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【なりきり】五大陸世界【砕けろ!裂けろ!消えうせろーっ!】 -
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1 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/14(日) 20:38:52.71 ID:OmxBuzN+o
ここは何処かの惑星そしてその物語
様々な種族、大地、そこで繰り広げられる戦争、絆、意思
キミはその世界の住人となって自由に自分だけの物語を歴史を刻んでいって欲しい
聳える山脈、怒り狂う火山、地は荒れドラゴン、トロール、他にも気性の荒い勇猛な者達が暮らす赤の大陸
沼地、枯れた樹海、瘴気が漂い陰謀が戦慄する、ヴァンパイア、サキュバス、闇夜の貴族が治める黒の大陸
大森林、木々が生い茂り生命の力強い鼓動、それと共に生きるエルフ、ジャイアント様々な獣人が暮らす緑の大陸
広大な大洋、その中の海底都市。凛々しく存在する者達、セイレーン、マーフォーク、力強くも優しき者達が集う青の大陸
天空にその姿を見せる広大な大地、平原、秩序、法を護りし天使達、自由に空をかけるバードマンが暮らす白の大陸
様々な種族による因果を思いを胸に此の世界は回っている
具体的にどう生活すればいいかって?
それはキミの自由だ、己の信念をかざし正義同士のぶつかり合い、平和を望み愛を唱える慈悲
世界の動向を影で見届ける傍観者、他にもキミの行動次第でこの世界の歴史は変わっていく
その世界を変えるのは今此処を見ているキミ達だ
勇気をもって、この世界に降り立って欲しい、貴方に信じる者の加護があらん事を
【現在の利害関係】
赤の大陸の種族と黒の大陸の種族は人口の増加によって生息可能域が限界に達し、領土を広げるために同盟を結んで緑の大陸へ侵攻。
緑の大陸は白の大陸に救援を求め結果、赤&黒vs緑&白の戦争状態となっている。
現状で中立なのは青のみ。青の大陸は全てに対して海上移動手段を提供している。
【スレのルール】
・過度なエロ描写は原則として禁止です。
どうしても必要な場合は、【禁則事項です】や【そして数時間後──】等々、暈しての描写をお願いします。
18歳未満も閲覧する場所だというのを考えての行動を!
・権版キャラそのままの仕様や設定は禁止とし、オリキャラで楽しむことを推奨します。
ただし丸ぱくりではなく、参考程度であれば大丈夫です。
・ロールしている相手キャラにも中の人はちゃんといます。
自キャラによる無双は控え、自分も楽しみ相手も楽しませれるように気配りをしましょう。
・1人で国や大陸を破壊出来るといった、強すぎるキャラクターの作成は原則として禁止です。
どうしても使いたい場合は、空気を読んで適切な使用を心掛けましょう。
・【~に剣を振り下ろす。剣は~の腹部に突き刺さった】のような確定描写は禁止とします。
ただし【~の攻撃を防いだ】といった防御に関する確定描写は、ロールのテンポアップのため推奨とします。
・スレの流れについていくため、書き込む前にはリロードを。
もしかしたら、あなたと相手との絡みに乱入したがっている人がいるかもしれませんよ?
・最後に。
次スレは
>>950
が立ててください。
どうしても無理な場合は、他の大陸の住人へ代行依頼をお願いします
【雑談所:
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/14875/
】
【Wiki:
http://www38.atwiki.jp/fiveland
】
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
[
Twitter
]: ID:???
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】
ごめんなさい、このパー速VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。
(・ω・) @ 2025/04/01(火) 06:02:48.47 ID:9EGjLzPQO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1743454968/
【遊戯王SS】デスガイド「A.うれしいから(使われるとうれしくないあたりまえだろ)」 @ 2025/04/01(火) 02:15:03.50 ID:ao/gLU/u0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1743441302/
【俺レベ】水篠「S級とS級の子供は最強のハンターになると思うんですよ」 @ 2025/04/01(火) 00:45:51.96 ID:aUIP6KnqO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1743435951/
~魔王城~ 男「死にたくない……。せや、命乞いしたろ」 @ 2025/03/31(月) 03:45:31.74 ID:MXp56eHz0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1743360331/
HTML化依頼スレッド Part56 @ 2025/03/29(土) 04:59:47.67 ID:oC8IgT4HO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1743191987/
チノ「メグさんのレオタードを盗みました」 @ 2025/03/29(土) 03:57:39.11 ID:EgR/u1U8O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1743188259/
【まどドラ】魔法少女まどか??マギカ Magia Exedra @ 2025/03/26(水) 18:08:09.02 ID:BVhRLrhyO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1742980089/
かすみ「侑先輩が歩夢先輩を一週間「上原さん」と呼ぶドッキリ!!!!!!!!!!」 @ 2025/03/26(水) 03:06:37.69 ID:+238iV/UO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1742925997/
2 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/14(日) 20:41:04.38 ID:l1uWw4XAO
>>1
乙
3 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/14(日) 20:41:09.08 ID:lYjNGLxQo
>>1
乙
4 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/14(日) 20:41:34.51 ID:NNaoUPJSO
/
>>1
乙です。
5 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/14(日) 20:41:53.51 ID:sAfJZY2Y0
>>1
乙ッ!!
6 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/14(日) 20:42:26.96 ID:Pacd6IoSO
>>1
乙!
次からは前スレも入れといた方が良いかも
前スレ:【新規】五大陸世界【歓迎】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1312793239/
7 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage saga]:2011/08/14(日) 20:43:10.65 ID:C8h194fR0
>>1
乙行動を開始します
8 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/14(日) 20:47:39.46 ID:Kp0D0YjYo
…
>>1
乙
9 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/14(日) 23:09:43.34 ID:DNXsa2rAO
>>1
乙
>>前996
……そうか、分かった。考える
あ……お前の名前は、なんていうんだ。私は、グルナ。多分、ドッペルゲンガー
【自信無さげな言葉は、先の通りに記憶喪失からくるのだろう】
【けれども自身の足場が不安定にしては、彼女の瞳はあまりにも揺るぎを見せず】
【人見知りの気、僅かな挙動不審に隠れたそれは――ほんの少しの違和感になる】
【ただ、手助けしてやるとの言葉に見えた彼の優しさに綻ばせた唇は、】
【相手の善意を無条件に信じる甘さの元、垣間見せた表情の変化だった】
………ん
【折れたならば、僅かに近寄って彼の腕を握り締める】
【どこか嬉しそうな気配は意地の張り合いで勝ったせいなのだろうか】
【鬱陶しいなどと言われながらも、よく分からない自分のチカラで彼を癒す姿は黒らしからぬ者にも見えた】
10 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/14(日) 23:15:19.40 ID:sAfJZY2Y0
前スレ
>>997
…ガ、ッ!?
【突撃の後の茫、とした感覚――】
【其れに、銀光が割り込んだ。嘴と鉤爪を引き抜くが、躱し切るには至らない】
【新たに刻まれた頭骨の損傷、其れを知らせる警鐘。激痛が、揺らぐ視界に鳴り響く】
【最後の強制加速で、自分の肉体を引き摺り下ろして刃を抜いた。】
【空を己の領域とする鳥人が地に伏せる様子は、ひどく屈辱的に思われた――】
【当初の獲物の事は、既に記憶から消え去った。闘争の閃光が、いとも容易く其れを塗りつぶした】
【右腕で上体を跳ね起こし、其れはゆっくりと飛び去るだろう。トドメを刺す余裕も無い。】
【その場には、吸血鬼の青年とドリアードが残される。魔槍は、いつの間にか消え去っていた】
11 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/14(日) 23:17:47.57 ID:go7W7gHSo
>>1
乙
前
>>998
【――あー、お腹空いたお腹空いた】
【考えたら昨日の昼から何にも喰って無いんだもんな】
【昨日、アルテナに食料も要求しといたら良かった――】
…、…いや。螺子とか出されたら俺は如何すればいいのか判らない。
【――、男性からすれば、いきなり何呟いてんだコイツ、と言った所か】
【其処まで考えが及んだ所で――、『自分』が声を掛けられていると気付いたのだろう】
【地に降り立った「天使」に、視線を投げて。ニヒル(だと自分で思っている)笑みを浮かべると】
――、まさか、本当に天使が来てくれるとは思わなかった。
全然大歓迎大絶賛クリアランスセール中だよ。…、…毒林檎差し出す魔女よりも億倍良い。
【――わざわざ『降りて』来てくれたのだ。座っているのも失礼だろう、と】
【血や泥で薄汚れた迷彩服の尻を叩きつつ、立ち上がって】
…、…傭兵してたら、部隊が壊滅した。首都に戻りたいけど、金は有っても人情は無い。
【「金で人の心買えるって、迷信だよな」――冗句のような文句を付け足して】
【…、…早い話が、酒場から追い出されたのを見る限り、「腹減って死にそう」らしい】
/はい、大丈夫です宜しくお願いしますー
12 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/14(日) 23:19:29.91 ID:WMnVulRDO
>>1
乙
13 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/14(日) 23:21:17.86 ID:6zKnFDFMo
>>1
乙でス!
前
>>1000
にっ、にはゎ……うあ、飲めるでスよっ?
マハはどんなご飯も飲み物もガンガン行ける偉い子でスからねっ!
でも、お酒は苦手でス。……綺麗、でスね………?
【とり出された赤い液体を下から見たり、顔を近づけてじいっと見たり】
【そんなことをしてから、差し出されるとひょいと受け取り両手で持って】
【―――ごくり。一気に飲み干してから、「ぷはっ」と一息吐いて】
【そんな時に次の品が取り出され、生の芳香がふわりと漂い】
(んっ……お肉系の匂い、嫌いじゃないでス。けど、匂いより現物のほうが、っ!)
(く、くすぐったくて沁みるでスっ……!ぁ、でもちょっと……温かい、かもしれないでス……。)
【ぴくん、と塗られる際に小さく震える。温度の違うモノが触れる、その感覚】
【時折それらに声を漏らしながら、塗り終わるのをただただ待って】
【もし終われば、また一息。先程よりも長めに「はふーっ」とでも息を吐くだろう】
14 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/14(日) 23:28:25.07 ID:Psme08oUo
前
>>999
>>1
乙です。
【余計な所で出てきたな、と其の様な表情をしながらもその男の後ろに付く貴方の後ろに付くだろう】
【通りすぎる貴方を瞳のない純白、その双眸で見据え、その後ろを付いて行く】
【ジッと貴方の背を見つめて、その微かな動きも見逃さぬ様に】
【貴方が思ったその事は、正しいのかも知れない、それは此の女が今まで言われて着た事ににているから】
【思考停止、獣、傲慢、執着、それはどれも良い物とはとれない言葉、それでもこの女はそれを止めることはしない】
【その本心がどうであろうと…】
【そしてその男は門をくぐり、その白の大陸の内部に貴方を引き入れた】
【目の前に広がるのは平原、その地平線が見えるほどの広大な所、そしてその近くには小さな砦】
【この関所に付属するものであろう】
【そして此処は国境の関所、貴方の目視できるその範囲には森、湖、そんな物しか見えないのかも知れない】
【奥に行くにはまだまだ、その何重にも連なった関門を乗り越えなくては行けないようで】
「さぁ、緑の方、見学と申されますと…何か見たい物でもあるのでしょうか?」
「私に紹介できるところにも流石に限度がありますが…」
【等と、貴方に問うであろう、何を見に来たのか、そして何か話が有るのかと】
【もし、何もなければ、暫くして、その男は去るであろう、そして残されたのは女と貴方】
【因みにその男、最後にその女に「くれぐれも、変なことを考えるんじゃないぞ」と年押して、見ているからな、と言って】
【そこを去っていくであろう、そして男は一匹の鴉を召喚して、そこに出す、それはただのカメラと捉えてよいであろう】
【音声も聞こえない、録音などもない、ただ映像がながれる、その男に伝わるだけのもの、何を喋っても、問題ない…のである】
/そして遅れて申し訳ないです。
15 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/14(日) 23:31:54.38 ID:Pacd6IoSO
>>11
【降り立ったのは、何となくだった。堕ちた自分にもまだ慈愛の心は残っていたものなのだと、今更ながらに実感しつつ】
【「天使」と呼ばれる懐かしい響きが――こんな薄汚れた羽を見て尚、そう評されたことにも、合わせて薄く口の端を上げた】
――傭兵、か。金払いは良いだろうが、その不安定さは厄介なものだな。
生憎、こちらも金や人情は出せないが…
【す、と。どこから取り出したのか、男は一斤のパンとワインを両手に持ち――青年に、食えとでも言うようにそれらを突き出す】
【人情でないとするなら、天使としての慈愛。言葉にはしないが、そんなところだった】
16 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/14(日) 23:33:32.34 ID:cNSqeX6Go
>>9
「――――セイン。〝迷惑〟なんで別に覚えなくていい」
――迷惑、を強調。覚えて欲しくなければそもそも名前を言う意味は無いのだが――一応程度の礼儀なのだろう。
時折見せる長い思考は、ただの善意による物なのか、それとももっと別の――〝利益〟を優先した物なのか――――
「それと、〝信じるな〟。相手が〝黒〟なら、余計に」
「………」
それでもやはり、視線は抗議中。
〝目一杯〟の抗議をしてやがて手を解くと、だん、と地を蹴って――
「…悪い」
小さく、呟いて――――飛翔する。
唐突で、そして凄まじい速度の飛行。すぐにその姿は闇に融ける。
あの速度があれば、それこそ何処にでも行けるのかもしれない――――
――最後の言葉の意味は、果たして。
17 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山梨県)
[sage]:2011/08/14(日) 23:35:46.03 ID:lr5J6H5bo
>>1
乙です
>>13
「マハさんですか…? なるほど…では今度、お食事でもしましょうか?
お酒は皆さん弱いですね…・アリガトウ御座います。褒めてもらえるとは感無量です…!
後、私はヴァンパイアさんじゃなくてジョーデス・ベルジネスという名前がありますので、よろしくお願いしますね?」
【相変わらず微笑みがら、クリームを塗った箇所にガーゼを当てていく】
【クリームが糊の役割も果たしており、思いのほか綺麗に張られていくのだった】
【そしてその上に包帯を巻きつけて行き、ヘアピンの様な金具で固定して、処置は終了したようだ】
「どうですか? 一応手当てはしときましたけど…痛み、引いてきました?」
【アタッシュケースの中を再び探り始めながら、彼女の返答を待った】
18 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/14(日) 23:44:10.96 ID:go7W7gHSo
>>15
――、良いの?
【――突き出された其れ等を見れば、眼を少し輝かせ】
【…、…然しそれから、一瞬の逡巡。後――パンだけを、受け取ると】
――有り難いけど、酒は仕事が終わった後、って決めてるんだ。
施して貰う立場で贅沢な話なんだが……、うん。
【何となく申し訳無さそうに、「ありがとう」と告げると――】
【彼は文字通り、むしゃぶりつく様にパンを胃の腑へと押し込み始めて】
…、…いや、本当。世の中には良い巡りあわせってあるんだな。
【何と言うか――安いプライドだが、〝神〟を崇める様な真似を一瞬して見せると】
【…、…腰の辺りに括り付けていた水筒から、水を一口、口に含んだ】
19 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/14(日) 23:44:20.60 ID:WMnVulRDO
>>14
(成る程、話には聞いていたが、広いな)
(空を飛ぶ奴らにこの土地は勿体ない、いくらか頂く予定にでも入れておくか)
【門を潜って視界に飛び込んできた景色を見遣ると、魔術師は邪な考えを浮かべては消す】
【向こうにも関門が見えるという事は、ここはまだまだ入口、それでこの広さだ。地上だけでなく空にも行ける白の連中には、些かこの広さは勿体ない】
そうだな、出来れば、軍事に関する物を見たい
同盟大陸の軍事がなっていないとあると、こちらとしても不安だからな
【男の質問に、魔術師は軍事力を欲する回答を返す】
【その旨実は、白の大陸の戦闘種族を調べ、いつか研究材料とするために軽く調べておこうという算段である】
20 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/14(日) 23:45:10.53 ID:6zKnFDFMo
>>17
でスでス、マハはマハという名前で……お、お食事、でスっ!?
是非でスよっ!お食事のお誘いは断らないのがマハでス!
きっとでス?絶対行くでスよっ!?マハは楽しみにするのでス!
………ジョーでス・ベルジネス、でス……“ジョーさん”でス?
あっ、よろしくでス!あとアリガトなのでス、スッカリ楽になったでスよ~
【食欲旺盛、傷よりも飯―――その辺りも、なんだか犬か猫のよう】
【しかし全面的な好意というのも悪くないハズだ。少なくとも、マハは彼にそうである】
【それから、彼女は処置が終わると包帯を少し突っついたりしてから足を上げる】
【まるで中国拳法のような体勢で、片足立ちだが揺らぐことはなく――どうやら、大丈夫らしい】
【帽子から垂れ下がる呪符の向こうで笑みを作り、「アリガトなのでス」の言葉に合わせて頭を下げた】
21 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/14(日) 23:45:37.28 ID:Kp0D0YjYo
鳥人さん終わりでしょうか?
22 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/14(日) 23:47:18.46 ID:sAfJZY2Y0
>>21
/そうですねー。本当にお疲れ様でしたー!
/長時間に渡る激戦、楽しかったです!!
23 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/14(日) 23:47:38.04 ID:DNXsa2rAO
>>16
……やだ、覚える。お前の迷惑なんて、知るものか
【べ、と。舌でも出すような反応を返しながらも、口許に僅かに咲いた喜色の花弁は消えることがない】
【どうやったところで嫌えないタイプといいのはいるものだ。それに当て嵌まるのだろう、彼という存在は】
【忠告された『信じるな』の一言に、有難うと投げ掛けながらも緩んだ唇の意図は、感じた優しさが嬉しかったのか――】
【……ずっと視線は無視していたせいか、傷はそれなりに回復しただろうか】
【全快とはいわないはずだが、あとは無理さえしなければ彼の自己治癒力で完治させることが出来るだろう】
【掌から離れて羽撃いていく翼――】
【力強く空に舞い上がる姿が、月を背負って消えていく幻想的色彩】
【彼は、これから黒の大陸に帰るのか。待つべき人はいるのか、其処に繋がりはあるのか】
【あるならば、己にもあったのだろうそれを再び繋ぎ合わせて、今結んだ縁を解く日は来るのか】
……ばいばい、セイン
……、……。――帰ろ
【考えたところで、埒が開かない】
【彼に聞かせる気のない別れの言葉は、静かに水の中へと溶けて消えた】
/お疲れ様でした、ありがとうございましたー!
24 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/14(日) 23:52:43.44 ID:Kp0D0YjYo
>>10
【夜空が見えた】
【意識が戻って最初に夜空が見えた】
(…生きて…いる)
【体を動かそうとするが先ほどの戦闘で動かない】
【出血量は限界を超え視界がぼやけてくる】
(…たすけ……な………け……れ…………)
【薄れゆく意識の中最後まで感じたのはあのドリアードのことだった】
【幽霊の意識は森の闇に消えた】
【誰もそれに気付く者はいない】
/すみません。判断できなかったので確認しました。
/こちらこそ本当に楽しかったです。お疲れさまでした!
25 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/14(日) 23:58:04.13 ID:Pacd6IoSO
>>18
【よくもまぁ食べるものだ、と少しばかりの呆れを浮かべながらも。酒を断ったその理由に、気を悪くする所か感心していた】
【最早天使としての規律を守る身でも無い故に――尤も元より禁止などされていないが――返ってきた酒は、自分で開け始め】
【羽を収めて青年の近くの壁に寄り掛かり、暫しパンが咀嚼されている様子を眺めていた】
あるには、ある。その逆も然りだが
――ところで、食わせた代わりに聞かせろ。
傭兵をしていたと言ったが、一体何処に攻めた?
ひとつの部隊を崩すのだから、相応の相手だろうが…
【この男の所属は白。さらに言えば、種族は堕天使。白の中でもあまりよく思われてはいない種】
【故に白を攻めたと言われたとて、別段思うことも無い――「答えろ」と言わない辺りに、そんな思惑も浮かんでいた】
26 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山梨県)
[sage]:2011/08/14(日) 23:59:53.72 ID:lr5J6H5bo
>>20
「そんなに楽しみにしていただいて、逆に嬉しいですよ!
えぇ、マハさんのお口に合いそうな、美味しそうな店を探しときますね!
…ジョーさん?…嗚呼本当ですか?良かった良かった…お体は大切にしてくださいよ?」
【一瞬、 名前の切り方で戸惑ったが、直ぐに表情を戻して】
【相変わらずの微笑みというポーカーフェイスを崩さぬまま、薬品等をバッグに戻していく】
【少女が礼を言ったのと同時、彼も頭を軽く下げて、いえいえと呟いた】
【相変わらずマイペースな彼は、たとえ目の前の少女が中国拳法の様な一本立ちでも怯むことなくのほほんとしていた】
【そして、バッグの中からコロッケパンと、肉の様な物と、水筒を取り出すと】
「お腹が減ってると思うので、これ食べてってくださいね!」
【そう言いながら少女に差し出した。どうやら感じとったらしい】
27 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 00:02:53.80 ID:vMKKh7WXo
>>19
【男は話しだす、貴方に向けて、その女の厳しい視線を物ともせずに】
【まず此処で分かることがある、白の大陸にも付け入る事のできる者、この男の様な者がいると言うこと】
【全ての者がその思想を同じ思想を掲げている訳では無いと、いろいろな考えのものがいると言うことが】
「軍事関係ですか…軍事関係は実際私も良く把握していないのですよ…」
「ああ…そう言えば丁度いい、貴方様の後ろにいる女がこの国を守る一つの機関の隊長格ですよ」
「円卓の騎士と呼ばれているのがその女です、まぁ他にもーーその円卓の騎士というのは存在しているらしいんですけどね…」
「そして、その者達が率いる機関を円卓の騎士団と、そう言っていますよ、」
「人数はいるんじゃないですかねぇ…なんせ私もそこまでは分からないですし…その女に聞いた方が良いとは思います」
【この男、周りの者には信頼されていないようで、その極秘部分は明かされていないようである】
【ただ、いくつかの機関があって、その一つに女が所属していると、そう言うのである】
【そして女に聞いたところで、その返事は一言「私も把握しておりませんので悪しからず」と言うのみであった】
【そして此れは嘘、把握はしている、代表的な所、その自身の居る騎士団の構成員、少なくとも男より、】
【この女が知らない事もそれはある、それはどの大陸にもある事であろう、全てを知る者などはそうそう存在しないのだから】
28 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/15(月) 00:12:34.86 ID:tJxzwWoCo
>>26
ジョーさんオススメならどんな料理も極上一級でス!
それに、マハは好き嫌いなんてしないからなんでも来やがれでスよっ!
大切、でス……?でも、緑と白の連中は意外にやりやがるでス
箱入り娘じゃマハはご主人サマの役にも立てないでスよ……。
……だからでスねっ、気をつけまスけど今後もよろしくと言っておくのでス!
【やはり結構な好意が有るらしい。大きな貸しが一つ、といったところだろう】
【また「ご主人サマ」という単語だが―――これは、彼女の首にある輪をはめた者のことだろうか。また――】
おぉ、なんでs………ッ!
……ジョーさんはアレでス?白連中のいうところの神サマでス!?
【――差し出された飲食物を見て、ごくりと唾を飲みながら彼女はそう言った】
【きっとこの時、マハには吸血鬼に後光でも差して見えたに違いない】
【そこまでの喜びを見せながら、確りとパンや肉、水筒を受け取って―――早速、コロッケパンに齧り付き】
【もう、下手に形容することもないだろう。キラキラとした白の瞳で、マハは彼を見た】
29 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/15(月) 00:13:07.22 ID:R9XsLTMUo
>>25
【パンを半分ほど咀嚼し終えた所で――、一旦、その手を止め】
【少しだけ生えて来た無精髭をなぞると、ん、と軽く唸り】
俺は緑に雇われて、主に『黒』と遣り合ってた。
――、で、最初の方は勝ってたんだけどね。我等が傭兵多種族混成部隊。
調子乗って突撃したら、「スケルトン」がまぁ、うじゃうじゃうじゃうじゃ……ぁー、寒気がする。
【其処まで言い切ると、息継ぎ。序でにパンを一口、】
……へ、ほへふぁふぁ ――、ん。失礼。
……、で、それから、先ずは隊長が一時間で逃げた。
仕方が無いから副隊長が指揮したんだが――、これが、才能無かった。
集団戦法で攻めて来る相手に、『分散しろ!』……、で、自分は約三十分後に戦死。
こうなって来ると、俺達としても命捨てる訳には行かないんで…、…ね。
【「一目散に逃げたさ」――そう、何とも無い様子で語り終える彼】
【傭兵などをしていれば、敗北、知己の戦死、等は日常に埋没するのだろうか】
【ともすれば、天気の話をするのと同じ様に語り終えて――】
…、…やっぱり、歩兵だけで数に対抗するのは難しいよ。
【――ごくり、と。喉を鳴らしつつ、水筒の水を飲んだ】
30 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 00:15:19.58 ID:+dn8qMgDO
>>27
(…役に立たん男だ)
【魔術師が男に抱いた感想は、ただ一言、それだけ】
【一番知りたい情報が引き出せなかったのだから、彼からすれば役立たず以外の何者でもない】
【おまけに、後ろの女まで知らないと来た。そして、それが答えをはぐらかす回答な事も何と無く解った】
【こいつも情報を引き出すのは適さない、死体を生ける屍としてこき使うならまだ使えそうだが】
…そうか、なら仕方ないな
一応、未知数だが十分な力はあると理解しておこう、そうではないと困る
【「そうではないと困る」、その言葉は、同盟大陸の演技の為の言葉ではなく、本心からの言葉】
【それなりに力がなくては困るのだ、生ける屍の材料にするにしても、力の研究にしても】
31 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山梨県)
[sage]:2011/08/15(月) 00:19:57.32 ID:zsJS2lj4o
>>28
「そうですか…? ではとびっきり美味しいヤツにしますね!
ふぬぬ…マハさん、ご主人様を守るときは全力でしても良いですが、それ以外にやたら戦っちゃ駄目ですよ?
まぁ怪我したらいつでも私を利用してくださいね?」
【相変わらず微笑を浮かべながら、彼女の頭を撫でようと手を伸ばす】
【ご主人サマとやらが大好きなのだろう。その表情は呪符で余り見えないが、きっと微笑んでいるのだろう】
【先程の食欲も含めて、そういった動作が微笑ましいのだろう。なんだが無性にしたくなったらしい】
「いえいえ、そんなモンじゃないですよ…どうです?お口に合いました?」
【恥ずかしそうに、両手を前で振りながら、少女に尋ねたのだった】
32 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 00:23:34.73 ID:vMKKh7WXo
>>30
「はい…申し訳ありません、折角緑の大陸の方から態々出向いて頂いたのにもかかわらず…」
「また何時でも入らしてくださいね、その時はなにかご馳走させていただきますよ。」
【何も知らない、何も分からない、貴方の目の前に存在する男はは其れ】
【男はその腰を下げて、礼をする、その自身の名を言って媚を売る、保身の為に、意味もない事だとも知らずに】
「ええ、緑の方達には大変お世話になっていますので、何時でも強力いたしますよ」
【そして其のまま何もなければ、男は去るだろう、深い礼をしながら向こうに歩いてゆくのである】
33 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/15(月) 00:31:49.84 ID:7S3HvaUSO
>>29
【視線は手元へ、黒く染まった爪先をゆるりと撫ぜながら。青年の話を聞いていく】
【黒と遣り合っていたというのは、男にとっては幾らか意外な事だった。その言葉を聞いた時にだけ、僅かに視線を持ち上げる】
――上が無能だったか。それは数の少なさ以前の問題だな
そんな場所からよく生き延びて来たものだ…
【窮地を脱しきれる、つまりはそれだけの実力を青年が持ち合わせているのだろうと推察して】
【最後に付された呟きに少しばかり瞑目して、思考を回す。一時の静寂の中、青年が喉を鳴らす音がやけに大きく聞こえた】
――策に依るより他は無いな。上が無能では致し方無いのだが
あとは一人一人がその策に合わせてどれだけ動けるか…か
戦場には自分と敵しかいない、それこそ天使が舞い降りる事など――無いのだからな
【くつりと笑い、爪先から顔を上げて。今度は収めた翼を再び出して、羽先を整え始める】
【手から羽からと順に手入れをしていく様は、どこか蝿のようで――もしくは、念入りに化粧を直す女のような】
【気だるげな表情から窺える感情の色は、酷く薄い】
34 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/15(月) 00:33:06.06 ID:tJxzwWoCo
>>31
【ジョーデスの幾つかの問い掛け、というよりは言いつけか提案だが】
【それに対して、マハは「はいでス!」という粋の良い返事を返す】
【また頭を――帽子の上からだが――撫でられれば、天敵だろう太陽のような笑顔を見せて】
【もっともっと、とでも言うように俄に吸血鬼へと擦り寄ってみせ】
【まあ、それでもパンやらを離さないのがこのマハらしい】
マハにとっては“そんなモン”でスっ!最高なのでスよ、コレっ!
緑の果物も美味しかったでスけど……ジョーさんのくれた物のほうが好きでス、マハはっ!
【ぱくぱく、もぐもぐ、首を縦に何度も振りながら口と手だけは食べ物に触れ続け】
【やがて、肉のようなものは「後で頂くでス」と残しパンを完食、水筒を返すように差し出して】
【それから、そういえば忘れていたなという風に左足の捲り上げていた服を元に戻すと】
にははっ!今日はジョーさんと会えて最高の一日っぽいでス!
傷もご飯も本当にアリガト……なのでスよ?
【またペコリと頭を下げて、トントンと靴の調子を整える】
【そろそろねぐらへと帰るのだろう、その様子は準備体操にも似て見える】
35 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 00:34:06.61 ID:+dn8qMgDO
>>32
【男が去って行ったのを眺め、十分に離れたのを見計らい、女に振り向く】
…どうやら私は白の大陸に幻想を抱いていたようだ
己の保身に手一杯で、まるで貴様とは正反対。こんな薄汚い者までいるとはな
【最早こいつには隠す必要も無い、と、黒の雰囲気を噴出させ、魔術師は女に語りかける】
貴様、あんな奴がいる大陸を愛しているのか?
いくら貴様が正義を振りかざした所で、甘い蜜を吸うのはああいう奴らだ、それを解っているのか?
…そうだとしたら、滑稽な女だ
【くつくつと笑いを込めて、意味の無い正義感を持つ女を、正義感の欠片も無い地位にしがみつく男を、大陸そのものを馬鹿にしながら言う】
36 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/15(月) 00:43:46.00 ID:wvk8gp2f0
【緑の大陸 / 冷泉】
【ジャングルの中でも、石灰質が見て取れる白い土壌】
【雨垂れに削られ、何かの拍子に崩落して地上に大穴を開いた鍾乳洞の上部は】
【地下水をタンクの様に湛えて、澄んだ泉を形成していた】
(んー、少しの間は一段落ってところね)
(上官は実験を始め、実証されたら数日以内にあの蟲を植えに行く)
(クルセイドロンなんかに気付かれなきゃ良いけど――)
……、今は、考える時でも無いか。
【そこで。ぴちゃりと水が跳ねて、誰かの呟きが跳ね返った】
【見れば――暁の陽光に似た、不思議な色に眸と髪を染める、少女が】
【体の特徴を包み隠す、黒く厚ぼったい長袖ローブで身を固め】
【汗ばんだ素足を水に投げ出し――何やら、神妙そうな顔をしていた】
【甘い果実の成る時ならずとも。深まった緑の内を、虫の声と羽音が駆け抜け】
【草叢でがさごそと揺れるのは、獣か緑特有の巨虫か――】
【そんな豊かな自然の中で、少女は些か落ち着かないらしく】
【また一度。泉を足で叩き――音が、周囲に漏れてしまうかも知れない】
【そうで無くても此処は、現地の住民等が訪れる所だと言うのに、だ】
//3時前で撤退か持ち越しになる予定ですが、それでもよろしければ
37 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山梨県)
[sage]:2011/08/15(月) 00:44:27.70 ID:zsJS2lj4o
>>34
【彼女の笑顔にまた癒されたのか、彼女を抱き寄せて頭を撫でる】
【相当可愛いらしく、これ異常ないほどの笑みを浮かべて、うれしそうに撫でていた】
【そしてぎゅーッと頬を彼女の顔に当てると、名残惜しそうに体から離した】
「あらあら…そんなに喜んでいただいて、とても嬉しいですよ。 こんなんで良かったら、今度家に食べにきてくださいね
…ヤバイです、なんかマハさんのご主人様に嫉妬してきました…」
【口元にコロッケのカスが残っていたので、ソレを右手の人差し指で拭きとると】
【水筒を受け取り、もう1つ鳥の丸焼きの様なものを少女に差し出した】
「いえいえ、マハさんが元気になってくれて何よりです! …そんな最高の一日だなんて、照れるじゃないですか…
今度は我が家にでも泊まっていってください…それでは寝床まで気をつけて帰ってくださいね」
【帰り支度をしている彼女に微笑んで、もう一度最後に頭を撫でる】
【本当に嬉しそうで、尚且つ楽しそうだった】
38 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/15(月) 00:47:37.73 ID:R9XsLTMUo
>>33
…、…や、全くの無能って訳じゃなかったんだろうけどね。
隊長の方は、家で家族が待ってたんだろうさ。写真見せて貰った事が有る。
副隊長の方は――、いきなり命令を下す立場になって、パニくったんだろう。震えてたし。
――、どっちの立場でも、俺は同じ事をしなかった、って断言は出来ない。
【――普通なら、悪態の一つでも吐いていい様な話なのだが】
【『擁護する』と云うよりは寧ろ、『怒っていない』かの様な口振りで】
【故に、〝反論する〟と云うよりは――、冷静な〝状況判断〟を述べた】
…、…そうだね、戦場に天使は居ない。天使見るよりは、増援を見たいしね。
その分、帰って来た後には――、俺みたいなのと話してくれる女の子なんか、天使に見えるけど。
【釣られる様に苦笑を返し、くだらない冗句の様な物を発すると――最後の一切れを咀嚼】
【……、後、嚥下すれば。水を飲んだ後、水筒の蓋を閉めて】
――、よし。 じゃあ、石投げられる前に、とっとと街を出る事にするよ。
アンタ、名前は……、と。 俺は〝クジョー=クラワトル〟。
……、それにしても、翼って良いね。しがらみなんて突き破れそうだ。
【――笑みを浮かべ、少しずれた眼鏡を軽く上げると】
【質問と、独り言の様な感想――、返答を聞き終えたなら、別れの言葉と共に去って行くだろう】
/では、この辺りでしょうか。お疲れ様でしたー!
39 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/15(月) 01:03:05.47 ID:7S3HvaUSO
>>38
【整えていた翼から顔を上げて、青年をようやくまともに見る。冷静な状況判断であり、冷静過ぎる見解でもあった】
【長らく傭兵として生きてきた故に生まれた視点であると理解してしまえば、その後の冗句にも違和感は無く】
【寄りかかっていた背を壁から離し、早々と青年に背を見せ――首だけで、振り返り】
――アズー。堕天使だ
こんな穢れた翼でいいなら、一対位くれてやろうか…なんて、な
【そうしてクジョーと別れを告げた後、暫し男はその場に留まった】
【愛しい人の顔を一時でも早く見たいと逸る気持ちは、近頃ようやく落ち着いてきた気がする】
【あれだけ縛ったのだから、何処かに行くなど有り得ない。永久にこの手からは放さない、その存在について――今宵は珍しく、男は話題に出さなかった】
/おお、時間ぴったり
お気遣いありがとうございました、乙でしたー!
40 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/15(月) 01:05:36.67 ID:tJxzwWoCo
>>37
【抱き寄せられれば抵抗もせず、ただただ嬉しそうに身を寄せる】
【純真であるがゆえに相手の情が真っ直ぐに伝わる、それがひどく心地良かったのだろう】
【うっすらと、その真白い肌を朱に染めたりもして――離れ際、彼の頬に口付けをし】
にははっ……ジョーさんのお家でもお店でも、どこだってマハは行っちゃうでスよっ。
で、でもシットはダメです!ご主人サマは頭がイイんでスよっ!
【「ただその代わり、ジョーさんは優しいでス」――と、彼女は言って】
【また是非とも、主人とは仲良くして欲しいというようなことを伝えてから両手を口元へサッとやって】
【きっと恥ずかしかったのだろう、食べるのは好きだが、なんだか妙な気分だなと】
【服の袖で他に何か付いてやしないかとぐしぐしと、口のあたりを拭って】
【その間も、また肌に赤みが差していて――けれどちゃっかり、鳥は受け取っておく】
ま、マハはでスねっ……!えっと、その、お……お泊り、でス?
……じ、ジョーさんが良いって言うなら、マハは行かないでもないでス、よっ?
っ……そ、それじゃあオサラバでス!お肉は美味しく頂くのでス―――!
【――と。うっすら赤くではなくて、最後に頭をなでられたときは耳まで真っ赤で】
【それを見ると、まるで屍などではないかのよう――恥じらう姿も、黒の住人らしからず】
【結局折りよく走りだし、あっという間に瘴気の何処かへと消えて行ってしまったが】
【その後どこか遠くから、「“約束”でスよっ!」という声が消えるだろう―――いや、かも知れない。】
/うひゃあ嬉し恥ずかし!楽しかったです、お疲れ様でしたー!
41 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山梨県)
[sage]:2011/08/15(月) 01:08:01.41 ID:zsJS2lj4o
>>40
/乙でしたー! マハちゃん可愛すぎて、死にたいww
42 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 01:09:52.26 ID:vMKKh7WXo
>>35
【男が去っていく、その空には白い鴉、先の映像を送る者】
【そして男から出た言葉、その思う事、それは正しい事なのであろう】
【どれだけ大陸を愛しても、その住む者には先の様な愚か者も入る】
【自身がどれだけ傷ついても、愚か者は椅子に座り、只笑っているだけ】
【その空を飛ぶ、白い鴉を見やり…貴方に視線を戻すであろう、そして暫く間が開い女の口が開かれる】
……フン…私達は此の大陸に忠誠を誓ったのだ、この大陸を守る、大陸が抱く者達を守る
解っているさ…そんな事、何処にでもあんな奴は出てくる、例え排除した所で…同じようなやつがまた出てくるだろう…
あいつは一つの結果だ、それでもお前を緑だと信じて言った
あいつなりの白を守る手段なんだろう、自分の保身かもしれんがな、白の大陸に住む自分を、その場所を奪われないようにな
それは否定はしないさ、
滑稽…何とでも言うがいいさ、何度も言われた、獣、思考停止、傲慢…何とでも言え
ただ此の白の土地を汚す者は許さん、奪われたら奪い返す、力が足りなければ得るまでだ…
人に仕えた訳じゃない、私たちは大陸の為に生きる…正しいなんて分からないさ…間違えてるかも知れない、だが、
私は其れを実行するまでだ今の私には其れぐらいしか思いうかばない
【見られている以上、此処で荒い行動を取るわけにも行かない、気まぐれか、それが何かは分からないが】
【貴方にそう言った、ただ、大陸を守るためだけと、何故守りたいのか?其れは守りたいから、其れ以上でも、其れ以下でも無いのだ】
43 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 12:44:26.95 ID:+dn8qMgDO
>>42
…貴様は、酷く単純だ。単純で、真っ直ぐで、融通が聞かん
まるで赤の大陸の鉄屑共のように…いや、奴らの方がまだ生物らしさがあるか
【ただ、ただ真っ直ぐに、己の大陸のみを信じ、守ろうとする女の心を、魔術師はそうやって見た】
【赤の大陸の機械達の方がまだ生物らしい感情がある、目の前の女はまるでそれよりも感情の起伏がない】
…だが、貴様のその感情は、下に就かせてこそ映える
私は欲しい、貴様の様な下僕が。感情が無い屍とは違う、愚直な感情を持つ、扱いやすい下僕が
…今ここで、貴様を死体として持ち帰れば、或はそれも叶うか…?
【この女は、ただ大陸の為に、それだけの為に精を尽くす。ならばそれが、尽くす相手が自分なら、これ程までに使いやすい物はない】
【感情を持たず、それこそ機械のような屍はいくらでもいる、だがそれでは足りない。マハと言う、感情を持つ屍もいる、しかしただ感情があればいいという訳でもない】
【戦いや権力に興味は無いが、それでも魔術師は強欲に、欲する】
【今ここで、死体として…そう言いながら、杖を女に向ける】
44 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 13:12:42.02 ID:vMKKh7WXo
>>43
【その杖が、魔術師の手にある其の杖が女に向けられる】
【誰もいなくなったその場所で、女はその魔術師を見据え、その肩に担ぐ大剣を前にかざす】
私は番人、白の大陸を守る、番人の一人
私は死ぬわけにはいかない、此処を守るために、死んでは意味が無いのだ
それを邪魔するのであればお前を潰す、
【大陸を守る意思、それは死んでは意味が無い、もちろん守るために死ぬ気で戦う、だが死ぬ気はない、守り続けるために】
【どれだけ情けない姿になろうが、生きて守る、そして守るための行為、生きることを邪魔する者はもちろん敵、自身の思いを妨げる敵対者】
【男が魔翌力を感じることが出来るのであれば気付くのかも知れない】
【女の体内で起こって入ることに、その何かが急激な上昇をしていることに】
【女の能力、それは守るために授かった力、その身体能力、神経系のあらゆるその物を上昇する力】
【それが何の魔翌力かは分からなくとも、急激に膨張する、その力に気付くのかもしれない】
死んでしまえば感情など無い、私は私では無くなるのだ
生きている事に意味がある
所詮死人は死人…
殺せる物なら殺してみろ…
【今にも、その大剣が振り下ろされそうな、そんな雰囲気、そして、その男の様子を眺める】
【次の男の行動で、その女の行動が決定される、下すか否か】
45 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 13:20:24.04 ID:QcBHy5svo
【青の大陸:海底都市アトランティス】
【大勢の人々で賑わっている表通り。露店の前に不思議な雰囲気をもつ男が居た】
【薄手の赤いコートを羽織り、中を黒の上下で揃えて、両手に白い手袋をつけている。手袋の甲と掌には左右別々の魔方陣が描かれている】
【長い白髪を後ろで結んでいて、眼鏡をかけている。目の色はエルフによくある緑色で、耳も尖っている。が、エルフにしては肌の色が白い】
相変わらず品は揃ってるけど高いなぁ
もうちょっと安くできるだろーが
【どうやら何かを探しているようで、目の前の露店の高さに文句をたれている】
【不思議な雰囲気というのは、見た目は明らかにエルフなのだがそれ以外の”何か”を感じさせる】
【微かに、禍々しいような”何か”の気配を。それに引き寄せられるものは居るだろうか】
46 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 13:33:51.29 ID:+dn8qMgDO
>>44
【女が剣を構えて尚、杖を向けたままの魔術師が、変化を感じる】
【女から感じる魔翌力、それがどう作用するかは解らないが、今使われると言う言は戦闘に関する力なのか】
【白の大陸の戦士の力、どうあっても気になる。しかし】
…今ここで戦い、白の奴らに目を付けられるのは厄介だ
それに、今回は見学だけと言ったであろう?…貴様の力も見たかったがな
【杖を持つ手を降ろし、構えを解く。今ここで戦うのは何も考えない馬鹿のやること、魔術師はそう考えた】
【今は単身で敵地にいるという事をしっかりと理解して、愚かな行動は取らない】
…白の大陸か、興味深い地だ
【くつくつとあくどい笑みを浮かべながら、門へと元来た道を引き返す】
【女に背中を向けるという、隙だらけの状態になるが、余裕しゃくしゃくと言った様子で無用心に歩く】
47 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 13:52:51.13 ID:vMKKh7WXo
>>46
【危害を加えるのであれば、それに応戦するまで、それは理由にもなる】
【だが相手が何もしない以上、その緑の使者として入っている以上、此方からは手を出すわけには行かない】
【下手なことはこの女にもできないのである】
【そしてその門へと帰る、その男の背を見て、その後ろについていく、貴方の行動を、どんな動きすらも見逃さぬように】
まぁ良い……お前が攻めてくるのなら、危害を加えようとするのなら
嫌でも見ることになる…
次は何で来るのかは…分からんがな…
【ゆっくりと歩く貴方の後ろで、その背に向けて言葉を出しながら】
【黒の者、それはいつか衝突しなければならぬ者、いまの状態のままではそれは免れない事】
【しかし其れを下すのは実行するのは戦場のみ、その場が戦場になった時のみ…なのである】
【興味深い、その言葉、そのあくどい笑い、男の行動…それは何を意味するのか、貴方が何を実際おもっているのか天使には分かることはないが】
【天使の思いは一つ、其れが誰であろうと白と敵対、危害を加えるのであれば、それを阻止する行動を取るまで、であると】
【その馬車のその場まで貴方を見送る、いや張り付きその行動を監視、そのほうが正しい言い方なのかも知れない】
【そして何もなければ、貴方がそのまま何処かへ戻るのであれば、女は、またその門の前で、そこを守り続けるであろう】
48 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 14:12:52.99 ID:+dn8qMgDO
>>47
【後ろから聞こえる女の話を、笑いながら聞きながら、黙って道を歩き続ける】
【やがて馬車までたどり着くと、それに乗り込んで】
…楽しみだな、次に会う時が
白の大陸の戦士の死体、それを手に入れられるその時が…
【女に向かって別れの言葉を吐くと、骨馬が駆け出す】
【魔術師が乗った馬車を引き、青く燃える骨馬は遠くへ走って行った】
(…殆どと言っていい程見られなかったな、外側の外側だけか)
(…そうだな、忍び込む時は青の水路を使うか、あそこは使い物になる)
(となれば、水中での移動手段、か…)
【帰り道、走る馬車の中で魔術師は野望を膨らます】
【本気で正面から等行ってやるものか、道はいくらでも考えつく】
【欲深い魔術師の企みは、ただ自分の為だけにあった】
/お疲れ様でした
49 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 14:17:54.07 ID:vMKKh7WXo
>>48
【戦闘になっていたら、どうなっていたか】
【今の体の状態では本気など出せない、これは暫く…休養が必要かと】
【そう思いながら、その闇の奥を見続ける】
…フン…
出来ることをするのみだ…
【貴方が去ったその後に、呟き、そして一日が終わる】
/お疲れ様でした!
50 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/15(月) 15:11:01.61 ID:oJPY2tNfo
【緑の大陸:森の中】
【首都から少し離れた、森の中】
【行進するのは、頭からすっぽりと布を被った集団だ】
「隊長…確かに首都はだいぶ歩けるようになりましたけど…」
あーうん、言いたいことは解るけどさ、首都だけ歩けても大陸全体は把握出来ないだろ?
「そりゃそうですけど…」
≪まあでも確かに、此処まで来るとスフィアの姐さんが流してくれた偽の情報も届いてないでしょうねえ…≫
【先頭を歩く者は、冠を布越しに頭に載せ、漆黒のマントを羽織っている】
【後ろを歩く者達は、それぞれが思い思いの武器を抱えて、続いている】
【集団を注視していれば、彼らの〝異常さ〟に、気づくだろうか】
【彼らは緑の大陸に住むどの種族とも違う――骨、〝スケルトン〟の集団だと言うことに】
51 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 15:24:51.24 ID:QcBHy5svo
>>50
ハローハロー
【進行方向の樹の影から男が出てきた】
【わざわざ注意を引くために、ぱんぱんと手を叩きながらだ】
【男は薄手の赤いコート、中には黒の上下、両手に白い手袋と、独特の格好をしている】
【両手の手袋の甲と掌には別々の魔方陣が描かれている】
【尖った耳に緑色の瞳という特徴からエルフだと分かる。長い白髪を後ろで結び眼鏡をかけている。エルフにしてはやや肌の色が白い】
団体さん、どこへ行くんだい?
宗教の人間にしては、そんな黒いマントは着ないよなぁ
ここは緑の大陸だ。それじゃまるで、黒の種族みたいだぜ?
【先頭の相手の前に出るとすぐに、断定的な言葉を投げつける】
【敵意は感じられないが、状況的に何が起きても不思議ではない】
【集団と同じく、また彼も緑の種族にしては何か違った雰囲気をかもし出している】
【普通のエルフや緑の種族にはない禍々しい”何か”の雰囲気だ】
52 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 15:35:22.18 ID:oJPY2tNfo
>>51
おっと。
「隊長、コイツ…」
解ってる…僕らに〝近い〟ってね。
【突然木陰から現れた男に対し、集団は顔を隠すように腕を上げ】
【自らと同じ、〝別の気配〟を相手から感じ取る】
【そして、リーダー格と思われる先頭の者が、相手へ対応する】
まあ…散歩にね。
恰好に関しては触れないでくれると嬉しいかな、色々と事情があってね。
【そう言いながらも、集団は皆顔を隠したまま――少し俯き気味に相手を見る】
そんなことより…
そっちこそ〝黒の種族〟みたいだよ?
――雰囲気とか、ね。
【話題を変えようと、感じた違和感を口にして】
【冠を被ったスケルトンは、相手を見極めようとするのだった】
53 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 15:46:02.47 ID:QcBHy5svo
>>52
そんな風に顔を隠してシラを切るってのは、ちょっと無理がないか?
【集団の行動に不敵な笑みを浮かべた。この行動によって彼の疑いはまさしく確信になったようだ】
【リーダー格の返答には両腕を組んでため息をつく】
この場を切り抜ける手段としてはその質問、どうなんだ?
こちとら少なくとも見た目は完全なエルフ、そっちは見た目を隠していて雰囲気はまさしく黒の種族
まぁ考えるまでもないよな?
【青年は質問に明確には答えないまま、詰問のようなことを続けている】
【だがこの返事は雰囲気が異質なことは認めている、ということだ】
54 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 15:48:40.96 ID:3Cd7PvoYP
【緑の大陸 / 冷泉】
【ジャングルの中でも、石灰質が見て取れる白い土壌】
【雨垂れに削られ、何かの拍子に崩落して地上に大穴を開いた鍾乳洞の上部は】
【地下水をタンクの様に湛えて、澄んだ泉を形成していた】
(んー、少しの間は一段落ってところね)
(上官は実験を始め、実証されたら数日以内にあの蟲を植えに行く)
(クルセイドロンなんかに気付かれなきゃ良いけど――)
……、今は、考える時でも無いか。
【そこで。ぴちゃりと水が跳ねて、誰かの呟きが跳ね返った】
【見れば――暁の陽光に似た、不思議な色に眸と髪を染める、少女が】
【体の特徴を包み隠す、黒く厚ぼったい長袖ローブで身を固め】
【汗ばんだ素足を水に投げ出し――何やら、神妙そうな顔をしていた】
【甘い果実の成る時ならずとも。深まった緑の内を、虫の声と羽音が駆け抜け】
【草叢でがさごそと揺れるのは、獣か緑特有の巨虫か――】
【そんな豊かな自然の中で、少女は些か落ち着かないらしく】
【また一度。泉を足で叩き――音が、周囲に漏れてしまうかも知れない】
【そうで無くても此処は、現地の住民等が訪れる所だと言うのに、だ】
55 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/15(月) 15:49:42.95 ID:wvk8gp2f0
//おっと、ミスってp2で投下してしまいました
//再投下でございます、念のため
56 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 15:59:28.39 ID:oJPY2tNfo
>>53
君はせっかちだね…
事情があるんだよ、僕らは〝黒に呪いをかけられた緑の民〟――なんて、言っても信じそうにないねえ。
「じ、事実なんですがね…」
≪いや、お前は喋らなくていいから…≫
【リーダーの背後で、付け加えるように発言する部下(?)だが、如何せん〝演技〟は下手だ】
【しかしながら、首都ラクシュルに行けば、上記の通りであることは事実なのだ】
【とは言え…それは今この瞬間での潔白を証明するものには、ならないだろう】
ふむ…君の主張が正しいとしよう。
それで、君は僕らをどうするんだい?
【すっぽり被っていた布を取り去り――エルフの前に立つのは、銀色の冠と漆黒のマントを羽織った、〝スケルトン〟だ】
【エルフの男に姿を隠しているのは無意味だと感じたのか、その動作に迷いはない】
【腰骨に括り付けた剣とバックラーが、木々の隙間から毀れる光を、反射する】
疑いを確信に変えながらも襲いかかってこないのは、何か〝後ろめたいこと〟があるからかな?
その答え方だと、特にそう思ってしまうな、僕は。
【正体を晒し、尚も骸骨は平静な声色を保ち】
【逆にこちらからも、相手へ詰問紛いのことをするのだった】
57 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 16:15:13.47 ID:QcBHy5svo
>>56
もうちょっと演技の練習しとけよな
本当にそうなら、焦るか怒るかのどちらかだ
その落ち着きっぷりからは襲われても構わないという内心しか見えねーよ
【呆れたように青年はため息をつく。潔白の証明にはならなかったようだ】
むしろ俺はその言い方から、俺を”後ろめたい何かがあるやつ”に仕立て上げたがってるようにみえるけどな
幸か不幸か、俺はエルフだけどこっちに住んでるわけじゃなくてね。特別、黒の種族を恨む理由も憎む理由もないのさ
【そう言いながら集団に背を向けて数歩進み、少し距離をとった】
【それからもう一度、集団の方に向き直り、指を一本立てる】
お互い腹の探り合いはよそうぜ
一つだけ教えてくれ。何でスケルトンがここにいる?
【襲う理由がないと彼は答えた】
【しかしこの質問を投げかける青年の表情は真剣なものだ】
【もしもここで嘘をつけば、戦闘にもなりかねない、という気配すら感じ取れるほどだ】
58 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 16:30:23.04 ID:oJPY2tNfo
>>57
…なるほどね、事情はそっちの方が複雑そうだ。
「うん?緑の大陸に住まないエルフ…?どっかで聞いたようnむぐふぉ」
≪だーからお前は黙ってろっての…≫
【他の者に口を押えられて、背後で何やらブツブツと言っていたスケルトンは列の後ろへ連行される】
【リーダー格のスケルトンは、それを一瞥してからエルフに視線を戻し、話を続ける】
ごめんごめん。
それだけの雰囲気を持ってるってことだよ、互いにね。
【ケタ、ケタ、ケタと骸骨特有の笑い方で、笑って】
【表情の存在しない顔と、暗闇の続く双眸で、相手を見詰める】
散歩だよ、最初に言った通りね。
僕らは生まれた場所から追い出されたはぐれスケルトンさ。
〝勢力なんて関係なしに友人が増やせたらいいな〟って、考えてるだけさ。
【語る声色は、ふざけている様子も見られず、全く真剣なものだった】
【言葉の真偽は兎も角、背後のスケルトン達は相手へ敵意を向けることもなく、どちらかと言えば緊張しているようだ】
僕はスケルトンQ、後ろの奴らはスカルワンダラー。
皆、気持ちは僕と一緒さ。
【姿こそ禍々しい彼らだが、纏う雰囲気は穏やかなもので】
【妙なアンバランスさを、感じさせるだろうか】
59 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 16:43:37.49 ID:QcBHy5svo
>>58
はぁ?
【ブツブツ言ってたスケルトンが連行されると、怪訝な表情で首を傾げた】
【が、リーダー格の言葉で納得したようだ】
わざわざその理由で敵対大陸まで来るとはなぁ
虎穴に入らずんば虎子を得ずってか
その言葉を信じてここを通して、村や街がひっくり返るのは見たくねぇな
かといって、それが真実ならば信じてやるべきだろーしなぁ
【目的と自己紹介を受けると悩むような困ったような、そんな表情を浮かべて頭を掻く】
【信じるべきか信じざるべきか、決めかねているようだ】
じゃあ追加でもう一つ
何でわざわざ緑の大陸に?
友人がほしいだけなら青の大陸で済むだろ。お前らの格好じゃ、ここで殺されても文句は言えねぇよ
【先ほどのときとは違って真剣さはあまりなく、気軽な感じで質問をした】
60 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 17:02:12.15 ID:oJPY2tNfo
>>59
別に、君が突然襲って来ようと文句は言わないさ。
見た目の悪さは自覚してるし、場所だって弁えてる。
【そう言って肩を竦めてみせる】
【後ろのスケルトン達は、話はQに任せるつもりなのか、地面に腰を下ろして談笑を初めていた】
だけど、青の大陸だけじゃ駄目なんだ。
実際に緑や白の大陸に行って、そこで暮らす人達と友人になれなきゃ、意味なんてない。
青の大陸じゃあ、良くも悪くも皆〝中立〟にならざるをえないんだからさ。
【背後の部下達を一度振り返ってから、エルフへ視線を戻し】
黒の中にだって平穏を望むものは居る。
起こした戦争のことを考えれば、堂々と言える立場じゃないかもしれないけど。
【そう言って、自分も地面へ腰を下ろし、胡坐を掻いた】
61 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 17:13:34.63 ID:QcBHy5svo
>>60
うーん
黒の種族が今更そんなことを言うとも、そんな嘘をついてまでスパイなんていうまどろっこしい方法を取るとも思えねぇなぁ
分かった。とりあえずはお前たちの言うことを信じるよ
【押し切られたような形でスケルトンの言い分を信じたようだ】
【未だにどこか釈然としない表情をしているがこれ以上の追求はない】
【進行方向からどいて近くの樹に背を預ける】
【これで通るのに邪魔な相手はいなくなった】
だけど、気をつけてくれよ
はっきり言えば、あんたたちのその行動は緑の種族にとって良いものってわけじゃないからな
和平の架け橋といえば聞こえはいいが、緑の種族からすれば穏健派だろうが過激派だろうが同じ種族だからな
仲良くしてくれって言われても困るだけ、ってときもある
【リーダー格のスケルトンに向けて、やや真剣な声色で忠告を一つ向けた】
62 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 17:25:13.68 ID:oJPY2tNfo
>>61
…感謝するよ。
この土地で僕らを信じてくれたのは、君が二人目だ。
【Qが立ち上がると、部下達も一緒に立ち上がる】
【そして、先へ進もうと歩き出し――エルフの真横でQは足を止める】
危険なのは解ってる…それこそ「虎穴に…」ってやつさ。
それじゃあ、また何処かで会おう。
【それだけ言って――スケルトン達は奥へ消えて行く】
/お疲れ様でした!ありがとうございましたー!
63 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 17:30:01.02 ID:QcBHy5svo
>>62
//お疲れ様でした
64 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 17:33:46.83 ID:zmj8PINDO
【緑の大陸 森林部海岸付近】
【深緑の合間から青海と白浜が覗くこの場所に】
【場違いともいえる──赤い、赤い大きなキノコがあった】
【キノコの直径は1m程か。円形で肉厚の立派なそれは】
【赤という毒々しさを更に強調するかのように、クリーム色の水玉模様が大きく施されていた】
ん、しょ……
【しかしよく見てみれば、その大きなキノコ傘の下にはひとりの少女がいた】
【緑色の髪に茶色の瞳。身長はキノコ傘含めて140㎝程だろうか】
【彼女は茶色のニッカポッカと白い半袖シャツを着ており】
【両手には大きな鉤爪のついた金属製のグローブを嵌めていた】
【そんな彼女は、両腕に大きな木の実──ココナッツと似た見た目のそれを抱えている】
【この大陸ではハニー・ナッツと呼ばれる、木の実と呼ぶにはちょいとばかり巨大な実】
【果肉や果汁は蜂蜜のように甘いと言われるその木の実を、彼女はどこかへ運ぼうとしているようだ】
65 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 19:52:10.75 ID:zmj8PINDO
>>64
/まだ募集中です
66 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 20:00:29.23 ID:QcBHy5svo
【青の大陸:海底都市アトランティス】
【大勢の人々で賑わっている表通り。露店の前に不思議な雰囲気をもつ男が居た】
【薄手の赤いコートを羽織り、中を黒の上下で揃えて、両手に白い手袋をつけている。手袋の甲と掌には左右別々の魔方陣が描かれている】
【長い白髪を後ろで結んでいて、眼鏡をかけている。目の色はエルフによくある緑色で、耳も尖っている。が、エルフにしては肌の色が白い】
相変わらず品は揃ってるけど高いなぁ
もうちょっと安くできるだろーが
【どうやら何かを探しているようで、目の前の露店の高さに文句をたれている】
【不思議な雰囲気というのは、見た目は明らかにエルフなのだがそれ以外の”何か”を感じさせる】
【微かに、禍々しいような”何か”の気配を。それに引き寄せられるものは居るだろうか】
67 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/15(月) 20:14:37.81 ID:PLA+d8hAO
>>64-65
ごめんください、お嬢さん
【海岸を沿って歩くか、森の中へ消えていくか】
【その爪先が何処に向いているかは解らないが、その踵の先、つまり後ろから声をかけられるだろう】
ちょっと道をお尋ねしたいんだが
【変質者の常套句だが、それが確証に変わるかは彼女次第だ】
【なんたってそこには、灰と虹を足してごちゃ混ぜにした様な色をした、歪な円形のゲル状の身体】
【血溜まりが浮いてる様に赤い核を内部で上下動させる、外耳も、口も、目すら無い生物】
【スライムと呼ばれる、黒の大陸に置ける一部を除く基本的な下等種族がいるのだからだ】
【大きさは想像に任せるが、もしかしたら危機感を与えるかも知れない】
68 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/15(月) 20:16:47.73 ID:wvk8gp2f0
【緑の大陸 / 冷泉】
【ジャングルの中でも、石灰質が見て取れる白い土壌】
【雨垂れに削られ、何かの拍子に崩落して地上に大穴を開いた鍾乳洞の上部は】
【地下水をタンクの様に湛えて、澄んだ泉を形成していた】
(んー、少しの間は一段落ってところね)
(上官は実験を始め、実証されたら数日以内にあの蟲を植えに行く)
(クルセイドロンなんかに気付かれなきゃ良いけど――)
……、今は、考える時でも無いか。
【そこで。ぴちゃりと水が跳ねて、誰かの呟きが跳ね返った】
【見れば――暁の陽光に似た、不思議な色に眸と髪を染める、少女が】
【体の特徴を包み隠す、黒く厚ぼったい長袖ローブで身を固め】
【汗ばんだ素足を水に投げ出し――何やら、神妙そうな顔をしていた】
【甘い果実の成る時ならずとも。深まった緑の内を、虫の声と羽音が駆け抜け】
【草叢でがさごそと揺れるのは、獣か緑特有の巨虫か――】
【そんな豊かな自然の中で、少女は些か落ち着かないらしく】
【また一度。泉を足で叩き――音が、周囲に漏れてしまうかも知れない】
【そうで無くても此処は、現地の住民等が訪れる所だと言うのに、だ】
69 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(愛知県)
[sage]:2011/08/15(月) 20:21:49.08 ID:10Ru3dW+o
【黒の大陸】
【周囲は異形の木々が立ち並び、異型の生物が闊歩する“死の森”の瘴気漂う沼の近くで】
【一人の男が足を組んで座っていた。その傍らには分厚い“本”が置かれていてペラペラと捲っている】
……。ダメだ。これも駄目。駄目、駄目、ダメ。[
ピーーー
]。カスが。ア゛アァ゛ッッー──!!
【尖った耳、皮膚の色は病的な薄い紫色で、額が縦に亀裂が入っている白髪に蒼い瞳の魔族の男】
【大きな星型のアザのような模様が右目を覆い、二股のジェスターハットを被るその姿は道化のよう】
【ケープを身に纏っており、そこから覗かせる手足の爪は鋭く、足の先から脛までを体毛が覆っている】
どれもコレも、碌なのねぇ……。糞が……。
あーやってらんねぇなぁ、[
ピーーー
]、全員[
ピーーー
]。死んじまえぇええー──ッッ!ぶぁー──かっ!
【ブツブツと悪態を付く様は、まるで情緒不安定な思春期の少年である。言い換えればガキっぽい】
【読んでいた本が最後のページまで行くと、不機嫌そうに叩きつける様に本を閉じ。異形の木に背中を預け】
【とれたてピッチピチで新鮮☆──か、どうかは分からない、横に山積みされた怪魚の目玉を抉って頬張るのであった】
70 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 20:29:50.55 ID:zmj8PINDO
>>67
【少女は森の中へ向かおうとしていた】
【彼女の種族は森の民とも呼ばれるドリアード】
【恐らく、海岸付近で採取した食料を、安心出来る森へ運んでいく最中だったのだろう】
……んっ?
【声をかけられ。ゆさりと頭のキノコを揺らして後ろを振り返り】
【木の幹と同じ茶色の瞳。それが捉えたのは、得体の知れぬ生き物だった】
【緑の大陸では見掛けぬ不気味な色合いに、森では見ないその姿】
【相手の姿を見て、少女は思わず表情を引きつらせ。どさりと木の実を地面に落としてしまう】
……、は、はい。な、なに、かなっ
【だが相手の問いかけに答えぬわけにはいかないし、木の実を手放して逃げるわけにもいかない】
【故に彼女は、声を上ずらせながらも一応はスライムへと言葉を返した】
【──道を尋ねる相手に対して「何かな」と応えるちぐはぐさ加減は】
【彼女の動揺を表す目印となっているかもしれなかった】
71 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/15(月) 20:40:46.79 ID:PLA+d8hAO
>>70
【スライムの視線……周りからは解らないが、スライムの視線はそのドリアードを一通り見回す】
【大陸が違うとやはり何か感じるものがあるのだろう】
あ、いや、悪意は無いんだ。驚かせてすまない
【後退り(スライド?)しながら両手(?)を上げて敵意が無いことを示す】
【彼女が一目見て抱いた感情が「動揺」であった事から、“今は”敵意が無いと解ったからであろう】
ここから黒の大陸はどの方角かな
ここまで遠くまでは来たことがないんだ
【中に浮かぶ核をふよふよと動かし、尋ねる。恐らく周囲を見渡しているのだろう】
【何故こんな場所に黒の大陸の住民がいるのかはさておき、】
【ともかく正確な現在地と大陸への方角が知りたいらしい】
72 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 20:43:34.65 ID:+dn8qMgDO
>>69
【その男の近くを通る男が、魔術師がいた。と言うより、男がいる場所に向かう真っ最中である】
【そんな魔術師が、男の叫び声を聞いてしまった訳であり。舌打ちをして嫌そうな顔をしながらも気になるので足を向けたのだった】
……なんだあの、いかにも頭の悪そうなのは
【木陰からこっそり眺めた、恐らく叫び声の主は、魔術師からみてとてもふざけた格好に見えた。やっている行動も、魔術師からする獣のそれと同等だ】
【全身黒いローブ姿の魔術師は、右手に持った黒い杖をしっかりと掴み男の元へ向かう】
【というよりかは、沼の方に様がある、のだが】
73 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2011/08/15(月) 20:46:46.23 ID:fieduH8co
>>68
【ずぅぅん】【ずぅぅん】【ずぅぅん】【ずぅぅん】
【地面が大きく振動し、巨大な影が徐々に近づいてくるのが分かるだろう】
【ずぅぅん】【ずぅぅん】【ずぅぅん】【ずぅぅん】
【木々をかき分けて現れたのは、背丈が大体7m程の巨人であった】
【簡素な衣服に身を包み、その背には4m程の岩を削った刃が背負われている】
【巌のように鋭く重々しい顔はヒゲに覆われて、隆々とした筋肉がその姿を凝った彫刻のように見せる】
【その姿、所謂ジャイアント。巨人族の戦士である事が明確な存在であった】
【彫りが深く、ぼうぼうの眉毛に覆われた奥の深い色の双眸を向けて、徐ろに口を開き】
――――そこの娘、隣、失礼させてもらう。
【その手には、巨大な樽があって、どうやら水を汲みに来たようだった】
【もし、相手が許可をすれば、少女のとなりにしゃがみ込み、ゆっくりと水を汲み始めるはずだ】
【見た目の荒々しさに似合わぬ、穏やかな気性を、その挙動からは感じるかも知れなかった】
//まだいますか?
74 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(愛知県)
[sage]:2011/08/15(月) 20:55:25.58 ID:10Ru3dW+o
>>72
【ピクリ、と彼の有名な所だとエルフのソレのような長い耳が反応した】
ア゛……?ア゛ァ゛ー─~~……ンンッ!?
【ぐちゃり。と気持ちの悪い音がする】
【それは、彼が口に含んでいた怪魚の目玉を噛み潰した音に他ならない】
誰か、今──オレの悪口、言わなかッッたか…………?
【随分と耳が良いようだ。木陰から呟いた魔術師の声を聞き当てたのだろう】
【見て分かる様に今日の彼は最初から機嫌が悪い。誇り高き魔族の気品などは感じられず】
【青筋を立て、立ち上がり周囲に向かってドスの聞いた声を飛ばす姿がもはや、タダの──────】
誰が、── “ 頭 の 悪 そ う な 大 道 芸 人 ” だってェぇえエ!?
出てこいや ァ ぁ あ ア ッッ!!分かるんだからなぁあああああああああ!
【チンピラ。である。というか、誰も大道芸人なんて言われていない。普段から言われているのだろうか】
75 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 20:59:33.73 ID:zmj8PINDO
>>71
【緑に溢れ、耳を澄ませば木々の騒めく音や獣の鳴き声が響いてくる】
【荒れ地が多いであろう黒の大陸とは違い、生命が満ち溢れているのが緑の大陸であった】
……っ、
【しかし、黒の大陸──その名称を耳にした瞬間。彼女の表情に、動揺に加えて警戒や怯えの色が加わった】
【自分よりも小さな相手ではあるが、仮にも黒の出身──侵略者の側なのだ】
【彼女が気を張るのも、当然と言えば当然だろうか】
【加えて、敵意はないと言われても「黒」は何を考えているか分からない──そう、彼女は思っていた】
【なので、すぐにはスライムのことを信用しなくても仕方ないのかもしれない】
……嘘だったら、キノコ植え付けるから。
黒の大陸は、多分、あっち
行ったことないから、自信はないけど
【嘘だったら、の続きがなんともえげつない言葉ではあったが】
【少女はつい、ととある方角を指差した】
【それは確かに黒の大陸の方角だったが、自信はないとのことらしい】
76 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 20:59:45.92 ID:3Cd7PvoYP
>>73
【巨体の接近、大地の鼓動。水が舞い、波が踊る】
【襲撃者にしては間抜け過ぎるな――などと、少女は思いつつも】
【背の低い木立の影に潜んだ『誰か』に、軽く手を振り】
【何らかの合図を呉れてから――迫るそれに、目を向けた】
(うわ、正直タイプじゃないわね……じゃ、無くて。)
(正面突破だけは絶対にしたくない――場所を選べば、小さい丘に偽装も出来そうね)
(生きたトーチカにもなり。連中の主戦力でしょアレ……気を付けないと)
……、ん。
別に良いわ、何時もみたいにやってけば?
………とは言ったけど、水位が下がってしまいそうね
まさか、あちこちの泉を潰して回っているの?
【脳裏に巡るのは、戦力……或いは、兵器としての彼への評価】
【そう。この少女は、立場としては『緑に害為す者』であり】
【とは言え怪しまれる事を好んで行う訳でも無く――いちおうの、承諾】
【すぐに疑わしさを覚えさせないのは、容姿のお陰でもあるだろう】
【ローブを纏って、眼に見えるのは手足と頚の上だけ、いずれも生身に見え】
【中に何が隠れているは――そうそう、詮索出来るものでも無く】
【とは言え、ドライな対応ながらにも巨体には脅威を覚えているらしい】
【体3つぶん程距離を離すと、じろじろ全身を目で観察して】
【生態研究はじめとばかりに、少し皮肉がかった問いを投げかけた】
77 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/15(月) 21:00:14.62 ID:1SbXaUzso
【緑の大陸:海岸線】
『おい……何だこいつ。黒い服なんて着て不気味だぞ…』
『こっち側の海の先は黒の大陸だぜ?スパイの可能性もある』
【他大陸との貿易や漁港があるためそれなりに栄えているこの場所】
【普段は人気の少ない砂浜の一部に小さな人だかりが出来ている】
【その中心にいるのは、ぼろ切れ以外に表現出来ない物に包まった少女だった】
【全身ずぶ濡れで、微かな呼吸音が無ければ死体とでも勘違いしそうな状態で】
【両手両足には、千切れた鎖が重々しく巻きつけられていて、
おまけに、ぼろ切れから肌が露出している部分は、幾本も痛々しい傷が走っている】
『スパイとか…冗談じゃねぇ!失せろ!』
─────あ…ぐっ……!
【立ち上がる気力も無さそうで、ボロボロの身体に浴びせられるのは】
【温かいシャワーでは無く、無情な、やや怒りの混じった石の雨である】
【抵抗も出来ず、石を避けて逃げることも出来ず、ほとんど全てを受けて】
【ようやく気が収まったのか、或いは──────単に飽きたのか】
【一人、また一人がその場を去り、まさに虫の息の少女が一人残された】
78 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/15(月) 21:02:34.20 ID:R9XsLTMUo
【緑の大陸――首都近郊、森林】
【――、所謂『都会』の近くと言っても、此処は緑の大陸】
【切り開かれず、木々の支配する土地は存在する】
…、…パン一個で、我ながら、よく、半日歩く、よな――。
【――、道も整備されていない此処を歩く物好きが、一人】
【その『顔』を見る事が出来れば…、…自ずとその理由も判るだろうか】
【緑を基調とした迷彩服、腰には二束三文のナイフに二丁の拳銃、短剣】
【黒縁の眼鏡に軽く掛かる辺りまで金髪を伸ばした、中肉中背の青年だ】
【右頬を見遣れば――『キルヴェーラ』である事を示す、〝逆十字〟の痣が存在している】
【所謂、〝嫌われ者〟の種族――、態々、目立つ所を通る理由は無い】
(…、…帰ったら、――飯、如何しよう。)
(この時間じゃ、何時ものトコは閉まってるだろうし――。)
(――どっかで買おうにも、酔っ払いに殴られそうで厭だな。)
……、水飲んで、寝ようか。 少なくとも、死んでもミイラには成らない。
【――何が面白かったのかは知らないが、皮肉気な笑みを浮かべると】
【若干、色の悪い顔を流れる汗を、薄汚れた迷彩服の裾で拭った】
79 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 21:08:26.63 ID:QcBHy5svo
>>77
【人々が居なくなった後、砂浜に一人の男がやってきた】
【薄手の赤いコート、黒の上下、白い手袋、茶色のブーツ】
【手袋の甲と掌にはそれぞれ別々の魔方陣が描かれている】
【容姿は尖った耳に緑の目とエルフそのもの。ただエルフにしては色白で、珍しく眼鏡をかけている。髪は白で、長めなのを後ろで結んでいる】
【意識があるのなら、歩いてくるのが分かるだろう】
【無言のまま歩み寄ると、傍で片膝をついて少女を覗きこむ】
おい、大丈夫か?
【青年は一言だけ声をかけた】
【それは優しさと哀れみの入り混じった声だった】
80 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 21:09:32.10 ID:+dn8qMgDO
>>74
…よく自分の事を理解しているではないか、そのまま立場を弁える事も覚えろ
低脳が頭の悪そうな声を撒き散らすだけで頭が痛くなるのだ
【怒鳴り声を上げる男を見ながら、ゆったりとした動きで魔術師が歩く】
【ローブの影から覗く視線は、邪魔な蝿を見る様に冷たい視線だ】
【その視線の通り、魔術師は男を見下していた。最初から、彼は他人をすべからく見下すのだが】
【近くにくれば当然声も大きく聞こえるので、ウザったそうな表情をしながら、男の前で方向を変え、沼の淵へ行こうとする】
貴様のような者が本を読んだ所で、時間が無駄になるだけだ
【…余計な一言も加えて】
81 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2011/08/15(月) 21:11:43.39 ID:fieduH8co
>>76
【合わせられた瞳を、ダークブラウンの深い色の瞳が静かに見返した】
【強く動く感情は見当たらず、どこまでも静かな水面のような瞳である】
【見た目は荒々しいが、どこか長きを生きる賢者のような印象を与えるか】
【そして、女性の言葉には、ふむ、と声を漏らして、ずずん、と腰を下ろして水を組み始めた】
痛み入る、では遠慮無く使わせてもらおう。
‥‥長き時で見ればひと時水位が下がることなぞ些細なること。
自然とは揺らがぬ物。見える形は変われどもその本質は常に変わることはない。
ならば、ここで水を汲むことなど、この泉にとっては瑣末な事であろうな。
【相手の言葉には、そんな言葉を返す】
【長い寿命を持ち、自然のままに生きて行く種族、ジャイアント】
【その種族特有の思考が、その発言の端々から、感じ取られるかも知れない】
【樽に3分の2程水を組むと、其れを横に、ずん、と置いて】
【徐ろに、少女の方を向くだろう】
‥‥何か、私の顔に付いているか。
巨人など、珍しいものでもあるまいにな。
【警戒というほどではないが、ふと、木立の影の方に目線を向けるだろう】
【ただの脳筋はなく、しっかりとした〝戦士〟である事が、所作からは分かるかも知れない】
82 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/15(月) 21:12:42.71 ID:PLA+d8hAO
>>75
私の体なんて苗床にも成らんぞ
【そう言ってHAHAHAと笑って見せるスライム】
【彼女が警戒しているのを知ってか知らずか、マイペースなのか変なのか】
【だが実際の所、彼女に完全には信頼されていないのは肌で感じ取っていた】
【もっとも別に信頼して貰わなくとも仕方無いと思ってもいた。“今は”敵同士なのだ、と納得していたからだ】
【だが信じて貰えないのは、信じない理由にはならない】
そうか、すまないな。まあ暇があったら尋ねてみると良いぞ
……無理か
礼は……そうだな、その木の実を運ばせてくれないか
【頼りない藁でも重要な浮き具。彼女の指した方角を一瞥し、直ぐに彼女に向き直る】
【そしてそのゲル状の手(?)を差し出した】
【本当になんのつもりだ】
83 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/15(月) 21:17:51.90 ID:AJdeTGvAO
>>78
――あ
【小さな声が、ひとつ。彼の前方に転がった】
【瑞々しい草木を踏み付ける音が連れ添わせ、けれど身に溶けた黒い滲みは消えぬ】
【人影は、どうやら彼の独り言を聞いていたらしい。青い瞳がほんの少しだけ揺らぎ、じっとそちらを見詰めた】
84 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
:2011/08/15(月) 21:18:24.43 ID:AJdeTGvAO
>>83
/マジ申し訳ない、書きかけです。
85 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/15(月) 21:19:08.93 ID:R9XsLTMUo
>>83
>>84
/はい、了解ですー
86 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 21:19:51.53 ID:Uwp05i3Yo
【緑の大陸 草原地帯】
うおおおぉぉぉーーーッ!
今日も張り切って修行!修行ッスーーッ!!
【森林より少し離れた、青々とした草の生い茂る地帯】
【其処を大きな物を引き摺りながら疾走する一つの影があった】
【柴犬のような頭部と毛並みをし、額には長い鉢巻】
【身に纏うは真紅の炎を彷彿とさせる赤いハッピのような民族衣装】
【両腕部・両脚部に灰色の鉄甲を装備した獣人の若者であった】
【若者は暑苦しい声を上げながら、四足で一心不乱に駆けている】
【胴体部分には、編み草のバッグと共に綱のようなものが巻きつけられており】
【其れに括りつけられた巨大な丸太が、獣人の走行に合わせてズルズルを引き摺られていた】
後15分!そろそろスパートかけていくっスよーー!
明日に向かって頑張るッスーー!!オーーーッ!!
【獣人の声と相まって、古典的な修行風景であると察することが出来るだろう】
【周辺は見晴らしのいい草原であり、彼の姿を見かけることも接近し接触を図ることも難しくはない】
87 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/15(月) 21:24:09.21 ID:AJdeTGvAO
>>78
――あ
【小さな声が、ひとつ。彼の前方に転がった】
【瑞々しい草木を踏み付ける音が連れ添わせ、けれど身に溶けた黒い滲みは消えぬ】
【人影は、どうやら彼の独り言を聞いていたらしい。青い瞳がほんの少しだけ揺らぎ、じっとそちらを見詰めている】
【サイドが若干長く、鎖骨を撫でる程度に伸びた赤毛の女性だった】
【右目だけ瞳孔が開いているせいでオッドアイと勘違いされやすい双眸は青く、光の差し方で濃淡を変える】
【臙脂のリボンタイが首許で揺れる白いカッターシャツは、縦縞模様を違う濃さで描いた黒のジャケットの下から裾がはみ出るほどの長さ】
【タイと同色の紐をベルト代わりにジャケットの上から結び、合わせるのは昏い夜色の袴とブーツといった和洋折衷な装いをしている】
【彼女は、両手で色彩溢れる果実の詰まった紙袋を抱きかかえ、更にその隙間に、】
【自分の身の丈よりもなお長い刀を差し込み、ずり落ちないよう必死に支えていた】
【空腹なのだろうかと、彼を見る視線】
【その気配の穢れ、この澄み切った空気の中ではよく拡がり――きっと気付けるだろう。同族である、と】
>>85
/恥さらしましたが宜しくお願いします
88 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 21:25:07.75 ID:zmj8PINDO
>>82
……じゃあ、痺れさせて、ハニー・ナッツの中にいれて海に放り込む。
【ハニー・ナッツ──それは今少女が運んでいる木の実の名称であった】
【この木の実は海に落ちるとそのまま浮かび、他の大陸まで流れていき棲息地を広げる樹木である】
【そんな木の実に入れられてしまえば、どこの大陸に流れ着くか分かったものではなかった、が】
【なんでこんな、妙な嫌がらせを考えつけるのだろうか】
……、なんの、つもり?
【黒へのお誘いへは言葉を返さず。少女はただ相手の目的を問うた】
【素性も分からぬ相手からの好意──それを素直に受け取れない程には、少女は生を重ねているのかもしれない】
89 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/15(月) 21:25:45.62 ID:1SbXaUzso
>>79
【海水でべったり張り付いた瑠璃色のセミロングヘアをかきあげれば】
【その先に見えるのは病的に白い肌と、流線型の角である】
【こちらへ向けられた視線を、深紅色の両眼はまっすぐ受け止め】
【数秒、まばたきもせずじっと見つめていたが、我に帰ったように閉じた】
【きゅっと力を入れて瞼を下ろし、体をちぢこませている】
………う……。
【よく見ると体が震えており、まだ何かされるとでも思っているようだ】
90 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(愛知県)
[sage]:2011/08/15(月) 21:26:28.97 ID:10Ru3dW+o
>>80
【唯でさえ、本から満足な結果が得られず、がっくりとしていた所に】
【現れたのは目の前の無礼極まりない男である、泣きっ面に蜂である】
いきなり変なやつが湧いて出てきたと思えば
斜に構えたムカつく野郎のテンプレみてぇな事をブツクサほざいてきやがるとはなぁ……。
今日は随分と運が悪いようだなぁ……俺は……。
【当たり前だが、罵倒された機嫌の悪さを隠していない声色で魔術師に言葉を投げかける】
随分な言い草じゃあねぇか……。
はっ、……まあ、確かにお前の言う通りだったよ、こんなもん呼んだ所で得るもんなんざ無かった……。
さっき、── ま で は な ぁ ……。
【男が先ほど閉じた本を拾い上げ、ペロリとめくり上げると】
【風もないのにパタパタとページが次々と、──捲られていく】
91 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/15(月) 21:28:54.56 ID:wvk8gp2f0
>>81
はいはい、良くできた頭してるのね森の賢者さん、でもね
地下水が元通りここを満たす頃には、私はおばさんか酷ければ白骨よ
利用者の感覚が変われば、本質がどうだろうと価値は変わるっての――
………、わッ、足が出ちゃう
【この世界においては、良く有る齟齬だったかも知れない】
【寿命の長短は価値観の根底を変える。例えば虫は、見るからにせかせか生きる】
【この少女――タネを明かせば、原始的なスチームメタルである彼女も】
【そこまで短命では無いが、どちらかと言えば即物主義らしくて】
【足をばたばたと前後させて、巨人への視線を尖らせた】
ハッ……あんた、大丈夫?
巨人は十分珍しいはずよ、例え緑の大陸と言えどもね
ただ、足音すれば100%気付くし――本人さん見れば、驚くってだけ
……大陸探検家である私が言うの
緑の感覚と違うかも知れないけど、それを無視しきっても居ないわよ?
【立ち上がった少女は、素足を汚すのを嫌ってか】
【爪先立ちでひょいひょいと歩いて、巨人の眼の先の木立に向かう】
【まるで、視線を塞ぐようだが――】
【そこには。簡素に編まれたサンダルが、無造作に一足有った】
【まず少女は傍らに置かれたちくちくした粗悪なタオルを拾うと、足を拭いて】
【嫌な感触を表情にも映しつつ、それを履いて見せる】
【――ただそれは、もちろんそこに潜んでいた物では無く】
【それでもって声は、舌足らず気味ながら乾いた口調だった】
【さばさばとした少女と言うイメージだが――些か、攻撃的で】
【然も、傍目には分からない嘘を、息を吸う様に吐いていた】
92 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/15(月) 21:33:53.75 ID:R9XsLTMUo
>>87
【――、声に反応して、ピタリ、と足が止まる】
【小さな声だ。怯えさせてしまっただろうか、と、訝ると同時】
【……『緑』の中では浮いた存在、例えば自分の様な者が発する、『黒』が感じられた】
……、ぁー。
――その、何だろう。
果物を買いに行ったり採りに行ったりする時は、バスケットを持って行った方がいい。
その方が見た目として魅力的だし、何よりも今よりは楽だ。
【然し、だ。 ――だからと言って、『友好的』である保証は何処にも無い】
【……と言うよりも寧ろ、必死で支えている長刀が何か怖い】
――、それと、こんばんは。
【――だからこれは、本音半分、嘘半分の言葉達】
【言った事は全て本心から出た物だが、『距離』を測る意味合いも有って】
【それから――、『悪意は無い』と示す様に、意味の無いかも知れない笑みを浮かべた】
93 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 21:35:39.86 ID:QcBHy5svo
>>89
きついよな、全く
【そんな呟きが少女の耳に届いた直後、何かが少女の身体に被せられる】
【感触から、それがコートだというのが分かるだろうか】
悪いけど、ちょっとじっとしててくれよ
【そう言うと今度はコートで丸く包むように整えて抱きかかえようとする】
【抵抗すればすぐにやめるだろう】
【彼からは不思議な雰囲気が出ている】
【容姿は間違い無くエルフだが、緑の種族とは違う禍々しい”何か”の雰囲気だ】
【それは警戒の要因になるかもしれないし、あるいは別の何かをもたらすかもしれない】
94 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/15(月) 21:37:57.47 ID:PLA+d8hAO
>>88
そうされないよう気を付けるよ
メタル・ファイバー
現実的には“剛製戦衣”という能力で効かないんだがな
【これまた軽快に笑うスライム。まるで同族と話している様な話し方だ】
【同族の様、というと不快に思うかもしれないが】
【まるでやったことあるみたいだ、と表情を緩めながら(わかんねーよ)、彼女の問いに答える】
何のつもりと聞かれても、だな
私は礼を返すつもりだったのだが……要らぬか
すまんな、余計な世話を焼いた
【そう言い、手を引っ込めるスライム】
【表裏はさておき、単純な礼を拒否された事に関しては思うことは無い。むしろ当然の反応だ】
【当然なのだが、スライムにとっては礼を返すのも等しく当然なのだろう】
【もっとも、彼女の気持ちも解らない訳ではないので、言及はしなかった】
95 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 21:39:29.92 ID:+dn8qMgDO
>>90
負け犬が、吠える暇があるなら尻尾を振る練習でもしたらどうだ?
何なら、何の役にも立たなさそうな貴様が今ここで[
ピーーー
]ば、その死体だけは私が役に立たせてやらん事も無いぞ
【男の悪態を聞き流し、言い返し、沼の淵に止まると、杖を沼に付ける】
【そのまま杖の先端から魔翌力を沼に流し込み、何かをしているようだ】
…付け焼き刃か?馬鹿は稀に予想も付かない事をして私を笑わせてくれる
牙を向けてからではないと、力の差を理解出来ないのなら仕方ないが
【沼に魔翌力を流し込みながら、何かをしようとする男に顔を向け、魔術師は挑発にしかならない言葉を吐き付ける】
96 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2011/08/15(月) 21:41:30.40 ID:fieduH8co
>>91
‥‥しばし、待て。
【そう言うと、右腕を地面に当てるだろう】
【右腕にはびっしりとトライバルパターンの文様の刺青が刻まれており】
【直後、ご、ご、ご、と地面を鳴動させて、水の湧く量が増えていった】
‥‥当然、迷惑を駆けるつもりは。無い。
森の動物は、此処に来る故に、減らすのは、心もとない。
まあ、同じところではそうそう汲まないが故、それ程問題もないが。
【数週間程、水量が増えると語る】
【大地の水源自体、総量を見ればこの一杯では変わらぬとも】
【体がでかいからか、見方も少々大雑把に過ぎる。なかなか共有の難しい価値観だろう】
む、そうか‥‥?
まあ、最近は、減ったからな、全ては戦争故に。
我々は、戦いを好まぬ。だというのに、赤も黒もこの地を攻める。
なぜ、我々は戦うのか、この地に生きる以上、同胞であると言うのに。
【話がころころと脱線していく。淡々と常に重々しい口調で、言葉は編み出されていき】
‥‥‥‥探検家、か。
その若さで、世界を回る、なかなか出来ることではあるまい。
【そして、少女の言葉には、感心した様子でそんな事を言って】
【攻撃的な口調には、全く気を悪くした様子は無いように見受けられるだろう】
【すっ、と月を見上げて、手を伸ばす。まるで、空の深淵に浮かぶ真円をその手に捕まんとするように】
―――いくら大きくとも月に手は届かない、か。
所詮私も〝小さき者〟の一人であるということか。
【大きな者は、己を小さき者と語り、寂しげに笑い声を零したのだった】
97 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/15(月) 21:44:40.94 ID:AJdeTGvAO
>>92
【じっと彼を見詰めるアイスブルーの瞳は、瞬きの間隔が極端に長い】
【そういった種族なのか、あるいはこの女性の特性かは定かでないものの】
【ぽっかり開いた穴のよう、底無しを思わせる宝石は、漸く一度瞬いて】
【覗くのは僅かな警戒。けれどもそれは、種族とか大陸の利害とか、そういったことは何も関係しない、】
【純粋に『知らない相手に対処を戸惑う』――人見知りのものであった】
……これ、は、……貰い、もの
“ラ……”……えと、知り合いに、渡してくれ、って、言われた、から
【言いかけて消えた人名は、なんだったのか。ともかく、小さく零れた否定の意】
【武器の全長よりも長そうな紐を、錆着いた鞘に巻き付けた刀は、しかし】
【彼女の両手が埋もれていることと、その長さからどう考えたって普通の方法では抜けそうになかった】
【こんばんは、と、その一言には小さく頷く】
【何かを示すような相手の笑顔をじっと眺め、次に彼の腹部へと視線を落とし、もう一度彼を見ると】
【紙袋で前方の視界が若干埋まる中、ふらふらとそちらに近付こうとするだろう――木の根っこという自然トラップに引っ掛かる気しかしない】
98 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 21:50:01.47 ID:zmj8PINDO
>>94
【その言葉を聞いて、むぅと唇を尖らせる少女】
【相手の能力のことが気に食わなかったのか。少しばかり不機嫌そうな様子ではあった】
【ふと彼女の頭にあるキノコの中心を見れば、そこだけ紫色に染まっていた】
【──ぽふん】
【不機嫌さの表れだろうか。キノコの部分から、僅かばかりの紫色の粉が放出される】
【粉の正体はキノコの胞子──大量に吸い込まなければ効果が顕れぬ、毒の胞子だった】
【仮に吸い込んで効果が表れても、まだ息苦しくなる程度だろうか】
【尤も、彼女に敵意はなく。単純に機嫌が悪くなった故の毒胞子だろう】
……、どうして、緑にいるの?偵察?
【そして、相手のことが分からないため、少しでもスライムの事情を知ろうとしたのか】
【彼女は、何故スライムがこんな場所へ来たのかを尋ねた】
99 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 21:51:38.52 ID:+5D87QYXo
>>86
//まだいらっしゃいますか?
100 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/15(月) 21:53:47.52 ID:1SbXaUzso
>>93
…………っ!
【目を閉じていた為、コートのかかる感触にもびくっと震えた】
【しかしそれが暴力的なものではないことにすぐに気づき、
恐る恐る目を開いて、不思議そうに首をやや傾けた】
……ひゃっ…!?
【ようやく聞こえた声は清流の様に綺麗な透き通った声で】
【脆弱な見た目と違わず、ふわりと恐ろしいほど軽い】
【気力が無いのもあるだろうが、抵抗する様子は微塵もない】
【同様に少女も、単なる少女ではない何かを纏っている】
【男のものと違い、それは割りとはっきりしたもので】
【見た目だけで、中身は人間ですらない、そんな感じのものである】
101 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/15(月) 21:55:26.64 ID:R9XsLTMUo
>>97
【――、『こういった反応』には、慣れない】
【剥き出しの悪意とか、偶に受ける善意とか、そんな物なら判る】
【どちらも、『キルヴェーラ』である事を前提に為される物だ】
【……だが、一種。「此方の警戒が空振る」のは、珍しかった】
(…、…“ラ”……? ――、『名前』、かな。)
【名前を隠すのは警戒の為か、と邪推するが――】
【ふらふらと近付いて来た彼女に、矛盾を感じる。解答が上手く見つからない】
……、……そう、なんだ。
【――、それから寧ろ、彼女よりも戸惑っている様な様子で、その様子を見詰め続ける】
【気の根っこに気を付けて、とか、そんな紳士的な言葉が出る程の『余裕』は無かった】
102 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 21:55:57.33 ID:oSrVE9oO0
【緑の大陸、森林の奥にある湖にて】
――参るか――!
【逆立つ緑の髪、爬虫類のような鋭い瞳 逆立つ髪に雑草が混じり、身体のところどころから木の枝が生え身体の皮膚の所々に鱗が浮かぶ】
【茶色の忍装束を纏った彼――アース・ドラゴニートは、片足を竜化させ地を蹴り、高く跳躍する】
【そして空中で片手を巨竜化させ、その巨大な竜の手のひらで湖を強く叩く】
――【ザパァーンッッ!】
【湖の水面はその衝撃で波紋が広がり、大きく波打つ】
【その波紋の中心の水は魚を巻き込みながら飛び散り、一瞬地すら現れたが、それを埋めるように周りの水が流れ込んできた】
【近くの陸地には、大量の魚がピチピチとはねていた】
――大量でごさる
【遅れて湖に落ちた男が、満面の笑みであがってくる】
103 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 21:56:36.12 ID:Uwp05i3Yo
>>99
/はい、ここに
104 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(愛知県)
[saga]:2011/08/15(月) 21:56:58.89 ID:10Ru3dW+o
>>95
この大陸の瘴気無しにはマトモに体を維持出来ないコイツらは、
他大陸への侵略には糞に役に立たないが……ッ、
お前みたいなムカつく野郎を潰すのには、──十二分に役に立ってるくれる訳だ、こいつが……。
【ペラペラと捲られていく“本”だったが、──あるページに到達すると】
【そこに描かれていた“術式”や“魔方陣”が鈍く黒い輝きを放つ】
この沼使ってお前サマが何をしてるのかは分からないがなぁ……。
元々先に居たのはオレだッッ!使わせて貰う…… 先 に な ぁ !
【鈍い輝きを放つ“魔本”を沼に向かってほうり投げる】
【すると、“魔本”闇の粒子となり、沼の底に消えていく…………】
【ズ...ズズズズズズズ…………】
【ゆらり、と沼が揺れる。ドロリとした沼はそれ程波打つ訳ではないが】
【杖を差し込んでいる魔術師の男なら、その揺れを感知するのは容易い事だろう】
【魔族の男の発言を紡いで行き、起きた事象から読み取れば誰でも一度は辿り着く結論────、召還か?】
【だが、それにしては可笑しい。魔術に長けているであろう魔術師の男なら分かるかもしれない】
【命ある生命を呼び出すのに契約も代償も払わず、なおかつコレほど高速に発動する召喚術など、中々無いはず】
【先ほどからの男の“魔本”に対する扱いを見ても、それ程高度なものでないことは容易に想像が付くはず。ならば、コレは一体────?】
105 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 21:59:29.88 ID:QcBHy5svo
>>100
おいおい、見た目通り軽いな
飯が手に入る環境にいたのか?
【見た目から予想はついていたようだが、軽さには驚いている】
【簡単な質問をしつつ、砂浜から出ようと歩き出す】
【コートで上手い具合に頭も隠してある】
106 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/15(月) 22:01:51.49 ID:PLA+d8hAO
>>98
……すまん
【相手の種族に関してまだ知らないことはあれど、その姿から大体の予想を立て、】
【それがキノコの胞子だとわかると、さらにスライムは一歩引いた】
【それは、仮にこの緑の大陸の住民であっても同族でない限り反射的に引いてしまうだろう】
【だってキノコの胞子だぜ?それがヒトサイズの傘から出てきてみろ、怖いのなんのって】
【だが、それが自分が誘発したものと自覚はあるので、ただ一言謝るのだった】
ん?それは違う
海流に流されてたんだよ
【!?】
何かモヤモヤした事があったら何時もこうするんだ。頭が冷やされて落ち着く
それでうっかりここまで遠くに流されてしまってな
【うっかりってレベルじゃねーぞ】
107 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 22:01:54.46 ID:+5D87QYXo
>>86
、
>>103
お、おかしい……うちは森を抜けて北に出て、ラクシュルに向かっていたはずなのに……。
あのあたりの平原は首都の建物が見えるはずだから、こんな風じゃ……むぅ?
【修行に張り切る犬獣人の若者から、少しばかり離れたポイント】
【森の方角から出てきたと思しき獣人が一人、道に迷ったように首をかしげて困惑していた】
【そのままの勢いで、走り回る若者に向かって一直線に進んでいる】
【周囲の景色と脳内地図のすりあわせが出来ていないのか、視線はきょろきょろと宙をさまよい、気付かない】
【その風貌は、名実友に『緑』の特徴が色濃い獣人少女といえる】
【発色鮮やかなエメラルドグリーンの毛皮に、前面からでも見える豊かな毛並みの巨大な尻尾。細くなった先端が歩調にあわせ揺れる】
【ウサギ脚と人に近い上半身の組み合わせ、目深なテンガロンハットのリボンが二筋、風にはためく】
【帽子から漏れた、薄いブロンドのショートヘアと、宝石のように真っ赤な眼】
【これで肩に担いだ巨大な鉄塊がなければ、かなりファンシーな外見をしていた】
どーしてだっけ、赤い木の実がついた場所から左に曲がって、川を越えて……ん?
いや、緑の木の実だったかな……あーもうっ、まどろっこしいしわけわかんないっっ!!
【鉄塊は、その獣人少女の身長ほどもあるごつごつした岩、のような剣、のような物体】
【しかし武器であるという証拠に、もち手や峰と思しき部分に、人の手が入ったパーツが組み込まれている】
【少々華奢なこの少女は、それを片手で持ち、尻尾と反対の肩の二点で支えている。見た目に似合わず力自慢、なのかも】
【いよいよ行き詰って、そのウサギ足で地団太を踏もうとした矢先】
【ようやく視界に入った若者が、丸太を引きずりながら暑苦しく走り回っていて】
……おー、精が出るなぁ。
なんだか知らないが気合入ってるなぁ…うむ、若者はそうでなくては。
【突然、口調や振る舞いをちょっとばかり気取った物に切り替え、年寄りくさく頷いた】
【鉄の塊を担いだまま、接近を試みるだろう】
【彼が自分に気付かず突っ込んでくる、なんて事がない限り、穏便そうな様子で】
【塊が非常に目立つが、緑の同胞。おそらくそこまで警戒されはしないはずだが】
//それではよろしくおねがいします!
108 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/15(月) 22:03:24.89 ID:wvk8gp2f0
>>96
……はあ、本当にいちいちスケールのでかいな生き物ね
【大地の鳴動が金切り声に聞こえたのは、少女にはドーピングに見えたから】
【これが許されるなら、自然の定義も怪しいものだとか】
【あのまま池淵に腰掛けていたら落ちていたやも、だとか】
【他にも色々考えはするが――ついつい、現象に目を奪われてしまった】
ふふ、隣の芝は青いの、「色の」青を緑と混同する文化圏の諺だけど。
要するに自分らに無いものが有れば欲しくなる――赤と黒は、特にそうなのよ
……もちろん、緑にだってそのケは有るはず
この地に生きる以上、誰の下でも常に利害は渦巻いてるって事、分かる?
【そして。自分の『立場』に関わる話題には、一般論めいた事を述べる】
【相手の言葉をリサイクルして切り返す彼女なりの皮肉を交えつつも】
【総合してみれば――当然のこと。当たり障り無い事で】
あちこち歩き回れるのは、若い内だけ
自分の立場や存在に胡坐を掻いたらばもう簡単には立てなくなるわ
あんたは……さあ、どうかしらって感じ?
まあ、届かないと思ってるうちは届かないんじゃないかしら
身体が大きいと、世界の全部を知った気にもなるのかもね――
【むしろ彼女の性格が浮き彫りになるのは、こちらの話題で】
【『野心家』なのだろう――巨人と対象的な、冷笑を浮かべて】
【主観的に“敵”であるものを、焚き付ける様な言葉さえ言ってのける】
それならそれで……森の全部が欲しい、とか思っても良いよーな。
まぁ、あんたはとても若そうには見えないから仕方無いか……?
【――敵方の思考を探る事も、また戦いでは有るが】
109 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/15(月) 22:03:39.04 ID:AJdeTGvAO
>>101
【おそらく、会話していけば気付くであろうが――彼女は記憶が無い】
【『キルヴェーラ』がどのような性質を持っていようが、知らなければ警戒の余地もなく】
【ゆえに彼の前提は崩れ、“彼という個人を警戒する”瞳に晒される事になる】
【危うげではあったが、トントンと意外に軽快な様子で木の根を踏み付けて】
【彼の目の前に立てば、性別の差からきっと此方のが低いであろう視野を、】
【ちょっと上に修正してから、ふと気付く奇異な痣に、少しだけ瞳が止まるも】
【何かを気にする様子もなく、彼女は最終的に――】
……ん
【――ぐい、と。言葉の無いまま、彼に紙袋の開け口を押し付けるように差し出すだろう】
【中から溢れそうなほどの沢山の実は、つやつやとした輝きを放ちどれもが仄かに甘い芳香で人を惑わせる】
【多分――食べろ、か】
【感情の判別しにくい顔は、しかし瞳を合わせてはくれなかった。】
110 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 22:09:35.83 ID:+dn8qMgDO
>>104
【沼に差し込んだ杖から、手から、沼の振動が伝わって来る】
【召喚か?と魔術師は一瞬考えた、しかしそれにしてはおかしい点がいくつかある事もすぐに気付く】
【何にしても、この先障害を排除しなければ行動は続けられない】
…チッ
【舌打ちをすると、流し込んでいた魔翌力を中断、対策を練る事に集中する】
(…この辺りにいるのは…奴か、呼んですぐに来るならいいが…!)
【沼から少し離れると、杖がキィンと高い音を一度鳴らした】
【今はまだその音の効果は無い、魔術師は沼に向かって杖を構えた】
111 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 22:10:03.01 ID:Uwp05i3Yo
>>107
何事も足腰の強さと体力が基本ッス!
今のうちからしっかりと身体を作り込んでおかないと、いざというときバテちゃうッスからね!
【一人で大声を上げながら、獣人の少年はダッシュを続ける】
【発している言葉は自分を鼓舞する為のものだろう。】
【行動目的と、目標を明確にすることでモチベーションを上げているのだ】
――……ん?誰か居るんスかね?
【そんな熱血少年も獣人の一人。鼻が利き、耳が通る種族である】
【近づく存在に早期に気づき、ダッシュをその場足踏みに変化させて視界を巡らせ】
……あ!お~~~い!!そこの人~~!
俺になんか用ッスか~~!!
【近寄る獣人少女に対して、快活な笑みを向けながらそう告げると】
【丸太を引きずったまま、規則正しく息を吐いて彼女の元へと向かう】
【見た目通り単純明快な性格なようで、少女に警戒心を欠片も持っていないことが窺えるだろう】
112 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 22:15:33.82 ID:zmj8PINDO
>>106
【謝罪の言葉を聞いて、唇を尖らせるのを止め。変わりにぷぅと片方の頬っぺたが膨らんでしまう】
【だがキノコ傘の紫色は次第に薄れ、元の赤色へと徐々に戻っていった】
【きっと彼女は、胞子自体が怖がられているとは思ってないのだろう】
【元より毒々しい赤色のキノコなのだ。キノコ本体を怖がるに決まってる、とあうのが彼女の見解だったりする】
【何はともあれ、キノコの色は元に戻ったのだ】
【機嫌は直りつつあると思ってもよいだろう】
【そして、相手が緑の大陸に来た理由を聞き】
【「え、マジで?」みたいな唖然とした表情を浮かべ】
……あなた、ドジなんだね
【──どストレートに、感想を述べるのであった】
113 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/15(月) 22:16:57.50 ID:R9XsLTMUo
>>109
【『警戒しつつ見上げられる』――、】
【心と身体の距離で反比例が起こった結果の、その現象】
【……何となく、だが、心の中で苦笑されて】
――、― ぇっ? ……と、。
【――、発されたのは、驚きの声】
【若しかして、とは思われても、初対面、しかも『黒』の者にこの様なことをされては、驚く】
【「いいの?」と確認を取った後――、そろそろ、と、紙袋に手を伸ばして】
【一番上に乗っかっていた一つを掴むと、紙袋から手を離し】
…、…その、ありがとう。
こう言っちゃ、巫山戯てると思われるかもしれないけど――。
――、何と言うか、君が天使に見える。
【――発言としては、大真面目だ】
【口説き言葉とかそう云う物ではなく、本心から出た言葉】
【その証拠に…、…若し顔を見たならば、一寸の『笑み』も浮かべていないと判るだろう】
【眼を合わせてくれない彼女に、横目でも判る様に大き目の笑みを浮かべつつ】
【…、…しゃり、と。果実の立てる音と、芳香が周囲に広がった】
114 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/15(月) 22:17:16.05 ID:fieduH8co
>>108
体が大きい故、細かいことには向いておらぬ。
精精私が出来るのは、道を塞ぐ大岩を動かしたりする程度のこと。
娘、お前の履くようなそのサンダルを我らは作ることは出来ない。
恵まれているように見えて、そうではないのだ。
【このサイズで、手芸や工芸の類をするのは、難しいと分かるだろう】
【腰巻も簡素なもので、背負う剣もパッと見は只の岩を削り出したような物】
無いなら互いに補えばいい。
色の垣根を超えれば、我らの争いはなくなるだろう。
だが、赤と黒はこの地を蹂躙しようとする、欲しい物はない、之で十分だというのに。
私は求めない、だが。他の者が無き物を欲する気持ちは、理解できなくはない。
‥‥故にこそ、私もまた、戦士とならざるを得ないのだしな。
奪うのはしないが、奪われ蹂躙されるのを黙って見れる程、私は温厚ではないのでな。
【あくまで、それでも平和論を語り。だが、戦う事情があるゆえに、戦うと】
【奪うつもりは無いが、ただ奪われて殴られるのは許容できないと】
【澄んだ深いダークブラウンを眇め、眉間にシワを寄せて唸るのだった】
――若い、か。
成程、私は既にそこそこの年を経てしまった。
‥‥まあ、まだまだ現役だと自負はしているが。な。
‥‥いや、広い、この世界は。
その小さき身を羨ましく思う‥‥‥‥む、之が欲しいという感情か。
‥‥成程、うむ。戦争を求める、赤と黒。
決して自己の持たぬ物を求めるからこそ、必死なのか‥‥、この年で漸く僅かに触れたかも知れぬ、感謝しよう。
【自分で言葉をつむぎ、自分で勝手に理解し、感謝した】
【少しだけ、身軽に動けてどこにでも潜り込める目の前の少女が羨ましく見えた】
【そして、それが〝欲しい〟という感情なのか、と己の中で理解をして】
‥‥‥森は、皆の物だ。
私一人がこの森の全てを手中に収めたとしても、広大に過ぎるよ。
掴み取れるだけの物、溢れない程度の物がそこにあれば、私は十分だ、がな‥‥。
‥‥ううむ、私も大陸をめぐってみたいが、やはり無理か。
この巨体、気軽に世界を回れる程、目立たぬ姿ではないからな。
【どうやら、世界を回るということに、年甲斐もなく魅力を感じているようだった】
115 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/15(月) 22:18:11.62 ID:1SbXaUzso
>>105
……めし?
【物凄く不思議そうに、その言葉を呟く】
【演技ではなく、間違いなく素の口調である】
ご飯食べなくても、機械の中に居たらお腹すかなかった…
だから、たぶん…大丈夫
【"機械の中"、あまりにも物々しい響きである】
【少女はそれが何も可笑しくなさそうに喋っていて】
【四肢に付けられた千切れた鎖から、なんとなくは
少女の居た環境が想像できるかもしれない】
116 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 22:18:54.33 ID:+5D87QYXo
>>111
うむ、元気でよろしい。
【快活な呼びかけと明朗な表情。好感をもったのか笑顔を浮かべ、えらそうに褒めるだろう】
【見た目は少女のような人物だが、もしかすると見た目どおりの年齢ではなかったり、するのかもしれない】
【においでこちらを判別したのなら、なんと言うか、ウサギ『のような』種族であることはわかるだろうか】
【外見的にはそれに近い要素があるのだが、本質的にはウサギではない混じり気のあるにおい、となるか】
いやなに、通りすがりに君の元気な様子が眼に入ってね。
何をそんなに熱心に頑張っているのかと、気になったのさ。
【相手はこちらを警戒していないようだ。一定の距離に近づくと立ち止まり、その鉄塊を地面に突き刺す】
【小さく地面が揺れるような感覚と、鋭くないのに重みで沈んでゆく塊は、見た目にも相当重そうで】
【それを何の気なしに扱ってみせ、気さくに笑いかける】
【その赤い宝石のような眼が若者を見回すと、少しばかり物々しい装備が眼に入る】
【四肢の鉄鋼…明らかに戦闘用の装備だ】
【笑みが少し鳴りを潜め、若干の真顔を作る緑の少女】
……君は、何故こんなところで、鍛錬を行っていたのだ?
【思い当たる節は正直一つしかないが、あえて】
【その言葉を聞いてから判断しようと、もう一度目的について問いかけた】
117 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/15(月) 22:21:17.96 ID:v4QrrQKV0
>>102
【彼が陸に上がった瞬間、翼が空を叩く音が木の葉陰から聞こえただろう】
【鳥より大きな存在は枝に止まり、深緑の影に隠れながら彼と――魚を見つけたようだ】
【――〝ぐー〟】
【…次に聴こえて来た音は、鬱陶しいほどのお腹減ってるアピール】
【ギュゴッグールルルゴゴ、としつこい。腹でも下したような喧しい音が貴方の鼓膜に届くかもしれない】
「〝赤〟か…?」
【最後は、不安げな若い女の声】
【姿は見せないが、飛行を行っていたことからおそらく鳥人】
【問い掛けから、彼と敵対大陸の者かもしれず】
118 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 22:23:45.92 ID:QcBHy5svo
>>115
おいおい、マジかよ
【返事を聞くや否や、うんざりしたように首を振る】
【砂浜から出て森林の中へと入る】
【更にしばらく進んで街からだいぶ離れたところで立ち止まり、少女を地面にゆっくりと降ろす】
【ここなら誰も来ないとふんだのだろう】
ふー
動ける? 自分で飲める?
【とん、と少女の前に水の入った水筒を置き、自分は少女の隣に腰掛けた】
【水は普通の飲み水でおかしな雰囲気もしなければ変な味もしない】
119 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(愛知県)
[sage]:2011/08/15(月) 22:25:18.64 ID:10Ru3dW+o
>>110
【──、沼の底から這い上がって来たのは “竜” だ】
「……」
【正確には、 “龍の骨” ……物言わぬ “龍の骸” はその長い首だけを沼から出し】
【まるで睨みつけるように魔術師の男に顔を向ける────……だけだった……ッ!】
【魔族の男の狙いは、こうだった】
【1.魔術師の男が始めた何かに対する牽制。2.魔術師の男の気を逸らす】
【この“龍の骸”を直接活用する方法も勿論ある。だが、理由であって今現在はリスキーだったのでやらなかった】
【つまりは、とっさの判断で行った限りなく本物に近いブラフ。まさに “ 付 け 焼 き 刃 ” 】
【そして、……ッ】
はぁ……ん。クック……!クヒャーハハッハァアア!
案……外……、役に立つモンだろぉ……?
お前の言う、馬鹿の……“ 付 け 焼 き 刃 ”もなァぁあああアッ!
【魔族の男の声がする、それは先ほど、召還(?)を行った位置ではない……ッッ!!】
【魔族の男は、機敏な身体能力で飛び上がると、“龍の骸”の頭を踏み台に、一気に接近を図ってきたのだ!】
【魔族の男は、魔術師の男の斜め上空から、飛び降りてくると動時に強化し鋭く長くなった刃の様な右手の爪で切りかかってくるだろう】
120 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/15(月) 22:25:53.23 ID:PLA+d8hAO
>>112
【色が戻ると見ると、安堵の表情を浮かべるスライム】
【良く見ると、汗的な水滴がスライムの体を伝って落ちていくのが見えるだろう】
【スライム的に言えばキノコの傘自体は触れなければ問題は無い、問題は胞子だ、というのが見解だ】
【実際に様々な植物が生えた場所を進んだ事もあるスライムの持論は少々曲がっているようだ】
【とりあえず機嫌を治して貰えはしたものの、問題はその後】
【彼女に突きつけられた現実に】
そんな事は無いぞ
【キリッと自信満々に「自覚無し」と答えたのだった】
121 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/15(月) 22:26:41.05 ID:AJdeTGvAO
>>113
【林檎に似た形状をしながらも身は柔らかく、身体に溶け込んでいくようなその味】
【メロゥアップルと呼ばれるその果実は、食感こそ僅かに癖があるけれど、】
【その爽やかな甘さたるや、酒は勿論のことお菓子作りにも頻繁に利用される安価なものであった】
……私は、『ドッペルゲンガー』だから、天使じゃ、ない
【少々擦れた解答――けれど、『ドッペルゲンガー』】
【『キルヴェーラ』とはまた別の理由で、黒の嫌われ者である種族と、】
【何を憚る訳でもなくあっさりと公言した彼女は、ほんの少し瞳を持ち上げて】
【彼が笑っている事を確認すると、ほんの少しだけ唇を綻ばせてから】
【言葉に詰まりながらではあるが彼に対して「美味しいか」と、それでも僅かな不安を瞳に揺らしながら確認するだろう】
122 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/15(月) 22:32:10.28 ID:7S3HvaUSO
【白の大陸_辺境の地】
【澄み渡る印象の強い白にしては、酷く荒廃しきったその土地。古代を思わせる建造物は最早廃墟群と化しており】
【主に、白の中でも心良く思われてはいない輩が住まう土地――そう認識される場所だった。その廃墟群の一角に、蹲る影がある】
…慈愛など。矢張り似合わない
【青年、年の頃は20代後半だろうか――腰までの紫の髪に深いエメラルドの双眸、爪先には黒のマニキュアが施され】
【190に届きそうな長躯に、首元を灰色のファーで覆った黒いベルベット地のローブを纏っている】
【背には8つの細身の翼。高位の天使である事を示す其れは本来白色であるはずだが、彼の翼は煤けたように黒く穢れてしまっている――】
【種族は堕天使。同じ白でありながらも疎まれ、持って生まれた清らかさの為に黒にも馴染めない――そんな、哀れな種。】
【天使のままでいたのなら、こんな場所に落ちぶれなどしなかっただろうに。こうして堕ちるに至った理由とは――?】
【その謎にも、呟いた言葉にも糸口は見つからない】
【青年はただ古びた建物の影に三角座りで蹲って、黒く染まった爪先の手入れに細かく気を遣っていた】
123 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 22:34:39.96 ID:Uwp05i3Yo
>>116
いやぁ、元気だけが取り柄ッスからね俺!
いつもいつでも勇猛邁進!前を見て歩いて行くッス!
【少女の偉そうな態度にも気を悪くした様子はなく】
【元気いっぱいに、大きくよく響く声でキャンキャンと返事をした】
【少年の嗅覚は、ウサギに近しい種族であることを察してはいたが】
【細部まで察することが出来るほど正確ではなく、今はただの兎の獣人として認識している】
【そこがまた、警戒心を薄める理由ともなっているのだろうが】
う~ん……それはッスね
ほら、こんなご時世じゃないッスか?
今この瞬間も、何処かで争いが起こって苦しんでる人がいるッス。
だから、大陸の皆を守れるだけの力が欲しいんスよ!
まだまだ全然未熟だし、そんな勇者みたいな実力には程遠いんスけどね!
でも、大きなことは出来なくても俺の出来る範囲のことはしたい!だから、こうやって身体を鍛えてるんスよ!
【ブンブン、と腕で空中にパンチを打つ仕草を見せながら】
【真っ直ぐな視線と、熱意に満ちた声でそう応えた】
【青臭く、若々しい。単純明快だがそれ故に嘘がなく前向きな目標であった】
それで、貴方は――えっと……あ!まだ名乗ってなかったッスね!
俺はガルル・ル・ルルガって言うンスよ!
嫌じゃなかったら貴方の名前も教えてもらえると嬉しいな~って思うんスけど、どうスか?
【ガルルは尻尾をパタパタを振り、人懐っこそうな声で彼女に名を尋ねた】
124 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/15(月) 22:35:56.94 ID:wvk8gp2f0
>>114
……、別に、恵まれた生物だと思って見てないわよ、私はね
さっきから話を聞いてると、どうも引っかかるのよね
ギガースである事の劣等感を隠しきれて無いと言うか――
【どこか小さく出た態度、天空への憧れ、届かぬ小さな雲】
【永遠が無いならせめて明日が欲しいと願う少女は、何かを感じた様で】
【譲歩と疑念。より深い領域へ落とし込む為に、両方を言葉に乗せた】
【口ぶりは、『目に見えて』心配気なものに――変えて】
あー、二つのものが一体になるって事は、相当なエネルギーを使うのよ
或る意味では――片方が片方を飲み込んでしまう方が、楽な位にね
感謝なんて……、ふん、気持ち悪いわね
大きい癖に欲が小さいからそうなるんじゃない、あんた?
体が重いと、頭まで重くなってくみたい――
【そして、羨望の眼が向かっている事は少女にも分かった】
【相手の思考を誘っているのが、自分の言葉だと言う自覚も有って】
【素っ気無く接しつつも、寸刻悪戯気な笑みを浮かべる】
ええ、確かに自然は共有財産かも知れないわね
でもそれを言えば街だってそうよ、でも街には支配者が居る
この森は――どうも、纏まりってやつが無いわ
自然の調和なんてとんでもない、あれは混沌の言い訳に過ぎないっての……
……例えば、あんたが一念発起して森の王様にでもなれば。
もう、あんたの行動を見咎める者も居なくなるかも知れないわよ?
っと………失敬?
前まで赤に居たものでさ、考え方が近づいてるかも知れない
【一人の巨人の言動に、総ての巨人の心を見れる筈も無いが】
【これほどの生物が蛮力を振るえば、それは集団によって排斥される訳で】
【逆に。集団に参加する巨人なら――こういう温和さが有ると、予想はできる】
【なら逆に、野心で「集団と集団を戦わせる巨人」が生まれれば?】
【旅人と言う隠れ蓑をまだ剥がされずに済んでいる少女は】
【黒い濁りと交わった好奇心を、密かに温めていたのかも知れなかった】
【軽く首を曲げて謝る仕種を見せつつ、暗に「赤」のあり方を吹き込んで】
【相手が更に興味を抱いて呉れれば――万々歳、なのだが】
125 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 22:36:04.24 ID:zmj8PINDO
>>120
……、……
【そんな相手の表情や様子を見て、何か思うところでもあったのだろうか】
【ぷくりと頬は膨らませたままスライムを見下ろしてぱちくりと瞬きをして】
【──すぅ、と。傘の中心の色が、また変わった】
【今度は先程とは違う黄色。しかし未だ、胞子は出されていない】
【嫌がらせか、悪戯のつもりか】
【膨れた頬に浮かぶ少しばかりの笑みで、彼女が攻撃する意志がないことが分かるかもしれなかった】
あのね、現実は見たほうがいいよ
目が悪くても、目がなくても、頭悪くてもそれは見れなきゃ困ると思う
【自信満々な彼(?)に対し、相手を怒らせるかもしれない言葉をズバズバと吐くドリアード】
【割と遠慮しない性格なのかもしれない】
126 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 22:36:39.14 ID:oSrVE9oO0
>>117
…………
【聞こえたその腹の音で、どれだけ腹が減ってるか容易に想像できる】
【しかし、降りてきた相手を見つけられずにきょろきよろ、と視線をさ迷わせ】
【ようやく見つけた、と思ったら影に隠れて姿が確認できない、ときた】
緑でござる! 腹が減ってるなら恵んでやらぬこともない!
【相手の確認で、もしかしたら腹をすかせたこいつは赤の者かも知れないという懸念が生まれるが】
【腹を空かせているなら危害は加えてこないだろうと考える】
【とりあえず降りてくれ、そう最後に付け足した】
127 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 22:37:59.49 ID:+dn8qMgDO
>>119
【目の前に上がってきたのは、竜の骸。なんてことない、見慣れた物だ】
【問題は、それを呼び出したのがあの頭が悪そうな男だと言う事】
(…まさか、奴も死霊遣い…?)
【そんな考えが魔術師の脳裏を過ぎるが、こんな同族がいてたまるか、とすぐに掻き消す】
【それよりも、今は奴を排除するのが優先だ】
…成る程、気を引くか
だが…嘗めるな!
【竜の骸に注目していた為、男がかかってくるのは見えた】
【魔術師は杖を前に突き出すと、杖の前に魔翌力で障壁を発生させる】
【実質戦士が使うような鉄の盾と何等変わらない、簡易な盾だが、ただの飛び掛かりならこれで十分だ、と】
128 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/15(月) 22:38:54.18 ID:1SbXaUzso
>>118
何か可笑しい事………言いました?
【怪訝そうな表情半分、怯えを含んだ表情半分】
【遠慮がちに、ちらちらとそちらを伺っている】
【不味いことを言ったのではないかと危惧しているようだ】
……はい…
………。
【隣に腰掛けると、少しだけ距離を開けるようにずれた】
【やはり、まだむき出しではないものの、警戒心はあるようだ】
【しかしその視線の先は、水筒に釘付けである】
129 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/15(月) 22:38:59.89 ID:R9XsLTMUo
>>121
【――口の中を潤して行く果実に、手が止まらない】
【暫らく…、…と言っても、十数秒。無言で咀嚼し続けて】
…、…あぁ、美味いよ。
本当に美味い。――甘い物喰ったの、久し振りだし。
それに、不味いなんて言ったら罰が当たる――。
【「あ、本当に美味いんだよ?」――、そう、付け加えたのは、彼女の性格を若干理解した為か】
【……冗談や喩えが、本気に取られそうだったからだ】
――、『ドッペルゲンガー』、か。
『ウチの種族』と同じ様に、嫌われ者って聞いたけど……。
――俺の論破した迷信リスト、No.39にリストアップしておこう。
……、少なくとも、君は良い人だし。
【僅かに此方を向いて貰った事が、何となく嬉しかったのだろう――】
【面白くも無い軽口を叩きながら、僅かにすれた眼鏡を上げた】
130 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 22:44:27.74 ID:QcBHy5svo
>>128
とりあえず、それ飲んでいいよ
【距離を開けられても詰めるようなことはしなかった】
【視線の先に気付くと、水筒を指差して飲んでもいいと許可を出す】
【もし飲み始めたなら飲み終わったあたりで、飲まないのであれば少し時間をあけてからまた口を開く】
で、君は誰なんだ?
