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ゆるゆりクエスト そしてガチ百合へ… -
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1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:12:08.43 ID:bH3Vp+ok0
はじめまして。コレはドラクエ3×ゆるゆりのクロスSSです。以下注意点
・百合
・娯楽部で異世界トリップ
・基本的には結京とちなあか。いろいろ絡ませるつもりだけど主にこの組み合わせ
・基本ほのぼの。シリアスはアッカリーン状態
・初SSなので、粗い部分が目立つかも。批判上等
・具体的に悪い部分を指摘してもらえると改善しやすいので助かります
・独自設定あり。でもあんまり気にしなくていい
・冒頭でWiiのヤツをプレイしてるけど持ってないのでSFC版準拠で進める
立てるのも書くのも初めてなので不備などが多々あると思うけどどうぞよろしく。
では投下します。
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1328623923
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1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1749227436/
【安価コンマ】障害走を極めるその5【ウマ娘】 @ 2025/06/06(金) 01:05:45.46 ID:RaUitMs20
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1749139545/
貴様たちの整備のお陰で使いやすくしてくれてありがとう @ 2025/06/04(水) 20:56:21.03 ID:QjuK6rXtO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1749038181/
阿笠「わしの乳首に米粒をくっ付けたぞい」コナン「は?」灰原「は?」 @ 2025/06/04(水) 04:01:13.39 ID:ZjrmryLdO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1748977273/
レッド(無口とか幽霊とか言われるけどまだ電脳世界) @ 2025/06/02(月) 21:21:00.13 ID:ix3UWcFtO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1748866860/
キンタマ @ 2025/06/01(日) 19:16:06.13 ID:s9SMehQ1O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1748772966/
旅にでんちう @ 2025/06/01(日) 09:21:16.26 ID:/GV7JQm+O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1748737276/
【安価とコンマ】異世界転移したかもしれない人の話 @ 2025/05/31(土) 11:35:27.52 ID:+jgLu7020
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1748658926/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:13:27.43 ID:bH3Vp+ok0
―――結衣の家―――
あかり「おじゃましまーす!」ガチャッ
ちなつ「おじゃまします、結衣先輩!」
結衣「いらっしゃい二人とも。早かったね」
ちなつ「先輩に早く会いたくて、早めに来ちゃいました!」
結衣「あはは……。まぁ、どうぞ上がって」
あかちな「はーい」トコトコ
京子「おー、早かったねー二人とも。適当にくつろいでていいよー」ピコピコ
結衣「お前のセリフじゃないだろそれ……」
あかり「あれ、京子ちゃんもう来てたんだぁ。京子ちゃんも早いね!」
結衣「いや来てたっていうかなんて言うか……」
京子「土日に4人でお泊りするなら金曜から泊まっててもいいんじゃね?ってことで昨日から泊まってました」カチャカチャ
ちなつ「えっ!?」
結衣「そういうこと。まったくこいつときたら……」
ちなつ(ということは昨日は二人きりで一夜を過ごしたということ……!う、羨ましいっ……)グヌヌ
あかり「そっかぁー。ところで京子ちゃんは何をやっているの?」
京子「Wiiのドラクエ3ですぞ。まだ始めたばかりだけど」ピコピコ
ちなつ「あ、それ知ってます。CMでやってたやつですよね?」
結衣「ああ。ちょっと前に買ってて、昨日で2まではクリアしたんだ」
あかり「へぇー。あ、あかりお菓子色々持ってきたよー。あとお饅頭も!」ガサガサ
京子「お、でかしたぞあかり隊員!褒めてやろう!」ガバッ
結衣「反応早いな……。ありがとうあかり、饅頭ならお茶を淹れるか……ていうか京子はゲームはいいのか?」
京子「王様がこれから魔王退治する勇者に対してロクな物くれないから休憩することにした」ゴロン
ちなつ「どんな理由ですか……あ、結衣先輩お茶淹れるの手伝いますよ」
結衣「ありがとうちなつちゃん。二人はそこでまっててくれ」
京子「あいよー」
あかり「わかったー」
京子「で、あかりはどんなお菓子持ってきたの?」
あかり「えーっとね、チョコとかお煎餅とか、ポテトチップスとか!」ゴソゴソ
京子「おぉう、なんと素晴らしいレパートリー……この子はホンマもんの天使やでぇ……」
あかり「えへへ……実はこれ、お姉ちゃんが持たせてくれたんだ。今からなら着くのはちょうどおやつ時だろうからって」
京子「なるほどねー。ちょうど小腹がペコかったから助かったぜー」グゥー
京子(妹のお泊り会のためにお菓子まで用意してくれるとは……流石あかねさんだ……)
あかり「おやつはあかりたちで準備してよっか」
京子「てやんでぃ」
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:14:35.50 ID:bH3Vp+ok0
あかり「おいしかったぁー!」
京子「和菓子とちなつちゃんのお茶とかもうね……たまんねぇっす」
ちなつ「京子先輩に褒められても何も出ませんよ」
結衣「私もいたこと忘れてるだろお前……ていうか、食べたら眠くなってきたな」
京子「おっ結衣にゃんも眠いのかー気が合うね~。結婚しとく?」
ちなつ「意義あり!その理論ならば私と結衣先輩が結婚するべきです!」
結衣「いやしないから」
京子「ちぇーっじゃあちなつちゃん私と結こ」
ちなつ「いやです」
京子「がびーん……まぁみんなも眠いみたいだし昼寝でもしようかー」
あかり「んん!?あかりまだ何も言ってないよね!?確かに眠いけど!」
京子「HAHAHA,あかりの考えてることなら聞かなくてもわかるよ……私達の仲じゃないか」
あかり「き、京子ちゃん……」ジーン
京子「まぁ忘れてただけなんですけどね」シレッ
あかり「ひどい!?」ガーン
ちなつ「京子先輩、あまりあかりちゃんで遊ばないであげてくださいよ」
結衣「そうだぞまったく……じゃあ昼寝でもしようか。京子テレビとゲームの電源消しといて」
京子「あらほらさっさーー!!……お?」
結衣「どうした?」
京子「いやなんか画面が砂嵐に……まぁいいや、消しとこ」プツッ
結衣「接続不良か何かか……?起きたら直せばいいか」
あかり「お布団出すならあかり手伝うよ?」
結衣「今日は天気も良くて暖かいから出さなくてもいいんじゃないかな」
ちなつ「結衣先輩っ!私先輩の隣で寝たいですぅっ!」キャッ
京子「なぬっ!?じゃああかりは私の下で寝るのだー!」
あかり「えぇ!?あかりつぶれちゃうよぉ~!」
京子「ほほぅ……あかり、私はそんなに重いと申すか……」ゴゴゴ
あかり「えっあ、いや、そういうことじゃなくてっ」アセアセ
結衣「ほら京子、バカなことやってないで寝るぞ」
京子「あーい」
あかり「た、助かった……」
「おやすみ(なさーい)ー」
――おやすみなさい……
・
・
・
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:15:37.59 ID:bH3Vp+ok0
―――???―――
結衣「…………、ふわぁ~あ、よく寝た……え!?」
京子「むにゃ……そこは納豆を撒くべきだろ……」スヤスヤ
結衣「お、おい京子!寝てないで起きろ!」ボカッ
京子「あべしっ!?……おーオハヨー結衣」ヒリヒリ
結衣「ああお早う……じゃなくて!周りを見てみろって!」
京子「周り……?……凄いビフォーアフターですね結衣さん……これが匠の技か……」ボーゼン
結衣「そんな訳無いだろ!なんだよここ……森の中か?」
京子「木に囲まれた丸い空間……てか地面まで草じゃん」
結衣「いつの間にこんな所に……?あかりやちなつちゃんも起こさないと」
京子「じゃあ結衣はあかりをお願い!私はちなつちゃんを起こすから」
結衣「あ、あぁわかった……。ほらあかり、起きてくれ」ペチペチ
あかり「う、うぅん……おはよう結衣ちゃん……あ、あれ?ここどこ!?」ビクッ
結衣「それが私たちにもわからないんだ……とにかくあかり、落ち着いてくれ」
あかり「う、うん、わかったよ……」ビクビク
結衣(あかり怯えてるな……無理も無いか。ていうか私はなんでこの状況で落ち着いてられるんだ?)
京子「おーいちなっちゃん起きろー!早くしないと私のキスで起こしちゃうz」
ちなつ「おはようございます京子先輩。あれ?ここどこですか?」ムクリ
京子「切ない……切ないよちなつちゃん……」シクシク
結衣(あいつがあんな調子だから私も普段通りでいられるのか)
ちなつ「なんで私たちこんな所にいるんですか!?さっきまで結衣先輩の家で寝てたはずじゃないですか!?」
京子「ちょっちなつちゃん落ち着いてって!パニクってもどうにもなんないって!」アセアセ
ちなつ「ハァ!?この状況で落ち着けるわけ無いでしょう!?なんで先輩はそんなに落ち着いてられるんですか!?」
結衣「落ち着いてちなつちゃん。まずはみんなで話し合って状況を整理しないと」
ちなつ「ゆ、結衣先輩……わかりました、先輩がそう言うなら……」
京子「なにそれ切ない」
結衣「あはは……ほら、あかりもこっちにおいで」
あかり「う、うん……」ビクビク
京子「さすが結衣は頼りになるなぁ、さすがは私の嫁だ」
結衣「誰が嫁だまったく。さて状況を整理しようか」
・
・
・
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:16:32.20 ID:bH3Vp+ok0
結衣「う~ん……結局ここに来た原因はわからずじまいか……」ウーン
ちなつ「寝て起きたらこれですもんね……向こうに1つだけ道がありますけど……」
あかり「あかり達、これからどうなっちゃうのかなぁ」オドオド
京子「まーなんとかなるっしょー」
結衣「お前はなんでそんなに落ち着いてるんだ……助かってはいるけれど」
京子「えっ?だってこれって夢でしょ?」??
結衣「えっ?」
あかり「ん?」
ちなつ「は?」
京子「えっ?」
結衣「えっ」
京子「……え?」
結衣「いやいやお前……こんなリアルな感覚の夢があるわけ無いだろ……」
京子「いやいやだってこんなのが現実だとしたらヤバイじゃん」
ちなつ「はぁ……残念ながら現実ですよ、京子先輩」
あかり「京子ちゃん、現実から目を逸らしちゃダメだよ」
京子「あかりがひどい……結衣さんや、ちょっと腕つねってみて」
結衣「ほれ」ギュム
京子「いててっえっあれ、うそ、現実?夢じゃないの?マジで?ちょっとヤバイじゃんどうすんのこれって痛たたたたた!!
ちょっと結衣さん痛いですって痛い痛いヤメテ止めてもげるちぎれるギブギブギブギブあがああぁぁああぁーーー!!!」ギュムムゥー
結衣「ほら、現実だろ?」パッ
京子「ソ、ソウデスネ……」ビクンビクン
あかり「き、京子ちゃんだいじょうぶ?」
ちなつ「まったく京子先輩は……それよりこれからどうします?」
結衣「うーん……どうしようか……」
京子「と、取り敢えずあそこにある道に行ってみるのはどうでしょう……他にどうしようもないし……」ヒリヒリ
結衣「たしかにここにずっといるのもな……よし、みんなで行ってみようか」
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:18:02.22 ID:bH3Vp+ok0
ちなつ「な、なんですかここ……崖の上……?」
京子「うわっ高……落ちたら助からんねこりゃ」
結衣「う~ん……結局行き止まりか……」
あかり「でもここ、綺麗な滝もあってすっごくいい景色だよぉ」
ちなつ「それはそうだけど……これからどうします?結衣先輩」
結衣「もうちょっと先まで行ってみようか、ひょっとしたら下に降りられるかもしれない」
京子「おぉ~、勇気あるねぇ結衣さん」
結衣「……いや、みんなで行こう。さすがに怖い」スタスタ
京子「マジでか……うひゃ~、崩れないかなぁこれ」スタスタ
あかり「ちなつちゃん?大丈夫?あかりと手をつないで行こ?」ギュッ
ちなつ「う、うん。手離さないでねあかりちゃん……」スタスタ
結衣「……これ以上は危険かな。見るかぎり降りるのは無理そうだし」
京子「う~む……地面のあたりが出っ張っちゃてて足場がないし、蔦を使うのはさすがに無理があるよな~」
ちなつ「と、取り敢えず戻りましょう。降りれないならこんな危ないところにいる理由も無いですし」
あかり「でも、戻っても他に道が……」
――あかり……あかり……私の声が聞こ…………え?なんで4人もいるの?
結衣「な、何だ?この声?」
ちなつ「だ、誰かいるの?」
京子「ていうか今あかりのこと呼んでなかった?」
あかり「えぇ!?あかり!?何で!?」
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:21:08.67 ID:bH3Vp+ok0
――……コホン、まぁいいでしょう。
結衣「やっぱり聞こえる……でも、誰もいないぞ!?」
京子「まさか……怨念がおんねん?」
ちなつ「――――――――っ!?」
あかり「ゆ、幽霊なの?」
――私はすべてをつかさどる者。
ちなつ「hchfswfk;o;/m;]ieshhceaknuopl@!?」
結衣「お、おい!隠れてないで姿を見せろ!」
――あなたはやがて真の勇者として
ちなつ「」フラッ
あかり「ちょっ!?しっかりしてちなつちゃんこんなとこで倒れたら危ないよぉ!?」ガシッ
――私の前にあらわれることでしょう……。
京子「うおーっ、すげーー!本物だーー!!」
結衣「バカ京子!喜んでる場合じゃないだろ!?」
――しかしその前にこの私におしえてほしいのです。
ちなつ「コワクナイコワクナイキコエナイキコエナイコワクナイコワクナイキコエナイキコエナイコワクナイ……」ブツブツ
あかり「ちなつちゃん!?ちなつちゃんが怖いよぅ!?」
――あなたが……
京子「だってすごいじゃん!サインとかもらえないかなー!」
結衣「いやおかしいだろ!?今そういう場合じゃないから!」
――……あのー……。
ちなつ「ウフフ……ツカマエテゴランナサーイ……キャッツカマッチャッタ……コレデチーナハエイエンニユイセンパイノモノデス……」ブツブツ
あかり「ちなつちゃん!?帰ってきてちなつちゃーーーん!?」
――もしもーし……。
京子「でもこの機を逃したらもうこんなチャンス二度と巡ってこないかもよ!?」
結衣「なんだよチャンスって!?いらないよそんなの呪われたらどうするんだ!」
――……グスン。
ちなつ「アァ……タキシードスガタノユイセンパイガワタシヲヨンデイル……イマイキマスセンパーイ……」フラフラ
あかり「ちなつちゃんそっちは崖だよ落ちちゃうよぉ!?幽霊さんちょっと待っててください!!」ガシッ
――……いえ、今あなた方がどういう人なのかわかったような気がします。
京子「お?結衣さんビビッちゃってますぅー?」ヘイヘーイ
結衣「あぁもう!そういう問題じゃないだろ!?状況考えろって!」
ちなつ「アン……ダメデスセンパイソンナトコロサワッチャ……オカシクナッチャイマスゥ……」ブツブツクネクネ
あかり「ちなつちゃんしっかりしてよぅ!あっ幽霊さんもう一回お願いします!」
――……さあそろそろ夜が明ける頃。あなたもこの眠りから目ざめることでしょう。
私はすべてをつかさどる者。いつの日かあなた方に会えることを楽しみにまっています……。
京子「あっ結衣ー!やっぱこれ夢なんだってさーー!」
――聞いてたんなら反応してよっ!!
・
・
・
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:22:11.01 ID:bH3Vp+ok0
―――自宅―――
・
・
・
??「おきなさい。おきなさいわたしのかわいいあかりや」
あかり「……うぅ~ん……。なにぃ~……?」ムニャムニャ
母「おはようあかり。もう朝ですよ。
今日はとても大切な日。あかりが王様に旅立ちの許しをいただく日だったでしょ。
娘のお前をこの日のために勇敢に育てたつもりです」
あかり「え……?おうさま……?っていうかあかり結衣ちゃんの家で寝てたはずなのに……。
あの、どちら様ですか?それと、ここはどこですか?」
母「もう、まだ寝ぼけているのですか。私はお前の母で、ここはお前の寝室です。
さあ、早く起きていらっしゃい。王様のいるお城へ向かいましょう」
あかり「え……?」
あかり(この人があかりのお母さん?お母さんとは全然違うし色素も違うから別人だよね?
それに王様?旅立ち?お城?あの夢も……そうだ、みんなは一体何処に?
……うぅ~ん、よくわからないよぅ。取り敢えず何があったのか思い出してみよう……)
あかりは人々の話を思い出した。
★『おきなさい。おきなさいわたしのかわいいあかりや。
今日はとても大切な日。あかりが王様に旅立ちの許しをいただく日だったでしょ』
あかり(これは、さっきの人との会話?ていうかあの人絶対あかりのお母さんじゃないよね……)
★『おい、あかりじゃないか!?よしいいことをおしえてやろう!
人と話したあと覚えておきたい時は強く念じればその言葉を心に刻みこむことができるぜ。
少しくらい時間が経っても有効だから思い立ったら強く念じる。よく覚えておきな』
あかり(誰、この人?あかり、こんな会話した覚え無いよぉ……)
★『ねえ、せめて、せめて……この子が大きくなるまで待てないの?』
あかね『ごめんなさい。わかって頂戴。私は一日でも早く平和を取り戻したいの。
あかりや、あかりのため。そして何よりあかりのためにも……。
ふふ、心配はいらないわ。すぐに戻ってくるから』
あかり(えぇ!?なに、この会話!?お姉ちゃん!?い、一体何がどうなってるの?
もうこれ以上思い出せるものがない……。……とりあえず、状況に流されてみよう……)
あかり「えぇっと、じゃあその、王様のところに連れていって……もらえますか?」
母「……?変なあかり。まぁいいでしょう。さぁ、母さんについてらっしゃい。」スタスタ
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:22:50.00 ID:bH3Vp+ok0
―――アリアハン城―――
あかり(一体ここはどこなんだろう……。石を敷き詰めて作られた道、その脇には草が生えてて、お家があって……
車が通れるような道ではないし、機械のようなものも見当たらないし……すごい田舎なのかな?)ウーン
母「ここから真っ直ぐ行くとアリアハンのお城です。王様にちゃんと挨拶するのですよ。さあ、いってらっしゃい」
あかり「あ、は~い。わぁ、これがお城かぁ……おっきいなぁ。お、おじゃましまぁ~す……」ガコン
兵士A「アリアハンのお城へようこそ!」
あかり「すいません、あかり……えと、私、王様に会いに来たんですけれど」
兵士B「おお、あかり殿。王様はここをまっすぐ進んだ先にある階段を登れば逢えますぞ」
あかり「(あかり殿……)わかりました、ありがとうございます」ペコッスタスタ
あかり「それにしてもこのお城、水が流れてたりお花が植えてあったり、すっごく綺麗だよぉ。
あかりもこんな綺麗な所で生活してみたいなぁ……あ、階段ってあれかな?」トコトコ
兵士C「やや、あかり殿。王様はこの上におわします」
兵士D「よく来てくださった。さあ、王様がお待ちかねですぞ」
あかり「は、は~い。ありがとうございます……(うぅ、よくわからないけど凄い歓迎されちゃってるよぉ……)」スタスタ
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:23:31.99 ID:bH3Vp+ok0
王様「よくぞ来た!勇敢なるあかねの妹よ!姉に勝るとも劣らぬ精悍さ、あかりは流石はあかねの妹じゃな」
あかり(お姉ちゃん……?というか自分で言うのも何だけどあかりに精悍さなんて欠片もないよぉ……)
王様「すでに母から聞いておろう。そなたの姉あかねは戦いの末火山に落ちて行方知れずじゃ」
あかり「え!?お姉ちゃんが!?」
王様「?知っておったのではないのか?……まぁ今行った通り、そなたの姉は未だ生死すら分からん。
しかし一説によると火山での戦いの折魔物にアイアンクローをかけたまま火口へ落とし、
自分はそれを踏み台に生還したとも言われておる。生きてはいるとは思うのじゃが……」
あかり「そ、そんな……お姉ちゃんが……(魔物って、ゲームに出てくるアレかな?)」
王様「しかしあかりよ!その姉の後を継ぎ旅に出たいというそなたの願い、しかと聞き届けたぞ!
そなたならきっと姉の意思を継ぎ世界を平和に導いてくれるであろう!」
あかり「え?旅、ですか?」
王様「そうじゃ。旅をし、魔物を倒し実力をつけ、魔王を倒してもらいたい!」
あかり「倒すって……殺すってことですか!?そんな、あかりそんなことできません!」ブルブル
王様「ふむ……?そうか、あかりは優しい娘じゃったな。無理もない。しかし安心せよ。
殺せぬというのであれば、教会へ赴き精霊の加護を受けるといいじゃろう。
加護を受けたものが魔物を倒せば、その魔物は”死ぬ”のではなく”浄化”される。
死骸も残らぬので食料などにはできんが、浄化された魔物は魔を払われ新たに生まれ変わるだろう。
浄化した際、ゴールドが落ちるので回収を忘れぬように」
あかり「……?それって、つまり……?」
王様「つまるところ人も魔物も救うということじゃ。魔に取り憑かれた動植物を解放することができるのだからな」
あかり「救う……。人も、魔物も……」
王様「うむ!理解できたかな?そして魔物たちにも王……つまりは親玉がおる。敵は魔王バラモスじゃ!
世界の殆どの人々は未だ魔王バラモスの名前すら知らぬ。だがこのままでは世界はやがて魔王バラモスの手に……。
それだけはなんとしても食い止めねばならぬ!あかりよ、魔王バラモスを倒して参れ!」
あかり(あかりが、旅に?旅をすれば、お姉ちゃんに会えるのかなぁ……)
王様「しかし一人ではそなたの姉あかねの不運を再びたどるやも知れぬ。町の酒場で仲間を見つけ、
これで仲間たちの装備を整えるのが良かろう。ではまた会おう!あかりよ!」
あかりは50Gと武器防具を受け取った!
王様「それとこれは餞別じゃ。持って行くと良い」
あかりはふくろと毒消し草とラックの種とちいさなメダルを受け取った!
あかり「あ、はい、アリガトウゴザイマス……?」ペコリ
大臣「あかり殿、一人旅は危険過ぎる。町の西の外れにあるルイーダの酒場で仲間を見つけるのがよろしかろう」
兵士E「武器や防具は装備して身につけるように!もっているだけではダメですぞ!」
兵士F「戦いでは前にいる者ほど狙われやすい。仲間たちの並び方にも気をお使いなさい。
あかりどのは優しい人で思いやりもあるし、きっと仲間達も協力してくれるはず」
あかり「わかりました、では失礼します……」ペコッスタスタ
あかり(正直良くわからないよぉ……とりあえず、酒場に行って仲間を見つけて、
教会で加護を受けたら旅にでるんだっけ?うぅ……みんなにあいたいよぉ)グスン
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:24:16.89 ID:bH3Vp+ok0
―――ルイーダの酒場―――
あかり「そんなわけでルイーダの酒場にやってきたよぉ。仲間になってくれそうな人は…………ええぇっ!?」
ちなつ「え?」
京子「お?」
結衣「ん?あ、あかり!?よかった、無事だったんだな!」
あかり「ちなつちゃん、結衣ちゃん、京子ちゃん……。……ふえぇぇ~~ん、寂しかったよぉ~~!」タタタッギュゥ
結衣「よしよし……。」ナデナデ
ちなつ「よかったぁ~。まったく、心配したんだからね?」
あかり「えへへ……ごめんねぇ」
京子「あれ、そもそもあかりいなかったの?」
あかり「ひどい!?」ガーン
京子「あはは、じょーだんジョーダン、ご無事で何より。ていうか今までどこ行ってたの?」
あかり「えっと……、気づいたらどこかの家のベッドで寝てて……」
京子「ベッドだと……私らなんかこの丸テーブルに3人揃って突っ伏してたっていうのに……」グヌヌ
結衣「そこ羨ましがるようなことなのか?」
あかり「そのあとお城に行って、王様のお話聞いて、それでココに来たの」
結衣「王様!?」
ちなつ「予想以上のファンタジーっぷりですね」
京子「まるでゲームじゃん」
結衣「一体どんな話をされたんだ?」
あかり「えーっと……」
説明中・・・
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:24:49.34 ID:bH3Vp+ok0
あかり「……っと、言うわけなんだけど……」
ちなつ「えぇー……魔物とか、えぇー」エェー
結衣「魔王退治って……私達中学生だぞ?無理だろ……」
京子「……、……どっかで聞いたよーな」
結衣「なにか知ってるのか?」
京子「うーん……あかり、王様からなにか貰わなかった?」
あかり「え?うん貰ったよ。はいコレ」サッ
京子「やっぱしょべぇ」
ちなつ「うわ、これはしょぼい」
結衣「しょぼいな……って、いまやっぱりっていったか?」
あかり(ボロクソだよぉ……あかりも思ったけど)
京子「いや、なーんかさぁ、さっきやってたドラクエ3に似てるなーって。バラモスとかさ」
ちなつ「……、……いやいやいやいや、それはさすがに」
結衣「……、……うん、まぁ、考え過ぎだって」
あかり「え?え?」
京子「いや、確かに信じ難いけどさ、さっきの変な空間も妙な既視感あったし」
ちなつ「……、……」
結衣「……、……」
あかり「え、つ、つまりどういうこと?」
京子「……ここ、ゲームの中かも知んない」
あかり「……、……ええぇぇぇーーーーーーー!?」
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:25:24.54 ID:bH3Vp+ok0
あかり「」
結衣「夢であれ夢であれ夢であれ……ちくしょう痛い」ギュムッ
京子「嘘だといってよバーニィ……痛いザマス」ギュム
ちなつ「こんなの絶対おかしいよ……痛い」ギュム
あかり「」
京子「残る可能性はあかりの夢か。目覚めろあかりーっ!」ヒュッ
あかり「へぶぅっ!?」バシーン
京子「起きた?」
あかり「うぅ、痛いよぉ」ジンジン
京子「あかりの夢でもない、か」
結衣「本当に現実なのか……」
ちなつ「そんな……夢じゃないなんて……」
あかり「……、……」ヒリヒリ
ちなつ「もう、帰れないのかな……」カタカタ
あかり「っ……、……」ブルブル
京子「っ、いやいやまぁまぁ、そんな悲観的になることもないって!取り敢えず魔王倒そうぜ!」
結衣「そ、そうだよ!なんとかなるかもしれないしさ!冒険してみようよ!」
ちなつ「そんな、だって……」
あかり「うぅ……」
京子「ほら、こういうのってラスボス倒せば戻れるってのがセオリーじゃん!」
結衣「え、そういうものなのか?」
京子「そーゆーもんなの!帰りたいならこんなとこで腐ってちゃだめだって!」
結衣「ほら、二人とも元気だしなって。もしかしたら他の帰る方法も見つかるかもしれないしさ!」
ちなつ「た、確かに……」
あかり「で、でも……」
結衣「目的もあるし、希望だってある。そんなに心配することもないよ」
京子「そうそう!それにほら、サザエさん時空だし!帰れればまたいつも通りの日常に戻れるって!」
ちなつ「そうですね……ジッとしてたってなんにもならないですし……。よし、ほらあかりちゃん元気出して!」
あかり「……、……うん!そうだよね!よぉ~し、打倒魔王だぁ~!」オー
京子「その意気だ!エライぞー二人とも」
14 :
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(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:26:05.04 ID:bH3Vp+ok0
結衣「よし、じゃあパーティー組んで冒険に出かけようか」
ちなつ「この酒場の受付で申請するんでしたっけ」
京子「じゃー私らのこと登録しとかないとなー」
あかり「え?何で皆そんな事知ってるの?」
京子「ふっ、あかりがいない間に情報収集していたのさ」フフン
結衣「他の人の会話を盗み聞きしてただけじゃないか」
京子「聞こえてくるもんはしゃーない」
ちなつ「結局ずっとここに座ってただけのようなものですもんね」
京子「お金が無いからってお冷だけで粘って、ね」
ちなつ「……、……改めて言われると切ないですね」
結衣「……、……しょうがないだろ」
あかり「えっと……」
京子「まぁ私らが惨めな思いしてる間に王様と謁見してたあかりが主人公ってことなのかな?」
結衣「そういうことになるんじゃないか?」
ちなつ「おぉ、ついにあかりちゃんが主人公になれたんですね!」
あかり「んん!?原作もあかりが主人公だよね!?」
京子「え?」
あかり「えっ」
京子「……、……いやいやまぁまぁ、あかり、コレは結構常識的なことなんだけどさ……」
あかり「……な、なに?」
京子「寝言は寝て言うものだよ?」
あかり「ひどいよぉ!」プンプン
結衣「ほら、バカやってないで行くぞ。私たちは登録してこないと」スタスタ
ちなつ「じゃああかりちゃんは登録の必要ないから私達のこと受付で仲間に入れてね」スタスタ
京子「あいよー。んじゃまたあとでなあかりー」スタスタ
あかり「……、……あかり、そんなに主人公っぽくないかなぁ」ポツン
15 :
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(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:26:32.53 ID:bH3Vp+ok0
・
・
・
京子「おまたー」スタスタ
あかり「あ、おかえりー。早かったね」
結衣「あぁ、予想以上に早く終わったよ」
ちなつ「ていうか名前と性別しか書いてないですもんね……」
結衣「職業とかは見ればわかるって言ってたしな……」
京子「まさにプロって感じだよねー」
あかり「そ、そうだったんだ」
ちなつ「じゃ、あかりちゃん登録申請お願いね?」
結衣「パーティーは原則四人以下で構成するらしいから私たちなら丁度だな」
京子「娯楽部で冒険!燃えてきたぜ~!」メラメラ
あかり「うん!じゃあ行ってくるね!」
・
・
・
ルイーダ「いらっしゃい、ココはルイーダの店よ。なにをお望みかしら?」
あかり「えっと、友だちと一緒に冒険に出たいんですけど」
ルイーダ「あら、そうなの。その人達は登録済みかしら?だったらこの名簿にある名前をこの紙に書いてね。
見たところあなたは今一人のようだから、あと3人まで仲間として連れていけるわよ」サッ
あかり「ありがとうございます。えーっと……」ピラッ
16 :
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(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:28:25.22 ID:bH3Vp+ok0
赤座あかりは普通の女子中学生である。
いや、普通というのは間違いかもしれない。なにせ彼女は普通という枠に収まりきらぬほどとても可愛らしいのだ。
さらにものすごくやさしい。まるで天使である。あかりちゃんマジ天使である。もしかすると天使以上である。
そんな天使もかくやというほどの慈愛に満ちたビューティホーな心と愛くるしいラブリーでプリチーな表情、その中でも極めつけは
あどけなさが残るまるであたり一面がお花畑になったような錯覚さえ起こすような笑顔、さらには一挙手一投足までもが見ている人の
心を和ませるほどの可愛らしさであるとくれば、こりゃぁもう普通なんて枠に収まり切らないのは至極当然の話である。
が、そんな天上クラスの人間性を持っていたとしても私生活は割りと普通なのでそういった意味では彼女は普通である。
普通であるということはつまるところ女子中学生が経験する一般的な遊びは経験済みということだ。
それはゲームも例外ではない。
女の子だってゲームはするし、当然RPGだからといって敬遠する理由も彼女にはない。ゆえにゲームの中で冒険をするということが
どういうことなのか大まかには理解しているつもりであった。
怖いけれど、皆がいっしょならきっと大丈夫。声には出さないけれど、たぶん皆も同じ気持ちで、それがわかるから安心できる。
きっとこれから自分は娯楽部の皆と共に協力しあい、苦難を乗り越え、貴重な体験をし数多の思い出を紡ぎながらハッピーエンドに
むかって一直線に進んでいくのだと思っていた。
しかし今彼女は困惑していた。そんな表情までもが可愛らしいから反則である。チートである。しかしかわいいは正義である。
彼女を困らせているものは、その手の中にある名簿だった。さきほど受付のお姉さんから渡されたものだ。
この中に大切な3人の友達の名前があるのを確認し、それを用紙に書こうとした矢先にコトが起こったのだ。
名前はあった。3人全員の名前が確認できた。が、それ以降の内容が問題だった。
そこにはこう書いてあった
船見 結衣 性別:女 職業:盗賊
吉川 ちなつ 性別:女 職業:魔法使い
ゲームをした経験上、職業からの大体のイメージというのも少しわかる。
船見結衣、盗賊。俊敏で、器用なイメージだ。ゲームであれば一風変わった特殊技能なんかも持っていそうである。
確かに陸上部に勧誘されるほど足が早いし、料理もとても美味しくて手先の器用さが伺える。いやまぁ料理においての器用さと盗賊
としての器用さは関係があるとは思い難いが彼女が職業盗賊であることは問題ない。
吉川ちなつ、魔法使い。そういえばミラクルんそっくりって設定もあったなぁ、と1巻を懐かしんでみる。
原作でも何度か魔法使いっぽい格好してたよねぇ、ちなつちゃん。などとさらにメタるあかりだが、そっくりという設定が一応ある
ミラクルんが魔法少女なため、イメージしやすく、妙にしっくり来る。
この二人は特に問題はない。問題は名簿の一番下、最後の一人にあった。
歳納 京子 性別:女 職業:遊び人
あかりは思う。これはどういうことだろう。
遊び人、遊び人、遊び人か。何度復唱しようとも遊び人。疲れてるのかな、と目をこすって(可愛い)もう一度見ても遊び人。片目を
閉じて(可愛い)見ても遊び人。お団子で文字を識別しても結局遊び人。
遊び人。読んで字の如く、その本質は遊ぶ人だろう。職業が遊び人ってつまりどういうことだってばよ。
ムードメーカーな面もある彼女は人を楽しませる遊び人っぽくはあるのだが、こんなのってないよ、あんまりだよ。
だって遊び人だ。碌なイメージなんかありゃしない。その存在が、果たして冒険にどのような影響をあたえることになるのか。
これからするのは魔王退治だ。道中には多くの危険がある。ひょっとしたら誰かが命を落としてしまうような危険だってあるかもしれ
ないのに、遊び人では戦力として心許無さすぎる。
もちろん娯楽部皆揃って冒険がしたい。でもそれと同じくらいに皆に危険な目にあって欲しくないとも考えている。
どうしよう。
あかりの頭はその5文字でいっぱいだ。ほんと、どうしよう。
だって、戦うのだ。つまり危険なのだ。しかも名簿を見るに、他にも戦士や武道家に商人、そして僧侶なんてものもある。なのになぜ
あえて遊び人なのか。もしかして体を張った命がけのギャグなのだろうか。
それにしても僧侶。これがあるってつまり、回復魔法と攻撃魔法で僧侶と魔法使いに分かれているんじゃないだろうか。
だとしたらこれは由々しき事態である。薬草をモサモサたべるパーティーってなんだかすごく嫌だ。
決して薬草をモッサモッサと貪るのが嫌なのではない、というか食べることで回復効果が得られるのかどうかはよくわからないけれど、
皆の安全のことを考えるとコレが一番なのかもしれない。何よりも、生きて帰ることこそが重要だと思うから。
しかし命の危険というリスクを背負って、それでもなお娯楽部の皆と冒険するという選択肢も捨てがたい。
しばらく考え込み、受付のお姉さんが大丈夫かしらこの子、というような眼を向けるようになって漸くあかりは用紙に書き込み始めた。
浮かべた表情は、笑顔。慈愛に満ちた笑顔だった。あかりちゃんエンジェル可愛いあかりちゃんマジ天使。
まず船見結衣、吉川ちなつの名前を記入。
そして最後に名簿の中にあった僧侶で新感覚癒し系魔法少女と同じ名前を記入しようと―――
17 :
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(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:29:07.24 ID:bH3Vp+ok0
京子「コラーーー!!」ガオー
あかり「うひゃぁっ!?」ビクーン
京子「遅いと思って様子を見に来たらっ!私の名前の先頭は”ベ”じゃないぞあかりー!」プンプン
あかり「ぴいぃっ!?ごめんなさいごめんなさい、ちゃんと書きますぅ~!」カキカキ
京子「ちくしょうめ……虫も殺さないような顔して私の出番を踏みにじろうとするとはっ……!」グヌヌ
あかり「だ、だってぇ~……京子ちゃん、遊び人だよ?危ないんだよ?」メソメソ
京子「私に心配は無用だよ、ていうか私はあかりたちを守らなくちゃいけない立場なn……え?遊び人?」マジデ?
あかり「え、だってコレにそう書いてあるよ?」ハイ
京子「……、……まじかよおい」ペラ
ちなつ「もぅ、遅いよあかりちゃん」スタスタ
結衣「ずいぶん手間取ってるな。何かあったのか?」スタスタ
京子「……、……」サッ
結衣「なんだこれ、名簿?……、……あ、私の名前がある。っていうか盗賊なのか私は……」ペラ
ちなつ「あ、私の名前もあります。私は魔法使いみたいですね。京子先輩は……え゛、遊び人!?」
結衣「は!?あ、ほんとだ!遊び人だ!」
京子「なんぞこれ」
あかり「あかりもそれでどうしよぉー、って……」
ちなつ「遊び人って……。危険なことだってあるのに、これって大丈夫なんですか!?」ワタワタ
結衣「……、……京子、残ったほうがいいんじゃないか?」
京子「なんとおっしゃるうさぎさん」
結衣「誰がウサギさんだコラ。いや、でもこれはなぁ……」
京子「残されるとか精神的にきついって!連れてってくださいおなしゃす!」ゲザァ
結衣「あーそれもそうだな……。まぁ京子がまじめにやってくれれば特に問題はない……のかな?」ウーム
あかり「やっぱり、皆でいっしょにいたほうがいいかな……京子ちゃんがいないと寂しいし」
ちなつ「私もいいと思いますよ。せっかくだからこの四人で行動しましょうよ」
結衣「……そうだな。こいつはコレで頼りになるところもあるし、しぶとそうだからいいか」
京子「あざぁっす!っしゃっす!さーせんっす!」ガバッ
あかり「うん、わかった!じゃあこの四人で書いて提出しちゃうね。
……京子ちゃん、ごめんねぇ。他の人の名前書こうとしちゃって」ショボン
京子「いーってことよ!いきなりリーダーとか言われて、プレッシャーもあってテンパってただろーし気にしてないって!」
あかり「京子ちゃん……ありがとっ。じゃあ、コレでお願いします」サッ
ルイーダ「はい、たしかに承りました。もう四人揃っているようだし、気をつけて行ってきてね」
あかり「はーい。ありがとうございましたぁ!」
18 :
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(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:29:44.52 ID:bH3Vp+ok0
―――アリアハンの城下町―――
結衣「で、このあとはどうするんだ?」
京子「早速血沸き肉踊るバトルシーンに入りますか!?」wktk
ちなつ「もうちょっと準備してったほうがいいんじゃないですか?」
あかり「えーっと、教会で加護を受けると倒した魔物を浄化できるって言われたけど……」
結衣「なんだそれ?受けるのと受けないのとでどう違うんだ?」
あかり「浄化すると魔物も救われるとか言ってたような……。死体も残らないし、それで倒したらお金がもらえるらしいよぉ」ウーン
結衣「浄化ねぇ……。お金をもらえるならそれで……あれ、じゃあしなかった場合はお金どうするんだ?」ハテ
京子「剥ぎとりじゃね?んでお店に売って……やべぇちょーグロい、絶対やりたくないわ」オエェ
ちなつ「うげぇ……。違うかもしれないですけど、受けましょう絶対に」
京子「娯楽部の 歩んだ道に 死屍累々。受けないとこうなります」
あかり「」ヒィィ
結衣「うけよう、うん」ウン
京子「んじゃー教会行こっか。えーと、看板によるとアッチらしいよ」
ちなつ「てゆーか超いまさらですけど、文字も日本語なんですね」
京子「こんな所に来て、言葉と文字が同じなだけでも御の字だね。文字も言葉も理解できなかったら死ねる」
ちなつ「そうですねー。あ、武器屋まである。帰りにちょっと寄って行きません?」
京子「まるで放課後の寄り道のような気軽さ……。こいつぁ大物だぜ……抱きしめたくなってきた」ジリジリ
ちなつ「ちょ、やめ、こないでっ、助けて結衣センパーイ!」ダキッ
結衣「よしよし……。お前はブレないなぁまじで」
京子「可愛い物を愛でるのに場所は関係ないからね」エヘン
あかり「あ、あはは……」
19 :
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(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:30:20.96 ID:bH3Vp+ok0
―――教会―――
あかり「うわぁ~、あかり教会に来るのなんて初めてだよぉ!綺麗なところだなぁ~」キラキラ
京子「おーすげー、ステンドグラスとか始めてみたかも」スゲェ
神父「頼もしき神の僕よ、我が協会にどんな御用じゃな?」
結衣「あーっと、私達これから旅にでるんですけど、それで、加護?をお願いしたくて」エーット
神父「おぉ、精霊の加護をご所望か。うむ、ではそこに並んで目を閉じていてくだされ」
ちなつ「特別な道具とかは必要ないものなんですか?」
神父「うむ。教会のものが祈りを捧げるだけで特別な準備が必要なものではない。
準備はいいですかな?ではいきますぞ……この者たちに精霊の加護のあらんことを!」
――(うぅ、人選ミスったかもしれない)シャランラー
神父「無事に済みましたぞ。ではお気をつけて」
京子「なんか割とあっさり終わったなー」
あかり「でも、なんだかあったかい感じがしたよぉ」
ちなつ「私はよくわからなかったなぁ……。じゃあ、武器屋に行きましょうか」
結衣「そうだね、棍棒は私とちなつちゃんは装備できないみたいだし、何かあればいいんだけど」
20 :
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(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:31:14.66 ID:bH3Vp+ok0
―――武器屋―――
店主「らっしゃーせー」
京子「ほんとに剣とか鎧とか売ってんだなー」ヘェー
ちなつ「ある意味貴重な体験ですね」
結衣「……、……あかり、いくら持ってる?」
あかり「えっとぉ……50G」チラ
結衣「……、……」チラ
京子「……、……」チラ
ちなつ「……、……」チラ
店主「……、……」チラ
ひのきのぼう 5G
こんぼう 30G
どうのつるぎ 100G
ぬののふく 10G
たびびとのふく 70G
かわのよろい 150G
かわのたて 90G
あかり「……、……」ダラダラ
店主「冷やかしなら帰っt」
京子「あー、あー!この業物のような雰囲気を醸し出しているような気がしないでもないひのきのぼうでも買おうかな!」アセアセ
あかりたちはひのきの棒を買った!
21 :
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(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:32:05.72 ID:bH3Vp+ok0
―――アリアハンの城下町―――
結衣「まさか装備もろくに買えないだなんて……」
あかり「うぅ……先行きが不安だよぉ」メソメソ
京子「予想GUY DEATH」ファック!
ちなつ「一応全員分の武器はありますけど……あ、棍棒一本余ってるんで今度売ってお金にしましょう」
結衣「まぁRPGらしくお金を貯めるしかないのか……しばらくこのあたりで経験を積んだほうがいいな」
京子「おぉ、いよいよ戦闘か……。なんか緊張してきた」
あかり「う、うん……」
ちなつ「さすがに最初から強いのは出てこないですよね……?」
結衣「あはは……、星をみるひとクラスのマゾゲーじゃないだろうから多分大丈夫だよ、ドラクエだし」
京子「逃げるの項目があれば御の字だね……」
ちなつ「?」ワケガワカラナイヨ
結衣「とりあえず薬草をいくつか買ったら町の外に出てみよう」
ちなつ「薬草すら買えない、なんてことは流石にないですよね」
京子「多分ダイジョブっしょー、気合入れていくぞー」オー
あかり「……、……」
22 :
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(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:32:43.29 ID:bH3Vp+ok0
―――アリアハン周辺―――
ちなつ「うわぁ……すごいですね、あたり一面草原ですよこれ」
結衣「牧歌的っていうのかな、こういうの」
京子「まあ実際は魔物とかいて殺伐としてるんですけどね」
結衣「まぁな……ひとまず確認をしようか」
あかり E:どうのつるぎ たびびとのふく
ゆい E:ひのきのぼう たびびとのふく
きょうこ E:こんぼう ぬののふく
ちなつ E:ひのきのぼう ぬののふく
結衣「あとは薬草が5つか……改めて大丈夫なのかコレ……」
京子「まーなるようになるっしょー」
ちなつ「とりあえずあまり町から離れすぎないほうがいいですね、危ないですし」
結衣「できる限りあかりやちなつちゃんが危険な目に合わないように頑張るよ」
ちなつ「キャー結衣先輩素敵ですぅ~!」ダキッ
京子「おいおい結衣さんや、私だって頑張るよ?だからちなつちゃんは私に抱きつくべきヘイカモン!」カムヒア!
ちなつ「お断りします」ギュー
結衣「いやだってお前遊び人だし」
京子「ぐぬぬ……舐めやがって、ギャフンと言わせてやる!娯楽部出発だぁ~!」ヌオー!
『おー』
23 :
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(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:33:21.49 ID:bH3Vp+ok0
ちなつ「うぅー。緊張するね、あかりちゃん」テクテク
あかり「う、うん……」テクテク
結衣「……、……」テクテク
京子「……、……」テクテク
ちなつ「でも魔法を使えるのってなんかワクワクするね」
あかり「そうだね……」
結衣「……、……(おい京子)」ボソッ
京子「(なんじゃらほい)」ボソッ
結衣「(あかり、大丈夫なのか?明らかに元気ないけど)」
京子「(ダイジョブじゃなさそうだねー、殺すってわけでもないんだろうけどやっぱ抵抗は強いだろうし)」
結衣「(だよなぁ……ヘビのおもちゃ踏んだだけで泣くような子だもんなぁ)」
京子「(優しすぎるんだよね、あかりってさ。荒事には向いてない感じ)」
結衣「(しかしそうも言ってられない状況だしなぁ、どうしようか)」
京子「(ふっふっふ、任せたまえ、私に秘策があるのだよ)」フフン
結衣「(本当か?どんな策なんだ?変な策じゃないだろうな)」
京子「(なにげにヒデェよ結衣にゃん。秘密だよ秘密、あれだほら、敵を騙すにはまず味方からってやつ)」
結衣「(いや多分違うだろそれ)」
京子「(まぁまぁまぁ、任せときなって)」
結衣「(……わかったよ、たのんだぞ)」
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:33:58.30 ID:bH3Vp+ok0
京子「……お?あの丸いフォルムは」
結衣「敵か!?」
スライムが現れた!
スライムA,B,C「ピキー」プルプル
ちなつ「よ、よぉし……やってやるんだからぁっ……!」スチャッ
あかり「う、うぅ……」ブルブル
京子(あかり、震えてるなぁ……痛いの嫌だなぁ。でも、信じてるぞ、イジメイケナインジャー)
京子「っしゃー!先手必勝だー!」ドドド
結衣「ちょ、京子!?一人で突っ込むなって!」
京子「っそぉい!」ズゴッグ
スライムB「ビグロッ」
ちなつ「おぉっ」ヤッタカ!?
京子「へへーん、弱っちいな。ヨユーヨユー」↑ヤッテナイ
スライムA「ムカッ」
結衣「バカ、油断するな!」
スライムAの攻撃!京子の鳩尾にクリーンヒット!
京子「グフッ」ドム
結衣「京子!?こいつ、よくも!」ギャン
スライムAを倒した!
ちなつ「っ、京子先輩の仇!」ゴッグ
京子(死んでないですちなっちゃん)
スライムBを倒した!
あかり「うぅぅ……っ、京子ちゃんを虐めるなぁーっ!」ザク
スライムCを倒した!
スライムたちをやっつけた!
あかり「はぁっはぁっ、……」ゼェハァ
結衣「京子、大丈夫か!?」
ちなつ「あ、京子先輩生きてた!」ヨカッタ
京子「ヒデェよちなっちゃぁん……。うぐぅ、胃液g」
結衣「おいやめろ」
25 :
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(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:34:43.10 ID:bH3Vp+ok0
ちなつ「まったくもう、一人で突っ込まないでくださいよ。焦ったじゃないですか!」プンスカ
京子「あはは、いやー、メンゴメンゴ」
結衣「勝手な行動するなよ、心臓に悪いから」ハァー
京子「以後気をつけますってー」テヘペロ
結衣「しかし、本当に倒したらお金が出てきたな。どうなってるんだ?」ハテ?
ちなつ「倒したときに何かを硬貨に変換するとかですかね?まぁ深く考えなくてもいいんじゃないですか?」
あかり「……、……」プルプル
京子「あかり」
あかり「な、なに?」
京子「やればできるじゃん!助かったよ、ありがとな」bグッ
あかり「京子ちゃん……。……うん!」パァッ
結衣「!……京子お前、」
あかり「えっへへぇ!よぉーし、あかりが皆を守っちゃうよぉ~!」オー!
ちなつ「えぇー、あかりちゃん頼りなさそうだし、結衣先輩に守ってもらうほうがいいなぁ」ニヤニヤ
あかり「ひどいよぉ!?」ガーン
結衣「(……そういうことか)」ボソッ
京子「(まーね。優しいから戦えないけど、優しいからこそ戦えるんだよ)」
結衣「(まったく、無茶するなぁ……。おつかれさん)」ナデナデ
京子「……へへへ」テレテレ
ちなつ「あ、京子先輩ずるいです!結衣先輩私もなででください!」ガバッ
結衣「うわっと!?……やれやれ」ナデナデ
ちなつ「ぐへへへへ……///」フニャー
京子「よぉーし、じゃあ私はさっきのお礼にあかりを擽ってやろう!」ワキワキ
あかり「なんでぇ!?わーん、それお礼になってないよぉー!」キャー
26 :
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(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:35:10.13 ID:bH3Vp+ok0
そして―――
あかり「それぇ!」スカッ
結衣「はぁ!」スカッ
京子「ぬおー、当たんねー!」スカッ
おおがらす「カァーカァー」バッサバッサ
ちなつ「任せてください!メラ!」ボゥッ
おおがらす「ウボアー」メラメラ
あかり「やったぁ!ちなつちゃんすごいよぉ!」
京子「魔法かっけー!いいなぁー」
結衣「ちなつちゃんナイス!」
ちなつ「キャー唯先輩もっと褒めてー!///」キャッキャ
少女たちの―――
京子「肉体言語でお仕置きよ!」ガバッ
スライム「ウニョーン」プルン
あかり「あぁ、関節がないから効果がないよぉ!」
結衣「なにやってんだアホー!」
スライム「ガブッ」
京子「ぬわーっ!」イテェ!
ちなつ(魔法楽しいっ)メラ!
27 :
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(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:36:33.58 ID:bH3Vp+ok0
戦いは―――
京子「サブミッションは王者の技よー!」ガバッ
結衣「またかよ!?」
バキベキボキゴキ!!
結衣「おぉ!今度こそやったか!?」オォッ
おおがらす「アホーアホー」バッサバッサ
おおがらすの乗ってた頭蓋骨「」コッパミジンコ
京子「ふっ」ドヤァ
結衣「意味ねぇーーー!?」ガビーン
おおがらす「カアー」ガブッ
京子「ギャフン!」イテェ!
あかり「あぁ!?京子ちゃーーん!」アタフタ
ちなつ「メラ!あ、MP切れちゃった」メラ!
続いた―――。
棺桶(ちなつ)「」チーン
京子「なんてこった!」オロローン
あかり「ちなつちゃんが殺されちゃったよぉ!」オロローン
結衣「この人でなしー!」オロローン
おおがらす「」マモノデス
28 :
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(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:37:03.04 ID:bH3Vp+ok0
―――夕方・アリアハン城下町―――
ちなつ「お手数をおかけしました……」フッカツ
あかり「ちなつちゃぁ~ん!よかったよぉー!」ダキッ
ちなつ「もぅ、あかりちゃん泣かないの。私は大丈夫だから」ナデナデ
あかり「だって、だってぇ……」グスグス
結衣「生き返ってよかった……」フゥ
京子「ごめんねちなつちゃん……私達がしっかりしてれば」
ちなつ「らしくないですねぇ、気にしてないですよ。それに、これで全滅さえしなければ大丈夫って証明されましたし」シレッ
京子「あー、まぁ、たしかにそうなんだけどね……」ウーン
結衣「強かだなぁ、ちなつちゃんは」タハハ
ちなつ「やだぁ、もう、結衣先輩ったらぁ。てれちゃいますよぉ」テレテレ
あかり「うぅ、ちなつちゃん、ほんとに大丈夫?」
ちなつ「大丈夫だってば。それよりもう遅いですし、泊まるところとかどうします?」
結衣「うーん、やっぱり宿屋かな?」
あかり「えっと、一応あかりのお家のようなものはあったけど……」
京子「お、マジで?じゃあそこでいいんじゃない?」
あかり「でも、お母さんが知らない人だったりとか、正直良くわからなくて」
結衣「なんだそれ?おばさんが別人?」
京子「この世界のあかりにとってはその人が母で、そこが家ってことじゃない?多分だけど」
ちなつ「こんな変なところですし、そういうことになっててもおかしくはないですね。私たちなんて家族がいるかさえわからないし」
あかり「じゃあ、皆で泊まれるか頼んでみよっか」
結衣「そうだな、良いんならお邪魔させてもらおう。……それにしても」ボロッ
京子「あぁ……」ボロッ
あかり「うん……」ボロッ
ちなつ「みんなボロボロ……ですね」ボロッ
結衣「初日だし仕方ないのかな……。とりあえず、早く休もう」
29 :
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(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:37:51.14 ID:bH3Vp+ok0
―――自宅―――
あかり「た、ただいまぁ~」ガチャリ
三人『おじゃましますー(ほんとに知らない人だ)』
母「あら、いらっしゃい。それとおかえりなさい、あかり。王様にはきちんと挨拶できた?」
あかり「あ、はい、できました」
母「そう、よかったわ。緊張して粗相をしてしまっていないか母さんは心配してたのよ。
でもいらぬ心配だったわね。あかりはもう立派に一人前ですものね。
さぁ、今日はもうつかれたでしょうからゆっくりお休み。
今から晩ご飯の支度をするわね。お友達もいっしょに食べて、良ければ泊まっていってくださいな」
結衣「すいません、お世話になります」ペコ
京子「ありがとうございます!そういやなにも食ってないからお腹ちょーペコいな」グゥゥ
ちなつ「何かお手伝いしましょうか?」
母「あら、ありがとう。でも大丈夫、ゆっくりしていてくださいな」
あかり「えっと、お母さん。じゃああかりたちお部屋で休んでるね?」
母「ええ、準備が終わったら呼ぶわね」
あかり「はーい。みんな、行こ?」
京子「ういー。あーつかれたなー」スタスタ
結衣「色々あったもんな……クタクタだ」スタスタ
ちなつ「まさかこの歳で死ぬハメになるとは……。……その間のことなにも覚えてないのはちょっと残念かな」スタスタ
30 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:38:16.33 ID:bH3Vp+ok0
ちなつ「おいしかったぁ~!」ホカホカ
京子「なにあのキノコのスープ、見たことない種類だったけどめっちゃうまかった!」ホカホカ
結衣「しかし悪いな、お風呂にまで入れてもらって」ホカホカ
あかり「ココを出たらしばらく会えなくなるんだからこのくらいのことはさせなさい、だって……。良い人だなぁ」ホカホカ
京子「じゃあお言葉に甘えるとしますか、あかりの家族なら私達の家族と同義!遠慮は不要!」ハッハッハ
結衣「お前のセリフじゃないだろそれ。……でもまあ、甘えさせてもらおうか」
ちなつ「そうですね、お金も貯めたいですし」
あかり「もうしばらくはココを中心に活動するの?」
結衣「あぁ、体の使い方とか全然わかってないからな……。このままじゃ危険だ」
ちなつ「たしかにそうですね……。でもどうします?」
京子「んー、酒場の他の冒険者に教えてもらって、実地で訓練ってのはどう?」
あかり「あ、それいいかも!じゃあ明日はまず酒場に行くの?」
結衣「そうだな。戦い方とか、基本的なことを教えてもらったほうがよさそうだ」
京子「じゃあ、とりあえず今日はもう寝ようぜー。疲れちゃったよ」
ちなつ「結衣先輩!わたし寝る場所結衣先輩の隣がいいですぅ!」キャー!
あかり「ベッド一つしかないし、どうしよっか?」
京子「くじで決めようぜ!」
結衣「くじ、ねぇ……。じゃあ京子、くじ作ってくれるか?」
京子「あらほらさっさー!」
31 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:38:58.49 ID:bH3Vp+ok0
結衣「スー……スー……」zzz
あかり「クー……クー……」zzz
ちなつ「エヘヘ……スー……」zzz
京子「……、……」
ベッドの中[あかり、結衣、ちなつ]
結衣「ん……スゥ……」zzz
あかり「……ムニャ……」zzz
ちなつ「ユイセンパーイ……グヘヘヘ」zzz
床[京子]
京子「……、……」
京子「解せぬ」
32 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:44:56.54 ID:bH3Vp+ok0
今日はここまでです。
あれ……レーベってこんなに遠かったっけ?おかしいな……
加護とか浄化とかは普通のJCだとスプラッタな殺戮劇には抵抗があるだろうと思ってつけただけなので気にしないでね☆ミ
それプラスあかりちゃんは天使なのでキッカケが必要だろうと思って京子ちゃんに身体はってもらいました
蛇足だったかな……まぁいいや
とりあえず一応はこんな感じで進めていきますー
次回は週末までに来れたらいいな
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/07(火) 23:47:45.04 ID:bH3Vp+ok0
おまけ
ふくろ<ヤァ
あかり「……、……」
結衣「……、……」
京子「……、……」
ちなつ「……、……」
あかり「(……コレって、どう見ても)」ボソッ
ちなつ「(スーパーの大きめの袋と同じサイズ……どこに棍棒が入ってるの?ていうかサイズ的におかしくない?)」ボソッ
京子「(あんま膨らんでる感じ、しないね……)」ボソッ
結衣「(どうなってんだ……)」ボソッ
ふくろ<ヨユウデアル
結衣「……、……やくそう、とか、欲しいな」ポツリ
ふくろ<ドウゾ
結衣「……、……」スッ、ヒョイ
ふくろ<やくそう<ハーイ
結衣「……、……」
ちなつ「……、……」
あかり「……、……」
京子「……、……毒消し草、欲しいなぁ」ポツリ
ふくろ<ヨカロウ
京子「……、……」スッ、ヒョイ
ふくろ<毒消し草<ワタシダ
ちなつ「……、……」オマエダッタノカ
あかり「……、……」マタダマサレタ
結衣「……、……なんだこれ」
京子「……、……出したい物が出てくるとか……袋、パネェ」
34 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/08(水) 00:31:18.61 ID:iTg1wnJ7o
なかなかおもろいなー
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:19:56.81 ID:ZmAYjtXY0
こんばんわ。レスありがとう、励みになります。
今更だけど需要があるのかちょっと心配になってきた
SS速報ゆるゆりスレあまりないんだよなぁ……まぁ、とりあえずがんばろう
では、投下します。
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:20:45.83 ID:ZmAYjtXY0
結衣「さて、ココに来てちょうど一週間が立ったな」
京子「だいぶ動き良くなってきたね」
ちなつ「もうそろそろこの町から離れてもよさそうですね」
あかり「なんだかワクワクしてきたよぉ」wktk
京子「そういえば装備とか買ってないけどいいの?」
結衣「北に行けば村があるらしいし、そこのほうがいいの有りそうなんだよな、RPG的に」
ちなつ「なるほど、さすが結衣先輩!」
母「もういってしまうのですね。寂しくなります。……あかり、これを」スッ
あかり「これは……ちいさなメダル?」
母「自分たちには必要のないものだと、町の東に住んでいる御方がくれたのです。
それは母からの餞別です。こんな物しかないけれど、どうか気をつけて、無事に帰ってきて」ギュ
あかり「……お母さん、ありがとう。いってきます」ギュ
母「ええ。いってらっしゃい、あかり。……みなさん、どうかあかりをよろしくお願いします」
結衣「はい、任せてください」
京子「私達がついてますから!」
ちなつ「安心していてください!」
母「ふふ、とても心強いですね。じゃああかり、がんばってね。たまには顔を見せに来てね」
あかり「うんっ!」
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:21:28.24 ID:ZmAYjtXY0
―――アリアハン北部―――
結衣「そういえばココって一つの島なんだっけ?」スタスタ
あかり「うん、どのあたりなのかはよくわからないけど……」アッカリアッカリ
結衣(なんだ今の足音)
京子「地図もどこかで手に入れないとなー、目的地の場所も分からんし」スタスタ
ちなつ「そうですね、でもまずは大陸に移動する方法を考えないと……。海の向こうに行きたくて魔法の玉っていうものを作ろうとして
大怪我した人も宿にいましたし、大陸に行くのだけでも一苦労ですね」スタスタ
結衣「そうだね……魔王のいるところにも簡単にはいけないだろうし」
あかり「うぅ~ん、先は長いよぉ……。まずは魔法の玉かぁ」
京子「ふっふっふ、魔王の元へ行くには色とりどりのあかりのお団子を集める必要があるのだ。そして既に2つは我が手中に!」ガバッ
あかり「痛い痛い!?もぉぉ~、あかりのお団子引っ張らないでよぉ!」プンプン
ちなつ「ちょっと京子先輩、それないと誰だかわからなくなっちゃうから取らないでおいてくださいよ」ハァ
京子「あ、そっか……そうだよね、ごめんねあかり」
あかり「ちなつちゃんひどい!?京子ちゃんもそこで納得しないでよぉ!」プリプリ
京子「え~だってぇ……結衣さんはどう思われます?」
結衣「え、私か?」
あかり「ゆ、結衣ちゃんはそんな事言わないよね!?あかりのことわかるよね!?」ハラハラ
結衣「……、……」
あかり「……、……」ドキドキ
結衣「無理だな」キリッ
あかり「うわーーーん!」アッカリーン
京子「あはははは!いやぁーあかりはいじり甲斐があるない」ケラケラ
ちなつ(キリっとした表情の先輩も素敵)ポォー
結衣「まぁまぁあかり、冗談だからそう気を落とすなって」アハハ
あかり「じょうだん?ほ、ほんとに?」パァッ
結衣「……、……あぁ、もちろんさ」ニコ
あかり「その間は何!?」ガビーン
京子「あかり、どんまい!ぷぷっ」プスー
ちなつ(ああでもやっぱり笑った先輩も素敵)モンモン
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:22:06.68 ID:ZmAYjtXY0
京子「つーかさ、さっきから海の方に塔が立ってるのが見えるんだけど、アレ何?」
あかり「え……あ、ほんとだ。あれがナジミの塔かな?」メソメソ
結衣「橋がかかってるようには見えないし……どうやって行くんだ?」
京子「よし!泳いでいくか!」
ちなつ「バカじゃないですか」
京子「なにおぅ!?そんな事言うちなっちゃんは揉みしだいちゃうぞ~グヘヘ」ワキワキ
ちなつ「ひぃっ!?結衣先輩助けてっ!」ダキッ
結衣「京子……お前はどこのセクハラオヤジだ」ハァ
ちなつ(役得である)ハァハァ
京子「ちぇっ……しょうがない、あかりで我慢するか」モミモミ
あかり「うひゃぁ!?」ゾワッ
ちなつ「ちょっと!あかりちゃんに何するんですか!燃やしますよ!」ムキー
京子「すいませんでした」
あかり「えへへ、ありがとうちなつちゃん」
ちなつ「べつにあかりちゃんのためじゃないからっ」プイッ
京子(ツンデレチーナかわゆす)
結衣「まぁ、順当な所で地下からかな……空はさすがにないだろうし」
京子「あー、それっぽいね。洞窟とか通るのかな」ワクワク
結衣「そういえば岬の洞窟がとうに通じてるって噂があったな」
ちなつ「ど、洞窟!?暗いところやだなぁ……」
あかり「!ちなつちゃん、あかりがついてるよ!」キラキラ
ちなつ「うまくないし頼りない」バッサリ
あかり「」ガーン
結衣(バッサリ言った)
京子(痛恨の一撃入りましたー)
39 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:23:02.55 ID:ZmAYjtXY0
―――レーベ周辺―――
あかり「」ズーン
ちなつ「もぉ、悪かったってば。ほら、元気出して、ね?」ナデナデ
あかり「あ……、もっと撫でてくれないと、ヤダもん」ギュッ
ちなつ「ふふっ、しょうがないなぁあかりちゃんは」ナデナデ
あかり「えへへぇ……」フニャー
ちなつ(なにこの可愛い生き物)ナデナデ
あかり「ちなつちゃんあったかぁい……きもちいぃー」ポワーン
京子「ちくしょー、見せつけてくれるなぁ」グヌヌ
結衣「仲がいいんだから結構なことじゃないか」
京子「これは私達も負けてられないなぁ」チラリ
結衣「……別に張り合わなくてもいいだろう」
京子「うるせーってばよ!いいからいちぃちゃしよ、!」コケッ
結衣「っ、おっと!……危ないなぁ、気を付けろよ。最近良く転ぶなお前」ダキッ
京子「ぬぅ、遊び人としての性なのか……。それにしてもこの状況、役得である」スリスリ
結衣「何言ってんだバカ、ほら離れろ///」グイッ
京子「ちぇー、いいじゃんかよケチ。……おやぁ?顔が赤いなぁ結衣にゃん」ニマニマ
結衣「……眼科行ったほうがいいんじゃないのか」ドキドキ
京子「ふふん、この超弩級美少女京子ちゃんのアダルトな色香にやられたか」ウフン
結衣「いやそれはない」キッパリ
京子「あるぇー?」
40 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:23:29.71 ID:ZmAYjtXY0
いっかくうさぎがあらわれた!
