる」

ダブル(翔)「なら、これだ!」トリガー!

『サイクロン! トリガー!』テーテケテーテテテ ベンベンベベベーベー

黒紫だった左半身が青く変色し、同じ色の銃が現れる

なのは「今度は色が……!」

ダブル(翔)「とりあえずこの場を切り抜けるぜ、お嬢ちゃん!」

ドドドドド!

風を纏った弾丸がハートレスを打ち抜き、一本の道が出来る
90 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 00:20:53.49 ID:Uzp/7gAO
ダブル(翔)「こっちだ!」

なのはの手を引いて、切り開いた道を走り出す。

ドドドドド!

道を塞ぐハートレスは片っ端から撃ち抜く。

なのは(すごい、ハートレスが一瞬で……!)

ダブル「はっ!」

ハートレスが薄くなった所でなのはを抱えて跳び上がり、一先ず安全なバス停の屋根の上へ退避させる。

ダブル(翔)「ここで待ってろよ? すぐに迎えに来てやるから」

なのは「は、はい……」

ダブル(翔)「いい子だ。フィリップ!」

ダブル(フ)「殲滅戦か。なら、このメモリ以外有り得ないな」ルナ!

『ルナ! トリガー!』ファーファー ベンベンベベベーベー
91 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 00:31:54.15 ID:Uzp/7gAO
ガション!

『トリガー! マキシマムドライブ!』

ダブル「トリガー、フルバースト!!」

ズドドドドド!!

銃から放たれた弾丸が、黄色の軌跡を描いてハートレスに襲い掛かる

バシュン! バシュン!

弾丸は意思を持っているかの如く、ハートレスを追い詰め撃ち抜いて行く。

なのは(すごい、こんなにたくさんの魔翌力弾を完璧に制御してる……!)

そんな光景を見ながら盛大に勘違いするなのは。
92 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 12:06:40.29 ID:Uzp/7gAO
ダブル(翔)「あらかた片付いたみたいだな」

アリサ「キャアアッ!」

ダブル「っ!」

様子を見に来たアリサとすずかが残りのハートレスに襲われている。

ダブル(翔)「くそっ! まだ残りがいやがったのか!」

なのは「アクセルシュウゥートッ!!」

バシュン!

ダブルが引き金を引く前に、なのはの放った魔翌力弾がハートレスを撃ち抜く。

ダブル(翔)「な、なんだぁ!?」

ダブル(フ)「……どうやら、彼女たちから話を聞く必要があるようだ」

屋根の上でキーブレードを構えているなのはを見つめる。

なのは「魔法使っちゃったけど、大丈夫かな……?」

RH『いいんじゃないでしょうか?』
93 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 12:34:06.94 ID:Uzp/7gAO
――風都 鳴海探偵事務所

アリサ「まさか探偵さんだったなんて、渡に船ね」ヒソヒソ

なのは「どうして?」ヒソヒソ

アリサ「さっき案があるって言ったでしょ? 情報収集は探偵に任せるのが一番よ」ヒソヒソ

なのは「アリサちゃんだって人頼みだったんじゃない……」ヒソヒソ

アリサ「うるちゃいうるちゃいうるちゃい」ヒソヒソ

亜樹子「はい、どうぞ。オレンジジュースで良かった?」

なのは「あ、はい」

すずか「ありがとうございます」
94 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 12:38:43.68 ID:Uzp/7gAO
亜樹子「ところで、お名前教えてくれるかな? 私は鳴海亜樹子、この探偵事務所の所長よ!」

翔太郎「俺は左翔太郎、探偵だ。で、あそこにいるのが相棒のフィリップ」

フィリップ「これは実に興味深い! 一体どんな技術で完全AIを実現しているんだ?」

RH『ノーコメントです』

フィリップ「会話ルーチンも完璧だ……! これ、ばらしてもいいかい!?」

翔太郎「……変な奴だが、勘弁してやってくれ」

なのは「にゃはは……ばらされるのは勘弁出来ないです……」
95 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 12:55:23.55 ID:Uzp/7gAO
翔太郎「それじゃ、そろそろ話して貰えるかな? キミたちが何者なのか」

なのは「……信じてもらえないかもしれませんが」

フィリップ「今は僕たちもあいつら、ハートレスについて情報が欲しい。話してくれないかい?」

なのは「分かりました。まず……」

……

亜樹子「そ、そんな大変なことになってたなんて……」

フィリップ「奴らが何故あんなに大量発生するのか、何故人を襲うのか。その理由ならだいたい説明がつく」

翔太郎「だが、にわかには信じられない話だな。異世界から来たとか、ハートレスの目的、果ては魔法か」

フィリップ「しかし、僕らは実際に彼女の魔法を見ている。信じないという選択肢は有り得ないね」
96 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 13:04:10.70 ID:Uzp/7gAO
翔太郎「まぁ、俺もこの子たちが嘘をついてるとは思ってねぇよ」

なのは「それじゃあ!」

翔太郎「あいつらを倒す事はこの街を守る事に繋がるからな。レポート探し、協力させてもらうぜ」

なのは「ありがとうございます!」

翔太郎「そうと決まれば、早速情報収集だ」

アリサ「聞き込み調査ですね!」

翔太郎「いや、俺たちの場合は『検索』だ。な?」

フィリップ「ああ」

なのは「検索……?」
97 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 13:57:41.46 ID:Uzp/7gAO
――風都 園咲家

冴子「霧彦さん、例のメモリの首尾はどう?」

霧彦「ああ、それなら……これさ」

内ポケットから赤と黒でカラーリングされたメモリを取り出す。

霧彦「ハートレス専用ガイアメモリ。これはそのプロトタイプさ」

冴子「人間の肉体では耐え切れない程強力なメモリをハートレスに使用する。考えたわね」

霧彦「実験台はそこら中にいるからね、完成も早かったよ」

冴子「そう。今度こそうまくいくといいわね」

霧彦「ああ、分かってる。今度こそ奴を……」ギリ…
98 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 14:10:22.21 ID:T44tIxM0
Wって仮面ライダー?
99 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 14:20:58.81 ID:Uzp/7gAO
――風都 鳴海探偵事務所地下

フィリップ「……」

アリサ「これから何が始まるんです?」

亜樹子「まぁ見てて」

フィリップの体が薄緑に光出す

――地球の本棚

果てしなく続く本棚の列に数え切れない程の本が収納されている。

フィリップ『さぁ、検索を始めよう。最初のキーワードは、“レポート”』

キーワードに該当する本が絞られてゆく。

フィリップ『次のキーワードは“ハートレス”』

更に本が絞られてゆく。
100 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 15:25:43.51 ID:Uzp/7gAO
――鳴海探偵事務所地下

すずか「あの、フィリップさんは何を?」

亜樹子「フィリップ君はたくさんある地球の記憶の中から、必要なものだけを『検索』出来るんだって。私もよく分からないんだけど」

なのは(無限書庫みたいなものかな?)

フィリップ「……この二つでずいぶんと絞り込めたが、まだキーワードが足りないな」

翔太郎「何か決定的な言葉が要るな」

なのは「決定的な言葉……」

RH『“キーブレード”はどうでしょうか』

フィリップ「なるほど。最後のキーワードは、“キーブレード”」

少なくなった候補の中から一冊だけ検索結果が出て来る。

フィリップ「ビンゴだ」
101 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 17:25:17.34 ID:Uzp/7gAO
検索結果として出て来た本を手にとり、タイトルを見る。

フィリップ「『アンセムレポート』……これがあの子たちが探している手記か」

パラッ

フィリップ「これは……!?」

ヒュン

フィリップの意識が戻ってくる。

翔太郎「どうしたフィリップ? レポート、あったんだろ?」

フィリップ「ああ、あったはあった。しかし、記されていたのは1ページだけだった……」

なのは「それってどういう……?」

フィリップ「恐らく、この世界に存在しているのはその1ページだけなんだ。だから地球の本棚にも、1ページ分の記事しかなかった」

アトリ「そんなぁ……」
102 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 17:40:18.82 ID:Uzp/7gAO
×アトリ
○アリサ

すずか「でも、最初の世界で1ページ見つけられただけでも収穫だよ、アリサちゃん」

アリサ「ん〜、ま、それもそうよね」

フィリップ「レポートの内容は記憶してある。今書き写してあげよう」

なのは「ありがとうございます、フィリップさん」

フィリップ「そのかわり、君のレイジングハートを分析させてもらえないか?」

なのは「あ、えと、それはちょっと……」

翔太郎「困らせてんじゃねぇよ……」

バサバサッ!

すずか「きゃっ! 蝙蝠!?」
103 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 18:18:00.82 ID:Uzp/7gAO
フィリップ「いや、これはバットショット。僕が作ったんだ」

バサバサッ!

なのは「すごい、本物みたいに飛んでる……」

翔太郎「飛ばしてたはずのコイツが戻って来たってことは……ハートレスが出たのか!」

フィリップ「行こう、翔太郎!」

翔太郎「ああ!」

なのは「あの、私も!」

翔太郎「ここは俺たちの街だ、俺たちが守ってみせる。それに……」

なのはの頭に手を置く。

翔太郎「俺はキミたちみたいな子供を戦わせたくなんてないからな」

なのは「翔太郎さん……」

フィリップ「得意のハーフボイルドかい? 翔太郎」クスクス

翔太郎「うるせぇ。行くぞ!」

地下室から走り去る
104 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 18:52:51.60 ID:Uzp/7gAO
亜樹子「さ、みんな。上でジュースでも飲んで待ってよう」

なのは「……」ソワソワ

アリサ「あー、もう。気になるなら行きなさいよ」

なのはの背中を軽く押す。

なのは「! ……すみません、亜樹子さん!」

亜樹子「え?」

なのは「高町なのは、勝手な行動をとります!」

亜樹子をすり抜け外へ駆けてゆく。

亜樹子「えっ、ちょ、ちょっと! なのはちゃーん!?」
105 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 19:39:11.72 ID:Uzp/7gAO
――風都 風都タワー前

ブロロロロ…キキッ

たくさんのハートレス達が街を破壊している。

フィリップ「酷い有様だな、ここ最近で一番の被害だ。翔太郎」サイクロン!

翔太郎「ああ。これ以上、この街を泣かせる訳にはいかねぇ!」ジョーカー!

翔太郎・フィリップ「変身!」

『サイクロン! ジョーカー!』テーテケテーテテテ デンデンデン

ダブル「さぁ、お前の罪を数え……」

ゴオッ!

ハートレスが放った火の玉がダブルを襲う。

ダブル(翔)「っとと、キメ台詞くらい言わせろよ!」
106 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 20:25:15.58 ID:Uzp/7gAO
……

『ヒート! メタル!』

ガション!

『メタル! マキシマムドライブ!』

ダブル「メタルブランディング!」

ブオォン!!

炎を纏ったメタルシャフトを振り払い、周囲のハートレスにたたき付ける。

ババババシュウゥン!

ワラワラ…

またハートレスが沸いて出て来る。

ダブル(翔)「クソッ! まだ残ってやがるのか!」

ダブル(フ)「このままでは埒があかない……翔太郎、リボルギャリーを」

霧彦「その必要はない」ナスカ!

ナスカメモリをベルトに挿すと、霧彦の体がナスカドーパントへと変化する。

ナスカドーパント「今日こそその体、真ん中から割らせてもらう」
107 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 20:39:44.38 ID:Uzp/7gAO
ダブル(翔)「テメェ! 性懲りもなく!」

ナスカ「……と、言いたいところだが」

先程の試作メモリを取り出す

ナスカ「今日はうちの商品のテストに付き合って貰おうか」トリック!

ズブッ

メモリを近場にいたハートレスに突き刺す。

ダブル(翔)「なっ……!」

ダブル(フ)「ハートレスに、ガイアメモリを……!?」

ムクムクムク

ガイアメモリを刺されたハートレスの細胞が活性化し、ダブルを軽々と越える程巨大化する。

※出典:ワンダーランドボス「トリックマスター」
108 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 21:24:57.66 ID:Uzp/7gAO
ナスカ「素晴らしい……!」

トリックマスター「……♪」

ヒュン! ヒュン!

燃え盛るこん棒を振り回し、見境なしに炎を撒き散らす。

ボオォ!

ダブル(翔)「あちちちち! こいつ、街を火の海にするつもりか!」

ダブル(フ)「このままでは、街より先に僕たちが丸焦げだ」サイクロン!

ガション!

『サイクロン! メタル!』テーテケテーテテテ デデデンデンデデデン

ダブル「はぁっ!」

飛んできた炎をメタルシャフトで打ち返す。
109 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 21:45:21.35 ID:faknE56o
楽しい!期待してるぜ
110 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 21:51:24.59 ID:Uzp/7gAO
ダブル(フ)「どうする? 翔太郎」

ダブル(翔)「どうするったって、このままじゃどうしようもねぇだろ!」

ダブル(フ)「せめて足止めさえ出来れば……」

なのは「なら、私が足止めします!」

チュドドオォン!

トリックマスターに桃色の魔翌力弾が当たり爆発する。

ダブル(フ)「あれは……!」

ダブル(翔)「なのは!」

なのは「ディバインバスター、シュゥゥート!!」

ズドドドド

トリックマスター「……♪」

ヒョイッ

軽いステップでディバインバスターを避ける。

ダブル(翔)「あー、ったく、あの馬鹿!」ジョーカー!

『サイクロン! ジョーカー!』テーテケテーテテテ デンデンデン

ダブル(フ)「だが、彼女のお陰で足止めは出来た」
111 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 22:41:07.74 ID:Uzp/7gAO
なのは「シュゥゥート!!」

ビュンビュン!

トリックマスター「♪」

ヒョイッヒョイヒョイッ!

不意打ちの一発目以降、抜群のフットワークとトリッキーな動きで、巨体にも関わらず当てる事が出来ない。

なのは「あんなに大きいのに、なんてフットワーク!」

ビュン!

反撃とばかりに変幻自在に伸び縮みする両腕がなのはに襲い掛かる。

なのは「こっちだよっ!」

腕を交わしながらトリックマスターの周囲を旋回する。
だんだんと頭上へ追い詰められてゆき、ついに右手がなのはを捕らえようとするが。

ビィン!

トリックマスター「っ!?」

なのはを追い回すのに夢中で、腕が体中に巻き付いている。

なのは「翔太郎さん! フィリップさん!」
112 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 22:56:17.45 ID:Uzp/7gAO
ガション!

『ジョーカー! マキシマムドライブ!』

ダブル(翔)「ありがとよ! 恩に着るぜ、なのは!」

ビュオオオォォォ!

竜巻に乗ってトリックマスターの遥か頭上へ舞い上がり、昇りきった所で勢いよく突っ込んで行く。

ダブル「ジョーカーエクストリーム! ハァッ!!」

ズドッズドォンッ!!

体が真ん中から半分に割れる。
そのまま突っ込んで半身ずつ時間差キックを叩き込む。

トリックマスター「……っ! ……!!」バチッバチバチバチ…

ドゴオォォォォォォン!!

ナスカ「くっ……次こそは……」

どこかへ消え去る。
113 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 23:13:32.79 ID:Uzp/7gAO
キラキラキラキラ…

爆煙の中から輝くハートが空へと昇っていく。

ダブル(翔)「やったな!」

地上から上空のなのはへサムズアップを送る。

なのは「あ……はい!」

ダブルのサムズアップに満面の笑みで応える。
その時。

カッ

なのは「ん……?」

突然風都タワーの風車が輝き出し、中心に何かが現れる。

なのは(なんだろう、あれ……鍵穴……?)

RH『Sealing mode』

ガション!

キーブレード形態のレイジングハートに、ジュエルシード封印時の翼が生える。

なのは「えっ? れ、レイジングハート!?」

キイィィィン!