黒の種族か?
【その質問は少女の正体についてだった】
131 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/08/15(月) 22:44:31.75 ID:dlPncNJ0o
―――――……………。
【月明かりの下、木々の囀りと梟の鳴き声を子守唄に樹の幹で獅子は眠る】
【ウォービーストと呼ばれる獣人の中でも一際目立つ、金色の鬣と紅褐色の肌の巨躯】
【獅子の頭部は安らかに、それこそ死んだように静かなものであった――――】
【彼の紺色の布服は微かに赤黒く濡れていて―――それが血液であることは予想するに容易だ】
【一時の休息。仮眠に入った彼を護るように様々な動物達が取り囲んでいた】
【一度、敵意や殺気を持つものが現れたなら動物達は彼に危険を教えるだろう】
【それ以外の者ならば、戦いの傷を癒す為に彼を暫くは寝かせたままにするのだろうか】
………む、ぅ……。
【大きく息を吐いて胸を上下させる。何か夢でも見ているのか、彼は少し眉間に皺を寄せる】
【彼の右手に装着された”大地の籠手”が静かに、それでいて確かに緑黄色に輝いていた】
132 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/15(月) 22:46:44.65 ID:PLA+d8hAO
>>125
【安堵して目を伏せ、視線を上げた先には頬を膨らませているドリアードがいる筈だった】
【しかし現実は違った。視線を上げると再び胞子を出そうとする彼女がいるではないか】
【今度は「勘弁してくれ」と言わんばかりの表情になり、引くことはしなかった】
【一時の玩具となって喜んで貰えるなら甘んじて、という戦士としてあるまじき思考を巡らせているらしい】
【どうやら彼女の考えを読めてないらしい】
【だが言葉は流石に読めない訳もなく】
ちゃんと現実見ているつもりだ
あと多少は言葉を考えろ。どんな事が起きても知らんぞ
【多少叱りを込めた言葉を返した】
【性格は言葉を選ばない理由にもならないから。という持論があるのだろう】
133 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 22:47:24.86 ID:+5D87QYXo
>>123
ほぅ、自分の長所をしっかり認識するのはいい事だ。
君はそのまま、突き進むのがいいかもしれないな。
【不思議なことに、その気取った言葉遣いとは裏腹、語調はとても穏やかであり】
【そして会話が続けば続くほど、声のニュアンスから余所余所しさが取れてゆく】
【ひょっとして、いつまでも演技が出来るほど器用な性分ではないのかもしれない】
【元気な犬の如き振る舞いにも、気を悪くするどころか、細まった尻尾の先端を振り子のように揺らし上機嫌を示した】
【尋ねた結果、返ってきた言葉】
【なるほど、最初の言葉通りまっすぐで、なおかつ予想通り】
【一生懸命という言葉がよく似合う、好青年といえよう】
【腕を組みしっかりと話を聞いていた少女は、聞き届けて深く頷いた】
……なるほど、いい答えだ。
君のような戦士は、きっと世界の何処でも必要とされる。
自己鍛錬に余念がなく、意欲も高い。その目標が消えぬ限り突き進めば、結果はおのずとついてくるだろう。
…しかし、それでもやはり対人の訓練や実戦に勝るものはあるまい。
その経験は、どうかな?
【一応は認めたが、しかしとりあえず、実績を尋ねる】
【想うところがあるのか、若者を見つめる表情は、徐々に真剣度合いを深めていく】
失礼した、私から名乗るべきだったかもしれないな。
私はスフィア=ハルベルト、騎士見習いの傭兵だ。
よろしく、ガルル・ル・ルンガ。
【非礼をナチュラルにわびてから、一切の不快感を見せず名乗る少女、スフィア】
【それから友好の証のつもりか、右手を差し出し握手を求めるだろう。騎士見習いという称号に習うかのごとく、さわやかに】
【なお、その名前は時折、小さくだが風の噂に乗ることがある】
【『騎士』を名乗り、若干性格に問題はあるが『防衛』には定評のある傭兵である、と】
【…田舎の風聞に過ぎないのだが、ひょっとしたら】
134 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/15(月) 22:48:22.45 ID:AJdeTGvAO
>>129
……そっか。もう一個くらい、恵んでやる
【何故か一瞬だけ上から目線の言葉が飛び跳ねた】
【ただ、先程と同じようにして彼へと紙袋を差し出す姿に偉そうな素振りはなく】
【「久しぶり」との発言が、そういった行動に繋がったのだろう。ほらほら早く食べろと言わんばかりの態度だった】
……『ドッペルゲンガー』って、嫌われ者なのか。……ふぅん
なぁ。……『お前の種族』は、なんて言うんだ?
【その後、彼の言葉に反復されたのは、まるで自分のことを何も知らないような印象を与える内容】
【けれど気落ちする訳でもなく、次に問い掛けられたのは彼の事に対する初歩的で当たり前なもので】
【相手の瞳というよりは眼鏡をガン見する視線は真っ直ぐ、彼をからかったり皮肉を言っている様子がないのは分かるだろう】
135 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/15(月) 22:50:44.71 ID:fieduH8co
>>124
―――劣等感。
ふむ、確かに空は飛べず、物は作れず。出来るのはこの巨腕を振るい、森を守護するのみ。
だが、守護の任にこそ、我が意義は有る、この森の安寧を守ることが、我が本望なのだ。
故に、劣等感を感じることはない、羨望を覚えることはあるが。
【他者に羨望を向けることはあっても、己の見を疎ましく思う事は、決して無い】
【深い瞳の光を、きらり、と煌めかせて、双眸を細めてまた月を見上げる】
【悠然と悠久を生きる種族、ジャイアント。長き命を過ごす以上、悩みの一つや二つ、有って当然だ】
――其れでも、戦いは好まぬ。
この世界全体のエネルギー、力で見れば、不可能なことはないだろう。
だが、そもそも纏まらぬ。思想がぶつかる。其れが何よりもの問題であるだろう、嘆かわしい。
欲しい物は、多く無い。
日々の食に困らず、この森で穏やかに朽ちていければ、それが一番だ。
【相手がこちらの思考を導き、誘うが、しかしながらそうそうと揺らぎはしない】
【戦いを好まず、変化を嫌い、平和という停滞に身を置きたがる、それがこの巨人の本質だ】
―――纏まりが無いというのが、この森の纏まりである。
自然は調和をせず、動いていても全体の姿は変わらない。
草が減れば、草を食む者は減り、其れを食すものが減り、また草が増え、食む者は増える。
動き混沌とする様の中にも、一つの流れというものはある、街に支配は必要だが、森に支配は必要無い。
我ら全てが、この森の秩序であり、この森の――――王なのだから。
だからこそ、王という称号に意味は無い。
我等全てが秩序の担い手であり、支配者たる王なのだ。
【王は一人ではない、皆が動く、それがこの森の秩序と成る】
【ならば、既に皆が王であり、態々王を名乗る必要はないと思った】
【己は生涯森を守り続ければ、それで十分に幸せであると、しかし、外への興味も抱いてしまう】
‥‥‥‥外、出た事が無いが。
‥‥青ならば、行っても問題はないか。
【などと、呟くのであった】
【朱に交われば赤くなる。緑の大岩に、赤の色が含まれた瞬間であった】
【しかし、野心はなく。ただ、外に対する興味を抱いただけでもあり、相手にとっては少々つまらないだろうか】
136 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(愛知県)
[sage]:2011/08/15(月) 22:52:38.43 ID:10Ru3dW+o
>>127
グっ……糞が、やりやがる……。
【ガリガリガリガリ……ッ。とまるで猫が壁を引っ掻く様な音と共に、魔族の跳びかかりひっかき攻撃は防がれる】
【さらに、強化した爪が砕け散る──紫色のソレは、おそらく“魔族の血”で生成された物だったのだろう……】
あ──……あれだ、お前の言った通り……馬鹿だったのかもなぁ……オレは……。
【よく見れば右手からタラタラと紫色の液体がたれ落ちている】
【故意に自分を傷つけ、さらにソレを使って爪を強化した事から、“血”の能力を持っている事は確かだろう】
だって、なぁ……さっきまで、あれだけムカツイてた手前サマの面も……。
【右手から垂れる血は、ギュルギュルと渦を巻くように魔族の頭に向かっていく】
【さらに、ミシ、ミシを音を立て、破れる“ジェスターハット”その中には、まるで山羊のような角が収まっていた】
【渦巻く“血”はその山羊のような角をコーティングしていき、太く、硬化し、凶暴な物に仕立て上げていき──】
この距離だと、自分と可愛く見えちまうもんだからなぁ……ッッ!!
【ぶぉん!と、魔族は強化した太く硬い“角”を思い切り振り下ろしながら 突 進 してくる……!】
【先ほど魔翌力によって創りだされた障壁をケチらさんと、さらに上手く行けば魔術師もなぎ倒そうとしている】
【アレほどの大口を叩いただけあって、おそらく魔術師はそれなりの力を持っていると踏んでいた】
【だが、魔族は接近した状態ならこっちが上だと予測しているのだ】
137 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/15(月) 22:56:59.16 ID:1SbXaUzso
>>130
………。
【警戒からか、なかなか水筒へと手を伸ばそうとしない】
【視線を泳がせたり色々と落ち着きが無くなり、】
【遂には我慢できなかったのか水筒を掴んだ】
【相当喉が乾いていたようで、ごきゅごきゅと喉を鳴らす】
……名前は、アルト
種族は、シュトラウト…
………お水、ありがとう
【水筒にいっぱいだった水はものの数十秒で空になった】
【口を手で拭って、再び喋り始める】
【シュトラウトという種族は、青の大陸に生息するドラゴンの一種だ】
【中立である大陸の生物がこんな目に遭っているのは、どう見ても異常なことである】
138 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 22:58:56.04 ID:7S3HvaUSO
>>122
取り消します
139 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 23:00:19.27 ID:Uwp05i3Yo
>>133
そ、そッスかね?
いや~、その、俺面と向き合って褒められた事ってあんまりなくて
ちょ、ちょっと照れちゃうッスね!ははは!
【己の応えに対する彼女の評価に】
【顔を少し赤くさせながら(毛皮の下なので非常に判りづらいが)】
【頬をポリポリと掻いて照れを誤魔化すように元気に笑うが】
う、う~~ん……経験の方はと聞かれると辛いッスね……。
魚とか猪とかなら経験豊富ッスけど、俺だって狩りと戦争の違いくらいは判ってるつもりッス
だから、その質問の答えは……殆ど無かったり、ッスね
【次の質問に、耳を垂らして尻尾をしゅーんとさせながらそう応えた】
【未熟という言葉にも偽りは無いようで】
【実戦経験や、本格的な訓練は殆どしていないように見受けられた】
騎士のスフィアさんッスね!あ、いやいや、気にすること無いッスよ!
俺だって名乗るのさっきまで忘れてたんスから、おあいこッスよ!
【ガルルは、スフィアの握手に応じる為に右の鉄甲を素早く外し】
【モフモフな犬の毛皮に、人間の少し近い形状の手でスフィアの手をぎゅっと握りしめた】
【どうやら反応から見るに、スフィアの名前を知っていないようであった】
それで、スフィアさんはこんな所で何してるんスか?
俺みたいに修行してる風でも無かったし、散歩するにはちょっと街から離れてるッスしね
【握手した手を数秒で離すと、ガルルはそう訊いた】
【恐らくは先ほど名乗る前に聞こうと考えていた事だったのだろう】
【目をパチクリとさせ、尻尾をゆったりと振りながらスフィアの顔を見て返事を待っている】
140 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/15(月) 23:00:56.22 ID:R9XsLTMUo
>>134
おぉ、ありがたや、ありがたや。
感謝致しますお嬢様――、と云う訳で、遠慮なく恵まれます。
【――軸まで一個目を食べると、おどけた様子で拝む真似】
【言われるがままに二個目を手に取ると、しゃり、と一口】
(……、お、眼鏡にレベルアップ。)
【何となく――、眼鏡をもう片方の手で外してみつつ、質問には少し考える表情】
【「白黒」と化した世界の中、モノクロの彼女に視線を下げて】
俺の種族は、黒の大陸の『キルヴェーラ』。
俺じゃない誰かが言ってた話によると、“残忍”、“狡猾”、“好戦的”。
目印は「顔の痣」で――、まぁ、好かれる道理は無いよな。
……加えて不便なのが、『特殊な水晶体』を通さないと、世界が白黒にしか見えない。
【其処まで言うと、パンパン、と――指で器用に、眼鏡を弾いて見せる】
【……、なるほど、水晶体というだけ有って、『綺麗』と言えるレンズだ】
141 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 23:02:34.76 ID:zmj8PINDO
>>132
【表情の変わったスライムを見て、頬を膨らませるのをやめた後】
【にまりとした悪戯っぽい笑顔を明確に浮かべ】
【すぅ、と。浮かんだ黄色は直ぐに赤色へと溶け込んでいった】
【当然といえば当然だが、胞子の出し入れは制御できるらしく】
【更には胞子の種類を変えるだなんて芸当も出来るようだった】
【しかし、叱責するかのような相手の言葉へは再度頬を膨らませ】
【ぷいっとそっぽを向いてから、足元に転がりっぱなしのハニー・ナッツを持ち上げ】
知らないもんっ
あなたがドジなのは変わらないんだし
【──まるで拗ねたかのように、そう言った】
【その態度はまるで、親に叱られ慣れていない子供】
【良く言えば自由奔放に、悪く言えばわがままに育ったかのような少女であった】
【そして彼女はスライムに背を向けると、木の実を抱えて森の奥へと歩きだすだろう】
【何か告げることがあるならば、最後の機会だろうか】
142 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 23:02:53.49 ID:QcBHy5svo
>>137
シュトラウト?
シュトラウトが何故あんな目に? こんなところで何を?
【種族の名前を聞くと、青年は眉をひそめた】
【緑の種族は戦争から黒の種族を毛嫌いしている。これは周知の事実だ】
【しかし青の種族まで嫌悪する理由はない。それが彼が最初に思ったこと】
【そのためすぐに質問を続けた】
143 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/15(月) 23:09:02.02 ID:v4QrrQKV0
>>126
【返答にすぐさま鳥は応じる 枝から跳躍し、その姿を見せた】
【鷹の頭を象った被り物をして、鼻や口元は見えるが、目元は影が落ちていて見えない】
【二十の女の外見、長い茶髪にポンチョを着て、背中から茶色の両翼を生やしている】
【疲労していた様子で、着地は転びかけていた】
「…。ありがとう」
【鳥の女は彼に歩み寄ろうとするだろう。介入が無ければ、彼の】
【頬を緩め、礼を告げる 影に隠れた視線を、彼の眼に向けた】
「…けど、本当に良えの?」
「…兄ちゃんが獲った魚。…通りすがった、自分が食うのは」
【似非の訛りが混じった言葉と共に、鳥人は問い掛ける】
【彼が獲った食事。腹の音を鳴らしただけの、何もしていない女が喰らうのは失礼だと感じていた】
//すみません、はやとちりした描写を書きました
//白所属のキャラです ドラゴニートさんの種族から、こちらが勝手に敵対大陸の方かと思ってしまい…すみませんでした…
144 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 23:09:20.33 ID:+dn8qMgDO
>>136
(こいつ…っ!)
【一撃目は防いだ、こればかりだと良かったのだが、そう簡単にはいかないようで】
【男のジェスターハットに隠れていた角が見えると、戦慄するとまではいかないにしろ、警戒の色を強める】
(…くそ…あれはまだ来ないのか…!)
【チラリと視線を周囲に泳がせるが、そこに求める物の姿も影も見えない。まだ暫くは、この身一つで戦わなければいけないようだ】
【そうこうしている間に、男が強化した角を向けてこちらに突進してくる。今更障壁を強化する暇も無い】
【身体能力が高かったならば、咄嗟に回避行動にも移れただろうが、それすらも出来ない程、魔術師は身体能力が低い】
…くそっ
【障壁を張ったまま、咄嗟にするのは召喚の魔術。体中に彫った魔法陣からアンデッドの一部を一気に召喚する】
【一部はローブの隙間から、またはローブを突き破り、魔術師の体から長い腕や先端に鎌が付いた虫の一部の様な器官が計六本伸びて、突進の勢いを[
ピーーー
]かあわよくば迎え撃たんとする】
【それが叶わず、突進の勢いが消えなければ、哀れにも障壁は硝子の様に砕け、魔術師はその細身に重い一撃を受ける事になる】
145 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/15(月) 23:10:53.46 ID:AJdeTGvAO
>>140
【戯けた調子の彼に対し、明確な反応はない。それでも少しだけ緩んだ口許が、】
【雰囲気を暖めることに長けたようなその語り口に、だいぶ警戒を失っているようでもあった】
【元々、種族だとか戦争だとかを介さないただの人見知りだ。少し打ち解けてしまえば、あとは簡単なものでもある】
【眼鏡を外され、けれど気になるのか瞳で一瞬だけ追い掛けるものの】
【彼が口を開けば凍てついた蒼は吸い寄せられるようにそちら側へと向かう】
【髪と瞳以外は殆ど彩を持たないような格好をした彼女ではあったが、】
【まさか彼の視界がモノトーンになっているとは考える訳もなかった】
でも……お前は、違う……気が、する
痣は、顔にしか出来ないのか。じゃあ、それが? ……白黒って、と……これも、黒くなるのか?
【むぅ、と僅かに拗ねたような反応を見せる。上手くは言えないが、否定したいらしかった】
【それから刀と紙袋を抱きつつ、次の質問。瞳は彼の痣へと移り、じっとそれを眺めていたが】
【やはり想像出来ない色彩の世界に、自分の髪の毛を摘めば問い掛けるだろう。愉快なくらい真っ赤な頭をしているのだが】
146 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/15(月) 23:12:25.04 ID:1SbXaUzso
>>142
…………。
────逃げてきた
【更に追求されると、困ったように眉を顰めた】
【溜まっていたものを吐き出すようにふぅ、と一息ついてから】
【恐る恐る、すごく部分的な経緯を喋る】
【だがその五音以上には語ろうとせずに、口を閉ざした】
………。
【そのまま俯いて、目も合わせようとしない】
【多分、拷問にでもかけない限り喋りそうには無さそうだ】
147 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/15(月) 23:14:11.79 ID:PLA+d8hAO
>>141
【その表情にスライムはこの先起こる事を大体想像し、身構えていた】
【が、その時は何時までも来ず、彼女の傘の色が戻ったのを見ると拍子抜けた様な状態になる】
【何か確実に来る、と思い込んでいた分、落差も激しいらしい】
【今思えば一度放てば垂れ流しの胞子なんてのもおかしい話である】
【ともかく、命拾いしたようだ】
おいっ、だから違うと言うて……まあ良いか
【その態度に深く言及しようとするが、止める】
【その様子は、非常に偉そうな態度だが「仕方ないな」と言った感じだ】
【だが最後に、敵でない時にまた会えたらと思い】
リデル。私の名前だが……君の名を聞きたい
【立ち去る背中に、そう呼び掛けてみた】
148 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 23:16:33.10 ID:QcBHy5svo
>>146
うーん、まいったな
話してもらえれば、協力のしようもあるんだがなぁ
【困ったように両腕を組んで言葉を漏らす】
【うーん、うーん、としばらく唸ったあと、腕を下ろして少女に視線を向ける】
名前、こっちは言ってなかったっけな
俺はヴィルヘルム・ハーバート。長いからウィルって呼んでくれ
【話にクッションを挟むべく、思いだしたように名前を名乗り、微笑みながら右手を差し出す】
【勿論これは握手のためだ】
149 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 23:18:21.79 ID:+5D87QYXo
>>139
君は面白いな、反応がとても素直だ。
普通は謙遜したりするものだが…それも君の持ち味、なのだろう。
【照れる若者をほほえましく見つめながら、いいと想った部分は素直にいいと褒める】
【それはスフィアと名乗る彼女の眼で、相手を見ていて想ったことを口に出しただけ】
【口調や振る舞いは少しばかり芝居がかった一面があるが、他者を見る目は常に公平で素直であったそうな】
いや、そう落ち込む必要は無いよ。誰しも最初は経験ゼロから始めるものさ。
未熟は停滞のいいわけにはならないが、成長の理由には出来る。
愚か者は、ここで虚勢で誤魔化そうとする。それが無いだけ随分ましさ。
………そう、だな。
【彼の様子を見て、少しばかり窘めた】
【自覚しているならよし、その落胆や羞恥は、自己の欠点をしっかり見定めているのだからと認めて】
【むしろ告白した潔さをしっかりと指摘し、励ました】
【少しばかり、思索の色を紅玉に秘めながら、ふと帽子の位置を直す】
【額を覆い隠すように、視線を僅かさえぎるように】
…そうだな、では、お言葉に甘えてお相子としよう。
過度の謙遜は嫌味になるからな、感謝する。
【握り締めた犬の手は、その毛皮越しに秘めた情熱が伝わってくるようだったが、まだ柔らかいと思った】
【スフィアの手は、体温は彼に負けないほど高めで肉付きはいいのだが】
【毛皮と薄い肉の向こう、骨格はスマートでありながら皮も意外とがっしりしていて】
【喩えるなら、子供と大人の狭間を行く戦士の手、に近い】
ぎっくぅんっっ!?
……いや、その、ほら、巡回だよ巡回。
最近治安も悪いし、この前だってプランツビーストの里が黒の尖兵に襲われていたので、警護を強化しているのだ。
しかし今日は何事も無かったし、首都に帰る前に修行に都合のいい場所はないかなーと、探っていたのだよ。
はは、は、はは………。
【―――――毛皮の下で冷や汗を垂れ流し、露骨に虚を疲れて慌てたようなスフィア】
【虚飾の仮面に皹が入り、まくし立てるような早口で自分がしていた事を説明した。綺麗な目があらぬ場所を泳ぐ】
【このままじゃまずいと思ったのか、「あ」、と何かを思いついたようにガルルへと向き直り】
―――――そ、そうだ。そこで提案なのだが、どうだろう?
私と一つ、模擬戦でも。これで一つ経験が詰める、経験ゼロから脱却する一歩目になるかもしれない。
……私もまだまだ修行中の身なので、どれほど応えられるかわからないが……どうだろう?
【少しばかり動揺が透けたが、後半はもう真面目で】
【やはり自己鍛錬の後は、実際に型を学び経験をつむのが一番なのだと、スフィアは言った】
【少年よりは経験を積んでいると思しきスフィアも、ここで何かを得たいと思っているのかもしれなかった】
【その貪欲さ≒勤勉さは、目の前の少年にも引けを取るまい】
150 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 23:21:39.74 ID:dlPncNJ0o
/
>>131
まだ募集中ですー
151 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/15(月) 23:23:37.45 ID:wvk8gp2f0
>>135
いつまでも、いつまでも、いつまでも――変わらない
赤はマシンナリー兵器を生み出し、青と白は傍目に意味不明な技術力を増してく
黒の連中は……悪趣味な人形のバージョンアップに、余念が無いのに
どうも緑ってのは、良くも悪くも変わらない――ようね
(全てが森の王ならば、全てが暴君になる虞れもある)
(いや、これは言わないべきね――どうするか)
【感触は悪くないが、今ひとつ揮わない】
【数百年の時が培った不動ぶりに奇妙な、然し否めぬ感動を覚えながらも】
【もう一押しだけしてみたいと言う気持ちが、言葉を選ばせた】
【結果。彼女には珍しい、口を噤む『間』と言うものが生まれ――】
……それでも、無責任な王様も少しは居るみたい
ひとりひとりが森を支えるなら、今あんたは青に出て良い訳?
私と違って――「大きい」あんたが、さぁ
逆に言えば、あんたが率先して森を平定しようとすれば
「黒」と「赤」に立ち向かう軍事力ってのは……大きくなる
或いは――多少放蕩したとしても、許されるかもね
痛みを伴わない改革はない、それは当然だけど
ただ戦って、追い散らされるのも――痛みだと思わないかしら?
(そう、緑の連中は……もっと、組織立ってくれた方が楽なのよ)
(どこを潰せば良いか、どこを押さえれば良いか、明確になる)
(幾らか強くなるにしても――今より、叩きやすい事は確実だし)
【そして少女は、己の眸に『期待』を練り込んだ】
【大きな存在。地形をも変える腕(かいな)が、世界を変える所を見たいと】
【まだ純粋さの影を留めた眼と声色を、彼の感覚に注ぎこもうとした】
私の名前は、アルテナ
あんたに可能性が有るとすれば、それを信じてみたいと思うわ
……ただの木偶の坊、ウドの大木なんて思いたくないもの
(もちろん、直ぐに平定なんて出来る訳がない)
(野心の概念が森に広がれば――「アリシアの策戦」にも、都合が良いわ)
【首を痛めそうなギリギリまで首を擡げ、巨人の眼を凝視する】
【言ノ葉が虚だとしても――秘められた狂奔的な熱意は、本物で】
【そして少女は、どう反応が返って来ようと】
【頃合いを見計らって、巨人に背を向けようとするだろう】
【ローブの弛みがときどき象る肢体は、存外に華奢であった】
【巨人の彼からすれば、余りに矮小な――】
さて……、旅人はどうにも落ちついてられないものでね
そろそろ此処ともお別れしよう、なんて――良いかしら?
152 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/15(月) 23:24:46.74 ID:R9XsLTMUo
>>145
【「そ」、と軽めに応え――、眼鏡の柄で、〝逆十字〟を示す】
【やっと眼を合わせてくれそうな彼女に、出自を示す様な黒の双眸を向け】
随分と気取った形なんだけどさ、――これでもまだ、目立たない方。
俺の妹なんて、〝薔薇十字〟だよ? …、…目立って仕方無い。
【其処まで話すと――、眼鏡を金髪の上に載せ】
【半分ほどと成った果実を一噛み。口の中を潤して】
……、いーや、黒じゃない。限り無く濃い灰色。
序でに言うと、君の瞳は薄めの灰色。偶に濃くなるけど。
……ジャケットとシャツはあんまり変わらないけど、シャツの方は眼に優しいね。
【――拗ねた様な彼女をからかう様な、そんな言葉】
【実際、彼女の髪は『真っ黒』には見えはないのだが…、…殆ど変わりは無い】
【……、最後に、「掛けてみて」と、眼鏡を彼女に差し出す】
【元々色が見えていれば、少しだけ周囲が明るく見える程度だが――、此れも、冗句の積もりか】
153 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 23:24:48.88 ID:zmj8PINDO
>>147
【このあたり一帯をスライムが探索していたのならば、ドリアードの住む村が周辺にないことを知っていることだろう】
【──叱られることに慣れていない、ドリアード】
【そのふたつを合わせれば、彼女が何故叱られ慣れていないかが分かるかもしれなかった】
【大きな木の実を持っているせいかゆっくりした歩みで進む彼女に、スライムの言葉が届く】
【彼女はそのまま、ぴたりと一度立ち止まり】
【ちらりと後ろを振り向き、茶色の視線をスライムへと投げ掛け】
──エルヴィ。森の民、ドリアードのエルヴィ
【苗字のない、短い名前。それを彼女はリデルに告げ】
【そうして、また森の奥へと視線を戻すと】
【よいしょよいしょと、大きな木の実を運んでいくのであった】
/お疲れさまでしたー!
154 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(愛知県)
[saga]:2011/08/15(月) 23:25:25.21 ID:10Ru3dW+o
>>144
──ッチ……!
【ギギギギ……ッ!と、角の進撃が止まる】
【魔術師の男と比較すれば魔族の身体能力は暴力的かもしれない、だが魔族にとって接近戦闘は“メインではないのだ”】
【虫の迎撃は完全に突進を防げた訳ではないが、それはある意味、危険。半端な威力で攻撃すれば逆に迎撃される恐れがある】
【それ故、一旦、攻撃を抑え、首を引く】
【あくまでこちらの中の人の予想だが、魔術師が遠距離系死霊使いなら、魔族は近接系死霊使い……!】
【状況のアドバンテージにより、接近戦で押しているが、その逆。遠距離戦なら逆パターンの同じ事が起きるだろう】
【魔族が引いた事で、近距離が中距離となる、さらにラッシュが止んだ事で魔術師に行動の余地ができてしまう】
【それは相手に反撃を許しかねない故、望ましい自体ではない】
(コイツ、……何かを狙ってやがるようだなぁ……)
【魔族の角は攻撃力以外にも、鋭敏なアンテナ、センサーのようなものだ。場の空気などを読む力がある】
…………ッ!
【ギュルギュルギュルと魔族の“血”が右腕に巻き付くように渦巻く……!強力な攻撃の予兆か……】
155 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 23:25:57.36 ID:ddzh6gUb0
>>143
うぉう……大丈夫でござるか?
【着地に失敗するあたり相当腹が減っているのだろう】
【それにどうやら、敵国の者でもなさそうだ。気遣いながら、安堵する】
大丈夫でござるよ
ワシ一人じゃこの量は食いきれん
残った魚は売るつもりでござった
【男がいるすぐ近くに、焚き火の煙が上がっている】
【豪快に丸焼きにして食うつもりだったのだろう】
【しかし、どうやら、相手が遠慮しているようにも見えたので、イーブンになるような条件を出した】
じゃが、わしら二人でも食いきれんじゃろ(どうだか分からぬが)
そんときは、主が村まで運ぶ手伝いをするでござる
【本当は、気にしなくてもいいのだが……】
//いえいえ、自分がちゃんとwikiに載せてなかったのがいけないんですし。こちらこそ申し訳ござらぬ
156 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 23:32:26.39 ID:Uwp05i3Yo
>>149
そうッスかね?……うん、そうッスね!スフィアさんのいう通りッス
俺が未熟なことは自分自身が一番よく判ってるッス!
だから、俺はこれからも精進して!きっと強い勇者になってみせるッスよ!
【スフィアの言葉に至極単純にテンションを取り戻し、瞳に燃える情熱を宿す】
【何ともお手軽で、扱いやすそうな性格であった】
おぉ~~!流石騎士様ッスね!格好いいッス!
俺の目標も皆を守れる強い戦士になる事ッスから
いつかはスフィアさんみたいに立派に人のお役に立てるようになりたいッス!
【疑う素振りも見せず、瞳をキラキラと輝かせてスフィアの言葉を受け止める】
【嘘をついた者に罪悪感すら感じさせるような純真無垢である】
――え?いいんスか!?
やったーッッ!!現役の戦士さんからご指導してもらえるなら、俺すっごい嬉しいッスよ!
返事は勿論はいッス!まだまだ至らぬところもありますけど、よろしくお願いしますッス!押忍!
【尻尾をぶんぶんぱたぱたと勢いよく横に振りながら】
【スフィアの申し出を心底嬉しそうに受け入れた】
【自身に足りないものはある程度理解しているのだろう。今は、自分に適切な指導してくれる「先生」が必要なのだと】
【純真に強さを求める若き獣人はスフィアの今後の様子を見るべく】
【犬の瞳でじっと、彼女の顔を見ていた】
157 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/15(月) 23:34:51.61 ID:q5TTZVvfo
【黒の大陸――昏い場所にて】
【―― 一つの生命が、その生涯の幕を閉じようとしていた】
【―― 一つの暗闇が、その生涯を見届けようとしていた】
【ここは黒の大陸でも比較的暗い場所。ねずみ返しのような崖が影を生み出し、視界を闇で覆う】
【一帯は瘴気が蔓延しており、耐性の無い者は踏み込むと生還することは難しい、そんな場所だった】
【まさしく今、崖の根元に伏し、瘴気にあてられ衰弱しきった少年がいた】
【どこからか迷い込んだのだろう。その身体は細く、黒の大陸のものではなさそうである】
【治癒魔法をかければ助かる見込みもありそうだが――持ってあと数分というところだろうか】
【それを眺めるのは、死神だった】
【見た目はあまり人間と変わらない。ぼろ切れのような漆黒の衣服を身に纏い、】
【袖から伸びた腕は長く、肌の色は血のように濃い赤と、黒が横縞模様を作っている】
【足はなく、常時魔法で浮翌遊しているようだ】
【背中に大きな黒鎌を背負った、少し変わってはいるが死神と呼ぶに相応しい風貌だった】
……命、とは、常に、儚い、もの
俺の、力、では、どうすることも、できない、……か
【長い黒衣の裾を靡かせて佇み、少年を見つめる視線は】
【どこまでも冷たく、どこまでも無感情――】
【やがておもむろに、背中の黒鎌へと手を伸ばす】
【柄を掴み――何をしようと言うのだろうか】
【もしもここを訪れる者がいるとするならば――】
【この二人の運命は、どのように変化するのだろう】
158 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/15(月) 23:35:28.09 ID:1SbXaUzso
>>148
………。
【下唇を血が滲みそうな程きゅっと噛んでいる】
【その表情は出会った時のように怯えていた】
【だが対象は男ではなく、もっと別の何かのようだ】
【とにかく、喋りそうには無かった】
…ウィル、わかった。
【こくっと、柔らかく頷いた】
【差し出された右手の意味を理解するのに時間がかったようで】
【数十秒してから納得したようにこっちも右手を差し出した】
159 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/15(月) 23:35:40.94 ID:PLA+d8hAO
>>153
【スライムは「こんなに遠くに来たことがない」と話した通り、彼はこの辺には詳しくはない】
【つまり探索する、となるとエルヴィに教えて貰った道を行くついで、という形になるだろう】
【そこでリデルはエルヴィがどう育ってきたかを垣間見る事に成るのだろう】
エルヴィ。エルヴィ、か
ではまた、だな
【別れは告げず、再開を祈って自分も森に踏み込んだ】
【話せば皆変わらん、と改めて思えたのか、足取りは軽かった】
【因みに、一目で敵意を向ける物達が巣食う森を行くはめには成る事をリデルはまだ知らない】
/お疲れさまでした!
160 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/15(月) 23:36:32.83 ID:AJdeTGvAO
>>152
妹……も、いる、のか。……凄いな
でも……それも、随分目立つと、思うが。……隠せない、のか?
【何が凄いのかは全く分からない。】
【分からないのだが――どうやら、彼女の感覚だとそれは凄いことらしかった】
【それから、問い掛けるのはそんな言葉。彼女の頭にはないが、化粧品などを頑張って使えば隠せるかもしれない気はする】
灰色……確かに、これは白いから、楽だな
えと、じゃあ……あれは、何色だ?空は?
【――そこから始まる、色合わせ】
【草は、地面は、空は、果実は……つらつらと問い掛けられる疑問は結構な数に及ぶかもしれないが、】
【ひとつ答える度に輝きを増す瞳は、存外女性の無表情染みた顔に彩りと幼さを添えて、妙な愛嬌を見せていた】
あ、えと……ありがとう
これ、持ってて
【眼鏡を差し出されれば、慌てたように刀を彼へ預けようとするだろう】
【果実>刀、らしい。武器を他人に渡すなど、普通ならば有り得ないのだが】
【はたからみれば鈍同然のそれに、あまり価値を見初めてはいないのかもしれなかった】
【――硝子越しの世界は、普段よりも鮮やかに錯覚する】
【少しばかり大きいだろう眼鏡を片手で支えながら、周囲を見渡していた彼女だが】
【最終的に彼の金髪を覗き、その下―――洞穴のようで光の滲む瞳を確かに見れば】
【「ここは、黒い。」そう言って、弱くもはにかんでみせた】
161 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 23:39:17.51 ID:QcBHy5svo
>>158
【差し出された右手を軽く掴むと、数秒間の握手をした】
さて、これからどうすっかなぁ
このままぼろぼろの君をほったらかし、ってのも後味が悪いしな
かといって、家があるわけでも頼れる先があるわけでもねーし……
【これからの行動をぼやき始め、うーんとまた唸りだした】
【エルフのようだがこのあたりに住んでいるわけではないようだ】
【助けたいが方法が見つからない。そんなところだろう】
162 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 23:39:43.40 ID:+dn8qMgDO
>>154
【何とか、止めた。いや、止まった】
【魔術師の体から伸びる腕達は消えて、魔術師も杖を降ろして障壁を消す。そして降ろした杖を地面に立てる】
…くっ……はぁ、はぁ………っ!
【魔術師は立てた杖に体重をかけて肩で息をする。素人目から見ても解る、それくらいに疲弊している】
【障壁を張るのは勿論、召喚にも体力を消費する彼の魔術は、自身の体力の無さも相まって余り長い間連続的に使えないのだ】
【疲弊すれば集中力も落ちる、障壁を張っても先程より弱くなるかもしれない】
【このままでは…と、魔術師が思いかけた時、それは来た】
【ズシン!と重い振動と、バキバキと言う、木々が折れる音】
【それはゆっくりだが、確実にこちらに近付いて来ており、やがてその頭が男にも見えるだろう】
…来たか…!
【それは、紛れも無く竜の頭、皮膚が肉が腐れ落ち骨が露出しているが、竜のそれと一目で解る】
【軽く10m程はあるであろう巨大な腐った竜が、ゆっくりだが広い歩幅で歩いて来る】
【体中が腐り、歩く度皮一枚で繋がった腹の中には液体がダプンと音を立て、腐った羽が、畏敬の念を抱かせる】
【魔術師は自らが作り出したそれを、『歩き続ける者』と呼んでいた】
/すみません、風呂に入って来ます
163 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/15(月) 23:40:07.02 ID:fieduH8co
>>151
―――変わらぬ訳では、当然無い。
ただ、赤にも青にも白にも黒にも‥‥、見えぬほど緩やかに我らは進む、それだけだ。
だが、遅々とするがゆえ、その歩みが止まることはない、大地とは動きづらいが揺らがぬゆえに。
【代わりはする、変化もある。その速度が、他の文明に比べて果てしなく緩やかなだけで】
【そしてその在り方は、遅くはあるが、確実なもので、歩みも止まることはないと言う】
【一代の命では無く、数百年を掛けて、変化をしていく。まさに、この世界全体の変化のように、緩やかに】
――この森の命は、それこそ無数。
私一人が死せども、土に還り私の代わりに誰かがこの森に生まれ出る。
故にこそ、命の価値も、存在の価値も等価、そこに大小の概念は無い。
‥‥‥‥森の平定は、したくない。
この、気ままに動き、自由を謳歌するこの森の姿が一番好きだから。
だからこそ、この森の流れが戦争に向く事も、本当なら望んでは居ないのだ。
―――ただ、来るというならば容赦はしない。
我らは〝森という一つの生き物〟だ、森に喧嘩を売るということは、〝全てを敵にまわす〟事。
全てが王たる、この森の力は――痛み如きでは崩れぬよ。
【最後の言葉だけは、周囲の空気を歪め震わせる程の圧力を持って放たれた】
【この巨魁の穏やかさの奥に渦巻く、守護者としての戦意が、感じられるだろう】
【この守護の灯火が、外に向くその時が。守る手が世界を崩す日と成るのだろう――――】
ザラドゥ。
我が名は、ザラドゥ、巨壊なる賢人と、呼ぶものも居る。
また、何時か。アルテナよ。
‥‥うむ、私もねぐらに帰る時だ。
水も汲んだ、そろそろ動かねばなら――――ッ
【直後、森のどこかで戦火の音が響き、圧力が吹き上がる】
【樽を腰に下げ、背の大剣、4mの大岩のそれを軽々と右手で引き抜くと】
―――さらば。
【どぉんっ!】【宙を舞って、森の茂みに飛び込んでいったのだった】
【ど ど ど ど ど ど ど ど ど】
【地響きは、森を揺らして。森を愛する巨人は、その暴力的な力を、振るいに、去っていった】
//乙でしたー!!
164 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/15(月) 23:46:48.19 ID:1SbXaUzso
>>161
…大丈夫
【ぼんやりと斜め前を見つめていたが突然すっくと立ち上がる】
【同時に足に巻かれた鎖が小さく金属音を立てた】
大丈夫。
私………行く所があるから
……ありがとう…
【一歩、そのまま前へ出るが、まだふらついていて】
【座った状態の男からでは余計に手足の傷がはっきり見えるかもしれない】
【勿論、行く所があるというのは真っ赤な嘘。鈍感な者でも気付く程分かりやすかった】
【男にこれ以上心配をかけまいとしているのか、また一歩、歩をすすめる】
165 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 23:48:17.95 ID:+5D87QYXo
>>156
勇者、か……茨の道だろうが頑張るといい。
…それから、多少は人の発言を疑うことも覚えるべきかもしれないぞ。
【わかりやすさは長所であり、急所である】
【だから誰しも秘密を持ち、隠す。スフィアもそうであるように】
【彼は、自分のような苦悩を見ることは無いだろうが…
【いずれ自分のそれが悪用されまいかと、少しばかり不安になるほど、犬の少年は純真であると感じた】
は、ははは……わ、私もまだまだだよ、うん。
それに私の真似をしても、君にあったやり方とは限らないわけだし…自分の道は自分で選ぶといい。
うん、頑張りたまえ少年。はっはっは……っ。
【―――――嘘をついたわけではない、概ね真実である】
【ただし別にここに来るつもりはまったく無くて、偶然で、たまたま迷い込んだということを告げてないだけで】
【……それだけで何故、こんなにも胸が苦しいのか、スフィアには理解しかねた】
【夜中の夜明けなど、あってはならない――――そんな感想を抱くほど、彼の笑顔はまぶしい】
【思わず眼を背けてしまうほどに】
承諾した。こちらこそよろしく頼む、ガルル。
それでは……、
【元気な返事を聞くと、突き刺した鉄塊を肩に担ぎ、いくらか間合いをあけた】
【それから右手一本で逆手に持ち替え、腰の後ろに下げるようにして塊をおろす。比較的楽な姿勢】
【巨大な尻尾の先端が僅かに浮いて、開いた左腕で帽子の位置を直したら】
【縁の輪郭で見切れた紅い眼が、まっすぐ少年を見据える】
【戦士の目、実際に戦地に赴き、そして潜り抜けてきたものの眼】
―――――さあ、何処からでも掛かってくるといい。
先に二回、攻撃を当てたほうの勝ちとしよう。防御できればカウントしない。
【慢心にも似ていたが、スフィアには裏付けがある】
【その本分は騎士―――――防衛、待ちの戦士。見るからにパワーファイターであろう少年に、呼吸で競り勝つ一瞬を見極める】
【自身の戦いと、彼の戦い。先手を取らせる駆け引きの時点で、それは始まっているのだと、告げないのもまた】
【自身が人に教えるに足るとは、思っていない証拠。自分の経験を盗み取らせようという、不器用な配慮だった】
166 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/15(月) 23:48:50.68 ID:wvk8gp2f0
>>163
【破壊する巨塊、峻険たる山脈 / それが、軽々と宙を舞う】
【何もかもが尋常を外れた魁偉なる怪異の往く先を、少しだけ目で追って】
【なにゆえか、重い溜息を森の清涼に混ぜ込んだ】
「……ふぇふぇふぇ、悪くなかったよぉ、アルテナ嬢」
ん……何よ、新しい人を小馬鹿にする方法を覚えた訳?
「いんや、今回は素直な賞賛/勝算さ――
確かにあんのでっかいお山さんは揺れてくれなかったけどねぇ
森の同族意識ってぇのは、やっぱり強い、使えるよぉ?
少し耳をお貸し、あっしに考えが――。」
……ああ、そうね…。
【茂みの中から飛び出した、鮫を思わせる流線型の『鎧』は】
【いつも、彼女の“相棒”として在るはずのものなのに】
【その言葉を受けて――二酸化炭素の沈没感は、尚更濃くなった様子だった――】
//お疲れ様でした!
167 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/15(月) 23:51:32.43 ID:R9XsLTMUo
>>160
…、…あぁ、凄いだろー。妹。
それから、『隠す』のは難しい――覆面でもしなきゃ、ね。
白粉塗っても、「染み出して」来る。 …、…正確な表現じゃ無いかも知れないけど。
【――何故か、少しだけ誇ってみせる】
【多分、シスコンか何かの人だろう。はにかむ様に、その後、笑って見せて】
【紡がれる言葉を辿ってみれば…、…「顔を見せつつ隠すのは難しい」、と】
【――、それから、色合わせ。】
【濃い鼠色、鴉の羽を漂白し切れなかった感じ、斑の灰色、黒と言えない事も無い】
【輝きを増す彼女の瞳に釣られて、何時の間にか夢中になって答えて行き――】
――、はい。お預かり致しますよ、お嬢様。
【――、色合わせの為に食べないで居た果実を、口中に放り込むと】
【咀嚼しつつ、刀を受け取って。地面に突きたてて汚れない様に、軽く力を篭める】
【――「本当?」と、笑みを浮かべ。自分には見えない其処を見る彼女に、問い掛けてみた】
168 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/15(月) 23:53:22.65 ID:v4QrrQKV0
>>155
「…せやけど」
【言葉を聞いてから、地や、焚き火の煙に視線を移す】
【戸惑っているのか、落ち着かない様子だ 俯き、被り物のくちばしを地に向ける】
【そして――条件を耳にし、小さく声を上げた】
【漏れた音に込められた物は、申し訳無い思いと暖かさ】
「…おおきに。…兄ちゃん」
【彼の心遣いが嬉しかった その条件を承諾する】
【いきなりテンションが上がったのか、沢山運ぶからな、と喧しく言葉を続ける】
「せや、――兄ちゃんは、何ていうん」
「自分はライド。姓はランスラン。よろしゅうな」
【流れるように、好きに呼んで欲しい旨を伝えるだろう】
【右手を差出し、握手を求める 挙動に不安を孕んでいたが、繋がりを求める物だった】
//いえ、確認を取らず、確定で書いてしまった自分が…
//すみません、ありがとうございます
169 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/15(月) 23:55:24.69 ID:AJdeTGvAO
>>167
/すいません、30分ちょっとくらい落ちます
/あれでしたら切ってもらっても構いません、申し訳ないです
170 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/15(月) 23:55:31.26 ID:QcBHy5svo
>>164
お、おい、行くってどこにだ?
【少女が歩き始めると、慌てた声をあげてそれにつられるように立ち上がる】
【恐らく地面に残ったコートを拾い上げて後を追う】
【しかしできることが思いつかないのか、しばらく黙ってついていくだけの状態が続くことになるだろう】
【また少ししたあとに声をかける】
せめて、その傷の手当てだけしていかないか?
そのまま歩くだけでも危険なんじゃないのか?
【思いついたのは応急処置。それぐらいならばできそうだ】
171 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/15(月) 23:58:41.76 ID:R9XsLTMUo
>>169
/はい、了解しました待っときますー。
/此方はお気になさらず、ごゆっくりどうぞ。
172 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/16(火) 00:00:38.28 ID:3t2sZRyIo
>>157
/こんな時間ですがまだ募集してます!
173 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(愛知県)
[saga]:2011/08/16(火) 00:05:48.02 ID:IPnIHZU+o
>>162
──クッ、タバ…ッ── r ……!?
【魔族は、疲弊する魔術師を刺し殺さんと、血を纏わせた右手を構えるが、──】
………………。
【“何か”を感じとったのか、魔族は不意に、立ち尽くしてしまった】
【── ナニカ ガ チカヅイテ クル】
【鋭敏なセンサーである、魔族の角が……戦いの流れが別のステージに移った事を読み取ったのだ】
キヒ……ヒ、ヒヒヒヒ……。ハ、ハ…… ハ ハ ハ ...。
【その笑いは、恐怖に怯える笑いか。或いは、狂喜に震える声なのか……】
【そして、大地を揺らし、満を持して登場する、その姿──眼前にそれを構えた時、男の瞳は】
【憧れの“英雄”や、──或いは待ちに待った“玩具”を前にした子供の様な輝きを見せる】
【しかし、それは他の大陸のものならいざ知らず。黒の大陸特有の──どす黒さを持ち合わせたものだが】
【ちらりと、後ろの“竜の骸”を見て】
(行けるか……?)
良いもんもってるじゃあねぇか……。面白ぇじゃねぇか……。
【そう言うと、再び男は飛び上がり、先程から首を伸ばしている“龍の骸”の頭に飛び乗ると】
オレは────……ドラゴンゾンビが…… 好 き だ !!
故に、…… 勝 負 ……!!
【グパッ!と魔族の額が割れ、──“第三の目”が開眼】
【さらに、“血”を纏わせた右手を“竜の骸”に押し当てると、……】
オレ 血 と…… 記 憶 と 魂 を貸してやる……。
【魔族が力を流し込むと“沼”が、“龍の骸”が震え──ついには動き出す】
【ザバン、と沼の水を書き出しながらはいあがってきたのは──────】
【『歩き続ける者』とは対照的に、肉は全て削ぎ落とされ、完全に骨になってしまったボーンドラゴンのような“竜の骸”。ただし、胸にコアのようなものが残っている】
【全長は『歩き続ける者』よりも少し低く、肉が無い分、『歩き続ける者』よりもウェイトも下だ】
【見た目がどうしても見劣りしてしまうのは、“龍の骸”が緊急用に召還されたものだからだろう】
【何はともあれ……】
【──対峙する、二体の竜の死霊】
174 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/16(火) 00:07:57.33 ID:fOKkKhceo
>>170
………。
…ウィルには関係ないところ。
【嘘だから、行き先を聞かれても咄嗟に答えられず】
【ようやくでた答えは、あまりにも白々しいものだった】
【ふらつきながらも、歩幅をやや多めに取っており、】
【なるべく距離を取ろうとしてるのがすぐに分かるだろう】
…大丈夫。
フラウシュトラウトはドラゴンだから……これぐらい…っ!
【次に踏んだ一歩と同時に、ぐらり、少女の体が傾いた】
【ぺたんと横に転がり倒れ、すぐに起き上がろうとするがまたバランスを崩す】
175 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 00:08:59.32 ID:NJZieI/U0
>>168
おお、頼もしいな
【普段は一人で歩いてこの量を運ばなければならなかったので】
【彼女の「たくさんはこぶ」という発言に嬉しそうな笑みがこぼれる】
ワシはゲンソウでござる
【よろしく、ライド】
【どっしりと力強く握手に応じた】
【不安げな彼女の前では、堂々としていたほうがいいと思ったのだ】
して、主にも調理を手伝ってほしいのだが――
【この過程が恐ろしく面倒臭い】
【キングクリムゾンをしてもよろしいでしょうか】
176 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 00:11:23.97 ID:jfEN73hto
>>165
う~ん、でも俺あんまり頭良くないッスから
何が本当で何が嘘か……ってよく判らないんスよね
でも、この先黒の民や赤の民と戦っていくなら
卑怯な人だっているかもしれないし、ちょっと考えないとッス……。
【自身の顎に指を添えて、思考する】
【見ての通り知恵の回る性分ではないことと】
【未だ若く世間を知らず――戦争の汚さも理解していない、そんな少年だ】
【故に、これから進んでいくならば人を疑うことも必要となる】
【そこまで思ってのことではないだろうが、忠告として受け止めたようであった】
でもでも、俺と比べたら全然凄いと思うスよ!
完全に真似は出来ないスけど、きっと学べる事は沢山あると思うんス!
だから、今日はスフィアさんの胸を借りていっぱい勉強させてもらうッス!
【彼女の言葉に、ただひたすらに暑苦しく応える】
【実戦経験がまるで足りないガルルには、まだまだ勉強することが山のようにあるのだ】
【流派を真似るわけでなくても、学べることはあるだろうとガルルは考えていた】
うす!判ったっすよスフィアさん!
俺の全身全霊でぶつからせて貰うッス!
【ガルルは腰を落とし足を開き、両拳を脇腹に触れさせるような位置まで引く】
【そして、膝を大きく曲げて力を溜めると……】
それじゃ、俺からガンガン攻めさせてもらうッス!!
情ッッ熱のおおおおおおおおおお――――
【後ろ足で地面を蹴り、弾けるようにして前にスフィアへと疾走する】
【其の速度は、野生を生きる獣人に相応しく俊敏かつ鋭い】
【開いた間合いを高速ダッシュである程度まで詰め】
――ガルル……パァァァァァァーーンチッッ!!
【裂帛の気合。そして、己の体得した技の名前を叫びながら右の拳を振りかぶり】
【スフィアの胸部付近を目掛けて殴りかかるだろう】
【ガルルの拳には、何らかの効果を付与しているのか橙色のオーラのようなものが滲んでいる】
【これが、ガルルの特殊技能「熱血闘気」である】
【拳打が接触した場合、打撃ダメージを同時にオーラが小規模の「爆発」属性の魔翌力を炸裂させる】
【それにより追加ダメージや、衝撃による耐性崩しなどへと繋げることが出来る近接戦闘と相性のいいスキルである】
【だが、ガルルの動き自体は非常に直線的で】
【拳を振りかぶったフルスイングの一撃となるためある程度の対処能力があれば御し易いものだ】
【スフィアがこの一撃に対してどのような反応を示すか。それは、まだガルルの知るところではなかった】
177 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 00:13:29.35 ID:I5gnMY6ko
>>174
ドラゴンだって生物だぞ
それだけ怪我をしてれば動けなくもなるってーの
【呆れたようにため息をつくと、すぐに傍にしゃがみこんでコートから応急処置の道具を取り出す】
【脚や腕の、目立つ怪我の部分に応急処置を施すと、道具を戻してコートを羽織った】
青の種族だってことさえ言えば、この大陸で生きるのは難しくない
無理や無茶さえしなけりゃな
じゃ、上手くやれよ
【それだけ言い残すとこの場を立ち去った】
//寝る時間となってしまったため駆け足でごめんなさい
//お疲れ様でした。ありがとうございました
178 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/16(火) 00:21:43.27 ID:r7IFufdy0
>>175
【頼もしいの言葉に我に帰り、照れた様子で自身の発言を恥じていたが】
【名を聞き笑みを浮かべる 女の変わる表情、感情の起伏は、子供そのもので】
「…ゲンソウさんか!」
【歓びを交え、呼ぶ】
【その後の力強い握手に驚いていたが、浮かぶ感情は消して暗い物ではない】
【彼の思いに答えるように、不安が晴れて行く】
「分かった…、何する?」
【彼に着いて行き、手伝うだろう】
【では、キンクリお願いします】
179 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 00:24:15.57 ID:ud6Fd6lDO
>>173
【『歩き続ける者』…それは、その名前の通り、巨体で地面を揺らして歩き続ける者】
【巨大な脚で障害物を壊し、地面に擦る腹で大地を平らに均す。意味が無いその行為を、意思のないままただ歩き続ける、屍】
【巨大なだけで役に立たないと思っていた魔術師も、まさか使うべき時が来るとは思わなかった】
…同じようだが、違う力か…
…どうやら貴様は、己自身の魂を削るようだな
【男の言葉から、魔術師はそう判断する。魂を捕らえ、それを媒介とする自分とはまた違う、死霊術】
【やはりあんな奴と同族とは信じたく無いが、それよりも、自分が下になるのも願い下げだ】
【魔術師が息を整え、呪文を唱えると、足元に魔法陣が浮かび上がり、魔術師の姿が消える】
【すぐにまた魔術師が現れる、そこは『歩き続ける者』の頭の上。予め描いておいた転移様の陣を使った】
【高い所から何かを見下ろしてやろうと描いておいて、結局使わなかった物だ。今、この瞬間までは】
……………………
【二体の竜の屍と、それを駆る者達。他の大陸では絶対に見られない光景が広がっていた】
【やがて、『歩き続ける者』が攻撃の準備をする。…とは言っても、ただ地面を揺るがし、骨竜に接近していくだけだが】
/ただいま帰りました
180 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/16(火) 00:27:26.11 ID:E+bnjEuAO
>>167
ん……妹も凄いが、兄も凄い。
……誇るべきもの、だとおもう。どちらも
【言葉を選びながらもたどたどしく紡いだ彼女】
【特に、守るべき者を得た兄や姉などが凄いとは思うのだが――彼から滲んだ気質に、何を言うこともなかった】
【色合わせの結果を、自分の視界と示し合わせて彼の視界を想像する】
【無声映画のような世界。無い物ねだりをしたくなるのは、仕方ないのだろうか】
【刀は細く軽く、けれど武器であるが故の重量を持って彼の手に納まる】
【しかし、見れば見るほど長い刀だった。下手すれば彼の背を越えるかもしれないそれを、】
【彼より小さな彼女が扱う姿――想像すれば、ちょっとだけ滑稽だろうか】
……嘘、つかない
あ、なぁ、お前の名前、なんていうんだ。私は、『ドッペルゲンガー』のグルナ
【ふと、意地悪く笑う顔】
【答えなきゃ返さないとばかりに眼鏡を掲げて問い掛ける姿は、やはり幼くて】
【彼に自分の武器を預けているというのに、なんだか頓珍漢な感じであった】
/ただいまです、遅くなりました
181 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 00:28:14.67 ID:po4GdSIRo
>>176
……何が正しく、何が間違っているかの判断は、とても難しい。
例え一度それを判断しても、いずれ迷うことがあるかもしれない。
…絶対に、なんと言われても間違っていないという確信を得るまで、悩むといい。
【それこそ、スフィアのあずかり知らぬ未来の出来事】
【ガルルと自分が違う選択をしたって、お互いが正しいと思うのなら、それでいいと】
【明確な答えを与えず、少しばかり曖昧な言葉を返したのは、今なおスフィアも、思い悩むことがあるからかもしれず】
その意気だ、ガルル。
【――――その即断即決ともいえる精神は、学ぶべきだと思った】
【癖なのか、また帽子をかぶりなおして、口元だけで笑う】
【何かしら記憶を脳裏に再生しているのか、不思議な微笑が浮かんでいた】
そうだ、全身全霊だ。
練習相手には弱みを見せろ。そこを指摘してもらい、改善するいい機会だからな――――!!
【来る。闘気が草原を吹き抜ける暴風と化したのを感じた】
【発信源はガルル、わかりやすくも強い…何かが噛み合わないとやられる。そう思わせる力強さ】
(真正面………っ!!!)
【その素直さを、受け止める。直情的な動きは早いが、狙いも何もかもが弩ストレート】
【いい拳だが、いきなり通ってはやれないと思った】
【右腕を前へ、僅かグリップから手をずらし、その分厚く広大な塊側面を盾にして、拳を受け止める】
【材質は不明。硬度はとかく尋常ではなく、拳一つに貫通されるほど柔な構造ではなかったが、それ越しでも衝撃を感じる】
【ついで襲い来る爆発に、スフィアは身体を吹っ飛ばされて後退した】
【ただし姿勢は崩さないまま、盾状に構えた塊もそのまま】
なるほど、威力と速さは申し分ないな、……、
【ウサギ足は縦方向の動きに強い。衝撃吸収力に優れており、踏みとどまる動作には強い利を持っていた】
【途中僅かに持ち替え、左肩を面に当ててその質量が生み出す衝撃を身体全体に分散】
【五人分ほど後退した後、止まった身体。ほどほどに弱まった反動を『バネ』として、前へ】
………今度はこちらの番だっ!
【腕力は要らない、膨大な質量を持つ塊を構えた状態で、地面を蹴り飛ばした】
【ガルルまで僅か二歩、その距離を詰め、成功したなら巨大な壁でもって衝撃を与え、スフィア以上に体へとダメージを与えるだろう】
【その質量故か一歩ごとの動きは重く、また先ほどのガルル以上に動きはストレート】
【鈍足といっていいが、直撃を許した場合一本をとられるほどバランスを崩しかねない】
182 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 00:30:33.04 ID:NJZieI/U0
>>178
主はどうやら影響されやすいタイプでござるな――――
――――――
――【キングクリムゾン!】
――【食事風景もすっ飛ばした】
さてもう、すぐ行くでござるか?
それとも少し待つでござるか?
【魚がたくさん入った籠を目の前に】
【ライドに問いかけて】
【食事直後という設定で】
183 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/16(火) 00:31:06.38 ID:fOKkKhceo
>>177
……ごめん…なさい…
…ひぅっ…!
【ばつが悪そうに、動くのをやめて応急処置を受ける】
【消毒液が沁みて、可愛らしい悲鳴を上げたこと以外は暴れもせず】
【その表情はいたずらをして怒られた子供のまんまである】
…何から何までありがとう
またね、ウィル
お互い、元気で
【背中に向けて遠慮気味に手を振ってから】
【男とは反対方向に、同じく立ち去りはじめた】
/初ロールで遅れ気味になってしまってごめんなさい!
/ありがとうございました!
184 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/16(火) 00:36:36.12 ID:/XRDKCZUo
>>180
【――、「兄も凄い」との言葉に、嬉しそうに笑んで】
【持ち上げている片腕が、矢張り、少しだけ辛くなったのだろう】
【彼女がしていた様に抱え気味にしてみると、少しだけ安定した】
俺の名前? …、…〝クジョー=クラワトル〟。
さっきも言った様に、『キルヴェーラ』で黒の大陸出身。
――、今は、緑の大陸でフリーランスの傭兵をしてる。
……、眼鏡、気に入ったのならあげようか? 帰ればスペア、一杯有るし。
【――、頓珍漢な状況を、更に頓珍漢にする様な言葉】
【掲げてみせる彼女の姿が、玩具で遊ぶ子供の様に見えたのかも知れない】
185 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/16(火) 00:37:17.76 ID:/XRDKCZUo
>>180
/追記:お帰りなさいー。
186 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(愛知県)
[sage]:2011/08/16(火) 00:38:48.57 ID:IPnIHZU+o
>>179
はッ……馬鹿が、貸すだけだって言ってんだろうが。
そんなリターンの無ぇ能力を宿した種族なんざ、すぐに滅びちまうに決まっている。
【骨だけだった“竜の骸”の翼に、膜のような皮が生成される】
【おそらく、先程から魔族が使用している“血”の能力】
【骸を動かし、その能力で補助するのが魔族のスタイルなのだろう】
「…………ウ゛ォ゛ォ゛……」
【先ほどまで物言わなかった“竜の骸”が極めて低い音で吠えた】
【そして、走りだす。『歩き続ける者』と比較すれば肉のない分、パワーは無いがスピード、僅かな飛行が可能なのが強みだ】
【対局の存在であった魔術師と、魔族は使役する物までもが対極!相反し、交わる事の無い者たちの真の戦いが幕を開けるのであった!】
狩って狩って!食い散らかして!
【接近していく“竜の骸”。当然、このウェイト差。先ほど魔族がやっていたような突進では此方が粉々になってしまうだろう】
【“竜の骸”は羽ばたきながら素早く動くと『歩き続ける者』の斜め後方に向かって回りこんで行き、喉元に食らいつこうとする】
存分に増やして……返しやがれ!
「…………ウ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛……!!」
187 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/16(火) 00:43:32.25 ID:E+bnjEuAO
>>184
【抱える、担ぐ、などがその刀を持つときに負担の掛からない方法だろうか】
【馬鹿長く、邪魔。持ちにくい。沢山の不便を強いられる武器ではあるが、】
【きっと―――手放せない理由が、あるはずだ。多分】
……クジョー。ん、覚えた
え、本当か? ……あ、それはあげられないぞ、交換はダメだからな
【こくりと頷き、次に不安になったのか慌てて眼鏡を掛けると彼に手を差し出した】
【返せば刀を抱き寄せて安心するだろうし、返さなければ狼狽する】
【どちらでも面白いが――遠く鳴く梟が、夜の深さを告げた。】
【そろそろ、帰るべき時間だろうか】
188 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 00:46:20.76 ID:jfEN73hto
>>181
やっぱり、これじゃ通じないッスか!
流石に……強いッスねスフィアさん!
【打ち終わった後、その場でトントンと軽やかなステップを踏みスフィアの様子を見る】
【自分の力が持てる瞬間火力を叩き込んだが、彼女の防御・対処スキルは見事それを捌き切った】
【それを確認したガルルは、嬉しそうにスフィアへ視線を向けていた】
【初めから、ここまでストレートな一撃が通じるとは思っていない】
【スフィアの実力の高さを感じるために、自分の全力の一撃をぶつけてみたかったのだ】
――ちょっと緊張するけど、どんと来るッス!
俺も逃げも隠れもせず、最後まで戦うッスからね!
【少々情けない言葉と共に、自身に向い跳躍してくるスフィアを視界に捉える】
【犬の自分とは違う跳ねる前進。野生の野兎とはまた違う、知性と技術を携えた未経験の動きだ】
【ガルルは宣言通り逃げも隠れもせずに、右足を前に、左足を後ろに開き構え】
【左拳を前に、右拳を腰に添えた、荒削りだが拳法を思わせる構えでスフィアの一撃を迎え撃つ】
(スピードは見えないほどじゃないッスけど、動きに予想がつかないッス……!)
(あんな大きな武器、一体どんな使い方をするんだろう……とにかく、勉強勉強ッスね!)
と、りゃあああぁぁ――――ッッ!
【スフィアの一撃に対して、ガルルは拳打を以て応戦する】
【膝を回し、腰を捻り、右拳を勢いに乗せて巨大な壁めがけて打ち出した】
【拳に宿るは爆発のスキル。接触した瞬間、打撃ダメージと共に爆発を引き起こすが……】
か、硬い……ッス……ッ!!
【勢いの乗った巨大な質量の前には、鉄甲をつけただけの拳は余りにも脆弱】
【拳を打ち込むも、弾き飛ばされたのはガルルの方であった】
【右拳がビリビリと痺れ、思い切り打ち込んだ反動で僅かに体勢が乱れ隙ができる】
【スフィアが次の手を用意しているのならば、付け入る好機になるだろうか】
189 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/16(火) 00:50:05.16 ID:r7IFufdy0
>>182
「ごちそうさま!」
「ホント美味かった!――ありがとな!」
【お腹が膨れたのか、浮かべた笑顔はテカテカという擬音がついていそうな】
【鷹の被り物の瞳まで輝かせながら返答する】
「自分は、いつでも行けるよ…!」
【体力も戻った現在、好きなだけ体を動かせる】
【またもや調子に乗った様子で、準備の深呼吸をひとつした後】
【籠の中の量に驚き、やや怖気づいたのか、再び落ち着いた】
「…どうやって運ぶ?」
190 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 00:54:22.04 ID:ud6Fd6lDO
>>186
ふん、どちらでも変わりはしない。どちらにせよ、貴様の魂はここで滅びる
【体を揺らし、随分ゆったりと歩く竜の屍の上で、魔術師は答える】
【先程からだいぶ体力を回復させたようだ、これでまた障壁等の魔術を行使出来る】
…脅威がこれ一つだとは、思わん事だ
【向かって来る骨竜に対して、鈍重な『歩き続ける者』は、回避も迎撃も出来ない。このままでは撹乱されて簡単に決着がつくだろう】
【だがしかし、それを簡単にさせない為に魔術師がいて、『歩き続ける者』と同じ目線にいるのだ】
…こんな屍に賭けるとは、私も焼が回ったな
【魔術師は杖を前に真っ直ぐ前に出し、有りったけの魔翌力と体力を込め、巨大な障壁を、噛み付きに来た骨竜の目の前に張る】
【防ぎ切れるか切れないかは完全な賭けになるが、もし防ぐ事が出来れば、すぐ近くで相手の動きを止める事が出来る】
191 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/16(火) 00:56:05.84 ID:/XRDKCZUo
>>187
【慌てる彼女を見て、浮かべるのは苦笑――】
【少し遊んでみようかとは思ったが、黒白の梟の声が聞こえた】
…、…大丈夫だよ、俺は武器コレクターじゃない。
それに、『交換』ならもう済んでる――美味いもん食わせて貰った。
【素直に刀を返せば、安心した様子の彼女の横を通って】
【――、灰色の空を見上げても、天気は判らない。先祖の苦労を追想する】
――、よーし、お蔭で今晩中に、家に着きそうだ。
じゃあバイバイ、グルナ。 …、…刀が持ち難かったら、その辺の蔦で体に縛ればいい。
夜道は危ないから、転ばないように気を付けて。
【最後に、ちょっとした助言。 ――、軽く手を挙げて、別れを告げると】
【その背中は、彼女にとっては普段よりも幾分か鮮やかな、森へと消えて行くだろう】
192 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/16(火) 00:57:16.09 ID:r7IFufdy0
//
>>189
最後の台詞ミスです、消して下さい…
193 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 01:01:20.99 ID:po4GdSIRo
>>188
【その衝撃を前に、スフィアも無事ではない】
【一撃が入るたび、塊に傷が入るほどではないにせよ腕が痺れる】
【ふとした瞬間地面に取り落としそうになるが、だからこそ腕は固定状態のまま、脚力によるプレスでごり押ししたのだ】
【固定だけに意識を割いて、無駄な動きを避ければ、その衝撃はいくらか無視できる】
正面から、見切りやすい攻撃を叩き込むだけじゃダメだ。
その前に、威力を多少落としてでも細かい手を打ち込んで様子を見るんだ。
(くそっ…腕がっ……!!)
【――――二撃目、痺れがまた一段と強くなった】
【握ることもギリギリ、彼が自滅した形になるが、だからといって腕が使えず、このままでは反撃できない】
【二本目を抜刀するにも、握力が死んでいる。もう持てない―――――!】
【……ならばと、まず先端が地面に落ち込んだ】
【大地にめり込む切っ先、グリップを握り締めた右腕も、すぐに指が痺れてほどけてしまうのだろうが】
【直前、なけなしの腕力で地面と垂直になるよう立てる。大体角度は80強程度、充分といえた】
【脚は手前で踏みとどまり、一歩、】
…っあっ!!
【右腕が離れたが、角度を確保したのが幸いし落ち込むのに間があった】
【それが60度を切る瞬間、二歩目を踏み込みつつもう片方の足を前へ突き出し、三歩目は塊を蹴り出した】
【ガルルのほうへ倒れこむ塊は、腕が痺れていても肩を基点に取り、腰を入れて踏ん張るなどの工夫をすれば支えることは可能】
【先ほどの腕力を省みると逆に武器として使うことも出来るかもしれないが、異様に重く感じるだろう】
【まるでそれは、スフィア以外の人物を拒絶するような、奇妙な熱がグリップに宿っていて】
【その対処が出来ず下敷きになったりすれば、中々に難儀するだろう】
【もちろん、退避も可能なはず。一歩目と二歩目の間は、腕の痺れにかまけていたので深刻であった】
【これは、当初設定した一撃となりうるかもしれないけれど、咄嗟の行動なのでいくらか粗雑】
【やり過ごされたら、徐々に腕から上ってきた痺れに動きを止めたスフィアは隙だらけだ】
194 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/16(火) 01:05:09.20 ID:E+bnjEuAO
>>191
……こんな刀は、多分、私が持たなきゃ価値がないんだ。集める意味は、ない
ぅ……そっか。なら、いいや。この眼鏡、大事にするな
【なまくら刀。錆び付いた『装飾』の施されたそれを、抱き寄せて】
【それから小さく頷くと、納得したのか、遠慮することなく眼鏡を貰った】
【一週間くらいは飽きずに掛けるが、それ以降はずっとということはないだろう】
【けれど、着用しようともしなくとも、彼女はそれを大事にするのは間違いない】
【記憶を失い、初めての貰い物。――粗末に出来る、訳がないのだから】
ん、クジョーも、えっと……気をつけてな
トラとシマウマの違いは、形だから。色に紛らわされたらダメだぞ
【……何か、色が分からない事による不便の具体例をあげたかったらしい】
【だとしても、これはどうなのだろう。相手を馬鹿にしてるとしか思えないが、】
【口許だけで笑う姿――案外、本気なのか。言葉がどちらに掛かるかは、推して知るべし】
【ひらひらと、手を掲げてから歩きはじめる】
【蔦が無くとも問題ない。紙袋は少し減った事で軽くなっていたし、】
【なにより――この刀の一番楽な持ち方は、引きずることだとグルナは知っていた】
/お疲れ様でした、ありがとうございましたー!
195 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(愛知県)
[sage]:2011/08/16(火) 01:07:10.81 ID:IPnIHZU+o
>>190
ク、ククク……。ここまで来ると手前サマの憎まれ口も愛しくなってくるなぁ……?
喰い殺して…… 愛 し て やるよ……!俺の中で、 永 遠 に……!
【ガキン、と障壁に阻まれる“竜の骸”の牙────】
チぃ……!さっきのヤツか……必死で逃げて!逃げてぇ!
ようやく切り札を出したと思えば、また防御かぁ……?随分と後ろ向きだなぁ、さっきから。
そんなに怖ぇか!オレがぁ! ヒ ハ ハ ハハーぁアアハハハー!!
俺は攻めるからなぁ、ガンガン行くぜ。オラ 、 オラ 、 オラ ぁ あアー──ッッ!!
【狂喜に震えながら笑う魔族は、己の手のひらを切り裂くと、鮮血が飛び散らせる】
【垂れ流される血液は、頭蓋を伝い、“竜の骸”のキバに纏い。固く、鋭く強化していく】
噛みィ……砕けェッッ!!!
【一度は障壁によって止められた“竜の骸”だが────】
【“すぐに”ではないが蓄積していくダメージ、そしてジワリジワリと強くなっていく“竜の骸”のキバの力によって、やがては障壁を噛み砕くまでに到達するかもしれない】
196 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 01:12:03.52 ID:jfEN73hto
>>193
……はい!判ったッススフィアさん!
細かく打って様子を、見る!ッスね……!
【状況的に余裕は無いが、それでも拳の痺れを無視して教えを聞く】
【ガルルがこの模擬戦をしている目的は「学ぶ」事】
【故にスフィアの一挙手一投足に目をやり、言葉をしっかりと耳に入れる】
――ぅえ!?わっ、わっ!そんな攻撃アリなんスか!
ど、どうしよ!よ、避け……わふんッ!
【ガルルは、スフィアの取った行動が予想外のものだったらしく】
【纏まらない思考で何とか回避という正解を導きだすも時既に遅し】
【自身に倒れこむ巨塊を躱すには時間が足りず、両の腕で慌てて受け止める反応を取った】
【だが、それで解決するものではない】
【凄まじい重量を支えることに意識を奪われそれが隙となってしまい】
【両腕でスフィアの武器を支え、両足で自身を支えているため自慢の四肢が使えない状況に陥っていた】
【実戦経験の不足。それが、如実に姿を現した結果であった】
【「未知」に対する経験不足。瞬間的に思考し反応する能力が、未だガルルには身についていなかった】
197 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 01:16:27.83 ID:ud6Fd6lDO
>>195
【障壁が骨竜の牙を防ぐ、が、その牙の猛攻は続き、しかも強化されていく】
【注ぎ込む魔翌力も、体力も底を尽きてきた。汗を滲ませ、『歩き続ける者』が振り向き行動を終えるまで必死に堪える】
【しかし、それも長くは続かない】
【やがて、体力が切れた魔術師が片膝を尽き、障壁が硝子の様に砕け散る】
【…と、同時に。『歩き続ける者』が骨竜へと、前脚を上げながら振り向いて、或は障壁をかみ砕いて隙が出来ているかもしれない骨竜に、その巨体の重量をたたき付け、押さえ付けようと前身を振り下ろす】
【この為に、この簡単な行動の為に、全ての力を使ってまで魔術師は時間を稼いだ。これが失敗すれば、恐らくは絶体絶命のピンチに陥る】
【この黒の大陸に神がいるのかは解らないが…後は神に全てを任せるのみだ】
198 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/16(火) 01:19:36.82 ID:/XRDKCZUo
>>194
【――、数時間後。首都、とある宿屋】
【…、…『虎』の体躯を持つウォービーストの主人が営む、此処】
【客は皆寝静まったか、外で飲んでいるか】
【静寂が支配する此処で、書物を読んでいた主人は――、扉の開く音を耳にした】
「…、…何だガキ、生きてたか。
随分長く帰って来ねぇから、死んだかと思ってたぜ。」
【――、扉を見遣れば、迷彩服に身を包んだ『キルヴェーラ』の青年】
【此処に居を構えて半年近いが、之ほど長いスパンで『仕事』に赴いていたのは珍しかった】
【……否。もっと珍しいのは、彼が『楽しい事』でも有ったかのような表情で帰って来た事か】
「――、何だ、何か良い事でも有ったか。
只でさえ気持ち悪いモンくっつけてやがる癖に、変な顔までしやがって。」
…、…いーや、年中凶悪面のオッサンには関係無いよ。
それよりさ――、『トラとシマウマの見分け方』って、知ってる?
「……、トラの方が黄色い。」
ぶっぶー、正解は『形』でしたー。
「――、アホか。 …、…風呂沸いてるから、さっさと入って来い。」
何でさ――、 ……面白いじゃん。
【――、夜は、更けて行く】
/お疲れ様でしたー!
199 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 01:24:08.93 ID:FW/dIWcLo
―――――……………。
【月明かりの下、木々の囀りと梟の鳴き声を子守唄に樹の幹で獅子は眠る】
【ウォービーストと呼ばれる獣人の中でも一際目立つ、金色の鬣と紅褐色の肌の巨躯】
【獅子の頭部は安らかに、それこそ死んだように静かなものであった――――】
【彼の紺色の布服は微かに赤黒く濡れていて―――それが血液であることは予想するに容易だ】
【一時の休息。仮眠に入った彼を護るように様々な動物達が取り囲んでいた】
【一度、敵意や殺気を持つものが現れたなら動物達は彼に危険を教えるだろう】
【それ以外の者ならば、戦いの傷を癒す為に彼を暫くは寝かせたままにするのだろうか】
………む、ぅ……。
【大きく息を吐いて胸を上下させる。何か夢でも見ているのか、彼は少し眉間に皺を寄せる】
【彼の右手に装着された”大地の籠手”が静かに、それでいて確かに緑黄色に輝いていた】
/使い回しですがががが
200 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 01:25:24.10 ID:po4GdSIRo
>>196
…君が驚き隙をさらしたなら、『アリ』になるんだよ。
敵が使ってくる手を、勝手に限定しないほうがいい。
【痺れは後から後から効いて来る】
【彼に教え込むべき事を偉そうに呟きながら、自分の腕をダメにしてゆくその熱に、内心では舌を巻いていた】
【後は使い方次第で、どうにでもなる。なんと伸び代のある少年か】
【しかし、まだ互いに一撃も入れていない】
【勝負が決着するまで手を抜くのは作法に反すると、スフィアは腕を放り出して走りこむ】
【踏み出した先、地を蹴り跳んで次の足場としたのは、塊の上】
【とんと蹴り込み、彼への圧迫を強めて上空へと飛び出し、上空を飛び越える】
【塊の重量を必死で支えるガルルへの追い討ち、姿勢制御の完全崩壊を狙ったえげつない一手】
何をしてくるかは常に考え、これはしてこないというのを決め付けない。
これが防衛の基本だ、何がきても対処できるよう、頭は柔らかく保て。
【もしこれが完遂されたなら、おそらく着地したのちしゃがみこみ】
【立ち上がっているなら膝裏、倒れこんだなら額に軽く肘打ちをかけるだろう】
【腕が痺れているので、触れるか触れないか程度の力加減だが】
201 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(愛知県)
[sage]:2011/08/16(火) 01:28:22.91 ID:IPnIHZU+o
>>197
【砕け散る障壁!圧倒的ウェイト差をも跳ね返すスピードに強化されたパワー】
【このまま喰らいつき、なぶり殺しにしてやると、魔族は勝利へのルートを脳内で構築していた】
ヒィハハハ──!ぬるィんだよ……!その程度の障壁で俺を止められると、──t……
【だが】
【障壁を噛み砕いた勢いでそのまま、『歩き続ける者』に食いつこうとしていた】
【メ……キ……】
【鈍い音がする。それは“竜の骸”にヒビ入る音──】
【圧倒的重量差、『歩き続ける者』の、圧倒的重量を乗せ振り下ろされた一撃……】
あ ── ォ……ガっ!
【ミシ……ミシミ……シ……】
【ベキン】
【“竜の骸”の体、そしてそれを支える“コア”は重量に耐え切れず粉々に砕け散る】
【まるで崩れたブロックパズルのごとく、バラバラとなり────】
ゥぉおおおおおおおおぁぁああああああ────ッッ!!
【“竜の骸”の頭蓋に乗っていた魔族はそのまま、森の中に投げ出されていくのだった──……】
//お疲れ様でしたー!
202 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 01:37:37.79 ID:ud6Fd6lDO
>>201
…はぁ…はぁ……これしきに手こずるとはな…!
…それもこれも、貴様が来るのが遅いからだ…!
【骨竜を砕いた『歩き続ける者』の頭で、座り込んで息を荒げる魔術師】
【罵倒された『歩き続ける者』には、それを理解する知能も、感情も無い】
…次に会った時は…!殺して屍の材料にしてやる…!
【自分を無駄に疲れさせた、と、魔族の男に逆恨みの言葉を吐く】
…ついでだ、屋敷まで送っていけ
【魔翌力も体力も切れては、当初の目的もやっていられない。後日に予定を変更し、とりあえず今回は帰宅する】
【魔術師が命じると、『歩き続ける者』は地面を揺るがし、踏み砕いた竜の骸を地面に埋め込んで、歩いて行った】
/お疲れ様でした
203 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/16(火) 01:37:56.29 ID:DPxgLg6Ko
>>199
【そこにひたひたと、余り堅強とは言えない足音が近付いてくる】
(迷いましたよー、っと……緑の大陸、なのかな)
(ご飯は川か海があればいいけど、迷子はヤだなぁ成人だし)
……あー、そろそろ誰か出てきてくれないか、ぁ……ない、かな?
【がさり。草を払いながら姿を表すのは、身長180cm程の魚人であった】
【青い肌に青い服、背には骨槍を負い、髪は赤で瞳は金色】
【耳がヒレのままであったりもして、こういった森の中では得意な存在だが】
(血……怪我してるのを、動物たちが守ってる……?)
(……面白いね、彼らはやっぱり共生意識があるのかな)
(それに、籠手か……僕も付けてるから、やっぱり興味が湧くなぁ……。)
【彼は、あくまで中立の青。冒険心からここへ来たという口らしく】
【敵意もなければ殺意もなく、ただ物珍しそうにその様子を眺めていて】
【それからそっと、獅子を起こさないように抜き足差し足――その御前へと進んでいき】
【ある程度の距離こそ有るが、そこに座ってまじまじと彼、或いは彼らを観察し始める】
/途中で寝落ちたらごめんなさいと断りつつ突撃致しますねっ!
204 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 01:44:46.97 ID:jfEN73hto
>>200
なるほど、油断大敵ってやつッスね……!
これはなんというか、一本取られた感じッs……わうっ!?
【スフィアの教えを律儀に聞きながらも、ガルルは】
【急に増えた重量に姿勢を崩し、言葉を切って短く声を洩らす】
【視界の問題だ。塊を押さえた状態では】
【向こう側にいるスフィアの姿を捉えることが難しく】
【見えたときにはもう、スフィアの追い打ちは成功している】
【ガルルは、塊に潰されるようにして倒れこみ】
お、重いッス!ぬ、抜け出せないッス~!
早くしないとスフィアさんに――あいたーーーっ!
【額に綺麗に肘打ちを貰ってしまう】
【完全にしてやられた形だ。スフィアの言うとおり、】
【柔軟な思考能力を持たなかったがゆえの対処の遅さ。それが致命的となった】
【戦場ならばこの時点で命を落としていることだろう】
う、ううう~~~……やられたッス……!
でも、まだ一本取られただけ!勝負は決まっていないッス!
【だが萎えず燃える闘志を瞳に宿すガルルは、勝負を諦めてはいなかった】
【遅れて、ガルルが取った現状への対処方法は】
爆ッ熱!ガルル……ボンバー――――ッッ!!
【自身のスキル「熱血闘気」を活かしたものだ】
【「接触した箇所で爆発」を起こせるガルルの能力は、ダメージより「弾き」や「崩し」という面の強さを持っている】
【今覆い被さっている巨塊は、倒れた姿勢から腕力でどかす事は困難】
【しかし、四肢にオーラを纏い爆発させ、その衝撃を加えたならばどうだろうかとガルルは考えた】
【成功したならば、ガルルの身体を中心に中規模の爆発が発生し】
【身体の自由を奪う塊と、近距離に入るならばスフィアを吹き飛ばそうとする】
【しかし、肘打ちを貰ってから技を発動するまでタイムラグがあり】
【その間に何らかの行動を起こし阻止することも恐らくは可能だろう】
【また、爆発するオーラは先程からスフィアに見せているスキルだ。見ることが出来たならば、反応も十分に可能か】
205 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 01:45:33.47 ID:FW/dIWcLo
>>203
【近づいて来る魚人にいち早く気づいたのはやはり動物達】
【一瞬、警戒するように魚人である彼を睨むが、特に害がないと判断したのか】
【動物達は今までと同じ様に獅子に寄り添い身体を地面に寝かせるのであった】
【観察を続けられる事、数分―――獅子が起きる気配は無かった。相当深い眠りなのだろうか】
【見かねた動物達は魚人を少し確認すると、何か用があるのかと思い彼を起こす事にした】
…………ん、なんや……朝か……?
【つんつん、と彼らの鼻先で身体を小突かれ、薄らと瞳を開いて獅子は起床】
【寝ぼけているのか、あまり意識は鮮明では無い様で―――呆、と目の前の魚人を見つめ】
……おはようさん、元気?
【にへら、と獅子は寝ぼけた笑顔で片手を上げる。依然として樹の幹に身体を預けたままである】
/問題無いと声を高らかにィ!
206 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/16(火) 01:52:18.47 ID:DPxgLg6Ko
>>205
【獅子が目を覚まして片手を上げると、魚人も同じように手を上げる】
【その表情はにへら、としていて、手には黒曜石がはまった黄金の指輪があり】
おはよっ、僕はそりゃもう、水を得た魚みたいに元気満々さ
っていっても、その水が何処にあるか分からなくて此処に居るんだけどね
それで、君は元気?素人目で見たところだと、遠泳なんかは出来なさそうだ
「回復中だったんだよバーカ」って感じなら、僕は退散するべきかな?
【――なんだか、会話まで魚っぽいような。いやまあ、そういう陽気な性格なんだろう】
【上げた手を動物たちに向けて振ったりもしていて、その所作に悪意は読み取れないが―――】
207 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 01:55:23.42 ID:po4GdSIRo
>>204
【オーラ集束を認めたスフィアだったが、行動予測が僅かに遅れ、咄嗟に帽子を押さえただけだった】
【だから爆発を受けたとき、率直に命中し後方へ】
―――――うぉっ、爆発…!!
こういうこともできるのか……!!
【塊は、その爆発で弾き飛ばされた。距離としては大した事は無い、すぐ近くの地面にドスンと落ち込む程度】
【対してスフィアは、反応がやや遅れた】
【オーラに爆発付与効果があったのは知っていたが、まさか直接発生させて排除できるとは】
【――――奇しくもガルルは、たった今彼女が教えたことの裏に隠されていたことを実践した】
【すなわち、】
……そう、攻撃とはそうやるんだ。
自分が防御するときは柔軟に隙をなくすべきだが、自分が攻めるときは……?
【やはり牙は、その奥に隠されていたようだ】
【背後を取ったスフィアは、ガルルを挟んで鉄塊と分断される形になる】
【吹き飛ばされた時の発光現象で視界がやられ、しばらく目が見えないけれど】
【その姿が示すとおり、耳はいい。爆発後も集中すれば足音から大体の位置は判別できるのだが】
【攻め時だろう、三半規管も少し衝撃を受けたかふらついていて、おまけに武器も無い】
【目に見える隙であり、スフィアも体勢を立て直すのに気を裂きすぎている】
208 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 01:59:16.54 ID:FW/dIWcLo
>>206
ふわぁ……ぅ……あぁ、大丈夫みたいやで。
傷自体は対した事無いし、気力の回復してただけやからな……問題無い。
【大きく欠伸し、ゆっくりと立ち上がり伸びをする。動物達に礼を言う様に頭を撫でながら】
【立ち上がってみれば2m近い巨躯は一層に凄味を増す。ふりふり、と尻尾を振りながらまた欠伸】
で、青の元気満々な魚人さんは水を探してるんか?
飲水やったら俺の家で出すし、泳ぐ気やったら川まで案内するけど。
【籠手をつけていない、左手で鬣をわしわしと掻きながら訊ねる】
【訊ねかける彼の表情は青が中立であるためか、元々の彼の気質故にか、とても親しみ易い笑顔だ】
209 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/16(火) 02:08:27.22 ID:DPxgLg6Ko
>>208
そう、そりゃ良かった。でも無茶は良くないよ?
傷口から菌でも入ったら大変だ、って言っても……
【それだけ大きいなら大丈夫そうだね、と言いながら自らもまた立ち上がる】
【魚人も決して小さな方ではないが、やはり獅子と比べると体格も見劣るか】
【威嚇もしていない彼の凄みに魅せられて、小さくあははと笑ってから】
……へ?あ、あぁそうそう、乾きはしないんだけど水は必須だしね
希望としては飲むより泳ぐだから、川までの案内が嬉しいかな
あ、ところで聞いてもいいかなその籠手、どこで手に入れたのかとか。
【そう道案内をお願いすると、魚人は不意に服の左袖を捲ってみせる】
【そこには“機械”で出来た籠手があって――恐らく、珍しい物同士、という感覚なのだろうが】
【なにせ機械、紛う事無き赤の産物。果たして獅子がどのような反応をするのか、魚人はそこまで考えていない様だが】
210 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 02:15:35.27 ID:jfEN73hto
>>207
やった!成功したッスね!
【ようやく重量物から解き放たれたガルルは】
【ピョコンと身軽な動作で立ち上がると、素早く構え直し向かい合う】
【一本先取されたが、仕切りなおしにまでは立て直した】
うぅん……やっぱりスフィアさんは強いッスね!
でも、だからこそ学び甲斐があるッス!
【両腕の鉄甲をガツン、ガツンと打ち合わせ具合を確かめながら】
【今まで教わったことを頭の中で反復し、己の糧とするべく考える】
【スフィアの使った戦法や思考は、今までガルルの知らなかった未知の領域】
【しかし前向きな少年は、それらを少しでも吸収し己の力を開拓しようと燃えていた】
攻撃するときは細かく打って様子を見る!だったッスよね!
上手く出来るかどうか分からないけど、やってみるッス!
うッおぉぉぉぉぉーーーッッ!!炸裂のぉぉぉぉおお――――
【ガルルは、再び腰を落とし体勢を低くし】
【膝を曲げて力を溜めると――一気に、スフィアの方へと踏み込んだ】
【ここまでは最初の攻撃と変わらない。変化している部分は、腕の位置であった】
【振りかぶって殴りつける、などという見え透いた動きではなく】
【両腕を胸の前に構え、拳を顔を隠すような位置に置く】
【我流故か非常に荒削りで、若干脇も開いているがボクシングで言うピーカブースタイルに近い構えであった】
――ガルル……ダブルパーーーーンチッッッ!!!
【そして繰り出されるは、獣の二連打】
【低い体勢から、スフィアの右脇腹を狙って放たれる左フックに】
【それに次いで繰り出される右のボディーブロー】
【両拳には橙色のオーラが点っており、いずれも接触すれば爆発が生じる】
【ガルルの近接戦法の真髄は、ここにある】
【一撃目を受けさせる、もしくは当てて崩しニ撃目で仕留める】
【爆発の崩し効果を活かした攻撃は、下手に防御すれば隙を晒す結果となってしまう】
【単純明快な能力ではあるが、それ故に使い方次第で凶悪にもなる。それが、爆発のスキルであった】
【だが、一撃目を何らかの手段で捌く、もしくは回避すれば連鎖的に二発目も対処できる】
【また、オーラの宿っている位置は手首から先であるため、其処に触れなければ爆発は生まれない】
【
コンパクトに纏めてきた攻撃ではあるが、声を発した時間、踏み込んでから撃つまでの時間は相応に存在し】
【その間にスフィアのコンディションが回復する可能性も十分あるだろう。このガルルの攻撃に、師はいかなる手段で教えを与えるだろうか】
211 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 02:18:21.29 ID:FW/dIWcLo
>>209
かすり傷やしなぁ、ツバ塗っときゃなおるしな。
【ぽんぽん、と身体を軽く叩きながらにかっと笑う獅子】
【前線で黒や赤の侵略を防衛し続ける彼にとって日常茶飯事の傷】
【更に言えば、ウォービーストである彼の生命力の高さ故、翌日にはキッチリと治っている】
【だからだろうか。あまり気にしたようではなかった】
ほな、案内しよか………ん、これか?
これは草原にある鍾乳洞の奥で見つけたんや。古代の遺物……古代鉱石ってヤツかな。
【動物達を撫でながら、別れの言葉を言うと彼らは散り散りに草木に紛れて消えて行く】
【そして獅子は魚人についてくるように、と目配せして歩き始めるだろう】
【歩きながら、古代の鉱石で出来た籠手を掲げながら簡潔に入手した経路を話す】
【特殊な鉱石で出来た籠手は、今は発光しておらず乳白色のくすんだ色をしていた】
【機械の籠手に、獅子は特になんの反応もしなかった。心内ではどうかは分からないが】
【中立であるから持っていても可笑しくは無いし、特に言及する気もしなかったのだろう】
212 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/16(火) 02:27:25.57 ID:DPxgLg6Ko
>>211
へぇー……さすが、癒しの緑って感じだなぁ
その辺り、個人的にはちょっと羨ましいかも……っと、じゃあね~
【なんだか感心したような、それいて羨望のような、そんな視線を彼に向ける】
【魚人の自分も回復力は低くこそ無いが、ここまでの余裕は持てないだろうと】
【そんな種族を隔てた面白みを味わいながら――動物らの去り際、手を振って】
鍾乳洞……古代の遺物、か。結構どの大陸にもあるのかな
実はこの間、この籠手を貰った赤の友達が似たような物を……
いや、あれば遺物っていうか兵器だったけどさ……おっと、言わないほうが良さ気?
【なんて彼は言って、今になって大陸間の関係を思い出す】
【友を得るような言葉だったかと口を噤んで、さっ、と籠手を服の内に戻す】
【相手にしても、気にはしていない様子だが―――やはりどうかな、とその表情を覗ってみる】
213 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 02:35:11.02 ID:po4GdSIRo
>>210
【先手を取られたから、負けた。そうふてくされて勝負を捨てるものは多い】
【しかしガルルの心意気は、戦士にとって必要不可欠。だから二本先取形式にしたのだ】
【どの状況であれ、互いに等しくチャンスがある。正に戦場と同じ空気】
【―――――最後の瞬間まで、勝負に喰らいつく精神力】
【ガルルが構えるときには、目はかろうじて回復したが、しかしほんの僅か腕の痺れが残留していた】
【それがこの交錯を分けた】
【なまじ見えているから、一発目を防御しようと反射的に腕が動き、】
【爆発の結果こじ開けられたガードを戻す事を、再び叩き込まれた爆発による衝撃が許さず】
【二発目…彼の一本を許してしまうのだ】
ごっふっ……!!
【吹き飛ばされながらも帽子を押さえ続け、地に足をつけることは出来たスフィア】
【胸部に直撃した刺激に噎せ返りながら、胸をさすって体調を整える】
【口の端から漏れた唾液を手の甲で拭い、取り去った下の唇は、笑っていた】
……いいパンチだ、世界を狙う…ための門を叩く程度の素質は、ちゃんとあるな。
【騎士と言うだけあってか、見た目にそぐわず身体は頑丈なようだ】
【減らず口を返しながら、相手の力量を称える。嘘偽りなく、心からの評価だ】
【そしてこれで条件はイーブンとなると共に、お互いの猶予は無くなった】
【武器は手放していて不利だが、……だからといって投げることなど、まっすぐな彼に失礼だと思った】
―――――よし、ではこちらも応じよう。
【それまでは鉄塊があった。先ほどのプレス攻撃での踏み込みと、直後見せた軽業のようなステップの差からも明らかで】
【本来のスフィアは、中々どうして早いほうだ】
【カンガルーのようなフットワークを見せると、一足飛びに間合いをつめて彼の左方へ飛び込もうとする】
【ここから本職である彼には及ばないにせよ、その勢いのまま腹部に一撃、切れ味鋭いブローを見舞おうとするだろう】
【狙いが露骨、急いて勝負を決めに来たようにも見えて、拳闘士である彼には充分捌ける軽いものだが】
【地に足を踏み込むタイミングが、パンチを放った後】
【つまりこの後の行動への布石であり、今彼の背後には―――――】
214 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 02:37:15.64 ID:FW/dIWcLo
>>212
せやな、俺はそういう緑が大好きやわ。
青も青で綺麗やん?色んな奴らとふれあえるし羨ましいけどなぁ。
【はは、と笑いながら心底羨ましげな口調であった】
【種族の隔たり無く仲良くしたいと思う。赤でも黒でも、あまり良くは思っていないにせよだ】
【根っこの方ではお人好しの彼が真に願うのは―――全大陸の平和、であるから】
ほう、赤の大陸にも似たようなとこあんのか……って兵器かい。
いや、別に言うてくれてええよ。赤が敵やって言うてもアンタの友好関係に口出しなんかせんし。
赤にもええやつはおると思ってるしな……まぁ、攻めて来たら追い返すのは、勘弁な。
【もし友人が攻めて来たとして。極力彼は殺しはしない。しかし、殺してしまう事が無いわけでもない】
【だからもし友人を―――と、言うニュアンスを孕ませていた。無意識にか、籠手をそっと撫でていた】
【歩き続ければ大陸を覆う木々を抜ければ―――水の底が見える程、鮮明な川が見えるだろう】
【月灯りを反射し、月光を孕む流水は耳に心地良い旋律を届ける。梟の囀りが混じり、自然の唄は胸を踊らせるのだ】
215 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/16(火) 02:46:38.31 ID:DPxgLg6Ko
>>214
いいねぇ、郷土愛っていうか種族愛っていうか、自分の大陸を大事に思う心?
僕も青の大陸がスキでさ、もし今度寄ることがあれば案内するよ
食べ物も珍しいものもあって、どこの大陸の人でも歩ける素敵な街を……ね?
【彼もまた、自らの出身地を思い出しながら楽しげに笑う】
【心底から青を愛し、その土壌で育ったからこそ――彼の考えは分からないでもなく】
……まあね、“機神”っていって瓦礫の山の中から見つかったんだ
物凄い強力そうだったから、その……上手く言えないけどさ、気を付けて。
って、なんだか妙な空気になっちゃったけどもう川だ
ここまで有難う、僕は「ラティメリア・コエラカントゥス」――『均衡の遊魚』さ
強くて素敵な君のお名前は?少し早めのお別れの前に、聞いておきたいな
【なんとも、美しい場所に出たものだ。水だけでなく、月の光と音までもが調和を作り出している】
【青の大陸が広しといえど、こうまで綺麗な川もそう有るまい――そう思いながら、魚人は名を名乗った】
216 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 02:51:19.78 ID:jfEN73hto
>>213
本当ッスか!!今は俺にはそれで十分ッス!
素質が無い、って言われちゃったら流石に俺も凹んじゃうッスからね!
【賞賛は素直に受け取り、尻尾をパタパタ振って喜ぶ】
【愛玩動物を思わせる子犬のような人懐こさである】
【だが、勝負を決したわけではない】
【コンパクトに纏めた攻撃は、反面決定力を欠く結果となり】
【スフィアを戦闘不能にするには遠い一撃に留まった】
【互いに一本。まだまだ問題なく動ける範囲だ】
【ならば勝負を決するは次の一手。】
【ガルルは喜ぶ顔をちょっと引き締め、尻尾を垂らして静かにさせると】
(次はどんな手で来るか……きちんと見極めて、俺の全力を受け止めて貰うッス!)
【精神を集中させ、緊張感を持つ】
【スフィアとガルルの技量や経験、知識などの差は歴然だ】
【勝てる可能性は限りなく低いと理解している】
【だが、だからこそ今持てる全力をぶつけて「先生」に教えを請おうと、ガルルは闘志を滾らせた】
速い!でも――ッ!
【スフィアのステップはガルルの其れと比べても瞬発力や跳躍力に勝る】
【一歩の踏み込みが予想を超えた動きをすることも念頭に入れて】
【間合いを詰めるスフィアを野生の動体視力を以て見極めんとし――】
――それくらいなら、俺でも受けられるッス!!
【飛び込みボディブローを打ち込んできたスフィアを、目で追い身体で反応し】
【左の鉄甲で受け止めることに成功する】
【位置が側腕部であったため爆発は発生しなかったが、素早い彼女の動きにようやく対応することが出来た】
【そこに生まれたのは――確かな安堵と喜び】
【それは一瞬が生死を分ける戦いの場に於いてはあってはならない気の緩み】
【ガルルは気づいていないのだ。自身が二段構えの攻撃をしたように、スフィアに本当の狙いがあることを】
【ガルルは、腰を捻り返す刀で右の拳をフック気味に振りスフィアの胸部を狙う】
【しかし、それは受ける動作の後に打ち出す一手であり、到達まで然程速いわけではない】
217 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 02:57:06.51 ID:FW/dIWcLo
>>215
そりゃ、自分の生まれた大陸やからなぁ……アンタも同じか。
是非頼もうかな。また青の大陸まで行く機会があったら、楽しみにしてるわ。
【緑にはない品物を買いに行く時は数々ある。先日も日用品を買いに行ったところだった】
【そこで黒の者と邂逅し、色々あったわけだが。そういう事が起こるのも青の大陸の魅力か】
【大陸間の情勢を買えるにはやはり、青の大陸はひとつの鍵なのだろう】
”機神”……ねぇ。そうかい、情報有難う。それらしいの見たら気をつけるわ!
おう、俺の名前はライオネル。ウォービーストっていう種族やねん……”獅子の咆哮”、とかで呼ばれてるで。
じゃ、ラティメリア……ゆっくり緑の大陸を楽しんでくれや。また、青の大陸にも行くからさ―――……ほなっ!
【川で遊泳でもするのだろう、と思い獅子は名を名乗り踵を返し来た道を引き返して行く】
【他大陸の話を聞いて、久々に自宅に帰る事にした。自宅につく頃には、夜更けだろうか】
/お疲れ様ですですっ
218 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/16(火) 03:08:12.45 ID:DPxgLg6Ko
>>217
勿論、青の大陸っていう場所がなければ僕は此処に居ないしね
海の豊穣に感謝して、って感じかな。あぁ、うん、是非その時は。
【任せてよとラティメリアは言って、そして最後の名乗りあい】
【短い道中でこそ会ったが、良き知り合いに慣れたように思え――『じゃあね!』】
【それからバシャリと川に飛び込み、後は自らの独壇場だ】
(“獅子の咆哮”……二つ名に負けない、強そうな人だったな)
(軍事なんかには関わらないだろうし……ヴァルさんには、伝えないでもいいかな……?)
【静かな森の川をすいすいと、魚人は得意げに泳いでいく】
【行く先は決まっていないけれど、夜の遊泳は先程の余韻もあって最高――その一言だった】
/お疲れ様でしたのっ!
219 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 03:09:53.64 ID:po4GdSIRo
>>216
【意気込みは大気を通じて伝播する】
【彼が自分に、その全霊を持って対峙しようとしている。前に進もうとしている】
【――――騎士の意義は、誇りを守ること】
【それは世間一般で言うプライドと同じ意味を持つ言葉だが、この場においては少し趣が違う】
【…自己保身ではなく、互いの尊重という、まったく異なるベクトルを持ったそれは、重みが違う】
【受け止められた自分の左拳。想定済み】
【即座に反撃に出るガルルの右拳。○をあげたいが、許容範囲】
【そして彼の背後には鉄塊が着弾していたが――――さて、】
【防御の後、カウンター気味に放たれた右だがしかし、到達前にスフィアはその脇を駆け抜けていた】
【左手甲の上に伸びていた自身の左拳から力を抜き、既に次に向けて踏み込んでいた脚で大地を蹴り、するりと】
【…カウンターの大前提として、読まれていては成立しない】
【素直さが仇になった形だろうか】
【駆け抜け、地面に突き立った塊の峰の金具を先端側へスライド】
【すると内部構造が展開、シリンダーがせり出し、さらに別のグリップが顔を出した】
【抜刀すると、形状はブロードソードだが、反対側が透けるほど刀身の薄い剣が一本】
そして何より、強くなるのに一番大事なことは―――――、
【それを縦回転させつつ投擲、狙いは足元、若干左手前に突き刺さるはずだ】
【反応したときには既に、引き抜いた鉄塊を振りかぶって重苦しい一歩を踏みしめたスフィアがガルルを間合いに納めていて】
【両手で握り、力強く振り下ろす事を試みるだろう】
【大降り、もはや後がなく、全てを込めた一撃。】
―――――負けを重ね、受け入れて、反省することだ。
【成功したなら地面に指向性を持って叩きつけられた塊が、大地を巻き上げて】
【八極拳の震脚にも似た、足場崩し】
【そしてこれでバランスを崩し倒れたなら、左に突き立った薄刃を抜き取り、鋭く眼前に突きつける】
【決着を告げるように】
220 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 03:25:39.69 ID:jfEN73hto
>>219
――!そこなら、通用しないッス!
【ガルルは両腕部・両脚部に鉄甲を装着しているため】
【足を狙った攻撃、重量の軽い刃物には強い耐性を持っている】
【しかし、投げつけられた剣が囮であるという考えまでは至らない】
【効果の薄い攻撃をわざわざしたならば、そこに騙しが存在しない訳がないというのに】
【剣に意識を奪われた刹那の瞬間、ガルルとスフィアの間合いは詰まる】
【目の前で起こるは、巨塊を振り上げるスフィアの姿】
お、囮だったんスか!
でも、その速度ならまだ受け止められるッスよスフィアさん!
真正面から弾き返してみせるッスーー!
【ガルルは、持ち前の反射神経で即座に構えを変える】
【分析能力はないが、自然で培った反射能力は卓越したものがある】
【思考から即座に電気信号を伝達。ガルルは、両拳を重ねるようにして迎え撃つが】
【――それは、鉄塊が「ガルル自身」を狙った場合にするべき反応であった】
外し――――!?
わ、わ、とと……!わふっ……!
【だがスフィアの狙いは地面。不意をつかれたガルルは】
【狙い通りにバランスを崩しその場で尻餅をついてしまう】
【決定的な隙だ。ガルルがバランスを正し、起き上がろうとした瞬間には――】
うっ……――……うぅ……俺の、負けッスね……。
えっと、上手く言えないスけど、有難うございましたッス……
【――喉元には、光る刃の姿】
【ガルルはその瞬間に敗北を悟り、尻尾をシューンと垂らしながら上目遣いにスフィアを見つめ礼を告げる】
【分かっていた結果だが、まだまだ遠く及ばない】
【自信があったわけではない。しかし、自分の目指す高みへの遠さを改めて思い知り、噛み締めるのだった】
221 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 03:45:06.15 ID:po4GdSIRo
>>220
……こちらこそ、ありがとうございました。
あの爆発の後の連続攻撃はよかったと思うぞ。至近距離で油断していて、こちらのペースを崩された。
いや、本当に効いたよ……ったた、…。
【試合の終了は、挨拶を交わす。負けても勝っても】
【その礼を知っているあなただからこそ、気持ちよく試合が出来たというもので】
【裏付けるように抑えた胸部は、未だ正拳による痛みが残留しているかのようだった】
【悪くは思って、いないらしい。それすらも称えた】
【倒れてしまった少年へ、立てるかと腕を差し出しつつ】
私も、最初は君のように負けに負けを重ねた時期があったさ。
悔しいかもしれないが…いずれ身になる瞬間が来る。精進するといい。
【右手の鉄塊に、剣を仕舞う。シリンダーに納めた後押し込んで、峰を覆う金具が蓋をした】
【これで二本は一つ。切り裂く刃と殴り潰す塊というコンビネーションを可能にする、複合兵装】
【巌のような表面には、無数の傷。主に代わり痛みを引き受けた証が刻まれていて、】
【先ほどガルルの拳が命中した箇所の傷は、うっすら潰れていた。その爆発とパンチの威力を物語る】
【またも帽子を直したスフィアは、塊を地面に突き立ててから大きく伸びをして、体をほぐす】
さて、もう遅いし、こうなったら町にも帰れない。
野宿するか……。
【草原はあちこち穴ぼこまみれだったが、適当に開けた場所を探すと、折れた尾を探って】
【……何故かその中から、ぽこぽこと機材が出てきて、てきぱきとくみ上げてしまい】
【……テントが一つ、出来上がった。何処にそんなものを収めていたのかわからないけれど、とにかくテントが出来たのは事実】
お前に帰る家が無いなら、泊まっていくか? 一晩くらいは貸してやるぞ。
【また尻尾の付け根から、今度は寝袋まで取り出し、差し出す】
【何かが明らかにおかしいけれど、突込みを許さない空気が漂っていた】
運動した後はちゃんと寝ろ。明日起きられたら、簡単なものだが朝飯も作ってやるから。
――――お休み、ガルル。
【巡回云々の体力が響いてきたのか、あくびを浮かべて勝手に言い切りながら、スフィアはテントへと入ってゆく】
【内側からジッパーを締めて、ごそごそと衣ずれの音がしたら、もう眠ってしまっているのだろう】
【―――――多分、隙を見せつつそんな面倒見のいいことを言ってしまうのは】
【一本を先取する力があった彼への、遠まわしなねぎらいであろうと推測できた】
//遅くまでありがとうございました、お疲れ様でしたー!!
222 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 03:57:53.60 ID:jfEN73hto
>>221
でも、やっぱり詰めが甘かったッスね俺
反省するところがいっぱいいっぱいで、頭がパンクしちゃいそうッス
あ……え~っと、ちょっと腰抜けちゃってるみたいッスね
お言葉に甘えて、よい、しょっと!
【恥ずかしげに頭をポリポリと掻きながら】
【反対の手でスフィアの手を取りゆっくりと立ち上がる】
【自分の足で立ち上がっても、戦闘の余韻で細かく痙攣し足元はフラつく】
【後遺症に残るような大きなダメージは負わなかったが、普段使わない頭を使っているせいか知恵熱が出そうではあった】
なんていうか、悔しい……って気持ちじゃないんスよね
やっぱり届かなかったかぁ、って
気の利いた言い回しとか全然わかんないし、気持ちをどう表現していいかわからないッスけど
今日のことはきっときっと、いい思い出になって……今後の戦いできっと、大切な鍵になるんじゃないかって思うんス。
だからその、改めて!今日は俺に付き合ってくれて有難うッススよフィアさん!
今度会うときがあったら、絶対絶対お礼するんで楽しみにしてて欲しいッス!
【ガルルの方向性は、敗北して尚変わらない】
【純粋な心を忘れていない少年は、元気に笑いながらスフィアにそう告げるのだった】
え?う~~ん、一応家はあるんスけどね
もうすっかり遅くなっちゃったし、スフィアさんに甘えてここで寝させてもらうッス!
本当に、何から何までお世話になっちゃって……頭があがらないッスねこれじゃ
【言葉の割に、悪い気はしていないようで】
【ガルルは特にツッコムこともなく寝袋を受け取ると、その場でゴロンと寝転がった】
それじゃ、おやすみなさ~い!いい夢見れるといいッスね~……Zzz
【最後にスフィアの入るテントに向けて告げると、ガルルは目を閉じてすぐに眠りに付くのだった】
/お疲れさまでしたー
223 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/16(火) 10:10:32.42 ID:wdz1feCWo
【黒の大陸――昏い場所にて】
【―― 一つの生命が、その生涯の幕を閉じようとしていた】
【―― 一つの暗闇が、その生涯を見届けようとしていた】
【ここは黒の大陸でも比較的暗い場所】
【ねずみ返しのような崖が影を生み出し、ただでさえ暗い視界を更なる闇で覆い尽くす】
【一帯は瘴気が蔓延しており、耐性の無い者は踏み込むと生還することは難しい、そんな場所だった】
【まさしく今、崖の根元に伏し、瘴気にあてられ衰弱しきった少年がいた】
【どこからか迷い込んだのだろう。その身体は細く、黒の大陸のものではなさそうである】
【治癒魔法をかければ助かる見込みもありそうだが――持ってあと数分というところだろうか】
【それを眺めるのは、死神だった】
【見た目はあまり人間と変わらない。ぼろ切れのような漆黒の衣服を身に纏い、】
【袖から伸びた腕は長く、肌の色は血のように濃い赤と、黒が横縞模様を作っている】
【足はなく、常時魔法で浮翌翌翌遊しているようだ】
【背中に大きな黒鎌を背負った、少し変わってはいるが死神と呼ぶに相応しい風貌だった】
……命、とは、常に、儚い、もの
俺の、力、では、どうすることも、できない、……か
【長い黒衣の裾を靡かせて佇み、少年を見つめる視線は】
【どこまでも冷たく、どこまでも無感情――】
【やがておもむろに、背中の黒鎌へと手を伸ばす】
【柄を掴み――何をしようと言うのだろうか】
【もしもここを訪れる者がいるとするならば――】
【この二人の運命は、どのように変化するのだろう】
224 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/16(火) 10:29:11.35 ID:rNqgySJfo
>>223
―――ああくそ、道に迷ったぞ畜生。
【唐突に、荒々しく響き渡るそんな声が聞こえるだろう】
【真紅の髪は、荒々しく後ろに撫で付けられて、紅煉の双眸はギラギラと赤光を放つ】
【右腕は、機械で構成されており、彼がスチームメタルであることを分からせる】
【右手には、五文明の色の線が刻まれたグローブが装着されており、不思議な気配を感じさせる】
【瘴気の中を生身で歩くのは、この丈夫なスチームメタルにも堪えるのか、顔色はあまり良くはないが】
【それでも、日々工業地帯の光化学スモッグや汚染された水の中を生き抜く彼は、力強さを保っていた】
‥‥ストップ、そこの死神っぽいの。
【そう言うと、すかさず相手の腕を掴み、止めるはずである】
【とりあえずは、同盟文明。敵ではないことは明白である故、警戒はそれ程必要ないと思われる】
【しかし、止めるように伸ばされた手の力は強く、その目には止めろという意思が込められているのが視えるだろう】
【此処に、黒に赤の線が引かれ、運命は交錯する】
【後は、紡がれる道にどのような変化が訪れるか。それは神のみぞ知る、のだろう】
225 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/16(火) 10:49:07.13 ID:wdz1feCWo
>>224
/うお、諦めかかってたので発見遅れました。今から書きます
/しばしお待ちをー
226 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/16(火) 10:51:01.28 ID:rNqgySJfo
>>225
/うーい、おまっちしとりますん
227 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/16(火) 11:03:12.92 ID:wdz1feCWo
>>224
【やはり氷点下の温度を湛えた、ともすれば気だるそうにも見えるその顔で、視線で】
【腕が伸びてきた方向を、即ち、紅蓮の貴方を一瞥する】
……なんだ、お前、は
【腕を掴まれたというのに、それを歯牙にも掛けず】
【ただただ淡白に、相手が何者かを確認しようとする】
【口調は事務的で――感情を滾らせる貴方とはまるで違って】
――邪魔を、するな
これは、死神である、俺の、義務
死にゆく、者の、魂は、俺が、運ぶ
【それだけを告げると、絶命寸前の少年へと再び視線を落とす】
【視線に温度が宿ることこそなかったが――その眼には、確かな、〝意志〟】
【まだ少年は生きているというのに、この死神は責務を全うしようとしている】
【口数の少ないこの死神は、何を思って行動に移そうとしているのだろうか――】
228 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/16(火) 11:12:49.70 ID:rNqgySJfo
>>227
――俺はブライアン=ブレイクヴァルド。赤の文明の戦士だ!
【貴方の、なんだという問には、答にならないように、しかし誰よりも猛々しく名を響かせる】
【煌々と煌く双眸を眇めて、腕をより強く掴む。鎌に手を伸ばすのを辞めない限りは、と】
ッまだ―――死んでねぇだろうがァ!!
テメェに他人の生き死にを決める権利はねぇ、決めるのは何時だって当事者だ!
おい、そこのガキ。話せるなら、答えろ――生きたいか!?
しゃべれねぇなら、瞬きをしろ。死にたいなら勝手にしろ、それ以上は俺は言わねぇ。
【破壊と死を振りまく、赤の人型種族の中でも特に好戦的な、スチームメタル】
【だが、その熱さ、焦熱の如き情熱は、彼以外のものにも向けられる】
【戦い以外で命を散らす事には意味は無いと思うがゆえ、このような場で死する事を許容できない】
【だからこそ、激昂し、声を荒げるのだ。まだ死んでいないのに、命を刈り取ろうとする貴方を、止めようとするのだ】
【死を受け入れたならば、己も諦める。だが、死を認められないなら、己が全力で救い出す、それだけの事】
【単純故に力強く。単純故に何よりも真直ぐ。直情、単純、馬鹿、ソレラの言葉で表わされるのが、彼の性質であった】
死神、コイツが生きたいと示したなら、さっさと此処の出口に案内しろ、異論は認めねぇ。
悪いが俺は道に迷ってるから、コイツを助けようとしても助けられねぇからな、頼む、礼はするから。
そして、コイツが死を受け入れたなら、俺はお前の行動を止めねぇよ、好きにしな。
【全ては、当事者である、死にかけの少年に、託された】
229 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/16(火) 11:30:30.21 ID:wdz1feCWo
>>228
……ご丁寧、に、どうも
俺は、クラヴィー・モルス。黒の、大陸の、死神
【声を荒げるブライアンを鬱陶しがるように、言葉に棘が帯びる】
【腕から伝わる痛覚に少しばかり目を細めて――】
【しかし黒鎌を握る手だけは動かない。彼がすべきことは、たった一つなのだから】
ならば、お前に、何ができる?
ここから、脱出、する、頃には、こいつは、息絶えて、いるだろう
こいつを、助けたくば、ここで、治療する、しか、術は、ないのだよ
――おい、お前。こいつが、お前を、助けて、くれる、そうだが
生きたい、か? 生きたい、なら、何か、反応、して、見せろ
【――これが真実】
【実際に死神が言っていることは、何一つ間違ってなどいない】
【ぐったりと地面に身を預ける少年は、動く素振りを見せず】
【ただ瘴気によって刻まれた、死へのカウントダウンを、ただ静かに刻々と進めるばかり】
【そしてクラヴィーは、ことの成り行きを見届けようと、少年に声をかける】
【――結末がわかりきっているから】
【治癒魔法でも使えない限りは、万が一にも負ける要素のない賭けだから】
【だから、どこまでも――凍えてしまいそうなほどに、冷たく】
【少年の反応は――残念なことに、無い。クラヴィーは小さく嘆息し】
――残す、言葉も、告げれ、ない、か?
【無慈悲にたったそれだけの言葉を、少年へと投げた】
230 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/16(火) 11:34:19.71 ID:wdz1feCWo
>>229
/すいません。最後2行抜けました…
【当然のように――少年から返答はない】
【死神は黒鎌を掴む手に、力を入れた。抵抗さえしなければ、そのまま引き抜くが、果たして】
/これを追加してください…
231 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/16(火) 11:44:48.29 ID:rNqgySJfo
>>229
――ッ‥‥、糞‥‥ッ、糞ォ‥‥ッ!
【ごしゃり、と近くの大岩に右腕を叩きつけて、拳をめり込ませて】
【ごしゃり、ごしゃり、ごしゃり、ごしゃり、ごしゃり、ごしゃり、ごしゃり】
出来ること‥‥ッ、出来る‥‥何が、俺には‥‥ッ!!
【どごっ、どごっ、どごっ、どごっ、どごっ、どごっ、どごっ】
【拳の装甲が歪み、オイルが吹き出して。涙よりも、重いそれが、流れだす】
【反応のない少年を見て、そして、どうすればいいか、足りず、過熱し、歪む思考を、回す】
【ふと、一つだけの光明を、ブライアンは見つけた】
――――ッそうだ。機神を使えば、速攻で外に出れる。
そうすれば、間に合うかも知れねぇ、少なくとも、欠片の可能性はある。
道を案内しろ、クラヴィー、上に行けば治療が出来る奴が必ず居るはずだ、間に合うかも知れねぇなら、そうするしか、ねぇだろ。
【右腕の装甲から、黒地に赤の文様が刻まれたランスを取り出した】
【機神。噂に聞いたことはあるかも知れない、強力な力を持つ、火の破壊兵器】
【百の魂と、竜の骨、血、革、牙で作られたと言われる、それがこのランスであるようで】
【強い力の波動という物を、それから感じるかも知れなかった】
――末期の言葉も言い残せず、そのまま消えていく事は、認めねぇ。
死にたいかどうかも、自分で決められないまま死ぬくらいなら、恨まれても、無駄でもいいから俺が助ける。
案内しろ、クラヴィー――――!
【クラヴィーが鎌を引き抜くと同時、割りこむように、少年の傍らにしゃがみこもうとする筈だ】
【ぎろり、とクラヴィーに向けられる視線は鋭く。此処で一戦交えることすら厭わない、そんな意気が有る】
【じ、じじ。ランスが小さく震えを返し、右腕と同調するように、エネルギーの発露が起きる】
【このエネルギーを、速度に回せば。あるいは、まだ間に合う可能性を、欠片ほど掴み取れるかも知れず】
【だとすれば、生き死にをどうするかも、決められないこの少年を、ブライアンは助けたいと思った】
【もはや、究極の自分勝手。己がそうしたいからそうする、こんな我儘野郎はそうは居ない。そして、それでいいとブライアンは思う】
【己がしたいことも出来ないのなら、死ぬ方がましであると。無頼であるブライアンは、己の道を貫くことを、己の誇りとするゆえに】
【最後まで、醜く運命や、現実に抗おうと、するのであった――――】
232 :
マヨラ13
:2011/08/16(火) 12:02:49.92 ID:KRCYw2cC0
★☆友情☆★
今の友情、満足ですか?
上手くいってるあなたにぴったり!
友達との、友情最高!良かったね!ずっとずっと仲良しこよし!でも、このレス信じてないならもうすぐあなた、イジメられるよ!可哀想!一生仲良くなれないよ!
上手くいかないあなたにぴったり!
友達できるよ、親友できるよ!良かったね!深い友情、できちゃうね!でもこのレス信じてないなら一生みじめなままですよ!寂しい人生満喫してね。
★☆恋☆★
今、恋してる~?その恋順調?
片想いのあなたにぴったり!
絶対叶うよ!この恋!だってこのレス見たんだもん!どんなに複雑な恋愛でも、絶対絶対大丈夫!信じてみて!信じないなら叶わないよ!どんだけどんだけ頑張っても無望のままでオワリだよ!サラっと断られちゃうよ!
両想いのあなたにぴったり!
結婚できるよ!おめでとう!だってこのレス見たんだもん!ずっとラブラブ、良かったね!でも…このレス信じてる?信じてないならつぶれるよ!どんなラブラブもオワリだよ!もうすぐあなたは捨てられちゃうよ!サラっと「嫌い」って言われちゃうよ!可哀想!
