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1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/06(火) 23:58:30.54 ID:AqklPYySO
「あ・・・」
「どうした、内田」
「いえ、なんでも・・・ないです」
知里は視線を泳がせた。なんでもないと言ったのに、その場を動かない。なにか言いたそうな、感づいてもらいたそうな顔を見せた。
「どうした?先生になにか用か?」
「い、いえ」
知里はなお、ちらちら視線を泳がせていたが、あきらめて、自席に戻った。足取りが重そうだった。
内田知里は、ショートカットの似合う、清潔な顔立ちの女の子だ。あまり大人数の前に出て人を仕切るのは得意ではないけれど、芯は強く、勉強も運動もよくできる。
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
[
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GWは旅にでんちう @ 2025/05/02(金) 18:42:38.02 ID:qqpLnGrwO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1746178958/
わちゅごなどぅー @ 2025/05/02(金) 13:47:27.08 ID:vGk7P4Yx0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1746161246/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/05/01(木) 21:49:58.12 ID:YNyuwzbSo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1746103797/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/05/01(木) 21:48:22.37 ID:Bgb4PbAwo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1746103701/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/05/01(木) 21:47:30.88 ID:669msEi4o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1746103650/
(安価&コンマ)心優しき?兵士が 2 @ 2025/05/01(木) 00:27:38.75 ID:yHtobez50
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1746026858/
光彦「光彦だお」 @ 2025/04/28(月) 01:09:14.71 ID:m6tWLObhO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1745770154/
【安価コンマ】障害走を極めるその4【ウマ娘】 @ 2025/04/28(月) 00:08:54.57 ID:ExmuXCqL0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1745766534/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/06(火) 23:59:25.80 ID:AqklPYySO
夏休み明けのホームルームの時間、友達の1人が知里を学級委員に推薦したときも、誰からも異論はでなかった。以来、担任からも友人からも信頼は厚く、知里自身、そのことを誇りに思っていた。
その日、知里は、休み時間友達との話に珍しく夢中になっていた。手をオーバーに振り回して、大声をあげ、おなかを抱えて屈託なく笑っていた。
そんな知里の顔がサッと変わったのは、休み時間終了のチャイムを聞いたからだ。
知里は友達との会話を打ち切ると、急いで教室の前扉に向かった。
知里が前扉を開ける寸前、ドアは外側から開けられた。
そこには、担任が立っていた。
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/06(火) 23:59:59.47 ID:AqklPYySO
(なんであんなに早く来るの?いつもは10分くらい遅れてくるじゃない)
知里は心の中でなんども毒づいた。
(どうして?どうして・・・)
いくら膨れてももう仕方がない。担任は眠そうな声で教科書を読み出している。
ジーンと痺れるような尿意も、内股になって、太ももを強くこすりあわせるとはっきりしてくる。ズキンズキンズキンと心臓よりも少し早い鼓動でむず痒い痛みを送ってくる。
何度時計を見ても、まだ、10分も経っていない。いつもより、時計の針の進みが遅い気がする。先生の話はいつもよりもつまらない。
手足に汗が浮かんできた。スカートの中、太ももの地肌と地肌が擦れる。
知里はふぅと息を吐くと、気持ちを落ち着けようとした。
小学校3年生の時、バス遠足で鎌倉に行った帰りは、大渋滞に巻き込まれて、何時間もバスの中に閉じ込められた。そのときは、今よりももっと我慢した気がする。
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/07(水) 00:00:26.88 ID:X04D5hrSO
(いや、あのときのほうが、絶対我慢した)
男子は路肩に降りて、立ションしていたけど、女の子がするわけにはいかない。ずっとずっと我慢した。
(あのときよりも、体も大きくなったもん。絶対に我慢できるはず!)
知里は唇をかんだ。
鉛筆をもつ指に力を入れる。きっと黒板をにらみつけた。
それでも集中力が続くのはもって1分強。すぐに尿意に意識がかき乱される。授業なんてまともに聞けない。
白いノートに書かれたいたずら書き。少女漫画の主人公の絵は、いつの間にか、「トイレ」「トイレ」「トイレ!」と刻みつけるような筆跡の字に変わっている。
ノートに押し込んだ鉛筆の芯が、ギギギと音を立てて、粉になった。
知里の顔から血の気が引いた。
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/07(水) 00:00:56.62 ID:X04D5hrSO
ズキンズキンとしたむず痒い痛みが、だんだん、重さをもってきた。
擦り合わせる太ももが汗ばんで、不快にすべる。下着も汗で湿っている。
こめかみに、汗が流れた。
残りあと30分。
(30分・・・・)
そう思うだけで、意識がくらくらしてくる。
(どうする?トイレ行かせてもらう?)