いっかくうさぎ「きゅー」
結衣「敵か!」
ちなつ「初めて見る種類ですね」
京子「やべぇちょっと可愛い」
あかり「うぅ、やりにくいよぉ……この子はうさぎさんかな?」
結衣「だろうな……でもあの尖ったツノは要注意だな」
いっかくうさぎの攻撃!
京子「うおわっ!?棍棒ガード!」ガキン!
京子はダメージを受けなかった!
結衣「隙ありだ!」ガッ
ちなつ「たぁっ!」ゴス
いっかくうさぎ「きゅっ」イタイ
いっかくうさぎを倒した!
結衣「ふぅ、終わったな」
京子「あービビった……あんなツノで刺されたら大怪我するっての」フー
あかり「大丈夫?京子ちゃん」
ちなつ「群れで出てこられたらちょっと怖いですね」
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:24:13.33 ID:ZmAYjtXY0
おおありくいがあらわれた!
おおありくいA「(^ω^)ペロペロ」
おおありくいB「(^ω^)ペロペロ」
結衣「今度は2体か……」
ちなつ「何ですか、こいつら?」
京子「うーん、見た感じはでかいアリクイっぽいね」
あかり「!、アリクイ?」
京子「うん。テレビで見た。長い舌で蟻を食うんだってさ」
あかり「アリさんを……食べる……」ピクッ
ちなつ「っ、来ますよ!」
あかり「……、……」ゴゴゴ
結衣「あかり?おい、なにボーッとして、っ!」ゾクッ
おおありくいA「(^ω^)ペロペロ」ガオーッ
おおありくいAの攻撃!
あかりはひらりと身を躱した!
あかりのカウンター!
会心の一撃!
おおありくいAを倒した!
おおありくいA「(´゚ω゚`)」グハァ
おおありくいB「:(;゙゚'ω゚'):」ガクブル
あかり「……、……」ユラァ
あかりの攻撃!
会心の一撃!
おおありくいBを倒した!
おおありくいB「(´゚ω゚`)」ウボァ
あかり「アリさんの敵は、あかりの敵」ドドドドド
結衣(あかりが怖い)ゾクッ
京子(怖ぇ……この子確かにあかねさんの妹だわ)ゾクッ
ちなつ(あかりちゃんカッコい、……いやいや私には結衣先輩が)キュン
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:24:57.42 ID:ZmAYjtXY0
―――レーベの村―――
京子「着いたー!」
結衣「案外近かったな」
おばあさん「おや、旅人かい?アリアハンから来たのかね?まさかあんたらも魔法の玉を探しに来たんじゃないだろうね」
あかり「はい、そうです。それがあれば大陸に渡れるって聞いて」
おばあさん「さぁ、どうだかね。まったく、なぜ皆見知らぬ土地へ出ていこうとするんだか……」スタスタ
ちなつ「あ、いっちゃった……魔法の玉を探しにココへ来た人が他にもいるんですかね」
結衣「そうみたいだね……もう少し他の人にも聞いてみよう。あの、すいませーん」
村人「ん、なんだい?」
結衣「魔法の玉について何か知りませんか?」
村人「魔法の玉かい?また物騒なものを探すなぁ……。そうだね、どこにあるのかはわからないけど手に入れるには盗賊の鍵が
必要だって聞いたことがあるよ」
京子「盗賊の鍵?なんだそりゃ、アレが欲しけりゃコレもってこいってか……マジでゲームだなぁ」ウーム
村人「噂ではナジミの塔に住む老人が持ってるらしいけど。魔物が多くて危ないから誰も近づかないけどね」
結衣「そうですか……。ありがとうございます、参考になりました」ペコ
43 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:25:23.47 ID:ZmAYjtXY0
青年「おや、君たちは旅人か?」
あかり「はい、そうですけど」
青年「一つ頼みがあるんだが……」
ちなつ「どうかなさったんですか?」
青年「いやね、財布を落としちゃってさ。しかも拾おうとしたらどこからともなく岩が転がってきてさ、財布が下敷きにされたんだ。」
結衣(いやどういう状況だよ。どこからともなくってなんだよ)
青年「岩を退かそうにも重くて一人じゃ動かせなくてさ。良かったら手伝ってくれないか?」
あかり「はい、あかりたちでよければっ!」
京子(あかりが眩しい。私なんか心中で突っ込みまくってるっていうのに)
ちなつ(あかりちゃんマジ天使)
青年「ありがとう、助かるよ。じゃあいくよ、せーっの!」グッ
あかり「んぅっ……!」グッ
結衣「くっ……!」グッ
ちなつ「うぅ……!」グッ
京子「ぐぎぎ……!」グッ
ゴゴゴ……
グラッ
ゴロ……ゴロ……
京子「こいつっ……動くぞ……!?」
あかり「やったぁ、動いたぁ!」ワーイ
結衣「ふぅ……なんとかなるもんだな」フゥ
ちなつ「あ゛ー……重かったぁ」グデー
青年「おお、よかった!なんだか不自然にひしゃげているような気がするけど回収できて何よりだ!
ん?何か落ちているね。コレは君たちにあげるよ、綺麗だけどなにに使うのかイマイチわからないし」
あかりたちはちいさなメダルを手に入れた!
青年「いあやぁほんと助かったよ!いつかその力が君たちの役に立つはずさ!じゃあね!」グッバイ
結衣「……、……何だったんだ、一体」
京子「まぁいーじゃん、なんかもらえたし。それより武器屋見に行こうぜー」
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:26:30.94 ID:ZmAYjtXY0
結衣「ブロンズナイフ3つに、皮の帽子一つ。所持金考えるとまぁこんなもんか」
ちなつ「なんにしても、漸く棒切れ卒業ですね……」ホロリ
あかり「あはは……二人とも、ひのきの棒で戦ってたもんねぇ」
京子「私もこれで撲殺天使卒業かー。いやまぁ撲殺じゃなくなっただけで天使クラスの可愛さなのは変わらないんですけどね!
……いやまてよ?天使卒業したら更に可愛くなるんじゃね?ってことは今の私女神級に可愛らしい超絶美少女じゃね!?」ハッ
結衣「なに言っちゃってんのこいつ」
ちなつ「頭おかしいんじゃないですか」
あかり「自惚れ過ぎだよぉ」
京子「ひでぇ」
結衣「馬鹿はほっといて、ちなつちゃんには帽子もね」ハイ
ちなつ「結衣先輩からのプレゼント!いいんですか!ありがとうございます家宝にします!」キャー
結衣「いやそんな大げさな」
あかり「それじゃあ宿さがして休も!あかりつかれちゃったぁ」
京子「そういや何気に宿に泊まるのって初めてだね」
あかり「あ、言われてみればそうかも」ハッ
45 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:27:01.39 ID:ZmAYjtXY0
―――宿屋―――
主人「ようこそ。何名様で?」
あかり「えっとぉ、4名です」
主人「4名様ですね。宿泊費は8Gとなります。ベッド数の関係で二部屋に別れてもらうことになりますがよろしいですか?」
あかり「はい、大丈夫です。二部屋だって、部屋割りどうしよっか?」
ちなつ「結衣先輩といっしょがいいです!」ハイ!
京子「そうはいかんざき。結衣は私の嫁なのでその提案は却下します!」ハイ!
結衣「死ね。私は単純に1年生と2年生で別れればいいと思うけど。……話したいこともあるし」
京子「えっ、まさかプロポーズ?そんな、まだ心の準備g」
結衣「死ね」
京子「ちょっとはノッてくれよぅハニー。てかさっきからひでぇ」
ちなつ「ぐぬぬ……。まぁ、あかりちゃんでいっか。我慢しよ」ハァ
あかり「あかりの扱いもひどいよぉ!?」ガビーン
主人「お待たせしました、こちらが部屋の鍵になります。夕食は食堂をご利用ください。ごゆっくりどうぞ」チャリチャリ
あかり「ありがとうございます。はい結衣ちゃん、部屋の鍵」チャリ
結衣「ん。じゃあいくぞ、京子」スタスタ
京子「あぁんまってぇ~」トテトテ
ちなつ「私達も行こ、あかりちゃん」
あかり「うん!えへへ、どんなお部屋なんだろ~、楽しみだねぇ」エヘヘ
46 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:27:30.91 ID:ZmAYjtXY0
―――結衣・京子の部屋―――
結衣「疲れてる時の風呂は格別だな……。」アワアワ
ゴソゴソゴソ
ガラガラッ
京子「たのもー!お背中流しに参りましたァー!」ババーン
結衣「いや、自分でやるんで。ていうか何勝手に入ってきてるんだよ」ジトー
京子「私達の仲じゃないかハニー。ってわけでほら、スポンジ貸して」ホレ
結衣「……しょうがないな、背中だけ頼むよ。変なことしたら抓るからなダーリン」ハイ
京子「それは前フリかね?」
結衣「全力で」グッ
京子「自重します」ゾクッ
結衣「よろしい。……あ、もうちょい上お願い」アワアワ
京子「このへん?それにしてもお嬢さん、綺麗な肌してるねぇうへへへ」ゴシゴシ
結衣「全身全霊を以って」グッ
京子「マジすんません。……ほい、終わったよ」
結衣「ん、ありがとな。じゃあスポンジ貸して、背中洗ってやるから」
京子「え、マジで?んじゃお願いしまーす!あ、変なことしても構わないよ?」ウフン
結衣「それはつまり抓ってもいいってことか」ヨッシャ
京子「いや違うからね!?……あーそこそこ、気持ちええー」ホワーン
47 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:28:07.34 ID:ZmAYjtXY0
カポーン
結衣「……、……で、」
京子「ん?」
結衣「ん?じゃねーよ。浴槽狭いんだけど」
京子「あらやだ本当?宿の人に文句言ってこなきゃ」
結衣「お前が入ってきたからだよ!なんで二人で一緒に湯船に浸からなきゃならないんだよ!///」
京子「えーだって待ってる間私寒いしぃ……」エェー
結衣「だから時間ずらして入ることにしたんだろ……///(京子の肌の感触ががが)」
京子「なんだよー顔が赤いぞ結衣ー?さては私に欲情したな?風呂場だけに」ドヤアァ
結衣「ばっ、んなわけ無いだろドヤ顔すんな!///(密着感がやばい)」
京子「ホントかよー?ほれほれ、素直になっちゃいなYO!」スリスリ
結衣「ぐっが、ぎ……っ、そうだなぁ思わず力の限り抓りたくなるような魅惑のボディだな(平常心平常心///)」
京子「なんでそんなに抓りたがんの!?……ところでさー結衣、なんか話あるんじゃなかった?」
結衣「え、この状態で話しするのか?」
京子「そうだけど?」
結衣「マジか……。……あー、その、なんだ。京子はさ、寂しいとか思ってたりしないのか?」
京子「寂しいって?」ハテ
結衣「いや、急にこんな所に来ちゃって、ホームシックになってたりするんじゃないかと……」
京子「あぁ、そういうことか」
48 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:28:50.36 ID:ZmAYjtXY0
結衣「私はさ、一応一人暮らししてるから長い間家族と会わないのは慣れてるし、混乱はしたけど寂しいとはあまり思わないし。
でも、皆は違うだろ?家とか、家族が恋しくなったりするんじゃないかと……まぁ、私もゲームできないのはきついけど」
京子「……んー、確かにそういうのはあったね、夜中とか寝る前なんかは特にね。でもまぁ、実際そんなに気にしてないよ?」
結衣「……そうなのか?」
京子「だって、ちっちゃい頃からずっと一緒だった結衣もいるんだもん、へっちゃらだよ」
結衣「京子……」
京子「それに娯楽部の皆もいるから、寂しいのももちろんあるけど、それ以上に楽しいからね!」
結衣「……うん、私も、楽しいかな」
京子「でしょ?それに、結衣が気にかけてくれてるって事もわかったしね。多少のことじゃへこたれないよ」フフン
結衣「……なんだ、杞憂だったか。昔のお前とは偉い違いだなぁ」フゥ
京子「まぁね!……っていうか、私よりも先に他の二人と話してフォローすべきだったんじゃ?年下だし」
結衣「た、確かに……何で私はおまえなんかを優先しちゃったんだろう」ハテ?
京子「なんかって言うなし!……でもまぁ、」
結衣「?」
京子「ありがとね、結衣。心配してくれて」ニコッ
結衣「っ……あ、あぁ///」ドキッ
京子「よーっし!じゃあのぼせちゃう前に出ようぜー!」ザバァ
結衣「そ、そうだな。身体も十分温まったし///」ザパァ
結衣(私が京子を優先した理由、か……そういうこと、なのかな?///)
49 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:29:23.02 ID:ZmAYjtXY0
―――あかり・ちなつの部屋―――
ちなつ「今日はつかれたねー、あかりちゃん」
あかり「うん。長い距離歩いたから、あかりの足が棒のようだよぉ~」
ちなつ「私もー。徒歩以外の移動手段があればいいのになぁ」ハァ
あかり「そういう魔法ってないのかな?」ウーン
ちなつ「あるとは思うんだけど、私はまだそんな呪文覚えてないなぁ……あかりちゃんもだよね?」
あかり「うん……。あかり、魔法で空飛んでみたいなぁ。他にも、いろんな魔法使ってみたい!」キラキラ
ちなつ「え?でもあかりちゃんって、常に存在感が希薄になる魔法使ってるよね?今も少し輪郭がぼやけてるけど」アレ?
あかり「んん!?あかりそんな魔法使ってないよぉ!?」ガビーン
ちなつ「あははは、冗談よ、ジョーダン」ケラケラ
あかり「うっうっ、あかり空気じゃないよぉ……」メソメソ
ちなつ「ほら、明日に備えて今日は早めに寝ましょ」
あかり「明日ってまずは洞窟に行くんだっけ?」
ちなつ「う゛、洞窟かぁ……ヤダなぁ」ズーン
あかり「元気出してちなつちゃん、あかりがついてるからね!」
ちなつ「だからそれうまくないってば」
あかり「今のはそんなつもりで言ったんじゃないよぉ!?」ガーン
ちなつ「はいはい、もう電気消すよー、おやすみー」パチ
あかり「あ、うん、おやすみ~」
50 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:29:58.40 ID:ZmAYjtXY0
ちなつ「……、……」
あかり「……、……」
ちなつ「……ねえ、あかりちゃん。そっち行ってもいい?」
あかり「え?あかりのベッドに、ってことかな?」
ちなつ「うん。……だめ、かな?」
あかり「いいけどぉ……お、襲わないでね?」ビクビク
ちなつ「襲わないよ!?」
あかり「ホントに?だってガチかw」
ちなつ「やめて」
あかり「はい(でも押し倒してキスした前科あるよね)」
ちなつ「もう。あかりちゃんのくせに……じゃあ、おじゃまします」モゾモゾ
あかり「うん、どうぞ……えへへぇ、二人だとちょっと狭いね?」
ちなつ「そうだね、でも空気嫁と寝てると思えば気にならないかも……あかりちゃんだけに」ウン
あかり「」\アッカリーン/
ちなつ「冗談よ」
51 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:30:25.73 ID:ZmAYjtXY0
あかり「うぅ……ところで、どうして急に?」
ちなつ「なんでかなぁ……ちょっと、甘えてみたくなったのかも」
あかり「そっかぁ……えへへぇ、でも、あかりを頼って甘えてくれるのはすごく嬉しいよぉ」エヘヘ
ちなつ「なんでだろう、結衣先輩に甘えるのが一番なんだろうけどこういう時はあかりちゃんを頼りたくなっちゃうんだよねぇ」
あかり「そ、そんなぁ、照れるよぉ///」テレテレ
ちなつ「うーん、なんだろ、甘えやすいっていうか、そばにあるのが自然で寄りかかりやすいっていうか、気にならないっていうか、
むしろいてもいなくても気にならないっていうか、大体そんな感じかな」ウン
あかり「それ遠まわしにあかりが空気って言ってない!?」ガーン
ちなつ「うん」シレッ
あかり「うっうっ……ちなつちゃんが意地悪だよぉ」
ちなつ「まぁ空気云々は冗談だけど、こういう時になんだか甘えやすいっていうか、甘えたくなるのは本当かな」
あかり「……そうかなぁ?」
ちなつ「うん。なんでかはよくわからないけどね。……ねぇ、またこうして甘えちゃってもいい?
皆が一緒だけど、それでもやっぱり不安はあるから……それは、皆も同じなんだろうけど」
あかり「うん!あかりにじゃんじゃん甘えちゃって良いよぉ!……でも、あかりも甘えさせてもらってもいいかな?」
ちなつ「ふふ、もちろん。このチーナ様に存分に甘えなさい!」フフン
あかり「わぁーい、ありがとう!さすがガッチーn」
ちなつ「やめて」
あかり「はい」
ちなつ「まったくぅ……あ、そうだ、甘えちゃったお礼に足マッサージしてあげようか?疲れてるでしょ?」
あかり「え゛、っと、んとぉ、ね、眠いし、一晩寝れば治ると思うから大丈夫だよぉ!……おやすみなさい!」ガバッ
ちなつ「えー……しょうがないなぁ、おやすみ」ポスン
あかり(危うく棺桶に入っちゃうところだった……助かったよぉ)ホッ
52 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:31:09.61 ID:ZmAYjtXY0
翌朝
京子「今日も元気にいきましょー!」オーッ
あかり「今日は洞窟に行くんだよね?」
ちなつ「暗いのヤダなぁ……」
京子「初ダンジョンだね!テンション上がってきたぁ!」
結衣「お前は少しは落ち着けよ……じゃあ南下して、岬の洞窟を目指そう」
あかり「よぉーし、娯楽部、しゅっぱーつ!」オーッ
『おーっ!』
53 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:32:13.35 ID:ZmAYjtXY0
―――岬の洞窟―――
結衣「ここか……当たり前だけど、洞窟なんて初めて入るな」
京子「うわぁ、暗くてなんかジメジメしてる……テンション下がってきたわ」ウヘー
結衣「お前は何なんだよ……」ハァ
ちなつ「うぅ、怖いなぁ……あかりちゃん、手つなごう?」ギュッ
あかり「うん……あかり、洞窟はあんまり好きになれそうにないなぁ」ギュッ
京子「いやホントだわ……この感じ、予想以上にテンション下がるわぁ……」
結衣「その気持ちわからなくもないな……」
ちなつ「なんでもいいから、さっさと洞窟抜けちゃいましょうよぉ」
京子「そうだねー、行こっか……テンション上がんないけど」ハァ
結衣「お前はもうちょっと頑張れよ」
54 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:33:19.12 ID:ZmAYjtXY0
おおありくい達『(^ω^)ペロペロ』バッ
ちなつ「きゃあぁ!?」ビクッ
結衣「うわ、ビックリした!」ビクッ
あかり「」シュッ
あかりの攻撃!オオアリクイの群れを倒した!
京子「えっ」
ちなつ「えっ」
結衣「えっ」
あかり「ふぅ」
京子(見えなかった……だと?)
結衣「おっ!宝箱だ!」
京子「マジでか!中身は!?」
あかり「旅人の服だぁ!えへへ、ラッキーだよぉ」
ちなつ「あ、こっちにもありますよ!」
京子「おぉ、こっちはお金か!」
結衣「やばいな、なんか楽しくなってきた」ホクホク
京子「テンション上がってキマシタワー!」
京子「とりゃー!」エイ
結衣「くらえ!」ヤァ
ちなつ「それ!」メラ!
\アッカリーン/
ちなつ「あ、階段がありますよ!」
結衣「多分中はほとんど見て回ったし、早速登ろう」
京子「やっとジメジメとおさらばできるな」
55 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:33:56.98 ID:ZmAYjtXY0
―――ナジミの塔―――
ちなつ「ここは……塔の中ですかね?」
結衣「地下っぽいな……あれ?何か足りないような」
京子「そう?気のせいじゃない?」
ちなつ「うーん……あっ、」
<みんなまってぇ~
あかり「はぁ、はぁ、……あかりを置いて行くなんて、ひどいよぉ」
結衣「あー……」
京子「気づかなかった……いつの間に」
ちなつ「あかりちゃん……不憫な子」ホロリ
あかり「」ガーン
京子「あはは、ごめんごめん、次から気をつけるよ……お、また上り階段だ」
ちなつ「どうします?」
結衣「うーん……いや、他にもこの階を見て回ろう」
あかり「それじゃあ、東と北どっちから行こっか?」
京子「どっちでもいいんじゃない?」
ちなつ「私も、どっちでもいいかな」
結衣「じゃあ、あかりに決めてもらおうか」
あかり「あかりが?えっとぉ……じゃあ、東かなぁ」ウーン
京子「オッケー!じゃあ行ってみよう!」
56 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:34:24.32 ID:ZmAYjtXY0
結衣「東に行って、階段登った先は行き止まりか」
京子「ハズレだったのかな?」
あかり「うぅ……ごめんねぇ」
ちなつ「謝ることでもないと思うけど……あれ、扉ありますよ」
京子「お、ホントだ……あれ、開かねぇ。結衣ー、ピッキングよろー」ガチャガチャ
結衣「いやそんな特技ねぇよ。鍵が必要なのか……取ったらまた来ればいいか」
ちなつ「じゃあ、今度は北の道に行きましょう」
京子「あっちは結構奥行き有りそうだったなぁ」
57 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:35:13.49 ID:ZmAYjtXY0
あかり「先が見えないよぉ……」
結衣「長いな……どこまで行くんだコレ」
ちなつ「結構歩きましたよね……」
京子「疲れた……」
ちなつ「引き返したくなって来ました……」
京子「ココまで来ちゃったらもう進むしかないっしょ……」
結衣「あ、漸く曲がり角が」
京子「ずいぶん歩いたなー」ツカレタ
あかり「あ、宝箱にお金が入ってたよぉ」カパ
ちなつ「喜ぶ元気もないわ……」
結衣「お、でかい扉が……でも開かないなぁ。よし京子、ぶち破れ!」
京子「こんな頑丈そうな扉をか!?無茶振りが過ぎるぜ結衣にゃん!」
ちなつ「諦めて進みましょう、鍵を手に入れたらまた来ればいいんですし」
あかり「でも、もう一回この距離を歩くのはやだなぁ……あ、階段だ!」
58 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:36:07.78 ID:ZmAYjtXY0
―――レーベの南の森―――
京子「なんだここ、森の中か?」
結衣「森の中?……ずーっと北上して、森の中……」ウーム
あかり「ここはどのあたりなんだろぉ……」キョロキョロ
ちなつ「休みたいけど、森の中じゃ安心できないよね」ハァ
結衣「……、……北に行ってみよう」
京子「またぁ?」
結衣「いや、嫌な予感が……」
【レーベ】<チャオ
結衣「」
京子「」
あかり「」
ちなつ「」
結衣「……、……今日は宿に泊まって、明日もう一回行こう」
『賛成……』
59 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:42:40.30 ID:ZmAYjtXY0
今日はここまでです。
どういうことだおい……塔さえ攻略できてねーじゃねーか!
今度からもう少しサクサク進めないと長くなりそうだ
ちなみに、さすがに家に不法侵入とかさせるわけにはいかないんでなんかイベント起こしてアイテム回収する予定。
次回はできれば週末に投下したいと思います。
では、読んでくれてありがとうございました。
60 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/10(金) 00:44:09.23 ID:ZmAYjtXY0
おまけ
スライム「ヒギィ」ズバッ
京子「よし、おしまい!」
ちなつ「このあたりの敵には苦戦しなくなりましたね」フゥ
あかり「そうだねー」
結衣「そうだな。……あ、あかり、これ袋に入れておいて」っ【やくそう】
ふくろ<バッチコイ
あかり「うん。……って、え、これどうしたの?」
結衣「さっきの魔物から盗んだ」シレッ
ちなつ「い、いつの間に……結衣先輩、かっこいいですぅ!」キャー
京子「結衣……そうやって私の心も盗む気だな!?」キャッ
結衣「なんでだよ……別にいいだろ、盗賊なんだし」プイッ
あかり「すご~い結衣ちゃん!まさに早業だね!」
結衣(あかりのアリクイの殲滅速度には負けるけどな)
61 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/10(金) 16:17:13.52 ID:6OBGc75DO
面白いな
これ自分たちのレベルやHPとかは見えてる設定?
62 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/02/11(土) 09:48:28.60 ID:A6aBPNTco
長くなってもいいじゃない
最後まで付き合うよ!
63 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:25:05.92 ID:xWq7dRGl0
こんばんは。投下しに来ました。
>>61
正直考えてなかった……でも、ある程度リアリティーも感じてほしいから見えないってことで。
呪文とか覚えたときは直感的にわかるって解釈でお願いします。実力は体感で。
でもそれ見て小ネタ浮かんだんで今日のおまけは一本追加。
では、投下します。
64 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:26:05.08 ID:xWq7dRGl0
――レーベの村―――
京子「この村のパンうめーなー。なんかアリアハンのよりうまい気がするぅ」モグモグ
あかり「あ、それわかるかも!モチモチして、カリカリして、香りが強くて美味しいよねぇ!」モチモチ
ちなつ「全面的に同意します。この表面のサクサク感がたまらない」サクサク
結衣「なんでもレーベは麦の名産地らしいぞ。しかもパン職人の腕もいいらしいし」カリカリ
京子「マジでか。あれ、でもアリアハンでこんな美味いパン食ったことないけど、交易とかしてないのかな?」
結衣「あっちだと少し値が張るから食べる機会なかったんじゃないか?移動も大変だろうし」
ちなつ「あ、確かに。護衛とかも十分な数が必要でしょうし、人件費結構掛かりそうですもんねぇ」
京子「そーゆーもんなのかなー。っていうかココに住みたくなってきたわ。なんかすげぇマッタリできるし」
結衣「このあたりはまだ魔物も弱いから長閑でいいんだろうな、すごくリラックスできる」
ちなつ「私、こういう感じ好きなんですよ。休日もお姉ちゃんといっしょに縁側でお茶飲んでのんびりお話ししてたりしますし。
あ~あ、これで日本のお茶があれば最高なのになぁ。紅茶みたいなのしかないんですもん」
京子「あー、ちなつちゃんの入れてくれたお茶が恋しいよー。玄米茶とか飲みたいでござる」グデー
結衣「玄米茶か、いいな……。ん、紅茶があるから茶葉は問題ないとしても、玄米はどうなんだ?っていうか米はあるのか?」ハッ
京子「え、米がないとか地獄なんですけど」
ちなつ「どうなんでしょうね……わからないことが多すぎるから、なんとも言えないですね」ウーン
結衣「手探りで何とかやって行ってる状態だしね……少なくともこのあたりにはなさそうだけど、この世界の何処かにはあるのかな?」
京子「そうだ、探せばいいんだ!よーし、俄然やる気出てきたぞー!米を求めて海を渡ろう!」ウオー!
ちなつ「趣旨変わっちゃってますよ……気持ちはわからなくも無いですけどね」ハァ
京子「でしょ!?見知らぬ土地での楽しみと言ったらなんといっても食べ物だって!食い尽くすぞー!」ジュルリ
結衣「魔王討伐って目的を考えると不謹慎だけど、共感はできるな……よし、気合入れていくか!」
ちなつ「気合の入った先輩はいつもの4割増で素敵ですぅ!」キャーッ
あかり(あ、このパンくずお外に撒いたらアリさん達食べてくれるかなぁ)パクパク
65 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:26:44.79 ID:xWq7dRGl0
結衣「食事も終わったし出発しようか。昨日登らなかった階段が塔に続いているはずだ」ヨイショ
あかり「あ、出発するの?距離を考えると、地下道を通るのがいいのかなぁ」ウーン
ちなつ「うげ、またあそこぉ……?」
京子「暗くて長くて、精神力がガリガリ削られるんだよなぁ……あーやるきでねー」ダラーン
結衣「さっき気合入れたばっかりだろ……」ハァ
あかり「でも、外から行くとまた洞窟通らないといけないし、がんばろうよ京子ちゃん」
ちなつ「洞窟もやだなぁ……はぁ、しょうがないか」ハァ
結衣「よし、じゃあ行こう。……ほら行くぞ、京子」
京子「……へーい」
66 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:27:23.19 ID:xWq7dRGl0
―――ナジミの塔―――
あかり「や、やっと着いたよぉ……」ゲッソリ
京子「あ゛ーしんどい……帰りはキメラの翼使おうぜー」グデー
ちなつ「賛成です……買っておいてよかったですね、ホント」ヘトヘト
結衣「帰りだけでも楽がしたいな……ところで、ココは塔の内部でいいんだよな?」
ちなつ「だと思いますよ。さっきまでとは造りもだいぶ違いますし」
京子「だねー。うわっ、趣味悪い像まである。誰得だよこんなの」
あかり「でも、床とか柱とか凝ってて凄いね。誰が立てたんだろ」ホヘー
結衣「さぁな……こんな所に建てた目的もわからないし」
京子「お、なんか出口がある!外出てみる?」
結衣「出るって言っても、孤島にぽつんと立ってるように見えたしなぁ……まぁ、行ってみるか」ウン
67 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:28:01.03 ID:xWq7dRGl0
京子「おぉー!外意外と広いじゃーん!」キャホーイ
結衣「海に囲まれてて、森もあって……まるでリゾートに来たみたいだな」ヘェー
ちなつ「見て見てあかりちゃん!ほらこの下、海がすっごい澄んでるの!魚までくっきり見えるよ!」キャッキャッ
あかり「わぁ~、ほんとだぁ~!あ、今跳ねたよ!かわいいーっ!」キャッキャッ
京子「どれどれ!?おーすげー、まるで海外の海だな!」
結衣「いやまぁ海外ではあるんだけどな……ほんと、すごい綺麗だな」
京子「えっやだそんな、皆の前で……恥ずかしいよぉ///」モジモジ
結衣「お前に言ってねえよ」
京子「ちっ」ペッ!
ちなつ「泳いでみたいなぁ~。あれ、でも海にも魔物っているのかな?」
あかり「どうなんだろ……でもでも、もし大丈夫なら今度水着持ってきて皆で遊びたいね!」
結衣「釣りとかしてみたいなぁ」
京子「地味なこと言うなよ結衣にゃん……面白そうだからちょっとあっちの森に特攻してくる!」ダダダ
結衣「あっおい!あんまり遠くに行くなよー!」
あかり「行っちゃった……速かったねぇ、今の京子ちゃん」
結衣「まったく、迷子にならなければいいけど……」ハァ
ちなつ「迷子以前にこの島にも魔物っているんじゃないですか?塔の中にもいるんだし」
結衣「え……あ、そういえば」ハッ
<ぬわぁーーっ!敵襲だーー!へ、ヘルプミー!
結衣「……あのバカ!」ダッ
ちなつ「なにやってんですかあの人は!」ダッ
あかり「き、京子ちゃーん、いまいくよぉー!」ダッ
68 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:28:30.42 ID:xWq7dRGl0
結衣「なにやってんだお前は……」ハァハァ
あかり「京子ちゃん大丈夫だった?」
ちなつ「単独行動は謹んでくださいよ!」
京子「へへへへ……面目ない」ショボン
結衣「にしても、平和そうに見えても油断ならないもんだなぁ」
ちなつ「ですね……完全に油断してましたよ」
あかり「あかりもぉ……こんな状態じゃ、海水浴とかは無理そうだね」ショボン
京子「まったくもう……みんな、気を引き締めてよね!」プリプリ
結衣「お前が言うな」ゲシッ
京子「あふんっ」イヤン
ちなつ「じゃあ、そろそろ塔の中に戻りましょうか」
あかり「あ、そっか。そのために来たんだったね」ハッ
ちなつ「あかりちゃん……しっかりしてよ」ハァ
あかり「うぅ……ごめんなさい」ショボン
69 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:28:57.60 ID:xWq7dRGl0
結衣「じゃあ一階ずつ見てまわろうか」
京子「ラジャー!」ビシッ
ちなつ「なんだか空き部屋が多いですね、なんのためにあるんだか」
結衣「まぁ、ダンジョンだし、いろんなフェイクがあるんだろうね」
あかり「それって、道が別れてたりとか?」
結衣「そんな感じかな。先には進めなくてもなにかアイテムが手に入ったり、ただの行き止まりだったりってのはよくあることだし」
京子「宝かと思ったら魔物でしたー、とかね。実際にやられると面倒だよなぁ」
ちなつ「全くです……にしても、お二人がゲーマーで助かりました」
結衣「まぁ、こういう王道系のRPGってけっこうパターン決まってるから……ゲーム内って自覚があるからそれに則って動きやすいし」
京子「ふっふっふ、ある程度のことは結衣とこの私に任せなさい!」フフン
ちなつ「結衣先輩ってホント頼りになりますよね!……京子先輩はそうでもないけど」
京子「えー?こんなに頼りになるお姉さまオーラ出てるのに?」
ちなつ「そんなもの全く感じられませんけど」シレッ
結衣「ちなつちゃんに一票」ハイ
京子「なにいぃ!?そんな馬鹿な!」ムキー
あかり「えっと、あかりは京子ちゃんのこと頼りにしてるよ!」
京子「あかりに頼られてもなぁ」
あかり「なんでぇ!?」ガーン
京子「ノーサンキュー」
あかり「ひどい!」プンプン
70 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:29:58.03 ID:xWq7dRGl0
ちなつ「ほら京子先輩、あんまりあかりちゃんで遊んじゃダメですよ」
京子「ちなっちゃんが言うならしょうがないなー。あかりで遊ぶのはまた後でにしよう」ウン
あかり「んん!?あかり”で”って何かな!?」
ちなつ「あ、階段だ。でも下り階段か……」
京子「ってことは地下行きだね。どうしよっか?」
あかり(スルーされた!?)ガビーン
結衣「どんまい……。うーん、ちょっと降りてみようか」
71 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:30:25.73 ID:xWq7dRGl0
主人「……ん?おお!お客様でございますね!?ようこそいらっしゃいました!」ガバッ
結衣「え!?」
あかり「な、なんでこんな所に人が?」
店主「何故と言われても、ココが私の経営する宿だからでございます」
京子「えぇー……まさかの宿屋かよ」
ちなつ「こんな所で、客は来るんですか?」
主人「いいえ、偶に塔の最上階に棲む老人が茶を飲みに来ますが、客はほとんど来ません。
ですのであなた方は本当に久方ぶりのお客様なのです」
結衣「……老人が住んでるって言う話は聞いたけど、宿もあるなんてなぁ」
京子「つーか、よく塔の中歩きまわれるな」
主人「私もよく散歩しますよ、暇ですのでね」
ちなつ「ずいぶんとパワフルですね……」
あかり「一人で歩き回れるなんて、結構強い人なんじゃ……」
主人「さあさあ、そんなことより!一晩8Gですが、いかがですかな!?」フンス
結衣「どうする、あかり?」
あかり「うーんと……あ、そういえばこの塔って何階建てなんですか?」
主人「4階が最上階となっております」
あかり「じゃあ、今日のうちに2階まで探索終わらせて、それ以降は明日っていうのはどうかな?」
ちなつ「あ、それいいかも!今日はまだ余力残ってるもんね」
京子「ナイスな提案だな、あかり!」
結衣「ああ、文句なし。……すいません、そういうわけでまた後で来ます」
主人「本当ですね!?絶対ですよ!?お待ちしておりますからね!!」ギラギラ
あかり「ぴぃっ!?ぜ、絶対に後で来ますぅ!」ビクッ
主人「あぁ、よかった!では今晩の食事は腕を振るわせていただきます!」ブン
72 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:30:55.76 ID:xWq7dRGl0
京子「なんかスゲー気合はいってたな、あの人」
結衣「久しぶりの客だったんで嬉しかったのかな……」
ちなつ「そんなに客が欲しいなら、なにもあんな所で商売しなくてもいいのに……」
あかり「でも、そのおかげで今夜は美味しい物が食べられそうだよぉ」ホクホク
ちなつ「まぁ、それはそうなんだけどね」
京子「……いやまて、そもそもココにまともな食材ってあるのか?」
あかり「え!?う、うーん……」
結衣「そりゃお前、森だってあるんだからなんとかなるんじゃないか?」
ちなつ「そうですよ、心配しすぎですって」
京子「杞憂ならそれでいいんだけど……どうにもあかりがひどい目にあうような気がしてならない」ウン
あかり「あかり限定なの!?」
京子「見える、見えるぞ……あかりの悲惨な姿が……!おお、お団子が凄いことに……」ムムム
あかり「え、見えてるの!?あかりのお団子に一体になにが!?」ヒィィ
京子「おおぉ、すげえ……あ、こりゃいかん……、……あっ!……あーぁ」アー
あかり「あかりの身にいったい何が!?」ガーン
結衣「おーい、おいてくぞー?」
ちなつ「いっそこのまま二人きりで行きましょう!」
結衣「いや、それはさすがに……」
73 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:31:25.67 ID:xWq7dRGl0
フロッガー「ゲコゲコ」ベロリンチョ
ちなつ「きゃああぁぁぁぁ!?」ベチョ
あかり「ちなつちゃん!」
京子「きさまー、なんてうらやm、けしからん事を!成敗してやる!」スパッ
フロッガー「グゴゴ」グェ
結衣「ちなつちゃん、大丈夫?ほら、コレで顔拭いて」サッ
ちなつ「ぶわぁ~~ん、結衣せんぱぁ~~い!」エグッエグ
結衣「うわ、なんか凄い毒々しい奴が」ウワァ
バブルスライム「ヌー」ドロドロ
京子「近づきたくねぇ……絶対毒持ってるよアレ」
あかり「うわぁ、なんか緑の液体飛ばしてきたぁ!」ドピュ
ちなつ「任せてください、さっき覚えたばかりの魔法で!えいっ!」ヒャド!
バブルスライム「」カチーン
結衣「やった、固まったぞ!」
あかり「ちなつちゃんすごーい!」
ちなつ「フフフ……これで今度はあのカエルを凍りづけに……」ブツブツ
京子(黒チーナキタコレ)
おおありくいズ『』チーン
『oh...』
74 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:31:54.07 ID:xWq7dRGl0
ちなつ「うわ、キモッ!」ウワァ
京子「うげぇ、なんだよあれ。ホラーじゃん!」ウゲー
結衣「……正直引いた」ウワァ
あかり「あ、あかりもあれはちょっと……」ウーン
じんめんちょう「」パタパタ
京子「こっち見てるよアレ。やだなぁ、どっかいってくんないかな」
結衣「やるしかないのか……」
京子「なんだよもう、せめてイケメンだったらまだマシなのにさぁ」
じんめんちょう「イラッ」パタパタ
京子「不細工すぎるよ、なにあのたらこ唇!どうしようもないよ、論外だよ、ホビロンだよ!」キンモーッ
じんめんちょう「ムカッ」マヌーサ!
京子「うお、なんだ!?」
結衣「ああ、罵倒ばかりするから!」
ちなつ「そりゃ魔物でも怒りますよ!」
あかり「今のは流石に魔物も可哀想だよぉ!」
京子「うおぉ、なんじゃこりゃ!?あれ、皆いつの間に忍者に転職したの?すげえ、結衣とちなつちゃんが3人に見える……」オォ
結衣「幻覚作用のある魔法か?」
ちなつ「そうみたいですね」
京子「あかりに至っては10人もいる、此処ぞとばかりに目立とうとしやがって……
あれ、でもなんか一人ひとりがなんかめっちゃ薄いわ……
これ全員足しても一人分にならないんじゃね?あぁ、でもあかりだしまぁこんなもんか……」ムムム
あかり「ん!?いま何気なくひどい事言ってるよね!?」\アッカリーン/
結衣「それっ」シュッ
じんめんちょう「おぅふ」スコーン
結衣「ああうん、投擲もいけるなこのナイフ」ウン
ちなつ「結衣先輩すごっ!?」ガビーン
京子「ん?おぉ、治った!」ヤッター
結衣「へぇ、今のは倒せば効果切れるのか」
75 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:33:03.67 ID:xWq7dRGl0
京子「なんか不思議な感じだったなー、ちょっと楽しかったかも」
ちなつ「何いってんですか……でも、今の魔法は結構厄介ですね」
結衣「うん、今度からはアイツは優先して攻撃するようにしよう」
あかり「数が多い時にやられたら、ちょっと大変かも」
京子「だなー。うーん、なんかまだ足元がフラフラするような気も……酔ったのかな」
あかり「え、京子ちゃん大丈夫?」
京子「だいじょ……あれ、あかりの輪郭がぼやけて見える……って、コレはいつものことか。うん、大丈夫」ウン
あかり「あかりの輪郭はぼやけたりしてないよぉ!?しっかりして、京子ちゃん!」
京子「あぁ、そっか、そうだよな、あかり。今はちゃんといつも通り見えてるよ」
あかり「よかったぁ……」ホッ
京子「あかりの輪郭はいつも通りの破線だ」ウン
あかり「違うよ!!」\アッカリーン/
結衣「おいおい、何言ってるんだお前は」
ちなつ「そうですよ、しっかりしてくださいよ」ハァ
あかり「結衣ちゃん、ちなつちゃん……」パァァ
結衣「あかりの輪郭はいつも一点鎖線だろ?しっかりしろよな」
ちなつ「あれ?私には二点鎖線に見えますけど」アレ?
あかり「もおっ!あかりの輪郭はちゃんと実線だよぉ!」プンプン
京子「あぁ、はいはい。細線な」
あかり「太い実線ですぅ!」プリプリ
76 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:33:31.60 ID:xWq7dRGl0
結衣「特に目ぼしいものは見つからなかったな」
ちなつ「そうですね、でも階段の位置は確認しましたし、今日はここまでにしましょう」
あかり「うぅ、なんだかドッと疲れたよぉ……」
京子「どうしたあかり、なぜそんなに元気が無いんだ!ハッ、まさか魔物の精神攻撃か!」
あかり「皆がからかうからだよぉ!」
京子「ご冗談を」
ちなつ「あかりちゃん、疲れてるなら私がマッサージしてあげよっか?」
あかり「疲れてると思ったけど気のせいでしたァ!」
ちなつ「え、そうなの?ならいいんだけど……」ムゥ
あかり(これ以上は命に関わるよぉ)
結衣「じゃあ、今日は此処で切り上げて宿で休もう」
77 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:34:29.05 ID:xWq7dRGl0
主人「いらっしゃいませよろこんでーーー!!」クワッ
ちなつ「うひゃあっ!?」ビクッ
主人「お泊りですか!?お泊りですね!?ありがとうございますっ!!」クワワッ
結衣「いや、まぁ、たしかに泊りですけど……」タジッ
主人「お待ち申しておりました、そりゃもう首を長くして!さあさ、こちらのお席へどうぞ!!」クワガタッ
京子「あー、どうも……」ヨイショ
主人「実はもう夕食の準備は整っているのですよ!温めながら順次出していきますのでお待ちを!」ドタドタ
あかり「そんなに急がなくても……って、行っちゃった」ガタッ
ちなつ「ものすごい勢いですね……」ガタッ
結衣「でも、夕食は期待できそうだな」ワクワク
京子「そっか、もうじきあかりは……」ハァ
あかり「え!?不安になること言わないでよぉ!」プンスカ
78 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:35:16.51 ID:xWq7dRGl0
主人「おまたせ致しました、こちらサラダでございます」コト
京子「お、案外普通だ」ホッ
あかり「よかったぁ」ホッ
結衣「こら、失礼だろ」
ちなつ(実は結構不安だったなんて言えない)ホッ
主人「えぇ、普通も普通、一般的な野菜でございます。塔の裏で栽培しているのでございます」
結衣「え、塔の裏で!?」
ちなつ「へぇ……魔物に荒らされたりとかしないんですか?」
主人「一度はされましたが、こっぴどく〆てやったら悪さしなくなりました」
あかり「そうなんですか……一体何をしたんですか?」
主人「ハッハッハ、なぁに、ちょっとお仕置きをしただけです。……まぁ、新鮮な肥料も手に入って一石二鳥でした」ニヤリ
結衣(土に還ったか……あれ、ってことはこれってもしかして……)ウッ
京子(あ、駄目だ。この人が普通じゃないから普通の料理は望めそうにないわ)
ちなつ(お仕置きして肥料に……うぅ、なんだか食欲が)
あかり(お仕置きしたら、反省して肥料になるもの持ってきてくれたってことかな?)
79 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:36:37.12 ID:xWq7dRGl0
主人「スープでございます」コトッ
ちなつ「……なんか丸いものがたくさん浮いてるんですけど」
あかり「なんだろう、これ」
主人「あぁ、それはフロッガーの卵でございます」
ちなつ「」
京子「はぁ!?」
結衣「アレの卵ぉ!?」
主人「?珍味でございますが」
結衣「えぇー……」
京子「……、……あかり、ゴー」
あかり「えぇ!?なんであかりが!?」
京子「私がさっき見たあかりの未来は、つまりこういうことだったんだよ!」ババーン!
結衣「……、……あかり、たのむ」
あかり「そ、そんなぁ……」
主人「私も普段食べていますから変なものではございませんよ?しっかり調理してありますし」
京子(変人にそう言われても説得力の欠片もない)
あかり「うぅ~ん……じゃあ、いただきます……」パクッ
結衣「……あかり、どうだ?」
京子「おや?お団子の様子が……?」
あかり「え!?味はまずくないし食べられるけど、お団子変なふうになってないよね!?Bボタン、Bボタン押します!」アタフタ
結衣「どれどれ……ん、なんか不思議な味だな」パク
京子「う~ん……銀杏に似てるような、ちょっと違うような」パク
結衣「ああうん、そんな感じ」
ちなつ「……結衣先輩も食べてるんだし、私も……食べられなくは、ないかな」パク
主人「まぁ、キモいですし味もこのあたりで好まれているものではないので一般的にはあまり食べられていませんが」シレッ
ちなつ「」
あかり「え、今更なの!?」
京子「なんで今それ言っちゃうんだよ!もう全部食べちゃったよ!」
結衣「どうせなら言わないでおいて欲しかったよ!?」
主人「おや、完食でございますか?お気に召していただけたようで何よりでございます」ニコッ
80 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:37:26.77 ID:xWq7dRGl0
主人「こちらがステーキになります」コトッ
京子「……、……肉」
結衣「肉を前にしてローテンションの京子、か……レアだな」ウン
ちなつ「肉だけに、ですか。さすがです先輩」
あかり「ちなみに、コレは何の肉を……?」
主人「こちらは一角ウサギの肉を香草等で味付けしたものでございます。ちなみに焼き加減はレアで、一般的にも好まれていますよ」
ちなつ「へぇ……あ、おいしい」パク
結衣「鳥みたいな、豚みたいな……でも、美味いなホント」パク
京子「ササミ?いや、ちょっとちがうかも……ときかく、美味いぞー!」テレッテッテー
あかり「美味しー。こんなものがあるならさっきみたいなキワモノ出さなくてもいいのに……」モグモグ
主人「美味しいですか?そうでございましょう、なにせついぞ2時間前までは元気に飛び跳ねていたのですから」
結衣「いや言わなくていいから!!」
京子「それ何処情報?何処情報よーあははー」アハハハ
主人「ワタクシ情報でございます。しかし残念です、あの時一緒にいた家族も仕留めていればもう一品追加できたのに……」
ちなつ「やめて……もう、やめて……」ウゥ
主人「おや、残してはいけませんよ?散った命に感謝し、無駄なく食べつくすのが礼儀というものです」
結衣(それをあんたが言うか)
あかり「うぅ、ごめんねぇ、ウサギさん……でも、美味しいよぅ」モグモグ
主人「新鮮な肉はレアで食べるに限ります」ニコニコ
81 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:38:26.45 ID:xWq7dRGl0
主人「さぁ、最後の一品。デザートでございます」コトッ
結衣「……、……なんか、さぁ」
あかり「……、……ついさっき見た、ような」
京子「……、……アレ、だよな」
ちなつ「……、……私が凍らせた、アレ、ですね」
主人「おや、お客様料理に向いているのでは?そう、これはバブルスライムのシャーベットです!」
結衣「やっぱりか!やっぱりか!!」
京子「こいつ絶対毒持ってるじゃん!」
あかり「さすがに毒は食べられないよぉ!?」
ちなつ「食べられるの!?無理でしょ!?」
主人「失礼な。食べられないものをお客様に出すわけがないじゃありませんか。毒抜きはしております」
結衣「え、でも……えぇー……」
京子「あの毒々しいスライムを……」
ちなつ「ていうか、味は大丈夫なんでしょうか……」
あかり「やっぱり、刺激的な味なのかな……」
京子「刺激的っていうか、劇的って感じだな」ウン
結衣「劇物だけにか。座布団一枚」
主人「何をおっしゃいますか。毒抜きの方法が確立されているということは、つまるところ毒を抜いてまで食べたいということなのです。
これが不味いものであるのならば、わざわざ毒を抜く方法を探す人もいなかったはずです」
ちなつ「そうなのかな……」
結衣「言われてみればそんな気も……」
京子「美味いんなら、食べてみたいけどなぁ……」
あかり「フグみたいなものなのかな……」
主人「疑っておいでですか?ではワタクシが試食してご覧に見せましょう。……ほら、食べられますぞ。あぁ美味しい」モグモグ
ちなつ(いやぁ、でもぉ……)
あかり(う~ん、正直……)
結衣(安心できないっていうか……)
京子(毒に耐性できててもおかしくないからイマイチ信用出来ない……)
82 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:39:10.33 ID:xWq7dRGl0
京子「……、……南無三!」モグシ!
結衣「おぉ!?」
あかり「行った!」
ちなつ「漢です、京子先輩!」
京子「ふむふむぅ……、うっ……!」ドクン
結衣「ど、どうした!?」
京子「……んんおぉ……!」ブルブル
あかり「えっ、え!?」
ちなつ「ちょ、京子先輩!?」
結衣「な、何だ!?どうしたんだ!?」
京子「ん?どうした?」ケロリ
ちなつ「こっちのセリフですよ!!」
あかり「心配させないでよぉ!」
結衣「ていうかまたそれかよ!!」
主人「おやおや、そちらのお客様は随分とユニークでいらっしゃる」クスクス
京子「いやぁコレ美味いわ、正直舐めてた。さーせんっした」モグモグ
主人「いえいえ」クスクス
結衣「なんて人騒がせな……あ、ほんとに美味い」シャクシャク
ちなつ「意外です……なんでアレがこんなに甘いんだろう……」パクパク
あかり「キウイに蜂蜜かけたような……んー、美味しー」モグモグ
京子「あーこれ、炭酸で割って飲みたいわー」
結衣「あ、いいなそれ。帰ったらキウイと蜂蜜でシロップ作ってみるか」ウン
主人「おや、でしたら朝食はコレを水に溶かしたものをお出しすることにしましょう」
あかり「あ、ぜひお願いしますー!」
ちなつ「この世界には、不思議なことがいっぱいだわ……」モグモグ
83 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:39:52.37 ID:xWq7dRGl0
主人「ご満足いただけましたでしょうか?」
結衣「はい、満足です。味は」
京子「味だけは文句ないね」
ちなつ「むしろ他にまともなものがなかったですね」
あかり「えっと、料理は良かったです」
主人「これはこれは、最高の褒め言葉をどうも」クスクス
結衣(やっぱわざとだったんだろうなぁ、いろいろと)
主人「食事も済みましたし、どうぞゆっくりなさってください。狭い場所なので寝室はひとつしかありませんが」
結衣「あー、それは別に問題ないので大丈夫です」
京子「満腹感と疲労感を得られる食事だった……今日はよく寝るれそうだなぁ」フワァ
ちなつ「ほんと、ヘトヘト……一晩で疲れ取れるかな」
あかり「あかりも、すごく眠い……」
84 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:40:55.57 ID:xWq7dRGl0
結衣「……、……」
京子「……、……」
ちなつ「……、……」
あかり「……くー……」zzz
主人「あ、そっちもう少し詰めてもらえます?ワタクシの寝るスペースが……」
結衣「なんでいるんだよ!?」ガーン
主人「そう申されましても、寝室は一つと言いましたし、それについて問題ないとも先ほど聞きましたが」ハテ?
京子「いや、4人で寝る分にはって意味でしょ!?そもそもホントにココしかないの!?」
主人「そうですとも。普段からココで寝ているのですから」
ちなつ「ああ、もう、なんでもいいです……寝たい……」ハァ
主人「そうです、早く寝ないと翌日力が出ませんよ?明日のことを考えると体調は万全にしなくてはなりません」
結衣「うん、なんかもういいや……」モゾモゾ
京子「諦めることって大事だよな……」モゾモゾ
主人「あ、そうそう……襲わないでくださいよ?」イヤン
『誰が襲うかっ!!』
85 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:41:30.51 ID:xWq7dRGl0
あかり「ん……、ふわぁ……よく寝たよぉ」パチッ
結衣「……、……」zzz
京子「……だから、ひきわりにしとけって、いったじゃん……」zzz
ちなつ「うぅ……カエルが……」zzz
あかり「今日も皆まだ起きてないなぁ……」ウーン
主人「んごっ……すぴー」zzz
あかり「……えっ」
主人「ぐふふっぬふふふふ……」zzz
あかり「……なんでいるの?」アレ?
86 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:41:57.69 ID:xWq7dRGl0
結衣「朝ごはんも食べたし、そろそろ出発しよう」
京子「昨日ので慣れたから朝食は普通にうまかったな……」
ちなつ「カエルが出なかったのが救いでした……」
あかり「飲み物は美味しかったなぁ」
主人「もう行ってしまわれるのですか、寂しくなりますね」
結衣「お世話になりました」ペコリ
京子「食事は良かったよ、味だけだけど」
あかり「賑やかで楽しかったです!」
ちなつ「騒がしいって感じだったけど……ありがとうございました」ペコ
主人「ふふ、嬉しいことを言ってくれますね。では、またいつか逢いましょう。いってらっしゃいませ!」
87 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:42:35.09 ID:xWq7dRGl0
京子「しかし、変な人だったなぁ」
結衣「同感。悪い人じゃないんだろうけど」
ちなつ「退屈はしなかったですね」
あかり「ちゃんと休憩できたし良かったよね」
結衣「まぁ、そうだな」
京子「じゃー今日はこのまま一気に頂上目指すか!」
結衣「ちゃんと宝は回収しながらな」
京子「わーってるって!」
88 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:43:06.28 ID:xWq7dRGl0
京子「お、ちいさなメダルはっけーん!」カパッ
結衣「これで4枚目かな?」
ちなつ「コレ何に使うんでしょうかね?」
あかり「う~ん、お金になるわけでもないし……」
結衣「綺麗だけど用途がわからないんじゃなぁ……」
京子「まーとりあえず持っとこうよ、実は重要なものかもしれないし」
ちなつ「あれ、ココが最上階ですよね?」
あかり「そのはずだけど……ドアが閉まってて入れないよぉ」ウーン
京子「すいまっせーん、誰かいませんかー?」ドンドン
ちなつ「居ないみたいですね……」
結衣「何処かに別の道があるのかもな……ほら京子、一旦戻るぞ」
京子「もう一回遊べるドン!」ドドンドン
結衣「おい」
京子「ちぇー」
89 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:43:38.77 ID:xWq7dRGl0
爺さん「グーグー」zzz
結衣「寝てたのか……だから返事がなかったのか」ハァ
あかり「起こしたほうがいいのかな?」
ちなつ「眠ってちゃ話し聞けないしそのほうがいいんじゃない?」
京子「もしもーし、おじいさーん?」ペチペチ
爺さん「んが……ふごっ!?だ、誰じゃお主ら!」ハッ
あかり「あ、すいません。あかりたち、盗賊の鍵を探してココまで来たんですが……」
爺さん「おお、やっときたのか。ふむ、あかりというのじゃな。ワシは何度となくお主に鍵を渡す夢を見ていたのじゃ」
結衣「夢を?」
ちなつ「正夢とか予知夢ってやつですかね?」
京子「え、なにこのおじいさん、エスパーかなにかなの?」
爺さん「だからお主にこの盗賊の鍵を渡そう。受けとってくれるな?」
ちなつ「だからっていわれても何がだからなのかよくわかりませんね」
結衣「夢で見たとおりにするべきだと思うって事なのかな」
京子「てかあれ受け取るまで無限ループしそうな感じだね。あかり、もらっとけ。どうせそのために来たんだし」
爺さん(外野がうるさいのぅ)
あかり「え、じゃあ、もらいます」
爺さん「じゃあってなんじゃ。まあいい、ホレ」ハイ
あかりは盗賊の鍵を受け取った!
爺さん「ところであかりよ。この世界にはそなたの性格を変えてしまうほど影響力のある本が存在する。」
京子「エロ本とか?」
爺さん「まぁそういうものもある。そういった本を見つけたらよく考えて気をつけて読むのじゃ。
ココにも一冊ある。コレはお前に授けよう」
あかりはおてんば事典を貰った。
爺さん「では行くがよい、あかりよ。帰りは地下道を東に向かうと良い、ワシはまた夢の続きを見るとしよう。……ぐぅ」zzz
90 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:44:20.37 ID:xWq7dRGl0
京子「……寝ちゃったよ」
あかり「お礼言いそびれちゃった……」ショボン
結衣「そうだな、御礼の手紙をかいておいておこう」サラサラ
ちなつ「鍵ももらえたし、降りましょうか」
結衣「地下道を東、だったな」
京子「あのドアがあったところか?この鍵で開くのかな」
ちなつ「開けられるからああ言ったんじゃないですかね?」
あかり「じゃあとりあえず行ってみよっか!」
京子「あーキメラの翼使いたかったなー」
結衣「また今度でいいだろ……」
91 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:45:07.13 ID:xWq7dRGl0
―――アリアハン城―――
結衣「まさか牢獄につながってたとはな……」
京子「まぁ、早く帰れたからラッキーってことで」
ちなつ「この鍵って牢屋には使えないんですね」
あかり「ある程度厳重な扉は開けられないってことなのかな?」ウーン
結衣「ああいうのを開けたかったらもっといい鍵が必要になるんだろうな……」
ちなつ「コレで開けられるのって言ったら、ああいう扉ですかね?」
京子「中庭にある牢屋側とは違う扉……アレなら行けそうだね」ウン
結衣「ていうか人が居そうな場合、ノックして入ったほうがよさそうだけど」
京子「こんな感じに?」ドンドン
<はーい?
結衣「いや何やってんの!?」ガビーン
京子「10コンボだドン!」
92 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:46:40.02 ID:xWq7dRGl0
学者「どちら様かな?」ガチャッ
結衣「えーっと、魔法の玉についてお尋ねしたいのですが……」ギリギリ
京子(痛い痛い足踏んでるって!)ヒギィ
学者「ああ、君たちが噂の旅人か。なんでもそれを使うと旅の扉の封印が解けるそうじゃ。
確かレーベの村の北東の外れに魔法の玉の研究をしていた老人が住んでいたはずじゃ」
ちなつ「おぉ、思わぬ有力情報が」
あかり「ありがとうございます、助かりました」ペコ
学者「頑張ってくれたまえよ。そうじゃ、これをやろう。確か城下町の井戸の中にコレを集めているものがいたはずじゃ」
あかりはちいさなメダルを手に入れた!