なのは「きゃっ!」

キーブレードの先端から鍵穴へ光が走る。
114 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 23:24:29.32 ID:Uzp/7gAO
…ガチャッ…

RH『Keyhole sealing』

なのはが鍵の閉まる音を聞いたかと思うと、光はおさまり、レイジングハートも元のキーブレード形態へ戻る。

なのは「な、なんだったの……?」

RH『私にも理解出来ません』

なのは「はぁ、また分からない事が出来ちゃったね……」
115 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/22(日) 23:34:46.81 ID:Uzp/7gAO
――風都 鳴海探偵事務所

亜樹子「もう! 心配したんだからね!」

なのは「ご、ごめんなさい……」

アリサ「もう、なのはったら」

なのは「アリサちゃんだって後押ししてくれたくせにぃ……」

アリサ「うるちゃいうるちゃいうるちゃい」

翔太郎「まぁ、今回は確かに助かった。お前のお陰で街を泣かさずにすんだぜ、なのは」

なのは「そんな、どういたしまして」テレテレ

ガチャ

フィリップ「レポートの書き写しが終わったよ」

レポートをすずかに手渡す。

すずか「あっ、ありがとうございます!」
116 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/23(月) 00:50:59.81 ID:Aio9CYAO
フィリップ「それからこれを」

レポートと一緒に小石のようなものを手渡す。

すずか「これは?」

フィリップ「わからない」

アリサ「何ですかそれ」

フィリップ「数日前に拾ったものなんだが、本棚でいくら調べてもこれと同じ物質はこの世界には存在しないんだ」

なのは「それって……」

フィリップ「そう、君たちと同じく外の世界から来た物質である可能性が高い」

アリサ「へぇ、こんな石ころが……」

フィリップ「気が向いたらでいい、それが何なのか調べてみてくれないかい?」

すずか「わかりました、時間があったら調べてみますね」

フィリップ「よろしく頼む」
117 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 00:53:38.96 ID:jfhLYcAO
面白い支援
118 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/23(月) 01:01:09.63 ID:Aio9CYAO
なのは「それじゃあ、私たちはそろそろ……」

亜樹子「もう行っちゃうの!?」

すずか「またやらなきゃいけない事が増えちゃったので」

翔太郎「そうか……何かあったら俺たちを呼べよ。どんな世界にいようが、すぐに助けに行ってやるよ」

フィリップ「短い間だったが、とても興味深い時間だった。感謝している」

亜樹子「みんな、これ持ってって!」

風車の形をした、緑と黒のキーホルダーをなのはに渡す。

アリサ「これは……キーホルダー?」

亜樹子「風都のお土産。私たちの事、忘れないでね?」

なのは「ありがとうございます、亜樹子さん。翔太郎さんにフィリップさんも!」

翔太郎「また来いよ。次は風都を余すとこなく案内してやるよ」

なのははキーホルダー『ダブルボイルドエクストリーム』を手に入れた!
119 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/23(月) 01:08:41.14 ID:Aio9CYAO
――グミシップ船内

なのは「いい人たちだったね」

アリサ「そうね」

すずか「私、この度を続けていく自信がわいて来たよ」

アリサ「なに? 今までは自信なかったの? ……まぁ、私もなんだけど」

なのは「にゃはは。これからも旅は続くけど、この調子で頑張ろう!」

アリサ「ええ」

すずか「うん!」

RH『グミシップ、発進します。目標はトラヴァースタウンです』
120 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/23(月) 01:17:20.92 ID:Aio9CYAO
――鳴海探偵事務所

カタカタカタ

翔太郎『こうして、異世界からの来訪者は去って行った』

翔太郎『亜樹子は寂しがっていたが、旅は出会いと別れを繰り返すものだ』

翔太郎『これからも、あの子たちはたくさんの出会いと別れを経験するだろう。辛いこともあるかもしれない』

翔太郎『だが、あの子たちならどんなことがあっても乗り越えてゆけるだろう。何故そんな事が言えるのかって?』

翔太郎『……探偵の勘って奴さ』

カタカタッ

フィリップ「翔太郎! 人工知能について調べてみたんだが、これが実に興味深いんだ!」

翔太郎「やれやれ、また始まったぜ……」
121 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/23(月) 01:25:23.23 ID:Aio9CYAO
ダブルの世界 完

これで今回は終了です
あまりに投下がゆっくり過ぎましたね。だが私は謝らない

このダブル編でお分かりかと思いますが、このSSは元ネタを知っているという前提で書いてます
なので、元ネタがわからない作品があった場合、つべかWikiで調べる事を強くオススメします
説明にも限界があるので

それから、なのは達に行ってほしい世界案を募集します
これはあくまでも参考にする程度なので、気軽に上げてもらえると助かります
ちなみに、今後なのはが訪れる予定の世界・作品は次の通りです
・ストライクウィッチーズ
・ローゼンメイデン
・とある
・ガン×ソード(訪れるというかとある童帝が絡むだけ)

予定は未定なのであしからず
それでは失礼します
122 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 01:30:06.55 ID:vrAOYus0
童帝・・・だと・・・
貴様、あのスレを見ているな!!
ゴホンニンジャナイヨネ?


ペルソナ3か4の世界とか面白そうだよね
123 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 01:31:58.78 ID:Aio9CYAO
>>122
あのスレについてkwsk
124 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 01:38:50.46 ID:vrAOYus0
ごめん、やる夫板の作者に童帝って人がいるんだ
人気と面白さはトップクラスだから未読なら騙されたと思って見てみな

あとメル欄にsaga入れるのオススメ
魔 力のフィルターが消えるから
125 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 01:41:20.89 ID:Aio9CYAO
トンクス
今度見てみるます

ageとsageは使い所難しいぜ
126 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 02:38:19.88 ID:RrCuvMAO
仮面ライダーとか出されると破壊者さんだしてほしくなる
127 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 02:55:29.44 ID:DtXkgkDO
ストパンローゼンとある×なのは×KHとか……なにそれ超俺得なんだけど
128 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/24(火) 23:27:46.96 ID:PyAKF9E0
だめもとでCCさくらと見える人とサイレン(ジャンプ)の世界に行ってほしい
129 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/25(水) 01:06:15.65 ID:SsC/cEAO
テイルズって需要ある?
130 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 03:32:05.15 ID:5rnj7oAO
プリキュアとかどうよ
131 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 07:03:47.57 ID:unCADvI0
>>122
ペルソナ3 4もシャドウだもんな
どうなるか期待
132 :1 :2010/08/25(水) 19:22:02.20 ID:SsC/cEAO
登場予定だった童帝はリストラされてしまいました
地味に楽しみにしてた皆様すみません
今回登場する有名な童帝に免じて許してください

それではトラヴァースタウン編その2スタートです
133 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:25:00.99 ID:SsC/cEAO
――??? 管制室

真っ暗な部屋の中、フルフェイスの仮面と黒いマントを纏った男が、たくさんあるモニターの光に照らされている。

「ゼロ様、キーブレードの勇者が鍵穴にたどり着きました」

ゼロ「そうか、予定より早かったな」

「早急に手を打ちますか?」

ゼロ「待て、そう急ぐ必要もないだろう」

「しかし……」

ゼロ「他の鍵穴を見つけるにはまだ時間が掛かるはずだ。それに……」

パッ

唯『こ、ここ……どこ……?』

メインモニターに怯えた様子の少女が映し出される。

ゼロ「駒は着実に揃いつつある」

「……承知致しました」

一礼し、管制室から出ていく。

?「……随分と余裕だな」

どこから現れたのか、美しい緑の長髪を蓄えた女性がゼロと呼ばれた男の隣に立っている。
片手にピザを携えて。

ゼロ「ふん、鍵穴を発見されるのは想定の範囲内だからな」

モニターのひとつに映し出されているなのは一行を見つめる。

ゼロ「……キーブレードと選ばれし者」

?「闇の扉を切り開くか、それとも、闇の深さに飲み込まれるか……」

ゼロ「どちらに転んでも利用価値はある」

?「だがこの娘、まがりなりにも管理局の魔導師なんだろう? 甘く見て痛い目にあわなければいいがな」

ゼロ「そのための新しいナイトだ。クク……」
134 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:28:44.36 ID:SsC/cEAO
――トラヴァースタウン 世界の扉前

なのは「この前旅立ったばかりなのに、なんだか懐かしい気分だね」

アリサ「最初の世界から結構濃かったからねー。初めての船旅で結構体力も使ったし」

すずか「ふふ、報告のついでに少し休んで行こうか?」

アリサ「そうね。それじゃ、ちゃっちゃと報告済ませちゃいましょ!」

シュンシュン!

なのは「! 誰!?」

ユフィ「だーれだっ!」

ガバッ

なのはの後ろから胸を鷲掴みにする。

なのは「ふにゃああああっ!?」

ユフィ「ほぅ……なかなか将来有望そうな……」フニフニ

アリサ「ユ、ユフィさんっ!」

ユフィ「オッス。久しぶり……って程じゃないけど、よく来たね、三人とも」フニフニ

すずか「はぁ、びっくりしたぁ。驚かせないでくださいよ」

ユフィ「いやぁ、ごめんごめん」フニフニ

なのは「手! 手を離してくださいぃ!!」ジタバタ

ユフィ「おっと失礼☆」テヘペロ

なのは「うぅ……お嫁に行けない……」シクシク

アリサ「心配しなくてもフェイトが貰ってくれるから安心しなさい」ナデナデ
135 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:30:59.55 ID:SsC/cEAO
ユフィ「それで、今回はどんなご用で戻って来たのかな?」

すずか「実はレオンさんに聞きたいことがあって。どこにいるか知りませんか?」

ユフィ「レオン? レオンなら地下水路で剣の練習してたと思うけど」

なのは「地下水路?」

――トラヴァースタウン 地下水路

アリサ「へぇー、街の地下にこんな場所があったのね」

すずか「あっ、あそこにいるのレオンさんじゃない?」

なのは「ホントだ! レオンさーん!」

レオン「ん、なのは?」

アリすず「お久しぶりです!」

レオン「お前たちも、街に戻って来ていたのか」

なのは「はい、実は聞きたいことがあって」

レオン「聞きたいこと?」

……

なのは「……それでキーブレードが光って、ガチャって鍵をかけたみたいでした」

なのは「レイジングハートは『鍵穴を封印した』って言ってたんですけど、何のことか分からなくて……」

レオン「そうか。……ハートレスによって世界の心が奪われると、その世界が消えてしまうというのは覚えているか?」

アリサ「なのはに聞いた範囲なら……」
136 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:33:14.32 ID:SsC/cEAO
レオン「俺の持っているアンセムレポートによると、それぞれの世界には『鍵穴』が存在し、鍵穴を開いた扉の先には『世界の心』があるらしい」

すずか「世界の心を守っているのが『鍵穴』ってことですか?」

レオン「そういうことになるな。そしてハートレスは扉の先にある世界の心を奪おうとしている」

レオン「やつらはどんな心にも存在し、心に闇が干渉することで姿を現す」

レオン「だから鍵穴に鍵をかけなければ、ハートレスは扉を抜けて世界の心を奪い去り……」

アリサ「世界が、消える……?」

レオン「……ああ。なのは」

なのは「は、はい」

レオン「鍵穴に鍵をかけるのはキーブレードに選ばれたお前にしか出来ない」

なのは「!」

レオン「鍵穴を封印し、世界を救えるのはお前だけなんだ」

なのは「私にしか……でも、私に出来るかどうか……」

アリサ「なに弱気になってるのよ」

なのは「だって、世界を救うなんてそんな大それたこと……」

エアリス「それじゃあ、こう思うのはどうかな? 『友達を守るために、鍵穴を封印する』」

なのは「!」

レオン「エアリス」
137 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:36:37.56 ID:SsC/cEAO
エアリス「麦茶持ってきたよ、みんなどうぞ」スッ

なのは「あ、ありがとうございます」

エアリス「難しく考える必要、ないと思うよ。『友達を守る』、それだけで、いいんじゃないかな?」

なのは「友達を……」

アリサやすずかに視線を送る。

アリサ「……」フンス

すずか「……」ニコッ

エアリス「どうかな?」

なのは「……それなら、出来そうな気がします」

エアリス「良かった♪ なのはになら、きっと出来るよ」

なのは「はい、頑張ります!」ゴクッ

なのは(……この麦茶、あま、い……)

レオン(砂糖が入ってるからな……)

すずか「あ、そうだこれ……」ゴソゴソ

フィリップに貰った小石のようなものを取り出す。

すずか「最初に行った世界の人から貰ったんですけど、何かわかりますか?」

レオン「これは……グミブロックだな」

アリサ「グミブロック?」

レオン「お前たちが乗っているグミシップの素材だ」
138 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:38:58.93 ID:SsC/cEAO
レオン「だが、このグミブロックは俺も初めて見る。シドなら詳しく知っているんじゃないか?」

すずか「わかりました、シドさんに聞いてみます」

アリサ「そうと決まれば善は急げね! 行くわよ二人とも!」ゴキュゴキュ

麦茶を一気に飲み干し、出口に向かって走り出す。

なのは「えっ! ちょ、ちょっと待ってよアリサちゃん!」

タッタッタッタッ…

すずか「あ、ありがとうございました!」

タッタッタッタッ…

レオン「……まったく、騒がしい奴らだ」

エアリス「ふふ」

――トラヴァースタウン 1番街 シドの店

シド「なんだ、ナビゲーショングミじゃねぇか」

すずか「ナビゲーショングミ?」

シド「グミシップで新しい航路を行き来できるようになるグミだ」

シド「にしてもお前ら、ナビゲーショングミも知らねえでグミシップに乗ってんのか!」

なのは「え、あ、すみません……」

アリサ「怒りっぽいわねー、これだからおじさんは」

シド「おじさんじゃねえ! ったく、しょうがねぇな。グミシップ点検するついでに俺様がつけといてやるよ」
139 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:41:14.67 ID:SsC/cEAO
なのは「本当ですか!」

シド「困ったことがあったら来いって言ったろ? 俺様はいつでも手を貸すぜ」

すずか「シドさん……!」

アリサ「さすがおじさん! 太っ腹!」

シド「おじさんじゃねぇ! ってかお前わざと言ってるだろう!?」

なのは「にゃはは……」

シド「たく……グミの取り付けには時間がかかるから、終わるまでそこら辺で遊んでろ」

――トラヴァースタウン 1番街

アリサ「で、どうする? 私は2番街でのお店に行ってみようと思ってるんだけど」

すずか「私は1番街のテラスに行ってみたいな。あそこのケーキ、おいしそうだったから」

アリサ「それじゃ、2番街を回ったあと、1番街でお茶ね!」

すずか「うん!」

なのは(二人とも楽しそうで良かった。なんだかこうしてると……)

フェイト『放課後、みんなで遊びに行ったことを思い出すよね』

なのは「うん。……えっ?」

振り返るが誰もいない。

なのは「あれ?」

アリサ「なのは早くー! ボディガードがいないと2番街に行けないでしょー?」

なのは「あ、うん、今行くよ!」
140 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:43:01.72 ID:SsC/cEAO
――トラヴァースタウン 2番街

すずか「かわいい服がいっぱいあったね」

アリサ「世界広しといえど、可愛いものの定義は変わらないってことね」

なのは「あのお店、また行きたいね。今度はもっとゆっくり……」

ボワッ!

三人の目の前にハートレスが現れる。

すずか「きゃっ!」

なのは「二人とも、下がって!」

?「バルディッシュ」

BD『Haken form』

ズバッ!