(やだ、そんな恥ずかしいよ)
(でも、我慢できない)
(男子じゃないんだから、先生トイレなんて言えないよ)
(あと30分も我慢しなきゃだよ)
(それはできないけど・・・恥ずかしいよ。笑われたくないよ)
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/07(水) 00:01:24.76 ID:X04D5hrSO
何度も何度も心の中でやり取りをした。
最後、知里は「恥を書くのは一瞬だけ。その一瞬で、楽になれる」、そう結論を出した。
結論を出したけれど、体がついてこない。いざとなると、やっぱり恥ずかしい。あと1分したら言いに行こう、1分したら、先生にトイレに行かせてもらうようお願いしよう。
ところが1分経つと、
(1分我慢できたんだから、また1分我慢しよう。また1分我慢して、我慢できなかったら、今度こそ先生に言いに行こう)
そう思った。
1分、また1分。
そう判断を遅らせているうちに、とうとう、知里はイスから動けなくなってしまった。
下半身が自分の体のようには感じられない。肋骨から下が、まるで水をたっぷり入れた透明なビニール袋のように感じられる。透明なビニール袋の中には、ゆらゆらとおしっこが蓄えられていて、今にも、破裂してしまいそうだ。ちょっとした刺激で、パーンと割れてはじけしまう。
体を少し前に傾けただけでも、ズキンと痛みが走り、お腹の中で騒ぎが起きる。
(もうだめ・・・)
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(群馬県)
[sage]:2011/09/07(水) 00:09:20.17 ID:GwqgTECOo
クソスレ立てるなと叩こうと思って開いたらまともなスレだったでござる
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/07(水) 00:13:27.35 ID:X04D5hrSO
そうでもないようだな
実はもう飽きた
性欲処理したらまともに書けなくなってしまった
内容変えたいんだが
次は
>>10
でいくことにする
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/07(水) 00:20:17.71 ID:X04D5hrSO
やっぱ最後までやる
自分が席から立ち上がったことさえ、自分のことという実感がなかった。
気が付いたら、ふらりと立ち上がっていた。
太ももと太ももはしっかり擦りあわされたまま。開くと、白いパンツの中に、一気におしっこが渦巻いてしまいそうだ。
「どうした?」
急に立ち上がった知里を不審そうに担任が見ている。クラスの友達もどうしたの?という顔で見ている。
もう、後戻りは出来ない。
知里はつばを飲み込むと、意を決し、はじかれたように、教卓に走った。
急に揺らされ、刺激を加えられた膀胱は、ちゃぷちゃぷ揺れる大量のおしっこを留めておくことができず、わずかに出口を緩めてしまった。真っ白な下着がポツポツと黄色く染まった。
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/07(水) 00:20:51.83 ID:X04D5hrSO
「どうした?内田」
「あ、あの」
知里の唇がブルブル痙攣するように震えている。薄いピンク色の血色のよい唇は血の気が引いて、色を失っている。
「ぐ、具合が悪くて。保健室に行ってもいいですか?」
とっさに口をついて出た言い訳。やっぱり、「おしっこしたい」だなんて、知られたくない。でも、太ももをよじり合わせ、上半身が前かがみになっているその姿勢は、はっきりと、「おしっこがしたい」と言っている。
「せ、先生」
知里はたまらず、せかした。
白いパンツの中では、ピクピクッとかわいらしい痙攣が起きて、その都度、1滴2滴とおしっこが染み出している。もう、500円玉2,3枚ほどの丸い染みになっている。
「先生!」
体がさらに前かがみになる。
「内田。トイレは休み時間に済ませるものだろう」
サァッと血の気が引いた。
貧血を起こしたときのように目の前が暗転する。体の末端から、感覚がなくなる。背筋に悪寒が走る。
「ごめんなさい・・・」
知里の目に涙が浮かんだ。
「分かったなら席にもどりなさい」
「そんな。そんな、ほんと、・・・困ります」
「内田。聞き分けのないお前じゃないだろう?あと10分くらいだから我慢しなさい」
「・・・はい」
クスクス笑う声が痛い。
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/07(水) 00:21:24.86 ID:X04D5hrSO
席に着いた。
腰に重い緊張が走った。尿意は自分の力ではもう、制御できない、そのことが伝わってきた。
(間に合わない・・・)
下唇を噛んだ。
鉛筆を握る指に力が入り、鉛筆を折ってしまいそうになる。
チュ・・・シュ・・・
ピク、ピクと痙攣が起きて、パンツにおしっこが染み出してゆく。
体が内側からパンパンになる。
パンツのゴムの部分から、おしっこが染み出し、よじり合わせた太ももを濡らした。
急に時間がゆっくりと動き出した。
パンツの中、尿口がぷっくりと膨れた。
(ああ・・・、おしっこでちゃう・・・)
膀胱がぎゅうとおしっこを押し出した。
体の中で、シーと音が鳴った。
細い尿道におしっこが流れ出て、パンツの中が熱く渦巻いた。
「あ、ああ・・・」
周りの声が聞こえない。キーンという耳鳴りだけが耳に響く。
きつく閉じた太股におしっこが溜まり、小さなダムを作って、そこから、勢いよく、流れ落ちる。
ふくらはぎがシャワーを浴びたみたいに熱く濡れてゆく。靴下もぐっしょり濡れて、上履きの中まで滲みてゆく。
(止って!止って!)
体に力が入らない。
イスから、おしっこがどんどん零れ落ちる。
(どうしよう、どうしよう!)
取り返しのつかないことをしてしまった恐怖。
怖くて、床を見ることが出来ない。足を動かすと、上履きが、ピシャピシャと音を立てる。
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/07(水) 00:21:51.80 ID:X04D5hrSO
体が痙攣したようにガクガク震える。
堰を切っておしっこが溢れる。
(どうしよう!!)