あかり「井戸の中って……もしかして」ゾクッ
京子「怨念がおんねん?」
学者「そういうものではないと思うがの。まぁ、行ってみるといい。ではな」バタン
京子「結果オーライだね!」フフン
結衣「調子にのるな」ビシ
京子「はい」
あかり「それじゃあレーベの前に井戸に行ってみる?」
ちなつ「まさか本当にお化けじゃないよね……」
93 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:47:09.90 ID:xWq7dRGl0
男「メダルの館へようこそ!」
京子「うわぁ、ほんとうに人が住んでたよ」
結衣「メダルの館か、何をするところなんだ?」
おじさん「よくぞ来た!ワシは世界中のメダルを集めているおじさんじゃ!メダルを見つけてきたものには褒美を取らせよう!
ん?メダルを持ってきたのか?どれ、おじさんがあずかろう。君の名前は?」
あかり「あかりです」ハイ
おじさん「ふむ、あかりが持ってきたのは全部で5枚じゃな。よし、トゲのムチをあげよう!」
あかりはトゲのムチを貰った!
おじさん「集めた枚数が10枚になったらガーターベルトをあげよう!ではまたくるがよい!」
94 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:48:50.90 ID:xWq7dRGl0
ちなつ「あつめて交換してもらうものだったんですね」
あかり「ムチ貰っちゃったぁ」ホクホク
結衣「これからも積極的に集めるべきだな」
京子「だねー。次はガーターベルトか……ぜひ結衣に装備してもらおう」ウン
結衣「嫌だよ恥ずかしい!///」カァァ
ちなつ(ガーターベルトをつけた結衣先輩……アリだわ!!)グッ
あかり「じゃあレーベに行こっか。キメラの翼使っていく?」
京子「お、いいね!使ってみたかったんだー」ワクワク
結衣「空を飛んでいくわけだよな?」
ちなつ「安全面は大丈夫なんですかね?」
あかり「じゃあ、いっくよー……えいっ!」ソリャァ
あかりはキメラの翼を使った!
95 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:49:24.07 ID:xWq7dRGl0
―――レーベの村―――
あかり「すごーい、すぐ着いた!」
結衣「便利なもんだなー」ヘー
京子「あの浮遊感がたまんねー!あーおもしろかった」
ちなつ「うぅ、ちょっと酔ったかも……」ウプッ
あかり「あ、ちなつちゃん大丈夫?」
ちなつ「うん、平気。それより、魔法の玉の研究してる人の家に行こ?」
結衣「確か北東の外れって言ってたな」
京子「なんか研究してる人って隅っこに住むの好きだよね」
あかり「それはちょっと違うような……あ、あれかな?」
結衣「そうみたいだな。……すいませーん」コンコン
<なんじゃー?
結衣「あのー、ココで魔法の玉の研究してるって聞いてきたのですがー!」
<おぉ、そうか!鍵を開けられるなら入っておいで、そしたら話をしてやろう
ちなつ「鍵が必要ってこういうことだったの?……だったら無くてもいいような」ウーム
結衣「いや、キーアイテムみたいだしコレがないと後々困るかもしれないから無駄足ではなかったと思うよ」
あかり「キーアイテム……鍵だけに?」
京子「今回のは微妙だな」ウン
結衣「やかましいわ」ガチャ
96 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:50:18.79 ID:xWq7dRGl0
老人「ふむ、お前さんがあのあかねさんの……ならばお主にコレを渡さねばなるまい。ついでにコレもあげよう」ハイ
あかりは魔法の玉とかしこさの種を受け取った。
老人「その玉を使えば旅の扉の封印が解けるはずじゃ。気をつけて行くのじゃぞ」
あかり「ありがとうございます!」
ちなつ「その、旅の扉は何処にあるんですか?」
老人「ここから南東に向かった洞窟の中じゃ」
京子「コレで漸く海の向こうにいけるのか……」
結衣「わかりました。では失礼します」
97 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:52:04.20 ID:xWq7dRGl0
―――レーベ南東―――
京子「地下道にあった宝箱も回収したし、行きますかー」オー
結衣「山を超えなきゃいけないのか……」
あかり「うわぁ、大変そうだよぉ……」
京子「山ってことは魔物もちょっと変わるんだろうなー」
ちなつ「地形に加えて魔物も変わるんですか……しんどいなぁ」
京子「うわあーーー、こっちくんなーー!」ダダダダダ
おおさそりA,C「ぶーんぶーん」ブーーン
結衣「はぁっ!」ザクッ
おおさそりB「ビガッ」ブシュ
おおさそりD「ぶんしゃか」ヒュッ
ちなつ「きゃあ!?いったーーーい!!」プスッ
あかり「大丈夫ちなつちゃん!?ホイミ!」エイッ
ちなつ「ありがとうあかりちゃん!よくもやったな!」ヒャド!
おおさそりD「ビガッ」
京子「た、助けてぇーー!」ダバダバ
おおさそりC,E,F「ぶぶんぶーん」ブーーーン
結衣「なんか増えてないか!?」アレェ!?
京子「減らしたと思って安心してたらなんか増えたーー!」ウワーン
98 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:52:54.94 ID:xWq7dRGl0
京子「せいっ!」
結衣「てい!」
ホイミスライム「ホイミ!」
あかり「やあ!」
ちなつ「それ!」
ホイミスライム「ホイミ!」
京子「こいつめんどくせえ!」
結衣「決定打を浴びせないとダメか……」
ちなつ「魔法も効果薄いですし、どうしましょう」ウーン
ホイミスライム「ふっふっふ」ヒュッ
京子「いてっ!」ベシッ
結衣「厄介だな……」
ちなつ「逃げちゃいます?」
ホイミスライム「ふっふっふぐええぇ!?」スパッ
あかり「やったぁ!」ワーイ
結衣「あれ、あかり!?いつの間に後ろに回りこんだんだ!?」
ちなつ「全然気づかなかった……」ゴクリ
あかり「え?ちょっとずつ移動してたんだけどって気付かれないのも悲しいよ!?」ガーン
京子「そこで気付かれぬとは……大した奴だ……」
99 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:53:29.71 ID:xWq7dRGl0
ちなつ「あれ、あそこに何かありますよ?」
結衣「洞窟ではないみたいだけど、ちょっと行ってみようか?」
京子「だね。休めないかなー」
あかり「とりあえず洞窟の場所だけでも聞いてみようよ。すいませーん」トントン
老人「なんじゃ、旅のものかね?」ガチャ
あかり「あの、いざないの洞窟ってこの近くにあるんですか?」
老人「それならばここより北へ行った泉の直ぐ側にあるはずじゃ。……もしかして魔法の玉をお持ちかの?」
あかり「はい、もってます」
老人「そうかそうか、ついに封印が解かれるのか!よし、疲れただろうから今日はココに泊まって行きなさい」
あかり「いいんですか!?」
結衣「すいません、助かります」ペコ
京子「お世話になりまっす!」ペコ
ちなつ「ありがとうございます」ペコ
老人「なに、ゆっくりしていくといい。そうじゃ、このあたりっでちいさなメダルを拾ったのでやろう、コレも何かの縁じゃ」ホレ
あかり「わあ、ありがとうございます!」
100 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:54:03.08 ID:xWq7dRGl0
―――いざないの洞窟―――
京子「泉の近くってことは、このへんに入り口があるのかな?」
結衣「だろうな。それにしてもきれいな水だなー」
ちなつ「あ、アレじゃないですか?入り口」アレ
あかり「ホントだ、いってみよ!」トコトコ
老人「ここはいざないの洞窟じゃ。じゃが階段は石壁で封じられておる」
あかり「封印……ここで魔法の玉を使うのかな?」
老人「なんと、魔法の玉をもっているのか!?ならば壁のすぐそばで使ってみるといい」
京子「いよいよかー。ってゆーか爆発するんだっけ?」
ちなつ「確かそうだったと思いますよ」
あかり「離れてたほうがいいのかな?」
結衣「じゃあ、私がおいてすぐに戻ってくるよ」スタスタ
結衣は魔法の玉を壁に仕掛けた。
101 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:54:30.01 ID:xWq7dRGl0
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102 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:55:02.09 ID:xWq7dRGl0
結衣「すごい爆発だったな……」
京子「耳がイテェ……」キーン
ちなつ「でも、壁も壊れてますよ!」
あかり「やったぁ!先に進んでみよ!」
結衣「ああ。……ん、宝箱か」
京子「なんでこんなところに?」
ちなつ「とりあえず開けてみましょう」
あかり「んっと……あ、地図だ!」カパッ
京子「お、マジか!落ち着ける場所に行ったらじっくり見ようぜ!」ウヒョー
結衣「そうだな。……あれ、蓋の裏になにかかいてあるぞ?」
ちなつ「どれどれ……"アリアハンより旅立つものへ、この地図を与えん。汝の旅立ちに栄光あれ!"……だそうです」フムフム
あかり「つまり、誰かが用意してくれていたってこと?」
結衣「みたいだな。くれるって言うならもらっていこう」
京子「よし、じゃあ早速進軍だー!」
103 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:55:41.44 ID:xWq7dRGl0
まほうつかいA「メラー」ボワッ
まほうつかいB「メラー」ボワッ
ちなつ「ヒャド!」カチン
まほうつかいA「うわー」マケタ
あかり「メラ!」ボワッ
まほうつかいB「メラー」マケルカッ
結衣「……なんであそこは魔法合戦してるんだ?」
京子「さぁ?でもいいなー魔法、楽しそうだなー」
ちなつ「ヒャド!」カチン
まほうつかいB「ふぬあ」ヤッパマケター
結衣「あ、終わったみたいだぞ」
京子「ヒャド強いなー」
おばけありくい達『(^ω^)ペロペロ』ペロペロ
ちなつ「あれってアリクイですよね?」
京子「今までと種類違うけどアリクイだねー」
結衣「アリクイだよな。ってことは……」
おばけありくい達『』チーン
(((ですよねー)))
104 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 01:56:50.22 ID:xWq7dRGl0
アルミラージ達『きゅいきゅい』
京子「お、今度は一角ウサギの亜種か!」
あかり「紫色してるね、なんだかちょっと怖いかも……」
結衣「どの口が言うんだ……さっきのアリクイたちが瞬殺されてたし、どのくらい強いのかわからないな」ウーン
ちなつ「ひょっとしたらたいしたことないのかもしれませんね、色が変わっただけで」
アルミラージB「ムカッ」ラリホー!
あかり「ぐぅ」zzz
ちなつ「すぅ」zzz
京子「えっ」
結衣「えっ」
京子(ええぇぇーー、眠らせる魔法使ってくるのかよ!やばい、この2対4の状況はマズイ……逃げたほうがいいな)
アルミラージ達『きゅい』ジリジリ
京子「結衣!二人を連れて逃げ、」
アルミラージD「ラリホー」ポワワン
結衣「きすぅ」zzz
京子「……、……ぶるーたす」
京子は3人を掴んで全速力で逃げ出した!
しかし回りこまれてしまった!
105 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 02:03:54.49 ID:xWq7dRGl0
今日はここまでです。
結構書いたと思っていたのにロマリアまで進めていない……
ていうか飯食うだけど5レスも食うことになるとは……食事だけに
でも異世界トリップ物における食文化の差異って醍醐味だと思うんだ、趣味丸出しで申し訳ないけど
あとナジミの塔の宿の店主が書いててすごく楽しかったので、再登場もあり得るかも?フラグも一応建てたし
とりあえず次回更新でロマリアまでは行きます
次回は一週間以内を目安にします。遅くてすいません。
では、読んでくれてありがとうございました。
106 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 02:05:08.03 ID:xWq7dRGl0
おまけ
ホイミスライムは仲間を呼んだ!
結衣「何!?」
京子「仲間を呼んだのか!?」
ホイミスライム「」ドヤァ
あかり「……、……何も来ないね」アレ?
ホイミスライム「(´・ω・`)」
ちなつ「来る前にやっちゃいます?」
結衣「そうだね」チャキ
京子「どんまい」チャキ
ホイミスライム「」チョットマッテテ
京子「えー……」
あかり「しょうがないなぁ……ちょっとだけだよ?」ハァ
ホイミスライム「」アリガト
2時間後・・・
結衣「……もういいかな?いい加減飽きたんだけど」
ホイミスライム「」モウチョット!
ザパァン・・・ギギ・・・ギギギギ・・・
京子「ん?何の音だ?」
ちなつ「ついに来たんですかね」
あかり「あ、あそこに何かいるよ!」
さまようよろい(錆)「ロマリアから来ますた」ババーーン!!
結衣「……、……」
京子「……、……」
ちなつ「……、……」
あかり「……、……」
さまようよろい(錆)「ギギギ」ビショヌレ
ホイミスライム「(´;ω;`)ブワッ」
結衣「……、……あー、行ってもいいよ」
ホイミスライムは逃げ出した!
京子「私らも行こうぜー、無駄な時間食っちゃった」ゾロゾロ
さまようよろい(錆)「……、……えっ」
107 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/13(月) 02:06:08.62 ID:xWq7dRGl0
おまけ
結衣「……ん?なんだこれ?……宇宙付箋?」ハテ?
京子「結衣?どうかした?」
結衣「いや、なんでもない。ちょっと使ってみようかな……うわっ!?」ピカ
ちなつ「結衣先輩?」
あかり「何かあったの?」
結衣「い、いや、だいじょうぶだ」アセアセ
結衣(なんだこれ、ステータスみたいなのが見える……コレが宇宙付箋ってやつなのか?
あかりをみるとHPや力が数値化されてる……しかも何故か頭上にアッカリーンって出てる……。
性格まで見えるな。あかりは……やさしいひとか。確かにあかりは優しいよなぁ。
京子は……おちょうしものか。うん、納得できる……あたってるな。
ちなつちゃんはロマンチストか。うーん。まぁ当たってるのかな?
……まてよ、コレがあれば気になってた謎も解けるんじゃないのか……?)チラッ
ふくろ<タイクツデアル
結衣(よし、コレを使ってアイツを調べてみよう)ジー
ふくろ<!、ヨスンダ!
結衣「うわぁ!?」ボンッ
京子「結衣!?」
ちなつ「さっきから変ですよ、どうしたんですか?」
あかり「結衣ちゃん、大丈夫?」
結衣「あ、あぁ、大丈夫……心配ないよ」
結衣(袋を調べようとしたら壊れた……だと……?コレで真相は闇の中か……)
ふくろ<アーァ、イワンコッチャナイ
結衣(……、……一体何なんだ、あれは)
※ちなみに結衣ちゃんの性格はくろうにんです。
108 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/02/13(月) 11:00:54.72 ID:AnJD6wfBo
おつおつ
109 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2012/02/13(月) 18:20:59.39 ID:VkS13GOAO
ドラクエ3クロスオーバーはよっぽどでないと多分カンダタ前後で力尽きるのが多いから省くところとか力入れるとことか意識したほうがいいかも。完結まで見たいし頑張って欲しい。
110 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/14(火) 01:40:40.33 ID:bm7RxBEXo
アレフガルドの牢獄か。なんて微妙な場所なんだ
111 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 22:52:45.57 ID:/ae4ezwm0
こんばんは。少し時間かかってしまった……。
>>109
そうですね、その辺意識するようにします。
とりあえず完結まで頑張る予定!
では、投下します。
112 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 22:53:43.80 ID:/ae4ezwm0
「はぁっ、はぁ……あっっぶね~」
あーやばかった。マジで死ぬかと思った。
ウサギ(?)とはいえ毒々しい紫色の動物に追いかけられるってホラーだと思うんだ。
恐怖で心臓止まるかと思った。でもアイツらに息の根止められなかっただけまだマシだなぁ。
それにしても運が良かったなぁ。逃げている最中に床が落ちている部分を見つけて飛び込んだら撒くことができた。
3人も引きずりながら走ってたから全然スピードでないし、なぜか誰も起きないしで正直泣きそうだったわ。
ていうか乱暴に運んだから3人とも結構ボロボロになってるな。まぁ死ぬよりいいよね。
「どうやって上に戻ろう……って、階段あるじゃん。ラッキー」
ここは広い空間なだけで何も無いし、さっさと戻ったほうがいいだろう。
……改めて見上げてみると結構距離あるなぁ。でも空中で上手いこと体勢整えてたし、そのおかげかどうかはわからないけど着地して
もあまり足が痛くなかった。
これも遊び人だからなのだろうか。サーカスとかの曲芸師みたいなもんか。いや違うか。
でもかなりからだが柔らかかったり身軽だなって実感はあるし、そういうのの真似事とか出来なくもない気がする。今度暇な時にでも
やってみようかな。ナイフ投げとか玉乗りとか。
っていうか私はちゃんと着地したからいいとして、他の3人はヤバイなぁ。なにせ眠ってたわけだし、あの状況で3人を庇うとかも出
来なかったから実質あの高さから地面にたたきつけられたようなもんだ。
……死んでないよね?呼吸してるからセーフだよね?うん、大丈夫、多分。
113 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 22:54:32.69 ID:/ae4ezwm0
「……よし、起こそう」
起こせば良い。起きれば良い。起きなかったら……その時はその時だ、しょうがないよね。
「誰から起こすか……いたずらができるのは最初の一人だけだな」
場所が場所だからさすがに止められるだろうし、こっちとしてもさっさと全員起こしたい。またあのウサ公にあったらとんでもないこ
とになるし。だったらいたずらなんかせずに普通に起こしたほうが早いけど、そこはまぁ私の気が済まないっていうか、遊び人の性と言
うか。とにかく私にだって矜持がある!遊びたいだけだけど。
あかりは……あ、白目向いてるわ。あらやだ、大丈夫かしらこの子。さすがにこの状態の人間に何かするのは気がひけるなぁ、なんか
可哀想だから後で優しく起こしてあげよう。優しい京子様に感謝するんだぞ。
ちなつちゃんは見た感じ大きな外傷もないし大丈夫そうだ。だけど起きてるときは反応があるからいいけど眠ってる時に抱きついても
おもしろくないし、ツッコミも不在だからパスで。
「よし、ターゲットは結衣にけってー。フフフ……結衣、聞こえていたら君の生まれの不幸を呪うがいい」
まあ眠ってるから聞こえてないんですけどねー。いや、気を失ってるのか?どっちなんだろう。
じゃあ何をしようかなー。やっぱりココは基本に忠実に顔に落書きかな。あ、書くもの無いや。土でいいか。
……しかし綺麗な寝顔してるなー、幼なじみの贔屓目とか関係なしに美人だと思う。まぁ私には負けるけどな!……ツッコミ不在だと
虚しい。そもそも声に出してないけど。
にしても、半開きの口が妙に色っぽいなこいつ。あれか、半開き部なのか。それとも誘ってるのか。
よし決めた!キスで起こしてやろう!眠っている女の子をはキスで起こすものだと相場が決まっているはずだ。
別に私がしたいからするってわけではなくて、様式美とか、お約束とかそういうのもあるし、なにより結衣が誘っているような気がし
ないでもない。だからしょうがないよね。しょうがないよ、うん。不可抗力だよ。
じゃあキスを……って、近くで見るとなんかドキドキする。これはイカン。なんだか顔が熱い気がする。
いやいや違うから。これそういうのじゃないから。セクハラ、そうセクハラみたいなものだから!
「うぇへへへへ……おっと、よだれが」
よし、このノリならばいける!キッスしたい唇狙ってターゲット絞って急接き……あれ?
「……おい」
どうして黒い瞳と目があってるのは何でなんだぜ?
「……何してんだ」
「……えへっ☆」
オハヨウゴザイマス。あ、ちょ、アイアンクローはやめっ、
114 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 22:54:54.25 ID:/ae4ezwm0
京子「あいだだだだだだだ!ギブギブギブ!!」ジタバタ
結衣「人が寝てる隙に何しようとしてんだ!」ググググ
京子「ぬあああああぁぁぁぁ!!サーセンっしたァ!」イテェ!
結衣「まったく……」パッ
京子「おおぅ……た、助かった……。」ジンジン
結衣「まぁ、このくらいで許してやるか」
京子「もー、今ので私のフレッシュでキュアキュアでハートキャッチな顔が歪んだらどうしてくれるんだ!」プンスカ
結衣「なんか言ったか?」ギロリ
京子「いえ何も」
結衣(途中まではドキドキしてたのに、変な笑いしたから冗談だったのかな……って、何を考えてるんだ私は、京子のバカ!///)
京子「結衣も起きたし、残りの二人起こすかー。結衣はちなつちゃんお願いね」
結衣「ん、ああ(止めなければ良か……いやいや)」
115 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 22:55:21.96 ID:/ae4ezwm0
京子「お~い、あかりー。おきろー」ユサユサ
あかり「」
京子「あれ、起きない。あかり?あかりー?」ペチペチ
あかり「う、う~ん……」
京子「お、生きてる」
あかり「あれ、京子ちゃん……?う、頭痛い……」ズキズキ
京子「あ、コブができてる……落ちたときに打ったのかな。ドンマイ」
結衣「ほら、ちなつちゃん起きて」ユサユサ
ちなつ「うー?結衣先輩……?」ボー
結衣「大丈夫?何処か痛いとこある?」
ちなつ「いえ、特には……そっか、眠らされちゃったんだ」
結衣「何とか逃げ切れたみたいだけどね……まぁ、私も眠っちゃってたんだけど」
ちなつ「ってことは京子先輩のおかげですか……あとでお礼言わなきゃ」
結衣「そうだね。……あかりも起きたみたいだし、出発しようか」
116 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 22:56:01.28 ID:/ae4ezwm0
京子「ここ床落ちすぎだろー。なかなか先に進めないし」
結衣「迂回すればいいんだろうけど、どこがどう繋がってるのかわからないからなぁ」ウーン
ちなつ「敵もやっぱり手強いですしね……時間かけると危険ですね」チラッ
おばけありくいズ『』チーン
ちなつ「……、……アレは別として」
京子「アレ見てると、魔王がアリクイだったらなーって思うよ」
結衣「ラクそうでいいな、それ」
ちなつ「えー?魔王は美形のほうが夢ありません?」
京子「でもイケメン相手ってなんかやりづらくない?」
結衣「それに化物っぽいやつよりもよっぽど強そうだな」
ちなつ「それもそうですね……あ、扉がありますよ」
結衣「漸く先に進めた感じだね」
京子「正直今どのへんにいるのかわかんなくなってきた」
117 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 22:56:32.79 ID:/ae4ezwm0
京子「この渦巻いてるのが旅の扉?」
結衣「だと思うぞ。コレに入れば違うところへいけるはずだ」
あかり「うぅ、MPがもうほとんど無いよぅ」
ちなつ「おつかれさま、あかりちゃん」
京子「入ればいいの?っていうかコレ溺れたりしないよね?」
結衣「たぶん大丈夫だと思うぞきっと」ウン
京子「何その言い方スゲー不安なんですけど」
ちなつ「もう、ゴチャゴチャ言ってないで早く行ってくださいよ京子先輩」ハァ
結衣「そうだぞ京子。ほら行った行った」グイグイ
あかり「頑張ってね、京子ちゃん!」
京子「え、なんで!?問答無用で私!?もうちょっと話しあいとかそういうのしようよ!」
ちなつ「え……時間の無駄じゃないですかそんなの」
結衣「結局お前が行くハメになるんだからいいだろ別に」
京子「なにそれ酷い」
あかり「京子ちゃん、あかりが代わろっか?」
京子「私の見せ場を取る気か!!」クワッ!
あかり「えぇっ!?」ガーン
118 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 22:57:02.25 ID:/ae4ezwm0
結衣「はいどうぞー」グイグイ
京子「しょうがないなあ、私が先に入ればいいんだろ、入れば!!あと押すな、危ないから!」ワクワク
ちなつ「しょうがないって、さっき見せ場を取るなとかほざいてましたけどね」
京子「こまけぇこたぁいいんだよ」
あかり「んー、じゃあお願いね、京子ちゃん」
京子「わかったわかった!だから押すなよ!?絶対だぞ!?」ヨイショ
あかり「え、うん、押さないよ?」ビクッ
京子「ちっ」
あかり「えっ」
京子「よーし、いくぞー。押すんじゃないぞー……」
結衣「……、……」
京子「私のタイミングで入るからなー。だから押すなよー……」
ちなつ「……、……」
京子「絶対押すなよー……。いくぞー……よーし……よーs」
結衣「はやくいけ」ドン
あかり「あ」
<うわあああああぁぁぁぁぁぁ……
あかり「」
ちなつ「いい叫び声ですね、ナイスリアクションです」ウン
結衣「さすが京ちゃん、やるな」ウン
あかり「き、京子ちゃーーん!?」ガビーン
119 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 22:57:29.06 ID:/ae4ezwm0
<おぉーーい
ちなつ「あ、これ京子先輩の声ですね」
結衣「ホントだ。大丈夫かーー?そっちはどんな感じだーー?」
<全然平気ーー!でもドアに鍵かかってて出れないから早く来てーー!
あかり「大丈夫なんだ、よかったぁ……」ホッ
結衣「よし、じゃあ私達も行こう」ピョン
ちなつ「はーい。ほら行こ、あかりちゃん」ピョン
あかり(いいのかな、これで……まぁいいや)ピョン
120 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 22:58:00.99 ID:/ae4ezwm0
京子「お、皆来たねー」
結衣「先に落ちてもらって、なんだか忍びねぇな」
京子「構わんよ」
ちなつ「あ、ドアの向こうにすぐ階段ありますよ」
あかり「出口かな?」
結衣「今ので海渡れただろうし、そうだと思うけど」
京子「そうであって欲しいとも言う。コレ以上はさすがに体力持たないなー」
あかり「確かに……とりあえず、行ってみよっか」
121 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 22:58:43.02 ID:/ae4ezwm0
京子「外だー!あかりがうまい!!」スーハー
あかり「えぇ!?どういうこと!?」ビクッ
京子「あ、間違えた。空気がうまい!」
あかり「ひどい!変な間違いしないでよぉ!」プンプン
ちなつ「地図見てみましょう、結衣先輩!」ギュッ
結衣「そうだね、現在位置がわかるかも……あとちなつちゃん、近い、近いから」カサッ
ちなつ「まあまあ、いいじゃないですか!それで、ここはどのあたりですか?」
結衣「えーっと、ここかな。左上の大陸の下に突き出した部分」ココ
ちなつ「へぇ……っていうか、この地図なんでほとんど真っ黒なんですか?不良品?」
京子「どれどれ……あー、コレってアレじゃない?歩いたトコだけ表示される奴」
結衣「なるほどな。じゃあこっちのちゃんと表示されてる部分がさっきまでいた島か」
ちなつ「ずいぶん長い距離移動しましたね……」
京子「コレ見た限りだととりあえず北に向かえばいいのかな」
結衣「やっぱり地図があるとやりやすいな」
122 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 22:59:13.32 ID:/ae4ezwm0
―――ロマリア―――
あかり「案外近くてよかったね!」
ちなつ「魔物と会わなかったのも運が良かったね」
結衣「さて、どうする?王様に挨拶とかするべきなんだろうけど」
京子「あとは装備整えたりだねー。でもまあ、明日でいいんじゃない?疲れたし、今日はもう休みたいかも」
あかり「あかりもー……。早く休みたいなぁ」
ちなつ「宿ならあそこにありますよ。いいんじゃないですか?後回しでも」
結衣「それもそうだな。今日は宿とって休もうか」
京子「よっし!海が近いから食事が楽しみだなー」ルンルン
ちなつ「また魔物食べさせられたりして」ボソッ
京子「……いや、大丈夫。きっとおいしい魚介類を食べさせてくれるはずさ」
結衣「海にも魔物居そうだけどな」
京子「やめてよぉ!」
123 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 22:59:40.47 ID:/ae4ezwm0
ロマリア王「よくぞ来た!勇者あかねの噂は我らも聞き及んでおるぞよ」
あかり(お姉ちゃん、大丈夫かなぁ)
京子(ぞよ?)
ロマリア王「ところで頼みがあるのだが……」
あかり「頼みですか?」
ロマリア王「カンダタというものがこの城から金の冠を奪って逃げたのじゃ。
もしそれを取り戻せたのならそなたを勇者と認めよう!さあ行け、あかりよ!」
124 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 23:00:13.30 ID:/ae4ezwm0
結衣「カンダタねぇ……」
京子「城から割と貴重そうな冠盗むって結構すごくない?」
ちなつ「戦うことになったら手こずりそうですね……」
結衣「確かにな……それにしても、カンダタ……」
京子「カンダタかぁ……」
ちなつ「カンダタ……」
あかり「カンぢゃっ……カンダタ」
京子「……あかりが噛んだった」
結衣「……っく」ププッ
ちなつ「……ぷっ」クスッ
あかり「わ、笑わないでよぉ///」カァァ
京子「デデーン。船見、吉川、アウトー」デデーン
結衣「いやぁ、ごめんごめん。変な名前だなぁ、言いにくいし」
京子「よし、アウトになった二人は尻をしばくかわりに揉んであげよう」ワキワキ
ちなつ「やめてください!」ゲシッ
京子「タイキック!?」グハァ
125 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 23:00:42.81 ID:/ae4ezwm0
結衣「何処にいるのかわからないとどうしようもないし、情報収集しようか」
京子「いってぇ……ケツが割れるぅ……」サスサス
ちなつ「もともと割れてますよ」
京子「そういやそうだった」ハッ
あかり「どんな情報を集めればいいの?」
結衣「今欲しいのは近くにある町か城の位置、それとカンダタの居場所かな。手分けして聞き込みしたほうがいいかな」
ちなつ「なら私はお城の中担当しますよ。内部とか見て回りたいですし」ハイ
京子「んじゃー私は店とかそういう所で聞こうかな」
結衣「となると、私とあかりで町の人化に聞きこみかな」
あかり「うん、わかった。終わったら何処に集まるの?」
京子「宿でいいんじゃない?邪魔になるから荷物も部屋に置いてさ」
結衣「終わった人から宿に戻って待機してればいいか……京子、ちゃんとやれよ」
京子「わかってますってー」
126 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 23:01:14.66 ID:/ae4ezwm0
ちなつ「戻りましたー。……あれ、結衣先輩だけですか。二人っきりですね///」ガチャッ
あかり「あかりもいるよ!?」
ちなつ「冗談よ」
結衣「おかえり、ちなつちゃん。あとは京子だけだから、もう少し待とう」
ちなつ「遊んでなければいいですけど」
あかり「それはない……とは言い切れないなぁ」ウーン
京子「たっだいまー!」バターン!
結衣「京子、おそいz……え、なにそれ」
ちなつ「槍、ですか?何でそんなに持ってるんですか?」
京子「あぁ、これ?いやーモンスター格闘場ってとこの賭けで稼いじゃってさー」アハハ
あかり「京子ちゃんすごーい!」キラキラ
ちなつ「そうだったんですか……って、ギャンブルやってたんですか!?」
結衣「おまっ、何遊んでるんだよ!情報収集は!?」
京子「え?……あっ」ヤベッ
結衣「おい」
京子「はい」
結衣「はいじゃないが」
京子「てへぺろっ☆」
127 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 23:01:43.21 ID:/ae4ezwm0
京子「」チーン
結衣「まったく……」
ちなつ「いや、でもコレ結構な金額したんじゃないですか?」
京子「650Gだったかな、1000ちょい儲けたから……あー痛かった」ヒリヒリ
結衣「そんなに儲けてたのか……運いいなぁ」
ちなつ「そういえば、情報は集まったんですか?」
結衣「あぁ、うん。少しはね。ちなつちゃんの方はどうだった?」
ちなつ「カンダタ一味のいる場所はわかりましたよ。カザーブの西にあるシャンパーニの塔だそうです」
結衣「カザーブならここから北に行ったところにあるらしいね」
ちなつ「じゃあ、とりあえずは北に向かえばいいんですかね?」
結衣「カザーブまで行って、そこからシャンパーニの塔を目指そう。……あかりはどうだった?」
あかり「二人と同じかなぁ。あ、おばあちゃんの荷物を持ってあげたらちいさなメダルとすごろく券もらったよぉ」ニコニコ
ちなつ「すごろく券?」
あかり「危ないから持ってても使わないからって」
結衣「危険なすごろくって何なんだ?」ウーム
京子「なんだか面白そうな匂いがするぅ!」
結衣「お前は自重しろ」ビシ
京子「あい」
128 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 23:02:26.83 ID:/ae4ezwm0
あかり「でも北に行く前にもうちょっと鍛えたほうがいいかもね」
結衣「洞窟越えるのもちょっときつかったしなぁ」
京子「レベル上げってやつだな」
ちなつ「お金貯めて装備も買いたいですしね」
京子「お金はギャンブルで」
結衣「いや賭けはちょっと……」
京子「ちぇー」
ちなつ「魔物倒してればお金貯まるんだからいいじゃないですか」
京子「じゃあたまに何回かやるくらいならいい?」
結衣「節度を守れるんならな……」
京子「ぃよっし!今度皆でいこうぜ!」
あかり「ちょっと面白そうかも」
結衣「今度な、今度」
129 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 23:03:04.83 ID:/ae4ezwm0
―――ロマリア周辺―――
ポイズントード「ゲロゲロ」
京子「カエル……卵」ボソッ
ちなつ「うっ」
結衣「思い出させるな……」
京子「こいつの卵も食用になってたりするんだろうか」
あかり「う、う~ん……」
ポイズントード「オエー」ビチョッ
結衣「うわっ、なんか吐いたぞ!」サッ
あかり「えいっ」グサッ
ポイズントード「オゲェー」グハ
ちなつ「あ、草が枯れてる……毒ですかね、今の」
結衣「毒消し草もう少し買っておいたほうがいいかな」
京子「キャタピーか」
結衣「キャタピーだな」
ちなつ「キャタピーですね」
あかり「キャタピーだね」
キャタピラー「ギュー」スクルト!
京子「かたくなったね」
結衣「防御力が上がったな」
ちなつ「つぎは糸でも吐いてくるんですかね」
あかり「成長したらどんなちょうちょになるのかな」
キャタピー「グギュー」ゴロゴロ
あかり「ふぐぅ」ドゴッ
京子「ころがるだとぉ!?キャタピーのくせに生意気な!」
結衣「くそっこいつめ!あれっ、硬い!」ガッ
ちなつ「任せてください!ヒャド!」カチーン
130 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 23:03:41.05 ID:/ae4ezwm0
さまようよろい「」
結衣「な、なんか強そうだぞ」
さまようよろい「」シュパ
あかり「うひゃあっ!?」ヒョイ
京子「うわ、あんなので切られたら大惨事だぞ……女王様とお呼び!」ベシーン
ちなつ「一気に決めたほうがよさそうですね、ヒャド!」カチーン
さまようよろい「」ギロッ
京子「う、うわ、こっちきたぁ!お助けぇーーっ!」ドドドド
結衣「いいぞ京子、そのまま引きつけろ!」
ちなつ「もう一発当まで待っててください!」ムムム
京子「早くしろぉ!間に合わなくなっても知らんぞーーー!!」ダバダバ
こうもりおとこ「ケケケ」マホトーン!
あかり「……、……!」パクパク
結衣「あかり、どうした!?」
京子「なんだあかり、突然金魚のものまねして」
ちなつ「金魚とは限らないんじゃないですか?」
あかり「……っ!」ブンブン
結衣「はっ!たぁ!」シュ
京子「今度はパントマイムかな?」
ちなつ「京子先輩、もしかして……あかりちゃん、喋れないんじゃないですか?」ハッ
京子「な、なんだってーーー!?そうなのか、あかり!」
あかり「……っ!」コクコク
京子「どうなんだあかり、言ってくれないとわからないじゃないか!」
ちなつ「あかりちゃん、喋れないなら喋れないって言ってくれないとわからないよ!」
あかり「……、……!」ジタバタ
京子「うーん、困ったなぁ……」
ちなつ「京子先輩、もしかして……あかりちゃん、喋れないから何も話せないんじゃないですか?」ハッ
京子「な、なんだってーーー!?そうなのかあかり、はっきり言ってくれ!」
こうもりおとこ「ぐわー」ヤラレタ
結衣「何遊んでるんだよお前ら……」ハァ
あかり「あ、やっと喋れる」ホッ
131 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 23:04:26.39 ID:/ae4ezwm0
数日後・・・
結衣「だいぶこのあたりの敵にも慣れたし、そろそろカザーブに向かおう」
京子「ういー。あーあ、ロマリアともしばしお別れかー」
ちなつ「まぁまぁ、冠取り返したらまた戻ってくるんですから」
京子「そうなんだけどさー、カエル肉が食えないと思うと……」ホロリ
あかり「意外と美味しかったもんねぇ、あれ……」
京子「ビジュアル的には最悪だけど、味はかなりいいからなぁ」ジュルリ
結衣「こないだ塔の中でいろいろ食べたから、抵抗感薄れたなぁ」ウーン
ちなつ「ある意味いい経験になりましたよね」
京子「まぁ、カザーブにはきっともっと良い食材がいると思ってがんばろう」ウン
あかり「魔物を食材扱い……」
ちなつ「それはそれでどうなんですか……」
結衣「いいのか、それ……ん、何だアレ?」
京子「どれどれ……お?」
『すごろく場……?』
132 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 23:08:43.86 ID:/ae4ezwm0
今日はここまでです。
もうじきカンダタさんの出番です。
次回はすごろく場~カザーブあたりまでを投下したいなぁ
早ければ明日にでも、遅くとも3日以内には。
ではでは~
133 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/18(土) 23:09:18.22 ID:/ae4ezwm0
おまけ
結衣「うー……」
京子「あー……」
あかり「どうしたのかな、二人とも」
ちなつ「さぁ……なんだか元気が無いけど」
結衣「歳納先生……ゲームが、したいです……」
京子「トランプでもやるか……?」
結衣「わかってて言ってるだろ、お前……」ハァ
ちなつ「結衣先輩はゲームしたいみたいだね」
あかり「ゲーム好きだもんね、結衣ちゃん」
京子「ラムレーズン食いてぇ……」
結衣「電化製品無いからむりだろ……」
ちなつ「京子先輩はラムレーズン……」
あかり「アイスは無理だよねぇ」
京子「……、……はぁ」
結衣「……、……はぁ」
ちなつ「依存って、大変だね」
あかり「依存ってほどでもないとは思うけど……」
ちなつ「でも、ああなっちゃうのはちょっと……あぁでも、お茶は飲みたいかも」ハァ
あかり「あかりは……よくわかんないや」ウーン
134 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[sage]:2012/02/19(日) 02:52:38.58 ID:aipoR6070
乙
ドラクエの事はよく分からんけど楽しませてもらってるよ
135 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 22:58:09.10 ID:HxcXAblc0
こんばんは。ちょっと遅くなりました。
>>134
ありがとうございます。
でもそっか、ドラクエ知らない人もいるのか……その辺も考慮したほうがよさそうですね
今日は少し短め。
では、投下します。
136 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 22:59:57.15 ID:HxcXAblc0
結衣「こんな所にこんなものがあるとはな……」
ちなつ「どうします?入りますか?」
京子「いってみようぜ!面白そうじゃん!」ワクワク
あかり「すごろくってサイコロ振って進むアレだよね?」
結衣「ちなつちゃん、それ貰った時危ないからって言われたんだっけ?」
ちなつ「確かそうでしたけど……すごろくに危険なことなんてあるんでしょうか?」
京子「止まったマスにかいてあることを自分で実行するとか?」
あかり「うーん、そういう感じなのかな?」
結衣「ある程度のリスクは覚悟したほうがいいな」
ちなつ「でもそれってリスクの分何かいい物貰えるってことになるんじゃないですか?」
京子「参加にこの券が必要なんだし、何かしら景品はあると思うなぁ」
あかり「一先入ってみない?やるかどうかは後で決めるとして」
結衣「それもそうか」
京子「それじゃ、レッツゴー!」
137 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 23:00:22.69 ID:HxcXAblc0
―――第一すごろく場―――
あかり「うわぁ、すっごい豪華!」キラキラ
京子「見てみてこの像!マッチョがサイコロ持ってる!おもしれー」ケタケタ
ちなつ「いや、おもしろくは……お金かけてるなぁ、とは思いますけど」
結衣「少なくともマッチョである必要はないな。他のはサイコロだけだし」
京子「えー?」
ヒュ~~ッ ドシーーン!!
ちなつ「うわっなに!?」ビクッ
京子「親方っ!空からおっさんが!」
結衣「誰が親方だ!」
あかり「だ、大丈夫ですか!?」アタフタ
おっさん「アイヤーッまたダメだったアルよ!でもワタシ諦めないネ。いつかきっと上がってみせるアルよ!」
あかり「よかったぁ、大丈夫そう」ホッ
結衣「あの、何があったんですか?」
おっさん「ん?落とし穴から落ちただけアルよ」
ちなつ「落とし穴ですか?」キョトン
結衣「すごろくに落とし穴?」
おっさん「おっと、こうしちゃいられないアル!帰って特訓ネ!」ピュー
あかり「あ!……行っちゃった」
京子「ますます面白そう!早く行こうぜー!」ワクワク
結衣「いや、今の見て不安になったんだが……ん?」ピク
ちなつ「どうかしました、先輩?」
結衣「今こっちに何か……お、すごろく券が落ちてる」
あかり「ホントだ~。よくわかったね結衣ちゃん、結構距離あって見にくいところだったのに」
結衣「なんか最近、こういう事に鼻が効くようになったっていうのかな」ウーン
京子「盗賊っぽいスキルだなー。結構便利かも」
ちなつ「つまり結衣先輩が更に魅力的になったと」
結衣「いやその理屈はおかしい」
138 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 23:01:08.74 ID:HxcXAblc0
受付「ようこそ!旅人のすごろく場に!」
ちなつ「すごい大掛かりな設備ですね」ホヘー
あかり「すごろくってどんなことをするんですか?」
受付「当すごろく場ではどなたかお一人様だけがすごろくに参加することができます。その人自身が駒となってゲームを進めます。
サイコロを振って進み、止まったマスによって様々なイベントが発生します。ゴールすることが出来れば景品もありますよ」
ちなつ「その景品ってどんなものなんですか?」
受付「それはゴールしてからのお楽しみ、ということになっております」
結衣「自分自身が駒、か……その景品にそれだけの価値があるのかどうかだな」ウーム
京子「ハイリスクローリターンだと洒落にならないしね。でもそこまで危険なことはなさそうだけど」
受付「そうですね、魔物との戦闘と床に仕掛けられたトラップぐらいのものですかね」
ちなつ「魔物がいるんですか……しかも一人で相手しないといけないなんて」
結衣「となると、バランスの良い人が行くべきか」
京子「それだとあかりになるのかな?回復魔法も使えるし」
あかり「えっあかりが?」
結衣「券は2枚あるし、試しに行ってみてもいいんじゃないか?」
ちなつ「あかりちゃんなら、ムチ持っていけばそこまで苦戦はしないんじゃないかな?」
京子「あかりが行ってみて、戦闘がシビアじゃなかったら私も行ってみたいなぁ」
あかり「う~ん、じゃあ行ってみようかな?」
受付「ではすごろく券を1枚いただきます。ココではサイコロを10回振ることができます。頑張ってくださいね」
139 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 23:01:47.54 ID:HxcXAblc0
あかり「えいっ」コロコロ
結衣「順調だな」
ちなつ「宝箱スルーしちゃいましたね。あ、右から行くみたいですよ」
京子「あっちのほうがいいマスあるからねぇ」
結衣「取れるといいけどな。お、店に止まった」
ちなつ「こんな所にもお店あるんですね」
京子「外と売り物違うのかな?」
結衣「違うんじゃないか?あってもそのマスに止まれるとは限らないし、いいもの売ってるかも」
京子「あー、そだね」
ちなつ「ドレス持って出てきましたね」
京子「おー、アレ結構可愛いかも」
結衣「人数分持ってるのかな」
ちなつ「みたいですね。私もアレなら装備できそうです」
京子「ちなちゅは装備できる防具少ないから大変だもんね」
ちなつ「ちなちゅ言うな。あ、でもあかりちゃんってアレよりは鎧装備してたほうがいいんじゃないですかね」
結衣「あー……まぁ、おそろいだからいいんじゃない?」
京子「それよりドレス着た遊び人ってどうよ?」ウーム
ちなつ「遊び人って言うよりキャバ嬢とかのお水の人っぽいですね」
京子「あ、やっぱし?」
140 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 23:02:13.55 ID:HxcXAblc0
あかり「うぅーっ……それぇ!」コロコロ
京子「あ、また宝箱スルーした」アチャー
結衣「でもタンスのマスに止まったぞ……開けるかどうかで凄い悩んでるな」
京子「開けないで行っちゃったな。もったいねー」アーァ
ちなつ「ちなみに京子先輩ならどうしてました?」
京子「開けるね。そりゃもう迷うこと無く開けるね!」
結衣「まぁああいうところにあったら開けちゃうよなぁ」ウン
ちなつ「私も迷いはしても結局は開けちゃいそうです」
京子「だよねー。あ、モンスターマスに止まった」
結衣「魔法使い4体か。一人だと結構キツイんじゃないか」
ちなつ「メラ連発されてますね。あかりちゃん燃やされてます」
京子「あかりのお団子がアフロみたいになっちゃってる」ウワァ
結衣「ツインテールならぬツインアフロだな」
ちなつ「前衛的すぎますね……あ、勝ったみたいですよ」
京子「めっちゃ焦げてる……かなりボロボロだね」
結衣「ホイミ使えるから大丈夫だろ。あ、髪も元に戻った」
京子「せっかく存在感出せてたのに」
ちなつ「あれは個性的すぎてさすがにノーサンキューだと思いますよ」
結衣「アフロはちょっとなぁ……最後の宝箱も取れなかったか」
京子「結局一個も宝箱取れなかったなぁ」
ちなつ「ゴールできればいいじゃないですか。もう届く位置に居ますし」
結衣「落とし穴もあるのが怖いな……」
141 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 23:02:50.56 ID:HxcXAblc0
あかり「いっけぇ!」コロコロ
京子「お、行ったかな?」
結衣「ダメっぽいな。丁度じゃないとゴールできないみたいだ」
ちなつ「まぁ、すごろくですもんね。落ちなかっただけマシです」
京子「あと何回転がせるのかな?」
結衣「えーっと……あと2回かな?」
京子「あと2回だけか……厳しいな」
ちなつ「あの位置だとゴールから戻されて落とし穴もありますね」
京子「3分の1の確率で落ちるのか……、……おぉー」
結衣「次で1が出ればゴールだな」
ちなつ「でもこういう時に限って1って出てくれませんよね」
京子「ゴールできるかどうか賭けない?私はできないに50G賭けるよ!」
ちなつ「不謹慎ですね……じゃあ、願望も込めてできるに50Gで」
結衣「これ京子に有利すぎないか?……大穴狙いで落ちるに100G」
京子「落とし穴だけにってか。そもそもゴールと確率同じだから大穴でもなんでもないけどね」
ちなつ「じゃあ京子先輩は外したらビンタの刑でいいですね?」
結衣「いいんじゃない?」
京子「よくねーよ!ていうか落ちたら私も当たりじゃないの?」
結衣「いや、せっかくだから分けて考えよう。そうでなきゃ確率高すぎるだろ」
京子「えー……まぁそれでも3分の2だからまぁいいか」
ちなつ「あ、サイコロ振りましたよ」
<ひゃああぁぁぁぁぁ~~……
ちなつ「落ちちゃった」
京子「あかりのバカー!なんでよりによって落ちるんだよー!」ウガー
結衣「あかりに文句行ってもしょうがないだろ。とりあえず賭けは私の勝ちだな」
ちなつ「あーあ、ゴール出来なかったかぁ。あかりちゃん迎えに行きましょっか」
142 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 23:03:23.55 ID:HxcXAblc0
あかり「ごめんねぇ、ゴール出来なかったよぉ」ショボン
京子「どんまい、あかり」ポン
ちなつ「結構いいところまで行ってたよ」
結衣「惜しかったな」
あかり「もうちょっとだったのになぁ……あ、そういえばこんなモノ買ったよ!」ピラッ
京子「おーコレがさっき買ってたドレスかー」
ちなつ「あ、これ結構防具としても優秀ですよ」サワサワ
結衣「やっぱこういうとこのだと少し良い物がおいてるのかな」
あかり「人数分買えたから皆で着ようね!」
ちなつ「早速着てみようかな……うん、良い感じ」
京子「おぉー、かわいいぞちなちゅー!」ダキッ
ちなつ「ちょ、やめてくださいよ!あっそうだ、結衣先輩も着てみてくださいよ!」バシバシ
結衣「え、じゃあ合わせて見るだけ……」ピラ
ちなつ「キャーッ!ドレス姿の結衣先輩も素敵ですぅ!///」
結衣「そ、そうかな……」テレッ
京子「何なら嫁に来てくれてもいいんだよ?」
結衣「遠慮します」
京子「照れるなよぅ結衣にゃん」スリスリ
結衣「何処触ってんだ!」ベシ
京子「って!」アウチ
あかり「ゴール出来なかったけど、どうする?誰かやる?」
京子「あ、わたしやりたーい!」ハイ!
ちなつ「京子先輩やるんですか?確かにモンスターマス踏まなければ何とかなりそうですけど」
結衣「ギャンブル強いみたいだし、割りといいセンいくかもな」
あかり「あ、じゃあ一応ムチ持っていったほうがいいよね。はいコレ」ハイ
京子「うっし!じゃあいってきまーす!」テテテ
143 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 23:03:54.25 ID:HxcXAblc0
京子「華麗に登場!」コロコロ
結衣「大丈夫かな、京子」
ちなつ「戦闘中転んだり、唐突に眠ったりしますから心配ですね」ウーン
結衣「まぁ、あれで逞しいところもあるからなんとか……」
あかり「京子ちゃんも右から行くみたいだね」
結衣「宝狙いだろうな、あいつも。最初のやつスルーしちゃったけど」
ちなつ「サイコロ振る回数が一回増えましたね」
結衣「でもゴールまであまり距離ないからあまり意味ない気もするな……?マスに止まったけど、あれはどうなるんだ?」
あかり「何が起きるのかわからないんじゃないかな?あかりはあそこに止まらなかったからよくわからないけど」
ちなつ「そんな感じじゃない?……振り出しに戻されましたね」
結衣「回数的には1回減った状態でスタートってことか」
ちなつ「1回くらいならまだ大丈夫ですね。……結局最初の宝箱は取れませんでしたね」
結衣「意外と取れないもんだなぁ」ウーン
あかり「なんだか自分でやるより見てるほうが楽しいかも」
144 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 23:04:34.14 ID:HxcXAblc0
京子「カレーに豆乳!」コロコロ
ちなつ「それにしても、すごろくってなんだか懐かしいですね」
あかり「あ、わかるかも。子供の頃はよくやってたなぁ」
結衣「私はテレビゲームのほうが多かったかな……」ウーン
ちなつ「そうなんですか?」
結衣「うん。だからあまり記憶に残ってないかな……京子が自作した奴は記憶に新しいけどね」
ちなつ「あぁ、あれですか。アレはちょっと微妙でしたね」
あかり「そうかなぁ?あかりは結構楽しめたけど」
結衣「すごろく自体は別にいいんだけど、変なマスが多かったからなぁ」
ちなつ「子供の頃ってああいうふうに自分何か作ったりしませんでした?」
あかり「ノートにすごろくとか迷路を自分で作ったりしたよね」
ちなつ「そうそう。他の人が作ったもので一緒に遊んだりとかね」
結衣「作った覚えはないけど、他の人のをやらせてもらたことならあるなぁ」
ちなつ「いまでも楽しめますし、そう考えるとすごろくって馬鹿にできないものですね」
あかり「そうだねー。……あれ、京子ちゃんがなんかすごくはしゃいでるよ?」
ちなつ「見てなかったから何であんなに飛び跳ねてるのかわからない……っていうか、ちょっと馬鹿っぽいかも」
あかり「う~ん……否定出来ない……」ウーン
結衣(不覚にもちょっと可愛いと思ってしまった)
145 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 23:05:43.26 ID:HxcXAblc0
京子「はいだらー!」コロコロ
あかり「そうだ、今度みんなですごろくで遊ばない?」
結衣「いいかもな。こういう施設があるってことはすごろく自体もあるってことだし」
ちなつ「お店とか見たら売ってるかもしれませんね」
結衣「むしろテレビゲームとかがない分ボードゲームは種類多そうだね」
あかり「人生ゲームとか?」
ちなつ「人生ゲームはダメ!」クワッ
あかり「なんで!?」ガーン
ちなつ(結婚イベントとかないわー、マジないわー)
<ドン ドドン ドンドン ワーイヤッター!
結衣「そういうのもだし、ゲームブックとか、もしかしたらTRPGもあるかもね」
あかり「ゲームブックとかTRPGって?」キョトン
結衣「ゲームみたいに遊ぶ本とか、紙とかサイコロだけでルールに沿って遊ぶものかな」
ちなつ「そういうのが売ってるのって、やっぱりロマリアとかの大きい街ですかね?」
結衣「村は村でその地域ならではの遊びとかあるかもしれないし、探してみるのもいいかもね」
あかり「おもしろそー。買って宿で寝る前に遊びたいね!」
ちなつ「それいいかも。にしても、退屈が敵なのは万国共通ですね」
結衣「暇ってある意味では地獄だしね。……あれ、京子が居ない」キョロキョロ
ちなつ「見当たりませんね、落とし穴にでも落ちたんでしょうか」
あかり「いつの間に……取り敢えず、迎えに行こっか」
146 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 23:06:11.25 ID:HxcXAblc0
結衣「いたいた。おーい、京子ー!」オーイ
京子「あ、結衣ー!見たか私の勇姿!」フフン
結衣「え?ああうん、見てた見てた」ウン
ちなつ「いやー惜しかったですね、先輩!」ウン
あかり「ドンマイだよ、京子ちゃん!」ウン
京子「え?」
結衣「ん?」
ちなつ「へ?」
あかり「あれ?」
京子「……おい、お前ら見てなかっただろ」ジトー
結衣「いやいや決してそんなことはなきにしもあらず」
ちなつ「見てたような見てなかったような」
あかり「え、えーっと……」アハハ
京子「ちくしょー!なんだよせっかくゴールしたっていうのに!」ムキー!
結衣「あ、ゴールしてたの?」
ちなつ「おめでとーございまーす」
京子「白々しいよ!せめて"京子先輩すごいですぅ!"とかもオプションで付けてよ!」
あかり「ゴールおめでとう!すごいよ京子ちゃん!」ワーイ
京子「あかりに褒められてもなぁ」
あかり「えぇ!?」ガーン
147 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 23:06:44.93 ID:HxcXAblc0
結衣「で、景品は何貰ったんだ」
京子「結衣の対応がクール過ぎる件」
結衣「気のせいだろ」
京子「ぐぬぬ……。ほら、これ。あとこれ、宝箱にあった奴」
結衣「鋼の剣とブーメランか……って、宝箱のマスにとまれたのか」ヘー
ちなつ「あの馬鹿みたいにはしゃいでたのはどういうことだったんですね」フム
京子「馬鹿みたいって言った!?っていうかその辺りから既に見てなかったのか!道理で反応薄いと思ったよ!」バンバン
あかり「まあまあ京子ちゃん、落ち着いて」
京子「お前も同罪じゃあかりー!」ワッシワッシ
あかり「きゃあぁ!?お団子が崩れるー!」ボサボサ
ちなつ「ああもう、何やってんですか京子先輩!」グイッ
あかり「わっ、……ありがとう、ちなつちゃん」タスカッタ
京子「だってぇ~」
結衣「ほら京子、イイコイイコ」ナデナデ
京子「……、……お、おう///」テレリ
ちなつ(ぐぬぬ)
148 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 23:07:24.32 ID:HxcXAblc0
結衣「それにしても、結構時間かかったな……」
ちなつ「でもゴールできてよかったですね」
結衣「武器防具もいいのが手に入ったし、無駄じゃなかったね」
京子「ああいうのって他にもあるのかな?」
あかり「うーん、あかりは他にもあると思うなぁ」
結衣「すごろく券さえあればできるし、他にもあるならやっておくべきだな」
ちなつ「問題はその券が手に入りにくいってことなんですよね」
京子「だねー。店とかで売ってればいいんだけど」
結衣「まぁ、その辺は言っててもしょうがないだろ」
あかり「陽が落ちる前にカザーブに着けるかな?」
結衣「微妙なところだな……とりあえず、先を急ごう」
149 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 23:11:04.23 ID:HxcXAblc0
今日はここまでです。
すごろくの話を書こうとしたらすごろく場で駄弁る話になってしまった。
そしてカザーブにまだ着いていないという体たらく……
ペース遅いけど頑張って進めていきます。
次回はまた週末辺りに。では。
150 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/02/21(火) 23:11:47.33 ID:HxcXAblc0
おまけ
京子「結衣ー」
結衣「ん?どうした、京子」
京子「おなかへったなー」
結衣「なにか買うか?」
京子「……おなかへったなー」チラッ
結衣「……なんだよ、はっきり言え」
京子「いや、最近結衣の手料理食べてないなーと思ってさ」
結衣「そうだったか?」
京子「店で食べたりパンとか保存食ばっかでさー、結衣の味に飢えてるわけよ」
結衣「そう言われても、さすがに宿の厨房借りたりはなぁ」ウーン
京子「あー……そっかぁ、そうだよな」ショボン
結衣「……、……いや、何とかしてみるよ」
京子「え、ほんと!?ぃよっしゃぁーー!!」ヤッター!
結衣「現金だなぁ。そんなにうれしいものか?」クスッ
京子「あったりまえじゃん!いやー結衣の料理が食えるなんて幸せだなぁ、毎日でも食いたいくらいだよ!」ウンウン
結衣「……そ、そっか」
京子「?」
151 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/02/26(日) 20:45:09.01 ID:XX8UAgJro
週末
152 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長野県)
[sage]:2012/03/03(土) 16:55:48.28 ID:5tYpD1QWo
待ってる
153 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(群馬県)
[sage]:2012/03/03(土) 19:12:47.30 ID:RTQW9h4fo
まだかなまだかな
154 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:40:23.53 ID:8MubHr+/0
こんばんは。投下しに来ました。
予定よりも1週間遅れてしまってますね、申し訳ないです。
ちょっとゴタゴタしてたけど、おさまったのでこれからはペース上げてきます。
量は遅かった割にはいつもと同じくらいかも
では、投下します。
155 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:41:30.28 ID:8MubHr+/0
―――カザーブ周辺―――
京子「うわっ腐乱犬!?」ビクッ
結衣「その言い方だと継ぎ接ぎの怪物を思い浮かべるな……」
アニマルゾンビ「(U^ω^)わんわんお!」
ちなつ「うぅ、目玉が飛び出てる……」オエッ
あかり「ちょっと近づきたくないかも……」ウゥ
京子「近づけないなら!新兵器ブーメランをくらえ!!」ブン
アニマルゾンビ「ギャイン!」ブシャァ
京子「へっへっへ……どんなもn、うおわぁ!?」ヒョイッ
結衣「うわぁ!オイコラ京子、ブーメランちゃんとキャッチしろよ!」アブネェ
京子「いや、だって、腐肉付着してて触りたくなかったんだもん……」
あかり「魔法使ったほうがいいかな……それっ!」メラ!
ちなつ「汚物は消毒だーー!」ギラ!
結衣(ナイスだけど、掛け声どうにかならないかな)
あかり「あふぅ」ビクンビクン
京子「あぁ、あかりがマヒった!」
キラービー『ぶーんぶーん』ワラワラ
結衣「数が多いな……」
ちなつ「墜ちろ!蚊蜻蛉!」ギラ!
結衣(なんか燃やすの楽しんでないか)
京子「おりゃ!……ブーメランと槍の使い分けはイケるな」ウン
キラービー『ビガッ』ブシャァ
結衣「マヒには満月草だっけか……たしか買っておいたよな」ゴソゴソ
156 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:42:23.00 ID:8MubHr+/0
京子「」ジュルリ
ちなつ「カニですね」
あかり「おっきいハサミだね」
結衣「挟まれたらやばそうだな……京子、よだれよだれ」
京子「……、……はっ、ちょっと意識飛んでたわ」ゴシゴシ
ぐんたいガニ「ブクブク」カサカサ
あかり「横歩きしかできないだろうし、当たらなければ大丈夫かな?」
ちなつ「でも硬そうじゃない?とりあえず焼いとく?」ワクワク
結衣(ギラ覚えてからのちなつちゃんがなんか怖い)
京子「焼く……カニの丸焼きか……」ジュルリ
結衣「お前はしっかりしろ」ハァ
ちなつ「焼きますねー」ギラ!
ぐんたいガニ「ぬわーっ」メラメラ
あかり「焼いちゃった……あれ、なんかいい香りが」クンクン
結衣「匂い嗅いでるとカニ食べたくなるなぁ……あ、消えた」クンクン
京子「カニが近くに出る村ならカニ料理があるはず!さっさといこうぜ!」
ちなつ「少し疲れましたし、早く村に行くのには同意ですね」
結衣「そうなんだけどなぁ……流石に山の中じゃ移動も制限されるし」ハァ
あかり「足がパンパンになってきたよぉ……」
157 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:42:53.61 ID:8MubHr+/0
―――カザーブ―――
ちなつ「や、やっとついたぁ……」ハァハァ
結衣「最悪だ……やっぱりこの村、山に囲まれてるよ」
あかり「さっきの山から見た景色は、気のせいなんかじゃなかったんだね……」
京子「ってことは、シャンパーニに行くには山超えるのか。うわぁーだるいなぁー」ウワァ
ちなつ「この辺りの魔物狩るのにも、山歩かないといけないですもんね」
結衣「というかこの村から何処に行くにしても山を超える必要があるな」
京子「このままでは足だけマッチョになってしまう……あかりぃ~おぶってくれぃ」
あかり「うえぇ!?さ、さすがにちょっと厳しいかな……」
京子「大丈夫、足だけマッチョなあかりでも友達であることにかわりはないから!」キラン
あかり「やらないからね!?」
結衣「何でもいいから宿を探そう。もうクタクタだ……」ハァ
ちなつ「早く休憩したいですね……」ハァ
京子「じゃあ宿とって、休憩したらカニ料理出してくれる店行こう!」
結衣「宿の食事じゃダメなのか?」
京子「どうせならカニをがっつり食いたいじゃん?ここだとカニあまり高くないし」
ちなつ「あー、たまにはいいですねぇ。カニをがっつり食べるのも」
あかり「カニなんてめったに食べれないもんねぇ」
結衣「そういや一人暮らししてから食った記憶ないな……よし、じゃあそうしようか」ウン
158 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:43:35.23 ID:8MubHr+/0
京子(カニうめぇ)モシャモシャ
結衣(身がしっかりしてるな)ムシャムシャ
あかり(カニさん美味しいよぉ)ムグムグ
ちなつ(あー最高……それにしても、)モグモグ
シーン・・・
ちなつ(何で誰も喋らないんだろう……)パクッ
あかり(味はいいのに、会話がないよぉ……)ング
結衣(おかしいな……料理が来るまでは騒がしかったくらいなのに)モグモグ
京子(うめぇうめぇ)パキッムシャムシャ
結衣(京子もあんな調子だし……)
あかり(殻をとって食べるという工程に集中しちゃってる……)パクッ
ちなつ(まあ、これもカニの醍醐味といえ無くもないけど)
京子(鍋も出汁が効いてて堪らん)ベキッ
結衣(というか何でこんなでかいカニなのに殻残ってるんだ)
ちなつ(料理しづらくないの?)