やってみるって言うのはね…とっても簡単な話だよ!このメールを7つの掲示板に張り付けるだけ!2日以内に貼らなければ全部の最悪訪れる
なんか怖かった(?)んで貼っちゃいました><
233 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/16(火) 12:12:40.89 ID:wdz1feCWo
>>231
……わからん、な
【ぽつりと口から出る言葉は、疑問】
【ただし感情を一切含まない】
なぜ、見ず知らずの、者に、それほど、躍起に、なれるのか
理解、でき、ない、な
【言葉を交わしたことさえも無い少年の命を、感情をむき出しにする彼を、理解できなかった】
【外に出られる? 馬鹿を言え、口もきけないほどに弱ったこいつは、程なく死ぬ】
【ならば――ならば、せめてもの救いとなるは――】
助から、ない、ならば――どうにも、ならない、ならば
――――せめて、死神と、して、苦しませずに、運んで、やるだけの、こと、だ
それが、死神としての、責務――なのだから
【現れた猛々しい槍――姿を現しただけで、周囲を威圧し、破壊してしまいそうなそれに臆することなど無い】
【機械を操る者よりも、よっぽど機械であるかのように】
どけ。そいつの、魂は、俺が、運ぶ
要求は、拒否、する。
もう一度、言う。どけ。さもなくば――お前も、ここで、朽ち果てるが、いい
【彼は――ブライアンはきっと、熱い心を持っているのだろう。この死神とは真逆の心を】
【その愚直さは、時に大きく運命を変える程の力を備えているのかもしれない】
【クラヴィーはその心が理解できなかったし、理解しようともしなかった】
【馬鹿らしい。心の中で、たったそれだけを吐き捨てるように呟いて】
<< 黒き歪が齎す刃よ、――――
【クラヴィーの前の空間が、黒く歪み始める】
【彼が操る、黒き魔法。ブライアンがどかないならば、彼は本当に、戦闘を辞さないようだ】
【灼熱の波動をも、黒き歪みが呑み込んでゆく――】
234 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/16(火) 12:25:03.91 ID:rNqgySJfo
>>233
見ず知らずだって関係ねぇよ、目の前で命が散る。
そして、それを俺が認めないって決めたから俺は認めないだけ、それだけだ。
決めたことは曲げねぇ、決めたことは貫く―――悪と言われても、屑と言われてもだ。
【ぎらり、と鋭い目線と鋭い言葉、鋭い気配、ソレラを一気に向ける】
【理解を求めるつもりはない、だが、決めた以上は引くつもりは無い、欠片として――ッ!】
【救いの手は、一つは有る、無いなんてことは認めない、己の手で無理矢理にでも引っ張り出して掴みとる】
【欲しい物は奪い取る物だ、手を伸ばさなければ手に入らない。だから、決して迷いはしない、決して逃げはしない】
助かるかも知れない、どうにかなるかも知れない。
――――その可能性があるならば、俺は幾らでも追い続けるだけだ。
それが、責務でもなんでもないけど、俺の在り方なんだからヨ――――。
【そう言って、少年をだきかかえて、相手との距離を一旦取る】
【身体能力には優れているようであり、やはり鍛えているほどがよく分かる】
【機械の身で機械を操るが、貴方に比べれば、はるかにこちらの方が、生々しているかも知れなかった】
退かねぇ、コイツの命を救う術が有るから諦めねぇ。
テメェの案は拒否、拒否、ダメアウト、ノーだ、テメェがさっさと諦めな。
じゃねぇと――――蜂の巣にして焼肉にしてやるぞ。
【しかし、機神を使うかと思えば――――】
―――は、奥の手だがな。
命令だ、ファフニル。こいつに、装着してくれ。
【槍を、足元の少年に向けて、直後】
【ブライアンの言葉に呼応するように、槍は分解、少年の体に装着された】
【機神装着者は、強力な生命力を約束され、毒素等も、仮面を通して浄化される】
【要するに、この少年は、今のところ死ぬことはないということ】
《5th ARMS ARM》――――特別製ライフル。
【腕が形を変え、一本の銃器へと、その形状を変えた】
【武器を腕の内部に内包し、融合し操る能力。それが彼、ブライアンの機械の機能だった】
235 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/16(火) 12:47:04.17 ID:wdz1feCWo
>>234
それが、助かる、命、なら、助けてやれば、いい
平和を、駆けまわる、ように、遊ぶ、餓鬼の、擦り傷でも、治しに、行け
認め、たく、なければ、認める、な。貫く、なら、貫いて、見せろ
だが、その眼は、何れ、真実を、見落とす、だろう、な
【熱と覇気を帯びる、まるでナイフかのような視線を浴びて――】
【それでも、氷点下の心は動かない】
【来るなら、来い。そして、その愚直さは大切なものを見落としかねない、と】
【挑発と予言めいた言葉を織り交ぜて、ブライアンを見据える】
――なら、お前の、魂も、運んでやろう
そいつ、ともども、あの世で、仲良く、するが、いい
そしたら、そいつも、お前に、感謝の、言葉くらい、伸べるだろう、な
【槍をメインに据えて闘うのかと思いきや、ライフル――】
【機械を繰る者かと、クラヴィーは予測した】
【少し違っているかもしれないが――おそらくそのようなものなのだろう】
<< 黒き歪が齎す刃よ、彼の肢体を切り裂け―― >>
【頭上で黒鎌を回転させ、すかさず三閃。鎌の軌道に合わせて、縦薙ぎの斬撃が放たれた】
【内二つは、ブライアンを狙ったもの。両肩に一閃づつ、飛翔してゆく】
【最後の斬撃は――紛うことなく、少年の首を狩り落とそうと放たれる】
【ブライアンが施した応急処置は、今のところその効果を発揮していた】
【しかし高濃度の瘴気を中和することは難しく、現状維持の形か】
【僅かにだが回復す程度に留まる可能性が、高かった】
【もっとも、注がれた生命力を受け取ったことにより、回復はしているだろう】
【ただそれよりも症状が回復することは、ないかもしれず――】
236 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/16(火) 12:54:34.68 ID:rNqgySJfo
>>235
―――ハ、真実?
俺が見てる物が真実かなんて、どうでもいいね。
ただそうしたいからそうするだけ、それ以上でもそれ以下でもねぇよ。
そして、今の俺は――――テメェが気に入らねぇ、だから逃げねぇ貫く。
【真実かどうかは関係なく、決めたから貫くだけ】
【正しいか間違っているかも、超越した、一つの信念の形がそこにあった】
【その愚直の様は、まさに〝槍〟その者であると言えるだろう】
――――嫌だね。
まだまだ喧嘩したりねえし、俺はまだ全然〝最強〟に届いてねぇ。
だから此処で死にたかねぇし、感謝も求めちゃいねぇ――――。
――俺の自分勝手に付き合ってもらうぞ糞野郎が。
【じゃきり、と腕を鳴らして、だんっ、と地面を踏み鳴らす】
【重心はしっかりとして、戦闘に慣れている物である事を分からせるだろう】
―――ッ!
【たんっ】【見た目以上に軽やかな動きで、中を舞うブライアン】
【錐揉み回転しながら、斬撃をすれすれで回避し、少年に迫る斬撃に銃弾を放ち、相殺】
【地面に着地すると、すかさず相手の腹部にもう一発弾丸を撃ち放つ】
【弾速はそこそこで、口径も大きいが、連射が聞かない、がしゃり、と排莢して、鋭い目で相手の出方を松】
237 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/16(火) 13:14:51.62 ID:wdz1feCWo
>>236
ならば、抗って、見せろ
ここで、朽ち果てる、ほどに、脆く、ないのなら、な――
【真偽を疎かにするなど、以ての外――ブライアンの言葉に今度は大きく嘆息する】
【信念を貫き通し我が道をゆくことは、強き者のみにしか許されない】
【強靭な波動を以て覇道を征す、それこそが、真に強きもの】
【ならば眼の前の彼は――】
そう、か―――
ならば、俺は、閻魔翌様に、忠を、尽くし、続ける、のみ
俺が、求める、〝真実〟を、手に入れる、まで
――かかって、こい。糞野郎
【空中を滑るように移動し、飛来する銃弾を躱した】
【足が存在せず、魔法によって浮翌遊することで成せる、縦横無尽な移動】
【しかし速度はそれほど速いとは言えず――便利さの代償に、速度を殺していた】
銃器、使い、か――ならば、これを、受けてみろ
<< 黒き腕が齎す力よ、彼の肢体を撃ち抜け―― >>
【鋭い風切り音を響かせながら、眼前で鎌を回転させ円を描く】
【瞬く間に空間が黒く歪み――そこに黒い魔弾が生まれ、やがて一直線にブライアンへと放たれるだろう】
【狙うは、またしても肩。速度は並の銃よりも遅く、動体視力に優れているならば容易に視認できるか】
238 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/16(火) 13:23:17.92 ID:rNqgySJfo
>>237
言われずとも――――ッ!
【もう、これ以上長い言葉は必要ない】
【求めるのは戦い、それだけ。それ以外を考えれば志が鈍る】
【ならば、今考えるべきは眼の前の者を倒すことのみ――】
【生まれた時より培われし性格と、種族の血が生み出す本能が、戦闘者としての彼を組み上げる】
【覇道を行くのではない、自己の行く道を行く。それが覇道なら覇道を行き、修羅道ならば修羅道を駆け抜ける】
――――ふ‥‥ッラァっ!
【迫る魔弾を見て、にやり、と笑を作る】
《5th ARMS ARM》、換装、通常形態ッ!
【がしゃり、と素早く腕の銃器が収納、先ほどの腕と成って】
【五指の先端から鋭いクローが飛び出して、高速で振るわれる】
【が、きぃん】【魔弾は弾かれ、ブライアンの頬を裂き、血を吹き出させて】
【だん、と地面に着地した少年はベロリと血を舐る】
‥‥やるじゃねぇか、いいぜ‥‥ェ!
【きゅぅ、と瞳孔が締まり、鍛えられていることが分かる速度で一直線に相手に迫る】
【接近が成功すれば、クローを相手の鎌を持つ腕に振るい、武器を弾き飛ばそうとするはずだ】
239 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/16(火) 13:42:41.12 ID:wdz1feCWo
>>238
――来い
(戦闘狂、か。……その、道は、なにを、形作る?)
(なにを、求め、どこへ、辿りつく? ――まさか、ここで、終わる、まい)
【言葉は必要ない――眼の前の存在を排除する。死神はそれだけのために、動く】
【氷点下の殺意、死体の如き温度の視線で、彼を刺す】
銃使い、から、転じて、鉤爪、か
便利、そうな、力、だ
【軽口を叩きながら、相手の出方を窺う】
【足が沈み、筋力が爆発する姿を捉えた――真っ直ぐ、駆けてくる、か】
【判断はよかったものの、ブライアンの速さに反応が追いつかず】
【クローの軌道が武器だと、咄嗟に判断すると、後退しつつ腕でガードした】
【切り裂かれた細く禍々しい腕から、黒々とした血が噴き出す】
【痛覚は死神とて例外ではなく存在する。確かなダメージに、表情を一瞬だけ険しくした】
【――だが、次の攻撃に移ることは忘れない】
【ブライアンの位置――先程までクラヴィーがいた位置には】
【黒鎌によって発生した歪が、未だ存在していることに、気付いているだろう】
【クラヴィーは後退を続けつつ、右腕を翳す】
<< 黒き腕が齎す力よ、大気を揺らせ、爆ぜろ―― >>
【詠唱の直後、更に歪の黒さが深まっていく――】
【もしもそれに気付かずその場所に留まるならば、強力な衝撃波が彼を襲うだろう】
240 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/16(火) 13:50:10.07 ID:rNqgySJfo
>>239
便利も便利、なんでもかいぞうすりゃ出来るからよォ―――!
【軽口を扣きながらも、クローを古い、相手の腕を切り裂いて】
【武器を奪いそこねたと舌打ちしつつ、前進していく】
―――う、ぉぉぉおぉぉおぉッ!喰らえやァ!!
【気づく気づかないではなく、既にそこには居らず、相手を押し切るかのように歩みを進めていく】
【後退はなく、シンプルに相手との距離を詰めることを選択した結果、ぎりぎり範囲からずれることに成功したようだ】
【だが、タイミングが一瞬間に合わず、衝撃波で左腕の肘から先の骨が粉々に粉砕、激痛が襲うが】
――――な、めん‥‥xがあああああああああああああああああああああああ!!
【その様、人よりは竜に近く。雄叫びが空気を震わせて、衝撃波を突っ切って襲いかかっていく】
【だぁんっ】【地面を蹴り、高く飛び。跳びかかるようにして襲いかかっていく】
【全身から血を吹き出しながら、クローではなく〝拳〟を相手の顔面に叩きつけに行くのだ】
【掠っただけでこのダメージ。魔術に対する体制の弱さが、理解できるかも知れなかった】
241 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/16(火) 14:06:27.94 ID:wdz1feCWo
>>240
ク、――「なんでも」、か
なら、勝って、見せろ
【彼の気迫を薄笑いで受ける。黒刃の光にも似た、暗い嗤い声が響く】
【たったの一撃で満身創痍――そのか弱き身体で、何を吠えるか】
【衝撃波によって朧げになった視界から、ブライアンが消えた】
速い―――!
【今度は微動だにすらできずに、彼が眼前に現れる】
【それに気付いた時には既に遅く、鎌を振り上げようとするも】
ぐっ――
【強烈な拳打が狂いなく顔面を捉えた】
【痛みで魔翌力が途切れ、重力に身を委ねるようにして、宙を舞う】
【鼻と口から血を垂らしながら――地面へと倒れ込んだ】
【間髪入れずに全身へ魔翌力を流し浮翌遊しようと試みるが】
【隙には変わりない。この好機を、彼はどう使う――】
242 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/16(火) 14:15:37.47 ID:rNqgySJfo
>>241
言われねぇでも、俺の最強を証明するためにここじゃ負けられねぇ!
俺に敗北は許されねぇんだよォォォォォォオォォォオォッ!!
【戦闘狂というよりは、勝利を求め、最強の証明を求めるのが、彼】
【負けたくない、勝ちたい、己の価値を証明する、己が最強だと叫びを挙げる】
【その為であれば、あらゆる代償を払うし、あらゆる手を使う、己が許す限りは】
【そして、拳が届く】
―――っらあああああああああああああああああああ!
【雄叫びを上げて、ごろごろと地面を転がりながら、ブライアンも倒れて】
【だが、擦りむき血を吹出す四肢を駆動させて、全力で駈け出した】
【飛べはしない。機神を使っても、数十秒宙に浮くのが精精だ、だが、この足がある】
【持って生まれた之が、己の何よりも信頼できるものだ】
【振るう拳が、おそらく、次の相手の攻撃に届かない、距離が、遠すぎた】
【後僅か、数十センチを縮めれば、届くであろうに、届かないのを、知って】
【――〝諦めない〟、そこで、本能が唐突に奇策を、生み出した】
ッ《5th ARMS ARM》――――ッ!
【届かない距離で、拳を振るいながら、有ろうことか、拳を変形させたのだ】
【ライフルの銃身は長く、打撃の射程を伸ばすのには、有る意味では、向いていて】
【しかし、撃つための物で殴るという、野蛮な行動。赤の暴力性が、此処で吹き上がった】
【鳩尾にめり込むように、銃口が叩き込まれんと、全力で迫っていく―――ッ!】
243 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/16(火) 14:34:38.31 ID:wdz1feCWo
>>242
【――自分の替えなど、いくらでもいるだろう】
【それが閻魔に仕える死神――つまりは自分である】
【戦争が幾度となく起こる。数多の命が消えゆき、種が滅んでゆく】
【それが世界の理であり――世界のパワーバランスを保つのもまた、死神である】
【命とは、儚い。自分の物も、他人の物も】
【だが眼の前の少年はどうだ。血潮に塗れ叫び、〝己〟を主張する】
【まるで灼熱の太陽が如く、強く強くあるように】
【なら自分は――閻魔に仕えるだけの自分は、その命は、彼のように輝けるのだろうか】
【輝き方を知らない黒い星は、真実を追い求める】
【 命の価値とは、いくらなのかと 】
―――が、ふ……っ
【ゆらりと浮翌遊し、構え直した時には、その銃口は鳩尾を捉えようとしていた】
【回避行動も思考も回らないままに、全身に痛みが巡り、意識が飛びかける】
(これでは、戦闘、は……無、理……か……)
(ならば、せめて―――)
<< 黒き腕が齎す力よ、大気を揺らせ、爆ぜろ―― >>
【素早く詠唱し、小規模ではあるがブライアンの周囲に黒い歪を発生させる】
【詠唱の内容と、発生した歪から、攻撃の予測は容易であろう】
【数瞬後に弱めの衝撃波が起こる筈だ】
【この攻撃が終わると、クラヴィーは空高く浮かび、撤退しようとするだろう】
【色の無い流れ星の如く――】
244 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/16(火) 14:48:27.71 ID:rNqgySJfo
>>243
【――己は己以外には存在しない】
【そう思う者が、この赤の典型、ブライアンであった】
【戦争で親を亡くした、信頼できる友も戦争で失った】
【そのなかで、強者で無ければこの世界では生きていけないと知った】
【それが、この世界の第1の法則であると、少年は信じ、実行する】
【命は、猛々しく有るものだ、燃え盛ってこその命だ】
【だからこそ、目の前の者に激昂する、価値ある命を、奪う事が許せない】
【自己の命を好き勝手にしていいのは、ただ一人、己だけであると、そう決めているから】
【――煌々と、命の灯火は力強く燃え輝く】
【あらゆる命には、炎があると。心から信じるゆえに】
【 此処で、少年は譲らない―――― 】
―――ッ、あああああああ!!
【がぁんっ!】【拳を振るい、相手の鳩尾に銃口をめり込ませて】
【攻撃の手応えが神経を一瞬で駆け抜け、脳髄にそれを伝え、快楽物質を吐き出した】
とど いたああああああああああ!
【雄叫びは世界を震わせて、しかし、直後の衝撃に、咄嗟に腕を構えて庇い、受け止めた】
【びりびりと震え、相手が撤退していくさまを見て】
――次は、決着を付けてやる――――覚えてやがれ、クラヴィィィィィイィィィイィィィィイイッ!!
【人の姿で竜の咆哮を響かせて、相手を見送って】
【直ぐに、少年の元に行くと、すっ、と機神に手を載せて】
飛べるよな、行くぞ、ファフニル――――。
【機神の背に乗り、高速で外に出て行き、少年の治療をしに行くのであった】
【おそらく、街に付けば。ブライアンも又、体の治療をする羽目になるだろう】
245 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/16(火) 14:59:56.69 ID:wdz1feCWo
>>244
【遥か上空。黒い影が、中空に漂う】
五月蠅い、やつ、だ
あいつの、種が、増えすぎた、時
あいつを、真っ先に、狩りに、来るのも、面白そう、だな
【戦闘で疲弊した身体を、水面に浮くが如く】
運命、と、やらは、微笑むのか、ねぇ
――ここから、見ていて、やろう、か
【暗闇を彷徨うが、如く】
【余談だが、機神によって回復した少年は】
【瘴気が渦を巻くエリアを抜けた後、直ぐに治療してやると、意識を取り戻すだろう】
【ただ動き回るには時間がかかるらしいが――】
【それでも、九死に一生を得ただけ、よかったということか】
【目を覚ました少年は、笑んで、「ありがとう」と零すだろう】
【それはブライアンが齎した賜物――なのかもしれない】
/おつかれさまでした!
246 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/16(火) 15:05:16.02 ID:rNqgySJfo
>>245
【その後、病院か、治療所のベットにて―――】
‥‥あ、結局家に帰る道が分からねぇんだけど‥‥、げほ‥‥っ、瘴気吸い過ぎたー‥‥。
畜生、しばらくは黒の国か、悪いな、ファフニル。
【抱き枕のようにランスを抱きしめながら眠る、一人の少年の姿があったとさ】
/乙でしたー!!
247 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 16:22:01.36 ID:pMDXVsuIo
【緑の大陸ーー大平原】
【広大な平原、そこには色々な思いが漂っているのだろうか】
【志半ばで、その生涯に幕を閉じた者、悲しみか憎しみか此処で幾つもの戦争が繰り広げられてきた】
【何を思って散っていたのか、何を思って…命を奪ったのか、それは個人にしか分からない】
【そしてその場所に立つのはアルマハ、その姿を見れば何処の大陸の者であるのか予想はつくだろう】
【白銀に輝く鎧、ウェーブのかかった純白の髪、瞳の無い純白の双眸】
【同じく純白であったであろう背から伸びる2対の大きな翼】
【白は覗かせる物の、それは他とは対照的で所々に染み付くどす黒い赤色、そんな翼】
【そして鞘の無い汚れた布で巻かれた柄の長い巨大な大剣、其れを尾?骨辺にぶら下げる者、一人の騎士】
【マルアハ、所謂天使、その者がそこを見つめて言葉を漏らす】
…恨んでいるか、憎しみを感じるか
最後のその時、何を思っていた…
何を思って…この場へ来た…
【その草原を眺め、漏らす…誰かに問うように、答えが帰ってこない事など解っている】
【だけど、その言葉はその者から零れた】
【もしも誰かが近くに居たのならその言葉は聞こえるかも知れない】
【近くにいないとしても、その場所にいるのは一見その者しか居ない様に見える、故に目立つ】
【白の大陸のその騎士が、緑のその戦場であった所に立っている、ただ其れだけの光景】
【巨大な岩が所々に聳え、幾つかの…木で作った墓標、岩でつくった墓標、多くの名前はかすんでいて】
【その名を読むのも難しい、戦場、墓場、そんな所】
248 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
:2011/08/16(火) 18:01:13.52 ID:yaDSz6kno
【赤の大陸/クツガー山脈】
【港から少し離れた所にそびえ立つ山々】
【鉱物資源が豊富で、採掘に来る物は絶えない】
【その一方、活火山も含むこの山には、未だ知能を有さない種族も存在する】
【よって、人が寄り付く「表道」と寄り付かない「裏道」という風にわかれているのだ】
【その裏道にて】
がーっはっはっはっは!!やっぱり俺様が一番強い!!
【荒々しい笑い声と共に、バリバリと骨を砕く音が聞こえる】
【裏道の開けた所で、筋骨隆々のオークが何かを生で食べているのだ】
【恐らくその何かは、この山に住まっていた何か】
ああ物足りねえ!!!
誰でも構わねえからぶん殴ってやりたい気分だ!!
【オークの声はとても大きく、山全体に響き渡る位だ】
【オークは右手に石包丁を持ち、左腰に小さな布袋をつけ、立ち上がる】
249 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(茨城県)
[sage]:2011/08/16(火) 18:07:37.80 ID:7EhO9BpLo
>>247
/まだいらっしゃるでしょうか。切実に
250 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 18:08:58.48 ID:pMDXVsuIo
>>249
/まだまだ呟いております。
251 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(茨城県)
[sage]:2011/08/16(火) 18:14:34.81 ID:7EhO9BpLo
/うああごめんなさい、呼びかけておいて来客が
252 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(茨城県)
[sage]:2011/08/16(火) 18:17:27.43 ID:7EhO9BpLo
/本当にごめんなさい、親戚が来てしまって長く掛りそうなので無かった事にさせて下さい
/声掛けておいて申し訳ない…
253 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 18:18:41.57 ID:pMDXVsuIo
>>252
/了解しました!お気になさらずー。
254 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 18:30:40.98 ID:pMDXVsuIo
>>247
/投下取り消しでお願いいたしますー申し訳ありません。
255 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 18:31:49.49 ID:po4GdSIRo
【黒の大陸:港町】
【国柄を反映するような陰鬱な土地である。視界といい建築物といい暗色で、空気すら瘴気を帯びてどんよりとしている】
【他国の住人がまさか好き好んで来るわけでもなし、見渡す限り国家固有の人種か、赤の住人が少々散逸している程度なのだが】
【その中に独りやたらめったら浮いてしまう人物が居た】
ぜぇ、ぜぇ……くそぅ、何処に行ったのじゃ、あやつめ……!?
【肩で息をしながら、鋭く周囲を睥睨する姿は、子供のようだった】
【目鼻立ちが端整に整った美少女で、腰まで伸びた発色の強いブロンドと、頭上でカーブを描くアホ毛がまず目に付く】
【それから頭上に浮いた天使の輪にアホ毛が通っていて、種族はまさかのマルアハと思われる】
【出自を誇示するかのように白地と金の装飾が為されたローブを纏い、手には護身用のメイスを握り締めている】
【その背の低さと表情に浮いた幼ささえなければ、胸部や腰周りは自己主張が激しく、非常に扇情的であった】
【切れ長の藍眼は、おそらく誰かを探しているのだろうが結局見当たらないらしく】
【目的が達せないストレスが徐々に蓄積されてゆき、周囲の空気を怒りの赤へと染め上げ、陽炎の如く揺らめかせる】
くぉうるぁああああ! 出てこんかい乙女厨があああああ!!
妾を放って何処をほっつき歩いておるかああああああっっ!!
【繰り返すが、ここは黒の大陸の港町である】
【瘴気すら帯びていた空気が、ちまこいジャリンコの怒声と地団駄に塗り替えられてゆき】
【風貌やらなにやらとあいまって、とってもとっても悪目立ちしておったそうな。】
256 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
:2011/08/16(火) 18:56:14.41 ID:yaDSz6kno
>>255
【その声が聞こえないという訳ではない】
【周囲のキルヴェーラやコンビクター、アサシン・リザードと言った好戦的な種族は殺気立ち、マルアハを取り囲みにかかる】
【敵対する種族が、敵対している街のど真ん中にいる、これだけで充分襲う理由にはなる】
【更に言えば、ここは港、荒波に耐える荒くれ共が溢れかえっているはずだ】
「嬢ちゃん……船を間違えたな、馬鹿め」
【集団の中の一人、棒を持ったアサシン・リザードが声をかける】
「遺言があるなら、今のうちに聞いてやるぜ、神の慈悲って奴だ」
【周囲を取り囲む邪悪な者共は、憐憫にも似た侮蔑の表情でマルアハを見つめる】
【言葉にするなら「ああ、珍しい程の馬鹿がいたなあ」だろう】
257 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 18:59:39.65 ID:wP7Bscv3o
>>255
おやまぁ、賑やかなお嬢さんですな
何か有りましたかな?
【スゥ・・・】
【声以外、気配すら曖昧な存在が少女へ声をかける】
【声のした方を振り返れば、其処に居たのは1人の老人…らしき者だ】
【その人物の皺の無い黒の燕尾服は文字通り「影」の様にその姿を錯覚させ】
【両の手に嵌めた手袋、腰まで届く三つ編みの髪、切り揃えられた顎鬚は色合いこそ燕尾服とは対照的に真白だがよく似合っており】
【モノクロの影と言い表せる様な男の中で唯一、髪の先あたりで揺れる色あせたベルベットのリボンが暖かであった】
258 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 19:00:02.25 ID:wP7Bscv3o
>>257
/おっとスイマセン、退かせて頂きます
259 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 19:05:00.32 ID:po4GdSIRo
>>256
【ぶんむくれていたのじゃロリだが、周囲に集った好戦的な連中を前にしても一切怯まず】
【そのままの姿勢でじろりと睥睨し、腕を組んで鼻を鳴らす】
【胸は大きめなので、強調されて少し膨れあがった気がする】
なんじゃい、妾は船を間違えてなどおらぬ。
黒の大陸行き便の切符を買い、黒行きの便に乗り、つい先ほど上陸を果たしたのじゃ。
何も問題ない。
【ひょっとして自分の立場を理解していないのかもしれない】
【ふんぞり返って、あくまで偉そうにしている。肝の据わったガキ、といった風情だが】
【そのローブは異様に豪華であり、身に秘めた神力は見た目に似合わぬ強さを誇示し】
【手にしたメイスは、白の大陸では高位とされる役職のものがよく持つ『神石』のロッドを加工したもののようだった】
遺言などない、むしろお主らこそ話を聞くべきではないのか?
妾は対話をしに来たのじゃ。国家間の争いはさておき、ひとまず交渉のテーブルに着くべきだと思うのじゃが?
別に飯を出せとか厚遇せよとは言わぬが、初対面の相手にいきなり戦意を剥き出す等…品性を疑われるぞ?
【平和の使者にしては口が悪すぎる】
【国家間の状勢も把握はしているようだが、何かが噛み合っておらず】
【ただし、その言葉には含蓄がある。いきなりはよくないと窘めているようで】
【まず話をしろと、言いつける】
【上から目線、ふんぞり返って】
260 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 19:07:08.87 ID:po4GdSIRo
>>258
//
>>256
さんがよければ複数でも大丈夫ですが、いかがです?
261 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/16(火) 19:09:14.24 ID:yaDSz6kno
>>260
>>258
/自分は構いませんよ、複数でも
262 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 19:11:20.35 ID:wP7Bscv3o
>>261
//よ、宜しければお願い致します
//拙い文章ですが精一杯やらせて頂きます
263 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 19:11:44.64 ID:wP7Bscv3o
>>262
//安価忘れ・・・
>>260
へも
264 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 19:13:16.14 ID:po4GdSIRo
>>261-263
//了解です、では文を追記したいので少々お待ちを!
//よろしくお願いします
265 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 19:18:09.37 ID:po4GdSIRo
>>256
【ぶんむくれていたのじゃロリだが、周囲に集った好戦的な連中を前にしても一切怯まず】
【そのままの姿勢でじろりと睥睨し、腕を組んで鼻を鳴らす】
【胸は大きめなので、強調されて少し膨れあがった気がする】
なんじゃい、妾は船を間違えてなどおらぬ。
黒の大陸行き便の切符を買い、黒行きの便に乗り、つい先ほど上陸を果たしたのじゃ。
何も問題ない。
【ひょっとして自分の立場を理解していないのかもしれない】
【ふんぞり返って、あくまで偉そうにしている。肝の据わったガキ、といった風情だが】
【そのローブは異様に豪華であり、身に秘めた神力は見た目に似合わぬ強さを誇示し】
【手にしたメイスは、白の大陸では高位とされる役職のものがよく持つ『神石』のロッドを加工したもののようだった】
遺言などない、むしろお主らこそ話を聞くべきではないのか?
妾は対話をしに来たのじゃ。国家間の争いはさておき、ひとまず交渉のテーブルに着くべきだと思うのじゃが?
別に飯を出せとか厚遇せよとは言わぬが、初対面の相手にいきなり戦意を剥き出す等…品性を疑われるぞ?
【平和の使者にしては口が悪すぎる】
【国家間の状勢も把握はしているようだが、何かが噛み合っておらず】
【ただし、その言葉には含蓄がある。いきなりはよくないと窘めているようで】
【まず話をしろと、言いつける】
【上から目線、ふんぞり返って】
>>257
む、
そこな老人。お主はいくらか話がわかりそうだな。
……実はの、妾の騎士が逃げてしまったのじゃ。
【えっ】
【周囲を包囲した荒くれ共から視線を動かし、老人の質問に答える白い少女】
【その内容は中々衝撃的で…というか、騎士が逃げたて】
【だがその後方、少女の背中側を少し行った場所、同じく目立つ場所に、似たような白い人物が】
お主は知らぬか?
額から角が生えておって背は高く、左半分を覆うほどのマントと右腕にガントレットをつけた乙女厨なのだが。
【……まさにその特徴どおりの人物が、暢気にホットドッグを歩き食いしながら横切っていく】
【少女は気付かない。まったく気付かない】
266 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
:2011/08/16(火) 19:30:12.24 ID:yaDSz6kno
>>265
「「「「…………………」」」」
【少女の言葉に、大衆達は口を閉ざし】
【一斉に笑い出す】
「さ、流石白の御方だぁ!!交渉のテーブルだとよ!!」
『勘弁してくれよ神様!!俺ぁもう改宗しちまいそうだあぁ!!』
?対話だとよ!!こ、こんな片田舎にまで!!ありがてえありがてえ?
【腹を抱えて笑い出す者もいる始末】
【先程のアサシン・リザードの男が笑いを収め、厳しい顔つきになり】
「なあ嬢ちゃん……俺の弟は何で煮え立つ窯の中に行ったと思う?
忘れもしねえサンタマ・ハル上陸作戦、あの時てめえらが船を沈めたてくれたからだよ」
【”煮え立つ窯の中に行く”それは黒の者達特有の”死んだ”という言い回し】
「俺らの喧嘩にテメエが勝手に首突っ込んどいて?
今更仲良くしましょう?だと?
ふざけんのもいい加減にしろや、オラァ!!」
【激昂と共に棒を頭上で一回転、そのまま少女に向けて上から叩きつける】
【棒、シンプルが故に完成されたその形状は、衝撃を効率良く伝える】
【非力な者でも使え、調達が容易】
【アサシン・リザードという種族が扱い始めたのは、自然の理だろう】
【周りの集団も、戦いに加わろうと各々の武器を手に取り始める】
【少女は見事に黒の者共の神経を逆撫でしてくれた】
【攻撃が単調なのもそのせいだろう】
【それに、説得するには威厳がなさ過ぎる】
【話し合いをするには、初手から間違えていた】
【恐らく少女の言葉で群集はより増えた、その数総勢30数名】
>>257
【老人の近くには、傍観するつもりなのか、マキナスエルフの青年がいた】
【白い陶器の様な肌と、この大陸に相応しい漆黒の髪】
【闇を思わせるローブを羽織ったその男は、老人の態度、つまり恫喝ではなく話かけるという態度を面白そうに眺めていた】
【少女の声も盗み聞きし、横切る騎士とやらを見付ける】
ふうん……”白”の奴らはお固いけど頭はいい、と思ってたけど、随分違う様だね。
君もそう思わないかい?ご主人が襲われてるのに見向きもしないよ。
【と、老人に話しかける】
【その指は騎士を指さしている】
267 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 19:50:32.67 ID:wP7Bscv3o
>>265
おや・・・・まぁ世の中職務から逃げたいと思う方は多いのでしょうな
とは言え居なければお嬢さんが困るのでしょうな・・・・ふむ
【顎に手を当て、困った様に小さく唸る】
【簡単に見つけれるモノでは無い筈だ。しかしその騎士に代わって自分が何かをすると言うのも…】
【ふ、と・・・・視線を上げれば丁度そんな特徴の人物が視界に入って】
こういう時は・・・・はて?
志村、後ろ後ろ。と言うのが人の通例でしたかな?
【なんて困った様に頸を傾げた】
【丁度フェードアウトする位のタイミング・・・・かも知れない】
>>266
【声をかけられれば背筋をキッチリと伸ばしたまま其方へ振り返る】
はて。白と申されますとこの方々の事で御座いましょうか?
【この方とは、少女の事を指すのだろう】
【そう尋ねながら疑問を表す様に首をちょっとだけ傾げると】
おっと、先に其方の質問にお答えしなければなりませんでしたな。申し訳ございません
とは言え・・・・そうは思わぬかと問われても「なんとも」としか答えようが御座いませんな
人も魔物も神々とて性格は千差万別に御座いましょう。
どの国とて勤勉な者、強靭な者、怠惰な者、病弱な者。それぞれ居りましょう
尤も、あの者が〝どう〟かは私にも解りませぬが
【単に怠惰なだけか、はたまた・・・・信頼しているからこそ放っているのか】
【そんな言葉は飲み込んで…ただ含む様に小さく笑むと】
されど此の儘放っておく訳にもいきませんな。
此処は私も老婆心ならぬ老爺心(?)から、多少の加勢は致しませんと
>>265-266
【両手の手袋を嵌め直しながら、少女の。喧噪の方へ歩む】
此の儘では、黒の大陸の品性も疑われそうですからな
【等と言う老人の内心は・・・・・・ただ喧嘩をしたいだけとか】
268 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(四国)
[sage]:2011/08/16(火) 19:52:04.74 ID:XWAoJoEAO
【緑の大陸 深海の森】
む、先ほども似たような場所を歩いた様な……
いや、そのような訳は無いのである、前にしか進んでいないのだ
来た道を通るなど、絶対に有り得ないのである
【そんな事を言いながら、そこを歩き続けている一人の人物がいた】
【頭全体を覆うヘルム、指先から肩まで覆うガントレット】
【爪先から股まで覆うグリーブ、それらをつなぎ止める様に存在するメイル】
【腰には、煌びやかな装飾の施された鞘に収まった剣を吊っていた】
【それら全ては銀色で構成されていて、鈍く輝いていた】
【俗に言う、フルプレートアーマーを身に纏った人物だが】
む、またもや見覚えのある景色なのである
これで何度目であるか、緑の大陸は道が複雑なのである
【彼―声音から判断する限り―は、きっと迷子】
269 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/16(火) 19:53:42.69 ID:P2ctj9rD0
【白緑国境 / 高原】
【五大国同士である以上国境線は広大であり、複数存在するが】
【その一つの此処は、ジャングルから外れた山間の草原】
【傾斜に走るようにして、両大陸に跨る大河“アディガマ”が流れているために】
【白の地理教本では、この地は『アディガマ=ライン』と呼ばれる】
(余り焦った風だと……要らぬ疑いを持たれるかも知れない)
(然しほどほどに急がねば、輪番を乱すことにもなり)
【その中を――風を裂き、然し足音無く駆けていく者が有った】
【丈の低い草に触れない程度の高さに浮遊した、2メートル強の体躯】
【巨人族や龍族からすれば子供同然レベルでは有るが、全身が煌びやかに光り】
【曲面を多用し、草木の花やがくを思わせる装甲に身を包む、白き機械巨人】
【くびれた腰や彫刻された顔面、胸部の形態からして――女神像のようでもある】
【そんな物々しい容貌の“クルセイドロン”は、緑なす地へと】
【線路を敷かれているかの様な、安定した軌道で進んで行く】
【危なっかしさは無いが、彼らの姿は矢張り目を引く】
【白と緑。間を行き交おうと望む者や、近辺の住民など此処に在れば】
【何かしらのアクションを行われたとしても、おかしな事は無く】
【国境線を往く姿は――ともすれば、『出動』に見えた】
270 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 19:55:49.64 ID:po4GdSIRo
>>266
、
>>267
【笑い出した荒くれ共に対して、少女は一切の隙を見せず】
【少しばかり見下したような面構えで鼻を鳴らす】
勘違いするでないわ、妾は国家という枠組みに興味は…あーもうっ!!
【短気な少女、杖に呪を込める】
【本来詠唱という工程を経て発動する魔術を、ただそれだけのシングルアクションで起動】
【その場から動くことなく、ちょんと杖を振るうと】
【上空から降り注ぐ棍棒の一撃の軌道上、曲面に婉曲した四枚の障壁が出現し、それを逸らした】
【棍棒はあまり加工されていない、極めて原始的な武装。表面は曲面であるケースが多い】
【それ同士をぶつけて軌道を逸らすことなどは容易である】
【少女は動かない。その場から一切動かず】
【そしてもはや呪を込めることすらしない】
【障壁に命中し逸れた棍棒だが、同時に仕込まれた術式が起動】
【壁に浮いた打点から魔方陣が出現し、殴りかかった一人の頭上に小さな落雷を二つ発生させた】
【その場からすぐに動けば命中しないが、体勢を崩していたりすると数瞬意識が跳ぶ程度の威力だ】
【無詠唱反撃、攻勢防壁。】
【婉曲した小さな障壁は、少女を守護しようとその周囲を旋回する】
【上空から見たなら十字を描くフォーメーション。ただし、先ほど棍棒が命中した壁は少し皹が入っている】
【即座に張りなおせばいいものを、それをしないということは…】
我が国の非礼はわびても詫びきれぬほど、損害を出した。それはまったく申し開きの余地はない。
しかしこんなことを続けたところで、お主らの弟が帰ってくるでもなし、被害は拡大するばかりじゃぞ。
…だから妾は、……、
【彼らの言うことは、正しい。先に手を出したのがどちらにせよ、もう既に『手が出てしまった』】
【手遅れかもしれないが、せめてと】
【油断はないが、その思いに対しては葛藤が透けて】
せめて、これ以上の戦火を広げたくないのじゃ。
【――――――それでも、毅然と言い切った】
【その頑固さはマルアハらしい、よく言えば大局主義、悪く言えば大のために小を切り捨てるようなものに、聞こえるかも知れない】
【さて、騎士だが】
【スマートな青年である。髪といい肌といい、清涼な白色が映える人物だった】
【ポニーテールに纏め上げた白金の長髪は繊細に揺れ、深い紺碧の瞳と合わさるだけで非常に絵になる】
【本来きっちり着こなすべき礼服のような服装だが、彼ならばよれよれに着崩していても不自然に見えなかった】
【羽織ったくるぶしギリギリの巨大なマントは左半身をも覆い隠し、右腕には由緒正しそうなガントレットを装備している】
【亜人種である証のとがった耳…そして額から天へと伸びる一本の角が、彼の存在を雄弁に物語る】
【右手一本の隻腕にもみえるその姿は、なるほど騎士だと、納得するかもしれない】
【ホットドッグを頬張り観光客気取りで周囲を見渡していなければ、だが】
【その途中、主(?)である少女が包囲されているのを目に留める】
【かのマキナスエルフの指摘するとおり、即座に飛んでゆけばいいものを暫し見つめて】
【ホットドッグを全て口にすると包み紙で口の周りのケチャップを拭いて、向き直った】
【―――――それだけ。動かない】
護衛の任を与えているというのに奴め、「黒の乙女もおいしそううっひょー」とかわけのわからんことをのたまいおって…。
どうして妾の周りにはあんな男しか……あん?
【……一見しただけではわからないが、その発言が事実ならあの騎士も人格破綻者らしい】
【少女は老人の指摘で後ろを振り向き、荒くれたちの向こうに『騎士』を認めたが、一瞬にらみつけるに留まる】
【騎士は涼しい顔をしていたが、少女の視線は】
【『貴様の助けなどいらぬわ』と、プライドに満ち満ちていた】
//そしていきなりすみませんご飯食べてきます!
271 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 20:10:02.96 ID:ud6Fd6lDO
>>268
【緑の大陸にしては、有り得ないような生き物が、その森を歩いていた】
【いや、それは最早生き物と言えるのかも怪しい。腐敗臭を撒き散らすその獣は、狼であったが、肋骨が飛び出した裂けた腹と、双頭の頭のその容姿は、おおよそ緑の大陸で発生するものには見えない】
【それもそのはず、腐りかけたその獣を連れて歩く、黒いローブを着込んだ魔術師が、それを作り出した超本人であって、彼等は黒の大陸から赴いた者達だからだ】
………………
【魔術師は、緑の大陸の生物を捕らえて調べようと、行儀の悪い空腹の猟犬を連れて忍び込んだのであるが、今はまだ成果がない】
【魔術師の苛立ちが静かに高まってきたそんな折、双頭の狼が鼻をくんくん鳴らし、何かを見付けたと駆け出す】
【その狼は、明らかに鎧の彼に向かって、真っ直ぐに木々の間を走り抜けていた】
272 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
:2011/08/16(火) 20:17:37.67 ID:yaDSz6kno
>>270
『チッ……!』
【障壁に軌道をずらされるも、身体を一回転させて追撃の一撃を入れようとするも】
【少女の放った雷撃にその隙をつかれ、命中】
【運の悪い事に、蜥蜴は雷撃に弱かったらしい、恐らくは種族としての体質の問題】
【意識を完全に飛ばし、そのアサシン・リザードは地に伏せる】
?誰がそんな事信じるかよ!?
『”白”の奴らの御高説は聞きあきたぜ!』
どのみち、う俺達の住む所はねえんだ!!止められるわけねえだろ!!]
【リザードが倒れても臆せず、取り囲んだ者共は一斉に飛びかかる】
【各々の武器を手に、雑多に】
【集団の力は恐ろしい、ナイフや拳、果ては鎖といった物まで少女に猛威を振るうのだから】
>>267
あー、行っちゃったよ……仕方ない、か。
【老人が喧嘩の場に向かうのを見て、ため息をつく】
馬鹿みたいだね、敵を助けるだなんて。
品性?威厳?
――そんなもの、腐ったここにあるとでも思ってるのか?
【小さく、誰にも聞こえない様な声でつぶやき】
ま、止めはしないよ
>>270
【老人を見送ったマキナスエルフの青年は、騎士に近付いて話しかける】
君はいいのかい? 放っておいて?
【少女と群集が喧嘩している所を軽く示し】
(……というか何でこいつらがここに来れたんだ?)
(交渉とか言ってたが、国使ならこっち側で迎えが来るはず……)
(けどこんな騒ぎを起こす様じゃあ恐らく偽物、もしくは大馬鹿……)
(どちらにせよ、そんなのが無事にココに来れただけでも、充分腕は立つ、か)
【と、内には出さずに考え】
(上手くすれば利用出来る、か)
【そう彼等に対して結論付ける】
273 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(四国)
:2011/08/16(火) 20:22:20.46 ID:XWAoJoEAO
>>271
む、またもや同じ様な道を……敵でなければ嬉しいのであるが
むぅ、……同胞の気配、ではあるな
【その気配に気付いたのか、剣を抜く事は無くとも警戒を強めた】
【少し考え、その気配に向け、こう叫んだ】
私は敵では無いのであるッ!
【そう叫んだが、そもそも言葉が通じる相手かどうか】
【どちらにしても、彼はそれ以上の事をしない】
274 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 20:29:19.29 ID:ud6Fd6lDO
>>273
【鎧の者の声が届いたが、狼はそれを理解出来ていない様で、茂みから飛び出すと、鎧の者の前に立ちはだかり双頭で喉を鳴らして威嚇する】
【今にも噛み付かんという様子の狼、しかし、その更に背後から深い闇の気配がして、闇に臆する様に狼が威嚇を止める】
……敵であるかないかは、貴様ではなく私が決める事だ
尤も、私の『敵』になれる程度であればだが、な
【少し遅れて、狼が出て来た茂みから魔術師が出て来る】
【漆黒のローブに身を包んでいて、フードの中に見える肌は真っ白、それ以外は髪も眼も雰囲気さえも真っ黒な、青年と言えるくらいの若い風貌であった】
275 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/16(火) 20:35:14.10 ID:jJzS8hTW0
【黒の大陸/常闇の聖域】
【聖域の周辺は、来訪者を歓迎しない。】
べちゃ。ぬる。
【鬱蒼と繁る黒の植物。中には肉を食す植物もあるし、毒を持つものは数えきれない。】
【深い樹林に空を隠されたこの地では、朝夕の区別無く闇が回りを取り巻く。そして闇の中にはいつだって魔物が潜んでいる。】
【多くの凶悪な生物の生息するこの地域は、多くの生命にとって等しく危険なものだ。】
ぺちゃ。ぬちゃ。ずるっ。
【重力の苛めを最も効率的に受け流す体型――すなわちそれは球形。】
【透き通った蒼色の体に、中心部に脳のような物体を宿した生物。】
【青の代表クリーチャー。シーブレインである。】
【この遺跡の周辺で、木々と苔が無計画に成長を続けた結果、遺跡への道は枝葉に閉ざされた。】
【その大型獣が入り込むには難しい細道の中を、一体のシーブレインが体をこねくり回して進んでいる。】
(さあ、黒の石碑はあるのでしょうか。)
【全身を震わせて移動する様は恐ろしいほどに下等。】
【その中で知的好奇心に身を震わす核の頭脳は高等。】
【シーブレインは、遺跡前にたどり着いた。】
/初投下な上に、12時くらいには寝る予定です。すいません。
276 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 20:38:07.02 ID:wP7Bscv3o
>>270
>>272
フェッルムアーエールに御座います
【ビュウ、と音を立てて強い風が「降り注ぐ」】
【少女を中心にした下降気流は、少女を護る障壁の隙間を埋めてより強固な壁にしようとし】
【溢れた風が少女へ飛びかかる者達の足を少しでも遅らせようとする】
血気盛んなのは結構かも知れません
されど本能のままに武器を振るうのは場末の獣と代わりありませんぞ
【石畳を靴が叩く音すら無く、影の様な老人は少女と魔物たちの間へと割り込む様に歩んで行こうとする】
【一見すればただの人間の様な老人であり、黒の大陸以外の住人と見做されても変では無い】
【ともすれば、少女の仲間と見做されても】
此処は今一度、冷静なお話合いを
【ペコリと頭を下げる老人は・・・・それ故に無防備で】
277 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(四国)
:2011/08/16(火) 20:38:34.60 ID:XWAoJoEAO
>>274
(むぅ、魔術師であるか、あの生物をみる限り死霊術師かも知れんのである)
見る限りお互いに黒の所属なのである、戦う理由は全く無いのである
【そう言うと彼はヘルムを外し腰の辺りに抱えた】
【本来、その下には頭があるべきなのだが、彼にはそれがなかった】
ここで同胞に出会うとは思っていなかったのである
魔術師殿はここで何をしていたのであるか?
【彼はもう敵として見ていないらしく、そう話を振った】
278 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 20:49:30.68 ID:po4GdSIRo
>>272
やれやれ、お主らは人の話を聞きましょうとは教わらなんだか……。
【確かに、あおるような言動ばかりを繰り返す少女の真意は、よくわからない】
【しかしあくまで冷静。このような事態も想定して…或いは、覚悟の上での渡航なのだろう】
【そして対多数戦闘にも、いくらか心得があるらしく余裕】
【例えばこの場合、人数が多すぎて一斉に飛び込むと墓穴を掘るケースが多い】
【自分の仲間達に激突したり振るった武器が当たったり、銃でもあるなら話は別なのだが、近接武器だと自爆するばかりであろう】
【だから、背の低さを利用して飛び掛ってきた一人の足元を潜り抜ける】
【壁はその場に待機、何人かは壁に頭から突撃し、その硬度に目を回すことになるだろうか】
【そして攻撃命中に反応し、変温動物であるトカゲの弱点である冷気が、弱弱しくもその周囲に放たれる事になる】
【しかも十時に円陣を組んでいる壁は何らかの相乗効果を生んでいるのか、二段階ほど急激に気温が低下するはずで】
【ただしいずれにせよ、攻撃が命中するたびに壁の皹は大きくなる。最初の一枚はもう一撃、持つかどうかもわからない】
【術士として、そして導師のような少女は、冷徹な観察眼で戦場を伺う】
【包囲網の一歩外だが、集団に囲まれていたストレスとプレッシャーか、一瞬よろめいた】
【それはまずいと、判断はしたようだが―――――】
>>276
ふぇっる、む……アーエールでよいか、お主、よい度胸じゃのう。
【割り込んだ老人と、風の障壁】
【これで少しばかり隙をカバーできて、少しばかり親しげに話しかけた】
しかしお主、彼奴らは既に昂揚しておる。もはや対話できる状態ではあるまい。
…あー、ひょっとして、わかっていて突っ込んだのかの……?
【嫌な予感がして、尋ねてみる少女】
【このタイミングでの助太刀は、黒の者の性質上そういう思惑もうっすら透けていて】
【それを見通す紺碧の眼は、奥に膿んだ疲労を溜め込んでいた。そうであって欲しくないなと、ささやかな願望交じりに】
まあよい、そこのモヒカン共!
これが最後のチャンスじゃ、話をしよう。
36万年前でも1万4000年前でもいいから、我らが協調し融和を保っていた頃を思い出せ。
こんなクソだまりのような生活は、おぬしらの心構え一つでどうとでも変わろう。
御主らがおとなしくするというのなら、緑のものの気性なら土地交渉にも応じるはずじゃ。
戦乱という手段をとる前に、もう一度だけ……妾たち白がダメなら、せめて緑のものとは交渉しようという気はないかの?
//続きます
279 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 20:50:08.41 ID:ud6Fd6lDO
>>277
【ヘルムを外した鎧を、頭の無い頭を見ると、魔術師は「ほう」と声を出す】
【鎧の話からも、それがマテリアガイストと呼ばれる黒の大陸の者と解るのは容易かった】
…中身の無い鎧に同胞と呼ばれる覚えは無い
【しかし、割とフレンドリーな鎧に対し、魔術師の態度は傲慢で、すっぱりと自分が上の立場だと主張する】
緑の大陸の生物を狩りに来た、土地を手に入れる準備が必要なのでな
貴様こそ、何をしている?…単身で戦争でも挑みに来たか?
【仕方ない、と言った風に、聞かれた事に『答えてやる』魔術師。聞き返す時は、あくどい笑みを称えて】
280 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 20:50:17.26 ID:po4GdSIRo
>>278
続き
>>マキナスエルフ
「………いーんじゃね?」
【話しかけられて、騎士はとても軽い言葉を返した。いい声なのに超絶若者言葉である】
「あのロリババアが手ぇ出すなっつってるし、今俺が入ったら過剰防衛だろ」
「結界貫かれるまでにあいつらも諦めてくれるといーんだけどねー、っとくらぁ」
【ひらひらと、あっちいけのようなジェスチャー。こちらも状況を酷く舐め腐っている】
【しかも平然と主を蔑称で呼ぶ。らしからぬ騎士だが】
【『今』俺が入ったら、と口にした真意は、そのいい加減な顔色からは伺えない】
【老人の実力を、短時間に多少なりとも見抜いたようでもあり】
「……あいつさぁ、夢見たいな事いって組織から叩き出されたんだわ」
「融和がどうとか、争いなんて馬鹿げてる、だとか」
「そーいう事前から言ってたから、じじぃ共も追い出したがってたんだけど、結局それに負けてさぁ」
【唐突に、少女の身の上話だろうか、それを始めると】
【紙袋をぐしゃぐしゃと握りつぶし、くあ、とあくびをした】
「自分の目で見ないで、判断なんかできるかー、だとさ」
「勝手に査察に来たわけだよ、俺も止めたのに」
【気の無い、しかしよどみのない目でエルフを見下ろす一角獣の騎士】
【――――まるで、言葉にされていないのに、自分達への疑問に答えたかのようですらあった】
「……ま、これも予想通りだわな」
【そして少女に…それまで見下し嘲笑い罵倒までした主にちらりと、憐憫の浮いた視線を投げた】
281 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(四国)
:2011/08/16(火) 21:04:45.74 ID:XWAoJoEAO
>>279
むぅ、なかなか手厳しいのであるな
生まれた地が同じであるならば、同胞だと思うのである
【黒の者にしては珍しい、フレンドリーな人間?だ】
【それこそ、敵対していようと和解しに行きそうなぐらいには】
む……あまりどうこう言うつもりは無かったのであるが
やりすぎないで貰いたいのである
【必要分狩り終わったならやめろ、と彼は言いたいらしい】
……恥ずかしながら、部隊からはぐれてしまったのである
一人でこの大陸をさまよい歩いて、数日、部隊とはまだ合流出来なかったのである
そこで!合流は諦め、単身この戦争の終結に身を捧げようと
この辺りの事を調べていたのである!
【要するに、はぐれて一人で歩いていた、と言う事だ】
【所々脚色が入っているのは気にしない】
282 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 21:16:45.98 ID:ud6Fd6lDO
>>281
…同胞云々はまあいい、しかし貴様…
…たかが鎧の分際で、私のやり方に文句があるようだな?
【言われなくても、魔術師は必要な分だけ取って終わる性分だ。しかし噛み付くのは、鎧にそれを意見されたという事が単純に気に入らないらしい】
【それに、魔術師としては、黒の大陸の者の癖に、緑の大陸を気にかけるのも気に入らなかった】
…貴様に、出来る物か、戦争の終結など。この戦いは、永遠に終わる事がない
この世界の小さな命共がいくら集まろうと、いくら無駄に命を散らそうと、全ては無駄に終わる、巨大な戦は、既に世界の在り方そのものだ
もう一度言う、貴様には無理だ、この戦争は終わらない
【戦争を終わらせる、その一言を聞くと、蔑みを込めた声色で、鎧を哀れむ様に言う】
【「まるでお伽話のまね事だ、所詮は夢と消える」、魔術師はそう付け加えた】
283 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
:2011/08/16(火) 21:17:17.53 ID:yaDSz6kno
>>276
>>278
『黙ってろ!クソジジイ!』
[テメエも仲間か!畳んでやる!]
《話し合いで解決すんなら、こんな事になるかよ!》
【突然の闖入者、それも一介の老人】
【既に火がついた群衆はそんな物ではひるまない】
【風で少し動作が遅れ】
【少女に入り込まれ、その一群は混乱に陥る】
【攻撃を当てようにも、味方が邪魔をする】
【少女に行く攻撃は一つ二つ、全体の10分の1以下であった】
【少女の向かったのと反対側では、壁に攻撃を命中させ、冷気が辺りを凍てつかせる】
【幸いな事に、反対側にキョンシーやヴァンパイアなど、冷気に強い者はいなかったようだ】
>>280
ふ~ん……君達はそういう人達だったのかい。
随分奇特な事をするもんだ。
(ハミ出し者で和平主義の脳味噌花畑と自信過剰のカタワ騎士か)
(仲間にしても厄介そうだし、放っておけば勝手に殺されてくれるだろう、脅威にもならない)
(”我々”の計画には害を及ぼさないな)
【エルフはおくびにも出さないが評価を改めた様だ】
【途端に興味をなくし】
そうだね、君も絡まれない様に気をつけな。
僕は君もあんな風になってない事事態が不思議だったんだから。
【と言ってその場から立ち去ろうとする】
284 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(四国)
:2011/08/16(火) 21:27:17.74 ID:XWAoJoEAO
>>282
たかが鎧とは失礼な!こう見えても名のある貴族である!
ビントラージ=デイガニクス=ヴォーケンハイム!それが私の名である!
【この鎧は、自分の事を名のある貴族、とは言ったが】
【青年は知る訳もないだろう、そんな名前の家など存在しないのだから】
たとえそうであったとしても!戦争を終わらせてみせるのである!
必ず果たして世界を平和にするのである!
【夢見がちで独走気味願う事は世界平和、本当に御伽噺の登場人物の様だ】
/ オフローいてきます
285 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 21:29:03.94 ID:wP7Bscv3o
>>278
残念ながら、それは唯の詠唱に御座います。
私自身の名はマラキア・ウェントスと申しますので…以後、お見知り置きを
【何処か優しさすら覚える、老齢ならではの笑みを薄らと浮かべて】
【こつん】
【初めて鳴らした足音に含まれたのは。静かな怒り】
対話も出来ぬなら仕方ありませぬな
躾のなっていない畜生に躾を施すのも、執事の役目に御座います
【なんて言って、微笑みながら頷いて見せた】
【その笑みからは、老人の「怒り」は微塵も感じられない】
>>283
はぁ、なんと嘆かわしい事か
昨今の若者は此処まで・・・・・・
【眉間を抑えながらブツブツと爺臭い呟きを零し】
【ヒュウ、と老人の身体に風が纏われていって】
【ざわり・・老人の毛髪が逆立つと】
ほんの少し、躾が必要ですかな
【老人の顔が、狼のそれへと変貌していく】
286 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 21:35:20.72 ID:ud6Fd6lDO
>>284
知るか、いや、本当に知らん
そんな貴族名、聞いた事も無い。やはりただの鎧か、思い込みも甚だしい
【少し考えるそぶりを見せてから、一蹴。貴族と聞いて少し考えたが、聞いた事も無いときっぱり答える】
【恐らくは、何かの刷り込みか思い込みか…何にせよ、哀れな鎧だと魔術師は思った】
それが無理だ、と言っているのだ、思考する事を忘れたか?
先も言ったように、最早戦争そのものがこの世界だ。それが無くなる事は、則ちこの世界の崩壊を示す
【何と言おうと無理の一点張り、世界を平和にする事は、魔術師からしては絶対に有り得ない、もしくはあってはいけない物とされている】
/はい、いってらっしゃい
287 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 21:41:10.26 ID:po4GdSIRo
>>283
、
>>285
そうか、失礼した、マラキアよ。
妾はゼルフ=ランドール。……白出身の、物好きじゃ。
【どうあれ肩を並べるのだからと、一応の礼儀の元名乗る少女=ゼルフ】
【自分の出身地に愛着と悲哀を込めて、そして物好きと名乗る言葉には自嘲が浮いていた】
まったくじゃ、子供の躾は親の役目じゃというが……
こういう手合いは社会全体で道理を叩き込んでやらねばならぬ!!
おぉ、そなたは執事なのか。
後でアレにその心得でも説いてやってくれぬか?
あやつめ、妾の騎士であるという自覚がいまいち足りぬで困っておってのぅ……。
【こちらの口調もやや古めかしいが、言い草は全体的にガキっぽい】
【しかし彼が並ぶと、不思議と負ける気がしない。その力強さは感じ取れた】
……っ、貴様らがそんなだからっ!!
【会話が成立しない狂える民衆。火に油を注いだのが自分であるという自覚が、それ以上の言葉を差し止める】
【歯噛みをしていると、頭に血が上って障壁の制御が疎かになる】
【その瞬間、誰かのタックルが腹に吸い込まれた】
がっ、うっ―――――!!!
【小柄も小柄、少女は120センチの身長もない】
【それは例え、平均身長150相当の男性でも、マラキアの風の障壁で減衰されても、突撃されたら大きな痛手となる】
【痛みに視界が白み、一瞬意識が跳んで、吹き飛ばされる矮躯】
【障壁も制御が立ち消えて喪失し、神石のメイスもその小さな手を離れて吹き飛んだ】
>>マキナスエルフ
「……時に、お前」
【去ろうとしたエルフを短く呼び止める騎士】
【その視線は相変わらず気がない風だったけれど】
「白にもエルフが居た。外面のいい、人に好かれやすいタイプだと思われていたが」
「……そいつは結局拷問を受け殺された。何故かわかるか?」
【脈略のない話題を、思わせぶりな口調で、それだけ】
【目の奥の感情は、――――――】
【―――――足元に飛んできた主に沈められた】
【体をくの字に折り込み、何度も何度も咽ている。強く閉じられた瞼には涙が浮いていて、その姿はただの幼子だった】
【岸はそれを何の感情も浮かない瞳で見ている。あまりにも冷徹といっていい】
【右腕を自然に、左側のマントの中に差し込んだ】
【今まで我関せずといった騎士だが、少女が悶絶し、隙を晒していても眉一つ動かさず】
【…体格が示すとおり、身体能力がただの少女である以上、咽て吐瀉物を散らす姿は、無防備の極致―――――】
288 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(四国)
:2011/08/16(火) 22:05:44.28 ID:XWAoJoEAO
>>286
ええい!断じて思い込みなどではないのである!
私は貴族である!戦争を終わらせ、世界を平和にするのである!
【少し感情的になりすぎか、彼に表情があれば】
【もっと分かりやすい意思を汲み取る事が出来たか】
それは魔術師殿がそう思っているだけなのである!
そんな訳がないのである!平和にして見せるのである!
【無理の一点張りの彼に対して、こちらも出来るの一点張り】
【このまま言い争っていても、きっとキリがないだろう】
289 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[saga]:2011/08/16(火) 22:08:31.89 ID:yaDSz6kno
>>283
『なんだ、人狼か?』
[月がなけりゃただの役立たずが!!]
《”白”に肩入れするなんざ、臆病者め!》
《こいよマラキア!風なんて捨ててかかってこい!!》
【名乗りを聞いていたらしい】
【三人程度の斧をもったスケルトンが立ちふさがる】
?お前だって、”黒”の住民だろ!!?
?なんでそんな奴に肩入れするんだ!!??
>>287
【今がチャンスと数人がかりで跳びかかり】
【遅れた後衛にあたる者共は、落ちたメイスを奪って、出来れば破壊を試みる】
……ふうん、殺されたのかい
この流れで聞くって事は大方、君の主君みたいな事を言ったんだろ?
で、君はそいつ殺されるのを見てただけなのかい?指を加えて?角をおっ勃ってて?
【足が止まり、振り返る】
……いいザマだ
【ポツリと、心中が口に出る】
【ハト派の無残な姿は、それだけで胸が透く思いだ】
290 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 22:14:56.71 ID:ud6Fd6lDO
>>288
【感情的に喚く鎧に、言い返す言葉も出すタイミングが計れず、暫く黙る事になる】
【しかしそれにも限界があるようで、喚き続ける鎧に苛立ちが貯まり、とうとう爆発する】
黙 れ
【低い声でただ一言、そう言うと、怒りの噴出を表すように闇を放出する】
…そこまで貴様が言うなら、やってみろ
やってみせろ、その平和とやらを、叶えてみせろ
その際、私の邪魔となれば容赦無く潰す、文句はあるまいな?
【怒りを込めた声色のまま、鎧を睨み言う、そこまで言うならやってみろと】
【どうせやれる筈がない、魔術師はそう思っているが、正直に言っても無駄だとも思ったのであった】
291 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 22:23:53.46 ID:wP7Bscv3o
>>287
ゼルフ様に御座いますね。
物事とて、突き詰めれば英雄になれますかと
【自嘲めいた言葉に、何処か羨望らしい言葉を贈って】
その親とて、戦争で無くしたのでしょう
社会とて、腐った大人しか残って居らぬのでしょう
……今この状況が在るのは、我々老人のせいやも知れませんな
【だとすれば、何処に謝ればいいのだろうと―――自嘲的な笑みが出るのを、手で隠して】
申し訳御座いませんがゼルフ様。
執事は執事でも…今は主が居りませんので、どちらかと言えば其方の騎士様の方がご立派かと
【そう言って困った様に笑うと、ヒュンと音を立てて右足を振り上げて】
>>289
人狼……成程。そう言えばもう「絶滅」したと思われていたか
【振り上げた右脚を振り下ろし、更にそれを横へ振るった】
【風を巻き込んで出来上がったのは、真空の「十字架」で】
改めて名乗りますが…〝風狼〟のマラキアと申します
尤も、そんな種族はもう私位しか残って居ないでしょうが・・・・
【そして其の儘右足で真空の十字架の中央を蹴りぬこうとする】
【蹴りぬけば真空内へ纏った風が急激に流れる事になり】
【小型ながら横向きの竜巻と化してスケルトン達を襲う事になるだろう】
【予備動作が大きい分、威力もそこそこある】
【風を捨てる?それを捨てるなんてとんでもない!!】
何故…?そうですな。幾つか理由は御座います
まず1つはお嬢さんに対してこの人数は余りに多勢に無勢と言った所で御座いましょうか
更にもう1つは………
正々堂々というものを知らぬ君達が居た儘じゃあ、我が元主に顔向け出来ないから。でしょうか
【そう言うと、攻撃の成否に関わらずゼルフの方へと駆け出した】
292 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(四国)
:2011/08/16(火) 22:25:34.72 ID:XWAoJoEAO
>>290
【青年が言葉を発するまで、自分の意志を言い続けた彼だが】
【青年がそう言うと、素直に静かになった】
元からそのつもりなのである!
【怒った様にそういい、ヘルムを被り直すと】
【後ろ姿からも、怒っているのが分かるような】
【そんな歩き方で森の奥へと消えて行った】
/ この辺りでしょうか、お疲れ様したー
293 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 22:28:31.05 ID:ud6Fd6lDO
>>292
…チッ、何なんだあれは…
【去っていく鎧の後ろ姿を見て、めんどくさい者に会った、と魔術師は悪態をつく】
【いつまでも道草食ってはいられないので、自分も行動を再開する事にした】
【とりあえず、いつの間にかどこかへ行ってしまった狼を見付けて、捕まえる事から】
/お疲れ様でした
294 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 22:34:16.81 ID:FW/dIWcLo
【The lron Sea――深海の森。木々に紛れてウォービーストの獅子は月見酒】
【木の枝に腰掛けて葡萄酒を片手に大きく欠伸をし、金色の鬣を夜風に揺らし】
【鬱蒼と茂る木々の間から見える月は彼の紅褐色の肌を優しく照らし、金色の双眸を煌めかせる】
【屈強な身体が月光でシルエットを作り、地表に彼の身長の何倍もの大きさを描く。影絵は面白い程に鮮明で】
―――――……ライオネル・ゴールドマン、ねぇ。
【ぼそり、と誰にも聞こえない声で。木々の囀りよりも小さく、鈴虫の鳴き声よりもか弱く絞りでた彼の名前】
【誰も知る事の無い姓を自嘲する様に笑みを交えて呟いたのだ。葡萄酒を煽り細くなった瞳で見据える】
【彼の腰掛ける枝を辿れば深海の森でも一層長生きの大樹へと辿り着くだろう】
【こんこん、とノック。または彼に一声かければ直ぐにでも彼は気づくだろうが―――それはほぼ強制的に酒盛りへ転ずるだろう】
【手に持つ葡萄酒に加え、彼の横には大樽が置かれている。落ちない様に確りとロープで括りつけられてだ】
295 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 22:35:30.63 ID:po4GdSIRo
>>289
、
>>291
……まだ途方にくれているのじゃよ、今までかろうじて保っていた居場所が、なくなったのじゃからの。
【少し時間は前後するが、吹き飛ばされる前】
【英雄になれると励ましてくれた彼の言葉には、首を振った】
【今の自分は、その残滓をたどってきているに過ぎないのだと】
【年輪を重ねているようでも、その瞬間はやはり、少女のようにさびしそうであった】
お主のせいではないよ、少なくとも。
なぁに、自慢は出来ぬが、自慢ではないがっ……妾も無駄に歳食ってないわ。
敵対者である妾にそう言ってくれるおぬしが居るなら……まだまだ捨てたものではない。
【その気持ちさえあれば…その気持ちを持ち続けて、未来の若者に託せるなら、それでいい】
【見かけに似合わない歳を重ねている少女は、現状に狂わず、心を痛めることが出来る強さに感服した】
奴とは腐れ縁なだけじゃ、[
ピーーー
]ば後任を決められるというのにしぶとくてのぅ。
…そうじゃ、もし奴が死んだら、代わりに妾の騎士に主を任じよう!
お主の実力や振る舞いがあるなら、奴等いらぬわ!
【騎士を語る瞬間、それまでの緊張が消し飛び雑言を吐き】
【冗談めかして、笑った。減らず口を。聞こえていたであろう騎士は、その瞬間小さく鼻で笑っていた】
【そして時間は現在】
【――――メイスは、彼らの手をすり抜けるように消えた】
【というより、触れないのだ。接触しようとすると透過する】
【何をぶつけようが、どんな魔術をかけようが、ゼルフが所持することでようやく実態として意味を持つ】
【そしてあまり不必要にかかずらっていると、頭上から降り注ぐ光の雨がその身に突き刺さるだろう】
【天の怒り、光の矢】
【神石の杖に備えられた自動防衛機能。対処法は、杖に構うことをやめて遠ざかる事】
【放たれる直前にひらめく赤いレーザーポインタから外れれば、あたることもないのだろうけれど】
【風穴が開く事になる。気付かなければ】
>>マキナスエルフ
「いいや、元老院に忍び込んだ罪で、だ」
「そしてやったのは俺だ」
「俺が爪を剥ぎ皮を剥ぎ、蟲に辱めさせ、クスリを射ち、赤と白の混合技術の機械で身体を割いて殺した」
【―――――騎士は、一角獣の騎士は、】
【そのエルフがタカ派であると訂正した上で、執行者として行動したと告げた】
【微動だにしない無表情で、それでもそんな顔が出来るのか、と】
「……評議会がどうこう言ってた。緑の使者を名乗り取り入ったようだが、あれは頂けない」
「いくらチェックの甘いそこのジャリガキの部屋とはいえ、……よりによって俺の目の前で、実行したのだから」
【――――――それが全て真実であるとすれば】
【ゼルフの所属していた、そしてたたき出された『組織』というのは、】
【反応を見る騎士の眼は、あまりにも冷たいレンズ模様】
【人形を超えて、機械的なまでに整ったその姿は、まさに、】
【…そう、騎士は、既に冷静ではない】
【眼下の主を踏み越えて、右腕を大きく引く】
【向かってきた一人に向かって、競走馬の如き大きな一歩を踏み込み、カウンター気味に腹部へとたたきつけた】
【瞬間、いつの間にやら右腕の側面に取り付けられた長大な『芯』が、追撃する】
【先端は鋭い杭になっており、もしも腹に叩き込まれたならそのまま貫通する】
【マントをはためかせて、進行方向へ立ちふさがる騎士】
【背を伸ばし、苦しむ主を救うべくようやく屹立したその姿は、】
「―――――手が滑った」
【乙女の守護、ユニコーン】
296 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 22:37:26.81 ID:po4GdSIRo
>>295
//いけねぇ確定だ、以下の文章を訂正します
【~~カウンター気味に腹部へとたたきつけた】
↓
【カウンター気味に腹部へとたたきつけようとする】
【瞬間、いつの間にやら右腕の側面に取り付けられた長大な『芯』が、追撃する】
↓
【防御されるか快中すれば、いつの間にやら右腕の側面に取り付けられた長大な『芯』が、追撃する】
297 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/16(火) 22:44:31.43 ID:pWEk7/bSO
【青の大陸】
【様々な商店が立ち並ぶ、ある程度人通りが多いストリート。】
【黒い革製の長靴、前を開いた黒いジャケットの下に、胸ポケットに黒い懐中時計が入った白いカッターと、サスペンダー付きの黒いスラックスという何処か気取った装いからは、彼の種族の判断する事は難しいだろう――】
【黒のテンガロンを被り、短い顎髭、前髪は短く、他は短くも長くも無いワカメのような黒髪、太い眉、三白眼な黒い瞳という姿の男が、歩いている。】
【その右肩にしがみつく、前髪を額を出した姫カットにした長い黒髪と、黒い瞳を湛えるぱっちりとした目、そして太い眉が特徴の幼女。】
【黒いリボンを胸元に結んだベージュ色のワンピースに身を包む彼女は、果たして何の意味があるのか――】
【とにかく――些細な「謎」が多い二人組で。】
【然しながら、「怪しい」「危険だ」という訳では無い――中立の<青>文明であるから、尚更。】
298 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
:2011/08/16(火) 22:57:57.28 ID:yaDSz6kno
>>291
【スケルトン達が駆け寄って斧を振りかぶったところで、風が命中】
《そんな馬鹿な話》
『あってたまるかよ』
《俺達は、死にたくないだけだ……》
【元々術者に捨てられてたのか単純に弱いのか、骨が全員バラバラになる】
【遺言を残して、風化】
【が、代わりに斧と砂になっていく手が勢い余ってマラキアの方に3つ飛んでいく】
>>295
……!
【その話を聞いたマキナスエルフは、一瞬怒りに顔を歪ませるも】
……そうかい
【カウンターが見事に決まり、キルヴェーラの内蔵が辺りに爆散する】
【一瞬で魂を喪失したその身体は、穴があいたまま彼の腕にぶら下がる】
……殺したね?殺したんだね、ゼルフ=ランドールの騎士!
【これでこの争いは喧嘩ではなくなった、殺傷を伴った”事件”】
【”白”の闖入者に、”黒”の住民は殺された】
【これが事件でなくてなんというのだろうか】
ああ、僕は見てしまった、君の蛮行を。
君の主君が気が触れた様に唱える平和主義をぶち壊してくれたその瞬間を
僕は覚えてしまった、君の角の根元を、主の顔を
荒れ狂う民共は君の事を忘れない、二度と
【マキナスエルフは戦わない】
【ただ、市民がすべき事をするだけ】
【”緑”の、ひいてはエルフの得になる事、それは”コントロール可能な戦い”を創る事】
【そのためには、黒には白を叩いてもらわなければならない】
ああ、怖い怖い
【怒りを抑え、怯えるフリ】
憲兵!憲兵はどこだ!
白の奴らが同胞を殺めた!!
暴虐で傲慢な”白”の使者は、我等の平和を脅かしたぞ!
【そう言って、走り去ろうとする】
【恐らく、彼を放置すれば騎士とゼルフ、二人仲良く人相書きが出回る事だろう】
【ついでに、反白感情も高まる事間違いなしだ】
299 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 23:04:01.76 ID:wP7Bscv3o
>>295
それはそれは……御無礼を
【詳しく事情を知らぬ老人は、少女の雰囲気から何かを悟ったのか】
【要らぬことまで言ってしまったと己を恥じて】
いいえ、責ですとも。 戦争を始めたのも、それを傍観し続けるのも。
とは言え…私に出来る事は誰かに忠を尽くす事位に御座いますが
【見た目…いや、それ以上の年齢を重ねた老人は、一介の執事に過ぎない】
【誰かに想いを託す器用さも、心を伝える言葉も、戦争を止める頭脳も無く】
【在るのは――主を護り、尽くす、その五体のみ】
無力に御座いますなぁ、私は
【そんな生き方しかできない己を、小さく嗤った】
>>298
………出来ますとも、来世でな
【蹴り足を引き戻し、飛んでくる斧に気付かずか、走り出そうとして】
ヌゥ―――ッ
【気付いたのは、至近距離に斧が届いてから】
【咄嗟に振り上げた腕にそれが突き刺さる】
300 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 23:13:23.84 ID:po4GdSIRo
>>298
、
>>299
お、愚か者、―――――!!
【腹部を押さえながら、ゼルフはよろめき立ち上がる】
【呪を込めると、その手元に杖が転移してきて、ようやく実態を取り戻す】
【騎士は無言。その白い鎧を血で汚し、死体を掴み、押し上げるよう天へ掲げ、なお無表情のまま】
何故、殺した!? 妾らはここに何をしに着たか、
「うるせぇ。」
【戸惑うゼルフを、ただ一言の元切り捨てる】
【騎士は死体を打ち捨て、芯を戻した。そのまま左のマントの中に差し込むと、血の染みが一切合財消失】
【去り行くエルフは追わず、ぽつりと】
「……こちらも、確認した」
「エルフ評議会……事実だったか。些末時と放置していたが、どうにもな……」
……ヴァン=ブレイスっっ!!
【口の端にどれほどの文句を載せたって、少女は本質的に融和を望んでいた】
【それに背いた騎士に悲壮の目を向け、名を叫ぶが、しかし、】
「ジャリガキ…てめぇは腐っても乙女だ……それを穢し傷つけた連中を、放置は出来ない」
「……しかし、敵も見えた。エルフだ、エルフが戦争の一翼を担っているのは間違いないっ……!!!」
【やはりその出自のためか、直情的なのだろう】
【騎士は冷徹の仮面を割り、去ってゆく敵を脳裏に刻む。―――――無残にも、それがエルフという種族全体に及び】
「どうする、俺はこのままの勢いで全員殺してもいいんだが……?」
やめいというにっ!!!
【もはや主の言葉も耳に入らず、騎士は猛る】
【―――――でも、向かってきた一人を蹴り飛ばし迎撃するにとどめる程度には】
【いくらか、その熱は奥へと仕舞いこまれていた】
301 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/16(火) 23:21:50.25 ID:yaDSz6kno
>>299
>>300
【老人と騎士と幼子】
【この三人に為すがままに倒されていった民衆は、次第に気勢を失い】
【一人、また一人と背を向けて逃げ出していった】
>>299
【突き刺さった斧の刃に、マルアハの血が滴るだろう】
【それはまるで、スケルトン達に代表される様に血気盛んな者達の】
【戦いを否定する者に負けた悔しみの涙のようだった】
>>300
【マキナスエルフは逃げ出し、人相書きは出回る事が確定した】
【黒の大陸で、犯罪者としての扱いを受ける事だろう】
【民衆達も逃げ、蹴り飛ばされた者も悪態をついて逃げていく】
【残ったのは、腹に穴があいた骸だけ】
【君達の勝利だ】
/お二人ともお疲れ様でした
/自分は時間も遅いので先に落ちさせて頂きます
302 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 23:34:16.86 ID:wP7Bscv3o
>>300-301
……ふむ。場も、白けましたな
【場も大分静かになってから少女と騎士の方へと歩んで行く】
【からん、と音を立てて地面へ落ちた斧へは…一瞥もくれてやらず】
此処は、お早めに帰った方が得策かと
死体の方は私が適当な場所へ埋葬いたします
303 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 23:40:16.51 ID:po4GdSIRo
>>301
【――――――こんな勝利に、何の価値がある?】
【懐に芯を仕舞うヴァンを見ながら、ゼルフは悔しそうに臍を噛んでいた】
【この場を切り抜けただけ、しかも将来的には不利になった】
【…何も出来ず、立場を悪くしただけ。これはむしろ敗北である】
……止むをえん、人相書きが出回る前に青に戻るぞ。
青への滞在期間中は徹底した警護を命じる。……外出禁止じゃ、この乙女厨。
「………」
【憎々しげな視線を騎士に向けるゼルフだが、その行動はある意味自分を思うからこその物だとは、自覚していたのか】
【黙する騎士がしゃがみこむと、無言でマントの上におぶさった】
【顔色に浮かんだ怒りが、溶け出すように悲しみに代わり】
……マラキアよ、迷惑をかける。。
今度あったら侘びに、菓子折りでも持ってこよう。
そのときはお主の執事技能でも、みせてもらおうかのぅ。
【完全に兄か父親におんぶされる子供だったが、ゼルフは親愛を込め、気丈に笑ってみせた】
【冗談めかして漏れた笑みは、少しばかり渇いていたけれど】
【騎士の眼は、執事を名乗る老人に対し刃を向けていなかった】
【礼のつもりか、一度頭を下げた騎士】
「ヴァン=ブレイス=ガントレットだ、恩に着る、風狼の執事」
「……また会えると、信じている」
【最後に名乗ると、そのまま波止場まで走るだろう】
【青への連絡船へ、踵を返すように】
【―――――騎士が得たのは敗北と、エルフへの憎悪】
【主が得たのは、執事との面識と―――――願う融和の道のりが遠いという、実感であった】
//お疲れ様でしたー!
304 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 23:42:06.07 ID:po4GdSIRo
>>301
【――――――こんな勝利に、何の価値がある?】
【懐に芯を仕舞うヴァンを見ながら、ゼルフは悔しそうに臍を噛んでいた】
【この場を切り抜けただけ、しかも将来的には不利になった】
【…何も出来ず、立場を悪くしただけ。これはむしろ敗北である】
……止むをえん、人相書きが出回る前に青に戻るぞ。
青への滞在期間中は徹底した警護を命じる。……外出禁止じゃ、この乙女厨。
「………」
【憎々しげな視線を騎士に向けるゼルフだが、その行動はある意味自分を思うからこその物だとは、自覚していたのか】
【黙する騎士がしゃがみこむと、無言でマントの上におぶさった】
【顔色に浮かんだ怒りが、溶け出すように悲しみに代わり】
……マラキアよ、迷惑をかける。。
今度あったら侘びに、菓子折りでも持ってこよう。
そのときはお主の執事技能でも、みせてもらおうかのぅ。
【完全に兄か父親におんぶされる子供だったが、ゼルフは親愛を込め、気丈に笑ってみせた】
【冗談めかして漏れた笑みは、少しばかり渇いていたけれど】
【騎士の眼は、執事を名乗る老人に対し刃を向けていなかった】
【礼のつもりか、一度頭を下げた騎士】
「ヴァン=ブレイス=ガントレットだ、恩に着る、風狼の執事」
「……また会えると、信じている」
【最後に名乗ると、そのまま波止場まで走るだろう】
【青への連絡船へ、踵を返すように】
【―――――騎士が得たのは敗北と、エルフへの憎悪】
【主が得たのは、執事との面識と―――――願う融和の道のりが遠いという、実感であった】
//お疲れ様でしたー!
305 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 23:49:11.06 ID:FW/dIWcLo
/
>>294
まだ募集しておりまっすー
306 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/16(火) 23:50:57.07 ID:wP7Bscv3o
>>304
いえいえお詫び等……
それよりも、次会う時は―――ああ、申し訳ございません。詮無きことですので、お気になさらず
【「敵かも知れない」なんて…嫌な言葉を飲み込んで】
【もしこの戦いが、之からの戦いが、〝正々堂々〟たるものならば、その様な可能性も在って】
御機嫌よう、ゼルフ様、ヴァン様。
次会う時もきっと……良き日に
【人の姿へ戻り、一礼して彼らを見送ると】
……死が死を呼び、和平への道すら赤く染める
本当に――とんでもない負の遺産を残したものだな、我々も
【悲痛な面持ちで固まる骸へ、「すまない」と一度だけ…囁いた】
//お疲れ様でしたー
307 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(四国)
:2011/08/17(水) 00:00:25.70 ID:c2/bDuuAO
>>294
>>305
【そんな大樹の元に、傍目から見ても怒ってる雰囲気の人物が歩みを進めていた】
おぉ……ここまで大きい物は初めて見るのである
なかなか立派であるな、もっと大きい物もあるのだろうか?
【のだが、その樹の大きさに心打たれている】
【頭全体を覆うヘルム、指先から肩まで覆うガントレット】
【爪先から股まで覆うグリーブ、それらをつなぎ止める様に存在するメイル】
【腰には、煌びやかな装飾の施された鞘に収まった剣を吊っていた】
【それら全ては銀色で構成されていて、鈍く輝いていた】
【俗に言う、フルプレートアーマーを身に纏った人物だ】
【少なくとも、緑の大陸では見ることの無い姿だ】
【枝の上の彼に気付いてはいないようだ】
308 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/17(水) 00:02:05.98 ID:mNm73dnMo
>>294
―――ウォービーストか。
【ぬっ、と唐突に〝それ〟は現れた】
【おおきい、とてもおおきい、〝それ〟はいわゆる、巨人だった】
【背丈はだいたい8m。貴方の立つ場所にも寄るが、見上げるか、見下ろすか】
【髭面の、巌の様な顔、彫りの深い目元、眉毛の奥に見えるダークブラウンの双眸】
【それが、穏やかな気配を感じさせて、貴方に向けられる】
【背には、彼が戦士で有ることを示す、巨大な大剣。しかし、この巨人であれば、片腕で振るえる4m】
【見て分かる、強大かつ異様な威容を誇る怪異な魁偉】
【腰には、大きな丸太を組み合わせたのであろう、巨大にも巨大すぎる樽が下げられており】
‥‥下に座らせてもらってもいいだろうか。
今日は月を見ながら、酒が飲みたい気分なのだ。
【腰の樽には、どうやら酒が入っている様子であった】
【あまりにも、サイズは違うが。同じ、〝心を持つ生き物〟である事が分かるだろう】
//いますかねー?
309 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(四国)
:2011/08/17(水) 00:02:11.57 ID:c2/bDuuAO
>>294
>>305
【その大樹の元に、傍目から見ても怒ってる雰囲気の人物が歩みを進めていた】
おぉ……ここまで大きい物は初めて見るのである
なかなか立派であるな、もっと大きい物もあるのだろうか?
【のだが、その樹の大きさに心打たれている】
【頭全体を覆うヘルム、指先から肩まで覆うガントレット】
【爪先から股まで覆うグリーブ、それらをつなぎ止める様に存在するメイル】
【腰には、煌びやかな装飾の施された鞘に収まった剣を吊っていた】
【それら全ては銀色で構成されていて、鈍く輝いていた】
【俗に言う、フルプレートアーマーを身に纏った人物だ】
【少なくとも、緑の大陸では見ることの無い姿だ】
【枝の上の彼に気付いてはいないようだ】
310 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/17(水) 00:02:53.85 ID:mNm73dnMo
>>294
―――ウォービーストか。
【ぬっ、と唐突に〝それ〟は現れた】
【おおきい、とてもおおきい、〝それ〟はいわゆる、巨人だった】
【背丈はだいたい8m。貴方の立つ場所にも寄るが、見上げるか、見下ろすか】
【髭面の、巌の様な顔、彫りの深い目元、眉毛の奥に見えるダークブラウンの双眸】
【それが、穏やかな気配を感じさせて、貴方に向けられる】
【背には、彼が戦士で有ることを示す、巨大な大剣。しかし、この巨人であれば、片腕で振るえる4m】
【見て分かる、強大かつ異様な威容を誇る怪異な魁偉】
【腰には、大きな丸太を組み合わせたのであろう、巨大にも巨大すぎる樽が下げられており】
‥‥下に座らせてもらってもいいだろうか。
今日は月を見ながら、酒が飲みたい気分なのだ。
【腰の樽には、どうやら酒が入っている様子であった】
【あまりにも、サイズは違うが。同じ、〝心を持つ生き物〟である事が分かるだろう】
//いますかねー?
311 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/17(水) 00:04:22.36 ID:mNm73dnMo
>>294
―――ウォービーストか。
【ぬっ、と唐突に〝それ〟は現れた】
【おおきい、とてもおおきい、〝それ〟はいわゆる、巨人だった】
【背丈はだいたい8m。貴方の立つ場所にも寄るが、見上げるか、見下ろすか】
【髭面の、巌の様な顔、彫りの深い目元、眉毛の奥に見えるダークブラウンの双眸】
【それが、穏やかな気配を感じさせて、貴方に向けられる】
【背には、彼が戦士で有ることを示す、巨大な大剣。しかし、この巨人であれば、片腕で振るえる4m】
【見て分かる、強大かつ異様な威容を誇る怪異な魁偉】
【腰には、大きな丸太を組み合わせたのであろう、巨大にも巨大すぎる樽が下げられており】
‥‥下に座らせてもらってもいいだろうか。
今日は月を見ながら、酒が飲みたい気分なのだ。
【腰の樽には、どうやら酒が入っている様子であった】
【あまりにも、サイズは違うが。同じ、〝心を持つ生き物〟である事が分かるだろう】
//いますかねー?
312 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(四国)
:2011/08/17(水) 00:06:07.40 ID:c2/bDuuAO
>>294
>>308
/おっと、どうしましょうか
今日二回目なんでこちらが引くことも考えてますが
313 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/17(水) 00:08:38.36 ID:mNm73dnMo
>>312
//自分も、今日というか、昨日の朝にロールしてるので、引いてもいいです
//時間差でソッチの方が先でしたしねー
314 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 00:11:56.31 ID:1d/H5Is4o
>>307
【近づく怒りを孕んだ空気にひくひくと鼻が動いた】
【見下ろせば――――騎士の様な容姿の人型。赤か、白か】
【判断するには見たことも無かった所為か、少し手こずる】
…………いんや、これが一番でっかいでぇ?
【ぐるん、と脚を枝に引っ掛けて、両腕をバンザイ――まるでホラーである体勢】
【ちょうどキミの頭上に獅子はぶらぶらと樹の枝に引っかかりながら現れるだろう】
>>308
【と、そこに差す影。月光を遮り木々を覆い尽くす程の月影の正体は巨人】
【獅子は枝にぶら下がりながらも身体を捻り―――よう、と敬愛を込めて両手をぶらぶらさせる】
そりゃ大人数で飲む方がおもろいからなッ!遠慮せんと、ちゃっちゃ座ろうや♪
【やや赤みがかった顔でにこにこと同席を承諾。相も変わらず枝に脚だけでぶらぶら】
/むむ、よければ三つ巴でも……!お二方が良ければですが!
315 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/17(水) 00:18:26.60 ID:mNm73dnMo
>>314
‥‥うむ。
【轟っ】【空気をかき回して、いちいちの動作が既に暴力的な様】
【しかしながら、案外にも程がある程に寡黙で穏やかな性格の巨人】
【ゆっくりと、地面に座り込み、樽を傾け始めるのだった】
‥‥旨い、な。月見酒、たまには悪くない。
‥‥‥‥まあ、酒などそうそう飲めないのだが。
【樽で飲む必要がある巨人。気楽に酒盛りなどできようはずがなかった】
>>307
‥‥‥‥この地の陽気とマナが‥‥、生命を育むのだろう。
おそらく、だからこそ私もこうして、大きく生まれついたのだろうな。
【酒の入ったタルを口元に運びながら、8m級の純血の巨人がそう呟いた】
【木に背を凭れさせて、月を見上げながら酒を飲む様は、少々似合うと評価できるかも知れない】
316 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/17(水) 00:19:03.41 ID:mNm73dnMo
>>314
//自分は構いませぬが、パー速が重いので連投有るかも知れません、ご留意くだせぇ
317 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 00:25:54.63 ID:yVD+QHNso
【青の大陸:小さな町の宿泊施設前】
【片田舎と言ってもいいその町は、時間が時間なので酷く閑散としていた】
【しかし唯一酒場だけはそこそこ盛り上がっており、今なお時折歓声が聞こえる】
【そういう町のホテルの前に、一人の男が佇んでいる】
【スマートな青年である。髪といい肌といい、清涼な白色が映える人物だった】
【ポニーテールに纏め上げた白金の長髪は繊細に揺れ、深い紺碧の瞳と合わさるだけで非常に絵になる】
【本来きっちり着こなすべき礼服のような服装だが、彼ならばよれよれに着崩していても不自然に見えなかった】
【羽織ったくるぶしギリギリの巨大なマントは左半身をも覆い隠し、右腕には由緒正しそうなガントレットを装備している】
【亜人種である証のとがった耳…そして額から天へと伸びる一本の角が、彼の存在を雄弁に物語る】
【黙ってその壁に背を預け佇む姿は、ユニコーンの獣人と見える彼を幻想的な絵画として完成させていたが】
あー乙女とおんねぇかなー。
【……頭の悪い呟きが一つ添えられて、一気に台無しになった】
こう、さ。お酒飲むとか食事とかそんなんじゃねぇんだ、お話しするだけでいい、俺にその清らかさをわけて欲しい。
くそっ、あのロリババアめ、俺にここから離れるなとか、一日一回の絶対命令使ってまで縛りやがってっ!!
くそっ、くそっ! 誰でもいい、俺に乙女をわけてくれ! 俺に乙女を、乙女をぉおおおぉおぉぉおおぉお!!
【………。】
318 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(四国)
:2011/08/17(水) 00:28:04.12 ID:c2/bDuuAO
>>308
>>315
む!巨人であるか!話に聞いていたより随分と大きいのである!
おお!やはり武具もそれに相応しく巨大なのであるな!
【現れた巨人に対して、凄まじい好奇心を見せる彼】
【言動から察するに巨人を初めて見るのだろう】
む?ウォービー……
【巨人が言った、その種族を探す様に、頭を動かし】
>>314
【実際はそのどちらでもない、黒の存在なのだが】
【わざわざ自分からそうだ、と名乗り出る理由もない】
む!上にいたであるか!獣人殿!
ほほう、これが一番大きい樹であるか!
【納得した様に樹の根から一番上まで、見上げ】
【うむうむ、と数回満足げに首を縦に振った】
む、酒であるか!生憎酒は飲めぬ身であるが付き合うのである!
/ 私は問題ないのさ
319 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 00:33:06.39 ID:1d/H5Is4o
>>315
/うっす、了解ッス!お願いしまッス!
お、おぉ……いやぁ、ジャイアント……流石やなぁ……。
【何が流石なのか、分からないが。とりあえず彼は快活に笑いながら感心していた】
【ジャイアントである彼の一挙一動に笑ったり、驚いたり、頷いたり。木にぶらさがりながら表情は巧みに変わる】
せやな、今日は一段とお月さん綺麗やから―――……同じ事、考えるヤツもおったみたいで。
やっぱし、そのガタイやと気ィ使ってまう?まぁ、俺からしたらちょっと羨ましいけどな。
【ぶーらぶら。揺れ動きながら器用に片手で葡萄酒をガブ飲み。月見酒、とは名ばかりの宴会に成りつつあった】
【本来ならしっとりと静かに月見酒なのだが、三人も集まった以上―――ちょっとした酒盛りへ】
>>318
/ではよろしくですだー
おう、此処が俺のベストプレイスやでぇ……はっはっは。
【笑う笑う。ぶらぶらぶらぶら揺れながら。そろそろ頭に血が登ってきたので、器用にくるりと一回転し、枝に腰掛ける】
【がぶ、と葡萄酒を喉に通して行くのだが――――飲めない身、と耳に聞こえて少し不満気】
えー、飲めやー。おもろないー。
【駄々っ子みたいであった。軽く酔ってる様で】
>>315
>>318
あ、よく考えたらはじめましてや……俺はライオネル。ウォービーストやでぇ、よろしくってなーッ!
【一人で居た時のしんみりさは何処へ消えた。獅子は大口を開けて笑いながら自己紹介するのであった】
320 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/17(水) 00:37:24.50 ID:mNm73dnMo
>>318
普通の武器ならば‥‥、我らに取っては小枝と変わらぬ。
この大きさの刃を鍛造するのは難しいゆえに、代々岩や木々の力を借りることとしている。
‥‥尚、私は標準的な背丈だ。戦士としての錬度ならば、只の巨体に負けることはないと自負するが。
【巨人の体は、デカイだけではない】
【戦士として、練り上げられた、闘う者の肉体であるのだ】
【生まれついた強さにあぐらを掻かず、戦士として鍛えた結果が、そこにはあった】
‥‥む、こうすれば月が手元に来るか。
【おもむろに、手元の樽の水面に、月を写して】
【手元の月を見て、それを肴に酒を飲むこととしたようだった】
>>319
‥‥うむ、何が流石か分からぬが、ありがとうと返しておこうか。
【肩苦しく見えるが、相応に肩の力は抜いている様で】
【小難しい口調は生来の物。気楽に接してくれる貴方が少し有難かった】
【表情も、貴方ほどには変わらないが、わずかに口元が、緩んでいるのが視えるだろう】
ああ―――月は、好きなのだ。いくら大きくても、決して天には届かない故に。
その時だけ、私は私をちっぽけな存在と思えるからな。
‥‥なかなか、この森で生きるのは難しいさ。
うっかりすれば同胞を踏み潰す。守護者を担うのに、本末転倒だろう?
まあいい。今日は酒を飲む、そう決めただけさ、飲むぞ、獅子よ。
【そう言うと、すっ、と枝の上の貴方に樽を差し向けるだろう】
【サイズに差がありすぎるが、どうやら乾杯をするつもりであった】
321 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/17(水) 00:37:51.90 ID:Hjx9BteD0
【白緑国境 / 高原】
【五大国同士である以上国境線は広大であり、複数存在するが】
【その一つの此処は、ジャングルから外れた山間の草原】
【傾斜に走るようにして、両大陸に跨る大河“アディガマ”が流れているために】
【白の地理教本では、この地は『アディガマ=ライン』と呼ばれる』】
(余り焦った風だと……要らぬ疑いを持たれるかも知れない)
(然しほどほどに急がねば、輪番を乱すことにもなり)
【その中を――風を裂き、然し足音無く駆けていく者が有った】
【丈の低い草に触れない程度の高さに浮遊した、2メートル強の体躯】
【巨人族や龍族からすれば子供同然レベルでは有るが、全身が煌びやかに光り】
【曲面を多用し、草木の花やがくを思わせる装甲に身を包む、白き機械巨人】
【くびれた腰や彫刻された顔面、胸部の形態からして――女神像のようである】
【そんな物々しい容貌の“クルセイドロン”は、緑なす地へと】
【線路を敷かれているかの様な、安定した軌道で進んで行く】
【危なっかしさは無いが、彼らの姿は矢張り目を引く】
【白と緑。間を行き交おうと望む者や、近辺の住民など此処に在れば】
【何かしらのアクションを行われたとしても、おかしな事は無く】
【国境線を往く姿は――ともすれば、『出動』にも見え】
【月影に映える特異な風貌は、或る程度遠くからも見通せただろうか】
//駄目もとで、斎藤化!
322 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(四国)
:2011/08/17(水) 00:56:39.07 ID:c2/bDuuAO
>>319
うむ、確かに良い場所である、月が綺麗に見えるのである!
一番上まで登れば、大陸を見渡せそうなのである!
【うんうん、と頷き、彼の意見を肯定する】
【そして一番上を指差しては子供みたいに、楽しそうに言うのだ】
私に肉体があれば、是非とも飲みたかったのであるが……
この身体で飲んでも零れ落ちてしまうだけなのである
【彼の鎧の中には何も入っていない、と言う事になる】
>>320
なるほど、これほどまで大きな武具を作れるのは赤の大陸だけであろうな
なんと!巨人殿よりも大きい者が居られると言うのか!
武芸にも励んでおられるとは、感服の一言に尽きるのである!
【初めて聞く話に興味を強く引かれているようだ】
【このような姿をしているが、本当は子供っぽいのかも知れない】
おぉ!水面に移る月もなかなか良いのである!
【月の移った樽に近寄り、それを見ていた】
>>319
>>320
む、自己紹介であるか
私の名は!ビントラージ=デイガニクス=ヴォーケンハイムである!
ヴォーケンハイムとでも呼んで貰いたいのである!
【そう少し長いフルネームを名乗って】
【巨人に合わせる様に何かを握る様にして手を向けた】
【器こそ無いが乾杯したい、と言う事だろう】
323 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 01:01:44.21 ID:1d/H5Is4o
>>320
おう、俺もなんや分からんが、どういたしましてやっ!
【分かっていない。何が流石だったのか――まぁ、どうでもいい】
【口元に見えた僅かな緩みを見て、獅子はにへらと赤い顔で笑うのであった】
アンタ、ロマンチストやねぇ……ふはー、惚れてまうでぇ、はっはっは。
まぁな、確かにアンタ程でかかったら、そんなけ詩人にもなってまうかぁ。
悪気無いんやったら大丈夫。大体のヤツらは丈夫やし、ちょっとやそっとや怒りもせん。
まぁ、そうや――――そんな事より、飲むんやで、今日は飲むんやッ!乾杯ッ!
【騒がしいか。騒がしくしているのか。騒がしくしたいのか。なんにせよ、獅子は大盛り上がり】
【差し出された樽に滑稽な程に小さな木のジョッキをカツンと鳴らして、一気に飲み干す】
>>322
ん~、ギリギリやなぁ……まぁ、上まで登るにはめちゃくちゃ軽ないとなぁ。
【獅子が今腰掛けている枝でさえも、まだまだ下の方。きっと頂上は果てしなく高い】
【そこから見える光景は素晴らしいのだろうが、生憎と枝が彼の体重を支え切れないだろう】
………む、不思議な種族やなぁ。まぁ、それやったらしゃーない。
勝手に酔っ払うけどゴメンなぁ―――――……ん、ビントラージか、よろしくなッ!
【一瞬の間、彼はきっと黒の者と気づいた。しかしながら、それを流した―――それは、キミに害が無いと思ったから】
【信じやすくお人好しでお節介。そんな馬鹿真っ直ぐな彼の”アンテナ”は、割とアテになるもので】
324 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 01:02:34.66 ID:1d/H5Is4o
>>323
/訂正!呼び名を、ビントラージ→ヴォーケンハイム でお願いしますだー
325 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/17(水) 01:07:11.22 ID:mNm73dnMo
>>322
――赤は敵国‥‥、だが、私は戦いを望んでは居ない。
手を組めればいいのだろうが、しかしながら、既に戦火は上がっている。
この地を守るために戦うのならば、私は戦うしか無いのだろう。
【樽酒を口に運びつつ、そんな事を呟いて】
‥‥嘗ての大酋長殿は、私の五倍は有ると聞いた。
だが、巨人族は、今それ程数の多い種族ではない‥‥、其れでも、どこかには私より大なる物が居るだろう。
【と、暗に凄まじい大きさの巨人の存在を示した】
【そして、己の身がカラという言葉を傍から聞き】
‥‥中身があるかどうか、それは余り意味が無い。
中がなかろうと、そこに意味を与えれば、自ずとその存在は空では無くなる筈だ。
【存在としての中身よりも、意義、意味としての中身を身につければ良いと】
【巨人鳴りのフォローをするのだった】
>>323
―――国境を守りながら、穏やかなる日は只ひたすらに思索にふけるからな。
思索をしつつ、詩作に没頭するのも、それはそれで、悪くはないだろうな。
なにせ、余るほど時間はある――、思考を巡らせる時間も、無数にな。
‥‥うむ、知っている。だからこそ、私はこの森の守[モリ]をするのだ。
―――そうだな、今日は無礼講だ。酒をこうして酌み交わすのも、悪くあるまい。
【くく、と地面を震わせるように、低い声を響かせて笑い声を零し】
【こん、とぶつかるジョッキの音を聞き、こちらも樽を傾けたのだった】
>>322
>>323
ザラドゥ――、巨壊なる賢人と呼ぶ者も居る。
‥‥しがないこの地の守護者をしている一人だ。
【転じて、こちらの名は短い。しかし、誇りある部族の名】
【己は、名よりもその約された役にこそ意味があるというように、その後の肩書きを長く語った】
326 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(四国)
:2011/08/17(水) 01:26:20.56 ID:c2/bDuuAO
>>323
む、ライオネル殿でも難しいであるか……
しかし、見てみたい物であるな、この大樹の一番上を
【そんな話、分かりやすい様に言えば夢の様な物だ】
【きっと、凄い景色が広がっているんだろう】
酒こそ飲めないであるが、それでも楽しめるのである!
うむ!よろしく頼むのである!ライオネル殿!
【ピシッと足を揃え起立、次いで右腕で自分の胸を軽く叩いた】
【彼なりの挨拶か何かだろう】
>>325
少ない犠牲で、この戦争を終わらせる事が出来ればよいのであるが……
なかなか、難しい物である、和平出来れば、一番なのであるが……
【むぅ、と考える様に首を傾げていた】
(それほどまでの大きさをしているのであるか!)
(流石は長だけあるのである)
【とか、そんな事を思い】
うむ!全くその通りなのである!私に役割があるとするならば!
それはこの戦争を終わらせ、世を平和にする事に違いないのである!
【御伽噺の主人公の様な事を、彼は平然と言って見せる】
【少しばかり高すぎるかも知れないが、彼なりに頑張るだろう】
うむ!ザラドゥ殿!よろしく頼むのである!
【そう言ってライオネルに見せた物と同じ事をするだろう】
327 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 01:31:10.15 ID:1d/H5Is4o
>>325
平和な日は平和に過ごすのがええ感じや。
詩……は、俺にゃむかんけどなぁ~……時間はいーっぱいあるから、楽しいわ。
【空になった木製ジョッキを脇に置いた樽に沈めて一掬い。並々と注いで飲み下す】
うん、俺も同じや。此処が好きやからなぁ……全力で、守るで。
無礼講や、はっはっは、誰かと飲む酒は何倍も美味いんやでッ!
ザラドゥか!”獅子の咆哮”より”巨壊なる賢人”のが格好いいねぇ♪
【でっかい=格好良い 子供じみた発想だろうか。だとしても彼にとっては憧れなのである】
【大きいだけ両手は広がって、守れる者も増える。短絡的思考と笑うだろうか。だから彼はキミが羨ましいのだ】
>>326
重すぎてな。うーん、それこそ赤とかに頼まなあかんか?
【飛べる機械的な者であれば、易々と見えるだろう。後はバードマン、辺りだろうか】
【なんにせよ素晴らしい景色が広がっているのは保証できるだろう】
おるだけで楽しいからなぁ……はは、ヴォーケンハイム、おもろいやんけっ!
【彼の挨拶の仕草を見て快活に笑う。ある種、酔っぱらいなのだからなんでも受ける】
【もしキミが飲める身体なら、無理矢理飲ませられてたんだろう―――というのは、内緒だ】
328 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/17(水) 01:38:41.35 ID:mNm73dnMo
>>326
‥‥うむ、この地を荒らされては、我らも黙りはしない。
この森に生きる以上、我らこそが、森なのだからな。
【好戦的ではないが、ただで殴られるつもりもない】
【それが、彼のスタンスであった】
‥‥立派だな、ヴォーケンハイムよ。
私は、この森の平穏を守り、日々が穏やかに流れればそれで良い。
―――出来れば、出来ることならば、あの月に、この手が届くことを願うが―――。
【あまりにも小さな願いと、あまりにも大きな願い】
【どちらも、そう簡単には手に入らない夢物語】
【それを、二つとも、この巨人は大切にしているのだった】
‥‥ああ。
【樽を地面に置き、すっ、とこちらは軽い敬礼を返す】
【組織だった動きを森はあまりしないが、外の者がやっているのを見て、知っていたのだった】
>>327
―――月の夜[ヨ]の世[ヨ]を吾は見上げ、見下げ、ただ焦がれ
―――ああ、どれほど大きくとも我が手は空には届かない、我が手は月を掴めない
―――故に恋焦がれるは、届かない貴方だから
―――何時か、この手に私は何を掴むのか
―――今は唯、私は貴方を見上げ、酒に酔[ヨ]い世[ヨ]の夜[ヨ]を楽しむ
【徐ろに、月を見ながら、酒を飲み】
【詩文というには、少々稚拙、少々きざったらし過ぎる言葉を紡ぎ出した】
‥‥ふむ、酔っているな‥‥、このようなことは、向いていないな、やはり。
【少し、照れくさそうに、ごまかすように酒を口に運び、飲み下した】
‥‥‥‥ああ、この森で生まれ育ったのだ。
誰にも、この地は蹂躙させんよ。
‥‥そちらこそ、獅子と言えば王、この地に於いてもライオネル。
お前は、気高く有ると、私は思うぞ。
何時ぶりだろうかな、誰かとこうして放しながら酒を飲むのは――。
【己も、羨ましいのである。何かを潰さずに済む】
【好きなところに行ける、強大に過ぎないそれらが、己が決して持つことの出来ないそれらが】
【そして、それゆえに、守りたいと思い、尊いと思うのだ】
329 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(四国)
:2011/08/17(水) 01:56:55.38 ID:c2/bDuuAO
>>327
むぅ……飛べる知人がいれば、是非とも頼みたい所である
【背負って飛ぶのは厳しそうだから一人だけで行かせる事になりかねん】
むぅ、そうであるか?……おもろい、と言われたのは初めてなのである
これは私の家で定められた挨拶なのである!
【私の家、と言う言い方をしている以上名のある家なのだろう、が】
【彼の名を冠している家は、存在していない】
>>328
うむ!良い心掛けなのである!ザラドゥ殿!
私とて生まれ育った場所を侵されるとあらば、容赦するつもりは無いのである!
【例えどのような種族であろうと、生まれ育った場所は大事なのである】
【彼もまた、そんな考えを持っている一人】
うむ、なぜか、私はそうせねばならんような気がしてならんのである
戦争を終結させ世界を平和にする、私の夢であるな
無理と言われようとも、必ず果たして見せるのである
【そう言ったある種の義務感を彼は持っていた】
にしてもザラドゥ殿、詩人であるな!羨ましいのである
【先ほどの詩と言い、この夢と言い】
330 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 02:01:01.78 ID:1d/H5Is4o
>>328
―――――……いや、降参やわ。
【耳に届いた詩文に呆然とするのも束の間。今度は心の底から、流石と】
酔ってる俺でも、凄いと思ったわ。なんや、ほんまに詩人家みたいやなぁ……。
【照れくさそうな顔に、こちらは賞賛の笑みを浮かべて酒を口に運ぶ】
【自分とはかけ離れた、到底真似の出来無い芸当―――素晴らしい、と獅子は笑う】
あぁ、みんな守るんや……んで、みんな仲良くするんや―――……絶対な。
いや、そんな、褒めるなって。百獣の王、とか言われるけどな……俺はそんな大したヤツちゃうよ。
ただちょっと腕っ節が強くて、無謀で、他のヤツらより脳天気なだけや。まぁ、そんな自分に誇りもっとるけども。
ザラドゥさえよけりゃ、また飲み交わしてくれや。俺は気まぐれで此処に来るから―――……まぁ、月が綺麗な夜は特に。
【互いに無いもの強請りなのかもしれない。それは大陸間にも言えているかもしれなくて、少し獅子は苦笑】
>>329
俺には飛べる知り合いはおらんからなぁ……俺も、まだ見たことないってね。
【酒を煽りながらケタケタ笑う。いつの日か頂上まで辿りつけたら―――それはどれだけ素晴らしい事か】
ほー、ヴォーケンハイムん家は不思議やなぁ。
世界平和を望むアンタの家やったらさぞかしええ家なんやろうなぁ……。
【信じてる、信じてるよこの獅子。信じやすい上に疑う事をあまりしないのだから当然だろうけど】
331 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/17(水) 02:10:06.60 ID:mNm73dnMo
>>329
ああ――そうだな。
この地は、美しく、そして活き活きとしている。
それが、一番私に取っては嬉しく、楽しいことだ。
【は、は、は】【この巨人が、笑い声をこぼした】
【びりびりと周囲の空気が震えているが、悪意は無い】
‥‥大義、だな。それは。
故にこそ、達すればそれは素晴らしいことだ。
応援させてもらおう。
【そうなれば、一番いいのだろう、そう思ったから】
‥‥はは、今はじめて試してみた。
大したことではないさ、酒に酔った勢いだからな。
>>330
‥‥う‥‥む、私は、寂しいのかも知れぬな。
故にこそ、このような詩文が生まれ出づるか。
‥‥何時か、この森の外、水の文明ならば、そのような書物もあるのだろうか。
―――読めるサイズがあるかは、甚だ疑問なのだがな。
【詩文に、どうやら興味を抱いたようで、詩集が欲しいと呟いていた】
【まあ、この巨人に読めるサイズの詩集など、おそらく売っていないのだろうが】
‥‥ただ、その賞賛は、嬉しく受け取らせてもらうよ。
【少しだけ、目を細めて、嬉しそうに言うのだった】
‥‥そうだな‥‥、それが出来れば、それが最上で最良だ。
ああ、そうだな―――私も、ライオネル。お前と大差ないさ。
少し強く生まれついて、たまたま浮いた思考を持つのみ。‥‥当然、誇りは持っているが。
【軽く、そんな事を言いつつ、苦笑を零して】
‥‥うむ、‥‥酒が切れ、宵も深まり酔いが来た。
―――又来るぞ、ライオネル。今度もまた、飲み交わそう――。
【にぃ、と見て分かる笑を此処で初めて浮かべて】
【だぁんっ、と地面を蹴って、森の中に帰っていったのだった】
【踏み鳴らした地面にはクレーターが出来ており、やはり、強者であることを分からせて】
【孤独な強者は、今宵友を得たのだった――――】
332 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 02:19:38.12 ID:1d/H5Is4o
>>331
青にやったらなんでもありそうやけどなぁ……。
って、寂しいか……はっはっは、何をおっしゃいますやら、みんなおるでぇ。
【孤独じゃないから、と笑い酒を一気に飲み干した。ぶはっ、と吐息を漏らして】
【ふと考える。彼のサイズで読める書物―――今度読み聞かせてやろうか、なんて】
あぁ、ばっちり。俺が女やったら惚れてるね、まったくッ!
ずーっと、遠い未来で。きっと俺が生きてるかも分からんくらい遠い未来、かもしれんけど。
俺は絶対に叶えてやろう、と思うんよ。息子、孫、一族に伝えてなぁ……んで、天国からそれ見てハッピーやッ!
ま、そやな。俺もアンタも、大差ない。やから気も合うってね。
【苦笑を零した彼に、満面の笑み。ころころと変わる表情は、笑顔の括りで切り替わり】
おう、また待ってる――――また、飲もうや。
【地面を踏み鳴らし帰路に着く彼の背中を見送る。強者の身体は自分とはかけ離れた屈強さを持つ】
【これほど頼もしい事はあるだろうか。今宵出来た友は、大きくて優しい詩人家だった】
/ひとまず先にお返ししておきます!お疲れ様です!
333 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(四国)
:2011/08/17(水) 02:31:54.99 ID:c2/bDuuAO
>>330
む、それならば飛ぶ事の出来る知人が出来れば私もお願いしてみるのである!
そうすれば、あそこからの景色を見る事も出来るのである!
【要点を少し省いているが、ライオネルを連れて、だ】
【こいつ、なかなかにお人好し】
うむ!名のある家であるからな!
【嘘をついてる訳でもない、あくまでも本気で言っているのだ】
【実在していない貴族の名を、自分の名として】
>>331
うむ!だがやはり知らぬ者には少々難解な場所なのである
もしザラドゥ殿が良ければ、今度ここを案内して欲しいのである
【彼が大事にしているこの地をもっと知りたい、と言う事だろう】
【次いで、純粋な好奇心】
うむ、難解な夢ほど叶えた際の達成感は心地良い物なのである
ザラドゥ殿の応援に応えられる様努力するのである!
【平和を願う人々は世界に多くいる】
【その願いのためにも、彼は動くのだ】
むぅ……酔った勢いとは言え羨ましい物があるのである
>>330
>>331
ザラドゥ殿は帰られるか、キリも良いのである
ライオネル殿!ザラドゥ殿!ではまたいつか!
【両者に軽く敬礼の様な動きをし、その大樹を離れていった】
【この戦争を終わらせてみせる、そんな事を胸に秘めて】
334 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 02:36:16.95 ID:1d/H5Is4o
>>333
お、おう?期待してるで――――はは、どんな風景なんかなぁ。
【少しばかり押され気味に頷いた。それでも、少し期待してしまったり】
名のある家か……ちゃんと覚えとくわ、うん。
【また何処かで会う機会があるかもしれないから、と屈託無い笑みで返す】
【どちらも純粋故に、永遠に明かされる事が無い―――気がした】
おーう、また縁が合ったら会おう――――俺はもうちーっと、此処で飲んどくから。気をつけてなッ!
【手を振り、敬礼に返す。離れる背中を見つめながら、最後の一杯を樽から一掬い】
【月に目を移せば少しだけ暗雲で翳りが見えて―――それもまた風情か、と低い声で笑う獅子】
【翌朝、そのまま樹の枝の上で眠っていた獅子は色んな人に心配されたとか、なんとか】
/お疲れ様でしたっ
335 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 12:17:07.35 ID:gRxvAeHIO
緑の大陸、洞穴の入口付近
岩場の平たい処に横向きに寝転がり、眠りにつく独りの青年が居た
紺のTシャツとジーンズを身に付け、目にかかりそうな長さの蒼い髪
ぴちょんぴちょんと天井付近から滴り落ちる水滴は、青年の身体にすうっと吸い込まれていった
その外見、緑の住人とはかけ離れており、侵入者と見られるかも分からない
336 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 15:51:40.53 ID:hWDUck/jo
【赤緑国境付近の森】
ハッ!エイッ!セイヤッ!
【空を切り、地を轟かせえる鋭音が周辺に散らばっていた】
【舞う木の葉が粉々に散り、木々を飛び交い鍛練をしている者がいる。】
はぁ…もっと、もっと強くならねぇと……。
【燃える様な真紅の鬣、銀色の体表で稲妻の様な濃紺の虎模様】
【鍛え抜かれた筋肉質の体。輝く真紅の瞳で力強く見据えている。】
【白い道着を羽織って赤と金の帯を力強く締めて―――――。】
337 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 16:23:17.68 ID:gRxvAeHIO
>>335
再度募集してみます
338 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/17(水) 19:22:28.58 ID:JYkpDFjo0
【緑の大陸 草原地帯】
【空中に描かれた幾何学模様――召喚術式が起動された】
【現われる不定形の黒。内部の球体は赤く輝き、複雑な呪印が刻まれている】
【其れは3mほどの縦長の楕円形を取ると、其処から生える触手を深く、深く大地に潜らせた】
【地中から生命力に満ちたマナが吸い出され、そのまま内部に蓄えられて行く】
【傍らに浮遊する漆黒の長衣は、凄まじい量の黒の魔力を纏っている】
【不定形の怪物を召喚したのは、恐らくこの魔物だろう――】
【夜の闇より深い黒。如何なる理由による物か、フードの中の貌は見えず――】
【彼の者の双眸だけが、徒に鋭利な光を放っていた】
339 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 19:55:21.14 ID:dhfHooDDO
>>338
/まだおりますか?
340 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/17(水) 19:58:21.92 ID:JYkpDFjo0
>>339
/居ます。よろしくお願いします!
341 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 20:00:40.52 ID:Qa2eJk/0P
>>338
「ふぅーーーー! いやあ、凄いなあ! さすが緑の大陸だ!! ねぇ真っちゃん!!」
そこから現れた、冒険者風の格好をしたドラゴニュート。
片手にピッケルを持ち、カーキの服を着込む姿はいかにも冒険者然だ!
そう! 彼の名はマクガイバー! 三度のメシより冒険(次点で決闘)が好きな冒険野郎だ!!
そして傍らに佇む、真っちゃんと呼ばれたクラゲのようなシーブレイン。
ただホケーとしたようにふよふよとマクガイバーの背中にくっついている。
「ややっ! やぁキミ!! 良い星空だねぇ! こんな緑の大陸ド真ん中で黒の儀式とはキミも冒険したなぁ!!」
親しげに語りかけるドラゴニュート。
シーブレインは警戒するようにギロリと睨みつけた。
342 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 20:01:21.14 ID:Qa2eJk/0P
>>339-340
あわわわっ更新してなかった
辞退させていただきます
343 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/17(水) 20:07:47.70 ID:JYkpDFjo0
>>341
、
>>342
/
>>339
の方が良いのなら、此方は複数絡みも可能です。1-1の場合とは少々異なった物になると思いますが。
344 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 20:11:19.53 ID:dhfHooDDO
>>338
>>340
【陰謀渦巻く?緑の大陸、このままこの大陸は、黒き者に蹂躙されてしまうのだろうか】
【この陰謀を止め、大陸を救うヒーローはいるのか!?】
いるわ!それはズバリアタシっ!!
流星機身アカリちゃん!正義を貫きいざ見参!!ってね!!
【その時、やって来る正義の使者!悪の栄えた試しは無い!】
【長い黒髪なびかせて、ロングコートの背中に燃えるのは赤き彗星!紅く燃える機械脚と、ホットパンツの間の絶対領域!】
【(自称)ヒーロー!(自称)スター!(自称)No.1の今ホットな赤の大陸の戦士!アカリちゃんがやって来た!徒歩で!!】
何だか解らないけどわざわざ緑の大陸まで来た甲斐があったわ!!
アタシの雄姿!しっかり抑えなさいよ!バズガメラ!!
《ラジャーでアリマス!姉貴!!》
【アカリと一緒にやって来る、ビデオカメラ頭のスクラップ野郎!奴の名前はバズガメラ!】
【アカリのアシスタント兼カメラマン兼…色々やってくれる、凄いウェポノーツだ!!】
345 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 20:12:28.54 ID:dhfHooDDO
>>342
>>343
/おっとと、自分は複数でも構いません、大歓迎ですとも
346 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 20:14:09.48 ID:gRxvAeHIO
緑の大陸、 轟々と音を立て流れ落ちる水流
滝つぼには平たい岩が有りーー通称"修練の瀑布"
そんな呼び名の付いた、この場所に
「…せいやっ!」
「ーー…てやっ!」
焦げ茶色の体毛を持つ、独りの獣人の姿が有った
歳はまだ若く、少年と言って相違無い程度。ーー彼は
ずどん、ずどんと拳を樹の幹へとぶつけ、鍛錬を行っているようだった
鳶色の眸はひた向きに樹を睨み、額を伝う汗など気にしている様子も無い
一心に、人の目も気にせず彼は
修行に励むのだった
//途中飯落ち挟みそうですが、宜しければ
347 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 20:14:17.94 ID:Qa2eJk/0P
>>343
>>345
うーん、せっかくですがやめときます
ありがとうございました
348 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 20:25:36.33 ID:Qa2eJk/0P
>>346
「ふぅーーー!! これが修練の瀑布か!
名に違わぬ苛烈さだ!! ねぇ真っちゃん!!」
ジババババババッ! とその滝の岸壁をロッククライミングする馬鹿が居る!!
彼の名はマクガイバー! 戦争もいいけど冒険も好きなドラゴニュートの冒険野郎だ!!
「・・・」
そのジババババしてるマクガイバーの下にくっついたクラゲらしきシーブレイン。
真っちゃんと呼ばれたコイツは紐に繋がれてボケーとしていた。
「ぐ・・・ぬぬぬぬぬぅ! 登頂!!」
ピッケルを掲げ、滝を登りきった冒険野郎!
おい、危ないぞ! 底に藻が生えてそうな滝でそんなことやってると・・・
「ぐわぁーーーー!」
やっぱり転んだ!
しかし寸でのところでピッケルを引っ掛けて事なきを得る!!
「ふぅーーー! 油断大敵だなぁ!!」
じゃばじゃばと岸に歩いていく冒険野郎。
カーキ色のジャングルスーツはズブ濡れだ。
//10時位には落ちさせていただきますが・・・
349 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/17(水) 20:31:00.07 ID:JYkpDFjo0
>>344
【地の文(ヘヴンリー・ヴォイス)の、気の抜けるような響き――】
【英雄気取りのネズミか、と魔物は思考した。何者であれ、記録など許す理由も無い】
…撮影はご遠慮願おうか。見た所、君は赤の大陸の者だろう。同盟者の不利益は望むまい?