先生に怒られる。家に帰ったら、お母さんになんて言ったらいいんだろう。
頭の中がぐるぐる回転する。目頭が熱くなる。のどの奥が熱くなって、息がひっくひっくと引きつりだした。まだ、おしっこが止らない。
「あ・・・。うわっ」
隣の男の子の声が聞こえた。
コンセントを入れ忘れたスピーカーを急にコンセントにつなげたように、音がもどりクラス中の声が急にわっと耳に届いた。
「くさい」「やっちゃった」「さっきから落ち着きなかったよね」「子どもじゃないんだから」そんな声が耳の中をぐるぐる回った。
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/07(水) 00:23:31.83 ID:X04D5hrSO
・・・
「どうして、我慢できなかったの?休み時間お手洗い行かないとね」
保健室に連れて行かれた知里は、まだ年の若い養護教諭に頭をなでられた。
スカートから、靴下から、みんなびっしょりと濡れていて、おしっこ独特のツンと鼻にかかるにおいを立てていた。
「ほら、風邪引いちゃうから。先生の肩に手をかけて」
知里は言われるがまま、養護教諭の肩に両手をかけた。
「はい、スカート下ろすわよ」
ぐしゅと音を立てて、スカートが落ちる。
下着は縫い目の周りがうっすらと黄色く変色している。
「はい、右足上げて」
先生のやさしい手が下着のゴムにかかる。
「汚くない?」
「汚くないよ」
「今度は、左足上げて」
「・・・うん」
「タオルで拭くよ」
「うん」
「後ろ向いて、お尻も拭かないとね」
「うん」
「今日はお風呂でよく洗ってね。気にしちゃだめよ。おもらしなんて、誰にでもあるんだからね」
甘い時間が過ぎてゆく。このままずっと保健室にいたかった。
知里もそうはいかないことはわかっていた 知里は、下だけ、ジャージに履き替えて教室に戻らないといけない。
上だけ、家から着てきた洋服。
下だけ、ジャージ。
それがこの学校の決まり。
おもらしをした子だけの服装。
きっと1日からかわれながら、過ごさないといけない。
知里は憂鬱になりながら保健室をでた。
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(九州)
[sage]:2011/09/07(水) 04:35:23.67 ID:P2/UM4pAO
フェイントとは、この
>>1
やりおる
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/07(水) 08:12:42.87 ID:LmNhdvMIO
タイトル何事だよ
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/07(水) 13:30:49.18 ID:X04D5hrSO
スカトロマニアに捧げた言葉かと…
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/07(水) 19:29:15.66 ID:X04D5hrSO
ぬるぽ…
完結したけど物足りないな
書き溜めてくるか
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/07(水) 21:34:03.65 ID:5YqY22hJo
完結したなら依頼出してこいよ
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/07(水) 22:03:26.73 ID:p2OSKjyIO
>>18
このスレでまた投下するって事なんじゃない?
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/07(水) 22:04:36.55 ID:5YqY22hJo
もう新しいスレ立ててるしそれはないんじゃね?
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1315392148/
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/07(水) 22:07:34.87 ID:p2OSKjyIO
>>20
oh…把握
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/09/08(木) 00:20:17.07 ID:BQ7pttBco
>>17
ガッ
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/08(木) 17:14:23.72 ID:A7b+mzySO
>>22
チィッ
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 00:49:24.92 ID:plxeBsJSO
ハルヒ「キョン!帰ろ」
キョン「ならやらせろや」
ハルヒ「え?」
キョン「この糞ビッチが」
ハルヒ「」
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 01:04:10.40 ID:plxeBsJSO
キョン「なんとか言えよ」
ハルヒ「な、何よキョンのくせに」
キョン「あぁん?もう一度言ってみろよ」
ハルヒ「ひぃ」
キョン「死にたいか?」キラン
ハルヒ「ぁぅ……」ショワー
キョン「おいおいこれからヤルのに小便なんか漏らしてんじゃねぇよ」
ハルヒ「うぐぅひぐぅ」
キョン「気持ち悪いなぁ」バシン
ハルヒ「痛っ」
キョン「次泣いたら命ねぇぞ?」キラン
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 21:55:43.22 ID:plxeBsJSO
昼には、きっと気の迷いだと思うようにしたのだけれど、結局、私は、背中に健ちゃんが首だけ回しそっとこちらに向けている気配を確かに感じながら、彼に聞こえるようにおしっこをした。
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 21:58:11.28 ID:plxeBsJSO
血みどろの手が窓を擦る。
血糊が跡を引き、窓に赤く縦に流れる。
その向こうに、青白い顔。何かを懸命に訴えている。その口から吐き出されるのは、「ご」と「が」を合わせたような、意味をなさない不快な音。地鳴りのような声が、鼓膜に響く。
私は部屋から逃げ出そうと、振り向き、扉を開ける。
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 21:59:05.91 ID:plxeBsJSO
廊下を見るより先に、逆さづりにされた男の顔と目が合う。
かれこれ、1時間。私の頭の中に夕食時に見たテレビ番組が再生され続けている。
お化けなんていないの!
幽霊なんてウソなの!
部屋の中には、従姉妹しかいない!
私の隣にいるのは従姉妹!
断じて、死体ではない!
物知り顔の解説者が言っていた。
「この男性は、投稿してきた女性のひいおじいさんに当たる人ですね。誰もお墓参りに来てくれなくて、さみしがっているのです。供養してあげましょう」
29 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 21:59:47.58 ID:plxeBsJSO
血縁関係にあるなら、もっと優しくひ孫に伝えてよ。こう、手紙にさ。『ディア ひ孫。おじいちゃん、最近とーってもさみしいですぞ。今度のお盆、遊びに来てください。一緒にナスの馬に乗りましょう』くらいフレンドリーに!
