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ココ「ロアナプラであーる」 - 製作速報VIP(クリエイター) 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/23(木) 03:13:22.68 ID:O9Mk6nU0
-東南アジア某海域上 大型船舶内第一船首室-

  「フフーフ、困った。まったくもって頭を悩ませられる、あの変態蒐集女には」 

 イリジウム衛星電話を置きながら白い少女が

ココ「うわーん」グワッ

 奇妙に体をくねらせていた

レーム「んで、どうするよ。いいもんだけどね、アジアの碧海でプカプカ日光浴ってのも。
でもこれでホントに干上がるのはおもしろくねえかな」

ココ「わかってます。これでは状況は一向に好転しない。
むしろ情報がどんどん不明確になっている。」
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=^・ω・^= ぬこ神社 Part125《ぬこみくじ・猫育成ゲーム》 @ 2024/03/29(金) 17:12:24.43 ID:jZB3xFnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711699942/

VIPでTW ★5 @ 2024/03/29(金) 09:54:48.69 ID:aP+hFwQR0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711673687/

小テスト @ 2024/03/28(木) 19:48:27.38 ID:ptMrOEVy0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/zikken/1711622906/

満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1711617334/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1711590867/

旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711498027/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459578/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/

2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/23(木) 03:14:47.48 ID:O9Mk6nU0
投稿できましたね

のんびりといきます
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/23(木) 03:15:35.87 ID:O9Mk6nU0
ココ「・・・やっぱあいつが絡むとろくなことがないね。私の疫病神ってわけだ」ハァ

レーム「ヘッヘヘ、疫病神兄妹ね」

ココ「ッ、んですとー」

トージョ「でもたしかにこのままはよくねえぜ、ココさん」

ココ「うー、分かりました。とりあえず全員集めて。
ハァ、なんとも儘ならない。まったく、嫌な感じだよー、ここらへんも」

 おどけて言いながらも瞳に何か言いようの無い影を湛えながら、彼女は部屋を出る。
それが彼女の武器商人という職業柄から来ているのか、はたまた―――
  
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/23(木) 03:17:11.12 ID:O9Mk6nU0
ココ「エー、ジョウキョウホウコクハジメマース」

ルツ「おいおいお嬢、体がどろどろだぜ」

ココ「だって聞いてよ!
なんで私があの女の放浪癖に毎度振り回されなきゃ、しかもその情報の代わりにキャスパーの
お使い染みたことを・・・ぐぬぬ、また考えただけではらわたが煮えくりかえそう」

バルメ「まあまあ、次の発射の最終調整にはドクター・マイアミが必要なんですし、仕方ありませんよココ」
5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/23(木) 03:17:49.38 ID:O9Mk6nU0
ココ「・・・、でも何もこんなアジアの辺鄙な場所でなくても、経費で落とせない・・・」

ココ「ぬわー!ただでさえ足止め食らってんのに、今月分のノルマが、お給料がぁ」グワッ

レーム「結局それかよ」

ヨナ「フフ」

ココ「!!おお、ヨナ今笑ったかい?くそー見えなかった。
わかった、君の秘めた笑顔に免じてぐにゃぐにゃ状態を解除しよう。さあ諸君、雑用も仕事の内だ」

ヨナ(やっぱココはよくわかんない)

バルメ「私の笑顔はいつもココに開かれていますよ//」

レーム「ヘッヘヘ」
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/23(木) 03:19:00.08 ID:O9Mk6nU0
ココ「南、天田南博士の所在が分からなくなったのは今から5日前。
まあこれはいつものことなんだけど・・・

 その少し前にドイツのメルヒェン社、彼女の雇い主のメインコンピューターが電族に襲われていた。
メインシステムや会社の根幹情報への被害は軽微だったが、天田南博士に関する情報は集中的に突破。
特に彼女の所在状況のデータは完全に盗みとられていた。
これらの行為は非常に組織性が高く、一定以上の施設を有した者達の犯行だと推測される。

ウゴ「じゃあそいつらがドクター・マイアミを誘拐したと?」
  
ココ「そんな感じで単純に進んでたらここまで苦労しないんだけどね」
7 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/23(木) 03:19:34.33 ID:O9Mk6nU0
実はその盗み取られた博士の所在状況がネットの海でばら撒かれていた。またそのデータが錯綜
していて正確に博士が失踪前後どのような環境にいたのかが特定できていない。これは犯人側の撹乱
工作と見られるが・・・

ココ「問題は相手からメルヒェン社になんらアクションがないこと。
身代金要求とかすればこちらも相手像が多少なりとも見えるはずなんだけどね。
そしてさらに厄介なのが、向こうは私とお友達になりたいらしいんだ・・・
 