あかり(ナベとかおっきいなぁ……ぐんたいガニ用なのかな)
京子(ふー食った。少し箸を休め……え、何でこんな静かなの?)フゥ
159 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:44:06.99 ID:8MubHr+/0
京子「あのさー」
結衣「ん?あぁ、なんだ?」ピクッ
あかり(やった!ついに会話が!)
ちなつ(カニは無言で食べる派じゃないんですね、安心しました京子先輩!)
京子「わたしらがカニ倒しても死体残らないわけじゃん?」モシャモシャ
結衣「それがどうした?」
京子「んー、なんかもったいないなーって」
ちなつ「もったいない……ですか?」キョトン
あかり「そうかなぁ……」ンー
京子「むぐむぐ、例えばさ、私たちが弱らせたのを誰か他の人にトドメさしてもらえばカニが食えるんじゃないかなーと。
そしたら、んぐっ、経験積めるし売ってお金にできるしカニも食えるしで皆ハッピーになれるんじゃないかなーと。
カニ売ったほうが収入高いならこれはなかなかにいい案なんじゃないかなーと思うわけですよもぐもぐ」パクパク
結衣「……いや、何もこの辺りにカニしか居ないわけじゃないし、危険も付きまとうからリスク高くないか?」
ちなつ「他の冒険者と組むにしても人数多すぎると却って危険かもしれませんしねぇ」ウーン
あかり「カニを持ち帰るとなると、結構時間と労力が必要になっちゃうんじゃないかな」
京子「あー、それもそっか……カニ持って帰るのも面倒だよなー、でかいし。残念だー」ハァ
結衣「こうやって店で食べられるからいいだろ。それにカニばっか食ってても飽きるだろうし」
京子「カニに飽きるだなんてそんなことあるはずが……エビ食いてぇな」モグモグ
結衣「ちょっと飽きてきてんじゃねぇか」
京子「いやいやそんな」
160 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:44:50.90 ID:8MubHr+/0
ちなつ「そういえば小耳に挟んだんですけど、だいぶ前から村人全員が眠ってる村があるそうですよ。それもこの村の近くだそうで」
あかり「みんなおねぼうさんなのかな?」
結衣「そういうことじゃないと思うぞ、あかり」
京子「なになに、細菌テロかなんか仕掛けられたの?」
ちなつ「いや、そんなテロ的なものじゃないと思いますけど……。なんか、エルフを怒らせたからだー、とか言ってましたね」
京子「エルフだとぅ!!」ガタン!
結衣「何興奮してんだ」
京子「だって、エルフじゃぞ!エルフですぞ!」ワクワク
あかり「えーっと、エルフって耳のとんがってるファンタジーな人達のことだよね?」
結衣「うーん、そういう解釈で間違いないとは思うけど……」
京子「やっべぇよコレマジっべーわ、カンタダとかほっといて先に会いに行くべきでしょ」
ちなつ「冗談交じりで会話してたみたいなので、信憑性は薄いと思いますよ?」
あかり「でも、本当にいるなら会ってみたいかなぁ」
結衣「仮にいたとして、村全体を眠らせてるってことはあんまり友好的ではなさそうだよなぁ……」
京子「えぇー……耳とか愛でたかったなぁ」
結衣「わからなくもないけど、まずは金の冠をどうにかしないとな」
京子「いっそあかりのステルス機能を利用して冠だけ持ってくればいいんじゃね?」
あかり「あかりにそんな機能ないよ!?」
161 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:45:21.65 ID:8MubHr+/0
ちなつ「なんにせよしばらくはココに滞在ですね」ムグムグ
京子「カニがたくさん食べられるよ!やったね結衣にゃん!」
結衣「流石に飽きるだろ……肉も食いたいしなぁ」ムシャムシャ
あかり(カニの殻を取って、っと)パキパキ
京子「え゛、この辺で肉って言ったらアニマルゾンビくらいしか居ないよ?」ウエェ
ちなつ「腐ってるじゃないですか!食事中に変なこと言わないでくださいよ、もう」
結衣「何で魔物以外の肉を選択肢から外してんだよ……牛とか豚とかいるだろ」ハァ
京子「いやぁ未知の食材に心惹かれてしまいまして……、おっ」
あかり「やっと剥けたぁ。いただきまー」
京子「あざぁーっす!」ヒョイパク
あかり「あぁー!?京子ちゃん酷い!」
京子「まだあるんだし気にするなって……それより、あかり」ガシッ
あかり「う、な、なにかな?っていうか顔近いよ……///」カアァ
京子「……、……」ジー
あかり「……うぅぅ///」モジモジ
京子「……ごちそうさま」
あかり「え?……あれ、あかりのカニさんが全部なくなってる!?なんでぇ!?」ガーン
ちなつ「ふぇ?」モゴモゴ
あかり「ちなつちゃんのほっぺがハムスターみたいになってる!?」
京子「いぇーい」パチン
ちなつ「ふぇーい」パチン
あかり「せっかく剥いたのにぃ!」プンプン
ちなつ「ゴクン……ねぇ、あかりちゃん」
あかり「むっ、なにかな?」ムスゥ
ちなつ「あかりちゃんの剥いたカニは美味しいから、いつも私のために剥いて欲しい」キリッ
あかり「え、そんな……照れるよぉ///」モジモジ
結衣「それでいいのか」
京子「あかりはチョロイなぁ」
162 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:45:52.44 ID:8MubHr+/0
京子「あー食った食った」ポンポン
結衣「かなり贅沢な食事だった気がするけど、あまりお金かかってないなぁ」
あかり「あかりも大満足だよぉ」
ちなつ「カニが安いっていいですね……ルーラもあかりちゃんが覚えましたし、たまにはカザーブに来ましょう」
結衣「いいこいいこ」ナデナデ
あかり「えへへ……」
京子「あぁー腹一杯になったらすごく眠くなってきたな」
ちなつ「今日はたくさん歩きましたもんね……」
結衣「今日はよく寝れそうだ」フワァ
あかり「筋肉痛になってないといいけど……」
163 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:46:45.35 ID:8MubHr+/0
―――シャンパーニの塔―――
京子「何でこんな所に塔があるんだ」
結衣「こんなに人里離れたところにあったら管理も大変だろうに……」
ちなつ「だからこそ盗賊なんかが住み着くわけですね」
あかり「でも魔物もたくさんいるのに、よくこんな所に住めるよね」
結衣「その辺はまぁ、コレ一応ゲームだし……」
ちなつ「ゲームにしては痛みとかリアルですけどねー……何回泣いた事か」ホロリ
京子「その辺もうちょい融通聞かせて欲しいよねーマジで」ハァ
結衣「そういえば今回は相手も人間だな……」
京子「あー……まぁ、殺さなきゃいいっしょ」ウン
あかり「軽っ!?」
ちなつ「相手犯罪者ですし、多少はボロボロにしても……こっちも痛い思いはしてますし」
あかり「そういうものかなぁ」
結衣「そういうもんだろ。放っておいたら何するかわからないし」
京子「そーそー。コレも平和のためだよん」
あかり「うーん、こらしめるくらいはしてもいいのかな?」ウーン
京子「幸い、こっちは結衣の悪癖が発動してだいぶ強くなったからね」
結衣「悪癖言うな。強くなるのに越したことはないだろ」
ちなつ「楽に勝てるならそれが一番ですしね」
164 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:47:38.32 ID:8MubHr+/0
京子「この塔欠陥構造ってレベルじゃなくない?壁がないんですけど!」ヒイィ
結衣「落ちたらアウトだろコレ……気をつけて進まないとな」
ちなつ「しかも敵が多いから厄介ですね!」
ギズモ「モコモコ」メラ!
あかり「あっつぃ!?こんのぉ!」ズバッ
京子「あれ口からメラ出したけど自分の体に引火しないのかな」
結衣「シュールすぎるだろそれ」
ちなつ「今度出たら燃やしてみます?」
結衣「いや、ほんとに引火して火の玉状態で突っ込んでこられても困るしやめとこう」
京子「下手したら爆発したりしてね。吹っ飛ばされて落ちるのはやだなぁ」
ちなつ「うわっ……さすがにそれはないと思いたいですね」ウワァ
あかり「う~ん、風が強くて動きにくいなぁ」
結衣「ほんと、何で壁がないんだか……あまり端の方にいかないようにしよう」
京子「こういうとこだと、飛んでる奴は厄介だね」
ちなつ「魔法も出来れば温存したいですし……先輩のブーメランは?」
京子「こんな所で投げて下に落ちちゃったら回収できないしなぁ……結衣のチェーンクロス頼みかな」
結衣「あぁ、できるだけ撃ち落としてみるよ」
165 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:48:13.01 ID:8MubHr+/0
京子「うぉ、すっげぇ毒々しい色した芋虫が!」ヒィィ
結衣「芋虫ってサイズじゃないけどな……くるぞ!」スチャ
毒イモムシ「オゲエエェェェ」モワーン
あかり「ひゃあ、なにこれ!?うぐっくるしい……」ウググ
ちなつ「毒!?あかりちゃん、毒消し草飲んで!」ハイ
あかり「あ、ありがと……うぅ、厄介な相手かも」
結衣「さっさと倒したほうがよさそうだ……京子、危ない!」
毒イモムシ「ウギョギョ」ゴロゴロ
京子「転がってきた!?あっぶねぇ!!」ヒョイッ
毒イモムシ「!?」ゴロゴロゴロ
ヒュ~~~~~…………
京子「……、……落ちてった」
あかり「こんなところで転がるから……」
結衣「可哀想に……」
ちなつ「京子先輩が避けちゃうから……」
京子「え、私のせい!?私悪くなくね!?」ガーン
おばけキノコ「ケケケ」ブハァー
京子「あぁ、香ばしいキノコの香りがっ!たまんねぇz……すぴー」zzz
ちなつ「さっき毒吐かれたばっかりなのに何やってんですか!?」
あかり「えい!っと、この胞子も危ないよね」ズバ!
結衣「はっ!……よし、倒したしさっさとこの馬鹿起こすか」ベシン!
ちなつ「ひっぱたきますか?」
あかり「乱暴なのはちょっと……普通に起こしたほうが」ウーン
結衣「よし、じゃあ間を取ろう」ウン
京子「ぐおー」zzz
結衣「……今夜が山田ぁ」ボソッ
京子「」ブフゥ
デデーン 歳納 アウトー
166 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:48:57.96 ID:8MubHr+/0
京子「ケツいってぇ」ヒリヒリ
結衣「そうか。私もしばいた手が痛いよ」
京子「手のひらでケツスパンキングされるとは思わなんだ……まさか、結衣はそういうプレイg」
結衣「なんだ、今度はこのムチでしばいて欲しいのか」グッ
京子「ひぃっ、すいませんでしたぁ!」ゲザァ
ちなつ「なにやってんですか……あれ、だれかいますよ」
子分A「おいっ!変な奴らが来たぞ!」
子分B「よし、お頭に知らせに行こう!」ダバダバ
あかり「いまのが盗賊みたいだね」
京子「変な奴らとか言われた……失礼しちゃうよまったくもう!」プンプン
結衣「そりゃあ土下座してる奴がいたら変な目で見られるだろ」
ちなつ「上の階に逃げましたよ」
結衣「袋の鼠だな……よし、追いかけよう。油断するなよ」
京子「さっさと冠取り返してミッションコンプリートだ!」
ちなつ「とりあえず薬草使ってから行きましょ」
167 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:49:29.28 ID:8MubHr+/0
カンダタ「はーっはっはっは!よくココまで来られたなぁ、褒めてやるぜ!」
結衣「……、……うわぁ」
京子「……、……これはちょっと、無いわ……」
ちなつ「……お近づきになりたくないレベルですね」
あかり「へ、変態さんだよぉ!」アワアワ
子分A「あぁ!?お頭の何処が変態だってんだ!!」
子分B「何もおかしなところなんざねーだろうが!!」
カンダタ(変態とか言われてちょっとゾクゾクしちまった)
結衣「いや、その格好は十分変態だろ」
京子「覆面、マント、パンツ、靴……コレしかつけてない奴は普通に変態だよね」
ちなつ「ファッションにしても前衛的すぎますね」
あかり「マントの意味がわからない……寒いなら服着ればいいのに」
子分A「て、てめぇらお頭ディスってんのかコラァ!!」
子分C「変な格好してるからってなめてんじゃねぇぞオラァ!!」
カンダタ「誰が変な格好だ!」ゴスッ
子分C「あべし!」
子分B「どうだてめぇら!お頭は無自覚なんだぞ!どうだ怖いかぁ!!」
結衣「うん、怖いわ」
京子「あぁはなりたくないなぁ」
カンダタ「オメェもうるせぇぞ!ふん、オレ様を捕まえることは誰にもできん!さらばだ!」ガチャコン
ガパッ ヒュ~~ ドシーン!
カンダタ「わーっはっはっはっはっは!!」
168 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:50:01.83 ID:8MubHr+/0
結衣「いたたたた……くそっ落とし穴か」
京子「せこい手使うなぁまったく」
ちなつ「外見も汚けりゃ内面まで汚いですね」
あかり「生理的に受け付けないかも……」
京子「うお、あかりにココまで言わせるって相当だなアイツ」ウワァ
あかり「だってぇ……」
結衣「一つ下の階に落とされただけだし、急いで戻ろう!」ダダッ
ちなつ「あれ?いませんよ!?」
結衣「ちっ逃げられたか……でも何処から?」
あかり「あ!あそこから降りたんじゃない?」
京子「よっしゃ!逃してなるものかー!」ピョイン
ちなつ「ためらわずに行った!?」
結衣「こうしちゃいられない!私たちも急ごう!」ピョイン
ちなつ「ああもう!逃げるなんて面倒な奴らですねぇ!」ピョイン
あかり「け、怪我しませんように!」ピョイン
169 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:50:57.95 ID:8MubHr+/0
カンダタ「ちっ……ココまで追ってくるなんて、面倒な奴らだな」
京子「それはこっちのセリフだ変態!」
結衣「さっさと冠返せ変態!」
カンダタ「誰が変態だコラァ!なめてんじゃねぇぞ!」ウガー!
子分A「俺達に逆らったらどうなるかわかってんだろうなぁ!」
子分C「お頭の欲望のはけ口にされても知らねぇぞ!」
カンダタ「お前は黙ってろ!」ゴスッ
ちなつ「スクルト」ビュイン!
あかり「や、やっぱり変態さんだよぉ!」ウワァ
カンダタ「くっくっく……ガキだからって容赦しねぇぞ。俺達カンダタ一味に逆らって無事だったやつなんざいねぇんだ。
どうする?今のうちに泣いて許しを乞うんであれば許してやらんこともないぞ?それでも戦うってんなら覚悟するんだな。
オレ様は加減が苦手でなぁ、つい勢い余って殺しちまうかもしれねぇぞ?」ククク
ちなつ「スクルト」ビュイン!
カンダタ「まぁ今更許す気もないがな。変態扱いしやg……おい、そこのツインテール!」
ちなつ「え?なんか用ですか?」キョトン
カンダタ「人が話してる時に補助魔法かけてんじゃねえよ!!」
ちなつ「だって話が長いから……すいませんでした、以後気をつけまスクルト」ビュイン!
カンダタ「あってめっ……!野郎ども、やっちまえ!!」
子分『うおぉーー!!』
結衣「返り討ちにしてやる!」
京子「変態は私とあかりで食い止めるから、二人は先に子分を!」
あかり「わかった!」
ちなつ「さっさと4対1にしちゃいましょう!」ギラ!
170 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:51:40.51 ID:8MubHr+/0
カンダタ一味『まいりました……』ボロボロ
結衣「あっけなかったな」フゥ
京子「よゆーだね!」
子分A「ちくしょう、反則だ……」シクシク
子分B「こんなのってないよ、あんまりだよ!」メソメソ
子分C「お頭がドン臭いから……」ブツブツ
カンダタ「やかましい!……くそっ数多の薄っぺらい本で数多くの女の冒険者を食い物にしてきた悪党の代名詞であるこの俺が、
まさか戦闘描写さえ省略されるほど一方的にやられるなんて……」グヌヌ
京子「うわぁ、最低だこいつ」
結衣「情状酌量の余地なし、だな」
ちなつ「じゃあ、捕まえちゃいますか」
あかり「そうだね、それがいいかも」ウン
カンダタ「ま、まってくれ!金の冠を返すから許してくれよ!な!な!」
あかり「いいえ」
カンダタ「そんな事言わずにさ、許してくれよ!な!な!」
あかり「いいえ」
カンダタ「そんな事言わずにさ、許してくれよ!な!な!」
あかり「……いいえ」
カンダタ「そんな事言わずにさ、許してくれよ!な!な!」
結衣「……まさか、無限ループ?」
ちなつ「えぇー……ココでコイツ見逃すのすごく嫌なんですけど……」
結衣「でも、コレばっかりはしょうがないしなぁ……」ハァ
あかり「う~ん……じゃあ二度としないって言うなら、許してあg」
京子「言わせねぇよ!?」
ちなつ「そういうのいいですから!」
カンダタ「そんな事言わずにさ、許してくr」
結衣「お前もうるさい!」ベシーン
カンダタ「へぶぅ!?」
171 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:52:26.36 ID:8MubHr+/0
カンダタ「ありがてぇ!あんたのことは忘れないよ!じゃあな!」ピョイーン
子分『さよーならー!』ピョイーン
京子「あ、落ちてった……」
結衣「死ぬんじゃないかこの高さだと」
ちなつ「それならそれでいいような気もしてきました」
あかり「まぁ冠も取り返せたし、ロマリアに戻ろっか」
京子「だなー。あーなんか無駄に疲れたわ」
ちなつ「とんでもない変態でしたね……」
結衣「出来れば二度と会いたくないな」
あかり「確かに……あ、塔出てからじゃないとルーラ使えないかな?」
京子「あー、天上にぶつかっちゃうかもね」
ちなつ「それならまず私が脱出魔法使いますよ。リレミト!」シュイン
172 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:53:13.70 ID:8MubHr+/0
―――ロマリア―――
ロマリア王「おお、あかりよ!よくぞ金の冠を取り返してくれた!そなたこそ誠の勇者!一国の王としてもふさわしい人物じゃ!」
あかり「ありがとうございます」ペコッ
ロマリア王「と、いうわけで……どうじゃ?ワシに変わってこの国を納めてみる気はないか?」
あかり「え、えぇ!?」
ロマリア王「そなたがハイと答えるだけですぐにでも王位を譲ろう!どうじゃ?」
あかり「む、無理ですそんなの!」
ロマリア王「そうか、嫌と申すか……しかし、何事も経験じゃぞ?チャンスは今だけじゃぞ?」ホレホレ
あかり「で、でも王様になるだなんて、冒険中の身ですし!」ワタワタ
ロマリア王「そうか……そなたも頑固じゃのう。しかし頑固さならワシもまけんぞ!王になってみんか?」ン?
あかり「ですから無理ですってばぁ!」ヒーン
ロマリア王「まだ首を立てに振らんか!じゃかその自分の信念を貫く姿勢!ますます王にふさわしいj」
ロマリア王妃「あなたっ!いい加減になさってくださいな!!」クワッ
ロマリア王「ヒイィ!?……仕方ないのう、諦めるか。もういってよいぞ、あかり」ハァ
あかり「あー、えっと……それじゃ、失礼します」ペコッ
ロマリア王妃「頑張ってくださいね、応援しております」
173 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:53:56.98 ID:8MubHr+/0
あかり「あ~……びっくりしたぁ」フゥ
結衣「あれが王様でいいのかロマリアは」
ちなつ「何故か凄い譲りたがってましたね」
京子「もうやっちゃえばよかったのに」
あかり「いや、それはちょっと……」
ちなつ「まぁ、ガラじゃないもんね王様なんて」
結衣「ところでこのあとはどうするんだ?」
京子「ノアニールってトコ行ってみない?カザーブの北にあるらしいけど」
ちなつ「村人が眠らされた町ですね。いいんじゃないですか?」
結衣「他に目的地もないし、そこでいいか」
あかり「じゃあカザーブまで飛んでこう!ルーラ!」バシュン!
174 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:55:16.73 ID:8MubHr+/0
―――ノアニール周辺―――
あかり「村はまだかなぁ」
ちなつ「この辺りは森が多いですねぇ」
京子「森の何処かにエルフいるかなぁ」ワクワク
結衣「もしいたとしても、その調子じゃ怯えちゃうだろ」ハァ
京子「えー?こんな美少女に会えたら怯えるどころか狂喜乱舞してもおかしくないよ?」
結衣「それはない」
京子「そんなバカn、おっとぉ!?」ヒョイ
デスフラッター「カァカァ」バサバサ
結衣「ちっ、またコイツか!」
京子「すばしっこいから相手するの嫌なんだよなぁ」ハァ
ちなつ「任せてください!」ギラ!
あかり「よぉし、あかりも!」ギラ!
デスフラッター「」クロコゲ
結衣「おぉー、ふたりともナイス」パチパチ
京子「やっぱ魔法はいいねぇ。……結衣、村はどのへんにある?」
結衣「ちょっと待ってろ……北西の方だな、近いぞ」
ちなつ「結衣先輩のも結構便利ですよね」
あかり「うん、宝箱の取り忘れとかなくなるもんね」
結衣「まぁ、戦闘じゃ役たたないけどな……お、あれじゃないか?」
175 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:55:55.04 ID:8MubHr+/0
―――ノアニール―――
京子「うわぁ、マジで全員寝てるなぁ」ヘェー
結衣「本当だったとはな……これは、エルフにも会えるかもしれないな」
あかり「外で寝てる人もいる……風邪引かないのかな?」
ちなつ「この人達、起こしたりってできないんですかね?」
結衣「無理だと思うけど、一応やってみよう……もしもーし」ユサユサ
村人「ぐおー」zzz
結衣「起きてくださいーい。おきろーー!」ユッサユッサ
村人「くかー」zzz
結衣「だめだ、全然起きないぞ」
京子「私に任せたまえ!ザメハ(物理)!!」ゴガン!
村人「んがっ……すぴー」zzz
京子「だめかー」
結衣「乱暴だなぁ……っていうか、なんだザメハって」
京子「いや、なんとなく?」
ちなつ「なんにせよ、普通に起こすのは無理そうですね」
あかり「この村の中に眠らされてない人っているのかな?」
結衣「望み薄だが……さがしてみようか」ウン
176 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:56:37.80 ID:8MubHr+/0
ちなつ「皆眠っちゃってますねぇ……」
結衣「うーん、これじゃあどうすればいいのかわからないなぁ」ウーン
京子「つーか、食べ物とか全部腐ってるじゃん。いつからこんな状態だったんだ?」
あかり「寝てる人は見た目健康そうだし……」
結衣「雑草も伸び放題だし、生きてるのが不思議なくらいだな」
京子「その辺はほら、魔法とかそんな感じ?」
結衣「随分恐ろしい魔法だな……目覚めたら年寄りになってたとか嫌だぞ、私は」
ちなつ「さすがにそこまでのものではないと思いますけど……」ウーン
あかり「でも放っておいたらこの村の人達がそうなっちゃうかもしれないし」
京子「どーすっかなぁ……あれ、あんなとこに家あったっけ?」
結衣「見落としてたのか……行ってみようか」スタスタ
ちなつ「無駄足にならないといいですけどね……」
あかり「コレで誰も居なかったら、いよいよ手詰まりだもんね」ハァ
177 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:57:21.50 ID:8MubHr+/0
おっさん「おや?」
結衣「あ!よかった、起きてる人がいた!」
京子「第一村人発見!」ヒャッホウ!
おっさん「もしや君たちは冒険者かね!?」
ちなつ「そうですけど、この村で何があったんですか?」
あかり「何か力になれることってありますか?」
おっさん「あぁ、どうか、どうかエルフたちに夢見るルビーを返してやってくだされ!
夢見るルビーを探してエルフに返さなければ、この村に賭けられた呪いは解けませぬのじゃ!」
京子「エルフ……噂は全部本当だったんだ」ホヘー
結衣「わかりました、それでエルフは一体何処に?」
おっさん「エルフの隠れ里は西の洞窟のそば。森の中にあるそうじゃ。ルビーについてもそこで聞くと良い」
ちなつ「ありがとうございます。まかせてください!」
あかり「必ずこの村の呪いを解いて見せます!」
おっさん「頼みましたぞ、旅の者よ」
178 :
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(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:58:52.14 ID:8MubHr+/0
結衣「呪いかー。こういうことできるのって魔法だけじゃないんだな」
京子「丑三つ時にエルフが一斉に藁人形に釘でも打ち込んだのかな?」
ちなつ「大人数で丑の刻参りって、想像するだけで不気味ですね」ブルッ
あかり「そういう問題じゃあ無いと思うけど……」
結衣「方法はどうでもいいんだが、こんなに大掛かりな呪いならかけた本人に解いてもらうしか無いんだろうな」
京子「なんせ村単位だもんなぁ。耳弄ろうと思ったけど怒らせないほうがいいかなぁ」ウーン
結衣「やめとけ、消されるぞ」
京子「あかりの仲間入りか。それは嫌だなぁ、自重しよう」ウン
あかり「!?」
ちなつ「すぐに出発しますか?」
京子「えー、つかれたし宿で休みたいなぁ」ブーブー
結衣「宿っていっても全員寝てるからなぁ……ルーラで飛んで何処かの宿に泊まって帰って来るべきか」
あかり「久々のベットだね。移動中は野宿ばかりだったからたのしみだよぉ」ワクワク
ちなつ「じゃあ一旦引き返しますか。何処に行きます?」
京子「カザーブで!」
結衣「カニか」
京子「はい」
ちなつ「好きですねぇ先輩も……ルーラ!」バシュン!
179 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/04(日) 23:59:35.80 ID:8MubHr+/0
―――エルフの隠れ里―――
京子「こ、ここであってんの?」ハァハァ
結衣「鷹の目を使ってもココまで時間がかかるとは……」ゼェハァ
ちなつ「もう魔物の巣落ちは勘弁ですよ……」フゥ
あかり「かなり長い間森の中彷徨ってたよね……洞窟は見つかったけど」
結衣「場所の情報も洞窟の近くだなんて曖昧だったしな……でも、今度こそあたりみたいだぞ?」
ちなつ「あ、ほんとだ。だれかいますね」ホッ
あかり「あの子、エルフかな?」
結衣「だと思うぞ……こっちに近づいてきたな」
エルフ「ようこそ、ココはエルフの隠れ里よ。……あっ人間と話しちゃいけなかったんだわ。ママに叱られちゃう」
京子「うおおぉぉぉ!可愛いいぃぃ!み、ミミ、耳触ってもいいかな!?」ハァハァ
エルフ「え、ええぇ!?えっと、ママに叱られちゃうから……」
結衣「コラッ京子!失礼だろうが!……すいません驚かせてしまって」ペコ
エルフ「いえ、大丈夫……ふぅん、人間にも普通だったり馬鹿だったりいろいろあるのね」
京子「ぷぷっ馬鹿だってよ結衣、どんまい」プププ
結衣「いやお前のことだからな?」
エルフ「残念な人なのね……あ、そういえばあっちにも人間いたわよ。それじゃあ私はコレで」ソソクサ
京子「私が馬鹿っぽい……?」
ちなつ「っぽいんじゃなくて、馬鹿です」
あかり「やっぱりあんまり歓迎されてないのかなぁ……」
京子「お、あそこに店がある。すいませーん」
店主「あなた方人間には物は売れませんわ。お引取り下さいませ」ツン
京子「そんな事言わずに!少しだけ!少しだけでいいんで!」
店主「ダメです!」キッパリ
京子「さきっちょだけ!さきっちょだけですから!」
店主「ダメなものはダメです!」クワッ
京子「ちくしょーダメかぁー」ショボン
結衣「何やってんだお前は」
180 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/05(月) 00:00:18.58 ID:nMcxzwqo0
ジジイ「ノアニールの村が眠らされたのはワシの娘のせいじゃ……あの子がエルフのお姫様と駆け落ちなんかしたから……
だから娘に変わって謝りに来たのに話も聞いてくれぬ!ワシは一体どうしたらいいんじゃ!!」オロローン
エルフの女王「その昔私の娘アンは一人の人間の女を愛してしまい、エルフの宝である"夢見るルビー"を持って女なのところへ行ったきり
帰って来ません。……しょせんはエルフと人間。アンは騙されていたのです。
おそらくルビーも奪われ里に帰ることも出来ずつらい思いをしたのでしょう。人間など見たくもありません。立ち去りなさい」
京子「つまり……どういうことだってばよ?」
あかり「娘が駆け落ちしてそのまま帰ってこないから起こってるってことかな?」
ちなつ「あぁ、人間とエルフの種族を超えた愛!素敵ですねぇ!」キラキラ
結衣「うん……うん?」
京子「どした?」
結衣「いや……なんでもない」
京子「そう?」
結衣(種族以前に性別の問題もある気が……いや、そこは気にしてなかったみたいだし、気にする私がおかしいのか?)ムムム
ちなつ「でもその辺りのことは終わっちゃったから仕方ないとして、ルビーの在り処が問題ですよねぇ」
あかり「そういえば、何処にあるっていう話は聞かなかったもんねぇ」
京子「私としてはすぐそばにある洞窟が怪しい気がするなぁ」
ちなつ「他になさそうですし、そこに行ってみましょうか」
あかり「例えルビーが無くてもなにかわかるかも」
京子「よし、じゃあ洞窟に……結衣?」
結衣「ん?あぁ、何でもない。洞窟だな、行こうか」
181 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/05(月) 00:06:13.93 ID:nMcxzwqo0
今日はここまでです。
カンダタさんまさかの戦闘省かれるの巻。
あの変態は残念な扱いになってしまっとようです。
ノアニールはスルーしてもいい気がしたけど、一応やることに。
投下を待ってくれてた方々、すいませんでした。
次回更新は3日以内を目標にします!ではでは~
182 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/05(月) 00:06:52.65 ID:nMcxzwqo0
おまけ
京子「そういえば、口笛覚えたよ!」テレッテッテー
結衣「口笛?京子って口笛吹けなかったんだっけ?」
ちなつ「以外ですねぇ」
あかり「そっかー、おめでとー京子ちゃん!」
京子「ちっちっち、そういうんじゃなくて、特殊な口笛なのだよ」フフン
結衣「特殊?なんか効果があるってことか?」
あかり「どういうこと?京子ちゃん」キョトン
ちなつ「京子先輩のことだから碌な物じゃないと思いますけどね」
京子「正確には口笛にある効果を付加するものだね。その効果というのがなんと!魔物を呼び寄せるものなのです!!」ババーン!
ちなつ「はぁ!?なんですかそれ、絶対に吹かないでくださいよ!?」
あかり「何でそんな危ない効果が!?」ワタワタ
結衣「絶対吹くなよ!コレ振りじゃないからな!?」
京子「ふっふっふ、ふが3つ。せっかく使えるようになったんだ、使わないだなんてもったいない!いくぞぉ!」スゥゥ
結衣「ま、まて!やめろォ!」アワワ
あかり「せ、せっかくの休憩なのにぃ!」ヒイィ
ちなつ「何考えてるんですか、京子先輩!」ムキー
京子「ふしゅる~」
京子「」
結衣「……、……」
ちなつ「……、……」
あかり「……、……」
結衣「おい」
京子「……、……そ、そもそも吹けないってことを忘れちゃってたぜ!」テヘッ
結衣「」シュッ
京子「」チーン
183 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長野県)
[sage]:2012/03/05(月) 00:28:43.31 ID:yAptbHZ5o
乙
おもろい
184 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/03/06(火) 03:44:20.48 ID:NZZtle5Qo
おつ
毎回楽しく読んでるぜ!
185 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:22:13.20 ID:VqnHRKNy0
こんばんわ、投下しに来ました。
3日以内宣言したのが月曜になってからだから遅れてないよね?
セーフだよね?
セーフだよ!!
では、投下します。
186 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:24:19.81 ID:VqnHRKNy0
―――地底の湖―――
京子「あー、洞窟ヤダなぁ、足場悪いし」
結衣「お前最近良く転ぶからなぁ、気を付けろよ?」
京子「注意してはいるんだけど、どうにもなぁ……そだ、転けないように手つないでよ」ホレ
結衣「……しょうがないなぁおまえは」ギュッ
京子「へへーっ」ギュッ
結衣「何ニヤニヤしてんだよ」ハァ
京子「えー?唯衣こそ口がちょっと笑ってるよ?京子ちゃんとお手手つなげてうれしーんですかあ?」ニヤニヤ
結衣「ばっ、何いってんだ!」
京子「照れなくてもいいのにー」
ちなつ「あかりちゃん、手離さないでね?」ギュウゥ
あかり「離さないから、安心してちなつちゃん。ね?」ギュッ
ちなつ「ごめんね、どうしても洞窟には慣れなくて……」
あかり「薄暗くて、歩きにくいもんね。しょうがないよ」
ちなつ「音も反響するから、余計に怖くて……行ってみようなんて言うんじゃなかったなぁ」ハァ
あかり「大丈夫だって、あかりがついてるからね!」フフン
ちなつ「それ、気に入ったの?……じゃあ、お言葉に甘えて!」ダキッ
あかり「ひゃあ!?腕に抱きつかれたら歩きにくいよぉ」ワタワタ
ちなつ「ふふっ、聞こえませ~ん」
187 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:25:02.80 ID:VqnHRKNy0
結衣「あれ?あそこ、誰かいるぞ?」
京子「ホントだ、何してんだろ……すいませーん!」
神父「……ん?どちらさまかな?」クルッ
あかり「こんなところで、何をしてたんですか?」
ちなつ「見たところ、神父さんみたいですけど……」
神父「ああ、どうやらこの洞窟の何処かに体力や気力を回復してくれる泉があるらしくてね」
結衣「そんな泉があるんですか?」
京子「便利なものもあったもんですねぇ」ホヘー
神父「しかし、どうしてこんな所にそんな泉が湧いたのか……少し気になりましてな」
あかり「たしかに、そんな不思議な泉があるなら気になりますね」
神父「私には悲しげな聞こえる気がしましてな。余計に気になったのです」
ちなつ「そ、それって幽霊がいるってことですか?……怖いなぁ」ブルッ
神父「はっきりしないのでなんとも言えませんな……して、あなた方は何しにココまで?」
結衣「私たち、夢見るルビーを探してココに来たんですか、なにか知っていますか?」
神父「聞いたことはないが、ひょっとしたらこの声と関係があるのやもしれませんな。先に進むなら気をつけていきなされ」
京子「確定的な情報は無しかぁ……まぁいいや、ありがとーございました!」ペコ
188 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:25:54.30 ID:VqnHRKNy0
マタンゴが現れた!
京子「股んGO?」
結衣「おい怒られ……いや会社同じだからセーフか?」
ちなつ「私たちは違いますけどね」
あかり「あっちはもっと可愛いもん!」プンプン
結衣「そこ怒るところか?」
京子「そもそもあっちのも可愛くはないけどな」
ちなつ「っていうかキノコと大根って違いもありますしね」
マタンゴ「ブハァー」モクモク
結衣「!、甘い息か!」サッ
あかり「やっぱりこの子は可愛くない!」サッ
ちなつ「京子先輩、今度は吸わないでくださいよ?」サッ
京子「同じ轍は踏まんよ!そりゃー!」ブスッ
マタンゴ「ギョエー」ボフン
京子「えっ」
結衣「うわっなんだあれ!?」
あかり「攻撃の衝撃で胞子が撒かれてる!?」ウワァ
京子「」zzz
ちなつ「先輩寝ちゃってますね……今回は不意打ち気味だったししょうがないか」
結衣「息止めてればいいから対策はしやすいけど……面倒なやつだな」
あかり「疲れてる時は嫌な相手かも……手口がいやらしくて可愛くないね!」プリプリ
ちなつ「股んGOは形がいやらしくて可愛くないけどね」
あかり「えー?可愛くない?」キョトン
ちなつ「いやぁ……あれはちょっと」
結衣「正直きもい」ウン
あかり「えぇー……そうかなぁ」ショボン
189 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:26:28.63 ID:VqnHRKNy0
京子「うげっ、出やがったな腐乱犬2Pカラー!」
バリイドドッグs『(U^ω^)わんわんお!』ルカナン!
結衣「まずい!防御力を下げられたぞ!」
京子「ちなちゅー!こっちもヤクルトで応戦だ!」
ちなつ「いや乳酸菌摂ってどうすんですか……たしかに丈夫になるかもしれないですけど」
あかり「一気に倒さないと!ギラ!」ボワワ
ちなつ「汚ねぇ花火にしてあげる!イオ!」ボボン!
バリイドドッグs『ギャインッ!』ブチャァ
結衣「うわあぁっ!腐肉が飛んできたァ!」イヤアァァ!
京子「……ミンチよりヒデェや」ウヘェ
ちなつ「いっけない、やりすぎちゃった……燃やすべきだったわね、私ってばうっかりさん☆」テヘッ
あかり「」
結衣「あ、あかり?あか……死んでる」
バンパイアs『ヒギィ』ヤラレタ
結衣「案外大したこと無いな」
京子「だねー。ってかあれに噛まれたらバンパイアになったりするのかな」ウーン
ちなつ「無いんじゃないですか?名前でかなり警戒しましたけど杞憂だったみたいですね」
あかり「き、きき杞憂なんかじゃないよぉ」ガタガタ
結衣「え?……あーあかりさっきヒャドやられまくってたもんなぁ」ドンマイ
あかり「さ、さむいいぃぃぃ……」ブルブル
ちなつ「あかりちゃん、あかりちゃん。ほら、ぎゅーっ」ギュッ
あかり「わわっ!?……えへへーあったかーい」フニャー
京子「……爛れてやがるぜ」フゥ
結衣「うん……、……うん?」ソウカ?
ちなつ「ほれほれー」スリスリ
あかり「くすぐったいよぉー」キャッキャ
190 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:27:03.06 ID:VqnHRKNy0
京子「……あれ?ここさっき通ったような気がするなぁ」ウーン
結衣「そうか?私はそんな感じしないけど」
京子「おいおい、私の記憶力を舐めてもらっちゃ困るよ」
ちなつ「当てにならない気が……うーん、どうだろ」キョロキョロ
あかり「えーっと……あ!後ろ振り返ってみるとたしかに見覚えあるかも!」
京子「ん?じゃあこの違和感はきた道逆にたどってたからなのかな」
ちなつ「ただ単に今通ってきた道だから見覚えあるんじゃなくて?」
結衣「何度か階段使ったしなぁ」
京子「どーだか……でもなーんか通った気がするんだよなぁ」ウムム
結衣「フローミつかって階層確かめてみるか。どれどれ……あれ、ココ1階だ」
ちなつ「え?でも同じ階段使った記憶無いですよ?」アレ?
あかり「Uターンしたんじゃなくて1周しちゃったのかなぁ?」ウーン
結衣「多分そうだろうな……ってことは、最初に使った階段のそばにあった奴が正解か」ハァ
京子「ダンジョンも面倒な作りになってきたねー」
結衣「このくらいは序の口なんだろうけど、なんだか先が思いやられるな……」
191 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:27:36.14 ID:VqnHRKNy0
あかり「あれ?あそこになにかあるよ?」
京子「んー?何だあれ、規模のちっちゃいなんとかストーンみたいだな」
結衣「なんとかストーンて……ストーンヘンジのことか?」
京子「そうそう、そんな感じのやつ」
ちなつ「石は私たちと同じ高さくらいですけどね……中心に水が湧いてますよ」
あかり「これってひょっとして神父さんの言ってた泉じゃない?」
京子「そーなの?じゃあちょっと飲んでみよっかな」ゴクン
ちなつ「迷わず飲んじゃうんですか!?」ヒエー
結衣「危ないものじゃないとは思うけど……どうだ、京子」
京子「ふむふむぅ、これは……チッチキチ~だな!」ウン
ちなつ「いや全然伝わりません」
あかり「あかりも飲んでみよ、んくっ……うわぁ~、このお水すっごく美味しいよぉ」キラキラ
ちなつ「そうなの?こくっ……あ、美味し。なんか疲れが取れるカンジがするね」ヘェ
結衣「んっ……これは、チッチキチーだな」ウン
京子「だろぉ?」
ちなつ「意味がわからないんですが……」
京子「説明しよう!チッチキチーは1番最初は"美味しい"の意味d」
ちなつ「あ、やっぱいいです」
京子「いけずー!」ブーブー
192 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:28:08.72 ID:VqnHRKNy0
京子「今日はココで休まない?私疲れちゃったよ」グテー
結衣「この辺りは魔物も寄ってこないようだし、そうしようか」
ちなつ「水場もありますしね」
あかり「洞窟で寝るのって初めてだよぉ」ドキドキ
ちなつ「そもそも洞窟に来る事自体あまりなかったからね」
結衣「じゃあ食事にしよう」ガサガサ
京子「うーまた携帯食料かぁ……」
ちなつ「コレばっかりはしょうがないですよ」
あかり「あかりはアレそんなにきらいじゃないよ?」
京子「でもパサパサすんだよなぁ……あ、そだ。お湯沸かさない?」
結衣「お湯?……まぁこの辺なら火おこしても大丈夫かな」
京子「スープの素かなんかないかな」
結衣「あっても乾燥茶葉ぐらいだな」
京子「じゃあそれでいいや……ナベはあるよね?」
ちなつ「ありますよ。防具屋でナベの蓋買ったらおまけでついてきたのが」
あかり「食器とかの準備終わったよぉ」
結衣「いつの間に」
193 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:29:09.67 ID:VqnHRKNy0
京子「あーあったまるわぁ」ズズー
結衣「紅茶があるなら緑茶もあるはずなんだがなぁ」
あかり「このあたりだと市場に流通する時点で紅茶になっちゃってるんじゃないかな?」ウーン
ちなつ「一番可能性が高いのは日本っぽいところに行くことですね」
京子「地図にそれっぽいのあったよね?」
結衣「あったけど、行くには船が必要だよなぁ」
ちなつ「ココからだと距離ありますし、多分お金も全然足りませんよね」ハァ
あかり「船乗るのすごく高いもんねぇ」
結衣「一応旅の扉っていう手段もあるし、追々考えていけばいいだろう」
京子「んだねー。じゃあそろそろ寝よっか。今日は私が最初に見張りやるよ」
ちなつ「私は2番目にやりますね」
あかり「それじゃああかりは3番目でいいかな?」
結衣「私は4番目だな。今日も2時間交代でいいかな」
京子「おけー。しかし慣れたもんだよなぁ」
結衣「回数こなしてればそれはな……ま、おやすみ」ゴロン
あかり「ふわぁ~あ……おやすみぃ」コテン
ちなつ「おやすみなさい。起こすとき変なことしなさいでくださいね」ゴロン
京子「それはフリかい?……あ、すいません、おやすみなさい」
194 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:30:01.92 ID:VqnHRKNy0
結衣「ほら、京子。起きろって」ペチペチ
京子「んお?……ぉ~」ボケー
ちなつ「完全に寝ぼけてますね」ハァ
あかり「京子ちゃん、あったかいお茶飲む?」ハイ
京子「んぁ~……ズズ……あ゛ーあったまるぅ~」ヌボー
結衣「くうかい?」ホレ
京子「モサモサ……ぉーおはようみんな」フワァ
あかり「目覚めた?」
ちなつ「すごい寝ぼけっぷりでしたよ先輩」
京子「マジでか」モサモサ
結衣「でもちょっと可愛かったな」ボソッ
京子「んぐ!?」モサッ
ちなつ「な、何言ってるんですか結衣先輩!?」
あかり「き、京子ちゃん、ほらお茶のんでっ!」
結衣「はっ、私は何を!?」ハッ
京子「んぐっんぐっ……ぷはぁ!あーびっくりしたぁ。まさか結衣の口からそんな言葉が出てくるとは」ニヤニヤ
結衣「っ///」ゲシッ
京子「ぬお、蹴らんといて、こぼれちゃう!」アワワ
結衣「お、お前が変なこと言うのが悪い!///」
京子「いやまぁ先に変なこと言ったのは結衣にゃんですけどね……痛い痛い、照れんなってぇ」イテテ
ちなつ「ぐぬぬ」
あかり「二人とも仲いいねぇ」ニコニコ
195 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:31:08.10 ID:VqnHRKNy0
京子「朝から尻が痛い」ヒリヒリ
結衣「自業自得だ、全く」
ちなつ「いつまでも結衣先輩をからかうのが悪いんです!」プンプン
あかり「だいじょうぶ?京子ちゃん」
京子「こりゃダメかも分からんね……あかりぃ、痛いとこさすっておくれよ」
あかり「ええぇ!?そ、そこおしりだよぉ!?///」ワタワタ
京子「かまわん。いやむしろバッチコイ!」ヘイヘーイ
結衣「よしきた!」キック!
京子「あおぉん!?し、尻が割れるぅ!」ヒギィ
ちなつ「尻はもともと割れてますよ」
京子「そだっけ……とにかく尻がやばい。Sで尻フェチとは厄介な」ヒリヒリ
結衣「ほら、いつまで蹲ってんだ。敵が出たぞ!」スチャ
京子「理不尽!」
ひとくいがs『ムフフ』パタパタ
あかり「わわっ数が多いよぉ!」
ちなつ「あ、じゃあ私が試し撃ちさせてもらいます!ベギラマ!」ボワッ!
ひとくいがs『うわー』ヤラレタ
ちなつ「あぁ~、カ・イ・カ・ン♪」
京子「ちなっちゃん怖ぇ……」
結衣「ぜ、全滅……すごい威力だね」ヒキッ
あかり「すごーい、ちなつちゃんかっこいいー!」
ちなつ「んふふー、あかりちゃんはかわいーよー」ギュゥ
あかり「えへへー」ギュッ
京子「え、今のイチャつく流れ?」
結衣「いや、違う……と、思う」
京子「んー、私たちもイチャイチャしたいけど、コレ以上結衣の愛を受けたら尻が爆発しちゃうしなぁ」ウーン
結衣「なんでだよ。つーか別に尻は狙わん」
京子「お?イチャイチャしたいのは否定しないの?」ニヤニヤ
結衣「……別にいいだろ」ナデナデ
京子「結衣さんや、そこは私のおしりですよ」
結衣「いや頭だろ」
京子「おしりでもいいのよ?」ウフン
結衣「抓っても?」
京子「NO!」
196 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:31:47.07 ID:VqnHRKNy0
京子「おーすげぇ、なんだここ」オォー
結衣「霧が深いな……みんな、はぐれないようにね」
ちなつ「わ、これ地底湖ですかね?地下にこんな広い湖があるだなんて……」ホエー
あかり「すごーい、きれー!」キラキラ
京子「写真に撮りたいねぇ。カメラがないのが悔やまれるな」
結衣「ないものはしょうがないよ……っていうか、京子絵がうまいんだから書いてみたらどうだ?」
京子「いやぁ、風景画は得意じゃないし」
あかり「あ、宝箱があるよ?ほらあそこ」
結衣「いかにも重要アイテムっぽい配置だな……もしかして夢見るルビーか?」
京子「またなんとかストーンか」
ちなつ「ストーンヘンジです。昨日言ったばかりじゃないですか」ハァ
結衣「記憶力に定評のある歳納京子は何処行った」
京子「んなこと言ったっけ?」ハテ?
結衣「ダメダメじゃねぇか」
197 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:32:22.05 ID:VqnHRKNy0
あかり「開けてもいいかな?」
京子「いいともー!」
あかりは宝箱を開けた。夢見るルビーを手に入れた!
あかり「わっ、これが夢見るルビーかな?すっごく綺麗!」
ちなつ「ほんと、すごいね……」ワァ
結衣「宝石とかあまり興味ないけど、これは……」ヘェ
京子「おぉー……ん?まだなんか入ってるぞ?」ピラ
結衣「なんだそれ、手紙?」
ちなつ「なんて書いてあるんですか?」
京子「えっと……〈お母さま。先立つ不幸をお許し下さい。私たちはエルフと人間。この世で許されぬ愛ならば……。
せめて天国で彼女と一緒になります……。 アン〉……だってさ」
結衣「……、……この湖に、身投げしたってことか」
あかり「うっうっ……二人とも可哀想だよぉ」ポロポロ
ちなつ「……せめて、天国で幸せになってくれてるといいですね」グスッ
結衣「……うん、そうだね……」
京子「ひどい話だね……この手紙も、持って行こう。娘の手紙、母親に届けないと」カサッ
ちなつ「そうですね……ほらあかりちゃん、泣きやんで」ナデナデ
あかり「だって、だってぇ……ふえーん!」ダキッ
ちなつ「……よしよし」ナデナデ
結衣「……さぁ、目的も果たしたし地上に戻ろう」
京子「だな。いつまでもいるような場所じゃないし」
あかり「……うん」グスッ
ちなつ「わかりました。リレミト!」シュイン
198 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:32:55.66 ID:VqnHRKNy0
―――エルフの隠れ里―――
エルフの女王「もしや、その手にもっているのは夢見るルビーでは……?」
あかり「はい。それと、この手紙も一緒にありました」
エルフの女王「どれ……、……なんと!アンは女と地底の湖に見を投げたというのですか!?
おお!私が二人を許さなかったばっかりに……!
……、……。わかりました。さあこの目覚めの粉を持って村にお戻りなさい。
そして呪いを解きなさい。アンもきっとそれを願っていることでしょう……。」
あかり「ありがとうございます!」
ちなつ「コレで村の人たちも目覚めますね!」
結衣「ああ。よかった……」フゥ
京子「一件落着だな!」
エルフの女王「あなた方には礼を言わねばいけませんね……ありがとうございました。
けれど私は人間を好きになったわけではありません。さあ、お行きなさい。」
結衣「今はそれで十分です。よし、村に戻ろう」
京子「善は急げってね」
ちなつ「行きますよー。ルーラ!」バシュン!
199 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:33:31.34 ID:VqnHRKNy0
―――ノアニール―――
結衣「よし、やってくれあかり」
あかり「うん!」
あかりは目覚めの粉を手のひらに乗せた。
目覚めの粉は風に舞い上がって村を覆って行く……。
あかり「わー、きれー……」ポワーン
結衣「そればっかりだな……気持ちは、わかるけど」スゲェ
ちなつ「幻想的ですねぇ……」
京子「その幻想をぶちk」
結衣「そげぶすんな」
京子「あい」
ちなつ「京子先輩もコレで目が覚めてくれればいいんですけど」ハァ
京子「私はバリバリ目が覚めてるけど!?」
ちなつ「え?じゃあなんでそんなにアホなんですか?」キョトン
京子「ひでぇ!?」ガーン
ざわ・・・ざわ・・・
あかり「あ!みんな目が覚めたみたいだよ!よかったぁ!」
結衣「ちなつちゃん、京子は?」
ちなつ「ダメですね」
京子「おい」
200 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:34:25.92 ID:VqnHRKNy0
おっさん「おお……おお……!聞こえる、聞こえるぞい!人々のざわめきが!」
京子「あれ?唯一起きてたおっさんだ」
おっさん「実は私は村長なのです。そんなことより、なんとお礼を言って良いのやら!やれ嬉しや!」ヒャッホウ
ちなつ「当然のことをしたまでです」キリッ
結衣「お礼が欲しいだなんて思ってませんよ、ええ、これっぽっちも」キリッ
村長「なんて素晴らしい方たちだ!……それで、折り入って頼みがあるのですが」
結衣(なん……だと……)ザワ…
ちなつ(このおっさん……できる……!)ザワ…
あかり「はい!あかりたちにできることなら手伝います!」キラキラ
京子(ぬぅ、あかりがまぶしい!)クッ
結衣(うまくないぞ、京子)
京子(そういうつもりじゃねーから!っていうか心読むな!)
結衣(お前もな)
村長「そのですね、食料が全滅しておりまして……ルーラで付近の村からの食料の搬入を手伝ってもらいたいのです」
結衣「確かに食料がないのはどうにもならないですね」ダラーン
京子「んじゃーあかりとちなつちゃんヨロー」グデーン
ちなつ「えぇ!?先輩方も手伝ってくださいよぉ!」
結衣「私たち飛べないしぃ」ダラダラ
京子「まじダルビッシュ」ダルダル
村長「では資金を……よろしくおねがいします」チャリン
あかり「任せてください!いこ、ちなつちゃん!」ニコニコ
ちなつ「あぁ~……」ズルズル
201 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:35:08.00 ID:VqnHRKNy0
あかり「終わったよぉ!」
ちなつ「あ゛~……つっかれたぁ」グデー
結衣「お疲れ様、ちなつちゃん」ナデナデ
ちなつ「あふん……結衣先輩もっとぉ」トロン
京子「あかりもいいこいいこ」ナデナデ
あかり「えへへぇ」
村長「いやぁ、助かりました!ありがとうございます」
あかり「いえいえ、そんな」フリフリ
ちなつ「なかなかにやりがいのある"仕事"でしたよ」
村長「感謝しています。では村人への状況説明の途中なのでコレで」クルッ
ちなつ「くっ……手強い」クッ
京子「まぁ、別にいっか」ハァ
結衣「……あぁ、村が元に戻るんだからそれでよしとしよう」ハァ
ちなつ「……そうですね」ハァ
あかり「?」キョトン
結衣「あかりは気にしなくていいからな」ナデナデ
202 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:35:40.20 ID:VqnHRKNy0
おっちゃん「おう!聞いたぞ!あんたらが助けてくれたんだってなぁ!」
あかり「大したことじゃありませんよぉ」パタパタ
おっちゃん「いい子だねぇ!気に入った、うちの目玉商品を人数分プレゼントしてやろう!」
あかり「え!?そんな、わるいですよぉ!」ブンブン
おっちゃん「いいんだよ、危うく商売できなくなるところだったしな!あんたらに使ってもらったほうが嬉しいしな!」
あかり「……いいのかな?」
結衣「こう言ってることだし、いいんじゃないか?」
京子(なんてことだ……下心0%……だからこその……!)
ちなつ(さすがはあかりちゃん……マジ天使!)
あかり「えっと、それじゃあ……ありがとうございます」ペコッ
おっちゃん「おう!大事にしてくれよな!そうだ、魔法使いのお嬢ちゃんには杖もおまけしてやろう」ホレ
ちなつ「わっありがとうございます!」
おっちゃん「その杖は振るとメラの効果があるからな、もっと欲しかったらぜひ買ってくれ!」
結衣「メラか……私たちは魔法使えないし、もってたほうがいいのか?」
京子「物理が有効じゃないのもいるかも知れないし、あると便利かもね」
結衣「そうだな……じゃあ、その杖2本買います」
おっちゃん「まいどありぃ!」
あかり「あっそうだ、この村に他に冒険者さんって居ますか?」
おっちゃん「お?確か宿屋に3人ほど泊まってたかな」
あかり「わかりました、それじゃ話を聞いてきます」ペコ
おっちゃん「おう!がんばれよ」
203 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:36:34.46 ID:VqnHRKNy0
「あぁ、あかねさま、行ってしまわれたのですね。しくしく……。
あかね様は森で魔物に襲われていた私をこの村まで連れてきてくださったのです。
あの美しいお顔……でもあかね様は昨日お一人で旅立ってしまわれました」
「アタシは世界中を旅して多くの戦士を見てきたけど、あのアリアハンのあかねこそ真の勇者といえるだろうね。
へぇ、あんたあのあかねの妹かい?確かつい昨日まで隣の部屋に泊まってたはずだよ。
なんでも魔法の鍵を求めてアッサラームに行くって言ってたけど……あれ、ホントに昨日のことだったかな?」アレ?
京子「あかねさんもココに寄ってたんだなぁ」
結衣「聞いた話からすると1日遅れてたらココで眠ったままになってたのか」
ちなつ「まさにギリギリでしたね……」
あかり「お姉ちゃん、ダイジョブかなぁ……」ウーン
京子「あかねさんだし、心配いらないとは思うけどね」
結衣「なんにしても、次の目的地も決まったな」
ちなつ「アッサラームですね!」
結衣「位置的にはロマリアから見て南東か」
あかり「じゃあ、一旦ロマリアに寄って、明日出発する?」
京子「そうするかー。ルーラよろしくぅ」
ちなつ「もうMP無いですよ……あかりちゃんは?」
あかり「あかりもルーラは使えない……かな……」
京子「じゃあキメラの翼使おっかー」
ちなつ「ちょ!?そういえばそれがあるんだからさっきの手伝ってくれても良かったじゃないですか!」プンプン
京子「はっはっは、聞こえんなぁ!」バシュン!
ちなつ「納得行きません!」バシュン!
204 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:40:26.17 ID:VqnHRKNy0
今日はここまで。
ここでノアニールのイベントは終了、次回はアッサラームへ。
しかし長いな……スレの1/5つかってまだココまでか……
まぁ、気長に付き合ってくださいな。
それと、感想くださる方ありがとうございます。
おかげさまでヤル気がでます。もっと褒めてもいいのよ!
見たい展開とかあったら言ってくれると反映するかも。
次回はまた週末を予定。
もうちょっと量を増やせるといいなぁ。ではではー
205 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/08(木) 01:41:17.62 ID:VqnHRKNy0
おまけ
あかり「カザーブでお礼にって毒針もらったよぉ」
京子「物騒な名前だなぁ」
結衣「何か効果あるのか?」
あかり「急所に当てると1撃で倒せるんだって。それ以外だと威力は低いみたい」
ちなつ「き、急所!?///」カアァ
京子「へぇ、便利だなぁ。上手いことやれば必殺かぁ」
結衣「力が弱いちなつちゃん向きの武器かな?」
ちなつ「え!?急所を狙うだなんて、そんな……何言ってるんですか!///」プンプン
京子「ん?」
結衣「へ?」
あかり「?」キョトン
京子「ちなっちゃん、急所って心臓とかの意味だと思うんだけど……」
ちなつ「……へ?あ、あれ!?」
京子「んー?一体何処だと思っちゃったのかなぁ?」ニヤニヤ
ちなつ「っ~~!!///」
京子「もー、ちなっちゃんってばムッツリなんだk」
ちなつ「やかましいです!ベギラマァ!///」ボワッ!
京子「ぬわーっ!」メラメラ
あかり「??」ンー?
結衣「あかりは気にしなくていいからなー」ナデナデ
206 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/08(木) 19:40:21.13 ID:ir1V827Ao
おつおつ
更新ペース早くて嬉しいわ
207 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/03/09(金) 12:14:42.71 ID:AV36FbvQo
あかねさんどっかで出てたっけ?って読み直したら最初の話のやつだね
読み直してたらベホイミいるじゃん
208 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 01:48:50.47 ID:naIkZKGd0
こんばんわ、投下しに来ました。
まだ夜が開けてないからいまはまだ週末だよね?
セーフだよね?