黒い雷がハートレスとなのはたちの間に割り込んでくる。
同時に、雷の振るった刃がハートレスを両断する。

?「……ふう」

すずか「もしかして……」

アリサ「あ、あんた……」

なのは「フェイトちゃん、なの?」

フェイト「うん。探したよ、なのは」

なのは「フェイトちゃん……フェイトちゃん!!」

海鳴が闇に飲まれたとき、フェイトが消えてしまったトラウマから思わず駆け寄る。

なのは「ホントに本物のフェイトちゃんなんだよね!?」

フェイト「もちろんだよ」

なのは「フェイトちゃん……よかった……」

アリサ「なんか私たちと随分扱いが違くない?」

すずか「まぁまぁ」
141 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:44:29.99 ID:F1O92TI0
おっと来てたか支援支援

ところで募集した中にびびんと来たのはあったかい?
142 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:46:16.65 ID:SsC/cEAO
なのは「そうだ、どこかでお父さんたちを見なかった?」

フェイト「ごめん、ここに来てから会ったのはなのはが初めてなんだ」

なのは「そっか……」

フェイト「なのは、そんなに気を落さないで」

なのは「フェイトちゃん……」

フェイト「私たち二人なら、どんな苦難だって乗り切れる。今までだってそうだったでしょ?」

フェイト「それにこれからは、私がなのはを守る。だから、後のことは全部私に任せて。ね?」

なのは「……それは、ダメだよ」

フェイト「えっ……?」

なのは「フェイトちゃんの気持ちは嬉しい。けど、全部フェイトちゃんに任せる訳にはいかないんだ」

フェイト「ど、どうして? 私じゃなのはを守れないって言うの……?」

なのは「そうじゃないの」

なのは「今やってることは、私にしか出来ないことだから。だから、私がやるんだ。最後まで、責任持って!」

フェイト「……そう、なんだ」

なのは「ごめんね、フェイトちゃん」

フェイト「……なのはは私のことなんていらないんだね……」ボソッ

なのは「え……」
143 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:49:10.61 ID:PI20nGco
しょ、召喚獣でもいいから・・・童帝さんを・・・
144 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:51:35.66 ID:SsC/cEAO
フェイト「なんでもないよ。それより、キーブレードってこれのこと?」

なのは「えっ、あ、あれ?」

なのはの手からレイジングハートが消え、代わりにフェイトが手にもって眺めている。

フェイト「レイジングハートの新しい力なんだね。はい、返すよ」

なのは「あ、ありがとう」

なのは(いつの間に取ったんだろう)

アリサ「ところでフェイト、あんたひとりなんでしょ? だったら一緒に来たらどう?」

フェイト「え?」

すずか「あ、そうだね! フェイトちゃんがいてくれると心強いし!」

フェイト「行くってどこへ?」

なのは「私たちね、今世界中を旅してるんだ」

フェイト「旅……」

すずか「旅をするための船もあるんだよ」

フェイト「……楽しそうだね、なのは」

なのは「みんなが一緒だからね。フェイトちゃんも一緒に行こう!」

フェイトに手を差し延べる。

フェイト「……私は……」

アリサ「なのは! 後ろ!」

なのは「!」
145 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:55:00.03 ID:SsC/cEAO
ザシュッ!

アリサの背後に迫っていたハートレスを切り伏せる。

なのは「ふぅ、大丈夫だった?」

アリサ「サンキューなのは」

すずか「あれ、フェイトちゃんは?」

なのは「えっ?」

フェイトが立っていた場所には影も形もない。

なのは「フェイトちゃん? フェイトちゃん!」

ヒュオォォ…

なのは「そんな、せっかく会えたのに……」シュン

すずか「なのはちゃん……」

アリサ「ほら、くよくよしない。フェイト元気そうだったし、また会えるわよ」

すずか「そうだよなのはちゃん。それにフェイトちゃんに会えたんだから、きっと他の人にも会えるんじゃないかな?」

なのは「……うん、そうだよね」

アリサ「それにしてもフェイトもフェイトよね。行くなら一言ぐらい言いなさいっての!」
146 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 19:56:36.50 ID:SsC/cEAO
シュンシュン!

ユフィ「おっ、いたいた!」

シュタッ!

すずか「あ、ユフィさん!」

ユフィ「レオンから作戦会議の召集だよ。秘密基地まで案内するからついて来て」

なのは「わかりました!」

なのは(フェイトちゃん、また会えるよね)

なのはのツインテールを縛っている黒い友情のリボンに軽く触れる。
147 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 20:00:08.07 ID:SsC/cEAO
――トラヴァースタウン 3番街 小さな家

ガチャ

ユフィ「なのはたち連れて来たよー」

シド「おぅ、オメェにしては早かったじゃねぇか」

ユフィ「身軽さは私の取り柄だからね!」フンス

レオン「皮肉の伝わらない奴め……」

すずか「シドさんも来てたんですか」

シド「ナビグミの取り付けが終ったこと、会議ついでに知らせておこうと思ってな」

アリサ「ありがと、シドさん!」

シド「おじさんだ! ……あん?」

なのは「あの、作戦会議って?」

レオン「お前たちにまだ伝えていなかったことと、これからの行動方針について話しをしておこうと思ってな」
148 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 20:01:27.54 ID:SsC/cEAO
ピピッ

シドの手作り通信機から空間モニターが表示される。

エイミィ『今回は私達もいるよ!』

クロノ『やあみんな、元気そうでなによりだ』

なのは「クロノ君にエイミィさん!」

クロノ『今回の事件、早期解決の為に、有力な情報を持っている彼らと管理局が協力することになってね』

エイミィ『で、例の如く事件に一番近い私たちアースラクルーもなのはちゃんのお手伝いをすることになったってワケ』

なのは「そうだったんですか」

アリサ「時空管理局との協力がまだ伝えていなかったことだったんですか?」

レオン「それもあるが、今回話そうと思っていたのは、魔王『ゼロ』のことだ」

すずか「魔王ゼロ?」

ユフィ「冷酷非道な闇の魔王だよ。私たちの世界を滅ぼした張本人!」

なのは「ユフィさんたちの世界を……!」
149 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 20:03:18.85 ID:SsC/cEAO
レオン「奴は闇の力でハートレスを操り、『黒の騎士団』と呼ばれる組織を率いて世界を破壊して回っているらしい」

アリサ「それじゃあ、もしかして海鳴も……!」

クロノ『話しを聞いた限り、可能性は高いだろうね』

すずか「酷い……!」

エイミィ『ゼロは世界を破壊して、一体何をするつもりなんだろう……?』

エアリス「わからない。ただ、良くないこと、起きると思う」

シド「アンセムが残したレポートもほとんどゼロが持ってるって話しだ」

レオン「もし奴がアンセムのレポートをすべて手に入れ、ハートレスの力を完全に掌握するようなことがあったら……」

なのは「だったら!」

レオン「!」

なのは「私が残りのレポートを集めて、鍵穴も全部封印します!」

なのは「だってそんな人たちのために、誰かが私たちみたいに悲しむのを見たくないから!!」
150 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 20:04:56.99 ID:SsC/cEAO
レオン「……そうか、そうだな」

エイミィ『その意気込みがあれば大丈夫だよ、なのはちゃん!』

シド「よしっ! グミシップの調子は万全だ! ドーンと行ってこい!!」

なのは「はい! アリサちゃん、すずかちゃん!」

すずか「うん!」

アリサ「熱苦しいノリは嫌いだけど……ま、付き合ってあげるわ」

レオン「なのは、頼んだぞ」

なのアリすず「はい!」

……

なのはたちが次の世界へと旅立って行った後。

ユフィ「いやー、あんなに小さいのにしっかりしてるよね」

レオン「少しは見習ったらどうだ?」

ユフィ「あ、そういえばエイミィ。なのはたちっていくつなの?」

レオン「無視……」

エイミィ『えっと、確か九歳だったかな』

ユフィ「あはは、またまたぁー…………………………………マジで?」
151 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 20:06:10.06 ID:SsC/cEAO
――闇の書の精神世界

はやて(……あれ……ここ、どこや……?)

暗い闇の中を漂っている。

?「――主」

はやて(? ……誰?)

?「主、私です……闇の書です……」

はやて(闇の、書……?)

ポフッ

闇の中を漂うはやてを闇の書の管制人格が抱き留める。
そこではやての意識が覚醒する。

はやて「柔らか……」

闇の書「お久しぶり……いや、はじめまして、主はやて」

はやて「あなたが、闇の書……? わぁ、えらい美人さんやったんやなぁ」

闇の書「……主、本来ならゆっくりと事情を説明したいのですが、今は時間がありません」

はやて「事情? ……せや、私、病院の屋上で……」

闇の書「それも含めてお話しします。私と貴女のこと、今世界で起きていること……」
152 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/25(水) 20:19:11.25 ID:SsC/cEAO
以上でトラヴァースタウン編その2終了です
今回は効果音の表記が半角と全角に分かれていたんですが、どちらの方が見やすいでしょうか?
このSSは自己満足と読者への見やすさで出来ているので、答えていただけるとありがたいです。

それから行ってほしい世界案ですが、かなり参考になる案が多く、とても助かりました。
ペルソナやプリキュアあたりは実際に出してみたいと思います。
他の案で出た作品も、違う形で参考にさせて頂きました。
作品案のお陰でセブンプリンセスも全員決まりましたし。

なので、今後もこのスレに保守がてら参戦させてほしい作品の案を挙げてもらえるととても助かります。
一種の妄想スレのように使って貰っても構いません。

それでは、失礼します。
次はハトプリの世界かとあるの世界の予定です。
153 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 20:22:14.03 ID:SsC/cEAO
ど、童帝さんはやるかどうかも怪しいキンハ2の時にでも……
154 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 00:35:14.40 ID:ZQt7J3Ao


なのは = ソラ
フェイト = リク
はやて = カイリ

ってポジション?
155 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 14:19:57.77 ID:/kQ7pqYo
シスコンテロリストが出てきたか……
156 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 21:16:51.63 ID:jpx9c.AO
唯「ばんがいへん!」
157 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 21:26:06.35 ID:jpx9c.AO
唯(こんにちは! 私、平沢唯。高校二年生!)

唯(今日も軽音部のみんなと楽しく練習です!)

唯(……の、はずだったんだけど)

唯「こ、ここ……どこ……?」
唯「……」キョロキョロ

高級ホテルの一室のような広く綺麗な明るい部屋。
暖炉横に通路があり、他にも部屋があるようす。

唯(豪華で綺麗な部屋だなぁ。なんだかお城の部屋みたい)

唯(ムギちゃんとか、こんな部屋に住んでるのかな?)

唯「あ! 暖炉だ!」トコトコ

唯「あったかあったか」ほぅ

唯「ホットするね!」

唯「………寒」
158 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 21:31:53.98 ID:jpx9c.AO
唯(でも変だなぁ、私部室の前に立ってたはずなのに)

唯(確か、突然目の前が真っ暗になったと思ったら、この部屋に立ってたんだよね)ウーン

唯(これはもしかして……ゆ、誘拐!?)ガクガクブルブル

唯「ど、どうしよう! このままじゃ私、きっとどこかに売り飛ばされちゃうんだ!」

唯「みんなにも会えなくなっちゃう……」ウルウル

唯「そんなのヤだよぉ!」ブンブン

唯「どどどどうにかしてここから逃げなきゃ……」ソワソワ

唯(確かテレビとかだと、部屋の中を探すと何か脱出のヒントがあるよね……)

テレビでやっていた脱出ゲームを思い出す。

唯「よし、とりあえずこの部屋を探索してみよう!」ふんす
159 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 21:37:02.11 ID:jpx9c.AO
唯(まずはこの扉! いかにも出口って感じだよ!)

唯「……あれ? ドアノブがない?」ペタペタ

唯(なんだか部屋の雰囲気に合ってない扉だなぁ。硬いし冷たいし……)

唯(もしかして自動ドアなのかな?)

唯「! てことは、きっと部屋の中にスイッチがあって、それを押すと扉が開くんだ!」ピーン

唯「よーし、張り切って探すぞー!」
160 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 21:44:19.78 ID:jpx9c.AO
……

ガサゴソ

唯「うーん、棚の中には無いなぁ……」

唯「よし、次はテーブル! ……の上にあるクッキー!」テテテッ

唯「怪しい、怪しいよ! 明らかに何かあるよね!」

唯「きっとクッキーを全部食べると器の下から扉のスイッチが現れるんだ!」

唯「というわけで、全部食べて中を調査しないとねー♪」アーン

?「誰かいるです?」

唯「ひやあぁぁ! ごめんなさいごめんなさい! ちゃんとひとつは残しておくつもりだったんです!!」ズササー

部屋の隅に逃げ込む。

?「クッキー? あ、良かったら一緒にお茶、どうです?」

唯に笑顔で紅茶をすすめる。

唯「だってあんまりにもクッキーがおいしそうだったからつい……え?」
161 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 21:48:48.19 ID:jpx9c.AO
……

唯「わぁ、この紅茶おいしい!」

?「お口に合ってよかったです。クッキーもどうぞ」

唯「ありがとう! ……えーっと」

エステル「あ、申し遅れました。私はエステリーゼ・シデス・ヒュラッセインといいます」

唯「え、えっと、エステリーゼ・し、し……な、長い名前だね……」

エステル「エステルで構いません。そう呼ばれていましたから」

唯「じゃあエステルちゃんね! 私、平沢唯。私も気軽に唯って呼んでね」

エステル「はい♪」
162 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:02:27.90 ID:jpx9c.AO
唯「エステルちゃんはずっとここに住んでるの?」サクサク

エステル「いえ、実はいつの間にかこの部屋にいて、それ以来……」

唯「じゃあ私と一緒だね!」

エステル「唯もなんです?」

唯「うん。部活に行こうと思ってたんだけど、いつの間にかここにいたんだ」

エステル「本当、私と同じです!」

唯「でしょー?」ゴクン

エステル「不思議なこともあるんですねー」

唯「ねー。……あっそうだ! 違うよエステルちゃん! これは誘拐なんだよ!」

エステル「誘拐? ……えぇっ!?」
163 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:11:11.75 ID:jpx9c.AO
唯「早くここから出ないと、私たちどこかに売られちゃうんだよ!」サクサク!

エステル「そ、それは大変です! なにか方法を考えないと……!」

唯「エステルちゃん、この部屋でスイッチみたいなもの見つけなかった?」

エステル「スイッチですか? んー、多分見てないです」

唯「そっかぁ……」

チーン!

唯「ん? なんの音?」

エステル「あ、新しいクッキーが焼けたみたいです」

唯「クッキー!?」キラキラ

エステル「ここにはキッチンも食料もあるので、料理の腕を磨いてみようかと思って」

唯「ねぇねぇ! 焼きたて食べてもいいかな?」

エステル「もちろんです!」

唯「ありがとう! ……あれ? なんの話してたんだっけ?」

エステル「クッキーの話しじゃなかったんですか?」

唯「あ、そっかー」
164 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:16:18.10 ID:jpx9c.AO
唯「おいしー!」サクサク

エステル「たくさんあるのでどんどん食べてくださいね」

唯「うん! それにしてもエステルちゃんって、その綺麗な髪とか服装とか、どこかのお姫様みたいだね」

エステル「あ、あはは……そういう唯も珍しい衣装を着ていますね」

唯「そうかな? 可愛いけど普通の制服だよ」

エステル「制服……? 唯は軍人なんです?」

唯「え?」

エステル「え?」
165 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 22:21:21.21 ID:jpx9c.AO
唯「話を整理してみたけど……」

エステル「私と唯は同じ世界に住んでいたとは思えませんね……」

唯「本当に知らないの? 携帯電話」カパッ

エステル「はい。遠くにいる人といつでもどこでも会話できるブラスティアなんて、聞いたことありませんし」

唯「うーん、私もブラスティアなんて知らないよ?」

エステル「もしかしたら私たち、別々の世界から連れて来られたのかもしれません」

唯「別々の世界?」

エステル「前に本で読んだんです。空の向こうの星の海には、私たちが知らないだけでたくさんの世界が存在するって」

唯「ってことは、エステルちゃんって宇宙人!?」

エステル「うちゅーじん、です?」

唯「え?」

エステル「え?」
166 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:33:02.42 ID:jpx9c.AO
唯「とにかく、二人で協力しあって、ここから脱出しようね!」ふんす!