 ネット上に氾濫しているデータのなかにココの簡易情報とともに衛星システム関連の情報が紛れている
ことがわかった。そしてこの関連情報付きのものだけ発信源を絞ることが出来た。


ココ「それが、ここ東南アジアはマレー半島、タイの片田舎・・・
8 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/23(木) 03:26:39.21 ID:O9Mk6nU0



ココ「ロアナプラであーる」




今日はここまで

というわけでブラクラ×ヨルムンです
更新はのんびり、気長に構えてくれたら幸いです
何か間違ってる場所、改良すべき点がありましたらばんばんどうぞ


9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/23(木) 04:06:14.16 ID:LdUYSXoo
両方好きだから期待
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/23(木) 07:23:27.38 ID:4cO/uqAo
この2つはいずれマジで公式コラボしそう
11 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/23(木) 11:37:17.79 ID:tfRwKwDO
先を越されたか
12 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/24(金) 01:17:30.21 ID:1nzA6iIo
ロアナプラがアナルプラグに見えた
13 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/24(金) 04:36:00.67 ID:LRvKj.o0
コメントありがとう

>>10
どうなんだろね
俺もずっと待ってんだよね

>>11
考えてんなら書こうYO

ちょっとだけ投稿
14 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/24(金) 04:36:56.00 ID:LRvKj.o0
タイ 領海沿い近海-
 
 快晴といえる青空に海がそのままみどりがかった帯を広げ、その袖を煌びかしている 

   「ったく、湿気た仕事だぜ。ガキの小遣いかせぎじゃねぇんだぜ?」

ロック「おいおい、いい加減ちゃんとやってくれ。それ何回目だ」

ダッチ「ロックの言うとおりだ。労働は尊い、なぁベニー」

ベニー「そうだね、少なくとも僕はニートなんかにはなりたくないかな。
そろそろ約束の時間だよ、ダッチ」

レヴィ「黙れ引きこもり野郎。なぁダッチ、こんなちんけな仕事とっとと終わらせようぜ。
早くクソ尼にカードの借りをせしめなきゃあの女いつトンズラこくかわかんねえ
15 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/24(金) 04:37:32.38 ID:LRvKj.o0
ロック「?レヴィ、エダにポーカーで勝てたのかい?」

ダッチ「こりゃアポカリプスも近いかもな」

 ブチッ・・・

レヴィ「へえ〜、あんた等が自殺願望者だなんてしらなかったよ。今まで気づいてやれなくて」

レヴィ「悪かったなああ!」ガチャ

ベニー「あー、お取り込み中悪いが1時方向に船影。お仕事だよ、お仕事」
16 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/24(金) 04:39:18.55 ID:LRvKj.o0

ガチャンザザーガチャガチャ

レヴィ「ありゃ、あんたらリュンのところの兵隊じゃねえか?」

男1「なんだトゥーハンドか、ってことは受け渡し人ってのはお前らかい?」

ダッチ「よく分からないが、積荷を見るとそうみたいだな。
てっきりクライアントが運んでくると思ってたが、何かトラブルでもあったのかい?
17 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/24(金) 04:39:55.29 ID:LRvKj.o0
男2「しらねえな、最近はここいらも陸にあがったら干上がっちまいそうなほど何にもねえ。
こっちは商売上がったりだ、ちくしょう。
トラブルってなら頭がコークハイでそのまんま日和っちまったんだろうよ。」

男1「ま、こっちも日銭の稼ぎでやっただけでな。食えねえ魚より食えるふなってわけだ。
俺たちも右から左に引き継いだだけで詳しいことはよくわかんねえんだ」

男2「稼ぎが頂けりゃ世はこともなしってわけよ、そいじゃ確かに渡したぜ」

ヴゴゴ、ゴ、ゴォィーンゥゥ・・・


ロック「ダッチ?」

ダッチ「・・・いや、なんでもねえ。
確かに最近はケツの毛ももっていかれそうだが、まあたまにあることだ。さ、帰ろうか」
18 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/24(金) 04:44:53.49 ID:LRvKj.o0
ここまで

こんな感じでちょっとずつですのでご容赦を
19 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/25(土) 01:26:55.81 ID:gCfYN.Qo
繋がれ
20 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:29:18.49 ID:cR16Vtk0
やっと物語が見えてくるかな?
んじゃいきまう
21 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:29:55.45 ID:cR16Vtk0
レヴィ「しかしなんだこの無駄にでけえ荷物は。人でも入ってんじゃねえのか?」

ベニー「それが本当だったら僕らに試練が来るかもしれないね。
なにせ僕らがタクシー業を営むときは大体ややこしいことになってるからね」

レヴィ「よしてくれベニーボーイ、これ以上は神の思し召しでも寸分もまけれないね。
せめてクソ尼のケツをひん剥くまでその坊主じみた発言はよして貰おうか」

ロック「あんたがジンクスを気にしてるなんてちょっと以外だな」
22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:32:32.06 ID:cR16Vtk0
ベニー「ロック、だから言ってるだろ?俺は臆病な普通の人間だって。
君とは、全然違うのさ」