【そう言いながら、黒衣の内から同色の使い魔を解き放つ】
【強大な魔力に術式で形を与えられた其れは、空中に薄い壁を形成した。】
【簡易な妨害術式――魔力の流れを乱し、論理構造に影響を与える存在である】
【同時に空中に自身の魔力を解放、魔力の微弱な乱気流を生み出した】
【機械式であれ魔術式であれ、殆どの媒体による記録は干渉を受け妨害されるだろう】
【攻撃に移る気配は、未だ無い。彼女の対応は、如何なる物となるのだろうか――】
>>347
/了解しました。では、またの機会に。
350 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 20:38:47.64 ID:gRxvAeHIO
>>348
「ふうっ……むっ」
ずどん、最後に一発撃ち込んで、小休止に入る
手の甲で汗を拭って振り返った先には
男がーー奇妙な男がーー居た
びしょ濡れで岸へと歩く彼。ひょっとして、崖を登ったのか。
少年の目が憧憬からか感嘆からか爛々と輝いてーー然し、直ぐに細められた。
「ーー…待てっ!!」
ハイテンションな相手、一方のこちらも声を張り上げて
相手の目指している岸まで一気に走り抜けた
「お前、赤の者かっ! そうだろうっ!!」
ぐるる、と、喉を鳴らす様は完全に犬のそれ
警戒体制を取り、''侵入者"と思しい彼を睨みつけた
よくみれば、腕には青色の篭手が嵌っているのが視認できるかもしれない
351 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 20:39:51.37 ID:gRxvAeHIO
>>348
//了解です、宜しくお願いします。
352 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/17(水) 20:40:29.81 ID:6I9fd70AO
【黒:緑国境付近】
この前入られたし入ってもいいよね
【と、言うより、まだ緑の大陸が数歩先に見える場所】
【ちょっと走れば戻れる位置の、黒の大陸だ】
~♪
【そこには、黒の大陸の土をショベルで土嚢に入れている男に似たナニカがいる】
【髪の毛は、まぁ普通の黒髪だ。顔も幼さが残っているが特筆は無い。体格は少々逞しい程度】
【服も薄汚れた以外取り分け特殊な所は無く、強いて言えば右手の甲に大きい焼き印、】
【彼がアンダー・ランナーの種族である印がある程度】
【その他、と言えば】
【あまり意識を向けたくないような気持ち悪いオーラが放たれている位か】
【緑の大陸の住民が、黒の大陸の土を持ち帰ろうとするその光景は、】
【周りからはどのように移るだろうか】
353 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 20:47:00.11 ID:dhfHooDDO
>>349
《…と、言っているでアリマスよ?姉貴》
【黒き者の同盟者の一言に、バズガメラが立ち止まる!こちとらただのカメラマンとは違う!ちゃんと物事は考える達だ!】
何言ってるのよ!同盟とかよりアタシの活躍!台詞は後でテキトーに悪役の物に差し替えておけばいいわ!!
《ら、ラジャーでアリマス!!》
【しかし!アカリはそんなのなんのその!同盟だろうと同族だろうと、自分の見せ場を撮るのに必死だ!】
【当然、部下であるバズガメラはアカリに従うしかない!何故ならそれが部下の使命だからだ!】
よっしゃ行くわよ!とりあえずかっこよくぶっ倒してやるとしましょうか!!
【自称スターのアカリは人の都合など以っての外!自分の見せ場の為なら気にしないぞ!】
【なんてはた迷惑なんだ!話を聞く為の耳は無駄な機能か!?】
【とにかく、機械の脚の裏から噴射するジェットを使い、スケートの様に相手に接近していくぞ!】
《…アレ?カメラが起動しないでアリマスな…?》
【バズガメラが呟くのはアカリが遠くへ行ってから!嫌な予感がプンプンだ!!】
354 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 20:47:54.08 ID:Qa2eJk/0P
>>350
「む・・・、そうだがキミはここの現地のものかね!」
冒険のパナマハットを絞り、ボトボトと雫をこぼす。
青い篭手を視認し、相手が既に臨戦態勢なのを感じ取ると皺だらけの帽子を被った。
「ただの冒険野郎さ、と言ってもこの情勢では納得しないだろうね。
よろしい、僕とて争いを好む赤の血が流れている! 下がっていろ真っちゃん!!」
シーブレインはふよふよとさがり、
冒険者はピッケル・サガルマータを構え名乗りを上げる。
「僕の名はマクガイバー! 最初に断っておこう!
これは戦争の一部ではない! 男同士の決闘(ぼうけん)だ!!」
そのドラゴニュート独特の身軽さと強靭な足腰から、
マクガイバーは息を呑む間もなく一瞬で距離を詰め、サガルマータを振りかざす!
「キミの名はなんだいッ!?」
頑強なピッケルの鍵爪が少年の眼前に振り下ろされた!
355 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/17(水) 21:01:30.28 ID:JYkpDFjo0
>>353
(…愚物が!!ブタの如く私腹を肥やし、羽虫の如く朽ち果てるが良い!!!)
【激情が魔物の力を増幅する。もう一体の使い魔――白銀の魔力塊が解放された】
【先ほどの漆黒と同様に、黒衣の内から其れは飛び出した】
【刃渡り2m程の、鋭利な両端を持つ銀色の刃。其れが、カウンターのように彼女へと直進し――】
【両者の距離が3mほどになった時点で、高速回転する丸鋸状の刃に形を変えた。】
【形状の変化と同時に軌道が変わり、ジグザグの横軌道が開始される】
【その狙いは彼女の首か。黒色の使い魔と、不定形の怪物は静止状態を維持されていた――】
【空中の2体の使い魔は半実体化した魔力塊であり、物理・非物理的存在の両方の干渉を受ける。】
【同時に、それらはどちらにも干渉する存在でもあった――】
356 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 21:08:22.80 ID:gRxvAeHIO
>>354
「ああ、その通りっ!! 埃高きウォービーストだ!」
男の問い掛けに対し、勢い良く答えを返す
先程からの低い唸り声は、言外に男の言葉を信じていないと、そう物語って居た
あの滝を登ってきた強者が、赤の者。少年は激しい怒りと失望を覚えていた
今までのやりとりから分かるかもしれないが、少年は緑に於いても別段気性が荒かった
下がって行く海月のような生き物を瞥見する。あれは青の生物だろうか?それなら何故枯れと一緒に?
ーー…裏切りか。それも後で問いたださなければ
昂ぶっていく感情を、抑える箍は持ち合わせて居なかった
「ーーっ!!」
戦争の一部でなく、男同士の決闘。
どういうことだろうか、少年にはまだよく分からない。だが、甘んじて受けよう
男が止められれば、それでいい
相手の言葉を咀嚼している一方で、素早い身のこなしからピッケルが振り下ろされる
速いーー少年は咄嗟に、右腕を振り上げ頭を庇う
火花が散った
「俺の名前はレインっ!! この森は渡さないぞ!」
篭手はぎりぎりの処で、ピッケルの鉤爪を受け止めていた
然し、力では劣っているのだろう、近郊状態は徐々に押され崩れ、男が有利になっていく
「くっ…このっ!」
少年は苦し紛れ、再び間合いを取らせようと、左手を相手に向けると
手の甲ーー正確には篭手から、水の槍が生まれ、男の腹へと打ち出された
命中すれば、釘が刺さったような痛みがあるだろう
然し男の身体能力ならば、回避も出来そうだ
357 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 21:15:57.37 ID:dhfHooDDO
>>355
さあ!行っくわよぉー!!
【アカリは紅い両脚…スターダスト☆ニーソックスの出力を上げる!ジェットの推進力は更に上がる!】
【超高加速して、とうとう両脚は地面から離れ低空飛行!顔面に風を受けながら接近する!】
これしきっ!
【前方から来た白銀の刃を、体をくるりと翻し、まるで球技の選手のように擦り抜ける!】
【しかしそれでは終わらない!擦り抜けた後も回転し、巻き込む様に刃を右足で蹴り付ける!熱そうな火花がバチバチ飛ぶが実家が鉄工所だったので慣れた物だ!】
吹っ飛べ!
【そのまま脚で巻き込んだ刃を、魔物へ向けて蹴り飛ばす!一旦接近は止まるが、まずは様子見だ!】
《…実況用マイクも起動しないでアリマス…!》
《やばいでアリマス…!このままでは怒られる所では…!》
【こっちはこっちでピンチな様子!機械だから冷汗もかけないぞ!】
358 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/17(水) 21:18:14.96 ID:6I9fd70AO
>>352
/一応取り消しておきます
359 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 21:20:17.85 ID:Qa2eJk/0P
>>356
「はははっ、確かに! ここは美しくて素晴しい場所だ!
僕ももし奪い取れるなら奪い取ってみたいものだね!!」
平然と戦争にも取れる発言をする短絡さ。
これが彼等が戦争を呼ぶ大陸の出身であることを物語っている。
「ふふふ! どうしたどうした!?
そんなことではすぐに決闘(ぼうけん)が終ってしま・・・!?」
「――ガフッ!!」
予想外の魔法攻撃で後ろに跳ね飛ばされてしまう。
すぐさま態勢を立て直すが、手で痛む腹部を抑えていた。
「ははは! 最近のウォービーストは魔法も使えるのか!」
この男・・・とっさに身構えていた。
そう。
少年が《何かしようとする前》に!!
その証拠なのか、あの水の槍も急所を逸れ、わき腹の方に命中している。
「だがッ! まだまだ甘いぞレインボーイくん!!」
再び振りかざされるサガルマータ!
しかし今度は! 空いた左手にロッククライム用のスチールピンが握られていた!!
(フェイントを含んだ2段構え! さてどうするレインボーイくん!!)
360 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 21:33:17.18 ID:XAEVsF7IO
>>359
ぴくり、と、眉が動く
奪い取らせて、なるものか…決心を、覚悟をより深く刻み込み
「この篭手の力だ! そう簡単にやられるものかっ…!」
致命傷を与えるには至らなかったものの、槍は命中
心なしか得意げに、篭手のお陰だと宣言して拳を男に向けた
あっさり教えてしまうのも、その若さ故か
その一方で、槍の軌道から男が身体を反らせているのも判っていた
自分には到底出来ない芸当だ、とも
然し、戦う
例え力量差を、見せつけられたとしてもーー
「く…てやあっ!」
再度降りかぶられたサガルマータ
先程の様に片腕で防ぐのは、確実でない…なら、ば
少年はその力を足に込め、ぐんと踏み込んだ
サガルマータを振り下ろすには、近すぎる距離を目指し…成功すれば
サガルマータを持つ腕に拳を軽く打ち付け
もう片方の拳を顔に横から叩きつけようとするだろう
//ごめんなさい、飯オチです
361 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/17(水) 21:34:35.13 ID:JYkpDFjo0
>>357
(さて…如何に奴を破壊するか…)
【再射出された白銀は空中、魔物の1mほど前方/黒い薄壁の外で静止した。】
【本来ならば漆黒も戦闘には活用するのだが、観測者の存在が其れを阻む】
【瞬時に次の行動を選択し、黒衣の魔は其れを実行に移すのだった】
【円刃が再び――先ほどに比べれば、遥かに小さな変化であったが――形状を変えてゆく】
【無数の刻印が其の表面に現出する。高速回転と刻印による代行詠唱――】
【使い魔自身の力を増大させる事を目的とする術式である。】
【黒の魔力の高まりが、彼女にも解るだろうか。魔物は音も無く、思考波だけで哄笑する】
【隙が有るようにも見えるが、前方の白銀が威圧感を増しながら回転を続けている――】
【攻め込まねば、その魔力の増大は持続されるだろう。】
362 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 21:47:19.22 ID:dhfHooDDO
>>361
【蹴り飛ばした刃が障壁も黒い塊を切り裂いて大勝利!そんなシナリオは、勿論簡単にはいかない!】
【次なる攻撃の準備をする魔物を見て、アカリも微妙に攻め方を変えるぞ!】
ふっふっふーん、解るわよ、アタシには解る、これは迂闊に近付くと駄目ね!
…一つ!言っておくわ!あんたはアタシが格闘技しか持ってないと思ってるでしょうが、そんな事は無いわ!!
【ジェットの力で低空を浮翌遊しながら仁王立ち、左手を腰に、右手で魔物を指差して高らかにアカリは宣言する!】
【バギャッ!と音を立てて、開いた膝部分から香しい火薬と危険の匂いがしてくるぞ!】
くらいなさい!トゥインクル☆スターダスト!!!
【アカリの一言と共に、膝から出るわ出るわ、黒い煙を撒き散らしながら大量のマイクロミサイルが散布される!】
【威力は兵器のそれにはみたないが、破裂すると花火の様に綺麗な火の玉を撒き散らす、派手さ特化な素敵兵器だ!!】
ついでに突撃ぃー!!
【ミサイルの散布を終えて膝が閉まると、低空飛行でアカリも接近!撹乱しながら接近する、賢い行動だ!】
【…少なくとも彼女が考えられる中では賢いぞ!】
363 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 21:50:21.89 ID:Qa2eJk/0P
>>360
「ほぅ! それは凄い!!」
魔翌力無き者にも扱える、魔翌力を内蔵した篭手。
これだけでも相当な魔術種族が作り上げたものであるとわかる。
「だが武器ばかり立派ではダメだぞ!」
(そして、僕の“予測”にも気づけないとはね!!)
何か決心したような表情、重心を沈める様子、踏み込む足の動き・・・etcetc
(これは、来るな! 近くに!)
マクガイバーの予測がレインの動きを捉えていた!
急激な接近を許した、
そして振りかぶったサガルマータを持つ腕に拳が打ち込まれると同時に!
スチールピンはレインのわき腹に付き立てられた!!
「ぐ・・・ふぅ!」
顔面への殴打をモロに受け、地面を転がるが。
ペッと血の混じった唾を吐き、不敵に笑う。
「実力差を知ってなお挑むか! なるほどキミはなかなかの挑戦者(チャレンジャー)だ!!」
だが、と。ゆらりと立ち上がる。
わき腹に刺さったピンのダメージは、マクガイバーが受けたものとは比べ物にならないだろう。
「これは僕の勝ちで良いんじゃないかな?」
//わかりました
自分もそろそろ時間なのでこのまま凍結でいいですか?
364 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 22:02:44.96 ID:XAEVsF7IO
>>363
/今戻り…後で返しておきます
/凍結了解です!だいたいいつでもいられる筈、ですので!
365 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 22:06:27.86 ID:PGXVcVffo
【緑の大陸ーー大平原】
【広大な平原、そこには色々な思いが漂っているのだろうか】
【志半ばで、その生涯に幕を閉じた者、悲しみか憎しみか此処で幾つもの戦争が繰り広げられてきた】
【何を思って散っていたのか、何を思って…命を奪ったのか、それは個人にしか分からない】
【そしてその場所に立つのはアルマハ、その姿を見れば何処の大陸の者であるのか予想はつくだろう】
【白銀に輝く鎧、ウェーブのかかった純白の髪、瞳の無い純白の双眸】
【同じく純白であったであろう背から伸びる2対の大きな翼】
【白は覗かせる物の、それは他とは対照的で所々に染み付くどす黒い赤色、そんな翼】
【そして鞘の無い汚れた布で巻かれた柄の長い巨大な大剣、其れを尾?骨辺にぶら下げる者、一人の騎士】
【マルアハ、所謂天使、その者がそこを見つめて言葉を漏らす】
…恨んでいるか、憎しみを感じるか
最後のその時、何を思っていた…
何を思って…この場へ来た…
【その草原を眺め、漏らす…誰かに問うように、答えが帰ってこない事など解っている】
【だけど、その言葉はその者から零れた】
【もしも誰かが近くに居たのならその言葉は聞こえるかも知れない】
【近くにいないとしても、その場所にいるのは一見その者しか居ない様に見える、故に目立つ】
【白の大陸のその騎士が、緑のその戦場であった所に立っている、ただ其れだけの光景】
【巨大な岩が所々に聳え、幾つかの…木で作った墓標、岩でつくった墓標、多くの名前はかすんでいて】
【その名を読むのも難しい、戦場、墓場、そんな所】
366 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/17(水) 22:08:31.81 ID:JYkpDFjo0
>>362
(鬱陶しい…今すぐ粉砕するか?)
【余裕とも取れる思考、しかしそこまでの余裕は無い】
【障壁が破壊された場合には自身の姿が記録される。計画に多大な影響を及ぼし兼ねない】
【〝万が一〟程度の可能性ではあったが、策略家は其れを捨て置くことを選ばなかった。】
【黒衣の魔が自身の魔力による滑空を行い、自ら障壁を飛び越え壁の外へ!!】
【白銀が再び形を変え、円刃を形成し迎撃を開始する】
【撃ち堕とし損ねたマイクロミサイルが全身を灼く――この程度なら問題は無い。】
【空中には、銀色の使い魔の描く幾何学模様――放出される魔力の帯が、其れを迅速に紡いでゆく】
【接近する少女と黒の魔物との間に、其の紋様が立ち塞がるだろう。飛び越えるのも可能かもしれない】
【魔物は直立不動。彼女の機動力を理解して尚、そうしている――】
367 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 22:27:03.74 ID:dhfHooDDO
>>366
んっふっふー!ようやく出て来たわね!壁を壊す手間が省けたわ!!
【壁の外に出て来た魔物をみてアカリは言う!しかし大事な事を彼女は知らない!その壁のせいで自分の雄姿が記録されない事を!!】
【アカリの眼に移る色とりどりの光は、彼女の希望に満ちた未来を表しているのか!?きっとそんな事はない!!】
【目の前に不穏な物が見えるが、アカリは恐れを知らない女の子!正面切って突破する!】
【ジェットが逆の方向から、くるぶしの火の玉型のワンポイントから噴射される!】
【このままでは逆の推力でブレーキになるが、脚を魔物に、頭を後ろに、体を逆にする事で向きを維持!その体制のまま伸ばした右脚でキックだ!】
368 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/17(水) 22:46:08.09 ID:JYkpDFjo0
>>367
【少女の蹴撃が突き刺さる。魔力で構成された亜生体の脳が揺れる】
【歪み狂う世界の中で――魔物は無貌にして無音、思考波の凄まじい哄笑を響かせた!!】
【黒き紋様が完成した。銀の使い魔は其れに自分自身を捧げ、絶大なる魔力の増幅を生む】
【――起動された術式は〝三重呪殺魔術式(トリニティ・デス・スペル)〟!!!】
【〝切断〟〝衝撃〟〝錯乱〟――三つの術式の高等複合呪詛である。】
【その完成体が、蹴りを放った直後の少女目掛け、凄まじい速度で上昇し殺到する!!】
【純粋なる魔力体である其れは、物理的干渉を半ば無視して進むだろう】
【少女の精神と肉体の完全なる破壊を創造せんと、超高速で襲撃する!!】
369 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 22:53:11.49 ID:XAEVsF7IO
>>363
「当然だっ! なんてったってこれは…ぐ、うるさいっ!」
篭手を語る少年は何処か誇らしげで
どうやら篭手に対しても、特別な感慨があるらしかった。
併し武器ばかり立派なだけでは駄目だとたしなめられると、返す言葉が無かった
相手の攻撃を防げたのも篭手のお陰、自覚していたからこそ、尚更その言葉は強かった
少年は脚を踏み出す、その動きを予期されているとも知らず
そしてーー…
「がっ!?…ぐ…ッ」
トン、とサガルマータを持ち上げた、危険な腕に向かって拳を打ち、攻撃を未然に防ぐ
それと同時、衝撃が脇腹を襲った
かばっと視線を向ければそこには、スチールピンが突き刺さる。
不意を突き防ぐ算段が、なんたる不覚だろうか
不適に立ちあがる男に、苦しげに表情を歪めながらも恨みがましい視線を送り、
再び戦おうと、構え直そうとしてーーがくん、その場にしゃがみ込んだ
ピンの威力は想像を遙かに上回り
断続的な激痛に耐えることは、叶わなかった
「畜生、お前なんかに…赤なんかに…っ」
それでも尚、少年は意識を途切れさせないよう、奮い立たせ…屈さず
睨みつける眼光だけは、ずっと変わらない
それでも最早、雌雄は決しただろうか
少年はその場から動かない、動けない
静かに紅い雫が、少年の脇腹から地へ、伝っていった
370 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 22:58:37.53 ID:dhfHooDDO
>>368
【アカリの力の結構な割合を込めた蹴りは魔物にしっかりと突き刺さった!】
【このまま蹴り抜けば正に必殺の――になる所だった、が!!】
いっくわぁぁーー――よ?
【アカリの目の前に迫るは超巨大な呪詛の波!呪詛ってなんぞと本人も思う!しかしそれが危険なのだけは本能で解る!】
【それが簡単にかわせれば苦労はしない!猪突猛進は更に強い反撃に弱いのだ!】
そんなぁぁ~~~~~!!!!
【呪詛の波に体中を傷付けられながら、押し流されて吹き飛ばされる!精神?既にネジが数本飛んでいる!!】
【呪詛の波が止んだ時、地面に頭から落下する彼女の姿があるだろう!】
371 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
:2011/08/17(水) 23:08:49.61 ID:l94FwDvAO
>>365
/まだいらっしゃったりしますか?
372 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 23:10:08.36 ID:PGXVcVffo
>>371
/はい!いますまですよー!
373 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/17(水) 23:13:07.56 ID:JYkpDFjo0
>>370
ク、ハァ――終わった、か?
【亜生体の炭酸ガス排出と、魔物の哄笑がない交ぜになった音が響く】
【見れば、敵は複合呪詛を受け墜落している。ダメージは十分か――】
【そう思考した魔物は、彼女の従者たるウェポノーツを視認した】
【黒衣の魔は其の破壊を考えたが、己なら呪的構造体による常時報告を行わせる】
【破壊するまでの時間に、情報が漏洩する危険がある――】
【魔物の決断は迅速であった。2体の従僕を引き連れ、飛翔しようとするだろう】
【彼女への注意は削れている。今なら、追撃も可能だろうか】
【其れが無ければ、飛び去る三つの影を見送る事となるだろう。】
374 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/17(水) 23:20:53.42 ID:l94FwDvAO
>>365
【――濁った赤を塗りたくる翼が珍しい蝶に見えたから。手を伸ばそうかと思った】
【あまりにも体重を感じさせない足音だというのに、鼓動を消す様子も見せず】
【しゃりと地面の緑を散らすブーツは、気高き戦士の命すら踏みにじりいくようで】
【確かに存在する、なのに存在しない、そういった曖昧な気配は、黒い滲みを世界に広げながらも、】
【どことなく幽霊染みて――気持ち悪い、嫌悪感を相手に抱かせるかもしれない。敵大陸の気配に敏感ならば、尚更に】
【振り返れば、まだ距離の広い生死の対岸に一人。立ちすくむ影があった】
……あ
【サイドが若干長く、鎖骨を撫でる程度の赤毛に黒縁眼鏡を掛けた女性だった】
【右目だけ瞳孔が開いているせいでオッドアイと勘違いされやすい双眸は青く、光の差し方で濃淡を変える】
【臙脂のリボンタイが首許で揺れる白いカッターシャツは、縦縞模様を違う濃さで描いた黒のジャケットの下から裾がはみ出るほどの長さ】
【タイと同色の紐をベルト代わりにジャケットの上から結び、合わせるのは昏い夜色の袴とブーツといった和洋折衷な装いをしている】
【薄い唇を「あ」の形に止めてから、すぐに閉じて相手を窺う瞳】
【長い長い、身の丈よりもなお長い刀を、胸に抱き寄せてあらわになる警戒は、】
【けれどそれは相手が白であるからといったものに見えず、どちらかといえば―――知らない誰かに判断を悩む、それで】
>>372
/ならば絡ませて頂きます、宜しくお願いしますー
375 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 23:23:48.24 ID:dhfHooDDO
>>373
【ズガァン!と大きな音を立ててアカリが地面に落下する!目をぐるぐるに回して気を失ってしまった!】
《こっち見た!?違うでアリマス!オレッチは何もしていないでアリマス!!》
【撮影も出来ないので遠くで眺めていたバズガメラは、こっちを見られると言い逃れを始める!潔さなんてあったもんじゃない!】
《…おろ?》
【しかしこれはラッキー!魔物が退却を始めた!命は助かったのだ!】
【ここでもしアカリが目を覚まそう物なら折角助かった命が無駄になりそうだ!素早くアカリを担いでスタコラサッサと逃げ出した!】
【…否!これは逃げたのではない!戦略的撤退である!!】
/お疲れ様でした
376 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
:2011/08/17(水) 23:35:22.57 ID:UHzEqiDUo
【緑:海沿いの森――夕刻】
【うっそうと茂る森は、潮風を受けてより逞しく成長した木々の集落】
【色味の変わり始めた光を受けて影の色を濃くし、地面に暗く影を落とす】
【僅かばかりの木漏れ日を受けて、切り口のいびつな切り株の傍に立つ者が居た】
……よもや、こんな場所にまで侵食していようとは
見知らぬ子供だとはいえ、間に合わなかった事を詫びよう
【低く且つよく通る声の持ち主は、ヒト二人分ほどの体長を持つカマキリのインセクト】
【武人であることを象徴するかのように黒塗りの鎧に身を包む、異形の姿】
【その前肢の横腹を使って、切り株に寄りかかった幼いプランツ・ビーストの少女のまぶたをそっと閉じる】
【少女の体は、否腹部は、何者かによって切り裂かれたむごい傷跡と血で彩られていた】
黒か、赤か
どちらにしろ、緑に覆われたこの界隈でこのような所業を犯すなど……
【上体を起こして呟くは、許しがたい怒りと、土地の力を退ける強さへの感嘆】
【複眼を木々の暗がりへと向けて、今やここには居ない誰ともつかぬ犯人の残滓を睨みつけた】
377 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/17(水) 23:39:05.22 ID:PGXVcVffo
>>374
【数多くの命が散った、誇り、憎しみ、悲しみ、それが大地に滲む、その場所に漂う】
【自身が斬った者、散った仲間、それらが同じ場所で眠っている】
【彼女はただ、そこで、見えない答えを求めて、その見せない自分をその本音を零していた】
【そしてーー彼女は何者かの足音、その黒に滲んだその気配に…その身を返す、貴方の方向、その黒の感情へと瞳を向ける】
誰だ…何者だ?
此処へ…何をしにきた…?
【青い双眸、その不自然な2つ、それを純白の瞳のない、混じりのない双眸が見据える】
【先の彼女の思い、それを胸にしまって、迷いをしまって、一人の黒の敵対者、白の騎士として、貴方に話しかける】
【その手は体験の柄に添えて、しかしそれを抜こうともせずに、貴方に問いかける】
返答によっては私の責を実行する…
…お前は何者だ…?
【黒の者だと、その気配から其れは分かっていた、しかし女は騎士、戦場でなければ剣は抜かない】
【その者に、侵略する事、その感情がなければ刃を向けない、すべての行動は防衛するため、その危害を加えるであろう者を葬るために執行される力】
378 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/17(水) 23:49:35.89 ID:l94FwDvAO
>>377
【硝子のような溶ける蒼は、感情を晒さないがやや酷薄な輝きを芯に秘めていた】
【天空の白亜に住まう騎士。けれど『人見知り』故の警戒心からか、沈黙する姿】
【長すぎて通常の方法では抜刀することすら不可能そうな刀の鞘は錆び付き】
【はたして、本当に戦闘の意志があって、この武器を選択し持ち歩いているのか――よく分からない】
……、……何も
翼が、見えた、から。“セ……”……知り合いとは、少し、違う気がした、から
…………………………見に、きた
【ぽそぽそと、途切れながら零される言葉。まるで幼子のような思考のそれは、】
【相手を掬い上げるような真っさらな瞳の、敵意も好意も何も関係ない境地】
【彼女を『白の騎士』でも『邪魔な敵』でも『誇れる英雄』でも、なんでもない】
【ただ一人の〝個〟として見詰める――無知故の白紙を、晒していた】
【近付く様子はなく、ただチラチラと翼に逸れては戻る双眸】
【偽か真か、決めるのは彼女であるが、嘘には少しばかり下手な気もする】
379 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/17(水) 23:52:59.45 ID:JYkpDFjo0
>>375
【輝きを増す紅い核を視界に捉え、空を往く黒衣は思考を続ける】
【損失は十二分に補った。緑の大陸から生ずるマナを、怪物は既に多量に吸収していた】
【今宵失った白銀は、既に何度も創り直した存在である。其の消費の対価は大】
【計画は滞り無く進行する。魔物はひとつ息をして、有るべき今後を想うのだった】
【黒衣の思考の哄笑は、誰にも聞かれず闇へと消える】
【昏き空には星と月。その魔性の輝きは、何を導くのであろうか――】
/改めて、お疲れ様でしたー。
380 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 00:11:40.62 ID:iVxEiflco
>>378
見に来た…か…
【理由としては単純すぎる、純粋すぎる言葉】
【その女性の言葉の本質はそれは何なのか?ただの好奇心なのか…それともまた別のものなのか】
【敵対心は見えない、恨みは見えない、その何もない何も感じることができない貴方へと】
【その警戒、天使の彼女にとっては『頼りがない』その錆びた柄を握りしめ近づく貴方を見て】
【彼女は言葉を連ねる、そして、その言葉を吐きながら貴方へと足を一歩一歩近づける】
翼が気になるか…
この翼が…汚れた翼、消えることのない汚れ…
【貴方が漏らしそうになった言葉、名前、知り合い、その者とは違うと言った、それが気になった】
【貴方が何を思っているのか気になった】
…何が違った…お前はその者の翼と、私をみて何が違うと思ったのだ
【黒の者であるか?その答えも聞こうとせずに、天使の彼女は貴方に近づく】
381 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/18(木) 00:26:11.89 ID:Mx+MLRwAO
>>380
【首肯のため、小さく動かされる彼女の頭。けれどそれは見間違えと思うくらいに、ほんの僅かな動きでしかなかった】
【のっぺらとした瞳は、やはりというか、何も見せない。色褪せない訳でないが輝いてもいない底無し沼のようで】
……別に、深い、意味は……なにも
【感情の隆起無く平坦な声音は、それでも彼女が近付く様子に肩を跳ねさせて】
【弱くその場に立ちすくむ姿。明暗無く、黒白の敵対を全て考えずに其処にあって】
ただ……表面だけは、奇麗な気がした
……中なんて、みんな、汚いから。表面だけ取り繕れれば、誘蛾の役割は、果たす
【やがて、互いの武器の間合いに入るだろうか】
【彼女よりも低い背丈であろう女性の、中性的な声音は子守唄のように微かに響き】
382 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
:2011/08/18(木) 00:41:56.22 ID:Jj8fZ73AO
>>376
/まだいらっしゃいますか…ッ!
383 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 00:43:57.07 ID:iVxEiflco
>>381
【天使が側による、しかしその刀を抜く様子は無い】
【その刀の長さから推測する、敵対していて、もしその刀で白の自分を葬ろうとするならばもう抜いていてもおかしくはない物】
【今の此の距離で其れを抜き始めては遅すぎる程長い刀】
【そしてその天使が近づいても、ただ弱く、ただ個人として、因果もなにも無い、それを感じさせる者】
…表面だけは…か
確かにそうかもしれんな、誰でもそうだ…いくら表面で綺麗な事を言ったとしても
その手段は実に汚い、戦争と同じ、どれだけ正当な大義があったとしても戦争の結果、その行為は綺麗なんて言えない
【そして天使はゆっくりと、剣を抜く、そして貴方に突きつけるだろう】
【「私が此処でお前を切っても…戦争だからと解決できてしまう」と呟いて】
【だかその大剣、それはある制約が一つある、卑怯な事は出来ない、それを実行しようとすると、その剣を振り下ろすことは出来ない】
【敵対心の無い者、それを斬りかかるのは卑怯な事、そう大剣は判断する、そして天使もそれは解っている】
【所謂、様子見、その相手の行動を伺う為に、何を思うのか、それは確かめるために】
384 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/18(木) 00:48:02.13 ID:U2PPfq3Yo
>>382
/ここにおります
385 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga]:2011/08/18(木) 00:56:12.47 ID:Jj8fZ73AO
>>376
>>384
/ではお願いします!
【──ズシン!!】
【悲壮な雰囲気を打ち消す様な震動と、轟音】
【衝撃が辺りを走り抜けて、木々を、その葉を、揺らし】
【天に届きそうな程の、巨体】
【数値にして凡そ8m、〝コロッサス〟がそこに居た】
【白みを帯びたその身体には、簡素な布の服を着た、立派な髭を持つ男性が彫られている】
【右腕だけは、クリスタルの様に透き通っているのが特徴的だ】
………ふぅむ。
緑の民よ、何か問題でも起きたのかね?
【相手に顔を近付ける為、コロッサスは胡座を掻いて地面へ座り、頭をカマキリへ近付けようとする】
386 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/18(木) 01:01:06.27 ID:Mx+MLRwAO
>>383
【長く、錆び付いた『なまくら』】
【武器としての価値すら危ういそれを、構える訳でもなくただ抱くその姿は】
【些か無警戒すぎるだろう――無防備ともいう姿。本当に此処が戦場であれば、】
【逆に相手の警戒を煽る様子だが、彼女は特に何かすることもなく、沈黙していた】
……表面を飾るのは、重要なことだ
誰も、醜いものは好かない。ただでさえ、皆、中が見るに耐えないのだから
そう、だな。戦争は外も中も醜い
が――中で散った、此処で失われた、命は。それすらも、醜いと、お前は云うのか
【突き付けられた剣に対して、自分の刀を抜く様子は見られない】
【何かを計るような瞳は、やがて伏せられ、ふ、と、小さく笑った】
【一瞬だけ酷く残忍な様を覗かせたようなその冷笑。――けれど】
【その刹那の後には霞のように黒の残滓と混ざって消える、酷薄な雰囲気は】
【いくら因果を持たぬ者といえ、やはり生まれを考えさせる色彩をしていた】
……白の者が、卑怯者の真似をするとは、知らなかった
否、皆こうであるのか……私は、何も覚えては、いないから、分からないな
ただ、解答はこうなる――「言葉よりも先に、貴方は私の胸を抉るべきだった」
【言いながら、す、と左手の指を拳銃の形に組み、彼女の背後へと撃つ真似をした】
【瞬間、風が吹く――が、特に何かが起こる訳でもない。攻撃もこない】
【――今のは、この女性のジョークだ】
【だが、ある意味では不適切だろうか。能面のような白い貌の口元には、僅かながら笑みが浮かんでいて】
387 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
:2011/08/18(木) 01:06:47.22 ID:U2PPfq3Yo
>>385
【坐してもなお見上げるほどの高さにある相手の顔に焦点を合わせ、】
【『白』のものであると理解すると、僅かな体の緊張を解いた】
些細な、しかし重要な事だ
【そっと横へと体をずらせば、無残な姿の少女が相手の目にも映るだろう】
【今や珍しいほどでもない事件は、しかしそれを受ける側である緑の彼には歯がゆく】
【その頭部に表情はなくとも、前肢の鎌は怒りに震える】
貴殿らの大陸でも、このような事は起こり得るのか
……せめてもそちらはこんな被害など受けていないことを願うばかりだが
【天高くにそびえる相手の土地はここからでは見えないか、それでも視線は葉の間を抜ける】
【海に囲まれたこの場所よりも、地を見下ろす白の大陸は対策がしやすいのだろう】
388 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga]:2011/08/18(木) 01:20:27.33 ID:Jj8fZ73AO
>>387
【視界に無惨な少女の姿が映ると、コロッサスは金属で出来た顔を、思い切り顰める】
【瞳孔も何も存在しない双眸は、その遺体を見て、相手の胸中を察したようだ】
惨いことを……
戦場で戦士を殺すならば兎も角、戦えぬ者にまで刃を伸ばすか、赤と黒の下郎共が……ッ!
【インセクトが怒りに鎌を震わせる様に、コロッサスも怒りで腕を振り上げる】
【だが、それを振り下ろした際に発生する被害に思い直し、静かに拳を自分の膝へ下ろすだろう】
儂達の大陸では、幸いにもこういった話は聞かん。
……何とも歯痒いものじゃ。
【自分達は、浮遊する大陸の性質上、攻められることも少ない】
【だが、地上に位置する緑の大陸は、赤にも黒にも良い的にされてしまうのだろう】
【コロッサスは、そんな事実を解っていながらも、何も出来ぬことに歯噛みするのだった】
389 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/18(木) 01:34:39.67 ID:U2PPfq3Yo
>>388
手厚く弔いたいものではあるが、我にはプランツ・ビースト達の弔い方が分からぬ
……故、彼らに任せようと思っていたところだ
【彼ら、と顎で指すのは周囲に立ち余りある木々達】
【自分たちのように活動は出来ずとも彼らも緑の大陸の者、近しい種族ならばより良いだろうと】
襲われた時より時間が経過しているようだ、下手人の姿は見当たらん
既に同胞の手により処罰されていることを祈るばかりだが……
もはや戦を待つばかりでは気が治まらぬ、どうしても我々は後手後手だ
【被害をこうむるのは弱きものばかり、不甲斐なさも混じりて少女の亡骸に背を向ける】
【己の古巣と相手の古巣を同等に考えてくれている相手に、うすら笑みめいた声を漏らす】
貴殿は優しいことだな。いいのだ、そちらはその兵力を削がずに済むにこしたことはない
こちらが地に海にあるからこそ、手を結ぶ事も容易とも言えるわけだ
【もしも立場が逆であれば、緑は白を手助けに行くことが出来ないだろう】
【胸の前で腕を組み、互いの情勢を肯定するように深く頷く】
390 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga]:2011/08/18(木) 01:54:52.92 ID:Jj8fZ73AO
>>389
そうじゃな…下手に手を加えるより、それが良い…
【インセクトの指し示す木々をチラリと一瞥しながら、コロッサスもその考えに同意し、首を軽く縦に振る】
確かに儂らは常に後手。
防衛が基本であり本懐……しかし、待つのが嫌になるのは儂も同じじゃな。
じゃが…此方から攻め入るのは、単なる殺戮になってしまう。
彼方にも、戦争を憂う者は居ろう、平和を願う者も居ろう。
……それが奴らの免罪符に成るとは、欠片も思ってはおらんがな。
【きっと何処にも平和を願う者は居り、友好を求める者は居るのだろう】
【しかし、このコロッサスは赤と黒の種族が、憎い】
【全部がそうでないと頭で理解はしていても、感情は否定する】
【故に、始まってしまった戦争は、最早止めようもなく──】
……儂は無為に年を喰った、木偶の棒じゃよ。
図体ばかりが大きくて、何時もこういった事態には間に合わん……
【少女の遺体を瞳に映しながら、そう言って】
戦いとなれば、多少の弾避けにはなろう。
それぐらいでしか、儂らの一族はお主らの力にはなれんからな。
【自らの大陸のこともあり、緑の大陸をパトロールしようにも、それは限度があり】
【今のように、間に合わないことの方が多いのだろう】
391 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 02:08:42.53 ID:iVxEiflco
>>386
…戦争は見にくい、それに参加する私達もな醜い、自分を守るために、他人の命を奪う
これ以上醜いことなど無い……
それとな…私はお前の言葉には怒りすら覚える、散った命を醜いと…だれが言ったのだッ?
失われた命を私がいつ愚弄したッ!!
お前たち黒の奴らには虫唾が走る!自分達は冷静、全てが正しい、お前の感じた他人がそうであるかのように
何も知らない奴が、人の心に口をだすな…ましてや人の命を…たった一言で…表そうなどするな
【その言葉はあからさまに、その怒りを表す】
【戦争は醜い、その行為は醜い、そしてその戦場で、命を奪うものも醜い】
【だけど、その死者まで、なんにせよその信念を掲げて命を失った物まで馬鹿にしたつもりなど無い】
【そう思うから、その散った生命、散らした命を尊く思うから、今この場所に居た、戦争に死はつきもの】
【命を奪うことなど綺麗なことではない、だが、死者を罵ること、軽く思うことなど一度もしたことはない】
【そのあいてが敵対者であろうとも、命を奪った行為を忘れたことはない】
【天使は、何時も冷静に、戦場に居た、その生命を奪う事をしてきた、だが、その奪った生命を忘れたことは無い】
【いくら醜い行為をして来た者だとしても、それは己の信念をつらぬいた事での行為、其れを否定などしたことなど無い】
【その微笑、そのあざ笑うかのような、その表情、それが尚更、その言葉を言わせたのかもしれない、そして…】
……卑怯者、何とでも言え、
真実など個人にしか分からんのだ、お前がそう思ったのなら私は否定はしない
そう思えばいいさ、それが真実だと思うならな
お前がそう思うならお前の真実だから、それで良い、
だがな、個人を見て全体を判断するなど愚弄…私のことは何とでも言っても良い
他の者を馬鹿にする真似などやめろ、それで自分を知るべきだったなどお前が言えた者では無い
【胸に風が通り抜ける、それはジョークであったとしても、その貴方の言葉は天使にとっては不快であった】
【自分は何を言われてもいい、そして言われて来た、だが、それで全体を判断するな、全てを見たように、知ったふうな口を聞くなと、そう告げるのであった】
/意識が飛んでしまっていました…遅れて申し訳ない…
392 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/18(木) 02:15:35.06 ID:U2PPfq3Yo
>>390
だが、このままでは
……なあ、白の者よ。名はなんという
【何事かふと言いかけて、不意に主張を問いへと変える】
【話を切り上げたともとれるが、それにしては目の色に迷いはなく】
【おそらく、心中は相手とさほど変わる事は無い】
何、貴殿にはそれを補って余りある膂力があるだろう
己の取り得を卑下しては腕が泣くぞ?
それに、そうやって謙遜するのは老いの一歩だ……まあ、我にも言える事か
【悔いる事は無いと、前肢の平らな部分で相手の腕を軽く叩いて激励する】
【どれほど相手の心構えが嬉しくうらやましい事か、そして好ましい事か】
【茶化すに近い物言いで、遠回しながら相手の長所を称賛して】
393 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga]:2011/08/18(木) 02:29:52.81 ID:Jj8fZ73AO
>>392
…………ドン。
ドン・コルネじゃ。
白の大陸では〝巨神彫像〟等と呼ばれておるがの、儂はただのドン・コルネじゃよ。
【不自然に話を切り上げたのは、何か考えあっての行動だと理解して、特に言及はしない】
【少しの間を空けて、名を名乗り、名を聞き返すだろう】
【そして、インセクトの激励と、遠回しな称賛を受けて、コルネは豪気に笑ってみせる】
──ハッハッハッ!
力仕事ならオークやドラゴンにも負けん自信はあるぞ。
お主の大陸に居る、ジャイアントなんかにものう。
しかし、儂らは目立ちすぎるでな。
細かい仕事は其方に任せる形になってしまうのう。
【そう言って、重そうな右腕を持ち上げて、頭を掻くのだった】
394 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/18(木) 02:40:56.96 ID:Mx+MLRwAO
>>391
……別に。黒の者とて、怒る事はある
死者を弔う事も、命惜しむ事もする。……語らう事も、間々有るだろう
誰が、私が正しいと言った。……まぁ、声を荒げて、自らの主張ばかりを押し付ける事が、お前の好むモノであるならば、私は気にも止めないが
――心に口など出すまい。それは言葉で語れぬから、心だ
私はただ、全て一括りに醜いと言えば、そう取られると言いたかっただけだ
それに、な。お前は、自分は醜いと言った。が、散った命は醜くないと怒る
その違いは何故だ。死ねば全て美化されるのか。ここで散れば、お前は自身を醜くないと、言えるのか
それとも、自分だけは醜い、他は醜くない、などというマイナス思考のナルシストか
戦争は醜くとも、意志が美しいのであれば。お前は自らの意志を、美しいとは思えぬのか?
【「とかく、喚き立てるな。五月蝿い」】
【死者を愚弄する気がないのは、間違いではない。ただ、その命を無闇矢鱈と崇めるつもりもまたない】
【自分が醜いのであれば、自分と同じ行動を辿った者もまた醜いのではないのか。】
【生きているか死んでいるかの差異が、何故美醜を反転させてしまうのか。】
【意味が分からない――そんな風に、蒼い瞳は瞬いてから、伏せられた】
【やはり、刀は抜かれない】
【そもそも此方に害意は欠片もないのだ。彼女の事を敵とも味方とも思わず、】
【故に戦場特有の、相手への敬意すらなく、その怒りは一方的に流されて消える】
……煽ったのは、お前だ
お前が、その剣を抜いた理由はなんだ。卑怯者と罵られ、なお敵を一人屠りたかったのでは、ないのか
軽率な行為が、自らが所属する群の価値を、貶めることすら、考える頭はないのか。……ならば、学べ
地位が高いのであれば、自分の行動の責務を理解しろ。お前の行動は、お前の群の行動と見做される
個を見て全を判断するななど、どの口が言う。
黒だというだけで、私に剣を向けた、お前が。
【――当たり前だ、彼女の意志など此方には伝わらない】
【仮にそれが試しただけだったとして、しかし、それはどう受け止められるか考えての行動だっただろうか】
【叱責のような言葉。ただ、彼女は卑怯でなく正当で、此方に切り掛かる事は出来るのか】
【敵だと思っていない相手――瞳に僅かだけ浮かぶ落胆は、裏切りを感じたような、くすみだった】
395 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/18(木) 02:47:22.85 ID:U2PPfq3Yo
>>393
ドン・コルネか。貴殿にふさわしい良い名だ
我はゲリエ、戦士との意味を課す
……故、な。後ろを振り返って考えることを知らぬ、戦う事しか知らぬ
例え同胞から疎まれんとも、なあ
【単なる殺戮になろうとも、それが本懐となるならば】
【複眼であるために偽瞳孔はどうしても相手の方を向くのだが、真の視線は穏やかな木々を】
【愚かしいと知りつつもそれを呟くのは、初対面ながら相手の人柄が信用に値すると感じたからだろう】
うむ確かに。我らは非力な者が少なからず居る。貴殿らは心強い
だが、我が同胞たるジャイアント達の力を甘く見るなよ?
まあ不得手もあってこそ、長所を生かせるものであるからな
【見るに逞しく力強い相手はさぞかし戦場でも戦場以外でも頼れよう、含み笑いを肯として】
【己の仲間を高く評価して見せるのは、同じく相手を高く見ているともあろうか】
……ふむ、風に潮気が混ざって来たな。今宵は少々荒れそうだ
396 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga]:2011/08/18(木) 03:02:40.53 ID:Jj8fZ73AO
>>395
ゲリエよ、それは儂も同じじゃて。
白の民と言えど、儂ゃお上品は性に合わんでな。
儂も戦うことしか知らぬ、戦士じゃよ。
年を喰ったせいで無意味に考えてしまう時間が増えたがの。
【きっと根本的な部分では、ゲリエとコルネはとても近い】
【ゲリエに視線を合わせながらも、時折コルネは視線を外して森を見渡す】
ハッハッ、勿論、甘く見れるものか。
頼りにしているとも、戦場でも、それ以外の場所でものう。
【ジャイアントと真正面からかち合えば、コルネとて勝機があるかは解らない】
【しかし、だからこそ頼りになる仲間であり、この戦争にも光明が見えて来るのだ】
……では、お暇するかの。
亡骸は、〝彼ら〟に任せるとしよう。
また会おう、ゲリエ。
【立ち上がり、少女の遺体を一瞥し、そのまま視線を森に向ける】
【そして、巨体を揺らしながら、コロッサスは森を去って行くだろう】
/お疲れ様でしたー!
397 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/18(木) 03:15:50.95 ID:U2PPfq3Yo
>>396
……そうか。ならば、戦場で肩を並べる時が楽しみだ
貴殿と共に戦えるならば、戦争の終結も速かろう
【近しいと、友としても良いなら、前を向く時も共に】
【小暗いこの戦場においても、互いの理想に突き進めるか】
【カマキリもまた、少女と森の木々に視線を巡らせて】
近いうちにまた相まみえることを祈ろう、白の者コルネよ
我もまた、武運と平和を貴殿らのために祈ろう
【足を向ける先は緑の大陸、平原の方へ】
【二人の男が去りて、またこの森も彼らの時間を過ごすのだろうか】
/お疲れさまでした
398 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage saga ]:2011/08/18(木) 13:51:40.33 ID:YrHWaPaA0
【緑の大陸:川原】
【川のせせらぎに耳を傾け、岩に腰掛けるエルフがいた】
【幾何学模様が描かれた布を巻いただけのような民族衣装の上に黄緑色のマントを羽織っている】
【腰には腕の長さほどある黒い鞭が下げてある】
うん!ここならいい歌が思いつきそうだね~♪
【透き通った瑠璃色のハープを手に持ち、まるで歌うかのようにしゃべっている】
さて、と
【す、と瞳を閉じてまるで瞑想するかのように静かになる】
【今のところ、聞こえてくるのは絶えず流れる川の音のみである】
399 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage saga ]:2011/08/18(木) 14:56:35.45 ID:YrHWaPaA0
>>398
//まだ募集しております
400 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 15:52:11.92 ID:hbGtCalSO
>>399
/未だおりますか?
401 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage saga ]:2011/08/18(木) 15:54:25.44 ID:YrHWaPaA0
>>400
//ええもちろんです!
402 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 16:13:57.03 ID:hbGtCalSO
>>398
…――あの、何してるんですか…?
【ふと、川の流れる音に混じって声がするだろう。】
【もしエルフがこの声に気が付き、瞳を開けて振り返ったらそこには】
【頭に黄色のヘルメットを装着した小柄な少年がいつの間にか川に浸かってエルフを見つめていた。】
【土埃に塗れて焦げ茶色に汚れたTシャツを着ており】
【シャベルを握った右手の甲には焼き印が施されている。】
/宜しくお願いします。
403 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage saga ]:2011/08/18(木) 16:21:34.90 ID:YrHWaPaA0
>>402
【声をかけられ、閉じていた瞼をパチッと開ける】
おや、こんなところに誰かが来るとはおどろきだね~♪
何ってそりゃぁ~歌詞を考えてたのさぁ~♪
【そして振り向き、まるで歌うように陽気にしゃべる。】
ってゆーか、君何時からいたんだぁ~い♪
それにその焼印~♪少なくとも僕と同胞って感じがしないんだけど~♪
404 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 16:44:45.80 ID:hbGtCalSO
>>403
あ………えっと……歌詞…ですか?
その……邪魔してしまったならすいません。
【少年はそうオドオドとして謝る。】
僕はアンダー・ランナーって言う種族なんです。この焼き印はその証みたいな物で
えっと貴方はエルフですよね…?
なら、僕達も所属は緑ですから、敵じゃないですよ…?
【彼の読み通り、少年はエルフの類ではない。】
【だが、所属は緑だ。だから結果的に彼は同胞みたいな物だった】
405 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 16:45:15.46 ID:KO1mnt5jP
>>369
「勝負有りか、助かったよ。実を言うと僕ももうヘトヘトでね」
そのまま力が抜けたようにドスンと座り込む。
修練の滝を登るのに体力をほとんど使い果たしており、
短期決戦でなければおそらく負けていただろう。
老人のように震える手を翳してみせる。
「僕は挑戦者(チャレンジャー)だ、大きなものにほど挑みたくなる。
だが戦いにおいて退く事を知らない、正々堂々正面から戦おうとする君も挑戦者(チャレンジャー)だ!」
なおも闘志止まない彼を見て、少しなだめるように言い聞かす。
「赤なんかに・・・か、返す言葉も無いな。
だが勝ったのは僕だ。このまま立ち去るまで見逃すのが筋ってモンだろ?」
ハッハッハッ、と笑いながら帽子を被りなおす。
真っちゃんと呼ばれたクラゲはふよふよと近寄ってくる。
「おっと、経験上そのピンは充分な止血の準備をしてから抜いた方が良いぜ。
君のような挑戦者(チャレンジャー)には死んで欲しくないからな」
//ただいま戻りました
406 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage saga ]:2011/08/18(木) 16:56:16.34 ID:YrHWaPaA0
>>404
【おどおどしだす少年にエルフの青年はクスリと微笑み】
気にしなくていいよ~♪このくらいでじゃ邪魔にはならないし~♪
それに歌詞なんてそうそう思いつくものじゃないしねぇ~♪
あ~なるほどね~♪聞いたことはあっても見るのは初めてだったらねぇ~♪
昔の癖ってのもあるけど~♪まぁ安心してねぇ~♪
僕はどちらかといえば種族差別はしないほうだしぃ~♪同じ緑なら尚更さぁ~♪
【ポロン】
【と、特に意味も無くハープを奏でる。心地の良い音が川のせせらぎと良く合っている】
407 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 17:16:31.29 ID:hbGtCalSO
>>406
初めて見るのも無理無いですよ。
僕達は普段は土の中ですからね、
【アンダー・ランナー…緑の大陸に生息する地底人、彼らは地上に姿を現す事は余り無い。そう考えるとエルフの青年は運が良かったのかも知れない。】
【因みに少年の肌はとても白い。これもきっと普段太陽に当たる事がない地底人故にだろう。】
綺麗な音ですね。そのハーブ、
何だか凄く優しい音です。
408 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 17:18:04.57 ID:vEgWhx1IO
>>394
戦争は醜い、それに参戦する私も、誰もがな...醜い者がする戦争....だから戦争は醜い
散る命は美しいなどそんな綺麗事を言うつもりは無い、私の思いだ、
意思を貫いたやつ、醜い意思であろうとそれを貫いて散った者...
それを馬鹿にた事は無い、
私がそうしたいからだ、意見を押し付けている気もさらさら無い、
私が死んだら美しくなれるかと言ったな?
それは後に残った者達が決める事だ、私はなんでも良い、だが私はその他の者達を誰であろうと、たった一言でかたずける事はしたくは無い、私の意思、私の思い、
分からなければ良い、これは私の思いなんだからな...個人の思いだ
他人の真実など分かるはずが無いんだからな....
これが私の意思、思いだ、それが何なのかなど分からん、ただそれを信じるのみだ
【怒りに身を任せた、未熟故、その意思に自身が無いから、でも信じるしか無いから
それしか出来無いから、貴方の言葉で天使は自身を否定されたと思った、
言葉では他人は関係ないと言う、だけど本当は違う、気になってしょうが無い
だから天使は酷く自分を固める、自分が楽になる為に、責任から逃れるために
憎まれ様とする、それが楽だから、敵対者に嫌われることで、余計な心配をしなくて済むから、自分を憎む相手を斬り捨てるだけ、そう思っていたいから、そして自分はその気持ちをためるだけ
だけど、それも限界なのかもしれ無い
だから此処に来た、その自身が葬った者が眠る地、そこえ何かを探しに】
【そして天使はその剣を下ろす、そして大地にそれは突き刺さる、自分が責任から逃げていた、考えるのをやめて居た、ただ楽な方向へと行っていただけ
貴方の言葉は突き刺さる、その無理やり作った壁を越えて、突き刺さる】
黒だけで剣を向けていられれば楽だった
お前みたいな奴らに合わなければ良かった....
思考停止、傲慢、化け物、色々な事を言われて来た....平気だった、いや平気なつもりだった、なにも考えるずに居るのが楽で私は責任から逃れていた.....
【その天使は、その場で崩れる、膝から、否、その自分勝ってな鎧を剥がされて、崩れ落ちる】
可笑しいか?騎士団を一つ率いる私がこんな有様だ、それでも自分を貫いてると思っていた...だが..違ったようだ...
お前の言う通りだ、私は責任から逃れていた何も考えようともせず、考えたく無かったから
自分以外に牙を向ける..それが楽だったから..
【その責任が重すぎて、それから逃げた、それを考えることをやめていた、どう思われても良いから剣を向けた、自分はどう思われてもいいから貴方に向けた】
何もわかっていなかった...
他人の事を愚弄していたのは私なのかもしれん...
敵を作るにが楽だったから..
【その姿は力が無く、限界をこえたそのものが、一気に襲いかかってくる】
【考えたく無かった事が頭の中で廻る
天使は思う、遅すぎた、気付くのが遅すぎたと、否、きづいていた、それに向き合うのが遅すぎたと】
私は卑怯者だ...
だが白の皆をそう言うのはやめてくれ...
私だけがそうなんだ...頼むからやめてくれ....
【力が無いその言葉は響く、虚空に向かって、零れる、その場へ、鎧を剥がされた天使の姿がそこにはあっるのみだった】
/寝落ち申し訳ないです...只今かえりましたー。続けていただけるなら返信をば..
お願いします!
409 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 17:20:10.83 ID:m/aGUbKIO
>>405
そういえば男は、戦いが始まる前に滝を登って来ていた
その場に座り込むのも、無理はないだろう。
そんなハンデがあるのも承知で、男は戦うことをえらんだのだろうか
震える手を見ながら、想う
「チャレンジャー…」
その言葉を、反芻する。
今更ながら目の前の男は、少なくとも自分の知るような"赤"ではないのだと
そう、思い始めていた。
ぎゅっと握られた拳が、徐々に開いていく
「………ああ、その通りだ。これ以上は、何も言わない」
力無く頷いた
敗者の自分がこれ以上なにかしようとは思わない
もし、この地を侵すというのならば、そうもいかなかったろうが、
男からそういった害意は、今の醒めた頭では感じられなかった
それが、挑戦者、ということなのだろうか?
少年は思う。
「止血、だな…分かった。……俺は、貴方の事を、勘違いしていたのかもしれない」
目を丸くしながら、男の言葉に答える
尤も戦いの練習ばかりしていた少年は、止血法も禄に知らなかったのだが。
そんなところからくる不安も、顔に出てしまっていたかもしれない
自分を[
ピーーー
]気は、男にはないらしい
矢張り、自分の思っていた赤とは違う。
そんな事を思い少年は、徐に言葉を切り出した
申し訳なさそうに犬耳を垂らし、少年は戸惑っていた
一心、心に抱いていた憎むべき赤の像が、少しだけでも変わろうとしていた
//お帰りなさい
410 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage saga ]:2011/08/18(木) 17:37:45.47 ID:YrHWaPaA0
>>407
【ハープの音色を褒められたことに気を良くしたか青年はニッコリと笑い】
ありがとね~♪
普段一人で弾いていることが多いからねぇ~♪褒め言葉はどんな種族のものからでもうれしいよ~♪
【ポロン、と】
【また一音、奏でる】
けれどね~♪君~♪今の世の中、同じ緑でも気をつけたほうがいいよ~♪
エルフの中には~♪エルフ以外の種族を受け入れない者もいるからね~♪
油断させて~♪ザクリ!な~んてことも~♪あるからね~♪
【スッとハープを背中に背負う】
まぁ~♪いざとなったら逃げるのが得策だよ~♪下手に怪我を負わせようものなら~♪
それこそ”そういう奴ら”の思う壺だからね~♪
【歌うように陽気にしゃべってはいるが、その目は悲しそうにも見えるだろう】
【そして、腰に下げてある小袋から植物の種を取り出す】
これはハープの礼~♪埋めて育てれば~♪おいしい実がなるよ~♪
411 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/18(木) 18:06:05.16 ID:Mx+MLRwAO
>>408
【――ぼう、と、頽れた彼女に差す影が、濃く暗くなった気もした】
【顔を上げればぞろりと伸びる夜闇を纏う姿が、初めて自ら接近を示す】
【白の騎士団長。それをひとつ、此処で沈められるなら、いかがだろうか】
(……我が大陸にとって、有益ではある)
【もし、彼女を知った者がこの場にいたならば、頸を傾げるその思考】
【記憶喪失との情報を自ら広げ、それを仮面とし。緑の中まで入り込んで】
【無防備という鎧は今までだいぶ役立った、これからもまだ使えるだろう】
【だがまぁ、一時くらい剥ぐのも構うまい。グルナと名乗る闇は、小さく笑う】
【はたしてそれが、どういった意味を持つか。彼女には分からないだろうが――】
……陣営で英雄と崇められようが、天使とて、軍場では死神に等しい
血塗られた手を、他者に差し出せば、それを拒絶される瞬間を、想うのか
恐怖の滲む眼で、人殺しと、罵倒されることが、恐ろしいか。天使よ
高すぎる志は、自らの精神で追い付けず、磨耗して、やがてその意味すら見失う
【屈み込み、彼女の顔を覗き込もうとするアイスブルーの、棘に似た輝き】
【卑怯者。その単語を口にすることはなく、どう思っているかも答えないのは】
【結局、彼女が白の民をどう見做すか――黙されたまま、その哀願を聞き入れられず、怯えさそうというのか】
白の民。気高き天使よ。お前は、優しすぎた。その脆い内に、全て詰め込むのは、疲れただろう?
高い能力で勝利を齎しながら、他者の眼に怯え、弱音を吐く余暇すら、与えられぬ、その場所は。果して、心地好いものか
恐怖の縛鎖に捕えられた、その剣を。振り下ろす先を、お前は、もう一度考える必要が、ある
……ただ、今はいい
今だけは、キミはキミとして、騎士でもなんでもない、ただ一人の個として、休むべきだ。
【黒でありながら、彼女の意志を塞ぐことなく、そっとその弱みを見ようとする】
【お疲れ様、と。舌に乗せる耳障りのいい優しい言葉に、真意は隠して】
【暗に責めるべきは貴女をそこまで使い潰した場所にあるのだと言いながらも、】
【今だけは――そう、彼女の思考をそこで停止させてしまおうと、手を伸ばした】
【拒まれなければ、ぎゅ、と、騎士の身体は、体温こそないものの柔らかな中へ抱きしめられるだろう】
【薄い鼓動は、聞こえるだろうか。彼女が今まで奪ってきたものにも存在した音が】
412 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 18:08:40.28 ID:hbGtCalSO
>>410
随分と、物騒な話…ですね。
【昔、何処かで聞いたか見たかした事がある――「エルフはとてもプライドの高い種族だ」という話を】
【その高貴な性格が味方にすら敵対心を産むのだろ。】
【だが、少なくとも今目の前にいるエルフからはそんな気は感じられなかった。】
でも、貴方は良い人です。
そんな事も教えてくれますし、種もくれますし、
【やはり、同じ種族の中でも差はあるのだろう】
―――…それに、音楽が好きな人に悪い人はいないんですよ。
種有難うございます。大事に育てますね。
【少年は白い腕をそちらに伸ばして種を受け取るだろう。】
413 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 18:14:31.54 ID:KO1mnt5jP
>>409
「いーや、勘違いなんかじゃないさ!
僕は戦争の火種になることも承知でここに来たんだ!
赤がみだりに領地侵犯したら攻撃するのはなにも間違いじゃない」
表情から“予測”できてしまう憎い男であった。
冒険野郎は立ち上がり、レインをさされた部分を上にして横に寝かせる。
「だが君は仲間を呼ぼうとも、不意打ちを仕掛けようともしなかった。
あくまで正面から呼びかけ、僕と正面から戦おうとした。
戦争においては・・・いや普通に考えてとても無謀で無知なことだろう」
だがね、と男は続ける。
ピンを引き抜くと、どこからドクドクと血は溢れたが。
すぐさまガーゼのようなものをあてがった。
「僕はそれでも君の挑戦者(チャレンジャー)スピリッツだと思いたい。
僕達の種族は野蛮で粗暴だが、勇気在る者には敬意を払う。僕もそうでありたいと思うよ」
言い聞かせながら包帯で固く縛り付ける。
「だが覚えておくといい、冒険者においては常識だが時には逃げることも勇気だ。
そして赤も僕も残酷だ、もしこれが戦争だったら僕は容赦なく君を殺していただろう」
そして「血が止まるまで安静にしていなさい」とだけ言うと。
マクガイバーは立ち上がった。
「さぁーて、冒険はまだまだ続くぞ真っちゃん!」
414 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 18:15:01.04 ID:KO1mnt5jP
>>409
//すいません、メチャクチャ遅れました
415 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 18:57:10.99 ID:m/aGUbKIO
>>413
「…っ」
男の返答は然し、少年の想像していたものとは違った
俯き加減の顔をはっとあげ、近寄ってくる男の顔を見上げる
そして、またもお見通しだったらしい
羞恥に身を縮めながら、脇腹を上に上体を倒した
「ーー…」
それは意識してやった行動でなく、本能のまま動いた結果だ
無謀で、無知。その言葉に、しゅんと無言でうな垂れた
迂闊だった、としか言えない。併し男の言葉は続く
「ッ……!」
ピンが抜け、滔々血が流れていく
直ぐにガーゼの様なものを充てがわれたが、痛みからか声が漏れ
勇気、。
体制はそのまま、地についた方の掌を覗き込む
そこにあるのは見慣れた、自分の掌
然し少年は、其処に何時もと違った感慨を抱いていた
自分のした事、とはーー…
「……ああ、分かった」
ぎゅっと傷痕が包帯に締め付けられる
今度は声を零さずに、耐える事が出来た。はっきりと、頷く
自分は、彼という例外を胸中に創り上げて、無意識に救いを求めていたのかもしれない
赤も悪い奴ばかりではない、と。
併しやはり、赤は赤で。
自分は未熟なままなのだと、解った。思い知った。
最早少年の瞳に迷いは無く。澄んだ鳶色が、其処に広がっていた
男の警告に、神妙に頷いて
上体を起こすと、男の方へと拳を突き出した
「さよなら。…マクガイバー。」
浮かぶのは、微かな笑み
/お気になさらず、です。
/こちらも遅れた上に鮪な受け答えになり申し訳ないです。…
416 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 19:07:33.91 ID:KO1mnt5jP
>>415
「あぁ! さよならだレインボーイ君!!」
彼の表情に安堵に似た感情を覚えながら、
マクガイバーは背を向けた。
彼から黙認できなくなるほど離れた後、
轟々と飛沫を上げる滝を振り返って小さく呟く。
「・・・修練の滝、名に違わぬ厳しさだった。
僕もいつか わき道(ズル) をせずに登り切ってみたいものだ」
そして名の通りレインボーイ君の手練の始まりにならんことを。
冒険野郎はそう呟いて、肩で風きり去って行った。
//この辺で〆ます!
お疲れ様でした&ありがとうございました!!
417 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 19:08:11.62 ID:iVxEiflco
>>411
【貴方の言葉は優しかった、其れが偽りでも、心の底に何を思っていようが】
【それは天使には解ることはない、その優しさだけが、彼女の耳に聞こえていた】
【今その長物、貴方の刃を下せばそれは沈むだろう、何も分からず、そのまま無に堕ちる】
【しかし其れをしなかった、何時もなら、その不自然さに気付くこともできよう、だけど今は気づかない】
【何がなんのか、自分が何をしたかったのか、今まで何をしてきたのか、それが分からない】
【誇りが、意思が、信念が、全てが壊れそうで、それが心地よくて】
【貴方の言葉だけが、その耳に届く、その空っぽになりかけた天使の中に聞こえるのは、響くのは…あなたの声だけで…】
【表情すら、その貴方の表情すら、彼女には見えていない、その優しい言葉だけが響く】
【純白の中に囁くその漆黒、それが心地よかった、そして】
私は、私…騎士でも‥なんでもない…ただの私……
【その抱擁を拒む事も出来ずに、其れに包まれる、漆黒に包まれる】
【心地いい、その何も感じない温度…………その優しさ、何も悩む必要はない】【何も………】
………
【だけど…その頭の中に駆け巡る物があった、その鼓動、命の音、】
【戦場…その中の存在したもの達、駆け巡るのが彼女が今まで奪った命、それがフラッシュバックされたかのように】
【駆け巡る、命を奪われる、直前の瞳、それが彼女を見る、恨めしそうに、怒りを示しているようで、今まで奪ってきた命が】
【彼女の中で彼女を見つめる】
【そしてその映像が加速されてゆく、走馬灯の様に命を奪って来た者たちが…そこに映しだされる】
【その瞳だけが彼女を見つめる………奪った命…奪われた命…哀しみ…怒り………笑顔……】
わ…私は……
【騎士として奪ってきた命、守ってきた命、騎士として笑った日々、悲しんだ日々…それが巡る、廻る、何でだろう、何故今になって…】
【私は私…一人の個……私は一人の騎士、それが私…此処で何も考えずに貴方の胸にうずくまっていれば其れはとても楽な事だろう】
【今までと同じようにまた逃げる口実を与えられたのだから、それにすがればどんなに楽だろう】
【だけどそれは出来ない、その散った生命、自分が奪ったもの、そして同志の命、それから目を話していいのだろうか】
【私が今此処で堕ちてしまえば…その者達の命とは何だったのだろうか…自分をかばって散ったもの居た、奪った命の中にも、その相手にも家族や守るものがあっただろう】
【堕ちてしまえば何も考えなくてもいい、何も思わなくてもいい…楽になれる…】
いや…
【………駄目…それは駄目だ…その行為こそ…自身が絶対にやりたくない事、命の冒涜…その思いを無駄にはできない】
【私は…騎士団長、一人の白の騎士団長…】
【止まらない、引かない、その思いを全て受け入れる、もう考えない事はしない、誰であろうと…正面から向き合う…いや向きあわなければならない】
【責任を逃れるな、皆の思いを散ったのもの達の信念を無駄にするな】
私は…白の大陸…円卓の騎士…無駄には出来ない…
甘えることはできない…私は…謝らなければいけない、そして…守らなければいけない…
白の民の為、今まで奪ってきた命を忘れないために…私は逃げない…もう楽な方へは行かない…向きあう…全てと
私には責任がある、騎士団の皆、白の大陸のみな、そして私の責任、それを忘れてはいけないんだ…
【そしてその前に出たその手が貴方を押す、全てを受け入れて、貴方の本音は分からない、でもその言葉、その胸から聞こえた小さな鼓動】
【そして、自身の思想、全てを受け入れようとして、その為に、貴方の胸から離れようと、するだろう】
まだ迷いはある…だけど…それで止まっては駄目なんだ…私は…騎士だから…
何が正しいかなんて分からないけど…止まっては駄目なんだ…だから…すまん…私はこれを受け取ることは出来ない
【と其れを口に出す、思考は停止しては駄目だと、まだまだやらなければならないことは沢山あると】
【だから迷いながらだけど…私は止まらない…そう決めたと…】
418 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 19:14:01.42 ID:m/aGUbKIO
>>416
視線だけが、男の背中を追いかけ見送る。
軈てその姿が見えなくなると、その場にばったりと仰向けに倒れ、空を見上げた
もっと、強くなる
この森を、護るために。
突き上げた拳に、短な誓いを立てて
少年はゆっくりと、眠りに堕ちていった
//はい、絡みありがとうございました、そしてお疲れ様でした!
419 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/18(木) 21:15:07.91 ID:Mx+MLRwAO
>>417
【す、と、押された掌から感じる明確な決意】
【至近距離故に除かれぬ無表情には、一瞬だけ複雑な色彩が塗られた】
【これといって例示を抜き出すことの出来ない、混沌とした様のそれは】
【けれど――色にしてみれば、沢山の絵の具を混ぜ合わせて出来た、漆黒をしていたのだろう】
差し伸ばすその手が、守るべきものの頬に血化粧を施すことになろうとも
自らの想いを打ち明けられず、その脆い精神を鎖で戒められながら、生きるのか
休息を停滞と呼び、蝶が花に止まり、己の羽根を休ませることを拒絶するならば、
……その羽根、いつか、堕ちるだろう
標本のよう、胴へ杭を穿たれて
【忠告、だろうか】
【思考を止めぬと決めた彼女に対して、その気高き意志を愚弄することはなく】
【けれど、休むことの大切さを解く内容は、最後に不吉な言葉で結ばれた】
【これを警告と取るか宣戦布告と取るかは相手次第であるのだが、】
【少し見方を変えれば、実はその意志は本当に単純明快な――】
【――近場の木から梟が飛び立った】
【月に影をつけるその姿を、ちらりと視界に納めた女性は、そのまま背を向けると無言で歩を進めはじめた】
【名乗る気はないのか、はたまた何か用事でも思い出したのか。……呼び止めなければ、その色彩は夜へと消えてしまう】
/ただいま戻りましたー
/あと少しですが、宜しくお願いします
420 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 21:15:55.01 ID:wX4TpvbDO
【黒の大陸】
【荒廃に荒廃を重ねて、荒れ地と言う以外に何もない。空は鉛色が覆い、寂しい風が瘴気を運ぶ】
【土地が少ないと言われている黒の土地だが、こんなにもこの荒れ地が広がっているのは、この土地に全く使い道がないから】
【…それと、もう一つ理由があったりするのだが】
………………
【そんな荒れ地に、魔術師は一人立っていた。何もする事なく、何かを待っている様子も無い】
【とにかく、やることが全く無いと周囲に知らせるように、その漆黒のローブを風に揺らしていた】
……くしっ
【…何処かで、誰かがくしゃみをした。魔術師以外誰もいない、荒れ地に小さなくしゃみの音がした】
421 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/18(木) 21:30:28.93 ID:AGgdEfWAO
>>420
【魔術師の耳は良い方だろうか】
【突然聞いて悪いと思うが、それはこの後の展開に絡んでくる】
【シィィ――――イィン……】
【耳を澄ませば、鋭い何かが空を裂いて迫る音が聞こえるだろう】
【目標は魔術師の胴体。避ける受けるに関わらず、それの正体はハンドショベルだと解るだろう】
【それが魔術師を捉えるか、否か、ともかくショベルの危機が去った頃】
すみませーん、ショベルが悪意を込めて飛んできませんでしたかー?
【しゃあしゃあシラを切りながらと話しかけてくるだろうナニカが近づいてくる】
【髪の毛は、まぁ普通の黒髪だ。顔も幼さが残っているが特筆は無い。体格は少々逞しい程度】
【服も薄汚れた以外取り分け特殊な所は無く、強いて言えば右手の甲に大きい焼き印、】
【彼がアンダー・ランナーの種族である印がある程度】
【その他、と言えば】
【意識を向けたくないような気持ち悪いオーラが放たれている位か】
422 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東)
[sage]:2011/08/18(木) 21:40:29.90 ID:ZFcZ3BVAO
【黒の大陸の廃墟】
「誰も、通らない……」
黒の大陸に存在する廃墟となった街の一角に、鮮やかな赤色の髪と澄んだ黒色の瞳を持つ、暗褐色の外套を身に纏った少女が座り込んでいる。
そしてその少女の目の前には真っ赤な布が敷かれており、その上には日用雑貨や食料品から、戦に使われるような武具が置かれていた。
魔術に関する知識を持つ人物ならば、または魔翌力に敏感な種族ならば、この布の上に置かれた物品から、そして少女自身から魔翌力を関知する事が出来るかもしれない。
「――――丸一日何もやらないと、流石に退屈、朝から居るのに誰一人見かけていない」
「必要以上に人に関わるのが嫌だからここを選んだのだけれど……失敗だった」
423 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 21:44:46.68 ID:m/aGUbKIO
緑の大陸
優し気な月光に皓々と照らされた樹々の中
少し開けた、広場のような場所があった
「むう…」
其処に、切り株の上に胡座をかく、独りの獣人の姿が在った
全身が焦げ茶色の体毛に覆われ、下半身にはカーキ色の半ズボンを身に纏う
「鍛錬が出来ないというのは、なかなか退屈な…」
鳶色の瞳には今、戸惑いの色が浮かんでおり
右腕はぎこちない動きで、腹に巻かれた包帯を数度摩った
怪我の所為で仕方無いとはいえ、何もしないというのはやはり退屈だ
然し、余り動くとやはり傷が痛み、どうする事も出来ないでいた。
424 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 21:48:02.88 ID:wX4TpvbDO
>>421
【聞こえていたのは、風の音だけ、それがいきなり違う音がしたものだから、嫌でも気付く】
【とはいえ、気付いたとしても魔術師は身動き一つせず、もし動いたとしても彼の身体能力では咄嗟にかわせはしなかった】
【で、あるが、その悪意あるシャベルはぶつかる事なくすんでで止まる。いや、止められる】
【魔術師のローブの袖から伸びた腕―おおよそ彼自身の腕とは思えない、鈍色の腕―が、シャベルを掴んで止めた】
……屑が、黙って土に埋まっていればいい物を…
【何もしていない事の邪魔をされた、と、魔術師は悪意を込めた視線を返す】
【そのソレを見るに、まず雰囲気等は見ていない…というか、なんというか】
【例えるなら、気持ち悪い虫を見た人の反応が「気持ち悪い」であるなら、魔術師は「他と虫と変わらない、どうでもいい」と感じるような、そんな感じだ】
425 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sagaあ]:2011/08/18(木) 21:53:41.53 ID:LsnQDRxc0
>>422
べちゃ。
静謐を守る廃墟のなかに、唐突に粘液の音が響いた。
空の色をそのまま閉じ込めたような蒼い体。中央部には生々しい《脳》が浮かんでいる。
シーブレインだ。
粘性の体を器用に動かし、大量の亀裂が入り、道として役割を失った《場所》の上を進んでくる。
ぬちゃ。めちゃ。ぐるるぅ。
一直線に、少女に向かって進んでくる。
やろうと思えばもう少し音を消すこともできるのだが、急にあらわれては驚くだろうと配慮しての行動。
しかし、徐々に忍び寄る王道モンスターというのもまた不気味なものである。
「女性には怖がりなものが多い」というシーブレインの持つ大雑把な知識は、「怖がらせないようにしよう」という想いにはつながっても、具体的行動な方法というと何もなかった。
426 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/18(木) 21:58:02.02 ID:AGgdEfWAO
>>424
いやぁごめんなさい
突然俺の腕が君にショベル投げたいって五月蝿くて
止めたんだぜ?誠心誠意、精一杯ね
【はたしてショベルがどんな方法で止められたかは興味は無い】
【どのみち避けるか当たるか、だからだ。だが実際は「別の何かに受け止められた」という結果】
【これには流石に思うことがあったようだが、表情に変化は見られない】
【常に表も裏も無い、有るだけ、の微笑が浮かんでいる】
はい、じゃあ埋まってあげようか?
丁度此方側の土を掘りに来たんだぜ
【そんな思いを知ってか知らずか、何処からか角スコップを取り出し、飄々と自分ペースで話し出す】
【だが、この男の持つ光も闇も“無”も無いヨクワカラナイナニカが渦巻く瞳は、しっかりと魔術師を捉えている】
【この男の種族を知っているなら、「土を掘りに来た」は半分嘘であるとわかるだろう】
【地底に住まう種族。土を掘る事は自然だが、利用価値の無い土を掘るのは不自然だからだ】
427 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/18(木) 22:02:58.93 ID:8yUbonPxo
>>423
――月が天を満たし、地を照らす
――ああ、満面の星よ、満点の星空よ
――遥か遠く、我が手の届かぬ気高き君よ
――何時か我ら、戦士さえも、その果てに至るのか
――天に何時かその魂を転ずる身故、今暫くは
――我らの旅路に光明を、我らの戦に癒しの加護を
【大地を震わすような、重々しい声が真後ろから聞こえるだろう】
【その声は、形容すれば、雷鳴、地震の類に言い表せる、それにしては些か優しすぎる色を含むが】
【その声の主は、所謂巨人であった。背の丈は、おおよそ8m。問答無用の巨体だ】
【服装は、簡素な腰巻のみで、背には4m程の刃渡りの岩の大剣が背負われている】
【顔の彫りは深く、渓谷地帯の様にはっきりとした目鼻立ち。眉毛の奥の双眸はしかし優しげである】
【髭と長髪で、顔は良く見えないが、全体的にダークブラウンを基調とした体毛である】
【肌の色は浅黒く、右腕にはトライバルパターンの文様がびっしりと刻み込まれている】
【そして、その巨人は月を見上げながら、詩を吟じていたようだった】
‥‥む、獣人か。
どうやら、怪我をしているようだが――――?
【首を傾げて、獣人を見下ろして、心配そうにそう呟いた】
428 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東)
:2011/08/18(木) 22:05:48.42 ID:ZFcZ3BVAO
>>425
「…………?」
突然の物音に少女が振り向くと、その先には人とは明らかに異なる異形の姿が存在していた。
こんな廃墟で魔物に殺される訳にはいかないと感じた少女は、右手を粘液に護られた脳に向け、迎撃する為に自分の力を行使しようとするのだが、その時に一つの考えが浮かぶ。
(……あの《魔物(仮称)》には一応脳がある……それなら、会話が通じるのかもしれない)
会話が通じなかったらその時には能力を全力で行使すれば良い、そう考え、警戒しながらも少女は向けた手を下ろし、口を開く。
「……私の言葉を理解出来るのなら、止まって」
「止まらないのなら、会話をするだけの知能が無い《魔物》と判断して、駆逐させてもらう」
言葉に偽りは無いようだ、その証拠に少女が下げた手の先から、紅に染まった水球がぽたぽたと流れ始める。
429 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 22:12:55.33 ID:iVxEiflco
>>419
休むことは必要だ…だが…私が休むと残された者はどうする……
私の下に付いてくれている、私を頼りにしくれている…此処で考えることを、その責任から逃げてしまったら…
その者達、騎士達に申し訳が立たない…
だから…無理にでも己を欺いて…戦う、意思を貫く………先程までの私だったらそう言っていたかも知れない
そう思っていたかも知れない……今まで私は傲慢だった、今になって色々な言葉が分かる気がする…
一人で背負い込んだ気になっていた、自分がやらなければ…誰がやると、そう思っていた、だけど違った
私は支えられている、皆に、その仲間に…
少しは……それに甘えても良いと思った、お前の言葉でな…そう思えた、だからこそ私は逃げることは止めない…
それも此れも全部受け入れて…それで進んでいきたい…
今も迷っている、今何をするのが一番なのか分からない…だから…進む、少しずつ一歩一歩でもいいんだ…
【休息は停滞、それは前の天使だったらそう思っていただろう】
【しかし天使は貴方の言葉を聞いて、休息も必要なときもあると、そう思えた】
【甘えることも、打ち明けることも‥今は難しいのかも知れない、だけど其れもいいと思った】
【全力疾走ではない、歩いて周りを眺める事も、木影で体を休めることも…それは進む事に必要なことだと思えた】
【止まらない…でもいつでも止まれる、その翼を休めることが出来る】
【そう思える、だからこそ、今は進んでみようと思う、疲れたら休息すればいいんだと、そう思えるのだ】
……ああ…休息も必要な時はするさ、停滞じゃない、次に繋げるために…
その為に休む事も必要だ…だから…疲れたらいつでも休んでいいんだと、そう思えるから今は少しずつ進んで行こうと思う
【貴方の言葉は天使は受け入れたととって良いと思われる、進むとはいったが今までの進むとは、また別のもの】
【休息が出来る事を知った、いつかはその羽を休める事もするだろう】
【天使は貴方の言葉を、一つの思いやりとして受け取った、警告でもなく、宣戦布告でもない…其れを受け入れた】
【そして、その背を向け歩いてゆく、貴方を見て、声を上げる】
待ってくれ…!私は…イスラ…お前の名前も…教えてくれ
【何故今、自身の名を言ったのか、そして貴方の名前を聞いたのか、それは今までした事がなかった行動】
【名前など、そんなモノは要らない、知ってもなにもならないと、そう思っていたもの】
【其れを尋ねた、それは少しずつ、天使も変わろうとしている、そして変わっていこうと思った、その思いからなのかも知れない】
430 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 22:13:49.71 ID:wX4TpvbDO
>>426
困った腕だな、切り刻んで間違いが起きないようにしてやろうか?
【サービス精神なんて全くない手術の持ち掛けを言うだけ言って、掴んだシャベルをソレの目の前に投げ付ける】
【途中でキャッチされたりしなければ、サクッと地面の土に突き刺さるだろう】
…緑の大陸に引きこもっていればいいものを、わざわざこちら側に来るとは、余程変わり者と見える
いや、貴様が何であるかは興味は無いが、残念ながらここは私有地だ。奨めはせんぞ
【男の種族が何かとか、そういう物は理解した、目的や性格は興味無し。どうせソレがどんな奴だろうと、肉の塊と言うのは生物ならば変わらないのだ、生物(ナマモノ)か否か、つまり魔術師からしてみれば全ての違いはそんな物しかないのかも知れない】
【形ばかりの忠告はするが、進んで止めようとする動作はしない。むしろ「やってみれば?」という空気で眺めている】
431 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/18(木) 22:17:05.24 ID:LsnQDRxc0
>>428
シーブレインは困っていた。
陸上における他種族との意思疎通方法として最も簡単なのは、自身の体で文字を作ることだ。
短時間ならジェル状の《外殻》を切り離しても問題は無い。そして自分の脳には100を越える言語体系が刻まれている。
しかし、動くなと言われると、この手段が使えない。
魔力感覚に大部分を委ねたシーブレインにも、相手が自衛に十分な力をもっているのは分かる。
そもそも、シーブレインは最弱クラスのモンスターなのだ。戦闘など行いたくない。
考え事によって移動が不自然な形で寸断される。横に長く引き伸ばされた形は重力負荷が大きい。
ぶるっと身を震わせた後、シーブレインは改めて動きを止め、綺麗な球形を取った。
体の表面が細かに震えているのは、当人の怯えを表しているのだが、見様によっては威嚇ととられかねない。
432 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 22:17:17.29 ID:m/aGUbKIO
>>427
「…っ!?」
突如聞こえて来たのは、轟くような重々しい
然し何処か優し気な意思が垣間見えて、それが声なのだと分かった
おずおずと振り向き、そして見上げた
思わず うわぁ、と、感嘆の声が少年の口から零れ落ちる
「しっ…失礼しました! 巨人殿でしょうか!!」
然し、こちらも緑の民
巨人を知らない訳ではなかった。ただ、初めて見ただけで。
少年は右腕を俊敏に動かし、びしっと額に当てて敬礼の構えを取った。
張りのある声は併し、あどけなさも色濃く残っていて
「ご心配痛み入ります。…この通りっ!!……治療も済んでいるので大丈夫、です
ぺこりと律儀にお辞儀して、少年は語り始める
その表情は浮かないものであったが、理由は明かさず
安心させるためにか、この通りなどといいながら傷口を叩いてみるが、
予想以上の激痛が走り、逆効果となってしまった。
口を真一文字に引き結び、痛みを堪えながら、巨人を見上げ
433 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/18(木) 22:24:42.80 ID:AGgdEfWAO
>>430
やめてよ。そう言う八つ当たりは他所の知らない誰かにやって頂戴
【それに対して何処か曲がってずれた返答を返す】
【特に拾うつもりもないのか、ショベルはそのまま地面に突き刺さった】
私有地、って此処は黒の大陸だろ?
だったら立て札位立てなよ。区別はちゃんとしようぜ
【正論?いや、こんなのは只の屁理屈だ】
【堂々と屁理屈を世界の真理の様に話す姿は寧ろ清々しい】
【寧ろこんな言葉を、清み渡った様に濁った感情を込めて放っている方が問題だろう】
【ザッザッ、と音を立てながら数歩、魔術師の方に歩み寄り、】
【徐に角スコップを首筋目掛けて投げつける】
434 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/18(木) 22:25:44.10 ID:8yUbonPxo
>>432
――何も、失礼なことは無い、気にしないでくれ。
ああ、見てわかるとおり、私はジャイアント‥‥、巨人だ。
たしかに威圧感はあるのは認めるが、そう硬くしなくとも良い。
【口調は無骨かつ、無愛想であるが、しかしながら気遣いがそこから感じられるだろう】
【巨人も、すっ、と首を縦に動かし、会釈を返す】
【動きが小さいのは、不意に大きな動きをすると、周囲を揺らしてしまうから】
【しかし、しっかりとした、挨拶という物であるのは、わかるだろう】
‥‥ほれ、見たことか。
無理は良くない、この地を‥‥守るのならば、戦うときは戦い‥‥、休むときは休むべきだ。
【そう、少年が顔をしかめているのを見て、呟いて、たん速】
【おもむろに腰巻にぶら下げている袋を漁り、指先に引っ掛けるようにして、麻袋を取り出し、目の前に置く】
【つん、と鼻を付くにおいのするそれは、外傷に良く効く薬草であった、すりつぶして軟膏にすれば、傷の治りが早くなる】
‥‥使うと良い、この地の守護をする以上、同胞の傷の面倒も、また私の役目であるからな。
【どうやら、薬草を、使ってくれという意思表示のようだった】
【この巨人、見た目は厳つく、口調は無愛想だが。なかなかに話しやすい気配を持つ】
【また、硬い対応をされるのは得意としていないようで、眉間にシワを寄せながら】
‥‥‥‥固くならなくとも、良いからな。
【もう一度、砕けてくれて良いと言うのであった】
435 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東)
:2011/08/18(木) 22:29:35.88 ID:ZFcZ3BVAO
>>431
「……もう動いて構わない、悪意が無いのは理解出来たから」
シーブレインの様子を見て素直に停止した事を確認すると、ゆっくりと少女はそう言った。
少女にとって肝心なのは敵かそうでないかを認識する事で、それが済み、敵ではないと認識出来た今は、もう無理に行動を停止させる必要は無いからだ。
「……どんな種族かは知らないけれど、その身体に水分が多いのは理解出来た」
「そこの壷に冷えた水が入っているけれど……要る?」
そう言いながら少女は、敷いてある布の端に置いてある大きな壷を指さした。
覗き込めばその壷の内側は魔翌力である程度冷やされいる事と、言葉通りに水が入っている事を確認出来るだろう。
436 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/18(木) 22:39:13.39 ID:Mx+MLRwAO
>>429
【――その言葉に対して、答えはない】
【薄い背中はジャケットに風を孕ませながら、今にも闇に溶け込みそうなほど世界の端に立っていた】
【モノは、硬い方が真っ二つに折りやすい。柔い方が砕きにくく、面倒だ】
【今ここで壊れればよかったものを。気付かなかっただろうが、先の言葉】
【本当はあれは、ただの『負け惜しみ』でしかなかったという】
【ふわり、振り返った横顔の、冴えた瞳】
【真っ白な頬に掛かる紅蓮が、まるでこの地が吸った血のように赤々と燃えて】
―――『ガーネット』
本当の名は、いずれ死地にて教えよう。それまでキミが生き残れればだが
知っているかい、イスラ。――黒の中には、綺麗に着飾った蝶の羽根を毟り、
その美しさで自らを含めた周囲を化かす。それを、殊更に好む種族がいることを
Le plus important est invisible――
【――真実は片隅に隠されている】
【ふわり、再び風が吹いた頃。奇妙な発音の言葉を末期に、その姿は森へ溶けた】
【長い長い刀を持つ、『ガーネット(Garnet)』と名乗った女性】
【その記録は幾度となく黒と交戦しただろう白の記録にも残ってなく、】
【けれど、あの冷えきった零下の蒼薔薇を彷彿とさせる瞳は――いつか戦場で逢うと、予言めいた言葉を残して去っていった】
437 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/18(木) 22:42:45.19 ID:LsnQDRxc0
そう簡単に警戒を解くのは、少し甘いんじゃないか。シーブレインは思う。
こちらに知性があると思うのなら、騙し討ちを予想するべきではないかと。
それを考慮に入れずにすぐ信用してしまうのは何故か。相手はそれだけ腕に覚えがあるということなのか。
シーブレインは考える。考えることだけがシーブレインの個性だからだ。
一度反対側に膨れ上がったかと思うと、弾けるようにしてジャンプ。少女との距離を詰める。
というか、事実弾けた。吹き飛んだ体の一部は、尚も本体の意志に沿って動き、集合のち離散する。
「ヨメル?」
自身の体の一部を使って、文字を作る。
黒の大陸ではおそらく最もポピュラーな表音文字。マキナスエルフの創生した極めて合理的な言語体系は、千年以上の歴史を持つ。
一つ一つが簡単な形から成り、かつ単語自体も短いものが多い。シーブレインにとっても便利な文字である。
一方、本体の方が壺の方に向かってナメクジ宜しくぬめぬめと前進していく。ナメクジと違うところは、地面に足跡が残らないこと。シーブレインの外殻を構成する水分子は魔力と結びついており、垂れ流しが最小限に抑えられているのだ。
438 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 22:43:21.82 ID:wX4TpvbDO
>>433
立て札等必要無いだろう、元々誰の物でも無かった、たった今私がそう言った所で私の物になったのだ
【男の屁理屈に乗って、同じように屁理屈で返してやる魔術師。どうせ暇だったのだ、たまには下々の者と遊んでやるのも悪くない、魔術師はそう思って】
【次の瞬間、ガキィン!硬い物同士がぶつかる音がする】
…随分と精度の悪い腕を持っているようだな、やはり切り落としてやろうか?
【ローブの襟や袖、裾から飛び出した長い虫の脚…のように見える、先端に鎌の着いたそれが、三本で以てシャベルを防ぐ】
【ほぼノーモーション…のように見えるが、その旨実はそれは召喚術。魔術師は予め常に、体に彫り込んだ陣のいくつかは魔翌力を流して起動してある】
【それにより素早く召喚出来るのだが…これに体力を常に消費するため本体の体力の消耗が早かったりもする】
…そろそろここらを通る頃か…
【ガードする脚は、本人の意思で動かす訳ではないようで、なのでガードに力を込めながらも本人は考え事をする余裕があったりする】
【そして、男もまた、耳が良ければ聞こえるだろう】
【何かが歩くような、そしてガシャガシャという音が、近付いて来るのが】
439 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 22:43:22.49 ID:m/aGUbKIO
>>434
「い、いえ! 俺はだれに対しても、こうなので…」
ぶんぶんと勢いよく首を左右に振って、否定の意を伝える
巨人だからどう、とか、種族によって扱いを変えたりはしないし、するとは思われたくなかった
そんな中でも巨人の穏やかさを感じ、会釈を返されると、自然と笑みが浮かんだ
「は、はい。すみません…。…?」
犬耳はぺしゃりとへたり、俯き加減
本気で反省しているようで、小さく頷いたまま謝罪を口にし
するとつん、とつく匂いが、少年の鼻腔をくすぐった。思わず、顔をあげる
「あ、ありがとうございますっ…! 大切に、します」
どうやらこの薬草を、分けてくれるという事らしい
すっかり恐縮して頭を下げ、礼を言った。
大事にしてないで使え、と、突っ込まれそうなものだが
そろそろと腕を伸ばし、麻袋からいくらかの薬草を受け取った
「そうです、か…? いや、そう、か…?」
先程から薄々、言葉だけでなく態度からも、硬い対応をよく思っていないのが分かった。
この巨人(ひと)はいいひとだ、そう思いながらも、タメ口なんて極限られた人にしか使わないし
躊躇いがちに上目遣いで、問い掛けるのだった
440 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/18(木) 22:43:52.77 ID:LsnQDRxc0
あう 安価付け忘れすいません
>>437
は
>>435
宛てです
441 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/18(木) 22:49:19.49 ID:8yUbonPxo
>>439
‥‥む、そうか‥‥。
【勘違いしていたことの謝辞を述べ、謝った】
【己の見た目のせいで要らぬ緊張を与えていたと思ったのだ】
‥‥謝らなくても構わん。
今後気をつければ、何一つ問題はないのだ。
【怒るというよりは、心配と指導の意味が、多かった】
【顔を上げていい、とそう優しく言い聞かせて、麻袋から薬草を受取る様を見て目を細める】
‥‥うむ、大事に使ってくれ。と行っても、大分量はあるのだが。
【苦笑と共に、そう答えて】
【ああ、なるほど。そういう性格なのだな、と理解をして】
【上目遣いと同時の問いかけを受けて、髭をいじりながら答えるのだった】
‥‥性格ならば仕方が無い、楽な口調で構わん。
敬語だろうと、なんだろうと、私は気にしないからな。
【と、言った。そちらの意思を尊重する形となるだろうか】
【そうして、おもむろに髭の奥の口を動かして、問いかける】
‥‥なぜ、そのような怪我をしたのだ?
【と】
442 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/18(木) 22:49:35.01 ID:U2PPfq3Yo
【黒の大陸:沿岸】
【暗く夜の闇の降りた海に、僅かに一隻の船が浮かぶ】
【黒い布を被ったその木造りの小舟は、ゆっくりと岸に近づいてきた】
【乗員は一人、姿は風景にまぎれてより見えず】
【しかし、灯台の僅かな光を受けて、目の利く者なら気付くだろうか】
【少なくとも、隠れるように近付くその影は、黒の者とは思えないが】
443 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/18(木) 22:55:30.06 ID:AGgdEfWAO
>>438
理不尽だなぁ
巨大掲示板とかで「理不尽な思考の魔術師を強引に解釈するスレ」とか立ちそうだね
だからボッチなんだよ
【お前が言うか】
【恐らくそう思わせるであろう言葉を放り返す】
【一々人の神経を逆撫でしようとする姿勢は治らないのだろうか。代理で謝りますごめんなさいorz】
だからこの腕が我が侭なんだってば
こらっ、狙うときはもっとエリートとかを選べって!
【困った時に出す口調を真似、続いて説教する時の口調を真似する】
【だがその視線は、魔術師のローブから出てきたソレに向けられ、まるで叱る様子などない】
【暗器。男はそう考えた。何せ、何の前触れも無く出てきたのだ】
【相手の体調など解るわけもなく、それは勝手に決定付けられた】
【これが吉と出るか、凶と出るか】
ん?
【勿論。遠くから投げナイフの様にショベルを投げる奴だ。身体が発達してないわけがなく、】
【音に気づき、辺りをキョロキョロと見渡し始める】
【一見ならば隙だらけだ。一見としては、だが】
444 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東)
:2011/08/18(木) 22:56:45.21 ID:ZFcZ3BVAO
>>437
シーブレインの身体が弾けた瞬間に、それを攻撃と勘違いし驚いた少女の身体がびくりと小さく跳ねた。
迎撃する為に足下に垂らした水分を操作し、刃の形を作らせる、そしてその粘液に護られた脳を穿とうと……考えた所で、弾けた身体が何らかの文字を作っているの視界に入る。
「…………あ」
会話を攻撃と勘違いした事を恥じたのか、少女はシーブレインから目を背けて、こほん、と誤魔化すように咳払いをする。
何事も無かったかのように文字に視線をやった少女は唇を小さく開き。
「…………うん、その言葉なら私にも読める、大丈夫」
と、壷に向けて這っていくシーブレインに返事をした。
そして、その間に足下では刃の形を成していた液体が崩れ、紅の水溜まりに戻っていく。
「当然だけれど、その水に関してはお金を取らないから、安心して使ってくれていい」
「どうせ、今日はこれ以上の人は来ないだろうし、まだ水は他にもあるから」
445 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 23:02:59.21 ID:iVxEiflco
>>436
【『負け惜しみ』などには取れなかった、それは純粋に好意と受け取った】
【今まで誰とも深く関わろうとしなかった者が最初に深く関わろうとしたのは貴方でありそして敵対者】
【戦場で感情は邪魔なものと、そう頑固に頑なに拒絶していた者が…それを受け入れた】
【感情は邪魔、その剣を動きを鈍くさせる…その思いがこれからの戦争にどう作用するかは分からない】
【だけど…その者は白の騎士というその自身をやめはしない、いつかは剣を交える時が来るだろう、その時は白の騎士として】
【一人の騎士として、立ち向かうことになるであろう…悩みながら、考え無いことを止めた者、その者の物語がやっと今その幕をあけたのである】
私は死なない…
死ぬことは許されない…だから必死で生きる…
【ガーネット、その名を初めて聞く、そしてその姿も、いくつも死地を駆け巡った天使ですらその事を知る事はない】
【そしてその暗い闇の中、その者が消えた虚空を眺め…天使も飛び立っていくのであった】
【仲間が待つ、その大陸えと、その翼を広げて】
【何を考えて、何を目的としているのか、それは全く分からない】
【いつか戦場で会う者、それを胸に、飛び立った、真実は片隅に…】
種族等なんでもいいさ…その時になれば分かる
剣を交えた時、戦場で…ーーーーー
ーーーーーーーーーーーその奥に有るものを…
/お疲れ様でした。遅レス申し訳ありませんでした!長らく絡みありがとうございましたー。
446 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 23:05:28.60 ID:m/aGUbKIO
>>441
「謝られるような事じゃ、ないですよ」
はは、と、控えめな笑い声を夜空に響かせて
早々に、そんな風に笑いながら言葉を交わせるのも
ひとえに巨人のひとがらのおかげであった
「はい、気をつけます。…もう、心配はかけません」
今後気をつければーー…と、言葉を続ける巨人はきっと、自分の身を慮ってくれているのだろう
そんな思いを受け巨人を見上げながら、自信をもってそう断言した。薬草を握る手にも、思わず力が篭り
気づくと慌てて手を離し、薬草をその場に置いた。早速大事に、出来ていない
「はい、わかりました。…ありがとう、です」
巨人はどうやら、自分の意思を尊重してくれるという事らしい
気遣いが胸に沁みて、少年は笑みを浮かべた。
今日何度目か、頷いて見せると、その言葉に甘える事にした
「これはーー…今日、赤の男と闘って、負けた時のものです」
思い出し語る少年は、心底悔しそうに
それでも素直に、訥々と語るのだった。
だが、怪我こそすれ負けたにも関わらず自分はまだ生きている。
それには相手の温情があって、それがまた悔しさの一因でもあった
「そういえば…先程巨人殿が仰っていたのは、詩、でしょうか?」
遡ること、邂逅時まで
聞こえて来た言葉を断片的ながら、確り記憶していたのだ
ふと思い出したように顔をあげると、巨人の目を見て訊ねてみた
447 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 23:10:09.08 ID:wX4TpvbDO
>>443
…大した力も無い奴が、いくら影で鳴いた所で恥を晒すだけ、と言う事だ
【すぅ、はぁ。今までなんてこと無かった言い返しの後に、深呼吸して】
…戦略的撤退、それを言い訳だの、逃げだの言う奴が、私は嫌いだ
逃走妨害も出来ず、理知も無い奴がそう負け惜しみを言うのが哀れでしょうがない
【何をいきなり、と思うだろうが、その『言い訳』の理由はすぐに明らかになる】
【シャベルを防いだ脚がシャベルを弾くと、魔術師は即座に走り出す…が、遅い】
【運動不足もここまでか、と思う暗いの遅さと、5mも走る前に息が乱れる様子で、距離を開けた所で地面に四つん這いになってはぁはぁ言っている】
【勿論、大人しくその様子を見る事も出来るし、逃走妨害をする事も出来るであろう】
【しかしきっと、それをしたならば、男の体は左腕、右腕、首、その他の四つに分かたれてしまうだろう】
【――反対方向から近付いてきたそれは、スケルトンであった。眼の中に赤い炎が燃える、金の装飾がなされた骨だけのそれは、両手にそれぞれクレイモアと呼ばれる大剣を携えている】
【――それが、魔術師が逃げ出すと同時に駆け出して、交差した腕を広げるように十字斬りを男に繰り出した】
448 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/18(木) 23:11:57.04 ID:LsnQDRxc0
>>444
自身に対する刃には一見動じていないように見えて、《脳》の位置を即座にずらしている。
少女が矛を収めると、何事も無かったかのようにそっと《脳》を中央に戻す。
このしたたかさが、この往生際の悪さが、この貧弱極まり生物を活かしてきたのだとシーブレインは理解している。
「ヨカッタ」
「アリガトウ」
すぐに全身を水に浸けることはしない。まずは自身の《外殻》を切り離して水に浮かべる。
毒性が無いことを十分に確認してから体を壺の中に押し込んでいく。当人の体が栓となって、水が溢れることは無い。
「ナニカ」「シリタイ?」「キキタイ?」
「ワタシ」「モノシリ」
一つの単語を作った直後に、間を置かずに次の単語を形どり始める。
シーブレインの半身で作られた文字は綺麗なものだが、ある程度読むのが早くないときついかもしれない。
最後に残った「モノシリ」の字はレタリングがなされており、蒼色の体と相まっていくらか芸術的だ。
何か思い入れのある単語なのかもしれない。
449 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/18(木) 23:12:27.90 ID:Mx+MLRwAO
>>445
【また、仮面を被る。無知で無防備な記憶喪失の女性へと戻る】
【我が種族の利点は完全に己を偽れること。ならば、それは最大限に活かす】
【あの女が私の話を他者にしたとしても、同一人物を作り出すことが特徴だ】
【ずるずる、ずるずる、ずる】
【なまくら刀である禍錆を引きずる音は、ここにきてピタリと止んだ】
【物事が上手く行かないことは、ストレスだ。ストレスはまた別の失敗を運ぶ】
【今ここで破壊活動に専念しても構わぬが、苔のようなこの地の存在はねちっこく木の場所や姿を記憶しているらしいから】
【まだそれは不可能と飲み込むしかない、が、それでも唇から滔々と零れていく悪態は消えることがなかった】
……偉そうな姿をして発光しやがって、目障りだ、あの種族は
ウジウジするのであれば蝿のように不快指数を跳ね上げながら飛び回ればいい、
そうすれば誰かが叩き潰すのだから、戦場の衛生も楽になるというものだ
ピカピカビカビカ、あの色彩は眼に邪魔なんだよ。塗りたくれば消える癖に
【グルナ。ガーネット。ドッペルゲンガーの女性】
【彼女は、もしかしたら――】
/二日間お疲れ様でした、ありがとうございましたー!
450 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/18(木) 23:17:41.19 ID:8yUbonPxo
>>446
‥‥そうか。
【短く返して、ふと夜空を見上げて】
【月に、すっ、と右手を伸ばして、手を下ろした】
‥‥うむ、別に握りしめようと構わんのだが。
どうせ後ですりつぶすのだから。
【薬草を、握りしめて慌てて置く姿を見て、ははは、と声を零して】
【その度に、びりびりと地面を震わせるような、重低音が響き渡る】
‥‥負けたか。
【短く、相手のそのような告白に声を返し】
【しばし、痛いほどの沈黙が場を満たし】
―――生きているうちは。
‥‥死なない限りは、いずれ勝てる可能性がある。
敗北を糧に、屈辱の辛酸を嘗め、其れでも立ち上がるものこそが、真の強者だ。
敗北する者は、諦める者だ。諦めない物に、運は巡ってくるのだから。
【淡々と、しかし、思いやりを持って】
【長くを生きる戦士である、彼独自の勝利と敗北の話をするのであった】
【少年に、尋ねられて。少し照れた様子で、髭をぐしゃぐしゃと弄りながら】
‥‥。
【すっ、と深い色のダークブラウンの双眸を、貴方に向けて、重々しく口を開いた】
‥‥素人の物ゆえ、余り美しくはないがな。
最近、詩を吟じるようになったのだ、長く生きると、試したいことが出てくるのでな。
【そう、照れくさそうに巨人は言う。その姿からは案外、身近な気配を感じるだろう】
451 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東)
:2011/08/18(木) 23:23:02.30 ID:ZFcZ3BVAO
>>448
「……私にも非があったから、これ位は当然、だから気にしないで」
最初にシーブレインを見た時に、敵だと思い迎撃しようとした事。
そして今、身体が弾けた事を攻撃と勘違いした事を、少女は表情にこそ出さないが申し訳ないと思っているようだ。
当然ながら水に毒性は無く、大半の生物にとっては全くの無毒の筈だ。
一部の生物のように、ある程度汚染された水でないと駄目だというような事が無い限りは安心して使用出来る品質になっている。
「……何でこんな場所に居るのかを聞いてみたい、失礼だとは思うけど……貴方の身体は陸上での生活に向いているようにも見えなかったから」
「あと、嫌なら答える必要は無い、私の好奇心で聞いているだけだから」
452 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/18(木) 23:25:58.99 ID:AGgdEfWAO
>>447
それって負け犬の遠吠えってこと?
【まるで話が続いている様に続ける男】
【ついっ、と小首を傾げ、】
何言ってんの、逃亡は凄くカッコイイじゃないか
自分を敗者と認めて、相手に勝てないと勝手に決めて、負けられぬを負け、屈せざるを屈し、
それでも醜く素晴らしく生きようとする
最ッ高に腐臭漂う英断だよ。誇って良いよ!凄い!
【その言い訳に賛同する男】
【しかし信じられるだろうか。今の今まで感情を無くした様な男が、今、】
【熱を込めて語っているのだ】
でも俺にはそれを妨害する権利が無いのが凄い腹立たしい
でも君の遺志【誤字に非ず】を尊重しなきゃいけないから、
【男は左手を左に、右手を上に上げる。その手には二対のスコップ】
【奇しくも、いや、狙って、この形はその十字斬りを受ける形になる】
こっちの知らない誰かに憂さ晴らしして晴らすとするね
【大きくスケルトンのクレイモアを打ち払い、トットッ、と少し距離をとって振り向いた】
【それだけして、スケルトンに向かい構えた】
453 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 23:38:35.05 ID:wX4TpvbDO
>>452
…ぜぇ…ぜぇ…はぁ………
【情けなく、男に背中…というか尻を向けて、地面に向かって息を吐き出す魔術師に、男の声は最早聞こえていなかった】
【聞こえていないというか、疲れで理解が及ばないというか、「ああ、なんか言ってる」くらいにしか思わなかった。それくらい疲れている訳である】
【ともかく、体力が回復したらまた会話は出来るだろうが、色々と間に合うのだろうか】
【弾かれた大剣を持つ両腕を下に降ろし、左右に小さくゆっくり揺れるスケルトン。その種族の性質に違い、それは単独】
【単独で十分な程の力を持つそのスケルトンは、魔術師の手によって作り出された物、名前を『戦い続ける者』と言った】
【そのスケルトンは、何か素早い動きをするまでもなく、威嚇するでもなく、ゆっくりとまた男に近付いていく】
【地面に切っ先を引きずる大剣はボロボロであるが、重さと厚さで叩き割る性質上、寧ろ逆に威圧感を増してすらいた】
/すみません、風呂に入ってきます
454 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/18(木) 23:39:32.24 ID:LsnQDRxc0
>>451
壺の中の半分ほどを取り込み、一回り大きくなったシーブレインが、器用に壺の中から這い出してくる。
つー。壺の縁から流れ出る筋は、水ではなくシーブレインの一部。
文字を作る群と合流していく。
「マスターが御命令なされた」
「調べよ。学べよ」
これまでとは違う文字。これまでとは違う文法。
同じく黒の大陸産。主に複雑な儀式の術式統制に用いられる、象形文字。
「マスターは天寿を全うされた」
「命令は撤回されない」
先ほどより遥かにマイナー。既存の字を組み合わせて新たな字を創る変わった様式。数千の字を持つ、難解な言語。
魔術師ならかろうじて読めるか。
「探れよ。悟れよ」
わざわざこの言語を使うのは、彼に命令を出した魔術師自身の意思を忠実に表現するためだ。
本体はぶるぶると身を大きく揺すり、その度に体が物理法則に従って柔軟に変形する。
体の中に取り込んだ水分に魔力を流し込み、安定させる作業だ。
微かに体が青く輝きを帯びているのは、少々水を取り込みすぎて、魔力の安定化に手間取っているから。
455 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/18(木) 23:43:42.42 ID:m/aGUbKIO
>>450
唐突に月へと伸びる、巨人の腕
ひょっとしたら、届くのではないかーー…
思わずそんな事を考えてしまう程に、巨人は、大きく
その行動の真意も分からないままに、半ば惹かれるようにして
その光景を見守っていた
「それもそうですな…はは、は」
く、笑われてしまった。
どこまでも穏やかな巨人の笑い声に、嫌な気はしなかったが
併し、だからなんとも無いかと言われれば、話は別で。
少年は羞恥を隠すべく頬を掻きながら、力無く笑った
「はい、負けました。ーー…」
それは弁解のしようもない、完敗で。
脇腹との痛みと違う傷みが、少年の心に残っていたのも、事実であった
得られたものも大きかったが、然し。敗北は、悔しくて
「敗北するものは、諦める者」
その言葉を、反芻する。
反応こそ薄かったが、巨人のその言葉は確かに、少年の心中奥深くまで届いていた。
長い沈黙のあと、右腕がごしごしと、目元を擦った
「…はいっ!」
あとに残ったのは、若さを感じさせる少年の、屈託のない笑みだった。
吹っ切れたようにも、見て取れる。もう心配は、不要だろう
「なるほど…。いえ、至極美しいものであったと思います!」
巨人の長い人生で培われたものが、詩になって詠われる。それはなんだか、素晴らしいものに思え
じっとダークブラウンの瞳を見つめ、少年は鳶色の双眸を爛々と輝かせながら、勢いよく首を横に振った。
沸き起こる親しみと憧憬に、段々と気分が昂ぶって。敬語で誤魔化されていた年相応の幼さも、次第に露呈してきた
「俺にはそんな才も無くて…羨ましい、です」
はは、と小さく笑いながら、少し乱暴に、頭を掻き
/毎度遅くて申し訳ない…
456 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/18(木) 23:53:08.46 ID:AGgdEfWAO
>>453
【もし、もしの話だ】
【魔術師がもう一度彼の方を見ることがあれば、】
【男が、漫画のトーンを何枚も重ねた物が、上下左右に蠢いている様なオーラを発しながら気味悪く戦う姿が見れるだろう】
【どう思うかは知らないが】
しゅー……
【まるで機械が蒸気を吐き出すの様に、「ω」と変形した口から深い息が吐かれる】
【この男。こんな愚図ではあるが、多少世間知らずな一面を持ち、それが不幸したか、男はスケルトンを知らなかった】
【何故一人か、何故こんなに強いか、疑問には思わず、それがスケルトン、と記憶した】
【それが今は幸いする。「何故」という感情が沸かないからだ】
【猛々しく放たれる威圧が近寄りたがらない気持ち悪いオーラを保ったまま、男は動いた】
【少々逞しい程度に似合わず、素早く動いて両手のスコップを突き出す】
【標的は、スケルトン故に剥き出しの骨盤と足の接合部。付け根だ】
【目的は、破壊による機動力及び戦闘力の低下だ】
/背後に気を付けてくださいねー
457 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東)
:2011/08/18(木) 23:55:08.20 ID:ZFcZ3BVAO
>>454
「……そう、何処の国でも《主》は皆同じような事を言うみたいね」
「私の《主》も似た事を言った、使い魔は主の手足となるだけではないと」
「探り、学び、悩め、と、そう私に向けて言った」
少女の主は魔術師であり、使い魔である少女に自身の手足となる以上の働きを求めた。
だからこの少女には《主》から叩き込まれた最低限の知識が備わっており、難解な言語も何とか解する事が出来たのだ。
流石に容易にはいかなかったらしく、少しの間、その意味を解するのに時間を要したのだが。
「……『そうでなければ、お前を創った意味は無い、道具では意味が無い』と」
「『人でなければ、人に成らねば駄目なのだ』とも、言われたのだけれど……私には、解らない」
そう言った少女は頭を振って思考を切り替えると、シーブレインに問うような声で語りかける。
「…………水は、足りた?」
458 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/18(木) 23:55:27.16 ID:8yUbonPxo
>>455
【上げた手を、すっ、と握りしめるように、閉じて】
【腕を下げて、その手を開き、見おろして、溜息をつく】
【届かぬと分かっていて、其れでも月に手を伸ばす様は、一種滑稽で】
【しかしながら、その行為を長い年月続けてきたようにも見えて、その行動は――――】
‥‥‥‥うむ、良い答えだ。
【少年の、その、吹っ切れたような笑を見て、先達としての助言はもはや必要無きと知り】
【腰に下げる大きなタルを手にもつと、樽を傾け、中の水を流しこむのであった】
【なにせ、背丈が背丈。このサイズで水分を補給するのなら、樽が必要なのだ】
【巨人という生き物は、強く強靭ながら、このように不便を背負う生き物なのである】
――そうか、うむ。
そう言ってもらえるならば、私も嬉しいものだ。
いつか水の国で詩集を買いたいのだが、私に見合うサイズがあるのか、疑問でな。
【巨人サイズの本。製本がとても大変だろう】
【巨人は、少年のその言葉を聞いて、心から嬉しそうに、相好を崩すのだった】
【見つめる暗褐色の双眸は、弓を引くように細められて、子を見守るような色を孕み】
‥‥才で価値が決まるわけではないよ。私だって、出来ることとできないことがある。
何かを羨むのではなく、今ある物、己の持てる物で何が出来るかを模索する―――。
それこそが、一番大切なことではないのだろうかな。
‥‥うむ、説教臭くなってしまった。
【ぼりぼり、と髭を掻きながら、そう呟き、才を羨む必要はないと語る】
459 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/19(金) 00:07:58.28 ID:flU/mZPq0
>>457
シーブレインには、マスターの意図は分からない。
自分には溢れんばかりの知識はあっても、マスターのような知恵は無いのだと理解している。
マスターの意志を勝手に想像し、命令を曲解するようなことがあってはならない。
だから細心の注意を払って、シーブレインは少女の言葉を反芻する。
主というのは、時に道具に道具以上たることを求める。――それは新たな知識として、剥き出しの脳へ刻み込まれた。
これまでとは違い、《外殻》は躊躇うようにうねうねと動き続ける。
意味を成す文字の形には成らず、けれど完全に無意味と判ずることはできない形を取り、崩れ、取り、崩れ。
「ジュウブン」
「アリガトウ」
最終的に、先ほどの簡単な方の言語でもって、簡単な意思を表す単語に落ち着いた。
壺から全身を抜き出し終えたシーブレインは、最も安定した立体たる球。
その表面には気泡も波も無い。
460 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/19(金) 00:13:57.54 ID:FisRwagDO
>>456
【その時、魔術師から見た男への、感じ方が少しだけ変わった】
【嫌な予感…ではないが、何と無く何かを感じて振り向いたら、男がオーラのような物を湧かせている】
【少しだけ、男に興味が湧いた。男というより、それが出しているオーラにだが】
【そのスケルトン、『戦い続ける者』は、名前の通り―名前はそれを見た第三者が読んだ物だが―戦いに特化した作りをしていた】
【先程の攻撃や、今の移動を見れば鈍重に見える。が、それは大剣の重さが災いしていたり、早く動くべき時ではなかったからであった】
【だから、攻撃されればそれなりに素早い動きで対処もする】
【『戦い続ける者』は、自らに攻撃が迫ると、歩行時からは予想も出来ない様な素早さで前転回避をしながら男の脇に回り込む】
【回り込み、立ち上がると共に、左手の大剣を軽く切り上げた】
/ただいま無事に帰りました
461 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/19(金) 00:18:18.96 ID:O2BjCjEIO
>>458
月まで持ち上げられた腕が、再び降ろされて
その中には何にも入っていなかった。当然、だろうか
少年には不思議と、その行為を無意味とは思えなかった。
その行動は何処か神秘的で、何処か儀式の様にも見え
「…巨人殿と話していると、父上を思い出します。
父上も、巨人殿の様に聡明で、俺が行き詰まったときには、さり気無くヒントを提示してくれました」
笑みを浮かべながら視るのは、樹々の間から見える星空
豪快に樽の中身を呷るその姿を見たのちに、おもむろに切り出した
「ははは、それは確かに、見つかるか怪しいですな!」
いくら水の国だからといって、巨人用のものまであるかどうか
膝をぺしんと叩いたりなどしながら無邪気に笑う少年は、子をみる様な巨人の色に気づく事無く
そんなところもまた、子供であった。…併しだからこそ、生まれる様な発想もあり
「それじゃあ、今度俺が詩集を読み上げるって、のは……ダメ、でしょうか、ね?」
あっ、と
何か思いついた様に話し始めた少年の言葉ら、次第にしりすぼみに
終いにはすっかり自信を無くしながら、それでも提案してみるのだった
「己の持てるもので、何ができるか…」
自分の掌に視線を向け、考える
生まれてこのかた、武術一辺倒だった自分にできる事。
そこから、広げていけばいいという事なのだろうか。
小さい頭なりに、懸命にその言葉の意味を考えて
「巨人殿の、言う通りかもしれません。自分にも、出来る事を捜せ、ということですね!」
軈て顔をあげると、髭を掻く巨人に再びその目を向けて
すっかり元気な様子で、そう言葉を紡いだ
462 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東)
:2011/08/19(金) 00:19:11.05 ID:EuoYJcXAO
>>459
「……助けになれたのなら、良かった」
そう言った少女の無表情は崩れ、ほんの僅かな間だけその口元に微笑みを浮かべてみせる。
そして気泡も波紋も一切無い、完全な球体の形を成したシーブレインを見て、少しばかりの敬意を抱いた。
少女の持つ力は、魔翌力を利用して水分を操る力だ。
その力がある故に、水分を操れるが故に……その難しさを理解しているのだろう。
「……ねえ、貴方に名前があるのなら、聞いても良い?」
似た境遇のシーブレインに興味か、はたまた別の感情を抱いたのか、少女はその名を聞きたがった。
名前を知る事が出来たのなら、この少女も自身に与えられた名を彼/彼女に伝えようとするのだろう。
463 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/19(金) 00:26:01.87 ID:mqqdw90AO
>>460
【あくまでもオーラだけ、というのはあながち間違いでは無い】
【彼のオーラの正体は、大半以外が男の発するソレ以外で出来ているからだ】
【万が一男に問い質す事が叶えば、知ることが叶うだろう】
【多分来ない。うん……】
!
【勿論この一撃で沈むなんて思ってはいない】
【当たれば良し、外れても良し、避けられても良し】
【ただ、スケルトンの翻すスピードがちょいと早かったのだ】
【突き出したスコップを手の内に戻して短く持つが、それで防御に間に合うかと言われれば否だ】
【だからだろうか。敢えて受けた。腹部に、そのまま体が両断されてもおかしくない攻撃を、だ】
【その顔に苦痛を浮かべる事もなく、ただただ有るだけの微笑を浮かべ、】
【その至近距離から両手のスコップを右手で左肩、左手で左鎖骨を狙って突き出した】
464 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/19(金) 00:27:14.71 ID:Px34t2Dmo
>>461
――なに、伊達に何年も生きてはいない。
長く生きた経験を、只語っているだけ、だからな。
お前の父上の方が、含蓄が有ることを言えていただろうさ。
【父親を、無意識のうちに立てて、巨人も空を見上げて】
‥‥うむ、それが一番の問題、だな。
そもそも有ったところで持ち運びも不便、全くもって困った物よ。
【苦笑に苦笑、巨人サイズの詩集がもし売っていたとしても】
【そんなモノを置いて置ける場所が何処にあるのかという話】
【長く生きる戦士も、詩人としてはまだ若く、発展途上にあった】
【そのさなかに、少年が提案した事を聞いて、おお、と感心した声を零す】
‥‥其れは、いい案だ。
ぜひ、今度頼みたいものだ、その時はお願いしよう。
【ははは、と声がびりびりと周囲に響き渡った】
【どうやら、少年の案を、巨人は気に入ったようである】
――うむ、きっと其れを追求していけば何時の日か〝自分にしかできないこと〟が見つかるはずだ。
其れが見つかれば、きっと其れはお前の力になるだろう。
【深く、重く、言い聞かせるように、そう言葉を紡ぎ】
【星空を見て、ふむ、と声を漏らす】
そろそろ私は行かねばならぬ、名乗っておくぞ、少年。
我が名はザラドゥ。ある者は巨壊なる賢人と呼ぶ―――。
【そして、少年の名を聞くと、軽く手を振り、薬草の事に言及して森の中に帰っていくだろう】
//すいません、腹痛が半端ないので、之で〆ますね、乙でしたー!