エステル「そうですね! それじゃあとりあえず……」

唯「とりあえず?」

エステル「お茶にしましょう♪」

唯「さんせーい♪」

――モニター室

C.C.「……こいつら、さらわれたというのに緊張感のかけらもないな……」パクパク

ゼロ「お前が言うなピザ女」
167 :1 :2010/08/26(木) 22:35:18.79 ID:jpx9c.AO
エステルと唯のポカポカコンビが書きたかった今は反省していない

エステルがわからない人は「テイルズオブヴェスペリア」でググってください
168 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 07:42:41.62 ID:0m5UPIAO
age
169 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 14:42:05.87 ID:0tdFHyU0
スコールのガンブレードはリボルバー式だったよな
ならベルカ式カートリッジシステムにもできるよなと妄想した
170 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 20:45:52.53 ID:HxJQAPAo
>>169
なるほど
スコールがなのはの世界にSEEDとして派遣されるんですね
171 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 21:02:28.68 ID:pmL2/YAO
ぜひスコールとヴェイロンを戦わせてほしいな
172 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 05:24:38.07 ID:ps8TPR.0
>>170
いいなそれ
でもスコールがディシディアの技全部使えるならベルカ式にしなくても十分やっていけそうだな
173 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 20:43:50.26 ID:omqFMBo0
なのはさんが魔王倒したら一足先に魔王になってしまうなwww
174 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 23:05:28.04 ID:ATxXmMAO
続きいきます
マヨナカテレビの世界です
175 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 23:12:10.56 ID:ATxXmMAO
――トラヴァースタウン 裏路地

フェイト「なのは、どうして……!」

ダンッ!

苛立ちをぶつけるように木箱を強く叩くフェイト。
その拳は固く握り締められている。

フェイト「どうして私を必要としてくれないの……!?」

ダンッ!

ゼロ「見ろ、私が言った通りだったろう?」

フェイト「!」バッ

フェイトが後ろを振り向くと、ゼロがあたかもそこにいるのが当然のように立っている。
表情は仮面に隠れ見えない。

フェイト「ゼロ……」

ゼロ「お前はあの少女を必死に捜していたが、あの少女はお前の事を忘れ、お友達と楽しくやっていたそうだな」

ゼロ「これが何を意味するか、お前には分かっているだろう? あの少女はもうお前のことなどどうでもいいと考えているのだよ」
176 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/02(木) 23:17:14.60 ID:ATxXmMAO
フェイト「そんなことないッ!」

バキッ!

力を入れすぎたせいで木箱にヒビが入る。

ゼロ「お前が何を思おうと、これが現実だ」

フェイト「っ……」ギリ…

ゼロ「……だが安心しろ、フェイト・テスタロッサ。我が軍門に下れ。そうすれば、お前の望むものを与えてやろう」

フェイト「私はそんな誘い……」

ゼロ「ならばこのままここでくすぶり続けるのか? それがお前の望みか?」

ゼロ「もう一度言う。フェイト・テスタロッサ、我が軍門に下れ。自らの手で、望むものを手に入れる為に」

フェイト「……私が、望むもの」

ゼロの言葉にフェイトの表情に動揺が浮かび上がる。

ゼロ(さぁ、これで条件はクリアされた……!)
177 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/02(木) 23:33:51.27 ID:ATxXmMAO
――トラヴァースタウン 世界の扉前

なのは「行ってきます、シドさん!」

シド「おうっとその前に、お前らダンブルドアのじいさんにはあったか?」

すずか「ダンブルドア?」

シド「その様子じゃまだみてぇだな」

アリサ「誰なの、そのダンブルドアって?」

シド「偉い偉い魔法使いなんだと、変わり者にしかみえねぇがな」

シド「そのダンブルドアのじいさんがお前らに会いたがってるんだとよ」

なのは「私たちに?」

シド「要件は知らねぇが行ってみたらどうだ? ためになるお説教が聞けるかもしれねぇぞ」
178 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 01:09:39.53 ID:VrxqNmQo
どうした
179 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 07:27:40.75 ID:zRSnqAAO
すみません寝落ちしました
夜になったら再開します
180 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 17:12:20.01 ID:PSqGmzU0
フェイトちゃんがああああああああああああ
でも従わなかったらギアスがあるのか
181 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/03(金) 23:09:08.99 ID:zRSnqAAO
再開します
原作やった人なら分かるかと思いますが、フェイトちゃんはこの先……ゲフンゲフン
182 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 23:18:08.23 ID:zRSnqAAO
なのは「どうしようか?」

アリサ「お説教は嫌だけど……」

すずか「そんなに偉い人が呼んでるなら、きっと私たちの旅に関係あるんじゃないかな?」

なのは「そうだよね」

アリサ「行くだけ行ってみましょうか」

シド「決まったみてぇだな。ダンブルドアじいさんがいるのは3番街の奥だ。気をつけて行けよ」

アリサ「大丈夫。なのはが守ってくれるから」

なのは(なんだか親子の会話みたい)
183 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 23:29:31.85 ID:zRSnqAAO
――トラヴァースタウン 3番街奥地

アリサ「なんだかここだけ雰囲気が違うわね」

すずか「なんだか薄暗くて、何か出そう……」

なのは「あ、あの屋敷かな?」

湖の真ん中に位置する小島の上に小さな屋敷が立っている。

すずか「なんだか可愛いお家」

なのは「行ってみよう」
184 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 23:40:52.75 ID:zRSnqAAO
――ダンブルドアの家

コンコン

なのは「ごめんください」

……

アリサ「……誰もいないのかしら?」

なのは「うーん」

ガチャ

なのは「あれ、開いてる……?」

アリサ「……ちょっとだけ入ってみる?」

すずか「ダ、ダメだよアリサちゃん!」

アリサ「大丈夫。ちょっと確認するだけだから」

なのは「んー、確かに。もしかしたらいるかもしれないし」

アリサ「そっ、ちょっとだけね」

すずか「もぅ……」
185 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/03(金) 23:55:34.69 ID:zRSnqAAO
ガチャ

なのは「お邪魔します……」

アリサ「うわ、真っ暗じゃない」

すずか「やっぱりいなんじゃないのかな?」

なのは「そうみたいだね。ん?」

バサッバサッ!

部屋の一角が明るくなったと思ったら、轟々と燃える何かが近づいてくる。

なのは「きゃ!?」

アリサ「なにあれ! 鳥が燃えてる!?」

すずか「もしかして……不死鳥!?」
186 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 00:18:46.97 ID:FvtsgYAO
?「これこれ、お客を驚かせてはいかん」

ポゥ

不死鳥が止まり木に降り立つと同時に部屋の明かりがともる。

?「待っておったぞ、お前さんたちが来るのをのう」

なのは「もしかして、あなたが」

ダンブルドア「いかにも。わしが君たちを呼んだダンブルドアじゃ」

ダンブルドア「立ち話もなんじゃ、まずは座ってお茶にするとしよう」
187 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 00:44:19.96 ID:pClHi5c0
書き溜めないの?
188 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 01:11:19.96 ID:FvtsgYAO
……

すずか「このお茶美味しいです!」

ダンブルドア「それは良かった。今はちょうどいい茶うけがなくてのぅ。百味ビーンズでよければ食べておくれ」

なのは「ありがとうございます」

パクッ

なのは(美味しい!)←チョコレート味

すずか(ハーブの香り、珍しい味だなぁ)←歯磨き粉味

アリサ(……にがっ)←耳クソ味
189 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 01:19:36.60 ID:FvtsgYAO
カチャ

なのは「あの、それで私たちに話って?」

ダンブルドア「うむ。君たちも知っている通り、今この世界には闇が溢れておる」

ダンブルドア「闇の軍勢は狡猾じゃ。少しでも隙をみせればあっという間に取り込まれてしまうじゃろう」

ダンブルドア「そこでじゃ。闇に打ち勝つために、君たちには試練を受けてもらいたいのじゃ」

なのは「試練?」
190 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 01:28:10.51 ID:FvtsgYAO
ダンブルドア「さよう。闇に打ち勝つには、強い心が必要じゃ」

すずか「その試練を受ければ強い心が手に入るんですか?」

ダンブルドア「それはお前さんたち次第じゃよ」

アリサ「なんですかそれ……」

ダンブルドア「ただ、この試練がお前さんたちにとって大きな力になることは保障しよう」

ダンブルドア「もちろん、その分の危険を覚悟してもらうがのう」

ダンブルドア「やるかやないかの最終的な判断は君たちに任せよう」
191 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 01:32:22.38 ID:FvtsgYAO
なのは「試練……」

アリサ「私はやります」

なのは「アリサちゃん!」

アリサ「少しでもあんたの足引っ張りたくないしね」

すずか「私もやります。私も、せめて心は強くなりたいから」

ダンブルドア「なのは、お主はどうする?」

なのは「……やります。私にはやるべき事があるから」
192 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 01:40:10.42 ID:FvtsgYAO
ダンブルドア「うむ」

ボンッ!

ダンブルドアが杖を振ると、テーブルの上に大きめの古びたテレビが現れる。

ダンブルドア「このテレビの中が試練の間じゃ」

アリサ「テレビの中!?」

ダンブルドア「中に案内人がおる。変わったやつじゃが、きっと協力してくれることじゃろう」

なのは「でもどうやってテレビの中に……?」

スッ
193 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 01:40:57.78 ID:FvtsgYAO
ダンブルドア「うむ」

ボンッ!

ダンブルドアが杖を振ると、テーブルの上に大きめの古びたテレビが現れる。

ダンブルドア「このテレビの中が試練の間じゃ」

アリサ「テレビの中!?」

ダンブルドア「中に案内人がおる。変わったやつじゃが、きっと協力してくれることじゃろう」

なのは「でもどうやってテレビの中に……?」

テレビ画面に手を延ばす
194 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 07:47:54.66 ID:FvtsgYAO
グニャリ

なのは「!?」

アリサ「なのはの手が」

ズズズズ…

なのは「ひ、引き込まれる!」

アリサ「なのは!」

すずか「なのはちゃん!」

ズオオォ!

なのはを助けようとした二人もテレビの中へ吸い込まれる。

なのアリすず「きゃああああああああ!!」

スポン…

ダンブルドア「……さて、あの子たちはマヨナカテレビで何を見るのかのう」
195 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 08:01:10.63 ID:FvtsgYAO
――マヨナカテレビ

アリサ「……ア……ちゃん……アリサちゃん!」

ユサユサ

アリサ「う、うぅん……すずか……?」

すずか「大丈夫? 怪我はない?」

アリサ「あ、うん。大丈夫みたい」ムクッ

すずか「良かった……」

アリサ「それよりここ、どこ?」

深い霧が辺りに立ち込め、少し先も見えない。

すずか「ダンブルドアさんの言ってた通りなら……テレビの中、かな?」

アリサ「なんかもうなんでもアリなのね、魔法って」
196 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 08:06:01.89 ID:FvtsgYAO
アリサ「で、なのははどこに行ったの?」

すずか「それが姿が見えなくて。多分、私たちとは違う場所に飛ばされたんじゃないかな?」

アリサ「はぁ……仕方ないわね、捜しにいきましょっか?」

すずか「うん」

?「あー!!」

アリすず「!?」

?「なんでここに君たちみたいな子供がいるクマ!? 早く帰らないと危ないクマ!」

霧の中から何かが近づいてくる。
197 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 15:30:34.68 ID:FvtsgYAO
ズンッ

ずんぐりむっくりとした熊の着ぐるみが現れる。

アリサ「だ、誰よあんた!?」

クマ「クマはクマだクマ。名前なんてないクマよ」

アリサ「はぁ?」

すずか「か、かわいい……」

アリサ「確かに。って違う! あんたがダンブルドアさんの言ってた案内人なの?」

クマ「だからクマはクマだクマ。案内人なんて名前じゃないクマよ」

アリサ「だからちっがーう!!」
198 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 18:33:14.88 ID:FvtsgYAO
アリサ「もう、調子狂うわこのヘッポコ……」

すずか「ねぇクマちゃん、ここは一体どこなの?」

クマ「ここはボクがずっと住んでるところクマ」

アリサ「さっきから答えがあやふやね」

クマ「それよりさっきも言ったけど、こっちは危険だクマ! クマが帰してあげるから、さっさと帰るクマ!」グイグイ

アリサ「ちょ、どこ触ってんのよ!」
199 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 18:38:30.63 ID:FvtsgYAO
すずか「待ってクマちゃん!」

クマ「クマ?」

すずか「クマちゃんが私たちに帰って欲しいのは分かったけど、私たちの友達もここにいるの」

すずか「帰るのは、その友達を見つけてからでもいいかな?」
クマ「そっか、ならいいクマ」

アリサ「私のときと対応が違わない!?」

クマ「すずかちゃんは優しそうで可愛いから当然クマ」

アリサ「こんのバカクマァ……!」グヌヌ

すずか「あ、あはは」
200 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 19:24:12.67 ID:FvtsgYAO
クマ「そのお友達はどんな子なんだクマ?」

すずか「髪を黒いリボンで二つに縛ってて、ピンクの大きな鍵を持ってるんだけど」

クマ「うーん、見てないクマねぇ」

すずか「そっか……」

クマ「でもすずかちゃんたち二人以外のにおいはするクマ」

アリサ「におい?」

クマ「こっちだクマ」テクテク

アリサ「あ、ちょっと待ってよ!」
201 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 19:33:33.35 ID:FvtsgYAO
クマ「なんだクマ?」

アリサ「こんな五メートル先も見えないような霧の中を歩いたら危ないでしょ!」

クマ「まったくアリサちゃんはだらし無いクマねー」

アリサ(え、なに、私が悪い感じになってるの?)

すずか「クマちゃん、どうにかならないかな?」

クマ「それならこれを掛けてみるクマ」スッ

すずか「メガネ?」

スチャ

すずか「わっ!」

アリサ「すごいっ! あんなに深かった霧が無くなって周りがくっきり!」
202 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 19:40:24.28 ID:FvtsgYAO
アリサ「って、あれ? ここって……」

すずか「……海鳴の街、だよね?」

アリサ「ちょっとクマ、どういうこと?」

クマ「クマにもよくわからないクマ。ただ、ここはすずかちゃんたちがコッチへ来たのと同時に出現したクマよ」

すずか「ダンブルドアさんが言ってた『試練』と何か関係があるのかな?」

アリサ「わからないけど、今はなのはを探す方が先決よ」
203 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 19:48:42.00 ID:FvtsgYAO
クマ「!!」ビクンッ

ドンッ

アリサ「あいた! もう、急に止まらないでよ……」

クマ「く、来るクマ……」

すずか「来る?」

アリサ「来るってなにがよ?」

クマ「まずいクマ! やっぱり襲ってきたクマ!」

アリサ「こ、怖いこと言わないでよ。一体なにが来るって……」

クマ「『シャドウ』……!!」

ズズ…!

地面からハートレスとはまた違う雰囲気を放つ異形の怪物がはい出てくる。
204 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 19:54:14.68 ID:FvtsgYAO
アリサ「なっ……!」

すずか「ハ、ハートレス!?」

クマ「シャドウはこっちの世界の影の怪物クマ! 一度暴れだしたらハートレスより手がつけられないクマ!」

アリサ「なによそれ!?」

クマ「は、話してる場合じゃないクマ! 早く逃げるクマ!!」

ズオォン!