ロック「俺がかい?俺は肝は据わってないよ。
そういうことなら腐るほどいるじゃないか、あの街には」

ベニー「はは、確かにそうかもしれないね」

レヴィ「っはん、たくっこれだから馬鹿は嫌いだね」

ダッチ「ククク、ちげえねえ」

ロック「?・・・

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
23 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:33:09.74 ID:cR16Vtk0
-タイ ロアナプラ 中華街-
  
 重々しさを感じさせる黒光りの車が縦隊を成して道を抜けていく。 

  「うふぅ、大老どもの話にも慣れてきたってのは人としての成長か、はたまた堕落か・・・」

 黒塗りの後部座席に黒いロングマフラーを垂らしながら、サングラスに瞳を隠して言葉を放つ。

チャン「ビウ、俺は『大人』になっちまったのかね」
24 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:34:16.12 ID:cR16Vtk0

ビウ「アニキ、あんたに限ってそんなことはないと思いますよ」

チャン「ふん、俺がこんなことを言うのは滅多にないんだ。付き合ってやるのもお前の仕事じゃないのか?」

 含んだ笑みで言う。実際口に表すほどは気にしていないようだ。むしろそれが当然として
チャンはあえて会話を繰り出したのかもしれない。
25 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:37:43.53 ID:cR16Vtk0
25秒規制・・・ちくしょう

ところで相手?敵?としてモブっぽいのがでるんだけど
誰かいいキャラがいたら他作品でもいいので挙げてくれれば幸いです
参考にさせていただきます
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:38:39.19 ID:cR16Vtk0
チャン「まあ確かに大事なのは大人かどうかよりもスマートになれるかどうかだ。愚鈍な牛ほど気が滅入るものはない。
そこへ行くと、今回の会合はお粗末にもほどがあったもんだ。」

ビウ「あの大星海公司といえば相当の切れ者が仕切っていると聞いてましたがね。なんでも人民軍の英雄だったとか。しかしアフリカで
事故に巻き込まれてからは病気療養だとかでどこかに隠居しちまったらしいんです。・・・けど噂だと殺し屋を送り込まれた、とか」
 
 ビウはバックミラー越しにチャンを伺う。

チャン「いずれにせよ、面倒なことには変わりがない。そして俺は面倒なことは大概好きじゃない。
むしろ押し売りセールスマンにはそのままケツにぶち込んでやらなきゃ気がすまない。
27 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:39:43.25 ID:cR16Vtk0
ビウ「じゃあどうすんですかい?」

チャン「肥溜めで牛に恩義を着せても、また次のクソを撒き散らすしか能がない奴らだ。
かと言ってほっといてもクソを垂れてるときた。ここは早く新鮮な牧草を見つけてほしいもんだね」

 一呼吸置いてにんまりと片方の頬を引く。じゃれた悪戯好きの笑顔を顔に貼り付ける。

チャン「だからそのための手助けは惜しまないつもりだ。
なんといっても、お・な・じビジネスに連座する『盟友』だそうだからな」
28 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:41:24.87 ID:cR16Vtk0
-タイ ロアナプラ ホテル・モスクワ事務所-

  「同志軍曹、状況は」
 
 女が木目張の事務机に座り、書類に顔を向けている。緊張を貼り付けたような
雰囲気の中、刺さるように放たれた言葉に傍らの男は直立不動のまま応える。
29 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:42:28.08 ID:cR16Vtk0
ボリス「依然狐の正体はつかめておりません、大尉。
我々の出来うる限りのネットワークを用いましたが、敵対勢力の把握は現状では困難でしょう」

バラライカ「分かった。だが今後も内外の情報収集は怠るな。
向こうは我々の取引関係まで熟知し、矢を放ってきた。これは逆に、何らかの形でこちらと
深く関りを持つ者が向こうの協力者として動いているということを意味する」

バラライカ「狐もそうだが、鼠は炙り出さねば今後の活動に支障が出る」
30 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:44:21.57 ID:cR16Vtk0
ボリス「しかし情けないですな、
マフィアとは組織の内部をこうも秘密裏に調べざるを得ないとは・・・」

バラライカ「それはどこでも同じだ、軍曹。貴様もそれはよく知っているだろう?」

ボリス「ハッ、大尉。しかしこの状況が続くと兵は疲弊していくかと。
兵たちがマフィアのやり方に合わせるにも少々限界があります」
31 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:44:52.07 ID:cR16Vtk0
バラライカ「やはり我々は捨てられんな、多くのものを」