……アウトか。そうか。
>>207
新感覚癒し系魔法少女な彼女はソロで魔王討伐余裕でできちゃうので名前以外は出れません。好きなんですけどね。
今更ですがここではオルテガ=あかねさんになっています。
ほかにもゆるゆりのキャラは出てくる予定だけど、何人かはまだ配役が決まっていない。
もうすぐ何人か出てきます。
では、投下します。
209 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 01:50:40.85 ID:naIkZKGd0
―――アッサラーム周辺―――
キャットフライ「(・ω・)」ニャーン
あかり「わぁ~!猫さんだぁ!」トテトテ
ちなつ「こんな所に猫なんているんですかね?」
結衣「魔物かもしれないな……あかりー、あんまり近づくなよー!」
京子「ネコを愛でるあかり……つまりあかりはタt」
結衣「言わせねぇよ!?」ズビシ
キャットフライ「(`・ω・)」グルル…
結衣「お、おい、威嚇されてるぞあかり」
あかり「大丈夫だよぉ、ほ~らおいで~」チチチ
キャットフライ「(「・ω・)「」ガオーッ
あかり「うひゃあっ!?」ヒョイッ
結衣「ああもう!言わんこっちゃない!」ダダダ
京子「あらあらうふふ」
ちなつ「あんなにはしゃいじゃって、微笑ましいですねぇ」
結衣「いやアレじゃれてるわけじゃないからね!?」
あかり「うえぇぇ~、助けてぇーー!」ヒーン
210 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 01:53:51.97 ID:naIkZKGd0
あばれザル「うほっ」
京子「猿?」
結衣「どう見てもゴリラだろコレ」
ちなつ「手足がかなり太いですねぇ」
あかり「うぅ、殴られたら痛そうだよぉ」
京子「バナナ食うかなアレ」サッ
結衣「何で持ってんだ」
京子「気にすんなって」ポイ
あばれザル「もっもっ」ガツガツ
あかり「あ、食べてる。可愛いな~」
ちなつ「学習しなよあかりちゃん……っていうか可愛くない、顔怖いし」
京子「隙あり!」グサッ
結衣「えっ」
あばれザル「」チーン
あかり「ええぇ!?」ガーン
結衣「うわ、お前な……」
ちなつ「外道ですね先輩」
京子「いやこれも立派な戦略だよね!?」
あかり「そうかもしれないけど……」
結衣「食事中はマナー違反だろ」
京子「え、食い終わってたらよかったの?」
結衣「敵に情けは無用だが、マナーは別だ」ウン
ちなつ「そういうものですか……?」
211 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 01:55:04.99 ID:naIkZKGd0
―――アッサラーム―――
結衣「にぎやかな町だなぁ」
ちなつ「お店が多いですね」
あかり「お買い物したいなぁ」
京子「じゃーその辺の店適当に寄ってく?」
結衣「そういえば、聖水残り少なくなってたな」
ちなつ「野宿するたび使いますもんね」
京子「道具屋はっと……お、あれじゃない?」
店主「おお、私の友達!お待ちしておりました!」
結衣「え、友達?」
京子「そういう商法なんじゃね?」
ちなつ「外国人観光客に高値で売りつけるなんてよくある話ですしね」
結衣「親しみやすいキャラで物買わせるわけか……そういえば値札がないな」
京子「値札がない店は要注意だってばっちゃが言ってた」
あかり「ん~……あ、聖水ってこれだよね」ヒョイ
店主「おお!お目が高い!おひとつ320Gになります!」
あかり「」
京子「高くねっ!?」
店主「では160Gにしましょう、これならどうですか」
結衣「いやどうですかって言われても」
店主「コレ以上負けると大損してしまいます!」
京子「いや嘘つけお前」
店主「では80Gにしましょう、これならどうですか」
結衣「十分高いだろ」
店主「私に首を吊れと!?では40Gでどうです!」
ちなつ「まだまだぼったくる気満々じゃないですか」
店主「ダメですか……残念です」
京子「せめて定価で売ってくれよ……ふつう20Gだろ……」
結衣「ココはダメだな……買い物は値札のある所でしよう」
212 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 01:55:59.13 ID:naIkZKGd0
結衣「結局ろくな物買えなかったな……」
京子「武器防具はしょうがないとして、道具は別のとこで買ったほうがいいね」ウーン
ちなつ「でも値段設定ふざけてますよね……」
あかり「あ、あはは……って、もうだいぶ暗くなってきたね」
結衣「ほんとだ……なんか町の雰囲気変わってないか?」
ちなつ「言われてみれば確かに……」
京子「なんか妖しげな感じするね」
結衣「夜は出歩かないでさっさと休もう」
京子「えー?おもしろそうなのにー」ブーブー
結衣「いや、なんか不健全な感じがするし」
ちなつ「あかりちゃんが変なモノ見たらどうするんですか!」プンプン
あかり「?」
京子「……それもそうか」ウン
ちなつ「わかってくれましたか」
京子「じゃあせめて劇場でベリーダンス見るのは?」
結衣「それぐらいならまぁ」ウン
京子「よっしゃ!」
213 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 01:56:40.19 ID:naIkZKGd0
―――砂漠―――
あかり「……、……あつい」ジリジリ
京子「うおー……なんじゃこりゃぁ……」
ちなつ「地獄ですね……あっつぅ」
結衣「やばい……砂漠舐めてた……」
あかり「うぅ……目的地に辿りつけるかなぁ」
ちなつ「目的地……って、どこだっけ……」ハァハァ
京子「そりゃあ……あれ、どこだったか……」フゥフゥ
結衣「しっかりしてくれ、砂漠を山沿いに南下したところだろ」ハァ
京子「あー、そだっけ……忘れてたわぁ」
ちなつ「魔法の鍵のこと知ってる人がいるんでしたっけ」
あかり「何でそんなところに人がいるんだろう……あかりだったらこんな所にすめないよぉ」
京子「こんだけ暑けりゃねぇ……そりゃ結衣も溶けるわけだわ」ハァ
結衣「溶けてねえよ。溶けてるのはお前の頭だろ」
ちなつ「まぁまぁ結衣先輩、京子先輩の頭がアレなのは今に始まったことじゃないですし」
結衣「言われてみればそうだね、うっかりしてたよ」
京子「やれやれひどい言い草だ」フゥ
214 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 01:57:36.94 ID:naIkZKGd0
かえんムカデ「うぞうぞ」
結衣「おっ、敵か」
京子「あーもーこの糞暑い時に……動きたくないなぁ」
ちなつ「そうも言ってられないですよ、京子先輩」
あかり「ひえぇ、真っ赤だよぉ」
かえんムカデは火の息を吐き出した!
あかり「ひゃあぁ!?」アツイ!
ちなつ「きゃあぁ!?」アツイ!
京子「ぬわああああっぢいぃぃぃ!」ゴロゴロ
結衣「くっ、全体攻撃か!」アチチ
京子「ひー、ひー……あんにゃろう、殺す気かよ」プスプス
結衣「いやそりゃ殺す気だろうよ」
あかり「うぅ、暑い時に熱いのやられて散々だよぉ」
結衣「何度もやられるのは不味いな……やるぞ京子、はぁ!」ビシッ
京子「合点承知の助!ハリセンアターーっク」ゴッ
かえんムカデ「」ウボァ
京子「安心しろ、峰打ちだ」フッ
ちなつ「えげつない……ハリセンの峰打ちってギザギザの部分じゃないですか」
あかり「すごく鈍い音したし、ハリセンって峰打ちのほうが痛いよね絶対!?」
結衣「しかも鋼のハリセンだしな……お前、それで突っ込み入れるなよな」
京子「それはつまりやれってk」
結衣「内もも抓るぞ」
京子「すんませんでした」ゲザァ
あかり「あっ、京子ちゃんこんなところで土下座なんてしたら……」
京子「ぬあああぁぁぁ膝あっちいぃぃぃ!?」ヒイィ
結衣「バカ……」
ちなつ「何やってんですかホントに」ハァ
あかり「だ、だいじょうぶ?」オロオロ
京子「アタシって、ほんと馬鹿」シクシク
215 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 01:58:24.54 ID:naIkZKGd0
京子「あ、カニだ」
ちなつ「砂漠にもカニっているんですね」
結衣「緑色だな」
京子「なんかまずそうだよね」
あかり「でも意外に美味しいのかも」
地獄のハサミ「!?」ゾクッ
京子「暑いからさっさとたおしちゃおうか」
結衣「そうだな。くらえ!」ヒュンッ
地獄のハサミ「スクルト!」カキーン
京子「硬くなるだとぉ!?」
結衣「全然効いてないな」
あかり「えぇい!」ガキィン
ちなつ「うわ、すごい音」
あかり「うぅ、あかりの手のほうが痛いよぉ」ジンジン
ちなつ「ココは私の出番ですね!えーい!」ベギラマ!
地獄のハサミ「アチチ」ヤメテ!
あかり「呪文ならあかりも!それ!」メラ!
京子「あ、良い匂いしてきた……よし、私らもやるぞぉ!」
結衣「いや魔法使えな……そうか、魔道士の杖を使えばいいのか」メラ!
地獄のハサミ「」クロコゲ
216 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 01:59:08.66 ID:naIkZKGd0
あかり「……、……さむい」ブルブル
結衣「もう夜か……砂漠は温度差が激しいからな……」
京子「うー、昼間汗かいたのにこんなに気温低くちゃ風邪引いちゃうよ」ガタガタ
ちなつ「京子先輩は風邪とは無縁そうですけど」
京子「んー?どういう意味かなちなつちゃーん」ワキワキ
ちなつ「ひっ、こっち来ないでください!あれです、健康優良児ってことですよ!」ヒィ
京子「なーんか釈然としない……というわけで、くすぐりの刑執行」ジリジリ
結衣「元気だなお前……」
ちなつ「いや見てないで助けてくださいよ!」
京子「ひっひっh……、……」ピタ
あかり「?どうしたの京子ちゃん」
京子「……う、うしろ。なんか、いる」ブルブル
ちなつ「はぁ?そんな古典的な手に引っかかるわけ無いじゃないですか」
結衣「嘘だったら承知しないぞおmうわああぁぁ!?」クルッ
あかり「え!?なにがあったnきゃああああああぁぁぁ!?」クルッ
ちなつ「え、なに?なんなんですか!?」クルッ
結衣「あ、ちなつちゃんは見ちゃっ……!」
ミイラ男「ちゃお」ハーイ
ちなつ「」
あかり「ち、ちなつちゃんがとんでもない形相で気絶しちゃったぁ!?」ヒイィ
京子「うそぉ、この状況で!?」
結衣「とにかく、ちなつちゃん持って逃げるぞ!」ダダダ
217 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 02:00:40.77 ID:naIkZKGd0
結衣「ま、撒いたか……?」ハァハァ
京子「まさかミイラが出てくるとは思わなんだ……」ハァハァ
あかり「びっくりしたよぉ……」ハァハァ
ちなつ「」
あかり「ちなつちゃん気絶したままだし、運ぶの大変だったよぉ」
京子「oh……ちなつちゃんの顔もある意味ホラーだな」
結衣「ちなつちゃん、ほらおきて」ペチペチ
ちなつ「う、うぅん……、……はっ、結衣先輩!?」ガバッ!
京子「お、起きた」
ちなつ「ここは……そうだ、ミイラが!?」
結衣「おちついて、もうアレは居ないから」
ちなつ「ほ、ほんとうですか……?うぅ、怖かったですよぅ先輩!」ギュッ
結衣「よしよし」ポンポン
京子「あんなのも出てくるんだなぁ……あかり、あのミイラをアッカリーンできない?」
あかり「アッカリーンするって何!?」
京子「え?ニフラムのことだけど?」キョトン
あかり「消すことをアッカリーンって表現しないでよぉ!」プンプン
京子「これ以上ない表現だと思うけど」シレッ
あかり「そんなことないよ!?」ガーン
京子「あははっ、じょーだんジョーダン」ナデナデ
あかり「むぅーっ!」プクー
218 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 02:01:14.14 ID:naIkZKGd0
京子「ここに鍵のこと知ってる人が住んでんの?」
結衣「だろうな。他に家とか見あたらなかったし」
京子「まぁ山沿いに歩いてきたから方向は間違ってないよね」
あかり「迷うこともないもんね」
京子「でも私はどうしてもここがそうだとは思えないんだ」
ちなつ「くどいですね、はっきり言ってください」
京子「言ってもいいのかい」
結衣「いいと思うぞ、多分皆同じこと考えてる」
京子「じゃあ言うけど……なんでこの家毒の沼に囲まれてんの?」
結衣「……、……」
あかり「それは……」
ちなつ「さぁ、としか」
京子「いやいやありえないでしょコレ、ちょっとコンビニ行くだけで命削られるよ」
結衣「コンビニ無いけどな。そもそもこの近所に建物何もないしな」
ちなつ「外出するだけで一苦労ってか下手したら死にますよね。食事はどうしてるんでしょうか」
あかり「う~ん……霞を食べて生きてるとか?」
京子「それだ!」
219 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 02:02:02.43 ID:naIkZKGd0
結衣「いやいや仙人かよ」ビシッ
京子「だってこんなトコに一軒ぽつんと家があるからありえなくもなくない?」
ちなつ「あるいは……常に地表から数センチ浮いているとか」
あかり「某青狸みたいに?」
京子「……、……なるほどな」ウン
結衣「納得できる要素何処にあった」
ちなつ「考えててもしょうがないですし、さっさと行きましょう」
あかり「え……この沼通って行くの?」
ちなつ「……じゃんけんしましょうか?」
京子「一人だけココ通るってのも悲惨だなぁ……」
結衣「皆で行こう。幸いそこまで距離ないし、予行演習だと思えばなんとか」ウン
あかり「そっか、今後もこういうことあるかもしれないもんね……嫌だなぁ」
ちなつ「うぅ、匂いもきつい……」
220 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 02:02:41.81 ID:naIkZKGd0
ちなつ「うぇっ……きもちわるぅ」
京子「あ゛ー、やべっ胃液g」
結衣「おいやめ、……私も、気分が」
あかり「うぅ……と、とりあえずノックするね?」コンコン
<なんじゃー?
老人「おぉ、人が訪ねてくるとは珍しい……もしや、魔法の鍵をお探しかの?」ガチャッ
あかり「はい。なにか知ってたら教えて欲しいのですが」
老人「鍵は砂漠の北、ピラミッドにあると聞く」
結衣「ピラミッド……」
ちなつ「嫌な予感が……ミイラはもう嫌……」ブルブル
老人「しかしその前に!まずイシスの城を訪ねなされ、たしかオアシスの近くにあるはずじゃ」
あかり「わかりました、ありがとうございます」ペコ
京子「あのー、最後にもう一つ聞いてもいいですか?」
老人「なんじゃ?」
京子「普段どんな生活してるんですか?」
老人「禁則事項ですじゃ☆」
京子「」イラッ
221 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 02:03:44.74 ID:naIkZKGd0
結衣「イシス、ピラミッド……まずはイシスか」
京子「私ココ何日かの間に何回かオアシス見かけたけども」
ちなつ「だからそれは蜃気楼だって何度も言ってるじゃないですか」
あかり「結衣ちゃん、どっちの方角に進めばいいの?」
結衣「ちょっとまっててな……イシスはココからだと東北東かな」
京子「結衣たんマジ便利」
ちなつ「さすが結衣先輩ですね、超素敵です」
あかり「結衣ちゃんすごいねぇ」
結衣「いや、そんな大したことはないよ……」テレッ
京子「そうだな、大したこと無いな。調子のんなよな!」プリプリ
結衣「何がしたいのお前」
ちなつ「京子先輩も結衣先輩をみならってください、精進が足りません」
京子「精進、か……それってつまり、」
ちなつ「つまり超修行ってことd」
結衣「やめようね、怒られるからね」
222 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 02:04:25.13 ID:naIkZKGd0
あかり「足が疲れてきたよぉ……」
結衣「くそ、思ってたより距離があるな……」
京子「披露とか地形で思うように進めないからってのも原因ではあるな」
ちなつ「魔物も結構居ますし、ね!」ヒャド!
地獄のハサミ「」チーン
あかり「戦闘も、足場が悪いから余計疲れるよぉ」
結衣「あかりはリーチ短いから大変だもんな……」ナデナデ
京子「私もハリセンだから近接戦闘なんだが労ってくれないのかい」
結衣「ブーメランでも投げてろ」
京子「もし戻って来なかったら回収すんのダルイんだもの」
ちなつ「私も魔法ばかり使ってて結構消耗しちゃってますね」
結衣「もうだいぶ近づいたとは思うんだけどなぁ」
京子「はやく着かないかなぁ……はぁ、砂漠に入ってコレで何日目だよ」
あかり「ベッドで休みたいなぁ」
ちなつ「正直、このふくろがなかったら死んでますよね私たち」
結衣「あぁ、これのおかげで食料も水も何とかなってるしね」
あかり「他にもたくさん入ってるのに大きさも重さもあまり変わらないんだろう……」
京子「ふくろって言うより四次元ポケ○ト的な何かだよねコレ」
結衣「深く考えたら負けなんだろうなぁ、きっと」
223 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 02:05:25.66 ID:naIkZKGd0
―――イシスの城下町―――
京子「よし宿へ行こう」
結衣「早速だな、まぁ私も同意見だけど」
ちなつ「とりあえずお風呂入りたいです……」
あかり「砂漠歩いてきたから、全身砂まみれだもんねぇ」
京子「町に着いてからする諸々は後ででいいっしょ」
結衣「そうだな、今はとにかく風呂だな」
ちなつ「あ、そういえばココお城がありましたね」
京子「それは明日いけばいいんじゃない?」
結衣「そんなに急ぐこともないしね」
あかり「はぁ、足が疲れたよぉ……」
ちなつ「だいじょうぶ?足つぼマッサージしてあげよっか?」
あかり「いやいいですホントに!」ヒィ
ちなつ「もー、遠慮しないの。宿についたらやってあげるから、ね?」
あかり「いやホント遠慮とかしてな」
ちなつ「アレから成長したんだよ?お姉ちゃんったら〈もう足つぼ一生マッサージの必要はないわね、ありがとう〉って涙乍らに」
あかり「ヒイイィィィぃ!」
結衣「?」
京子「……あー、まぁ宿に行きましょー」スタスタ
ちなつ「うふふふふ、楽しみにしててねあかりちゃん」ズルズル
あかり「\(^o^)/オワタ」ズルズル
結衣「どうしたんだ、あかりは?」
京子「あかりは犠牲になったのだ……」
224 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 02:06:37.29 ID:naIkZKGd0
京子「気がつけば……豪遊っ……!3日続けて豪遊っ……!」
結衣「あかりが動けないからって遊んでんじゃねえよ……」
ちなつ「あかりちゃんってば力が抜けちゃうくらい気持ちよかったのね、またやってあげようっと。ふふっ」
結衣(セリフだけだとなんかエロい)
京子「さすがの私も3日連続豪遊は猛省っ……!」
結衣「でもまた闘技場に行くんだろ?」
京子「オフコース。まぁ儲けたんだからいーじゃないの」
結衣「程々にしろっつっただろ」コツン
京子「あてっ」
ちなつ「あかりちゃんも明日には動けるみたいですし、お城には明日行きましょう」
結衣「そうだね、もう骨休めも十分だろうし」
京子「あかりの骨とんでもないことになってるかもしれないけどね」ボソッ
ちなつ「?なにか言いましたか?」
京子「ああいや、なんでもないよ、うん」
ちなつ「?」キョトン
京子「あー!そ、そういえばここの女王様はめっちゃ美人らしいよ!」
結衣「へぇ、そうなのか」
ちなつ「女王様がどんなに美人でも私は結衣先輩一筋ですから安心して下さいね!」キャッ
結衣「え、あ、うん、ありがとう?」
京子「あははー楽しみだねー」
結衣「……京子は、美人のほうがいいのか?」
京子「ん?まぁそりゃあね、綺麗な人はついつい魅入っちゃうよね」
結衣「」ジェラッ
京子「結衣?」
結衣「はっ……な、なんだ?」
京子「……ふふ~ん、私も結衣が一番だから安心しなよ?」ダキッ
結衣「はぁ!?おま、何言って、って抱きつくな!///」グイ
ちなつ「あ、京子先輩ずるい!先輩私も抱きしめてー!!」ガバッ
結衣「いや抱きしめてはいないからね!?」
京子「モテモテですなぁ結衣にゃん」
あかり「うぅ、足が……ベッドから出れないよぉ……」ポツン
225 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 02:13:48.90 ID:naIkZKGd0
今日はここまでです。
第2すごろく場はまた駄弁るだけになりそうだったので描写なし。一応鋼のハリセン取って、クリアもしてます。
ハリセン、いいですよね。
次回はピラミッド攻略編。
果たしてちなつちゃんの精神と表情筋は耐えられるのか……。
乙などしてくれてありがとうございます。
次回はまた3日以内目標にがんばります。では。
226 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/12(月) 02:15:06.91 ID:naIkZKGd0
おまけ
ちなつ「砂漠にミイラってどういうことですか……」
京子「聞きたいのかい、ちなつちゃん」
結衣「お前は知ってるのか?」
あかり「できれば知りたくないかも……」
ちなつ「だよね。というわけで、聞きたくないです」
京子「そーかそ-か!そんなに言うならしょうがない、話してあげよう」
ちなつ「いや人の話聞いてくださいよ!」
京子「昼間は出ないのに夜になると出てくるよね、それはつまり……」
あかり「あ、無視して話し始めちゃった」
結衣「なんてやつだ……ちなつちゃんもかわいそうに」
あかり「と、言いつつ止めないんだね、結衣ちゃん」
結衣「どうせ作り話だろうけど、ちょっと面白そうだし」
京子「そして夜中になるとミイラたちは血肉を求めて砂の中から這い出てくるのだぁーっ!」
ちなつ「ヒイイィィィィィ!!」
京子「ひょっとしたら、私達の足元にもいたかもね、ちなつちゃん……踏んづけたから、怒って私たちを探しまわってるかもね」
ちなつ「」
あかり「ちなつちゃんが気絶しちゃった」
結衣「はぁ……やりすぎだ、お馬鹿」コツン
京子「いてっ……ふへへ、つい」
227 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/03/13(火) 03:32:41.32 ID:QtE6UzLuo
おっつっつ
モチベに繋がるなら何回でもレスしてやるぜ
頑張ってくれ
228 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:12:16.35 ID:9LpGylYk0
こんばんわ。投下しに来ました。
予定よりだいぶ遅れてしまいましたね。すいません。
しかも今回は普段より更に駄目な感じがします。
時間かけといて駄作とかもうね……
>>227
あなたが神か
では、投下します。
229 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:12:58.80 ID:9LpGylYk0
―――ピラミッド―――
京子「女王様綺麗だったねー」
あかり「そうだねー。あかりちょっと見とれちゃってたよぉ」
ちなつ「不覚でした、この私がときめいてしまうとは」
結衣「すごい色気だったね」
京子「にしてもピラミッドでかいなー」
あかり「近くで見ると圧巻だよねぇ」
ちなつ「写真とは迫力が全然違いますね」
結衣「形は似たようなものなんだね」
ちなつ「そうみたいですね。まさか生で見る日が来るなんて……」
京子「日本にいたらできない経験だね!」
あかり「うん……、……うん?」
結衣「そりゃ日本にはピラミッド無いからな」
ちなつ「似たようなものなら古墳がありますけどね」
あかり「古墳の内部がダンジョンって新しい……のかな?」ウーン
京子「まぁこの世界にきてから日本じゃ経験できないことばっかり起きてるんだけどね」
結衣「そりゃそうだ。……さて、そろそろ中に入ろうか」
京子「おーー!……ってあれ、どったのちなっちゃん」
ちなつ「うー、こんなのいかにもなんか出そうじゃないですかぁ……」
あかり「大丈夫だよちなつちゃん、ミイラはきっとよく燃えるから!」
結衣「そういう問題なのか?」
ちなつ「でも呪文効かない場所があるって言ってたもん!そしたら私ただのか弱い美少女になっちゃうじゃない!」
京子「はいはーい。グダグダ言わずに行きますよーっと」ズルズル
ちなつ「あああぁぁ~~……もういやぁ……」ズルズル
あかり「あ、行っちゃった……大丈夫かなちなつちゃん」
結衣「私たちでなるべくカバーしよう。……いくぞ、あかり」
230 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:13:54.55 ID:9LpGylYk0
結衣「へぇー、内部はこんなふうになってるんだなぁ」
京子「思ってたより通路広いんだねぇ」
あかり「あかり、もっと狭いのかと思ってたよぉ」
結衣「場所によってはもっと狭いのかもな」
ちなつ「はぁ……おばけとか出ませんよね?」
あかり「う~ん……ピラミッドってお墓なんだよね」
結衣「墓荒しも多いって聞くし、そのうち結構な数が帰ってこないらしいし」
京子「魔物も合わせると倍率ドン、更に倍だね」
ちなつ「もういや……帰りたい……」
結衣「改めて考えるとココって結構危険だな」
京子「外から眺める分にはいいけど、鍵のことがなかったら絶対入りたくないな」
あかり「そうだn」ガボッ
ヒュ~~ッ
ちなつ「分かれ道ですね、どっちに行きます?」
京子「こういう時は棒が倒れた方向に進むのだ……そいやっ」コロン
結衣「来た方向むいちゃってるじゃねえか」
ちなつ「……はっ、これは帰るべきという事なんじゃないですか?」ハッ
京子「はいやり直しねー」コロン
ちなつ「ちっ」
231 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:14:48.32 ID:9LpGylYk0
結衣「……あれ、そういえばあかりは?」
ちなつ「え?……あっ」
京子「あれ?あかりが消えた?」
ちなつ「そんな……存在感薄いとは常々思っていたけど……」
京子「まさか完璧に消えてしまうだなんて……」
結衣「ふざけてないで探すぞ。おーいあかりーー?」
京子「はーい……にしてもいつの間にどうやっていなくなったんだ」
ちなつ「あれ?ここに穴なんてありましたっけ?」
結衣「いや、さっきまではなかったと思うけど」
京子「もしかして落ちたのかな……おーいあかりー?」
<京子ちゃーん?落ちちゃったよぉーー
京子「あ、マジで落ちてた」
ちなつ「中は暗くてよく見えないですね……」
京子「これは迎えに行くよりココから引き上げたほうがいいかな?」
結衣「そうだな。あ、チェーンクロスだけじゃ長さが足りないから棘の鞭も使っt」
京子「やめたげてよぉ!」
232 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:15:39.23 ID:9LpGylYk0
あかり「あ、みんなぁ!怖かったよぉ!」エーン
結衣「大丈夫だったか、あかり」
京子「落ちたんならもうちょっとリアクション取らなきゃダメだぞ」
あかり「まさかのリアクション指導!?」
ちなつ「せめて私たちが気づけるくらいには……」
あかり「だ、だって突然でびっくりしちゃってたし」
京子「そんなんじゃ芸人になれないぞぉ」
あかり「ならないよ!?」
結衣「にしても、暗くてよく見えないな……足音もなんかゴロゴロしてるし」
ちなつ「メラで明るくしましょうか……って、あれ?」
京子「ん、どったのちなっちゃん」
ちなつ「おかしいな……呪文がでないんです」
あかり「メラ……ほんとだ、使えないよ」
結衣「ってことは、ここが呪文が使えない場所か……」
ちなつ「早く出ましょうよぉ……地下だし暗いし魔法もダメだしで最悪です」
結衣「とはいえ、こんな暗いとな……京子、火頼む」
京子「じゃじゃーん、まどうしの杖ー。コレを振るとあら不思議、なんとメラg」
ちなつ「御託はいいからさっさとしてください!」
京子「ほいほい。くるくるーっと円錐を描くと火が中央に留まります」クルクル
あかり「野宿のお供にこれ一本……あ、明るくなってき……た……?」
ちなつ「え……足元のコレって……」
結衣「……人骨……?」
233 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:17:07.35 ID:9LpGylYk0
ちなつ「き、きゃああぁぁぁぁーーーーー!!」
あかり「あわわわわわわわわ」
結衣「うっ……」
京子「うおぉぉ……マジかよおい」ギュルルルル
ちなつ「キャーーー、キャーーーー!!」
あかり「あばばばばばばば」
京子「おおおおお前らおちけつ」ブオンブオン
結衣「お前も落ち着け!メラ出まくってるって!」アワワワ
京子「いやいやおちついてますしなにいってんのまったくもうあははは」ブンブンブンブン
あかり「あっつい!?」ボワッ
ちなつ「キャーーー、人魂ーーーー!!」
結衣「いかん、収拾がつかない……ええいしっかりしろ京子!」ポカッ
京子「とぅふ!……は、やべぇテンパってた」
あかり「わーーん、あかりのお団子がまたアフロにーー!!」
ちなつ「キャーーーー!!」
京子「なんだこの状況やべぇ」
結衣「とにかく上に戻ろう!ほら行こうちなつちゃうぐぅ!?」
ちなつ「いやーー、結衣先輩助けてーーー!!」ギュウゥゥ
京子「あ、あっちに道がある。行こうぜー」クルクル
結衣「お前急に落ち着いたね!?ちょ、ちなつちゃん苦しいって!」ウググ
234 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:17:38.82 ID:9LpGylYk0
京子「陽の光が眩しいぜ……」フゥ
あかり「えっと、ふたりとも大丈夫?」
結衣「ああ、うん……ちょっとホラーな感じの手形がついちゃったけど」
ちなつ「す、すいませんでした……」
結衣「いやいや、気を紛らわせたならいいよ、あはは……」
京子「しっかし、びっくりしたなぁアレは」
あかり「うん、すごく怖かったよぉ……」
ちなつ「思い出させないでください……」
京子「でもああいう地下にこそお宝があったりするんだよなぁ」
ちなつ「うえぇ……出来れば二度と行きたくないんですけど……」
結衣「それはまた今度だな……魔法がダメだと戦力も下がるし」
京子「んだね。今回は落とし穴警戒して鍵を優先するってことで」
ちなつ「さっさと終わらせましょう……」
あかり「あんなのが何度もあったら心臓が持たないよぉ……」
結衣「同感だ……」
京子「私も正直チビリそうだったわ」
235 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:18:20.38 ID:9LpGylYk0
大王ガマが現れた!
京子「なんだカエルか」
ちなつ「あんなことがあった後ですからなんだか安心できますね」
結衣「いや油断しすぎだろ」
大王ガマ「ラリホー」ポワワ
あかり「ぐぅ」zzz
ちなつ「あ」
京子「あーあ、あかりってば油断してるから」ハァ
結衣「お前らには言われたくないだろうよ……それ!」ビシッ
大王ガマ「」ウゲァ
京子「失敬な」
ちなつ「あかりちゃーん、起きてー」ペチペチ
あかり「うぅん……はっ!」
京子「おっはーあかり。油断してちゃメッだぞ?」
結衣「だからおまえが言うなっての」
あかり「うぅ、凄い悪夢を見たよぉ……」
ちなつ「あー、そりゃあんなことがあった後じゃねぇ……」
236 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:19:11.65 ID:9LpGylYk0
マミー「う゛ーー」
ちなつ「ひぃ、またミイラ!」
京子「うおおおぉぉぉ、臨兵闘者皆陣裂在前ーーー!!」ババババ
結衣「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏……」ブツブツ
マミー「うぐぐ」タスケテ!
あかり「効いてる!?」
マミーは仲間を呼んだ!
腐った死体が現れた!
ちなつ「いやああぁぁぁぁ!!」
京子「なん……だと……?」
結衣「うわ、ゾンビ!?」
腐った死体「あ゛ー」
あかり「ぴぃ!?こないでよぉ、ニフラム!!」ピカー
腐った死体「えっ」ピカー
腐った死体は光のなかに消え去った
ちなつ「あ、消えた」
京子「アッカリーンないすアッカリーン!」グッ
結衣「こいつめ、よくも余計なもの呼び出してくれたな!」ボコスカ
京子「この、この!ビビらせやがって!」ボコスカ
マミー「」
ちなつ「すごいよあかりさん!その調子でバンバン消しちゃってね!」グッ
あかり「んん!?さっきからなんだかあかりの呼称がおかしいよね!?」
237 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:20:14.77 ID:9LpGylYk0
笑い袋「あははははははははは」マヌーサ!
京子「うお、こいつうるせぇ!」
笑い袋「ひゃははははははは」ボミオス!
結衣「くそ、厄介な!」
笑い袋「くかきけこかかきくけききこくけきこきかかかーーー」マホトーン!
あかり「うぅ、攻撃が当たらないよぉ!」スカッ
ちなつ「ああもう!やかましい袋ですね!」
京子「く、こうなったら……!」
結衣「何か秘策があるのか!?」
京子「笑ってはいけないピラミッド、スタートーー!」
笑い袋「!?」
ちなつ「あ、笑いが止まった」
結衣「ノリがいいな……お笑い好きなのかな」
あかり「笑い袋だけに?」
結衣「0点」
あかり「がーん……」
笑い袋「……、……」
京子「一番、歳納京子!変顔行きます!」ウニョーン
笑い袋「ぷっ!?あははははははははは」ケラケラ
デデーン 笑い袋、アウトー
笑い袋「!?」エ?
ちなつ「え、どっから聞こえてきてるんですかこの声」
京子「オラァ!!」バシーン
笑い袋「」グハッ
あかり「あ、勝っちゃった」
結衣「しょーもない勝利だな……」ハァ
京子「ふははははは、いえーい」ブイ!
デデーン 歳納、アウトー
京子「えっ」
結衣「はいアウトー」ヒュッ
京子「ムチはらめぇ!?」ベシーン
238 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:20:58.86 ID:9LpGylYk0
京子「お、またまた宝箱はっけーん」
結衣「でもさっきから空っぽばっかりだよなぁ」
あかり「もう他の人が持って行っちゃったのかな?」
ちなつ「開けるだけ無駄じゃないですか?」
京子「宝箱を開けるという行為に意味があるのだよ」カパッ
なんと宝箱は人食い箱だった!
京子「えっ」
人食い箱「あーん」ガブッ
京子「ギャーー!!」
あかり「きゃああぁぁ、京子ちゃーーーん!?」
結衣「京子がマミったぁ!?」
京子「まだマミってないから!時間の問題だけどアイタタタタタタタ!!」
ちなつ「な、何なんですかこの箱!?」
結衣「この、京子から離れろ!!」ベシベシ
あかり「えい、えい!」ザクザク
人食い箱「うがうが」ガオー
ちなつ「ひゃあ、こっちに来ましたよ!?」
京子「うぐぅ、助かった……」ダクダク
結衣「くっ、こいつかなり強いぞ!」ベシッ
あかり「たぁーー!」バシュッ
ちなつ「えぇい!」ベギラマ!
人食い箱「ヤラレター」
結衣「はぁ、はぁ……やったか」フゥ
ちなつ「ちょ、京子先輩大丈夫ですか!?」
京子「ダイジョブじゃない……マジ大至急ホイミおねがい」ダクダク
あかり「わあぁ、京子ちゃんすごい血が!ホ、ホイミ!」ポワワン
結衣「ほら京子、薬草も使って!」ハイ
京子「モシャモシャ……はぁー、マジで死ぬかと思った……」
239 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:21:35.23 ID:9LpGylYk0
京子「お宝お宝っと……かしこさの種ゲーット!」
ちなつ「懲りないですね先輩」
京子「コレばっかりはロマンだからねぇ」
結衣「2階以降は中身はいってるんだな」
あかり「墓荒らしはみんな人食い箱の餌になっちゃったのかな……」
京子「だろうね……まったくいやらしいトラップだなぁ」プンプン
ちなつ「開けなければいいだけの話なんですけどね」
京子「それは無理ってもんだよ……お、下り階段」
結衣「さっき使った階段とは違うよな?ちょっと降りてみるか」
京子「宝箱はっけーん!」カパッ
なんと宝箱は人食い箱だった!
京子「うわああぁぁぁぁぁ!」ヒョイ
ちなつ「あ、今度は避けましたよ!」
結衣「よし、反撃を許すな!」ベシッ
あかり「うりゃーー!」スパッ
京子「うおおおぉぉさっきはよくもおおぉぉ!!」ベシーン
240 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:22:32.23 ID:9LpGylYk0
ちなつ「この扉は今までのとは違いますね」
結衣「石の扉か……鍵穴もないみたいだし、どう開けるんだ?」
あかり「うーん、うーーん……だめだ、びくともしないよぉ」グググ
京子「どっかにコレ開けるための仕掛けがあるんじゃない?」
結衣「そうだな……探してみよう」
ちなつ「壁にボタンがありますよ」
あかり「ほんとだー。コレを押せばいいのかな?」
京子「ぽちっとな」ポチ
結衣「……コレで開いたのかな?」
ちなつ「一旦戻りま……って、あそこにもボタンありますよ?」
京子「フェイクかな?とりあえずは戻ろうぜー」
あかり「あれ?開いてないよ?」
結衣「さっきのも押さないといけなかったのかな……」
ちなつ「というわけでボタンまで戻って来ました」
京子「改めまして、ぽちっとな」ポチ
ガコン!
『えっ』
ヒュ~~~……
241 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:23:01.11 ID:9LpGylYk0
結衣「あれから落とし穴に落ちること数回……」
あかり「いったーい、おしりうっちゃったよぉ」ヒリヒリ
京子「痛いかあかり、可哀想だから私がさすってあげよう」ワキワキ
ちなつ「私のあかりちゃんに何しようとしてるんですかっ!」ゲシッ
京子「ぎゃいん!?」
結衣「こう何度も失敗するとなると……なにか法則でもあるのかな」ウーン
あかり「うーん……あっ!」ピコーン
結衣「ん、どうした?」
あかり「思い出したぁ!ほら、お城で聞いた童歌!」
ちなつ「童歌?それって、えーっと……」
京子「あー……どんなんだっけか?」
あかり「えっと、〈まんまるボタンは不思議なボタン。まんまるボタンで扉が開く。
東の西から西の東へ。西の西から東の東。〉……だったかなぁ」
結衣「なるほどな……その歌が示す通りにボタンを押せばいいってことか」
ちなつ「すごーいあかりちゃん!お手柄よ!」ギュッ
あかり「えへへへ///」
京子「ぃよっし、じゃあその順番でボタンを……あ、東ってどっちだっけ」
結衣「……コンパス見ろ」ハァ
242 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:24:07.44 ID:9LpGylYk0
京子「コレでラスト!」ポチ
どこからか重い石の動く音がした……
ちなつ「今度こそ開いたみたいですね」
結衣「やっとか……スイッチの件でかなり時間かかったな」
あかり「でも、漸く鍵が手に入るね!」
京子「魔法の鍵ゲーッツ!」テレッテッテー
ちなつ「さあ帰りましょうすぐ帰りましょう!」
結衣「そうだね……って、そういえば上の階に鍵かかった扉あったね」
あかり「ついでだしそっちに行ってから帰る?」
ちなつ「そ、そんなぁ~……」
ちなつ「もう!何なんですかさっきからぁ!」ベギラマ!
あかり「ひーん、宝箱開けるたびにミイラが襲ってくるよぉ!」ズバズバ
京子「宝のためならえーんやこーら!」ベシベシ
結衣「お前の執念もミイラとどっこいどっこいだね!?」ビシビシ
京子「おー、絶景かな絶景かな」
結衣「ピラミッドの頂上に繋がってたのか……あ、ちいさなメダル発見」
あかり「わぁ~、風が気持ちいいなぁ……」
ちなつ「もういいですよね?帰りますよ?ルーラしますよ!?」
243 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:24:58.46 ID:9LpGylYk0
―――ポルトガ周辺―――
京子「ピラミッド攻略から壮大な紆余曲折を経てこの地へやってきたのだった」
結衣「いや何言っちゃってんのお前」
ちなつ「なにも壮大なことなんかなかったですけどね」
結衣「しかも結構だらけてたしね」
京子「こまけぇこたぁいいんだよ」
ドルイド「」グフ
結衣「魔法撃つ敵って結構厄介だよな」フゥ
あかり「イタズラ好きな風さんってレベルじゃないよぉ……いたたた」
ちなつ「そりゃバギやられたらいたずらな風じゃすまないでしょ」
京子「あ、あれじゃない?ポルトガ」
244 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:25:45.74 ID:9LpGylYk0
―――ポルトガ―――
ちなつ「ここは港町なんですね」
あかり「潮の香りがして、いいところだね!」クンクン
京子「何食う!?魚介類?それとも魚介類?あとは……魚介類とか!?」ジュルリ
結衣「魚介類一択じゃねえか」
京子「はい」
ちなつ「それでいいと思いますけどね、こういうところのは美味しそうですし」
あかり「うんうん。それにこの匂い嗅いでたら食べたくなってきちゃったよぉ」
結衣「まぁ私も異論はないからいいけど。じゃあ城には……」
京子「んなもんどうだっていいんだよ!!」バン!
ちなつ「どうでもよくはないですよ」
結衣「まぁ、いつも通り休んでからでいいか」
あかり「あかり、お刺身が食べたいなぁ」
ちなつ「そういえば最近食べてないよね。生魚食べる習慣がない所ばかりだからしょうがないけど……」
結衣「市場で新鮮な魚買って自分たちで捌く?」
京子「それだ!」
245 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:26:24.98 ID:9LpGylYk0
ポルトガ王「はるか東の国では黒胡椒が多く取れるという。東に旅立ち見聞したことをワシに報告せよ。
胡椒を持ち帰った時そなたらを勇者と認めワシの船を与えよう!」
京子「え、船くれるんですか!」
ポルトガ王「うむ。この手紙を東の洞窟に住むワシの爆友たちに見せれば導いてくれるはずじゃ。」
あかり「あ、はい。では行ってまいります」
結衣「次の目的地はアッサラーム北東の洞窟かー」
京子「ていうか胡椒と船交換とか……んなもんコンビニとかスーパーに行けば売ってるっての」
あかり「ボロい取引だよぉ」
結衣「コンビニもスーパーもないけどな」
ちなつ「この辺りじゃ流通してないみたいですし、ものすごい高価なんでしょうね」
京子「私らの感覚からすると考えられない事だよなぁ」
結衣「元いた世界でも昔は胡椒が高価だった地域あったみたいだけどな」
ちなつ「ま、とにかく今日は休みにして明日アッサラームまで飛びましょう」
結衣「そうだね……にしても、爆友っていってたような……?」
京子「ん?結衣なんか言った?」
結衣「ああいや、なんでもない。……まぁ、気のせいだろ」
246 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:33:33.40 ID:9LpGylYk0
今日はここまでです。
難産で遅れた上になんだか短いような今回の投下、内容がおかしなところもちらほら。
今後コレ以上のクオリティ低下を防ぐためにちょっとペースが落ちるかもしれません。
さて、そろそろ船が手に入る時が近づいて来ました。まだどんな順番で攻略するか全く決めてないけれど。
取り敢えず次回は謎の爆友なる人物が登場します。一体誰なんだ……?
次回はまた週末を目標にして爆発します。では。
247 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/16(金) 00:36:08.66 ID:9LpGylYk0
おまけ
京子「アリアハン、そしてイシス……」
あかり「どうしたの、京子ちゃん」
京子「あかりか……いやなに、魔法の鍵で宝物庫を開けられる城があったな、と……ふふふ」
あかり「え、それがどうしたの……って、まさか!?」
京子「くっくっく、怪盗京子ちゃんが頂いちゃうぜーー!」
あかり「えええ!?だ、ダメだよそんなことしちゃ!」メッ
※後日交渉して正式にいくつかの宝をもらいました。窃盗は犯罪行為なのでやめましょう。
おまけ2
ポルトガ兵士「フゥハハハーーーッ!!このダメージ床の中にある宝、取れるものなら取ってみろぉ!」
京子「うおおぉぉぉぉお宝ーーーー!!」バリバリバリバリ
ポルトガ兵士「ゲエェェェェーーー!?ためらわずに行っただとぉーー!?」
結衣「京子ーーーーー!?」
あかり「す、凄い気迫……!」
ちなつ「なんという強欲……やりますね先輩……!」ゴクリ
京子「と、とったどーーーーー!!」クロコゲ
248 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/03/16(金) 20:19:49.34 ID:0QAjHQFko
乙乙
毎回楽しく読ませてもらってます
249 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/16(金) 22:27:21.83 ID:Ek1ja2fi0
私も楽しくよまさせてもらっています。
船をもらって一番最初に目指すところといえば、あそこですよね?
遊び人が遊び人であることを喜べるあの場所……
250 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/03/17(土) 01:59:42.05 ID:LldVUsL4o
爆友達ってことは会長もいるのかな?
251 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/19(月) 01:14:56.11 ID:r+dn0eLv0
こんばんは。爆発しにきました。
今はまだ週末なので予定爆破時間に間に合いました。これは決して遅刻ではありません。
ちなみに3月18日が誕生日でした。日曜のうちに投下したかったなぁ
今回はついにあの人たちが出現。ちょこっと地の文があります。
では、爆発します。
252 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/19(月) 01:16:05.03 ID:r+dn0eLv0
ロマリア王にパシられ、娯楽部一行はバクハツの洞窟と呼ばれる場所を訪れていた。
本来であればドワーフのおっさんの名前がついた洞窟だったのに随分と物騒な名前になってしまったものである。
だが名前の安直さで言えばどっこいどっこいなので何ら問題は無い。無いったら無い。
ちなみにバクハツの洞窟と呼ばれているのは近くを通りかかった旅人などの多くが洞窟内部から爆発音が聞こえてきたと口にしたため
であるらしい。よく崩れなかったものだが、人々は爆発に巻き込まれる危険と、巻き込まれずとも度重なる爆発の影響で自分たちが通過
しようとした際に崩れて下敷きになってしまうのではという恐怖によって、そのうち誰も近寄らなくなったのだそうだ。
中はほぼ一本道なので、迷うことはなさそうだ。その様子を見て、京子が感想を漏らした。
「洞窟って言うけど今までのと違ってダンジョンっぽくはないねー。むしろ道みたいな感じするし」
「大陸の東と西を結ぶ唯一の陸路らしいぞ。誰も使ってないっていう話だけど」
「中に入ってみると使われてないのも納得ですね、天井とか壁にヒビ入ってますよ。……ほら、ここも」
ちなつの言うとおり内部は見た目かなりやばいことになっている。しかし実際はかなり頑丈な洞窟なので、ヒビも表面上のものであり
崩れたりはしないようになっている。だがそんなことは誰も知らないので、勇気を出して足を踏み入れたものは以前にもいたがビビッて
帰ってしまったらしい。誰だって死にたくはないのである。
「こ、怖いよぉ……あかりたち、生き埋めになったりしないよね?」
「生き埋めっていうか即死しそうじゃね?」
「おい京子、怖いからそういう事言うのやめろ」
四人は怖がりながらも洞窟の奥へと進んでいく。ココを超えれば船が貰えるのだから、勇気を出す価値はあるのだろう。胡椒を持って
帰ることはそれほど苦ではないだろうし、そもそも栽培しているのなら店で売っているかもしれないから、現状の最大の壁はこの洞窟を
越えることだった。
自分たちの船があれば行動範囲は格段に広がるだろう。それは早く元の世界帰ることにもつながるのである。逆に言うと船がないと帰
るのが遅くなるか、最悪帰れない可能性もあるのだ。
いくらサザエさん方式といえどもこんな危険極まりない世界に長居はしたくないし、帰れないだなんてもっての外である。そのため、
大の大人でも寄り付かない洞窟になけなしの勇気で踏み入ったのだ。
253 :
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[saga]:2012/03/19(月) 01:17:28.19 ID:r+dn0eLv0
「そういえばさっきから魔物が出てこないな……いないのかな?」
「いやまぁ、私だったらこんな洞窟に住んでたくないしなぁ。逃げたんじゃない?」
結衣の疑問に京子が答える。おそらく正解だろう。こんな所にいたらいつ死んでもおかしくはない。
爆発から逃れたか、落盤の恐怖から逃れたか、あるいは爆死したか。いずれにせよ悲惨なものである。ここに魔物が住んでいたかどう
かは定かではないが。
「爆発の影響なんでしょうね……ところどころ煤けてますし、なんか焦げ臭いです」
「くんくん……ほんとだ、ちょっと臭うかも」
ちなつの発言を受け、あかりが周囲のにおいをかぐ。そんな様子も愛らしいあかりちゃんマジ天使。
壁や天井は煤けており、そのせいか少し焦げ臭い。これらは入り口付近では気づかないほどだったが、奥に進むにつれだんだんひどく
なってきているようだ。この先が爆発の中心であることを表している。
しばらく進むともはや壁も天井も真っ黒になっている。もうかなり近づいているのだろう、こんなところにいる時に爆発が起きたらひ
とたまりもないかもしれない。全員の警戒心が上がり、口数も少なくなっている。
と、ここで京子が違和を感じ取り、口を開いた。
「んー……なんかさ、焦げ臭いのとはまた違った匂いしない?」
「そうか?……いや、私にはよくわからないな」
「うーん、なんていうのかな……そう、なんかちょっとコーヒーの匂いがするような……」
「コーヒって……こんな所にそんな生活感あふれるものがあるわけ無いじゃないですか」
「それもそっか……でもなんか臭う気がするんだよなぁ」
ちなつが呆れた様子で今日この発言を否定した。結衣も匂いを感じ取ることは出来なかったので、京子の勘違いだろうと思う。いや、
思うことにした。
ココでコーヒーを飲んでいるものがいる。それはつまり噂の爆発は人為的なものだということだ。鉱石の類がなんか変な感じになって
爆発してるんだろうと人々も言っていたし、事実そうなのだと思っていた。人為的なものだとしても、何度も爆発するわけがない。狭い
空間で爆発に巻き込まれたなら無事ではすまないはずだ。
しかし結衣には心当たりがあった。気のせいだと思うことにしていたがココに来てほぼ確信に変わっていた。
彼女なら例えどんな規模の爆発を起こそうともちょっと焦げただけで済みそうだ。しかもその状態でコーヒーブレイクとかしてそうだ。
しかも王様が言った爆友という単語。爆友。ああもう嫌な予感しかしない。
そして見覚えのある二人の姿を見かけた時、結衣は懐かしくもあったが頭を抱えたくなった。しかしこの状況を予期出来なかった他の
三人は開いた口がふさがらないといった様子だった。
「……」
「ん?どうした松本……おや、客人とは珍しい。どちらさまかな?」
そこには、寡黙な生徒会長様と、彼女たちの恩師――爆発している印象しかないのであまり教師と思えないが――である、松本りせと
西垣奈々の姿があった。
254 :
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[saga]:2012/03/19(月) 01:18:38.40 ID:r+dn0eLv0
―――バクハツの洞窟―――
結衣「……こんな所で、なにしてるんですか。西垣先生、会長」
奈々「ん?確かにあたしのファミリーネームは西垣だが、何処かであったかな?」
結衣「……え?」
京子「に、にににに西垣ちゃん!?それにかいちょーまで!?な、なんでここに!?」
ちなつ「ええええぇぇぇぇ!?」
あかり「どど、どうなってるの!?」
奈々「おいおい松本、なんかすごく驚かれているんだが……なにか知ってるか?」
りせ「……」フルフル
奈々「だよなぁ。あたしも心当たりがない……で、もう一度聞くがどちらさまかな?」
京子「え?」
ちなつ「お、覚えてないんですか?」
結衣「……あぁ、なんとなくわかった」
あかり「え?な、なにが?」
奈々「ふむ、さすがに何度も質問をスルーされるとさすがに傷つくんだが」
りせ「……」
奈々「そうだな、コーヒーでも飲んで落ち着いてもらおう。松本、手伝ってくれ」
りせ「……」コクン
結衣「あ、おかまいなく……って、行っちゃった」
京子「……どーゆーことなの?」
結衣「今は居ないし丁度いいか、推測ではあるけど説明するよ」
255 :
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[saga]:2012/03/19(月) 01:19:57.69 ID:r+dn0eLv0
あかり「西垣先生のドッペルゲンガー?」
ちなつ「あかりちゃん、ちゃんと説明聞いてた?」
京子「んー、つまり"こっちの世界"の西垣ちゃんってことだよね?」
結衣「たぶんな。性格とか行動はさっきまでの感じだと似たような感じだし」
京子「私らのことは知らなかったみたいだし、別人なのは確かだよな」
ちなつ「そういえばファミリーネーム一緒らしいですね、名前まで同じなんでしょうか」
京子「たぶんねー。それならこの洞窟のことも納得だね」
あかり「うん……。爆発って言ったら先生だもんねぇ」
ちなつ「その認識もどうなの……?いやまぁ、間違ってはないだろうけど」
結衣「でもあの先生なら爆発起こしても何ら不思議はないな」
京子「日常茶飯事だもんなぁ。……にしても西垣ちゃんかー、なつかしやー」
ちなつ「久しぶりに知り合いに会った、……会った?……知り合いの顔見ましたもんね」
京子「まぁ実際に知り合いに会ったわけじゃないしねぇ」
あかり「ひょっとしたら他の人のそっくりさんもいるのかなぁ?」
結衣「いるんじゃないか?……っていうかいて欲しいなぁ」
京子「なんだかんだしばらく顔も見てないもんなぁ、やっぱ寂しいもんだね」
ちなつ「そうですねぇ……」
結衣「……そういえば、あかねさんいるんじゃなかったっけ?」
京子「あっ、そういえばそうだった。"あっち"のあかねさんではないんだろうけどね」
あかり「そうだった……お姉ちゃんも魔王討伐に行ったんだった」
ちなつ「いまは行方不明なんだっけ?」
あかり「うん……」
京子「まぁピンピンしてるとおもうよ、あかねさんだし」
結衣「だな。あかねさんが負けたりとかはちょっと想像できないし」
あかり「……それもそうかも」
西垣「なんの話かな?……ほら、コーヒー。砂糖は入れるかい?」コト
りせ「……」コト
結衣「ああ、すいません。いただきます」
256 :
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[saga]:2012/03/19(月) 01:20:36.16 ID:r+dn0eLv0
奈々「とりあえず自己紹介と行こうか。あたしは西垣奈々。で、こっちが」
りせ「……」
奈々「聞いての通り、松本りせだ」
結衣「……名前まで同じみたいだな」ボソッ
京子「そうだね……っていうか、ファーストネームが最初に来るんじゃないんだな」ボソボソ
結衣「その辺は知らん」ボソ
あかり「聞いての通りって言われても、何も喋ってない気がするよぉ」ボソボソ
ちなつ「そういうところも同じみたいね」ボソッ
奈々「……で、君たちは?」
結衣「あ、はい。船見結衣です」
京子「歳納京子でっす!」
あかり「赤座あかりです!」
ちなつ「吉川ちなつです」
奈々「そうか、よろしく。……そういえば、あたしのことを知ってるみたいだったね?」
あかり「えーっと、それはぁ……」
結衣「あぁ、すいません。知り合いに似ていたもので、つい」
奈々「ほう?ファミリーネームも一緒だったみたいだが」
りせ「……」
奈々「あたしに姉妹か。いたとしたら会ってみたいか?」
りせ「……」
奈々「ふふっ、一途な女は好きだぞ、松本」
りせ「……///」
結衣「あのー……」
奈々「ん?ああすまない、何か用があって来たんだったかな?」
結衣「私たち、この洞窟の先に用があって……ポルトガ王から、手紙をあずかっています」
奈々「ちょっと見せてもらっていいかな」カサッ
257 :
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[saga]:2012/03/19(月) 01:21:31.18 ID:r+dn0eLv0
奈々「へえ、なるほどな」フムフム
結衣「手紙にはなんて書いてあったんですか?」
奈々「君達をこの先……バーンの抜け道に案内してくれというものだったよ」
りせ「……」
奈々「仲間が増えて嬉しいか、松本?」
りせ「……」
奈々「そうだよなぁ、楽しみは分け合うものだな。じゃ、案内しよう。ついてきてくれ」
京子「おっ、ありがとうございまーす!」
奈々「はっはっは。なに、新しい爆友のためだ、一肌脱ごうじゃないか」
あかり「えっ」
ちなつ「ちょっと待ってください今なんか不穏な単語が」
奈々「ん?だってほら手紙に、新しい爆友に力を貸してやってくれって」ホレ
結衣「爆友って、私たちが!?聞いてないですってそんな話!」
京子「ロマリアの王様そんなこと手紙にかいてたの!?」
奈々「そうだが?しっかしロマリア王も相変わらずだよなぁ、胡椒が食べたいだなんて」
りせ「……」
奈々「あたしもそう思うな。砂糖舐めてるほうがよっぽどいい」
りせ「……」
奈々「確かに身体には悪いだろうが、健康を気にしてたら人生つまらないぞ?」
結衣「とにかく、爆友はちょっと……」
奈々「そう言われてもなぁ、通りたければ結局爆発するしか無いし」
京子「ええぇ!?」
奈々「はっはっは、まぁ諦めるんだね」
258 :
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[saga]:2012/03/19(月) 01:22:20.09 ID:r+dn0eLv0
奈々「ああそうだ、爆友記念にいいものをあげよう」
京子「マジですか!ひゃっほう!」
ちなつ「いやいらないです」
あかり「嫌な予感しかしないよぉ……」
結衣「同感だ……」
奈々「ままま、そう言わずに。ほら、これこれ」
ちなつ「わ、なんですかこれ?」
奈々「君たち、見たところ冒険者だろ?ならこういうの必要じゃないかと思ってさ。道標くんだ」
あかり「なんか細長いですねぇ」
結衣「どっかで見たことある形だな」
京子「なんか全体的に細いラバーカップみたいな」
ちなつ「なんですか?それ」
京子「便所掃除のアレ」
ちなつ「……、ああ、あの詰まった時に使うアレですか」
あかり「えと、それってどんな効果が?」
奈々「洞窟とかで道に迷うことってあるだろ?そういう時にコレを立てて、倒れた方に進めば良い」
京子「西垣ちゃん、それ倒れんの?なんか地面にしっかり立ちそうだけど」
奈々「心配無用だ。なんとなくそれっぽい方向に頑張って倒れて――」
あかり「あ、ちゃんと倒れるんだ」
ちなつ「頑張ってってなんですか」
奈々「――反対側が地面についたら爆発する仕組みになってるんだ」
あかり「なんで!?」
奈々「なにがだ?」
結衣「爆発する機能いらないじゃないですか!!」
京子「そんなもんつかったら怪我するって!」
ちなつ「それだったら普通の棒倒してた方がまだいいですよ!」
奈々「そうか?まぁ実際倒れる方向も適当だし、爆発がメインだからな」
結衣「いりませんよそんなもの……」
ちなつ「っていうかこれ、土台でしっかり立ってるのにどうやって倒れるんですか?」
奈々「その辺はほら、魔法でチョチョイっとね」
259 :
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[saga]:2012/03/19(月) 01:23:20.42 ID:r+dn0eLv0
奈々「じゃあコレはいいか……お、コレなんかどうだ?」
あかり「あ、ちょっと可愛いかも」
ちなつ「見た目はね。猫かな?」
結衣「あれ、コレもどっかで見たような……うーん」
京子「メカメカしいフ○ルナンデスくんみたいな」
結衣「そうそれ……、ってパクリじゃねえか」
奈々「似ているけどちょっと違うな。コレは爆ナンデスくん3号だ!」ババーン
結衣「いやもうパクリじゃないですか」
ちなつ「これはひどい」
奈々「パクリと言われても、なんのことだかさっぱりだぞ。なぁ松本」
りせ「……」コクリ
奈々「ほらな?」
結衣「いやまぁ確かに知らないんだろうけど……」
京子「まーその辺は良いじゃん。コレってどんな効果なの?」
奈々「火力より衝撃に重きをおいた爆弾だ。攻撃手段として優秀だぞ」
ちなつ「それなら役に立ちそうですね」
あかり「もっておいたらイザって時によさそうだね」
奈々「鼻をもいでから10秒経過したら爆発するから覚えておいてくれ」
京子「その起爆方法もどーなの」
結衣「じゃあ、これはありがたくもらいます」
京子「ねー、3号って言ってたけど1号と2号はどうしたの?」
奈々「あぁ、1号は松本とキャッチボールして遊んでたらいきなり爆発してね」
京子「いやなにしてんの!?」
結衣「そりゃいきなり爆発しますよね!?」
奈々「いやぁ驚いたよ、あれは爆発しそうで爆発しない爆弾のつもりで作ってたから」
ちなつ「なんですかそれ……」
りせ「……」
奈々「ああ、スリリングで面白かったな。それと、2号なんだが……それは今から使う」
結衣「え、今からって……」
奈々「ついてきてくれ」
260 :
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[saga]:2012/03/19(月) 01:24:06.20 ID:r+dn0eLv0
奈々「この壁の向こうがバーンの抜け道だ」
京子「壁の向こうが……ってもしかして」
奈々「そう、爆ナンデスくん2号でこの壁を破壊するのさ」
ちなつ「ちょ、そんなことして洞窟崩れたりしないんですか!?」
奈々「何事も試してみないと分からんよ」
あかり「それって安全は保証できないってことですよね!?」
結衣「とにかく、ココから離れて……」
奈々「ん、一体何を言ってるんだ?離れる必要はないぞ」
京子「え?だってこのままココにいたら巻き込まれるし……」
奈々「言っただろう、通りたければ爆発するしか無いと……爆友なのだから」
あかり「ええぇ!?」
ちなつ「ならないって言いましたよね!?」
りせ「……」
奈々「あ!今松本がいいこと言った!そうそうその通りだよ!あっはっはっは!」
京子「いや何言ってるのかわかりませんけどね!?」
結衣「京子!いいから早く離れよう!」
奈々「そうか?じゃあ改めてあたしが言おう……同じ爆発を受けた仲、って言うじゃないか」キリッ
あかり「それって同じ釜の飯がどうたらってやつじゃないんですか!?」
奈々「細かいことは気にするな。ほれ」ポイ
京子「げっ、投げた!?」
結衣「皆伏せろぉ!!」バッ
261 :
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[saga]:2012/03/19(月) 01:24:44.02 ID:r+dn0eLv0
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262 :
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[saga]:2012/03/19(月) 01:25:32.24 ID:r+dn0eLv0
結衣「イタタタタ……みんな、無事か?」
ちなつ「な、なんとか……」
京子「けほっけほっ……あー死ぬかと思った」
あかり「うぅ、すごい爆発だったよ……」
奈々「おお……すごい煙だな、大丈夫だったか松本」
りせ「……」ケフッ
奈々「そうか元気か、ならいい」
結衣「えっと、ふたりとも無事ですか?」
奈々「ああ、見ての通り無傷だ。安心してくれ」
京子「そんなコゲといて無傷ってのもどうかと思うけどね」
奈々「そうか?ああ松本、あたしより焦げてるじゃないか」フキフキ
りせ「……」フキフキ
奈々「おお、ありがとう」
あかり「けほっ……そういえば、壁は?」
ちなつ「煙がひどくてよく見えない……って、」
結衣「壁が……崩れてない?」
京子「うっそ、マジで?あの爆発に耐えられたのかよ」
奈々「あれ、おっかしいなー。イケると思ったんだがなぁ」
りせ「……」
奈々「いや、気にしてないから心配するな。新しいのを作ってまたやればいいさ」
結衣「いや気にしてくださいよ!?」
京子「爆発までしたのに結局通れないじゃん、どーすんの!?」
奈々「ああ、そういえばココを通りたいんだったか……」
あかり「そこ忘れないで下さいよ!?」
ちなつ「もういや……爆発損じゃないの……」
奈々「まあいいや、ちょっとココで待っててくれ」
263 :
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[saga]:2012/03/19(月) 01:26:53.24 ID:r+dn0eLv0
奈々「あったあった、これだこれ」
結衣「……今度は何です?」
京子「ボタン?なんかのスイッチかな」
奈々「ご名答。さて、ポチッとな」ポチッ
なんと!壁の一部が動き、南側の壁に通路が出現した!