あんなテレビ見るんじゃなかったと、心底後悔する、真夏の深夜1時。
おしっこしたい。
でる。
あー…。でそう。
30 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:00:38.46 ID:plxeBsJSO
私、涼宮ハルヒは、夏休みを利用して、1週間おばあちゃんの家に遊びに来ている。JRのターミナル駅から、極端に本数の減る海沿いの路線に乗り換えて、さらに臨海コンビナートが林立する地方都市の駅で私鉄に乗り換え、2両編成のディーゼル車に揺られることさらに1時間。周りには田んぼと雑木林しかない、ログハウス風の無人駅に降り立った。
駅前には浅黒く日焼けした父方の伯父夫婦が泥に汚れたトラックで出迎えてくれていた。
31 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:01:24.90 ID:plxeBsJSO
伯父は周囲の人まで振り向くほどの大声で歓待の言葉を述べた。
確か道路交通法に抵触するはずだが、私はトラックの荷台に乗った。
おばあちゃんは腰を丸めた、あと一歩で球体になりそうな姿勢で、私たちを出迎えてくれた。お線香と木の匂いのおばあちゃんの家。物心ついてから10回と来ていないのに、「帰ってきた」という
感慨が胸に生まれるのが不思議。
従姉妹達も集まっていた。
32 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:02:04.36 ID:plxeBsJSO
おばあちゃんは裏庭のスイカ畑に従姉妹を連れてゆき、今晩のデザートを従姉妹に決めさせた。従姉妹はおばあちゃんに手伝ってもらいながら、一番大きなものを持って帰ってきた。さっそく井戸水につけて冷やした。
おばあちゃん「遠いところ熱かったでしょ?」
おばあちゃんは当たりつきのアイスを御馳走してくれた。それから、あんこ系の和菓子と砂糖の入った麦茶。靴下を脱いで、田んぼの見える縁側で足をぶらぶらさせていると、日本の夏って気がした。
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:02:50.96 ID:plxeBsJSO
おばあちゃん「挨拶しなさい」
おばあちゃんの声を後ろに聞き、振り向くと、健ちゃんが立っていた。
私の記憶ではいがぐり頭のもやしっ子だったのに、いつの間にか髪を伸ばしていた。もやしっ子なのは今もそうだけど、線の細さに膨らみが出て、まるで女の子のようだった。
健ちゃん「こんにちは」
34 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:03:59.03 ID:plxeBsJSO
健ちゃんが恥ずかしそうに頭を下げるものだから、私も無言でぺこりとお辞儀するしかなかった。健ちゃんは、逃げるようにいなくなった。
伯父夫婦の末っ子で、学年は私よりずっと下。今年、中学2年生になったらしい。
すっかり垢ぬけちゃって、あのまま、うちの学校に持って行ったら、さぞお姉さま方にかわいがられそうだ。
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:05:08.33 ID:plxeBsJSO
おばあちゃん「人見知りでねえ」
とおばあちゃんが心配そうに言う。いえいえ、あのまま育ってください。需要はありますよ。
それから眠たくなる午後が過ぎ、なんとか外に出られるくらいの気温に落ち着いたころ、伯父は近くの神社まで散歩に行った。
夕飯は海老フライにから揚げ、グラタン、スパゲティ、豚の生姜焼き、ご飯、アサリの味噌汁という気持ちが前のめりになったもの。おばあちゃんはちょっと辛そうに食べていた。
玄関の戸が開き、俊哉さんが帰ってきた。
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:06:02.87 ID:plxeBsJSO
今年大学を卒業し家業を継いだ俊哉さんだが、私は昔から苦手だった。大声なのは父親譲りで、遠慮のなさも同じ。まだ伯父さんが言うのならば、笑って流せることでも、俊哉さんが言うと、年齢の近さからシャレでは済まなくなる。
俊哉さんは会うたびに、私のことを美人になった、長い髪がきれいだとしきりに褒めてくれるけれど、正直、ちっとも嬉しくはなかった。
だから、私は従姉妹と一緒にお盆の時期恒例の心霊番組の特番を延々見てしまったのだ。
昔から、おばけだけは、だめなのに。
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:06:29.52 ID:plxeBsJSO
※私=あたしで脳内再生頼む
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:07:19.72 ID:plxeBsJSO
加えて、従姉妹がいけない。あんなに大きなスイカ採ってくるものだから
伯父「スイカは残してもしょうがない」
伯父さんに勧められるがまま、お盆いっぱいの大玉のスイカを次々平らげる羽目になった。
寝る前にちゃんと何度も何度も、おしっこしたけど。
スイカの水分と利尿作用が私の中でおしっこをどんどん作る。
この家、トイレはなんと屋外にある。そこまで漆黒の闇と化した庭を横切り、裸電球しかないトイレに入り、虫の気配や物音に怯えながらおしっこしなきゃいけない。
39 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:08:02.54 ID:plxeBsJSO
できない。
無理。
さっきまでできたのは、従姉妹の付き添いのふりをして、従姉妹に付き添って来てもらったから。従姉妹が早々寝てしまってからは、私はトイレに行くことができず、我慢しつづけている。
スイカが主食みたいな勢いで食べ続ける従姉妹に、伯父は「おねしょしちゃうかな」と冗談めかして言い、実はまだ忘れたころにおねしょをしてしまう従姉妹が暗い顔になると、俊哉さんが「だったら、ついて行ってやるよ。ハルヒちゃんもな」と言った。
絶対、行くもんか。
40 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:11:22.57 ID:plxeBsJSO
「ねえ」
キョンと繰り返していたメールは、数分ほど前から返信がない。もしかしたら、今、私は、別の世界に足を踏み…。それ以上言うのは、やめよう。
「起きてる?」
私は最後の望みをかけて、従姉妹に話しかける。私の望む返事はない。代わりにくかーという河童の寝息みたいな返事。
私は、じっとしていることができず、タオルケットを丸めて、股の間に挟んだ。
陽が昇るまで、あと何時間だろう。腕時計のバックライトをつけて、今の時間を確認する。それが絶望的な長さであることをすぐ理解し、意識がくらくらしてきた。
寝てしまえばすぐだろうか。でも、お腹が痛くて眠れない。それに寝てしまったら、おねしょをしてしまいそうで怖い。
いっそ従姉妹のせいにしてしまおうかとさえ思う。従姉妹の布団に移って、おしっこの姿勢をとれば、すぐにちゃーっと出てくるだろう。