 書類から目を離し、少し愁いた顔をボリスに向けながら言う。

ボリス「それはあの共同墓地から決めたことです、大尉」
32 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:45:38.88 ID:cR16Vtk0
バラライカ「・・・よしわかった、私も少し動いてみよう。軍曹、それに関連して今度は
この街の他の組織も深く知らべてもらいたい。」

ボリス「ハッ、ということは他の勢力が絡んでいると?」

バラライカ「それは分からん。しかし可能性を全て潰していってのみ作戦は達成されうる。
我々に敗北はありえないのだ、同志軍曹」

 バラライカは立ち上がり、悠然と歩を進める。そのすぐ後ろにボリスが続く。
33 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:46:23.64 ID:cR16Vtk0
バラライカ「あと兵たちに『準備』を伝えておけ。いつでも動けるようにはしておくように」

ボリス「ハッ、そちらのほうが兵たちは喜ぶでしょう、大尉」

 ふとバラライカは立ち止まり、後ろのボリスを振り返るような格好になる。
34 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:47:42.02 ID:cR16Vtk0
バラライカ「久しぶりではないか、この街でこのような場を持てるとは。
あとはどれほど楽 し め る か、どれほどの踊 りができるか、相手次第だな」

 しかしバラライカの目は、抑えきれない笑みを浮かべて空をみていた。 


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35 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 15:50:07.09 ID:cR16Vtk0
書き溜め終了のお知らせ

さっきも言ったとおりモブの件、良かったら是非考えといてください
んじゃまたきます
36 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/27(月) 03:54:29.28 ID:SuE.T.oo
これからに期待
37 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/29(水) 00:59:54.26 ID:VJ2flms0
-タイ ロアナプラ 港-

ヨナ「ココ、ずっとどこに連絡しているの?」

ココ「ん?うーん、お使いというか予備の予備?」

ヨナ「?、キャスパーのお使いって奴?」

ココ「そんなことより、ヨナ!ここは悪徳の街といわれている。
誘拐や人殺しなど日常茶飯事だそうだ。どうする?」

 ココはヨナの背後から笑みを浮かべた顔で覗き込むように体を回す。
38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/29(水) 01:00:24.80 ID:VJ2flms0
ヨナ「・・・どんな場所だろうとココは守る。ココは大事な雇い主だ」

ココ「フフーフ、それはどうもありがとう。でももう少し色のついたセリフをいえれば
パーフェクトなんだけどねえ」

ヨナ(?)

ココ「そんなのではいかーん、ヨナ、世の中上手く渡れないぞ?
人の気持ちは非常におもしろい、変わりやすい。そして世の中は人の気持ちの総体だ」

ココ「その気持ちを手助けするのが、武器商人の仕事だ。分かってもらえたかな?」
39 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/29(水) 01:00:58.33 ID:VJ2flms0
ヨナ「・・・武器は武器だ」

ココ「フフーフ、たしかに。これは人を[ピーーー]無慈悲な鉄塊でしかない。
でも・・・君も分かるだろ?人の気持ちがどういうものか」

 一瞬少年の顔が静止する。鉄仮面をかぶった、と言い換えてもいいかもしれない。 

ヨナ「・・・」

ココ「うわーん、分かった、悪かったよ。ヨナ、機嫌なおして」スリスリ

ヨナ「いや、別にそんなんじゃ・・・」(というかあつい)
40 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/29(水) 01:01:36.86 ID:VJ2flms0
すまんsaga入れ忘れた
41 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/29(水) 01:02:26.53 ID:VJ2flms0
ヨナ「・・・武器は武器だ」

ココ「フフーフ、たしかに。これは人を殺す無慈悲な鉄塊でしかない。
でも・・・君も分かるだろ?人の気持ちがどういうものか」

 一瞬少年の顔が静止する。鉄仮面をかぶった、と言い換えてもいいかもしれない。 

ヨナ「・・・」

ココ「うわーん、分かった、悪かったよ。ヨナ、機嫌なおして」スリスリ

ヨナ「いや、別にそんなんじゃ・・・」(というかあつい)
42 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/29(水) 01:02:56.21 ID:VJ2flms0
レーム「ココ、準備できたぜ」

ココ「ありがとう。ではブリーフィング通り2班に分かれてもらいます。
私とヨナ、バルメ、マオ、トージョは街の捜索兼情報収集。レーム、ルツ、ウゴ、ワイリは
ホーム確保とその他機材の搬入、整理。」

ココ「この街はいつ何が起こるかわからないから動き出しはスムーズにできるようにしておきたいしね」

ルツ「俺もロアナプラを観光してみたかったなあ。ヨナ坊、代わろうぜ?」

マオ「え、なぜ?ただの荒れくれものの街ってだけだよ?」
43 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/29(水) 01:04:10.31 ID:VJ2flms0
バルメ「ルツはただめんどうな仕事が嫌なだけですよ。ルツ、手持ちを2倍にしなさい」