シャドウがアリサたちに襲い掛かってくる。

すずか「きゃあ!」

アリサ「そ、そうした方がいいみたいね!」

クマ「こっちだクマー!!」

一目散に逃げ出す。
205 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 20:02:12.49 ID:FvtsgYAO
すずか「はぁ、はぁ、はぁ!」

タッタッタッタッタッ

シャドウ「………」

ズオォン…

アリサ「もう、まだ追って来てる!」

すずか「このままじゃ追いつかれるよ!」

クマ「ふ、二人とも! あそこに逃げ込むクマ!」

一軒の家を指差す。

アリサ「あれ、なのはの家じゃない!」

クマ「においもあそこからするクマ! 早く駆け込むクマー!!」
206 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 20:06:48.07 ID:FvtsgYAO
――マヨナカテレビ なのはの家

アリサ「はぁ、はぁ……」

クマ「ふぅ、どうやらまいたみたいだクマ……」

すずか「あれがクマちゃんの言ってた『危険』だったんだね」

クマ「そうクマ。シャドウには普通の攻撃も効かないから、クマたちには逃げることしか出来ないクマ」

アリサ(……なんだか、今の私みたいね。なのはに戦わせてばっかりで)
207 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 20:14:23.73 ID:FvtsgYAO
すずか「ここになのはちゃんがいるんだよね?」

クマ「間違いないクマ。クマの鼻がビンビン反応してるクマよ!」

アリサ「それが逆に心配なのよね……」

文句を言いながらも、三人で家の中へ入って行く。

アリサ「な、なのはー……?」

すずか「いたら返事してー……」

立ち込める嫌な空気に声も小さくなる。

「……グスッ……ヒック……」

すずか「!」

居間の方から啜り泣く声が聞こえてくる。
208 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/04(土) 20:19:53.54 ID:FvtsgYAO
アリサ「あの声……」

すずか「なのはちゃん……?」

クマ「ダ、ダメだクマ!」ガシッ

居間への扉を開けようとしたアリサの手を掴む。

アリサ「な、なによ?」

クマ「いるクマ、この先にシャドウがいるクマ! それもさっきのとは比べものにならない強力なやつクマ!」

アリサ「!」ゴクリ

アリサの手が一瞬止まるが、すぐにまた扉へ手をかける。
209 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 20:24:36.86 ID:FvtsgYAO
クマ「アリサちゃん聞いてなかったクマか!?」

アリサ「聞いてたわよ! ……でも、怪物に襲われるより、泣いてる友達を放っておく方が嫌なのよ」

アリサ「そうよね? すずか」

すずか「うん。アリサちゃん、開けよう」

すずかの後押しもあり、一行は扉を開けて居間の中へ入る。
210 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 20:38:09.06 ID:FvtsgYAO
「うっ、えぐ……お父さん、お母さん……」

なのは「……」

居間には泣きじゃくる子供とそれを見つめるなのはが、対峙するように立っている。
泣きじゃくる子供は小さい頃のなのはだった。
対する小学三年生のなのはの目は虚ろで、生気のない顔で子供なのはを見つめ続けている。

アリサ「なに、これ……」

すずか「なのはちゃんが、二人?」

クマ「た、多分、あの小さい方がシャドウだクマ……」ガタガタ

アリサ「だらし無いのはどっちよ……」
211 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 20:49:03.34 ID:FvtsgYAO
『一人が怖かった……』

アリサ「!」

すずか「なのはちゃんの声?」

どこからともなくなのはの声が部屋に響き渡る。
声はなおも続ける。

『お父さんもお母さんもお兄ちゃんもお姉ちゃんも……』

『みんな私から離れて行った……』

『私はいつも一人で家で泣いてた……』

『だから、いい子にしないとって思った』

『いい子にしないと、家族も、友達も、みんな……みんな……』

『……また私から離れて行くから……』
212 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 20:56:48.92 ID:FvtsgYAO
アリサ「……」

すずか「なのはちゃん……」

なのはシャドウ「グスッ……ふ、ふふ……あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!」

アリサ「えっ!?」

クマ「ヒィッ!?」

突然狂ったように笑い出したなのはシャドウに、なのは以外全員の視線がいく。

なのはシャドウ「ふ、ふふふふ……かわいそう……本当に私はかわいそう……」

なのはシャドウ「一人は嫌だからいい子になったのに、結局みんなバラバラ。また一人になっちゃった」

なのは「………」

なのはシャドウ「やりたいことも言いたいことも我慢してきたのに……本当にかわいそう……」
213 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 21:08:19.57 ID:FvtsgYAO
なのはシャドウ「で、も」

ズィッ

なのは「っ!」

なのはシャドウ「これは当然の結果よね……だって私、『偽善者』だもん」

なのは「!!」

なのはシャドウ「やりたくないことも良い顔してやって、『お礼なんていらない』なんて言いながら、相手の自分への信頼をしっかり『お礼』として貰ってる」

なのは「……違う」

なのはシャドウ「フェイトちゃんのときだってそう。いや、あの時はもっと酷いか」

なのはシャドウ「結果的にフェイトちゃんはああなったけど、私のやったことなんて結局『親切の押し売り』だもん」

なのはシャドウ「なのにみんな私を英雄扱い。ホント、ちょろいものよね。人の信頼を勝ち取るなんて」

なのは「違う!!」
214 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 21:15:52.68 ID:FvtsgYAO
なのはシャドウ「違う? なにが違うっていうの?」

なのは「私、そんなこと……!」

なのはシャドウ「思ってる。断言出来る。私は私のことならなんでも知ってる。だって」

なのはシャドウ「 私 は あ な た な ん だ か ら 」

勝ち誇ったような笑みを顔に張り付け、なのはシャドウは断言する。

なのは「違う、違う! 違う!! あなたなんか、あなたなんか……!」

なのは「 あ な た な ん か 私 じ ゃ な い ! ! 」
215 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 21:24:23.62 ID:FvtsgYAO
なのはシャドウ「……」ニタァ

なのはシャドウ「そう、私はあなたじゃない。だからいい子にする必要なんてない」

なのはシャドウ「ぶち壊してあげる。家族も、友達も、信頼も、なにもかも!!」

ゴゴゴゴゴ

クマ「ま、まずいクマ! シャドウが正体を現すクマ! 家の外に待避するクマー!!」

アリサ「なのは、なのは!」

気絶しているのか、揺すっても返事がない。

すずか「アリサちゃん、なのはちゃんは私が運ぶから早く外に!」

アリサ「うん!」
216 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 21:44:31.56 ID:FvtsgYAO
ゴゴゴゴゴ

ドシャアアァァン!!

アリサたちが家から脱出するのと同時に、なのはシャドウが家を破壊しながら巨大化する。

なのはシャドウ『ふふふ、あはははははは!! もう最高!!』

クマ「あわわわわわわわわわ! に、逃げ……」

なのはシャドウ『逃がさないわよ?』

ズドッ!

アリサたちの退路を家の残骸を投げ付けて塞ぐ。

クマ「み、道が塞がれたクマ! もうおしまいクマー!!」

なのはシャドウ『ふふ、まずは……すずかちゃん。あなたから壊してあげる』

すずか「ひっ……!」

アリサ「! 逃げて、すずか!」
217 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 21:57:16.01 ID:FvtsgYAO
すずか「っ!」

アリサの叫びに逃げ出そうとするが、巨大な『恐怖』を目の前に足がすくんでしまう。

アリサ「すずか!」

クマ「ア、アリサちゃん! 無理だクマ! ダメだクマー!!」

足がすくんで動けないすずかを背に、アリサが両手を大きく広げ立ちはだかる。

すずか「アリサ、ちゃん……」

アリサ「たまには私にも、良いカッコさせなさいよ」

なのはシャドウ『さようなら、私のお友達』

ブォン!!

頭から垂れ下がっている二本の触手を二人へ叩きつける。
218 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 22:10:52.41 ID:FvtsgYAO
アリサ(私、死ぬのかな……)

アリサ(まだやりたいこと、いっぱいあったのに)

アリサ(いや、今はそれ以上に)

アリサ(なのはばっかり戦わせて、すずかも守れなかったことが……)

アリサ「悔しい」

アリサ(そう。悔しい、悔しいよ……)

アリサ(力が欲しい……すずかを守れる、戦う力が!!)

そこでアリサの意識は暗転した。
219 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 22:34:14.86 ID:FvtsgYAO
――ベルベットルーム

イゴール「ようこそ、我がベルベットルームへ」

アリサ「……!?」

アリサ(ど、どこここ!?)キョロキョロ

すずか(私たち、確かにあの世界で……)

イゴール「これはこれは、お客人が二人もお見えになるとは。貴女方は面白い運命をお持ちのようだ」

車内のような青い空間の最奥に老紳士が、その手前にミステリアスな雰囲気を放つ美女が座っている。

イゴール「私はイゴール。お初にお目にかかります」

すずか(ど、どうも)ペコリ

イゴール「ここは何かの形で『契約』を果たされた方のみが訪れる部屋」

イゴール「今まさに貴女方の運命は節目にあり、このまま破滅を受け入れれば、未来は闇に閉ざされてしまうやもしれません」

イゴール「私の役目はお客人がそうならぬよう手助けをすることでございます」

アリサ(……どういうこと?)
220 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 23:03:38.03 ID:FvtsgYAO
スッ

イゴール「これは貴女方の心を表すカード。数ある選択肢から、貴女方自身が運命の一枚を選び取る」

イゴール「まるで、人生のようでございますな」

横の美女がアリサへカードの束を差し出し、その内一枚をアリサが引き抜く。

アリサ(……剣の絵柄のカード)

イゴール「ほぅ、これは『攻めこむ力』ですな」

アリサ(攻めこむ力?)

イゴール「攻めこむ力。何者にも負けぬ勇敢なる強さ、他者を傷付ける破壊の刃……」

イゴール「勇猛果敢な貴女らしいお力だ」

アリサ(どういう意味よそれ)

イゴール「これは失礼」
221 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 23:18:26.97 ID:FvtsgYAO
イゴール「では、次はそちらの貴女」

すずか(あ、はい)

スッ

すずか(……白紙?)

イゴール「これは……なるほど。貴女の心はまだ自らの力を自覚していないようですな」

すずか(力を自覚していない?)

イゴール「いずれ、この言葉の意味が分かる時が来ることでしょう」

イゴール「それまでそのカードは、貴女の心に大切にしまっておいてくだされ」

すずか(は、はぁ。わかりました)
222 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 23:23:24.79 ID:FvtsgYAO
アリサ(……あれ?)

すずか(もしかして、ダンブルドアさんが言ってた案内人って……)

イゴール「さぁ、そろそろ目覚めの時間でございます」

イゴール「願わくば……」

マーガレット「貴女方がなにものにも惑わされず、前に進めるように」

カッ!

アリサの持つカードが光輝く。
223 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/04(土) 23:32:24.35 ID:FvtsgYAO
――マヨナカテレビ 海鳴

ガキンッ!

なのはシャドウ『……?』

アリサ「……おりゃあっ!!」

ザシュッ!

なのはシャドウ『なっ!?』

アリサ「これが、私の力……!」

アリサの手にはシンプルなデザインの剣が握られている。

アリサは、攻めこむ力『ソードオブドリーム』を手に入れた。
224 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 01:12:32.79 ID:wI47J.DO
まさかのバーニングアリサかと思った
225 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 01:20:44.90 ID:nL0QDt20
番長達は出ないのかくそビクンビクン
226 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 01:27:38.88 ID:7gYOUYAO
一旦ここで切りますね
227 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 12:32:12.38 ID:7gYOUYAO
空き時間利用してちょこちょこ投下します
228 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 12:40:07.31 ID:7gYOUYAO
なのはシャドウ『痛い、痛いよアリサちゃんっ!!』

ブゥンブゥン!

切り付けられた触手を豪快に振り回す。

アリサ「すずか、捕まって!」

すずか「えっ?」

ダッ!

すずかを抱き抱えて後ろへ跳び、なのはシャドウと大きく距離をとる。

アリサ(すごい、身体が軽い! これが私の心の力!)

スタッ

アリサ「すずかはここにいて。私はあいつの目を覚まさせて来るから」

すずか「アリサちゃん、負けないで」

アリサ「当然!」

ダッ!
229 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 12:46:10.21 ID:7gYOUYAO
アリサ「たあぁぁ!!」

タッタッタッタッタッ

なのはシャドウ『アリサちゃん、ちょっと調子にのってるんじゃないかな!?』

ブゥン!

二本の触手でアリサを捕らえようとするなのはシャドウ。
しかしアリサの軽やかなフットワークに捕らえることが出来ない。

アリサ「そんな攻撃!」

ザシュッ!

アリサ「当たらないわよ!」

すれ違い様のアリサの一撃に片方の触手が切り落される。

なのはシャドウ『があああ!!』
230 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 12:51:48.02 ID:7gYOUYAO
なのは『許さない許さない許さない許さない許さない!!』

理性を完全に失い、残った触手を意味もなく振り回す。

アリサ「なのは、あんたいい加減に……!」

触手をかわすのと同時に高く跳躍するアリサ。
空中でソードオブドリームを握りかえ……

アリサ「目を……覚ませええぇぇ!!」

ドシュッ!!

そのままなのはシャドウの脳天へと突き立てた。

なのはシャドウ『っっっ!!』
231 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 13:00:13.07 ID:7gYOUYAO
シュウウゥゥゥゥ…

声にならない断末魔をあげ、なのはシャドウは消滅していった。

ドサッ

アリサ「痛っ!!」

なのはシャドウが消え、支えを失ったアリサはソードオブドリームと共に地面へ投げ出される。

アリサ「もう、なんでこう最後までカッコつけさせてくれないのよぉ……」

すずか「アリサちゃん!」

タッタッタッ

すずか「アリサちゃん大丈夫!?」

アリサ「お尻が痛い以外は無事よ」

すずか「良かった……アリサちゃん……」

ギュッ

アリサ(……まぁ、いっか。私も誰かを守れるってこと、分かったしね)
232 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 18:25:34.04 ID:7gYOUYAO
クマ「いやー、アリサセンセイすごいクマ!」

なのはを背負ったクマがトテトテと走りながら近づいてくる。

アリサ「せ、先生?」

クマ「まさかあんなにすごい力を持ってるとは思ってなかったクマ! これからはアリサセンセイって呼ばせてもらうクマ!」

アリサ「まったく、調子いいんだから」

なのは「……んぅ」モゾッ

アリサ「! なのは!」

なのは「あ、あれ……ここは……」
233 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 18:32:50.37 ID:7gYOUYAO
すずか「大丈夫? なのはちゃん……」

なのは「うん……そっか、私あの怪物に……」

アリサ「なのは……」

なのは「……あっ」

なのはシャドウ「………」

子供の姿に戻ったなのはシャドウがなのはをじっと見つめている。

アリサ「あんたまだ!」チャキ

なのは「まって、アリサちゃん!」

ソードオブドリームを手にしたアリサをなのはが制する。

なのは「……おいで」

なのはシャドウ「……」

テクテク…
234 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 18:50:17.08 ID:7gYOUYAO
なのは「ごめんね、さっきはあんなこと言って……」

なのは「私、わかってたんだ。自分のやってることが、最終的には自分のためにもなるって」

なのは「でも、そんな利己的な自分を認めるのが嫌だった。難しいよね、自分の汚い部分を認めるのって……」

なのは「でもね、誰かを助けたいって気持ちは、間違いなく本当なの」

なのは「私みたいに寂しい思いをしてる人が、一人でもいなくなってくれたら嬉しいから」

なのは「……あなたは、私だよ」
235 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 18:58:59.71 ID:7gYOUYAO
なのはシャドウ「……うん」ニコッ

なのはシャドウ「きっとこれから、辛いことや苦しいことがたくさん待ってると思う」

なのはシャドウ「だけど、恐れないで」

なのはシャドウ「わたし(あなた)は世界で一番強い武器を持っているから」

シュウウゥゥゥゥ…

満足げな笑顔を浮かべながら、今度こそなのはシャドウが消滅する。

なのは「……ありがとう」
236 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 19:07:13.64 ID:7gYOUYAO
……

クマ「クマァ!」

ボンッ

クマが叫ぶと煙の中からテレビが現れる。

アリサ「なるほど、テレビから来たからテレビから帰るわけね」

クマ「……本当に行っちゃうクマか?」チラッ

すずか「ごめんね」

なのは「私たち、まだやることがあるから」

クマ「また来て欲しいクマ。次は全員分のメガネを用意しておくクマ!」

アリサ「分かった分かった。また来てあげるわよ」

クマ「本当クマ!?」パアァ
237 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 19:23:06.69 ID:7gYOUYAO
クマ「それじゃあ約束の印にこれを持って行って欲しいクマ!」

アリサ「なにこれ?」

すずか「小さいメガネのキーホルダー?」

クマ「メガネを作るついでに遊び心で作ってみたクマ。でも用途が無くてキーホルダーにしてみたクマよ」

アリサ「なんか押し付けられたような気がするけど……いいわ、ありがたく貰ってあげる」

クマ「大切にしてほしいクマ!」

アリサ「はいはい。それじゃあまたね、バカクマ」

アリサ「……ありがと」ボソッ

アリサはキーホルダー、『キューティーアサシン』を手に入れた!
238 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 19:30:18.67 ID:7gYOUYAO
――ダンブルドアの家

ブゥン

なのは「きゃっ!」

ドサッ!