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:11:52.73 ID:plxeBsJSO
気持ちいいだろうな。すっきりするだろうな。
ああ…。おしっこしたい。
お腹が、膨れる。
腸が動くかすかな動きまで過敏に膀胱が捉える。
あ、やだ。
ちびりそう。
ちょ、待って…。
足の間に挟んだタオルケットをさらにきつく押しつぶし、全身に力を入れる。
肌が汗ばむくらいの熱帯夜なのに、寒気が止まらない。それなのに、前髪が汗を吸って、額に張り付く。
およそ5分。
私を苦しめた尿意は諦めたように引いてくれた。怖くてもトイレに行かなきゃ。いつまでも我慢できない。
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:13:25.13 ID:plxeBsJSO
しかし。
尿意が引くなり、耳が敏感に物音を捉える。
時々、家の中で物音がするのは、俊哉さんだろうか。
彼の言った「だったら、ついて行ってやるよ。ハルヒちゃんもな」に、私は女子としての本能で性的なニュアンスを感じとった。
昔から、俊哉さんはそうだった。俊哉さんが私を褒めるとき、それは必ず性を意識させる。両親がいると直接には言わないが、婉曲的に匂わせる。
43 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:14:43.03 ID:plxeBsJSO
二人きりになるとストレートに「ハルヒちゃんは美人だね。胸もクラスで一番大きいんじゃない?」とか「もう彼氏はいる? 都会だもんな。キスとかいろいろ経験済みだよね」とか、上から下まで舐めまわすように見ながら言う。そのたびに、私は背中で毛虫をつぶしたような、おぞましい不快感に襲われる。
母に相談したこともある。でも、帰るまでの間だから笑っていなさいと言われるばかり。私だって、伯父さんが言う分には「田舎の人っていやね」って顔してられるよ。でも、俊哉さんはシャレにならないじゃない。抗議しても、部屋を離してくれることが限界だった。
なんでも、数年前父が家を建てるために貯金していたお金を、母が慣れない財テクで紙切れにしてしまい、あわや離婚となりかけたとき、伯父が「金のことでごたごたするな!」と一括、2000万円ほどくれたらしい。以来、母はこの家に絶対に頭が上がらないのだ。
あ、まただ。な、波がきた。
もう、おしっこちびりそう…。少しだけでも出したら、朝まで我慢できるかな。
俊哉さんの部屋は玄関の脇にある。私がトイレに立てばきっと気づく。彼はそれを待って、こんなに夜が更けても眠らないのではないか。
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:15:28.62 ID:plxeBsJSO
眠さと焦りで考えのまとまらない頭に、大きな蜘蛛の巣のイメージが浮かぶ。
そろそろ。でちゃうかも…。
私はお腹に気遣いながら、そっと起きた。
布団の上に正座すると、横になっているとき分散していたおしっこが重力を受けて一気に体の下に向かい、尿意に加算された。
ああ、やばい!
とっさに踵でおしっこの穴を押しつぶす。一瞬楽になったけれど、すぐ、私は「動けない」と悟った。
もれる。限界。
頭の片隅で冷静な声がした。おしっこの出口までおしっこが詰まってる。文字通り皮一枚で耐えるおしっこの口がひくひく痙攣する。
この踵が最後の砦になっている。ちょっとでも腰を上げれば、おしっこがでちゃう。
もれる。
45 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:16:20.03 ID:plxeBsJSO
もれちゃう!
やだ。
明日の朝のことが、ありありと、まるで見てきたように予期される。驚き呆れ、さらに伯父夫婦に何と言って詫びればいいのかと私をなじる母。その横で笑い転げる妹。いやらしい目で私を舐めまわす俊哉さん。
白シーツはまっ黄色になり、ごわついたパジャマのまま、私はごめんなさいと繰り返す。みんな私をおねしょをした女の子と思う。もう大人なのに、まだおねしょが治らないのね、と。
意識が冷える。
やだ、いやだ。
恐怖と焦燥が背中を押す。
ペットボトル。ふと頭に浮かんだ単語。こう、ぴったりあてがえばできるかな…。
コンビニの袋。あれなら、大丈夫でしょう。
ごみバケツ。それなら、いいよね。明日外が明るくなったら、捨てちゃえばいいもんね。そうしよ。
46 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:16:54.60 ID:plxeBsJSO
決めた。ごみバケツ…。
だめだ。私、馬鹿になってる。
鼻の奥が熱くなって、目に涙が浮いてきた。
じっと同じ姿勢でいたせいか、この姿勢にも慣れてきた。踵をどかしても、おしっこは出ないと思われる。
「ね、起きて」
従姉妹を揺らす。従姉妹はむーむー不快感を顕わにする声で抗議した後、ごろりと顔をこちらに向けた。瞼が開き、白目が私を、ぎょろりと、睨む。
ごめんなさい!
幽霊なんていません!
おばけなんてウソです!
ひいおじいちゃん、ごめんなさい!
毎年、毎年お墓参りします。
47 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:17:26.36 ID:plxeBsJSO
あとで月命日を教えてもらって、毎月お線香上げます!
ごめんあさい。ごめあさい…。
タオルケット頭からかぶり、私は丸くなった。
おしっこがもれださないように、しっかり、押さえる人指し指の腹に、すこしだけ、湿り気を感じた。
48 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:21:32.29 ID:plxeBsJSO
あ…。
ちょっと、でちゃった。
おねしょっていうのかな。これも。
さっきから定期的に、お腹が苦しくなる。その度ごとに、おしっこの出口が内側からノックされて、ちょろ。
情けなさで胸が重い。浅く息を吐くと、鼻の奥がスンと鳴った。時計は午前2時を指している。
キョンからメールが来た。
『ふざけるな』。キョンは冷たいな。
ひとりでトイレに行くのが怖いから電話口で歌を歌ってくれと送ったのだけれど、やっぱり、だめか。
横になっているのに膀胱が膨れる。右を下に向けるより、左を下に向けた方が我慢がきくことを学んだ。今、そうしている。仰向けは、やばい。足を伸ばした途端、我慢がきかなくなる。
49 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:22:42.50 ID:plxeBsJSO
うつぶせは試したことないけれど、論外。
う…っ
左を下に向けた姿勢に痺れを感じている。我慢してきたけれど、いい加減、左手は感覚をなくしている。尿意も同じ姿勢できつい。
従姉妹にトイレについてきてもらう作戦が二度と使えないことと同じ理由で、私は今、右側を向けない。
だって、従姉妹、白目剥いてる…。
あの顔見たら、即、おしっこしちゃうよ。
でも、左手が先に限界。
私は足の間に挟んだタオルケットを取り出し、丸め、従姉妹との間に壁を作る。息を浅くして、じっと、その時を待つ。
尿意が一瞬軽くなった。
今!