あかり「えっ」
ちなつ「ちょ!?最初からこっちの道通してくれればよかったじゃないですか!!」
奈々「え?だって爆発したほうがいいだろう?」
京子「よくないよ!?」
結衣「え、じゃあ東側の壁爆破しようとしたのは何でですか!?」
奈々「このバーンの抜け道はこの東側の壁の向こうにつながってるんだよ、爆破できたらこっちのほうが近いしいいかなと思ってね」
ちなつ「えぇー……なんですかそれ……」
あかり「あかりたちが爆発に巻き込まれた意味って一体……」
りせ「……」
奈々「はっはっは!上手いこと言うじゃないか松本!」
りせ「……///」
京子「だからこっちは何言ってるのかわかんないですけどね」
奈々「お、そうか?今のは、でも心の壁は発破できたわね、と言っていたんだ」
ちなつ「えぇー……」
結衣「むしろ価値観っていう壁の強固さを実感しましたよ……」
264 :
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[saga]:2012/03/19(月) 01:27:47.71 ID:r+dn0eLv0
京子「ココを通れば東側に行けるんだよね?」
奈々「ああ、そうだ」
結衣「せんs……西垣さん、どうもありがとうございました」ペコ
奈々「そんな他人行儀じゃなくて、気軽に奈々様とでも呼んでくれ。あたしたちは爆友だろう?」
結衣「あ、もうさっきので爆友認定されちゃったんですね」
りせ「……」
奈々「松本もファーストネームでいいといっていることだし、な?」
あかり「じゃあ奈々様、りせ様、ありがとうございました!」
奈々「……ふむ、いいね、ゾクゾクするよ」
りせ「……///」
結衣「あかり、様じゃなくていいから。……奈々さん、りせさん、ありがとうございました」
京子「あんがとねー、りせちゃん、奈々ちゃん!」
ちなつ「正直さっきの爆発は余計でしたけどね……まぁ、ありがとうございました」
奈々「おや、ツンデレかい?これはこれで」ウン
ちなつ「うわぁ」
奈々「ああそうだ、手紙に爆友オフ会の事が書いてあったんだが、君たちも参加するかい?」
京子「え、何その危険極まりない集会」
結衣「お断りします」
奈々「くくっ、それは残念」
265 :
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[saga]:2012/03/19(月) 01:28:39.17 ID:r+dn0eLv0
あかり「それじゃ、行きますね!お世話になりましたぁ!」ペコ
奈々「ああ、。またいつでも来るといいよ」
結衣「いいんですか?」
奈々「君たちはなかなか面白いからな。またきてくれるとこちらも嬉しい。な、松本」
りせ「……」コクン
奈々「ほらな」
京子「ホントに?じゃーお言葉に甘えちゃおっかなー」
奈々「ふふ、どうぞどうぞ。その時は丁寧におもてなしするとしよう」
ちなつ「爆発は無しにしてくださいよ?」
奈々「えー」
結衣「いやそこで不満そうにしないでくださいよ」
奈々「仕方ないなぁ、出来れば善処するようにすると思うよ」
京子「うわすっげぇ不安」
ちなつ「まぁ、とにかく胡椒探しに行きましょうよ」
奈々「あぁそうそう、胡椒だったね。それだったらバハラタという町にあるはずだよ」
あかり「大体どのあたりに町があるかってわかります?」
奈々「洞窟を抜けて、南東へ言ったところだったかな。魔物も手強くなるから、気をつけてな」
京子「おぉー、奈々ちゃんって結構ものしりだねぇ」
奈々「ふっ、旅で行き詰ったら何らかのアドバイスくらいはしてやれるかもな」
結衣「そのときは頼りにしてますよ。……それじゃあ、いってきます」
奈々「無茶はしないようにな。それじゃあな」フリフリ
りせ「……」フリフリ
266 :
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[saga]:2012/03/19(月) 01:29:39.62 ID:r+dn0eLv0
奈々「行ったか……久しぶりに賑やかだったな」
りせ「……」
奈々「何だ、お前もか?だよなぁ、なんか懐かしいカンジがするよなぁ」
りせ「……」
奈々「ん?ああそうだな、楽しかったぞ」
りせ「……」
奈々「くくっ、何だヤキモチか?」
りせ「……///」
奈々「照れるな照れるな。……それにしても」
りせ「?」
奈々「久しぶりにイイ爆発だったし、少し体が火照ってしまったな……なぁ、りせ?」
りせ「っ……///」
奈々「ふふっ、それじゃあベッドに行こうか……ん、なんか踏んだか?」ポチッ
りせ「///」
奈々「なんだこれ、スイッチ?りせ、コレなんのスイッチだかわかるか?」ヒョイ
りせ「……!」
奈々「え、昨日完成した爆弾のスイッチ?なぁんだそうか、あっはっはっは!……あっ」
267 :
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[saga]:2012/03/19(月) 01:30:29.39 ID:r+dn0eLv0
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268 :
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(茨城県)
[saga]:2012/03/19(月) 01:40:19.82 ID:r+dn0eLv0
今日はここまでです。
爆発オチ。
ココってゲームだと1分くらいなのに今日の投下分全部使ってやっと終わった……話は全く進んでいない。
ノルドさんはきっとどっかで元気に爆発してます。彼もきっと爆友。
この二人は今後も本編やおまけで活躍してくれます。他のキャラも本編で出てくればそれ以降おまけに出没します。多分。
出演枠が未定のキャラもいるし、船入手後の攻略順も決まってなくて先行きに不安はありますが、どうぞお付き合いください。
次回はバハラタであの人がまたなんかやらかしたようです。
次回投下はごめんなさい、1週間以内にします。最近全然守れてないので。
なるべく早く仕上げるようにはします。ではでは。
269 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/19(月) 01:41:37.53 ID:r+dn0eLv0
おまけ
京子「奈々ちゃんたちさー、普段どんな生活してんの?」
奈々「普段?そうだな……まぁ実験をメインに、色々だな」
結衣「食事とかはどうしてるんですか?」
奈々「なんだなんだ、あたしたちのプライベートがそんなに気になるのか?」
ちなつ「こんな所に住んでるんだから、気になるじゃないですか」
奈々「水については洞窟内に井戸がある。食べ物についてはアッサラームまで買い出しに行ってるぞ」
あかり「アッサラームまで?でも魔物とかたくさん出ますよね?」
りせ「……」
奈々「そうそう、これでもあたしたちは結構強いからな」
京子「へぇー。二人で人里離れたトコにいて、退屈しないの?」
奈々「退屈?松本、お前はどうだ?」
りせ「……」
奈々「だよなぁ、とくにそんなの感じたことはないよなぁ」
結衣「そうなんですか?」
奈々「人生ゲームとか、ボードゲームの類や本は結構あるしな……それに、」
京子「それに?」
奈々「二人っきりだからこそ……なぁ、りせ?」
りせ「……!///」
(((oh...///)))
あかり「?」
270 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/03/20(火) 03:32:54.03 ID:SQzBOnmSo
やっぱり会長もいたか
先生がいたらなんか便利な道具とか作ってくれそうだな爆発するだろうけど
ところであかり達はこの世界にきてどのくらいの日付たってるの?
2週間~ひと月くらい?
271 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(群馬県)
[sage]:2012/03/24(土) 10:35:48.01 ID:rzYsos2Ao
まだかなまだかな
272 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国・四国)
[sage]:2012/03/24(土) 11:50:30.82 ID:/A495+rAO
生徒会のみんなは別パーティーで冒険しているのだろうか?
職業4つ余ってるしそのパーティーで
273 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/24(土) 22:30:58.47 ID:pAE9p2VY0
こんばんわ、投下しに来ました。
>>270
アリアハン大陸の頃はあまり考えてなかったけど、実際移動にはすごく時間かかると思うんですよ、ジパングとかのサイズ考えると。
全体的にドラクエ世界が少し狭いと考えても、ロマリア~カザーブ間で一週間~10日くらいはかかるんじゃないかなぁと。
それに休んだり、町周辺で魔物狩ったりとかも入れて、大体いままでで3~4ヶ月程かかってるとは考えています。
あんまり考えすぎると世界狭すぎだろとか、ルーラのスピードパネェってなるので細かいところは見逃してくだしあ。どうせサザエさん時空なので。
>>272
それも面白そうだとは思ったんですが、大変そうだと思ったので無しにしてました。
でもそろそろ他の生徒会メンバーも出てくるのでお楽しみに。おまけで活躍してくれるはず。
では、投下します。
274 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/24(土) 22:31:39.88 ID:pAE9p2VY0
結衣「寝床まで貸してもらって、ありがとうございました」
奈々「気にしなくていいよ。外じゃゆっくり寝れないだろうからね」
りせ「……」
奈々「確かにな。あたしも送り出したその日に戻ってきたのは意外だったよ」
ちなつ「いや、だってそれは……」
京子「もうすぐ出口だーって所で凄い爆発音がしたからねー」
あかり「あかりたち、心配で……」
奈々「あの程度はよくあることだし、ダメージもそんなに無いよ。な?」
りせ「……」コクン
結衣「どんな耐久力してんですか」
ちなつ「慣れって怖いですね」
あかり「ちょっと尊敬しちゃうかも」
京子「つーか、もう奈々ちゃんたちで魔王倒せばよくない?」
奈々「あたしたちが魔王を?」
りせ「?」
結衣「あー、並大抵のことじゃダメージ受けないだろうし、なんか行けそうな気がするな」
奈々「その場合は……こうなるな」
275 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/24(土) 22:32:20.48 ID:pAE9p2VY0
~~~~~
魔王「キョーッキョッキョ!よくぞきた勇者よ……勇者?」
りせ「……」
奈々「そう、あたしたちは勇者じゃない……科学者だ!」
りせ「……」
奈々「マッドサイエンティストはちょっと嫌かな……」
りせ「……」
奈々「いや、ほら勇者って職業……なのかは知らないけど、職業答えておくべきだと思わないか?」
りせ「……」
奈々「納得してくれたか、よかった。……ということで、あたしたちは科学者だ!」
魔王「ええい、長いわ!!……キョーッキョッキョ!よくぞ来た科学者よ!」
奈々「そこからやり直すのか……しかもなんだか締まらないな」
りせ「……」
奈々「だからってマッドもどうかと思うぞ」
魔王「やかましいわ!くらえ、イオナズン!!」
魔王はイオナズンを唱えた!!しかしあまり効いてない!
魔王「な、なんだと!?」
りせ「……」
奈々「そう、あたしたちにとって爆発は日常茶飯事なのさ」
魔王「おのれ、これならばどうだ!!」
魔王は激しい炎を吐いた!!やっぱりあまり効いてない!
魔王「なぜだ!?」
奈々「もういいかな?じゃあ丈夫な被験体もいることだし、実験を開始しよう」
276 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/24(土) 22:33:12.28 ID:pAE9p2VY0
奈々「まずは試作爆弾」ポイ
魔王「ぬおおおおおお!!」ドカーン!
奈々「続いて改良型手榴弾」ポイ
魔王「ぐわああああああ!」ドカーン!
奈々「ロケット弾もどうぞ」ドン!
魔王「ぎゃああああ!」ドゴーン!
奈々「コイツはキツイぞ……唐辛子爆弾だ!」ポイ
魔王「目がああああぁぁぁぁぁぁ!!」モワモワ
奈々「ああ楽しい」ホクホク
りせ「……」パチパチ
魔王「ぬぐぐ……まだ負けておらんぞっ……!」
奈々「ろくに身動きできない割にしぶといな、さすがは魔王といったところか」
りせ「……」
奈々「ああ、飽きたしもう終わらせるか」ポイ
魔王「ぬお!な、何だこの煙は!?」モクモク
奈々「あたし特性の生物兵器さ……即効性で内側から腐る」
りせ「……」サッ
奈々「お、ありがとう。じゃああたしたちはコレで脱出しよう」
魔王「おのれ、おのれえええぇぇぇぇ!!」
こうして魔王は倒され、世界に平和が訪れた。
しかし魔王の城のあった地域は草木も生えない死の大地となり、徐々に世界を蝕んでいった……。
~~~~~
277 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/24(土) 22:33:49.52 ID:pAE9p2VY0
奈々「……と、まぁこんなことになってもいいならやってみてもいいがな」
結衣「すいませんやめてください」
京子「何生物兵器とか使っちゃってんの!?」
ちなつ「おもいっきり感染拡大してるじゃないですか……魔王よりたち悪いですよ」
あかり「その生物兵器実在してないですよね!?」
奈々「作りたいのはやまやまだが、材料もないしなぁ」
あかり「はぁ~、よかったぁ」ホッ
結衣「作りたいとも思わないで欲しいですけどね」
ちなつ「魔王よりも危険ですね」
奈々「くっくっく、しかしコレでわかっただろう?魔王は勇者様が倒すべきものだと」
京子「少なくとも奈々ちゃんに任せるべきではないとは思ったね」ウン
りせ「……」クイクイ
あかり「はい?なんですか?」
奈々「バカなことはさせないから安心して、だそうだ」
ちなつ「それなら一応安心……ですかね」
奈々「ま、サポートくらいならいいだろう?爆d……便利な道具とか作って実際に使ってもらったりな」
あかり「興味はあるけど、ちょっと怖いよぉ」
結衣「危なくないものなら使ってみたいですね……それじゃ、今度こそ行きますね」
奈々「ああ、また来るといい。気をつけてな」
278 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/24(土) 22:34:25.98 ID:pAE9p2VY0
―――バハラタ地方―――
あかり「は~、楽しかったねぇ」
京子「また遊びに行くかー。町からちょっと距離あるけど」
ちなつ「アッサラームからでも1日以上かかりますしね……」
結衣「バハラタもココからだとかなり距離あるみたいだしなぁ」
京子「マジ?じゃあアッサラームが一番近いわけかぁ」
あかり「遊びに行くのも一苦労だよぉ」
京子「まぁそんだけの価値はあるんじゃない?なんかもらえたしね」
結衣「あぁ、あの爆弾か……」
ちなつ「使うときは細心の注意が必要ですね」
京子「威力がどんなもんなのかもわかんないしなぁ」
あかり「起爆方法も変だし……スイッチとかじゃダメだったのかなぁ」ウーン
ちなつ「性格も西垣先生そっくりだし、多分ただの遊び心だと思うけど」
結衣「たしかに、あえて無駄なものを付け加えるトコはホントそっくりだね」
京子「怪しげな薬よりも爆弾がメインっぽいトコは違うけどね」
ちなつ「そんなもんは誤差です」
あかり「誤差……かなぁ?」
279 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/24(土) 22:35:29.42 ID:pAE9p2VY0
デスジャッカル「(U^ω^)わんわんお!」
ちなつ「うわぁ、また腐乱犬ですよ」
あかり「うぅ、戦いにくいからやだなぁ」
京子「今度は赤犬か……そういえば、犬は赤いのが美味いらしいけど」
デスジャッカル「!?」
結衣「え、ちょ……犬は食いたくないぞ私は」
あかり「あかりも犬は無理……それに、あんなだし」
ちなつ「肉は腐りかけがうまいとかっていうのは聞きますけど……」チラ
デスジャッカル「」ガクブル
結衣「腐りかけっていうか、腐りきってるよねアレは」
京子「いや流石に私も食う気はないよ。ただそう言うのどっかで聞いたなーってだけで」
あかり「なぁんだ、よかったぁ……」ホッ
ちなつ「にしても、襲いかかって来ませんね?」
京子「誘い受けですかちなっちゃん」
ちなつ「ブチ殺しますよ」
京子「さーせん!」ゲザァ
結衣「何やってんのコイツ……まぁ、自分の味がどうこう言われたらそりゃビビるよなぁ」
あかり「食べようとして近づいたら食べられそうになってるんだもんね……あ、逃げた」
ちなつ「手間が省けてよかったです、ね!」ゲシッ
京子「あうち!」
280 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/24(土) 22:35:57.74 ID:pAE9p2VY0
ハンターフライs『ぶーんぶんしゃか』
京子「蜂系のやつって群れで出てくるからやだなぁ」
結衣「体力はないけど、厄介な行動とるしなぁ」
ちなつ「所詮虫ですし、火葬しますか」
ハンターフライ「ヨッシャ!!」ギラ!
あかり「うひゃぁ!?」
京子「あっつ!?魔法使えんのかよコイツ!」アチチ
ちなつ「このっ……ギラくらい私のベギラマで!」
ハンターフライ「すうぅーー……はあぁーー……ヨッシャ!!」ギラ!
ちなつ「あつあつあつあつあっつい!!」バタバタ
京子「深呼吸してからのヨッシャだとぉ!?」
結衣「くそっ、なんてパワーだ!」アチッ
あかり「ま、まるでベギラマ並みのパワーだよぉ!」アチアチ
ちなつ「こんのぉ!ベギラマァ!!」ボワワッ
ハンターフライs『ビガッ』
あかり「あぁっまだ何匹か残ってるよ!」
結衣「くっ、普通に撃っただけじゃパワーが足りないか!」
京子「ちなつちゃん、深呼吸してからの方がパワーがあるから!」
ちなつ「ああもう喧しいんですよぉ!!」
281 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/24(土) 22:36:25.22 ID:pAE9p2VY0
ヒートギズモ「もこもこ」
京子「ヒートギズモさんマジ夕焼け雲」
結衣「へぇ、鮮やかなオレンジで綺麗だなぁ」
ちなつ「結衣先輩のほうが綺麗ですよっ」キャッ
結衣「え、あ、うん。ありがとう?」
ヒートギズモは火の息を吐いた!
あかり「あっ」
京子「ちょっ」
ちなつ「あー、コレはマズイですね」
結衣「な、なんてことを……」
ヒートギズモ「え?」
京子「まさか森の中で火の息を吐いちゃうだなんて……」
あかり「あわわわわ、木が燃えてるよぉ!」
ヒートギズモ「あ」ヤベッ
結衣「やばいやばい、ちなつちゃん消化!」
ちなつ「ヒャド!ヒャド!」カチコチ
あかり「もう、時と場合を考えてよぉ!」プンスカ
京子「この鬼!悪魔!人でなしっ!」
結衣「いやそもそも人じゃないけど、これは無いわ」
ちなつ「あぁ、やっと沈下できた……まったくこの駄雲は」ハァ
ヒートギズモ「すいませんでした」
結衣「いーや、ゆるさん」
京子「罰ゲーーーーーム」ビシッ
あかり「ニフラム!」
ヒートギズモ「(∵)」ピカー
282 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/24(土) 22:36:57.51 ID:pAE9p2VY0
ちなつ「京子先輩、キノコですよキノコ」
あかり「コレはさすがに食べられそうにないよぉ」
結衣「京子とキノコと言ったらアレだな」ウン
京子「いやいや鉄板ネタみたいな扱いすんなし」トコトコ
ちなつ「とか言いつつノコノコ近づいちゃってますけどね」
あかり「体張ってるなぁ、京子ちゃん」
結衣「文字通りネタに命がけだな……相手魔物なのに」
京子「さぁ!やれるもんならやってみろぉ!」バッ
ちなつ「もう完全に誘っちゃってますね」
結衣「今回はどうやって起こそうかな」
マージマタンゴ「ヒャド」カチーン
京子「」コチーン
ちなつ「まさかのヒャド!?」
結衣「そこは眠らせるべきだろ……ネタ的に考えて」
あかり「息、胞子と来たから次は魔法だと思ったのに……」ショボン
マージマタンゴ「いやしらんがな」
ちなつ「許されざる行為ですね、これは」
結衣「罰ゲーーーーーム」ビシッ
あかり「ニフラム!」
マージマタンゴ「(∵)」ピカー
283 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/24(土) 22:37:19.20 ID:pAE9p2VY0
結衣「でっかいなぁ」
ちなつ「クマくらいありますかね?」
京子「クマなんてテレビでしか見たこと無いけど、多分あれくらいじゃない?」
結衣「爪とか鋭そうだもんな」
京子「つーか、めっちゃ長いでしょあれ」
ちなつ「アレで引っ掻かれたらと思うとゾッとしますね」ギュッ
京子「いやなんでそこで結衣に抱きついたし」
ちなつ「え、ちょっと背筋がゾクッとしたんで、つい」スリスリ
結衣「くすぐったいんだけど」
京子「何で私の方に来なかったんだちなっちゃん!」
ちなつ「京子先輩に抱きつく……考えただけでゾッとします!」ギュゥギュゥ
京子「なぜだ!」オロローン
結衣「痛い痛い、ちなつちゃん痛いってば」
京子「くそっならば私も結衣に抱きつくまでよ!」ガバッ
結衣「痛いっての」
ちなつ「ちょ、結衣先輩は私のものですよ!」グイッ
結衣「違うからね」
京子「ぬ、じゃあ私は結衣のものだ!」フフン
ちなつ「結衣先輩のもの……その手があったか」ハッ
結衣「人の話し聞けよお前ら……お、向こう終わったみたいだぞ」
京子「まぁいくら身体が大きかろうが群れてようが……」
ちなつ「所詮はアリクイですからねぇ」
結衣「私たちが何かする必要ないんだよなぁ」
京子「あ、おつかれさまでーっす」
284 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/24(土) 22:37:47.52 ID:pAE9p2VY0
京子「おっさん」
ちなつ「おっさんて……確かにしわくちゃですけど」
幻術士「イラッ」
あかり「杖持ってるし、魔法使ってくるよね」
結衣「何かする前に速攻で片付けるかっ!」ダダッ
幻術士「メダパニ!」ポワワワ
結衣「うっ!?」
あかり「結衣ちゃん!?」
ちなつ「ゆ、結衣先輩、大丈夫ですか!?」ユサユサ
結衣「……、……ちなつちゃん」ガシッ
ちなつ「へっ?ちょ、なんで抱きついt」
結衣「君はいつも可愛いね……それに、すごくいい匂いがするよ」ナデナデ
ちなつ「ぶほっ!?///」ブシュッ
あかり「あぁ、物凄い鼻血が出ちゃってるよぉ!ていうか結衣ちゃんどうしちゃったの!?」オロオロ
京子「うーむ、どうやらさっきの呪文の効果のようですなぁ」モミッ
あかり「ひゃわっ!?京子ちゃんなんであかりの胸を触ってるのぉ!?」ワタワタ
京子「いや、さっき私もメダパニやられちゃってさぁ……ほう、これはこれは」サワサワ
あかり「何もされてなかったよね!?ひーん、ふざけてないで結衣ちゃんを止めてよぉ!」ジタバタ
結衣「もふもふの髪、愛らしい瞳……ちなつちゃんは最高だね」ナデナデ
ちなつ「ぐふぉっ!!……我が生涯に、一片の悔いなし///」ダクダク
京子「なんてこった、アレが船見流奥義"褒め殺し"……まさか完成していたとはな」
あかり「ちなつちゃん、気を確かに!あぁ、鼻血まみれで幸せそうな顔して気絶しちゃってるよぉ!!」
結衣「しかしやはり私の一番は京子だ……サラサラの髪、花の咲いたような笑顔、つい聞き惚れてしまう声……」クルッ
京子「ひょわぁ!?こ、こっちにまで飛び火した!?あかり、早く元を断ってくれぇ!///」
あかり「え、うん、わかった!えぇーーい!!」ボゴッ
結衣「ぺらぺら……京子、愛してぐぅっ!」ゴッ
京子「いやこっちじゃなくて魔物のほうをね!?///」
あかり「あっ」
結衣「」
あかり「け、結果オーライ……うわーん、結衣ちゃんごめんねぇ~!」ビエーン
京子「いや、ほら、落ち着けってあかり……よくやったよ、うん」ナデナデ
幻術士「……、……帰ろう」ポツン
285 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/24(土) 22:38:17.76 ID:pAE9p2VY0
―――バハラタ―――
結衣「死にたい」ズーン
あかり「結衣ちゃん、元気出してよぉ」オロオロ
京子「死んでも復活させるから無駄だぜ結衣にゃん」
ちなつ「ぐふふ、コレでしばらくは妄想のネタには事欠きませんね」
結衣「頼む、頼むから忘れてくれ……はぁ」
あかり「大丈夫だよホラ、あかりもう忘れたから、ね?」
京子「うーん、あんな歯の浮くようなセリフ忘れようにも忘れらんないなぁ」ニヤニヤ
ちなつ「ああ、何で気絶なんかしちゃったんだろう。もったいないもったいない……」ブツブツ
結衣「くっ、あれは私じゃない、私じゃないんだ……///」
あかり「えぇっとぉ……あれ、なんだか騒がしくない?」
京子「お?言われてみれば確かにそんな感じだね」
ちなつ「あっちのほうが騒がしいみたいですよ」
結衣「何かあったのかな!?さぁー行ってみようか!!」
京子「おー気合が入ってますなぁ結衣にゃん?」ニヤニヤ
結衣「ええいうるさい!さっさと行くぞ!」スタスタ
ちなつ「ああん、まってくださいよぉせんぱーい」タタッ
あかり「もー、あんまりからかっちゃダメだよ?」
京子「なはははは」
286 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/24(土) 22:39:57.08 ID:pAE9p2VY0
今日はここまでです。
あんまり進んでない……時間があったのになんてざまだ
次回はなんとあの人たちが登場します。
次回更新はなるべく早く、3日以内にします。では。
287 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/24(土) 22:40:22.22 ID:pAE9p2VY0
おまけ
結衣「聖なる川だってさ」
ちなつ「なんか効果あるんですかね?」
京子「どれどれ……飲水以外に、身体にかけると清めの効果があるらしい」
あかり「確かに水はすっごく澄んでるね」
京子「ちょっくらやってみるか!」バシャバシャ
結衣「うわっ、豪快に行ったな……どうだ?」
京子「うーん、特に変わった感じはしないなぁ。実は効果ないのかな」ポタポタ
ちなつ「なんですかそれ、ココの看板に書いてあるのに特に効果なしですか」
結衣「プラシーボ効果でも狙ってんのかな?」
あかり「スパシーボ?」
ちなつ「誰に感謝してるの?」
京子「まぁ、特別な効果があるかどうかは分からんけど、1つだけ確かなことがある」ポタポタ
あかり「なに?」
京子「めっちゃ寒い」ガタガタ
結衣「そりゃそんだけ濡れてれば寒いだろ」
ちなつ「バカですねぇ、京子先輩」
京子「うぅ~、結衣ーあっためておくれー!」ガバッ
結衣「うわ冷たっ!濡れたまま抱きつくなアホ!」
京子「ヒャド(物理)!」
結衣「寒いから離れろって!」ベシッ
京子「ぎゃいん!!」
ちなつ「……そんなに寒いなら、私があっためてあげますよ。ベギラマで」
京子「マジ勘弁」
あかり「京子ちゃん、はいタオル……うーん、メラなら丁度いいかな?」
288 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国・四国)
[sage]:2012/03/24(土) 23:23:42.68 ID:/A495+rAO
ついに出てくるか女戦士向日葵
289 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/03/28(水) 02:28:43.82 ID:d5oD7zY7o
ネタが多すぎて突っ込みきれんwww
ブンシャカは色んな意味で楽しかったな
290 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:42:39.67 ID:iqCBmg/+0
こんばんわ。投下しに来ました。
最後に投下したの日曜日だと思ったら土曜日だったじゃん……
ってことは今日投下しても一日遅刻ってことじゃん……なんてこったい
バハラタ編はこの一回で終わります。今日はあの一家が登場します。
では、投下します。
291 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:43:41.10 ID:iqCBmg/+0
結衣「すいません、ココで何かあったんですか?」
撫子「ん?あんたたち……旅人か。ねぇ、ちょっと聞いてくれる?」
楓「うぇっ、ひっく、おねえちゃんがぁ~~……ぐすっ」メソメソ
花子「ホラ楓、きっと大丈夫だから、泣かないで」ナデナデ
京子「んお、ちょっと只事じゃない雰囲気だね」
あかり「あかりたちにできる事なら……それで、どうしたんです?」
撫子「すまないね……この子、楓っていうんだけど。楓のお姉ちゃんがさ、悪いやつに攫われちゃったんだ」
ちなつ「女の人を誘拐……これは許せませんね」
撫子「あの変態に攫われたんじゃ何されるかわかんなくて、心配で……」
京子「変態だと……これは乙女の危機だな」
撫子「ほんとにね……覆面で、パンツ一丁で、何故か靴とマントだけ着てるとんでもない変態だったからね」
ちなつ「うわぁなんですかそのちょっとないくらいの変態……ん?」
あかり「あれ、なんかそんな人前に見た気が……」
撫子「あんたたち、その変態に心当たりがあんの!?」
京子「それっぽいのが何人か……カンダタか、あるいはカンダタか。あと、カンダタもそんな感じの変態だったね」
結衣「カンダタ一択じゃねえか」
京子「そうとも言う。……あのドグサレ変態め」
ちなつ「やっぱあの時去勢した上でロマリアに突き出すべきだったんですよ!」
撫子「変態が何者か知ってるのか……ねぇ、こんなこと初対面の相手に言うべきことじゃないってことも、本来ならば自分たちで
解決すべきだってこともわかってる。だけどお願い、どうかあの子を――」
??「ちょおぉっっと待ったああぁぁぁーーー!!」
292 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:44:26.36 ID:iqCBmg/+0
ちなつ「えっ」
京子「あれ、ちっぱいちゃんじゃん」
結衣「その呼び方はやめとけよ、一応初対面ってことになるだろうし」
あかり「わぁ~、今度は櫻子ちゃんだぁ」
撫子「櫻子、あんた何で武器なんか持ってるんだ?」
櫻子「ねーちゃん、向日葵が攫われてんだよ!?他の人になんか任せてらんないよ!」ムキー!
撫子「は……?櫻子、あんたまさか!」
櫻子「私が助けに行く!あんな変態、私がボコボコにしてやる!」フンス!
撫子「馬鹿言うんじゃない!あんたがどうにか出来る相手じゃないだろ!」
櫻子「そんなもんやってみないとわかんないじゃん!」
撫子「町の外には魔物もたくさんいるんだ、私らじゃどうしようもないだろ!」
櫻子「ねーちゃんは向日葵がどうなってもいいの!?」
撫子「そんな事言ってない!ひま子助けに行って、それであんたにまで何かあったらどうするんだ!」
櫻子「うっ……でも、でも!こんなとこでじっとしてなんかいられないんだよぉ!!」ダダダッ
撫子「待って、櫻子っ!!……っ、あのバカ!」
293 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:45:00.65 ID:iqCBmg/+0
花子「櫻子……」
楓「櫻子お姉ちゃん……」グスッ
ちなつ「こ、これってちょっとマズイんじゃ……」
あかり「急いで追わなきゃ!」
京子「つっても、もう見えないとこまで行っちゃったよ」
結衣「足速いな……追おうにも目的地がわからないと」
撫子「……あの子なら、橋を超えた先にある洞窟に行ったと思う。そこが変態たちのアジトみたいだから。
旅の人、お願いします。あの二人をどうか助けてやってください」ゲザァ
花子「は、花子もお願いするし!」ゲザァ
楓「楓も……お願いします」ゲザァ
あかり「ちょちょっ!?か、顔上げてください!」
京子「そんな事されなくても行くから!」ワタワタ
楓「ほ、本当なの!?」ガバッ
結衣「ほんとほんと。だから安心して、ね?」ナデナデ
楓「う、うん!」
撫子「ごめんね、こんな面倒な事頼んじゃって」
花子「櫻子はあんなんでも姉だし、ひまねーちゃんも……心配だし」
ちなつ「急げば櫻子ちゃんには追いつけるかもしれないですし、早く行きましょう!」
294 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:45:41.18 ID:iqCBmg/+0
―――人攫いのアジト―――
向日葵「困りましたわね……あの変態、私をどうするつもりなんでしょう」
向日葵(この牢屋、頑丈な作りですわね……押しても引いてもびくともしない)ガシャガシャ
向日葵(誰か助けに来てくれるかしら……もし、誰も来なかったら)ブルッ
向日葵「……ウフフ……この私にコレを外させるとは大したもんですわ」グイッ
向日葵(……なんて、やぱり胸は取れませんわよねぇ……いや、そもそも胸を外した所どうしようも無いですが)ハァ
向日葵「怖い……櫻子……」ギュッ
<向日葵ーーーっ!!おるかーーーー!?
向日葵「えっ?この声……櫻子」ガバッ
<おぉーーーーい!!ひまっぱいーーー!!
向日葵「誰がひまっぱいよこのスカポンタン!!」
<向日葵!?向日葵、どこにいんのーーー!?
向日葵「奥の牢屋に……って、静かにしないと気づかれますわよ!」
<大丈夫だって~~。あっ……やばいかもしんない
向日葵「え!?」
<胡椒切れた
向日葵「意味がわかりませんわよ!」
295 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:46:06.45 ID:iqCBmg/+0
<いや、来るまでの魔物を胡椒でどうにかしてきててさー
向日葵「胡椒で!?」
<胡椒を粉末状にして顔にぶつけて逃げてきたんだよねー
向日葵「バカのくせに頭使いましたわね……って、それが無いのに大声出すのはマズイんじゃ」
<んーー?……あっ、そういやそういう話だったね
向日葵「ああもう、何やってるんですのあなたは!」
<んだとぉ~!?せっかく助けに来てやったってのに!!
向日葵「それは嬉しいですけど、あなたになにかあったらどうするんです!」
<さっさと連れ出せばダイジョブ……あれ、行き止まりだ
向日葵「なんで私と会話してるのに声で道がわからないんですの!?」
<うっせーなー!ちょっと散歩してみただけだし!!
向日葵「何でもいいから早くなさい!見つかってしまいますわよ!」
<あーはいはい、今すぐ行くから首洗って待ってろよ!!……あれ、こっちも違う
向日葵「なんですのそれ……っていうかあなた、ガチで迷ってるじゃないの!」
296 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:46:36.76 ID:iqCBmg/+0
<いたぞ、こっちだーーー!!
<うわ、なんで見つかったし!?
<バカにしてんのか!あんだけ大声出してりゃすぐわかるわ!
<なんだとぉ!?くっそぉ、謀ったな!!
<いやおめーら自滅しただけだから
向日葵「櫻子!?お願い、櫻子には酷いことしないで!!」
<こうなったらお前ら倒して向日葵助けだす!おりゃーーっ!!
<おっとぉ!……へっへっへ、捕まえたぜー!
<くっそーー、離せーーー!私のおっぱい返せーーー!!
<おっぱ……?あぁ、あの娘か。たしかにイイ乳だよなぁ
<でしょー?……はっ、まさかそれで向日葵を!?
<そういうわけじゃ……でも、お頭変態だしなぁ、どうなんだろうな
<ちくしょう、向日葵のみならず私のおっぱいまで弄ぶ気かっ!!
<おめーのは弄ぶほどねーだろ
向日葵「櫻子……おばか」
<おら、おめーはこっちの牢屋入っとけ
<ちくしょー……
297 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:47:24.46 ID:iqCBmg/+0
櫻子「あぁーあ……」
向日葵「櫻子……?」
櫻子「あれ、向日葵?なんだ、近くにいるんだ」
向日葵「櫻子……その、怪我はありませんの?」
櫻子「んー?いや、特にはないよ」
向日葵「本当ですの?」
櫻子「強いて言うなら、さっきコンプレックス抉られたのが一番のダメージだったかな」ギリッ
向日葵「コンプ……?あぁ、さっきの胸の話」
櫻子「はぁ……どーすっかなぁ」
向日葵「えっと、櫻子……」
櫻子「んー?なんだよおっぱい」
向日葵「……ありがとう」
櫻子「……は?」
向日葵「だから!助けに来てくれて、感謝してますわ……ってこと」
櫻子「……なんだよそれ、結局失敗しちゃってるのに」
向日葵「それでも、あなたが来てくれてすごく嬉しい。でも……ごめんなさい、巻き込んでしまって」
櫻子「ふんっ……。私が勝手にやって、勝手にしくじっただけだから向日葵がそれに対してなんか言うことでもないし。
きっとねーちゃんが何とかしてくれるだろうし、余計なこと考えんなバカっぱい」
向日葵「櫻子……ありがとう」グスッ
櫻子「ありがとうもいらないっての。体力消耗しちゃうし、おとなしくしてよう」
向日葵「ええ、そうですわね……」
・
・
・
298 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:48:03.29 ID:iqCBmg/+0
京子「ここがアジトかー」
あかり「結局櫻子ちゃんには追いつけなかったね……」
結衣「もう着いてるのか、あるいは……」
ちなつ「着いてても安心はできないですけど、他の可能性よりはマシですね」
あかり「櫻子ちゃん、前に迷子になってたことあったしなぁ……」
結衣「……とにかく、中を探そう」
京子「んだね。ごちゃごちゃ考えてもしょうがないし」
ちなつ「ですね……にしても、ここは変な構造ですね」
あかり「同じような部屋ばっかりで、感覚が変になりそうだよぉ」
結衣「これは迷いそうだな……どうするか」
京子「まぁ出るのは簡単だし、歩きまわってみる?」
ちなつ「呪文使えば出れますしね」
結衣「闇雲に歩きまわると、現在地もわからなくなりそうなんだよなぁ」
京子「んー、じゃあ大声でひまっちゃん呼んでみる?返事あるかも」
あかり「そっか、向日葵ちゃんの声のする方に行けばいいんだね!」
ちなつ「いや、それはちょっと……」
結衣「向こうにも気づかれるだろ。こっちは二人を取り返せればいいんだし、相手する必要もないよ」
ちなつ「さっすが結衣先輩!確かにそれが目的ですもんね」
結衣「二人の安全確保するのが最優先だし、懲らしめるのは後でもいいだろ」
京子「あー、それもそっか……じゃ、探すか」
あかり「櫻子ちゃんもココに来てるかなぁ」
299 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:48:34.25 ID:iqCBmg/+0
子分A「あ?なんだてめぇら」
子分B「ひょっとして俺達の仲間になりてえのか?」
京子「……いやー、じつはそうなんっすよー!」チラッ
結衣「……ぜひ変た、カンダタさんの子分になりたいと思いましてね」
子分A「なんだ、そうだったのか」
子分B「だがお頭は今留守なんだ。出直してきな」
京子「へぇ、それはそれは……」ニヤァ
結衣「好都合だ、な!!」ゴッ!
子分A「がっ!?」ドサッ
子分B「あぁ!?てめぇ、何しやg」
あかり「たぁっ!」ガッ!
子分B「うぐっ」ドサッ
京子「ナイス結衣、あかり!」
あかり「えへへ……」
ちなつ「最初京子先輩がトチ狂ったのかと思いましたよ……なんですかあのアドリブ。
まぁ結衣先輩が乗っかった頃に騙し討ちするんだっていうのはわかりましたけど」
京子「扱いが酷いです」
子分C「おい、何だ今の音!」ダダダ
子分D「てめぇら……舐めた真似してくれたな」
結衣「どうやらまだいたみたいだな」
ちなつ「たった二人ならどうにでもなりますね」
300 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:49:04.63 ID:iqCBmg/+0
子分『』チーン
京子「こいつらは縛って放置しとこう」ギュギュッ
結衣「ここは……こいつらの寝床ってトコか」
ちなつ「みたいですね、生意気にベッドまでおいてありますよ」
あかり「向日葵ちゃんこの近くにいるかなぁ」
ちなつ「櫻子ちゃんもいればいいんだけどね」
結衣「怪我とかしてないといいけど」
京子「もう子分居ないよね?呼びかけてみる?」
結衣「そうだな、変態も居ないみたいだし」
京子「おーーい、ひまっちゃーーん?ひーまわーりちゃーーん!」
<女性の声……?どなたかそこにいますのーー?
<んがっ……、やべ、寝てたわ
<はぁ!?あなた何のんきに寝てますのよっ!助けが来たみたいですわよ!
<えっマジ?おーーい、助けてーー!
あかり「向日葵ちゃんに、櫻子ちゃんの声もするよ!」
ちなつ「よかったぁ、二人ともココにいたんだ」ホッ
結衣「この奥から聞こえてきたな」
京子「きこえるー?いまいくよーー!」
301 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:49:55.62 ID:iqCBmg/+0
京子「おっ、いたいた。助けに来たよん」
あかり「向日葵ちゃん、大丈夫だった!?」
ちなつ「どこか怪我とかしてないよね!?」
向日葵「え、ええ……。あの、あなたたちは……?」
結衣「あーっと、バハラタで二人を助けるように頼まれた旅人だよ」
京子「正義の味方とも言う」
結衣「いやぁ、それはどうかな」
ちなつ「さっき騙し討ちしちゃいましたもんね」
向日葵「は、はぁ……そういえば、人攫いの子分はどうなさったんですの?」
あかり「あかりたちが倒したから安心して!」
ちなつ「あっちに縛って放置してあるよ」
向日葵「そうなんですの……見かけによらずお強いんですのね」
京子「いやぁ~それほどでも」
結衣「いやお前何もしてなかったけどな」
京子「え?ちゃんと頑張ったじゃん。騙したり」
結衣「戦闘中踊ってたじゃねぇか」
京子「自分、遊び人っすから」キリッ
結衣「それは免罪符には成り得ねぇよ」
京子「なーんか身体が勝手に動くんだよなぁ」
結衣「それもはや呪いの域じゃねぇか」
京子「呪い……言い得て妙だな」
あかり「遊び人の呪いって……」
ちなつ「働きたくなくなる呪いですかね……タチが悪い」
向日葵「えっと……?あ、そうだ櫻子!あの、そっちの牢に櫻子が!」
京子「そーだ、そーだ。ちっぱいちゃんもいるんだった」
ちなつ「鍵穴無いですし、なんか仕掛けでもあるんですかね?」
302 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:50:38.67 ID:iqCBmg/+0
櫻子「あっ!町にいた旅人さんたち!」
あかり「櫻子ちゃん!よかったぁ、無事で」ホッ
ちなつ「怪我は……って、手足傷だらけじゃない!」
櫻子「え?あーこれ、」
<櫻子、あなた怪我してましたの!?もしかしてさっきの奴らに!?
櫻子「あーもぅうるさいおっぱい!そんなんじゃないっての!」
結衣「擦り傷とか、かなりの数あるぞ」
京子「うわ~、痛くないの、コレ?」
櫻子「今は痛いけど、あの時は必死だったし……」
ちなつ「いつできたの、この怪我?」
櫻子「多分、森の中走ってた時かなぁ」
あかり「そっかぁ、櫻子ちゃん向日葵ちゃんのために一生懸命だったんだねぇ」ニコニコ
櫻子「うっ、べつにそんなんじゃないもん!」プイッ
<櫻子……私のためにそこまで……
櫻子「うぅ~、違うって言ってんだろこのおっぱい!///」
ちなつ「あはは、櫻子ちゃんてば顔真っ赤」
京子「アツアツですなぁ」
櫻子「う、うるさいなぁ、早く出してよ!」ウガー
303 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:51:33.40 ID:iqCBmg/+0
京子「はいはいっと……あれ?」
結衣「そういえばこれ、どうやって開けるんだ?」
櫻子「うーん、たしかそのへんでなんかしてたような……」ムムム
ちなつ「情報が曖昧過ぎる……」
あかり「向日葵ちゃんは何か知らなーい?」
<そちらの方でなにか音がしたことくらいしかわかりませんわー!
あかり「そっかぁ……」
結衣「とりあえず、この近くに何かあるのは確かだな」
<というか櫻子、あなたなんでちゃんと見てなかったんですの!?
櫻子「ココまで殆ど休まずに来たから疲れてたんだよ、しょうがないじゃん!……あっ」
<櫻子……そこまで私のことを……
櫻子「うぅーっ、そんなんじゃないって、今のナシ!///」
<ふふっ、櫻子ったら
京子「お、あそこにレバーあるよ」
結衣「アレを動かせばいいのかな」
ちなつ「二人とも見事にスルーしましたね」
京子「話が進まん」
あかり「それはそうかも……」
304 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:52:16.00 ID:iqCBmg/+0
結衣「ヨイショ」ガコン
あかり「あ、扉が開いたよ!」
ちなつ「あとは帰るだけですね!」
結衣「そうだね……って、」
櫻子「向日葵ーーーーっ!!」ダダダッ
向日葵「櫻子ーーーーっ!!」ダダダッ
櫻子「向日葵っ!」ダキッ
向日葵「櫻子っ!」ダキッ
櫻子「心配させんじゃねーよ、このバカおっぱい!」ギュッ
向日葵「櫻子こそ、足とか傷だらけじゃありませんの!」ギュッ
櫻子「こんなんどーってことないし!」
向日葵「櫻子……」
櫻子「……とにかく、無事でよかった」
向日葵「櫻子……さーちゃん」
櫻子「……ひーちゃん」
向日葵「さーちゃん///」イチャイチャ
櫻子「ひーちゃん///」イチャイチャ
結衣「二人の世界に入ってしまった……」
京子「ほ~、これはこれは」
ちなつ「私もいつか、結衣先輩と……」モンモン
あかり「えっと、どうしよう……?」
京子「うーん、二人の気が済むまでココで見てようか」
305 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:52:42.64 ID:iqCBmg/+0
向日葵「えっと……///」
櫻子「お、おまたせしました……///」
あかり「ひえぇ……///」
京子「おぉう、まさかあそこまでやるとはな……」
結衣「まさか、キスまでするとは……」
ちなつ(あの二人を私と結衣先輩に置き換えて……イケる、イケるわ!)グッ
櫻子「ひーちゃ、向日葵のせいだぞ!」
向日葵「な!?あれは櫻子が悪いですわ!」
櫻子「私が何したっていうんだよ!」ムキー
向日葵「櫻子が……その、可愛すぎるのがイケないんですわ!///」
櫻子「なっ……///」
結衣「あー、ストップストップ」
京子「私遊び人だけど、TPOを弁えたほうがいいと思うの」
あかり「ひゃー、ふたりともラブラブだねぇ///」
ちなつ(さらに結衣先輩をあかりちゃんに置き換えて……これは、新世界への扉が開けるわっ!)グッ
結衣「おーい、ちなつちゃん、戻ってきてくれー」
ちなつ「はっ!ゆ、結衣先輩、いまのは決して浮気ではなくてですねっ!」アセアセ
結衣「え……?」
京子「とりあえず、イチャつくのは街につくまで我慢してね」
櫻子「はい……///」
向日葵「善処しますわ……///」
306 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:53:23.53 ID:iqCBmg/+0
櫻子「ところで、どう帰るの?」
あかり「えっと、リレミトで出た後ルーラが1番早いかな」
向日葵「なるほど、それならすぐですわね」
ちなつ「それじゃあ、帰りましょうか」
<待ちなっ!!
結衣「ん?」
あかり「え?」
京子「この声……変態か」
ちなつ「変態な上に空気も読めないなんて……」
向日葵「いま完全に帰る空気でしたのに……」
櫻子「人として終わってる感じがするなぁ」
カンダタ「てめえら、人のこと好き勝手言ってんじゃねえぞ!」ババーン
ちなつ「うわ、パンツとかの色が変わっただけですね」
京子「色変えるんじゃなくて着る物増やせばいいのに」
あかり「うぅ、変態さんだよぉ」
結衣「色違いとか、変態で露出狂のくせにお洒落意識してんのかな」
カンダタ「クソがぁっ……!」ピキピキ
子分E「お頭……すいません」
子分F「言い返す言葉が見つからないっす」
カンダタ「うるせぇ!」
307 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:54:10.35 ID:iqCBmg/+0
カンダタ「まぁいい、ここで会ったが百年目ってやつだ」
京子「ねー結衣、アレって袋に入れてたっけ」
結衣「アレ?……あぁ、あれか」
カンダタ「オレ様が帰ってきたからには逃しはしないぜ?くくく」
あかり「えっもしかしてアレ使っちゃうの!?」
ちなつ「今使わずしていつ使うのよ、あかりちゃん」
カンダタ「あの時は良くもやってくれたなぁ、あぁ?」
京子「えーっと、あったあった」ガサゴソ
結衣「扱いは気を付けろよ?」
京子「わーってるってぇ」
カンダタ「俺のことを見逃したことを後悔させてやるぜぇ?」
あかり「これって、あかりたちも巻き込まれちゃったりしないかな?」
ちなつ「すぐにココから出れば大丈夫じゃない?」
あかり「そっか、ココは崩れちゃうかもしれないけどしょうがないよね」
ちなつ「まぁ、どうせこいつらのアジトだしねぇ」
カンダタ「あの頃の俺だと思ってたら大間違いだ……今度はボコボコにしてやる」
向日葵「完全に無視してますわねアレ」
櫻子「それにまだ気づかない変態もアホだよね」
向日葵「しかもさっきから不穏な発言ばかりされてますが」
櫻子「まー、私らは何とかなんじゃない?」
向日葵「そうかしら?……そうですわね」
308 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:54:56.07 ID:iqCBmg/+0
結衣「これどうやって使うんだっけか」
京子「鼻もいでから10秒じゃなかったっけ」
結衣「そっか」ブチィ!
爆ナンデスくん3号「ひぎゃあああぁぁぁぁぁーーーっ!!」
あかり「ひゃあっ!?」ビクッ
ちなつ「うるさっ!?」
カンダタ「うお、な、何だ!?」
爆ナンデスくん3号「痛いよおおおぉぉ鼻が痛いよおおぉぉ!!」
京子「うわっ、なにこのムダ機能!」
結衣「こんなに痛がられると凄く悪いことした気分になるな……」
爆ナンデスくん3号「うわああぁぁ嫌だあああ死にたくないよおおぉぉぉ!!」
櫻子「ちょ、何なのコレうるさい!」キーン
向日葵「ものすごく不快な断末魔ですわ……」
ちなつ「さすがに爆弾にこの機能はいらないよね……」
カンダタ「爆弾だと!?おいそれ止めろ!卑怯だぞ!!
こういうのって俺を倒してから助けるって流れじゃねえのかよぉ!!」ウワアアァ!
結衣「私たちの目的はたった一つ!二人を無事に連れ帰ること、それだけだ!!」
あかり「過程や……!」
ちなつ「方法なぞ……!」
京子「どうでもよいのだァーーーッ!!」
ちなつ「リレミト!!」シュンッ
カンダタ「おい待て、コイツを止めて行け!!」
子分E「うわあああああ!!」
子分F「助けてくれえええ!!」
爆ナンデスくん3号「この人でなしいいぃぃィーーーーッ!!」カッ
309 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:55:24.17 ID:iqCBmg/+0
,,-' _,,-''" "''- ,,_  ̄"''-,,__ ''--,,__
,,-''" ,, --''"ニ_―- _ ''-,,_ ゞ "-
て / ,,-",-''i|  ̄|i''-、 ヾ {
(" ./ i {;;;;;;;i| .|i;;;;;;) ,ノ ii
,, ( l, `'-i| |i;;-' ,,-'" _,,-"
"'-,, `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '" _,,--''"
 ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_ __,,-''"
._,,-'ニ-''ニ--''" ̄.i| ̄ |i-----,, ̄`"''-;;::''-`-,,
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._,-"::::/  ̄"''--- i| |i ヽ::::i
.(:::::{:(i(____ i| .|i _,,-':/:::}
`''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i| .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
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 ̄ ̄"..i| .|i
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310 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:58:30.43 ID:iqCBmg/+0
―――バハラタ―――
ちなつ「いやぁ、危なかったですね」フゥ
結衣「まさかあそこまで威力が高いとは……ああいうのはこれっきりにしよう」
あかり「すぐにルーラしてなかったら危なかったね……」
京子「あの威力ならアジトごと木っ端微塵にされてただろうね」
結衣「っていうか、私たちが出る前に10秒経ってた気がするんだけど」
京子「私が時を止めた……9秒の時点でな……。そして脱出できた……やれやれだぜ……」
結衣「まじでか」
京子「まじまじ」
あかり「すごいねぇ、京子ちゃん」
ちなつ「やれば出来るんですね、京子先輩」
向日葵「なんですのあれ……なんなんですのアレ……」
櫻子「うっわー……汚ねぇ花火だなぁ」
向日葵「ていうかアレ、完全に助かりませんわよね……」
櫻子「うん、あの爆発じゃあね……」
結衣「いなかったんだよ」
向日葵「へ?」キョトン
京子「カンダタなんて居なかったんだよ」
櫻子「え、いやでも、」
あかり「いなかったんだよ」
ちなつ「いなかったんだよ」
向日葵「そ、そうですわね、そんなのいなかったですわね、おほほほ」
櫻子「も、もー、ひーちゃんてば、迷子になるなんておっちょこちょいなんだから!」
京子「うんうん」
結衣「変態なんて、いなかったんだよ」
311 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/28(水) 23:59:13.73 ID:iqCBmg/+0
撫子「櫻子!ひま子!」オーイ
花子「櫻子ー!ひまねーちゃーん!」
楓「お姉ちゃーん!櫻子お姉ちゃーん!」
櫻子「あ、みんなぁ!」
向日葵「楓っ、きゃぁ!」ドンッ
楓「うぐ、お姉ちゃん、よかったよぉ……」ギュー
向日葵「楓……心配をかけましたわね、ごめんなさいね」ナデナデ
撫子「ひま子、無事でよかったよ。……ついでに櫻子も」
櫻子「ついでってなにさ!?」ガーン
花子「櫻子が勝手な行動するから心配事が増えたし、櫻子なんかついでで十分だし」
櫻子「おー?なんだ花子ー、心配してたのかー?」
花子「ばっ、別にそんなんじゃないし!調子のんな!」
櫻子「にしし、照れてやんnグホォッ!?」ドム
花子「うっせーし!バーーカ!///」
あかり「うんうん、よかったよかった」
ちなつ「頑張ったかいがありましたね」
撫子「ありがとう、あんたたちのおかげだよ。……そういえば、あの変態は」
結衣「そんなものははじめから居なかったですよ?」
撫子「え?でもひま子が、」
京子「いなかったんだよ?」
撫子「……、……あぁ、そうだったね、うん。とにかく、助かったよ。えっと、そういえば名前は?」
結衣「あぁ、私たちは――」
312 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/29(木) 00:00:03.49 ID:Qc5uC9Ju0
撫子「ふぅん、結衣ちゃんたちは胡椒を探してココまで来たんだ」
結衣「ええ。ここなら売ってると聞いたので」
あかり「この町のどこで売ってるのかとか知りませんか?」
櫻子「ふっふっふ、ふが3つ。まかせたまえよあかりちゃん!」バーン
あかり「へ?どういうことかな、櫻子ちゃん?」キョトン
花子「うちが、その胡椒を売ってる店だし」
櫻子「私のセリフが……まぁとにかくそういうことだから、探す手間が省けたってわけ!」
ちなつ「へぇー、そうだったんだぁ」
京子「態々変態を爆h……じゃなくて、迷子の捜索をしたかいがあったなぁ」
楓「そういえば、さっき遠くですっごく大きい音がしたの!」
向日葵「あら、本当?それはいつごろですの?」
楓「えーっと、いつだったかなぁ……」
撫子「たしか、櫻子たちが帰ってくる直前だったかな?」
花子「櫻子たち、なんか心当たりないの?」
向日葵「気にしたらダメですわ」
楓「え、でも」
櫻子「楓、いい子だからわすれようなー」ナデナデ
楓「う、うん……」
向日葵(楓うらやましいですわ)
撫子「でかい音がして、帰ってきて……あぁ、そっか、忘れよう」
花子「なんかヤバイ感じするし……」
京子「気にしちゃダメだよ、花子ちゃん」
結衣「知らぬが仏って言うしね」
ちなつ「仏さんはあの変態ですけどね」
あかり「ちなつちゃん、誰もいなかったんだよ」
ちなつ「あ、そうだった。いっけない」ハッ
花子「うん、気にしない……」ガタガタ
313 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/29(木) 00:00:43.33 ID:Qc5uC9Ju0
撫子「あー、それで、胡椒だっけ?」
結衣「はい。いくらですか?」
撫子「ああいや、タダでいいよ。恩もあるしね」
京子「マジで?ぃやっほう、らっきーー!」
花子「でじまでじま」
撫子「まじでじま。恩人から金とるわけにはいかないよ」
櫻子「つーか、そっちで胡椒高く売れるんならあかりちゃんたちに売ってもらえばめっちゃ儲かるんじゃない?」
向日葵「櫻子……あなた、それ名案ですわ!」
撫子「確かに、向こうで同質量の黄金と同じくらいの価値があるって言うなら……」ハッ
花子「櫻子、馬鹿だ馬鹿だとは思ってたけど、極々稀にいいこと言うし」
楓「櫻子お姉ちゃんすごーい!」
櫻子「ぬっはっはっは、もっと褒めろー!」
撫子「王様に渡す分と売る分で……頼めるかな、あかりちゃん?」
あかり「みんな、いいよね?」
ちなつ「全然いいですよー」
結衣「そうだな、私たちに不利益があるわけでもないし」
京子「私らだけ船もらって得しちゃうのもあれだしねー」
撫子「そっか、ありがとね。さ、皆疲れただろうし、今日は泊まっていきなよ」
櫻子「お、いいねー!夜通し遊び倒そうぜ!」
向日葵「もう、ほどほどにしなさいよ、櫻子?」
花子「でも、たしかに楽しそうだし」
楓「楓もすっごく楽しみなの!」ニコニコ
あかり「わぁ、いいんですか?じゃあお言葉に甘えますね!」
撫子「うん。ゆっくりしてってよ」
京子「よっしゃー騒ぐぞーー!!」
櫻子「おーーー!!」
結衣「待て、お前らはあまり意気投合するな」
向日葵「とんでもないことになりそうで怖いですわ……」
314 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/29(木) 00:08:15.49 ID:Qc5uC9Ju0
今日はここまでです。
さくひまはベスト百合カップルオブジイヤーですね。
カンダタさんは消し飛b……そんな人はいなかったですね、何言ってるんでしょうか。
でもあの変態、もう一回出番あったような……まぁいいや、どうせちょい役だし。
ついに娯楽部一行は胡椒を手に入れ、船ももうすぐ手に入るようです。彼女たちの今後にご期待ください。
それと、ボス爆殺はおそらくコレが最初で最後、不遇ボスも多分カンダタさんのみになると思います。たぶんね。
次回投下はまた週末中を目標にがんばります。ではでは。
315 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/03/29(木) 00:08:53.42 ID:Qc5uC9Ju0
おまけ
櫻子「ひーちゃーん!」
向日葵「あら、なんですのさーちゃん?」
櫻子「へへーっ、呼んでみただけー」イチャイチャ
向日葵「ふふっ、もう、なんですのそれ」イチャイチャ
花子「なんかすっごい仲良くなってるし」
楓「お姉ちゃんたち、幸せそうなの」
撫子「……あんたたち、呼び方昔みたいに直したの?」
櫻子「え、あっ……///」
向日葵「これは、その……///」
結衣「そういえば、途中から呼び方変わってたね」
京子「胡椒持って助けに行ったら呼称が変わったってか、うん」
ちなつ「今のは無いですね」
あかり「いい雰囲気がぶち壊しだよぉ……」
京子「えっ……そんなに駄目だった?」
結衣「そりゃあもう」
撫子「イチャイチャするのはいいけど、二人きりの時にしてね。むかつくから」
櫻子「うぅー、向日葵のせいで怒られたじゃんか……」
向日葵「何言ってますの、櫻子のせいですわよ!」
花子「またいつもの調子に戻っちゃったし……はぁ」
楓「でもでも、ケンカするほど仲が良いっていうの!」ニコニコ
316 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国・四国)
[sage]:2012/03/29(木) 22:03:26.37 ID:IGopm3jAO
乙
まさかあそこまで爆発が凄いとはこの海のゆるゆリハクの目を持ってしても(ry
さくひまがイチャイチャし過ぎたら爆発の1つも起きるよね!
変態?なんのことです?