465 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/19(金) 00:27:44.18 ID:mqqdw90AO
>>463
/つけ忘れ
>>460
/お帰りなさいです
466 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/19(金) 00:37:26.32 ID:FisRwagDO
>>463
【『戦い続ける者』は、攻撃時、回避時等、ある程度自分が自由な状態ならば早い事もある。しかし、その武器の重量から、圧倒的なまでにその後が遅いのだ】
【となれば、攻撃後が最大のチャンスでもあり弱点であるので、この時男が取った行動は正しかったのかもしれない】
【…いや、攻撃を受けて死んでいれば元も子も無いので、間違ってたのかもしれない】
【とにかく、カウンターは完璧なまでに決まり、『戦い続ける者』の左腕はシャベルが突き刺さり、二つに分かたれ切断される】
【しかしその名前は伊達ではない、左腕が切断されようと、続けざまに右手の大剣を振るう】
467 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/19(金) 00:37:59.46 ID:flU/mZPq0
>>462
わざと少しだけ魔力を漏らす動作は、人型の者に例えるなら一礼の仕草。
誇らしげに淡い光を放つ真球は、この黒の地に似合わぬ優美さをもっていた。
しかしシーブレインは、名前を聞かれて再び困った。
「私は名付けない」
「名前は最大の鎖ゆえ」
「己で探せ。己を探せ」
魔術用言語。マスターの言葉を引用するとき、シーブレインはこの言語を使う。
このシーブレインは、シーブレインでしかない。
名前は、まだない。
「イチオウ」
一言前置きしたのち、その文字は目まぐるしく変わる。
無駄のない変形。速さが、その文字群を使い慣れていることを示していた。
「3」「三」「|||」「トリエ」「てるてぃうむ」「みっつ」「サンタ」「three」「tre」「Ⅲ」
数字表記の連続。全て同じものを表す。2の後で4の前の整数。最小のフェルマー素数。最小のトーティエント数。
彼に与えられた記号であり、一応の名前の役割を果たすものだ。
マスターはこのシーブレインを特に区別する場合、三番と呼んだ。
「アナタハ?」
468 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東)
:2011/08/19(金) 00:47:47.95 ID:EuoYJcXAO
>>467
「私の主は、名前を持つ事でモノが意志を持つようになると考えていた」
「憶測で言ってしまうなら、主の求める道具でない《人間》になると考えていた、のだと思う」
「……でも、やっぱり解らない」
魔術言語を目で追いながら、少女は囁くような小さな声で呟いた。
主の求める理想が、思想の真意が解らないから不安になる、自分はこれで良いのかと、どんな形での存在を望まれているのかと。
「……決めた、貴方が良いなら、私は貴方の事をサンと勝手に呼ばせてもらう」
「何よりも、名前が無いのは会話するのに不便だから……駄目?」
「……私は、フィネ、名前の意味は知らないし、特別な意味も無いんだと思う」
「でも、主から確かに受け取った名前で、道具ではない人間としての名前、気に入ってはいる」
469 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/19(金) 00:50:00.24 ID:O2BjCjEIO
>>464
「そう、でしょうか…でも
巨人殿は知識や含蓄がどう、という事ではなく、こう…
優しくて、思い遣りのある…巨人殿だと思いますッ」
自分の事でも無いのに少年は、照れたように小さく笑って
それだからといって、巨人に言わせっぱなしと言う事も無い
上手くは説明出来ていないがそれでも、一生懸命に想う事を巨人に伝えようとした
「ああ、それもそう、ですね。…大きいというのも、楽ではないですな」
持ち運び、確かにそんな大きな本は、何処に行っても不便でしかないだろう
納得したように相槌をうったのち、思わず湧いた本音を漏らした
「こちらこそ、宜しく…です。任せて下されな!」
自信の無い提案が受け入れられると、嬉しいものだ
ぱっと表情を明るくしながら、来たるその時の様子を想像して、実に楽しそうに笑い声を零すのだった
「はい、肝に銘じて置きます。」
巨人の言葉は例外無く、少年の心に染み込んでいく
神妙に頷いてはきっと、自分にしか出来ない事、が有ると信じ
感心したように、ほうっと息を吐くのだった
「俺は、レイン、と言います。それではザラドゥ殿、お気を付けてっ!」
胸に片手を充て自己紹介
大声を張り上げながら右手を振って、巨人を見送るのだった
/うおっち、お大事に!絡みあり乙でしたー!
470 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/19(金) 00:50:09.35 ID:mqqdw90AO
>>466
【流石にフォローを入れないとアレなので入れると、男が受けたダメージは凄惨な物だった】
【インパクトの瞬間、体が鋭角に曲がり、刃の当たった場所は派手に斬り潰されている】
【だが、何ともない、と言った様に、グニャリと体を動かして体勢を整える】
【とは言え二発目を受ける事は出来ないか、】
【横向きに振るうならばしゃがみ、何処からか――――実はこの場所、最初のハンドショベルの落ちた位置とほぼ同じなのがわかるだろうか】
【地面に刺さった最初のショベルを抜き、剥き出しの仙骨(背骨と骨盤の繋ぎ目)を刺し抜こうとする】
【縦に振るうならば、スケルトンの右腕側に滑る様に避け、その勢いのまま、背骨目掛けて蹴りを飛ばすだろう】
【斜めならば……横向きのパターンを少々変え、空いた方に滑りながら同じ事を試みるだろう】
471 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/19(金) 01:00:01.87 ID:flU/mZPq0
>>468
「サン」
「イイ」
迷うこと無く簡潔に返事を返す。
同じ黒の出身だからか、その発音はマスターのそれに近い気がした。
黒に作られた青の生き物。
シーブレインは、「サン」の発音が、音の振動が体内の水分を伝わって抜けていくのを静かに楽しんだ。
「フィネ」
一部の単語を除いて、どこか機械的な、無個性な美しさを持っていたシーブレインの文字。
その中で、この文字は少し不安定で、言ってしまえば微妙に下手だった。
主から名前を貰った。その一言に対して自分の中で生じた感情を、シーブレインは知らない。
嫉妬。憧憬。願望。幽愁。言葉はたくさん知っていたが、どれが当てはまるものなのかを知らない。
感情のぶれが、文字を揺らす。
数瞬の時をかけて相手の名を表す文字を整えようとしたが、結局は諦めた。
「フィネ」
「オボエタ」
自分は何を考えているのだろう。それは、常に外にばかり知識を求めていた自分にとって、新しいタイプの疑問だった。
472 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/19(金) 01:03:12.59 ID:FisRwagDO
>>470
【ぶぉん!と横に薙いだ大剣が、すんでの所で男の頭上を通過する。もう少し遅れていたら頭が輪切りになっていたかもしれない】
【とはいえ、それがかわせたならとても大きなチャンスだ、ただでさえ鈍重な動作が、片腕が無い事でバランスが悪くもなっている】
【がら空きの仙骨にシャベルが突き刺さるが、流石にそれなりに頑丈なようで、簡単に切断とはいかない】
【しかし、悪かった体のバランスが更に崩れ、シャベルが刺さった部分から大きくのけ反る様に、隙だらけの体制となる】
……………
【潮時か、と、眺めていた魔術師は立ち上がる。体力は完全に回復していないが】
【急いで離れる事も無くなったので、今度はゆっくりと、歩いてその場を離れ出す】
473 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東)
:2011/08/19(金) 01:12:51.94 ID:EuoYJcXAO
>>471
「良かった、流石に嫌だと言われてしまったら無理強いは出来なかったから」
「私達にこれから関わる機会があるのか、縁が存在するのか、それまで生きられるのかは知らないけれど」
「…………宜しくね、サン?」
そう言うと、少女はくすりと幸せそうに笑う。
主に仕えその指示を絶対とする従者、そんなある種での同族の知り合いが出来た事の喜びを隠そうとは思わなかった。
「……ねえ、サン、もしかして調子が悪いの?」
「さっきの水は人に売る事も考えていたから、傷んでいる事は無いと思うのだけど……」
壷に掛けられた魔術が維持できていない、なんて事は無いのに……と、フィネは首を傾げ悩み始める。
目の前のシーブレインの胸中を知る事が出来ずに。
「覚えてくれて良かった、あと、私はこの廃墟で時々店をやっているから……気が向いたら、足を運んで」
474 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/19(金) 01:16:59.04 ID:mqqdw90AO
>>472
【手からショベルが仙骨に突き刺さった感触が伝わってくる】
【まず最初に、驚き、疑問ときて、狂気。単収縮も起こさない顔に、瞬時にそれだけの感情を浮かべ、】
【ショベルを握る手に力を込める】
【常人ならここで頭を狙うだろう】
【賢人ならそのまま仙骨を撃ち抜いてしまうだろう】
【愚者ならここで攻撃を止めるだろう】
【狂人ならそのまま体全体が粉になるまで殴るだろう】
【なら愚図ならば……?】
【その戦士に痛覚はあるか?】
【視覚は?触覚は?意識は?】
【ともかく、外部からの干渉を確認する術がスケルトンにあるならば、恐らく戦慄するだろう】
【愚図は、そのまま突進しつつ左手をスケルトンの右腕に伸ばし、無理矢理ネジ切ろうとする】
【もしそれが叶ってしまえば……】
【愚図は抵抗出来ないスケルトンの骨を一本ずつ手にかけていくだろう】
475 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/19(金) 01:21:26.16 ID:flU/mZPq0
>>473
「ヨロシク」
返事はそれだけ。「調子が悪いのか?」との問いかけには答えない。
知識を至上のものとするシーブレインは、中途半端な知識を嫌うからだ。
自分に自分の状況が分からない以上、その質問に答えることはできない。マスターはそんな風に自分を作った。
「ワカッタ」
「サヨーナラ?」
最後のクエスチョンマークは不要だったかもしれない。自分には目的があり、フィネにも目的がある。
目的がある以上、ここに留まり続けるのは自分のすることではない。
そうわかっていながら、気づけば可愛らしい「?」を付け足していた。
自分の想いを訝しみながらも、サンは文字を作るために切り離していた自分の半身を、本体のもとに戻していく。うねうね。
476 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/19(金) 01:30:03.73 ID:FisRwagDO
>>474
【魔術師は、荒れ地を歩いていた。正しくは、歩きはじめたばかりだが】
【風の音ばかりだった荒れ地から、骨を折り、ちぎり、もぎ取る音が背後からする】
【右腕も、左腕ももがれ、抵抗する為の器官が無くなった骸骨は、なすがままにその体を壊されていた】
【痛みは無い、視覚もない、聴覚もない、感情すら、無い。さながら人形の様に、どうしようもなく壊されていた】
【ある意味では、この屍は幸せで、魔術師は有情なのかもしれない。この屍が感情を持っていたら、また見える景色は変わっていただろう】
【男の行動に、魔術師は興味を持たない。たかが屍を壊す方法の一つだと、すっぱり割り切っている】
【何より魔術師の頭を悩ましたのは、あれの代わりを作らなければならない事。今度は少し各所を頑丈にしよう、と反省を活かしながら、屋敷へと向かって歩いていく】
【何も呼び止めがなければ、それまでだ】
477 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東)
:2011/08/19(金) 01:30:45.69 ID:EuoYJcXAO
>>475
調子が悪いのに、それをわざわざ隠す意味は無いと少女は判断した。
ただ、自分が勝手に彼/彼女を不調だと勘違いしてしまっただけなのだ、と。
だから、少女はそれ以上この事で質問をするのはやめる事にした。
「うん、今日はこの辺りでさようなら……やっぱり、ちょっと待って」
「どうせだったら、再会を祈って《またね》と言っておく事にする」
これで良いだろう、とでも言いたそうな何処か満足したような様子を見せる少女。
ある意味での同族だけに、また関わる機会を欲していたのも事実ではある為、特におかしい事ではないのだが。
「……それじゃあ、私は、また客の来ない店を続けるから、またね、サン」
/これで締め……てしまっても良いのでしょうかね?
/それだったら絡みありがとうございます、可愛げの無い子でごめんなさいっ
478 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/19(金) 01:36:39.20 ID:flU/mZPq0
>>477
もはや文字を書くための半身は、本体に戻してしまった。
当人以外には殆んど分からない回れ右を終え、サンは後ろを向いている。
初めより大きくなった体をこねくり回し、わざわざ細い道を選んで帰っていく。
細かい警戒心が貧弱な自分を活かしてきたのだと、シーブレインは理解しているからだ。
フィネの見えないところまで来てから、サンは全身で一単語を作った。
巨大な「マタネ」は誰からも観測されることはない。
/お疲れ様でしたー。こちらこそ陸上で喋れない不定形クリーチャーとかいう対応しづらそうなものですいません。
/楽しかったです。お相手ありがとうございましたー。
479 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/19(金) 01:41:29.57 ID:mqqdw90AO
>>476
【男はただ、有るだけの微笑を浮かべ、ヨクワカラナイナニカが渦巻く瞳で】
【[
らめぇぇっ!
]を[
禁則事項です
]し、[
ピーーー
]を[
あぼーん
]し】
【際の果てには[
んでんでんでwww
]に[
ブーンブン釈迦ブブンブンブンwwwww
]するなどして解体に勤しんでいた】
【※都合によりパー速に仕事して貰いました】
【決して楽しそうな表情を浮かべてはいないが、ただ一つ】
【男がおかしい。これは確かだ】
【何が楽しいか、男は魔術師を呼び止めようとはしなかった】
【いや、正確には呼び止める気が無かったのだ】
【普段から真実と嘘を混ぜた台無しな言葉を口走るこの男が発した真実】
【逃げるってカッコイイ】
【魔術師には聞こえていなかったようだが、それが理由だ】
【ただ、それを知らないので、それがどうしたと言われればそれまでだ】
480 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/19(金) 01:50:07.94 ID:FisRwagDO
>>479
【どうでもいい、とてもどうでもいい】
【興味が無い事には全く興味が無い魔術師は、黒の大陸に緑の大陸の者がいようと、それが明らかに異常であろうとどうでもいい】
【それが死体となればまだ興味が湧こうが、種族が種族だ、真新しさは殆ど無い。あのオーラくらいか】
【ただ、歩くのに疲れてきた気がして、馬でも呼ぶか考えながら、歩いていた】
/お疲れ様でした
481 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東海)
[sage]:2011/08/19(金) 01:53:16.70 ID:mqqdw90AO
>>480
/お疲れさまでした!
482 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/19(金) 13:16:58.36 ID:O2BjCjEIO
緑の大陸、森林部
ちょろちょろと流れる小川のほとりに、独りの獣人が、居た
歳は人間にして、中高生くらいだろうか
顔立ちには未だあどけなさが残る。
少年の傍にはいま、解かれた包帯の様なものが置かれ。脇腹には、何かで貫かれた生々しい傷痕が残っている
彼はなにやら薬草をすり潰した軟膏の様なものを、其処に塗り付けている様だった
座りやすそうな岩に腰掛け時折表情を歪めながら、手当を続けていく
時折そよぐ涼しげな風に、焦げ茶色の体毛が揺らめいていた
483 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/19(金) 15:23:39.34 ID:N5sbvdSIO
【〝ラクシュル〟】
【緑の大陸の首都は、人口が多く、今日も賑わっていた。】
【様々な緑の大陸の種族が入り乱れ、皆一様にそれぞれのために行動している。】
…さて、そろそろ行かなきゃな…青の大陸…
【そんななか、大通りの隅の方を林檎を齧りながら歩く一人の少女がいた。】
【くすんだような藍色の瞳を持つ、一人の女の子だ。】
【長い銀髪を風に流しながら、退屈そうに呟いている。】
【背中に帯剣した大きな剣は、『大太刀』と呼ばれるもので、この世界では珍しい。緩やかに湾曲し、鍔が多角形だ。】
【それは彼女の身の程もあり、複雑な龍の紋様を彫り込んだ黒塗りの鞘に収められられていた。】
【剣の上から羽織った深い緑色のマントは表面が絹のように滑らかで、上品に仕立て上げられていることが分かり、】
【腰のベルトには一本短剣が差し込まれている。右手で抜ける様に、左側に置かれていた。】
【服装は動きやすそうな格好だ。中の人が物凄く服の名前に疎いため、細かい描写はできない…じゃなくてしないが。】
【また、彼女の耳は普通のそれよりも高く尖っており、それで何の種族かは分かる物には容易に分かる。】
…ま、もう少しのんびりしてもいいかもしれんが…
もう、ここもあらかた見回ったしなぁ…
【がり、と林檎に歯をいれ、女は何気ない様子で辺りを見回した。】
【滞在したのはかれこれ一週間。もう大方情報は得ているため、今すぐにでも出発しようとしていたところだ。】
【そんな、少女の目に写ったのは―――――――――――】
/何でも対応
484 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/19(金) 16:00:11.46 ID:rcjg1iHPo
>>483
/まだいますか?
485 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/19(金) 16:01:54.32 ID:N5sbvdSIO
>>484
っと、おります!
486 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/19(金) 16:04:24.32 ID:rcjg1iHPo
>>483
「ここがラクシュルかー!」
【大通りではしゃぐのは1人の男】
【身長150cmと小柄な体で周囲を興奮気味に見渡す】
【頭に白い手拭いを巻き紺の作務絵という奇抜なスタイル】
【左手は白い包帯が巻かれていて怪我をしているようだ】
【右手は…袖から見えない。切り取られたようだ】
「思ってたよりでかいなー!!」
【顔は包帯で巻かれ右目と口しか出ていない】
【歴戦の戦士か?と頭によぎるだろう】
【だが目はまるで十代の少年のように輝いている】
【そして残念ながら彼は装備らしい装備を持っていない】
「あ!すみませーん!」
【貴方に気付いたのか無邪気に近寄っていく】
【さながら犬のようである】
「宿の場所を聞いてもいいですか?」
【どうやら宿を探しているらしい】
/よろしくです
487 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/19(金) 16:14:28.09 ID:N5sbvdSIO
>>486
……
(…なんだあいつは…包帯…?)
(しかも隻腕じゃねェか…どういうこった…?)
【思わず、というべきか。見回す過程でふと視線を止めてしまった。】
【くすんだ藍色の先にはもちろん一人の、おそらくは男性。】
【自分よりも小柄であるが、その格好はおそらく誰よりも目を引く。】
…来たばっかか。
【とすると、一概には緑の大陸の住人とは言えない。】
【少女はそっとその動向を見守る。「万が一」という自体を考えていた。】
【赤と黒の侵攻が進んでいる中、ここもあまり治安がいいとは言えないかもしれないのだ。】
【もっとも、自分の様に明確な得物を持っていないため、そこまで、大きな戦闘力は持ち合わせていないかもしれない、とも思えた。】
あ、ああ?宿?
…向こうにあるが…お前はその前に病院に行った方がいいんじゃねぇか?
【後方を指差し、少女は言葉を紡いだ。彼女の人差し指の先には、】
【それはそれは古ぼけたログハウスがある。ボロいが、れっきとした宿であった。】
/こちらこそよろしくお願いします。
488 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/19(金) 16:29:10.07 ID:O2BjCjEIO
>>482
再募集してみます
489 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/19(金) 16:42:10.43 ID:rcjg1iHPo
>>487
「あそこが?意外だなー」
【ちょっと驚いたような顔をして左手で指をさす】
【その左手すら中指と人差し指しか残っていない】
「ん?あ!傷のことか?」
【指摘されて気が付いたように話す】
【どうやらあまり傷の琴には頓着していないようだ】
【少し考えるように指で頭をかく】
「もう行ったぜ!かなり前に」
【そう言って残った指でピースする】
【ふと、男の目が貴方の大太刀が止まる】
【再び目が少年のように輝き始める】
「それ太刀!?いやー久々に見たわー」
【そういって一人で興奮しはじめた】
【かなりマイペースな性格のようである】
490 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/19(金) 16:50:32.40 ID:N5sbvdSIO
>>489
おーお…左腕も完全ってわけじゃないのか。これはこれは…
【相手の指を見つめ、少女もまた驚いた様な顔。】
【てっきり、左腕は完全に揃っていたと思ったのだが…】
ふうん…よっぽど酷いみたいだな。その様子じゃ…
【がり、と林檎を噛んでその芯を放り投げる。】
【高い音がして、後ろのゴミ箱に落下した。】
ああ…こいつか…
ん…久々…?
…前にもみたことあんのか?
【そこで、相手の言葉がふと気になり、少女は質問した。】
491 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/19(金) 17:01:32.50 ID:rcjg1iHPo
>>490
「そんな驚くなよー足生えてんだから」
【かなり危険なユーモアだが本人は笑っている】
【頓着しないにもほどがある】
「ピースできるしこれも持てるからOKだぜ!」
【そう言って懐から2本の指で何かを勢いよく取り出す】
【指に挟まっていたのは金属製の板】
【大きさは名刺大であるが薄さは紙ほど】
【取り出しながら非常に腹の立つドヤ顔をしている】
「ん?」
【質問に】
492 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/19(金) 17:02:05.58 ID:rcjg1iHPo
/すみません途中投稿です!
493 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/19(金) 17:08:21.54 ID:N5sbvdSIO
>>491
/すいません、次少し遅れます…
494 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/19(金) 17:17:36.23 ID:rcjg1iHPo
>>493
「そんな驚くなよーwwww足生えてんだからwwwwww」
【かなり危険なユーモアだが本人は笑っている】
【頓着しないにもほどがある】
「ピースできるしこれも持てるからOKだぜ!」
【そう言って懐から2本の指で何かを勢いよく取り出す】
【指に挟まっていたのは金属製の板】
【大きさは名刺大であるが薄さは紙ほど】
【取り出しながら非常に腹の立つドヤ顔をしている】
「え?...昔、鍛冶屋やっててね!それでさ!」
【答えは差し当たりの無い内容】
【だが、答えるまでの間が少しだけ違和感を出す】
/私も遅れるかもしれませぬm(_ _)m
495 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/19(金) 17:53:05.38 ID:N5sbvdSIO
>>494
お前…それ笑えんぞ…
【相手の言葉に呆れて首を振った。訝しげな視線は耐えずその左腕へ。】
【自分の場合、指の一本でも欠けたら剣を振ることができなくなってしまうため、】
【やはり、「指の重み」ともいうべき物を比べてしまった。】
あん?何だそりゃ。
金の板か?…そんなもんでどうなるんだよ。
【よく分からないと言ったふうに首を傾げたが、】
【内心は、おそらく異能の媒体だろう。そう考えずにはいられない。】
へえ…鍛冶屋ねえ…
【微かな違和感。返答までの妙な間を認識し、少女は呟いた。】
【相手の内面を探る様な、鋭く疑問的な視線を向けている。】
/お待たせしましたー!
496 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/19(金) 18:19:43.63 ID:rcjg1iHPo
>>495
「そこは笑えよー」
【かなり不満な顔をする男】
【受けると思ったのか?それ無理だぜ】
「俺の剣になんてこと言うんだ!」
【違和感を払拭させるように駄々をこねる】
【子供なのか大人なのか良くわからない】
【少なくとも精神的には子供の部分があるのだろう】
「…すみません剣士やってました」
【視線に耐えられなかったのかあっさり白状する】
【もう、なんか親に怒られる子供のようだ】
/こちらこそお待たせしました!
497 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/19(金) 18:29:58.80 ID:N5sbvdSIO
>>496
お前な、「足あるから手がちょん切れてても大丈夫b」で笑えって方が無理だ。
【がちゃ、と軽く黒い刀を揺らした。相手の不満げな様子の方がおかしく、そちらのせいで笑そうになってしまった。】
【こちらとしても、まだまだ子供である。精神的にも、相手と同じかそれ以下かも知れない。】
剣…?
あん…何だと…?
【驚きが全面に出た、その表情で、少女は相手を見つめていた。】
【無論、金属のプレートを得物と予想することなぞ不可能であり、まさに「予想外」である。】
【微かに目を見開き、主に相手と、それからプレートに目を走らせる様になった。】
ふむ…剣客ね…ほうほう
…―――――――――――っ!
【〝百聞は一見に如かず〟という。】
【まどろっこしいのを嫌う彼女は唐突に、背中の刀に左手を掛けた。】
【それにとどまらず、剣を抜き、そのまま相手に振り下ろそうとする。】
【もっとも、剣速も緩く、太刀筋も甘い。「受け」も「捌き」も簡単に行うことができるだろう。】
【仮にそのどちらともを行わなくても、刃は彼の首元で寸止めするつもりなので、怪我をする心配はない。】
【相手の言葉が「真」か「偽」かを、この一振りで見極めようとしているのだ。】
/おかえりなさいです!
498 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/19(金) 19:00:03.98 ID:rcjg1iHPo
>>497
「そっか!それもそうだね!」
【教師に教えられたようにうなずく男】
【傍目から見れば師弟関係とも間違われそうだ】
「まあ、ナイフの一種なんだけどね?」
【そう言って右袖をひらひらさせる】
【貴方が自分のナイフを驚いて見ることに喜んでいるようだ】
「そう…剣きゃ―
【言いかける男に刀が振り下ろされる】
【周囲から小さな悲鳴が上がる】
【男は―】
【― 動かない】
【わずか数mmの差で寸止めされる刃】
【彼は】
「綺麗な大太刀だねー」
【何事も無かったかのように】
【刀に指をなぞらせた】
【一瞬、男の行動が止まるが、何事も無かったかのように貴方を向く】
「街中だぜ?気をつけろよ」
【その言葉に先ほどの子供っぽさは無く】
【一人の剣士としての顔がでていた】
499 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/19(金) 19:23:18.22 ID:N5sbvdSIO
>>498
【抜き去られた刀は、ただ「黒い」。闇の様に黒く、ただそこに彫り込まれた乱れ刃の刃紋のみが、夕日を浴びて銀色に輝いていた。】
【少女は微動だにせずに突きつけて、それからゆっくりと刀を相手の首元から離す。】
なるほど…「剣士」だな。
…得物の有無は関係ない。[
ピーーー
]ときは[
ピーーー
]。
そんな、一本筋の通った信念が目から見て取れるぜ。
【微動だにしない彼に、辺りの人々は驚きの視線が向けられていた。】
【そこにはその感情だけで無く、怖い物を見る様な、また、その行動に対する「尊敬」のような念が見て取れる。】
【簡単にいえば相手をすごい奴だなあ、なんて思っているのだろう。】
【少女もまた、同じような感想を抱いていた。】
【剣を止めたのは、相手の首を穿つ数ミリ先でのことである。】
【そこまでは、全く速度を緩めていないのだ。】
【それを「見切った」ということは、相手の実力は言わずもがなである。】
試したんだよ。私はまどろっこしいのが嫌いでね。
〝百聞は一見に如かず〟っていうだろ?「聞く」よりも「見る」ほうが手っ取り早いし分かりやすいんだよ。
【そして、剣を振った行動によって、彼女もまた相手を見抜いた。】
【どちらかというと、寸止めに動じなかった行為より、】
【そのときに見せたカミソリのように鋭い「目」で判断したと言える。】
…おう、もうこんな時間だな
…じゃあな。私はそろそろいくよ。青の大陸に行きたいんだ。
また会おうぜ。今度は「剣術」を見せてくれよな?
【それから少女は剣をしまい、首から掛けた懐中時計を見つめる。】
【中の文字盤は先ほどよりも結構な時間を示していた。】
【やがて、微かな笑みを浮かべて相手にそう告げると、踵を返す。】
【別れの言葉を述べ少女が向かう先はラクシュルの「出口」。】
【その小さな背中が、雑踏の波に埋れて消えるのは、そう永くかからなかった。】
/そろそろ落ちるのでこの辺で!
/絡み乙でした!楽しかったです!
/それと、wikiに記録をつけるのでキャラ名を教えてもらってもよろしいですか?
/こちらのキャラは「セーラ」と申します。
500 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/19(金) 19:49:11.38 ID:rcjg1iHPo
>>499
「…"斬空"のセーラねえ」
【貴方が去った後指を見ながら男がつぶやく】
【彼が持つのはちょっとした能力】
【『触れた物の記憶を読む』能力】
「斬るところだったぜ」
【そう言って隠していた小型のナイフを出す】
【一見、普通のナイフのようであるが握り手にはスイッチがある】
【仕込みナイフの一種】
【こちらで言う自作スペツナズ・ナイフだ】
【プレートを出す時、右脇でボタンを押せるようにを仕込んで置いたのだ】
【もちろん、刃先は彼女の心臓に向けて】
「2人目の弟子もありかなー」
【とある吸血鬼から『師』と呼ばれた男は宿屋に向かっていった】
【上機嫌な鼻歌と】
「……ちょっと指切った」
【間抜けな声と共に】
/2度目の絡みだったんですけどね…
/言わなかったこちらが悪かったですね
/とりあえずお疲れ様でしたー!
/キャラ名は”男”にでもしておいて下さいwwww
501 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/19(金) 20:02:49.25 ID:N5sbvdSIO
>>500
/ちょwwそうだったのですか…!
/了解ですっ!改めてお疲れ様でした!
502 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/19(金) 20:13:46.74 ID:u7oR+OsSo
【“シアンフォード”―――大きな会戦のどれくらいだか、とにかく前】
【さてこの付近、度重なる戦いによって全く何も存在しない土地とされている】
【しかし今はどうだろうか。ふと視界をグルリと回すと、茶色の小山があるではないか】
【ずっしりと構えるそれは時折、ずずんと進んで――――】
【―――そう、進んで。それから一瞬そこから消え、轟音を立ててそれは地上に降り立つのだ】
【巨大な複眼、長い触角、余りに強靭なその後ろ足。恐らくはテラノバグと呼ばれる種であるらしく】
《……些か、戦には早い。しかし、私は奇襲に向かず……するなら補助、か》
《何かしらの工作でも、している黒や赤が居れば喰らってやろう、とも思ったが―――。》
【そんな少数種族の巨きなバッタ或いはイナゴは、呟くかのように周囲四方へと思念を飛ばす】
【勿論、ただの呟きではない。これを理解できるような存在が辺りに居るかを確かめるのだ】
【とはいえ、これだけ大きな存在―――思念がなくとも、誰かが居れば容易に気付けるだろう】
503 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[!美鳥_res saga]:2011/08/19(金) 20:17:01.76 ID:cXxx18Fro
【数時間前──緑の大陸上空】
【轟と風を切り裂いて森の上を通過する、幾つもの影があった】
【ドラゴンとも渡り合えそうなほどに巨大な縦開きの顎と、顎の横に付随する角の如き牙】
【ジャイアントの剣とも成り得るだろう、尾端に存在する剣状の突起】
【樹木の生い茂る場所よりも更に離れた空を駆っているのにも関わらず】
【その巨体が移動する際に生まれる風だけで、ざぁざぁと木々が悲鳴を上げる】
【影の主は一匹のテラノバグ。ムカデの如き節で構成される身体は細く、平たい】
【彼の体長は20m程もあろうか。その背中には4対のがあり】
【脚がない代わりに、節の側面には所々に刃のような突起があった】
【飛翔の速度は下手な飛行艇よりも余程早い。ただ、彼の巨体の所為でゆるりと飛んでいるように見えるだけ】
【蟲族の龍──その姿はそう例えられても、何ら不思議ではなかった】
【テラノバグの周囲には6匹ほどのインセクトが、寄り添うように羽根を震わせていた】
【インセクトの見た目はどれも同じ。3mほどの巨大なアブとでも言えるその姿はしかし】
【アブとは──否。通常の昆虫類とは違い、縦に開く強靭な顎と横一列に並んだ6もの複眼を有していた】
【かちかちかちかち、と。インセクトたちは顎を噛み鳴らして森中へと意志を伝える】
【わぁン、と。テラノバグは翼とも呼べる翅を震わせて森の民へ呼び掛ける】
【 「赤へ、赤へ、赤へ!」 】
【それは明確なる戦意の現れ。それは明確なる敵意の現れ】
【森の民ならば分かることだろう。普段は深緑色に染まる、温厚な彼らのその複眼が】
【今は怒り狂い憎しみに支配されているかのように──真っ赤に染め上げられていることが】
【 「殺せ、殺セ、コロセ!」 】
【肌に染みるほどの痛々しいまでの殺意が、上空に満ちる】
【巨影を木々に映し出し。彼らが目指すは赤の大陸】
【森でしか生きられない彼らが海を渡ろうとするほどに──彼らは理性を失っていた】
【蟲たちの進軍とも言えぬ進軍の様子は緑の大陸にいるのであれば確認できるかもしれず】
【彼らの呼びかけに答えるか。或いは愚かだと思うのかは民の自由であった】
【もしも蟲たちの声に応じるのであれば、インセクトがその背に参戦者を乗せ、赤の大陸まで運んでいくはずだ】
/続きます
504 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[!美鳥_res saga]:2011/08/19(金) 20:17:26.65 ID:cXxx18Fro
【そして現在──赤の大陸近海】
【火山や荒野が数多く在るその大陸に迫る影があった】
【数は少なくとも7──空飛ぶ巨大なムカデのようなテラノバグと、それに随伴する巨大なアブの如き6匹のインセクト】
【テラノバグは体長20mほど。インセクトの方も体長は3mと相当な大きさであった】
【彼らは耳障りな羽音を立て、かちかちと顎を鳴らして怒りの色を露わにする】
【目指すは赤の大陸そのもの。彼らは、エルフやヴァンパイア程度なら簡単に噛み砕けそうな強大な顎で街を蹂躙しに行くつもりなのだろうか】
【激情のため真っ赤に染められた蟲たちの複眼は、沿岸付近にある小さな街をはっきりと映し出していた】
【殺セ、コロセという敵意の感情が、水面を震わせる】
【彼らの移動速度では、ぼんやりしていれば直ぐにでも大陸に上陸されてしまうだろう】
【それを防ぐためには──ひとりの力では、足りぬ】
【本来は緑の大陸に住まうテラノバグに、一般的な種族に生まれたものたったひとりで立ち向かうには自殺行為とも呼べるものなのだ】
【攻撃的な赤の種族を数人あわせてようやっと、釣りあう相手だろうか】
【彼らの上陸を防ぎ、街を救いたい蛮勇な者】
【強大な相手を前に、己の力を、仲間との絆を試したい者】
【或いは──蟲たちの進撃に馳せ参じ、彼らと共に赤の大陸へ緑の力を思い知らせたい者】
【誰が居ても。或いは誰が居なくとも】
【赤黒と緑白の長きに渡るこの戦争の戦局に何らかの影響を与えるということは、想像に難くなかった】
/突発襲撃イベントです
/赤の陣営のキャラのみならず、全キャラクターが自由に参加できます
/もし緑や白のキャラクターが多く参戦された場合やそもそもキャラ参戦率が高い場合
/主催 vs 防衛キャラではなく 主催 vs 防衛キャラ + 緑白キャラ vs 防衛キャラ(1vs1 ×n) という方針を取ろうかと
/そうなった場合、真に勝手ながら対戦相手は主催がその場で割り振らせていただきます
/突発とはいえ初めてのイベントなので至らぬ所は多く在ると思いますが、多くの方の参加をお待ちしております!
505 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[saga]:2011/08/19(金) 20:36:35.74 ID:+JsGle67o
>>504
【赤の大陸近海――】
【そこに彼等がいたのは偶然だろう】
『お、親分!!!ど、ドラゴンみてえのが、俺等の街に!』
ああ!!?どこのモンだ!!
「お、親分!!あれはドラゴンじゃないでやんす!!あれは……緑の虫共でやんすよ!」
ああ!?あいつらが何の用だよ!
「知らないでやんすけど……このままじゃ襲うはずだった商船も潰されちまうでやんすよ」
[……迎え撃っておかねば、いずれ我等の根城も奴等の巣になるだろう]
『親分』
「親分」
あ~?めんどくせえな、俺ァ空飛べねえんだよ!無視だ無視!!虫だけにな!!
[ウルグハ、あいつらがお前の事を馬鹿だと言っていたぞ]
野郎ぶっ殺してやる!!てめえら!!奴等に船ェ近づけろ!!
【洋上に浮かぶ一隻のガレー船】
【小振りながらも機動力と衝突力があるその船に乗るは、山賊達】
【船長室での少しの口論の後、テラノバグの群れの中腹に向けて航路を変え、一隻で突貫してくる】
「うう……まさか舟漕ぎ組に廻されるだなんて思ってなかったでやんす」
『黙ってこげ、俺だって辛い』
[第一射、奴等に一発当たれば上等だ、とりあえず撃てば当たる!]
オラァ!ブルッてんのか!!こっちこいや糞虫野郎!!
俺様を舐めてんのか!!殺してやるからこっち来い!!
【甲板では筋骨隆々のオークが石包丁を振り回しながら叫び、インセクト達を威嚇する】
【そしてガレー船は、砲弾を群れに撃ち込みつつ進撃する】
506 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/19(金) 20:49:15.29 ID:FisRwagDO
>>504
【襲撃!緑の大陸の虫達!赤の大陸の危機!そして…】
そして!それを守るヒーロー!!アカリちゃん!ただ今推参!!
【進行してくる虫達の真正面には壁がある!物理的には壁には見えないが、彼女の存在は大きな壁だ!(自称)】
【高台から虫達の真正面で、仁王立ちで宣言する彼女の名は、流星機身アカリ!またの名を隕石のアカリ!】
【セミロングの黒髪と、流星模様の黒いロングコート!紅い機械の脚とホットパンツの間の絶対領域!】
【心は熱く燃えたぎり、瞳はキラキラ輝いて!攻め入る敵は許さない!】
いい!?これはスクープよ!見せ場よ!私の舞台よ!!
私があいつらをぶちのめす場面!しっかり撮りなさいよ!バズガメラ!
《ラジャーでアリマス!!》
【アカリの背後で指示を受けた、カメラ頭のスクラップ野郎!その名はウェポノーツのバズガメラ!】
【無駄に凄い機能でアカリの勇姿を撮影する、無駄に凄い奴だ!!】
《…で、姉貴は飛べるけど、オレッチはどうやって撮るでアリマス?》
安心なさい!ばっちり空撮機能を取り付けてあるわ!
《流石姉貴!……いつの間に!!?》
【なんだかんだありながら、アカリとバズガメラが、空を飛びながら虫達に接近を始めた!】
【アカリは脚に搭載されたジェットで!バズガメラは頭から出たプロペラだ!これが機能格差社会!】
507 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/19(金) 20:59:46.43 ID:mQZCNoQ8o
>>503-504
【月下に踊る、蟲龍の影――――暗き水面に吸い込まれて、その深さを沈み込ませていく
彼等は月光を吸い込み、その〝鱗〟の漆黒の煌きをより一層艶やかに染め上げる
周囲の従者による羽音のシンフォニーが、さながら群れを鼓舞するアンセムが如く響くだろう
真紅に染まる、彼等の瞳は一流の宝石のように、煌びやかな灯りの中に、深い深い色を滲ませて】
【その中にはきっと、幾重の掌に搾られて、掠められて、滴り落ちた濃縮された怒りが、なみなみと含まれているのだろう
瞳一杯に溜まっているであろう怒りの涙、それを止め処なく零す場所を探すが如く
百鬼夜行に近しき緑色の侵略は、黒の大陸のそれよりも暗い】
(……このままだと、どっちの文明にも、皆にも被害がでちゃうはず……
だから、なるべく沢山の相手さんを止めないといけないのです……
大丈夫――――私の力は、護る力の筈なのです)
【そしてその中のインセクトの上、一人水面へと――――そして、その先にある市街へと視線を向ける者が一つ
なにやら他の者とは違った思いをその瞳の奥に孕みながら、ぎゅぅ、と心を搾るが如く、視線を揺らめかしている
彼等から溢れる怒りが、耳へと流れ込む旋律に乗せた感情が、痛いぐらいに溢れてきて
思わず〝彼女〟は瞼を閉じて、耳を塞ぎたくなりそうになる、くらいに――――】
【モミジ色の長髪に耳のある位置に垂れた山羊の耳、その直ぐ上に羊の巻き角がそれぞれ一対
肩を露出した翠色のロングドレスの上に白いフリルの無いエプロンドレス
更に木樹色のショールを纏い同色の大きな帯をつけた翡翠色の瞳の巨乳で小柄な少女
右の手は服の裾に隠れた手首から包帯が巻いており、華奢な指の輪郭しか窺えない】
【彼女は一人、インセクトの上に乗りながら、蟲達の進軍に馳せているのだろう】
【――――視線を交錯した限りでは、場違いな――――衛生兵的な存在と判断されるだろうか
けれども、翡翠色の瞳は、少なくとも、蟲達と同じくらいに、強い意志を秘めている
それはきっと、硝子細工のような輝き、今にも砕けそうなぐらい、淡く脆い灯り
だけど確かに、月光を孕んで煌いて、進み行く蟲と共に在る】
508 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/19(金) 21:05:14.27 ID:4EwClcyu0
>>504
(――クク、神を気取る虫ケラか。まぁ良い、同盟の強化にも繋がる…何も問題は無い。)
【黒衣の魔は嗤う。緑の大陸の、超大なる支配種たるテラノバグ――】
【希少性、利用価値、戦闘力…何れの要素も申し分無い。】
【その超存在に死を与え、其の総てを略奪する為に――簡潔に言えば、唯己の為だけに戦闘を開始したのだった】
≪――切断せよ。絶殺せよ。鏖殺せよ。一匹たりとも生きて帰すな――≫
【白銀の使い魔を解き放ち、蟲への殺意を込めた呪言により其れへの強化を行ってゆく】
【アブ型のインセクト達の翅を奪うため、高速回転する丸鋸状の銀色の刃が稲妻の様な軌道を描くだろう】
【片翼を奪えば次の個体へ。撃ち堕とす為に刃は空中を駆ける。】
【強大な黒の魔力を纏う黒衣が、蟲たちの視界に入るだろうか】
【如何なる理由による物か、フードの中の貌は見えず――彼の者の双眸だけが、徒に鋭利な光を放っていた】
509 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/19(金) 21:08:21.59 ID:flU/mZPq0
>>503-504
【緑の大陸】
【全身を丈の高い流線型の葉で構築された狼型のプランツ・ビースト。】
【その疾駆に合わせて体の上で流れる緑の波は、爽快にして勇壮。】
【通常のものより一回り大きな蒲公英と、その端の勿忘草が冠のように頭を飾る。】
忘れるな。赤の所業を。この緑の大陸に、同胞が肥料として眠る現実をッ!
【緑の狼は、一度姿勢を下げて力を溜めた。全身を地に伏せて、蠅取草の牙をのみ上に向ける。】
【次の瞬間には、狼は大空高く飛び上がった。尾を構成する立派なアマリリスを月に向かって振るっている。】
【花言葉は、誇り・内気・虚栄心。】
私より多くの足で地を掴む友よ。私より近くの空で陽光を浴びる友よ。
【一体のテラノバグの上に飛び乗った。】
進軍、あるのみ!!!
【吼える喉笛は千切れそうなほどに細い葉。】
【燃える心根は崩れ出しそうなほどに脆い。】
奴らを奴らの大地に埋めて、赤土の冷たさを死後まで忘れられない様にしてくれるわ!
【元来が温厚なはずのプランツビーストが、見違えるほどに猛っていた。】
【皮肉ながら、その物言いはむしろ赤の住人のそれに近いかもしれない。】
/初使用、初参戦。 よろしくお願いします。
510 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[!美鳥_res saga]:2011/08/19(金) 21:09:56.44 ID:cXxx18Fro
>>505
【どン──!】
【幾つもの砲弾がテラノバグやインセクトの群れへと注がれていき】
【幾つもの砲弾が、オークたちの狙いから逸れて海面に水飛沫を描いていくも】
【その全てが外れたわけでもなく、一発がインセクトの一匹に命中した】
【「ギぃ──」】
【短い断末魔の鳴き声と共に、砲弾よりも幾回りも多きな3mの巨体が海へ落下していき】
【最後の足掻きの心算なのだろうか。砲弾を喰らったインセクトは砲撃により傷付いた翅を羽ばたかせ】
【殺せ、コロセと最早呪詛のようにただ一つの言葉を繰り返しガレー船へと突撃していく】
【しかしその直線的な攻撃が仇となったのか】
【瀕死のインセクトは再び放たれたガレー船への攻撃により顎を砕かれ、完全にその生命活動を停止する】
【──どぼォん!という轟音と共に、一匹のインセクトが海中に没した】
【高く高く上がる水柱と、広がる大波】
【ガレー船との距離が近ければ、その波や水柱は船の進行にも影響を与えることだろう】
【インセクトたちはガレー船を敵とみなしたのか】
【かちかちかちと警戒音を鳴らして目を爛々とぎらつかせ。残す5匹のうち3匹がガレーへと向かっていく】
【他の2匹のインセクトと、巨大なテラノバグはガレーだけを相手にするわけには行かぬと思ったのか】
【轟々と風を唸らせて、砲弾の雨を潜り抜けて赤の大陸へ進軍を続けた】
【ガレーへ向かった3匹のインセクトたちは、ガレーの帆をへし折ろうと高度を下げていく】
【高度を下げるという事は、オークやゴブリンたちの得意とする接近戦・力押しの戦闘に持ちこみやすいという事】
【戦闘はオークの彼らにとって、対空よりも些か戦い易い方に傾いただろうか】
>>506
【勇敢にも蟲に接近する彼らであったが──接近の際は注意しなくてはならない】
【3mもある2匹のインセクトに、20mもあろうかというテラノバグ】
【彼らの顎は強靭かつ巨大──通常の人間サイズのものであれば一呑みにもできるほど】
【今の蟲たちは理性を失い、攻撃性が普段よりも格段に増している】
【故に、敵対する種族の者を喰い殺そうとするのに一切の躊躇いがない】
【「ぎ、ぎ、ぎ──ぎぃあアァぁああ亜ァ亞ぁあ!」】
【がぱりと、テラノバグの顎が縦に開かれ。その中から何本もの鋭い歯が姿を覗かせた】
【このまま真っ直ぐに突っ込んでくるのであれば、テラノバグはその動きに合わせてアカリを飲み込もうとするだろう】
【ただし怒りに身を任せているせいか、テラノバグの動きは比較的単調】
【その攻撃軌道を読む事が出来れば、バグの突撃を避けることも可能だ】
>>507
>>508
【まずは1匹──ガレー船の攻撃で、インセクトが堕ちた】
【残る3匹はガレー船へと突撃し、2匹はテラノバグと共に赤の大陸へと向かう】
【獣人たる彼女は、赤の大陸へと向かう2匹のうちのどちらかに乗っているはずだ】
【彼女の目に見えるのは、ジェットで向かってくる機神の姿だろうか】
【そして次いで現れた、黒衣の魔が使役する白銀の使い魔──】
【白銀の使い魔に羽根を落とされ、獣人の彼女が騎乗する隣で飛んでいたインセクトが1匹、海中へ堕ちようとしていた】
【獣人の少女はその光景を見て、何を思うか──】
【更には黒衣の輩は、赤の大陸へ進撃してくる唯一のインセクトの背に一人の獣人がいる事に気付くだろうか】
【ガレー船へインセクト3匹が進撃】
【機神アカリへテラノバグが攻撃】
【赤の大陸へ、獣人の少女を乗せたインセクトが進撃】
511 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/19(金) 21:10:57.32 ID:xfXECra70
>>504
【緑の大陸で精神に目覚める事が、二つ足の者共の特権で無いように】
【赤の大陸で感情を得る事は、『生命』の特権では無かった】
≪守備軍団、敵襲だ!!出撃しろぉ!!!≫
≪何をしている、コンディションレッドどもはまだかぁ!!≫
【怒鳴り散らすのに近い、とても大きな声が湾岸に響いた】
【電子的なざらつきを孕んだそれは、冷静さを失ってはおらず】
【その声が、地平線近くから海岸まで近付いていくうちに】
【砂煙を山の如く棚引かせて、異形のシルエットも大きくなっていく】
【それは硬質な藍色に彩られた、刺々しいフォルムの戦車であり】
【全長は5メートル程度の小型、車高はスチームメタル1.5人ほどで】
【注目すべきは――司令塔底部に備え付けられた、球体状の「カメラヘッド」】
【ひとつしか無いレンズと、他を圧倒するような巨体は】
【さながら単眼の巨人――サイクロプスに似た印象を与える様だった】
【随伴する歩兵は無いが、それずら自信の如く見えた】
【“防衛震機”の「タルチオーク」――種族は、アンチャーテッド】
【征服者(コンキスタドール)の資質を宿す彼らに珍しく、沈着な彼は】
【その実、赤の荒野を踏んだ者の生命を海葬に処す事に】
【押し隠しながらも――無類の喜びを、感じている】
【このまま虫達が接近を開始するなら、彼は第一の洗礼を浴びせるだろう】
【沿岸から30メートル程の位置で砲身を持ち上げ】
【きりきりと唸りながら照準を合わせ――、どん、と】
【実体ではなく。炎のマナを成形した火の玉を群れに放とうとする】
【着弾すれば勿論それは爆ぜ。出鼻を挫くことにもなろうが】
【誰かが回避に成功してしまえば、遙か後方で着水し】
【虚しい水柱が、ただその存在を轟音と荒波で誇示するのみに留まるはずだ】
512 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2011/08/19(金) 21:13:27.15 ID:zNcpLKVTo
>>503
「へえ」
【海上に浮かぶ一隻の船の上】
【一人の男が筒状のアンティークな望遠鏡で空のそれらを眺めていた】
「ありゃ緑の軍勢だな……行き先はどこだ?」
【面白いものを見つけたと言わんばかりの口調でつぶやきながら携帯電話に似た機器をたぐり寄せる】
【カチカチとボタンを操作するとホログラム地図と羅針盤を併せたような図面が浮かび上がった】
【どれも青の大陸の技術の産物だ】
「なるほど、赤の大陸か!」
【そのまま地図上で赤の大陸の地形を舐め回すように、食い入るように見る】
【そういえば、赤の大陸には豊富な地下資源があると聞く】
「宝が埋まってる可能性もあるってワケだ、放っておくワケにゃいかねーなァ。
野郎共!進路を赤の大陸へ―――あのデカブツの後ろをついて回れ!」
【海賊旗を携えた船舶は方向転換し、徐々にスピードを上げながら緑の軍勢を追いかける】
【その船首には海賊の格好をしたメルクリー・シェイパーが立っている】
「怒れる蟲共よ、ちょいと一緒させてもらうぜェ!」
513 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[!美鳥_res saga]:2011/08/19(金) 21:24:38.67 ID:cXxx18Fro
>>509
【プランツ・ビーストが騎乗したテラノバグ。その背からは、
>>506
が突っ込んでくるのが見えるだろうか】
【テラノバグは
>>506
を喰おうと大顎を開けるも、恐らくはその背後に居るバズガメラの存在に気付いていない】
【プロペラを出して飛翔するバズガメラ──その存在を警戒するかどうかは彼次第】
【更には
>>511
の砲撃が彼ら蟲たちを襲いくる】
【遠距離攻撃方法を持っていれば、もしかしたらバズガメラを狙うよりは】
【湾岸部に居るアンチャーテッドを狙ったほうが、進軍が容易になってくるはずだ】
>>512
【海賊船が海上を見渡すならば──其処にはガレー船がひとつ在る事に気付けるはずだ】
【ガレーの帆には今にもインセクトと呼ばれる3mほどの蟲が3匹迫ろうとしており】
【そのガレー船が、蟲たちを撃ち落とそうと尽力しているのも見て取れるだろう】
【蟲たちは慣れぬ海上戦に苦戦している様子であり──】
【或いは、海賊のメルクリー・シェイパーの方がガレー船との戦いを優位に進める事が出来るかもしれない】
/っと、ここまで参加者が多くなるとは全くの予想外でした
/主催だけでは応対が無理そうなので、とりあえず簡潔な対戦表を
/海賊船(メルクリー・シェイパー) vs ガレー船(オーク)
/機神&アンチャーテッド vs テラノバグ(主催)&プランツ・ビースト)
/黒衣の魔&使い魔 vs 獣人の少女&インセクト
/ただし主催の手が廻らないので、獣人の少女の方はそちらでインセクトを自由に使っていただければと
514 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/19(金) 21:25:08.93 ID:4EwClcyu0
>>510
、
>>507
(やはり翅は脆いな。さて――)
【〝もう一匹〟及び、獣人の少女を補足。インセクトは従僕に任せ、自身は彼女への攻撃を狙う】
【先に放った白銀とは別の、漆黒の使い魔を待機状態に設定する】
【同時に黒い魔力弾を虚空に形成し、彼女目掛けて放つだろう。術式は〝衝撃〟――】
【蟲から叩き落とす事を目的とする、魔力体による攻撃である。物理的干渉は半ば無視されるだろう】
【その攻撃に実体は無く、直撃しなければ彼女への影響は無い。当たった物に衝撃を与えるだろう】
【蟲の右翅を狙い、白銀の使い魔は徐々に狭まる螺旋軌道で、蟲に纏わりつくように動こうとする】
【其の回転は維持されており、高い切断力が見てとれるだろう】
515 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[!美鳥_res saga]:2011/08/19(金) 21:25:54.25 ID:cXxx18Fro
/追記
/海賊船 vs ガレー船についてですが
/そちらの対戦が始まり次第、ガレーについているインセクトたちはどかす心算です
/混乱してしまったのであれば、申し訳ないです
516 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[saga]:2011/08/19(金) 21:30:50.40 ID:+JsGle67o
>>510
おわっ!!っとっとと……
よっしゃぁ!!!まず一匹ィッ!!!!!!
【波が船にぶつかり、大きく揺れる】
この野郎!!俺様を無視するたぁいい度胸だ!!
これでも……くらいやがれ!!
【船の側面、今でいう手すりに当たる部分を破壊、採取、投擲】
【自分を無視して、ガレーの帆へ向かう蟲達に向けて、無残な姿になった木材が跳びかかる】
[随分と雑魚を引き寄せたな、第二射急げよ!]
【砲撃は一時的に止み、二撃目に向けて弾込めと砲身の整備を急ぐ】
【ガレー船の強みは、風が無くても動く事】
【人力で動くこの船は、帆が無くても困るだけだ】
【だから、インセクトが避けたらその先にある帆に木材が有り得ない速度で叩きつけられるのも】
【想定の内、なのだろう】
オラァ!!食らえ!!死ねぇ!!
【オークにそんな事を考えられる脳味噌がついていれば、そう断言出来ただろう】
>>512
[よし、ではこのまま奴等を追い……ん?]
【砲座にて観測手の役目を勤めていたこの盗賊のブレインらしき男が
>>512
の船の存在に気付く】
[新手か!こんなおんぼろで敵う相手じゃないな]
「本業相手に敵うわけないでやんすよー!!」
『とっとと逃げるべきだなこりゃ』
【船上で戦うオークとは逆に、内部で船を漕いだりしている奴等は計算高かったり弱虫であったりする様だ】
【海賊船の砲の射界に入らないために、海賊船の正面に向けた進路に変える】
517 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/19(金) 21:31:01.85 ID:4EwClcyu0
>>507
/〝黒衣の魔〟は空中で、やや斜め後ろに距離を取りながら滑空・並走している感じです。
518 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/19(金) 21:31:26.95 ID:FisRwagDO
>>510
《姉貴ぃー!!危ないでアリマス!喰われるでアリマス!!》
【バズガメラは撮影に集中するために止まるが、アカリはまだまだ止まらない!】
【でかい口がなんだ!それがどうした!そう言わんばかりに、怯む事無く飛んでいく!】
バズガメラ!あんたは撮影に集中してなさい!今回は実況はいいわ!!
そんなでかい口開けて、弱点さらけ出してるのと同じよ!
【テラノバグの正面にしっかりと接近して、一旦その場に停止!バキャッと左膝部分が開いて、そこから漂う火薬臭!】
【ボシュッ!と音を立てて、一つの手榴弾が開いた部分から飛び出した!】
こいつでも喰らってなさい!!
シューティング☆ビッグバン!!
【説明しよう!シューティング☆ビッグバンとは!!】
【膝から出した焼夷手榴弾を蹴り飛ばし、投げるよりも素早く遠くに打ち出す技である!】
【ちなみにアカリが狙った場所はずばりテラノバグの口!大きく開いた口にサッカーのシュートが如く手榴弾を蹴り飛ばした!】
【ついでに、技には絶対の自信があるアカリだが!攻撃が不発した時は怖い!】
【手榴弾を蹴り飛ばしてから急上昇して、しっかりと次に備えるぞ!】
519 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/19(金) 21:37:24.32 ID:mQZCNoQ8o
>>510
>>514
>>517
【揺らめく白銀の稲光、わぁ、と軽く声が漏れて、思わず彼女は瞼を閉じた
寸刻の間の後、彼女の眼前に広がるのは、空を奔る銀色の刃、月光を鋭く切り裂いて反芻するそれは
さながら、夜の断頭台で煌く無骨な刃にも似て、それでいてどこか、白鳥のような優美さを兼ね備えていて】
【――――ともすれば、見蕩れてしまいそうなくらい、それは美しく、また同時に妖しく光っていて
彼女を現実に戻すのは反射光、黒衣の者に撃墜されたインセクトの堕ち行く鱗で反射する月光の残光
視界に届く、瞳に映る、その光景に、彼女の心は一つの方向に思い切りアクセルを踏み込んだ】
あ、危ないですよ……っ!!……絶対に、助けるんですから――――……
――――〝World Symphony〟
【零れ落ちる彼女の左手、吹き荒れる夜風に吹かれて、跳んで行きそうなショールを、右の手で押さえつけながら
思わずぱたっ、と両膝をついてインセクトの背中に座り込みつつ、弱気な色を魅せそうな表情を、整えて
月光が彼女の左手に吸い込まれていくだろう、白湯の如く初心な白い手に艶やかな灯りが注がれて
それはさながら、新雪の銀世界に降る朝焼けのように、夜にくっきりと浮かび上がる、生の色】
【刹那、彼女の左の手から伸びる、幾重もの植物の蔓
――――それぞれは決して太いとは言えないが、絡み合いかなりの強度になっているだろうか
蔓は堕ち行くインセクトに絡みつくことに成功すれば、収縮、彼女の座るインセクトへと引き寄せていくだろう、か
そして同時に、黒衣の貴方の存在へと、彼女は気づく】
あっ……あの――――!!って……言葉よりも先に攻撃が来ました、です……!!
うぅ……負担がかかるかもしれませんが、インセクトさん、耐えてください、ねっ!!
【左の手の蔓の手元のもう一方の端が、彼女の足元のインセクトに絡みつくだろう
丁度足元のインセクトに絡みついた蔓が、堕ち行くインセクトと足元のそれを繋ぐようなカタチで
成功すれば、取りあえず二匹のインセクトは、そのままの状態で空中に在るだろう】
【そして彼女は、左手を胸元へと入れるとすぐさま外に出し、再び淡い光が、その手へと注がれて
ぱんっ、と彼女は左手をインセクトの背中につけて、そして現れる数本の太い〝木々〟
横一列に並んだ木々は、貴方の攻撃を防ごうとしつつ、青々しい葉っぱを大きく天へと仰がせる
翠色の葉は月光を浴びると、木漏れ日を浴びた街路樹のように、明るい色を滲ませると共に、その力強さを強調するだろう】
【魔翌力弾の種類によるが、この木々は通常の木々と同様の、物体的な、ソレ、すり抜けられる可能性もあるだろうか
彼女の視線はそして、使い魔へと行くだろう、翡翠色の瞳は、次から次へと来る猛攻に、後手後手に回っている】
/把握しましたーうちの子はインセクトの上に後ろを向きながら座り込んでる感じでしょうか、あたふたしてます
520 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/19(金) 21:40:16.86 ID:flU/mZPqo
>>513
>>518
【種族としては平和を至上とする存在。遠距離攻撃はおろか、まともな攻撃手段すら持ってはいない。】
【だが彼は竦まない。怯えない。退かない。揺るがない。】
【足元のテラノバグに、力強く語りかける。】
脳裏に刻み込め! 私たちは一つだ! 緑の下に連なる一つの生命体系!
それがァッ 私たちっ――いや
私だ!
【プラント・ビーストの固有スキルは、生命力の供給。】
【溢れ出る緑の魔力線。輝ける神秘の力。】
【生体の強化。】
【自身の騎乗するテラノバグに対して取ったのは、シンプルにして彼ができる唯一のこと。】
【口の中に向かって何かしらの《赤の不純物》が投擲されるのに対して取ったその行為は、立派な援護である。】
【予測の簡単だったはずのテラノバグの動きが、瞬間に加速した。】
【軌道は変わらずとも、速度が変われば結果も変わる。】
轟け! 同胞よ!
【理想は、その手榴弾がテラノバグの牙にぶつかって跳ね返ること。】
【大量の魔力をテラノバグに流し込み、その身体能力を向上させる。】
【その背後からの砲撃には、気づいてすらいない。】
【だが、軌道を予測しての砲撃であれば、同じく加速によって目標を外れることになるだろうか。】
521 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2011/08/19(金) 21:46:15.32 ID:zNcpLKVTo
>>510
,513
「おいおいおい、なってねーぞ蟲共!」
【ガレー船に襲いかかる3匹の巨蟲を見て、思わず叫ぶ】
【折角海戦で上が取れていて、おまけに多対一。この有利な状況で3匹同時に突進とは芸がなさすぎる】
「ま、そこが蟲たる所以ってか?脳筋は嫌いじゃねーけどよ!」
>>516
「さて……人様の海の上で勝手にのさばってる奴らは駆除しねーとなァ!」
【もともとが客船で装備が薄いとは言うが、近未来的技術を搭載した船であることに変わりはない】
「砲台、準備しとけよ!奴らも勝手を知らないわけではないらしいが」
【船内で忙しく動きまわるのは、なぜか黒の大陸の種族であるはずのスケルトン】
「逃げるか、それでもいいぜ……それならこっちは侵略の一手を進めるだけだしなァ!」
【向い合ってさえいれば攻撃は来ないはずだとたかをくくり、余裕の表情を浮かべている】
522 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[!美鳥_res saga]:2011/08/19(金) 21:48:09.23 ID:cXxx18Fro
>>516
(ガレー&海賊船)
【どす、どす、どすと。木材のうちの数割程が、インセクトたちの軟らかそうな腹部へ突き刺さる】
【その痛みに恐れをなしたか。或いは他の要因でもあるのか──】
【木材によってつけられた傷から、赤ではなく緑色の体液をぼとぼとと落としつつ】
【わぁン──という耳障りな羽音を立て、インセクトたちは赤の大陸へ再び進路を変更する】
【進路を変更した羽蟲たちは、その途中に一度迂回し、海賊船の上空を通過するだろう】
【わぁン、わぁン──、唸る羽音は、何かのメッセージを伝えようとしているかのようであり】
【最後にもう一度、ブゥんと鳴らされた音の中に一言だけ紡ぎだされた言葉があった】
【「ありがとう──海の和子たち」】
【それは紛れもない、海賊船のクルーたちに向けられた感謝の感情】
【理由はどうであれ、自分達の進軍に力を貸してくれた海賊達への僅かばかりの礼なのだろう】
【そのままインセクトたちは翅を翻すと、わぁンと唸り声を上げ、赤の大陸の方へと進んでいく】
/これにてインセクトはガレーより撤退します
/ご協力、感謝いたします。
>>519
(黒衣の魔&獣人の少女)
【獣人の少女により、堕ちかけたインセクトは救われた】
【だがそれもかなりぎりぎりでの状況──予断など、許されぬもの】
【蔦の強度と、少女を乗せるインセクトと、少女の意思。これらが、堕ちかけのインセクトを救えるものなのだ】
【そのどれ一つがかけても──ここで、一つの命は失われる】
【これもまた一つの戦争なのだ。弱くとも、強くとも】
【蟲も獣も魔物も──戦いの中に借り出されれば、ただひとつの命でしか、なかった】
/獣人の方は、そんな感じで大丈夫だと思います。混乱させてしまい申し分けない
/では、2匹のインセクトのコントロールは此れ以降、獣人の方にお任せいたします
/ご協力、感謝いたします。
/
>>518
>>520
の方に対する返信はもう少々お待ちくださいませ
523 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[!美鳥_res saga]:2011/08/19(金) 21:48:56.20 ID:cXxx18Fro
/
>>522
一行目の安価に
>>521
が抜けていました。申し訳ないです
524 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/19(金) 21:49:59.80 ID:4EwClcyu0
>>519
(…召喚か?何にせよ、邪魔だ…ッ!!)
【外的要因による〝干渉〟は無視できても、単純な術式に知的行動は望めない】
【妨害が無ければ、樹木を対象に定めた〝衝撃〟の術式は木々を強く揺らすだろう】
【インセクトへの影響力の有無は、彼の――彼女の?――飛行能力次第と言える】
【蔦による救助の可否は、堕ちかけた蟲と、樹を背に生やした蟲、そして彼女の采配に委ねられた】
(―――纏めて堕ちるが良い――)
【無情の追撃が行われる。五体満足のインセクトの左翅を狙い、回転する円刃が左斜め後ろから、直線的に突進するだろう】
【見切れば、回避も難しくは無い。黒衣の魔は、虚空に二つの魔力弾――今度は、〝切断〟の術式だ――を浮かべ、滑空を続ける。】
525 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/19(金) 21:52:45.68 ID:xfXECra70
>>506
【もしもバズガメラに、通信回線を開いたり】
【或いは――二人のどちらかに、遠くの声を聞く手段が有るなら】
≪あー、そちら友軍であるか、小官は防衛震機のタルチオーク≫
≪戦争はヒーローごっこでは無いが、殺しまくれば確かに君は英雄だアカリ殿≫
≪連中に撃墜された不甲斐ない防空部隊の代わりに、ひと暴れしてくれ≫
≪それと――救援要請は、大声かこの回線を使ってくれ≫
≪前者だと自分も大きな音を出すもので少し難しいが≫
≪貴公らが望むなら、蠅の羽音すら拾ってみせよう≫
≪……もちろん、小さな奴のだぞ≫
【――と言った声を、耳朶に送り込むことが出来るだろう】
【些かの憤りを孕んだそれが、途中で示したように】
【既に。波間では、数機の小型アンチャーテッドが力無く漂っていた】
【なお彼らには、もはや救援の必要は無いだろう】
>>513
>>520
【最初の一射以降、暫く蟲編隊への再度の砲撃は無い】
【アカリを誤射しては拙いので、タイミング規模で狙いを定めているのか】
【或いは充填が必要なのか――それは定かでなかったが】
【彼女が爆弾をテラノバグの口に押し込もうとした時】
【タルチオークの脳裏の火器管制装置が、そこで起こった事の顛末を掴んだ】
≪急激な加速……外因性、恐らく本人は理由を把握していない≫
≪バカめ――分不相応な使用は兵器を痛めると言うのに≫
≪アカリ殿、三秒後に目と耳を閉じろ!≫
≪充填よし。照準よし――てえええーーっ!!≫
【こいつは――アンチャーテッドは】
【テラノバグの加速後の進路を、『咄嗟に割り出した』のだ】
【瞬間。號ぉ――――、と大気が弾ける錯覚。また件の火球が放たれる】
【彼がそのままのルートで領空侵犯を続けたのなら】
【山なりに飛んで行った砲弾に、鼻面から突っ込む事になるだろう】
【もちろん。致命的なダメージなど、望むべくも無いのだが】
【宙で溢れる強烈な閃光と轟音は――彼や従う虫たちに、悪影響を与えるかも知れず】
【そして戦車は、「ぎご・がご」と異音を発すると】
【何か――蛆虫が蠢くような、微細な変化を表層に呈するだろう】
【それを視認できるかは、分からないが】
【蟲たちや加速したテラノバグは――もはや、沿岸からそう遠いところには有るまい】
526 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[saga]:2011/08/19(金) 21:57:18.86 ID:+JsGle67o
>>522
>>521
がーっはっはっはっは!!見たか!!これが俺様のパワーよ!!
【去っていくインセクトを見て満足なのか馬鹿笑いをし】
ん?
【海賊船を発見する、そして船の進路が海賊船と真逆なのも理解し】
……ふっざけんな!!俺様が逃げるなんて許さねえぞ!!
【オークは砲座に殴りこみ、一言三言交わした後、「砲弾の箱」を抱えて甲板に戻ってくるのが見えるだろう】
【船はその場で無防備にも回頭を始め、ゆっくりと衝角を海賊船に向け始める】
【オークの気質を理解していれば、「白兵戦」という単語が思いつくかも知れない】
【ガレー船はそのためにうってつけなのだ、風の影響を受けず、一方的に近寄れる】
がーっはっはっはっは!!
海賊だかなんだか知らねえが!!俺様に歯向かった事を地獄で後悔しな!!
【叫ぶ様な声なので海賊船にも聞こえるかもしれない】
【そして見る事だろう「衝角のすぐ近くに立ち」「砲弾を持って」「振りかぶった」オークの姿を】
【人力砲撃という気が触れた様な蛮行】
【オークの筋力だから出来る、愚行】
【肩の筋肉は盛り上がり、背筋は音を立ててその力を発揮】
【唸る筋肉、縮小する筋肉、肥大する筋肉、全身のありとあらゆる筋繊維がフル稼働する】
【投げるのを許せば、放たれた砲弾は直線を描いて海賊船の真正面に飛ぶだろう】
【砲弾は投げる物ではないのは言うまでもない】
527 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/19(金) 22:06:58.69 ID:mQZCNoQ8o
>>524
【大きな声をあげて震える木々、その音に彼女はビクッと身を震わせる
けれども木々は中々の強度を持つようで、いくらかの葉っぱを彼女へと降り注ぎながら攻撃に耐えるだろう
落ち葉を浴びる彼女は、白い柔肌を覆うソレを一つ一つ手で握って、木々の根元へと置く
なるほど、緑のモノだ、自然の一つ一つを、大切にでもしているのだろうか――――】
っ……ふぅ、取りあえずは安心ですね……インセクトさん、あの子は任せましたよ?
私は……あの人と少し、お話しないといけませんので……
あ、あの――――聞こえますか!私は――――ひゃっ……!!危ないです……っ!!
【言葉を遮るようなカタチで襲いかかる円刃、夜を裂くその音は、インセクトの羽音が如く
鋭いカッティングの音が増幅させて響き渡り、その鋭利さを、彼女へと見せ付けるように
翡翠色の瞳に滲む恐怖の色を、貴方は捕らえることが出来るだろうか】
【本来なら、インセクトも俊敏な動きで回避できたのだろうが、背中に彼女を乗せ、尚且つもう一匹を背中に乗せている状況
決して機動力は高いと言えず、回避の道は閉ざされる――――ともすれば、残るは彼女の〝能力〟のみ】
……分かりました、取りあえず……少し落ち着いて下さい!
――――〝World Symphony〟!!
【彼女の表情が少し強くなる、細い眉毛が、鋭さを増して、彼女のパッチリとした瞳を細く染め上げる
再び左の手がインセクトの背中に触れると同時に、彼女の右の手が彼女の口元を覆うだろう
小さい顔は小さなその手で十分覆われるほどで――――そして、その右手に巻かれた包帯が、月光に照らされる】
【もし、貴方が〝緑の大陸〟の植物に詳しければ、そこに出現する〝木〟の種類を知る事ができるだろう
それは〝Dirty Boots〟と呼ばれる種類の木、鈍い黒色をした大きく開いた葉先
――――頭が大きく下半身が細い、といった少々特徴的な形をしている】
【当然ながら、バランスは良いとは言えず、彼女が左手でよいしょ、と小さく押しただけでバランスを崩し、下へと落ちていく
そして計算したのだろうか、直線的な円刃が軌道を変えなければ、その大きな頭が直撃するだろう
運がよければ刃を叩き落とせるだろうか、そして、彼女もまた少し、攻撃を為す】
【〝Dirty Boots〟は葉先に神経毒を含んでおり、空気中に花粉を散布する
個体差が非常にあるが吸い込んだモノの多くを、数十秒ほど、手先の痺れ、といった症状に見合わせるだろう
彼女のように口元を覆うだけで十分に予防はできるものの、種類を知らなければ、遅れを取るかもしれない】
528 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[!美鳥_res saga]:2011/08/19(金) 22:09:53.23 ID:cXxx18Fro
>>518
(アカリ)
>>520
(プラント・ビースト)
>>525
(アンチャーテッド)
【「ソウ、ダ──我ラハ、共ニ在ル」】
【「赤ヲ赦スな……知レ、我ラノ思イヲ!」】
【語りかけてくるプラント・ビーストに対し、理性を失いながらもテラノバグは言葉を返す】
【念話と呼ばれる、殆どのテラノバグが有する特殊能力を用いての返答だった】
【大量の生命力を受け、加速するテラノバグの動きに軌道】
【プラント・ビーストの援護のせいもあってか】
【手榴弾はテラノバグの鋭き顎横の牙へとぶつかり、空中へと弾き飛ばされ】
【その数秒後に、ガレーの砲撃よりかは威力の低い爆発が空中で起きた】
【だが爆発地点からの距離がさほど取れなかったためか】
【爆破により飛び散った破片はテラノバグとプラント・ビーストへと襲いくる】
【ムカデの如き身体を持つこの巨蟲は、その甲殻も矢張り硬い】
【手榴弾の破片程度であれば擦り傷がようやくつく程度の硬度を有していたものの──】
【果たして、プラント・ビーストの方はどうなのかは定かではなかった】
【そして更なる追撃──アンチャーテッドにより砲撃】
【生命力授与により、己の意識以上の力を受け渡されたばかりのテラノバグは】
【未だ、己のパワーコントロールが出来ていない】
【アンチャーテッドの狙いと予測は、的中したのだ】
【だが、アンチャーテッドが予測しきれて居ないことがひとつだけ、あった】
【それは敵がテラノバグのみではないということ──ガレーから離れた、3匹のインセクトたちの存在だ】
【ひゅう、と風を斬って飛んでくるインセクトの1匹。それが、テラノバグの鼻先へと飛び出し】
【結果として──テラノバグに当たるはずだった砲弾の直撃を食らうこととなる】
【それにより、爆ぜた火花に翅を焼かれたインセクトはそのまま海へと堕ちていく】
【自分達の恨みを晴らすため、自分の命を犠牲にしてまで自分らの大将を守る──】
【このことから、分かるだろう。彼らはただの虫ではない。蟲≪インセクト≫なのだ】
【しかし発生した閃光と轟音は防ぎきれなかったらしい】
【テラノバグはまるで目標を失ったかのように、だが目的は忘れぬまま宙を駆る】
【ただ一直線に、赤の大陸へ、赤の大陸へと進むテラノバグ】
【恐らくは機神アカリの存在は、この一瞬だけは思考から抜けてしまっているのだろう】
【アカリが追撃を加えるとすれば、絶好のタイミングであった】
529 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2011/08/19(金) 22:11:52.85 ID:zNcpLKVTo
>>522
「ヘッ、いいってことよ」
【発された言葉を理解すると、言葉少なに応じる】
【そして数瞬の間だけ同じ侵略者達の武運を祈った】
【とはいえ、侵略者同士である限り、いずれ直接ではないにせよ戦うことになることは避けられない】
【だから祈るのは一瞬だけ。そこから先は敵同士だ】
「ま、奴らの影響でボロが出てくれりゃやりやすくなるんだがな」
>>526
「……おいおい、アイツら何やってんだ?」
【手に持った望遠鏡を覗くと、ガレー船の上で丁度砲弾を持ったオークの姿がアップで映し出される】
【それを振りかぶるのを見て、まさかとばかりに血色を変える】
【メルクリー・シェイパーに血色という概念があるかどうかは甚だ疑問であるが】
「ちょっっ………!脳筋どころの騒ぎじゃねーぞ!!」
【まさか届くまい、と祈るように思うがそこはオークの馬鹿力】
【成し遂げてしまいかねないという恐怖心が煽られる】
【すぐさま望遠鏡から手を離すと、深紅のマントからマスケット銃を取り出す】
「こいつで撃ち落としてやる―――!」
【言うが早いかの早撃ち。銃を構えて引き金を引くと、放たれるのは粒子ビーム】
【可能ならば投擲前に、最悪でも着弾前に。砲弾を撃墜させ、手元、あるいは空中で爆破させようと連続で引き金を引く】
【手元を狂わせないように、スケルトンたちは船を動かさない】
【撃ち落とすのには都合がいいが、船を寄せるのには絶好の機会と言えるだろう】
530 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
:2011/08/19(金) 22:21:17.60 ID:+JsGle67o
>>529
【初弾:外れる】
【二弾目:カスるがそのまま】
【三弾目:命中】
【ビームが命中した砲弾は、そのまま爆散して海の中に吸い込まれる】
『わっせ!ほいせ!』
「やんす!やんせ!」
【と、そんな事をしてる間にもガレー船は接近し、衝角が海賊船へ迫る】
【旧式の船とはいえ、衝角がぶつかれば海賊船に打撃は加えられるだろう】
チッ……あの野郎!!
俺様が格の違いって奴を思い知らせてやる!!うおりゃあああああああ!!!!
【そして、接近する間に】
【オークは砲弾が詰まった箱を抱えながら、全力で駆ける】
【衝角から海賊船へ、一足早く飛び移るつもりだ】
【ちなみに衝突したらば、ゴブリンやオーク、ドワーフと言った名無しの盗賊達も乗り込んで暴れ回るだろう】
531 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/19(金) 22:21:42.09 ID:FisRwagDO
>>525
《…ん?なんでアリマスか?通信…?》
《…ふむ、ふむふむ》
【アカリ達から少し離れていた場所で、撮影をしていたバズガメラは通信をしっかりキャッチする!ちなみにどうでもいいが、情報を手に入れる為に、バズガメラは常に通信やらラジオやらがあればキャッチする癖があったのだ!】
【しかし!アカネの通信機は電源オフ!まるで話を聞かない耳には届かない!】
【それを理解しているバズガメラは、今聞いた情報をアカリに伝えようとする!】
《姉貴!姉貴!通信でアリマス!》
…うん?
【先程キャッチした通信内容をまた再生して、それを実況用マイクで拡大!スピーカーから流して遠くのアカリに伝える!】
解ったわ!大声を出せばいいのね!
《その前に通信機の電源を入れて欲しいでアリマス!!》
【バズガメラに言われてから、「その手があったか」と耳に付けた通信機の電源をいれる!これで友軍やバズガメラと通信可能だ!】
よっし!そろそろ――
【攻撃だ!と行こうとした時!それは来た!】
>>528
ちょ――
《おま――》
【物凄い爆音と、空気の振動と、爆発!!】
【味方の砲撃が爆裂して、その様子にアカリとバズガメラも流石にビビる!しかし更なる驚愕はその後だった!】
…あいつ…自分を犠牲に…!?
【自らの身を呈して大将を守ったインセクト!敵ながらあっぱれ…じゃない!】
【その様子にアカリは驚愕する!そして確信する!こいつらはマジだと!】
【これは戦争!ヒーローごっこのような遊びではない!命と命のぶつかり合い!つまるところ殺し合いなのだ!!】
【その、真の戦争の様子を目の当たりにした、アカリは――!】
…よし!頭のあいつが厄介ね!んじゃあいつを狙うわよ!!
【全く変わっていなかった!】
>>520
【アカリが目をつけたのはテラノバグの上の獣人!何と無くあいつが鍵と見た!】
【テラノバグよりも高くに飛んだアカリは、ジェットを逆噴射して高速急降下!一気にテラノバグへと落下する!】
コメット☆インパクトォ!!
【炎に包まれたその右足で、まるで隕石が如く落下!必殺技らしい飛び蹴りを放つ!】
【狙いはテラノバグの上!ダメージを与えながら、獣人と同じフィールドに立とうとする!】
532 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/19(金) 22:21:51.56 ID:qn+R0701o
【白の大陸――――真紅の戦闘機が一機偵察の様に辺りをぐるぐると回っていた】
【大陸の中に入るわけでもなく、離れるわけでも無く、ただ浮翌遊する大陸の周りを旋回】
【真紅のカラーリングの戦闘機の速度は段々と上昇しているような、気がするが】
…………ハッハー、私が偵察などとクソ面白くも無い任務を与えられるとはな。
クソ上司も本当に私を怒らせたい様だ――――……あぁ、せめて縦横無尽に空を駆けさせてくれ。
【あまりにも暇なのか、ブツブツと小声で文句を言いまくる戦闘機。実態は赤のアンチャーテッド】
【緑に極秘に進行する部隊からの注目を逸らす為の陽動として体よく使われているのである】
【無論、本人はそれを知らないし知ったところで何もアクションを起こさないだろう―――ただ上層部に言われたから】
【白の大陸から彼に話しかける者がいれば、彼は呆気無く止まるだろう。無論、タイミング良く大声を出さないと絶対に彼に聞こえないが】
533 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/19(金) 22:26:07.94 ID:qn+R0701o
>>532
/すいません、取り消します
534 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/19(金) 22:28:01.29 ID:4EwClcyu0
>>527
【出現した樹木は狙い通り白銀に衝突、切り刻むような金属音が鳴り響く】
【黒衣の魔は呪いの弾丸を伴い接近――それが仇となり、盛大に毒粉を吸い込んだ】
【自身の魔力の増大を狙い、あえて高めた〝憤怒〟に起因する短絡的行動であった】
【自己の状態を、魔物は確認――神経毒への対処を決断、即座に実行に移す】
≪クク、〝落ち着け〟だと?私は常に冷静だ。―――貴様はどうかな?≫
【まともに機能しない声帯に代わり、思考波によるメッセージが発せられた】
【微弱な〝魅了〟の響きが含まれている。尤も、少女が振り払うのも容易だろうが】
【其処に生じるであろう一瞬の隙を狙い、二重に〝切断〟を毒樹の幹、中腹に叩き付けようとする】
【彼女の精神力次第では、〝魅了〟は何の影響も無い。当然隙も出来はしない】
【漆黒の魔物に生じるであろう隙は、少女による反撃には十分か】
【だが――樹木の〝切断〟に成功したなら、解き放たれた白銀が、彼女の首を狙うだろう】
【現在は樹木の圧力に反発し、少しずつ上昇しつつある、使い魔たる存在が。】
535 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/19(金) 22:34:06.63 ID:flU/mZPqo
>>525
>>528
【柳に雪折れなし、という言葉をご存じだろうか?】
【柳に風。と言い換えてもいいだろう。】
nature smooth
【草木の形状は、自然の猛威を自然に受け流せるようになっている。】
【進化によって獲得してきた、緑の特質。プランツ・ビーストはそれを色濃く受け継いでいる。】
【爆風の結果受けたダメージはゼロではない。しかし大きくもない。】
【頭を飾りたてる蒲公英は空に飛び、尾のアマリリスは萎んだ。それだけだ。】
私の心は、その程度では折れぬぞ!
貴様らの心無い攻撃では、私の葉脈一つとして断ち切れはしない。
【狼は吼える。】
【悲しいまでに吼える。】
勇敢なる同胞よ。波の果てに、願わくば、緑の地に帰らんことを――。
【落ちてゆくインセクトを見つめる目は、プラント・ビーストらしからぬ落ち着きの無いものだった。】
>>531
【インセクトの殉死に心奪われていたプラント・ビースト。】
【その関心は、バズカメラの大声によってアカリの方へと向けられる。】
【内容を判ずるだけの冷静さすら、彼には残っていない。】
【ただ、敵に集中を戻す。それだけの反応を返した。】
情緒の無い飛翔だ。森の鷹竜を見習ってもらいたいものだな。
【飛び蹴りに対しては、逆の手。】
【力を引き戻すことで減速を図る。】
【ようやく慣れてきたところにこれでは、足元のテラノバグもたまったものではないだろう。】
【そんなことにも頭が回らないほど、この獣は理性を欠いている。】
【魔力線は残しておく。このテラノバグのことをより理解するために。より細かい部分の強化を行えるように。】
案ずるな。もう一つの私よ。
そしてッ 備えろォ!
【速度に変化に対応するためにテラノバグの甲殻の隙間に足をかけた。】
536 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/19(金) 22:41:47.07 ID:xfXECra70
>>528
>>531
>>535
≪むふー、……殺ったか!≫
【饐えた臭いを発し、灰色の煙を吐き出す砲口】
【それが指す所はすなわち、タルチオークの視線の向かう先】
【天を赤々と染めるような爆発に、ともすれば酔いしれそうだった】
≪なに……無傷……いや、別の熱源が一つ失せたのだな≫
≪流石ヒエラルキーの歯車ども、自己犠牲精神には素晴らしいものが有る、か≫
≪(しかし、数が少なすぎる、敵のタイミングが良すぎるのだ)≫
≪(明日の侵攻に人員を割き過ぎたのやも知れぬな――)≫
【――が。蓋を開けて見れば、千切れ飛ぶ甲殻は】
【海を染める体液の粒は、どう見ても小さく】
【それすら突き抜けて進む緑の象徴に】
【真面目な彼でさえ――文明を皮肉る、悪態をついてしまう】
≪これより、敵上陸部隊への対策のため戦術を変更する!≫
≪ガードマシン部隊、私だけではあるがアタック!≫
【内部機構を露出させ、ぱっくりと本体から分離した無限軌道は】
【ぐるりと横倒しになり、猛禽のそれに似た爪を持つ足首を開放する】
【それを皮切りに、折り畳んでいた他の部位――腕なども現れて】
【地を噛み砕く様に進みながら、アンチャーテッドは歪な人形を形取りはじめ】
【砲と司令塔は絆を保ったまま、上方にスライドしていく】
【脊髄の繋がった不恰好な頭、とでも形容すべき状態になったそれは】
【それぞれ肩に載った砲台、そして自在に動く球形の頭部となり】
【完成した巨像(ブリガンダイン)は、ルビー色の光をその単眼に湛えた――】
【この間は、僅かに3秒程度】
【地上迎撃と格闘戦に主眼を置いた、3Mにも達する鋼鉄巨人は】
【装甲をそのまま流用した頑健な胸板が些か重いのだろうか】
【少々の前傾姿勢を作りながら、また敵達を観察し始める】
≪(アカリ殿――不用意にテラノバグを揺らしてしまっては、危険か)≫
≪(まずは蚊トンボどもを減らし、布石を打たねば)≫
≪充填よし、照準よし――超力機関砲、発射開始!!≫
【肩に移動した砲台に付随する、主砲と同方向を威嚇する副砲】
【インセクト達。つまり、大量のソフト・ターゲットに対抗すべく】
【いわゆる「右向け、右」の要領で旋廻しながら、弾丸をばら撒くだろう】
【放っている間――反動に耐えるため、彼は無防備で】
【またこれは実弾らしく――動きの都合上、薬莢が半月状に散る】
【見て取れるのは広範囲を攻撃する手法。これには、確かに人形の方が向いているが】
【狙いは些か適当な所があり――威力も、当り所が酷く無ければ】
【この濁世に生きる人外どもであれば、十分生存できる程度のものである】
537 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/19(金) 22:42:09.33 ID:mQZCNoQ8o
>>534
【それはさながら、柔らかな羽根で背筋をそーっとなぞられたが如く
流れ込んでくる貴方の言葉に、思わず彼女はぞくっ、と山羊耳をはためかせる
まるで貴方の指先で手繰られるように、垂れた山羊耳が勃って、夜風に靡くぐらいに】
ふぇ……っ……ぁ……わ、私は落ち着いています、です……
あ、貴方も冷静だったらぁ……ふゎぁ……
【白い素肌に蒸れる、紅潮の色、とろん、と瞳が蕩けそうなくらいに、ぞわぁ、と身体全てが反応する
まるで指の先まで首筋まで温かい乳白色のお湯に漬けられているようなそんな浮翌遊感を含んだ感触
指先の感触が希薄に為る、緩んだ口元から、淡い音色だけが漏れ続けて、彼女を魅了させていく
――――精神力の問題か、はたまた彼女自身の問題か、魅了の力は随分と彼女に隙を作らせる】
【故に、樹木に奔る傷への対処が遅れる、竹を縦に叩き割るような軽い音が響き渡り、毒樹が砕け散るだろう
花粉が飛び散るも、新たな毒となるには量が少なく、地面へとその破片を散らせて行く
何が起きたのか、その判断も、遅れて――――】
【頭が上手に働かない、何が起きているのかを把握しようにも、視線の先に靄がかかったように
ぞくぞくと首筋を撫でる仄かな感触は断続的に彼女を揺らめかして、その指先に甘えてしまいたくなって
彼女の首元を狙う白銀が、月光を孕むと、艶やかに輝くだろう】
【――――――――やがて、響く鈍い音
肉を刻むその音は、酷く無骨で、それでいて、耽美で――――……】
……ぁ――――っ……インセクト……さん……っ……!!
【それは、羽根をもがれた蟲が、土に還る前に一度だけ見せた意地
さながら彼女を庇うように、白銀の刃を背中で彼は受け止めるだろう
しかしながら傷は深い、今にもバラバラに砕け散りそうな、ほどに】
【漏れる蟲の声、旋律にならず、ただただ断続的な雑音に過ぎず
言葉として受け取るには到底不可能な散文的なリリック
それでもその音は、きっと――――……ここまできた、彼等の思いを代弁するように
月光を孕む、彼等の身体は、白銀よりもくっきりと、その輪郭を夜に浮かべるだろう】
538 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2011/08/19(金) 22:42:53.23 ID:zNcpLKVTo
>>530
【衝角が海賊船に命中した瞬間】
【海賊船全体が大きく揺れる】
【だが、沈まない】
【船舶表面に施されたコーティング処理によって、なんとか貫通を免れたのだ】
【しかしこれで船同士は密着した】
「く、やってくれるぜ……野郎共、全員中に!中から鍵をかけて奴らを侵入させるな!」
【もとより戦闘員ではないスケルトン達をブリッジから下がらせる】
【ボス級はすぐそこまで来ている、後退させることはできない】
「だが…水夫共にまで土足で上がらせるわけにゃいかねーんだよォォォォ!」
【叫ぶと同時に、海賊船のマスト、その上部から一束の光線が放たれた】
【光線はガレー船からこちらに乗り移ろうとするポイントのみを狙って発射される】
539 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
:2011/08/19(金) 22:49:00.30 ID:+JsGle67o
>>538
「おわっ!これじゃ近付けないでやんすー」
『俺はまだ死にたくない、お前が行け』
[私は頭脳派だ、お前が行け]
【上部からの制圧射撃によって乗り移ろうとしていたゴブリン達の一団は衝角の辺りで立ち往生する】
【一方の、飛び乗ったオークは、腰にある投げ矢が入った袋と石包丁と砲弾が詰まった箱を持って着地に成功】
よっしゃよっしゃぁあああッッ!!!ボスはどいつだ!!俺様と勝負しろ!!!
【と叫び、一人逃げない男を発見】
お前かぁあああ!!降りてこいやゴラァ!!!
【そう言って、砲弾が詰まった箱を海賊船のマストに向けて叩きつける】
【自爆するなんて事は微塵も考えない】
【マスト上部】
540 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/19(金) 22:58:27.83 ID:4EwClcyu0
>>537
(死に体で同胞を庇う程の知性が、蟲如きに有るとはな…。)
【最早役に立たぬ自分自身(インセクト)を、味方の勝利に役立てた――そう、魔物は判断した。】
【自己への〝憤怒〟を解呪。敵を刻みながら脱出を図る白銀は、未だ視界に落下を示す】
≪理解したか?戦場では貴様も、貴様の同胞も――その想いになど意味は無い≫
≪例外なく唯消えるのみ。奴も、所詮はその程度の存在だ…。何一つ変わりはしない。≫
≪喜ぶが良い自然の民よ、安らぎは今、此処に在る。ただ、美しき永遠を眠れ――。≫
【思考波による再度の精神干渉。〝魅了〟〝催眠〟〝停滞〟――複合呪詛に、黒の使い魔が補助を行っている】
【この行動に黒衣の魔物は集中している。もしも彼女が微睡みから覚醒したならば、千載一遇の好機だが――】
541 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2011/08/19(金) 23:02:11.62 ID:zNcpLKVTo
>>539
「勝負と聞いちゃあ―――」
【ふわりとマストから飛び降りる。海賊帽を片手で抑えながらすとんと身軽に着地し】
【腰にさしたカットラスを抜刀する】
「受けないわけにゃあいかねーな」
「勝負の前には名乗りが必要だ。そうだろ?赤の大陸の賊長よ」
【緩慢な動きで帽子を取ると、メルクリー・シェイパー特有の灰色の顔と黄色の瞳が姿を見せる】
「俺は《騒く大海 サンゴ》。見ての通りの海賊のキャプテンだ」
542 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[!美鳥_res saga]:2011/08/19(金) 23:03:54.08 ID:cXxx18Fro
>>531
(アカリ)
>>535
(プラント・ビースト)
>>536
(アンチャーテッド)
【テラノバグの周囲に居るインセクトは3匹から2匹に減る】
【大きな水飛沫をあげて水底へと沈んでいくインセクトの複眼には──後悔の色など、なかった】
【「緑の地に、悠久たる繁栄を──」】
【このインセクトに遺言を聞いていたのであれば、恐らく彼はそう答えて居ただろう】
【全ては緑の大陸のため。これ以上赤の暴挙を、黒の策略を赦さぬため】
【その為に死ねるのであれば本望だと──そういうこと、なのだろう】
【そして急な減速により、ぎィ、とテラノバグが苦痛の声をあげる】
【加速、減速。己の意識外の速度の増減は、彼の身体にも僅かではあるがダメージを及ぼしていた】
【ぎしぎしと、甲殻同士が擦れ合って甲高い音を奏で】
【赤に対する憎しみ消えぬ、灼熱色の複眼が大陸を睨み付け】
【かちかちかちかち、という喧しいまでの警戒音もまた止まる様子を見せなかった】
【残された魔力線──それはつまり、プラント・ビーストがテラノバグと繋がって居る事を示すのではなく】
【テラノバグもまた、プラント・ビーストと繋がって居る事を示すもの】
【今まで2回の動きの変化──それはあまりに急すぎてテラノバグには対応できなかったが】
【魔力線が繋がっているとテラノバグが認識した今。ある程度の力のやり取りは、理解出来た】
【どこに力がいき渡るか。どこから力が抜かれるか──】
【魔力の線で繋がっている以上、彼にとっては少しばかり集中すればそれらを把握するのは容易な事なのだろう】
【「グ、ギ、ガ、ガ……ギガァアァアァ唖ァ亞ァアアァアァア──!」】
【アンチャーテッドが変形する僅か数瞬──そこで、テラノバグは大きな咆哮をあげた】
【憎悪。嫌悪。殺意に敵意。緑の大陸ではなく、赤や黒の種族が持ち易い感情が、其処には込められていた】
【「憎い。憎い。我らが子らを殺した貴様らが」】
【「恨むぞ。恨むぞ。我らが森を焼いた貴様らを」】
【爆ぜるは閃光でも轟音でも爆風でもなく──感情の波】
【念話という特殊能力により生み出された言葉は上空に満ち溢れ】
【肌をひりひりと染み付かせ焼いた感触を与えるほどに、強く痛い】
【それはプラント・ビーストの行動を鼓舞する事になるだろうか】
【それは機神に再び何らかの感情を覚えさせることになるだろうか】
【それは巨像に何らかの策を打たせることになるだろうか】
【──未だ、結果は分からず】
【ばら撒かれた、大量の弾丸──それらは比較的肉の柔らかなインセクトたちの身体を抉っていく】
【溢れ出る血液は赤ではなく緑。インセクトの血はそのままぼたりと海中へ溶け消えていった】
【しかし致命傷を与えるには至らない。砲弾2発でようやく沈黙するインセクトなのだ】
【銃弾程度で命を奪おうとするのは、少々厳しいものがあった】
【己の身体の上で戦うアカリとプラント・ビーストのことはひとまず構わず】
【テラノバグとインセクトたちはそのまま、アンチャーテッドが変形した巨人の方へ進んでいく】
【この速度では、あと1レス後には巨人の元へ辿り着くだろうか】
【時間を稼ぐにしては、3秒という刹那の時ですら惜しかった】
543 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[saga]:2011/08/19(金) 23:11:44.54 ID:+JsGle67o
>>541
【素直に降りてきた態度に気を良くしたのか、身体を揺らして笑う】
【右手に持つ人の腕ほどある石包丁を大きく振り】
俺様はウルグハだ!!
ウルグハ盗賊団の大ボスよ!!
【制圧射撃がなくなった事でゴブリンの一団が各々の武器を手に押し寄せるが】
オメエらは手ぇ出すなよ!!俺様とサンゴのタイマン勝負だ!!
[『「へい!」』]
【と、周りに並んで観客と化す】
さって……俺様から行くぞぉッ!!!
砕けろ!!!!
裂けろ!!!
消えうせろーッ!!!
【石包丁を振り上げ、荒々しい叫びと共に踏み込み、真上から甲板を抜ける勢いで振り抜ける】
【サンゴの元へと石包丁は唸りを上げて向かう】
【オークの凄まじい膂力に耐えうるだけの武器はこの様な原始的なシンプルさを持っていなければならない】
【逆を言えば、進化しないままで今も通じるだけの力と言うことだ】
【非常に直線的な事が、力のみで生きるオークの性質を表している】
544 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/19(金) 23:12:29.73 ID:mQZCNoQ8o
>>540
【――――きっと彼女は、自身の安直さを呪うのだろう、生半可な気持ちでついてきた自分を
そしてそんな自分の為に命を枯らした蟲の犠牲に、その思いを重ねながら
自身の進むべき道を、静かに選ぼうとする】
【瞼を閉じて、その裏に滲む涙を必死に飲み込んだ、後悔している時間は無い
彼女に絡みつく、幾重もの、貴方の甘美に満ちた指先を振り払いながら
踏み出す一歩は強く、後ろ髪を引く数多の手をすり抜けようとする】
……っ……違います、戦場だからこそ、交わせる思いがあるんです……
止まってなんていられないんです、例え此処に安らぎがあったとしても
――――安らぎの中で眠れるのは、成し遂げたモノだけなのです
だから、おやすみなさい……これぐらいしか、できないけど……
〝World Symphony〟
【彼女がインセクトに触れると、インセクトの傷が癒えていく――――貴方に切り刻まれた羽根も、身体も
元通り――――否、元以上に美しくくっきりとした形を滲ませて、彼女は彼を後方へと添えるだろう
なるほど、彼女の能力は〝成長〟触れた生命を成長させる能力であろう、か】
【死化粧には十分な装飾、彼女の翡翠色の視線が、くっきりと貴方を捕らえるだろう
今現在、彼女はもう一匹のインセクトの上に座っているのみ、木々も無く攻撃のチャンスと言えばチャンスであろうか
攻撃の手立ては見せない、時折表情を曇らせることから、精神干渉が彼女を蝕んでいるのだろう】
【けれども、それにより意識を途切れさせることは無い、言葉だけでは少々の限界があるのだろう
ただ、彼女に関しても耐えるのが精一杯の様子、攻撃をすることはなく、貴方の攻撃に対して後手に回るカタチになろう
いずれにせよ、貴方の優位さは変わらない様子】
545 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/19(金) 23:18:44.82 ID:FisRwagDO
>>535
>>536
あれ?これやばくない?
【蹴りで落下する途中、アカリはそんな予感がした!何故ならテラノバグがいきなりスピードを落としたからだ!】
【つまりそれはアカリが想定していたタイミングと、実際にテラノバグがそこに到達するタイミングがズレる事になる!】
【もし、そうなれば!アカリはテラノバグの体に到達する所か、虚空を抜けて海に一直線だ!】
《姉貴ぃぃぃーーーーー!!!》
【それは撮影しているバズガメラにも予想できた!しかし救出には間に合わないしそもそもあの落下の勢いを止める方法も無い!】
【あわやアカリは、このまま海の底まで落ちてしまうのか!?】
>>542
何言ってるかまぁぁったく解りゃしないわよ!!
あんた達がどう思おうが私は戦うだけよ!何故なら私は――!
【テラノバグの咆哮に負けないくらいの大声!落下しながらでも舌を噛まない!】
【とにかく!簡単に思い通りには行かせない!右足は伸ばしたまま、左足を違う方向に向ける!】
何故なら私は!全大陸をまたに掛ける大スターだから!!
【理由が分からない!全く分からない!そもそも理由にすらなっていない!!そう思うのはどの大陸のどんな種族でもそうだろう!】
【違う方向に向けた左足のジェットを、一瞬だけ最大噴射!願うは上手く曲がる事!】
いっっ…………けぇぇぇーーーーー!!!!!
【悪あがきと言われれば!その通りと答えよう!しかし!ここで足掻かずして何になる!諦めないのがヒーローだ!】
【その思いは伝わった!落下途中で微妙に方向が変わり!減速したテラノバグに蹴りの方向が向く!】
【無理矢理!目茶苦茶!有り得ない!無茶を通してなんとやらだ!!】
546 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2011/08/19(金) 23:25:37.34 ID:zNcpLKVTo
>>543
「面白くなってきやがった…来いよウルグハ!」
【帽子をかぶり直すと、カットラスの切先をウルグハに向け】
【石包丁が振り下ろされた瞬間、メルクリー・シェイパーの特性が発動する】
【武器を持たない側の手が液状化し、瞬時にもとに戻って盾を形成する】
「…………ッ!!」
【それで包丁を受けようとするが―――防御しても更に上から叩き潰されるイメージを感じ取り】
【タン、という軽い音と共にバックステップをし、間一髪で回避した】
【オークの特性を知らなかったわけではない、勿論知識としてはあった】
【だが力だけでまかり通る世界ではないと油断していた】
【この力は対面して初めて分かる】
「……知識ってのもアテにならないもんだなァ」
547 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/19(金) 23:27:18.39 ID:4EwClcyu0
>>544
≪我が腕(かいな)の闇は広く、深淵よりも尚深い。如何なる想いも、如何なる苦痛も包み込もう――≫
≪其れでも尚、この地獄を駆ける事を選ぶのか。世界は、何時か貴様を殺すだろう…何を為す事も許さずに。≫
≪生命こそを重んじるのでは無かったのか。貴様の生命を、其処へと導いた全てを、其の意味すら無く投げ捨てるのか…?≫
【血脈、自然、天分、世界。〝彼女〟を作った全ては、彼女が消えれば真に〝死ぬ〟――】
【その意味を込めて、黒衣の魔は精神干渉を強化し継続する。自身の知と、思考の模倣と加速を以て】
【白銀はインセクトの外骨格に捕獲され、未だ回転を続けてはいるが脱出には至っていない】
【少女の能力による再生が、その妨げとなっている。回転体の表面に、無数の刻印が顕れた――】
548 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/19(金) 23:27:38.42 ID:flU/mZPqo
>>536
>>542
>>545
おお寡黙なる勇士よ。
【ゆらり。ふらり。】
【夜空に散った蒲公英の冠りは、宙で綿毛の群へと変じていた。】
【本来であれば地に落ちて成長し、周りの草木を集めて別個体のプランツ・ビーストを形成するそれだ。】
月夜に踊るが汝らの定め。休むにはまだ早い。
【しかしこの時の綿は、まるで意志を持っているのかのように空に留まり続けた。】
【ゆわり。ふわり。】
受け取れ。羽ばたけ。
【その綿にインセクトが接触すれば、先ほどのテラノバグに対するのと同じように魔力の糸が結び付けられる。】
【純粋な生命の奔流。飛翔の高速化と各種感覚の鋭敏化。耐久性の上昇。総合的な強化が行われる。】
緑はぁぁぁ
――ひとぉつッ!
【細かい指示は出さないし出せない。】
【弾幕を掻い潜るだけの機動性を、少々の着弾では痛まぬ体を、インセクトに与えるのみ。】
【死が打つは、新たなる生命の太鼓。終わりこそ始まり。】
【緑の特色はピラミッド型の連鎖だけではない。巡り巡るリング状の連鎖。】
【緑は――1つ。森で育まれる永遠が彼らの全て。】
だからこそ、森を焼いた宿敵どもをッ
全精力を挙げて最後の一匹まで打ち滅ぼす!
それが私の 私たちの 森のっ そして 緑のォ
禊だァッっ!!!
【死の報いに死を求める考えは、どうしようもなく緑らしくない。】
弾き返せっ!
【テラノバグに流される魔力は、防御に特化したもの。】
【各器官の働きを強め、甲殻をより堅強に変える。】
【補助が彼の本職であり、森における彼の役割だった。】
549 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/19(金) 23:35:30.24 ID:xfXECra70
>>542
>>545
>>548
【既に分かっている事だが / タルチオークにも、感情は存在する】
【――だが、良心の呵責という概念は?】
≪バカめ、バカめ――どうやら、体の成長に養分を使いすぎたらしいな≫
≪まず、君達の森を焼いたのは『私』ではない≫
≪それで報復というものを気取られては、どうも心外だな≫
≪良いかい、考えなしに暴れるのは赤の種族の特権なんだ≫
≪君達は赤の種族と同じ――投降したら、いいポストをやれるかも知れんぞ?≫
【おそらくは、極めて希薄なのだろう】
【顔面に表情が一切存在しないため、心を覗く事は難しいが】
【この分では――肉体同様、歪な物であるはずで】
【彼らの感情の暴走を誘うように、軽口を呉れてやる】
【連結しているプラントビースト、周囲で同調するインセクト】
【ともすれば――彼らが、その影響を受ける可能性も有り】
【とは言え、何時までも口――正確には、スピーカを開いている余裕は無い】
【彼は――ギリギリの所まで、テラノバグを引き付けようとするだろう】
【その間、機関砲は弾切れを迎えるまで掃射し続けるが】
【気勢に反してそれは、只インセクト達を寄せ付けない為のもの】
【これを意に介さないテラノバグだけは、確実に特攻してくる】
【ただ兜を撫でる程度には当てて、不快感と注目を誘うことを試み】
【そして、テラノバグが眼前に迫ったなら】
【「ぎご・がご」――と。フレームが離合集散する、独特の響きが、また】
≪「タルチオークの股潜り」――後世に伝わりそうなものだな……、……。≫
【そう、先ほどとは逆回しに、戦車の姿へと回帰し】
【アンチャーテッドは急激に加速・前進しながら、砲口を大きく擡げる】
【向かう先は、テラノバグの進路上――!】
≪委細よし、覚悟よし。≫
≪アカリ殿に代わって、貴公の減らず口を塞いでやる……てぇぇ――いッッ!!≫
【そして――黒煙とマズルフラッシュが、戦車の頭上を覆った】
【放たれた主砲は、先のアカリの狙ったことと同じように】
【すれ違い様に。交差のタイミングで、巨蟲の喉奥目掛けて放たれるだろう】
【例え外郭に通用せずとも――インセクトを一撃で沈めた一撃】
【まともに受けてしまえば、無傷は考えにくい】
【だがこの攻撃は、極めて危険だ】
【弾幕を突破したインセクトが居れば、横から襲われ】
【タイミングを誤れば、テラノバグと恐怖の接吻を行う事になり】
【背後にそのまま回っても――刃の閃きを宿した尾は、安全とは言えず】
【それらを防ぐため――相手の感情を逆撫でして、動きを乱す気だが】
【完全に成功しても、些か無理のある行動は】
【彼の内部メカに、確かなダメージを蓄積するだろう】
550 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
:2011/08/19(金) 23:38:20.06 ID:+JsGle67o
>>546
【紙一重で避けられた一撃は甲板に突き刺さる】
【パラパラと破片を零しながらも石包丁を引き抜く】
おうおうおう!!海賊なら漢らしく受けやがれ!!
俺様の一撃をなぁ!!
【腕を振り回し、攻撃の準備】
「ああっ!!避けられたでやんす!」
[流石に頭領だけはある、うちのにもせめてあれくらいのおむつがあれば……]
【と、感嘆を漏らすギャラリー】
【次いで二撃目、距離を取ったサンゴに走り】
ウラァ!!二発目行くぞぉい!!!!
【今度は真正面から突き上げる様に繰り出される石包丁】
【先端も刃の部分も鋭いとはいえないそれは、鈍器と呼ぶに相応しい】
【狙いは身体のど真ん中、人間族で言う鳩尾の辺りである】
551 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/19(金) 23:44:07.43 ID:mQZCNoQ8o
>>547
【貴方の言葉の一つ一つは重く、今にも彼女の心は砕けてしまいそうで
それだけに、種族が、立場が違っていたなら、もっと別の形でその言葉を辿ることができた、と思うと
――――……また同時に、微かな苦しさが、喉元にまでこみ上げてくる】
……確かに、私に出来ることなんて何も無いかもしれません、茨の道を進んだとしても
その先には今よりもっと、苦しい世界が待っているかもしれないです
でも、このまま立っているだけじゃ、きっと……見えない事ばかりなんです
貴方の腕の中で包まれているのも、多分――――すっごく、心地良いことでしょう
けど、包まれているだけじゃ、貴方の顔を見ることもできないんです
怖くても、苦しくても踏み出して、同じ地面に立たなくちゃ、顔を覗くこともできないんですよ
【辿るような言葉は弱々しく、今にも消えてしまいそうなぐらい
それは都会で瞬く薄い薄い、ハリボテのような星空、少し明かりを強くすれば
現実という言葉を強く照らせば、見えなくなってしまう理想のようで――――
だけど、それは必ずそこに在って、目を凝らせば見える、光】
【貴方を見つめる彼女の表情に、彼女の翡翠色の瞳に淡い灯りがともされる
それは貴方に対する闘志でもあるし、また同時に興味でもあるのだろう
貴方の事が気になる、それはただ単純に敵だから――――というわけでは、なさそうだ】
……それに、もし私が何も為せず朽ち果てたとしても
私の死骸は土へと溶けて、そして色んな生き物さんに私の思考の花弁が届くはずです
生命は連鎖してるんです、だから――――……無為な死なんて、ないんですよ……っ
〝Kula Shaker〟
【彼女の左手が淡く光ると、掌から一片の羽が零れ落ちて
すーっと夜風に弄ばれて、羽は彼女の背中へと結びつくだろう
そして、羽は一瞬、鋭い灯りを滲ませて、やがて彼女の背中に四枚の翼をはやさせるだろう】
【成功したなら、彼女はインセクトから降りて、ぱたぱた、と翼をはためかせながら、貴方へと向き直る
もし貴方が生命探知の能力に発達していれば、その翼から感じる力が、限りなく〝黒〟のそれに似ていると感じるだろうか
〝Kula Shaker〟――――能力、というよりかは、物体名に近いように思えるかもしれない
――――また、彼女は回転体の異変には気づいていない様子】
552 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2011/08/19(金) 23:58:38.96 ID:zNcpLKVTo
>>550
「んなもん受けてただで居られる奴がいんのかよ!」
【あるいはドラゴンすら数撃でノックアウトしかねないのではないかとも思わせる攻撃だ】
【生身で受けたら一溜まりもないだろう】
「つーかさっきから人様の船に―――」
【二発目の突きに対して屈みながら軸をずらし】
【それでも回避しきれず腹部にかすらせ、痛みに身を捩る】
「ッ――傷つけ過ぎなんだよォッ!!」
【左手を地につけ、更に体をひねるようにして右の蹴脚を放つ】
【この瞬間、脚部の組成を鋼のような硬さに変更させることによって】
【無理やりに威力の底上げをはかる】
553 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[!美鳥_res saga]:2011/08/20(土) 00:02:18.78 ID:HaHvlGo8o
>>548
(プラント・ビースト)
【──ふわり。空中で翅を震わせる2匹のインセクト】
【彼らに、プラント・ビーストの放った蒲公英の綿毛がそっと触れた】
【インセクトたちは、感じていた】
【故郷たる緑の地から離れた赤き海の上であるのに関わらず──】
【身体中に、故里の大陸の力が巡り巡っていく気配を、感じていた】
【長距離の飛行により疲労した翅に、力が戻っていく】
【銃弾によって傷付いた身体に、活気が湧いてくる】
【いつも以上に早く動ける感覚が、心を震わせて──】
>>545
(アカリ)
【──しかし】
【どォ──!と。甲殻を固められる寸前の事だった】
【テラノバグの身体に、アカリの意地による攻撃が通る】
【入った位置は丁度節と節の境目。テラノバグの身体の中でも、比較的弱い部分だった】
【ぎィ、とテラノバグが悲鳴を上げ。僅かに身体を反り上げる】
【それでも進撃をやめる心算は一切ないのだろう】
【轟々と風を切って、風を巻いて、テラノバグはただ赤の大陸へ進み続けた】
【そして──アカリの身体の横っ面から、速度強化を施された一匹のインセクトが体当たりをかまそうと突進をしてきた】
【恐らくは大将の危機を察知してアカリの攻撃を逸らそうとしてたのだろうが、タイミングが僅か遅い】
【周囲を見渡しているバズガメラであれば、恐らくインセクトの存在に気付けるだろうか】
【びち、と。アカリの蹴りの入った身体の節目。そこへ確かな切れ目が入る】
【切れ目の位置は身体の真ん中ほどだろうか──】
【テラノバグが加速して進むごとに、既に入った切れ目は風に煽られて傷を広げていく】
【甲殻はより強固に。身体の器官はより堅牢に】
【しかし、既についてしまった傷に関しては、プラント・ビーストの魔力はどうすることもできなかったようだ】
>>549
(アンチャーテッド)
【アンチャーテッドの言葉は、全く持ってテラノバグへ響かなかった】
【言い訳のようにも聞こえたのだろう──己が死を逃れる、言い訳に】
【彼らにとっては、赤も目の前の敵も同じなのだ】
【例えアンチャーテッドが森を焼いた事がなくとも──「赤の種族」というだけで攻撃の対象になる】
【怒りに満ち溢れているものなどに、通常の言葉など響かぬ届かぬ】
【あるのはただ──己が主張と、感情】
【感情が希薄な心の持ち主ならば、そのことを理解するのは少々難しいだろうけれど】
【──そうして、砲撃は行われた】
【砲撃が喉奥めがけて放たれたのであれば、それは戦車がテラノバグの進路上にいるということ】
【進路上にいる敵を食い破ろうとテラノバグは大きく顎を開き。そこに、強烈な一撃が見舞われた】
【戦車の狙いは、恐らく擦れ違いざまの砲撃だったのだろう】
【しかしテラノバグの狙いは、戦車を食い破っての進撃】
【即ち。喉を撃ちぬかれたテラノバグはそのまま、苦悶の声をあげながらも】
【顎をがぱりと開いたまま、慣性の法則により勢いを殺すことなく戦車へ突っ込んでいくことになる】
【仮にこれを避けたとしても、テラノバグの側面には尾よりは小ぶりな剣状の突起】
【避け方が甘ければ、その突起に身体を抉られることになるだろうか】
【或いは苦痛により暴れたテラノバグの尾端の刃が、アンチャーテッドを襲うことになる可能性だってあった】
【更にはプラント・ビーストによって速度と回避能力の上昇させられたインセクト1匹は】
【確かに弾幕を無傷で突破は出来なかったものの、未だ生きている】
【翅にはいくつもの風穴が空いており、腹部からは緑色の体液が溢れていたが】
【それでもまだ、生きて宙を飛んでいた】
【残るもう1匹は、今はアカリに飛びつこうとしている最中であるが──】
【ただの蟲1匹でも通してしまえば、緑の大陸に「勢い」を与えてしまうことになるかもしれなかった】
554 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/20(土) 00:02:22.23 ID:w+32+Gne0
>>551
【闇に、彼女は打ち克った。精神干渉の無為を悟り、黒衣の魔は其れを中止する】
―――そうか。ならば、我が焔が貴様を灼こう。我らは憎み殺す者。戦場とは、そういう物だ……。
【彼女が齎すであろう未来が、己の、己の求める世界と異なる物である事を確信し――】
【緑の民の、呪いの如き敵として。黒の世界の、在るべき未来の創世者として――己の声を以て、宣戦した】
【黒衣の魔物は、真の修羅へと己を変える。自己への精神干渉が、絶大な魔力の増幅を齎す】
【自分と似た魔力が、何故緑の民から感じられるのか――其れには意味を見出さない。】
【唯ひたすらに闘争を求め、唯ひたすらに敵たる彼女の死を実現する――】
【魔物は、己をそう紡ぐ。待機状態で魔力を増幅し続けていた漆黒の使い魔が、黒衣の内から解き放たれる】
【其れは一枚の鎌刃と其の柄を形成し、右肩から飛び出すだろう。魔物の肩に、黒き翼の生えるが如く――】
【白銀は、未だ回転を続けている。内包される黒の魔力が、その力の高まりを彼女に知らせるだろう】
555 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[saga]:2011/08/20(土) 00:09:56.18 ID:AqvDKBUQo
>>552
【オークの力の代償、それは強すぎる勢い】
【その強すぎる勢いは止めるにしても隙が出来る】
―――ッう……やるじゃねえか
【故に、腰に脚が命中】
【オークの顔が顰み、よろける】
【さしもの筋力種族といえども、鋼で殴られれば多少応える】
……痛かったぜぇえええええッッ!!
【その攻撃が仇となり、怒りが加速する】
【手を祈るような形に組み合わせ、石包丁も付いた拳がサンゴに向けて振り下ろされる】
【狙いは頭部】
【オークの力任せな一撃は、自らを傷つけても尚勢い衰えない】
「久々に兄貴楽しそうでやんすね」
『最近の相手は弱すぎるか逃げてしまうかだったからな、当然だろう』
556 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[saga]:2011/08/20(土) 00:15:38.08 ID:r/BgQjT4o
>>554
【魔力が増幅するのを肌で感じ取った、それは思わず、自身の死を予感してしまうほどに
呼吸のリズムが荒くなる、胸がゆっくりと高い音へと手繰られていく、視線を逸らして、逃げ出してしまいたくなる
それほどまでに膨大な〝魔力〟――――その色に、濃さに、彼女は圧倒される】
……っ……私はショコラです、ショコラ=オフィーリア
この声が届くのでしたら……是非とも、貴方のお名前を聞きたいです……
もし、ここで死んだとしても、私を殺した方の名前ぐらいは、知っておきたいです、から……っ……
【心が弱気な方向に流れていく、黒き翼が貴方を修飾していく
月光を吸い込むその色に、夜を切り取ったが如く圧倒的なその艶に、彼女の灯りが掻き消えそうなぐらいに
それでも、唇を噛み締める、仄かな痛みが彼女を急かす
勝率は低い、生存率もまた、似たようなもの――――でも、それでも、生きて、少しは思いを伝えたい】
【虚空に揺らめく翼は、羽ばたくたびに羽の破片を零していく
白き羽は月光を反射し、細雪のような白く細かな結晶を瞬かせながら
彼女は右の手を自然体で垂らし、左の手をそっと胸へと押し当てた】
……い、いきますよ――――……!!
――――〝World Symphony〟!!
【彼女の左手がそっと煌く、胸元から離れて、手を伸ばすように差し出されて
掌に握られていた〝種〟を貴方へ向け放るだろう、虚空に消えていく、黒く小さな種子
そして、彼女が名前を紡ぐと共に、種が光を帯びて、成長を始める】
【種子から伸びるのは太く、そして何より大量の〝根っこ〟彼女の能力は遠隔発動も出来るのだろう
彼女は種子から根っこを伸ばし、貴方へと向け、襲い掛からせる、恐らく狙いはその太い力で絡めとろうとしているのか
ある程度成長は左右できるようで、根は意思を持つかの如く、貴方を抱きしめるようなカタチで襲い掛かる
そして同時に、彼女の方向へと樹の幹と枝先が伸びてきて、彼女は大きく縦に羽ばたいて、樹の上へと上がろうとする】
557 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/20(土) 00:17:14.83 ID:ZgA7XYKp0
解
558 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2011/08/20(土) 00:20:17.69 ID:y+JFZmfyo
>>555
「そりゃ痛くしたんだからな。痛くなけりゃ戦いですらねえぜ」
【くるりと反転し、鋼の足、ついでに先ほどの盾も戻して向き直る】
「学ばねえなァ、お前も!」
【振り下ろす攻撃は威力、威圧は最も大きいが同時に隙が大きすぎる】
【ゆえに回避も容易】
【横っ飛びで攻撃を逃れると、向き直り際にカットラスを横薙ぎに振るう】
【狙いは足、膝の関節。下半身では筋肉の付けづらい位置だと判断した】
559 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/20(土) 00:21:36.81 ID:xD8J79CDO
>>548
>>549
>>553
【ドッッ―――――ゴオオオォォォ…ン!!!!】
【…と、そこまでの音が鳴った訳ではないが、アカリの無理矢理な攻撃は成功した!】
【テラノバグの背中に着地すると、立ち上がってプラント・ビーストにスマイルだ!】
よーやく面と向かって会えたわね!
悪いけど!私の活躍の糧となってもらうわよ!!
【すぐに攻撃すればいい物を、しっかりと宣言してから攻撃に移る!とにかく顔を覚えて貰えばいいのだ!何より知名度だ!】
【早速、攻撃に移ろうと、膝部分を開き――】
《姉貴ぃー!危ないでアリマス!!》
【その時、バズガメラから通信が入った!その内容は危機を伝える物!】
【通信を聞いた瞬間アカリはそれに気付いた!自分に向かって飛んで来るインセクトに!】
…全く、人気者は辛いわね!!
【プラント・ビーストからインセクトに目標を変更!体を向けて…受け止める!】
【…という程、アカリも馬鹿力ではない!】
【身を翻しながらインセクトに捕まり、その場を離脱する事になる!】
【だが!ただでは終わらない!】
【プラント・ビーストが気が付けるならば、その場にある筈の無い物があるのが解る筈だ!それは黒くて硬く、二つある!】
【アカリはインセクトに捕まる瞬間、開いていた膝から手榴弾を二つ転がしていた!】
【既にピンは抜かれている!すぐに除去しなければ、アカリがつけた甲殻のヒビのすぐ上で爆発してしまう!】
…んのっ!!少しは大人しく…してなさい!!
【インセクトに捕まったアカリは、捕まったまま右脚を上げ、インセクトに膝蹴りを放つ!】
【ジェットの推進力を使った膝蹴りだ!その攻撃はインセクトに響くか!?】
560 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/20(土) 00:29:43.85 ID:oPJg4r++0
>>553
>>548
【この程度のことは、既に織り込み済みだ】
【巨像よりも車高の低い戦車は、巨体の突撃をすんでで擦り抜ける】
【大地を掴む履帯は、強烈な風圧を物ともしないが】
【だが。立てた砲身を戻すのが些か遅く】
【それはばきりと中途で断たれて、使い物にならなくなってしまい】
≪く、ふぁああぁぁぁぁぁぁあっ!!≫
【テラノバグの剣状突起。地獄の針山にも似た其れは】
【タルチオークの装甲に惨い傷を二、三ほど刻み、オイルと火花が飛び散る】
【――流石に戦車、真っ二つは有り得ないようだが】
【しかし最大の剣突起には、事前に対策を練っていたらしい】
【尾そのものから離れるように、意図的に横転してみせた戦車は】
【『変形」により即座の受け身を取り――「ぎご・がご」。直立し再び天を仰ぐ】
≪(砲身がやられた、機銃は銃身ごと装填せねばならん、間に合わないな)≫
≪(ここで使う事は不満だが――ああ、あれを使おう≫
【疾走を開始した機械が考えたのは、或る意味簡単なことだった】
【塵埃の尾を引いて。狙いを定めたのは、強化されているとは言えど】
【既に傷の大きくなっている、一匹のインセクト】
【彼に対して、或る程度の接近が成ったのなら】
≪―――“暴力装置”、使用用意!≫
≪インセクトめ、その顔を剥いでやる!!≫
【馬鹿らしいほど単純に、馬鹿らしいほど強い両足で】
【紅き大地を蹴り――大きく跳躍して、襲いかかろうとするだろう】
【だが只の跳躍では無く、人形になると露出する脛のスラスターを用い】
【姿勢制御を交えつつ――正しく、「肉弾」の勢いで彼は挑む】
【成功したならばインセクトの身体を掴み、羽根を全てむしった後に】
【拳で目を穿ち、孔から頭部神経を潰し、そして投げ捨てようとするだろう】
【彼の同胞――テラノバグの背、あわよくば「プラントビーストへと」】
【質量と或る程度の原型を保ったそれは、意外なほどに威力が有るはずだ】
【そして――自然の協調に唾を吐く、大いなる侮辱でもあり】
【その後はスラスターを蒸かしながら、上空5メートルほどで変形し接地面積を増やし】
【幾らか勢いを殺して着地するが――そこは、ほとんど隙であった】
561 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
:2011/08/20(土) 00:30:12.28 ID:AqvDKBUQo
>>558
あん!?この俺様が学ばねえだとぉ!?
【大ぶりな攻撃を回避され、カウンターに斬撃が来襲】
【通常の戦いに身を置く者なら、ここで防御か回避に転じただろう】
【だが、ここにいるのはオーク、彼等の思考回路は異常だ】
もういっぺん言ってみやがれ!!