50 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:23:31.23 ID:plxeBsJSO
従姉妹は実際俺にいないから名前はなしで
51 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:24:09.01 ID:plxeBsJSO
全身、金縛りを呼び込むほど力を入れ、ゆっくり、でも仰向けになる頂点からは素早く、体をひっくり返す。
左手が解放され、毛細血管がちりちり痛い。
一拍置いて、膀胱がたぷんと位置を変えた。全身の毛穴が開き、体の芯から寒気が起こる。
でも、私はそれに恐怖することもない。
なぜなら。
顔を隠されているあの子は従姉妹だろうか…。
タオルケットをどけたら、おばあさん…。
血みどろの顔をして、私を凝視しているのではないか?
ひぃ
息も整わぬうちに、私はまた体をひっくり返した。
おばけなんていない!
あの子は従姉妹!
52 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:25:55.10 ID:plxeBsJSO
それでも奥歯が噛み合わない。玉子のように体を丸め、恐怖と尿意の二面攻撃に耐える。どちらかひとつでさえ、もう、気を失いそうなほどなのに。
ああ。
もれちゃう。
もれちゃう。
おしっこもれちゃう。
小学生のころだって、こんなにおしっこ我慢したことはない。もうすでに自分の意思で決壊を堪えている実感はなくなった。ただ、寝転がっているという、いつもならまずおしっこをしない不慣れな体勢だから、おしっこをしにくいだけじゃないか、そんな頼りなさを感じる。
それを補うように、指先でおしっこの出口を探り、押しつぶす。
人指し指が感じる湿り気は、すこし、範囲を広げている。お気に入りのぱんつだったけど、これ、もう履けないな。
もしこれが学校や、通学の電車内での出来事だったら、私は当分自室に引きこもったまま、外界に出ないに違いない。
おもらしなんて子どものすることだよ。
とはいえ、今、時刻は深夜2時。世間一般で言うところの、かの世の魑魅魍魎たちが、この世に顕現し始める時間帯だ。ひとりでトイレに行けるだろうか。行けない。
そんな恐ろしい思いをするなら、おねしょの方が幾分かマシだ。違う。比較できない。だって、たぶん、トイレまで行けずにきっと私は腰を抜かす。そこでおもらししちゃうだろうな。結果は同じだ。おねしょかおもらしかの違いだよね。日が出るまであと3時間として、おもらしは1回で済むでしょう…。お母さん、恥をかかせてごめんなさい。
53 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:27:04.32 ID:plxeBsJSO
諦めると、妙に冷静になった。
俊哉さんが言ってた、「だったら、ついて行ってやるよ。紗枝ちゃんもな」。あれ、明らかに、従姉妹ではなく、私に向けて言っていた。
楽しいのかな。女の子のおしっこ見るのって。いや、見ることはできない。私だって見せない。せいぜい、扉の外で音、聞くくらいでしょう? 理解できない。
ぱんつ見るとか、胸とかなら、分かる。おしっこだよ。誰でもするし、汚いし。まだ子どもの従姉妹と大人の私でなにも変わらないよ。何で…?
おしっこの出口を押さえる手を左手に替え、右手を離す。湿った右の人指し指を鼻先に持ってゆく。鼻腔をくすぐるおしっこの匂い。俊哉さんはこれを求めて、いる?
胃がむかむかしてきた。
私は尿意が一度引くのを待って、息を止めて、腰を上げた。お腹は、板を打ち付けたように硬い。
左手でおしっこの穴を押さえたまま、腰を浮かし、右手で蛍光灯の紐を3回引っ張る。豆電球がつき、部屋の中がくすんだオレンジ色になった。
カーテンを閉めているおかげで、おばけたちが跋扈しているに違いない外は見えない。
布団の上に正座をし、踵でおしっこの穴を押しつぶす姿勢をとる。自分の体に聞く。もう、あと10分の我慢もできないそうだ。
部屋を見回す。
54 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:30:28.27 ID:plxeBsJSO
そうだ。お風呂場!
トイレは外だけど、お風呂場は家の中。見つかっても、汗をかいて気持ち悪かったでごまかせる。お客さんの身分で、夜中勝手にひと様の家のお風呂を借りるというのは、ずいぶん、図々しく感じるけれど、この際、仕方がない。今は、倫理的な問題を議論している時間はないのだ。俊哉さんもまさか、風呂場を覗くようなことはしないだろう。したら、警察に訴え出てやる。
私は、お風呂場を目指す。
シャンプーさえしなければ、後ろに人は立たないのだ。おしっこだけして、すぐにでてくればいい。脱衣所の電気をつけていれば大丈夫だ!