すずか「いたた……」

アリサ「戻って、これたみたいね」

ダンブルドア「うむ、よくぞ戻ったのう」

なのは「ダンブルドアさん!」

ダンブルドア「皆それぞれ得た物があったようじゃな。良い顔をしておるわい」

アリサ「……はい!」
239 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 19:37:58.99 ID:7gYOUYAO
……

ダンブルドア「さて、君たちは立派に試練を乗り越え、闇に対抗するための心の力を得た」

ダンブルドア「すずか君の力も時期目覚めることじゃろう」

すずか「はい……」

ダンブルドア「じゃが、力とは意識して自覚し、コントロールするものじゃ」

ダンブルドア「君らが使い方を誤れば、闇はその隙に付け込んでくることじゃろう」

ダンブルドア「ゆめゆめ忘れてはならんぞ?」

なのは「わかりました」
240 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 19:47:38.03 ID:7gYOUYAO
ダンブルドア「では、これはわしからの餞別じゃ」

スッ

ダンブルドアが杖を振ると、アリサとすずかの目の前にそれぞれ違う色をした水晶が現れる。

アリサ「わぁ……!」

すずか「綺麗……」

ダンブルドア「それは魔法の源。君たち二人の魔法の力を開花させる魔石じゃ」

アリサ「私たちにも魔法がつかえるんですか!?」

ダンブルドア「うむ。目を閉じて、自分の魔法を強くイメージしてみるのじゃ」

アリサ「イメージ……」

目を閉じて神経を魔石に集中させる。
241 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 19:57:55.09 ID:7gYOUYAO
アリサ(イメージしろ、イメージしろ、イメージしろ!)

…ゴオォッ!

燃え盛る炎がアリサの脳裏に浮かび上がる。

アリサ(これ!)

アリサ「燃えろ!」

ボォッ!

炎の弾丸がアリサの手から放たれ、ダンブルドアがそれをすぐ様窓の外へ誘導する。

アリサ「ほ、ホントに出た……!」

なのは「すごいよアリサちゃん!」

アリサ「ま、まぁ当然よね。すずかはどう?」

すずか「……ごめん、ダメみたい」シュン

ダンブルドア「なに、誰でもすぐに使えるというものではない。気長にやってみるのじゃ」

すずか「……はい」

アリサは『炎の力』を手に入れた!
アリサは『ファイア』を覚えた!
242 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 20:02:27.08 ID:7gYOUYAO
ダンブルドア「さて、わしが今出来るのはこれくらいじゃ」

なのは「本当に、いろいろありがとうございました」

ダンブルドア「何かあったらいつでも来るといい。わしに出来ることなら力になろう」

なのは「はい!」ニコッ
243 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 20:14:54.85 ID:7gYOUYAO
――闇の書の精神世界

はやて「……海鳴が、世界が……そんな……」

闇の書「すべて真実です。残酷ですが……」

はやて「……それで、私らは今どういう状況なん?」

闇の書「簡単に言えば、貴女の身体で闇の世界を漂っています。貴女の心を私の中に隠して」

はやて「隠す?」

闇の書「主、貴女の心は特別なものです。世界にとっても、私にとっても」

闇の書「今は闇の世界を漂っていますが、いつか貴女を狙う闇の軍勢に見つかってしまうでしょう」

闇の書「そうなった時、私に強力なロックをかければ、貴女の心は奴らの手に渡ることはありません」

はやて「なんやよくわからんけど……私を守ってくれたんやね。ありがとう、闇の書」
244 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 20:20:50.22 ID:7gYOUYAO
はやて「うーん……」

闇の書「? どうかされましたか?」

はやて「いや、闇の書は物の名前やろ? 物みたいに扱ってるみたいでなんか嫌やなぁって」

闇の書「そんな、気にせずとも……」

はやて「せや! 新しい名前を考えよ!」

闇の書「!!」

はやて「ん? どないしたん?」

闇の書「……いえ」

闇の書(あの時のことを、覚えていた……?)

はやて「どんな名前がええかなぁ」
245 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 20:24:07.54 ID:7gYOUYAO
――闇の世界

C.C.「……ルル……いや、今はゼロだったな」

ゼロ『なんだC.C.……目標は見つかったのか?』

C.C.「ああ、お前の望んでいた……」

闇の書「……」

C.C.「七人目のプリンセスだ」
246 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/05(日) 20:27:23.77 ID:7gYOUYAO
マヨナカテレビ編終了
今回はアリサが主人公でした

次回は今度こそハトプリ編を予定してます

あと投下ペースは休憩時間なんかを利用して携帯から投稿しているので、多分しばらくはこのままです
どうか御了承下さい
247 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 20:57:00.20 ID:fKGihAE0
アリサは探索系ペルソナだと思ってたのに
248 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 01:02:08.65 ID:vrBQhj6o
すずかのパワーアップが待ち遠しい。夜の一族設定を持ってくるとか?
249 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 01:46:49.85 ID:.49L4pk0
なのはさんのシャドウは星光のせん←(なぜか変換できない)滅者でもよかったかもな
250 : :2010/09/07(火) 17:05:15.44 ID:XmIweUAO
いつものちょこちょこ投下を始めたいと思います
251 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/07(火) 17:13:03.82 ID:XmIweUAO
――闇の書の精神世界

闇の書「!」

はやて「どないしたん?」

闇の書「早くも闇の軍勢に見つかってしまったようです」

はやて「こんなに早く!?」

闇の書「あちらも貴女を手に入れるため必至なのでしょう」

はやて「なぁ、なんでみんなして私の心を欲しがってるん?」

闇の書「それは貴女が世界の心への鍵、『セブンプリンセス』の一人だからです」

はやて「セブンプリンセス……?」
252 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 17:19:34.51 ID:XmIweUAO
闇の書「今は時間がないので詳しくは説明出来ませんが、貴女が世界の命運を握っていると考えて下さい」

はやて「な、なんか責任重大やなぁ……」

闇の書「だからこそ、貴女の心を封印しなければならないのです」

はやて「うん、わかった。私はどうすればええのん?」

闇の書「眠っているだけで構いません。封印は私自身にかけるので」

はやて「ってことは……またしばらく話せなくなるんやね……」

闇の書「……ええ」
253 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 17:29:29.77 ID:XmIweUAO
はやて「せっかくこうやって会えたのに、残念やなぁ……」

闇の書「貴女のためです。分かって下さい」

はやて「それはそうなんやけど……せや! なら約束せぇへん?」

闇の書「約束?」

はやて「せや。内容はぁ……『次会うまでに闇の書の新しい名前を決める』、これでどうや」ニコッ

闇の書「……分かりました」ニコッ

はやて「ほな」ギュッ

小指と小指を絡める。

はやて「指切りげんまん嘘ついたらハリセンボンのーます」

闇の書「ふふ、約束を守るにも罰を受けるにも、結局私と貴女はまた会わなければいけせんね」

はやて「あ、ホンマや。あはは」
254 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 17:33:32.53 ID:XmIweUAO
……

はやて「ほなー……。一緒にいるのにさよならは変やな」

はやて「おやすみ、闇の書」

闇の書「おやすみなさいませ、我が愛しき主。良い夢を」

はやて「闇の書もな」

はやて「次起きたときは……めっちゃええ名前……つけ……」

闇の書「はい……楽しみにしています……」

ガチャッ

施錠の音と共に、二人の意識は闇に沈んだ。
255 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 17:39:52.51 ID:XmIweUAO
――星の大海 グミシップ船内

なのは「良かったね、アリサちゃん」

アリサ「ええ! これでもうあんた一人で戦う必要は無くなったわね!」シャキン

なのは「にゃはは、分かったから、ね? とりあえずそれしまって?」

すずか「あはは……」

アリサ「すずかも、きっとすぐに心の力に目覚めるわよ!」

すずか「う、うん。ありがとうアリサちゃん」
256 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 17:42:49.45 ID:XmIweUAO
RH『次の世界が見えてきました』

なのは「本当に?」

窓の外を見ると、次の世界と思わしき星が見える。

なのは「あれが二つ目の世界……」

アリサ「よし、さっさと着陸しましょ!」

RH『了解です』

すずか(……ホントにそうかな……?)
257 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 17:49:01.41 ID:XmIweUAO
――希望ヶ花 川原沿いの道

アリサ「はぁー、これまた普通ねー」

なのは「クマ君の世界が普通じゃなかっただけだよ」

すずか「そうだよアリサちゃん。それに観光じゃないんだから」

アリサ「分かってるわよ。それで、どうする?」

なのは「うーん、まずは鍵穴の情報を集めないと……」

すずか「翔太郎さんに聞き込みの極意とか教われば良かったね」
258 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 17:58:35.54 ID:XmIweUAO
アリサ「そうねぇ……ん?」

ピューン!

?「た、助けてですぅ!!」

なのは「きゃあ!?」

白くて小さいもふもふした何かの影が二つ、なのはの後ろへ逃げ込んでくる。

アリサ「前言撤回。全然普通じゃなかったわ」

すずか「ど、どうしたの?」

?「ぼ、僕たちの大切なココロポットが!」

?「あの怪物に奪われちゃったんですぅ!」

なのは「怪物って……まさか!」

ボゥン!

闇の中からハートレスの集団が現れる。

?「で、出たですっ!!」

なのは「やっぱり、ハートレス!」
259 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 18:05:21.85 ID:XmIweUAO
なのは「すずかちゃんはその子たちをお願い!」

すずか「う、うん!」

アリサ「行くわよなのは!」

なのは「了解!」

それぞれ武器を構え、ハートレスの集団へ突っ込む。

……

アリサ「燃えろおぉっ!!」

ゴオォッ!!

炎を纏わせた剣でハートレスを切り裂く。

アリサ「こんな使い方も出来るのね。いい必殺技が出来た!」

なのは「アクセルシュート!」

ボンッボンッボンッ!

三十体前後いたハートレスが二人によって全滅する。

なのは「ふぅ、これくらいかな?」

アリサ「ま、実力よね」
260 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 18:16:04.57 ID:XmIweUAO
コロコロ…

ハートレスが消えた空間からココロポットが転がってくる。

なのは「これがあの子たちが言ってたココロポット?」

?「す、すごいですぅ!!」

なのは「きゃっ! わわわっ!!」

?「感激したですっ!!」

アリサ「もっと遠くでしゃべりなさいよ……」キーン

?「ご、ごめんなさいですっ……」シュン

?「私たち、プリキュア以外にこんなに強い人たちを初めて見たですぅ。だからつい……」シュン

なのは「プリキュア?」

?「プリキュアはこの世界を守る戦士ですぅ!」パァ

アリサ「立ち直り早っ」
261 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 18:20:55.55 ID:XmIweUAO
すずか「なのはちゃん、今この子たち『この世界を守る戦士』って……」

なのは「うん。もしかしてその人なら、鍵穴とレポートについて知ってるかも!」

アリサ「ちょっとチビたち、その『プリキュア』って人にはどこに行けば会えるの?」

?「つぼみとえりかなら今学校ですっ」

アリサ「戦士なのに学校?」

なのは「きっと私みたいに両立してるんじゃないかな?」

すずか「うーん、さすがに学校に押しかけるわけには行かないよ……」
262 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 18:25:13.82 ID:XmIweUAO
?「なら僕たちがもっといい人を紹介してあげるですっ!」

なのは「いい人?」

?「その人は歴代最強のプリキュアとまで言われた伝説の人なんですぅ!」

アリサ「へぇ、それは期待が持てそうね」

すずか「それじゃあ、案内してもらってもいいかな?」

?「もちろんですぅ!」

?「恩人の頼みとあればお安いゴヨウですっ!」

すずか「ありがとう。ところで、あなたたち名前は?」

シプレ「シプレですぅ!」

コフレ「コフレですっ! よろしくお願いするですっ!」

すずか「ふふ、よろしくね」
263 : :2010/09/07(火) 18:26:00.68 ID:XmIweUAO
飯休憩いってきます
264 :1 再開します :2010/09/07(火) 20:18:29.17 ID:XmIweUAO
――花咲植物園

すずか「ここ?」

コフレ「そうですっ!」

?「あら、可愛いお客様ね」

シプレ「キュアフラワー様!」ピューン

なのは(あの人が伝説のプリキュア……)

アリサ(戦士って言うからもっとごっつい人かと思ってた……)

シプレ「かくかくしかじかでこの人たちに助けてもらったですぅ!」

?「あら、そうだったの。シプレとコフレを助けてくれてありがとう」

なのは「いえ、どういたしまして」

アリサ(おっ、謙遜しないのね)
265 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/07(火) 20:23:57.27 ID:XmIweUAO
薫子「私は花咲薫子。あなたたちのお名前は?」

なのは「あ、はい。私は高町なのはです」

すずか「月村すずかです」

アリサ「アリサ・バニングスです」

薫子「なのはちゃんにすずかちゃん、アリサちゃんね」

なのは「あの、実は私たち、あなたに聞きたいことがあるんです」

薫子「聞きたいこと?」
266 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/07(火) 20:35:17.05 ID:XmIweUAO
……

薫子「そう、世界は今そんなことになっているのね……」

なのは「はい……」

すずか「それで、この世界を守っていたあなたなら、何か知ってるんじゃないかって思ったんです」

薫子「なるほどね。私が知っていることはそれほど多くはないけれどいいかしら?」

なのは「はい! 全然大丈夫です!」

薫子「そう。それにしても、まさか生きている内に二度もキーブレードの使い手に会えるなんて思ってもみなかったわ」

なのは「え! キーブレード使いって他にもいるんですか!?」
267 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 20:46:48.08 ID:XmIweUAO
薫子「私がプリキュアだった頃の話だけどね。この世界に『アンバース』と呼ばれる怪物が出たことがあったの」

薫子「その時一緒に戦ってくれ人たちが『キーブレードマスター』」

なのは「キーブレードマスター……」

薫子「彼らは別々に行動してたけど、いつもお互いを思いあっていたわ。固い絆で結ばれていたのね」

アリサ「なんだか私たちみたいね」

すずか「うん!」
268 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 21:01:23.28 ID:XmIweUAO
なのは「そっか、私以外にもいたんだ……!」

薫子「それで、鍵穴のことなんだけれど」

なのは「あ、はい!」

薫子「彼らはこう言っていたの。『こころの大樹はこの世界の心。あなたがしっかり守って』ってね」

アリサ「こころの大樹って?」

シプレ「プリキュアが代々守っている大切な木ですぅ」

アリサ「なるほど、さっぱり分からないわ」
269 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 21:09:40.68 ID:XmIweUAO
薫子「こころの大樹は私たちの心に咲いている『こころの花』の源なの」

薫子「こころの花は私たちの心そのもの。こころの大樹が消えてしまうと、私たちのこころの花は枯れ果ててしまうの」

すずか「こころの花が枯れると、ハートレスになるってことですか?」

薫子「そう考えてもらって構わないわね」

薫子「そうならないよう私はプリキュアになって、こころの大樹を枯らそうとしている『砂漠の使徒』と戦っていたの」
270 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 21:15:54.51 ID:XmIweUAO
薫子「あなたたちの話だと、鍵穴というのは世界の心に繋がっているんでしょう?」

薫子「なら、こころの大樹に関係のあるものに鍵穴が隠されているんじゃないかしら」

なのは「こころの大樹に関係のあるもの……」

すずか「なにか心当たりはありますか?」

薫子「そうねぇ、一番はやっぱり妖精かしら」

アリサ「妖精って、このチビスケたちですか?」

薫子「ええ」

シプレ「私たちはこころの大樹から生まれたですぅ!」

なのは「木から!?」

すずか「わぁ、ファンタジーみたい!」
271 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 21:21:25.64 ID:XmIweUAO
なのは「でも、妖精に鍵穴が……」ジィ

薫子「ふふ、ちょっと言ってみただけよ。あまり本気にしないでね」

なのは「あ、で、ですよね」カァ

コフレ「でもコッペ様には鍵穴の一つや二つついててもおかしくないですっ!」

なのは「コッペ様?」

シプレ「こちらにおられる方がコッペ様ですぅ!」

バーン!!