ルツ「ええっ!ち、ちょっとまってくれ姉御」

レーム「ありがとうなあ、ルツ君。君が働き者で助かるよ」

ウゴ「運転は俺がやるから、お前は思いっきり荷物を運んでいいんだ」

ワイリ「じゃあ、そういうことで」ニヤ

ルツ「うがあ!なんで俺はいっつもこうなんだ!」ガバッ

ヨナ「プフッ」
44 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/29(水) 01:06:12.21 ID:VJ2flms0
ルツ「な!ヨナ坊まで・・・ちくしょう!」

ココ「さすがルツだ、期待を裏切らないな」フフーフ

ルツ「お嬢・・・、マジでそういうこと言わないでくれ。俺がそういうキャラになっちまうよ・・・」

一同「え?・・・」    
 
 「ギャハハハ、モウオソイデスヨ!「クククバカダ、バカガイル「チョットフォローデキマセン・・・プククハハハ・・・

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
45 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/29(水) 01:08:54.84 ID:VJ2flms0
-同港-

レヴィ「んだよ、騒がしいな。こちとらただでさえこのくそ重い荷物にイラついてるってんのに」ファック!

ロック「おいおい、突っかかると余計面倒になるぞ。それよりも早く運ぼう・・・、っせーの、ふん」ハァハァ

レヴィ「やめてくれその掛け声、プランターのじじいでもあるめえし」

ロック「わかったわかった。俺が悪かったから、早くこいつを片付けちまおうぜ、な?」

レヴィ「む・・・、気にくわねえ、気にくわねえぜその言い方。ロック、あんたは今ここでヘマを踏んじまった。
それがわかってるかい?」

ロック「はあ・・・、いい加減にしろよ。お前がさっきからそんな調子だからうんざりしてるのはこっちの方なんだよ。
お前の方こそ、それがわかってるのか?」
46 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/29(水) 01:10:04.22 ID:VJ2flms0
レヴィ「ああん!?もうあったまきた!だいたいさっきからてめぇの面が気に食わなかったんだよ」

ロック「それはこっちのセリフだ!口を開けばファックファックって、聞いてる方は気分が悪いんだよ」

レヴィ「気分が悪いのはてめぇのすました面の方だ。だいたいこのクソ暑ぃのになんでまだホワイトカラーなんぞ
着てんだよ。この前あたしが買ってやったシャツはどうした?」

ロック「トラの柄シャツなんか俺が着れるか、バカヤロウ。僕はまだそんな年でもないし、第一似合わない」
47 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/29(水) 01:12:06.84 ID:VJ2flms0
ごめん

ロック「トラの柄シャツなんか俺が着れるか、バカヤロウ。僕はまだそんな年でもないし、第一似合わない」


ロック「トラの柄シャツなんか僕が着れるか、バカヤロウ。僕はまだそんな年でもないし、第一似合わない」
48 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/29(水) 01:12:56.25 ID:VJ2flms0

レヴィ「てんめぇ、懲りずにまたそんなこと抜かしやがるか!上等だ、こんt

  「おいおい、夫婦喧嘩はいいが道の真ん中でやるのは良くないな。見てるほうが恥ずかしい」

ロックレヴィ「うるさい!!・・・って」

 二人が顔を向けると、ロック以上にむさ苦しそうな黒服をまとった男の姿がある。



ロック「チャンさん!」レヴィ「兄貴!」

チャン「ようお二人さん、久しぶりだな」
49 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/29(水) 01:16:02.93 ID:VJ2flms0
書き溜め終了

たぶん感づいて来ているかもしれませんが、あまりすぐに2つの世界を絡ませる気は
ありません
お楽しみのためにじっくりいきます
あとやっと序盤に差し掛かり始めましたww
50 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/29(水) 01:22:26.99 ID:VJ2flms0
すまんまた間違えた


ロック「チャンさん!」レヴィ「兄貴!」


ロック「チャンさん!」レヴィ「旦那!」

BLの口調は面白いけどめんどい
51 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/29(水) 12:58:01.04 ID:VWHKwg.0
レヴィ「なんで旦那がこんなところにいるんだ?」

チャン「ん?ちょっと野暮用でな。それよりお前たちこそ、なにをはりきってたんだ?
ソープドラマの1シーンばりのギャグだったぞ」

レヴィ「そうだった!聞いてくれよ旦那、この野郎が人の買ったものにケチつけてきやがるんだ」

ロック「おい待てよ、それはお前の態度がd

チャン「OK〜OK〜。俺はもうお腹いっぱいだ。そいつの続きをしたいなら二人仲良くおうちへ帰ってからよろしく頼むよ」
52 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/29(水) 13:05:11.61 ID:VWHKwg.0
チャン「俺が聞きたかったのはそのポパイの大樽のことだよ。まさかこれから無人島暮らしでも
するわけでもあるまい?」