317 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:05:53.37 ID:LeSoPZS+0
こんばんわ。投下しに来ました。
深く考えずにスレ立ててしまったから今になっていろいろと考える必要が出てきてしまうハメに……。
問題が全く解決しないまま投下期限が迫ってきたので駄弁らせて尺稼ぐという暴挙に出たので話は進んでません。
今日はポルトガ行って船もらうだけの話です。
では、投下します。
318 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:06:39.63 ID:LeSoPZS+0
撫子「そういやさ、あんたら転職とかって興味ある?」
結衣「転職、ですか?」
京子「うわっ……私の年収、低すぎ……?」
あかり「京子ちゃん、それは違うと思うよ……」
向日葵「よくわかりませんが汎用性の高そうなフレーズですわね」
櫻子「うわっ……向日葵のおっぱい、大きすぎ……?」
向日葵「死ね」ブン
櫻子「ぐふっ」ゴンッ
ちなつ「転職って言っても、私たちには縁のない話なんじゃないんですか?」
向日葵「そうでもないですわよ、戦士だとか魔法使いだとかが利用するものらしいですし」
櫻子「そういやそんなんあったね。なんだっけ、マーラ神殿だっけか」
花子「いやダーマだし」
撫子「確かに神ではあるけどさ……魔神じゃなかったか、それ」
京子「(やべぇマーラ様のことかと思ってたわ)」ヒソヒソ
結衣「(私もちょっとそれ思ったけど、あんな卑猥なモノの神殿があってたまるかよ)」ヒソヒソ
ちなつ「ふーん、冒険者用のってこと?」
向日葵「そんな感じですわね」
撫子「そこでなら僧侶から武道家に転職とかできるんだよ」
楓「ふえ~、楓そんなこと知らなかったの」
向日葵「楓はまだ小さいですし、そもそも私たちには必要ない知識ですからしかたないですわ」ナデナデ
319 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:07:30.63 ID:LeSoPZS+0
あかり「手続きとかいるのかな?」
撫子「なんだったかな、確かある程度今の職業の経験積んでないと駄目とかあった気がする」
ちなつ「やっぱり制限は少なからずあるんですね」
京子「つーか、転職するのにもそんな面倒なの必要だったんだねぇ」
結衣「変えられるってのも初耳だけどな」
京子「もっとこう、素手で戦おうかなとか思ってたら武道家とかそんなんかと思ってた」
結衣「それじゃただの気の持ちようじゃねぇか。思っただけで魔法使えるなら誰も苦労しねえよ」
京子「そのへんはほら……プラシーボ効果でなんとか」ウン
ちなつ「さすがに無理がありますよ」
京子「働きたくねーなーって思ったら遊び人とか」
あかり「え、もしかして京子ちゃんはそう思ってたりするの?」
京子「わりと」
結衣「おい」
京子「なんか戦闘中とか唐突にやる気が激落ちするし」
ちなつ「それって遊び人って職業がそういうものなんじゃないんですか?」
あかり「魔法が使えるから魔法使いじゃなくて、魔法使いだから魔法が使えるってことなんじゃないかな?」
京子「まじでか」
結衣「そもそも働きたくないから遊び人ってのもなんか違う気するけどな」
京子「そうか……私がイマイチやる気ないから遊び人なのかと思った。逆なんだね」ウン
結衣「いやお前のやる気と職業は多分関係ない」
320 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:08:05.92 ID:LeSoPZS+0
あかり「あれ……何の話だったっけ?」
京子「あー……私が超絶美少女ってことに全員が同意したことまでは覚えてるんだけど」
ちなつ「だったら私が全面否定してるはずなんでそのセンは無しですね」
結衣「お前の頭残念すぎるだろ」
撫子「ダーマで転職って話だったはずだけど」
京子「そーだった、そーだった」ウン
向日葵「それで、どうするんですの?」
ちなつ「転職?うーん、どうしよっかなぁ」
京子「つーかアッカリーン職業何よ」
あかり「え……勇者?」
楓「勇者様?なんかかっこいいの」
花子「でも職業勇者ってなんか違和感ハンパないし」
櫻子「そしたら遊び人も職業っぽくないよなー」
撫子「それは……そういうもん、としか」
櫻子「私にお似合いの職業って言ったら、やっぱ女王様とかかな!」
花子「まーたアホなことほざきだしたし」
櫻子「だってほら、私には向日葵という奴隷がいるわけだし」
向日葵「抉りますわよ」
櫻子「何を!?」ビクッ
向日葵「胸を……って、抉るほどなかったですわね」
櫻子「」
楓「櫻子お姉ちゃん真っ白になっちゃったの」
花子「ひまねーちゃんハートを抉ってきたし」
撫子「……、……」ペタペタ
京子「元気出してくだされ」ポン
撫子「……別に気にしてないし」
321 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:09:28.84 ID:LeSoPZS+0
あかり「転職も興味あるけど、やっぱりまずは船かなぁ」
京子「んだねー。行動範囲広がるし」
結衣「ダーマってココからどのくらいかかるんですか?」
撫子「んー……1週間とか、10日とかそのぐらいかかるんじゃない?」
向日葵「実際に行ったことは無いですし、詳しい距離はわかりませんわね」
ちなつ「とりあえず、結構距離はあるんですね?」
撫子「まぁ、そうだね」ウン
京子「船もらってすぐこっち戻ってくればいいんでない?ルーラなら早いし」
花子「魔法ってすごい便利だし」
撫子「だよねぇ。櫻子ちょっと魔法使いになってきてよ」
花子「櫻子じゃかしこさが圧倒的に足りないし」
撫子「それもそうか」
櫻子「おい」
ちなつ「向日葵ちゃんなら似合いそうじゃない?」
向日葵「いいですわね。櫻子を燃やし尽くしてみたいですわ」
櫻子「おい!」
京子「愛の炎で燃やし尽くす……ってやかましいわ」
結衣「なんなのおまえ」
322 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:09:56.12 ID:LeSoPZS+0
結衣「じゃあ、そろそろ行きますね」
撫子「もうちょっといても良かったのに」
結衣「いえ、もう3日もお世話になっちゃいましたし」
撫子「そっか……まぁ、また遊びに来なよ」
楓「とっても楽しかったの!」
京子「おう、またあそびにくるぞー」ナデナデ
向日葵「ポルトガに行くんでしたっけ?」
あかり「うん!」
櫻子「そこってどんなとこなの!?」ワクワク
京子「おぉう、食いつくねぇ」
撫子「私らは基本的に街から出れないからねぇ、危ないし」
向日葵「他の街って言った事無いですわよね」
あかり「ポルトガは港町だから、街から見える海がすっごく綺麗なんだぁ」
櫻子「うみ?」ピクッ
楓「ねーねー、うみってなに?」
向日葵「えっと……しょっぱい水?」
楓「なんかしょぼいの……」ショボン
結衣「間違ってはいないんだけどね……」
京子「海って向こう側が見えないぐらい広いんだよ」
櫻子「ほぇ~……」
向日葵「本で読んだことはありますけど、ほんとにそんな感じなんですわね」
323 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:10:39.97 ID:LeSoPZS+0
撫子「この辺じゃ川はあっても海はねぇ……」
花子「ちょっと見てみたい気もするし」
京子「なんなら、一緒に来る?」
櫻子「え、いいの!?」
結衣「商談とかはそっちに任せるべきだとも思うし」
ちなつ「一回行っとけばキメラの翼で行き来できるしね」
あかり「あれ便利だよねぇ」
撫子「そうか……んじゃ、櫻子とひま子で行ってきなよ」
櫻子「まじでか!」
楓「おねえちゃんたち、いーなー」
花子「なんでその二人?」
撫子「二人には将来的にこの店を任せたいと思っててね……」
櫻子「ねーちゃん……」ジーン
向日葵「……本音は?」
撫子「バカップル邪魔」
櫻子「」
向日葵「」
花子「まぁ、基本どっちかの家だし嫌でも目に付く」
楓「いつも仲良さそうなの」
324 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:11:15.34 ID:LeSoPZS+0
撫子「じゃ、お土産よろしくねー」
花子「海の魚食べてみたいし」
楓「綺麗な貝殻が欲しいの」
櫻子「ああ、うん……」
向日葵「家をもっと大きくすればバレないかしら……」ブツブツ
あかり「えーっと……」
京子「お熱いですなぁ」
結衣「じゃ、お世話になりました」
撫子「またおいでよ。あんたら、しっかり高値で売ってきてね」ヒラヒラ
ちなつ「行きますね。ルーラ!」バシュン
325 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:11:58.68 ID:LeSoPZS+0
―――ポルトガ―――
櫻子「スゲー、空とんだよ空!楽しかったねー向日葵!」
向日葵「ちょ、黙ってて……」ウプッ
櫻子「うお、どったの」
あかり「向日葵ちゃん、大丈夫?」
ちなつ「具合悪いの?」
向日葵「あの浮遊感が、ちょっと……うぅ」
京子「私アレ好きだけどなー」
結衣「こういうの弱いのかな……どこかで休む?」
向日葵「いえ、お気になさらず……」
櫻子「だっらしないなぁ」
向日葵「あなた……うぷっ」
櫻子「ちょ、マジでだいじょぶ?」
あかり「あっちにベンチあるからそこで休も?ね?」
ちなつ「そんな状態の人歩かせるわけにはいかないよ」
向日葵「そう、ですわね……じゃあ、櫻子借りていきますわ」グイッ
櫻子「なぜだ!?」ズルズル
326 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:12:58.25 ID:LeSoPZS+0
ちなつ「なんで櫻子ちゃん連れてったんですかね」
京子「一人ぼっちは寂しいもんな」
あかり「そういうことなのかな?」
結衣「あ、ベンチで寝そべって膝枕してもらってる」
ちなつ「ラブラブですね」
あかり「だ、大胆だよぉ……」
京子「あまぁーーーーーい!」
結衣「あんなの見てたら砂糖吐くわ」
ちなつ「うわっ……うわぁ」
あかり「キスまで……///」
京子「自分たちがどこにいるのかわかってんのかなあれ」
結衣「家の中でもあれだったけど、ここ外だぞ……///」
327 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:13:38.48 ID:LeSoPZS+0
向日葵「おまたせしましたわ」ツヤツヤ
結衣「ああ、うん……」
櫻子「ひーちゃん元気になってよかった!」テカテカ
あかり「そうだね……」
向日葵「ふふっ、さーちゃんのお陰ですぐ気分が良くなりましたわ」
櫻子「よ、よせやいっ///」テレリ
京子「まぁ、その辺はどうでもいいんだけど」
結衣「とりあえずところかまわずイチャつくのはやめようね」
櫻子「えぇっ、見てたの!?」
向日葵「恥ずかしいですわ……///」
ちなつ「見てたのじゃないよっ」
あかり「むしろ見せてたよね!?」
京子「ココ外だからね?」
結衣「私たち以外にもめっちゃ見てたけどね」
向日葵「うっ……これは、櫻子が可愛すぎるからいけないんですわ!」
櫻子「んなっ、向日葵のほうがカワイーだろうがっ!」
向日葵「さーちゃん///」
櫻子「ひーちゃん///」
結衣「話し聞けよお前ら」
京子「なんでこの子ら唐突にイチャつくの」
328 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:14:05.38 ID:LeSoPZS+0
向日葵「それにしても、海って凄いですわね」
櫻子「ほらほら向日葵、アレが波ってやつじゃない!?」
向日葵「すごく綺麗ですわね……感動ですわ」
櫻子「匂いもなんか独特で……ぶっちゃけクセェ」
向日葵「感動ぶち壊さないでくださる!?」
櫻子「地平線見えないなー……向日葵、ちょっと泳いで向こう側行ってきてよ」
向日葵「殺す気ですの?」
京子「まるで初めて海見た人の反応だな」
結衣「いや実際そうだろ」
ちなつ「遠出するのも命がけですしねぇ、しょうがないです」
あかり「喜んでもらえたみたいでよかったよぉ」ニコニコ
329 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:14:46.34 ID:LeSoPZS+0
結衣「じゃあ、私たち船もらってくるけど……」
向日葵「ええ。では私たちも胡椒を売ってきますわ」
あかり「またあとでねー」
ちなつ「しっかりやってね?」
京子「あんま人前でイチャつかないようにね」
櫻子「よーし競争だ向日葵ーーー!!」ビューン
向日葵「待ちなさいな、あなた場所わかってますの!?」
櫻子「あっ」ピタ
向日葵「もうっ……ほら一緒に行きますわよ」ギュッ
櫻子「ちっ、しゃーねーなー」ギュッ
京子「いや恋人つなぎにしなくてもいいよねアレ」
結衣「言うな……」
ちなつ「さっき言ったばっかなのに、鳥頭なんですかね」
あかり「でも、あのくらいなら……」
ちなつ「まぁ仲のいい友達に見えなくもないけど……」
京子「おい腕組みだしたぞ」
結衣「さあ行こう、私たちは何も見なかった」
330 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:15:16.71 ID:LeSoPZS+0
ポルトガ王「おお、そなたは確かあかり。胡椒はどうだったんじゃ?」
あかり「はい、ここに」スッ
ポルトガ王「おぉ、おおぉぉぉ……こ、これぞ正しく……!」ブルブル
あかり「東の国の黒胡椒です」
ポルトガ王「ひょっほおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉうっ!!」
あかり「」ビクッ
京子「やべぇぶっ壊れた」
ポルトガ王「よくぞやった!!よくぞやってくれたぞあかりよ!!それでこそ勇者!!」ヒャハハハハ
結衣「テンションがやばい……」
ちなつ「うっさ、耳が……」キーン
ポルトガ王「やばーよ、マジやべーよ、胡椒やべーよおいイイ香りすぎんだろ!!」
大臣「王、落ち着いてくだされ!ええい落ち着け!!」ベキッ
ポルトガ王「ごがっ……ゲフンゲフン。失礼、少々取り乱した」
京子「明らかに少々ってレベルじゃなかったけどね」
ポルトガ王「表に船が置いてあるので、その船を与えよう。もう行って良いぞ」
あかり「ああ、はい。では……」ペコッ
ちなつ「酷いもんですねアレ」
結衣「まぁ、爆友らしいし、多少頭がアレなのかも……」
京子「奈々ちゃんも大概だしね、主に威力が」
331 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:15:51.94 ID:LeSoPZS+0
櫻子「いたいた、おーーーーい!!」ブンブン
あかり「あ、櫻子ちゃん、向日葵ちゃん!」
ちなつ「そっちも終わったの」
向日葵「ええ、お陰様で」ジャラジャラ
櫻子「主に私のおかげでめっちゃ高く売れたしねっ!」フフン
向日葵「いや交渉したの私ですけど」
櫻子「いや私ちょっとないくらい美人だし、もういるだけで価値があるみたいな」ウン
向日葵「……、……」ヒュッ
櫻子「おぐっ」ドゴォ
結衣「まぁ無事に終わったようで何よりだよ……」
向日葵「次回以降の取引の話もつきましたし、大収穫でしたわ」ホクホク
櫻子「いててて、おのれ向日葵……って、船はどうなったの?」
京子「んー……あ、あれじゃない?」アレ
332 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:16:28.20 ID:LeSoPZS+0
結衣「へぇ、立派なもんだなぁ」
京子「操舵室、物置、寝室……必要そうなのは一通りあるね」
櫻子「へー、へー!コレかぁー、すっごいなー!」キラキラ
向日葵「立派ですわね……」
ちなつ「コレって帆船ですよね」
京子「クルーザーとかのほうが良かったなぁ」
結衣「あるのか?」
京子「いやしらん」
ちなつ「棹使って漕ぐよりはマシですね」
京子「空気使うなら、ウチにはその道のスペシャリストがいるしね」チラ
ちなつ「スペシャリストというか、そのものですかね」チラ
あかり「んん!?なんでそこであかりをチラ見するのかな!?」
京子「ははは、まったまたぁ」
ちなつ「わかってるくせにぃ」
結衣「まぁそれはいいとして、」
あかり「よくないよ!?」ガビーン
結衣「船も手に入ったしこれからどうするかだな」
あかり「」
京子「うーん、海に出るのもいいけどまずダーマ行ってみない?」
ちなつ「そうですね、興味ありますし」
向日葵「あら、じゃあまたバハラタに行くんですのね」
櫻子「またうちに泊まってくといいよ!」
結衣「じゃあそうさせてもらおうかな」
333 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:23:24.27 ID:LeSoPZS+0
今日はここまでです。
船のお陰で問題が増えてしまった……。
船員生徒会メンバーにしてもいいけど書くの大変かもだし、でもそうでもしないとあの子の出番思いつかないし……。
て言うかなんでルーラの移動先に船あるんだよ、こんなの絶対おかしいよ!
ルーラで船なんていう大質量の塊が飛んできたらとんでもない大問題ですよね……。
この辺り何か意見とかアイディアとか希望とかあれば言ってもらえると助かります。
次回はちょっと考えたいので一週間以内にしておきます。ではでは~
334 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/02(月) 01:24:01.17 ID:LeSoPZS+0
おまけ
京子「なんかいいねー、自分たちの船って」
ちなつ「ちょっと浪漫ありますよね」
櫻子「かっこいいなー、今度乗せて?」
あかり「うん、いいよぉ!」
向日葵「楽しみですわね」
ちなつ「船酔いとかしちゃわないかなぁ、私たち」
京子「あー、船弱かったりしたら悲惨だよね」
向日葵「というか疑問に思ったんですけど、船の扱い方わかりますの?」
ちなつ「え、そりゃぁもちろん……あっ」
京子「やっべぇ……誰も知んないよそんなの」
あかり「しかも海で魔物と遭遇した時、戦闘に全員参加できないかも……」
結衣「そっか、コントロール放棄するわけにもいかないしな……」
ちなつ「人手が足りないですね……」
京子「もうこの際ひまっちゃんたちウチの船員として働かない?」
櫻子「え、船好き勝手いじっちゃっていいの!?」
結衣「いや誰もそんな事言ってないからね」
向日葵「でも、いろんな場所を見れるのは魅力的ですわね」
櫻子「キャプテン櫻子、なんて素敵な響きっ!」
京子「あ、でも狭い船内でイチャつかれたら嫌だから却下で」
櫻子「」
向日葵「」
335 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国・四国)
[sage]:2012/04/02(月) 01:34:46.94 ID:NqSMGRYAO
乙!
実際誰が船動かすんだろうと思う
やはり生徒会メンバーに…あ、さくひまイチャイチャは俺得なんで一向に構わんッッッ!!
336 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国・四国)
[sage]:2012/04/02(月) 01:48:16.15 ID:NqSMGRYAO
ああそうだ1つアイデア浮かんだんですが…
あかりがついてるから着地の衝撃を\アッカリーン/
337 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/04/03(火) 23:10:35.75 ID:LHllAiw1o
さくひまは正義!!
こういう難問は科学者とかが適任だよ
なぞの技術で何とかしてくれるよ爆友だしな!
338 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(群馬県)
[sage]:2012/04/05(木) 00:58:06.79 ID:b5lTpO46o
そんなもん不思議な力でポポポポーンだろ
ふくろと似たような理屈でいいじゃない
339 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)
[sage]:2012/04/05(木) 01:38:06.97 ID:J1sR37Bpo
船ならこの間ルーラと同じ速さで海を走ってたのを見たよ
340 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2012/04/08(日) 18:20:23.22 ID:rU8hV7pAO
ルーラ先がサマンオサとかだと湖に何故か船が浮いてたりしたからな。謎。
341 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(群馬県)
[sage]:2012/04/14(土) 20:14:39.54 ID:hKpXSTpho
考えてもわからないコトはいくらでもあるさ
続きまだかなー
342 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:08:44.76 ID:IMGQH3K10
こんばんわ。投下しに来ました。
まずは大幅に遅れてすいませんでした。時間があまり取れなくて、なかなか進みませんでした。たまに大幅に遅れるのも何とかしないといけませんね。
まぁ、ちょいちょい遅刻はしてますけど、大幅なのは今後一切無いようにはしたいと思っています。
船は皆様のレスも読んで、大体の設定は自分の中で固まりました。不思議ぱうぁって便利ですね。今回は殆ど説明みたいなもんです。
船を動かすのは生徒会メンバーという意見があったのでやってみることにしました。人数多いと大変ですけど頑張ってみます。
協力ありがとうございました。船のこと以外にも意見、アドバイス、要望、乙レス、指摘、感想、叱咤激励、批判、罵詈雑言は常時受付中です。
では、投下します。
343 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:09:54.81 ID:IMGQH3K10
大臣「王、少しよろしいですか?」
ポルトガ王「カリカリ……うまいうまい」カリカリ
大臣「王?あの~……」
ポルトガ王「なんじゃ、ワシは胡椒食べるのに忙しいんじゃが」ムグムグ
大臣「お願いですからいい加減仕事いてください……って、そうじゃなくて」
ポルトガ王「もー、うるっさいのう。お前はワシの母親か!」プンスカ
大臣「仕事溜まってあとでつらい思いしても知りませんよ」
ポルトガ王「ぬぅ……。そうじゃ、食いながら仕事すれb」
大臣「書類が汚れるんでやめてください」
ポルトガ王「ぐぅ……。しょうがないのう」ショボン
大臣「わかればいいんです。で、本題に入っても?」
ポルトガ王「ふむ、なんじゃ?」
大臣「先ほど船を譲った冒険者達ですが、彼女らの船にちゃんと船員は派遣しましたか?」
ポルトガ王「ぬ?……、……あっ」ヤベ
大臣「やっぱり遣ってませんでしたか……はぁ」
ポルトガ王「無理だと思って考えてなかったわい……」
大臣「確かに船を譲るとしか言いませんでしたが、それで本当に船だけを渡すのはあまりに不義理かと」
ポルトガ王「そうじゃのう……どうしたものか」
大臣「そういえば、この間魔物に襲われ沈んだ船の乗組員で派遣できそうなものが一人いますが」
ポルトガ王「一人?他にはおらんのか?」
大臣「重傷者も多く、今動けるのはその者だけです。とにかく0よりはマシかと」
ポルトガ王「ふむ、一人でも勝手の分かるものがいれば向こうで教育し増やすことも可能、か……それで行くとしようかの」
大臣「では、呼んでまいります」
344 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:10:28.17 ID:IMGQH3K10
大臣「……と、いうわけで君にはその冒険者たちの船の乗組員として彼女らに同行して欲しい」
綾乃「それはかまわないのですが……私以外には?」
ポルトガ王「人員の調整が間に合わなくての……すまんが、こちらが派遣するのはそなた一人じゃ」
綾乃「え?あの、お言葉ですが私一人では……せめて、あと2・3人でも」
大臣「こちらで管理しているものは、既に派遣先が決まっておってな……急には動かせんのだ」
ポルトガ王「心苦しいのだが、向こうで人員の都合をつけ、働けるよう教育してやってほしい」
綾乃「事情はわかりましたが、私に務まるかどうか……」
ポルトガ王「そなたに関しては、指導力もあると聞いておる。なに、うまくやれるじゃろうて」
大臣「病み上がりな所迷惑をかけるが、どうか頼む」
綾乃「いえ、私は比較的軽傷でしたので……とりあえず、やれるだけやってみようと思います」
ポルトガ王「そうか、すまんな」
大臣「では、彼女らはまだ港にいると思うのでそこで合流してくれ。以上だ」
綾乃「あっ、その」
ポルトガ王「頼んだぞ」
綾乃「ちょっ、」
大臣「達者でな」
345 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:10:58.16 ID:IMGQH3K10
綾乃「……、……いやいや、おかしいわよねこれ」テクテク
綾乃(人手不足なのはわかるけど……向こうで調達って無理あるでしょ)
京子「……お?あそこに見えるのは」
綾乃(そもそも合流するって言っても、その人達の特徴とか何も聞かされてないし……どうやって見つけろっていうのよ)
綾乃「王と大臣が揃ってどこか抜けてるなんて、問題アリアハンよね!」グッ
綾乃(……、……今のはないわね)
京子「はろーー!!」
綾乃(あら何かしらこの人、大きい声なんか出して)キョトン
京子「あ、あれ?はろーー!」オーイ
綾乃「……ん?もしかして、私に何か?」
京子「おぅいえーす!」グッ
綾乃「おういえ……は?」
346 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:11:44.03 ID:IMGQH3K10
京子「あいむぐらっどとぅーみーちゅー!!」
綾乃「え?え?」オロオロ
京子「ふぁっきゅー!」
綾乃(どうしよう、なんて言ってるのかさっぱりだわ)
京子「ないすとぅーみーちゅー、アヤノ」
綾乃「あやの?えっと、たしかに私は綾乃ですけど……」
京子「おう……ゆーあーそーきゅーと!」
綾乃「えーっと……」
京子「まいねーむいずキョーコ!」
綾乃(何なんだろうこの人……人違いじゃないみたいだし)
京子「ぷりーずかむとぅぎゃざー!」
綾乃(何言ってるのかさっぱりだわ……あ、なんか変な汗出てきた)
京子「かもん!」クイクイ
綾乃「え、なに?ついてこいってこと?」
京子「いえす!はりーあっぷ!」グイグイ
綾乃「ちょちょ、行く、行くから引っ張らないで!」グイッ
京子「しゃらっぷ!!」スタスタ
347 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:12:06.79 ID:IMGQH3K10
向日葵「あら?京子さんがいませんわね?」
櫻子「さっきお腹ペコいとか言ってなんか買いに行ったよ」
結衣「道に迷ってなきゃいいけど」
ちなつ「有り得そうで怖いですね……人も多いですし、探すの一苦労ですよ」
あかり「うーん……あ、あっちに見えるの京子ちゃんじゃない?」アッチ
結衣「どれどれ……」ジッ
京子「あ、いたいた。お~い」ブンブン
綾乃「あら、今普通に喋った気が……」
京子「しゃらぁっぷ!!」カッ!
綾乃「気のせいみたいね」
結衣「……あれ、見覚えある顔が」パチクリ
あかり「あれって杉浦先輩……だよね?」
ちなつ「どう見てもそうだよね……」
向日葵「お知り合いですの?」
櫻子「顔広いんだねー」
348 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:13:06.86 ID:IMGQH3K10
京子「はりーあっぷ!」
綾乃「いい加減私にも分かる言葉で喋って欲しいわ……はぁ」
京子「ゆーあーべりーふーる」
綾乃(あそこにいるこの人の連れっぽい人たちも言葉が通じなかったらどうしよう……なんか泣けてきたわ)
京子「あいむばっく!」
結衣「いやなんで英語」ビシ
あかり「えーっと、京子ちゃん、そちらの人は……」
綾乃「!!、あなた言葉が通じるのね!?」
あかり「へ?それは、まぁ」ウン
綾乃「あぁ、よかった!よかったわぁ!!」クルクル
あかり「えぇー……」
ちなつ「いきなり回り出しましたよ……」
綾乃「この子の言葉がわからなくて困ってたの!あぁ、よかったわぁ!」
向日葵「言葉が……どういうことですの?」
結衣「京子、あまえ何か変なことしたのか?」
京子「心当たりが全くないな」シレッ
綾乃「……、……え?あなた、普通に話せたの?」ピタッ
京子「おかしなことを言う……話せないだなんて言ってないのに。やれやれ」
綾乃「」
向日葵「固まってしまいましたわね」
櫻子「すげー。輪郭がカクカクだよ」ツンツン
向日葵「つつくのは止しなさいな、櫻子」
結衣「……本当に何もしてないのか?」
京子「んー、英語で話しかけた位のもんだけどね、簡単な奴」
向日葵「エーゴ?って、なんですの?」キョトン
ちなつ「あれ、知らないの?」
あかり「ココには英語って無いのかなぁ……横文字はあるのに」
結衣「言語統一みたいだし、無くても不思議ではないけど……」
櫻子「エゥーゴ?」
結衣「それちがう」
349 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:13:45.58 ID:IMGQH3K10
綾乃「……なるほど、つまり私はおちょくられていたと」ピクピク
京子「めんご」
綾乃「ふっ」シュッ
京子「ぐふっ」ドゴォ
綾乃「はぁ……特に用事もないなら私はもう行くわね」
あかり「え、もういっちゃうんですか?」ショボン
ちなつ「まだ自己紹介くらいしかできてないのに……」
綾乃「ごめんなさいね、行かなくちゃいけないところがあるのよ」
向日葵「それならコレ以上引き止めるのも悪いですわね」
櫻子「なんか用事でもあるんです?」
綾乃「なんでも最近冒険者に譲った船に配属になったとかで、その人達に挨拶に……」
ちなつ「えっ!?」
あかり「それって、もしかしてあかりたちのこと!?」
綾乃「え、そうなの?特徴とか聞かされてないからわからないんだけれど」
向日葵「でも、船を譲るだなんてことは滅多にあることじゃないと思うのですが」
綾乃「じゃあ、あなた達の所で正解なのかしら……とんだ偶然ね、全く」
結衣「ともかく、来てくれて助かったよ。船なんてどう動かしていいのかわからなかったし」
綾乃「そりゃあ普通の旅人に船だけポンとわたしてもどうしようもないでしょうよ……はぁ」
あかり「あかりたちもそれで困っちゃってまして……」
綾乃「とりあえず私がいろいろ知ってるし、国から正式に派遣されてきたから安心して」
ちなつ「あーよかったぁ~……」
結衣「動かせないことに気づいたときは、どうしようかと思ったよ」
綾乃(なんかごめんなさい)
350 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:14:53.99 ID:IMGQH3K10
京子「なにはともあれよろしくね、綾小路さん!」グッ
綾乃「誰よそれ、余計なの付いてるわよ」
京子「あ、間違った。きみまろさん!」
綾乃「誰よ!?もはや原型とどめてないわよねそれ!?」ガーン
京子「んだとぉ!?綾小路さん=きみまろさんじゃねーか!」
綾乃「いや知らないわよそんなの!?」
京子「綾小路きみまろ知らないとか……ハッ!」
綾乃「鼻で笑われた……何だろう、凄く殴りたいわ」グッ
京子「どーどー」
結衣「アホやってんじゃないぞ京子……とりあえず、これからよろしく、綾乃」
あかり「あかりも、よろしくおねがいしまーす!」
ちなつ「頼りにしてますよ」
綾乃「ええ、大船に乗ったつもりでいてちょうだい。結衣さん、あかりさん、ちなつさん」
京子「まぁ船はそんなでかくないですけどね」
綾乃「やかましいわっ!」
向日葵「京子さん絶好調ですわね」
櫻子「なんかテンション高いですねー。どしたんですか?」
京子「……なんでかな、綾乃と話してると凄くドキドキするんだ……」
綾乃「えっ」ドキッ
結衣「な!?」
あかり「そ、それってまさか!」
京子「この気持ちを例えると、そうだな……」ウーン
綾乃「///」ドキドキ
京子「無防備に寝ている人がいて、自分の手にペンが握られている時とそっくりだ……」ウン
綾乃「」
向日葵「いやそれただイタズラしたくてワクワクしてるだけですの」
櫻子「それすっごいわかります!」グッ
向日葵「共感しなくていいわよお馬鹿」ペシ
結衣「……、……よかった」ボソッ
351 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:15:40.36 ID:IMGQH3K10
京子「」イタイ
綾乃「はぁ……とりあえずあなたもよろしく、歳納京子」
京子「ん?」ピクッ
綾乃「ん?」キョトン
京子「いやいや、名前で呼んでくれたまえよ」
綾乃「イヤよ」
京子「プリーズ!名前で呼んでプリーズ!」
綾乃「ああもう!そうやってまた変な言葉使う!」
京子「ギブミーラブ!ギブミーチョコレート!」クレクレ
結衣「バカ過ぎる」
ちなつ「もうあれ意味わかんないですよね」
綾乃「少なくともあなたがそういうことしてる限りは名前だけで呼ばないわよっ!」
京子「ぬ」ピタッ
綾乃「ちゃんとした態度で接してくれればこちらもちゃんと対応するわよ」
京子「うぃ、めるど」
綾乃「オラァ!!」ブン
京子「ぐほぉ!?」ドム
あかり「あぁ!?凄くいいのが入ったよぉ!」
向日葵「いいパンチですわね……私も見習おうかしら」
櫻子「うっ……参考までに聞くけど、何のために?」
向日葵「……、……」ニコッ
櫻子「///」キュン
櫻子(……って、おかしーし!今のはニコポされるトコじゃなくてゾッとするとこじゃないの!?このひまっぱい、魔性やでぇ……)ガクガク
綾乃「なんだろう、意味はわからなかったけど全力を出さないといけない気がしたわ」
京子「うぐぐ……な、なぜだ……」
結衣「英語じゃなけりゃいいってわけじゃねーぞ」ビシッ
京子「んごっ」グエ
352 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:17:00.48 ID:IMGQH3K10
綾乃「ところで、パーティは4人までが原則って聞いてたけど、あなた達は6人なの?」
向日葵「いえ、私たちは違いますわ」
櫻子「そーそー。私らもココに用事があったから、一緒にきたの」
結衣「二人とは、ちょっと縁があったんだ」
あかり「今はとっても仲良しなんだよぉ。ねー?」
櫻子「ねー!」
綾乃「あら、そうなの……。ねえ、船に興味ない?」
櫻子「船?そりゃあるけど」
向日葵「それがどうしたんですの?」
綾乃「実は、人手が足りなくて……知り合いなら、ちょうどいいかなー、なんて」
結衣「人手が足りないって、どういうこと?」
綾乃「そのー、あの、ね?怒らないで聞いた欲しいんだけどね」
京子「まぁ言ってみなよ」
綾乃「あなた達の船のクルーは、私しか派遣されてなくって……あはは」
あかり「えぇ!?綾乃さんだけなんですか!?」
ちなつ「一人だけでどうしろと……はぁ」
綾乃「私もそれ言いたかったわよ……でも、人がいないのも事実だし」
櫻子「ケチったわけじゃないってこと?」
京子「嫌がらせ的なアレでもないってことかい」
綾乃「そういうのじゃない……とは思うの。この船に乗せる人を確保するのを忘れてたフシはあるんだけど」
結衣「忘れてたんだ……」
向日葵「それもそれでどうなんですの……」
綾乃「あ、あははは……ごめんなさい」
結衣「いや、綾乃の謝ることじゃないからそれはいいんだけど」
353 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:17:57.57 ID:IMGQH3K10
あかり「でも、そんなに人手不足なのはなんでなんですか?」
ちなつ「たしかに、ちょっと余裕なさすぎですね」
綾乃「最近、魔物の動きが活発化してるでしょう?海上でも被害が結構多いのよ」
結衣「ああ、やっぱり海にもいるんだね」
綾乃「死傷者もでるし、船は壊れるし、護衛を雇えばその給料だけでかなりのお金がかかるし……。
それで人が減って、船乗りになりたがる人も減って、おかげで個人で漁をしてる人はこの数年で半減したわね」
櫻子「うへ~、怖い話だなぁ」
向日葵「確かに危険ですし、護衛を雇えばそのぶん儲けが減って、割にあわないと思う人も多く出るでしょうね」
綾乃「そうなのよ。国の管理してる船でも護衛を増やしたから給料カットされるし、それでも100%安全ではないし。
かくいう私の船もついこの間沈んで、その中で軽傷で既に全快してる私にこの仕事が回ってきたってわけ」
京子「護衛がいても沈むのか……よく無事だったね、綾乃」
結衣「私たちも海に出るのが不安になってくるな……」
綾乃「基本船乗りばかりの国だから護衛としても質が悪いのも問題ね。強ければ問題はないと思うけど」
ちなつ「なるほどなるほど、そういう事情から一人でココに来たんですね」
櫻子「ぶっちゃけあんま理解できなかったけど大変っぽいのはどことなく伝わってきたようなきがしなくもないよ!」
向日葵「この国は漁が支えてそうですけれど、そんな状況だと国や国民の生活が危ぶまれますわね」
京子「さっさと魔王倒したほうがいいのかねー」
結衣「そうだな、こういう部分にも影響が出るんだからな」
綾乃「魔王って?」
あかり「あ、えっと、魔物の活発化に魔王っていうのが影響してるらしくって」
ちなつ「なんでしたっけ、名前……バカブス?」
櫻子「とんでもない名前してんね!?」
向日葵「なんてこと……コレはある種の虐待ですわね」
京子「いやそんなひどい名前じゃなかったと思うけどね。私も忘れたけど」
結衣「お前も忘れたのかよ」
京子「だってあんまそいつの名前には興味なかったしー」
あかり「んん!?あかりたちの旅の目的だったよね!?」ガーン
京子「まーまーいーじゃん。で、なんて名前だったっけか」
結衣「バラモスな、バラモス」
354 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:18:42.67 ID:IMGQH3K10
綾乃「それが本当なら、確かに何とかするべきね」
櫻子「へぇ、そーゆー事情で旅してたんだねーあかりちゃんたち」
向日葵「そういえば、そういうことを聞いたことはありませんでしたね」
結衣「あー、そういえばそうだったね」
あかり「言うの忘れてたよぉ……」
綾乃「で、話を戻すけど、どう?私と一緒にこの人達の船に乗らない?」
向日葵「ふむ……。櫻子、あなたはどうですの?」
櫻子「私はいろんなとこを見ることができて楽しそうだとは思うけどねー」
向日葵「楽しいことばかりではないとは思いますけど……お店のこともありますしね」
櫻子「ねーちゃんもいるし、花子も楓もしっかりしてるから私らが抜けても大丈夫じゃない?」
向日葵「そりゃ櫻子が抜けても店にプラスはあれどもマイナスはないですけれど」
櫻子「んだとコラ」
向日葵「とにかく、私達の一存で決められることではありませんわね」
櫻子「ちぇー」
綾乃「商人がいれば、仕入れを安くしてきてくれるからかなりお得なんだけれど」
向日葵「私も力にはなりたいと思うのですけれど……」
あかり「あかりも、二人と一緒に行きたいなぁ」
京子「同感だね。無理ならしょうがないんだろうけど」
向日葵「そう言っていただけるのは嬉しいですわね」
ちなつ「そうだ、一旦戻って聞いてみたら?」
結衣「キメラの翼も往復分あるし、来てくれるなら私たちも助かるかな」
向日葵「いいんですの?それじゃ、ちょっと聞いてきますわね」
櫻子「交渉は任せろー」
向日葵「あ、あなたは黙っててくださいな」
櫻子「なぜだ!?」ガーン
向日葵「あなたに交渉役が務まるとはとても……とりあえず、行きますわよ」
355 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:19:14.55 ID:IMGQH3K10
あかり「一緒に旅できるといいなぁ」
ちなつ「うん、あの二人もいたらきっと楽しいよね」
綾乃「もし許可が降りたら、私が基礎をひと通り教えることにするわ」
結衣「そっか、ある程度は知ってないとだめだよな」
京子「駄目だったら私らが教わることになるのか……憂鬱だァ」
綾乃「その時はスパルタで行くわ」
京子「やめてぇっ!!」
ちなつ「……そういえば、キメラの翼で飛んでいくところを見て思ったんですけど」
綾乃「どうしたの?」
ちなつ「ルーラで飛んだ時とかって、船は置き去りなのかなーって」
綾乃「ああ、それ?ついてくるわよ」
あかり「」
ちなつ「」
結衣「エェ!?」
京子「空飛ぶ船とか……怖いわ」エェー
ちなつ「ルーラ半端ないですね」
あかり「ちょっと想像できないよぉ……」
356 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:19:50.81 ID:IMGQH3K10
綾乃「まぁ、そのための魔道具がいるわけだけど」
京子「魔道具?」
綾乃「魔力のこもった道具よ。それを船に積んでおけば、移動魔法に呼応してついてくるわ」
結衣「魔道具……そんなものもあるんだ」
綾乃「……いや、あなた達もってるわよね」
あかり「え?」
ちなつ「もってたっけ?」
綾乃「魔道士の杖もとか、今着てるみかわしの服とか……あと、その袋もそうでしょ」
ちなつ「え、これってそうなんですか!?」
綾乃「特殊な能力が備わってるものは大抵そうよ。あの二人は商人だし、見てもらうとそういうの分かるわよ」
あかり「へぇ~……知らずに使ってたよぉ」
綾乃「で、コレが船に積むやつね」ハイ
京子「拳大くらいの正四面体の石……随分ちっちゃいんだね」
綾乃「正直積むって言うよりは送って感じよね」
結衣「どうやって使うんだ?」
綾乃「リーダーか誰かの魔力を読ませて、船においておけばそれだけでいいのよ」
京子「へぇー……。んじゃ、あかりよろしく」
あかり「え?」キョトン
京子「え?」
あかり「……え?」
京子「……いやいやいや、リーダーあかりっしょ」
あかり「え……、あっ」
結衣「……忘れてたのか、あかり」
あかり「えと、ね?忘れてたわけじゃ、ないんだけどね?」アセアセ
ちなつ「あかりちゃんが自分のこと忘れてたら、誰が覚えてるって言うのよ」ハァ
あかり「うっ」グサッ
357 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:20:43.18 ID:IMGQH3K10
綾乃「はい、じゃあコレ握ってね」ポン
あかり「なんかちょっと力が抜けるような……」ズズズ
綾乃「……はい、おしまい。じゃ、コレは船に積んでおくわね」ヒョイ
京子「そーいやさ、船が飛ぶって言うけどどこに着地すんの?」
綾乃「ああ、それね。あなた達は町や村の入り口に着地するでしょ?原理はわからないけど」
ちなつ「……言われてみれば、いつもそんな感じでしたね」ウン
綾乃「船は町や村に通ってる川に着地するのよ。水がないと暮らせないから決まって川のそばに人は住むの。
だから移動先に川は必ずあるし、船はそこの船着場に飛んで、そこから海に出るってわけ」
あかり「へぇ~」
ちなつ「でもそれって、着水の衝撃凄そうですよね」
結衣「船壊れたりしないかな……」
綾乃「その辺りも安心していいわ。あなた達が着地の時なんとも無いように、船も衝撃が緩和されるから。
今までそれで船が壊れたって話は聞いたことがないわね、原理は全くわからないけど」
結衣「そうなんだ……。便利だな、ルーラって」
京子「つーか、船も運べるってルーラ相当凄いよね。正直その運動エネルギーを攻撃に転換したらめっちゃ強いと思うわ」
結衣「ルーラ(物理)ってか。最強の魔法だなそれ」
ちなつ「うっわ、そんなの食らったら魔王でも木っ端微塵になりますよ」
あかり「うぅ、スプラッタすぎるよぉ……」
綾乃「船で体当たりとかもね。できないけど」
京子「うーん、便利だけど融通効かないのがなぁ」
結衣「そんなのできたら鍛えるのが馬鹿らしく思えるから、まぁいいんじゃないか?」
358 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:21:26.06 ID:IMGQH3K10
櫻子「たっだいまーー!」
向日葵「只今戻りましたわ」
ちなつ「あっ、おかえりー」
あかり「それで、どーだったの?」
櫻子「一緒に行って良いって!いぇーーい!!」ブン
あかり「わぁ、ホントに!?やったぁ!」ワーイ
ちなつ「よかったー、一緒にいけるんだね!」
向日葵「ええ、割とあっさり許可が出ましたわ」
櫻子「楓がちょっとぐずっちゃったけどねー」
京子「ああ、あの子はまだちっちゃいからしょうがないね」
結衣「そっか、小さい妹さんもいたよね。よかったの?」
向日葵「ええ、私もいろいろなところに行ってみたいという気持ちもありますし、こまめに帰る約束もしていますし。
連れていけないのは残念ですが、危険でもありますしそこは仕方がありませんわ」
京子「魔物も出るわけだしねー」
結衣「私たちも全力で守るけど、万が一もあるしね」
ちなつ「確かに小さい子を連れて行くのは無理がありますね」
あかり「他の人の反応はどうだったの?」
向日葵「花子ちゃんと撫子さんは、おみやげだけは毎回忘れずに持って来いとだけ」
櫻子「薄情なもんだよ、全く」
向日葵「信頼、と取れなくもないですけどね」
櫻子「そーかなー?」
京子「まぁ、家族だし心配してないってのはないと思うよ?」
向日葵「そうですわよ、だからこそこまめに顔を見せるっていう条件が出たんでしょう?」
櫻子「そーかなー……、……うん、そうだな」
359 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:21:54.56 ID:IMGQH3K10
綾乃「船に乗ることも決まったことだし、二人には基礎的な知識と技術は身に付けてもらわなくちゃね」
向日葵「そうですわね、何も知らなくちゃロクに働けませんし」
櫻子「え~、勉強すんの~?」
向日葵「当たり前ですわよ」
綾乃「私がきちんと教えてあげるから、ね?」
櫻子「うえ~、めんど……向日葵、任せた」
向日葵「フンッ」ブン
櫻子「ごふっ」ゴッ
向日葵「やるんですわよ?」ニコ
櫻子「あい」
あかり「あははは……がんばってね、二人とも」
ちなつ「私たちの船旅は二人にかかってるんだからね?」
向日葵「ふふ、任せてくださいな!」
櫻子「しゃーないなー、そこまで言われちゃ頑張るしか無いよね!」
京子「うんうん、頑張ってくれたまえ」
結衣「偉そうだなお前……綾乃、頼んだよ」
綾乃「ええ、きっちり叩きこんであげるわ!」
櫻子「お、お手柔らかに……」
360 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:22:34.17 ID:IMGQH3K10
京子「奈々ちゃんとか船乗ってくんないかなー」
ちなつ「いやぁ、それはマズイと思いますよ」
京子「あ、やっぱ駄目?」
あかり「駄目っていうか、なんて言うか……」
結衣「お前も言うまでもなく理由くらい分かるだろ」
京子「ん、まーね。ただでさえ爆発すんのに船でドンブラコッコしてる時に実験なんかされたら
いつにもましてドッカンドッカン爆発するだろうね。船が内側から壊れそうだ」
向日葵「ず、随分とデンジャラスなお方ですわね……」
櫻子「むう、人が増えれば私の仕事も減るのに……」
向日葵「発想がダメ人間のソレですわよ、櫻子」
綾乃「まぁ、判断はあなた達に委ねるけど……」
京子「パスかなぁ……」
あかり「屋根とか壁がなくなるのはちょっと……」
ちなつ「それで済めばいいほうじゃない?」
結衣「……まぁ、乗せるのは別にして、今度挨拶には行こう」
向日葵「というか、実験を控えてもらえばいいのでは?」
京子「なんつーかね、じっとしててくれる気がしない」ウン
向日葵「あら、その辺りは櫻子みたいなもんですわね」
櫻子「おいこらおっぱい」
綾乃「……まぁ、取り敢えずはこのメンバーでってことね」
361 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:23:01.48 ID:IMGQH3K10
結衣「それじゃあ、これからよろしくね、みんな」
綾乃「ええ、よろしく!」
京子「おぅ、よろしくー!」
向日葵「よろしくお願いしますわ。ふふっ、こうなるなんて、ちょっと前までは思いもしませんでしたわ」
ちなつ「あははっ一気に賑やかになったなぁ。よろしくねっ」
櫻子「よろしく!あぁー、楽しみだぁ!」
あかり「あかりもすっごく楽しみ!よろしくね!」
結衣「さて、これからどうする?」
綾乃「私は取り敢えず二人に色々教えないと」
向日葵「がんばりますわよ!」ブン
櫻子「おーっ!」ブン
綾乃「知識もだけど、技術も教えたいから船に乗るのはもうちょっと待ってほしいわね」
結衣「まぁ、それが妥当かな」
京子「それどのくらい掛かりそう?」
綾乃「2週間もあれば完璧に仕込んでみせるわ」
あかり「それまで船はおあずけかぁ」
ちなつ「いきなり実地では辛いからしょうがないよね」
362 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:23:51.00 ID:IMGQH3K10
結衣「となると、私たちは陸路を行く必要があるな」
あかり「だったらダーマかな?」
ちなつ「もともとそういう流れだったもんね」
綾乃「ダーマって、あのダーマ?」
京子「あのダーマって言われてもわかんないけど」
向日葵「そのダーマで間違い無いと思いますわよ」
綾乃「へぇ、実在してたのね」
結衣「知らなかったの?」
綾乃「私は漁船での仕事が主だったから。最近は遠くに船を出すことも殆ど無いしね」
ちなつ「そっか、遠出すればそれだけ危険も増しますもんね」
綾乃「そういうことね。で、ダーマって言えば転職できるのよね?」
向日葵「そう聞いていますわ」
綾乃「ふぅん、面白そうね。あなた達も転職してみたらどう?」
櫻子「え、私たちが?」
向日葵「そんなこと可能なんですの?」
綾乃「だって商人でしょ?戦闘経験さえ積めば転職はできるらしいしね」
櫻子「……そうなの?」
向日葵「いえ、私も初めて知りましたわ」
363 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:24:50.95 ID:IMGQH3K10
綾乃「4人が船から離れている間、ただ留守番するのももったいないでしょ?」
結衣「まぁ、確かに街で待機してもらうことになるね」
綾乃「長期間離れる訳にはいかないけど、少しなら問題ないしね」
ちなつ「ある程度強いと私たちも安心できるしね」
向日葵「なるほど、一理ありますわね」
櫻子「魔法使える?」
綾乃「魔法使いになればね」
櫻子「おぉっ!」
あかり(正直向いてないと思うなんて言えないよぉ)
ちなつ「櫻子ちゃんは向いてn」
あかり「わぁ!?」ガバ
ちなつ「ムググ……」
櫻子「?」
あかり「な、なんでもないよぉ……あはは」
向日葵「櫻子は前衛職のほうが向いてると思いますわ」
櫻子「えー」
向日葵「あー、私ー、魔法使いになってー、櫻子に守ってもらいたいですわー」
結衣(なんて酷い棒読みなんだ)
櫻子「……、……しゃ-ねーなー///」プイ
向日葵(よっしゃ、チョロい!!)グッ
綾乃「それで、どう?」
向日葵「興味がありますわね、やってみようかしら」
綾乃「じゃあそれも予定に入れるわね。それがメインじゃないからペースは遅いと思うけど」
向日葵「構いませんわ」
櫻子「おっけー!」
向日葵(ふふふ、魔法使いになって櫻子の心も体もアバカムですわ!……ぐへへへへ)
櫻子「……向日葵、なんか顔きもい」
向日葵「」
364 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:25:48.03 ID:IMGQH3K10
綾乃「それじゃ、この辺りの敵なら良い武具があれば何とかなるわね」
櫻子「あっ、お金ならケッコーあるんで!」ジャラ
綾乃「あら……じゃあ、これでだいぶ揃えられそうね」
向日葵「でもまぁ、まずは船のほうですわね」
綾乃「そうね、合間合間に戦闘訓練は入れて行きましょ」
櫻子「うー、緊張するなぁ」
綾乃「まずは私が教えるわ。戦士だからそこそこ戦えるし、実線はそのあとね」
向日葵「お願いしますわ」
京子「そっちもこれからのこと決まった?」
綾乃「ええ、バッチリ」
結衣「じゃあ、私たちもそろそろ行こうか」
ちなつ「またしばらくお別れだね」
あかり「うぅ、寂しいなぁ」ショボン
櫻子「まーまー、またすぐ会うんだし」
向日葵「そうですわね、頑張ってきてくださいな」
あかり「……うんっ!」
京子「うっし、ちなっちゃんルーラでバハラタよろー」
ちなつ「毎度思うんですけど人使い荒いですね、まったく」
京子「使えないもんはしゃーない!」
結衣「ごめんね、お願いちなつちゃん」
ちなつ「いやいや結衣先輩にならどれだけ使われてもオールオッケーですよ!」
京子「この扱いの差がもうね」
ちなつ「たまらないでしょう?」
京子「癖になるぜ……」
あかり「えぇ!?」
京子「まぁ嘘だけど」
あかり「な、なんだそっかぁ……」ホッ
結衣「ほらほら、アホやってんなよ」
ちなつ「行きますよー?」
365 :
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(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:36:56.93 ID:IMGQH3K10
今日はここまでです。
だいたいこんな感じで落ち着きました。娯楽部一行に生徒会の3人が参加。鼻血の人は参加には時間がかかりそうです。
京子ちゃんの使った英語以外の言語の綴りは"oui,merde"で、日常会話にさり気なく混ぜると幸せな気分になれるよ!
綾乃は実は今回船に乗ることにならなかったら悪役かちょい役になるところだったのでまともに出せて一安心。
次回はダーマへ行きます。ダーマといえば転職と、後もう一つできることがありますね。
次回は3日以内を目標にします。遅刻はしない……はず。ではでは~
366 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/15(日) 22:37:57.74 ID:IMGQH3K10
おまけ
京子「……、……ハッ!?」
ちなつ「どーしたんです?」
京子「やばい、こいつぁヤバイぜ……」ガクガク
結衣「だからどうしたんだ?」
京子「あかん、あかんでぇ……」ブルブル
あかり「き、京子ちゃん?」
結衣「早く言え」ポカ
京子「ぬ……いやさ、ちょっと思い出しちゃったんだよね」
ちなつ「何をですか?」
京子「……、……TSU◯AYAで借りたDVD、まだ返してない」
あかり「……え、ええぇぇ!?」
結衣「おまえ……それはまじでヤバイぞ」ゴクリ
ちなつ「延滞料金滅茶苦茶取られますよ」
京子「いや……まだだ。まだ諦めるには早い」
結衣「そんな事言ったって……どうしようもないんじゃないか?」
京子「サザエさん方式を利用するんだ……こっちに来てから360日立ってから帰ればやばいことになってるだろうけど、
370日なら365引いて5日で帰った計算になる……これならお金は取られないはず!」
あかり「つまり……どういうこと?」
京子「365の倍数よりちょっと多いくらいの時間に帰れば、元の世界でも大して日数が立っていないことになるはず!」ババン
ちなつ「そんなのが通用しますかね……?」
結衣「そもそも元の時間も同じように時間が経過してるとは限らないわけで」
ちなつ「戻ったらほとんど時間経ってなかった、っていう可能性もありますしね」
京子「あ、そうか……じゃあそんなに気にしなくてもいいのかな」ウーン
結衣「まぁガッポリ金とられる可能性も大いにあるけど」
京子「」
あかり「京子ちゃん……」
ちなつ「燃え尽きましたね……真っ白に」
結衣「気にするだけ無駄だと思うけどなぁ」
367 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国・四国)
[sage]:2012/04/18(水) 19:58:19.09 ID:svPmTbrAO
乙!
生徒会は現在
綾乃→女戦士
さくひま→商人
か…綾乃ちゃんがあのビキニアーマーとかかなりいいナイジェリア!
職業被りはうーん…
368 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/18(水) 23:57:02.90 ID:3UAtJNV/0
こんばんは。投下しに来ました。
>>367
職被りは最終職業遊び人は可哀想だし、それでなくとも人数的に被ることになりそうです……すいません。でも、遊び人以外は全部揃える予定です。
いよいよダーマに到着しました。宿が安いのは転職後のサポートの一環なんでしょうかね。だったら店も充実してて欲しいですけど。
それにしても今日は遅刻じゃない……いやすっごくギリギリだけれども。
では、投下します。
369 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/18(水) 23:58:54.62 ID:3UAtJNV/0
―――ダーマ周辺―――
京子「漸くダーマに行けるのかー」
あかり「なんかホントに漸くって感じだよね」
結衣「行くって話はだいぶ前から出てるのにかなり時間かかったな」
ちなつ「まぁ、いろいろありましたし……しょうがないです、うん」
京子「そういうことにしとこうか」
あかり「うんうん」
結衣「そうだな……」
京子「船も手に入ったし、無駄な時間じゃなかったっしょ」
結衣「なんか余分に時間かかった気も……いや、やめとこう」
ちなつ「これからは行動範囲もかなり広がりますね」
あかり「いろんな所に行けるの楽しみだよぉ!」
結衣「それには同感かな」
京子「なんかワクワクするよね!」
370 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/18(水) 23:59:29.42 ID:3UAtJNV/0
京子「ダーマって神殿があるんだよね?」
結衣「らしいな」
京子「神殿って見たこと無いんだよなー。どんなのかな」
結衣「寺とか神社なら日本にあるから見たことあるんだけどなぁ」
ちなつ「そんな事言ったら城見たのだってこっち来てからが初めてじゃないですか?」
結衣「そういえばそうだったね」
あかり「あかり、初めてお城に入ったときはすっごい感動しちゃったよぉ」
京子「でも城はなんか凄い今更感があるわ」
ちなつ「確かに……最近じゃ見ても何のリアクションもしませんしね」
あかり「何度も見てるもんね」
京子「慣れるもんなんだなぁ」
結衣「さすがに神殿は写真だけだけどな」
ちなつ「ちょっと神聖な感じですけどそんなとこに京子先輩入れちゃってもいいんでしょうかね?」
結衣「あー」
あかり「あー」
京子「どういう意味!?」
結衣「そりゃ、そういう意味だろ」
京子「あんまりだ!」
371 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:00:45.06 ID:cKhrw5tt0
ちなつ「わっ、とと」コケッ
結衣「っと、大丈夫、ちなつちゃん?」ガシ
ちなつ「ゆ、結衣先輩!ありがとうございますぅ!」
結衣「足元危ないから、気をつけてね」ニコ
ちなつ「あっじゃあ、手をつないでてもらってもいいですか!?」
結衣「ああうん、いいよ」ギュッ
ちなつ「キャーーーっやったぁ!!」ギュッ
京子「こういう岩石地帯は慣れないなぁ」
あかり「足場悪いから疲れるし、足が痛くなってきたよぉ」
京子「足痛いの?じゃあ私が抱っこしてやろうか」
あかり「うえぇ!?だ、抱っこはいいよぉ!」ワタワタ
京子「遠慮すんなって、ちゃんとお姫様抱っこしてあげるからさ!」ワキワキ
あかり「おひっ……いやいや、京子ちゃんが大変だろうしあかりは大丈夫だから、ね!?」アタフタ
京子「ちっ、つまらん……じゃあほら、手つないで支えてあげるから」ギュ
あかり「あ、うん……えへへ、ありがとぉ」ニコ
ちなつ「先輩大好きですぅ~~~っ!」ギューー
結衣「ちょっちなつちゃん、あぶ、危ないから抱きつかないでって!」グラッ
京子「しっかし、こういうとこ通らなきゃいけないのは勘弁して欲しいよなぁ」
ちなつ「むふふ、私は役得だから別にいいですけどね!」ベタベタ
京子「ちょっとは下心隠そうぜちなっちゃん……」
ちなつ「やですね、ちゃんと隠してますよ。下心開放した私はこんなもんじゃないですよ」
京子「さいでっか……」
結衣「今すごい背筋がゾクッとした……」ブルッ
372 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:01:46.13 ID:cKhrw5tt0
あかり「でもほら、船があればこういうコトも少なくなるよね」
京子「そういうとこ含めて船が待ち遠しいなぁ」
ちなつ「私、船で移動できるようになったら行ってみたい所会ったんですよ」
結衣「そうなんだ、どんなところ?」
ちなつ「えっとですね、地図のココ……ダーマから東に少し行ったところにある島ですね」
結衣「どれどれ……あれ、なんかこの形って」
京子「んー?お、なんか日本っぽい形してんね」
あかり「あ、ホントだ!」
ちなつ「でしょ!?ひょっとしたら日本っぽいトコじゃないかなーって!」
結衣「なるほど、だとしたら確かに行ってみたいね」
ちなつ「もしかしたら緑茶もあるかもしれないですし!」
京子「緑茶かー……懐かしや」
あかり「ちなつちゃんの淹れたお茶、久しぶりに飲みたいなぁ」
結衣「もしあったらその時はよろしくね、ちなつちゃん!」
ちなつ「そりゃもう全力で愛をこめて淹れさせてもらいますよ!」グッ
結衣「いや、愛は別に……」
ちなつ「愛をギュギュッと!」
373 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:03:10.50 ID:cKhrw5tt0
キラーエイプA「キーッ」
結衣「うわっ猿出た」
京子「これもう猿っていうかゴリラだよね」
キラーエイプB「キキッ」ブンッ
京子「うひゃあ!?」ガッ
結衣「京子!?」
京子「じょぶじょぶ。すっげぇパワーだなぁ」ヒリヒリ
あかり「えぇいっ!」ズバッ
キラーエイプB「グヒィ」
ちなつ「あかりちゃんナイスっ!一撃だよ!」
あかり「うんっ、生命力は低いみたいだよ!」
京子「よっし、そうとわかれば速攻で、」グッ
キラーエイプA「ウキキーー」タッケテ
あかり「わわ、なになに!?」
キラーエイプC「イーーッ」ヤァ
結衣「仲間を呼んだのか……面倒だな」
ちなつ「メラミ!」ボッ
キラーエイプC「ヒギャアァ」ボワッ
ちなつ「ふっ、何かされる前に倒せばいいだけのことです」フフン
キラーエイプA「」ヤベェ
結衣「隙ありだっ!!」バシッ
京子「ちぇいさーーっ!!」スパァン!
キラーエイプA「グエエエェ」
結衣「よし、倒したな……っていうか京子、お前まだハリセン使ってたんだな」
京子「これ使っててむっちゃ楽しいもん」
374 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:04:30.06 ID:cKhrw5tt0
京子「……あそこに見えるのは羊かな?」
ちなつ「どうみても魔物です」
結衣「羊……に見えなくもないけどさぁ」ウーン
あかり「ちょっと全体的にご立派過ぎる気がするよぉ……」
京子「いーや、あれは羊だね。私のラムセンサーがそう告げている」
結衣「そのセンサー初耳だけど」
京子「羊……ラム……ああいかん、よだれ出てきたわ」ジュルリ
ちなつ「京子先輩がラムレーズン好きなのは知ってましたけどラム肉も好きなんですか?」
京子「ん?いや肉は食ったこと無いけど」
ちなつ「無いんですか……ちょっと以外ですね」
結衣「そもそも死体残らないから食えないだろ、あれ」
京子「あっ……そうか、そういやそうだった」
ちなつ「ダーマに行けばアレを使った料理あるかもですし、今はいいじゃないですか」
あかり「幸い気づかれてないみたいだし、今のうちに先進も?」
京子「……いや、生きているうちに喰らいつけば……!ちょっくらいってくる!」ダダッ
結衣「はぁ!?おい、京子!?」
マッドオックス「草うめェ」モシャモシャ
京子「うおおおおぉぉぉぉぉ!!」ドドドド
マッドオックス「!?」
京子「オルアアアァ食わせろおおおーー!!」ドドドドド
マッドオックス「ヒイィ!?」ビクッ
京子「いっただっきまーーーっす!!」ガバッ
マッドオックス「こっち来んな!」タックル!
京子「ごふぇっ!?」ドゴォ
マッドオックス「」スタコラサッサ
あかり「……えっと、大丈夫?」
京子「は、腹が……ぐふっ、ごふっ」ビクンビクン
結衣「……バカだろ、お前」
ちなつ「まぁ、わかりきってたことではあるんですけど」
京子「ひでぇぜ……がくっ」
375 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:05:12.27 ID:cKhrw5tt0
キャットバットs『(・ω・)』ニャーン
あかり「わぁ~猫さんだぁ」
結衣「……行くなよ、あかり」
ちなつ「この前それやってひどい目にあったもんね」
あかり「うぅ、今度からは大丈夫だよぉ」
京子「数が多いな、どうし……ん?」
キャットバットs『((-ω-))』フリフリ
結衣「なんだ、あれ……踊ってる?」
京子「一匹なんかサ◯エさんのOPみたいな腰フリしてるけど」
あかり「か、かっ、……カッワイイ~~~~ッ!!」タタッ
ちなつ「だから言っちゃ駄目だってば!」ガシッ
あかり「うぎゅ」グエ
京子「あの踊り、見てるとなんか力が抜けるというか、なんというか……」ウーン
結衣「なんだそれ、ハッキリしないな」
京子「うーん、ハッキリ言うとMPが抜けてく感じかな!」ウン
結衣「MP言うな」ベシ
京子「たっ、……まぁMP消費したこと無いからよくわかんないんですけどね」
結衣「……、……」ベシッ
京子「あだっ」
ちなつ「……アレ、どうします?」
あかり「ううぅー可愛いよ~、あそこに攻撃するなんて無理だよぉ」ウズウズ
結衣「突撃はしそうだけどな、あかり……じゃあほっといて先に、!?」
キャットバットs『(「・ω・)「』ニャーン!
京子「うわっ、向こうから来た!?」
ちなつ「げ、迎撃ーーーっ!」
376 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:05:58.93 ID:cKhrw5tt0
メタルスライム「!」
結衣「銀色の……スライム?」スッ
あかり「スライム……なのかなぁ?なんかすっごく硬そうだよぉ」
京子「なんかカッコイイ!!」グッ
ちなつ「いや格好よくは……、来ますよ!」
メタルスライム「」ヒュッ
結衣「ぐっ!?」ガッ
京子「早い!?」
あかり「反応できなかったよぉ!」
ちなつ「先輩、大丈夫ですか!?」
結衣「うん、全然……スピードの割にパワーはあまりないな、コイツ」
ちなつ「あぁ良かったぁ……でも、厄介ですね」
結衣「攻撃当てさえすれば、なんとかなるかな……はぁっ!」ヒュッ
メタルスライム「」ヒラリ
あかり「てぇい!」シュッ
メタルスライム「」ヒラリ
ちなつ「メラミっ!」ボッ
メタルスライム「!」ボワワ
ちなつ「やった、直撃っ!……って、うそ、効いてない!?」
メタルスライム「フフン」キラン
京子「そこだっ、せりゃぁ!!」ヒュオ
メタルスライム「!?」ガキィン!