コッペ「……………」

アリサ(うわ、ぶっさいく……)

すずか「カッコイイ……」

アリサ「ホントにね。……えっ?」
272 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 21:34:35.50 ID:XmIweUAO
――砂漠の使徒サイド

サバーク「……貴方から来られるとは珍しい」

ゼロ「今日は貴方に完成させて欲しいものがありましてね」

サバーク「完成させて欲しいもの?」

ゼロ「これを……」スッ

サバーク「これは?」

ゼロ「ハートレス専用ガイアメモリ。その試作品です」

サバーク「ガイアメモリ……実物を見るのは初めてですな」

ゼロ「今回は、これを人間に対して使えるようにして欲しいのですよ」
273 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 21:41:32.64 ID:XmIweUAO
サバーク「ほう」

ゼロ「人間からこころの花を抜き出し、デザトリアンを作り出せる貴方方砂漠の使徒なら造作もないことでしょう」

ゼロ「デザトリアンも、元を正せばハートレスなのですから」

サバーク「確かに。いいでしょう、この件お引き受け致します」

ゼロ「そう言ってもらえると思っていましたよ。サバーク博士、貴方には期待している」

サバーク「しかし、貴方方黒の騎士団はこれ以上力を得て何をしようと?」

ゼロ「……ふっ、貴方方と同じ『世界征服』ですよ。博士」

サバーク「……」
274 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 21:48:00.24 ID:XmIweUAO
ゼロ「では、良い結果を待っていますよ」バサッ

カツカツ…

ゼロ「そうだ、ついでにもう一つ」

サバーク「何か?」

ゼロ「今、この世界にキーブレードの勇者が来ている。くれぐれもお気をつけて」

サバーク「……ご忠告感謝します」

……

サバーク(……何故デューン様はあのような者に協力なさるのか)
275 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 21:53:08.99 ID:XmIweUAO
サバーク「サソリーナ」

シュン

サソリーナ「はっ」

サバーク「緊急の任務だ。キーブレードの勇者を排除しろ。ハートレスを使って構わん」

サソリーナ「了解しました」

シュン
276 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 22:40:02.43 ID:XmIweUAO
――花咲植物園

つぼみ「お婆ちゃん、ただいま!」

えりか「こんにちはー」

薫子「あら、ちょうどいいところに帰って来たわね」

つぼみ「あれ、お客様?」

えりか「見たことない制服だね。どこの子かな?」

薫子「この子たちは外の世界から来たのよ」

えりか「外の世界? 外国ってことですか?」

薫子「分かりやすく言えば異世界ってことね」

つぼみ「へぇ、異世界からはるばる……え」

えりか「……え」

つぼえり「ええええぇぇぇ!!?」
277 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 22:48:42.60 ID:XmIweUAO
……

つぼみ「そうなんですか、友達を捜して旅を」

なのは「いつの間にか他にもたくさん捜し物が出来ちゃったんですけどね」

えりか「世界をまたにかけた旅かぁ! なんか憧れちゃうなぁ!」

つぼみ「確かに、なんだかカッコイイですね。私たちより年下なのに本当にすごいです」

アリサ(こうやって面と向かって褒められるとなんだか照れるわね)
278 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 22:56:41.14 ID:XmIweUAO
えりか「それに、魔法が使えるんでしょ!?」キラキラ

なのは「えっと、多分想像してるような魔法は使えないですけど……」

えりか「全然いいよ! 見せて見せて!」

なのは「そ、それじゃあ。レイジングハート!」

RH『バリアジャケット、セットアップ』

カッ!

なのはの身体が光り、一瞬でバリアジャケットが装着される。

なのは「とりあえず、一番魔法っぽいのはこんな感じかと」

えりか「うおおぉぉぉ! カッコイイ! そして可愛い!!」キラキラキラキラ

なのは「にゃはは……」
279 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 23:01:29.24 ID:XmIweUAO
えりか「ねぇねぇねぇ! その服スケッチさせてもらってもいい!?」

なのは「い、いいですよ」タジタジ

えりか「やりぃ! 今用意するからちょっと待ってね!」ガサゴソ

コフレ「えりかもプリキュアに変身するとき同じようなことできるのに、なんであんなに興奮してるですっ?」

つぼみ「えりかの場合魔法が見れた嬉しさより、可愛い服に出会えた喜びの方が強いんでしょうね」

えりか「ちょーっと動かないでねー!」カキカキ
280 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 23:09:30.20 ID:XmIweUAO
つぼみ「そういえば、二人はどんな魔法が使えるの?」

すずか「……っ」

アリサ「あ、その、すずかはまだ……」

すずか「私使えないんです。何も」

つぼみ「あ、ご、ごめんね。無神経なこと聞いて……」

すずか「いいんです、本当のことですから」

すずか「でも、そうならそうで私に出来ることを見つけようと思ってるんです」

すずか「二人とも戦っているのに、私だけ何もしないなんて出来ないから」

アリサ「すずか……」
281 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 23:12:16.39 ID:DKbQrN2o
つぼみの声ってそういえば。
282 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 23:17:58.19 ID:eTvw.6DO
そういえば……
283 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 23:19:30.95 ID:XmIweUAO
つぼみ「あの……」

すずか「薫子さん、お手洗いってどこですか?」

薫子「ああ、それならここを出て……」

すずか「ありがとうございます」

タッタッタッタッ…

つぼみ「すずかちゃん……」シュン

アリサ(すずか、やっぱり気にしてたんだ……)

つぼみ「私、知らなかったとはいえすずかちゃんが傷つくようなことを……」

アリサ「つぼみさんは悪くないですよ。こればっかりは、すずかの問題だから」

薫子「そうよ。あの子の心の整理がつくまでそっとしておいてあげましょう」

えりか(……本当にこの子たち小学生?)カキカキ
284 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 23:26:40.63 ID:XmIweUAO
――花咲植物園外

すずか(逃げるように飛び出して来ちゃった……)

すずか(つぼみさんに悪いことしちゃったな……)シュン

すずか(……でも、どうして私だけ何も出来ないんだろう)

すずか(なのはちゃんもアリサちゃんも戦う力を持ってるのに……)

すずか(このままじゃ私、二人の足を引っ張るばっかりだよ……)

サソリーナ「あらぁん? 良い具合に萎れてるこころの花みぃーっけ♪」

すずか「!?」

いつの間にかすずかの目の前にサソリーナが立っている。
285 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 23:32:38.82 ID:XmIweUAO
すずか「だ、誰ですかっ!?」

サソリーナ「誰だっていいのよん。キーブレードの勇者なんてどうやって見つければいいか途方に暮れてたけど、この子を使えば……」

すずか(キーブレードの勇者……なのはちゃん!?)

すずか「こ、ここから先は通しません!」

サソリーナ「はぁ? 何言ってんのこのガキンチョ。まぁいいわ」

サソリーナ「こころの花! 頂くわよぉ!」

カッ!!

すずか「きゃあああああああああああああ!!」

すずかの胸から水晶に囲まれた白いカランコエの花が出現する。
286 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 23:40:00.23 ID:XmIweUAO
サソリーナ「さぁ! デザトリアンのお出ましよぉんっ!」

キュピーン!

すずかのカチューシャとカランコエの花が融合する。

デザトリアン『カッチューシャー!』

タッタッタッタッ!

えりか「悲鳴を聞いて駆け付けてみたけど、ビンゴだったね!」

なのは「これがデザトリアン!」

つぼみ「サソリーナ! またあなたですか!」

サソリーナ「げぇ、プリキュア! 今日はあんたたちは御呼びじゃないのよ。シッシッ!」

えりか「追い払われて引き下がるほどお人よしじゃないっての!」
287 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 23:44:02.23 ID:XmIweUAO
アリサ「すずか! どこ、すずか!」キョロキョロ

コフレ「すずかさんはここですっ!」ピューン

アリサ「! な、なによこれ……!」

手の平サイズの水晶玉の中ですずかが眠っている。

シプレ「こころの花を抜かれた人間はこうなってしまうんですぅ!」

コフレ「デザトリアンにされてしまったのはすずかさんですっ!」

アリサ「なんですって……!」
288 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 23:53:02.23 ID:XmIweUAO
なのは「どうすれば元に戻せるの!?」

コフレ「デザトリアンを倒してこころの花を取り戻すんです!」

アリサ「了解。あいつを倒せばいいのね!」チャキ

なのは「分かりやすくて助かるよ! ね、レイジングハート!」チャキン

RH『その通りです』
289 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 23:58:50.70 ID:XmIweUAO
つぼみ「えりか、私たちも!」

えりか「合点承知のすけ!」

シプコフ「プリキュアの種! 行くです!」

ピィン!

つぼえり「プリキュア! オープンマイハート!!」

カッ!

ブロッサム「大地に咲く、一輪の花! キュアブロッサム!!」ピキィン!

マリン「海風に揺れる一輪の花! キュアマリン!!」ピキィン!

ブロマリ「ハートキャッチ! プリキュア!!」シャキーン!
290 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 00:04:40.08 ID:VmqnbAAO
サソリーナ「その剣……あんたがキーブレードの勇者ね。捜す手間が省けたわぁ」

なのは「すずかちゃんを返してもらうよ!」

サソリーナ「やれるもんならやってみ……。ちょっとぉ! 四対二なんて卑怯じゃないっ!?」

マリン「あんたが言うなあ!!」

サソリーナ「うるさいわねぇ! だったらこっちも数を増やすだけよ!」パチン

ワラワラワラ…

サソリーナの合図と同時に大量のハートレスが現れる。

なのは「ハートレス!」

サソリーナ「これで公平ねぇん。さぁ、行きなさいデザトリアン! ハートレス!」
291 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 00:09:45.40 ID:VmqnbAAO
アリサ「どこが公平よ!」

ブロッサム「私たちがデザトリアンを倒します! なのはちゃんたちはハートレスを!」

なのは「分かりました!」

デザトリアン『カッチューシャー!!』

ブンブンッ!

カチューシャをブーメランのように何本も投げ付ける。

ブロマリ「はぁっ!」バッ

ステップで飛んでくるカチューシャをかわす。
292 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 00:17:04.73 ID:VmqnbAAO
アリサ「わっ、ちょっ!」

なのは「こ、こっち! こっちにも飛んできてます!」

アリサはやっとこさかわし、なのははシールドで防ぎながら戦う。

マリン「こっちも結構無理!」

ブロッサム「攻撃が止まないと手が出せません……!」

アリサ「ならっ!」

ガシッ

その辺にいたハートレスの頭を掴む。

アリサ「とんでけえぇ!!」

ズガンッ!!

掴んだハートレスをファイアの魔法で吹っ飛ばす。

ベチッ!

デザトリアン『カチュ!?』

デザトリアンの顔面にハートレスがたたき付けられ、攻撃の手が止む。
293 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 00:21:46.66 ID:VmqnbAAO
ブロッサム「マリン! 今です!」ダッ

マリン「あいよ!」ダッ

ズダダダダダ!

一気にデザトリアンとの距離を詰め、息の合った連続パンチを繰り出す。

マリン「おりゃあ!!」

マリンがアッパーカットを繰り出しデザトリアンを空中へ浮かし。

ブロッサム「てやあぁ!!」

ドスッ!!

そこへ高く飛び上がったブロッサムのライダーキックが炸裂する。

デザトリアン『カチュー……!』

ズサササー!
294 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 00:26:35.40 ID:VmqnbAAO
ブロッサム「やった!」

なのは「つぼみさんえりかさん! 後ろ!」

ヒュンヒュンヒュン!!

投げ付けられたカチューシャがデザトリアンの元へ回転と勢いそのままに戻ってくる。

ドカッ!

ブロッサム「きゃあぁっ!」

マリン「うあああ!!」

なのは「つぼみさん! えりかさん!」

ガッ!

四方からハートレスが襲い掛かってくる。

なのは「くぅっ!」

なのは(数が多くて援護に回れない!)
295 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 00:37:13.11 ID:VmqnbAAO
ブロッサム「く、うぅ……」

サソリーナ「なになに? 今日は良い調子じゃないの! さぁ、このまま」

デザトリアン『私も守りたーい!』

サソリーナ「はぁ?」

アリサ「すずか……?」

デザトリアン『私は、いつもいつもなのはちゃんとアリサちゃんに守られてばっかり!』

デザトリアン『二人は何も言わないけど、本当は私のことを邪魔だと思ってるかもしれなぁい!』

デザトリアン『こわぁい! だから私も、私も二人みたいな力がほしぃーい!!』

デザトリアン『私も二人を守りたあぁい!!』
296 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 00:49:13.31 ID:VmqnbAAO
なのは「すずかちゃん……」

アリサ「なによ、そんなの……」

サソリーナ「なぁにそれ!」

アリサ「!」

サソリーナ「要するになんの力もないくせにお友達と釣り合おうとしてるんでしょ?」

サソリーナ「迷惑だって分かってる癖に無駄な努力しちゃって。ああくだらない」

アリサ「あんた……!」

ブロッサム「それは違います!!」

サソリーナ「は?」
297 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 00:54:49.18 ID:VmqnbAAO
ブロッサム「確かに、すずかちゃんには戦う力はないかも知れません!」

ブロッサム「でも、すずかちゃんはなのはちゃんたちに何が出来るか必死に考えているんです!」

ブロッサム「釣り合うためなんかじゃない、大切な大切な友達を守るために!」

ブロッサム「やり方は違うけど、すずかちゃんも二人と戦っているんです!!」

ブロッサム「そんなすずかちゃんの気持ちを悪く言うなんて……」

ブロッサム「私! 堪忍袋の尾が切れました!!」
298 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 01:12:12.64 ID:VmqnbAAO
ブロッサム「ブロッサムタクト!」バッ

マリン「マリンタクト!」バッ

ブロマリ「集まれ! 二つの花の力よ!」

ブロマリ「プリキュア! フローラルパワアァァ……!」

タクトで『フォルテ』を描き出す。

ブロマリ「フォルテッシモオォォ!!」

ズドドドドド!!