レヴィ「ああ、これのことかい。仕事だよ、仕事。いくらあたしだってこんな馬鹿げたもんを
進んで運びたいとは思わないね」

チャン「誰がクライアントなんだ?お前たちにそんなものを運ばせるなんて」

ロック「それがどうもよくわからないんですよ」
53 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/10(日) 02:44:33.24 ID:f9A.5hYo
おい、続きは
54 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/10/21(木) 02:28:20.71 ID:BxekQyM0
チャン「?わからない、ってのはちょいと無責任じゃないか」

レヴィ「んなこと言われたって、良くわかんねぇもんはわかんさ。あたしたちは
決められたもんを決められた場所に運ぶ。それで世界は回ってんだぜ、旦那」

ロック「チャンさんこそ、こんなとこまで出向いてどうしたんですか?
何か・・・面倒事になっているとか?」

チャン「うーん、面倒っちゃあ面倒だな。だが、まあ仕事なんでね。お前たちと同じだよ。」

ロック「仕事、というと問題が起きたわけではないんですか?」

チャン「ロック、詮索屋は嫌われるぜ。お前はご近所のゴシップを全部聞かなきゃすまない性質か?
他所の家の寝室は覗かないもんだ。」

ロック「あ、いや、そんなつもりで聞いたんじゃありませんよ」


55 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/10/21(木) 02:53:56.83 ID:BxekQyM0
チャン「ま、いいけどな。それ自体は珍しいもんじゃない。ただ、俺もこんな身だからな・・・」

レヴイ「ん?もしかして、旦那・・・お、女か?」

チャン「女、ねえ。まあ間違ってはねえ。ただな・・・」

ロック「ただ?、・・・」

チャン「どうやら、神様は俺が女ってやつと気兼ねなく関わるのを望まないらしいね」

ロック「それはどういう意味で?」

チャン「ご名答、ということだ。俺はある女の元へご挨拶に行く途中だ、ある『面倒な』女とな」

 チャンはよくアメリカ人などがやるように、肩を上げ、わざとらしく腕を翻した。本当はどう思っているのかは、サングラスに瞳が隠れて、見えない。
56 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/10/21(木) 02:57:37.46 ID:BxekQyM0
すいません、結構長い間待たせてしまった
というかここ2〜3日落ちてました?アクセスできなかったのですが

また時間が空くかもしれませんが、なるべく進めるようにはします
57 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/10/21(木) 03:23:41.23 ID:BxekQyM0
-中国 香港 某ビル会議室-
 
 「いやあ、このような場を設けてもらって大変ありがとうございます、Mr.張」

 そう口で無邪気な笑いを向けながら、目は何処と無く無機質な感じを覚えさせるには十分な瞳である。
中性的な印象を持つ造りの面であるがゆえに、余計その影は顔を漂うように張り付く。

チャン「いえ、どちらにしろ会食がありましたから、構いませんよ」

キャスパー「ああ、そうでしたか。お時間のほうは大丈夫ですか?」

 相変わらず、笑顔は張り付いたままだ。
58 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/10/21(木) 03:25:47.14 ID:BxekQyM0
きょうはここまで

物語はまだまだ動かせませんが、少しずつ重要な局面に入っていく、、、のかなあー?w
59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/10/21(木) 03:28:17.15 ID:BxekQyM0
失礼

誤 -中国 香港 某ビル会議室-

正 -2日前 中国 香港 某ビル会議室-
60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/21(木) 09:40:36.90 ID:.45jk3oo


2〜3日どころか一週間くらい落ちてた
61 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/22(金) 02:54:22.73 ID:cSE8NVUo
もう来ないかと思ったら来たコレ
62 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/10/24(日) 03:12:02.19 ID:jjlF9oc0
チャン「会合自体は明日の予定です。それに俺は年寄りの長話を楽しみに待つような趣味は持ち合わせてないんでね」

キャスパー「なるほど。では、さっそく、我々の末永い未来を祈って・・・」

 そういって、笑顔でグラスを掲げる相手に、チャンはひと呼吸空けて言葉を吐き出した。

チャン「・・・。申し訳ない、若殿。俺はジョークは好きだがあまり時間を無駄にしたくない性質なんでね。
さっきも言った通り、ただでさえ明日には時間の浪費をしなければならない。俺としては、今日こそは退屈したくないんだがね」