部屋から洩れる光が、廊下の一角を染める。手を暗闇に伸ばし、灯りをつける。
と、
キイ
キイ
キイ
55 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:32:19.33 ID:plxeBsJSO
廊下に私のものではない足音が聞こえた。その正体はすぐに知れた。
ハルヒ「健ちゃん」
健「あ、うん」
ハルヒ「健ちゃんどうしたの? こんなに遅く」
お姉さん目線で話しているけれど、私はピンクのパジャマの脚を左右きつくよじ合わせ、体を前屈みにしている。一目で、おしっこを我慢していることがばれる。
暗い廊下で見る健ちゃんは、本当に、女子のようだ。もう少し、線が太ければ、バレー部の「様」づけされる先輩と見間違えるほど。
さらさらの髪は、眉までかかっているし、頬骨から顎にかけてのラインは私よりきれいかもしれない。肌も整っているし。
世の中の男子がみんな健ちゃんだったら、私にも彼氏はできていただろう。
そんな健ちゃんも、やっぱり、俊哉さんと同じなんだろうか。
そう思っているからか、健ちゃんの視線が私の太股からそのすぐ上に集中しているように感じる。あまり見ないで欲しいと、切実に願う。
56 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:33:23.26 ID:plxeBsJSO
そうした意味以外にも、そう、その、ちょっと、おしっこちびった跡が浮いているから。
お風呂場行きにくいな。
黒い窓ガラスに、無言のまま対峙する健ちゃんと私が映る。私は、苦しげな表情をしている。
実際苦しい。尿意の波は間隔を短くし、私を襲う。波が来るたびに、お尻の穴がきゅっとすぼまり、腰が反射的に前に出る。それを押しとどめるから、私は腰を左右に揺らす。こめかみを流れた汗が、頬を伝い、顎から、廊下に落ちた。
それに、失禁を連想する。
私は堂々巡りに陥った思考を一度停止した。
健ちゃんが現れてくれたのは、千載一遇のチャンスなのだ。
健ちゃんと俊哉さんは、見た目通り、きっと別の種族に相違ない。トイレについてきて欲しいと言えば、おばけを怖がる私を笑いこそすれ、卑猥な目で見ることはしないだろう。
想像してみても、健ちゃんをすぐそばに立たせながらおしっこをするというのは、歳上として恥ずかしく情けないが、嫌悪感はない。
57 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:34:16.35 ID:plxeBsJSO
トトッ、トトッ、トトッ
私の心臓が早まる。感情も波立っている。さすがに男の子に向けて「トイレについてきて」と言うのは、勇気がいるらしい。私は、女子との会話の中で、ふと、話題が「性」に関することに傾いた時に感じるそれと同じむかつきを、そう解釈する。
からからの喉に、つばを一度流し込み、タイミングをとる。
それより先に、
健「じゃあ、お休み」
健ちゃんは素気なく言い、私の横を通り過ぎようとした。
私は会話を続けることで、それを止める。
ハルヒ「ね、健ちゃん」
健「ん?」
ハルヒ「えっとさ」
健「なに? ねえさん」
58 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:35:07.68 ID:plxeBsJSO
う。変なところで歳上であることを自覚させやがって。
でも、もう無理。我慢できない。トイレまで間に合わなくなっちゃう。
あややや。待って。今おしっこの出口ノックしないで。
でちゃう。でちゃう!
ええい。恥は一瞬だ。
…でも、それとなく。
ハルヒ「健ちゃん、トイレに付き合ってくれない? ほら、おばあちゃん家ってトイレ外じゃない。なんか勝手がわからなくなってさ」
返事はない。私としても余裕はない。目をつぶって、もう一気に言ってしまえ!
ハルヒ「ごめん! 今のウソ! おばあちゃんちのトイレ怖いのよ。ずっと我慢してたんだけど、明るくなるまでトイレ我慢できなくって。もうおしっこもれそうなの。一生のお願い!」
言っちゃった!
私は健ちゃんの返事を受けるため目を開けた。
59 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:36:56.30 ID:plxeBsJSO
健「……え」
頬を赤らめた健ちゃんを見た。
健「やだよ、おれ。恥ずかしいよ」
胃が重い。
私はきっと健ちゃんの態度を、私が嫌悪する方での意味と受け取りたくないのだろう。早口に口を開いた。健ちゃんがややどもりながらそれに応えた。
ハルヒ「お願いだから、ね?」
健「ひとりで行ってよ」
ハルヒ「それができないから言ってるんじゃない。一生のお願い」
健「朝まで我慢できないの?」
ハルヒ「できないから、こうしてお願いしているの」
健「…やだよ」
それから、数回言葉が行き来する。はぐらかすような彼の言葉が胃の中に溜まる。胃が、どんどん重くなる。
ハルヒ「どうしても、だめ?」
健「でも。やっぱり、だって、ほら。まずいよ」
健ちゃん、なんて顔しているの?
床板をはねのけられた思いだった。
健「どうした?健、なに騒いどる」
玄関脇の戸が開き、俊哉さんが顔を出した。
60 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:40:34.24 ID:plxeBsJSO
でちゃう。
あ、でちゃう。
私は、豆電球をつけた部屋の中、布団の上で正座をしている。
息を吸うたびに、肺が下がり、膀胱が圧迫される。これ以上膨らまない膀胱は、そのたびに、尿道におしっこを流しそうになる。
私は、奥歯を噛み締めて、それを耐える。
頬を伝う涙は、目前の失禁に対してのものが半分、健ちゃんの態度に対してのものが半分。
私が目を開いたとき、健ちゃんは、紅潮していた。分かっている。それは、女子のトイレについてゆくという男の子なら誰でも恥ずかしがることへの仕草ではなかった。
ハルヒ「お願い。もう、もれそうなの」
何度も言った。言うたびに、健ちゃんの細めた瞳は潤んでいった。
健「でも。やっぱり、だって、ほら。まずいよ」
なにがまずいの?