エネルギーを見に纏った二人はデザトリアンに突撃し、その身体をハート型に貫く。

ブロマリ「ハァートキャッチ!」

ドゴオオォォン!!

掛け声と共にデザトリアンは爆発した。
299 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 01:18:04.99 ID:VmqnbAAO
ブロマリ「はあああああああああ!」

クリスタルドームを回しデザトリアンへエネルギーを送り込む。

デザトリアン『ふわわわわーん』

デザトリアンは満足げな表情を浮かべながら浄化されて行った。

……

サソリーナ「キイィィィィ!! こうなったらハートレス共に!!」

アリサ「ハートレスに?」

なのは「なにをさせるのかな?」

あれだけいたハートレスが全滅している。

サソリーナ「……ムッキイイイイイ!! あんたたち! 次は絶対に許さないんだからねぇぇん!!」

シュン

負け犬よろしく遠吠えをあげて去る。
300 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 01:22:54.95 ID:VmqnbAAO
……

カチィン…

すずかの水晶にこころの花を戻す。

ピカアァァ!

すずか「……ん、う……」

アリサ「すずか!」

なのは「すずかちゃん!」

すずか「アリサちゃん、なのはちゃん……」

アリサ「良かった……本当に心配したんだから!」

すずか「ご、ごめんね……私、結局二人の足を引っ張っちゃって……」

アリサ「そういうことじゃないの!」

すずか「え……?」
301 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 01:28:09.91 ID:VmqnbAAO
アリサ「足を引っ張るとか迷惑とか、そんなのはどうでもいいのよ」

なのは「うん。私たちは友達でしょ? 友達なら友達を守るのは当然だよ」

すずか「でも、それじゃあ……」

アリサ「それに、すずかはちゃんと私たちのこと守ってくれてるじゃない」

すずか「私が、二人を?」

なのは「私とアリサちゃんが喧嘩しそうになったときとか、必ずすずかちゃんが気を使ってくれる?」

アリサ「この旅でもそう。すずかがいなきゃ、私たち二人とっくの昔に不安で押し潰されてたわ」

なのは「すずかちゃんから『大丈夫』って言ってもらえるだけで、私たちすごくあったかくなれるんだ」
302 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 01:33:10.91 ID:VmqnbAAO
アリサ「すずか、私たちと一緒に旅してくれて、ありがとう」

すずか「アリサちゃん、なのはちゃん……」ジワッ

すずか「ごめんなさい……私、二人のこと全然分かってなかった……」

すずか「私、ちゃんと二人のこと、『守れてた』んだね」

カッ!

すずか「きゃっ!」

突然すずかの手の中に輝くカードが出現する。

アリサ「これ、あの時のカード!」

すずか「……盾の絵柄のカード」

キイィン…キラァン!

カードの光が弾けると同時に、すずかの手に赤い盾が握られている。
303 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 01:38:43.49 ID:VmqnbAAO
アリサ「これって……」

すずか「『守りぬく力』。仲間を守る優しい強さ、すべてを拒絶する臆病な盾」

なのは「えっ?」

すずか「私の力だよ。ピッタリだなって思って」

つぼみ「カランコエの花言葉は『あなたを守る』。きっとすずかちゃんの二人を守りたいっていう気持ちが、心の力を目覚めさせたんですね」

すずか「……はい!」

えりか「なにはともあれ、一件落着だねー」

なのは「あの、実はまだ……」

えりか「え、まだ何かあるの?」
304 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 01:42:00.38 ID:VmqnbAAO
……

つぼみ「鍵穴?」

なのは「はい」

アリサ「それを封印しないと、この世界もハートレスに……」

えりか「なるほどねぇ……でも鍵穴なんて見てないなぁ……」

つぼみ「私もです。こころの大樹に関係あるならこの世界にも当て嵌まるありそうなものですが……」

アリサ「はぁ、行き止まりってことかなぁ……」
305 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 01:48:11.20 ID:VmqnbAAO
――花咲植物園

つぼみ「お婆ちゃん、戻ったよ」

薫子「お疲れ様。ところで、なのはちゃんはまだいるかしら?」

つぼみ「え、うん」

なのは「どうかしましたか?」

薫子「実はね、さっき興味本意でコッペのお腹を捜してたら……あったのよ」

なのは「え?」

ピカー

コッペ「…………」

シプレ「コ、コッペ様のお腹が光ってるですぅ!」

コフレ「神々しいですっ!」

なのは「ほ、ホントにあったなんて……」
306 :例の如く寝落ちしました :2010/09/08(水) 07:54:37.74 ID:VmqnbAAO
薫子「それじゃあ、お願いね」

なのは「はい!」

RH『Sealing mode』ガション

封印形態へ変形したレイジングハートを鍵穴へ向ける。

キイィィィィン…キュィィン!

…ガチャッ

RH『Keyhole Sealing』

コッペ「………」

シプレ「これでこころの大樹がハートレスに枯らされる心配ななくなったですぅ!」

コフレ「コッペ様も喜んでるですっ!」

えりか「やれやれ、今度こそ一件落着って訳ね」
307 :例の如く寝落ちしました :2010/09/08(水) 08:05:56.54 ID:VmqnbAAO
……

つぼみ「もう行ってしまうんですね」

えりか「残念だなぁ、せっかく友達になれたのに」

なのは「まだ、見つけなきゃいけないものがたくさんあるので」

えりか「そうだよねぇ。世界が平和になったら、また遊びにきてね。あの魔法の服の新しいデザイン考えておくから!」フンス

つぼみ「すずかちゃん、よかったらこれ持って行ってください」スッ

すずか「これは?」
308 :例の如く寝落ちしました :2010/09/08(水) 08:12:19.88 ID:VmqnbAAO
つぼみ「今日部活で作ったキーホルダーです。旅のお守りとして持って行ってください」

すずか「わぁ、ありがとうございます!」

薫子「世界を救うってことは、とても大変な事よ」

薫子「でも、あなたたち三人ならきっと大丈夫」

薫子「辛いことがあっても、三人で力を合わせて頑張ってね」

アリサ「ありがとうございます、薫子さん」

すずか「それじゃあ、絶対にまた来ます」

つぼみ「次に会えるのを楽しみにしてますね」

すずかはキーホルダー、『ブロッサムハート』を手に入れた!
すずかは守りぬく力、『ガードオブドリーム』を手に入れた!
すずかは『癒しの力』を手に入れた!
すずかは『ケアル』を覚えた!
309 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 12:31:39.72 ID:VmqnbAAO
――星の大海 グミシップ船内

アリサ「これですずかも私と一緒ね」

すずか「うん、頑張ろうね、アリサちゃん」

なのは「うーん……」

アリサ「? どうかした?」

なのは「うん、なんだかつぼみさんって前にどこかで会ったような気がして」

すずか「他の世界の人なのに?」

なのは「だからなんだかもやもやしちゃって」

アリサ「どうせ誰かに声が似てるとかそんなんでしょ」

すずか「世界には三人同じ顔の人がいるっていうしね」

なのは「そうなのかなぁ……」
310 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 12:36:59.75 ID:VmqnbAAO
アリサ「そんなことより、早く次の世界に行きましょう」

なのは「うーん、それもそうだね。レイジングハート、操縦お願いね」

RH『了解しました』

――??? 指令室

ゼロ「……それで、七人目のプリンセスはどうしている?」

C.C.「見つけてからずっと気持ちよさそうに寝ているよ。まさに眠り姫だな」

ゼロ「おそらく、我々の目的に気づいた闇の書の管制人格による工作だろう」

ゼロ「プリンセスの心がなければ、キングダムハーツへの扉は開かないからな」
311 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 12:43:01.61 ID:VmqnbAAO
C.C.「それで、お前はどうするつもりなんだ?」

ゼロ「プリンセスとその心が封印された闇の書は我が手中にある。いくらでもやりようはあるさ」

ゼロ「今は目覚めないプリンセスより、残りのプリンセスを集める方が先決だ」

C.C.「確かに、そっちの方が建設的だな」

ゼロ「C.C.、D部隊とG部隊を召集しろ」

ゼロ「残りのプリンセスを迎えに行くぞ」
312 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 12:49:11.03 ID:VmqnbAAO
「ゼロ、失礼します」

C.C.「! 誰だ……?」

ゼロ「新しいナイトだ。入りたまえ」

ウィーン

フェイト「……」

C.C.(ほぅ、この娘が)

ゼロ「君の方から来てくれると思っていたよ。ここへ来たということは、返事をしに来たと受け取るが?」

フェイト「……正直、私にはあなたの目的が分かりません」

ゼロ「……」

フェイト「でも、あなたが私の望みに協力してくれると言うなら……」

フェイト「……私もあなたたちに協力をおしみません」
313 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/08(水) 12:52:44.01 ID:VmqnbAAO
以上でハトプリ編終了です
すずかの覚醒とゼロの本格的暗躍が始まりました

今回思ったんですが、書き溜めってすごく大事ですね
次はしっかり書き溜めて出直してきます

では今回はこの辺で
次は「とある編」か「宇宙クジラ編」を予定しています
314 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 22:37:02.28 ID:u9VTvBYo
乙。
すずか覚醒来たか。あと、フェイトがゼロの部下になるとは……。

そういやナナリーは出るの? もし出るならナイトメア・オブ・ナナリー仕様を希望したいが。
315 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 07:21:10.15 ID:newCpGI0

やっぱり仲間になるんだよな
言うこと聞かないとギアスとかあるから変わんないと思うが
316 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/09(木) 12:54:37.80 ID:BI1jf6AO
多分大丈夫だとは思いますが、ハトプリ編終了時点での元ネタ一覧となのは達のポジション張っておきますね
分からない作品があったらWikiなんかで調べて見るとさらに楽しんでいただけるかと

【元ネタ一覧】
・魔法少女リリカルなのはシリーズ
・キングダムハーツシリーズ
・ファイナルファンタジーシリーズ
・仮面ライダーW
・ハリーポッターシリーズ
・ペルソナ4
・ハートキャッチプリキュア
・コードギアス
・テイルズオブヴェスペリア
・けいおん!

【ポジション】
なのは:ソラ
フェイト:リク…?
はやて:カイリ…?
アリサ:ドナルド
すずか:グーフィー

見れば見るほどカオスですね、はい

それから文章について質問があります
今は「基本台本形式で分かりづらいところに説明を入れる」という形式をとっていますが、これは読みやすいでしょうか?

他にも何かご意見頂ければ、出来るかぎり作品に反映させていきたいです
317 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 20:43:56.25 ID:M0ScWC.o
>アリサ:ドナルド
>すずか:グーフィー

これだけ見ると何か笑えるなww

文章は今の書き方でいいと思う。
まあ書きやすいように書けばいいんじゃない。
318 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 20:50:40.93 ID:newCpGI0
これって原作と同じ展開ならある程度予想できるな
319 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/09(木) 21:01:00.55 ID:BI1jf6AO
>>317
この書き方が一番モチベーションがダレないのでしばらくはこれで行ってみます

>>318
キャスト入れ替え系SS宿命ですよね…
その分キャラ同士の絡みを濃くしようかと
320 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 07:13:38.17 ID:VtG5AgAO
>>314
今のところ名前だけ出演の予定
まだ未確定ですが、ちょっと難しいと思います…
321 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 19:32:25.59 ID:zKMrtTo0
ゼロの役があの魔女ならラスボス誰だ?
気になる
322 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/20(月) 00:29:04.66 ID:IruB8ME0
続きマダ?
323 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/22(水) 07:20:17.80 ID:AFGGlCQ0
続きまだ?
>>169>>170みたいなの
誰か書いk・・てください
324 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 00:49:10.05 ID:EgjJE1s0
続きまだ?
325 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/27(月) 18:20:39.67 ID:lxEq.6c0
ーー光写真館

士「今回の世界も厄介だったな」

栄次郎 「士くん、今回の世界を救った記念に写真をとりましょう」ドン

夏海「だいじょうぶですか!?」

栄次郎「イタタタ・・・」

士「ん?」

ガサッ

士「なんだ?」

ガタガタガタ.....

ーートラヴァースタウン

ドン

夏海「イタタ・・・大丈夫ですかー」

士「なんだ?」ガチャ

士「ここが次の世界?」

夏海「いつもと感じが違うと言うか・・・」

夏海「この世界にも仮面ライダーはいるのでしょうか?」

士「どうだか・・・」
326 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 23:34:16.99 ID:iuoyIiA0
書かないのかい?
327 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/01(金) 22:55:57.29 ID:WFHVAMw0
レオン「こんな所に家が建つとはな・・・」

士「!?」

レオン「おっと、俺は敵じゃない・・・」

夏海「どちらさまでしょうか?」

レオン「・・・!?、その話はこいつらを倒してからのようだな!!」

士「何だ、こいつら」

レオン「ハートレスだ、こんな所にまででるとはな!」

士「こいつらを倒せばいいわけだ・・・」

士「変身!!」

カメンライドーディケイド

レオン「!?」

ディケイド「さっさと片づけようぜ」

シャキーン

レオン「そうだな」

ズ┣¨┣¨┣¨┣¨!!

ディケイド「チッ・・・」

ファイナルアタックライドーディディディディケイド

ディケイド「うぉぉぉぉお!!」

ディケイド「きりがないな・・・」

レオン「あぁ・・・」

ディケイド「!?」

レオン「大丈夫か!?・・・」

ディケイド「囲まれたようだな・・・」

レオン「どうする・・・」

328 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/01(金) 23:06:56.85 ID:WFHVAMw0
黒服「・・・」

シャキーン、ズババ

ディケイド「!?なんだ」

レオン「!?」

ディケイド「消えた・・・」

シュオーン

士「なんだったんだ?」

レオン「あれは間違いなくキーブレードだった・・・」

士「なんだそれ?」

夏海「士くん、大丈夫ですか!?」

士「あぁ、それより話を聞かせてもらおうか」

レオン「ああ、とりあえず来い・・・」スタタ

士「ふん」スタタ
329 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/02(土) 12:16:35.23 ID:uCCRww60
黒服でキーブード・・・誰だ?
結構いる
330 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/02(土) 17:59:33.49 ID:f8.Gdys0
>>1来ないかな?
331 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/03(日) 19:33:11.55 ID:mn23eWM0
>>1よ来てくれー!!
332 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sagesaga]:2010/10/03(日) 22:02:04.95 ID:da7q4sM0
ごめんつっこんどくわ
ライドーって伸ばさないよ!
333 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/04(月) 00:10:20.18 ID:e9bEhHk0
カメンライドディケイドは分かりにくいかと思いましたので、すみません;;
334 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/02/23(水) 22:05:02.92 ID:iJ4l1C5c0
キーブレードマスター化した
ソラ、リク出演希望。
335 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(関東) :2011/03/20(日) 14:47:03.68 ID:DJ80jauAO
続きがものすごく気になる…
336 :lain. [sage]:2011/04/05(火) 03:19:56.25 ID:???
長期間作者の方の書き込みがないため、こちらのスレッドをHTML化させて頂きます。
スレッドを立て直す際にはSS速報板(http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/)へお願いします。
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