キャスパー「それはお気遣いがいたりませんでした、申し訳ありません。私もややこしい環境、人間には事欠かないので
お気持ちは良く分かります。」

チャン「分かっていただけたようで結構。俺は常々、ビジネスをスマートに進める人間にめぐり会わないんでね。
まあ状況はお互い似たようなものだとご推察するよ」

キャスパー「まったくもって」フフーフ
63 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/10/24(日) 03:51:16.81 ID:jjlF9oc0
キャスパー「ご指摘の通り、我々はある懸案事項を抱えております。そして今回お伺いしたのもそれに関連して
目的があってのことです。お好みとあれば『お心づけ』、と言い換えても差し支えございませんが」

 笑顔、それも完全なる無邪気な笑顔である。腹を立てるのも時間の無駄だ、といわんばかりの無・邪・気・な笑顔なのだ。

チャン「ふん、俺がそんな風に見えるとはショックだね。もし、本・当・にそんな風に見えているのなら大変ショックだよ。
さあ、話を戻そうか。君はどうしたいんだ?言ってごらんよ、ミスター・キャスパー」

キャスパー「フフーフ、冗談ですよ、ミスター・張。私も悪戯に話を長引かせるのは好きでは好きではありません。
ところでミスター・張、私は確かに目的を携えてこの場にお伺いしましたが・・・どうしたことでしょう?」

チャン「・・・何のことだ?」

キャスパー「いえね、以前も同じようなご用件でそちらにお話したいと伺ったところ、門前払いを受けてしまったんですよ。
ですから今回こうやってお話する機会を設けてもらって、こちらとしても驚いているというか・・・」

 チャンの表情が、キャスパーの笑顔の向こうでわずかに動いた。
64 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/24(日) 04:06:17.90 ID:6ofLTVQo
いいよいいよ
65 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/10/24(日) 04:30:13.96 ID:jjlF9oc0
チャン「そうかい、その時は俺も香港にいなかったのかな。大老たちはそういうのめんどくさがるしね」

キャスパー「そうですか。しかしそういうことなら、ミスター・張は普段は香港にはいらっしゃらないのですね。
そのような方がわざわざ会って頂けるとは、私としては感謝の限りです」

 チャンの表情から一切の遊びが消えた。

チャン「ミスター・キャスパー、我々はマフィアだ。ヤクザだ。お宅がいつもどんな風にビジネスを進めているのか知らないし、
知る必要もない。ただ、あんたは今、俺と向かい合っているんだ。さっきも言っただろ?俺は『ビジネスをスマートに進める人間』が
好きなんだよ」

 体を前に乗り出し、変わらず頬を上げているキャスパーに己が瞳を向ける。

チャン「俺が言っている『スマート』ってのは、クソの香水がかかったお上品な浮かし文句でも、司法のクソ豚が自分を棚にあげて
揚げ足とって悦にはいるような弁論術でもないんだよ。ただお互いの利益を最大効率で見つけ出し、お上に文句言われないように
きちんと帳尻をあわす、単純かつ明快なものだ」

チャン「そして、そこで一番大事なのはおつむの良さでも、馬鹿みたいに機転が利くことでもねえ。何が自分にとって根本なのか嗅ぎ取る
鼻とそれを実行できる力だ。分かるか?俺はそれだけを評価するし、求めている。ディスカッションがしたいなら、カレッジにでも行けばいい」
66 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/10/24(日) 04:44:26.80 ID:jjlF9oc0
チャン「それが出来ないのなら、たしかに良く頑張ったと思うけど・・・

 言葉をここで止め、笑顔をつくり、というより口を歪ませ、下から横目で覗き込むようにキャスパーに向かう。

チャン「坊 や に は お 使 い を 諦めてもらわなくてはならないねえ・・・」

 ひと時の静寂が、緊張がその場をつつむ。両者の背後に控える付き人たちも、動きが取れない。 
67 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/10/24(日) 04:58:44.99 ID:jjlF9oc0
 が、その時、キャスパーのすぐ後ろで控えていた女性の体が横に揺れ、キャスパーを覗き込んだ。

 「あらあら、これは多少分がわるいのでは?キャスパー様」ククク

キャスパー「フフーフ、そのようだチェキータ。いやあ、さすがですね、ミスター・張」

 キャスパーは一度も表情を崩していない。ただの一度も顔を強張らせず、歪めず、笑顔をはがさなかった。

キャスパー「あなたのような方があの街を押さえていて良かった。いや、だからこそ何でしょうね」
68 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/10/24(日) 05:06:11.28 ID:jjlF9oc0
キャスパー「あなたの言うとおり、お互いの利益を追求し、シンプルな提案をさせていただきましょう」

チャン「・・・」

 チャンはまだ表情を緩めず、キャスパーをじっと伺っている。

キャスパー「ミスター・張、あなたの庭に邪魔ものがいるでしょう?」

 キャスパーは、相変わらず、笑顔である。


- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
69 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/10/24(日) 05:08:36.72 ID:jjlF9oc0
ちくしょうこんな時間になってしまった
やっぱ俺は遅筆すぎるな
バイトェ・・・