61 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:41:30.55 ID:plxeBsJSO
いやらしい。
健ちゃんも女の子のおしっこ、見たいんだ。聞きたいんだ。
汚い。
顔を出した俊哉さんは、予想していた通り、私の姿を見て、にやけた顔で「ハルヒちゃん、トイレか?」と言った。なんならおれがついて行ってやろうかと言わんばかりに身を乗り出した。嫌悪感が背筋を駆け上がった。
健ちゃんも、同じなんだ。
最低だ。
なにがいいの。
こんな、こんな。
自分の今一番汚いところを手の平で握りつぶす。下着は生乾きになり、蒸れたおしっこの匂いが鼻につく。
あれから、一滴もおしっこちびってない。
だから、もう限界。辛い。お腹が破裂しそう。
お腹の芯から震えて、背骨はばらばらになりそうになっている。
板を張ったようになっていたお腹はいよいよ硬く膨れ、そこに膀胱があることが外から分かるほどだ。尿意という感覚はとうに過ぎて、今は痺れている。いつ、失禁が始まってもおかしくない。
だけど、私はあと2時間30分我慢する。そうしないと、私が「きれい」に戻れない気がする。
神様。世界中の神様。お願いします。あと2時間30分我慢させてください。おしっこもらしたくないです。
ちゃんと勉強します。予備校の夏期講習もさぼったりしません。毎日出ます。家の手伝いもします。いい子にします。明日おばあちゃんの草むしり手伝います。
だから、2時間30分、いえ、外が明るくなるまででいいです。今日だけ、太陽を早く昇らせてください。
膀胱が膨れる。限界まで薄くなった皮がちりちり痛い。
やだ。おしっこやだ。
62 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:41:58.71 ID:plxeBsJSO
筋肉がねじ切れそうなほど体に力を入れる。
それなのに、ねじれた尿道が緩んでゆく。そこにゆっくり、汚い液体が流れ込む。おしっこの出口が火を付けられたように熱く痛む。
ぱんつが湿ったことを、指先で感じる。
お願いします。今のを最後にしてください。
一生懸命、お願いしてるのに。願いは通じない。膀胱の中でごろごろと何かが動く。物心ついてから一度もしたことがないのに、それが、決壊の合図だと悟った。
濡れた尿道におしっこが流れ込む。
いやっ!
きつく押さえつける手の平にじわじわ液体が染み出してくる。
今までとは違う。今までは、ちびっても、すぐに体が緊張を取り戻した。1,2滴もれただけで、止まった。
63 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:42:56.43 ID:plxeBsJSO
いや止まらない。
溢れていると言うほどでもない、細く緩い流れのまま、おしっこの口から流れ出る。
下着の中がじわりと濡れる範囲を広げてゆく。
手で押さえつけているから、ぱんつの生地を伝い、お尻まで広がる。お尻の穴が暖かく濡れると、力が抜けた。
じょ、じょっ
手の平で受け止めきれないほどの、汚い液体が、パジャマから溢れ出て、指先をすりぬけて、白いシーツに零れる。
俊哉さんと健ちゃんの顔が脳裏に浮かぶ。健ちゃんの潤んだ瞳が私を見る。
もういや。止まって。お願い、止まって!
細くしか口を開くことの許されない尿道は、一気におしっこをしたいと何度も求めてくる。
おこりがついたように、がくんがくんと上半身が大きく痙攣する。
やめて。お願い。
体を丸める。体の芯にある風船がどんどん膨らむ。押し出されるように、尿道を流れる。
64 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:43:35.82 ID:plxeBsJSO
タタッ、タタッとシーツから滴音が上がる。
おしっこ、でちゃう…。もうでちゃってる。
めくれるほど強くつむっていた瞼から涙が溢れ、頬を濡らす。
口が半開きになり、
ハルヒ「もれちゃう…」
喉が言った。
同時に風船が破裂した。
下着の中で爆発が起きたように、熱くめちゃめちゃな勢いの渦が生まれた。お尻を濡らし、前はおへその方まで駆け上る。パジャマを越して、両手の平を濡らし、バタバタ音を立てながら、シーツに広がる。
いや、いやあ!
右手でパジャマを押さえ、左手で、零れてしまったおしっこを掬うよう手を動かす。
それがとても愚かなことと分かっていても、私は、そう動く。
65 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:44:06.58 ID:plxeBsJSO
あざ笑うように、おしっこが間断なく溢れる。
お腹からしゅーっと水音が鳴る。
脛に不快な温かさを感じる。足の甲まで濡れる。
尿道はぶるぶる、歓喜に震えながら、おしっこを流す。
膝が濡れる。
私の体重で窪んだシーツに液体がたまる。黄色い液体。夏なのに湯気が出て、鼻腔を刺す。
不快感に片足を上げれば、ぐじゅ、音を立てて、反対の脚が沈む。上げた足から、おしっこの雫が滴る。
私、今、犬みたいな恰好でおしっこしてる。
ハルヒ「えっ……うっ、うっ、うっ」
嗚咽を噛み堪えるたびに、強弱をつけて、どんどん、お腹の中身がなくなっちゃうほどの勢いでおしっこがもれてゆく。
おしっこ止まらない。
66 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:44:58.07 ID:plxeBsJSO
いや。
いやなの。
止まって。もう、止まって!
こんなに拒絶しているのに、下半身は弛緩して。違う、これはきっと、緊張から弛緩という急激な変化に伴う、筋肉が感じる本能的な機械的な快感なんだ、それが体を覆う。
おしっこが膝の隙間から出てきた。
膝が作る窪みには、大きなみずたまりができている。脛に沿って、お尻の方までみずたまりは広がっている。
こんなにいっぱいもれちゃってるのに。
まだ止まらないよ。
おしっこ、止まらないよ…。
終われ
67 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/09(金) 22:57:14.80 ID:plxeBsJSO
じゃあおやすみな
HTML化されない限り俺は書く
68 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/09(金) 23:47:48.12 ID:ysU8s/hAO
福岡かと思ったら違った乙
69 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)
[sage]:2011/09/10(土) 00:16:29.95 ID:PB3wWFUuo
福岡かと思って渾身の自作コピペ貼り付けにきたら俺得スレだったわ
40.65 KB
[ Aramaki★
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