【彼の行った行動は、追撃】
【カットラスに構わず、下ろした石包丁を跳ね上げる様にしてサンゴに放つ】
【その結果、カットラスは膝を切り裂き、分厚い筋肉の装甲に裂け目を入れる】
【オークの筋肉の付き方は尋常ならざるものがあるが、それでもサンゴの洞察は正しかった】
【比較的筋肉の鎧が少ない部位だったのだ】
562 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/20(土) 00:31:24.47 ID:+tSBBLz1o
>>549
【緑の者は、とにかく仲間意識が強い。】
【個と全体を区別しない独特の思考基盤を持つ。】
考えなし……? 暴れる?
心無い道具がのたまうことは、理解すること叶わずか。当然だな。
【眼前の玩具は、故郷を焼け野原に変えた当人ではない。】
【だから、どうした……?】
【この緑の一個体には、相手の言っていることが分からない。】
【相手は赤のしもべであり、それは仇であることに直結する。】
【個と全体を区別することを、この獣は知らない。】
【想いはテラノバグに同じ。】
【既に激昂しきったプランツ・ビーストに、これ以上揺さぶる余地はない。】
>>553
もっと、深く。さらに、強く。
【テラノバグへと通じる魔力線は長く伸びて全体を網羅する。】
【そこに留まらず、さらに長く。】
この時を待っていた。
【浅海を越えて、沿岸へ。テラノバグの感覚を通じて、その足が大地を踏みしめたことを確認する。】
【怒りに燃える眼の中に、別種の赤が混ざった。】
【魔力線は、地面に接続される。大地そのものを改革する、緑の侵略行為。】
【かかる負担は同胞を鼓舞する時の比では無く。】
【テラノバグの上で腹這いになる姿は、狼としては無様で、賢者としても無様で、侵略者としてすら無様。】
ぐぉぉぉぉ――ぉん
【太陽の熱を覚えたままの細かな砂が、乾ききった頑迷なる岩肌が、変容する。】
【地の胎動。森の生きた土へ。】
既に出来た傷を癒すことはできない。私は生み出す者であり、進める者だから。
――だから、戻すことたる癒しはできぬ。代わりに、新たなる手助けを。
【この変化は、森に適応した生命たるテラノバグにとっては走りやすい土壌を作ることとなる。】
【同時に、この沿岸部での移動を想定してチューンアップされただろう機械には走りづらいコースを敷くことにも、なる。】
>>559
対面すれど意味は無し。
会話とは意志疎通であり、そも仮初めの意志しかない機械と行えるものではない。
【口調こそ穏やかだが、内容と眼は友好性の欠片すら見せず。穏やかさは疲れが作る見た目のみのもの。】
【目の前にあって見ず。耳横にあって聞こえず。復讐にかられた獣には、感覚などあって無きようなもの。】
意味の無いことは好かぬ。黙れ。
【度重なる能力の使用による疲労と怒りによる精神的盲目さ。】
【手榴弾には、気づけない。】
【ただただ魔力を送り続け、テラノバグの全身を強く守り抜くだけである。】
【ひたすら魔力を送り続け、足元を自らのフィールドに変えていくのみである。】
563 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/20(土) 00:33:34.48 ID:w+32+Gne0
>>556
―――我が名はヴェルゼイガズ!!白き世界を灼く焔、黒き世界を紡ぐ者!!!
【最早魂魄の一部にも等しい仮の名を、咆哮のように、謳う様に闇は彼女に告げた】
【殺到する大樹の根に相対し、魔物は連続で刃を虚空に振るう】
【風切り音が無数の〝切断呪文〟を瞬時に完成させ、切り刻まんと迎撃を狙う】
【空中で数多くの黒き三日月状の刃が構成され、根を狙いの中心に、大樹に向かい直進するだろう】
【毒樹に放たれた物とは、量も質も全く違う。真なる破壊が、突き進む――】
【上空へ突き進む彼女に対して、この場での攻撃は少ない。幾つかの刃が進むのみであった】
【狙うのは、四枚の翼。此処でもやはり、魔物は空から彼女を堕とす事を狙っていた】
【白銀の回転は、間もなく極限に達するだろう。刻印に変化が訪れ、新たに術式を編み始めた――】
564 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/20(土) 00:47:13.47 ID:r/BgQjT4o
>>563
【切り刻まれる根っこ、幾重もの樹の破片が下の水面へと落ちていく
彼女の左手は依然淡い光を孕んでいて、樹の成長を続けさせているようで
故にか――――自身へと襲い掛かる刃への判断が遅れた】
しまっ……くっ――――……ぁっ……!!
【翼を切り刻む、黒き刃、紙を裂くような淡い音色が響き渡ると
彼女の身体はコントロールを失い、重力に引かれ、水面へと堕ちていくだろう
加速していく彼女の身体、彼女の表情を、辿ることも出来ずに】
【このままなら、間違いなく追撃が彼女の身を削る
――――ならば、と彼女は決断する、賭けにも近しき覚悟の一手】
(……死にたくないです、だから……お願いします……です……!!)
――――〝World Symphony〟!!
【堕ち行く彼女を覆うように、海中から伸び上がる巨大な〝影〟
月光が導き出すその輪郭――――巨大な宝樹を思わせるその葉の大きさは
紛れも無くそれが〝Dirty Boots〟と呼ばれる毒樹である、ということを示していて】
【彼女の能力は遠隔使用が可能――――恐らく、海中に堕ちたときから成長させていたのだろう
彼女は木々の中へと落ちていく、と同時に、毒樹は周囲へと毒の花粉をばら撒いていく
成長しきった毒樹の花粉は濃く、濃霧のように貴方の視界を奪うだろうか
――――少なくとも、彼女への追撃の手を止めるくらいにはなろう、か】
【もし彼女を見失えば、彼女への追撃はお預けとなる、といった形であろう
いずれにせよ、翼を失った彼女に、反撃の手立てはない
彼女の敗北で、この場は終わるだろう、か】
/ごめんなさい……明日早いのでこの辺りできりますね
/楽しかったです!お疲れ様でしたー
565 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2011/08/20(土) 00:50:53.57 ID:y+JFZmfyo
>>561
「ああ、何度でも言ってやるさ。てめえは何も学んでねえってなァ!」
【やはり攻撃一辺倒。それも大振りな攻撃ばかりでテンポが読みやすい事この上ない】
【体重を後ろに預けるようにして、倒れこむように追撃を回避すると】
【たん、と身軽に地を蹴り、船端の手すりの上に着地してオークを眼下に見据える】
「攻撃も結構だが防御や回避もしないと持たねえぞ!
怒りに身を任せて攻撃するだけじゃ勝てやしねえ!」
【オークに言ったところで意味を持つとは思えない】
【だが、同じ一味のリーダーであるウルグハには言わずには居られなかった】
566 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[!美鳥_res saga]:2011/08/20(土) 00:55:31.16 ID:HaHvlGo8o
>>559
(アカリ)
【彼女の放った膝蹴りはそのまま、インセクトの腹部をどかりと抉る】
【その感触は柔らかで弾力のある──考え様によっては不快なもの】
【だが彼女のその蹴りは、銃弾を受け続けたインセクトにとっては十分過ぎるほど強烈】
【ぎ、ぎィという悲鳴と共にインセクトは徐々に高度を落とし──】
【節足類の如き節のある脚。最後の足掻きと言わんばかりに、インセクトはがしりとその脚でアカリを掴もうとし】
【掴めたのであれば、そのまま更に彼女を離さぬ様に脚の締め付けを強くして】
【そうして──海の中へ、自ら沈み逝こうとするだろう】
【死なばもろとも。そのような考えなのだろう】
>>562
(プラント・ビースト)
>>560
(アンチャーテッド)
【どン──と。アカリの落とした手榴弾が、テラノバグの身体の上で爆ぜた】
【ただでさえ切れ目の入った身体なのだ。そこに爆発が起きて耐えられるはずもなく】
【ばしりと。テラノバグの上半身と下半身が爆発により両断された】
【だがこのテラノバグ──蛇の如き長く細い身体を持つこの蟲は】
【例え上半身と下半身が両断されたところで、ある程度であれば下半身はうねりくねって暴れまわる】
【トカゲの尾っぽと同じようにじたばたと、敵の気を引くために暴れまわるのだ】
【爆風により軽く弾き飛ばされたテラノバグの下半身は】
【傷だらけのインセクトを蹂躙した後のアンチャーテッドの着地した地面の近くへと堕ち】
【そのまま、ぐるりばたりと大地を掻き混ぜてもがき始める】
【勢いを殺したアンチャーテッドへ襲う、テラノバグの下半身】
【下半身にはアンチャーテッドの警戒する巨大な刃が存在しており──その刃が、アンチャーテッドへ襲いかかろうとしていた】
【更にはプラント・ビーストの作り出した森の土が、テラノバグの「最期の足掻き」を助ける事となる】
【喉を壊され、息も絶え絶えのテラノバグであったが──それでも、眼前の「赤」は倒そうというのだろうか】
【がぱりと再度大口を開け。走りやすくなった地面を蠢き、蛇の如くすぅと素早く移動して】
【アンチャーテッドの腹部の辺りを両断しようと、迫っていく】
【接近を赦したのであれば、ある程度の装甲なら簡単に破壊できるほどの強靭な顎により】
【アンチャーテッドの腹部は、意図も簡単に噛み砕かれてしまう事になるだろうか】
【最期の最期。アンチャーテッドの破壊に尽力を注いだテラノバグ】
【そこには、「子」であるインセクトを無残に蹂躙し侮辱したアンチャーテッドへの怒りが、込められているのかもしれず】
【上下に両断されたテラノバグの、その傷口からはどろどろと、緑の体液が流れ出る】
【そしてその体液がプラント・ビーストの作り出した森の土へ触れると】
【そこから──コケやキノコといった、森の基盤となる者達が芽生え始めた】
567 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
:2011/08/20(土) 01:05:21.29 ID:AqvDKBUQo
>>565
てめえ……舐めた口聞きやがって……
【切られた右足が不安定になりつつも立ち続ける】
俺様を誰だと思ってやがる!!
俺様は……オーク一の剛力、ウルグハさ……ま……
【名乗りを挙げようとすると、急に前のめりに倒れる】
【戦いの傷?否、後ろから放たれた睡眠呪文が原因だ】
【唱えたのは先程から[ ]で会話していたゴブリン】
【ゴブリンには珍しく、魔導の心得を理解出来るだけの知識があったようだ】
[水をさしてすまん、だが戦っても勝ちは見えてる]
[こんな脳筋でもうちの頭領だからな、命は大事にしてもらわないと]
【そう言ってそばのゴブリンに命じてウルグハを回収しようとする】
[この場は引き分け、という事で手を打ってもらいたい]
[そちらも、忠義を尽くして戦ってるというわけではあるまい?]
[勿論、戦いたいというならお相手しよう、どちらも滅びるまで]
568 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/20(土) 01:11:27.08 ID:xD8J79CDO
>>560
>>562
>>566
【どっかーん!と膝蹴りをくらわせて、手応え十分!アカリは思わず笑顔がこぼれる!】
【しかしすぐに笑顔は固まる!ガッシリとしたインセクトの抱擁!別に嬉しくない!】
【ギリギリと強くなる抱擁に、そのまま落下していくアカリとインセクト!】
やっば…!
【下は海!こう掴まれていてはもはや関係もなさそうだが、アカリはカナヅチである!】
【つまり!海に落ちる事は死を意味するのだ!】
水没…?この私が…?
有り得ない…そんなこと…!
《姉貴ぃぃぃぃーーーーー!!!》
【海に落ち行くアカリと、バズガメラの叫びが響く!今度こそ終わってしまうのか!?】
…なーんちゃって!!
【しかしまだまだ終わらない!しつこいぞアカリ!奥の手がありすぎだ!】
【バキャッと開いた両膝から、今までよりかなり濃い火薬臭と危険な臭い!これが意味する事は…!】
水没して死ぬくらいならッ!!
【膝から飛び出す手榴弾!ミサイル!ナパーム!とにかく爆発物を打ち出す!】
【つまるところ自爆!何が何でもインセクトを引きはがすつもりだ!】
569 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/20(土) 01:15:37.97 ID:oPJg4r++0
>>566
【躊躇いが無い、使命感が有る、彼は勇敢な兵士として名が通っていた】
【だが――実質二体多の状況。武力と冷静さばかりでは処理しきれず】
【「綿を吹きとばせばよかった」と、ふと後悔が頭を過る】
【そうなったのも、バグの尾が体を無残に薙いだからだ】
【頑強な筈のキャタピラが裂け、装甲に亀裂が生まれ】
【却って予測不能になった生命無き暴走に、彼の回避力も及ばず】
≪―――、ビビ、――、……、!!!!!!≫
【次いで急激なダメージにより、エコーがかった声がノイズに支配された】
【タルチオークの下半身が――丸ごと、ひしゃげて転がっていくのだ】
【見れば彼の首が繋がった方は、8割ほど変形を完了させた上半身だけで跳ね飛ばされ】
【風に舞う綿毛にしては重すぎる挙動だが、それほど軽々と】
【変形により、最悪を避けるダメージコントロールは避けた格好となるも】
【自由落下したタルチオークは何度かポンピングし、その度に呻き】
【オイル溜まりで回路をショートさせながら、醜く藻掻く事と相成り――】
【だがまだ、死んでいない】
【修理にどれだけの費用と時間を食い潰すかは、想像したくないが】
【霞んだカメラの調光音は、ちりちりと彼の存在を示し】
【まるで――生命を冒涜して、ウインクをしているが如き、貌だった】
>>562
【もはや次の攻撃など、考えるべくもないが】
【千切れ飛ぶ龍蟲の背に鎮座するプラントビーストに】
【彼は、囁きを録音して最大ボリュームに変えたような不快な声を飛ばそうとする】
≪フフ……個性を持たぬ生命体に心を否定されては、私も最早笑うしか無い≫
≪我々は力ある者には寛容だ、だが樹獣どもは――≫
≪どうやら、自然の意思とやらに頼らねば己の考えすら持てぬようだ≫
≪貴公は緑文明が内包する天然の全体主義を正しいと思うかね……≫
≪……いや、疑問を抱く思考力が付与されていないのか――ハッハッハ哀れな奴め!!≫
≪つくづく歯車だ、ネジだ、私の身体から零れ落ちるものと何が違う?≫
≪がはっ………、どこが、どれほど、違うと――――≫
【戦場の齎す高揚に加えて、冷静さの奥で激した様子のプランツビースト】
【その姿は、アンチャーテッドからすれば滑稽でもあるのだろう】
【破壊と繁茂、灼炎と湿潤、生命と機械、自由と調和、尊厳と尊厳と】
【異なった信念を持つ二つの文明は相容れず、互いに揺さぶり合えすらしないが】
【それこそが――この『世界』の、正しい在り方なのかも知れなかった】
【心に深刻な風土病を抱えた愚者達の舞踏会は。見ていて、楽しい】
【だが言葉ばかりで、彼にもう反撃のチャンスは残されておらず】
【皮肉にも。その姿は、「虫の息」と言った具合に見えた】
【――仲間を心配してやる事も、意識の外にある様子で】
570 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2011/08/20(土) 01:18:58.79 ID:y+JFZmfyo
>>567
「………。」
【目を細めてウルグハの名乗りを聞くつもりでいたが】
「……ああ…いや、いいんだ」
【戦いで熱くなっていた気持ちが瞬時に覚めていく気がして、手持ち無沙汰に空を見上げる】
【星星の光を少し眺めて、手すりに腰掛けた】
「いや、俺もちょいとそちらのリーダーに意地悪しすぎたな。悪かった」
【帽子をとって謝罪の意を示す】
【そもそもオークにいうべきことじゃない。種族によって得手不得手があるのは当然のことだ】
【それでも口を衝いて出てしまったのは……やはり、自分の責任だと思う】
「……殺してやるなよ。無茶で無謀がすぎるが良いものを持ってる」
【言わなくても分かってるだろうな、と思いながらもついつい口に出してしまう】
571 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/20(土) 01:19:23.38 ID:oPJg4r++0
//
>>569
,余りに意味不明なところだけ修正します
【変形により、最悪を避けるダメージコントロールは避けた格好となるも】
↓
【変形により、最悪の被害を裂けるダメージコントロールだけは成功した格好となるも】
572 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/20(土) 01:20:26.03 ID:w+32+Gne0
>>564
【黒き刃が踊り、空を、樹を、翼を切り裂き傷を生む――】
【凄まじい破壊を生んだ巨大な魔力消費が、黒衣の魔の判断力を鈍らせた】
―――ガ…ッ!?
【急速に聳え立つ毒の大樹。忘却した、破壊した筈の生命の枝が魔物を撃つ】
【同時に毒花粉を大量に吸い、視界すら奪われた。予想外の反撃は、彼女の退避を助けただろう】
【神経毒への抗化――白銀の使い魔に僅かに残留していた其の断片を、魔力の消費で補完した】
【通常の魔力状態に戻った其れを回収、自己の亜生体に充て解毒。準備した術式は犠牲となり、霧散。】
【二体のインセクトに対し、黒き刃を四つ放った。其の闇は、翅を断たんと空を往き――】
【成功の可否に関わらず、黒衣の魔は二体の使い魔を犠牲に転移術式を起動。毒の大樹を連れ帰還する】
【テラノバグへの興味は、既に失せていた。聳え立つ純粋なる生命に、赤の安息より大きな価値を見た為に。】
573 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
:2011/08/20(土) 01:24:32.81 ID:AqvDKBUQo
>>570
ZZZ……んごご……
【いびきをかきながらガレー船の方へ運ばれていく】
[おや、敵方の心配をしてくれるとはな]
[勿論だ、頭はないがな……]
[うちの大将は強い、今度戦う事になったら勝つさ]
「そうでやんすよ!陸の上じゃ最強でやんす!」
『まあ同じ盗賊同士、どっかで会うかもな』
【撤収の準備が進み、船を離す時にそう付け加える】
【ガレー船が離れていった後、海賊船に向けて一発の砲弾を撃ち込む】
【礼砲かはたまた起きたオークの一投か、それはわからない】
/お疲れ様でした
574 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/20(土) 01:26:39.71 ID:+tSBBLz1o
>>566
>>569
【死力を尽くしてのテラノバグの猛進。】
【激しすぎる動きに耐えられず投げ出されたプランツ・ビーストは、自身の作った柔らかな大地に受け止められる。】
【疲労困憊。動かぬ体を無理に動かした。】
【必死で立ち上がった彼の体は、みすぼらしいものになっている。】
【蒲公英の冠は消え、尾のアマリリスは萎れ果て。】
全体主義? 違うな。私たちは全体で一つ。究極の個人主義だ。
全体主義というのは、その言葉に縋らなければ、自分の意義を見出せぬ者どもの造語。
【残る飾りは頭の勿忘草のみ。】
【同胞を死を忘れないため、勿忘草がプランツ・ビーストを突き動かす。】
変化する永遠。春夏秋冬の輪廻転生。貴様には分からないだろうなァ。
【掠れた声は、それでも強く。老木のように、脆くて硬い。草木のように、弱くて強い。】
【プランツ・ビーストの意志は揺るがない。】
>>568
【インセクトと繋がっているが故に分かる。】
【この攻撃を受ければ、もはやインセクトは生き残れはしない。】
【既に傷つき、緑の涙と体液とを垂れ流すインセクトは、自爆に巻き込まれれば耐えられない。】
礎をッ 無駄にはしない!
【森の土。森の命。もはやこの沿岸部の一体には、緑の地が出来上がっていた。】
【森を助けるのなら、この魔力の底が見えた狼にもできる。森は彼を拒まない。】
蠢け槍林ッ
貫け天輪ッ
ウオォぉぉぉーんっ!!!
【崖が隆起する。緑が膨張する。】
【瞬時に生まれる林は、その不自然に自然な成長の勢いそのままにアカリとインセクトを貫かんとする。】
【命中しようが外れようが、その樹木たちは自重を支えきれずに崩壊し、重力とともにアカリごと海に落下していこうとするだろう。】
【煌めく緑は、なけなしの魔力。】
【植物間をつなぎ、プランツ・ビーストを構成する最低限に必要な魔力。】
【槍の如く尖った木の群が、ありえないスピードでアカリに向かって伸びる。】
575 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[!美鳥_res saga]:2011/08/20(土) 01:33:54.92 ID:HaHvlGo8o
>>568
(アカリ)
>>574
(プランツ・ビースト)
【インセクトはその命が耐えるまで、決してアカリを離すことはなかった】
【だが彼女の引き出した爆発物が爆発したのであれば──その命を風に散らし】
【がくりと力が身体から抜けて海へと落ちて行くはずだ】
【インセクトが息絶え、海へ堕ちるまでには僅か数瞬】
【その刹那の間に、力なきインセクトの脚から脱出する事が出来れば】
【もう、アカリを拘束するものは何もない──】
【意思なき蟲の身体なのだ。服が節足に引っ掛かる、などということがなければ脱出は容易だろう】
【しかしそこへ現れるのは、プランツ・ビーストの生み出した森の木々】
【爆発が早いか。樹木の到達が早いか──】
【仮に爆発が早くとも、其の直後に樹木が到達してしまえばアカリの逃げ道は防がれてしまう】
【まさに絶妙なタイミング。刹那の見極めが、アカリの生存には必要不可欠なものとなっていた】
>>569
(アンチャーテッド)
【アンチャーテッドが転がされて尚も、テラノバグの身体はその場でもがいていた】
【だが、既にテラノバグの身体はアンチャーテッドに害を為すほどではないのだろう】
【ぎちぎちぎち、と顎を噛みあわせて奏でる音は、森の繁栄を望むかのようであり】
【それに呼応してだろうか。テラノバグの周囲にある土から、次々と森の木々の芽が生まれ出てくる】
【プランツ・ビーストの魔力の所為もあるだろうが──】
【これはまるで。テラノバグの血を浴びた箇所からも生命が溢れてきているかのような】
【そんな様子すら、あった】
【そして、息も絶え絶えのアンチャーテッド。彼の周囲にも、着実に樹木は芽吹き始めていた】
【このままではこのアンチャーテッドは、機械でありながらも幼い森に飲み込まれることになるだろうか】
【早くこの場から離れなければ、死を、弱ったものを吸収して育つ森はテラノバグもアンチャーテッドをも、取り込むはずだ】
576 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2011/08/20(土) 01:40:15.52 ID:y+JFZmfyo
>>573
「ま、次会う時は味方同士かもしれねえしな」
【こちとら青の大陸出身、自由を何よりの美徳としている】
【戦場をふらふらと行き来することすら厭わない】
「そうか。今回は海の上だったから分が悪かったのかもな」
【リーダーの勝利を信じてやまない部下たちを見て、羨ましく思う】
【慕われていることがあまりに見て取れたからだ。彼の性格なら、それも当然か】
【―――そして今の自分と比較して、少し泣きたくなった】
「おう。今度会うときまで達者でな」
【こちらもスケルトン達に船の修理を任せながら、別れを告げた】
----
「フン……元気そうでなにより、だ」
【しばらくして。】
【背後に砲弾の音を聞いて、口元を緩ませた】
「さて、略奪者は一路赤の大陸でも目指すか……さっきの蟲共はどうなったやら、だ」
577 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/20(土) 01:46:36.84 ID:xD8J79CDO
>>574
>>575
>>569
【やっぱり、まだまだ絶体絶命!自爆で逃げるか、森に貫かれるか!結局死ぬかギリギリで生きるかの二択!】
【ここで死んではスターになれない!何がなんでも死ぬ訳にはいかない!死ななきゃいいのだ!生きてりゃなんとかなる!!】
間に合えええぇぇぇぇーーーーーーーーーー!!!!!!!!
【爆発したのは、森が到達するギリギリの瞬間!かなりの量の爆薬が一気に破裂する!】
【インセクトの体と自分の間で大きな爆発が起きた!衝撃は、アカリの体を吹き飛ばす!】
【吹き飛んだアカリは、狙わずして森の攻撃をもさけた!しかしその無茶もガタが来たようだ!】
…バズガメラ…後は…頼んだわよ…!
《…姉貴!?》
【その通信を最後に、アカリは海の中へと落ちた】
【機械の脚が重く、浮かばない。喧しかった声も音も、止んだ】
《姉貴ぃぃぃぃーーーーーーーー!!!!!》
578 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/20(土) 01:48:27.42 ID:+tSBBLz1o
>>575
>>577
【かつて美しかった長草の毛並は見る影もなく。】
【一本一本、自身を構成する葉が抜け落ちていく様は死そのもの。】
緑は、1つ――
【魔力を失った魔導生命は瓦解していく。】
【自然極まりないことだ。】
【勿忘草が、枯れ落ちる。】
【最後に取った行動は、アンチャーテッドの上にその身を重しとして置くことだった。】
【ただの草の塊となった彼には、もうほとんど重さなど無い。】
【それでも最後まで緑にすべてを捧げるのが彼の信条であり本能だった。】
【テラノバグの周囲で萌え出づる命が、プランツ・ビーストの作り上げた大地が】
【インセクトの守ろうとした見えない何かが】
【森を完成させようとしていた。】
【森に生まれ、森に返る。歪んだ形ながら、緑の本望は果たした。】
【もしも、万が一この緑の地がそのままの形を保てたなら、再び記憶を受け継いで生まれ出ることもできようが……】
579 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/20(土) 01:51:38.73 ID:oPJg4r++0
>>574
≪ソれハ、貴公に意思が存在シない事ヲ……ギギ――肯定した事ダ≫
≪何が違ウか………少なクトも……ギギ、即座……答え、ラレぬのカ……、…。≫
【赤の種族にとって、自由とは全ての生命に与えられた権利】
【それを享受しようとしない緑と白は、排除すべき危険分子に過ぎず】
【互いの議論は――その気になれば、七日七晩の平行線を辿る】
>>575
>>577
>>578
≪(遅れて来る――筈がないな、ジェット部隊はみな墜ちた)≫
≪(二番目に近い拠点の連中が来る頃には、私はスクラップか)≫
≪ギギ――貴様ラの生ヒ茂ルこト、許さナイ……≫
≪分の悪イ賭ケだガ……私の意思デ、燃え落ちロ!!≫
【然し。哀しい哉彼にも、特攻精神に近い物は眠っていたようだ】
【赤の種族としての、防衛戦士としての誇りが、穏やかな死を許さず】
【最後の力を振り絞り――インセクトの血に濡れた右手のハッチを、開く】
【現れた短な銃身は、簡易的な着火装置である】
【この場には大量のオイルが漏れ出し、「薪」は幾らでも有り】
【もし燃え尽きない物が有るとすれば――それは、赤の種族のみ】
【尤も、既に内部メカニックを派手に露出させ、脱力しきった彼は】
【アカリの助けでも無ければ――大破が確定したようなものだが】
≪――――赤ト黒二、呑マレルが良イ……、…ギ、ギ≫
【最後は粛然とした声だけを残して】
【火焔の種は――彼の周囲を苗床として、一気に燃え盛るだろう】
【彼の腕を誰かが都合よく弾き飛ばしたなら、それすら出来ないけども】
【周囲に笑われる死に様を見せる事は、意識を手放す事より恐ろしい】
【焼け付くエンジン、真っ黒な吐息、その苦しみよりも――】
580 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[!美鳥_res saga]:2011/08/20(土) 02:04:11.12 ID:HaHvlGo8o
>>577
(アカリ)
【ぼしゃん、という重々しい音と共に。インセクトの身体もまた海中へ没する】
【テラノバグが引きつれてきた6体のインセクトは、最後の1体も息絶えて全滅した】
【大将たるテラノバグを庇ったもの。砲撃にやられたもの。敵に倒されたもの】
【戦士たるインセクトたちの死に様は様々なれど──抱く心は皆同じ】
【「緑の地に悠久たる繁栄を──」】
【その強固な意志のみが、彼らを此処まで駆り立てたが】
【海中に堕ちたアカリ──もし彼女が生きていたのであれば、もはや彼女の生存を邪魔する者はいないはずだ】
>>578
(プランツ・ビースト)
>>579
(アンチャーテッド)
【アカリは既に海中に没し行方知れず──】
【ならば、この場での助けは望めぬだろうか】
【或いは燃え盛る炎の中、海中からアカリが現れる可能性も僅かにだが残されているけれど】
【轟々と、炎が燃え広がる。命を糧に、緑を糧に】
【地上に栄える森を、ただただ焼いていく】
【地中にある根をも、其の炎が焼けるかどうかは分からなかったが──】
【少なくとも目に見える緑は、アンチャーテッドごと炎に包まれていった】
【────最早、勝敗は決した】
【ウルグハ盗賊団・赤陣営 vs サンゴ海賊団・青陣営/今回のみ赤へ敵対】
【 ────────引き分け】
【ヴェルゼイガズ・黒陣営 vs ショコラ=オフィーリア・緑陣営】
【 ────ショコラ撤退によりヴェルゼイガズ勝利】
【流星機身アカリ&タルチオーク・赤陣営 vs テラノバグ&プランツ・ビースト・緑陣営】
【 ────行方不明者1名。瀕死1名。緑陣営全滅】
【赤の大陸へ僅かながらの上陸は赦したが、それでも街への蹂躙は防げた】
【緑の進撃は失敗し、赤は防衛に成功した】
【この戦いを語り継ぐ者が居れば──彼らはどのような言葉を紡ぐのだろうか】
【それはまだ、定かではなかった】
/わー、遅くなって申し訳ないです
/一連の突発襲撃イベント、これにて〆とさせていただきます!
/多くの参加、ありがとうございました!お疲れ様でしたー!
581 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/20(土) 02:14:53.55 ID:xD8J79CDO
>>578
>>579
>>580
【この戦いを一人、最後まで一切の被害に会わず、記録している者がいた】
【淋しく回る頭のプロペラで浮翌遊する彼の目に、その戦いはどう映ったのか】
【今はまだ、それを考えている暇も無いようだが――】
《姉貴ぃぃー!!オレッチもカナヅチだから助けられないでアリマス!!》
《味方も…!こうなったら救援を呼ぶでアリマス!ていうか最初からこうしてりゃよかったでアリマス!》
【自分の主人を救う為、友軍の…共に戦った仲間が燃え尽きる前に、遅めの救援を呼ぶ】
《もしもしでアリマス!聞こえるでアリマスか!?》
《…あぁん!?飯屋!?んなこたぁどうでもいいでアリマス!座標を送るから救援を寄越せでアリマス!!》
《姉貴と友人が死んじまう前にさっさとこいでアリマス!!!》
【戦いの終結が訪れたその場に、一人のウェポノーツの怒鳴り声が響いていた…】
/お疲れ様でした
582 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/20(土) 02:19:51.73 ID:oPJg4r++0
>>581
【救援自体は、近いうちに訪れるだろう】
【タルチオークが呼んだが、地理的要因と戦術的要因で遅れた者たち】
【この戦いを契機に翌日の侵略作戦が中止と成るのは、些か皮肉ではあったが】
【その後。タルチオークの頭部は、奇跡的に原型を留めた状態で発見されるも】
【メモリーの損傷が激しく、戦車の車体部分はほぼ全壊のため】
【名前と芽生えた強烈な敵意を受け継いだ形で、小型の可変アンチャーテッドに】
【或いは――予算削減で、ウェポノーツにされるのかも知れないが】
【とにかく、完全な復活はできそうにないと言う情報が、彼にも届くか】
【この戦い、甘いものには非ず――】
//お疲れ様でした!
583 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[!美鳥_res saga]:2011/08/20(土) 02:24:53.31 ID:HaHvlGo8o
【 ──────── 】
【 ──── 】
【──】
【──時は、進軍の始まる更に数時間ほど前に、遡る】
【緑の大陸。赤の軍勢に森の一部を燃やされ、守るべき民を殺された直後のテラノバグの元に】
【偶然、だったのだろうか。住処を持たぬ森の民が、そっと近寄ってこう囁いたのだ】
「……あのね、復讐したいなら、すればいいんじゃない、かなっ」
「私は弱くて臆病だからそんなこと出来ないけど──あなたが赤の大陸に行くんなら、協力してあげる」
「赤の連中に、思い知らせてやればいいのっ!私たちは、蹂躙されるだけじゃないって!」
【身長はテラノバグの10分の1にも及ばぬほどに小さな、森の民だった】
【歳もそれほどいっていないのだろう。表情にはまだまだ幼さの残る少女だった】
【大きな鉤爪のついたグローブを手に嵌めた彼女は、片手をそっと頭へ当て】
「そのためには、あなたの協力も必要なの。……身体の中で命が芽吹く苦しみに、耐えてくれる?」
【──ぽふり】
【真っ赤な真っ赤な、キノコ傘。クリーム色の水玉模様が施された、大きな大きなキノコ傘】
【少女がキノコ傘に触れれば、そこから大量のキノコ胞子が溢れ出し】
【その胞子を──テラノバグは躊躇いもなく吸い込んだ】
【──】
【 ──── 】
【 ──────── 】
【そして──現在。緑の大陸沿岸部】
【海の向こう側に赤の大陸があるその海岸に、ひとりの少女が座りこんでいた】
【赤い大きなキノコに、クリーム色の水玉模様を施されているキノコ傘を被った少女は】
【何かを思うかのようにぼんやりと海の向こう側を見つめ。小さく、呟いた】
「……広がれ、広がれ、緑の森」
「あんたらが私達の森を壊すなら、私達にだってやりかたがあるんだから」
【森の民とも呼ばれる種族・ドリアードの少女】
【彼女の瞳には、緑の民たる温厚な色ではなく──】
【憎しみの赤と狡猾たる黒が、深く深く渦を巻いていた】
/これにてイベント、完全終了となります
/改めて。参加者の皆様、お疲れ様でした、ありがとうございましたー!
584 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/20(土) 07:44:44.71 ID:owdvOSB5o
【天に浮かぶ月の輪、数多の輝きを放つ星の林】
【それらは全て裏の世界へ旅立ち、陽光が表の世界へ射し込む】
【緑の大陸、深海の森を覆っていた幻想的な夜は、静かな朝を迎え】
【昨夜の少々壮大な出来事を、彼女は知る由もなく――――】
「相変わらずおっきーね、空は。
……太陽まで飛んでいっても、すぐおっこちちゃいそう」
【漆黒の翼を背に持つ少女は一際目立つ巨木の枝、末端付近に腰を下ろし朝日を眺める】
【いずる日に手を翳し、掴み取るように握りしめ】
【その行為は心に虚無を生み、同時に希望を見出させた】
【「自分も、人々に光を与える太陽のような存在になってやろう」と】
【――――知っていたのだろう、恐らくは】
【然し、その時は乗り気でなかったというか、思案に耽っていたのだ】
【どのような物だったかというと――――鳥頭だから、忘れた】
「……おなかすいたな。
ここらへん、それ程食べるものないしなぁ……」
【ぎゅるるrrr......】
【腹の底から響く情けない音、それは『三本目の足』のペンダントを下げる少女を駆り立てる理由となる】
【ふと眼前に広がる樹林に視線を落すと目に入るは、大樹の麓の緑に潜む紅の果実】
【――――リンゴ――――】
【甘き実が詰まった、ファンタジーの世界では定番ともいえよう魔性の果物】
【普段の彼女、腹の満ちていない頃ではそれ程見向きをする物でも無いだろう】
【だが、だが「空腹」「それしか見えない」「簡単に取れそう」という条件が揃えば――――】
【その小さな身体の原動力となるに違いない】
【少女は枝から身を投げ、それ程長くは無い黒髪を靡かせ数回転したのち羽ばたき容易く着地し】
【勢いに乗せ地を蹴り、木から垂らされた物体目がけ低空飛行を行った】
【辿り着く前に誰かがそれを取ってしまわなければ、少女は手中に収めてしまうだろう】
【そう――――――誰かが取ってしまわなければ】
【こんな朝っぱらから誰かが絡む筈ないのに中の人は何を考えているんだろうね ネー】
585 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sagesaga]:2011/08/20(土) 07:45:22.61 ID:owdvOSB5o
/今後の為にsaga入れておくだけのレス
586 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/20(土) 11:19:24.33 ID:BjBGwyKTo
>>584
//あさっぱらからだから、いないよね、ね?
587 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sagesaga]:2011/08/20(土) 12:18:09.58 ID:owdvOSB5o
/今帰って来たのですけど……まあ、いないですよね
588 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/20(土) 12:21:52.29 ID:BjBGwyKTo
>>587
//まあ、うつらうつらしながらチェキしてたのですねー、じゃあ行きますねーふひひ
589 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/20(土) 12:23:07.10 ID:BjBGwyKTo
>>584
【きゅぅん】
【その直後、少女の真横を掠めるように、閃光が走り抜ける】
【そして、その閃光の着弾点には、りんごの木が有り】
【その木を含む、周囲の木を全て焼き払い、貫きながら閃光は駆け抜けて行った】
【そして、閃光が消えた直後、凄まじい高熱が周囲を満たすだろう】
【それだけのエネルギーが、先ほどの閃光には含まれていたことを、それは示す】
―――ハズしたか‥‥ッ、チビガキがァ!
【雷鳴の如く周囲を揺るがし、業火の如く周囲を恐怖させる、そんな声が響く】
【その姿―――竜。サイズとしては、小さい。大凡5m程であろうか】
【だがしかし、その姿の小ささには見合わぬ、重量感を感じさせる】
【その原因はなにか、体の随所に鎧のように装着される、鋼鉄の装甲だ】
【装甲の奥には、黒光りする鱗が有り、赤の装いは欠片もない】
【だが、猛々しい殺気と荒々しい戦意を周囲に無造作に振りまくその様は、確実にこの竜が赤と示すものだ】
【その竜、種族をアームズ・ドラグーン。と言う―――――――】
―――戦争ッ、おうよ、戦争に出れなかったんでなァ――ッ、一人で戦争しに来たァ‥‥ッ!
さあ、殺し合おうぜ、緑の甘ちゃん共よォ、楽しみに来たからよ、楽しませてくれェ――――ッ!
逃げる奴は後ろから撃つッ!さぁ、無駄な死に方したくねぇなら、必死に俺に歯向かって来なァアアアアアアアア!!
そして、その上でてめぇらの全てを蹂躙して、俺の破壊で塗りつぶしてやるからよォォォォォォオォォオッ!!
【そう、先日の戦争、この竜は来れなかった、それにイラついて、〝ムシャクシャしてやった〟のである】
【この竜は、緑だから白だからでは無く、〝戦争をしたいから戦争をする〟、そんな異形】
【ましてや、他の文明の地で戦争が有り、其れに出遅れたなど有れば、先ず間違い無く、問答無用で戦争を仕掛けるのである】
【この竜に、和平のつもり非ず。この竜に、交渉の意味非ず。この竜に、平和主義は通用せぬ言葉】
【脅威を退けたくば――――ただ、戦え。または逃げよ】
590 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sagesaga]:2011/08/20(土) 12:51:33.75 ID:owdvOSB5o
>>589
/少々どころではない時間がかかってしまいました、すみませぬ
/ついでに行数は自分がやりやすい程度の長さに無理やりさせてもらいます、申し訳ありませぬ
【今、自らの目の前で起きた現実を受け止める事が出来ない】
【「何が起きた」「みんな消えた」「あとすっごいあつい」】
【いや、ちょっと待て、一体――――】
【――――リンゴはどこ消えた?】
「……おなかすいてるからやだ。
思いっきり捻り潰したいけど、腹ペコだから力でないし……」
【ぎゅるぎゅるぎゅるるる】
【少女が飛行の勢いを緩め、地に足を付けた途端、その空間に響く音】
【何も言わずとも、「少女は腹が減っている」事を荒々しい竜へと伝える】
「殺りあいたいなら何か食べるものちょうだい。
あ、貴方の身体でもいいよ。烏は雑食だから」
【さらりとその華奢な肉体からは想像できないような発言をし、腹を押さえている】
【やはり腹が減っているのだ、戦など出来たものではない】
【もしこれで向こうが好戦的なままである場合、彼女は撤退を余儀なくされるのだが】
【あと地味~に閃光が落ちたとこから離れている 熱い物は熱いのである】
591 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/20(土) 13:00:24.48 ID:BjBGwyKTo
>>590
【少女のその言葉を受けて、沈黙、ただ、ひらすらに。沈黙、沈黙、沈黙】
【凍り付いた時間、だというのにこんなにも周囲の空気は灼熱じみている】
【たっっっぷり、数十秒。時間が止まり、竜は目の前の鳥少女の言葉を理解した】
【結論は――――】
―――おいてめェ、舐めてんのか、戦争だぞ、戦争ッ――――!
腹ペコで戦えねぇとか、アレだぞ、甘えだ甘え、気合が有ればなんとかなるだろうがァァアアアアア!
【――――咆哮。】
【しかしながら、出先を挫かれた為、ペースが崩れたようで】
‥‥おい、ふざけんじゃねーぞ、折角皆殺しにしてやろうと思ったのに。
どういうことだよふざけるんじゃねーぞォォォォォオォォォツ!
【こんなご時世、叫ばないとやってらんないよ】
【しかし、戦争が出来ないなら、来た意味も無いと思い、竜の装甲の内にある、収納部から何かを取り出す】
【其れを器用に鉤爪で引っ掛けて、目の前に放り投げるだろう】
―――さっさと食えそしたら戦争だ。
【その肉には、鱗が有る。まるで〝同胞である竜の肉〟であるようだ】
【もし、之が同胞の肉であれば、この竜は。戦うためなら同胞すら手にかけると分かるだろう】
【その間に、竜も口の中にその肉を放りこみ、ごくり、と塩化していた】
【どうやら、竜も腹が減っているようであった、そして中の人も腹が減っている】
//いえいえ、お気にせずー、自分もあんまり早くないので、長さもお好きなようにどぞ、自分もやりたい長さでいっつもやってるので
//そして、お腹が減ったので御飯食べてきます!
592 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sagesaga]:2011/08/20(土) 13:19:40.73 ID:owdvOSB5o
>>591
/では出来るだけ早く返せるように善処致しますね いってらっしゃい
【永く、永遠とも思えた数十秒】
【それは少女にとっては地獄でもあった】
【頭のネジがいくらか抜けている彼女は空腹が続くと死ぬと思っている】
【それは事実であるが、黒翼の少女にとってはいつ死ぬか知らないので焦りと恐怖が同時に襲い掛かってくるのだ】
「うう……いきなりだったんだもん……。
だいたいそういう事する時はおなかいっぱいだし……」
【戦争時には言い訳にしかならない様な事を言い、咆哮に怯む】
【丁度空腹で精神も弱っている為、怯まない事は確実に無かった、竜から数歩後退する】
【とその矢先――――投げられたのは肉ぅ、肉ゥッ!肉ゥゥゥウウウッッッ!!!!!】
【先述の通り、烏は雑食である 生肉をそのまま食す事など造作もない】
【無論、人型であってもそれは同じである すぐさま手に取り、頬張り齧りとった】
【それが彼の同胞の肉であろうと関係ない 今は目の前にある「食べ物」を腹に入れるのみ】
「……ふぅ……。
う……ご、ごめんもうちょっと待って、タベスギタ……」
【ここまで来てそう言うか、流石に二度も待てというのは無理がありそうである】
【勿論騙すつもりなど毛頭ない 騙すための脳が存在していないし】
【それでも、待てないというのならさっさと戦争を起こしてしまっても良いだろう 中の人が許す】
593 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/20(土) 13:34:19.86 ID:BjBGwyKTo
>>592
【同じように、この竜も頭のネジは全力で吹っ飛んでいるが】
【頭の中を満たすのが、戦い、殺し、戦争、破壊、等が8割を占めている】
【その為、戦えないことが死ぬことなどより怖いため、イラつきが天元突破しそうであった】
―――戦争にいきなりも糞も有るかァアアアアアアアァアアアァアアッ!!
おう、分かったぞてめぇ、俺をおちょくってやがるんだな、挑発だな、さっさと死にてえんだな!?
いいぜ、いいぜいいぜ、お望みどおりに塵ひとつ残らず俺の竜砲でぶっ飛ばしてやるかァ!?
【びりびりと周囲の空気を震わせ、ばしゅぅ、と装甲の排気口から煙が吹き出した】
【そして、おもむろに天を見上げると、口をがぱりと開いて】
――――ッ、アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!
【雄叫びと同時に、閃光を天に撃ち放った】
【きゅぅ、と高速で伸びる細い光の線は、破壊力は無いが目立つ】
【ビームでも打たないとやってらんないよ、このご時世って事である】
【その後、ちょうどいいくらいのタイミングで、相手が食事を終えて、言葉を聞くと】
【また、時は止まった――――次はたっぷり一分程だ】
【どうすりゃいいのか、わけわかんねぇと言わんばかりの、痛々しい沈黙、その直後】
―――そうか、分かった。
【竜は、其れまでの咆哮とは違う、本質的な意味で生命の危機を感じるような端的な声を響かせて】
【きゅぅ、と閉じた口の中で、光が膨れ上がり】
―――死ねェ!
【ひゅゥン!】【1m程の光の玉が、食後の相手に躊躇いなく撃ち放たれた】
【チャージが無いため、威力は高くないが、速度が早く、しかも見た目はド派手】
【かなり、その攻撃からは見るからに分かる危険性というものを感じるだろう】
【もう既に、この竜は我慢の限界に達している。ここからの和平ルートは先ず無理だろう】
594 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/20(土) 13:34:41.71 ID:BjBGwyKTo
>>592
//ただいま戻りましたの
595 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sagesaga]:2011/08/20(土) 13:55:13.39 ID:owdvOSB5o
>>593
【先ほど目の前のリンゴを消滅させられたが、結果的には空腹は満腹となったのだ】
【つまり、眼に映る竜は所謂「恩人」である、と少女は考えた】
【単純思考であるとか、突っ込みどころ満載であるが、気にしてたら埒が明かないので気にしないで貰いたい】
「わざわざそんな事する意味ないし……。
マジでキツい……うえっぷ……」
【熱い竜とは対称的に、ブルーなテンションで口を押さえる烏】
【ビームとか閃光とか然程気にとまる要素では無く、彼女が考えているのはただ「胃が苦しい」それのみである】
【なんかちょっとヤバそうな声が聞こえたのでふと竜の方へ目を向けた、瞬間――】
【――――眼前に迫る光の玉】
「うわ、ヤバっ、あぶなっ」
【だが、意外と今回は間が長めであった、その間にある程度は消化しきれる 烏は害獣なのでそこらへんは憎たらしい】
【そして光の玉から逃げるように地を蹴り、上空へ舞いあがった】
【ヒュゥ、軽く口笛を吹き、漆黒のそれを羽ばたかせる】
【下方を通過する光を放つ物体を見て、少々恐れをなしたが間もなく平静を取り戻す】
「さぁーて、ちょっとまだ胃が苦しいけど頑張るよ。
もうそろそろ日が上空へ昇るし、私には丁度いい舞台だ」
【そのまま右手に作り出されたのは、直径1m程の小さな日輪】
【平べったく、中心が除かれた――――――まるで円形の手裏剣を彷彿とさせる形】
【それを竜からして目の前の上空から、やはり手裏剣のように投擲された】
【狙いは竜の胴体ど真ん中 速度はそれ程でもないが、当たればどうなる事か】
596 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/20(土) 14:07:50.57 ID:BjBGwyKTo
>>595
てめぇに無くとも俺にはあるんだよ、フッザケンじゃねーぞォォォォォオォォオッッ!
【ブルーなテンションの鳥の言葉には、咆哮を以てして返した】
【この竜、何かとよく叫ぶ。激しやすい正確であるゆえ、仕方のないことではあるのだが】
【己が竜という強者であるという、自覚をこの竜は持って生きてきた】
【当然、己より強い者が居る事は知っていたが、それでもないがしろにされる事は、正直竜の逆鱗にマッハパンチを打ち込むが如き所業だった】
―――ッッッ‥‥
【ひゅぅ、と息を吸い、竜は口の中で力をチャージし始めた】
【そして、同時に羽ばたき、竜も木々に紛れぬ上空へと舞い上がる】
【竜と鳥、共に空を制する者どうし、己以外の生物が空を飛ぶことは気に食わない】
【ならばどうする、滅ぼせばいい、殺せばいい、戦争だ。竜の思考は、結局のところそんな感じの単純そのもの】
―――やぁっと、やる気になったか‥‥ッ!
【装甲から煙が吹出し、装甲表面のラインにゆっくりと光が生まれていく】
【エネルギーのチャージが進むと共に、この光は強まっていくのだ】
【そして、迫る日輪を見て、ひゅぅ、と二足。人間のような体制になり、骨格が少し変わる】
【戦闘種として進化し続けた結果、四足と二足、両方に対応する様に育ったのがこの竜】
【その双腕の先の爪が、ずずず、とまるで爪を収納できる猫が爪を伸ばすように伸びていく】
‥‥ッがぁあああああああっ!!
【轟ッ!!】【竜の右腕が趨り抜け、日輪とぶつかり合う】
【爪は煌々と白熱し、光を孕み、強力な威力を感じさせ、拮抗し、ががががが、と音が響き渡る】
【そして、直後――――っ】
【ざくっ】
【日輪を弾いたが、装甲の無い部分に日輪が当たり、赤い灼熱の血が飛び散った】
【べろり、と舌を伸ばし、首もとの傷を舐めて、方向する】
ッ、いいじゃねぇッカァアアアァァァァッァァァァァァア!これダ、これだァ!!
さあ、もっとだ、もっと楽しく、戦争をしようじゃねーかァ!!
【チャージゲージ:■□□□□】
【胸元の装甲の五芒星の頂点に有る宝石の一つに、光が生まれた】
597 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sagesaga]:2011/08/20(土) 14:26:40.55 ID:owdvOSB5o
>>596
【鳥じゃないよ!烏だよ!とりじゃないよ!からすだよ!】
「そりゃあ全部が全部自分と同じ考えだったら怖いけど。
ふざけてたらとっくに逃げてるよ、流石に死ぬのは嫌だしね」
【ふぅ、と一つ溜息をつく】
【自分が少々頭が抜けているのは自覚しているが、これは相手の方が抜けているかもしれない――――と思っていたりも】
【まあ考えて何かが変わるわけでもないので、それについての思考は後で】
【竜が日輪を受けとめる間、烏は次の手を打ち始める】
「へぇ……面白いじゃん。
まあ、変身みたいなのは私もできるけど……」
【じゅわ……唐突に、竜の周囲の気温が急上昇していくだろう】
【烏は、一応鳥の中では頭が良い方なのである 鳥頭なのは変わりないが】
【急上昇していく原因――――それは、彼女が周囲の日の光を一点に集中させ始めているからだ】
【その一点とは、現在竜が飛行している場所、細かくやると頭が痛くなるらしいので、竜の全身を囲む程度である】
「はいは~い。
こんがり竜の丸焼き作っちゃうよ~」
【正直、この程度で勝てるような相手だとは思っていない】
【所詮お遊び程度なのだ、少女にとっては】
【相手がどれだけ本気になろうとも、それは変わらない――――――死の淵に立たされない限りは】
/中の人が大絶賛腹痛中です……
/あまり長く続くと腹が……
598 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/20(土) 14:39:32.07 ID:BjBGwyKTo
>>597
【線一本の違いは大きかった、鳥改め烏の言動を竜は聞き】
―――そうか、まあいい、とりあえずはぶっ殺す。
お前がどう考えてるかどか、とりあえず殺してから考えるわ。
【竜の思考は、単純明快に過ぎる。この竜の見ている世界は、きっとすごく単純なものだ】
【分かりやすく説明すると。「俺、竜、戦う、敵がいる、なら戦争」、って程度の思考回路だ】
【アームズ・ドラグーンの中でも突き抜けて、その思考は徹底的に戦闘に傾いている、其れしか知らぬかのごとくに】
――ぁあ?温いじゃねーか、火山もこんなもんだったなァ―――ぁッ!!
【急上昇する気温。だが、忘れてはいけない】
【この竜の生まれは、赤の文明の地である事を、それも鉱山地帯】
【特に暑い、灼熱の地の生まれである事を。並大抵の熱であれば、その身に熱は通らない】
【もし、熱を用いるのであれば。鋼を溶かす火力でなければ、熱で決定打を与えるのは難しいだろう】
【戦闘種、アームズ・ドラグーン。生まれながらにして戦を宿命にした者】
【獅子は鼠を狩るのにも全力を傾けると言う。それと同様だ】
【この竜に手加減というものは存在しない、お遊びも存在しない】
【戦うということは、殺すという事か殺されるということ、そのどちらかしか結果には無く】
【決着がつかなければ、必ず何時か止めを刺さなければならない、どちらかの死を持って戦いが終わるならば】
【死するまでは、引き分け等存在しないのだから、故に、常に竜は決死で必死、いわば、〝常に死の淵に立っている〟状態】
ッォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!
【咆哮を上げ、竜は翼のスラスターから光を噴射し、急加速】
【大質量を持って、突進をしてくる姿が浮かぶだろう、その間も体表のラインの光は強まっていき】
【チャージゲージ:■■□□□】
【胸元の装甲の五芒星の頂点に有る宝石の二つ目に、光が生まれた】
//ごゆっくりどぞ、無理でしたら中断もおkですからね、無理は禁物です
599 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sagesaga]:2011/08/20(土) 15:04:05.13 ID:owdvOSB5o
>>598
/ぐ、た、たぶん大丈夫っす……大丈夫じゃないです
「言動が危ないよ、流石赤の人。
雰囲気そのものが暑苦しいよ」
【「なんだかなぁ……こりゃぁマジで殺しに来てるかもしれない」】
【少女は懸念する、これ、本気で逃げた方がいいんじゃないかと】
【殺し合いとは言ったが、本当に死ぬ所まではやりたくない 種族としての血がそう囁いてるし、何よりやっぱり死にたくないもの】
【自分より弱い物を甚振るのは頗る好きであるが、自分と同等かそれ以上と戦うのは割に合わない、という考えである】
「ふぅん……まあいいけどね、そんな効くとも思って無かったし」
【左手に白く小さな玉を――――――と思ったが、突進してきている今、放つまで時間が足りるとは思えない】
【大人しく避けるのが無難か、と身を翻し突進を避け、下方へ落ちる】
【そのまま、烏は突破口らしきものを思いついた 有効かどうかは分からないのでらしきものである】
【地につく瞬間横方向へ身体を飛ばす 向かうは木と木の間の小さな隙間】
「ほいじゃあね、私は逃げるから。
もう二度と会いたくないよ、貴方みたいな荒くれ者とは。
あ、あとお肉美味しかったよ」
【チキン呼ばわり、そんなもの構わないのだ だって彼女は鳥だから】
【考えとしては、海のように生える木々で撒こうというものである 単純であるが、実際効果は高いのだ】
【そのまま少女が木の海へ身を投じるのを見過ごせば、見つけ出すのは至極困難となってしまうだろう】
【実際中の人は中断とか嫌いなのでここで絡み切りたいと思っているンだゼヒィイイイイイイイヤッハアアアアアアァアアアアアアアアアアア】
【でもなんか申し訳ない気持ちもあるので取り敢えず謝っておきますごめんなさい】
【同時に早くトイレに籠って捻りだしたいとも思っているンダヒィイイイイイイハァアアアアアアアアアア】
600 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/20(土) 15:19:38.85 ID:BjBGwyKTo
>>599
―――熱くならなくてどう生きるッ!
ここは敵の地、目の前には敵、だったら答えは戦争、それだけだろうがァ!
【竜は叫ぶ、それこそが、戦いこそが自己の本懐であると理解するゆえに】
【そして、当然のように、竜は殺しにかかっている、竜はそこらじゅうで戦いを挑む】
【しかしながら、そのどれも、一つとして遊びで戦いを繰り広げるわけではない】
【全ての戦いが、命を奪い合う、試合ではなく、死合であり戦争なのだ、この竜にとっては】
【じりじり、と装甲は赤熱し、正直ダメージが無いわけではなかった】
【ただ、大型種に付随する、所謂タフネスや耐久性、それが竜の前進を成した】
【だが、竜に限らず、大型の個体にはよく有ることであるのだが、攻撃が大味である】
【要するに、攻撃は成功しなかった。そして、障害物の多いところに逃げこまれた】
―――~~~~~~~~~~ッ!!
【しまった。竜は心のなかでそう思い、歯噛みした】
【こういう、障害物の多い場であれば、ただでさえ大ぶりで当たりにくい己の攻撃は成功しない】
【要するに、〝詰み〟であった】
‥‥ッ、クソォォォォオォォオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!
【きゅぅ、と口の中で光が圧縮されて】
【最大出力には程遠い光の線が森に一筋の線を刻んだ】
‥‥はぁっ、はぁっ!くそ、くそ、くそ、畜生、畜生ゥゥウアアアアアアアアアアアアアアアアア!!
次は殺す、次、次こそはァ、覚えてろてめぇはコンガリと焼き鳥にして、頭から食い殺してやらァァァァアッ!!
【そんな、負け惜しみの様な声を響き渡らせると、高速で赤の地へと竜は帰っていった】
【森の一部を蹂躙し、傷跡をたしかに残しながら――――】
//では、ここで乙ということで、お大事にどうぞ!
601 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sagesaga]:2011/08/20(土) 15:26:26.39 ID:owdvOSB5o
>>600
/うわぁあああああああああ腹がぎゅるるるrぴーなってるうううううううう
/あとテンションもやばいあぁいうあああああああああああああああ
「ふぅ……。
そういえば誰かが言ってたっけ、三十六計逃げるに如かずって」
【入り組んだ木々の隙間、すいすいと抜けて行く黒い影】
【彼女こそは八咫烏、太陽の象徴である種族の一人】
【だが――――これは確かに敵前逃亡であり、言う事は全て言い訳にしかならないのである】
【以下焦りまくった内心】
(やっばいマジで死ぬかと思った
あれ本気出したらマジで死ぬよ絶対こわいってマジこわい
もう何言われてもいーや、命がなくなるよかマシだ
マジもう絶対遭いたくない……)
【確かに、竜は少女の脳裏に焼き付けた】
【その姿、その熱い闘志そのものを】
/文がどうなってるかもう気にしてる余裕もないです申し訳ございませんお疲れ様でしたトイレ行ってきます
602 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/20(土) 20:05:10.75 ID:xD8J79CDO
【青の大陸…とは名ばかりの、赤の大陸の近海】
【たった今海から上がってきたという風の、びしょ濡れのソレがそこにいた】
【体を覆う青々とした甲殻と、雷マークのようなギザギザの目。体には濡れたぼろ布を巻き付けた、シー・ファイターズと呼ばれる種族の男がいた】
汚い海だ、俺に言われてはおしまいか
…さて、金づるはいるかな…?
【首を鳴らして呟く男が、遠くに見るのは港町。体から海水を滴らせながら、男は港町へ歩き出す】
【やがて、途中で何も無ければ男は港町へたどり着き、場所は移るだろう】
603 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/20(土) 21:29:22.32 ID:oPJg4r++0
【黒の大陸 / 曇天の荒野】
【冷たく凍え、草一つ見えはしない裸ん坊の痩せた地平】
【痘痕にも似た醜く小さな穴。点在するそれからは、時折ワームが顔を出し】
【吹き抜けていく風は、餓狼の慟哭の如き薄ら寒さを孕む――】
【然しこんな所でさえも、黒の大陸では『最果て』と呼べぬらしい】
……昏い汚い、気味が悪い
これだからこそ、帰郷は苦しいですわ――
【白磁を通り越して、骨の色が浮いた様な不健康な肌色】
【植え付けた様な銀色の髪と、象嵌したのでは無いかと思わせる緋色の眸】
【造形は良いのに不気味な印象を与える姿を、サマードレスで包み】
【お洒落で底が厚めな、花飾り付きのサンダルを履く】
【そんな風采の少女が――月影の下で、待ち人を探すような目をして、立っていた】
【幾ら黒の種族であるとは言え、この様な場所に留まる事に益は無く】
【また極めて人型に近く、然しそうとも言えないような気配を発する彼女は】
【この『道』――実は、黒の首都へのひねくれた近道である――を】
【通行するものから、注目を浴びる事になるかも知れず】
綺麗なものを見ていたいの、わたしは
だからおいで、『ティーガー』……。
【誰とも分からぬ名を呼んで、小さな諸手を頭上に伸ばす姿も】
【きっと――その人物には、確認できるだろう】
604 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/20(土) 23:08:13.84 ID:eTCdTW7/o
【黒の大陸―――瘴気の霧が立ち込める海岸沿い】
【一隻の小型の船には数匹の幼い獣人達が乗り込もうとしていた】
【泣き喚く彼らに早く乗るように急かすのは、獅子のウォービーストである青年】
【金色の鬣は月光を瘴気に遮られ輝きは無く、紅褐色の肌は”より赤く”】
はよ乗れッ!もたもたすんな――――……ッ!
【紺色の布服は赤く、紅く。背中はバッサリと刃物で斬られた様な大きな傷口】
【無論、その場に居るもの全員が緑の者。黒の者からすれば”侵入者”なのだ】
【今宵、獅子は捕らえられた幼子達を、無謀にも友人と共に救出を試みた―――結果、救出は成功】
【どこぞの貴族の館は壊滅。しかしながら、彼らもまた痛手を負っていた。とは言うものの、生命に別状は無い】
【幼子達が乗り込んだのを見計らい、船の先頭に立つもう一人の成人した獣人は獅子に乗り込む様に命じる】
【その声に小さく頷いて乗り込もうとする。このまま誰も追手がいなければこの救出劇は大団円を迎えるだろうが――――】
605 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/20(土) 23:31:08.29 ID:oPJg4r++0
>>604
//まだいらっしゃいますか?
606 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/20(土) 23:34:41.00 ID:eTCdTW7/o
>>605
/いますー
607 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/20(土) 23:45:25.75 ID:oPJg4r++0
>>604
【獣人種の奴隷が、こと黒の大陸において珍重されるのは】
【種族の特質、圧倒的な膂力、生命力、法の問題――など、種々の要因が有るだろうが】
【それだけなら、原住民にも認められない事はない】
【低俗なマテリアガイスト等に人権を認めない、特に冷淡な貴族の間では、だが】
よして下さいませんか、お兄さん
その子達は――もう、『わたし達の物』なのに
……泥棒猫は、綺麗なものを盗んでいくものなの?
【寧ろ、“躍動する生命の、得も言われぬ美しさ”を】
【少なくとも。些か唐突に現れた、生気を宿さぬ声の主は】
【今にも逃げ出そうとしていく彼らに、求めているようだった】
【白磁を通り越して、骨の色が浮いた様な不健康な肌色】
【植え付けた様な銀色の髪と、象嵌したのでは無いかと思わせる緋色の眸】
【造形は良いのに不気味な印象を与える姿を、サマードレスで包み】
【お洒落で底が厚めな、花飾り付きのサンダルを履く】
【そんな風采の、淋しげな面の少女が――不浄の地平を背に、小型船に迫ろうとしていた】
【どこから湧いて出たのか、何処にでも湧いて出るのか】
【彼女の頭上では、数匹の醜悪な『羽虫』らしき物が浮遊しており】
【それらは主に先んじ。獅子の背の傷を小さく貪ろうと、飛来するだろう】
【回避や迎撃は、彼の反射神経や格闘力を以てすれば難しくは無かろうが】
【素早く的確に落とさねば――水や砂に足をとられるなり】
【虫たちを船の中に招く事にも、繋がるかも知れなかった】
//ではよろしくお願いします、が
//当方、2時ぐらいまでに眠くなってしまい、持ち越しになる可能性が高そうですので
//それがダメという場合は、躊躇なく断って頂ければ
608 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/21(日) 00:02:42.97 ID:qaDTLjPuo
>>607
【背筋が凍る感覚がした―――やはり、追手。汗ばむ両手の握り拳】
【戦慄し、涙が溢れる幼子達の顔が目に映る。振り向かなくとも、どれほど恐ろしいモノか】
【獅子は大きく息を吐いて、振り返らずに”小舟を蹴った”――――結果、ぐんと海水を切り動き出す】
先帰っとけ!俺は軽く、蹴散らして帰るから――――大丈夫、俺めっちゃ強いやん?
【獣人の青年が叫ぶ。しかし、戻れない。戻れば足止めとなった彼に迷惑が―――だから、必死に漕いだ】
【獅子の背後に数匹の虫が見えたが、今は進むしか無かった。きっと帰ってくる事を信じるしかなかった】
【羽虫が背中を喰らおうと飛来する―――獅子はその音に気づいて振り向きざまに裏拳を振るう】
【ばし、ぐちゃ、と拳の裏に気色の悪い感覚がするがお構いなし。一匹、取り逃がすも獅子は動じる事無く】
うぉぉおおおおおおぁあぁぁあぁああぁぁぁ―――――ッ!
【耳を劈く咆哮が”衝撃波”となり羽虫を巻き込み、大気を駆け―――そのまま直線上の少女に走る】
【僅かに砂に足を取られた為、狙いは少女の肩を掠るか程度だが、”収束型”の威力は十分なものだ】
【先ずは小手調べ、そして威嚇。少女がこちらの攻撃に対して何らかのアクションを起こす間に獅子は体勢を立て直すだろう】
【ぐんぐん、と船は小さくなっていき―――それは奴隷の逃走と同時に、獅子の敵大陸への孤立を意味していた】
/問題なっしんぐ!自分もそんな感じなのでっ
609 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/21(日) 00:22:47.55 ID:+D9MK/jB0
>>608
【不正な海路が使われないのは、それが危険だからだ】
【ましてやこの世界の航行技術水準では、青の種族の手助けを得ねば】
【海の上というのは――黒の奈落にも劣らぬ、魔境になり得る】
【そして獅子が孤立したここもまた、緑の民を歓迎しない空間】
【そのことを理解している少女は、『軽く首をかしげた』が】
【淀んだ大気を裂く衝撃を前にして、逆さまの方向に首を向けて屈む】
【髪はオーバーに煽られて、当たっては居ないが小さな悲鳴】
【取り逃がした羽蟲は、衝撃に呑まれてどす黒い体液と甲殻を綯い交ぜに散らした】
【――再移動のタイミング次第では、それが鼻や目にかかるかも知れず】
【波動が過ぎ去ったなら、少女はよろよろと立ち上がって】
【髪を二三度撫でると、色の無い頬にぼこりと『孔』を開きながら】
【ひゅうひゅうと外に抜けていく様な声を、紡ぎ始める】
【複雑な顔色には、半々の羨望と憎悪が内包されて】
ああ、残念ですわ
わたし達の翼では、この星に横たわる蒼は越えられないのです
……けれども、あなたも中々――お美しいと思いますわ
さて。誰かが仰りました、「願望には対価を伴う」……
それに傚うなら、あなたは逃げてはいけません、そうでなくて?
【そう言うと―――少女は、宙に手を翳して】
――――≪ 胎内回帰のアントロポファジ ≫――――
【能力の解放。それを示す句を、瞑目しながら零せば】
【少女の頬に開いた孔から、先程と同種の蟲、しめて5匹が飛び出し、更に】
【輪郭が不明瞭で分りづらいが、6匹ほどの蛆に似たものが】
【同じ穴に巣食う蛇のように、少女の内にとどまったまま、お互いを食い合っていた】
【何かを感じるのか、「んっ」と彼女は湿った息を吐き出し】
……あなたも、わたしに下さいな
【次の言葉を合図に、5匹の内三匹が――高度をずらして、襲いかかるだろう】
【叩けば一撃。それは既に分かっているが、視線を揺さぶる左右に振れる軌道】
【救いと成るのは――最終的な狙いが、背中と分かっている事だが】
【牙は不釣合に大きく、もし噛まれれば傷をえぐられる事にもなる、か】
【羽蟲:現在五匹 蛆蟲:現在六匹・『共喰』中】
610 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/21(日) 00:38:04.79 ID:qaDTLjPuo
>>609
【無事に緑の大陸まで帰れるか?自分達の侵入もギリギリだった―――どうなるか分からないが】
【それでもこの大陸に留まるよりは遥かにマシだっただろう。運良く青の船に拾って貰えればいいが】
【目や鼻にどす黒い体液が少量降りかかった。それを手の甲で拭いながら体勢を立て直し】
ハッ、あの子らはウチのもんやからなぁ……残念やけど、返して貰うで。
【軽口を叩きながらも内心は重い気分だ。この戦いが勝ちに転ぼうと、帰路に着けるかどうか】
【それ以前にこの不気味な相手にどう戦うか―――百戦錬磨の獅子は少女を睨みつつ考える】
せやなぁ、逃げたらアカン。とりあえずは、アンタをぶっ倒してからやないとな……。
【布服の胸ぐらに手を入れて、取り出したるは”大地の籠手”―――ゴツゴツした”古代鉱石”で作られた右腕用】
【無理矢理懐に仕舞い込んでいたのを右腕に装着し、構えを取る。緊迫した空気の中で、僅かに深呼吸】
【少女の頬の孔から飛び出す蟲。留まっているものは共食いを―――なんとも不気味】
俺は俺のもんやからなぁッ!お嬢ちゃん、そりゃ諦め――――ッ!!
【少女の言葉と同時、蟲が襲いかかってくるのが見えた。恐らくは背中の傷が狙いだろう】
【凶悪な牙で傷つけられるのは御免被りたいが、軌道が読めない。避ける事は叶わない―――だから】
【身を屈めて最大最速全身全霊で砂地を踏みしめて走りぬける。ウォービーストの脚力を以てすれば、蟲を振り払う事も可能と考えた】
【それでも恐らくは纏わり付いてくるだろうが―――今更、多少の傷で怯む彼でも無かった。向かうは一直線、少女の方向】
【近づけたなら、獅子の太い豪腕の射程距離に入ったなら腹目掛けて籠手をつけた右手を撃ち抜くのだが―――】
611 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/21(日) 00:55:06.61 ID:+D9MK/jB0
>>610
【背の傷を噛んでも反応を得られなかった羽蟲達】
【その感覚は、宿主であり苗床であり指揮官である少女にフィードバックする】
【甘美な味わいの伝達に、喉と小さな肩を震わせながらも】
【彼女から返る命令は、確実に『彼等』へと伝わったようで』
【振り払われそうになりながらも、遅れを取る事無かった二匹は】
【駆け抜けるウォービーストの耳の穴に入り込み、噛み付こうとするだろう】
【浅い場所とは言え――どう足掻いても、鍛える事は出来ない場所】
【獅子の頭なら耳は頭上だろう。果たして、気づく事は出来るか】
この大陸の地を踏んだ時点で、あなたの生命はこの大陸に帰属する
そしてあなたは、この大陸に権利を与えられていないのです――
【誰かの受け売りのような、些か脈絡の狂った返答を返して】
【更に少女の側で待機していた二匹の虫は――獅子の双眸に、飛び込まんと試みた】
【散る桜花ほど美しくもなく、天を回らす程の力も無いが】
【真正面から突っ込んでしまえば、幾ら兵(つはもの)と言え】
【生物共通の弱点への鋭い刺激により、幾らかの障害を蒙る可能性は高い】
【それらに対処できようと、出来まいと】
【「いぎゃっ」と声を呼気ごと吐き出しながら、少女は吹き飛んで行くだろう】
【どうやら――蟲の操作に気を遣り過ぎて、対応しきれなかったらしく】
【砂浜のお陰で衝撃は少なかったが、呻きながら立ち上がるだろう】
【ごき、ごきり――と。人の身から昇るとは思えないような、不快な音と共に】
【さて。その時、頬から「3匹に減った」蛆もどきがはらりと散って】
【一匹は突撃の勢いに蹴散らされたが、残りはどうにか生き残り】
【身体を不可解なまでに膨らませながら、獅子の前の砂浜に潜り込む】
【気づくことができたなら――特に、砂中までを攻められるなら】
【対応も出来ようものだが、行動は慎重に考えるべきだ】
【ひとつひとつは小さくとも、少女には手で持ち切れない程の手札が有るのだから】
612 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/21(日) 01:08:15.09 ID:qaDTLjPuo
>>611
【耳の穴に感じる、小さな痛み―――即座に理解するのは蟲が入り込んだ事】
【小さな痛みは振り払う事は不可能。耳の穴など、誰がどう対処できようか】
【故に、無視だ――――が、更に双眸に飛び込んで来る蟲。瞼を咄嗟に閉じたものの、目は塞がれた】
【薄く瞳を開いて左手で素早く掴み潰すも、足並みはやはり幾分かは落ちてしまった。当然、攻撃するタイミングもズレる】
くっ――――ハッ、サービスしてくれやッ!アンタらは無断で俺らの大陸に来るやんけッ!!
【ブレながらも少女に拳は届いた。威力、勢い共に全力とは程遠いが―――それでも、少女は吹き飛んだ】
【耳に届く不気味で不快な音は人型の骨格を持つとは思えない、異形な音で。思わず顔をしかめる】
【少女の頬から散った蛆の様な蟲には気づいていなかった。集中力がすり減っている所為か】
【それとも少女だけに集中しているからか。未だに彼女の力を蟲使いとしか見なしていない】
【身体に向かうもの、這うものがあれば瞬間的に対処するだろうが―――砂浜に潜り込んだものなど、逃げ出した程度にしか思わないだろう】
俺にも一応待ってる人がおるんでな……出来れば、逃して欲しいんやけど。
【その場で立ち止まりながら、耳に入り込んだ蟲を振り払おうと頭をぶるぶると振るわせていた】
【口に出したのは提案。逃してくれ―――まぁ、絶対に受け入れられる事は無いのは確信している】
【言わば、時間稼ぎであり、次の攻撃への思考。獅子はこの相性の悪い蟲相手にどう立ちまわるかを考えていた】
613 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/21(日) 01:19:30.22 ID:+D9MK/jB0
//雑談の方を見ているか分からないのでこちらにも、ライオンの方へ
//急激に眠気が来たので、ここで一度絡みを中断して頂けないでしょうか
//明日といか今日は俺は18時ぐらいから自由に動けるので、その時か暇ができたときに返信はするつもりです
614 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 12:53:35.32 ID:jdpKLB+IO
緑の大陸、森林部
鬱蒼とした樹々を進んだ先、開けた小さな空間
其処には小さな湖が在った
煌めく湖面は透き通り、泳ぎ行き交う魚の姿さえ視認できる程で
そんなオアシスに疲れを癒すため、一匹の犬が訪れた
半透明の青色をした姿は明らかに緑の野生の動物とは違った様相
頭の位置には赤い核が見え、勘の良い者ならばそこから正体を判別することも可能だろうか
犬は同じく半透明の舌をちろちろと、
湖の水を美味しそうにーー…吸収していた
615 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/21(日) 16:38:15.99 ID:DKwUSXqVo
>>614
/いらっしゃいますか?
616 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 16:42:47.50 ID:jdpKLB+IO
>>615
丁度戻ってきた所…!
遅筆になるかも知れませんが、よろしければ。
617 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/21(日) 16:44:00.02 ID:DKwUSXqVo
「…」
618 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/21(日) 16:44:34.44 ID:DKwUSXqVo
/っつあああああ!!!ミスです!すみませぬ!
619 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/21(日) 16:55:26.93 ID:DKwUSXqVo
>>614
>>616
/先ほどはすみませんorz
/自分も筆遅・短文ですのでご安心をww
/よろしくですm(_ _)m
「…ッグ!」
【湖の付近にある森からうめき声が聞こえた】
【よろよろ出てきたのは黒いローブを纏った生物】
【右手で腹部をおさえ左手で木の枝を杖代わりにして進む】
【足元がおぼつかないのか湖にたどり着く前に倒れる】
「…!だれ、だ?」
【そこでようやく貴方に気付いたのか周囲を警戒する】
【だが、目が見えないのか場所判らないようだ】
620 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 17:18:00.09 ID:jdpKLB+IO
>>619
ぴくん、と、犬は、舌を収め首を擡げる
呻き声が、森の方から聴こえてきたからだ
軈て姿を表した黒い生物に、一歩二歩、速足で近づいていった
表情を確認する事はできないが、焦っている事が判るだろうか
犬が手の届きそうな距離まで近づくと、突如ぐにゃりと、その身体全体が捻じ曲がる
そして現れたのは、紺色のTシャツとジーンズを纏った青年の姿
髪は透き通る様な青色をしている。この方が細かい作業が出来るだろうと考えての、変体だった
「…『中立』だ、安心しな」
明らかに男の者と判る低い声で返事しながらローブに手を掛け、その姿を確認しようとする
何かするにしても、その必要があると思ったからだ
「どうした、襲われでもしたのか?…熊?」
続けて青年は、問いを投げかけた
声は気楽な調子で、とても焦りを感じさせる様なものではない
問いの意味は額面通りの意味の他に、意識がはっきりしているか確かめという意味もあった
/いえいえ、お気になさらず!どんまいで
/それではのんびりやりましょう、宜しくです
621 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 17:42:59.67 ID:jdpKLB+IO
/すみません、また次遅れそうです…
622 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/21(日) 17:48:05.08 ID:DKwUSXqVo
>>620
「…たす、かった」
【ローブから安堵の声が響く】
【敵と思っていたのか体から少し力が抜ける】
【右腰につけられた大太刀が地面に転がった】
「…し ろでは なかったか」
【ローブに手を掛けられても彼は動けないのか抵抗しない】
【そして貴方は彼の素顔を見るだろう】
【紅蓮の瞳・白い肌・黒い髪】
【通常、ヴァンパイアといわれる種族だ】
「…たす け ようと して」
【これ以上しゃべれないのか声はかすれ気味】
【彼は水が呑みたいのか必死に湖を指差した】
623 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/21(日) 17:48:09.95 ID:ryG3uwKzo
【黒の大陸/常夜森】
【まるで示し合わせたかのように隙間なく。】
【この森の木々は、大きな葉を重ねて空を覆いつくし、森から光の概念を奪い尽くす。】
【太陽の笑みが見える日は、一日として無い。譲ることを知らない夜が支配する地域。】
【黒の生物は、光・水・喜びといった凡そ生きるに必要そうなものを必要としない。】
【だからこの森の植物たちは、一切の光を浴びられないにも関わらず隆盛を誇っていた。】
【光無き世界。】
【視覚以外の感覚――たとえば魔力視――を発達させていなければ、立ち入れない場所。】
ばさっ。ばさっ。ばさっ。
【揚力を減らす音。地に足をつける音。翼をたたむ音。】
【音の主は獣道に降り立ち、大木の幹に背を預ける。】
【骨と骨の間を薄皮で繋いだ、蝙蝠のような翼。耳の上から出るのは捻じれた硬角。】
【細身の体は、けれど艶やかな肉に彩られ。白肌の小顔には、鋭い眉と紅い唇がのる。】
【サキュバス。】
【常闇のヴェールの中でも、身だしなみには気を使うらしい。】
【シーブレインの神経糸で編まれた濃紺のドレスグローブは禁制品。】
【黒蚕の繭糸のみで作られた闇色のワンピースドレスは、肌にぴたりと吸い付くオーダーメイド。】
少し、お腹が空いたわね。
【そういいながら撫でるのは、平坦な腹ではなく豊満な胸。】
【太腿の横で尾が揺れる。尾の先端に嵌め込まれた紅玉も、闇の中では輝けない。】
624 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/21(日) 17:49:00.97 ID:DKwUSXqVo
/了解です(・ω・)
625 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/21(日) 17:55:50.74 ID:HBHwxhe/o
>>623
―――道に迷ったァーーーーーーーーーーーーーーーーー!
【そんな雄叫びが、森の中に響き渡るはずである】
【歳若い、少年の声であった、いかにも野蛮で元気そうな、そんな声】
【そして、がさがさ、と茂みを掻き分けながら、その声の主がゆっくりと近づいてくるはずである】
【全体的な印象は赤。そう思わせる少年だった。赤色のツナギと、背のリュックサック】
【赤い短髪は、クセッ毛の様で、そこらじゅうがピンピンと跳ねている】
【その双眸は、煌々と紅煉の炎の如き光を宿して、ギラギラと煌めいている】
【そして右腕は、彼のをスチームメタルと示す機械の腕であった】
【右の拳には、五文明の色をあしらった、特別な気配を感じさせるグローブが着用されていた】
【五指に沿って一本ずつ五色の線が走り、手の甲で渦をまくデザインで。今は赤の線が薄く発光していた】
【頭には、いかにも機械、と言うようなゴーグルを装着しており、それで視覚を補っていたようだ】
【はぁ、と疲れた様子で、歩みをゆっくりと進めていきながら、呟きを漏らす】
‥‥何時になったら家に帰れるんだよクソったれー‥‥。
【黒と同盟を結ぶ赤の者。少なくとも、すぐに敵対に移る必要はないだろう】
【説明して伝わるかは分からないが=〔◎-◎〕=と言った形のゴーグルで、目の前しか見えない】
【そのせいで足元の確認がすこぶる難しく、もしかしたらふらつく動きで貴方にぶつかるかもしれない】
626 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 17:56:46.36 ID:VWB0khqDO
>>623
【光の無い深い闇の中で、闇とは違う黒が動いている】
【闇に紛れる黒一色のローブ、それを纏う者の肌は白いが、この闇の中ではそれもよく分からない】
…この辺りだったか…?
【光も持たず歩く魔術師は、ゆっくりとした脚取りで、それでもしっかりと地形を把握して歩く】
【黒の大陸の者故、こういう地形の歩き方もある程度把握している。魔術を使い、暗闇を掻き分けて辺りを見る】
【不気味な生物の鳴き声と、木々が擦れる音ばかり聞こえていたが、別の音と明らかな声が魔術師の耳に届いた】
…そこか
【聞こえてしまえば気になるのが性、意外にも好奇心旺盛な魔術師は、木々の間を抜けて彼女の元へと、惹かれるように歩いていく】
627 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 18:02:18.18 ID:VWB0khqDO
>>626
/焦って忘れてました。被ったので自分は引きます
628 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/21(日) 18:02:29.83 ID:ryG3uwKzo
>>625
>>626
/わわっ 二つも返信が!? 遅筆乱文を許していただけるなら三人絡みもドント来いっ!
/お二方は三人絡みでも大丈夫でしょうか?
629 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/21(日) 18:03:42.60 ID:HBHwxhe/o
>>627
>>628
/自分は複数全力でかまいませんよー!/
/
>>627
さんがいいのなら、3人絡みでもおkです!/
630 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 18:06:28.63 ID:VWB0khqDO
>>628
>>629
/おお…なんという嬉しいお言葉…!
/では、お言葉に甘えさせてもらいとうございます…
631 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 18:24:38.84 ID:jdpKLB+IO
>>622
何かが落ちる音がして、見てみれば其処には太刀があった
一瞬むっと顔を顰めるが、今の状態では使う事も出来ないだろうと放っておく事にす
「にーちゃん、運が良かったな。するってーと、あんたは黒なのかい?」
露わになった外見からは、幾らな種族の予測もついた
にっと人懐こい笑みを見せながら、そんな事を尋ね
「…取り敢えず、落ち着いてから聞いた方がよさそー、だな」
湖を指差す彼、小さく頷くと青年は、彼の脇へと腕を通し
そのまま湖のすぐそば、手の届く距離まで運んで行く
…こんな光景を白、ないし緑に見られたら、忽ち裏切りものと詰られそうだ
結局誰かに手を貸す時点で、厳密な中立とは言えないのだろうから
そんな事を道中、考えるが、無論青年の行動が変わったりはしない
そんな中立を守るよりも、自分のやりたいようにする、そう思っていたからだ
/お待たせ致しました!
632 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/21(日) 18:24:48.47 ID:ryG3uwKzo
>>626
(品性に欠ける声ね。せっかくの〝夜〟が台無しじゃないの。)
【赤の雄叫びは、夢魔の耳には醜いものととられた。】
【当然だ。世のサキュバスの大半は、自分が最も美しいと自負している。】
【他のものに与える評価は、「自分ほど美しくはない」と「美しくない」の二択。】
【そんな内心の変化は、外面にはあらわさない。】
【はっきりと意識して表情筋を動かし、下唇をわずかに前に。】
【練習し尽した笑みの一つで、テーマはお姉さんらしさだ。】
どうしたの……っ!?
【相手をはっきりと視認した上で、あえて避けない。驚きは見た目ばかり。計画通りだ。】
【ふらつき、ぶつかってくるスチームメタルの少年を抱きとめる。】
【時速60kmのときの風圧、なんて喩えが有名な、母性の塊の感触が伝わってくるだろう。】
【自慢のドレスグローブに包まれた右手で、少年の頭を撫でようとした。】
>>626
【黒の上位種たるサキュバスは、暗闇の中での行動が主である。】
【従って眼以外の器官も著しい発達を示し、聴覚と魔力感覚をもって数メートル先の生命をも感じ取る。】
【一言に纏めれば、魔術師の存在に気付いた。】
【胸の中にはスチームメタル。】
(困ったわ……。)
(このまま別の奴に出会えば、ただの優しいお姉さんポジションに留まる展開になるっ)
【サキュバスにとって、異性とは等しく魅力すべき対象。】
【《ただの良い人》で終わるのは敗北だ。《ただの良い人》はブスの代名詞だ。】
【悩んだ末に行われる行動】
【サキュバスは、頭を傾けて少年の首に口を近づける。】
【眼の奥に紅い光を燃やし、頬に天然の朱を差す。僅かに息を荒くして、口端に牙を覗かせる。】
(と、とりあえずエロティックな雰囲気で出迎える! 嫉妬させて両取り作戦よ)
/わー。何このキャラ難しい! よろしくおねがいします
633 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/21(日) 18:33:05.77 ID:HBHwxhe/o
>>632
>>626
―――ッ、だばわぁ!?
【なかなか形容しがたい驚きの声を上げつつ、抱きとめられて】
【小柄な体躯に似合わぬ、鍛え抜かれ締まった無駄のない肉体がそこに収まるだろう】
【そして、きょとんとした表情で、ゴーグルの奥の双眸がサキュバスに向けられて】
お、たすけてくれてサンキュ!
いやぁ、道に迷っちまってよー‥‥、方向音痴で。
【はぁ、とため息を尽きつつ、身振り手振りをしながら話を始めようとするが】
【その時点で、己がどういう状況に在るかを理解する】
【少々反応が遅すぎるが、気にしてはならない、余り頭が宜しく無いのだ】
――――え、と、とととととー!?
【そして、少年はとりあえず、困惑の表情を浮かべることとなった】
【そして、体にくっつく、柔らかい―――二つのボールの感触に気が付き、硬直】
【数十秒の沈黙の後、かぁーっ、と顔が真っ赤に染まっていった。耐性が成さ過ぎである、この少年】
【しかし、頭を撫でようとする動きで、一瞬正気を取り戻して】
あ、頭撫でるのはやめてくれ‥‥!
【この少年、所謂チビ。頭をなでられたりするのは、苦手なことであった】
【もし、魔術師がこの光景を見れば、どういう状況に視えるだろうか】
【なんというか、なかなか危険な状況であるというか、なんというか、そういう光景かもしれない】
634 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/21(日) 18:39:38.54 ID:DKwUSXqVo
>>631
「…ち がう むしょぞ くだ」
【運ばれながら男は答える】
【やはり貴方が見えないのか視点は空中を彷徨っていた】
「…でぃーぷ あー てぃすと か?」
【見えぬはずの貴方に問い掛ける】
【彼の能力である異常な嗅覚】
【それから貴方を判断したのだ】
「…すま な い」
【湖の近くまでくると彼はゆっくりと腰をおろす】
【そしてローブの中から木の器を取り出すと水をすくって飲みはじめた】
/おかえりです!
635 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 18:44:18.09 ID:VWB0khqDO
>>632
【魔術師が木々を抜けて、彼等を見た場面は。サキュバスがスチームメタルの青年に口を寄せて何やらしている場面】
【魔術師自身、貴族でもないし権力も無く。独り孤独に屍と研究を続ける彼と比べれば、サキュバスという種そのものがヒエラルキーでは上位に当たる】
【…の、筈なのだが】
…本能に溺れる淫魔が、目障りな
欲に溺れるのは構わんが、その汚れた手で私に触れようとしてみろ。屍とも言えぬ肉塊としてくれる
【彼女を見た魔術師は、嫌悪を顕わにして罵声を掛ける】
【それは―彼等は知るよしも無いだろうが―魔術師…彼としてはよくある反応なのだが、第三者的に見れば顕著にその嫌悪が現れている】
>>633
【そして、ある意味サキュバスの被害にあっている少年にも、その『ごく当たり前の』反応は当然あって】
…獣の雄叫びが聞こえたと思ったが、あれは貴様の声だったか
…まあ、その、性欲の権化にたぶらかされるようでは獣とそう変わらんか
【ざく、ざく。腐葉土と木の枝を踏みながら、足元をしっかりとして二人に近付く。声がちゃんと届くように】
…赤の大陸はこれだから嫌なのだ。理性を知らず、本能を顕わに、死肉を貪る屍や緑の大陸の獣とそう変わらん
考える脳が本当にあるのかと、疑ってしまうな
【呆れ、怒り、同情…おおよそ好意的とは取れない、それらの感情をごった煮にした罵声を、同じように少年にも掛ける】
【真っ暗で肉眼では表情は見えないが、もしかしたら見えない方がいいのかもしれない】
【その表情は、見ればきっと怒りと憎しみが沸いて来るから】
636 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 18:55:26.98 ID:jdpKLB+IO
>>634
「無所属ぅ?…そんなん、聞いたことねえがな」
男の答えは、予想外のもので、青年は内心首を傾げその答を聞いた
中立で無く、無所属。これはどういうことなのか。些か興味も湧いた
「っ…良く、分かったな」
ぴくりと眉が動き、目を細め男を見る
此方の事は見ていなかったと、思ったのだが
或いは能力、だろうか?
「そんなことよりほら、怪我があるなら見せてみな。…多分おれなら、なんとか出来る」
腕で水を掬い、男が充分に水分を摂ったと見るや
もう一度横になるよう促しながら、怪我があるなら見せてみるよう、男に言った
…取り敢えずできる限りの事は、男にしてやる積りであった
637 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/21(日) 19:08:22.56 ID:ryG3uwKzo
>>633
【硬すぎず軟すぎず。しなやかな筋肉がドレス越しに触れる。】
(あら意外と良い男……?)
【直に触ってみて、あっという間に評価を改める。】
【評価がころころ変わるのは、根本的に深く考えるに値しない存在だということだ。】
【サキュバスは傲慢である。】
【無理に頭を撫でる行為を続けることはしない。こういう男に子供扱いは逆効果だと考えた。】
【ゴーグルの奥の瞳を覗き込み、気だるげに口を開く。生暖かい吐息が広がった。】
見た感じ、この森の獣に遅れを取るとは思えないわ。
私に頼らなくても、真っ直ぐ進んでいけば抜けられるのではなくって?
【上げた右手はそのまま少年の肩に添えられる。】
(まずは褒める。多少婉曲に褒める。こういう馬鹿は喜びが好感に直結するの。)
【魔術師の出現に合わせて、肩を持つ手に力を入れる。】
【安心しろ、というよりはむしろ「助けて」という風に取られることを意図している。】
>>635
【辛辣な言葉は、この女のプライドをいたく傷つけた。】
【憎しみを表して無意識に開きそうになった翼を押さえつける。】
本能を捨てたモノを生き物とは呼ばないわ。
それに初対面の相手を淫売呼ばわりなんて、実践主義の黒魔術師らしくないわね。
【怒りの代替として現れるのはやはり笑みだ。やり慣れた笑顔が、自然と顔に出る。】
調べる前に結論を出すなんて、三流もいいところ。
【ゆっくりと視線を胸元の少年から外し、魔術師へと流していく。】
【微かに足を折り、姿勢を下げる。際どい胸元が露出しそうでしない角度へ。】
【体勢的苦しさは、柔軟なサキュバスの体には大したことではない。】
実験、しないの……?
【自分の立ち位置を決めるための言葉。まさか同意が来るなど考えてはいない。】
(ガキには優しく。男には知的に。底のエロさも忘れない。難しいわね。燃えてくるわ。)
638 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/21(日) 19:09:12.45 ID:DKwUSXqVo
>>636
「…種族など 糞喰らえ だ」
【水分を取ったからか口調が元に戻る】
【ただし、その言葉は殺意に満ちている】
【まるで同属を嫌悪するような響き】
「…臭い だ他にも 白や緑が 」
【そこまで言って激しく咳き込む】
【どうやら水が気管に入ったようだ】
「…腹部の裂傷 だ」
【左手でローブを開けると包帯が巻かれている】
【多少血がにじんではいるが酷くは無いように見える】
【が 彼が包帯を解くと中央と右側にそれぞれ約10cm・7cmの縫い後があった】
【素人目にも判るほどの重症であるがきちんとした処置が取られている】
639 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/21(日) 19:10:23.83 ID:+D9MK/jB0
>>612
【羽蟲達にも、耳を通した頭蓋内への侵入は出来ないらしく】
【獅子の首が揺れるのに耐えかねて、みな外に飛び去った】
【何か不利益が有るとすれば、至近距離で伝わる羽音は輪をかけて不快だったろう】
【そして目に突撃した虫は、ゴミとして落とされた時には息絶えており】
はぁ……逃して差し上げても良かったんですよ、……?
あの可愛らしいお友達を、わたしとも遊ばせて下さるなら、ですけど……
【痛みで不安が増したのか、それとも口調のせいだろうか】
【整った顔を、泡沫のように溢れ出した儚さが覆うも】
【それはやはり泡らしくすぐに散って、眸の奥に悪意が燃える】
【尤も受け答えはした辺り、時間稼ぎは成功したと言え】
【然し、何時までも小康状態は続かない】
【――崩れる砂。その下で蠢動する影に、気付けるだろうか?】
……報復の名目でもって「赤」の本土攻撃を試み、戦火を拡散させるおろかな民
その同類に対して、対話など無為の事なのでしょうか
………、――あの子たちとなら、いっしょに遊べるかも知れないのに
【少女が、常に増して幼い声色で呟くと同時】
【獅子の前、もし踏み込んでいれば背後の地面から】
【腐肉に似た色艶の二本の『紐』が、意思を持って彼の両足に襲い掛かる】
【もし姿を見遣ったなら――それは根を張った『触手』】
【砂中に出ている部分だけで、2メートル程は有る長大なものだと】
【勇猛なる獣人の青年は、知ることが出来るはずだ】
【粘性などは殆ど無い。猿の尾のように、絡む事と強靭さに特化した其れ】
【一定の『伸縮』を見せながら――侮れぬ速度で左右夫々に巻き付かんとする】
【成功すれば、血流を害し痛覚を呼び覚ます程の強い締め付けを与え】
【彼を強く拘束した上で、その後の暫くの行動にも影響を及ぼすはずだが】
【幸いにも――切断や圧潰への耐性は、然程でもなさそうで】
【或いは獣の全力で以てすれば、より強引な解決も出来るかも知れなかった】
【あくまでも――それらは、砂で身体を固定しているだけなのだから】
【そうしている間にも、更に四体の蛆擬きが少女の頬に発生し】
【これらの生育を阻もうと思うなら――急がねば、ならないだろう】
//遅れちゃいましたが、レスしますね!
640 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/21(日) 19:20:09.41 ID:HBHwxhe/o
/都合上順番が前後します/
>>637
―――それがなぁ、うん。
何年もずっと方向音痴やってるからどう仕様も無いのは知っているさ。
【この少年、馬鹿であるのは間違いないが、己の力量を間違えるような性質は無い】
【そして、手放しの褒めに、脳天気に浮かれる程、お花畑な頭もしていなかった】
【知識や頭脳としての理性的な〝頭の良さ〟は無いが、勘等の動物的な〝頭の良さ〟はなかなかの物】
真っすぐ進んでるつもりでも、知らないうちにどっかに行っててな、結果的に出れないわけだ。
先代も方向音痴でな、どうやらウチの血筋がそうみたいなんだが。
【そう言うと、ゴーグルを上げて、体を離し魔術師に相対するだろう】
【ゴーグルを外したその表情は、にぃ、と獣のような荒々しさを含む、赤の体現とも言える物】
【おそらく、助けてと言わずとも、この少年、魔術師と険悪な事になっただろう、なにせ既に侮辱されている】
【喧嘩の理由と成ることがわずかでもあれば、それだけで十分にこの少年にとっては喧嘩を始めるに値する】
>>635
【そして、サキュバスから体を離して、魔術師と相対すると】
【魔術師の言葉を聞いた直後、こめかみがぴくぴくと動き出して】
―――ほぉーっ、何だてめぇ喧嘩売ってんのか、イイぜ買ってやる。
その良く回る口ちぎり取ってそこらに捨ててやるよ、同盟だからって容赦を期待すんじゃねぇぞ。
【その知能、文字通り獣並であった。相手の言葉の調子だけで喧嘩を売っていると判断】
【ぎしぎし、と機械で構成された右腕を横に伸ばし、装甲から何かを排出するはずだ】
【現れたのは、槍である。黒地に赤の線が引かれ、赤い線から強い光を放つ、所謂ランス】
【強い力の気配と、何かの意思めいた物を、その武装から感じるかもしれない】
【そして、ゴーグルを装着しなおして、口元を歪めて】
―――相手してやるよ、掛かってきな。
【黒だからとしてもためらわない、既に少年の中では喧嘩が成立した】
【槍を構えて、腰を落として。少年は戦闘に慣れた様子で、臨戦状態に入り込んだ】
【エロスよりも、バトル。この時点で少年の優先順位は、サキュバスから魔術師へと移り変わったのだった】
【サキュバスとしては、この少年の行動、どう思うだろうか】
【サキュバスを後ろに、魔術師に大して槍を構える様は、暴力的でありながらも、戦士としての感覚を覚えるだろう】
641 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 19:33:31.21 ID:VWB0khqDO
>>637
だから、その生き物が私は嫌いなのだ
無駄に知能がある奴は特に、な
それと、私を他と一くくりに考えるな
【自分も生き物の括りのくせに生き物を嫌い、自分も生き物を一くくりに考える癖にそれを嫌う】
【エゴイスト…彼を第一印象で表すのに、それほど似合う言葉はないだろう】
…この程度の軽口に乗せられるか?怒りは上手く使わんと寿命を縮めるぞ?
…とは言え、貴様の体は調べる価値もある、それまで言うなら喜んで調べてやろう
【目線を合わしたサキュバスを、ローブの深い影の下から黒い目が睨み返す】
【荒々しい力等は感じないが、もっと静かな、黒の大陸の闇を体言するような力は感じる】
【そして、僅かな魔翌力の流れも魔術師から感じるだろう】
…まずは、殺してからな
【流れた魔翌力の正体は、体にびっしり彫り込んだ魔法陣に】
【サキュバスが気付くか気付かないか、その魔翌力が流れてから。ローブのフードの隙間から二本の、先端に鎌が付いた虫の脚が伸びて来る】
>>640
【そうして、サキュバスに威嚇をしていれば、少年の怒りを感じた】
【魔術師は溜息をつくと、少年に向き直る】
…屑が、それが獣の所業だと言うのだ
『同盟だから』?私は貴様等の様なのと同盟な事が不満だ
『相手になってやる』?調子に乗るな、相手をさせて頂きますだろうが
【まるで頭が痛い、とでも言うように、頭を右手で抑えながら少年を見る。フードから出た二本の脚もキチキチと震える】
【「まるでなっていない」…魔術師が感じたのは、少年の行動に対する軽蔑】
【仮にも同盟なら、目の前から喧嘩を売ってどうするのか。やるなら闇討ちでもしなければ、ともすれば同盟が崩れる切っ掛けになるかもしれないのに】
…わざわざ付き合ってやる義理も無いが、立場は教えてやらねばならんな
【右手を頭から離すと、闇が集まって形を成し、右手に、目玉の装飾が成された黒い杖が握られる】
…安心しろ、死んでも屍は役立ててやる。死ぬ覚悟でこい
【キィン、杖が微かに震え、高い音が鳴る。何も起こりはしない、今は】
【魔翌力の流れもなく、杖を構えた魔術師の、武器になりそうな物は二本の虫の脚だけ】
642 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 19:37:25.48 ID:jdpKLB+IO
>>638
「…なる程ね。気持ちはまあ分からんことも無いが、糞喰らえとはちょいと過激過ぎじゃあないか?」
その言葉から、何と無くの予測は付いた
彼から向けられる殺意は嫌悪はおそらく、差別や種族同士の諍いに、向けられているのだろう
そんな推測を頭の中で転がしながら、控えめな笑みと共に彼を宥めようと、言葉を紡いだ
「…匂い。凄いねぇ、そう言う訳かい。…っと、落ち着いて落ち着いて」
能力ではなさそうだが、それに類するものなのだろう
異常なまでの嗅覚。羨ましくはないが、感嘆するに値するないようだと、思った
そんなこんなでふんふん頷いていると、男は激しく咳き込んだ
苦笑を浮かべながら背中を摩って、落ち着かせようとするだろう
「よーし、どれどれ…、あー…ひでえならこりゃ」
しゃがみこみ、怪我へと視点を合わせると其処には、縫合痕があって
それは怪我凄惨さを思い起こさせるに、充分なものだった
顔を顰めながら髪を乱暴に掻き混ぜ、観察する
「…傷は酷いがまあ、しっかり処置はされてる。
となるとお前に必要なのはーー…休息、だな?」
結論は、そんなところであった
きちんと処理された傷に、自分が出来る事はない
ゆっくりと、傷の回復を待つしかないだろう。となれば
青年にできる事は、休息を取らせ体力を回復させることくらいだろう、と、考えた。
「俺が見張っててやるから、そこで寝てな。…血ィ、要るか?」
よっこいせ、とその場に胡座をかき
ぽんと膝頭を叩くと、そう男に告げた。休みさえすれば幾らかは、状態も良化するだろう
提案は男が、自分の予想する種族である事を前提に。
見れば青年の指先が液体化し、紅い雫が地面へと滴り落ち落ちていた
ディープアーティスト、その中でも凄惨だけの持つ、能力である
643 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 19:38:25.55 ID:jdpKLB+IO
>>642
/一番最後の凄惨→彼、に、変更お願いします!
644 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/21(日) 19:51:45.50 ID:ryG3uwKzo
>>640
そう、方向音痴なの。 あなたの目が私に向かないのもだからなのね。
【サキュバスは困った。困った以上に悔しかった。】
【女が泣く姿は美しい。笑う姿は言うまでもなく、怒る姿もまた悪くないだろう。】
【しかし自己愛の失敗からなる悔しさ、というのは時として非常に醜いものとなる。】
【スチームメタルが己の体を離れる。】
【認識が変わった。変わりやすさは無関心の裏返しであり、同時に関心の墜天した姿だ。】
(私の美貌が見えないなんて、馬鹿じゃないの? 森の暗さのせいにして許してあげたのに何この反応? 不能なの?)
(生物の三大欲求を蔑ろにするなんて黒どころか全生命に対する冒涜じゃない。なんで生きてるの? 死ぬの?)
【赤光と槍は、その魔力で感じ取れる。けれど大した脅威は感じない。】
【サキュバスは傲慢だから。そして実際に傲慢に足るだけの力を持っているから。】
>>641
ならあなたを別枠に入れてあげるわ。
ちょっとむかついたからただの死体にはしてあげない。
【にょろり、と。蛇を思わせる動きで尻尾がくねる。先端のルビーが微かに光った。】
アンデッドにして、しばらく私に奉仕させてあげる。心もいじくってあげるわ。幸せにしてあげるの。
【表情はやはり笑み。テーマは小悪魔。】
【木の幹から体を離すと、空から枯葉が舞った。木の表面の色が、急速に褪せていく。】
【生命と感情を糧に活きるサキュバスは、何も情欲を介さなくてはそれを食べれないわけではない。】
【ただ、劣情の味をのみ甘美に感じる、というだけの話。】
ノーブル
【黒の上位種。サキュバスは悔しかった。それは殺意でも怒りでもなく純粋な悔しさであり、子供っぽい純粋な悪意だった。】
【感情に反応して微かに振動する体。直線軌道でぶれずに相手に向けられる両手。】
【手を広げ、色づいたピンクの爪先を相手に向ける。マニュキュアの色さえも揺れて見えるのは、魔力の乱気流ゆえだ。】
優しいアタシに感謝しなさいっ。
【感情だけで、魔力が零れ、それだけで枯葉が周囲を踊る。】
【フードの隙間より現れたものには気づいていないが、魔力の流れは感じ取った。】
(大したことは無いわね。)
【その考えは、続いて杖が構えられても変わらない。】
【しかし存外に冷静に、サキュバスは少年の後ろで魔術師の出方を、少年の動きを待った。】
()
645 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/21(日) 19:58:59.66 ID:DKwUSXqVo
>>642
>>643
「…村ご と家族を うし なっ た」
【見えないはずの目が逸らされる】
【いつもならば抑えられる感情は不安定なのだろう】
【それとも見えない目にその時の光景が見えるのか…】
「…最近 あん たが 会ったの は ドリア―ド か」
【落ち着いてからそう貴方に尋ねる】
【苦笑しているのは恥ずかしさを隠すためであろう】
「…鳥人 と少し な」
【傷を左手で触れながら話す】
「…やはり か」
【そう言って口をゆがませる】
【体について何か思い当たる節があるのだろう】
「…俺は血は のま ん」
【そう言ってローブから取り出したのはドライフルーツ】
【おそらく自生してるものから作ったのだろう】
【多少紫色のそれを取り出すと口に咥えた】
【そのときに貴方は彼に犬歯がないことに気付くだろう】
646 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/21(日) 20:10:42.56 ID:HBHwxhe/o
>>644
悪いね―――喧嘩相手がどんな女よりも恋しいのさ。
【にぃ、と獣じみた笑を、後ろのサキュバスに送り、もう既に振り返らない】
【この男の欲求は、4つ。性欲、食欲、睡眠欲――――そして、その上に立つ〝戦闘欲〟】
【三大欲求の上に、一つの本来ならおまけと成るはずの欲求が立つ、歪な様】
【そして、少年の持つ槍は、かたかた、と震えをゆっくりと起こして行き】
>>641
――――おお、そうかい。
いいねいいね、どうやら考えは同じようだ。
テメェみたいな皮肉野郎と同盟を組むのが不満だし、テメェのその上から目線が気に食わねぇ。
だからぶっ潰す、他の何もかも、どうでもいいね、知ったこっちゃねぇ。
【この少年に取って、同盟など、〝どこかの誰かが勝手に決めたこと〟】
【それよりも優先されるのは、〝己が大切と思い決定したこと〟だ】
【だからこそ、誰よりも自由に、後ろも振り返らず、その後の結果を考慮せず】
【〝今のためだけの選択〟が出来る。その様は、理性とは程遠くも、力強いもの】
【相手の挑発じみた言葉を受けて、ぎしり、と歯を軋ませ食いしばり】
――――上等。
【直後――――少年の足元が爆ぜ、真紅の風が相手に向けて駆け抜けていく】
【そして、目の前の魔術師は、背後のサキュバスは――その槍の本当の姿の一端を視るだろう】
>>ALL
機 神 着 装 !
【コマンドを叫んだ瞬間、槍の一部が展開し、右腕と一体化するように変形した】
【そして、展開が起きたその瞬間に、内蔵するエネルギーが莫大な形で解き放たれる】
【その力の性質は、人のそれというよりはむしろ竜種の持つ、火のエレメントの物】
――――だらぁっ!!
【きゅう】【赤い軌跡を残して、スチームメタルは高速で魔術師の腹に蹴りを入れるはずである】
【高速の理由は、火のエネルギーそのものを操り、それで推進力を生み出している故】
【機神。赤の大陸に潜むという、古代兵器。それを、喧嘩で躊躇い無く使用する、この少年】
【反動を覚悟のうえで、文字通り〝死ぬ気〟で来た。そして同時に、〝殺すつもり〟で】
//御飯食べてきました!
647 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 20:21:47.20 ID:jdpKLB+IO
>>645
「…そーか。」
やや間を置いて、ぽつりと呟きを零す
村ごと、というのは、聞いた話の中でも相当酷かった
そう言った経緯があれば、多少の思考の変化があるのは当然と言える。
「…立派じゃねーか。俺ならそんなことされたら絶対、犯人に復讐してやろうとするけどな」
「その結果が無所属ってのは、立派なもんだ。
親御さんもそれなら、浮かばれるだろうな」
務めて明るい声音で、笑って見せながら
慎重に言葉を選びながら訥々と、青年は語った
目を逸らした男を慰めようとした結果だが、実際そう思うところもあった
逆にお前に何が分かる、と、激怒されても仕方ないとも思うが。
男の荷が多少なりとも降りれば、どんな形なりとも満足であった
なんでそこまで、自分が感情移入しているのか。
分かっていたがそれを、考えるつもりも語る積りも無かった。
「正解。…何があったかまでは、分からねーよな?」
それが分かるのならば少々、気恥ずかしい想いをする気がする。
わからないとは思うがーー…癖なのだろうか、髪をがしがししつつ、問う。
…それにしても、凄い鼻だ。
「鳥人と、か。…あんまし、無茶はするなよ?」
やはり、戦いの後なのか。
無所属など自称すればそりゃあ、風当たりは強いだろう。
そんな事を考えると自然と心配になって来る。
首を傾げながらからからと笑い、念を押す
「やはり?…どうかしたのか?」
てっきり自分でやったのかと思っていた
それはそれで、凄い技術だが。一体どういう事なのか、問いを重ねる。
「へぇ、吸血鬼だと思ったがーー…大丈夫なのか?」
血を吸わない吸血鬼とは、初耳だ
いやそもそも、前提が間違っているのだろうか。
多少不安に思いつつ尋ねーー…犬歯を見た。
ぴくりと潜められた眉から、そのことが察せるかもしれない
648 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 20:29:19.26 ID:VWB0khqDO
>>644
…死霊術を使う私にそれを言うか
知らずに言ったとしても、甚だ滑稽だ
【サキュバスも構え、それは味方ではなく敵側に、彼等を見据えて魔術師は微かに笑みを称えた】
【サキュバスが流す魔翌力も、自分より高位としても見せる余裕は変わらず。寧ろその力の強さを誇示する様子に面白さすら感じた】
【二対一、相手には赤の戦士と黒の上位種。傍から見れば危機なのは魔術師の方だ】
【それは、魔術師自身も感じていた】
>>646
(機神――!)
【奴は、目の前を向かって来るあの少年はそう言ったか?】
【魔術師はその名を聞いた事がある、知っている。赤の大陸で馬鹿のように崇拝されているらしい、機械の鎧だとか、兵器だと】
【しかし、それはたかが赤の大陸での話、それがこちらの大陸にも通じるという決まりはない】
(…速い!…が、それだけだ)
【魔翌力の流れを更に強く、体の陣と杖に流す。自分自身の身体能力では、どうしようもないだろう】
【咄嗟に攻撃をかわせる程の身体能力も、教えも無い魔術師は、攻撃されると防ぐしかない】
【ローブの裾からもう二本、フードから出るのと同じ虫の脚が伸びてきて。フードのと合わせて四本の脚の鎌で蹴りを防ぐ】
…ッ
【防ぎはしたが、重い。軽くて細く、か弱い体が振動に震える】
【まともにやって、勝てる筈があるか――魔術師は、状況に対して憤怒した】
…………隠せ
【攻撃を防いだ至近距離、杖の目玉を少年に向ける】
【杖が魔翌力を力とし、目玉から視念波を飛ばす】
【その視念波を視認すれば、視界を通じて魔翌力が干渉して、魔術師の姿を目から視認出来なくする】
(…あと、どれくらいかかる…)
(そもそも、ここに屍を置いておいたか…?)
【焦り、疲れ、焦燥感。それら全てが、静かに魔術師の心に流れていた】
649 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/21(日) 20:43:57.62 ID:DKwUSXqVo
>>647
「…墓を建てら れなかっ たのが 心残 りだよ」
【そう言って微笑する】
【彼自身、見た目は20代であるが実に70年以上生きている】
【受け入れる時間も相当にあったのだろう】
「…………ん ?」
【少々間をあけて答える】
【答えに詰まったところを見ると部位の匂いから察したようだ】
【だが、微笑していることからからかっていることは確かだ】
「…了 解し た」
【そう言って重そうに腕を上げ額をかく】
【心配されることは少し恥ずかしいようだ】
「…こ れだ」
【そう言って差し出されたのは手紙】
【青の大陸の標準的な言語で書かれている】
『嘴と爪で2箇所の腹部裂傷、縫合と殺菌を行った。
おそらく2、3ヶ月で治るだろうが痛みは長くなる。
だが血を失ったことで視力が落ちている。
少なくとも半年はアトランティスで体を休めろ。』
【手紙に書かれた内容は診断内容】
【それも、かなり具体的に書かれたもの】
【内容から察するにこれを書いた者が治療したのであろう】
「…70 年 も 血は 吸ったこ とが 無い」
【幼少期に『師』に拾われた彼は基本的な食生活を行っている】
【ゆえに彼は果物や魚を好んで食べる。吸血鬼の中でも例外な方だ】
650 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/21(日) 20:45:30.32 ID:ryG3uwKzo
>>646
【喧嘩相手がどんな女よりも恋しいのさ。】
【それは完全な勝利宣言に聞こえた。聞こえたから、聞こえなかったことにした。】
なかなか面白そうな玩具じゃない。(分不相応ね)
【小さく小さく。薄紅色の両唇は動かさず。口の中に言い含める。】
【機神。聞いたことはあっても、見るのは意外と長い生涯において初めて。】
【評価は「自分ほどではないが美しい」だ。】
(隙を見て、アンタも、その玩具も、アタシのものにしてやるっ)
【狙いは簡単。両者の戦いを優雅に観戦し、漁夫の利を得る。】
【自分の強さには自信があっても、戦うのは最終手段だ。最高芸術たる自分が傷つく必要はない。】
>>648
屍使いに相応しい末路じゃないの。
ミイラ取りはミイラになるものよ? 黒のことわざ、聞いたことないのかしら。
【大きく音を立てて両翼を広げる。目の前に出した両手と共に、空を引き裂く勢いで羽ばたく。】
【枝葉に空をふさがれた森の中では高さに上限はあるが、それでも空中にあるものを攻撃する手段は少ない。】
【見上げれば形の良いヒップラインと、それを包む黒いショーツが見えるかもしれない。】
【ある程度の高さに達したところで、サキュバスは腕を振るった。同時、胸もスカートも闇に揺れる。】
【それに対応して、落ちてきている枯葉に魔力が宿る。鋭化。】
【初級クラスの魔法だが、無詠唱かつ超魔力。練り上げられた魔力は一切の無駄なく枯葉内を巡り、幾何学的文様を築く。】
【死の象徴たる枯葉は、触れた物を平等に切り裂く文字通りの死の権化と化した。そこらの鈍刀より余程よく斬れる。】
【無差別に舞い落ちる刃は、敵味方の区別無く襲い掛かる。そも、サキュバスは味方など認識していないのだ。】
【刃は、スチームメタルにもまた脅威となる。】
651 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 20:47:51.48 ID:jdpKLB+IO
>>649
//ごめんなさい、飯落ちします…申し訳ない。急いで戻ってきますので…!
652 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/21(日) 20:48:47.12 ID:DKwUSXqVo
>>651
//安心してゆっくり食べてきてくださいww
653 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/21(日) 21:01:38.12 ID:HBHwxhe/o
>>648
――――ッ!
【が、がががっ!】【蹴りは相手の鎌とぶつかり合い、衝撃を少年の足に伝えて】
【だんっ】【地面に着地すると、槍の表面のラインに趨る線の光が強まっていく】
【そして、高速に少年の機械の腕と同化するように、槍は侵食を進めていった】
(‥‥‥‥分かってるって、ファフニル。俺達は雑魚なんかじゃない、そう示してやろう。
完全装着はキツイからな、部分装着で勘弁してくれ、悪いな)
【槍の、声なき意思に、少年はそう思考で言葉を返す】
【強烈に肉体を喰らい尽くすような侵食は、それで和らぎ、落ち着いて】
(‥‥さぁて、どうするか。なんか体から虫っぽいの出てるし)
【ゴーグルの奥の目を凝らして、少年は相手の様子を良く確認しようとして】
【それがまずかった。相手の出した思念波をまともに見ることになったのだから】
―――ッチィ!小細工しかけやがったな!
【だが、ならばゴーグルは必要ないとばかりに、頭を振り、そこらに投げ捨てて】
【狙いを突けずに横薙ぎに右腕と同化したランスを振るうハズだ】
【そして、灼熱の空気が波と成って、前方に放たれる。やけどをするほどではないが勢いは強く、態勢を崩す程度の効果はあるだろう】
>>650
―――は、玩具と思っちゃ火傷するぜ。
【ぼそり、とサキュバスの言葉に呟きを返した】
【火のエネルギーで、体の表面からは蜃気楼が立ち上っているのだ】
【その性質は、エネルギーにより迫る物を破壊する事による防壁】
――――なかなかいい攻撃じゃねぇか、そういう方が惚れちまうね。
【己も巻き込み迫る枯葉の刃を感じて、そんな軽口を叩き、楽しげに跳躍する】
【轟ッ!】【真上に向けて、エネルギーが放射、己に向かう刃の軌道をずらすこととする】
【しかし、一部はそれをすり抜けて、ブライアンの体の随所に、赤い線を刻んでいく】
【頬から流れ行く血を、べろり、と舐めて。楽しげな視線を真上に向け、ショーツが普通に見えてしまい、顔を真っ赤にしてすぐに顔を下げた】
654 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 21:16:39.58 ID:VWB0khqDO
>>650
…必ずしも、諺の通りになる物か、寧ろそうじゃない方が多い
(…チッ、飛んだか)
【飛んだサキュバスを視線の端で確認する。上から見られるのは気に入らないが、実際現在はそれを気にする余裕も無い】
【そのうち地に落としてやる、そう考え、策を練る。生き残る策を】
>>653
…糞、獣がッ!!
【視念波の攻撃は、撹乱は成功した、成功した筈なのに】
【こう、このような考えを持つ者には、効果は無い】
【そして更に魔術師は危機に陥る。前方からの熱波と、上方からの無数の刃】
【耐え切れぬ、かわせぬ、防ぎ切れるか】
…舐めるなァ!!
【まず、魔術師が使ったのは障壁、それも前方を半球状に覆う、薄暗い物】
【広く覆った障壁で、熱波と刃を防ぐ、擦り抜けた何枚かの刃が体を切り裂くが、この程度なら何とも無い】
【そうしながら、虫の脚で地面を引っ掻いて、後方に下がる。半ば体を引きずるようになるが、距離を開ければ対応範囲は上がる】
(…まだ来ない、か…もしかしたら、森にはいないのかもしれんな)
(…たかが時間稼ぎに、見せる手を増やさなければならんとは)
【明確に、魔術師の様子に疲れと焦りが見える。攻撃を殆ど受けていないが、この中で一番弱っている】
【彼が魔術を使う際、体力と魔翌力を消費するのだが、彼はその体力が異常なまでに低かった】
【よって戦いは使役するアンデッド等に任せているのだが、今回はそれがいない】
【障壁を解除すると、杖を回して地面に突き立て、それを両手に掴んで念じる】
【魔翌力とは違う力…生命の流れ、緑の大地のそれとは真逆の様な生命の鼓動が、杖を通じて魔術師に集まっていく】
655 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 21:25:16.31 ID:EkScrT6SO
【赤の大陸の空を、鳥が飛ぶ。】
【非・生物的なデザインの“それ”は、然し、赤の武骨な機械生物とも一線を画していた。】
【“白の機兵(クルセイドロン)”――可能性が高いのは、それだろう。上位個体は動物の姿になれるとの事だから、尚更。】
【少しずつ、高度が落ちていく。程なく機械鳥は、岩肌に着陸した。】
【――着陸と言うと、やや語弊がある。正しくは、ある程度地面に近付いて、滞空しているのだから。】
【この辺り、やはり赤の機兵とは何処かズレている。】
【――然し。】
【どうにも、純粋な物では無いのか――機械鳥には、砲があった。】
【四角錐のようなボディの、言わば頂点に集まる「辺」から、前から見れば「X」に見える各辺一枚、合計四枚の鋭い刃翼を生やした、蒼き機械の鳥。】
【その“頂点”部に、一門の砲。】
【クルセイドロンは、銃器を使わないはずだが――】
【飛ぶ機械は、暫く滞空を続けたままでいるだろう。】
【何か用があるなら、話し掛けるのも手かもしれないが――言葉が通じるかどうかは不明瞭だ。】
656 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/21(日) 21:27:31.29 ID:ryG3uwKzo
>>653
>>654
頑張ってね。ぼーや。
【言葉を紡ぐ口元に、覗く朱色は踊る舌。熱く冷たく、踊る舌。】
【姿こそ華麗。だが意訳すれば「機神使っといてその程度とか笑わせるぞ雑魚」の意。】
【少年が真上に向かって発した砲撃は当初軌道上にサキュバスを捉えていたが】
【それが通過する時にはサキュバスの姿はもうそこにはない。】
【泳ぐようにして空を駆ける。くるり。木の後ろに回る。】
【それは翼に頼った物理運動ではない。文字通り魔力の海に泳いでいるのだ。】
【元来おしゃべり好きなサキュバスだが、自身への注意をそらすために口数を減らす。】
【彼女にとっては悪戯にすぎぬ戦闘だが、悪戯だからこそ本気でやるのが彼女だ。】
【葉の数は有限。一通り済んでしまえば、落葉は終わる。】
【しかし枯葉の剣舞が終わったからといって、サキュバスの攻撃が終わることは意味されない。】
ぎぎぎぎぎ……
【先ほど枯れた木は、その根も瞬時に朽ち果てていた。悪意に満ちる黒の大地に立つには足元が心もとない。】
【不穏な音を上げた木が、ゆっくりと、ぐらつき。】
【空を泳いで、その木の後ろに回った彼女は、枯れた大木を押した。】
【倒れる方向を決めかねていた大木が、倒れる。】
(生き返らせなければ使えないなんて二流もいいところ。)
(その場で殺して使い、蘇らせて使う。そのくらいできなきゃ、黒じゃないわ!)
【スチームメタルとネクロマンサーに向かって一直線。朽ちた大質量が襲い掛かる。】
657 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/21(日) 21:34:54.95 ID:HBHwxhe/o
>>654
>>656
――――ああくそ、見えねーってのは厄介だな。
虱潰しに全部焦土にするしかねーじゃねーか。
【この少年、見えないからと言って動揺する事は、無い】
【見えないなら周囲全てを破壊し尽くせばその中に相手が含まれているはずであると】
【そして、サキュバスの言葉に、ぴくぴく、とこめかみがひくついて】
――――圧縮、開始。
熱量の安定化、及び指向性の付与を開始、熱量を増大――――増大―――――ッ!
【槍とどうかした右腕を真上に上げて、少年は武装の力の一端を操り始めた】
【コレまでは、あくまでもその力の欠片に過ぎない、元々〝対竜族〟が出来るレベルの装備】
【その力は、その熱量は、本来ならば人間サイズに使うものではない、だが、それを使う】
【サキュバスの様に多彩な魔術を持ち、膨大な魔力を運用できるわけでもない】
【魔術師の様に、戦略を組み上げ相手を嵌めていくようなことも出来ない】
【だが、一つだけ誇れることが。其れは――――火力、その一点。其れのみに関して、この少年は無比の誇りを持っている】
【頭上で作られる、火ではない、〝熱量の珠〟】
【空気が揺らぎ、こちらに迫る大木が燃え上がり、炭化して】
【周囲の空気が灼熱に飲まれていき、火山地帯のような気温と化していくだろう】
【だが、唐突にその熱量が不自然なほどに消えていく。元の温度より、逆に寒いくらいに】
【そう、周囲の熱量を、槍の穂先を中心として生成する珠の形へと、圧縮していっているのだ――――】
【之が、機神の力の一端、この機神の主な効果は、〝熱の操作〟であるようだ】
658 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/21(日) 21:48:48.33 ID:Jvgsys7xo
【緑の大陸:昼の森林】
【木漏れ日と小鳥らの囀り。その中を進む黒の者が居た】
【彼女は紫の道士服を着ていて、顔側に呪符の貼られた帽子を被り】
【また首にはペットじみた首輪をはめており、髪も肌も、瞳までもが真白で】
流石に、何もしないといくらマハでも腐っちゃいそうでス
そんなことになる前にチャキチャキ侵略するのが吉っ!