今日はここまで
70 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/10/24(日) 05:22:31.97 ID:jjlF9oc0
すみません修正

>>67
誤 キャスパー「あなたのような方があの街を押さえていて良かった。いや、だからこそ何でしょうね」

正 キャスパー「あなたのような方があの街を押さえていて良かった。いや、だからこそなんでしょうね」
71 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/29(金) 22:33:02.21 ID:Kr5Idiko
俺のチャン
72 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/03(水) 01:00:21.39 ID:q/bPssoo
良さげなスレ発見
73 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/11/08(月) 16:49:21.71 ID:AQVYNWc0
チャン「・・・ふん、それで商売上手なつもりか?貴様はいままでどんなタコを相手にしてきたんだ?」

 チャンは背をソファに戻しながら、呆れた体で言い放つ。

キャスパー「す べ て ですよ、ミスター・張。文字通りね。あなたが知っているものも、・・・そうでないものも。まあタコとはいい得て妙、まさにクラーケン、なんてのもいましたねえ」

チャン「俺は確か、今日は単純なビジネスの話で会うことを許したはずだが?誰がこんなけったいな猿回しじみた小話を始めろと言ったのかね?
そしてそれをご親切に、大怪我にならないよう早めに優しく諭してやったら、今度は自慢話ときた」

チャン「ミスター・キャスパー、ピエロにでも転職したほうが身のためだと存じますが?」

 深く腰掛け、半ば見下すような体勢、目線でキャスパーを見つめる。
74 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/11/08(月) 17:18:02.83 ID:AQVYNWc0
キャスパー「そういいながら、腰をお上げにならないようですね」フフーフ

チャン「・・・。貴様、箱詰めにされたいのか?」

 さっきから空気は張り詰めたまま、まるで皆見えない鉄糸におびえるようである。ただ、机を囲む2人と、そのすぐ後ろの付き人のみがこの時間を動いている。

キャスパー「お教えしましょう、なぜあなたが席を立たないのか。それは我々が必要だからです。我々のネットワークと、あなたの言う、『力』がね」

キャスパー「しかし、それなのにさっきからあなたはさも 俺 が頼み込んだかのように振舞う。思い出したようにあんたらがこんな場所を設けながらも、だ。こちらこそお伺いしますが、マフィアには交渉の場で偉そうに振舞わなければならない、なんてマニュアルがあるんですかね?」

 フフーフ、いつもの口癖を交えながら、キャスパーも体勢を整える。
75 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/11/08(月) 17:38:54.65 ID:AQVYNWc0
キャスパー「あなたこそ、今までどちらで、誰と交渉の場をもたれてたのです?
まさか 単 な る ホワイトカラーの連中と、なんて冗談言いませんよね?」

チャン「・・・言いたい事は、それだけかい?」

 チャンの方にいる三合会の取り巻きは、誰もチャンの顔を見れなかった。ゆえにキャスパー側にいる者たちの強張る顔を見て推測するしかなかった。しかし、読み取ろうとするその顔に、怯えとともに、不気味さ、疑問の色が見て取れた。

キャスパー「まだですよ、今ようやく前置きが終わったところです。あ、そういえば手短に、と約束したのでしたね。忘れてました」

チャン「・・・」

76 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/11/08(月) 17:55:57.81 ID:AQVYNWc0
キャスパー「なんていうことはありません。世間、あ、こちらの世界じゃ常識です。
要はこの交渉の趣旨をもう一度、よく考えてくださいということです」

キャスパー「まあ、もっと言えば・・・、なぜ 高 々 ヤ ク ザ ご と き 
にここまで偉そうにされなきゃならないのか、私には心底わからないんですよねー」

 軽い調子でキャスパーは言う。しかし当然、場違いである。しかしここで、耐え切れないと言ったばかりに・・・

チャン「・・・ククク、くははははは――

 そう、チャンは笑っていた。この冷え切った空気の中、中央に座る二人は、お互い顔を寄せ、歪ませ、声を上げて笑っていた。この会合が始まってから初めて、お互いの顔形が合ったのだ。
77 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/11/09(火) 05:27:26.43 ID:KR/YHoDO
ブラクラは1995年だっけ?ヨルムンの10年以上前か
78 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/15(月) 01:49:16.93 ID:R3PU2iIo
ドンパチはまだか
79 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/11/22(月) 21:07:26.30 ID:PAgfn2AO
まだか
80 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/04(土) 21:09:20.39 ID:IRAQvsAO
何これ素敵
81 :lain. [sage]:2011/02/19(土) 01:02:38.60 ID:???
SSスレッドは、SS速報VIP【http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/】へ移転することになりました。
それに伴いこちらのスレッドをHTML化させて頂きます。
スレッドを立て直す際はSS速報VIPへお願いします。
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