結衣「よし、よくやった京子!」グッ
京子「~~~ッッ!!いってえええぇぇぇ!?」ジンジン
あかり「えぇ!?今のも駄目なの!?」
メタルスライム「」ピュー
あかり「あっ……逃げちゃった」
京子「いてててて、手がやばい……チョー痺れた……」ビリビリ
ちなつ「打撃も魔法も効かないだなんて……」
結衣「……思い出した、たしかアレは打撃のみで何とか削るしか無いんだった」
ちなつ「うへぇ、なんですかそれ……厄介ですねぇ」
京子「……あの、なんで誰も心配してくんないのかな?」ヒリヒリ
377 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:06:33.25 ID:cKhrw5tt0
殺人鬼A「……お?」
殺人鬼B「おいおい、こんなとこにかわいーチャンネーがいるじゃねーか」
殺人鬼A「まだガキじゃねえか、このロリコンが」
殺人鬼C「ふひっふひひひひっかわいいおっおっ」
結衣「……、……うわぁ」
京子「ああいう格好流行ってんのかな、割りとまじで」
あかり「それはない……って、思いたいなぁ」
ちなつ「量産型変態ですね……ああ、やだやだ」ハァ
殺人鬼B「怖がるどころかドン引きされちゃったぜ、おい」
殺人鬼A「そらこんな格好してたら引くわ」
殺人鬼C「はぁはぁあの冷めた視線がたまらないお」ハァハァ
殺人鬼A「お前はマジで喋んな。で、嬢ちゃん達はおとなしく死んでもらおうか」
殺人鬼B「その前にちょーっと楽しませてもらうけどなぁ?」
ちなつ「うっわ、不快です。喋らないでください」
あかり「えっと、近づかないでくれませんか?」
京子「きんもーっ☆」
結衣「気持ち悪い……」
殺人鬼A「てめぇら……舐めてんじゃねえぞ」ダッ
殺人鬼B「ひひ、可愛がってやるぜ」ダッ
殺人鬼C「ぺろぺろ!ぺろぺろしたいお!」ダッ
結衣「セイッ」シュッ
殺人鬼s『ぐお!?』
ちなつ「汚物は消毒だぁーーっ!!」ベギラマ!
殺人鬼s『ぎゃああああ!?』ボボボ
京子「あっけない……コレが変態の末路か」
結衣「すごく清々しい気分だ……さぁ、進もう」
378 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:07:28.27 ID:cKhrw5tt0
豪傑熊「(・(ェ)・)」グルル…
京子「クマ!?」
あかり「うわぁ、強そうだよぉ」
結衣「でも一匹ならなんとかなるか?」
ちなつ「近づかれる前に倒せば、あるいは」
豪傑熊「(`(ェ)´)!」
京子「気づかれた!」
結衣「ちなつちゃん魔法撃って!」
ちなつ「わわっ、メ、メラミ!」ボッ
あかり「じゃああかりが前に出るよ!」
豪傑熊「(`(ェ)´)」ブオッ!
あかり「きゃあぁ!?」ズギャッ
京子「こいつめっ!」ズパン!
結衣「くらえっ!」ベシッ
豪傑熊「(´(ェ)`)」ヤラレタ
ちなつ「ちょっと怖かった……って、そうだあかりちゃんは!?」
あかり「いたた……防御できたけど、だいぶ吹っ飛ばされちゃったよお」イテテ
ちなつ「よかったぁ、無事で……痛いとこない?」ナデナデ
あかり「えへへ、大丈夫だよぉ」
379 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:08:31.08 ID:cKhrw5tt0
メタルスライム「ピー」
あかり「あ、あれってさっきの!」
ちなつ「……どうします?」
京子「さっき逃げられたし、全員で突撃して逃げる前に仕留める?」
結衣「そうするか……よし、行くぞ!」ダダッ
メタルスライム「!」
ちなつ「たあ!」ブン
あかり「えぇい!」ヒュ
結衣「このっ!」シュッ
メタルスライム「効かぬ!」カキーン
京子「おらおらーーっ、て、あっ」コケ
メタルスライム「」エ?
京子「んがっ!?」ゴチン!
メタルスライム「!?」ゴチン!
結衣「コケた……」
京子「がああああああ、頭が割れるうううぅぅぅーーーっ!!」ゴロゴロ
ちなつ「すごいです……芸術的な頭突きですね」ウン
あかり「そこ感動するところかな!?」
京子「ねえ、コブできてない?コブできてないよね!?」ジンジン
あかり「あれ、倒した……のかな?」
メタルスライム「」バタンキュー
結衣「……ホントだ、死んでる。とんだミラクルだな」ツンツン
ちなつ「石頭ってレベルじゃないですね、先輩」
京子「ねぇ君らなんで私の心配してくんないの!?泣くよ!?」ヒリヒリ
380 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:09:03.97 ID:cKhrw5tt0
―――ダーマ―――
京子「やーやー、やぁっと着いたよー!」
結衣「元気だね、京子……私はつかれたよ」ハァ
あかり「あかりも~……。京子ちゃん、すごいなぁ……」
ちなつ「まぁ、それだけが取り柄ですもんね」
京子「失敬な。他にも山ほどあるぞ!」
ちなつ「へぇ、例えば?」
京子「陶磁のような美しい肌、シルクのような髪、そして整いすぎた顔……」フフン
結衣「あははー、ないない」
京子「そんな事言っちゃってー、ホントは私にメロメロなのはわかってんだよ?」
結衣「な、何を根拠にそんな馬鹿なことを」ピク
京子「勘かな!」
結衣「あっそ」
京子「反応も元気ないなー……元気注入してやろうか、ハグで!」バッ
結衣「は、ハグ……いやいや、遠慮する」
ちなつ「もーそんなのどうでもいいですから、宿行きましょ……」
あかり「うん、神殿は明日でいいよね……」
京子「じゃあ私が添い寝してあげよう!」
結衣「ああ、うん、頼むわ……、はっ!?」
京子「よっしゃ、言質とったー!」ワーイ
結衣「ちがう、今のは違うからなっ!」ベシ
ちなつ「させませんからね、先輩」ムッ
381 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:09:54.63 ID:cKhrw5tt0
京子「たんのーした」ホクホク
結衣「一晩中抱きつきやがって……関節が固まったじゃねえか」グキッ
ちなつ「ぐぎぎぎぎ、羨ましい……なぜ私は早々に眠ってしまったのか!」グヌヌ
あかり「でもちなつちゃんも寝ぼけてあかりに抱きついてたよね?」
ちなつ「あっ、そういえばそっか……まぁ気分がイイから今回は許してあげますよ、京子先輩」フフン
京子「あ、はい」?
結衣「じゃあ、神殿行ってみようか」
あかり「神殿ってアレだよね?」
京子「でっかいなぁ……結構距離あるのにこっからでも見えてるもんなぁ」
結衣「転職かー、なりたいものって言われてもなぁ」
ちなつ「とりあえず、私は前衛は向かなそうです……」
382 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:10:47.03 ID:cKhrw5tt0
神官「ココは転職を司るダーマの神殿。職業を変えたいものが来るところじゃ」
京子「転職してみたいんですけどー」ワクワク
神官「転職をご希望か?……って、お主らはまだ無理なようじゃな」
京子「……え?」ガーン
ちなつ「ど、どういうことですか!?」
神官「お主らはまだ今の職で一人前と言われるほどの実力をつけておらん。だから、今はまだ無理なのじゃ」
ちなつ「そ、そんなぁ……」
結衣「まだ、ってことはもう少し経験を積めばいいということでしょうか」
神官「そうなるの。しかし、そこのお団子の娘は駄目じゃ」
あかり「えっ、あかり!?どど、どうしてですか!?」
神官「勇者をやめるなどということはあってはならんでの。規則じゃ、規則」
あかり「うぅ……」ショボン
神官「他のものはもう少し修練を積めば……そうじゃ、ついでに悟りの書を手に入れるといい」
結衣「悟りの書……って、なんですか?」
神官「それを持っていれば、ある特別な職に就くことができる……例外は、あるがの」チラ
京子「?」
神官「悟りの書はダーマの北の塔の中にある。持っていて損はないぞ?」
結衣「……どうする?」
ちなつ「んー、まぁいいんじゃないでしょうか?」
あかり「そうだね、経験も積めて一石二鳥だと思うよ?」
京子「決まりだね。行ってみようか」
神官「そうかそうか、気をつけての」
383 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:12:25.66 ID:cKhrw5tt0
結衣「悟りの書、ねぇ……一体どんな物なんだろうな」
京子「さぁ……ん?」
婆さん「もし、そこの人。ちょっと寄っていかんかの?」チョイチョイ
あかり「あかりたちですか?」
ちなつ「何の用です?」
婆さん「わしは命名神マリナン様に仕える神官じゃ。お主たちの中で名前を変えたいものはおるかの」
結衣「名前を?」
京子「おもしろそーじゃん、ちょっとやってもらおーぜ!」
ちなつ「正気ですか、先輩……」
婆さん「まぁ変えても戻せるしの、お試し感覚でやってみたらどうじゃ。どうせ金は取らんしの」
結衣「そ、そうなんですか……随分お手軽ですね」
あかり「じゃあ、ちょっとやってもらおうかな?」
384 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:13:13.90 ID:cKhrw5tt0
キョッピー「どーもー!キョッピーでーっす!」キャピッ
ユッピー「ゆ、ユッピーです……///」
チーナ「チーナでっすっ!」キャーッ
「んん!?なんかあかりの名前だけおかしいよね!?」
婆さん「ほっほっほっほ、ユニークじゃのう」ケラケラ
キョッピー「あっははは!なんかおもしれーなー、これ!」
チーナ「恥ずかしがってる結衣センパ……じゃなかったユッピー先輩もかわいいですぅ~~!」キャー
ユッピー「な、なぁ……もう戻さないか?」
チーナ「コレを戻すなんてとんでもないっ!」クワッ
「なんであかりだけこんななの!?というかコレ呼ばれるときどうなるの!?」
キョッピー「うーん……おい、とか、おまえ、とか、そこの、とかそんな感じかな!少なくとも名前は呼ばれないね!」ウン
「切なすぎる!?ううぅ、もう戻そうよぉ!」
ユッピー「そ、そうだぞ京子!こ、コレはさすがに恥ずかしすぎるって……///」
チーナ「恥ずかしさに悶える先輩はぁはぁはぁはぁ!」ギラギラ
ユッピー「ひぃっ!?」ビクッ
キョッピー「……うん、ちなっちゃんがやばいことになってるから戻そうか」
チーナ「あぁん!キョッピー先輩のいけずぅっ!」
結衣「あぁ、ひどい目にあった……」
あかり「ほんとだよぉ……はぁ」
ちなつ「あぁもったいない……」
京子「あー楽しかった、またやろーね!」グッ
結衣「誰がやるかバカっ!」
あかり「もう懲り懲りだよぉ!」
京子「えぇ~?」
婆さん「ほっほっほ、気が向いたらまた来んさい」
385 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:27:50.45 ID:cKhrw5tt0
今日はここまでです。
悟りの書!そういうのもあるのか。よぉし!それならば!
「すいません遊び人→賢者ください。あと悟りの書で魔法使い→賢者も」
「はい。……はい、おまちどうさま」
まいったな……賢者がダブってしまった
↑今リアルにこんな感じです。深く考えずに始めた弊害がこんな所にも……まぁいいや、うん。
賢者は置いておいて、他の皆は被らないようになる……とは思います。
次回は塔に登ります。正直塔の存在意義が謎すぎて困ります。
次回は週末中を目標にします。では。
386 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/04/19(木) 00:30:39.36 ID:cKhrw5tt0
おまけ
結衣「はっ!」ベリベリッ
キャットバット「ギニャアアアァァ!!」ヤラレタ
あかり「やったぁ、勝ったよ!」ワーイ
ちなつ「相変わらずすばしっこい……って、結衣先輩何持ってるんです?」
結衣「え?……着ぐるみ。さっき盗んだ」
京子「……いやいや。いやいやいやいや、さっき思いっきり剥ぎ取ってたよね!?」
結衣「……まぁ、そうとも言うかな」ウン
京子「手癖悪っ!?いやもうそういうレベルの話じゃないかもだけどっ!」ヒィ
ちなつ「結衣先輩、血付いてる、血!」ヒィィ
結衣「えーと……着る?」ハイ
あかり「え、遠慮しますぅ!?」ビクッ
京子「あー、ほ、ほら、猫の着ぐるみって言ったらちなっちゃんだよね!?」アセアセ
ちなつ「うええぇ!?いや、その、先輩のプレゼントっていうのは嬉しいんですけど、それはちょっと……」
結衣「私も着たくないしなぁ……」ウーン
京子「自分の嫌なもん進めんじゃねえよっ!」
結衣「しかしせっかく剥い、じゃなくて盗んだのになぁ……あ、そうだ」ピコーン
櫻子「え、コレくれるんですかっ!」キラキラ
向日葵「猫のぬいぐるみですわね、可愛いですわ」
結衣「どうぞどうぞ……さ、ちょっと身体に合わせてみてよ」
櫻子「んーっと……こんなかんじかな?向日葵、これどうよ!?」ヒラ
向日葵「辛抱たまりませんわっ!!(サイズもぴったりですし、まぁ似合ってるんじゃないかしら?)」クワッ
櫻子「え、お、おう///」ビクッ
結衣「本音と建前が裏返っちゃってるよ……じゃあ、私はコレで」ソソクサ
櫻子「あ、行っちゃった……やっぱ忙しいのかな、向日葵?」
向日葵(ぬふふふふふ、猫の着ぐるみを着たさーちゃん……つまりさーちゃんはネコ!今夜の私はバリタチですわよっ!!)クネクネ
櫻子「あれ、向日葵?向日葵ー?おーいひーちゃーん?……駄目だ聞いてないや」
387 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国・四国)
[sage]:2012/04/19(木) 01:01:55.38 ID:hfjLWPNAO
おつー
ってドラクエとSSをリアルタイムで進行してんのかよww
あれ…職業被るとなるとこっちの予想より人数増えるな…
となると…ヤハリソウイウコトカ!
388 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
:2012/04/19(木) 01:56:48.88 ID:wnfjLOhZo
ゴローちゃんかわいいよゴローちゃん
389 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/04/19(木) 01:57:40.45 ID:wnfjLOhZo
くだらんのであげてしまったごめん
390 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国・四国)
[sage]:2012/04/30(月) 12:34:12.68 ID:fGNISWbAO
まさか
>>1
…\アッカリーン/しちゃった?
391 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/05/11(金) 13:45:10.23 ID:rb4qGmCPo
もう書けないなら書けないと言っておくれ
392 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/05/11(金) 15:31:53.96 ID:vMV1Pv80o
続きじゃなくてもせめて生存報告くらいはしてほしい
393 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(群馬県)
[sage]:2012/05/23(水) 07:56:49.91 ID:WjQERt8Wo
悲しいけど終わりなのかな
394 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/05/26(土) 12:09:52.86 ID:3qGjfMVmo
もう無理か…
395 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:16:25.65 ID:Z3i8Yr7a0
こんばんは。投下しに来ました。
こんなに長い時間ほったらかしていてすいませんでした。
冒険の書が消え、さらにYボタンがご臨終してしまったので不貞腐れていました。
が、未完のまま終わらせたく無いし、よく考えたらドラクエはYボタンは特に必要なかったので恥と知りつつ戻って来ました。
今後もペースが不安定になるかもしれませんが続けていこうと思うのでどうぞよろしくお願いします。
では、投下します。
396 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:17:01.70 ID:Z3i8Yr7a0
―――ガルナの塔―――
京子「やっと着いたね……」ハァハァ
あかり「つ、疲れたよぉ」ゼェゼェ
ちなつ「山道歩きっぱなしで足が痛いです……」
結衣「距離もすごかったね……なんか、一月くらいかかった気がするよ」フゥ
シスター「人生は悟りと救いを求める巡礼の旅。ガルナの塔へようこそ」
結衣「悟りの書がココにあるって聞いてきたんですが」
シスター「それならこの塔のどこかにあります。なんでもそれを持っていれば賢者になれるとか」
京子「どこかってどこです?」
シスター「それは教えられません」
京子「えー?いいじゃんそのくらいさー」ブーブー
シスター「これも修練のうちなのです!」キッパリ
あかり「ココに来るまでで十分だよぉ……」
結衣「まぁ、仕方ないな。探しに行こうか」
京子「ヒント!ヒントだけでもっ!」
シスター「駄目ですー!」メッ
京子「先っちょだけ!先っちょだけだから!!」
ちなつ「ほらほら、さっさと行きますよー」グイグイ
京子「あぁーん」ズルズル
あかり「お、お騒がせしましたぁ……」テテテ
397 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:17:41.04 ID:Z3i8Yr7a0
京子「そーいえばさ、さっきのおねーさんなんて言ってたっけ」
ちなつ「さっきの?」
京子「うん。悟りの書を持ってるとー、って部分ね」
あかり「えと、たしか……賢者になれる、だったかな?」
京子「そーそーそれそれ、賢者だ賢者!」ポン
結衣「賢者、ねぇ」ウーン
ちなつ「多分職業のことですよね」
結衣「うん、そうじゃないかな」
あかり「なんかちょっと凄そうなイメージだね」
ちなつ「魔法使いの上位互換みたいな感じですかね?」
結衣「まぁ、転職の条件が他より多いから強そうではあるよね」
京子「でも賢者って言ったって、そんなものアレした後なら簡単n」
結衣「せいっ!!」ドゴッ
京子「おぐぅ!?」グハッ
結衣「なにか言うことは?」
京子「ごふっ……ご、ごめんなさい」プルプル
結衣「よろしい」
あかり「え……今なんで、」
ちなつ「あぁ~……たしかにあのすっきりした感じは、うん」ナットク
あかり「え、わかるの!?」
ちなつ「キニシナクテイインダヨ」
398 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:18:11.80 ID:Z3i8Yr7a0
結衣「ん?……ちょっと、アレ見てアレ」チョイ
ちなつ「……なんであんな所にポツンと宝箱が?」
あかり「ひょっとしてアレが悟りの書かな?」
京子「だろうね。いかにも重要アイテムっぽい感じがするし」
ちなつ「おお!割とあっさり見つかりましたねっ!」ワーイ
あかり「うんうん、コレなら早く帰れそうだよぉ!」ヤッター
結衣「見つかってよかった……よかった、けどさ」
京子「……ここから向こう側まで、床がないんだよね」
ちなつ「……、……」
あかり「……、……」
結衣「……、……」
京子「……、……」
ちなつ「……さぁ、向こうに渡る方法を考えましょう」
結衣「他の道を探すって選択肢はなしですか」
ちなつ「ナシですっ!」ノー!
京子「確かにさっさと帰りたいけどさぁ……結構距離あるなぁ、コレ」ウーン
あかり「落ちたら痛そうだよぉ」
結衣「痛いですめばいいけどね」
ちなつ「ささ、京子先輩どうぞどうぞ」
京子「私なの!?脚力のある結衣が適任なんじゃない!?」
結衣「え゛、それはちょっと……」
ちなつ「結衣先輩にそんな危ない役やらせるわけにはいかないじゃないですか!」
京子「私はいいのかい」
ちなつ「愚問ですね」
京子「」
399 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:18:51.91 ID:Z3i8Yr7a0
あかり「でもこれを渡るのは難しそうだよぉ」ウーン
京子「ですよねっ!それにほら、中身がほんとに目当てのものかもわからないしさ!」
結衣「確かに……あそこまであからさまだと逆にってことも考えられるな」
あかり「もしかしたらガブ!ってやられちゃうかも……」
京子「そうそう、やっぱ迂回して皆で言ったほうがいいって!」
ちなつ「やけに反対しますね先輩……何か不満でもあるんですか?」
京子「そりゃあるよ!強いて言うならこの私が行かされそうな状況そのものが不満だよ!!」
ちなつ「えー」
京子「えー、じゃないよ!これアクションゲームじゃなくてRPGなんだから正攻法で行くべきなのっ!」
結衣「私たちからすればリアルなアクションゲームみたいな感じだけどな」
京子「だまらっしゃい!!」カッ
結衣「はい」
京子「私には見えるんだよ、少し先の未来の私の悲惨な姿が……。
助走をつけてジャンプしては下に落ち、棒高跳びの要領で高く跳んでは下に落ち、
果ては後ろから魔法を撃たれて加速して飛距離を稼ぎながらもボロ雑巾のように地に落ちる……!」ワナワナ
ちなつ「まだありますよ、結衣先輩をおんぶしての2段ジャンプです」
結衣「スーパー京子ブラザーズ、みたいな」
京子「その名前からしたら私が上になるはずじゃん!それ私が犠牲になってるじゃん!」
あかり「あ、鉄の爪を使ってバル◯グみたいに壁伝いに移動す」
京子「却下で」
あかり「」ショボン
結衣「しょうがないな……ショートカットしたかったけど、普通に登るしか無いのか」
ちなつ「うぅぅ~……足が痛いですぅ……」
京子「まーまー、少しの間ならおんぶしてあげるから」
ちなつ「マジですか太っ腹ですねひゃっほう!」ピョイン
京子「ぅおっ!と、飛び乗らないで……!」プルプル
400 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:19:37.47 ID:Z3i8Yr7a0
おおくちばしA「クエーッ」
あかり「えぇーいっ!」ヒュッ
おおくちばしB「ゲッゲッゲ」
京子「うわーどうなってんのかなアレ」
結衣「頭と足と……あれ、胴体はどこだ?」
ちなつ「謎のフォルムしてますね……京子先輩が嫌いなタイプですね」
京子「え、なんで?」
ちなつ「だって食べられる部分少なそうじゃないですか」
京子「いや別に毎回そういう目で見てるわけじゃないけどね」
あかり「はぁ、はぁ……」ボロッ
京子「あ、おかえりー」
あかり「おかえりじゃないよぉ!なんで皆手伝ってくれなかったの!?」
京子「おんぶしてたら割りと足にキタ」
結衣「次から本気出す」
ちなつ「閉店ガラガラ」
あかり「」
401 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:20:17.79 ID:Z3i8Yr7a0
あかり「こ、これを渡るの……?」
結衣「太めのロープ一本って……冗談だろ」
ちなつ「欠陥構造ってレベルじゃないですねコレ」
京子「悪意の塊だね」
あかり「ココが2階だからまだマシなのかな……地面も近いし」
結衣「まぁ、うまく着地すれば何とか……」チラッ
ちなつ「ですね、じゃあ先頭は……」チラッ
京子「おいこっちみんな」
結衣「まぁまぁ、オイシイ役だろ?」グイ
ちなつ「譲って上げますから、ね?」グイ
京子「芸人じゃねーし!おいコラちょ、ま、あ、あかり助けてー!」ズルズル
あかり「あーっと……ごめんね?」
京子「天使にさえ見放された……もうダメだ」ヨイショ
ちなつ「割りとあっさり行きますね」
京子「大体わかってるよ、体張るのが仕事だってのはさ……お、2足歩行でもイケるなコレ」ヒョイヒョイ
結衣「考え方が若手芸人みたいなんだが」
あかり「京子ちゃん的にはこのロープ揺らしたほうがいいのかな?」
京子「やめてそれだけはっ!……ハッ!!」ピクッ
結衣「ん、どうかしたのか?」
京子「魔物きた魔物!やばいやばい!」ヒョコヒョコ
あかり「わわっ、京子ちゃん急いで!」
結衣「一人ずつ渡ると対処できないな……皆で行くしか無いのか」
ちなつ「ですね……それと、私としては怪しい影が空を飛べたことが驚きです」
結衣「アレもどうなってるんだろうね……幽霊的な何かなのかな」
ちなつ「ニフラムッ!!」カッ
京子「こらそこーっ!喋ってないで迎撃しろぉー!」
402 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:21:01.56 ID:Z3i8Yr7a0
しびれあげはs『ふひひ』パタパタ
あかり「」ビリビリ
ちなつ「」ビリビリ
京子「マジか」
結衣「あと3体……逃げるよりは倒したほうが速いか」
京子「満月草は袋の中だし、それがいいかもね」
結衣「よし、いくぞ。麻痺るなよ!」ダッ
京子「そっちこそ!」ダッ
結衣「」ビリビリ
京子「……ぶるーたす……あれ、なんかデジャヴが」
しびれあげは「うふふ」パタパタ
京子「後一体、麻痺ったらアウトだけど……女は愛嬌っ!!うおりゃああぁぁぁーー!!」ガッ
しびれあげは「」グヘァ
京子「倒せた……掛け声に愛嬌は欠片もなかったけどなんとかなるもんだな。さて治療治療」ガサゴソ
403 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:21:33.28 ID:Z3i8Yr7a0
スカイドラゴン「がおー」
あかり「ふわぁーーっ!ドラゴンさんだぁーー!」キラキラ
京子「か、かっこいい……」
ちなつ「写メ撮りたいですぅ……」
スカイドラゴン「///」テレテレ
結衣「いやみんな、相手は魔物なんだk」
スカイドラゴン「」ギロッ
スカイドラゴンは燃え盛る火炎を吐いた!
結衣「」クロコゲ
あかり「あーっ、だめだよ結衣ちゃん、魔物だなんて言っちゃあ」
京子「そーだぞー結衣、そりゃこの子も怒るわ」
ちなつ「今のはちょっと擁護できないです……」
結衣「……、……」プスプス
あかり「さわってもいかな?……あっ、冷たーい硬ーい!」キャッキャ
京子「おぉお……なんかすべすべして気持ちいいぞ」
ちなつ「なんか心なしか気持ちよさそうにしてますね」
結衣「いや戦えよ」
404 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:22:11.78 ID:Z3i8Yr7a0
あかり「またロープ1本……しかも今度は凄く長いよぉ」
結衣「ココ何階だと思ってるんだ……5階だぞ5階」
ちなつ「一応、下に塔の天井?みたいな部分ありますけど、それでも高さありますね」ウワー
あかり「手抜きじゃ済まされないよぉ……」
結衣「渡りたくないな……」
京子「知らなかった……姉◯建築士って良心的だったんだね」
ちなつ「コレと比べたら誰だって良心的ですよ」
結衣「そもそもその人は耐震偽装的なことだからカテゴリー違わないか」
あかり「そういえば震災の時、その人が耐震強度偽装してた建物ってどうなったんだろ?」
ちなつ「気にするのはそこじゃなくて、コレを渡るか否かでしょあかりちゃん」
あかり「うぅ~、行きたくない……」
結衣「……行くしか無いんだよね」
ちなつ「……ですよねー」
結衣「ほらあかり、京子が先頭歩いてくれるから」
京子「マジか……」
405 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:22:41.70 ID:Z3i8Yr7a0
京子「うわー、距離長いからさっきのよりグラグラする……這いつくばっていくか」
あかり「魔物着たらマズイけど、仕方ないよね」
結衣「まぁ、こんなとこ滅多に来ないだろ」
ちなつ「だといいんですけど……」
ガルーダ「クエーッ」バッサバッサ
ちなつ「」
あかり「」
結衣「」
京子「」
あかり「わ、わわわわわわどうしよう!?」
京子「ちょっとまて、それはまずいって!」
結衣「何かする気だ、ちなつちゃん撃ち落として!」
ちなつ「あわわ、間に合わないですーっ!」
京子「タイムタイム、話せば分かる!」
結衣「あ、ちょ、ベギラマはやめt」
406 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:23:13.93 ID:Z3i8Yr7a0
結衣「っぐ……」クルシイ
ちなつ「ぁいったぁ~……もー最悪っ!」プンプン
京子「いたたたたた、まさかロープを燃やすなんて……卑怯者め」スリスリ
あかり「こ、怖かったよぉ」グスッ
結衣「……おい」
ちなつ「にしても、思ったより痛くなかったですね?」
あかり「うん……下から見ても、距離だいぶあるのに」
京子「んー……そりゃあれだ、私たちも強くなってるってことだ」
結衣「おいコラ」
あかり「そういうことなのかな?だったら嬉しいんだけど」
ちなつ「な~んか違うような……そう、まるで何らかのクッションがあったような」
京子「言われてみれば……って、そういえば結衣は?」キョロキョロ
結衣「お前らの下だよっ!人を下敷きにして会話すんなよ重いんだよ!!」ウガー!
あかり「わあぁ!?ご、ごめんね結衣ちゃん!」パッ
ちなつ(結衣先輩を下敷き……これは、先輩を組み敷いたとも言えなくもないのでは!?)ギラリ
京子「そんなっ!女の子に向かって重いだなんてデリカs」
結衣「やかましいっ!」ヒュッ
京子「ぶへっ!?」ゴス
407 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:24:01.79 ID:Z3i8Yr7a0
結衣「あぁくそっ、ひどい目にあった」サスサス
京子「そんなに腰をさすっちゃって、お前はバーサンかっ」ビシッ
結衣「いやお前らのせいだよ」
京子「さーせん」
あかり「ここは塔のどのあたりなのかな?」
ちなつ「階段は見当たらないよね」
結衣「この塔、真ん中の棟だけ低いみたいだな。多分ココがその屋上かな」
京子「どうりで壁も何もないわけだ」
ちなつ「取り敢えずどこかに移動するべきですね」
あかり「えっとぉ……あ、あそこの床が割れてるところから降りられそうだよ!」
結衣「他にはないみたいだし、行ってみるか」
京子「あーあ、降りるなら階段使いたいなぁ。落下すると足に来るんだよなぁ」
結衣「……気持ちはわかるけど我慢しろ」
408 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:24:32.66 ID:Z3i8Yr7a0
京子「……あれ、ココってなんか見覚えが」
結衣「ショートカットしようとした、床のない部屋だな。宝箱もあるし」
あかり「今のルートじゃなきゃ来れなかったんだね……落ちたのはラッキーだったかも」
結衣「問題は、中身が目的のものかどうかだな」
ちなつ「開けてみますね……あっ!」パカ
悟りの書を手に入れた!
ちなつ「悟りの書です!」
結衣「よし帰ろう!」
あかり「うん、帰ろ帰ろ!」
京子「喜ぶのはいつでもできる、さぁ帰ろう!」
ちなつ「了解ですリレミト!」シュイン
ちなつ「からのルーラ!」バシュン
409 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:25:04.29 ID:Z3i8Yr7a0
―――ダーマ―――
結衣「宿行こう宿」
ちなつ「ベッドが恋しいです」
あかり「ここまですごく長かったよぉ」フゥ
京子「今日はもう寝る、すっごい寝る」
結衣「そういえば、なんであの塔に行ったんだっけ」
ちなつ「え?悟りの書が欲しかったんじゃないですか?」
結衣「いや別にそこまでは……」
京子「転職がどーたらってのは覚えてる」
あかり「そういえばそんな話しあったね」
結衣「そうか転職か……いいやダルイからまた今度で」
ちなつ「異議なーし」
あかり「異議なーし」
京子「面倒なんで明日でいいっすマジで」
結衣「て言うか正直明日も休みたい」
410 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:25:40.16 ID:Z3i8Yr7a0
神官「よく来たの。みな経験は積んだようじゃが悟りの書は見つかったかの?」
あかり「はい、何とか」
結衣「悟りの書があると賢者になれるらしいですけど」
神官「左様。賢者は魔法のスペシャリストじゃ。いるとかなり役立つぞい」
結衣「なるほど……私は前衛やることに決めてたから、ちなつちゃんか京子のどっちかが使うといいよ」
ちなつ「その2択なら京子先輩が使うべきじゃないですかね?」
京子「私?確かに遊び人は嫌だったけどさぁ」
神官「ほ?そっちの金髪のお嬢さんは悟りの書を使わずとも賢者になれるぞ?」
京子「えっ」
結衣「えぇっ!?」
ちなつ「まじですか!?」
神官「マジじゃマジ」
京子「そうか……やはり超天災級天才美少女京子ちゃんともなると悟りを開かずとも賢者になれるのか……」ムムム
あかり「京子ちゃんすごいなぁ……」
神官「いや単純に遊び人だからじゃ」
京子「(´・ω・`)」
結衣「馬鹿はほっといて、じゃあちなつちゃんが使う?」
神官「2人いたらこの先かなり楽になるぞい」
ちなつ「賢者は魅力なんですけど、京子先輩とおそろいかぁ……はぁ」
京子「ため息付かないで傷つく」
結衣「馬鹿とお揃いになっちゃうけどさ、我慢してくれると嬉しいな」
ちなつ「……まぁ、結衣先輩がそこまで言うなら……」
京子「なにこれひどい」
神官「じゃあ、今日は誰が転職するんじゃ?」
結衣「私たち3人でお願いします」
神官「……3人一気にはやめておいたほうが……まぁ、面白そうだからいいか」
結衣「?」
あかり(転職いいなぁ)
411 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:26:40.34 ID:Z3i8Yr7a0
神官「結衣は武道家になりたいと申すか?」
結衣「はい」
神官「おお!苦労人の結衣には転職とも言えるナイスチョイスじゃのう」
結衣「そうなんですか?」
神官「ちなつは賢者になりたいと申すか?」
ちなつ「はい」
ちなつ(……え、ノーコメント?)
神官「京子は賢者になりたいと申すか?」
京子「はい」
神官「ふむ。お調子者の分際で賢者になりたいとは。結構笑かしてくれるぞい」
京子「おいコラジジイ」
412 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:27:18.99 ID:Z3i8Yr7a0
あかり「……暇だなぁ」ポツン
京子「お~~い!アッカリーーン!」
あかり「あっ京子ちゃん!皆もおかえり!」
結衣「転職済ませてきたよ。私は武道家」
京子「私け~んじゃ!」クルッ
ちなつ「私も賢者になったよー」
あかり「なんか、正直見た目変わってないけどみんなすごいよぉ!」
ちなつ「お世辞言うならもう少し本音を隠そうねあかりちゃん」
あかり「あぅ」
結衣「まぁ、確かに見た感じあまり変わってないけどね」
京子「私なんかはゴージャスなオーラが溢れ出てて凄くわかりやすいと思うけど」
結衣「はっ」
京子「鼻で笑ったな貴様」
あかり「結衣ちゃんが武道家って結構はまってるかも」
結衣「そうかな?さっき転職するときもナイスチョイスって言われたよ」
ちなつ「えっ、私の時何も言われませんでしたけど」
京子「私すっげーディスられたけど。お調子者の分際でとか言われたけど何この扱いの差」
あかり「……あ~」ウン
京子「おいなんで納得した今!」グリグリ
あかり「きゃぁ!?痛い痛い、頭グリグリしないでぇ~~!」ヒイィ
413 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:27:55.12 ID:Z3i8Yr7a0
あかり「危なかった……お団子がクッションになってなかったら頭が割れてたよぉ……」ジンジン
京子「お団子グリグリちょっと気持ちよかったわ」
ちなつ「武道家になった結衣先輩はまた一段と素敵ですね!」
結衣「え、そ、そうかな?」
ちなつ「凛々しくもあり、美しくもあり、可憐さもあり……まさに芸術ですっ!」
結衣「あー……ありがとう?」ナデナデ
ちなつ「///」
京子「ねーねー、いちゃついてないで腕試ししに行こうぜー」
結衣「ん、そうだな、行くか」パッ
ちなつ「ちっ」
あかり「!?」
結衣「」ボロ
京子「」ボロ
ちなつ「」ボロ
あかり「……、……えっと」
結衣「……しばらくは、あかりが頼りだ」
あかり「う、うん。がんばるね?」
414 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:35:06.50 ID:Z3i8Yr7a0
今日はここまでです。
結局賢者はかぶせることにしました。結衣ちゃんは前衛なら戦士よりは武道家な感じがしたので武道家です。
ちなみに転職時のコメントはゲームの物そのまんま。京子ちゃん……。
船組との合流はあと少し先、具体的には次の次の投下になる気がする。
次回の一行は北東に向かってトコトコ歩くようです。
次回投下はまた1週間以内を目標に頑張ります。
投下が大幅に遅れてしまって本当にごめんなさい。ではまた。
415 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:35:32.86 ID:Z3i8Yr7a0
おまけ
奈々「暇だなー松本」ゴロゴロ
りせ「……」
奈々「外には出たくないなぁ……用事もないし」
りせ「……、……」
奈々「大体気軽に買い物行けないのも問題なんだよな、そう思わないか?」
りせ「……」
奈々「……確かに、こんなとこに住んでるのが悪いんだろうけどさ……」
りせ「……、……」
奈々「キメラの翼で町まではいけるんだけど、帰りがな~」ゴロン
りせ「……、……」
奈々「歩いて変えると荷物もあるし疲れるよなーいちいち。行きはよいよい帰りは怖い~……いや、怖くはないから少し違うか」
りせ「……?」
奈々「ああ、今の歌?この間来た歳納が口ずさんでたんだ。ちょっと耳に残っててな」ゴロン
りせ「……」
奈々「言われてみれば少し怖い感じの歌だな……って、そんなことより帰りをどうするかだ。なにか作るか?」
りせ「……」
奈々「大砲的な何か、か……運搬大変だけど、それは後であとで考えればいいか。よし作ろう松本!」ガバッ
りせ「……?」
奈々「ほんとうに有効かどうかなんて、作ってから確かめればいいさ。まず作って実際に確かめないことには何もわからないよ」ナデナデ
りせ「……」コクン
奈々「よし。じゃあえーっと……長距離を跳ぶには、火薬がいるな」
りせ「……、……」
416 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/05/27(日) 19:36:26.47 ID:Z3i8Yr7a0
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417 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/05/27(日) 19:40:51.97 ID:NadljaOAo
乙ー!
待ってて良かった
418 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/27(日) 19:58:36.69 ID:7aBI9nhLo
乙乙
いつも楽しみにしてたから嬉しいよ
419 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/28(月) 04:44:25.53 ID:XE/FIw1SO
いつのまにか復活してた!
最後まで応援してるんでファイト!
420 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/05/31(木) 22:04:37.92 ID:M3432ZPbo
覗いて見たら更新来てた
楽しみに待ってるぞい
421 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:36:20.68 ID:yDVcblDs0
こんばんは。投下しに来ました。
必要なかったかもしれないけどムオルは一応消化しておきたかった。
なんでムオルってルーラで行けないんだろう。謎すぎる。
では、投下します。
422 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:37:04.16 ID:yDVcblDs0
―――ダーマ北東部―――
京子「やー転職したての頃は酷い目にあったね!」
結衣「全然身体動かなかったよな……あかりには迷惑かけたな」
あかり「そんな、全然迷惑なんかじゃなかったよぉ!」ブンブン
ちなつ「真っ白だなぁ……あかりちゃんイイコイイコ」ナデナデ
あかり「あっ……えへへぇ」ポー
ちなつ「かわいーなもー。京子先輩とは大違い」ナデクリ
京子「おいそりゃどういう意味だいお嬢さん」
ちなつ「え、そのまんまの意味ですけど……?」キョトン
京子「何その心外そうな顔。さっきのセリフ言われた私だって心外なんだぜ?」
ちなつ「だって、京子先輩さっきの結衣先輩のセリフみたいなこと言われたら偉そうな態度取りそうなんですもん」
結衣「……あー」ウン
あかり「……あー」ウン
京子「納得すんなし!まぁ否定しないけどねっ!」
結衣「しないのかよ」
ちなつ「ホントは、もうちょっと魔物の弱めな所で慣らしていっても良かったんですけどね」
京子「妥協したら負けかなと思っている」キリッ
結衣「……これだもんな」ハァ
あかり「でも結果的にはみんな前よりも強く慣れたと思うしいいんじゃないかな?」
ちなつ「それもそうだねー」
423 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:37:46.40 ID:yDVcblDs0
京子「船組との合流はまだ先なの?」
あかり「やっぱりもう少し時間かかるみたいだよ?」
ちなつ「一部覚えが悪いのと、ある程度戦えるようにはしてるみたいですね」
結衣「一部、ねぇ……」
京子「一部っていうか一人って気もするけどね」
ちなつ「ずばりその通りなんですよね……」
結衣「やっぱそうなのか……」
あかり「あはは……でも、すること多いからしんどいって向日葵ちゃんも嘆いてたなぁ」
ちなつ「知識詰め込んで体も鍛えて、だもんね」
京子「うわ私絶対やりたくないわ」
結衣「お前一夜漬け得意だろ?」
京子「あれ割りとめんどい」
結衣「じゃあ普段かr」
京子「それはもっとめんどい」
結衣「……そうか」
ちなつ「まぁちょうどいいじゃないですか、歩いていける範囲に町が未だあるんですし」
結衣「取り敢えず次はそこだよね。何かあるかもしれないし」
あかり「その頃には向こうもいい頃合いだと思うしね」
京子「でも遠いのがネックだよねー……はぁ」
424 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:40:03.38 ID:yDVcblDs0
京子「お?こんな所にでっかい巻貝が落ちてる」
あかり「ホントだ。随分大っきいね?」
結衣「でも、この近くに水場なんて無いし、なんでココにあるんだ?」
京子「そんなこと、風で飛ばされたかなんかじゃないの?」トコトコ
あかり「わ、表面かなりゴツゴツしてるね」
ちなつ「巻貝って、耳に近づけるとさざ波の音が聞こえるって言いますよね」
京子「こんだけのサイズなら滝の音が聞こえるんじゃないの?どれどれ……」ヒョイ
スライムつむり「ヒャド!」ピキーン
京子「うわあああああああ耳がああああああああぁぁぁぁ!!」ゴロゴロ
ちなつ「うぇ!?魔物!?」ビクッ
あかり「あ、でもちょっとカワイイかも」
ちなつ「言われてみれば……中にいるの、緑色のスライム?」
結衣「へぇ、緑色のもいるんだ……藻でも食ってたのかな、コイツ」ザシュッ
スライムつむり「」キュウ~
あかり「食べてるもので色が変わるの?」
結衣「コイツがそうなのかはわからないけどさ、フラミンゴだってあの赤色は餌の色素らしいし」
ちなつ「へぇ~……じゃあ、もしかしたらもっとドギツイ色のスライムとかいるかもですね」
結衣「……いや、いるかもしれないけどさ……見たくないなぁ」
京子「うぅ……酷い目にあった。耳がちょー痛いんですけど」ヒリヒリ
結衣「あれ、京子どうしたんだそんなに耳を真っ赤にして。照れてんの?」
京子「照れてねーし!」
あかり「じゃあもしかして酔ってr」
京子「酔ってねーしっ!ってか見てたよね何されたか!?」
ちなつ「ごちゃごちゃうっさいですねぇ。ほら、メラで温めて上げますから」ボワワ
京子「あ、ちょ、マジそう言うのいいんで、いや、待ってそれ近づけn」
425 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:40:33.89 ID:yDVcblDs0
デッドペッカーA「クエックエッ」
京子「出たな妖怪鶏腿肉」スッ
結衣「何その名前……いや、たしかにモモ肉ウマそうだけど」ザッ
デッドペッカーB「クエーッ」ルカナン!
あかり「ええ!?呪文!?」
ちなつ「くっ、鳥頭の分際で生意気なっ!」
結衣(こいつさっきから容姿ディスられすぎだろ)
デッドペッカーC「クエッ!」ツンツク
ちなつ「いたっ、いたたた!こ、こいつめっ!」ブン!
デッドペッカーD「ゲッゲッ」ツンツク
あかり「わわっ痛い痛い!こ、このぉ!」ザクッ
京子「あいっだぁ!?何こいつら、すばしっこいんだけどっ!」ゴッ!
結衣「くそ、数も多いし手数も多い!」ザシュ!
デッドペッカーC「クエー」ツンツク
ちなつ「いだ、イタイ、この、やめっ、やめろっつってんでしょーがぁっ!ヒャダルコォ!!」ビキビキ
デッドペッカーs『ギエピー』カチーン
京子「おー……すげー威力」
あかり「うぅ、お団子がよだれでベチョベチョだよぉ」グスッ
京子「えんがちょ!」
あかり「」
結衣「厄介な相手だったな……おつかれ、ちなつちゃん」
ちなつ「痛かったですよぅ~結衣せんぱ~いっ!」ギュッ
426 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:41:17.08 ID:yDVcblDs0
ベビーサタン「イオナズン!」スカッ
京子「……、……」
結衣「……、……」
ベビーサタン「ざ、ザラキ!」スカッ
あかり「……、……」
ちなつ「……、……」
ベビーサタン「メガンテ!」スカッ
京子「どーする、あれ?」
結衣「うーん……」
あかり「なんか可哀想……いつまでああしてるんだろう」
ちなつ「特に何かしてくるわけじゃないですし、疲れたんで放っときません?」
京子「だねー。しかも武器が食器って、舐めてんのかってね」
結衣「あんだけデカけりゃ食器ってことは……まぁいいや、行くか」スタスタ
ちなつ「そろそろ日が傾いて来ましたねー」
あかり「もう少し歩いたら休もっか」
京子「んじゃ、良い感じの寝床探しますかー」
ベビーサタン「……、……」ポツン
ベビーサタン「吹雪は、吹けるもん」グスッ
427 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:41:51.29 ID:yDVcblDs0
京子「むぐむぐ……パンが硬い」モグモグ
ちなつ「仕方ないですよ、日持ちするのだけが取り柄ですし」
あかり「京子ちゃん、スープにつけて食べれば?」モゴモゴ
京子「まぁ少しはマシになるけどさ……宿の食事が恋しいなぁ」ハァ
結衣「結構なペースで進んだしもう少しの辛抱、……みんな、敵だ」サッ
ちなつ「も~、こんな時に……」スクッ
あかり「マナーがなってないよぉ……」フゥ
京子「私の食事を邪魔するとは……命が惜しくないようだ」ギロ
バーナバスs『ウェーイ』バッサバッサ
結衣「先手必勝!!」ガッ
あかり「お呼びじゃないよぉっ!」ザシュッ
ちなつ「こんがり焼いてあげる!メラミッ!」ボボッ
バーナバスB「……えっ」ポツン
京子「死んで償えっ!!」ゴガッ
バーナバスB「グゲッ……、ベホイミ!」ポワン
京子「な、コイツ癒し系!?」
バーナバスB「ヒイィ」バッサバッサ
京子「あっ逃げる気か、待てーーっ!」ダッ
結衣「いいよ京子、追わなくて……飛ばれたらどうしようもない」
あかり「体力は温存しないと、ね?」
ちなつ「そーですよ、放っときましょうよ」
京子「むー……」
428 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:42:21.87 ID:yDVcblDs0
ちなつ「しっかし、やけに低空飛行で逃げましたね。地面スレスレでしたよ」
あかり「焦ってて高く飛べなかった、とかかなぁ?」ウーン
結衣「そんなことはなぜアイツがスーツを着ているのかと同じくらいどうでもいいことだよ」
ちなつ「それもそうですね」ウン
京子「なんでもいーじゃん、さてごはんごはん~。……え、」
夕ごはんだったもの「」ベチャ
京子「」
あかり「ああーーっ!全部地面に落ちちゃってるよぉ!」ガーン
ちなつ「スープは零れて、パンもドロドロ……なんで、ちゃんと置いておいたのに」
あかり「まだ全然食べてなかったのに~……」ショボン
結衣「そういえば、さっきアイツの逃げた方向って……アノヤロウ」ギリッ
ちなつ「低空飛行もこのため……?アイツ、最後っ屁のつもりか」
あかり「ちなつちゃん、ちょっと下品」
京子「コロス」ゴゴゴ
あかり「え、京子ちゃん!?」ビクッ
京子「アイツコロスマジコロス」ゴゴゴゴゴ
あかり「抑えて、京子ちゃん抑えてっ!」ドードー
結衣「ほら、もう一回準備するから……ちなつちゃん、火お願い」
ちなつ「あ、薪にスープが……これ替えなくちゃ駄目ですね」
京子「アイツヲモヤシテヤル」グルルル
ちなつ「私も次来たら魔法連発することにします」ギリッ
あかり「ま、薪集めてきたよぉ!」パタパタ
結衣「早いな、さすがあかりだ。縁の下の力持ちだな」ナデナデ
あかり「えへへ~」
結衣「じゃあ、火を頼む。あの二人の怒りが爆発する前に食事を作りなおそう」
429 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:42:50.02 ID:yDVcblDs0
あかり「、へくちっ!」
ちなつ「あかりちゃん、大丈夫?」
あかり「うん……。でも、ちょっと寒いかも」ブルッ
結衣「だいぶ北の方まで来たからな……気温下がってきたな」
あかり「うう、手も冷たくなってきたよぉ」
ちなつ「私も……。あかりちゃん、手繋ご?」
あかり「うんっ!」ギュ
ちなつ「っふふ、片っぽだけでも暖かいね?」ギュ
京子「へーちょ」
結衣「いやお前のくしゃみはなんかおかしい」
京子「んだとぅ?大◯さん馬鹿にしてんのかっ」
結衣「わざと臭いって言ってんだよ」ビシッ
京子「おふっ」イテェ
結衣「ったく……ほら、コレで少しはマシだろ?」ギュッ
京子「ぁ……ふへへへへへ」ギュ
結衣「なんだよ、気持ち悪い」プイ
京子「お?結衣にゃん照ーれてるぅ?」ヘイ
結衣「うっさい!///」ビシッ
京子「あだっ、足は、ローキックはやめて!」イタイ!
430 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:43:17.08 ID:yDVcblDs0
―――ムオル―――
あかり「ついたぁっ」フー
結衣「看板によると、ココは最果ての村ムオルらしい」
ちなつ「最果て……道理で寒いわけです、大陸の北端ですかココは」
京子「っぽいねー。……ん、誰か近づいてくるよ?」
おっさん「やーやーワ◯ルドローズさん!ワ◯ルドローズさんじゃないですか!お久しぶりですなぁ!」
結衣「ワイル……え、なに?」
ちなつ「ワ◯ルドローズ!?」ピクッ
京子「あの人、あかりのこと見てない?」
あかり「え、あかりを!?」
おっさん「え、あれ、違う?いやでもよく似てるなぁ……お騒がせしました」
あかり「……?」
結衣「行っちゃったな、何だったんだ?」
431 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:43:44.93 ID:yDVcblDs0
結衣「あれから何度も間違えられるな……」
あかり「う~ん……どういうことかなぁ?」
おねーさん「あらワ◯ルドローズさん、お久しぶり」
結衣「また……」
おねーさん「マリちゃんがあなたに会いたがってたわよ、広場にいるから会いに行ってあげなさいな。それじゃね」スタスタ
結衣「マリちゃん……?」
ちなつ「ワ◯ルドローズ……」モンモン
あかり「マリちゃんって、あの?」
結衣「うーん、その可能性もあるかな……」
京子「まぁ、取り敢えず行ってみればいーんでない?」
あかり「うん、そうだね」
結衣「広場ってどこだ?」
あかり「聞いてみよっか」
432 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:44:14.06 ID:yDVcblDs0
結衣「しっかし、ワ◯ルドローズってなんなんだ?」
あかり「さぁ……?」
結衣「ちなつちゃんはなんか心当たりあるみたいだけど、どう?」
ちなつ「うぇぇ!?いや、えーとですね、その」
京子「ワイ◯ドブーケとかじゃ駄目だったんだろうか……色々似てるのに」ウーン
ちなつ「なっ、京子先輩……あなたまさかっ!」ハッ
京子「……ふっ」ニッ
結衣「え、なに?」
あかり「何か二人の間に通じるものが……?」
ちなつ「百◯姫」
京子「最強」
ちなつ「つ◯み」
京子「最高」
ちなつ「ひ◯り」
京子「至高」
ちなつ「私たち」
京子「マブダチ」
ガシッ!!
結衣「……何があったんだ……?」
あかり「握手までの流れがよくわからないよぉ……」
433 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:44:49.22 ID:yDVcblDs0
ちなつ「先輩……同志でしたか」ニヤ
京子「モチのロンさ」ニヤ
ちなつ「上等です……ちなみに、好きな作家は?」
京子「天野しゅ◯んた」
ちなつ「迷いなくR指定で来ましたね……」
京子「ワ◯ルドローズがわかった時点でお互い様、でしょ?」
ちなつ「ふっ、それもそうでしたね。ちなみに私はロク◯イチです」
京子「ちなっちゃん……あんた最高だよ!」ヒシッ
ちなつ「先輩こそっ!」ヒシッ
あかり「……なんで抱き合ってるのかな?」
結衣「広場、向こうだってさ。行こうあかり」
あかり「え、二人はいいの?」
結衣「ああ、変な世界入っちゃったし、戻ってくるまでまだ時間掛かりそうだからさ」
あかり「う~ん……それもそうだね」
434 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:45:17.29 ID:yDVcblDs0
結衣「まりちゃんはまりちゃんだったな」
あかり「ウニじゃなくてカニ派だったのは意外だったよぉ」
結衣「ああ……。で、そのお団子どうするんだ?」
あかり「うーん……多分、皆が言ってるのってお姉ちゃんのことだと思うの」
結衣「だろうね」
あかり「だから、このお団子はあかりが大事にするよ!」
結衣「そっか」
あかり「それで、お姉ちゃんに会えたら返してあげるんだ!」
結衣「それがいいだろうね」
あかり「うんっ。あ、京子ちゃん達こっちに来るよ!」
結衣「……ようやく終わったのか」
結衣(あれ、お団子忘れるってどんな状況……?いや、気にしないほうがいいか)
435 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:45:45.79 ID:yDVcblDs0
ちなつ「おまたせしました」ホクホク
京子「いやぁー有意義な時間だった!」
結衣「知らねーよ」
あかり「ここでの用事も済んだと思うし、もう行こう?」
京子「あ、終わったの?いつの間に」
結衣「はぁ……お前らがなんかよくわからないことしてるうちにだよ」
ちなつ「ぅ……すいませんでした……」ショボン
京子「マジサーセン」
結衣「ふんっ!」シュッ
京子「ったぁ!?」ベシッ
結衣「で?」
京子「すんませんっした」ゲザァ
結衣「よし許す」
ちなつ「えーと……あ、ココでなにしてきたの?」
あかり「あ、うん。お姉ちゃんもココに来てたみたいで」
ちなつ「あかりちゃんのお姉さんが?」
あかり「それで、お姉ちゃんの忘れ物のお団子を渡してもらったんだぁ」
ちなつ「うん。……、……うん?」
あかり「お姉ちゃんも案外おっちょこちょいだよぉ」
ちなつ(そういう問題か……?っていうか、もしかしてお団子って着脱可能?あかりちゃんのも?え、お団子バズーカできちゃう?)
436 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:46:22.17 ID:yDVcblDs0
結衣「ポルトガで向こうと合流かな」
ちなつ「これでいろんな所にいけるようになりましたね」
あかり「お船に乗るの楽しみだよぉ!」
ちなつ「じゃ、早速行きましょう。ルーラしますね」
京子「あぁん待って待って、それ私がやりたい!」ピョンピョン
ちなつ「え、先輩が?……まぁいいですけど」
京子「よっしゃ!ふへへへ、これ一度やってみたかったんだ~」ウキウキ
結衣「まぁ、せっかく賢者になったんだもんなぁ」
あかり「京子ちゃん、よろしくね!」
京子「おうっ!アカンパニー、オン!ソウフラビへ!!」カッ
バシュンッ!!
あかり「なんか色々違くなかった!?」
結衣「今ので発動できるのかよ!?これちゃんとポルトガに行くんだろうな!?」
ちなつ「ああもう京子先輩に任せるんじゃなかったー!!」
京子「はーっはっはっは!!」
437 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:46:55.94 ID:yDVcblDs0
―――ポルトガ―――
京子「」チーン
ちなつ「まぁこんなもんで勘弁してあげます」
結衣「まったくこいつは……何故かちゃんとポルトガに来れたからいいけど」
あかり「櫻子ちゃんたちどこかな?」
ちなつ「港じゃない?いなくても船の近くにいればいいし」
結衣「じゃあ行ってみようか……ほら行くぞ京子」ズルズル
京子「」ズルズル
438 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:47:34.85 ID:yDVcblDs0
櫻子「んまいんまい」ガツガツ
向日葵「ちょっと、そんなに食べると太りますわよ」
櫻子「うっせーし!胸の脂肪分けろバカっぱい!」クワッ
向日葵「その口縫いつけますわよ」
綾乃「まぁまぁ、いいじゃない。仕方ないわよ、コレおいしいもの」モグモグ
向日葵「そう言ってくださると作ったかいがありますわ」
櫻子「もしゃもしゃ」モリモリ
向日葵「……どっかの味わわない小娘とは大違い」チラッ
櫻子「私の好物はひーちゃんの作ったもの全般だからコレは仕方ない」キリッ
向日葵「なっ……!///」カァァ
綾乃(唐突にいちゃつくのやめてくれないかしら……)
向日葵「そ、そういう事ならしょうがないですわね……///」モジモジ
櫻子(チョロイ)ムグムグ
綾乃(あ、鳥が飛んでる……今日はいい天気ね)
向日葵「ほ、ホラさーちゃん、食べさせてあげま……あら、聞き覚えのある声が」
櫻子「お?あそこにいるのあかりちゃんたちじゃない?」パクパク
向日葵「ですわね。こっちからも手を振りましょう……ほら櫻子、もう食べるのは終わりですわ」ブンブン
櫻子「えー……しゃーないなー」ゴクン
綾乃(正直助かった)
439 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:48:17.85 ID:yDVcblDs0
京子「おーっす、おひさー」ヨウ
綾乃「よく来てくれたわね、本当に!」バッ
京子「え、お、おう?」ビクッ
結衣「久しぶり、綾乃。どう、状況は?」
綾乃「あ、状況?ええもういつでも出発できるわよ!それよりほんとうによく来てくれたわね!」キラキラ
結衣(よくわからないけど苦労してるのかな)
櫻子「ふふーん、生まれ変わった櫻子様の勇姿を見せてやろう!」
ちなつ「大して変わってないように見えるけど……」
櫻子「なにおぅ!?強くもなったし。船のこと色々覚えて頭も良くなったもんねっ!」
向日葵「頭はともかく、強くはなりましたわね。頑張っていましたから」
あかり「そうなの?」
櫻子「いやー私も転職してみたくってね!」ヘヘヘ
京子「おぉ、結局することにしたんだね。他の二人はどうなの?」
綾乃「私?私はしないわよ、戦士が性に合ってるからね」
向日葵「私もしないつもりですわ」
あかり「え?向日葵ちゃんもしないの?」
向日葵「ほら、食料とか物資の調達で色々お金がかかるでしょう?商人がいたほうがいいと思いまして」
綾乃「正直、一人でも商人がいるとかなり船旅が楽になるからその判断はありがたいのよ」
440 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:48:45.67 ID:yDVcblDs0
向日葵「みなさんはもう転職を済ませたようですわね?」
結衣「うん。私は武闘家」
ちなつ「私は賢者だよ」
京子「私も賢者っ!」
向日葵「えっ……京子さんが賢者……?」
綾乃「それは……なんというか、意外ね……」
京子「なにその反応ちょっとひどい」
結衣「こう見えて京子は結構頭いいんだよ。こう見えてね」
ちなつ「言動はまるっきり馬鹿そのものですけどね」
あかり「うん」
京子「がーん、あかりがフォローしてくれなかった……」ガクッ
結衣「フォローのしようのない事実ってことだ」
櫻子「あれ、あかりちゃんは転職しなかったの?」
あかり「勇者は特別な職業だから駄目だっていわれちゃったよぉ」ショボン
向日葵「勇者?」
綾乃「職業勇者ってなに?どっちかって言うと称号のような気がするのだけど」
あかり「あかりにもわかんないよぉ……」
櫻子「あー、まぁ、なんだ。どんまいどんまい」ポンポン
441 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:49:12.85 ID:yDVcblDs0
ちなつ「そういえば櫻子ちゃんは結局何になりたいの?」
櫻子「私?まほーつかいっ!こう、ド派手な魔法でズドーンとね!!」ドーン
結衣「……、……」
京子「……、……」
ちなつ「……、……」
あかり「……、……」
綾乃「ほら、やっぱりこんな反応になっちゃうわよ」
櫻子「なぜだ!?」
向日葵「だってかしこさが圧倒的に足りませんわ」シレッ
櫻子「なっ!?この、おっぱいもぐぞコンチクショウ!!」ムギュッ
向日葵「きゃあぁっ!?もう、そういうところが馬鹿だって言うんですのよこのお馬鹿!!」ボカッ
櫻子「んごふっ!?」ガッ
((((……ベビーサタン……))))
442 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:51:37.07 ID:yDVcblDs0
今日はここまでです。
リストラされたポポタ
ポポタ役なのに出番カットのまりちゃん
そして盛り込まれる危険なネタの数々……
超ごめんなさい☆
いよいよ船を使います。まずはどこに行こうかな。
次回更新はまた1週間以内に。ではでは。
443 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[saga]:2012/06/03(日) 18:52:20.31 ID:yDVcblDs0
おまけ
綾乃「漸く合流できて嬉しいわ……」
結衣「やっぱり教えるの大変だった?」
綾乃「それもあるんだけど、その……あの二人、所構わず突然イチャイチャしだすから……」
京子「あー……おつかれ、マジおつかれ」ポム
綾乃「ええ、ありがとう……かなり精神的に疲れたわ」ハァ
あかり「仲がいいのはいいんだけど……」
ちなつ「限度ってものがねぇ……」
綾乃「人の目の前でイチャイチャイチャイチャ。一緒にいたはずの私の存在さえも忘れて……」フッ
京子「うっわー……いたたまれない」
綾乃「でも、これからはあの状況でも一人ぼっちじゃないのね……なんだか心が軽い、もうなにも怖くn」
京子「あ、でも私らが船から離れるときは番をしてもらうからそのときはまた3人になるよ」
綾乃「」
京子「……あ、とどめ刺しちゃった」ヤベッ
綾乃<あやの「やぁ」
結衣「うわあぁ!?口から魂出てきた!?」
ちなつ「やばいやばい、押し戻して!」
あかり「わわわわ、死んじゃ駄目ですぅーっ!!」グイグイ
444 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/05(火) 22:49:48.27 ID:QYJT59sho
お!復活したのか!
待ってたよ
445 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/19(火) 21:30:07.30 ID:PoSfFF5Jo
待ってるぜ
446 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
:2012/07/14(土) 03:37:57.57 ID:GAxfueFU0
まだー?
447 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(群馬県)
[sage]:2012/07/26(木) 00:54:42.95 ID:+eUu0Rclo
まだかな
448 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/29(日) 20:03:09.36 ID:P4m8uDEWo
僧侶いないPTではじめたことないけど厳しそうだなあ。薬草代とか
449 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/08/02(木) 20:27:29.05 ID:tl+IoT/2o
もうそろそろ2ヶ月か……
450 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/14(火) 21:10:09.81 ID:HnKNA1ZCo
待ってる
451 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/08/23(木) 01:43:43.73 ID:e4l6nfOLo
せめて生存報告だけでも……
452 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/30(木) 20:01:20.61 ID:ls6fyYMeo
待ってるよ
453 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/09/16(日) 20:16:51.74 ID:Y0HrX6WJo
まだかな
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