―――なん、でスけど。歩いてるだけじゃ侵略でも何でもないんでスよねー
【周囲に“闇”を放つこの少女――キョンシーは、ふとそんなことを呟いて】
【「緑の虫コロでも居ませんでス?」と、木々の合間なんかに目をやった】
659 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 21:52:44.44 ID:VWB0khqDO
>>656
>>575
【魔術師は、焦っていた。焦り、疲れ、弱り、かつてない程に、自分らしくないほどに危機を感じていた】
【認めたくはないが、あのサキュバスの力は上だろう。元々意味はないような物だったが、少年の魔術効果ももう切れる】
【対して自分は、このままでは奴らに負ける事は明白だ】
………………
【何より、あの馬鹿な少年よりもサキュバスに怒りを感じる。あんな淫魔ごときが、何故自分より上だ、何故自分が下だ、何故、何故】
…あああああぁぁぁあああ!!
【魔術師は、声を上げる、似合わない程、自分でも予想が出来ないくらいだと、そう思いながら吠える】
【魔術師がやったのは、生命の吸収。周囲から自分の下位にある生命を、吸い上げる死霊術】
【詰まりは土地そのものから、なけなしの生命を吸収し、自分の力とした。少しの間の、限界無視】
…舐めるなと…言った筈だ!
【魔術師が倒れる大木に杖を向けると、杖のすぐ前の虚空に即席の魔法陣が描かれる】
【その魔法陣から、巨大な腐食した竜の腕がはい出て来て、炭化した大木を薙ぎ払った】
…屑共が、調子に乗るな
たかが上位にあるからと椅子に踏ん反り返る淫魔と、たかが鉄の塊の力を自分の力と勘違いする阿保が…
…この私を…死霊術師エイダを倒せると思うな…!
【最早、意地か。彼等の下にいたくないという、ただの意地で、魔術師は力のその一端をまた見せる】
【そして、このタイミングで、魔術師が待ち望んでいたそれが来ている事は、まだ魔術師すら気付いていない】
660 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 21:58:53.02 ID:jdpKLB+IO
>>649
「ま、助かっただけラッキーだったじゃねえか。充分、充分。」
見れば男の顔には、穏やかな微笑が浮かんでいた
ならば此方が、重く苦しくなる必要もさらさらない。
青年本来のような、軽妙な語り口で
そんなことを、つぶやいたのだった
「ッッ……てめぇ…」
空いた少しの間、厭な予感が背中をせり上がって来る頃に、
男の顔には、生暖かい(青年談)微笑が湛えられていた
分かったんかい。
その嗅覚に驚くより速く、かっと青年の顔を維持する水分の温度が、10℃くらい上がった
その意味は、言わずとも分かるだろう。ぎりっと歯軋りし呟くと、恨みがましげな視線を、男に送った。
みえていないのは分かっている。こういうのは、気持ちの問題なのだ。
ともあれ了解され、青年はほっと息を吐く
気恥ずかしそうにしているその理由は、分かっていないようだった。
「…これは、誰が?」
さっと手紙に目を通し
顔を上げないままに訊ねた。医者なのだろうか
それにしては手紙という形態は、不自然な気がするのだが。
「でも、血を吸えば視力戻るんだろ? 今だけでも吸ったらどうだ。
俺は痛くも痒くもないしな。
……てか、お前七十年も生きてたのか。」
この事については、中々譲らなかった
視力が、戻るのならばーー…というか血が不足しているのなら、今だけでも血を摂るべきだと思ったのだ
然し心の中大きく閉めているのは、目の前の男が70年以上生きているという事実だったの、だが。
661 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/21(日) 21:59:48.62 ID:9hG5Hx2Io
【緑の大陸 / 市場】
【恐らく緑の大陸中の食料ならどんな物でもここに来れば揃うだろう】
【昼夜問わず、ありとあらゆる種族で賑わい、多種多様な問屋があり】
【果実の香りが漂う場所もあれば、生臭い魚の匂いが漂う場所もある】
【─────ここはそんな場所である】
『ま、万引きだーっ!おい!そこのガキを捕まえてくれっ!』
【突如上がった怒号は、果物屋の店主のものだった】
【ほぼ同時に、その果物屋の前から全力で走る少女が一人】
【呆気に取られている周囲の者をかき分け退け、進み続ける】
【手に抱えているのは、紙袋一杯の真っ赤に熟れた林檎である】
【品は良いものではあるが、買ってもそう高額ではないだろう】
…はっ……はぁっ…!
……逃げなきゃ…!……はぁ……!
【少女の服装は、黒色で、まさにぼろ切れという表現が正しい】
【それでも一応フードはあり、顔を隠すためか深く被っていて】
【隙間から覗く髪は、瑞々しさ溢れるセミロングの瑠璃色だ】
【手足には千切れた鎖が巻き付けられていて
じゃらじゃらと大きな音を立てて目立つ上に、非常に重たい】
【体力の少なそうな小柄な躯は、直ぐに息が上がり、次第に走る速さも落ちて行く】
【このままだと、捕まるのは時間の問題だろう】
662 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/21(日) 22:09:59.30 ID:S4/8NXGno
>>657
>>659
不愉快だわ。
【大木が軽くあしらわれたのはいい。自分にだってそのくらいはできる。】
【しかしその動作が踏み台や時間稼ぎに過ぎないのが納得できない。】
【第一、生命吸収は自分のお家芸だというのに。】
現実に刃向うなら、もっと力が必要だというのに。
【死した木々が、瓦解する。空を枝葉に隠され土地で、木が死ぬ。】
【それはつまり、天井が崩れ落ちるということ。】
破壊そのものの破壊、根源の拒絶っ ディナイアル!
【空が見えない今、空という表現はまだふさわしくないか。】
【サキュバスは短い詠唱で上方に魔力の盾を出現させる。】
犯かし尽せぇ!
【牙を剥き、作り物ではない笑みを覗かせ。叫ぶ言葉はそれでも甘い。】
【まるで絶頂にあるかに体を弓なりに反らせ、魔力を全身から垂れ流す。】
【黒く粘りつく魔力流は、周囲のものと結合して新たな力を与えた。】
【天を覆う暗い緑葉に行ったのは、エンチャントの付与。魔術の形式を取らぬ即席の魔法。】
【性質はネクロマンサーが行ったのと同じ、生命の吸収。ただし意味は真逆。】
【朽ちゆく森は、触れたものから生命を奪い取り、意地でも生き延びようとする。】
【やがて落ちてゆく木々は、鬼気迫る存在。】
【大量の熱。生命の消失と競合。まさに死地だ。】
663 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/21(日) 22:19:02.54 ID:HBHwxhe/o
>>659
>>662
――――鉄の塊‥‥ッ!?
ふ‥‥ざ、け‥‥ん‥‥じゃ‥‥ッ、ねぇえええええええええええええええええええ!!
【己が屑と呼ばれたことよりも、先ほど侮辱されたことよりも何よりも――――】
【――――機神を鉄屑と呼ばれたことが、そしてその力を己の力と勘違いしていると言われたことが】
【何よりもこの少年の逆鱗を叩き、砕き、その怒りを呼び覚ます結果となった‥‥】
【己のコレまでの人生でずっと探し続けてきた、それ】
【馬鹿と罵られ、有る筈無いと言われて、それでも雨の日も嵐の日も】
【恋焦がれるように危険な鉄屑の山に通いつめ、漸く見つけた己の相棒、もはや半身と呼んで良い其れ】
【見つけてからは、毎日抱きつき、添い寝をするほど、共に過ごしてきた】
【其れを――――其の、親無き己に取って、もはや家族と言っていい其れを、侮辱された】
【其れが、この少年と、〝機神〟の怒りを買う、決定打となった】
テメェは、テメェは―――何よりも言っちゃいけねぇ事を言ったッ!!
コイツは、鉄の塊なんかじゃねぇ――――機神ファフニル――鉄屑の山から掘り出した俺の半身‥‥!
そいつを、テメェは侮辱した。――――だから、殺すッ!!
【直後、金属音が甲高く響き、槍が完全に展開、少年の全身に装甲、鎧の如くに装着された】
【顔は、人の兜に竜の意匠を汲み取り、目元が赤い光を放ち、センサーと成る】
【熱を読み取り、相手を発見する赤外線センサー。視覚を失っても相手の認識は可能である】
【全身に装着された装甲は、細身でありながら、無骨でしかし流麗絢爛。竜の意匠を強く含むデザインである】
【体表に趨る赤い線の上をゆっくりと光が走っていき、先程から圧縮していた熱量の珠に右手を伸ばした】
――――熱剣グラム
【珠を握りつぶすと、圧縮された熱量で構成される、蜃気楼の刃が生み出された】
【質量も実態もなく、ただその熱によって相手を切り裂く無形の刃である】
【黒い魔力の流れが、こちらに迫っていく、ゆっくりと】
――――欲しいのか、‥‥でも、やらねーよ。
テメェら程度にくれてやれるほど、俺とファフニルの命は軽くねぇ。
【直後。地面にその刃を突き刺した。否、刃に形はない、刺さるという概念は無い】
【いうなれば―――刺さったかのように地面を溶解させた、直後に、〝それ〟は起こる】
―――燃えて尽くして爆ぜて滅びろ‥‥ッ!グラムの怒りを受けて死ねッ!!
【地面を刺すように構えた状態から、全力で切り上げを放つ、それだけ】
【直後、灼熱の熱波が前方に扇状に解き放たれ、熱によって起こる上昇気流で土地がまき上げられていく】
【この後、技が通ったであろう場所は、数年はぺんぺん草すら決して生えないであろう、究極の蹂躙】
【其れが、目の前の術師に向かって、放たれていき、しかしながら、落ちて来る木々を見て】
‥‥ッ上等ォ!!
【ひときわ大きい大木をずん、と受け止めて、焼き尽くそうとし始めた】
【自己の命が吸いつくされるのが先か、焼き尽くすのが先か、有ろうことか〝木と勝負〟だ】
664 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/21(日) 22:20:29.74 ID:4/6pCv2ho
>>661
【ふらりと少女の進行を妨げる様に、前に出てくる人影】
【森林を思わす深緑のツナギの様な服とそれと同色の帽子を被った男性だ】
【肩に付けた階級章からは、その男が軍人であることを示していて】
【顎に生えた髭と、尖った耳が男の年齢と種族を表している】
【其の背には1.5mの長さは有ろう規則的な亀裂の入った太い純白の円柱を背負っていて】
・・・通行止めだ。と
【其の儘突っ込んで来れば少女を身体で受け止めて】
【避けて通ろうとすれば、少女の足を引っ掛けて転ばせようとするだろう】
665 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 22:24:37.59 ID:EkScrT6SO
>>661
【そこに、また“違う”問題が飛び込んで来る。】
【それは、万引きとは少し質の違う――もう少し「大きな」問題だ。】
「不審な奴めッ!!」『今に捕まえてやるぞ!!』
【半獣の勇士二人が“それ”を追う。ちなみに彼ら、正規の兵等では無くて――単なる、気の良い緑の住民である。】
【そんな彼らが追うのは――】
【“四角錐”型のボディの、頂点に集まる「辺」から、機体を前から見れば「X」に見えるだろう、各辺一枚、合計四枚の鋭い刃翼を生やした、蒼き機械の鳥。】
【自然もクソも無いその姿は――何をどう考えても、それは“緑”では無くて――】
【――風を切り裂きながら、飛ぶ。】
【あろう事か“そいつ”は、少女に向けて突っ込んで行き――】
うわああああああああどいてええええええ
【仮に、少女が何もしないなら。それは単なる危険な衝突だ。】
【然し――「高速で」「飛ぶ」のだ。力を振り絞って上手く飛び乗るなり、しがみつくなりすれば――】
666 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/21(日) 22:29:04.83 ID:DKwUSXqVo
>>660
「…そうだ な」
【「生きてりゃ…いいことあるんだ。な?」】
【ラクシュルで会った女エルフの声がふと脳裏に浮かんだ】
(…強き人々は"明日生きること"に全力を出すのだな)
【そう心で思いながら目を細めた】
「…安心し ろ俺は わすれっぽ い」
【”公言はしない”といったところか】
【おそらくは歯軋りから”退却”を選んだのだろう】
【これ以上何か突っ込めば反撃するだろうが】
「…『師』 だ。青 の字 も彼 か ら 習っ た」
【そう言って答える】
【違和感は多少あるだろう】
【だが彼自身は視点の合わない目で懐かしむように遠くを見ている】
【おそらく聞けば何かを答えるだろう】
「…正確 に は7 6年だ 」
「… き けん すぎる 」
【そう言って貴方の方向を見る瞳は恐怖が浮かんでいる】
【正直なところ1回だけ『師』から血をもらったことが合った】
【結果は―――暴走】
【気付けばボロボロの『師』に押さえつけられていた】
【「おそらく、PTSDのせいで暴走するのだろう」そう『師』は言った】
【以来、彼は血を吸わないと決めている】
/おかえりです!
667 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 22:39:10.43 ID:jdpKLB+IO
>>666
「それなら、いいんだがな……はぁ」
そう言われれば、助かることは助かるのだが
それでも弱みを握られていると思うと、何処か落ち着かない青年だった。溜息零し
「へぇ…師匠がいるのか。どんな人なんだ?」
この男が師の名を呼んだとき、遠くを見た目に信頼を見た気がして
きっと、『良い』人なのだろう…そんな漠然とした想像と共に、仔細を訊ねる
「……危険、か。…まあそのうち戻るかな。…無駄に高い、嗅覚もあるし。」
始めて浮かんだ恐怖に、思わず目を見開いた
過去に何かあったのどろうか。それを聞こうとは、思わないが。
結局「無駄に」を強調しからかいまじりに
そんな風で言葉を終えた
「…そーいやお前の名前はなんて言うんだ? 俺はウェイル、そこらを旅してるディープアーティストだ」
そう言えば、会話こそ長くしていても名前は聞いていなかった
名乗りつつも、相手の名前を訊ね
/言い忘れてましたがただいまです!
/お陰様で安心してたべられましたっ
668 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 22:39:10.71 ID:VWB0khqDO
>>662
>>663
それだ!それが気に入らんのだ!!
貴様のその感情が叫びが!お伽話の英雄にでもなったつもりか!自惚れるな!!
貴様はただ!そう!ただ突然!力を手にしただけだ!!貴様自身がその力を作った訳ではない!
そこの淫魔も!産まれ持った力に奢り!愚かに崩れぬ高所で馬鹿を叫ぶだけ!!
【少年の叫びに呼応するように、魔術師も声を荒げる。既に声がかれる寸前に、か弱い喉が怒号を響かせる】
【少年は機神を馬鹿にされて怒る、魔術師はその怒る少年に、サキュバスに、彼等の力に怒る】
ふざけるな!何故貴様等のようなのが力を持つ!何故私ではなく!貴様等が上なのだ!!
幾多の犠牲を払ってでも!私は貴様等のただの幸運にすら勝てぬと言うのか!?ふざけるな!そんな馬鹿な話があるか!!
【木々が迫る、熱波が迫る、魔術師は、吠える。理不尽な力達に、最早自分ではどうしようもない、浅知恵では抗えぬ力に】
【裏返していた嫉妬と、隠していた悲哀と憤怒が口から、心から逆流する】
【久しく魔術師は、押し殺した感情を蘇らせた】
【腐った竜の腕も、撹乱する黒魔術も、生命を扱う魔術も、いくら何を使おうと、あの力には勝てはしない】
【認めたくない、認めざるを得ない、しかし、抗えぬそれは、魔術師を屠らんとする】
何故……何故…!
何故!私があああああああああああああああああああああああ!!!
【それは、最後の断末魔、とはならなかった。魔術師の叫びを最後に、魔術師の体がその場から高速で離れて行った】
【それは、力に釘付けにされ叫ぶ魔術師をさらったそれは。闇に紛れる術を持った者】
【それが何かは分からないが、魔術師が読んだ物なのは確かなようで、魔術師はその場から離脱した】
/お先に失礼します、お疲れ様でした
669 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/21(日) 22:41:04.77 ID:9hG5Hx2Io
>>664-665
/ごめんなさい、複数ロールはできる自信が無いです
/早かった方の
>>664
さんお願いしてもいいでしょうか?
/
>>665
さん、ごめんなさい、また機会があればお願いします…
670 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 22:46:17.98 ID:EkScrT6SO
>>669
/了解しました。またの機会に!
671 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/21(日) 22:47:32.88 ID:4/6pCv2ho
>>669
/私で宜しければ。宜しくお願いします
672 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/21(日) 22:54:50.63 ID:ryG3uwKzo
>>663
>>668
【形無き真炎の刃。全て断つ信念の刃。】
【結構呑気していたサキュバスも、流石に焦った。】
【舊鳥(ふるとり)に烈火(れっか)と書いて焦る。焦ってから飛び立つ鳥の行く末は焼き鳥だ。】
(焼き鳥? 冗談じゃないわ。高貴なる悪魔、サキュバスがそんな末路でたまるものですか。)
【熱せられた空気は自然と上に向く。強烈な上昇気流がサキュバスを襲う。】
【自身が吹き飛ばされることこそ無かったが、盾が風に飲まれた。】
【丸腰で木々にぶつかれば自身の魔法で傷つく。死なないだろうが、傷一つでも付けば精神的には敗北だ。】
【戦術として無言ではない。喋る余裕が無い。】
【上から迫るは枯れ小枝。下から熱の乱気流。ついでに横から毛虫の死骸。】
【無詠唱での初級魔法。盾。全身全霊の魔力を込めたそれは概念結界並みの強度を誇る。】
【全て、弾く。遮断する。】
【しかしながら効率も悪すぎるその防御は、サキュバスの大量の魔力をしてなお不足。あっという間に魔力が枯渇していく。】
ああ、もう! こっちこそ何故、よ!?
【木々と死の雨に向かって決死の特攻。】
【上昇気流によって意にそぐわぬ加速をつけられた体に必死に制御をつけて飛ぶ。】
【翼が萎れていくのが分かる。かわしきれなかった。】
【頬がこけていくのが分かる。かわしきれなかった。】
アタシがッ あたしガっ! なんでこんな目に会わなきゃいけないのよ!?
【常夜森にあって、月を浴びる。せっかくの貴重な体験でありながら、当のサキュバスは憔悴していた。】
【焦るが焼き鳥なら心(こざとへん)に焦るで憔は……】
【自慢のドレスの端から大きく裂け、それでもなお美しい。】
【サキュバスの顔立ちは、アーモンド形の眼に高い鼻。小さな口元は普段通り濡れて、けれど醜かった。】
許さないわ。 アドルフィーネ・ユングフラウが一生をかけて、呪ってやるわ!
【もはや天に逃れたサキュバスに、追撃を仕掛けることは叶わないか。】
/ここら辺で終わりでしょうかー……?
673 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/21(日) 22:55:22.16 ID:ryG3uwKzo
>>663
>>668
【形無き真炎の刃。全て断つ信念の刃。】
【結構呑気していたサキュバスも、流石に焦った。】
【舊鳥(ふるとり)に烈火(れっか)と書いて焦る。焦ってから飛び立つ鳥の行く末は焼き鳥だ。】
(焼き鳥? 冗談じゃないわ。高貴なる悪魔、サキュバスがそんな末路でたまるものですか。)
【熱せられた空気は自然と上に向く。強烈な上昇気流がサキュバスを襲う。】
【自身が吹き飛ばされることこそ無かったが、盾が風に飲まれた。】
【丸腰で木々にぶつかれば自身の魔法で傷つく。死なないだろうが、傷一つでも付けば精神的には敗北だ。】
【戦術として無言ではない。喋る余裕が無い。】
【上から迫るは枯れ小枝。下から熱の乱気流。ついでに横から毛虫の死骸。】
【無詠唱での初級魔法。盾。全身全霊の魔力を込めたそれは概念結界並みの強度を誇る。】
【全て、弾く。遮断する。】
【しかしながら効率も悪すぎるその防御は、サキュバスの大量の魔力をしてなお不足。あっという間に魔力が枯渇していく。】
ああ、もう! こっちこそ何故、よ!?
【木々と死の雨に向かって決死の特攻。】
【上昇気流によって意にそぐわぬ加速をつけられた体に必死に制御をつけて飛ぶ。】
【翼が萎れていくのが分かる。かわしきれなかった。】
【頬がこけていくのが分かる。かわしきれなかった。】
アタシがッ あたしガっ! なんでこんな目に会わなきゃいけないのよ!?
【常夜森にあって、月を浴びる。せっかくの貴重な体験でありながら、当のサキュバスは憔悴していた。】
【焦るが焼き鳥なら心(こざとへん)に焦るで憔は……】
【自慢のドレスの端から大きく裂け、それでもなお美しい。】
【サキュバスの顔立ちは、アーモンド形の眼に高い鼻。小さな口元は普段通り濡れて、けれど醜かった。】
許さないわ。 アドルフィーネ・ユングフラウが一生をかけて、呪ってやるわ!
【もはや天に逃れたサキュバスに、追撃を仕掛けることは叶わないか。】
/ここら辺で終わりでしょうかー……?
674 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/21(日) 22:56:06.14 ID:ryG3uwKzo
>>663
>>668
【形無き真炎の刃。全て断つ信念の刃。】
【結構呑気していたサキュバスも、流石に焦った。】
【舊鳥(ふるとり)に烈火(れっか)と書いて焦る。焦ってから飛び立つ鳥の行く末は焼き鳥だ。】
(焼き鳥? 冗談じゃないわ。高貴なる悪魔、サキュバスがそんな末路でたまるものですか。)
【熱せられた空気は自然と上に向く。強烈な上昇気流がサキュバスを襲う。】
【自身が吹き飛ばされることこそ無かったが、盾が風に飲まれた。】
【丸腰で木々にぶつかれば自身の魔法で傷つく。死なないだろうが、傷一つでも付けば精神的には敗北だ。】
【戦術として無言ではない。喋る余裕が無い。】
【上から迫るは枯れ小枝。下から熱の乱気流。ついでに横から毛虫の死骸。】
【無詠唱での初級魔法。盾。全身全霊の魔力を込めたそれは概念結界並みの強度を誇る。】
【全て、弾く。遮断する。】
【しかしながら効率も悪すぎるその防御は、サキュバスの大量の魔力をしてなお不足。あっという間に魔力が枯渇していく。】
ああ、もう! こっちこそ何故、よ!?
【木々と死の雨に向かって決死の特攻。】
【上昇気流によって意にそぐわぬ加速をつけられた体に必死に制御をつけて飛ぶ。】
【翼が萎れていくのが分かる。かわしきれなかった。】
【頬がこけていくのが分かる。かわしきれなかった。】
アタシがッ あたしガっ! なんでこんな目に会わなきゃいけないのよ!?
【常夜森にあって、月を浴びる。せっかくの貴重な体験でありながら、当のサキュバスは憔悴していた。】
【焦るが焼き鳥なら心(こざとへん)に焦るで憔は……】
【自慢のドレスの端から大きく裂け、それでもなお美しい。】
【サキュバスの顔立ちは、アーモンド形の眼に高い鼻。小さな口元は普段通り濡れて、けれど醜かった。】
許さないわ。 アドルフィーネ・ユングフラウが一生をかけて、呪ってやるわ!
【もはや天に逃れたサキュバスに、追撃を仕掛けることは叶わないか。】
/ここら辺で終わりでしょうかー……?
675 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/21(日) 22:56:12.07 ID:DKwUSXqVo
>>667
「…陽 気な方 だ った」
「…じ つりょく は 5名の ”貴族” をナイフ 3本 と いった ところ だ」
【思い出すように言う】
【だが”貴族”1人がどれほどの力を彼は知らない】
【とりあえず”すごい強い”ぐらいの認識しかないのだろう】
「…ああ ”何が起きたか” 判るくらい な」
【「無駄に」を言われたことへの反撃か”何が起きたか”を強調する】
【浮かぶ微笑からは先ほど同様のからかいが見て取れる】
「…俺 は ラマサ 同じく 旅人 だ」
【名を名乗り、手を差し出す】
【握手なのだろうが残念ながらそれは別方向に向いていた】
/それは良かったです(^^ )
676 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/21(日) 22:56:26.42 ID:ryG3uwKzo
>>663
>>668
【形無き真炎の刃。全て断つ信念の刃。】
【結構呑気していたサキュバスも、流石に焦った。】
【舊鳥(ふるとり)に烈火(れっか)と書いて焦る。焦ってから飛び立つ鳥の行く末は焼き鳥だ。】
(焼き鳥? 冗談じゃないわ。高貴なる悪魔、サキュバスがそんな末路でたまるものですか。)
【熱せられた空気は自然と上に向く。強烈な上昇気流がサキュバスを襲う。】
【自身が吹き飛ばされることこそ無かったが、盾が風に飲まれた。】
【丸腰で木々にぶつかれば自身の魔法で傷つく。死なないだろうが、傷一つでも付けば精神的には敗北だ。】
【戦術として無言ではない。喋る余裕が無い。】
【上から迫るは枯れ小枝。下から熱の乱気流。ついでに横から毛虫の死骸。】
【無詠唱での初級魔法。盾。全身全霊の魔力を込めたそれは概念結界並みの強度を誇る。】
【全て、弾く。遮断する。】
【しかしながら効率も悪すぎるその防御は、サキュバスの大量の魔力をしてなお不足。あっという間に魔力が枯渇していく。】
ああ、もう! こっちこそ何故、よ!?
【木々と死の雨に向かって決死の特攻。】
【上昇気流によって意にそぐわぬ加速をつけられた体に必死に制御をつけて飛ぶ。】
【翼が萎れていくのが分かる。かわしきれなかった。】
【頬がこけていくのが分かる。かわしきれなかった。】
アタシがッ あたしガっ! なんでこんな目に会わなきゃいけないのよ!?
【常夜森にあって、月を浴びる。せっかくの貴重な体験でありながら、当のサキュバスは憔悴していた。】
【焦るが焼き鳥なら心(こざとへん)に焦るで憔は……】
【自慢のドレスの端から大きく裂け、それでもなお美しい。】
【サキュバスの顔立ちは、アーモンド形の眼に高い鼻。小さな口元は普段通り濡れて、けれど醜かった。】
許さないわ。 アドルフィーネ・ユングフラウが一生をかけて、呪ってやるわ!
【もはや天に逃れたサキュバスに、追撃を仕掛けることは叶わないか。】
/ここら辺で終わりでしょうかー……?
677 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/21(日) 22:56:44.33 ID:DKwUSXqVo
>>667
「…陽 気な方 だ った」
「…じ つりょく は 5名の ”貴族” をナイフ 3本 と いった ところ だ」
【思い出すように言う】
【だが”貴族”1人がどれほどの力を彼は知らない】
【とりあえず”すごい強い”ぐらいの認識しかないのだろう】
「…ああ ”何が起きたか” 判るくらい な」
【「無駄に」を言われたことへの反撃か”何が起きたか”を強調する】
【浮かぶ微笑からは先ほど同様のからかいが見て取れる】
「…俺 は ラマサ 同じく 旅人 だ」
【名を名乗り、手を差し出す】
【握手なのだろうが残念ながらそれは別方向に向いていた】
/それは良かったです(^^ )
678 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/21(日) 22:57:12.30 ID:ryG3uwKzo
>>663
>>668
【形無き真炎の刃。全て断つ信念の刃。】
【結構呑気していたサキュバスも、流石に焦った。】
【舊鳥(ふるとり)に烈火(れっか)と書いて焦る。焦ってから飛び立つ鳥の行く末は焼き鳥だ。】
(焼き鳥? 冗談じゃないわ。高貴なる悪魔、サキュバスがそんな末路でたまるものですか。)
【熱せられた空気は自然と上に向く。強烈な上昇気流がサキュバスを襲う。】
【自身が吹き飛ばされることこそ無かったが、盾が風に飲まれた。】
【丸腰で木々にぶつかれば自身の魔法で傷つく。死なないだろうが、傷一つでも付けば精神的には敗北だ。】
【戦術として無言ではない。喋る余裕が無い。】
【上から迫るは枯れ小枝。下から熱の乱気流。ついでに横から毛虫の死骸。】
【無詠唱での初級魔法。盾。全身全霊の魔力を込めたそれは概念結界並みの強度を誇る。】
【全て、弾く。遮断する。】
【しかしながら効率も悪すぎるその防御は、サキュバスの大量の魔力をしてなお不足。あっという間に魔力が枯渇していく。】
ああ、もう! こっちこそ何故、よ!?
【木々と死の雨に向かって決死の特攻。】
【上昇気流によって意にそぐわぬ加速をつけられた体に必死に制御をつけて飛ぶ。】
【翼が萎れていくのが分かる。かわしきれなかった。】
【頬がこけていくのが分かる。かわしきれなかった。】
アタシがッ あたしガっ! なんでこんな目に会わなきゃいけないのよ!?
【常夜森にあって、月を浴びる。せっかくの貴重な体験でありながら、当のサキュバスは憔悴していた。】
【焦るが焼き鳥なら心(こざとへん)に焦るで憔は……】
【自慢のドレスの端から大きく裂け、それでもなお美しい。】
【サキュバスの顔立ちは、アーモンド形の眼に高い鼻。小さな口元は普段通り濡れて、けれど醜かった。】
許さないわ。 アドルフィーネ・ユングフラウが一生をかけて、呪ってやるわ!
【もはや天に逃れたサキュバスに、追撃を仕掛けることは叶わないか。】
/ここら辺で終わりでしょうかー……?
679 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/21(日) 23:00:39.30 ID:9hG5Hx2Io
>>664
………っ!
どいてください……!
【なかなか機転が利く少女のようで咄嗟の事でも止まらない】
【その小さな体躯を生かして、するりと横を通ろうとする】
【しかし、それは目の前の軍人の掌の上で踊っているに過ぎない】
──────!?
【ぐるん、前を向いていた視界が真下へ変わる】
【ふわり、走っていた勢いそのまま慣性の法則に従い、数瞬滑空する】
【ざわつく民衆は予想着地点をすぐさま離れ、
剥き出しのアスファルトに顔から落下して、痛そうな音が鳴る】
【わずかに遅れて鎖もアスファルトを叩き、金属を立てて】
…痛……
………逃げないと……!
【よろよろと起き上がれば、膝を擦ったのかぼろ切れに更に穴が空き、血が滲み】
【おまけに、強く打ったのだろう、鼻血がつーっと朱色の線を縦に描く】
【この期に及んで、それでもまだ先へ進もうとする】
【突き動かすのは、捕まればこの林檎を取り返されてしまう、それだけだ】
680 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/21(日) 23:02:33.38 ID:HBHwxhe/o
>>668
>>672
――――英雄なんか、そんなもん、世の中に居やしねぇよ。
ふざけんな、突然得ようが、偶然だろうが、〝力〟は〝力〟だ。
気に入らないも糞も在るか――――ッ!
【少年の言葉は、熱くしかし何処か冷めていた】
【「英雄なんか居やしない」それを言った少年の声は、何処か悲痛ですらあり】
【だが、力を偶然得ただけではない己、月日を掛けて、努力と時間の果てに、この力を得た】
【故にこそ、その言葉には、反発を返さなければ、己ではなかった――――】
【その感情に呼応するように熱量が増し、木々を焼き尽くして炭化させて】
――――テメェが弱ェからだ。
幸運を呼び込むのも実力の一つ、テメェが下に居るってんなら。
其れはテメェに幸運を呼び込む力がなかったってだけの話だろうが。
【辛辣な言葉を、少年は相手に叩きつける】
【死を与え、死を与えられる戦場、そこで理不尽を叫んでどうするのか】
【只、卑怯だ、なぜ己は、と叫ぶことは誰にでもできる。だが、其れは何も変えはしない】
【変わるためには、変えるためには、何はともあれ、とにかく動くべきなのだから】
【――――機神の熱波は、前方を破壊し尽くして消えていった】
【そして、相手が消えていく姿も、センサーは確認していて】
‥‥ち、やり損ねた。
【舌打ちすると、地面にしゃがみ込んだのだった】
【生命力が削られて、結構辛い状態である、焼き尽くすのが間に合わなければこのまま倒れるところであった】
――――は、逃げたか、どっちも。
最後に残ったのは俺だけ‥‥‥‥、そして俺は死にかけしかも森のど真ん中‥‥。
‥‥どうするよ、ファフニル。
【しゃがみ込み、荒地の中心に一人佇む赤の機神を纏いし少年】
【負傷は深く、だが、そのバイザーの奥の双眸は、未だに紅く燃え盛っていた――】
【そして、現状残る最後の力を振り絞って、声を張り上げた】
――――――ブライアン・ブレイクヴァルド!!
機神ファフニルの相方ッ!アドルフィーネ!エイダァ!!
次会うときは、テメェらふたりとも―――――ぶっ倒す!!
俺の最強の証明を―――ッ!示すために―――――ッ!!!
【二人に、聞こえるかも分からぬ、挑発と負け惜しみを言い放ち】
【死地の中心で大の字に倒れこみ、気絶したのであった――――】
//乙でしたー!
681 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 23:08:06.06 ID:jdpKLB+IO
>>675
「ご、五名を三本……そりゃあ…お前も、強そうだなぁ」
陽気、ということはやはり
よく慕われるような性格なのだろう。そんな思いも、さることながら
貴族の下りは、青年を大いに驚かせた。物理的にそれは、どうなんだ。飽きれた様な声で、零す。
「…良いか、誰にも言うんじゃねえぞ。……頼むから。」
如何に目が見えていなくとも
青年の漏らした「うぐっ…!」という声は、しっかりと届くことだろう。
首をがっくりうなだれさせながら、低い声で念を押す。懇願と言い換えられるだろうか。…くそう。
しかしあんな体験を言い触らされたら、蒸発してしまう。…くそ
青年の水温が、5℃上がった
「おいおい、俺はこっちだぜ?ーー…おう、宜しく」
向きの違う腕に苦笑しつつ、自身の腕で引き戻し。
確り握手を交わすのだった。こうしている時間は旅のなかでもやはり、貴重なものだ
「さて、と。お喋りも過ぎたかなりお前には睡眠時間が必要だからな。」
今男に必要なのは、自分と雑談する時間ではなく。
ゆっくり眠りについて疲れを癒す時間なのだと、はっと思い直し
「襲撃者は心配しなくていいぞ」、そう言い聞かせぽんぽんと胸の辺りを叩きながら、ニッと笑って見せるのだった
一晩見張りをするくらいは、負担にはならない。…まだ若いからな。
「…それと言い忘れてたが、俺は万屋やってんだ。今回面倒見た分は無料ってことにしといてやるが
今度こんな怪我見してみろ。がっぽり報酬頂くからな?……ま、それじゃ」
親切にしてくれた人物が商人だと、知ったら。
下心があったのか、と、失望されることも少なくない。
今回もそんな事を覚悟しつつーー…結局は、バラしてしまうのだった
青年にも、金を集める理由はあるし
そのためにも、誤魔化したままにする事はできないだろうと考えたのだ
その言葉は遠回しながら、男を心配する内容であった、のだが。
取り敢えず今このとき位はーー…一人の旅人として、接していたかった
商売は向いてないのかな、なんて。今更ながら想う、青年であった
「おやすみ」
/時間もそろそろあれですので、此処で締めさせていただきます!
/絡みありがとうございました!楽しかったです。
682 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/21(日) 23:09:31.93 ID:qaDTLjPuo
>>639
【頭蓋内へと侵入されるかと冷や冷やしていたが、どうやらそこまでは出来ないようだ】
【僅かに安堵の表情を浮かべながら、飛び去った羽蟲を手で払いのけつつ】
仲良くなりたいだけやったら、ええんやけどなぁ。
こんな身体に有毒な場所に誘拐して、奴隷扱いやぞ―――笑わせんなって。
【少女の双眸に宿る悪意は獅子の双眸に憤りを与え、睨み合いが続く】
【提案もやはり互いに納得する形では実現するはずもなく―――時間稼ぎは、終わる】
【ふと砂の崩れに気づくが――風か、振動か判断出来なかった。あるいはそれ以外か】
【だから獅子は一歩踏み出し、次の攻撃に移ろうと右腕の籠手を構えながら呼吸を整える】
ふっかけてきたのは赤と黒やし、俺らは守ってるだけやし。
友達作りたいんやったら、友達作る方法間違ってるぞ……よお考えんかい――――ッ!?
【また一歩、踏み出して”そろそろ攻撃を仕掛けよう”と力強く踏み出そうとしていた時】
【背後から見るに耐えない二本の”紐”が両足に巻き付いてきた―――”触手”か】
【どうやら自分の知らない内に潜り込んでいたか。砂の崩れは”コイツ”が原因か―――自分の判断ミスを悔やむ】
【地上に出ているだけで2m程の巨大触手。足を取られバランスを崩し、転倒するが問題はそれ以上に】
【絡みついた触手から伝わる”激痛”―――あっという間に脚部は締め付けられ、血色を変える程にまで至る】
うあッ、いでででで―――……クソ、厄介にも程があるやろがああああああああああああああああああああッ!!!
【”拡散型”の”獅子の咆哮”は周囲を轟音で包んだ。新近距離で聞いたなら聴覚器官を一時的に麻痺させる事も可能な程の大声】
【それに呼応する様に砂は隆起し、1秒ほどのタイムラグを置いて勢い良く”岩の槍”が地中深くから天を突いた】
【1m程の数本の岩の槍は獅子の脚を絡み取るものを引きちぎろうと二本。もし少女が3mという射程距離に入っていたなら―――】
【少女の腹めがけて一本が突き上がってくるだろう。砂の隆起の正体を感じ取れれば、タイムラグを読んで回避する事は可能だろう】
/ごめんなさい、超遅れました……ッ!!!
683 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(愛知県)
[sage saga]:2011/08/21(日) 23:10:17.89 ID:NUAb617Qo
【緑の大陸:樹海】
……チッ。
【風に揺れ、木々がざわめく森の中、舌打ちが聞こえた】
面倒な事になりやがったようだなぁ……。
【一人の人物が歩いていた。その人物は全身をローブで覆い一切の素性を隠している】
【表情すらもローブの影が隠し、唯一分かるのは月明かりで蒼く光る瞳の色だけだった】
(思ったより回復が早く済んだせいか……?反動で瘴気で溢れてきやがる……。
ありがたい事に、環境汚染が始まりやがったお陰で同じ場所に長居は出来ねえ訳だ……クソが……)
【ローブの隙間から、ドロドロと薄く紫色の瘴気が溢れでてきているのは、人物が黒の大陸の住民である事に他ならない】
684 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/21(日) 23:13:03.09 ID:4/6pCv2ho
>>679
【ざっざっと重厚なブーツでアスファルトを踏み、少年へ歩む軍人】
何度も言うが、通行止めだ
逃がしゃしないよ
【地面を叩いた鎖を踏むことで、逃げ出そうとする者を拘束しようとして】
【ポケットへ左手を突っ込むと、やれやれとでも言いたげに小さな息を吐いた】
まぁなに、そう長い時間は拘束しないから安心すると良い。
【そう言うと、果物屋の店主が来るまで待ち続けるだろう】
685 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/21(日) 23:25:48.81 ID:9hG5Hx2Io
>>684
【すでに駆け出そうとしていた為、鎖を踏まれると再び転倒する】
【手から離れて、宙に浮いた紙袋から林檎が転がった】
……っ…う…!
離して…!離して!
【いくらもがいても、繋がる鎖を踏まれていては文字通り手も足も出ない】
【何より、小柄な少女と軍人。圧倒的に体重差があり過ぎる】
【もう逃げられないだろう、と店主も安心して走るのをやめて、
綿で首を締めるように、ゆっくりと歩き始めた】
【しゃくっ、次に鳴ったのはそんな小気味いい音である】
【──────このままでは間違いなく捕まってしまう】
【どうせ捕まるなら、と少女が取った行動は林檎を食べることだった】
【アスファルトに転がり、砂利が多少付いたが気にせず一心不乱に食べ続ける】
【味も良いのだろうが、味わっている様子は無い。とにかく、お腹に詰めようとしている感じだ】
686 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/21(日) 23:29:54.26 ID:DKwUSXqVo
>>681
「…いまは けんが ない」
【そういって否定する】
【実際、彼は『鍛錬』は行ったものの『実践』の経験はここ数年】
【つまり、”知識”は同様にあれど”経験”は彼に勝っていないのだ】
【”鳥人”に瀕死にされたことも含めると並よりかは上といったところだろう】
「…安心しろ 」
【不敵な笑みを浮かべる】
【”多少の手駒にはなるだろう”との思いだろう】
【あくまでも友人関係としてではあるが】
「…はは、こ れは失 礼」
【相手を確認出来たことも含めてやはり安心感がある】
【思わず笑みがこぼれる】
「…悪い な何か ら何 まで」
【(最後まで恐縮しっぱなしだったな)】
【そう思いながらゆっくりと横になる】
【おそらく彼なら大丈夫だろう】
「…そうだ ったのか 」
【傷の確認のことでそれなりに経験は積んでいるのだろう】
【そう考えてはいたのだが万屋が以外だったのか少し驚く】
「…じゃあ 2回 目は ”何が起こった” のかで チャラに するか」
【溢れ出した疲れに強烈な眠気が襲いながらもそう言った】
【商人だろうが死人だろうが助けてくれたのは事実】
【ましてや弱みを出す彼に裏があるはずが無い】
【そう、確信して彼は眠りの世界へと落ちていった】
//こちらこそありがとうございました!
//長時間になってしまってすみませんm(_ _)m
//それではまた明日、良いロールを!お疲れ様でした!
687 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/21(日) 23:33:42.61 ID:+D9MK/jB0
>>682
【岩の槍の咄嗟の発生は、単一の地点からでは無く、速かった】
【それに加えて。鼓膜に爪を立て、脳をカクテルするような爆音】
【マテリアガイストの少女に、上に示す様な器官は無いものの】
【生命のエネルギーを取り込んでいるせいか、『錯覚』で十分に集中が削がれた】
【まず左足に巻き付いた一匹が、蟠る縄状の身体を断たれ】
【青年の脚一周分ほどの長さにぶつ切りにされた肉棒が、何本も砂に沈む】
【そしてもう一匹は――すぐ斬られる前に、脱出するも】
【逃げ延びた先で、ちょうど露出部分の中ほどまでを穿たれ抉られ貫かれ】
【形容しがたい声で鳴き叫び、体液で砂を染めながらのたうつ事に】
【こちらについても、無効化は十分できたと言えるか】
【そして最後の、岩の破城杭】
【自分も「似たような手」を使っているためか】
【少女は――したり顔で、後方へと飛び跳ねる「ものの」】
【――怪物だというのに、肉体の力は見た目相応らしかった】
うぎぃぁ、……ひぎゃっ
【掠める程度ではあるものの、プリミティブな尖刃は彼女の腹を打ち】
【シリコンの塊を刺す様に。吸い込まれる様に、数cmほど入り込む】
【つまりは、人間の肉体と厭に似た感触なのだ――】
――み、みみ、みみみみみみみみみみミミミミィッ!!!
【潮騒をも震わす咆哮とは別のベクトルで喧しい悲鳴と共に】
【彼女は腹を抑えこんで――汚れも厭わず、片膝を付くだろう】
【岩の突端を見やれば。そこには、黒くべとついた潤滑剤らしいものが】
【血液の代役を主張して――こびり付いている】
可愛いもの、綺麗なもの、『欲しくなる』
仲良くなるというのは、わたしのものになること――
――愛は………誰かを、沈みこませるもの……です、よぅ………ギギギ
【羽蟲:二匹 蛆蟲:四匹】
【これらに攻撃の様子は無く、互いに躍起になって『喰い合っており』】
【逃走を講じるなら、敵に隙が生まれ傷もまだ少ない今だろうか】
【脚の痛みや貧血感も、まだどうにか、走れる程度のもので】
【――きっと。目的は、黒の種族一人に対する玉砕では無いはずだ】
688 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/21(日) 23:41:06.51 ID:4/6pCv2ho
>>685
そうはいかんよ。まだ話す事が有るんだ
【そう言いながら、店主の到着を待っていたが】
【しゃくりと、耳に入った小気味良い音に視線を下げる】
【その視界に映ったのは一心不乱に林檎を食べる少女】
【飢えを満たす為に、生きる為に一生懸命な少女で】
………
【―――この飢えた少女もまた、戦争の被害者か】
【僅かに唇を噛んでから、左手をポケットから出す】
【その手には数枚の金貨…リンゴの代金としては十分か】
【そう思うや否や、その金貨を店主の方へ緩く放り投げ】
弁償替わりだ。コイツと林檎は貰ってくぞ
【店主へそう言うと、落ちた林檎を拾い上げて紙袋へ戻し】
【少女の首根っこと紙袋を掴むと其の儘持ち上げようとするだろう】
689 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/21(日) 23:47:02.62 ID:qaDTLjPuo
>>687
【目論見通り、岩の槍は脚に巻き付いた触手を打ち破り】
【一匹は逃がすも無効化し、少女の腹を刺した―――身軽になった脚を摩りながら立ち上がる】
【なんとか、ではあるが。完全にこちらが優勢になった――とはいえ、此処はどうするべきか】
【このまま戦闘を続ければ負ける事は無いかもしれない。圧倒的に傷はあちらが上、なのだが】
【戦闘スタイルはあちらは”動かなくても良いが”こちらは”動き回る事が前提”の戦い方】
【その点を見れば―――脚が負傷したのは少々辛い。走れるだろうが、俊敏な動きは期待できなかった】
けったくそ悪い考えやな。独りよがりの感情を愛とか抜かすなボケ。
他人はお嬢ちゃんの所有物やない―――そんな考えやったら、いつまでも独りや……。
【すぅ、と深呼吸して―――ちらり、と海とは反対側を見る。瘴気の霧で景色は霞むが、森が見えた】
【獅子の今優先すべき事は”戦いに勝つ”ではなく”生き残り帰還する”事―――故に、逃走する事を獅子は選ぶ】
その傷やったら動かれへんやろ、多分。
俺は逃げるから、追ってくんなよ――――追ってきたら、潰す。
【出来る限りの全速力で獅子は黒い森へと駈け出した。痛みを感じながらなので、動き辛そうではあるが】
【少女よりも遥かに疾い。彼女の蟲よりも、となると途端に怪しくなるが―――果たして、逃走は成功するか】
690 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/21(日) 23:55:28.63 ID:9hG5Hx2Io
>>688
【そのがっつきっぷりを見るとあまりご飯を食べれていないようだ】
【当然、普通の者なら胃が縮み、少女もまた例外ではなく、むしろ尚更だ】
【一個食べきったところで、いっぱいになってしまったのだ】
【食べたいけど食べれない。そんな苦しさの中、残りの林檎をぎゅっと抱きしめる】
この林檎は私のものです!
絶対に何をされても返しませんから!!
【ぎゅっと目を瞑って、辺りにしっかり聞こえるように叫ぶ】
【それは非常に澄んでいてよく通る、美しい声色だった】
【少女も必死である。何が何でも食べ物を手放したくない】
………ふぇ…?
【またも地から足が離れるなれない感覚に瞼を開けた】
【首根っこを捕まれ多少苦しいが、なんとか後ろを深紅の瞳が捉えたのは】
【不機嫌そうに金貨を拾い、来た道を戻っていく店主の背中だった】
【未だに状況が理解できぬまま、それでも抵抗はできず、連れていかれてしまう】
【持ち上げるとわかるが、少女は驚くほど軽い】
【いや、見た目通りと言えば驚く程ではないが】
691 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/21(日) 23:58:35.34 ID:EkScrT6SO
【赤の大陸――】
【空を舞う……いや、舞っていたのは機械の蒼鳥。】
【四角錐型ボディの、言わば頂点に集まる「辺」部分から、前から見れば「X」に見える各辺一枚――】
【つまり合計四枚の鋭い刃翼を生やす“そいつ”は――機体から、激しく煙を上げて墜落した。】
【――――そして。】
【地面に落ちた“鳥”。】
【明らかに赤の大陸の生命体では無いそいつを、第一発見者がどうしようが――恐らくは、誰も文句は言わないだろう。】
692 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/22(月) 00:01:47.47 ID:MFKf8hcAo
>>690
あー、はいはい。好きに食え。
くれてやるから
【代金を払い終えると首根っこを掴むだけでは矢張り持ちづらかったか、其の儘少女を肩に担いで】
【澄んでいても良く通る声で近くで叫ばれれば耳の奥がキィンと鳴った】
…ところでお嬢ちゃん、名前は?
どこら辺から来た?
両親は?
【紙袋を抱えた軽い少女は男にとっては大した荷とはなっていないらしい】
【少し速い位のペースで騒ぎとなっているその場から離脱していく】
【そして、話す事も無いので至って普通なご質問】
693 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/22(月) 00:05:34.62 ID:5dhUUSqO0
>>689
独りよがりでない愛は、どこにも有りませんわ
「好きだから」「愛しいから」――それが理由なら、いつだって
あのね…………わたしは、「所有物で構わないの」
誰かに愛されていることが、……っ、分かる、なら………。
【邂逅の終焉 その際で浮かべた悲哀を孕む面持ちは】
【逃走を許す悔しさによるものか、獲物を逃した怒りからか】
【或いは――歪な寂しさに、よるものかも知れなかった】
【蛆は少女の頬の中で強欲に貪りあい、羽蟲は生命を互いに毟る】
【そのようにして邪念と魔力を生体濃縮し、誕生した地と空の二匹は】
【――獅子の背を追う事なく、どろりと消散してしまい】
【頬の中でタールのような黒い粘りに変じた蛆は、そのままべとりと喉に落ちる】
【羽蟲は少女の口の隙間に入り込んで、その後を追うだろう】
【おぞましいが、これは闇のマナの還元行為だ】
【このまま追跡していては身がもたないが、こうすれば】
【差し当って、近くの魔力溜りや修理工房へ向かう程度のエネルギーは温存できる】
【『人形』の生命力は溜め込める代わりに、不足すると些かシビアだ】
【……、……やはり。理解し合えるものでは、無いのだろう】
【人工の器と天然の器、相互束縛への傾倒と自然な自由を尊ぶ心】
【二種類の生物の間の亀裂は、距離以上に大きく開いていたが】
【とにかく――そのまま駆け続ければ、逃げ延びる事は可能なはずだ】
694 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/22(月) 00:13:18.53 ID:fmShs1y2o
>>693
【”所有物で構わない”―――屈折した愛情を持っている、と舌打ちした】
【分かり合う事が出来ない、分かり合えない、分からない。獅子は胸糞悪い気分で】
【背後に異常な気配を感じたが、振り返る事は無かった。既に距離は相当なもので】
【例え振り返ったとしても無駄に歩みを止めてしまいそうだったから―――そうして、森へと姿を消す】
【黒々とした森に逃げ込み、適当な樹木へ飛び乗り身を隠す。枝に座り込み、漸く一息つけた】
【脚を見れば―――締め付けられた痕が生々しく螺旋を描いていて。回復まで丸一日というところか】
はぁ……どうやって帰るか……。
とりあえず……一晩は此処におろか―――――……嫌やなぁ。
【瘴気に塗れたこの大陸に居るのが嫌なのは大方の種族がそうだろう。しかし、獅子は瘴気の影響を受けていない】
【むしろ”生き生き”としている節さえあるのが、獅子本人も嫌悪感が増す。早く帰りたい、と知らず知らず呟いていた】
【脳裏に浮かぶのは帰還を待ちわびる幼子達と、村の住人と―――自宅に住まう黒の者】
【予想以上に黒は殺伐とした場所だった。徐々に分かり合う事は出来ないかもしれない、と獅子らしく無い考えが心を蝕んでいた】
/お疲れ様でしたッ!
695 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/22(月) 00:19:54.46 ID:W0vOzYDPo
>>692
え───────
あ………あ、ありがとうございます……
【ややポカーンと口を開いて、混乱する】
【当然である。先ほどまで自分を捕まえるために足をかけられ、鎖を踏まれ】
【そんな相手が打って変わって、代わりに代金を支払った】
【なんとか捻り出せた言葉も短くて素っ気ない感謝の言葉だけだった】
【肩に抱えられ、その場所を尻目に、軍人の歩に合わせて体が揺れて】
………名前はアルト…、アルト=ナーサリー
お父様もお母様も………もう居ない
来た場所は…………ぅぅ…。
【ここまでしてもらって、流石に自己紹介しないわけには行かず】
【あまり喋りたくないことのようだが口を開いた】
【しかし、来た場所にだけ関して口ごもり、語ろうとしない】
696 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/22(月) 00:28:47.99 ID:MFKf8hcAo
>>695
懲りたらもう盗みはしねぇ様に。
あのおっさん(店主)だって生活が有るんだからよ
【ぶっきら棒に言葉を返して、騒ぎも無くなると漸く少女を降ろす】
【少女からすれば、この男の心情など分からないだろう。しかし男からすれば…少女の飢えの原因の一端は、自分にもある気がして】
アルト、な
言いにくそうなところからすると…赤か黒から来た捕虜ってとこか?
【と、顎に手を当てて少女へ尋ねた】
【肩の階級章からすれば、男は軍人…しかし、一度捕まえた少女を降ろしたところから鑑みれば、もう一度捕えるつもりはあまりなさそうで】
【それどころか気だるそうに欠伸を漏らした】
アルト
697 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/22(月) 00:28:51.07 ID:5dhUUSqO0
>>689
【それから、幾らかの余裕が出てきた彼女は】
【「港町」に控え――海の向こうを、淀んだ真紅で見つめていた】
サンフラワー、ライオン、あの男
……すきなひとの匂いがする、偶然なのかな
―――ぅ、ぅ、な………。
【暴走する慕情、満たされぬ愛の欲望、黒き侵略者】
【そんな言葉を内包した少女は、再び緑の大陸に渡るであろう】
【―――ごくごく小さな『カマキリ』が、その肩には載っていた】
//お疲れさまでしたー!
698 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/22(月) 00:44:13.33 ID:W0vOzYDPo
>>696
…………。
がんばってみる。
だけど、これが無くなったら、またするかもしれない
【約束は出来なかった。何より、飢えたら最悪死んでしまう】
【死ぬぐらいなら、泥棒をしてでも生き残りたい】
【働いてお金を稼ぐ、という選択肢は無いようだ】
【或いは、この姿、何処も雇ってはくれないかもしれないが】
……違うっ!
私は、青の大陸のシュトラウト…
だけど……けど…
【ぱさり、ようやく下ろしたフードから現れたのは流線型の小さな角】
【そして改めて全身を見れば、鼻血はともかく、膝の擦り傷が跡形もなく消えている】
【この再生力の早さと角の種類から嘘ではないと容易に判断できるだろう】
【シュトラウトは、本来、中立国である青の大陸に生息する竜種である】
【何も無ければ、まず間違いなくこんな所で飢えているはずはない】
【どうやら、単なる戦争孤児では無さそうだ】
699 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/22(月) 00:56:20.30 ID:MFKf8hcAo
>>698
それ以前に腐りそうだしな
まぁいざって時は…そうだな。軍の詰所に行って俺でも呼んでくれや
余裕あるときゃ何か奢ってやっから
【と、軽い調子でそんな事を言う】
【自分は兎も角、子供が飢えている様を黙って居られる程この男は出来てはいないらしい】
【内心では、また事件を起こされたらたまらねぇしな。なんて、自分を説得していたり】
あら違ったか。そりゃ失礼
………青から、だったか
〝人身売買〟とかそう言う噂は聞いた事無いんだがね
【そも子供が1人で此処、緑の大陸に居る事】
【少女の手足に付いた拘束具から…そんな予想を立てて】
……アルト、ちと上向け
【血自体は止まっても、流れた血で少女の顔は汚れている】
【何となく気になったのか、まずは其れを胸ポケットからハンカチを出して拭おうとするだろう】
700 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/22(月) 01:12:29.44 ID:W0vOzYDPo
>>699
…………。
……わかった。
名前を聞いておいてもいい?
【少々躊躇っていたが、背に腹は代えられない】
【できることなら無駄な罪を重ねたくはない】
【こくんと、頷いて、ついでに名前も尋ねる】
【意外と芯はしっかりしているのが見受けられる】
……ありがと
…ん。
【いわれた通りくいっと顎を突き出す形で顔を上に向ける】
【血は既に固まりかけて、酸化して黒くなり始めている】
【ぼろ切れは、あくまでもぼろ切れ。最低限のものしか無い】
【首元もそれなりにだるだるで、身長差から胸元が覗けてしまう】
【だが重要なのはそこより更に下、お腹である】
【目が良ければ、気分が悪くなりそうな程びっしり刻み込まれた魔方陣と呪紋が見えるかもしれない】
【パッと見でも禁忌だとわかるものもいくらかある】
【そう、少女にとっては、人身売買でもまだ生やさしいのだ】
701 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/22(月) 01:30:20.43 ID:MFKf8hcAo
>>700
よしよし。つってもあんま高いモンは勘弁な?
ケーニッヒ…じゃ偉そうだからシュトゥルムと呼べば良い
若しかしたら優しいお兄さんでも……
【と、最後にちょっとおどけた様に言って】
【とは言え見た目オッサン実年齢42歳とジャストおっさんなこの男、確実に他人にお兄さんと言っても解って貰えない】
【そして、血を拭う手は丁寧とは少々かけ離れた乱雑なもので。取りあえず拭ければいいといった感じだが】
【身長差から、視えたのだろう。そのお腹に刻まれた――〝呪い〟を】
………
(こりゃ、厄介なもん拾ったかね)
【もう片方の手でほんの僅かに帽子を深くかぶり直して】
【腐っても軍人か…なんとか少女を〝保護〟出来ないかと――少し考え込む】
………そういやアルト。
服も靴もねぇみたいだが…何処に住んでんだ?
702 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/22(月) 01:47:38.59 ID:W0vOzYDPo
>>701
シュトゥルム……よし、覚えた
……大丈夫。
不味くなかったら何でも食べます
………あっ!トマトだけは……ダメなので…!
【頭の中で何度か反芻して、2~3回、口に出して、覚えた、と頷いた】
【冗談は冗談として受け取っているようで優しいお兄さんと呼ぶ気は全く感じられない】
【最後に付け加えた好き嫌い。過酷な人生を送っていても、中身は見た目通りの少女だ】
……取れた?
ありがとう………あれ、どうかした?
【幸い、それを見たことを気づかれていないようだ】
【しかし若干視線が泳いだのに気づいたのか問い出すように少しだけ迫って】
【若し、黒の大陸内のニュース等を掴んでいるならば耳にしたことがあるかもしれない】
【とある実験施設の、被験体が脱走した、そんな知らせと人相書きを】
んーっと、地名は分からないけど…
……近くの…川?
お水さえあればとりあえず寝たりは出来るから
お風呂も必要ないし、ね
【ここだけは確実にシュトラウトで良かったと言える点だろう】
【緑の大陸のきれいな水さえあれば、どこにでも家に成り得る】
【更に、あふれる、水に属する魔翌力で体は常に清潔に保たれていて】
703 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/22(月) 02:11:00.87 ID:MFKf8hcAo
>>702
………流石にお兄さんは厳しいか。
【ボソリ、呟いたのは…ほんのちょっと期待していたからか】
好き嫌いしてたら大きくなれねぇぞっと
何とかして食える様にならなきゃな
【と、そんな台詞が出る辺り矢張りオッサン臭い】
【多分少女も担がれた折、この男の首の後ろ辺りで使い古した油の様な、お父さんの香りを感じたはずだ】
ん?ああ、そういや服も買ってやった方がいいのかねーとそんな事考えてたんだよ
【と、自然にそんな風に言って】
【敵国である黒の大陸の情報は、矢張り掴んでいるのか…丁度そのことを思い出していて】
【―――別にソレだとしても、自分のする事は変わらないと改めて思った】
へぇ…そりゃ良かった
まぁしかしアレだ。やっぱ怪しい人とか居るからな、気を付けろよ?俺とか
704 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/22(月) 02:25:03.55 ID:W0vOzYDPo
>>703
…だって、トマト美味しくない……
ぐじゅぐじゅしてて酸っぱくて青臭い…
それに、元の姿ならシュトゥルムより大きいから良いの!
【嫌いの理由もテンプレートに嵌ったように一般的なもので】
【"あれ"さえ無ければ普通の少女と殆ど大差はない】
【しかし故に"あれ"が与える差は、余りに大きすぎる】
【二度目だがシュトラウトは水中に住む、竜種である】
【もちろんこの人間の姿はあくまでも仮の姿でしか無い】
【元の姿、つまりドラゴンの姿なら圧倒的にでかいのである】
んー、服……か
とりあえずはこれでいいかな…苦労はしてないし…
……それに
【ごまかしは成功したようだ。ぼろ切れを真剣に眺めて】
【それに、と目線の先には拘束具の痕である鎖がある】
【お洒落をしても逆にアンバランスを生み出すだけだろう】
大丈夫大丈夫!
夜中に川に入ってくる人なんてそうそう居ないよ?
705 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/22(月) 02:36:01.89 ID:MFKf8hcAo
>>704
……セロリやニンジンでも今度食わせてみるかぁ。
ん?元の姿?
【と、味覚が子供っぽいのか確認しようと心に誓った】
【そして、元の姿と言うのも…少々気になる】
【特に――腹の其れが、元の姿にどう影響するのか、も】
あー…成程な
とりあえず、その鎖だけでも外すか?
【そう尋ねながら、彼は背負った白い円柱に触れて】
――――――ダヨネー?
【凄く、眼が泳いだ】
【多分この男はその〝そうそう居ない奴〟側なのだろう】
【酔った勢いとかそう言うので川に飛び込むお馬鹿さんなのだろう。救えない】
706 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/22(月) 03:01:26.37 ID:W0vOzYDPo
>>705
他のは大丈夫!
でもトマト……トマトだけは…!
…………あっ…。
で、でも、今は調子悪くて、戻れないから、見せられないけど…
ほんとだよ!?
【明らかに、しまった、といった感じの顔をした】
【まだ嘘も拙く、顔色で非常にわかりやすい】
【間違いなく、お腹のアレに関係していると見ても大丈夫だろう】
外れるの…?
でも、何か起きたりしない?
こう……爆発、とか…
【あながち無いとは言えない辺りが戦争の恐ろしさである】
【それでも、恐る恐る両手を手錠を掛けるみたいに引っ付けて突き出す】
……………。
【じーっと、白い目で怪訝そうに見つめ、泳ぐ目を追う】
【気付いているのか、居ないのか、わからない】
/遅れてごめんなさいっ
707 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/22(月) 03:17:22.51 ID:MFKf8hcAo
>>706
…トマトソースとかは?
ああ、うん…シンジテルヨ
【すっごい口元をニヤニヤさせながら言っている為説得力はない】
【寧ろからかってる様子すら窺える】
【尤も、腹のアレのせいだとは…何となく解って居るが】
斬れるなら外せる
爆発も―――大した問題じゃ無い
【シュトゥルムの背負った純白の柱の亀裂から、僅かな光が溢れ】
【更にその亀裂は広がって…柱が細長い〝芯〟だけ残してバラバラに分解される】
【幾つもの破片に解れた元円柱は、シュトゥルムの周りをグルグルと回っており】
さてさて、気を取り直して行ってみようか
装・陰
【その言葉と同時に、柱のパーツの一部がアルトの両手、鎖を付けた個所の隙間を護る様に覆って】
装・陽
【残ったパーツは柱の〝芯〟へ集まり。新たな形を作り出す】
【その形とは…一振りの、大剣】
―――動くなよ?
【その言葉の直後、大剣を振り上げて、一気に鎖を斬ろうと振り下ろすだろう】
/いえいえー
/しかしそろそろ眠気が限界ですねww
708 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/22(月) 03:22:33.49 ID:W0vOzYDPo
>>707
/私もそろそろ限界でうとうとしてました…
/寝落ちして待たせるより、明日以降に続きをしても大丈夫でようか?
709 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/22(月) 03:25:37.38 ID:MFKf8hcAo
>>708
/ええ、ではまた明日以降に続きをしましょう
/何時位が都合がいいでしょう?
710 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/22(月) 14:05:27.22 ID:pGRLOeZDO
>>709
/力尽きてました…携帯から失礼
/20時以降なら恐らく大丈夫だと思います
711 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/22(月) 20:39:01.29 ID:hmCoMP9DO
【赤の大陸…港町】
【油と鉄と海と男の匂い溢れる港町では、酒場近くで赤の大陸の海の男が賑やかに騒いでいる】
【騒ぎの中心にいるのは、ガタイのいいスチームメタルの男と、青い甲殻を持つ青の大陸の種族】
「おうてめー!エビのくせに生意気に○●□■※▼!!」
酔っ払いが…ぶつかってきたのはお前だろうが…!
【酔っ払いの男に言い返すその種族は、言われた通りエビのような印象で。青い甲殻は湿っており、体にはぼろ布を巻いているがその下も恐らくエビのような物だろう】
【その種族は、青の大陸の戦闘種族。名をシー・ファイターズと言った】
…くそ、止めようと思う奴はいないのか…?
【どうやら喧嘩を吹っ掛けられている様子の彼は、雷マークの様なギザギザの目で辺りを見回す】
【それでも、赤の大陸の荒くれ共は喧嘩を煽るばかりで、困っているようであった】
712 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/22(月) 21:21:12.80 ID:dsHtFaG6o
>>711
お、れ、も、混ぜろォ―――――ッ!
【そんな、やかましい声と同時に、スチームメタルの背後から全力でドロップキックを放つ少年が現れるだろう】
【全体的な印象は赤。そう思わせる少年だった。赤色のツナギと、背のリュックサック】
【赤い短髪は、クセッ毛の様で、そこらじゅうがピンピンと跳ねている】
【その双眸は、煌々と紅煉の炎の如き光を宿して、ギラギラと煌めいている】
【そして右腕は、彼のをスチームメタルと示す機械の腕で。拳には、五文明の色をあしらったグローブが在る】
【五指に沿って一本ずつ五色の線が走り、手の甲で渦をまくデザインで、今は赤の線が薄く発光していた】
【止めるつもりなど無かった。其れどころか、全力で喧嘩に火を注ぐつもりだ】
【有ろうことか、背後から不意打ちのドロップキックで、少年はその喧嘩の中に突っ込んできたのだから】
//まだいますか!?
713 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/22(月) 21:30:12.53 ID:hmCoMP9DO
>>712
「てめーこら●○■※●※■!!」
…ち、人前で戦いたくはねぇんだがな…!
【煽りに乗せられ、興奮した酔っ払いが遂にシー・ファイターズに殴り掛かる】
【シー・ファイターズがめんどくさそうに、ぼろ布を翻そうとした、その時だった】
【少年が、酔っ払いをキックで昏倒させた】
「ごふぅっ!!?」
【何が起きたか解らないまま、酔っ払いは前のめりにぶっ倒れる】
【「助かった」、と心の中で一瞬思ったシー・ファイターズだったが、それは間違いだったとすぐに知る】
もっとめんどくさそうなのがきたああああああああああああああ!!!!!!!
【一瞬の期待が裏切られたのと、酔っ払いよりも更に相手が大変そうな少年が現れたのがきっかけとなり、思わず大声で突っ込みを入れてしまうシー・ファイターズ】
【周りの群集は、相手が変わろうと喧嘩があるならいいという風で。少年の乱入に盛り上がり尚も煽り立てる】
/いますよー
714 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/22(月) 21:37:00.50 ID:dsHtFaG6o
>>713
―――ありゃ、あっけねーなオイ。
【酔っ払いの上に何食わぬ顔で立ちながら、きょとんとした顔をする少年】
【容赦がない、スチームメタル同士、一応同胞だったりするはずなのに】
【そして、降りると「邪魔だぜー」と言いながら群衆の中に右腕でその酔っ払いを放り込んだ】
【宇宙人を両脇から抱えるような図で、酔っ払いはどこかへ連れ去られていくだろう】
‥‥めっちゃ不完全燃焼、おいそこのアンタ!
俺と喧嘩しようぜ、兵器は使わねぇよ、うっかり殺しちまうからな。
素手喧嘩[ステゴロ]、ちょいと殴りあわねーか?
【リュックサックを地面に下ろし、準備運動をしながら少年はそう問いかけた】
【正直、携行している兵器は、喧嘩というには本気すぎる代物】
【だけど、喧嘩に混ざって不完全燃焼、だから妥協点として素手での喧嘩を提案したのだった】
715 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/22(月) 21:47:07.91 ID:hmCoMP9DO
>>714
…ったく、俺は面倒が苦手なんだ…
【酔っ払いがぶん投げられるのを尻目に、俯いて呟く】
【どっちにしろ、喧嘩とやらに付き合ってやるしかないようだ】
…坊主、喧嘩っ早いのは勝手だが、俺に喧嘩を売るのは勘弁してくれ
それに勝手が違う、俺は素手でも凶器だ、手そのものが武器なんだよ、フェアじゃないだろ?
【やれやれ、と呆れた様子で右腕を出して少年や、周りに見せる】
【青い甲殻で出来たその手は、蟹等のハサミを思わせる形で、睨みつける目の様なペイントが施されている】
【シー・ファイターズという種族は大体がこういう物、鋼鉄にも負けないような硬い甲殻に覆われた、それこそそのまま凶器に転用出来そうなハサミが初期装備なのだ】
【「素手とハサミじゃフェアじゃない」、そんな言い訳をして、なんとかこの場は収めようとするが…聞き方によっては…である】
716 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/22(月) 21:56:21.91 ID:dsHtFaG6o
>>715
―――面倒事は大好きでね、首を突っ込みたくて仕方ねぇんだ。
【にぃっ、とふてぶてしいにもほどがある笑いを浮かべて】
【ぐっ、ぐっ、と腕の柔軟も始める。なかなか、その体は柔らかいようで】
【只の筋肉バカという訳ではなく、しっかり鍛えているようだった】
【そして、相手のその、場を収めようとする言葉は―――逆効果となってしまった】
【少年の表情を見れば分かるだろう、こめかみがひくつき、目が据わっている】
ほほぉ、なるほど‥‥、俺の機械腕がそっちのハサミに劣ると、そう言いてぇんだな。
いいぜ、買ってやるよ其の喧嘩、ハサミを使うってなら、此方もデフォの武装くらいならオーケーだよな、っし。
【柔軟完了、そして、少年は周りのオーディエンスに、声を挙げる】
――コイツは、俺達スチームメタルを相手に、武器があるだけでフェアじゃねーとか言ってるけどよォ!
俺らスチームメタルの肉体が、どれだけ強靭か、スチームメタルの機械部位が厄介か!
テメェら赤の奴らは良く知っているだろ?
【口上。群衆を盛り上げる、一種のパフォーマンス】
【もし、己の意見にどういする様な声が上がれば、ニヤリと笑を浮かべて、相手に向き直る】
―――って事だ。
そっちはハサミ、俺は機械、フェアじゃねーか、問題無いな。
【喧嘩や、戦闘のためならいくらでも頭を回せる、馬鹿であるが、馬鹿ではない】
【なかなか、後に弾けない状況だと、判断できるだろうか】
717 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/22(月) 22:06:44.00 ID:hmCoMP9DO
>>716
…連れが待ってるんだがな
【もう、口では何を言っても無駄か。仕方ないと考え、シー・ファイターズはぼろ布の前を開け、マントのようにする】
【表れた左手もやはり、右手とおなじようになっていて。腹は小さな沢山の脚が折り畳まれ、立つ為の二脚は逆間接。こうして見ると異形なのがよく解る】
【少年の口上に盛り上がる荒くれ者共が、シー・ファイターズの姿を見てまた盛り上がる】
【怒号を上げる観客達を五月蝿そうに眺めてから、シー・ファイターズは少年を向いた】
…名乗るか
…混水の闘士、ザリガノス。坊主、お前は?
【閉じた両手を胸の前に、ボクシングの構えに近いそれで、攻撃を仕掛ける前にザリガノスは問い掛ける】
【一種の礼儀…に近い物なのかもしれない】
718 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/22(月) 22:12:39.11 ID:dsHtFaG6o
>>717
だったら、さっさと俺を倒しゃいいだろ、それとも倒せる自信がねーのか?
【あからさまな挑発をぶっ放す少年】
【とにかく戦いたくて戦いたくて、仕方が無いようだ】
【ぎしり、と機械腕の五指が握り締められていき、隙間の蒸気排出口から煙が吹出す】
――無頼機身、ブライアンだ。
【転じて、こちらは無形ながらも格闘に慣れている我流の構え】
【腰を落として、半身の状態にすることで相手に向ける面積を減らし、下に重心を移して安定性を得る】
【そして、少年は誇らしげに己の名乗りを挙げ、駈け出した――――】
【迷わず動く様を見て、観客からは歓声が上がるだろう】
ま、ず‥‥はッ!
【接近すると、引くような、ジャブに近いブローを相手の腹にめがけて放つ】
【右腕の機械腕であり、当たれば相応の衝撃が襲い来るだろう】
【硬度としては普通の鋼だが、腕一本に限れば、その出力は重機に匹敵するのが強みである】
719 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/22(月) 22:26:02.48 ID:hmCoMP9DO
>>718
そういう問題じゃなくてだな…まあいいか
ブライアン、出来るだけ軽く頼むぞ、疲れるのは苦手だ
【ぐ、と腰に力を入れると、膝を曲げて体制を低くする】
【恐らくは、構えからして軽く殴りにでも来るだろうと、アバウトに予測した】
【そして、その随分アバウトな予測は当たる】
シッ――!
【拳が放たれた瞬間、体を左に捻り反転させ、ブライアンの拳を受け流しながら、ブライアンの勢いも利用して側面に回り込む】
【そして、そうしながらザリガノスは、閉じた左のハサミでブライアンの後頭部を強めに小突こうとした】
720 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/22(月) 22:34:03.98 ID:dsHtFaG6o
>>719
――素手以外は手を抜かねぇ、俺が最強であることを証明するために!
【この少年、強さという物に強く執着心を抱いている】
【何よりも、己が強いと、そう常に叫んでいなければ気が済まない、そうしなければ己を保てない】
【そんな、危うさを感じさせるまでの、愚直な有様は、少々痛々しくもあるかもしれず】
【相手が、こちらの打撃を受け流した瞬間、ブライアンは素早く反応する】
【右側に回転しながら、相手の右脇腹にねじり込むような裏拳を放とうとするのだ】
―――ッだりゃぁっ!
【回避と攻撃を同時に放ち、更に相手の側に右腕を向けているため、防御にもなる】
【馬鹿っぽいが、少なくとも戦闘に於いては、そこそこ思考は回るようだ】
721 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/22(月) 22:41:44.41 ID:hmCoMP9DO
>>720
…殊勝だな、羨ましいよ、坊主
【ブライアンの健気な思いに、ザリガノスは半ば羨むような気持ちを抱いた】
【彼等スチームメタルが熱い魂を持つ戦闘種族なら、シー・ファイターズは涼しい心を持つ戦闘種族】
【似たようで違う二つの種族が、邂逅するとはこういう事か】
だが、俺も一応慣れているつもりでな!
【ブライアンの裏拳を、空いている右手のハサミで即座に防ぐ】
【硬い甲殻で覆われたそれは、盾としても十分に役立つ】
【そして攻撃を防いだ瞬間に、殴ろうとしていた左手を、思い切りブライアンへと振り抜かんとした】
722 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/22(月) 22:51:46.99 ID:dsHtFaG6o
>>721
―――ッ、羨むくらいなら、本気で掛かってきな!
テメェが手を抜きゃ、俺が勝つッ!力量に差が有っても、本気と本気じゃない奴なら、本気が勝つ!
【戦士としては、おそらく相手の方が長く生きている、故に技術ならばこちらが拙い、経験ならばこちらは未熟】
【ならば、何が己の強みに成るか、それこそ、〝心〟である。決して負けぬと己に言い聞かせ、全力を出し続けよと体に命ずる】
【覚悟や信念は、時としてそういう物理的な壁を乗り越える事がある、それが勘違いだとしても、少年はそう信じている】
―――はっ‥‥ッ!!
【ず、がぁ!】【相手の左腕を、咄嗟に引いた左腕で受け止める】
【手のひらで止めたため、がりがりと地面が削れ、後ろに流されていくが】
【直後、ザリガノスのハサミをブライアンは握りしめるだろう、そしてその瞬間に】
【 じ ゃ き ぃ ! 】
【五指の先から、鉤爪が伸びて、ハサミに食い込もうとするはずである】
【相手がハサミを使うように、こちらも〝元々持っている物〟を使うと最初に宣言した】
【この鉤爪は、最初から搭載している武装であるゆえ、ブライアンは躊躇わず】
【ぎしぎしと機械の腕を軋ませながら、腕一本で無理やり相手を持ち上げようとし始めるだろう】
723 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2011/08/22(月) 23:03:55.14 ID:B0EDEeY4o
【黒の大陸付近/忘れられた孤島】
【反重力を先天的に備えた岩石群は、白の大陸では珍しくない。しかし黒の大陸付近の海に浮かぶ岩は珍しい。】
【巨大な浮遊する一枚岩。高度はそれほどではなく、黒の大陸内でもっと高い山がいくらでもある程度。】
【苔と草とに覆われてきた草原。大きな窪みに水が溜まり生まれた湖。】
【まるで小さな島のような様相を示す巨大浮遊岩は黒にあってはとても珍しい。】
【そういった《孤島》の湖のほとりに、其れはいた。手つかずの自然は、故郷の緑を想起させる。】
【全体としては鳥類に近いシルエット。しかしその体は羽毛のみならず硬鱗をも纏う。何より、鳥類としては大きすぎる。】
【その猛き翼は、滑空と推進力確保に特化してスピードを追及するフォルム。飛行する姿は鷹に近い。】
【その鋭い嘴は、もはや槍の如き殺傷性を有し、「つつく」という言葉からは想像出来ない貫通力を発揮する。】
【その撓る尾は、まさに竜種のそれ。鱗の一つをとってみてもミスリル銀に劣らぬ魔力抵抗と耐久性を見せる。】
【緑の竜種。ドラグリフォン。】
【単体で侵略に来たこの竜は、首都を目指しての長距離飛行を続けるため、休息を取っていた。】
/まさかこの時間に絡まれるとは思っていないため、中身はわりとすぐ諦めて寝ます。注意。
724 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/22(月) 23:07:12.10 ID:hmCoMP9DO
>>722
――ほう
【回避攻撃、それを回避して攻撃、更にそれを…このような押し合いが有れば、やがてどちらかがすぐに崩れる】
【それを解ってて、自分の攻撃はかなりいい所を着いたと確信した。普通なら今の一撃はくらわせられたと】
【この少年は、その予測の上を行く。とんでもない反応速度と身のこなし、センスやポテンシャルが高いタイプと見た】
【ブライアンの鈎爪がハサミの甲殻に刺さる…とまでは行かずとも、しっかりとハサミをロックするには十分なくらいに食い込む】
【…が、腕一本掴まれて簡単に持ち上がるかと言われればそうでもなく。長身であるザリガノスの体格も相まって持ち上がる事はない】
…そういえば、そういう決まりだったか
なら、俺も使わせて貰うか
【そう言いながら、空いた右手のハサミを開き、中にある孔をブライアンに向ける】
【次の瞬間発射されるのは、簡単に言えば水鉄砲。とんでもなく水圧が強く、玩具のそれとは比べものにならないが】
【水圧を高めた小さな水の飛沫を銃弾のようにブライアンの右脚に打ち出す、流石に威力は抑えて、当たれば力一杯石を投げ付けられたくらいか】
725 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/22(月) 23:09:01.29 ID:XgUjTNDDO
【黒の大陸 首都シヴィルザード】
【月の宿る夜空。障気の曇る夜風。それらは黒の大陸では日常ともいえる風景】
【だがそんな空気に、不穏な気配が混じり始めた】
【どン──!】
【鈍い破裂音と共に、「黒」には似合わぬ赤い赤い火炎と、障気とは異なる黒煙があがった】
【そこは首都の中心部からは離れた、歓楽街の一角】
【短き夜を楽しもうと人々が集い酒に酔い、親交を深めあう──そんな時間帯の犯行であった】
【火の手はとある建物から上がり、轟轟と激しく燃え盛りながら夜空を彩っていき】
【爆発に気付いた人々は怒号と悲鳴をあげ、炎を消そうとするか野次馬根性で通りへ溢れだしていく】
【──そんな光景を路地の入り口で見る、ひとつの影があった】
【それは透き通るようなプラチナブロンドの長髪に、蒼い蒼い瞳の少女だった】
【ウェーブがかった彼女の髪は、近くで巻き起こる熱風を受けてふわりと揺れる】
【胸の豊かな双丘を覆い隠すだけの、面積の小さな金色の毛皮と】
【矢張り金色の毛皮を腰にくるりと短くまいた──必要最小限の部位だけを隠した格好をした彼女】
【服装が服装なだけに、暗闇に白い肌を目立たせる格好であった】
【彼女の種族を明確にさせるものとして──頭には金色のふさりとした犬耳が】
【腰布からも、金色の犬尻尾がひょこりと覗いていた】
【緑の大陸の獣人──その中でも温厚そうに見える彼女は、数秒程炎に包まれる建物を見ていたが】
【その後通りへ背を向け、路地の奥へと走りだす】
【明らかに不審な行動──爆発の犯人は、彼女と見て間違いないだろうか】
/突発テロに見せ掛けた通常投下
/携帯なので1人までしか対応出来ません、ごめんなさい
726 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/22(月) 23:13:00.05 ID:dsHtFaG6o
>>724
――――ッ、ま‥‥っず!
【つかんだ状態で、足元への攻撃、足の脛に強い痛みが趨り顔を顰め】
【バランスを崩した状態になり、転びそうになった、が】
転ぶならテメェも一緒だザリガノス――――ッ!
【有ろうことか、態勢を整えようとせず、むしろ体重を掛けて全力で腕を引く】
【足の脛がじんじんと痛み、立ち続けるならばこちらに分が悪い】
【ならば、このまま引き摺り倒して、地面に叩きつければ良いと】
【そう言わんばかりに、己の身を省みぬ、捨て身の戦略を、この少年は取った】
【既成概念にとらわれず、場当たりの勘とセンスで行動を選ぶ】
【時に其れは失敗することもあるが、相手にとっては予想外の動きが出てくる事となるだろうか】
727 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/22(月) 23:17:16.95 ID:7H0hBQigo
>>725
【巨大な爆音。暗い空に立ち昇るそれよりもっと暗い煙をその男は路地から見上げていた】
【薄茶色のセミロングの髪。特徴的な色白の肌と尖った耳】
【上は黒のVネックのシャツ、白のYシャツ、灰色のジャケットを重ね着。下は灰色のスラックス】
【溢れ出ている黒の魔翌力から彼がヴァンパイアだと分かる】
今更ただの火災ってわけじゃぁねえよなぁ
【喧騒を耳にしながら楽しげに呟く】
【上げていた視線を下ろせば、金色の獣人が視界に入る】
【何故こんなところに獣人がいるか。普段ならそうも思うかもしれないが、今その疑問を浮かべる必要はなかった】
おい、そんなに急いでどこに行く?
【おもむろに彼は身体を広げて、道を塞ぐようにして彼女を待った】
728 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/22(月) 23:25:59.37 ID:hmCoMP9DO
>>726
クソ、ド根性か…!
【攻撃が当たって転倒させたまではいいが、そこから自分を巻き添えにしようとしてくるとは思いも寄らなかった。逆間接な脚故、前方に急に引かれる力には弱いのだ】
【受け身をとるにも、片手では不十分だし、近距離で下手な転び方をすればそれが大きな隙になる】
(このまま行けば俯せ…幸いだ、仰向けではないだけマシか)
【そしてザリガノスが選んだ行動は、流れに任せて転ぶ事】
【受け身を取り、俯せになるが、俯せなら好都合。腹側よりは甲殻が硬く、ある程度攻撃には耐えられる】
【情けないように見えるが最良の防御手段、頭を引っ込めて急所も守る】
【ブライアンが機転を利かせ方に嵌まらないタイプなら、こちらは経験に基づき、堅実に勝利を近付けるタイプと言うべきか】
/すみません、風呂に入ってくるのでレス遅れます
729 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/22(月) 23:31:03.51 ID:dsHtFaG6o
>>728
――――だぁらぁっ!
【全力で体を振り、腕を振り、相手を地面に倒して】
【己も地面に転がるようにして、倒れこみ、すぐに起き上がった】
【こちらの武装は、鉤爪だけ。あとは、強力な腕力と丈夫な素材、其れのみで】
く、らぇえええええええええええええええええええええ!
【相手の装甲、甲殻の硬さを知らぬわけではなく、其れを知った上で迷わず打撃を繰り出すだろう】
【狙うのは、背、一番硬度の有る部分を、あえて狙い、殴る】
【腕の力は強い、起き上がるのは少々難しいほどに。それでも一発や二発では、相手にダメージを与えるのは難しいだろうか】
【不意を付く動きをしつつも、根本は愚直。それが、この少年の在り方】
【戦士や、戦闘者としては、それはおそらく非効率的、だがこの少年には、之が〝正しい〟のであった】
730 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/22(月) 23:32:44.16 ID:XgUjTNDDO
>>727
【たん、たん、たん】
【獣人らしい身軽な動きで、彼女は駈ける】
【金色の毛皮がブーツのようにふうわりと覆う健脚は、障害物さえなければきっとどこまでも走っていけるはず】
【──障害物さえ、なければ】
……!
【たんっ!】
【突如現れた邪魔者──障害物足り得る男を見て、少女は足を止め】
【相手を警戒するかのように、すっと身体を半身に構えて格闘戦のポーズを取る】
【表情に浮かぶのは焦りと、警戒。何もしていないものであれば、ここまでの反応を取る必要はないはずだった】
あ、あの……、……どいて、ください。
【そして紡がれたのは、気弱そうな小さな声】
【戦闘の体制を取りながらも、それとは真逆の言葉──】
【そこから判断できるのは、彼女の構えが「はったり」である可能性がある、ということだろうか】
731 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/22(月) 23:37:52.61 ID:7H0hBQigo
>>730
【格闘戦のポーズを取る少女】
【それを見て彼は口元に思わず笑みを浮かべた】
【自分はただ立ち塞がっているだけだというのに。ここまで分かりやすい反応をするとは思っていなかった】
随分と急いでるなぁ
まるでどこかから逃げるみたいだ
【わざとらしい口調でそう言うと、彼はゆっくりと少女に向かって歩き始める】
【じりじり、じりじり、とまるで彼女を追い詰めるかのように】
732 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/22(月) 23:48:33.91 ID:XgUjTNDDO
>>731
……っ、そんな、ことは──!
【彼女の緊張を表すかのように、ぴんと犬耳に力が入る】
【しかし矢張り、戦闘体制ははったりだったのか】
【構えは崩さぬまま、男に気圧されるかのようにじりじりと後退していく】
【──ちらり、と後ろを少女は見遣る】
【彼女の背後には爆発の起きた建物がある通りがある】
【そこに今戻るわけには行かず──しかし前方には障害物】
【ぐ、と彼女は恐怖を抑えるかのように歯を食い縛り──】
【この間、数瞬。背後に意識を向けたことにより彼女は男に隙を曝してしまう】
733 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/22(月) 23:54:58.49 ID:7H0hBQigo
>>732
後ろを見るなよ
【男は少女が後ろを見遣るとすぐに言った】
それじゃ戻りたくありませんって言ってるようなもんだぜ?
【その小さな動作は彼が言った疑いにYESと答えたのと同じだった】
【彼の言葉に振り向けば、両腕を広げて呆れ顔となっているのが目に見える】
さて。ここでぐだぐだしてる時間はねえんだろ?
望むんなら逃がしてやってもいいぜ?
【突然の譲歩。腕を下ろして通路を広くする】
【不敵な笑みを浮かべる男の真意は何か。この申し出をどう捉える?】
734 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/22(月) 23:59:29.21 ID:8uG4uSEIO
【〝ラクシュル〟近郊】
【〝深海の森〟の一歩手前の比較的浅い森があった。】
【鬱蒼としているがどこか見通しが良く、月の光も大地まで届いている。】
…こっちでいいんだろうな…
【そんな森の中を歩く一人の人物がいた。】
【一人の少女である。くすんだような藍色の瞳を持つ、一人の女の子だ。】
【長い銀髪を風に流しながら、退屈そうに呟いている。】
【背中に帯剣した大きな剣は、『刀』と呼ばれるもので、この世界では珍しい。緩やかに湾曲し、鍔が多角形だ。】
【それは彼女の身の程もあり、複雑な龍の紋様を彫り込んだ黒塗りの鞘に収められられていた。】
【剣の上から羽織った深い緑色のマントは表面が絹のように滑らかで、上品に仕立て上げられていることが分かり、】
【腰のベルトには一本短剣が差し込まれている。右手で抜ける様に、左側に置かれていた。】
【服装は動きやすそうな格好だ。中の人が物凄く服の名前に疎いため、細かい描写はできない…じゃなくてしないが。】
【また、彼女の耳は普通のそれよりも高く尖っており、それで何の種族かは分かる者には容易に分かる。】
…いかんな…すっかり暗くなった……
…怖えな…お化けでもでそうな……
いや、んなもんいるわけねえか。はは。
【自分を律する様に、言ったことを自己否定する少女。】
【彼女の足音と、そして独り言の呟きは、夜の澄んだ空気のせいでいつも以上に響いていた。】
/なんでも対応
735 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 00:00:24.62 ID:SB/cPnpDO
>>729
【背中の甲殻は硬く、ゴツゴツとしていて、殴る手が生身なら殴る方が痛みを感じるかもしれない。そんな代物】
【防御力は高いが、このまま攻撃され続けていればどうしようもなく、かと言って無理に動けば隙を疲れる】
【もとよりこの体制になる時は殆ど根比べの体制で、相手が折れるか自分が折れるか、と言った所だ】
(頃合いだ…このまま待って、降参するタイミングでも待つか)
(坊主が折れても、まあ適当に…)
【ザリガノスは考える、安全な体制で、逃げる方法を】
【元々喧嘩するつもりは無かったのだ、それをこんな子供に付き合ってやったのだから、我ながらよくやった物である】
【後は、降参のタイミングを――】
(………――)
――俺も、まだこんな気持ちがあったか
【このまま、こんな情けない格好のまま、降参して、自分は満足するのか?】
【否、それは違う。観客の煽りに、ブライアンの思いに焚き付けられて、忘れかけた炎が小さく燃える】
【勝ちにこだわろうとまでは思わない、せめて――】
……………
【ザリガノスは、防御体制のまま両手のハサミを開き、二門同時に水鉄砲を発射する】
【目標はブライアンの足元、目的は足場を崩してチャンスを作る事】
【僅かでもチャンスが出来れば、その瞬間ザリガノスは立ち上がるだろう】
【――せめて、己に恥じない負け方くらいは】
/ただいま帰りました
736 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 00:07:55.19 ID:12YAOG1DO
>>733
う……、
【少女の言動は、驚く程正直だった】
【何かから逃げてきた際にはそのことを否定せず】
【自分の気持ちを隠すことなく素直に行動に表す】
【──誤魔化しを知らないのか。或いは嘘をつくのが嫌いなのか】
【何はともあれ、彼女はテロや隠密行動には向いていないのかもしれなかった】
────!?
……どう、して
【そして突然の、男の行動の変化には、少女も驚きを隠せず】
【後退する足を止めて、更には戦闘の構えを軽く緩めてしまう】
【しかし迷っている時間も、男の行動の意味を深く考える時間も彼女にはあまり残されていない】
【だけど、少しばかりは猶予がありと考えたのか】
【彼女は短い言葉で、相手にその意図を問い掛けた】
737 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 00:11:11.25 ID:04TTFFOqo
>>734
ハッ!エイッ!セイヤッ!
【空を切り、地を轟かせえる鋭音が周辺に散らばっていた】
【舞う木の葉が粉々に散り、木々を飛び交い鍛練をしている者がいる。】
はぁ…もっと、もっと強くならねぇと……。
【燃える様な真紅の鬣、銀色の体表で稲妻の様な濃紺の虎模様】
【鍛え抜かれた筋肉質の体。輝く真紅の瞳で力強く見据えている。】
【白い道着を羽織って赤と金の帯を力強く締めて―――――。】
【暗い森の木々の間を飛び交う影。この暗さもあって残像の様な光跡を残して】
【耳を澄ませば十分に聞こえるはずである。】
738 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 00:13:06.19 ID:+LTVYBSeo
>>735
(‥‥ち‥‥ッ!硬ェ!どうする‥‥ッ、どうすりゃ‥‥ッ!)
――――決まってやがる、届くまで殴るだけだッ!
【自己の拳が、相手を殴り続けて。しかし、甲殻を抜くには至らない】
【だが、そこで諦めるのは主義ではない、そこで逃げるのは己ではない】
【故に選んだのは〝届くまで殴り続ける〟、そういう馬鹿の選択だった】
【折れる事は無い、根競べならば、逃げる事は、あり得ない、そういう少年だ】
―――どうした‥‥ッ!何もせずに殴られっぱなしで、テメェはいいのかよォッ!
【動きを見せないザリガノスに、苛立ちを隠すこともしない】
【己は、唯勝ちたいのではない、〝戦いたい〟のだ。故に、一方的な展開など望まない】
【だからこそ、この場で相手が守りに徹したのは、苛立ちが募る結果となって、其れが相手の燃え始めた種火に、気づくのを遅れさせた】
――――――ッ!?
【着弾。数メートルほど地面を転がるようにして、吹き飛ばされた】
【地面をひっかくようにして、ゆっくりと立ち上がっていく。足にダメージが来ている、がくがくと、震えていて】
【だがしかし、迷う事は無い。立つ、そして殴る、そして届かせる、そして――――――勝つ】
‥‥ッ、は‥‥っいいね‥‥ェ、そうじゃねーと‥‥そうだよなぁ‥‥ッ、そうじゃねーとッ!
さぁ、〝始めようぜ〟喧嘩をよォ!!
【相手の火種が燃え、こちらは既に燃え盛っている。ならば、ここからが〝喧嘩〟だ】
【がくがくと、振るえる足。其れに且つを入れるように、足に拳で打撃を入れる。非効率そのものな行動】
【顔を顰め、痛みを堪えながら、しかし、少年は振るえる足を気合と熱情でねじ伏せて、駈け出した――――】
ッ、ぅおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!
【その動き、洗練は無く。その様、獣の如く。その顔、歪み醜悪で】
【しかし、その様、その在り方、ただ一人この少年の在り方。〝ブライアン=ブレイクヴァルド〟という少年の生のままの戦い】
【むき出しの己で、全力の、防御すらを考慮しない、唯の右拳が相手の土手っ腹目がけて、振るわれるだろう】
【負けも後悔せぬ、ここで、拳を届かせる、その為だけ、それだけのために、少年は前へ進むことを選択した!】
739 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 00:18:48.29 ID:ADcMVz90o
>>736
どうして? 理由か?
簡単なことさ。俺には君を捕まえる理由がない
【男の返答は単純なものだった】
【理由がないからしない。ただそれだけ】
【しかしこれは納得のいく答えではないだろう。何故理由がないのか、という疑問を生むだろう】
【更に男は続ける】
しかしタダってわけじゃない
君から俺に何かやれることや渡せることは?
対価を支払えば考える、という話さ
悪い話ではないと思うが?
【通す、というのは無償ではなかった】
【代わりの対価を男は要求してきた】
【これは言わば同族を裏切るための賄賂を欲しているのと同じだ】
【同族に対して友好的でないのは想像に難くない】
740 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 00:22:45.22 ID:eFvlrX6IO
>>737
ん…?
【ざり、と彼女の足が止まる。左の耳がぴく、と一度だけ動いた。】
【耳を澄ませば、聞こえてくるのは木々の葉擦れの音と、夜行性の猛禽類の鳴き声。】
【そしてはるか遠くで木霊する獣の咆哮と、遠吠え。】
【その中に、「異音」が混ざっている気がした。】
【いや、「気」ではない。音の方に集中すれば分かる。】
【それは確かに聞こえていた。種族など分かるはずもなく、】
【ただ、空気を切る音と、地を打つような断続的な響きが見て取れる。】
…おいおい。…まさかこの辺「出る」のか…?
…冗談じゃねえぞ…そもそも幽霊なんているわけ…というか場違いだろ…黒の大陸にでも居やがれってんだ…
【利き手である左手は自然と刀の柄へ。】
【少女は自分を助ける生命線となる得物をしっかりと握ってから、】
【一歩、また一歩と音の方へ足を進めた。その様子は慎重で、かつ緊張している。簡単に言えばビビっているのだ。】
…ん?
…なんだありゃ……?おい!!おーい!!お前!!
【そして、音源を見つけるが目で追うのが精一杯。】
【得体のしれない存在かと警戒している少女は、刀に手をかけたまま、大きな声で呼びかけた。】
741 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 00:27:22.12 ID:SB/cPnpDO
>>738
【青の大陸の、深い海の底で産まれた】
【シー・ファイターズとして産まれた時から、戦いに身を投じる事は決められていた】
【やがて戦いが己となり、戦いという命のやり取りだけが己となり、その中に答えを探す為に戦いを求めた】
【幾ら殺し合いをしたかも忘れた、未だ答えは見付からず、こんな喧嘩に、身を投じるのは馬鹿げている】
【だが、そんな馬鹿げている喧嘩の中に、求める答えの一端が見えた、気がした】
(…縁起が悪いな)
【走馬灯のような、それに近い考えが、風景が脳裏を過ぎった】
【縁起が悪いと感じたが、よく考えればこれは喧嘩、走馬灯を見た所で死ぬ物か】
【目の前で雄叫びを上げる少年の、なんと真っ直ぐな事か。自分にも昔、こんな頃があったのかもしれない】
【既に心に決めたのだ、『せめて恥じる負け方はしない』と、ここで尚搦手を使ってなる物か】
こい、坊主…!
【単純明快、一目瞭然、ザリガノスの反撃は実に簡単な物】
【攻撃を受けながら、左手のハサミで顔面をぶん殴り返す。シンプルな反撃だった】
742 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 00:29:08.03 ID:04TTFFOqo
>>740
【木の木の間を飛び交う影、それを止めるかのように聞こえる彼女の呼び声】
【その声に影は反応し、動きを止める。幽霊ではないようである。】
んっ?
俺を呼んだかい?
【彼は動きを止め、少女の前にいきなり急降下して着地。】
【見た目は獣人みたいにも見えるが……】
こんな夜に何してるんだ?
【本当は彼女が聞きたいところだろうが、それはこの少年も同じだった。】
【そして、その後彼が降りてきた付近に木の葉が数枚程舞い落ちて――――粉々に散る】
743 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 00:31:01.02 ID:12YAOG1DO
>>739
……、でも──
【「捕まえる理由がない」──】
【その言葉に、少女は小さく首を傾げた】
【相手はどう見ても黒の種族。なのに、明らかに黒の街を破壊した自分を捕まえないということは】
【──或いは、戦争に反対する人なのだろうか。そんな考えが浮かんだ】
【しかし続く男の言葉には、少しばかり躊躇するかのように片目を細め】
【きゅ、と両の拳を堅く堅く握りしめた】
──お金か、一夜の夢……
私に渡せるものは……それくらい、しか……
【そして示された対価はふたつの内どちらか】
【金銭か。或いは一夜限り彼女を自由にするか──】
【爆発物をいれるカバンすら持たぬ獣人の少女。持つのは必要最小限のものだけ、ということか】
【それにしても──何故、だろうか】
【黒の大陸、その首都に攻撃を仕掛ける程には戦争に加担しているはずの少女なのに】
【緑と敵対している黒の種族。その要求をするりと飲むのは、少しばかり不自然だろうか】
744 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 00:33:14.15 ID:+LTVYBSeo
>>741
【駆ける、駆ける、駆ける、只、一つの目的のためだけに、只々駆け抜ける】
【其の目的は、勝利では無く、ただ目の前の相手、強者たる者に己の拳を届かせること】
【それ以外は、既に思考からは外れている、今はただ、戦うことだけを考える】
【相手の言葉には、雄叫びの如き返答を持って、返礼となす】
―――上等ッ!
【ただ一言、それで十分に過ぎる】
【そして、近づき、ただ殴りに行った。しかし、その一連の動作が、全力。自己のスペックの限界に迫る、所によっては越える物】
【肉体には、自己保護の為にリミッターが掛けられていると言う。スポーツマンが一瞬の力を入れるときに叫ぶのは、叫びにより脳のリミッターが外れるからだとか】
【この少年は、深層心理、底の時点で己の身を顧みない。だからこそ、肉体を崩しかねないほどの全力を発揮することが出来る】
【ただ全力を込めただけの、唯の正拳突きが、あいての甲殻に叩き込まれるように、吸い込まれるように伸びていき――――】
【――――同時に突っ込む速度と同じ速度で吹っ飛び近くの建物の壁に少年は叩きつけられた】
【反撃は、成功だろう。こちらの攻撃の成否は、一体――――!?】
745 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 00:37:46.21 ID:eFvlrX6IO
>>742
しかし速えな…何人いやがる…いや、あれは残像か…?
【自分も木から木へ飛び移ることはできなくもないが、しかしこれほど速く移動するのは不可能だ。】
【相手の動きに思わず少女は感心していた。幽霊はこんな俊敏に動けるだろうか。】
【取り敢えず、恐ろしい存在ではないように思えてきたので、少女は刀に手をかける力を抜いた。】
うわあっ!!びっくりした!!!いきなり目の前にくんじゃねえ!!
【現れる人物が、そこでようやく明確になる。少女は視認してから刀から完全に手を離した。】
【「敵」ではないと分かった以上、不用意にトゲトゲする必要はない。もっとも、それでもどこか一戦引いたような様子なのは、誰に対しても隙を見せない剣士の職業病である。】
は、はあ?…待て待て、そりゃ私の台詞だ。
…あんたこそ何やってんだよこんなクソ遅くに…
…あ、木の葉が…ってうお!?…壊れた…??
【いろいろと忙しく、怒ったり驚いたりする彼女は、取り敢えず、散った落ち葉に視線を向けていた。】
746 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 00:44:33.87 ID:ADcMVz90o
>>743
【提案された対価には首を傾げた】
【最初に出くわしたときからそうだったのだが、どうにも抵抗が少ない】
【首都で爆破を起こすほどならその理由にも大体の予想はついている。私怨が最も妥当なところだろう】
【しかし彼女の行動はどうにも”黒の種族に恨みを持つ敵対種族”という人物像に合致しない】
【それは男に大きな疑問を抱かせていた】
(首都で爆破を起こそうが緑の種族がここに居ようがそれはどうでもいい)
(だがこの違和感はどうにも気に食わねえな。これははっきりさせておきたい)
【爆破に誰が巻き込まれただとか、敵対種族が目の前に居るだとか、そういったことは男にとって価値が無い】
【自身の抱いた違和感の解消。それには価値があった】
【そして解消するためには金をもらってこの場で逃がすわけにはいかなかった】
金は要らねえな
何をしてくれるんだ、と聞きたいところだが時間もない
ひとまず安全なところに移動したいが、ちゃんと逃げる先はあるんだろ?
【対価の詳細を聞こうとしたが恐らく時間もあまりないだろう】
【そこで男は路地の奥、爆破現場とは反対方向を指差して移動を提案した】
【移動先は少女にお任せといったところだ】
747 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 00:45:16.31 ID:SB/cPnpDO
>>744
【ブライアンに殴られる、自分は殴り返す、ブライアンが吹き飛ぶ、自分は…!】
…っ……ッ!!
【吹き飛びはせずとも、大きく後ろに押され、膝から崩れ落ちる】
【柔らかい腹側の甲殻はダメージがよく通り、腹に並ぶ小さな脚が幾つか砕けている】
【殴られた脇腹を右手で押さえて、苦しそうに息をした】
…………!
(…坊主は…!?)
【痛みと苦しさに耐えながら、吹き飛んだブライアンに目を向ける】
【まだブライアンに闘志が残っているようなら…ここまでだ、降参しようと考えて】
748 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 00:47:20.37 ID:04TTFFOqo
>>745
え?
【質問を質問で返され少しだけ困ってしまう少年・・・】
【あまり深く考えてはいないようで質問に答えようと】
修行だよ!
強くなりてーしな!
【少年はここで鍛錬をしていたらしい。】
【森と言うフィールドは姿を隠しやすく、色々な面で修行に役立つ場所だからだ】
おまえは何してたんだ?
【少女に質問を投げかけてみる。今度こそ答えが返ってくると信じて】
【尚、少女が気づけるかどうかは分からないが】
【少年の見た目は獣人の様で森にいてもおかしくはないのだが】
【少女の直観が鋭ければだが、少年にどこか熱い焔の様な力を感じるかもしれない。】
【そう緑の大陸ではない異質のの雰囲気。】
749 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 00:51:40.00 ID:+LTVYBSeo
>>747
【壁に強かに頭を打ちつけて、だらり、と血が流れ出している】
【水下にハサミがめり込んだのか、じわり、と血が服に滲んでいる】
【一瞬気絶していたが、途端、か、っ、と目を見開いて】
ご‥‥ほ‥‥ッ、ご‥‥ぉ‥‥っ
【べっ、と血の混ざる痰を吐き捨てて】
【ぎ、ぎ、ぎと右腕の歪んだ装甲を無視するようにゆっくりと手を付く】
【ぐらり、ぐらり、と体が揺らぎ、今にも倒れそうな身で、立ち上がっていき】
―――――ッ、ま‥‥ぁ‥‥だ‥‥ァッ‥‥‥‥‥‥‥‥おわ‥‥て‥‥‥‥ね‥‥ぇ
【そう、火の消えぬ、闘志あふれる瞳で、言い放った直後】
【崩れ落ちるように、ブライアンは地面に倒れこんだのであった】
【強力な装甲も無く、持ちうる武装を使用せず】
【己が身一つで挑み、敗北した。最後の顔は、しかしながら、悲しさや、諦めではなく】
【戦意と闘士と不屈の感情、それらが100%‥‥‥‥否、120%限界を突破する程だった】
【最後に立っていたのは、ザリガノスである】
750 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 00:56:17.83 ID:eFvlrX6IO
>>748
「え?」じゃねえ!お前は一体なんで飛び回ってんだ!
【困り顔の少年に女はさらに追撃。もどかしそうに答えを待っているあたり、あまり気は長くないらしい。】
【果たしてなんの目的で中空を飛び回っていたのか。相手の服装を加味して少し考えれば予想できそうであるが、しかし、彼女の頭脳ではそれは不可能であった。】
あ、ああ?…「修行」…?
…ははあ…なるほど。足腰を鍛えてたってかぁ?
……私はあれだよ。今から〝青の大陸〟に行こうと思ってたんだ。
【合点が言ったというように頷いてから、少女もまた相手の質問に返答した。青の大陸に行くにはここから深海の森を抜けてさらに北東へ。まだまだ先は長い。】
……
…お前…この大陸出身…だよな…?
【普通なら、こんな質問はするはずがない。獣人に出身地を問うなど、時間の無駄である。】
【しかし、少女は不自然な沈黙のあと、はっきりとその質問をぶつけていた。理由は自分でもわからない。ただ、相手の纏う「何か」が、彼女の声帯を震わせたのだった。】
751 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 00:56:51.91 ID:SB/cPnpDO
>>749
(…まだ終わっていない…か…)
【血まみれになり、倒れる寸前まで闘志を燃やしたブライアン】
【その様子を、ザリガノスのみでなく、観客達もいつの間にか押し黙り見詰めていた】
【やがて、ブライアンが倒れると、ザリガノスがよろよろと立ち上がって、ぼろ布をまた体に巻き付ける】
…喧嘩は終わりだ、あの坊主を早く治療してやれ
…それと、気が付いたようなら伝えておけ
【「喧嘩は、坊主、お前の勝ちだと」――】
【そう言い残し、ブライアンに駆け寄る人々を背中に、青の大陸の戦士はその場を後にした】
/お疲れ様でした
752 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 01:00:05.36 ID:12YAOG1DO
>>746
【男がそんなことを考えているとは全く思わず】
【彼女は背後が気になるかのように、時折ちらりと後ろに視線を向ける】
【──ひゅう】
【少女から、僅かにではあるが黒の魔翌力が漏れ出ていた】
【だが、黒の魔翌力で溢れている大陸の首都だ】
【彼女の魔翌力に気付くには、少々苦労するかもしれず──】
……は、はいっ!
【そして──逃げる先はあるか、との問いには嬉しそうに頷き】
【そのまま、た、たんっと数歩分だけ走り】
【ついてこい、と言わんばかりに一度だけ男の方へ視線を向けてからまた走りだす】
【男が彼女の後に続くとすれば──たどり着くのは宿屋の一室】
【長居はしないつもりなのか】
【そこにあった彼女の持ち物は矢張り、必要最小限の荷物だけだった】
753 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/23(火) 01:05:19.58 ID:ADcMVz90o
>>752
(……なんだ?)
【微かに溢れ出ている黒の魔力】
【その詳細な正体までは気付かなかったが、また新たな違和感として男はそれを感じ取っていた】
【しかしそれを今言いだすことはなく、走り出した少女の後をついていく】
【そして到着したのは荷物の少ない一室】
ここが隠れ家ってわけか
【入って見渡した後、一言呟く】
【近くにソファなり椅子なりがあればそこに腰掛ける】
754 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 01:06:12.09 ID:04TTFFOqo
>>750
青の大陸…聞いたことあるけど言ったことはないなー
でも遠いらしいけど大丈夫?
【彼女の目的が青の大陸に行くことだと知って】
【ここから遠いのもあり心配しているみたいで】
俺はあっちから来たんだよ。
ここは修行の場所ってなだけ
【少年が示した方角が赤の大陸。】
【この森にいるのは修行の為だそうで】
でも俺のすっげー昔のご先祖様はこの大陸の人達ってとーちゃんやかーちゃんから聞いたな。
【少年の出身はこの大陸ではないが、彼の大昔のご先祖はこの大陸出身との事で】
【見た目が獣人の様なのも納得がいけるだろう。】
ところで青の大陸まで何しに行くんだ?
【彼女の目的は青の大陸に行くことらしい。ではなぜ行くのか?】
【気になった少年はさらに質問を投げかける。】
755 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 01:08:17.32 ID:+LTVYBSeo
>>751
【数時間後、治療所のベッドの上で目を覚まして】
‥‥‥‥ああ糞‥‥‥‥勝ち、は‥‥ッ、認められねぇ。
次は、完膚なきに、誰が見ても、俺の勝ちだって、俺の最強だって―――ッ、認めさせてやるッ!
覚えてろ、ザリガノス‥‥ッ!
【そう、ひとり呟くと、また崩れ落ちるようにベッドで眠りに付くのであった】
【戦闘に次ぐ戦闘、体が休まる暇など無かった、だが】
【己がファフニルにふさわしくなるように、己が只身を預けるとはならぬように】
【ブライアンは己自信がもっと強くなるべきだと思う故、より強さを求めることに成るのだった――】
【勝利と言われたが、ブライアンの中では敗北。だが、それを糧に、ブライアンは前に進むのだろう、愚直に――】
.//乙でしたー!
756 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 01:15:21.56 ID:12YAOG1DO
>>753
【宿屋も、比較的安い造りのもの──】
【如何にも他大陸のテロリストが潜伏しているかのような、そんな宿屋だった】
【彼が座ったソファも、腰を落とすとぎしりと軋み。よく見ればカバーはところどころ破れていた】
は、はい……。
……あの──、助けていただいて、あ、ありがとう、ございました
【彼女自身は座ることなく、彼の前に立ったまま】
【一度だけぺこりとお辞儀をしてお礼を告げる】
【そして彼の指示を待つかのようにそっと首を傾げ──その場に佇むのであった】
【男が金銭を選択しなかった以上、今から夜明けまでは自分の身は相手のもの。そう思っているのだろう】
757 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 01:23:17.97 ID:eFvlrX6IO
>>754
おう。青の大陸だ。私も行った事ねえな。ま、だから行くんだがな。
…あー…やっぱり遠いのか…そうだよなぁ…海ん中だもんな。
いや、大丈夫。そもそも自然がある内はどんなに遠かろうとなんの問題もねえよ。
【あっけらかんとした様子で少女は言葉を紡いだ。】
【確かに、森は彼女の庭である。エルフにとって、】
【まだ、この場所は自分の家と同義のようなものであった。】
【キョロキョロとあたりを見回し、倒れて朽ちた木に腰掛けている。】
…ははあ…あっちか……あの方向は……
って…なにぃ!??お前「赤」の方から来たのか!?
【聞くや否や、少女は小さく仰け反った。】
【現在赤の大陸は、人口増加に喘いでいる。】
【そのため、武力に訴えてここ、緑の大陸に進軍して来ているのだ。】
【つまり、彼女と赤の大陸の人間は敵対している事になる。】
で、でもお前…どっからどう見ても緑の大陸の獣人……あ、なるほど。そう言うわけか…
【ここで彼女は悩む。敵ならすぐさま斬りかかっているところだが、相手の立場は極めて微妙だった。】
【赤の大陸にいながら、容姿は緑の国でよく見られるそれ。さてどうするか…】
…特に理由はねえよ。強いて言えば「情報」と「人脈」を求めてだな。
行った事ないところに行くのは旅の醍醐味だろ?ま、そんなもんだ。
…で、私からも一つ質問がある。
【それから、少女は背中から刀を鞘ごと引き抜く。】
【身の程もあるそれを、かなり手馴れて扱っていた。】
【言葉のあと、しばらく口を閉ざす。それから一転。】
【少女は感情のこもらない鋭い視線を向けた。】
【持った刀の鍔口を親指でぱちん、と切り…】
お前は……赤と緑…「どっち」だ…?
【低い声でそう問いかけた。】
758 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/23(火) 01:28:27.93 ID:ADcMVz90o
>>756
【ソファに座り、軋む音がすると一瞬、明らかに不機嫌な表情を浮かべた】
【少女にお礼を言われると一度首を傾げる】
礼を言われるようなことだったか?
何かを差し出して対価をもらう。商売みたいなもんだろ
【男には助けたという感覚ではなく、商談をしたのようなものだったらしい】
【嬉しそうではなく、むしろ違和感を覚えているようだ】
一晩好きにしていいってことなら気分はいいんだけどな
どうにも喜ぶだけじゃいられねえんだよ
お前が誰だか分からないとな
【男は少女に鋭い眼差しを向ける】
お前の正体はなんだ?
”首都で爆破を起こすほど黒の種族に恨みがあるヤツ”にしては、どうにも筋の通らないことが多すぎる
そこの説明をしてもらおうじゃねえか
【少女の正体が何かを聞く】
【非常に分かり易いように思えるが、質問にしてはかなり抽象的だ】
【それほど少女が何者なのか、見当がついていない】
759 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 01:37:46.89 ID:04TTFFOqo
>>757
赤から来たのがそんなにすごいのか!?
【少女に少年が赤から此処へ来た事に告げて驚いたのを不思議そうにして】
【少年も少しだけ驚いた感じの感情である。】
情報…人脈かー
俺もここに最初にきたときは冒険だったよ!
【彼女の言う旅の醍醐味、それは少年にとっても分かる気がした。】
【その後の彼女の豹変する態度。場の空気が硬直するだろう】
俺は、赤とか緑とか気にしたことねぇよ
ただ強くなりたいだけだ!
【彼女が刀を抜けるように態勢を整えたのを見て】
【少年も左の掌を前にかざし、右の掌を右腰の横に添えて独特の構えを取る。】
【少年の真紅の瞳の中央に金色の光が宿っていく。】
おまえが青の大陸に行きたいように俺は強くなりたいだけだ!
赤とか緑がどっちだとか知るか!
【お互いに戦闘の容易ができたのだろうか?】
【少年がどう出るかは少女の今後の行動によって変わるだろう】
760 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 01:45:12.65 ID:12YAOG1DO
>>758
で、ですが……あの、私にとっては、その……
【助かった、とでも言いたかったのだろう】
【しかし彼が浮かべた不機嫌そうな表情に怯えるかのように、紡いだ言葉は徐々に薄らいでいく】
【兎も角彼女は、これまでの一連の取引を「取引」とは捉えず。より好意的な意味に取ったのだろう】
……?
私は、あの──見てのとおり……獣人、です
今回は……その──えっ、と……た、頼まれ、て
【「エルフの、方に」】
【正体を聞かれ、少女は小さく首を傾げた後に途切れ途切れにそう紡ぎ始める】
【エルフの誰かか、或いは村ぐるみでテロを依頼されたのだろうか】
【獣人の少女は、「見て分からない?」とでも暗に告げるかのように己の種族を口にし】
【答える言葉は、必要最小限のものだった】
761 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 01:49:03.61 ID:eFvlrX6IO
>>759
「赤から来た」のがすごいんじゃなくて赤から来たやつが「ここにいる」ことかすごいんだよ。
【もっとも、それ以前に相手の身体能力や、】
【真夜中に修行を行うその「心意気」のようなものにも驚いているのだが、】
【それはここでは出す必要はないだろう。】
【少女は内心のその気持ちをすっと中に落とす。】
…だろうな。敵地にどうどうと乗り込むんだからお前はすげえよ。
私も見習いたいもんだ。
ふん…どっちにも所属して無いってことかぁ…?
【答えを聞いてから少女は相手をじろっと睨む。】
【独特な相手の行動は、しかしそれが「構え」であると分かるのは実に容易く、】
【少女もまたいつでも刀を抜きされるように「構えて」いた。】
…ち…
……いい。悪かった。…「赤」の人間ならバッサリやれたんだがな…
どっちつかずを斬ったら後々面倒になる。そいつはごめんだ。
【少しだけ抜いた刀を再び納刀した。】
【どこか不満げだが、それはいつものこと。】
【このエルフは初対面の人物とはどうしてもつっけんどんな話しかできないという悪癖を持っていた。】
…おう。私はもう行くぜ…
…名前はセーラ…〝斬空〟って呼ばれてるよ。
またどっかで会うかもな…そんときはそんときだ。
【それから、少女は朽木から立ち上がり、踵を返した。】
【最後の最後で名乗ってから、相手に背を向け、やがて歩き去って行く。】
/ごめんっ!眠気がマックスなので短いですがこの辺で
/絡み乙でした!楽しかったです!!
762 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 01:59:28.50 ID:04TTFFOqo
>>761
あれ、俺なんかマズい感じだったの?
敵…ってさっきから相当。。。
【少年はこの地域の情勢を知らないみたいで】
【赤の所属者がこの大陸にいることがあまり良い感じではない事も知らないわけである。】
まぁ俺はどっちがどっちとかどうでもいいんだけどな!
【相手が刀を納めたのを確認。争いの心配はなさそうで】
【少年も構えをを解除して】
行っちまうのか、俺もそろそろ寝床にかえらねーと!
俺は〝雷牙〟!
今度はゆっくり話でもしようなー!
【彼女に名前が聞こえているかはわからないが、そこそこ大声な名乗りであった。】
【斬空という名を胸に残して少年もその場から立ち去るのであった。】
//お疲れ様でした!
763 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/23(火) 02:04:02.98 ID:ADcMVz90o
>>760
エルフに頼まれた?
【少女の返事を鸚鵡返し】
【首を傾げてもう一度考え直す】
【人物像は”私怨を持つ緑の種族”から”同族に頼まれて爆破を起こす獣人”に変更】
【次に考えるのは行動に矛盾はないか】
【爆破という行動そのもの──この温和そうな少女が、頼まれたというだけで爆破を起こすとは考えにくい】
【自分に直面したときの言動──戦闘の構えはブラフ(はったり)だった。しかし遭遇したときの反応は初めてのものにしてはまだ冷静だった。
つまり何度か逃亡時に誰かに遭遇していることになるが、それならどうやって切り抜けていたか説明がつかない】
【今この瞬間の証言──唯一筋が通っている】
【少女の解答はより疑問を深めることとなった】
【数十秒の沈黙の後、男は再び口を開く】
どういう風に頼まれた?
【聞きたいことは山ほどあった】
【だから順番に。まず最初の”爆破という行動そのもの”に対する疑問から解決することにした】
【ただ頼まれただけでやるようには見えなかったのだ】
764 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 02:26:21.10 ID:12YAOG1DO
>>763
【数十秒の空白──それは、少女にとっては酷く長く思えた】
【彼女は物事を、もっと単純に考えていたのだ。金か、身体か。それが無理なら、力付く】
【しかし現実は彼女の予想と異なり、多くの問いを掛けられることとなった】
【それは彼女にとっては──酷く悪いことだった】
え、えと……あの──、その、エルフの、その方に、借りがあって……
た、頼まれて、断れなく、て──
【エルフに対する借り。それを返すために、彼女は今回の行為に及んだと言う】
【温和に見える彼女──確かに、借りがあればその負い目から、頼みごとを断ることは出来なさそうだ】
【問題としては、彼女が彼の問いかけに明確なる回答を示していないということ】
【答えたのは状況であり──その時の会話ではなかった】
【会話の内容を明らかにしたくないのか。或いは、答えられないのか】
【一見筋が通っている彼女の言動だが──細かな動きには疑問を生むものがある】
【例えば、問いを投げ掛けられるたびにせわしなく泳ぐ視線】
【例えば、問いを投げ掛けられるたびに僅か空白を要する返答】
【例えば、問いを投げ掛けられるたびに震える金色の尻尾】
【──彼女は、何かを隠している?】
765 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/23(火) 02:32:45.19 ID:ADcMVz90o
>>764
【泳ぐ視線。何かを考えるような空白。震える尻尾】
【歯切れの悪い答え方と食い違っているその内容は、彼女が嘘をついているという推測を立たせるには十分過ぎた】
【ならばすることは単純。それを暴くだけだ】
【幸いにも少女は嘘をつくこと自体が得意にはみえない。ならば、プレッシャーをかけるのが有効な手段】
【男は少女を睨み付ける】
本当だろうな?
エルフに頼まれたってのも借りがあるってのも本当なんだろうな?
【低く重々しい声を出して何度も確認をする】
【それはもし嘘だと判断されれば何をされるか分からないという恐怖を与えることになるだろうか】
766 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 02:44:43.48 ID:12YAOG1DO
>>765
あ、……、う──
【一歩、二歩。彼女は小さく呻き声をあげ、後ろへ下がる】
【怯えに、恐れ。負の感情が彼女の中に溢れているのが、分かるだろうか】
【感情を喰うサキュバスがこの場にいれば、彼女は絶好の獲物になっていたはずだ】
【その言動こそ──彼の疑念を確信に変える最大のカード】
【小さく震える金色の彼女は、今や蛇に睨まれた蛙のようでもあった】
……っ、ご、ごめん、な、さ──
【──そして紡がれた、謝罪の言葉】
【これが意味するものとは、一体】
767 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/23(火) 02:51:13.32 ID:ADcMVz90o
>>766
【謝罪を受けると男は目を伏せた】
【ソファの背もたれに体重を傾け、軽く息をつけば、粗悪なソファから軋む音が静かな部屋に響き渡る】
【嘘をついているのは分かった。後は簡単なものだ】
嘘をついた理由を含めて
一から十まで話せ。それが見逃す条件だ
【落ち着いた声で新たな条件を提示する】
【もうプレッシャーをかける様子はなかった】
768 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 03:03:15.30 ID:12YAOG1DO
>>767
……も──許して、くだ、さい……
お、お願い、します……本当のことを言うわけには、いかないん、です
だか、ら……お願い、です──
変わり、に……わ、私のこと、好きにして、いいです、から──
【ふる、ふると彼女は首を振り。その動きに合わせて、金の髪がふわふわと揺れる】
【気弱そうな彼女が、先程あれ程プレッシャーを掛けられたのにも関わらず、返答を拒む】
【この様子では、更なる重圧をかけたところで返答は変わらず】
【何らかの痛みを与えれば或いは、といったところではあるが──】
【果たして、そこまでする価値があるかどうかは分からなかった】
【そして、最早立っている気力がなくなったかのように彼女はぺたりとその場に座り込み】
【相手へ無条件の隷属を示すかのように──かくりと頭を垂れた】
769 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/23(火) 03:11:59.37 ID:ADcMVz90o
>>768
うーん
【頭を垂れる少女を見て男は唸り声をあげる】
【これ以上は重圧をかけるだけでは口を割りそうにはない】
【拷問でもすれば話は別かもしれないがそこまでする価値はなかった】
(あんまり女の身体に傷つけんのは好きじゃねえしな)
【男にも地味なポリシーのようなものもあった】
【ため息をつくと「分かった」といって一度頷く】
その条件で飲んでやるよ
俺もこれ以上の労力は払いたくねえし、あんまり関わっててもいいことはなさそうだ
【条件を飲む理由は大体がネガティブなものだ】
770 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 03:24:29.59 ID:12YAOG1DO
>>769
【条件がネガティブなものであっても──】
【彼女にとって「相手が詰問を諦めた」という事実は、相当に喜ばしいこと】
【この少女の敵はいつだって、敵対種族などではなく──真実を追及する者だった】
【「分かった」との言葉を聞くと彼女はぱっと顔を上げ、どこか情けない笑みを浮かべ】
あ、ありがとう、ございます……!
……、あ、あの──わ、私、は……エリスって言います
えっと……あの、名前、聞かせてもらってもいい、ですか?
【獣人の少女は自身のことをエリスと名乗った】
【苗字のない、短い名前。獣人らしいといえば、獣人らしいだろうか】
771 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/23(火) 03:29:05.73 ID:ADcMVz90o
>>770
【”どうにも調子が狂う”】
【少女──エリスの表情の変化を見て男はそう感じた】
イングラム・グルーム
ヴァンパイアだ
【名前と共に種族を名乗ると右手をす、と差し出す】
【握手の要求だ】
772 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/23(火) 03:45:21.90 ID:12YAOG1DO
>>771
イングラム、さん……
あ、あの──よ、よろしく、お願いします、ね……?
【まだ幼さの抜け切らぬ、大人と子供の境目──そんな彼女は、先程と笑みの形は変えずにそう告げた】
【自身の安全と引き換えに夜を売ったその相手に「よろしく」と言うのは些か奇妙な気はしたが】
【それでも彼女は彼に近づきそっと手を差し出して、イングラムの握手に応じるのであった】
……えと、それじゃ──
【そしてエリスはその手を離すことなく、ベッドへ誘おうとするはずだ】
【契約ともいえる約束を果たすため。エリスにあるのは、ただ対価を払おうとする意志のみだった】
/どうしてこうなった
/この変で〆でしょうか、お疲れさまでしたー!
773 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/23(火) 03:48:45.03 ID:ADcMVz90o
>>772
/祟りでおじゃる
/お疲れ様でした。またよろしくお願いします
774 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/23(火) 15:37:51.06 ID:ruOGbsc8o
【黒の大陸/清水湖(きよみずうみ)】
【諸兄らは黒の大陸にどのようなイメージをもっているのだろうか?】
【底なしの沼に、崩れかけた洞穴。待ち構える食人植物に、眠らない死体たちのダンス。そのイメージは概ね正しい。】
【しかし正しいことが本質を得ていることとイコールで繋がるとは限らない。】
【この澄み渡った湖は、きっと多くの者が抱く黒のイメージから外れた存在だろう。】
ブラックトン
【微死物の一体として、この湖には存在しない。完全なる水。】
【どこまでも純粋な水は、何一つ隠そうとはしない。屈折して底を見せてくれないのは光のせいだ。】
【水至清即無魚。清すぎる水は命を持たない。手段の追求が目的を捨てた。】
【もう一つの黒の側面が、この湖。土地が死んでいるのだ。】
【清すぎる水は命を持たない、はずだった。】
【しかしながら現在、一匹の生物が湖の上に漂っていた。】
【薄膜に閉じ込められた蒼い液状の体。不定形のそれは、今は大きく横に広がって抵抗を増やすことで湖面に浮かんでいる。】
【中央部には脳。前頭葉を発達させた多少歪な形状は、この種の生物学的特徴といえよう。】
【青の生物であるシーブレインが、黒の地である清水湖に浮かんでいた。】
775 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/23(火) 18:49:18.07 ID:f41l8DEAO
【緑の大陸;森林】
【優しげな夜がそろりと足を忍ばせはじめる頃、湖面には蛍の明かりが瞬く】
【夜空を写す水面と輝かせる虫の光が、手近に星々を浮かべる光景となり】
【仄かながら不可思議な世界を見せる其処は――森の民でなくとも惹かれるものが、あったようだ】
……うーん
【下に空があって、上に地面がある】
【そんな摩訶不思議な事態に唸るのは、サイドが若干長く、鎖骨を撫でる程度に伸びた赤毛の女性だった】
【右目だけ瞳孔が開いているせいでオッドアイと勘違いされやすい双眸は青く、光の差し方で濃淡を変える】
【臙脂のリボンタイが首許で揺れる白いカッターシャツは、縦縞模様を違う濃さで描いた黒のジャケットの下から裾がはみ出るほどの長さ】
【タイと同色の紐をベルト代わりにジャケットの上から結び、合わせるのは昏い夜色の袴とブーツといった和洋折衷な装いをしている】
【――彼女は今、両足を一本の大樹の枝に引っ掛ける形で逆立ちのようにぶら下がっていた】
【だらんと地面まで重力に引かれて伸ばす両手には、己の背丈よりも長いであろう錆び付いたなまくら刀を握っていて】
【ずり落ちそうな具合で鼻梁を占拠する黒縁眼鏡の奥の瞳が、蛍の淡光を衣装としたダンスに見蕩れる具合で瞬きを繰り返す】
【――じわり、森に滲む黒点。】
【害意悪意はなくとも、その穢れた気配は、澄んだ空気を伝染していく】
776 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
:2011/08/23(火) 19:10:39.58 ID:ZHI+fUn6o
>>775
【穢れた気配は、穢れた存在を呼び寄せるのだろうか】
【陶器の様な艶やかで病的な白い肌と、夜闇の如き漆黒の髪】
【なめし革で作られた鎧を纏ったマキナスエルフの男が、彼女のぶら下がる木の付近を通りすがる】
【格好から判断するに、緑に帰化したマキナスエルフの狩人だと思えるだろう】
【それにしては、”黒”独特の穢れた気配が色濃く残ってはいるが】
【装備は腰のシミターとショートボウ、左腕に付けたバックラーだけのようだ】
……?
【彼女の発する気配に気付いたのか、辺りを警戒し、その原因を見付ける】
……そこのぶら下がってる君、”黒”の者だね?
わざわざこんな所に一人で、死にに来たのかい?
【ショートボウを構え、矢を番え、照準を合わせながら話しかける】
【敵対種族を見付けた者として当然といった態度だ】
【と言っても、まだ明確な殺気は発せられていない】
777 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/23(火) 19:20:38.62 ID:f41l8DEAO
>>776
【重力に従って落ちるように広がる赤毛が、まるで森を燃やす火種のようだ】
【此方もまた血管すら透かしそうなほどに真っ白な肌を持っていたが、】
【健康さとは正反対の、青白いとも言えるそれはやはり不気味に写るだろうか】
【通りすがるその姿を確認してから、彼が此方を見付けて武器を構えるまで】
【その僅かな間に彼女は枝に絡めていた脚を解くと、とん、と地面へ静かに降りた】
【けれどもそこで的とされれば、地面に左手を着いたままの状態で彼を見上げ】
……似た気配がする
死ぬ気は、あまりない、けど。……お前は、私を殺すのか?
【マキナスエルフを知らない、というような反応で答える中性的な声】
【長い長い刀の間合いに、もしかしたら彼は含まれているかもしれないが、】
【それでも、鞘を抜く隙に彼の弾が此方の頸を撃ち抜くのが早い――だろう。多分】
778 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[saga]:2011/08/23(火) 19:36:07.87 ID:ZHI+fUn6o
>>777
どっちだと思う?まあ射つけど
【構えた指を少し動かす】
【それだけで風を切り裂いて矢が飛んでいく】
【狙いは彼女の右腕】
【武器を扱う手を封じる事で、今後の戦闘・交渉を有利に進めるねらいだ】
君に戦う気があるのなら、残念だけど殺すしかないね
投降するつもりなら、その剣を置く事だ
【刀の間合いに入っているかもしれない】
【その中で弓をいつまでも持っているのは大アホのする事】
【そう判断した彼は矢を放ったショートボウを腰にかけ、右手でシミターを抜き放とうとする】
779 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/23(火) 19:43:56.61 ID:f41l8DEAO
>>778
……どっちつかずの、半端者に見える
【右手に握った刀を、鞘から抜かないままでめんどくさそうに振り上げた】
【怠惰という言葉が当てはまる動きであったが、それなりの実力者ではあるのか】
【刀は見事に暴力性の塊を捉え、それは硬い音を立てて上空へと弾かれる】
【あまり強い力を入れた訳ではないらしく、そのタイミングで立ち上がれば重力に引かれてきた矢をキャッチするはずだ】
戦う気しかないのは、そちらだろう
寝首を掛かれたくないから、このなまくらは置かない。ただ、反撃もしない。
緑でも黒でもない、訳分からん奴に従う、理由がない
【相手の戦闘準備に対して、全く興味が無いというような視線を向けていたが】
【退屈そうな、相手に価値を見受けてない様子の瞳は、刀を抱きしめてから拒否を示した】
780 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
[saga]:2011/08/23(火) 19:57:24.76 ID:ZHI+fUn6o
>>779
”黒”がここにいる、これだけで僕らにとっては充分な脅威だよね?
そして、”僕はここの住民”だ
なら僕はここに住む皆のために、君を何らかの手段で無力化しないといけない
【” ”内は、嘘】
【実際、彼の住んでいる場所は二転三転する宿暮らし】
【だが、平然と言ってのけるその嘘を看破出来るかどうかは別だ】
従ってくれれば、身の安全位は保証出来たけど仕方ない
僕の指示も聞く気がないなら、殺すしかないよね
(……元から黒の奴か、殺してもあまり得にならんな)
(死霊術で行使するにしても、そこらへんの骨で足りそうだ)
【シミターを片手で構えたまま、跳躍】
【木々の枝を次々と跳躍、エルフの末裔故に、森での戦いは種族的に有利】
【ある程度の高度を得たら、そこから飛び降りて上から頭に向けての突きを試みる】
781 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 20:05:59.51 ID:+LTVYBSeo
【緑の大陸、深海の森】
【風光明媚にして、鬱蒼と茂る木々が有名な、穏やかなその地】
【普段であれば、月夜のやわらかな光に照らされて、静かな空気が流れているハズだった】
【―――だが、今宵は違った、違うのだ】
――――グッルゥウァアアアアアア――――ッ!!
【森に、雄叫びが響き渡る、轟々と何かの燃える音が広がり、動物の悲鳴が生まれていく】
【穏やかなる森のハズなのに、今宵森を照らすのは、月明かりではなく、紅煉の業火、まさに真紅、〝赤〟の色がこの地を照らしていた】
【この惨劇を創り上げたのは誰か、森を焼き、獣の住処を焦土と、死地と化す者は、何だ】
【――――其れを成したのは、唯一匹であった】
【その姿―――竜。サイズとしては、小さい。大凡5m程であろうか】
【だがしかし、その姿の小ささには見合わぬ、重量感を感じさせる】
【その原因はなにか、体の随所に鎧のように装着される、鋼鉄の装甲だ】
【装甲の奥には、黒光りする鱗が有り、赤の装いは欠片もない】
【だが、猛々しい殺気と荒々しい戦意を周囲に無造作に振りまくその様は、確実にこの竜が赤と示すものだ】
【その竜、種族をアームズ・ドラグーン。と言う―――――――】
【赤の機竜が、焔の照り返しを受けて、誇らしげに天を仰ぐ】
――――張り合い無ェな‥‥ァ!
ったく、緑の野郎どもは腰抜けなのかァ!?
揃いもそろって逃げやがってヨォ、掛かってきたのはこのガキ一匹だけかよ!
【ずぅん、と重い音を立てて、竜が後肢を使い、立つ】
【四足歩行と二足歩行、両方に対応するが今は二足を選んだようで】
【その竜の目の前には、ガタガタと震えながら石の槍を構えるウォービーストの少女】
【ウサギ型で有るのか、頭からは兎の耳が生えていて、その耳が震えて寝かされていて】
【それでも勇敢に、唯一この竜に立ち向かうことを選択したようだった】
【目の前には、一匹では決して抗えぬであろう、強大な竜】
【この図を見て、思うもの有れば】
【この光景から生まれる惨劇を変えたければ】
【―――戦士よ、この竜に挑むがよい】
//突発的ですが、複数対応の戦闘です
//同時に対応できるのは大体3名ほどまで、途中乱入は有りでございます
//一対一でも、ある程度調整はしますので、ご安心ください
782 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/23(火) 20:09:14.27 ID:17E8Qe9/o
>>707
う……食べれないことは無いけど…
あんまり好きじゃない……
………むぅ!
信じてないでしょ…?すごくわかりやすい…
ほんとに調子が悪いだけだからっ
【やや怒ったような口調で手をグーにして振った】
【この反応ならば、からかいは成功だと言えるだろう】
【もしお腹のものを見ていなければ、演技だとは気付かないかもしれない】
【自分の為か、相手の為か、もう意味を為さないそれを気丈に振る舞い続ける】
斬る……?
でもシュトゥルム、剣持ってるようには見えないけど…
【柱に広がり始める亀裂、それが何を意味するかは流れからすぐに理解する】
【これがシュトゥルムの能力。その中に斬るに該当するものがあるのだろう、と】
【─────が、次の疑問も同時に湧き上がる】
……ま、待って!
斬る、っていってもこんな腕と密接したのをそれで…?
………待って待って止まってぇぇ!!!
【そう、巻き付いているということは幅は非常に狭い】
【大剣の刃の一番厚い所よりも狭く、振り下ろされるそれを必死に止めてと言うが】
【止まることはなく、小指の指先をかすめた瞬間、ぎゅっと瞼を閉じて】
783 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/23(火) 20:09:32.56 ID:f41l8DEAO
>>780
……お前が言っても、説得力がない
黒だというだけで、何故ここにいるかも聞かず、攻撃するならば、
半分でも混じっているお前も、対象には加えられるべきだ
声高く、自分の意見が緑の意見、というふうに言いたいのであれば、
……しばし、遅かったな。私は、緑の民の許可を得て、此処に居る。
【興味がない、故に彼の言葉の真偽を判断する気すらない】
【ただ、その正当性を自分の物のように主張する言葉が、気に食わないようで】
【ふい、と視線を逸らせばやはり彼を個として見ることなく、認めることもなく】
大丈夫。お前には、殺せない
興味が、ない。攻撃する、気にすらならない。半端物など
【木の枝を跳躍する間、残念ながら此方が立ち止まっている訳もなく】
【ふらふらと、彼を再び視界に納める様子もないのか、そのまま森を歩きはじめた】
【突きに対しては僅かに速度を上げて前へ進む事で回避すると、】
【振り返ることもなく脚に力を込めて地を蹴り、此方もまた前方の木へと乗る】
【彼女の進む先には、ひとつの村がある。慣れた道を通うような脚取りは、彼にはどう映るのだろうか】
/すいません、ご飯です
784 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(埼玉県)
:2011/08/23(火) 20:19:53.68 ID:ZHI+fUn6o
>>783
……そうならそうと最初からいいなよ、紛らわしい
【彼女の言葉を聞くとシミターを鞘に収め】
【興味をなくした様にそう呟く】
【彼女の行き先など、もはや興味がない、許可の真偽も判断しない】
【彼女とは反対の道、森の奥深くへと歩いていった】
/乙でした
/時間が遅くなると自分が対応出来なくなる時間になるかもしれないので先に落ちさせていただきます
785 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 20:24:24.66 ID:+glaxpD9o
>>782
好き嫌いしてたら大きくなれないぞ?
まぁ手遅れかも知れんが
【少女の演技を知っても、敢えてそれに合わせる】
【からかいたいだけか、それとも楽しい空気だけでも味あわせたいのか……】
【そして、今正に振り下ろされようとする剣は―――】
スマン、無理★ミ
【そんだけ呟いて一気に加速した】
【止めれないっていうか止める気が無い、とかそんな本心は多分窺えない】
【無論、少女の腕ごと両断するつもりはなく】
【無論、鎖を断たぬつもりもない】
【剣を作り出す1つ前、「装・陰」の声と共に今から両断しようとする場所を護っており】
【素材、それも頑丈さだけで言えばたった今作った大剣よりも強いものと化している】
【故に、無遠慮に振り下ろそうとも、鎖が爆発しようとも】
【少女の身だけは無事であると言う〝確信〟が有っての行動である】
【―――尤も、勢い自体は付いている為…いくら守られているとはいえ大剣をぶつけられたら痺れはするだろう】
786 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 20:36:36.06 ID:17M4xg7xo
>>781
―――――私の前で森を侵すとはよい度胸だ、下郎。
【燃える木々が一つ、粉々に破砕された】
【眼前の竜と比較すれば大差ないサイズだが、その小柄に未知の質量を込め、振り下ろされた鉄の塊】
【岩の塊に見えた。カットも研磨もされていない巨大な宝石の原石、150~160ほどの長さ、厚さは十センチ以上に及ぶ、まさに塊】
【それを自然物ではないと判別させるのは、刃のような形状と峰に備え付けられた金属、そして持ち手のグリップ等、加工された形跡が見られるからだ】
【砕かれた木々を脇に押しのけ、奥に燃焼が広がらないよう払いのける】
【持ち主の風貌は、名実友に『緑』の特徴が色濃い獣人少女】
【発色鮮やかなエメラルドグリーンの毛皮に、前面からでも見える豊かな毛並みの巨大な尻尾。細くなった先端が歩調にあわせ揺れる】
【ウサギ脚と人に近い上半身の組み合わせ、目深なテンガロンハットのリボンが二筋、風にはためく】
【帽子から漏れた、薄いブロンドのショートヘアと、宝石のように真っ赤な眼】
【手にした鉄塊さえなければ、かなりファンシーな外見をしていた】
【その宝石のような目元は、純然たる怒りに燃えている】
【当然だろう、目の前で森が焼かれ、蹂躙されている。許せるはずもなく】
…そこの少女、立ち向かうのは構わないが、危なくなったら下がれ。
私がやる…否、私がいる限り、これ以上の狼藉は許さん………!!!
【砕かれた木々諸共、引きずられた地面】
【鉄塊の質量≒重量を物語る痕跡】
【片手で引き戻し、竜へと突きつけ猛る紅玉】
【開いた手で、帽子を直し屹立する有様】
【戦士ではない、巨躯を前にしてなお、その紅と翠に秘めた守護の覚悟は】
【むしろ騎士と呼ぶほうが、適切かと思われた】
スフィア=ハルベルト、これより出撃する――――――!!
【防衛の徒、騎士を目指し進む、ウサギに似た姿】
【その脚は、怯むどころか前へと突き進む。護る為に】
787 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/23(火) 20:42:02.34 ID:17E8Qe9/o
>785
──────っっっ!!!
……はぁー……はぁー……っ!
【金属音を立てて、外れた鎖がアスファルトを叩く】
【幸い、爆発することも無ければ、血を見ることもなかった】
【再び深紅の双眸に光が戻る時には、白い肌に雫のように汗が滲み】
【まさしく顔面蒼白で、呆然と突っ立つことしかできなかった】
【小さな口からも言葉が出せず、緊張が解けて上がった息だけが漏れる】
【ぺたん、座ったというより崩れた、という表現が正しいだろう】
【腕を斬られると思い込んでいた故、何度も腕を確認してグーパーを繰り返す】
こ……怖かったぁ……!
も、もっと他の方法無いの……?
【膝ががくがく笑っていて、すぐに立ち上がれない】
【そう、切れたのはまだ一つ目】
【残りの手、両足、あと三回もこれに耐えるのは、難しそうだ】
788 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 20:49:07.48 ID:+glaxpD9o
>>787
着・陰陽
【その言葉と共に、振り下ろされた大剣と、少女の手を護る防具は欠片へと戻り】
【芯を中心に、また円柱へと形を変えていく】
あー、スマンスマン。
お前を守りつつ壊すってぇとコレ位しか……なぁ
【爆発、魔翌力による汚染】
【そう言った危険を鑑みれば一気に壊すのが最善と思ったのだろう】
【だが、そう言った〝危険〟が無いと判断された今は】
………さっきみたいに一気に叩き壊されるのとデッカイ鋏で鎖を斬るのどっちが良い?
【そんな風に一応尋ねた】
【口元は笑っており、答えは解りきって居る様だが】
【「装・陽」その言葉と共に、また円柱は形を変えていく】
789 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 20:51:22.83 ID:+LTVYBSeo
>>786
――――来たか‥‥ァ、来たな――――ッ!!
【びりびりと、空気が振動する、歓喜の叫びに森が震えを返す】
【竜は、ただ蹂躙に来たのではない、〝戦争〟をしに来たのだ】
【戦争をするには、相手が居なくては成り立たず、しかしながら目の前に残ったのは弱い子供の獣人が一匹だけ】
【その怒りも、また最もである。相手の居ない戦争など、ただの蹂躙、ただの一人相撲なのだから】
【故にこそ、貴方が来た事にこの竜は、歓喜し、感謝すら覚え、そして殺意を募らせるのだ】
【ぞるぅ、と舌なめずりをして、すぅ、と息を吸う】
【其れにより、体表の装甲に趨る赤いラインに光がともっていき、胸元に五芒星が浮かび始める】
【その一つの頂点の宝石に、赤い光が一つ宿ったのが見えただろうか】
【そして、獣人の剣とあゆみを見て、目を細めて、殺気と闘気を解き放つ】
‥‥ほぉう、重たそうじゃねぇか、いいねぇ、いいなァ!!そうじゃねぇとなぁ!
ぶっ殺してぶっ殺されて!ぶっ殺されてぶっ[
ピーーー
]!最ッ高じゃねぇかぁ!
【竜は、待ち望んでいた、骨の有りそうな敵に敬意を評す。それは、暴言という形で成し遂げられるが】
【そして、兎の少女、槍を構えていた少女の方に目線を向けて、竜は大きく息を吐いた】
じゃまだァ!!雑魚は[
ピーーー
]価値が無ェ!さっさと変えるんだなァ!
「きゃ――――――ッ!?」
御託はいいんだよ、さっさと掛かって来いッ!
俺様を放置してりゃァ、それだけこの森が燃えていくぞ!
さぁ、テメェの敵はこの俺だ、テメェらの敵は、この俺だからヨォ―――ッ!!
【兎の少女に手を出すつもりは、最初からなかったようだ】
【己を絶対種と信奉してはばからないこの竜。弱者をなぶる趣味はない】
【そして、こちらに向けて駆け出す相手を見て、己は口を動かした】
クラウ・ソラスだ、餌にしてやる、掛かってきなァ――――――ッ!
【直後、口から閃光の珠が4発打ち出される】
【直径1m程。速度は速いが直線的であり、当たってもチャージを使わないため、それ程ダメージはないはずだ】
【チャージゲージ:■□□□□】
790 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/23(火) 20:51:54.60 ID:+LTVYBSeo
//佐賀を忘れてた‥‥
791 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[sage]:2011/08/23(火) 20:53:01.67 ID:f41l8DEAO
>>784
/はい、お疲れ様でしたー
/無愛想で申し訳ないです。ありがとうございました
792 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/23(火) 21:04:54.92 ID:17E8Qe9/o
>>788
……………ひぅ…。
力…入んない…
【小さく息をついて、ぐっと膝に力を入れる】
【生まれたての子鹿の様に直後にまたぺたんとなって】
【仮にも竜種であることを考えたら少々滑稽かもしれない】
【とはいえ、もう落ち着いてはいるようで2回目にはなんとか立ち上がる】
【深呼吸を繰り返してようやく恐怖感が拭えたようだ】
………うぅ…鋏も怖い、かも
でもどっちかって言われると………鋏
【あれだけ怖い思いをしたあと別の選択肢を出されればそれに従うしか無い】
【簡単な誘導尋問みたいなものである】
【なるべく顔を背けながら、次は左腕をぐっと突き出して】
793 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 21:05:29.87 ID:17M4xg7xo
>>789
いけしゃあしゃあと……呼んでおいて来た来ないもあるまい。
私は早々に終わらせて、消えて欲しいのだがね?
【状況を楽しむかのような竜に、目を細めて怒りを露にする騎士】
【あまり争いを好む性質ではないのだろうけれど…戦場において平和主義にも似た日和見はない】
【じっと目元をにらみつけていた紅の目が、光に誘われて体表のラインを見た】
【どうも、あれが経路。断ち切ればいくらか楽になりそうだ】
(簡単にできることでは無さそうだがな―――――)
【歓喜に咽ぶ竜とは何処までも対象。戦を誘うそれに対し、向けるのはあくまで嫌悪と拒絶】
【戦況の迅速な終息の為、何をすればよいかを、帽子に隠した視線の奥で考える】
【…このような場合、相手を満足させるか気勢を削いでしまえば勝ちだ】
―――――一々喧しいぞ、化け蜥蜴が。
【そして向こうに譲歩するつもりは一切ない。許せば被害が拡大するばかり】
【咆哮に構わず、スフィアは進む。その強靭な脚力で、鉄塊を担ぎ、推し進むように】
炉心の終焉は融解と相場が決まっている―――――らしいな。
意味はわからんが……さっさと散れ!
【前方からやってくる球体、向こうの攻撃か】
【視認と同時に、肩に担ぎ上げた塊を前面へ。その広い側面を盾にして押し進む】
【命中前に踏み込み、一歩、また一歩と押し出すように塊を叩きつけると、威力不足の球体はそのまま弾け飛んだ】
【表層に熱による融解が発生しているけれど、少し進行すれば風に冷却される】
【距離、この時点で約40メートル。まだまだ間合いには遠いし、その質量が邪魔して歩調もあまり速くない】
【だが確実につめる。その一歩、敵性の竜を打ち据えたたき伏せる一歩を目指し】
794 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/23(火) 21:08:07.73 ID:hcTHZnRIo
>>789
>>793
「おお!やるな!」
【気配無く火竜の背後から声がかかる】
【距離は尻尾から2、3mと言ったところか?】
【その姿は小柄で白い手拭いを頭に巻き紺の作務衣を着ている】
【右腕は袖から見えず、左手も人差し指と中指以外は無い】
【顔も包帯で巻かれ右目と口だけしか見えない状態】
【重病人としか見えない状態だ、大した戦力にはなるまい】
「苦戦してますなあ」
【だが彼は言うなり懐から左手を入れ何かを出した】
【2本の指でつまみ出されたのは名刺大の金属プレートが3枚】
【それをいきなり】
「ほいさ!」
【火竜に向かって飛ばす!】
【手裏剣のように飛んでいく金属プレートは正確に彼に向かって飛ぶ】
【目標は目・背部・腹部】
【命中するかどうか関係なく彼は竜の死角に走りこむだろう】
//よろしくです
795 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 21:09:54.52 ID:+glaxpD9o
>>792
ああ、なんか、うん。ホントにごめん
【其処まで怖がらせたか、と…少々後悔した様子】
【少々自身の恐怖の基準と少女の恐怖の基準に差が有ったなぁと思ってたり】
鋏諒解。
まぁすぐ終わるから目ぇ閉じとけな?
【欠片が合わさって大きめの鋏を作り出せば、其の儘少女の左手、屈んで両足の鎖とバチバチと裁断していくだろう】
【終わったら終わったで一応鎖を回収しようとする筈だ】
796 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/23(火) 21:17:19.79 ID:+LTVYBSeo
>>793
―――消えて欲しいなら、消して見せな。
なんのためのその剣だってんだよォォォォォォオォォッ!!
さぁ、斬り込んでこいよ、その刃を、その刃金をッ!この俺様に届かせてみろッ!!
【其れに応じて、挑発を返すこの竜、不利であれば有るほど、この竜は燃え上がる】
【故に、相手を炊きつけ、己の不利を強めて、その危険を楽しむ、その生命の危機で哂う】
【其れは、自ら望んで死地にのぞみ、自ら望んで戦を産み出し戦場を駆ける身、竜種の獰猛さが生み出した嗜好】
―――喧しい、はッ!
黙らせたいなら、黙らせりゃいいだろ、其れも出来ないのか、テメェはよォ!
【そして、攻撃を放った直後にコチラは更に息を吸う】
【その瞬間、胸元の五芒星の頂点に更にもう一つ赤い光が灯る】
――――サーヴィスだぜ‥‥ッ、地面で戦ってやるよ、テメェが俺様に初激を放つまではなァ!
【ずぅん、と地面に四肢を付け、口の中で光を貯めていく】
【胸元の五芒星の光の一つが、一瞬強く輝き、消えていく光景が視えるだろうか】
>>794
―――更に追加、いいねぇ、最ッ高じゃねぇかよッ!
さぁ、俺様に立ち向かってこい、掛かってきやがれ上等だァ!!
【後方から聞こえる声に、そう叫びを返して】
【迫る金属プレート。しかしながら、竜の表皮には、金属装甲がある】
【まるで人間の鎧のように、この竜は装甲を着込んでいるのだ、小型ながら強力であるのは、それが理由】
ちィ‥‥ッ!
【しかし、目に向かう物は、さすがに対応しなければならないのか、顔を動かし、目への攻撃は外す】
【こめかみににざくり、と金属のプレートが突き刺さるだろう】
【そして、背後で動く気配を感じて、尻尾を地面に叩きつけ、近くの木を吹き飛ばして相手に対応するはずだ】
【チャージゲージ:■□□□□】
797 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/23(火) 21:27:10.36 ID:17M4xg7xo
>
>>794
【飛来するプレートを、進行途中目撃した】
【あの様子、軽業のような振る舞い。いわゆる忍びや隠密に類するスピードタイプと見た】
【攻撃力は期待するべくも無さそうだが、こちらの武装は一撃必殺】
【重みのせいですばやさが削がれるので、竜の注意を引いてくれるような援護は非常にありがたい】
援軍か……、感謝する。
奴の注意を引いて欲しい、見てのとおり、あまり早くはないのでねっ!!
【この状態では、とは言わない】
【ほとんど腕ではなく脚力を持って立ち回るタイプなので、すばやく振るえない武装】
【スタイルシフトも不可能ではないが、アレを相手に的確に立ち回るためには、まだ温存の必要があるだろう】
【先ほどの攻撃を小手調べとしても、これ以上火力が上がると、生身への命中は死に繋がる】
【塊はまだ手放せなかった】
(厄介なのは鎧…遠距離攻撃の手段が少ないこちらとしては、足から攻めるのが上策……)
>>796
……こいつは剣ではない、盾だ。
【否、十二分に武器として成立しうる質量】
【その硬度は確かに身を守るための武装として機能するが、形状からして本質はやはり武器なのだ】
【それを知ってなお、笑み交じりに小さく宣言した言葉は、矜持】
【鎧を持たぬ騎士たる自分が持つ、唯一にして絶対の防御】
(……判り易い奴だ)
【光の移動、チャージ開始と同時に消えた光】
【それをご親切に明示してくれるというのは、やはり相応の攻撃力を持つと見える】
【―――――防衛において、地元の緑で僅かながら名の売れたスフィアは、待ちの騎士として状況観察眼には長けていた】
【冷静に、必要最小限度の攻撃で敵を撃退するべく、その眼は鍛え続けてきたのだ】
―――――なんだ、余裕じゃないか。
ならもう少し攻めてみるか。
【チャージに構わず突進を続け、距離は20メートルまで縮まる。今回向こうが攻撃してこなかったのが幸いといえよう】
【それを好機と、様子を見るように緩慢だった歩調に一気に圧力をかけ、残り20メートルを跳躍するように縮めた】
【そのまま相手が動かないなら、脛に真正面からぶつかる事になるだろう】
【鎧殺しの大質量、たとえ鋼を纏い、それを破壊するに至らないにせよ、内側の骨格には衝撃が向かう事になる】
【大木を大きく抉りかねないそれを、竜は、そして鎧はどれほど耐える事ができるのか】
【もちろんそれは、良くも悪くも『重い』動きである】
798 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/23(火) 21:29:10.84 ID:17E8Qe9/o
>>795
怖かった…!
だって、あの大きさの刃物……腕がぽーんって……っ!
【必死に怖かったことを伝えようとするが、そもそも基準が違う。
少女の感じた恐怖が軍人の恐怖に換算されて伝わるのは難しいだろう】
【ついでに若干、涙声が混じっていることに気付けるかもしれない】
…で、できるだけ優しく……!
……ひぃっ……!
は、鋏もこわ、ひゃうっ!
あの……やっぱり、ここでやめ……ああっ!
【じゃきん、じゃきん、じゃきん。】
【合計三回分、鋏が破断する音が鳴るたびに可愛らしい悲鳴を上げて】
【ぷるぷるぷるぷる、面白いように震えている】
【切り終わったあともしっかりと閉じた眼は開かない】
【まだ終わらないのか、と恐怖感いっぱいの中、言われるまでぷるぷるし続けて】
799 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 21:36:16.64 ID:+glaxpD9o
>>798
あー、飛ぶだろうなぁ。腕どころか脚だって2つ纏めて・・・・・
【と、其処まで語ってこれ以上怖がらせるのはマズイと思ったか】
【己の口元を手で覆って言葉を遮り】
優しくしたらいやーな金属音が聞こえちゃうぞっと
【ジャキジャキジャキっと手際よく鎖を断てば、其の儘鎖の一部をポケットへ入れて】
……やっぱ子供じゃねぇか
【ちょっとおかしげに笑いを喉から漏らすと、ポンと終わったことを告げる様に少女の頭へ手を乗せて】
【其の儘クシャクシャと髪を乱してやって】
んじゃま、鎖も斬ったしそろそろ俺行くぞ?
調べたい事もあるんでな
【やれる事はやったと、一度小さく息を吐いて】
【其の儘手を離して歩き出そうとするだろう】
800 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/23(火) 21:39:40.04 ID:hcTHZnRIo
>>797
「了解、了解!任せてちょ」
【けらけらと笑いながら死角へと歩を進める】
【斜めに進み残り1m弱】
【このまま攻撃と行きたい!】
>>796
【だが火竜の尻尾が彼に迫る】
「わひょ!」
【尻尾はかろうじて避けたがその威力に驚く】
【いや驚いている場合ではない複数本程、木が飛んでくる】
【何とか走り抜けようとするが多少絡まり顔から血がにじむ】
【瞬間的に”近接は危険”と判断する】
「ってえなあ!」
【今度は五枚取り出し投げつける】
【全ては顔に集中して飛んでゆく】
【だが、プレートの周囲は砥がれておらず顔も切れないダミー】
【あくまでも間を開けさせるための囮に過ぎない】
「どうした!俺の姿すら見えないのか?」
「それじゃ風呂に入ったとき自分の尻尾もつかめんだろうなあ!」
【囮の結果を見る前に森の中に姿を隠し周囲を走り回る】
【さらには挑発と手の込んだやり方だ】
【しかし、周囲は多少焼かれている】
【姿は完全には隠し切れない】
801 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/23(火) 21:45:59.63 ID:+LTVYBSeo
>>797
>>800
余裕?ハッ、当然だろうがッ!
空の上から安全に攻撃して何が楽しい、そんなもんは〝戦い〟じゃねぇだろうがァ!
【――――竜の矜持は、〝戦うこと〟其れのみに求められる】
【侵略がしたいわけではない、蹂躙したいわけでもない、殺したいわけでもない】
【竜は、ただひたすらに〝戦争〟がしたいだけなのだ。その為に、単騎で森に特攻した】
【ノーチャージの攻撃では、基本的に攻撃の威力は並の竜に劣る】
【其れは、最大出力に比して、溜めが決定的に遅いからだ、マックスでは勝るがアベレージでは劣る】
【そんな、尖った性質を持つ、この竜。だが、溜めからの攻撃に関しては、その威力が露骨に跳ね上がることもまた事実】
来な。
【短く声を返して、跳躍する相手を楽しげに視るだろう、そして】
【ばがぁッ!装甲に大きな罅を入れて、竜が十数センチ後ろに後ずさる、が】
やってくれたじゃねぇかァァ――――――ア!!
【返って、その行動は竜の戦意に火を付ける結果となったようだ。装甲の奥から血を滲ませつつも、しかし竜の顔は相手を向き】
【その、大きな口。何故か砲塔のようにも見える其れを相手に向けて、エネルギーを解き放つ】
――――がァァッ!!
【口の奥から、圧縮された五条の閃光が、高速で相手を撃ちぬかんと襲いかかっていくッ!】
【一本一本は、竜の口から出るにしては細い、見た感じでは、それ程凶悪には見えないかもしれない】
【だがしかし威力は極めて高く、速度は速い。だが太さはない。当たれば大きめのレイピアで貫かれる程度の傷が付くだろうか】
【貫通力が高く、相手の武器の防御を抜くための一点集中であるようだった】
【だがシカシ、そこで男の撹乱の攻撃が功を奏する】
【プレートは撃ちぬかれ、煽られて意味を成さなかったが、その代わりに二発の光条の威力を下げる結果となったのだ】
【この結果は、相手の回避や防御に幾らか影響を与えるかもしれなかった】
【そして、其れをなした男の方を向いて、竜は口を大きく開く】
――――カァッ!
【先ほどスフィアに放ったのと同じ、威力が低い光弾を相手に撃ち放つ、数は五発】
【木々を散らして、相手の姿を見えるようにするつもりであった】
(良いねェ、良いじゃねェかァ!!之だ、戦争ってのはこうでなけりゃ!
さぁ、もっとだ、もっと俺に食いついてこい、俺に立ち向かってこいッ!!)
【心の中で、竜はそう喚起しているのだった】
【チャージゲージ:■□□□□】
802 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(岡山県)
[sage]:2011/08/23(火) 21:49:09.88 ID:17E8Qe9/o
>>799
いやっ…!
……聞きたくない!
【手の軽さから鎖が外れたと判断して、耳を塞ぐ】
【しかし一度聞いたしまったものはしっかりと脳裏に刻まれて】
【耳を塞いで目を閉じて、他の情報がカットされれば嫌でも反芻してしまう】
【ああああ、と小さく呻いて、悶える】
……………。
…あ、お、終わったの?
【恐る恐る開けた目で真っ先に確認することは、四肢が無事かどうか】
【あるのは一目見ただけでもわかるのに何度も何度も確認して】
【深い深い、安堵のため息を吐いた】
【勿論、鎖が無くなったことではなく、手足が切れてない事に対して、だが】
……ありがと……ぅ
…あっ
【"やっぱ"子供じゃねぇか、その言い方は若干引っかかって】
【何が、やっぱ、なのか、聞こうとしたときには既に歩み始めていて】
【ちょっと待って、と言おうとしたが喉で止まってしまった】
【その躊躇いの所為で聞く機会はほぼ永遠に失われてしまう】
【もやもやした気持ちのまま、少女もまた、反対側に歩みを進め始めた】
/二日間ありがとうございました!
/お疲れ様でしたー!
803 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 21:51:37.25 ID:+glaxpD9o
>>802
/お疲れ様でしたー!
/此方も楽しかったです
804 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/23(火) 21:56:42.56 ID:17M4xg7xo
>>800
【―――――彼の判断、近接危険は既にスフィアも承知の上】
【知っていてなお突撃を続けた理由はただ一つ、間接攻撃の手段がない】
【魔術が使えるわけでもなければ、スリングや弓を携帯しているわけでもない】
【武器はこの鉄の塊…銘をバスタードソリッドという…一つのみ】
【それでなお騎士を名乗り、ここまでやってこれた理由もまた、たった一つ】
【状況対応力…すなわち、観察眼や咄嗟の判断力、見た目にそぐわない長寿命が齎した経験地の違いである】
>>801
単純だが、だからこそ強い動機になるな。
ノイズの混じらない思考、信念は早々折れんのだから……!!
【闘う事、それのみを求める竜の矜持すら、スフィアは賞賛する】
【何せ、『よく似ている』。ベクトルこそ違うが、こちらの思考も極めて単純明快】
【これ以上の侵攻を許さず、そして丁重にお帰り願う―――――すなわち、防衛である】
【しかし同じではない点といえば、そのベクトル以外にももうひとつ】
そぉら、来るといい。
【五条の熱線、竜の吐息の集束制御】
【タックル成功を受け、スフィアは衝撃と反動の大きさに棒立ちになる】
【しかし肩に盾としてソリッドを備えているため、防御には問題なく】
【帽子の下に、うっすら紅い光が点る】
【それが異質の守りと貸し、ソリッド表面を紅く輝かせた】
【対魔術的・物理的防御性能を備えた『宝石の守護』。本来干渉を果たせないはずの熱量に対し、接触抵抗を可能にする特性】
【種族を秘匿している状況下では一々説明しない。ただそういう現象が起こったとしか、一同には理解できないはずだ】
【もっとも、その全てを補えるわけではない】
【タックルの構えの関係で、やや斜めに構えていたソリッド】
【宝石の守護で防御行動をとっても、一発ははずれ、三発で大きく後退】
【そして衝撃に痺れ歯を食いしばるところに、五発目が左足を貫いた】
【崩れ落ちるスフィア。その姿はソリッドの向こうに消え、姿を大きく隠す。塊が纏っていた紅い守護は消えたが、】
【その向こう、ソリッドを盾にしてすばやく包帯を取り出し、止血を行っている】
【…手馴れたものだが、塊に隠れて動きは見えず。猛る竜には、その静寂すら興奮剤と化す可能性も…】
805 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/23(火) 22:09:19.91 ID:hcTHZnRIo
>>801
>>804
【音を聞き分け味方の状態を探る】
【肉の破裂する音は聞こえなかったものの衝撃音が多少する】
【おそらく死にはしていないだろう】
(何とか大丈夫かな?)
【森の中ともあり気が緩む】
【その瞬間、竜の光弾が彼に向かって飛んだ】
【飛来した光弾の内3発は狙いどおり木々を散らす】
【だが、問題は2発】
【一発は足へもう一発は左手へと向かう】
(げっ!)
【とっさに重心を後ろに向かせ避ける】
【左手には当たらなかったものの腿にかする】
【だが痛みに耐えながらも男は走り】
「ウルゥアアアアアアアアアーーーーーー!!!!」
【絶叫とともに光弾発射後の竜の眼前に踊り出る!】
【その行動と共に振り下ろすは左手】
【放たれた2枚のプレートはまたも顔に向かって飛ぶ】
【共に囮ではない正真正銘の手裏剣!】
【だが、タイムラグで小型の針を放つ】
【こちらが本命!狙いは目ただ一点!】
【治療の時間稼ぎと共に近接攻撃を仕掛けるための準備!】
【しかし、危険すぎる賭けではある】
【何しろ彼は姿をさらして隙だらけなのだから】
806 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/23(火) 22:15:16.00 ID:+LTVYBSeo
>>804
>>805
―――ああ、だが語り合うのは蛇足だ蛇足ッ!
殺し合おうじゃねぇか、そうだ、コレは、〝戦争〟なんだからよォ――――ッ!
【もはや語り合う事をするつもりはなかった。必要なのは、ただ戦うことのみ】
【何かを語りたければ、その手の刃で語れ、それ以外は、おそらくこの竜には伝わらぬから】
【そして、スフィアがコチラの攻撃を防いだのを見て】
【更に、竜の戦意は増していく、嗚呼、楽しい、楽しくてたまらない、と】
【強者として生まれついて幾百年、戦場で敵を屠り喰らい続けること幾星霜】
【暴虐の限りを尽くし、いつの間にか同胞すらも手にかけて、邪竜と恐れられるようになった】
【其れで構わないと竜は思う。己の生き方を、誰に邪魔をされるつもりもないと思うからだ】
【己は絶対種、己こそが最強。ならば己は何をしても良い、許さぬというならば、絶対たる己を叩きふせよと】
【―――まるで、己の敗北を焦がれるように、竜は死地に身を進める、無謀な戦場に】
――――ス‥‥何とかァ!俺様の前で大人しく止まってられると思うんじゃねーぞォォォォォオッ!
あと、そこのテメェもだァ――――掛かってきな、俺が突っ込んでやるからよォォォォォオォォォッ!!
【竜は、そう叫ぶと、羽ばたいて。翼に搭載されたスラスターを起動し、単純極まりない行動を取る】
【そう、突進である。斜め上から、高速で迫る5mの小型竜。更に、全身を装甲で包んだ身】
【大質量と言う点では、スフィアの武器にも勝る一撃と成るだろうか。そう、己の肉体を生かし、二人を巻き込むつもりの攻撃である】
【プレートは、高速で迫る竜の周囲で渦巻く風に煽られて、喉元に一枚が突き刺さるのみ】
【だが、鮮血が飛び散り、ある程度の深手は与えられたようだ、しかしながら、竜に針が刺さることは、残念ながら無かったようだ】
【コレが、この暴虐こそが竜の竜たる所以。暴力的なまでの、生来より持つ戦闘能力】
【しかし、ただ一つ。この竜が及ばない点がある。それがなにか、其れが分かれば―――それこそがこの竜を倒す隙と成るかもしれない】
【チャージゲージ:■■□□□】
807 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/23(火) 22:26:18.80 ID:17M4xg7xo
>>805
【どうも、援軍の攻撃性能は予想以上に高い】
【こちらがまだあまり動いてないのをしっかりカバーしてくれる、良援軍のようだ】
【自分も甘んじてはいられないと、ソリッドの片隅から状況を覗く】
【鎧で武装しているところを見ると、やはり間接部に隙があるように見える】
【それでいて視界の回りを援軍の彼がうろついているので、かなり注意を引いている事になるだろう】
【この後、相手が対応力を見せるにせよ、彼にひきつけられるにせよ】
【竜の腕の見せ所だと、隠した表情は小さな笑み】
>>806
……来たな、ぬるりと。
【そして来るべき瞬間、怒れる竜が行動に出た】
【スフィアにとって、それは竜が取れる手段としては最悪の手であり、待ちわびていた一瞬でもあった】
【攻撃力や質量攻撃では、直撃すれば間違いなくソリッド諸共吹き飛ばされる事請け合い、砲弾の直撃よりもえげつない事になる】
【ただし前提として、『命中すれば』、である】
【タックルは、姿勢の都合上肩を前に出す。おまけに相手の位置を観測するために視界を覆ってはならない】
【つまり、視覚攻撃に対して目を瞑ると目測を誤る可能性が高い諸刃の剣である】
【スフィアのように前方に対しての防御手段がなければ、竜のようにドラゴンダイブを行った際地面に突っ込む事も考える必要がある】
援軍の君、目を閉じろ!!
【帽子の中から取り出したのは、小さな石だ】
【強く握ると、視界を潰すほど強烈な発光現象を起こす発光石と呼ばれるものだ。フラッシュグレネードと思ってくれていい】
【突撃の予備動作の段階で握りこみ、空高く放り投げると】
【開いた腕を軸足代わりにして地面を蹴り、ソリッドの背後から退避した】
【このまま突撃を行ったなら、竜はソリッドをしっかり弾き飛ばす事になるだろう】
【退避には間に合ったが、その風に吹き飛ばされて、スフィアは大地を転がる事になるだろう】
【……もしソリッドが弾き飛ばされていた場合、全てを計算しつくされたように、その正面に落下するだろう】
【退避前の一瞬、角度を微調整していたのだ】
808 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/23(火) 22:34:56.69 ID:hcTHZnRIo
>>806
【あせるあまりに判断を誤った】
【彼の小さなそしてあまりにも手痛いミス】
(どうする!)
【自分だけなら―かろうじて避けはできる】
【問題は戦友(なかま)の状態】
【チラ見で正確には判断できない】
【このまま助けに入るかい
>>806
――――援軍の君、目を閉じろ!!
思考は声で中断される】
【瞬間判断で相手の策を読み】
「うそおおおおおお!!!!」
【動けたの!動けたんですか!と心中で反芻しながら突撃の右方面へと走る】
【衝撃は喰らうことになろうがまともに当たるよりかはマシだ】
【後の手を考える間も無いため後の行動はさらに隙ができるだろうが】
809 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 22:37:45.22 ID:+LTVYBSeo
>>807
>>808
【竜は高速で迫る、自己の行動は絶対だと信奉するゆえに】
【そう、それこそが竜の弱点。満身から成る、戦略の無さ、考えの浅さ】
【だからこそ、漬け込まれる隙が、それこそ五万とあるのだ、そこを、突かれた】
【閃光が、目に入り込み、咄嗟に目を閉じようとするが間に合わず】
――――ち、ィ‥‥ッ!閃光か、しゃらくさいッッッ!!
【悪態を突きながら、竜は高速でソリッドに衝突、吹き飛ばす、が】
【そのまま、竜は空の上に舞い上がり、スラスターを逆噴射し、20m程後ろに移動した】
糞‥‥ッ、嵌めやがったなッ!糞がァアアアアァァアッ!!
【雄叫び、そして、胸の五芒星に三つ目の光が灯る】
だが―――良く食らいついてきやがるじゃねぇか、褒めてやるよ。
‥‥ああそうだ、こうじゃなけりゃ、こんなピンチじゃなけりゃぁ、面白くねぇッ!
【竜の戦意は、衰えることを知らず】
【次のレスまでは、この竜の視界は著しく阻害されているだろう】
【その状況を、この竜は心から楽しんでいるのだ。ピンチこそ、己を追い詰める物をたたき潰すのが、この竜の幸福なのだから】
さあ ‥‥ ッ! 何 処 に い や が る ッ!
【そう叫ぶと同時に、竜は尻尾を振り乱し、周囲の木々を吹き飛ばして】
【前肢の爪をむき出しにして、前方をなぎ払うように振り回し始めた】
【近づくのならば、この暴風の如き竜の攻撃をかいくぐる必要がある、竜は、戦略を持たず、只本能で全てをたたき潰す】
【この間ならば、もしかしたら目への攻撃が当たるかもしれなかった。やはり、この竜は考えなしだ】
810 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/23(火) 22:48:29.40 ID:17M4xg7xo
>>808
(動けるさ、たかが足一本なくたって、腕二本と脚一本残ってるんだから)
【そもそも、射抜かれた場所は先端、骨は幸いにも貫通していないが、踏み込みに支障あり】
【物理的には問題ない、しいて言うなら痛みそのものが行動を阻害するが、】
(……さて、第二ラウンドだ)
【―――――痛みを無視する。防衛には不用な概念だから】
【自分の痛みはさておき、他者への痛みが我慢できない性質であるスフィア=ハルベルトは】
【足先の疼きすらも脳で変換、頭を冴え渡らせる】
>>809
さあ、続きを行こうか!!
【腰を落とし、足に力をこめる】
【熱線に穿たれた穴から血が噴出し神経系を刺激したが、噛み潰す】
【目の前に落ちてきたソリッドを肩に担ぎ、その重みすらバネの反動として】
【跳んだ。跳躍した。竜の胸元まで】
【ウサギに近いこの緑の獣人少女、腕力知能もさることながら、最大の武器は、それだけの大ジャンプすら可能にする跳躍力】
【ソリッドを担いで、更に足を怪我してなお、】
【三メートルの壁を越え、四メートルにまで到達しかねないそれは、尋常ならざるというべきで】
【…いや、種族云々、だけではあるまい】
【鍛え上げてきたのだ、防衛に必要だからと】
【負けてしまっては、背にした誰かが傷つくからと、ひたすら、ひたすら】
【あの人の如く…夢にまで見た、あの『騎士』のごとく】
耐えて見せろよ――――――っっ!!
【しかし空中で、足場もないのにぴょんぴょん跳びまわれるほど、器用ではない】
【だから頂点付近で武器を構えなおし、振りかぶり】
【落下を始めると同時に、横一線振り絞った】
【命中するとすれば腹だが、空中であるため姿勢制御が疎かであり】
【防御でもなんでも命中すれば、それに振り回される形であらぬ方向へと飛び去ってしまい、木にたたきつけられるだろう】
【回避されれば、その質量が邪魔をしてもう一回転、ぐるりと旋回して二撃目が飛んで来るが、こちらは更に狙いが悪く】
【ちなみに、威力は先ほどのタックルと同じか、それ以上である】
811 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/23(火) 23:00:18.29 ID:hcTHZnRIo
>>809
>>810
【背後で光る閃光】
【顔面から突っ伏した彼は従うことなく閃光を回避】
【すぐさま立ち上がるが顔は泥だらけ】
【慌てて顔を拭う】
「ぷはーすっきりー」
【あくまで竜が攻撃しなかったから良かったもののここは戦場】
【マイペースを貫き通す彼は別の方向で強い】
【しかしその好運は続かない】
――― 何 処 に い や が る ッ!
【声と共に飛んでくる大量の木片】
【コンマ何秒かで切り替えていた彼はそれを避ける】
「此処だアアアア!!!!!!」
【絶叫と共に木々から飛び出すと戦友が相手に向かって跳躍した瞬間】
【”無茶だ”脳が叫ぶ】
【体を無駄に酷使したか多少の荒さもにじみ出る】
【それでも――――】
「Fuck you!!!!!!!!!」
【11枚のプレートが宙に舞う】
【狙いなど無い!ほとんどは側面に集中して飛ぶ!】
【だがその内数枚はスラスターへと向かった】
【しかし、それに集中しすぎたか?】
【横から飛んだ太い枝が彼の腹部に命中した】
「ぐふっ!?」
【くの字に体を曲げて吹き飛ぶ男】
【倒れた後も息はしているが少しの間は動けまい】
【勝敗に関係なく】
812 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/23(火) 23:03:22.86 ID:hcTHZnRIo
//↑【状況に関係なく だ】のミスです。すみません
813 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/23(火) 23:03:36.06 ID:17M4xg7xo
>>810
//ぎゃあああいまさら尻尾と爪への対処を忘れてました
//ジャンプで尻尾を回避、塊で爪というか腕を殴りつけた事にorz
//申し訳ありません…
814 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 23:06:25.16 ID:m2yyVUe/o
【黒の大陸―――瘴気に包まれた森の中で、ウォービーストが目を覚ます】
【樹の幹の隠れながら仮眠を取っていたのか、薄く開いた黄金の双眸が辺りを見回す】
【獅子の獣人である象徴の金色の鬣は、何日も黒の大陸を放浪した事で輝きを失いつつあった】
【表情には翳りが見え始め、精神力さえも段々と弱まっていた。もう何日、飲食をしていないのか】
【だというのに肉体的には一切の疲労は無かった。傷も完全に癒え―――あたかも瘴気が肉体を活性化させるように】
【精神は蝕まれ、肉体は回復に向かう。獅子自身も内から溢れる力、”黒い衝動”に歯ぎしりするしかなかった】
………はよ、帰らなやばいなぁ……。
【自分が自分で無くなる。戻る、戻ってしまう。”知らない”、いや、”知っている”―――破壊と暴虐の権化へ】
【此処には平穏など無かった。内側から監視されている様な気分。内側から飲み込まれそうな気がする】
【巨躯を樹の幹に預けてため息―――大陸を脱出する手立ては未だ無い。タイミングはまだ来なかった】
【青から黒へと往復する貨物船にでも忍び込めれば、なんとかなる―――そう思い続け既に何日が経過した】
【そう思い続け何度、黒の者と戦闘になったか―――撃退すればするほど、怖くなっていく】
【”楽しい”とさえ思い始めた”黒い感情”が、小さな破壊の芽が心臓に根付いている様で―――気が狂いそうだ】
【――――――オカエリ、ライオネル】
【内から響く声―――獅子は舌打ちし拳を握る。”この身体は俺のものだ”と何も無い虚空を睨みつける】
815 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 23:09:16.15 ID:+LTVYBSeo
>>810
>>811
―――応ッ!
【竜は、その相手の言葉に、躊躇いなく答える声を返した】
【気配を感じる、強い強い意思を込めた気配が、飛ぶ、たぶん、風を着る音が聞こえた】
【そして、それを確定するように、竜の近くで声が響き、それは予想が当たった結果となって】
――――ッ、がぁッ!!
【振るった右前足は、掠って装甲を削り、罅が入り】
【そして、相手の追撃に、合わせるかのように、大まかな狙いを付けて左を振るった】
【それも、空振りし。竜の腹部の装甲に罅が入り、刃の鋒が到達、重みが相手の攻撃を徹した】
【ぶちゃり、血が飛び散り、臓物、腸の端がはみ出した】
【ぐらり、竜の体が大きく傾ぐ、だが――――まだ、死にはしない、此処で終わりはしない】
――は、〝何かしたか〟?
【当然、それは負け惜しみ。致命傷ではないものの、かなりの深手であることは間違いない】
【装甲には、大きな罅が入り、防御の意味をもはや成さず。それで竜は、虚勢を張った。絶対種の己が、弱くてどうすると言わんばかりに】
【ダメ押しの様に、プレートがザクザクと、己の身に突き刺さる】
【ひび割れた装甲の隙間を縫うように、そして、鮮血が地面にびちゃびちゃ、と飛び散って】
――――温い、温い‥‥ッ、死ぬ、かよ。
そんな、銀玉鉄砲以下の代物でヨォ‥‥っ!
【――――だが、倒れない】
――――ま‥‥だ‥‥ッ、まだまだまだまだァ!!
俺様を[
ピーーー
]には、俺様を倒すにはッ!!、まだまだまだまだッまだ足りねぇぞィオォッォォオォォォォォツ!!
【孤竜は叫ぶ、ただ一人、敵地にて己の存在を高らかに示さんとばかりに】
【この竜に、護るものは存在しない。皆、自己の周りから消えていったから】
【この竜に、夢見るものは存在しない。皆、自己が殺してしまったから】
【この竜を、救う者は存在しない、この竜は誰からも憎まれるような、邪竜だから】
【だから、この竜は、ただ一人で生きていく為に、ただ一人で自己の死地を見つけるために、ひたすらな力を得たのだ】
【孤独な竜には――己に意義を見つける手段は、戦いにしか無く。そして、それでいいと数百年は前に決定した】
【だからこそ、この竜は己が己で有ることを貫く、最後まで戦い抜き、そして死んでいきたいから】
【目の前のスフィア、己に刃を叩き込んだ相手を腕で横薙ぎに全力で吹き飛ばそうとするだろう、そして、直後】
【――――胸元の、五芒星に4つ目の光が、点った】
【――――次の時点で、チャージは最高値に、達する】
【チャージゲージ:■■■■□】
816 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/23(火) 23:09:58.39 ID:+LTVYBSeo
//あれ、なんで佐賀になってないんだろう‥‥
817 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/23(火) 23:27:03.78 ID:17M4xg7xo
>>811
>>815
ぐっ、う――――――!!
【その質量は、スフィアにとって味方であり、敵である】
【重みを叩きつければ強い攻撃力となるが、時として行動を阻害する】
【また、盾として自分を守る盾となるが、空中での後先考えない行動時は錘となり自分を振り回す】
【癖が強い、非常にピーキーな装備だ。自分以外に扱えるとすれば、それこそ赤の連中くらいだろう】
―――――な、何故、
【一撃が通ったのはわかる。だが、背中を叩きつけられた時にソリッドの重みが被害を甚大にした】
【動けない、このままでは、……】
【ずり、と地面に落下し、叩きつけられる。途中手放したソリッドは、少し離れた場所に突き立った。大地が鳴動する】
何故その力を、他者を侵略する事に使うんだ、お前たちは―――――!!!
【がしゃんっ】
【ソリッドの峰に備え付けられている金具が、突如先端側へスライド】
【内部構造のシリンダーが露出し、納められていたものを上空へ、回転させながら突き飛ばした】
【気を吐きながらも立ち上がり、その方向…弧を描いて竜の元へ落ちる何かへ走るスフィア】
カレラノイロ
【こんなときにすら帽子を押さえ、その縁から 紅 を煌かせ、叫ぶ】
そんな事をして、どうなる!?
どうして民を、民の家を、森を破壊する!!?
それで貴様らは何を得る!!
侵略の果て、破壊しつくした果て…貴様らが壊した赤と同じにしてまで、この緑が欲しいのか!!?
【…かつて、何もかもを奪われた。ただその出自が珍しいからと】
【弄ばれ、破壊され、自分というものが心底嫌いになって、……。】
【でも、それでも、そんな自分に、在り方を示してくれる人がいた】
【自分が嫌いなら、他者のためにと、教えてくれた人がいた】
【―――――その人みたいになりたいと思った。その人のためなら、闘えると思った】
【守りたい『その人』が増えて…今は、緑を愛する事ができるようにまで、なって】
【―――――緑の彼女もまた、内に赤のような激情と寂寥があった】
【帽子の下に隠したものには、瞳孔のような黒い闇すら】
【緑の騎士…を目指す少女は、敵性に良く似た三色を、秘めていた】
――――――――そんなことしたって、幸せになんかっ、なるもんかあああああああああああああっっっ!!
【手にしたものは、薄刃の剣】
【反対側が透けて見えるような、どうしようもなく薄い刃だが、その分、塊よりもずっと軽く】
【疾風のような、跳躍を応用した宿地の一歩。騎士の虚飾を剥ぎ取る裂帛の気合とともに、再度の肉薄を試みる】
【低く屈んだ姿勢で薙ぎ払いを回避したが…、塊をなくしたスフィアは、数歩後退】
【―――――守ることを忘れ、吹き飛ばされた帽子の下。瞳のような暗黒を内側に宿す紅い宝石が、泣き叫ぶように輝いていた】
818 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/23(火) 23:42:20.81 ID:hcTHZnRIo
>>815
>>817
「あ、ぐううう!!」
【枝に呼吸を吐き出され息ができない】
【だが、右目は見える】
【”まだ生きている!”その意識だけで正気に戻る】
【懐から取り出して口咥えたのは―ナイフ】
【見えるがぼやけた視点はぼんやりと相手の姿を捉え】
【それが敵とわかるや否や】
【柄に取り付けられたボタンを舌で押した】
【竜の方向へナイフの刃が飛び出す】
【こちらで言うスペヅナス・ナイフ】
【最後の手持ち 隠し持っていたジョーカー】
【だが正確な標的の確認ができていない!どこに向かうかは判らない】
【プレートのきれた彼の最後の手】
【そして、あくまでも貫き通す援護への意地!】
【刃が意味をなすか否かは神のみが決める】
819 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/23(火) 23:48:07.98 ID:+LTVYBSeo
>>817
>>818
―――――ッ、来る、か――――ァ!
【竜は、只その問に、歓喜の声を返すのみ、何も言葉を返すことはない】
【だが、迫る過程で、独り言の様に言葉を呟くだろう、雄叫ぶ事無く、だ】
何故――――、ハ。‥‥‥‥それが〝俺様の存在意義〟だ。
欲しいんじゃねぇよ、赤の意向なんか知ったことじゃねぇ、俺様は只戦いたいだけだ。
何時か、俺様に罰を与えてくれるヤツを、俺様をぶち殺してくれるヤツを――――探してるんだよ。
【罰を受けなければならぬと、機竜は言う】
【己を生んだ母を自己が殺した、強すぎる力を恐れた母が己を殺そうとした故に】
【群れを追われた、母殺しは重罪だと言われたから、そして子竜は必死で生き抜いた】
【誰にも頼らず。奪われる前に、ほとんど何も持たぬまま、一匹で生き延びることを成し遂げてしまった】
【その理由は、群れへの恨みで、群れも自己が皆殺しとし、結果奪われた上に全てを消し去ってしまって、本当に本当の意味で、一人になった】
【――――そして、数百年。自己の行き場のない怒りで無数の命を屠ってきた】
【その罪を理解出来ないほどに、竜は長くは生きていない、知っている罰を受けるべきだということを】
【迫る緑の疾風を見て、はっ、と羨ましげな吐息を零した、そして】
――――幸せって、なんだよ知らねぇよォォォォオォォォオォォォツ!!
【雄叫び。そして、五芒星のすべての頂点が輝いた――――――】
【 ★ ★ ★ ★ ★ 】
【赤の光が莫大に吹き上がり、赤のラインが光り輝きしかし、装甲は耐え切れず肉体が崩壊していく】
――――喰らえ――死ぬなら、その前に示してやるよ――――ッ、コレが、竜[ドラゴン]だッ!!
【直後、閃光の如く竜が一瞬で上空へ移動する】
【瞬間、翼が風化するように崩れ落ちて、もはや竜が飛ぶ事は出来ない】
【そして、砂糖細工の様にぼろぼろ崩れていく肉体に、そのナイフの鋒が突き立ち、心の腑が抜かれて】
【びちゃぁっ!血が雨のように周囲に降り注いでいく、灼熱の火にも思えるほど熱を持つ血が】
竜砲――――――全開放ッ!クラウ・ソラスッッッ!!
【自己が最強であると思う所以、唯一つ絶対の火力。そレを示すために、地上に破壊の閃光を撃ち放った】
【光条の太さは、もはや現実世界のパルテノン神殿の柱の如く、そしてその密度も、威力もケタ違いであり】
【地面に着弾した瞬間、エネルギーが炸裂し、周囲の地面を掘り返し、焼き尽くし、クレーターを作るようにして、襲いかかるだろう】
【究極の暴虐、究極の破壊。自己の命と引換と言っても良い、絶対の一撃】
【だが、狙いが甘く、直撃は無く、その後の余波に耐え切れば、貴方質の勝ちであるッ!】
820 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/24(水) 00:00:41.16 ID:pT2+Gf2Io
>>818
、
>>819
《……管理者、スフィア=ハルベルトの制限解除を確認》
【燃え盛る劫火に隠すように、機械的な音声を唱えたのは、置き去りにした塊だった】
【…そもそもこの塊、何かがおかしい。特に露出した内部構造は高度な機械技術であり、赤のそれに近い】
【その違和感を、高度な合成音声のアナウンスが助長させる】
【スフィアが手にした薄刃の剣は、一般的ブロードソードに近い。刃が薄いというだけで】
【目だった装飾は見られない簡素な剣だが、唯一塚の部分に、紺碧の宝石が一つはめ込まれていた】
【なんとも見事な球形。傷一つ見られない天然のサファイア】
《『ALS(エイルス)』を起動、サファイアの使用待機認証》
セイバーエフェクト
《 斬洸結界、Ready》
【竜の闇は知らない。きっとお互い、どう口にしたって歪曲されるのだ】
【でも闇の中…否、猛り狂う森の火に照らされてなお存在を主張する紅の額は】
【そして薄刃の柄、何かの指令を受信して輝きを強める紺碧の剣は】
【薄刃を、碧の結晶剣へと変貌させた】
【再び、前へと一歩を踏み出すスフィア】
【結晶剣の紺碧が、額の紅が、闇と炎にすら負けない軌跡を描く残像となる】
【それが、真正面から襲い掛かる、最大級のドラゴンブレスへと立ち向かう】
―――――――――生きて、笑う事に、決まってんだろぉおおおおおおおおおおおおおっっ!!!
【振り下ろされた一閃は、吐息すら超えて立ち向かう】
【きっと真正面にいたスフィアを焼き尽くし、その服を焦がし、毛皮を焼いて骨にまで到達するが、】
【額の赤が張った結界が、スフィアと援軍の彼の命を寸前のところで繋ぎとめる、紙一重の防壁となるだろう】
【紺碧の剣閃が、向かってくるブレスを僅か削りながらも突き進むのが、より両者の生存を確かにして】
【――――――だから、竜に到達する寸前、ブレスに圧されて威力はどうしようもなく減退する】
【到達したところで、精々表皮に傷をつける程度の威力しか、それにはなくて】
【…ボロボロになったスフィアは、膝をついた。剣の刃を覆う碧い結晶も砕けて、ただの薄刃へと姿を変える】
【それをつきたてボロボロになった姿は、スフィアにこれ以上の反撃を許さなかった】
【宝石の護りをもってしても、これである。直撃していたらと思うとぞっとしないが】
【…今スフィアが立ち上がろうとするのは半ば意地と反射であり、そんな思考は、もう適わない】
821 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 00:00:44.90 ID:22d66gSlo
>>814
/まだおられます?
822 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 00:03:21.49 ID:GPdKo8/wo
>>821
/いますが……ッ!1時、には寝ちゃいますけど……ッ!
/それでもいいなら……ッ!!
823 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 00:10:59.58 ID:22d66gSlo
>>814
ここどこだよ…
【道に迷ったように回りをキョロキョロ見ながら歩いている人影】
【その人影は燃える炎の様な真紅の鬣、銀色の体表で轟く稲妻の様な濃紺の虎模様】
【鍛え抜かれた筋肉質の体。輝く真紅の瞳で力強く見据えている。】
【白い道着を羽織って赤と金の帯を力強く締めて―――――。】
おっちゃーん、元気がないみたいだなー
どうしたんだー?
【獅子にも虎にも見える人影が自分よりも大きな彼に向って話かけるだろう】
824 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/24(水) 00:15:32.03 ID:q/g6+gzco
>>819
「なんだよ…」
【呼吸も戻りしゃべれるようになる】
【彼は動かない、手が無いからではない】
「知ろうともしねえでなにほざいてんだアアアアアア!!!!!」
【怒りゆえに顔の包帯を毟り取る】
【そこにあったのは焼け爛れた皮膚、つぶれた左眼】
【そして、貼り付けられた複製用のプレート】
【2本の指で無理矢理剥がし投げつけた】
>>820
【決して読んでいたわけではない】
【知っていたわけでもない】
【ただ戦場の経験から生まれる勘】
【それだけで”戦友は守る”ことを感じ取る】
【だが戦友は全てを守りきった訳では無く】
【余波を食らってか目標は大きくずれる】
【喉に向かって投げたはずのプレートは腹部へ】
【少しだけ飛び出た腸に向かって飛んだ】
【再び吹き飛ばされる男は】
【今度は森の中へと消えていった】
825 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 00:18:22.13 ID:GPdKo8/wo
>>823
【月明かりも差さない程の瘴気の濃霧の中で、また足音が聞こえた】
【何度目だろうか、こうして”敵”の気配を感じるのは―――気配を感じて獅子は身構える】
【そうして現れたのは”獣人”―――か?なんにせよ、自分と似通った風貌であり】
【獅子か、虎か、いずれにせよ希少種であり、黒の者とは思えない外見であった】
……まだ二十代やから、おっちゃんはやめたって―――……ていうか、お前はなんや?
【樹の幹に隠れつつも、いつでも飛び出す準備は出来ていた。相手がどこの所属か、分からない】
【もし緑の者ならなんという幸運か―――逆に黒の者なら、なんという悲劇か。失笑ものである】
【正体を名乗る様に鋭い口調で問い質す。精神的に余裕が無くなって来ている所為か、笑顔も消えていた】
【相手の”どうした”の問い掛けには答え無い。言っても無駄であるし、敵だったなら尚更言えやしない”この状況”】
826 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 00:18:45.67 ID:wqVfZaDCo
>>820
>>824
【斬ッ】【表皮に傷を付ける程度の斬撃が、しかし、竜の全身に大きな罅を入れた】
【更に、追撃のように竜の腹部にプレートが突き刺さり、下半身に大きな罅を入れることと成る】
【そして、巨体は、地面に叩きつけられ、下半身を砕け散らせて、鮮血の池をクレーターに作り出す】
【もはや、敗北を確とした竜は、崩れ行く肉体で、地面を這って】
――――――が、はは‥‥ッ‥‥‥‥生きてきて、最大のブレス‥‥っ‥‥ッ、クッソ、スゲーな、俺様
【クレーターは、数十メートルの直径を持つほどに、広がっていた】
【竜は朽ちていく、ゆっくりと、ゆっくりと、霞と成って消えるように骨すらも残すこと無く】
――‥‥あー、なるほど、コレが死か‥‥、〝やっと〟、死ねるのか‥‥
【ぐしゃり】【無双を誇った爪が、怪力無双の腕が、地面に落ちて消えていく崩れていく】
――――‥‥‥‥‥‥なんで、俺様はこうなっちまったんだろうなぁー‥‥、ああ‥‥もう、わかんねーや‥‥
【嗜好が纏まらない、頭も崩れてきて、壊れていき、消えていき】
‥‥ま、戦いで死ねた分は―――〝幸せ〟、k――――
【ぐしゃり】
【辞世の句を読むこと無く、竜は死に、消えた】
【しかし、竜の存在の後は、確固とした破壊と暴虐の痕跡となって残っている】
【池の中心に一つ。10cm程の、猛々しい赤光を放つ石が浮かんでいる】
【五芒星が浮かび、竜の力と同じ気配を感じさせる。之が唯一、竜の残したものであった――】
//というわけで、終わりでございます、色々拙くて申し訳なかったです!
827 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 00:23:13.33 ID:22d66gSlo
>>825
20代ってことは俺よりも年上だな!
【30代なら兎も角、20代ならおっちゃんと言うのはおかしい事だ】
【少年は彼よりも年下だということ発言と見た目からしてが分かるだろう。】
俺は雷牙!
ちょっと走ってたら変なとこに迷っちまって――――……
【少年は自分の名前を名乗って、ここにいる理由を告げた】
【彼に確証はないかもしれないが、少年は彼の敵ではないだろう。】
828 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/24(水) 00:27:22.06 ID:pT2+Gf2Io
>>826
――――――――っ、あ………。
【言葉すらなかった。何もなかった】
【消えてゆく意志、その体躯。防衛は成功】
【―――――でも、目の前の、竜は、】
………ぅ、っあ……!!
【一時的なものだろう、視力が発光と熱波で失われている】
【そうでなくともボロボロ、全身がズタズタで、動く事すらままならず】
【そのままふらりふらりと、目測もつかず歩き、剣すら取り落とし、両手で全盲のように竜を探った】
【いつまでもいつまでも、その手の感触は行き着かない。火の香りに混じって、灰のような死臭がする】
【潰れたままの視界に、涙が滲む】
【―――――いくらなんでも、死ぬ事はなかったのにと】
【他の方法があったかもしれないのに、と】
【どうして、赤と自分たちは争っているのかと、ひどく空しい気持ちになりながら】
【そのまま探って、池に倒れた】
【呼吸が出来ないし、火傷の身体に沁みる。はじけるように立ち上がって、顔だけは濯ぐ】
【それに冷やされ、ぼんやりと視界が戻ってくると、池の中央に浮かぶ竜玉を見つける】
【……何を思ったかそこまで水を掻き分けて進み、手に取ってみる】
……熱い。
【水の冷たさすらも、忘れるほどに。】
//お疲れ様でしたー!
829 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 00:30:22.56 ID:GPdKo8/wo
>>827
………お、おぉ。
【なんだろう、物凄く疲れが押し寄せて来た感覚】
【神経を過敏に張り巡らせていたからだろうか―――どうやら敵じゃない】
【大きくため息をついて脱力し、樹の幹に凭れかかった】
【じーっと脳天気そうな顔を見て力なく笑う。そもそも、いつもは自分があの状態なのだが】
走ってたら……なに、お前は此処に住んでるんか?
獅子か、虎か……わからんけど、獣人やろ?やから緑のヤツや思ってんけど。
【別の大陸まで走って来れる訳もない。海上を走れるというのなら、分かる気もするが】
【そうでなければ他の大陸の種族では無いわけで―――眉間にシワを寄せて考えこむ獅子】
830 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/24(水) 00:37:01.96 ID:q/g6+gzco
>>826
「…すげえ奴だった」
【左手で顔を隠しながらよろよろと男が出てくる】
【作務衣が多少破れてはいるものの外傷は少なさそうだ】
「っと戦友がやばいかな?」
【「それとも俺かな?」そう言って血を吐く】
【先ほどの枝と余波により内臓に傷を負ったようだ】
【それでも、戦友を気遣い池の近くに行く】
【戦友は池の中に倒れていた】
「…」
【気絶した戦友に懐から薬を出して治療する】
【治療も済んだ後池の方に向き直った】
「…すまない。また救えなかった」
【さびしそうに目を向けながら空を見上げた】
【”防衛”は成功、しかし”救出”は失敗】
「…腕さえあれば!」
【自虐の言葉を吐きつづけながら左腕で地面を叩き続けた】
【それは”失敗”への自責の念か?】
【答えの出せぬまま夜は更けてゆく】
//つたない文章ですみませぬ
//ご両人ともお疲れ様でしたー!
831 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 00:42:14.43 ID:22d66gSlo
>>829
何かすごい疲れてるぞ?
【少年はどことなく獣人の雰囲気を持つ彼に親近感を持ちながら】
【大丈夫か?との心配の声をかけて】
緑ってご先祖様がいたっていう場所だって聞いた!
俺はたしか赤の大陸だったかな?
昨日あった奴が言ってたけどまーわかんねーや!
【少年は赤の大陸の生まれの様。ただ先祖は緑の大陸の獣人だと。】
【そうなれば少年も獣人、もしくは獣人に近い種だということが把握できる。】
【獣人譲りの身体能力と+αの力があるなら海を走って移動というのも納得はいけるか】
【ただ少年は海を走ったという事は言ってはいない、船かなにかに潜り込んで移動した可能性もあるのだが。】
俺の事はどうでもいいんだよ!
おっちゃん大丈夫かよ!
【また”おっちゃん”という禁句ワードを使っている・・・。それに注意が行かない程の心配をしている事だろう】
【少年の話を聞いて困惑する表情もまた少年を心配させる要素になったのか】
832 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 00:54:48.21 ID:GPdKo8/wo
>>831
はは、まぁ休む暇も無く戦っとったしなぁ……。
【膝に両腕を置いて大きく息を吐いた――空気の歪みが見える程、瘴気は濃い】
【大多数の生物、特に黒で無い生物には猛毒である瘴気の中だ。元気が無いのは当然なのかもしれない】
へぇ、緑から赤になった獣人かぁ……そうか、そりゃ此処におってもおかしない。
俺は緑から来た―――……あぁ、ライオネル言うんやけどな。ウォービーストや。
【獅子の言葉の意味は戦争状態を理解しているなら、直ぐに理解できるだろう】
【獅子が疲弊している理由も、襲われる理由も―――もし、赤だというなら”侵略すべき敵”である事も】
【僅かに獅子の身体が警戒を帯びた。元は緑でも赤ならば――そう判断している自分に嫌気が差す】
【平和だとか、種族大陸関係無く仲間だとか。そういう思いを持っていたのに、此処に来てからは何かが狂っている】
おう、身体は大丈夫やけどなぁ……ちょっと、精神的にくるもんがあってな?
さっさと緑まで帰らな、危ないけど―――……まぁ、もう少し頑張れるから気にすんな。
あと!おっちゃん、ちゃうからな?
【びしっ、と指を突き立てて鼻息荒く訂正。自分は未だ若々しい獅子である、と主張する】
【頑張れる、と言った口からは信じられぬ程に疲弊した顔―――何かを押しとどめる相貌】
【奥歯を強く噛んで、表情は笑顔だが堅く、無理矢理に意識を保っているようで、痛々しくて】
【その割には紅褐色の筋肉質の身体は活き活きとしている―――なんとも、不思議】
833 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 01:07:36.56 ID:22d66gSlo
>>832
ライオネルって言うんだ!
ウォービースト…、なんか懐かしい響きだ……
俺の一族はファイティングライガーって言うんだ!
【彼の名を聞き、種族名を知る。その響きがどことなく懐かしい感じがして】
【少年の種族(一族)はビースト系ではないらしい。】
【ちなみに少年はつい最近だが感覚的に戦争状態であるという状態は感じ取っていた。】
ああ、おっちゃんって言っちゃダメだったな!
緑まで帰るのか!
ライオネルは強そうだから心配なさそうだけど、やっぱりなぁ……
俺が家まで守ってやろーか!?
【彼がいくら強がってもどこか心配をかける要素が少年には見えていて】
【少年の力強く天をも見透かしそうな眼光は、自分よりも巨体で力強そうな彼にも届くだろうか】
834 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 01:20:28.60 ID:GPdKo8/wo
>>833
ファイティングライガー……はぁ、そんなんおるんか……。
【ウォービーストの亜種、だろうか。なんにせよ赤で獣人とは珍しいものだ】
【緑から赤――本来なら、此処で”裏切り者”とでも言うべきなんだろうが】
【獅子の性格からして言うはずもなく―――ましてや、敵対する気もなく】
せや、俺はまだまだ若いって……。
まぁ、緑まで帰るにはちょいと船に忍びこまなアカンからなぁ、難儀やで。
【少年の心配する様子に苦笑。真っ直ぐな野郎で、好感が持てる】
【しかし、彼の申し出は断る事にした―――赤と黒は仲間であり、緑はやはり敵】
【彼を戦いに巻き込むのは快く無いし、まだまだ”自分の足で立てる”から】
大丈夫や、若造の手を借りるくらいへこたれてへん―――気にすんなってッ!
さぁて、仮眠も済んだから、ちょっくら忍びこむ船……探してくるわ。じゃあな、雷牙ッ!
【ぐっ、と身体に力を入れて立ち上がり―――別れを告げる。巻き込んでたまるか、と】
【黒い衝動も、黒い感情もぐっと押し留めてみせる。そして緑に必ず帰る―――その程度、造作も無い】
【そう強く思い、獅子は跳び去る。木々の枝を掴み、闇に消えて行くのであった】
/ちょ、ちょっと強引ですがお疲れ様でしたっ!
835 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 01:26:46.10 ID:22d66gSlo
>>834
そっか、大変だなー。
気をつけてな!
【少年の力を借りずに一人で行動しようとする彼を邪魔はせず】
【それを応援するかのように声を投げかける】
また会おうなー!
よっし!俺も行こう!
【彼に別れを告げて立ち去るのを見届けた後に彼もまた出発をと】
【彼も迅速にその場から跳び去った―――――。】
/お疲れ様でしたっ!
836 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 01:35:25.82 ID:X4aXqaHDO
【黒の大陸 沿岸部近くの街】
【薄暗い闇が満ちる街を、人目を憚るようにして歩くひとつの影があった】
【物陰から物陰へ。あちらの路地から向かい側の路地へ──】
【その姿はまるで、誰かに見つかることを恐れているかのようだった】
【影の持ち主は、ひとりの少女だった】
【透き通るようなプラチナブロンドの長髪と蒼い蒼い瞳の彼女は】
【豊かな胸の双丘を最低限隠すように、金色の毛皮を胸元に巻き】
【同じく金色の毛皮を、矢張り必要最低限身体の一部を隠すように腰元に短く巻き付けている】
【彼女の足元は、これまた金色の毛皮がブーツのように覆われており】
【頭には金色の犬耳が、お尻には同色の犬尻尾がひょこりと覗いていた】
……、……今はあまり、人……、いないみたい、ですね──
【今、彼女はとある路地の入り口からひょいと大通りを覗き込んでいた】
【何かの偵察か、下準備か──】
【何にせよ、黒の大陸の街中に緑の大陸の獣人が紛れ込んでいるのは】
【この大陸の住人にとっては、問題があるのかもしれず──】
837 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 01:48:27.60 ID:Wbg31POAO
>>836
【側面からならば綺麗に隠れた居場所も、見下ろしてしまえば丸分かりで無意味だ】
【彼女の姿は、そういった意味では地より空に近付こうとするこの場、建物の屋上からは、違和感になるほどよく見える】
獣人……奴隷、かな
何はともあれ、お嬢さん。こんな時間に、夜遊びかい――?
【故に、その違和を元へと正す為、空から墜落するような中性的声音は、敵意こそ存在しなかったものの】
【彼女の薄っぺらな背中を、ぞろりと撫であげるくらいには――気持ち悪い甘ったるさを兼ね備えては、いた】
838 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 01:58:48.71 ID:X4aXqaHDO
>>837
【奴隷だとするならば、彼女の姿はあまりに自由すぎた】
【身体を縛る鎖も枷も──少女は一切、身につけていなかった】
【何故彼女がこの場に無事で辿り着けたのは、それは未だ分からず】
──!
【上空からひゅうと落っこちてきた声を背中で拾い上げ。少女の身体に緊張が奔る】
【たんっ、と地を蹴り身体を半回転。その後ぱっと声の聞こえてきた方へ、サファイア色の視線を向けた】
【ぴんと力の入った耳と尾──緊張以外にも、警戒の感情は感じ取れるか】
【その後彼女はすぅ、と身体を半身に構えて格闘戦のポーズを取る】
【この行動から、少女が善からぬ感情や理由の元、街に入り込んだことは明らかだろうか】
839 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 02:06:51.97 ID:Wbg31POAO
>>838
【――立っていたのは、右サイドだけが長く伸びた赤毛の男性だった】
【左目だけ瞳孔が開いているせいでオッドアイと勘違いされやすい金色の双眸は、どこか優しく細められ】
【臙脂のネクタイが首許で揺れる白いカッターシャツと縦縞模様を違う濃さで描いた黒のジャケットを、そのまま袖捲りし】
【タイと同色の紐をベルト代わりにジャケットの下で結び、垂らされた余りが風に揺れる】
【そして、合わせるのは昏い夜色の袴とブーツといった和洋折衷な装いをしていた】
こんばんは、“マドモアゼル(お嬢さん)”。いい夜だね
けれどその格好はこの土地のドレスコードに反するよ。……何をしておいでかな。見世物?
【左手を壁に預け、半身を寄り掛からせるような体勢の彼】
【優しげな口調ではあるのだが、金色の瞳の奥で百万の蛇が舌なめずりするような】
【生理的嫌悪を抱かせる――嫌な雰囲気の、男でもあった】
840 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 02:17:55.93 ID:X4aXqaHDO
>>839
……、……!
【男の格好に気圧されたか、雰囲気に呑まれたか】
【少女は大きく目を見開いて、一歩二歩と短く後退してしまう】
【そのせいで、路地に隠れていた彼女の小柄な身体は表通りへと出てしまい】
【しかし少女自身はそのことに気付いていないらしかった】
あ……あなたに、は……関係、ないこと、です
い──いったい、何のご用でしょう、かっ……
【──言葉を紡ぐ声は、小さく震えていた】
【彼の問いかけに明確な回答を示すことはなく、己の疑問を告げる彼女】
【それは、男からしてみれば礼儀に背いていることなのかもしれず】
841 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 02:29:45.17 ID:Wbg31POAO
>>840
〝信頼は友情の唯一の絆である〟――嗚呼、けれど其処に壁があるならば仕方ない
私はキミへの信頼を勝ち取る為、今宵ばかり他種族の密務へと貢献する事にしよう
……というわけで、マドモアゼル。しばし此方に近寄るといい。
その魅惑的な尻尾を露出させて、私以外の男を誘いたいならば諦めて退散することにするのだがね
【何かの引用なのか、本でも朗読するように囁かれた言葉の通り、彼は笑うと】
【長身痩躯のその身体を僅かに後退させ、自分と距離を取ろうとする彼女の為に明確な間を開けようとするだろう】
【それにより、彼が言う通りでなければ、彼女は表通りへと晒しかけた矮躯を、舞台裏へと戻す抵抗が無くなるかもしれない】
用と言われても此とは浮かばないのだが、なに、不可思議な光景を見たものでね
隠れん坊ならば私も混ぜてもらおうかと、ね。――緑の民のマドモアゼル?
【にまり、男にしてはあまりに赤い唇が、横に引かれた】
【何を考えているのか読めない瞳の輝きは、すぐに細められて優男の風体を作り】
【香水でも付けているのか、甘ったるい風は彼女の身体を撫でてから霧散した】
842 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 02:43:03.22 ID:X4aXqaHDO
>>841
(あ────)
【ふわりと鼻腔に届いた、甘美な香り】
【それは彼女の身体を巡り、微かな痺れを生み出した】
【身を委ね、身体を擦り寄せたくなるようなその痺れは──彼女にとっては酷く耐え難いもの】
【故に少女は男の言葉ではなくその甘香により】
【ふらふらと吸い寄せられるかのように、彼の方へと近付いていくことだろう】
【サファイア色が浮かんだ、彼女の視線】
【それはあたかも、極上の美酒を前にしているかのようにとろりと蕩けていた】
……黒の方、は──思っていたより、優しい、方……
昨日のあの方、も……そう、でした──
【ひたり、ひたり。小さな足音を立て、獣人の少女が歩み寄る】
【蜜に導かれる蝶のようにふらふらと。従順な礼僕のようにそろそろと】
【口に独り言のようなものをそっと浮かべ。彼女は男との距離を縮めていく】
843 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 02:53:33.44 ID:Wbg31POAO
>>842
おや、誰かのお手付きかい?
けれど食べられてはいないようだね、これは不思議だ。同性だったのかな
【全く理解出来ないというように頸を傾げながらも、その唇は言葉を止めない】
【詩でも朗読するかの如き波打つ声音は香水の酔いを助長するように相性良く】
【やがて彼女が自分の腕の範囲内へと来れば、差し伸ばしたそれで薄い掌を掬い上げようとするだろう】
なにはともあれ、だ。私としては可愛らしいレディと共にする夜の舞台を、
このような路地裏で――というのは、例え会話だけであったとしても許せなくてね
舞台というのは重要なファクターのひとつだ。蔑ろには出来ないのだよ
それに、キミのその格好はやはり此処では浮くものだ。――我が家へ招待しても、許してはもらえるかい?
【手を繋げていたならば、気取った騎士のように彼女の瞳を見上げ】
【透き通る湖面に内情はイエスしか許されない問い掛けを投げるだろう】
【手付き、動作に性的ないやらしさは存在しない。言葉には多少混ざるが、】
【この男は彼女を本気で“そういった対象”として見ている訳ではないようで――】
844 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 03:07:03.39 ID:X4aXqaHDO
>>843
……、ふ、ぇ──あ、え、と……、
【夜の遊戯を連想させるその言葉を聞き、彼女の頬に赤みが差す】
【うぶなのだろうか。或いは恥ずかしがりなのか】
【掌を掬い上げられると、その感情を明確にするかのようにきゅっと相手の手を軽く握ろうとした】
……、あ、あの──、え、と……
──……、は、い。仰せの、ままに
【サファイア色に落とされた誘い言葉。それに惹かれるかのように、彼女は返答を紡ぐ】
【紡がれた彼女の色は、どこか従者めいた響きを持っていたが──】
【それが彼女の性格によるものなのか。或いは別の理由があるのかは、定かではなかった】
845 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 03:19:05.49 ID:Wbg31POAO
>>844
【――くすり。仄かに崩れた唇の綻びは、彼女の初心さに対する純粋なもの】
【手を握られれば了解は得たとばかりに彼女の身体を自分の方へ引き寄せて、】
【晒された柳腰を攫うように抱こうとしながら、たんっと脚を一度鳴らした】
【ヴん、と、電波のような音を伴って開かれる魔法陣こそ、彼の邸宅の門である】
【そのまま彼女の視界は、気絶のような空白の一瞬を幕切れに暗転するだろう―――そして】
――さぁ、ここが我が家だ
マドモアゼルは紅茶がお好みかな。あぁ、うちの執事はスープしか作れなくてね
残念ながら軽食を期待することは御法度に成っている。珈琲やワインの類ならば、それなりに揃っているけれど
【眼を開いた先、夜空には星が幾つも瞬いていた】
【黒の大陸でも郊外に位置するのだろう、辺りは鬱蒼とした森に覆われ】
【けれど、青薔薇の咲き誇るアーチを抜けた先の、清水が流れる噴水まで案内されれば】
【周囲の瘴気もミステリアスな霧と変わり、僅かなランタンの明かりがロマンチックと言えなくもなかった】
嗚呼、マドモアゼルは寒いだろうか。
この季節といえ、近辺の風は冷たい―――室内が良ければ案内しよう
【どちらがいい?と、催促するように振りほどかれなければ彼女の手を握ったまま尋ねる彼】
【なかなかの邸宅と見られる其処は――もしかしたら、“貴族”の一員であるのかもしれぬと考えられるはずで】
846 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 03:38:35.80 ID:X4aXqaHDO
>>845
【意識を失うかのような一瞬の後辿り着いた広大な森】
【その広さを推し量るかのように、澄んだ視線を周囲に巡らせ】
【ふと見上げた先にある星空の海に、彼女は瞳を輝かせる】
【やがてその視界がゆるりとした庭園の空気に触れれば。彼女は感嘆の息をそっと零すのであった】
わぁ──素敵な、お庭……お手入れは、大変、でしょうに……
……あっ、あの──私への心遣いは、無用、です
あなたの従者の方のお手を煩わせるわけにも、まいりません、し──
そ、それに……土に塗れたこの身で、お屋敷を汚すわけにも、いきません
【きゅ、と彼の手を握ったまま──彼女はそう言葉を紡ぐ】
【丁寧な言葉遣いは気質か、仕込まれたものなのかは定かではなかったが】
【緑の大陸ではあまり見掛けぬであろう邸宅の庭を見て】
【庭のその存在そのものではなく見事さを讃える彼女の言葉は──少しばかりの違和感を覚えるかもしれなかった】
【更には従者への気遣いに、屋敷を汚すという心配事。立派な邸宅の一部を見ても気後れしない言動】
【これが彼女の性格といってしまえばそれまでだったが──まるで彼女自身が従者であった経歴の持ち主のような】
【そんな感想を抱いても、なんら不思議ではなかった】
847 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 03:50:37.35 ID:Wbg31POAO
>>846
……マドモアゼル
今宵、私は貴女を客として呼んだのだよ?
全てを断られてはホストとしての面子が無くなってしまうから止めておくれ――私があまりにも情けない
さ、今の授業を元に復習だ。中がいいかい、それとも外?
嗚呼、もしキミが汚れを気にするあまり寒いのを堪えて外がいいと言うのであれば、
今から私はあの森の底無し沼にダイビングの準備をしなければならなくなるね
【――別の方向にかっ飛んでいるようだが、随所に見える気遣いは流石であった】
【一粒の硝子細工を愛でるように、心遣いを優しく受け取りながらも】
【あくまでも自分を立てる為に――という体で彼女の内心を聞き出す手腕】
【これが善意で行われている今は構わないが、しかし、もしそれが他の方向性へと移るならば―――】
嗚呼、そうそう
マドモアゼル。キミは従者だったのかい?
【奴隷か従者の差に、何を思う気もない】
【さらりと投げ掛けられた問い掛けの意図も見えず、彼は曖昧に笑むと】
【彼女がどう答えようとも、今までを労るようにして――優しくその頭を撫でようとするだろう】
/申し訳ないです、眠気が限界で……
/明日に回してもらうことは出来ないでしょうか?
848 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 03:56:28.48 ID:X4aXqaHDO
>>847
/っと、こっちもそろそろ眠気がやばくなりそうです
/明日は昼頃にはいる予定なので、続きはそれ以降になるでしょうか
/返信は明日、こっちからさせていただきますね
/では今日のところはこれで。お疲れさまでしたー!
849 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 13:45:29.53 ID:X4aXqaHDO
>>847
【その言葉を聞いて尚も何かを躊躇うかのように目を泳がせる少女ではあったが】
【彼が台詞を奏で終えて数瞬後】
【少女のサファイアの瞳の中に、ちかりとルビー色の小さな煌めきが刹那灯る】
【蒼き色とは対称的な紅き色合い──しかしそれは数秒も経てばうっすらと消えていった】
あ、あぅ……も、申し訳、ございません──
あの──で、では……お言葉に甘えて、中、へ……
【紅き光が瞳から消えた後は──彼女は不思議と視線を彷徨わせることはなかった】
【少しばかり困ったような表情は浮かべていたものの、確かに男の方を向き。されど視線は合わせない】
【顔を直視しないのは恐らく、視線の交差が苦手だからなのだろう】
【黒の夜は、緑のそれと比べてやや寒い】
【それを示すかのように──霧で冷えた彼女の身体は小さく震えていた】
【飲み物を再度提示されれば、きっと彼女は紅茶を選ぶことだろう】
【正直になったのは男の言葉のせいか。或いはルビー色のせい、だったのか──】
【そして頭を撫でられれば、獣人の性か。心地よさそうにうっすらと目を細め、彼の手を受け入れていく】
【小さく零れる淡い吐息は、安堵と甘い痺れを秘めていて】
【更なる蜜を欲するかのように、しかし採りすぎは求めないかのように、彼女は頭を自分から男の手に擦り寄せていく】
は、はい……、じ、従者、というより、は──身の回りのお世話、を……
その方は、私を家族も同然に、扱ってくれています、けれど……
【──それは緑の大陸での話なのか。もしくは黒の大陸の話なのか】
【彼女が従者として過ごしていた場所は明らかにはせず】
【されど、まるでその語り口は「その方」に恩義があるかのような口振り】
【更には言葉が過去形ではないことから──今も彼女は従者なのだろう】
【或いは。今彼女が黒の大陸にいるのも、「その方」が差し向けたことか】
【──ひゅう】
【霧に紛れて尾を引いた、僅かな黒の魔翌力】
【黒色魔翌力に溢れている大陸内では分かりづらいかもはしれなかったが、それは確かに彼女の身体から出ているもの】
【その些細な要素は、彼が彼女の証言に疑問を持つ可能性を秘めていた】
850 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 16:14:47.28 ID:Wbg31POAO
>>849
【かちりと明滅した紅の輝きに、宙を滑る月の色を宿した不揃いな瞳が瞬かれた】
【問い質したところで彼女の種族――獣人の犬型ということしか分からないが――その特徴と言い張られれば、】
【緑の愚民にさほど興味のない彼の知識では、その真偽を見分けるのは非常に難しいものとなる】
【気になるな、気になるな。しかし、黙するのが吉であろう、今のところは】
(既に、篭の鳥である訳だし――)
【黒の大陸、郊外】
【その地理を完璧に把握しているはずがないだろう彼女を、招いた理由など。そこにしかなかったのだから】
ほう、それは素晴らしい主人だな
しかし緑の民にもそういった特権階級がいるとは思わなかった、エルフか何かかな
……嗚呼、いや、黒の民か。キミの主人の名はなんというんだい?
これでも私は貴族間では顔が利くものでね、サロンで名くらいは伺っているかもしれない
【定石であるように、彼女と同輩かつ有名な高位種族の名を出したものの】
【それを即座に撤回したのは纏わり付く馴染み深い魔力に気付いたからだろう】
【それから相手の主人の名を知りたがる唇は一瞬だけ噤まれて、彼女の頭から自らの手を離せば】
【今度は拒否など認めないようにギュッと、再び薄い掌を離れない証明を求めるかの如くに握りしめた】
―――まぁ、とりあえず中へと入ろうか。
マドモアゼル、玄関の戸を私が開き、更にホールの戸が開かれるまで――振り返っては、いけないよ
【呟かれた不可解な文句に、彼女が問いを零すよりも早く】
【古い樫で作られた重厚な扉が音も無く開き、彼女を招き入れるだろう】
【明かりのない其処、窓も存在しないせいで月の光すら彼女を導いてはくれず】
【「振り返るな――」男性の背中も見えない漆黒の中、繋がった掌の温もりだけが道標となる】
851 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/24(水) 16:21:03.36 ID:gd1GBYNko
【黒の大陸/海岸】
【黒の大陸と海を隔てるラインは、その時々で姿を変える。】
【満潮時には砂浜をまるごと飲み込み、干潮時には小島の群の存在を許す。】
【海岸沿いの地形はその日の潮に大きく左右される。黒の海は気まぐれなのだ。】
【今日の海は干潮に近い。広大な砂浜がどこまでも続き、海の中にも細かな陸地が点在している。】
【どしん。その着地は細砂を巻き上げて周囲からの視線を一時的にカットする。】
【ずしん。その一歩は厳かな音を立てて周囲の者の鼓膜を強く強く揺さぶった。】
【砂煙の向こうで翼を畳んでいくシルエットは、全体として鳥類に近い。】
【しかし鳥類ではありえないサイズの巨躯を有し、またその尾は蛇のように長かった。】
【緑の竜種。鷹竜ドラグリフォン。】
【その猛き翼は、滑空と推進力確保に特化してスピードを追及するフォルム。飛行する姿は鷹に近い。】
【その鋭い嘴は、もはや槍の如き殺傷性を有し、「つつく」という言葉からは想像出来ない貫通力を発揮する。】
【その撓る尾は、まさに竜種のそれ。鱗の一つをとってみてもミスリル銀に劣らぬ魔力抵抗と耐久性を見せる。】
【前足は翼と同化し、羽先で爪となって跡を残すのみ。後ろ足は太さを増し、走ることを捨てて巨体を支える強さを得た。】
【恐竜から飛鳥へと進化する途上をイメージさせる造形だ。】
【段々と砂煙が晴れてくる。見れば、自慢の翼のうち左翼に血が滲んでいた。】
【緑の大陸からの長距離飛行の中で何かしらのトラブルがあったのだろう。】
【海岸線の上に着陸したのは、一時的な休息のため。この鷹竜の目的は、首都への捨て身の特攻である。】
【翼の損傷は帰郷を不可能にし、それがかえってこの竜の戦意を高めていた。】
ぎゅるおぉおおおん!
【ここは既に敵地。極力身をひそめるべきだと考えつつ、気づけば感情が喉を振るわせてた。】
【もう、そう長くは飛べないかもしれない。鷹竜は己が翼の損傷具合を理解していた。】
【新緑色の瞳を見て、黒もしくか赤の存在だと感じる者はいないはずだ。】
【この黒の大地にあって、瑞々しい緑のマナなど違和感の塊でしかないのだから。】
/突発開催っ! 大型種襲撃イベントー。どんどんどんっぱふぱふ~♪
/相手は三人くらいまで募集。 中身は自信の無さのあまりさっきからタイプミス連発中だよ! ドキドキだね。
852 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 16:33:18.91 ID:sMlQrmoDO
>>851
【轟音が、その鳴き声が、辺りに響き渡る】
【それは近くの――いや、遠くにいた者にまでしっかりと聞こえただろうか、それ程にはっきりと大陸に響く咆哮だった】
【それを聞いた者は、或は逃げ出すか、或は向かってくる。二つに一つのシンプルな行動をする】
【その、魔術師の場合は――】
…わざわざ死にに来たか?緑の大陸の獣が
…これはいい材料になりそうだな
【彼の場合は、後者であった】
【漆黒のローブに身を包み、遠くに見えている竜まで、恐れを微塵も感じさせず真っ直ぐ歩く】
【魔術師の体からは、黒の大陸の瘴気の中でも、はっきりと解る闇が出ていた】
【その闇は――竜は知るよしも無いだろうが――以前よりも深く、濃く、黒く】
【右手に持つ、目玉の装飾が成された黒い杖が、怪しくその眼を光らせていた】
853 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 16:34:40.82 ID:X4aXqaHDO
>>850
……、いえ──黒のお方では、ご、ございません
それに……命じられて仕えているのではなく……あの、その──恩義が、ございまして
ご恩に報いるため、に……せめて身の回りのお世話を、と──
【途切れ途切れに紡がれる言葉は緊張の現れか、否か】
【相手の問いかけに明確なる返答は矢張り奏でず。変わりに語るのはそのようなありふれた言葉】
【己の仕える主人の所属も種族も──名前すらも答えぬのは】
【彼女なりの忠誠心故か。或いは、この解答そのものに偽りの香料が混ぜ込まれているかのどちらかだ】
【握り締められた己の掌へは──その力しか、今は寄る辺がないからだろうか】
【彼女は彼の手をそっと、弱々しく握り返し】
ふ、ぇ……?
えと──わ、分かりまし、た
【彼の言葉に疑問を紡ぐ時間すら与えられず。ただ彼女は男の誘いに身を委ねるのみ】
【何も見えぬ暗闇──ただ彼の体温を離すまいと、不安と焦りの感情を抱きながらも彼に従い続けた】
(月──この方も、苦手、なのでしょうか……)
【明かりも差し込まぬその場所で】
【彼女はふと──そんなことを、思い浮べた】
854 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 16:34:41.16 ID:hkZsTl6DO
地面と骨とが擦れる音、地を踏みしめる足音。
常闇の聖域、その外れの外れ。海岸沿いに、中立をうたう青の港に向かう影がある。
首に虹の光を湛える宝玉をぶらさげ、黒褐色のスケルトンが、背丈ほどもある巨大な荒削りの骨の杖を肩に担ぎ、引きずりながら進んでいく。
>>851
「……竜か。それも、此処のモノではない」
溢れ出る黒の大陸にはほぼ見られないマナの波動は、荒々しく叫ぶそれが、黒の大陸の存在でないと語っていた
「これも、神の思し召しか……試練か。流転せよ」
ガチャガチャと骨が鳴る。担いでいた杖を握りしめ、振るう。
全身を覆う黒褐色の紋様が戦意にあわせて鈍く輝いた。
855 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 16:48:23.73 ID:Wbg31POAO
>>853
【一条の光すら差し込まぬ闇の中では、時間感覚すら狂ってくる】
【今何秒経ったのか、何歩進んだのか、あと幾つ歩けば辿り着くのか】
【振り返れば存在するはずの、樫の扉から零れるだろう月の光を求めて振り返れば】
【――底無しの闇が、尋ね人を覗き込む。故に、振り返ってはならない】
【きぃ、と、解放の音はあまりに脆弱であった】
【差し込む光は劇的なものでなく、淡い蝋燭の明かりがひとつだけ】
【エントランスホールの、ガーゴイル像が二つほど鎮座する其処は】
【物語の中のお城のようにきらびやかなシャンデリアが、役立たずなままで振り子変わりに揺られていた】
……さて、ようこそ我が城へ
ジョンくんが既に紅茶は準備しているだろうから、キミは――そうだね、此方だ
そのような格好では私の理性にいつ皹が入っても可笑しくは有るまいし、
紳士的で硬派を貫きたい私としては、正当防衛の為にキミへ衣装チェンジを願いたいものだ
【何を言っているのやら、歌うような声はそのまま彼女の答を求めずに】
【2階フロアへ通ずる大仰な階段を駆けると、そのまま道を右へ左へと進んでいく】
【今自分が何処にいて、元の玄関かどの位置か分からなくなる頃に示された部屋は、衣装部屋であった】
【笑顔で彼女に中へ入るよう促す――自分は外で待つ気なのだろう、離された掌には互いの温もりが移っていた】
【内部には、どこから集めたのやら大量の女性衣服がずらりと並ぶ】
【ドレスから和装、誰が着るのかも分からないような安っぽいコスプレ服まで】
【勿論、普通の衣服も揃っているが――とりあえず彼女は此処で着替えをしなければ出してもらえないようだ】
856 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 16:49:41.56 ID:8CK9O71iP
>>851
【夏の夕暮れ。なのに振り返っても、水平線の向こうは冷たい霧に煙るばかり】
【消え行く過去と知る事叶わぬ未来の狭間を、勇気一つを友に飛び発った猛禽(ラプター)】
【その矜持と心に詠嘆する者は、この地にはそう居まい】
「うへへっへへ、鷹狩ですぜ親方!!
俺っちの初仕事――こりゃあ腕が、いんや頭が鳴るってもの!!」
………ああ、そうだな
【覗き込めば、氷点下の心が眼に飛び込んでしまうような冷たい菫の眸】
【その出生を示す漆黒の髪を腰を過ぎるまで伸ばし、袖口に毛皮の付いた華美なワンピースを纏う】
【貴族の趣味である亀甲縁眼鏡をかけているが、伊達なのか輪郭に歪みは無く】
【無造作に、機械化された『鉄槌』を引きずっている――仏頂面の、少女だ】
やれやれ、航空戦力の不足は我らの汚点だ、お陰で君の侵入を許した
赤どもとは、お人形の趣味が違うものでな
――その羽根は、頭飾りに丁度良いかも知れん
【皮肉めいた冷笑を浮かべると、少女は左手で竜を指さし】
【砂浜の上にまで、鉄槌で道程を残しながら歩み進むと――】
……だがまずは、私の調子を狂わせる不純物を排除せねば
「げっ!!がっ……ババ、…ま、マスター、何をなさるんですうぐぅあっ!」
【――先程から、やかましく口をはさむ『其れ』を】
【砂に突き立てたのち、踏み付けて沈めてしまうだろう】
【声が絶える時には、「ぱきり」――と】
【正しく薄氷を踏んだが如き、緊張に満ちた音が走る】
857 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2011/08/24(水) 16:50:40.84 ID:oW9KFt0T0
//おっと、スレを観察してた勢いでp2で
//この書き込みから、通常ブラウザに移行します
858 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/24(水) 17:02:48.57 ID:gd1GBYNko
>>852
>>854
【竜の感覚は鋭い。生まれついてのハンターであり、その五感は狩りのためだけにある。】
【竜はその目に頼るよりも早く、マナの流れから他者の存在を察知した。】
【黒の地に黒の者がいる。なんてことはない、当然のことだ。】
【竜は驚かない。生まれた時から森の食物連鎖の最上部に位置してきた彼は、驚きという感情に馴染みがない。】
【竜は悩まない。自分ができることは破壊だけであり、目の前の相手は破壊すべきものだから。】
【右翼をまっすぐ伸ばし、右翼のみを羽ばたかせる。】
【片翼のみで、数メートル。糸状となったメルクリーシェイパーと長さ比べができそうなほど大きい。】
ぶぁさっ! びゃさっ!
【一回目の羽ばたきは、水面に大きな波紋を作り、暴力的な風音を上げた。】
【二回目の羽ばたきは、あたりの水を巻き上げて、文字通りの暴力を作り上げた。】
【渦巻く旋風。緑の天災。小型の竜巻だ!】
【竜巻が二人の方へ向かってくる。同時に砂を巻き上げて、眼を見開いたままでいることを難しくする。】
【この竜の喉は言語を話せる構造ではない。】
【しかし全身から発散される魔力流が、その意図を明確にしていた。】
【すなわち、赤と黒とを深く深く嫌悪している、と。】
【食べるためではなく殺すために殺してやろう、と。】
>>856
【竜は目の前のものを評価しない。】
【同一種族内に驚くほどの個性を与える知性というものの存在を知っていたからだ。】
【似ている、は慢心生むだけであり、理解を終えた対象は己の血肉となるだけだ。】
【だから竜は評価をしない。少女の存在を知っても、その見た目で過小評価をすることはない。】
【竜巻に転じた後は、再度翼を畳みこむ。】
ピシャッっ!
【尾を地面に叩きつける動作はある種の威嚇。】
【翼に傷がある今、無用な戦闘を避けたいがための、確認行為。無視は竜への宣戦布告。】
【現在、少女は竜の後ろ側。スケルトンと魔術師は竜の前方に位置している。】
859 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 17:12:48.83 ID:X4aXqaHDO
>>855
【尽きぬ暗闇。分からぬ終点──強靭とは言えぬ彼女の心はそれだけで折れそうになってしまう】
【だけれども。振り替えるなと命じられたのだから──それを破るわけにもいかなくて】
【不安を押し殺すかのように、彼女は握る手に、少しばかり余計に力を込める】
【そうして、やっと辿り着いた光を見ると彼女は眩しげに目を細め】
【しかしエントランスの細部に視界を遣る前に男に手を引っ張られ】
【驚きを表す小さな悲鳴をあげつつ、そのままずるずるとどこへ連れていかれてしまう】
【まるで物語の中──不思議の国に迷い込んでしまったかのような感触の中】
【自分がどこにいて、どちらから来たのか。それを記憶する気力も余裕もなくなり】
【暗闇の通路で覚えた時間の長さとはまた別の、時間の経過を覚えはじめ──】
……、わ──、
【やっと通された部屋は、たくさんの衣装で溢れる部屋だった】
【更にはこの中の服を、自分で選んで着てもいいと言われたのだから驚きである】
【恐らくは従者である以上──好きな服を着ることもしていなかったのだろう】
【この部屋に並ぶような豪華絢爛な衣裳であれば、なおさらのことだ】
【しかし着替えなければここから出れない以上、そうするしかあるまい】
【無意識にだろうか。手に残った温もりを逃すまいと、そっと手を握りしめ】
【彼女はおずおずと部屋の奥へと歩みを進め──再びサファイア色の瞳の奥に、ルビー色が宿った】
……ご主人、様。
──あの……ご、ご迷惑、おかけ、します……
【紡がれた言葉は、部屋の外で待つ男には聞こえぬような小さなもの】
【ルビー色の明かりが灯れば、彼女は手の中の温もりを手放すかのように手を開き】
【そのまま、サファイアの中にルビーを宿したまま、服を選び始めるはずだ】
【それから数分後──黒のドレスに身を包んだ彼女が、部屋の外に出てくるだろう】
【ふんわりと膨らんだ裾を持つ、大人らしさよりも子供らしさを感じさせるそのドレスは】
【ヴァンパイアやサキュバスが好みそうなゴシック調のもので──】
860 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 17:20:45.69 ID:sMlQrmoDO
>>854
>>856
>>858
…言葉も話せぬか、まあ、獣には似合いだがな
【物言わぬ竜の憎悪をその身に受け、憎悪の無い悪意をお返しに向ける】
【向かってくる竜巻を見て、立ち止まり杖を構えた】
【杖の眼が光り、障壁を張って竜巻を防ぐ】
【じりじりと障壁を叩く暴風が体力と魔翌力を削るが、これしきなら耐えられなくは無い】
【そして、この魔術師による、竜に対する対抗策が、同時にこちらに『向かってくる』】
【鷹竜にも負けない地鳴りを響かせ、地面を踏み、膨れた腹を引きずって歩いてくる】
【腐った体、骨が見える頭、皮一枚でかろうじて繋がる腹にはたぷたぷと液体が溜まり、地面に引きずっている、背中に生えた翼は腐り、強靭な四肢で地面を闊歩する】
【腐竜…ドラゴン・ゾンビとも言うべき巨大な竜が、魔術師の背後からやって来る】
【『歩き続ける者』…そう魔術師に名付けられた、作られし存在が、ゆっくりだがしっかりとした脚取りで、鷹竜に対抗せんとやってきた】
861 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/24(水) 17:25:20.61 ID:oW9KFt0T0
>>858
ああ『爆鎚銘機グラウロフ』よ――どんなものかと思えば、飛んだ玩具だった
もしリペアが可能ならば、次は「鷹狩」が何を意味する言葉かを
君を作って売り付けた三流アーキテクトにでもインプットして貰え
【槌――恐らく低俗なウェポノーツ――の柄の尾部だけが飛び出した砂浜に、少女は早口にそう告げて】
【悲観的と言うべきか酷薄と言うべきか、そんな風合いの笑みを作る】
【上唇に除く二枚の鋭い三角の歯は、極端に長くは無いが研ぎ澄まされていて】
【彼女が所謂「バンパイア」である事を、言外に示す】
【――まだ、日が落ちている訳では無いのだが】
【何の手品か。この少女は、特段辛そうな素振りは無く、ましてや灰化や蒸発もせず】
【そして少女は、髪を潮風に踊らせて――竜の近くへ、更に迫った】
良い風が吹く――心地よ過ぎて居心地の悪い気分だ、元の風を返して欲しい
私をこの場に繋ぎとめているのは、きっと君の殺意だけだろう
何故なら、私は今のこの場所が「嫌い」なのだから――
さて。摂理の鎖に縛られた者よ、そちらの気分はどうかね、遊覧飛行を終えた気分はどうかね?
【尾が叩き付けられる度、湿気を孕んだ砂が舞い飛ぶ】
【汚い雪だ、と辟易しながら、彼女は笑みをかき消して言葉を弄び】
【砂を被らないギリギリより少し外側に、腕を組みながら立ち】
――――≪Zero=Kelvin≫
【――そう紡いだ瞬間、半径3メートルの風の色が変わった】
【緑の力場たるマナを押し退けるが如く、極圏さながらの冷気が周囲を満たし】
【彼女の足元を覆うように、『漆黒の雪』が現れるだろう】
【よく沈む砂とは違う、氷寸前まで踏み固められた雪が】
……、鳥みたいに謡う喉が残っているなら、聞かせてくれ
【その漆黒の雪が、つま先の延長線上を覆うように伸びていく】
【ぱき、ぱきぱき。大気中の水分まで蹂躙していく小気味良い異音と友に】
【それは――竜の足元にまで伸びて、踵から体に登って行こうとするだろう】
【成功しても。マナの抵抗からか、膝より上を侵略される事は無いが】
【行動を縛るこの選択――速度はなかなかに早く、飛翔の決断をすべきかも知れなかった】
862 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 17:26:38.83 ID:3jUi7uP1o
【緑の大陸:砂浜】
【他所の大陸への道であり国境線、そしてときには戦場にもなる可能性のある場所】
【そこにある一隻のボートの上に、彼は乗っていた】
【薄茶色のセミロングの髪。特徴的な色白の肌と尖った耳、赤い瞳】
【上は黒のVネックのシャツ、白のYシャツ、灰色のジャケットを重ね着。下は灰色のスラックス】
【溢れ出ている黒の魔力から彼がヴァンパイアだと分かる】
【ヴァンパイアはボートから降り、周辺に目をくばりながら砂浜を歩いていく】
【緑の大陸に黒の種族が上陸する──不法侵入だ】
【黒の魔力から何者かがこの砂浜に降り立ったことを感知するのは容易だろう】
863 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 17:27:18.86 ID:Wbg31POAO
>>859
【「――あぁ、ゴロウくん。悪いが彼女を頼んでいいかな?」】
【「私はほんの少しだけ時間が欲しくてね、なに、女性を楽しませるサプライズに掛ける手間は惜しみ無くだ」】
【「場所はいつもの部屋にしておくれ。そう、あそこだ。なに?いや、スープは不要だから安心したまえ」】
【――彼女の声はひめやかなものであった為に向こう側には届かないが、】
【扉を挟んだところで交わされるなんらかの会話は、別段隠されていなかった】
【どうやら彼は別用があるらしい――会話内容的にはそれもまた彼女の為なようだが、】
【とにかく、彼女が扉を開いた先に立つのは、和洋折衷な自称硬派紳士でなかった】
【真っ白な髪に、金の混ざる碧の光彩と、顔の右半分を額から頬まで一直線に通る蝶の痣】
【銀縁眼鏡を掛け、一般的な燕尾服に身を包んだ彼は、〝キルヴェーラ〟と〝デゾンメリー〟の特徴を兼ね備えた容姿をして】
【笑みの浮かばぬ唇、視線は彼女の獣人の証のような耳に落とされてから、僅かに、何か満足そうに頷いてみせた】
「――お嬢様。此方で御座います」
【幼いヴァンパイアの仮装染みた格好に対して、小さく瞳を瞬かせれば】
【それのみを紡ぎ、執事は彼女を案内しようとするだろう――コンパスの差か、互いに距離が開いてしまうかもしれず】
864 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 17:34:25.59 ID:hkZsTl6DO
>>858
「力強き、猛るモノ。わが神の為に、その命を星に還すのだ」
黒の者特有の障気ともとれるマナ、緑の者特有のむせるほどに生々しいマナ。
それらと似て非なるマナのようなモノを、骸骨は発していた。より正確には、その首にさげた宝玉からだが
大地を削り、印を刻む。『ちから』を通し、不思議がおこる。骸骨の得た力、印術と名付けられたものだ。
【まきあがるほむら】
印を刻まれた大地から炎塊が立ち顕れると、そのまま竜巻の向こうの竜に向かい放たれる。
『ちから』が込められた炎は規模こそ大きく見えるが、その密度は薄い。現象としての炎よりは強力であろうが、それだけだ。
炎を放つて同時に骸骨は竜巻のおおよその軌道からはずれ、炎塊を眼くらましに斜め前方へと歩を進める。
865 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 17:38:10.79 ID:X4aXqaHDO
>>863
【部屋の外に一歩出れば──すぅと彼女のサファイア色からルビーが抜け落ち】
【外に立つ男が、自分をここまで連れてきた男ではないことを確認する前に、彼女の表情に不安が芽生えた】
【そしてその数瞬後。室外に立つ男が執事服に身を包む者だと知ると、戸惑いの色が表情に付け足され】
【攻撃的な種族の二種が混ざる彼の容姿を見て──驚愕のためか、大きく目が見開かれた】
ふ、ぇ──、は、はいっ……
【彼がゴロウだろうか。それともジョンなのだろうか】
【金の髪をふわふわと揺らしながらも彼女はそんなことを考え】
【彼との距離が離れすぎないよう、とことこと急ぎ足で燕尾服の男を追い掛ける】
【歩速としては、彼女が小走りになってようやく燕尾服の彼と同じになるくらい、だろうか】
866 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 17:39:23.95 ID:Q27GOcExo
>>862
【ばさり、ばさり。降り立ったヴァンパイアの遥か前方から、強い羽ばたきの音が響く】
【見上げれば分かるだろう。その影は空を舞い、砂浜の方面へとまっしぐらに近づいて】
【ばさっ、ばさっ、ばさっ……ずしん】
【それはすぐに、砂煙を舞い上げながらヴァンパイアの前方へと降り立った】
〝穢れた黒き血が、この地に何用だ〟
〝それ以上進むならば、生きては帰さぬぞ〟
【低く、地鳴りのような声がテレパシーによって響くだろう】
【強い憎悪と敵意を滲ませるその声の主は──】
【煤けた銀色の鱗に覆われた巨体、蒼玉のような青い瞳】
【狼にも似たやや細長の顎と、首もとを覆う純白の毛皮が特徴的な】
【白の龍種──アルゲン・ウォルルプス種と呼ばれるドラゴンであった】
【人型の者からしてみればまさしく見上げるような巨大さであろう】
【翼をばさりをはためかせて、ヴァンパイアを睨み見下ろしている】
867 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 17:47:55.56 ID:Wbg31POAO
>>865
【キルヴェーラもデゾンメリーも、黒か赤かの差こそあれ、攻撃的な種族である事に違いはない】
【執事という従僕の身分故か、その牙が今すぐに彼女の柔肌を引き裂く――などということはなかった】
【衣服室からさほど歩くことはなく着いた一室】
【そこで彼は脚を止めると、彼女側から見て入りやすいように外開きの扉をあけた】
【内部は広すぎず狭すぎず、落ち着いたインテリアを揃えた部屋となっており】
【興味を引くものがあるとすれば、置かれたピアノと一枚の絵画に古い時計くらいだろうか】
【ソファーに備え付けられた机には軽食とティーセットが行儀良く並べられ】
【甘い芳香を立てる紅茶は、どうやら淹れたてであるらしく、うすらと湯気まで浮かんでいた】
「……お好きな場所へどうぞ
主人はもう暫くすれば、到達致します」
【こぼされた言葉は自由】
【彼女は此処で何に触れ、何を問おうが全てが許される】
868 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 17:48:27.87 ID:u8X44JOo0
【緑の大陸、サバンナ地帯】
【虚空に魔力の径が開き、黒の長衣が、拘束衣に包まれた〝何か〟を伴い出現した】
【黒衣が〝もう一方〟に軽く触れ、分厚い布は昇華された。狂える戦士が解放される】
【狂気の獣は己が主を視界に納め、微塵の迷いも無く刃を振るう】
【亜生体の首が飛び、霊液が撒き散らされ――】
【闇色の思念体が影のように滑り出て、肉体に刻まれた転移術式を起動した】
【霊液を媒介とする転移までの一瞬に、再び実体剣が振るわれ、抵抗なく通過――】
【込められた混じり気の無い〝殺意〟に干渉され、思念体の一部が切断され霧散した】
【黒の魔物は、破壊された亜生体と共に帰還。被造物の〝観測〟を開始する】
【其の場には、暗殺者を思わせる容姿をした、約2メートルの亜人型が残された】
【体表は土色の小さな鱗に覆われ、仮面の様な白い頭部が不気味な音を響かせる】
【右手には黒塗りの曲刀が握られている。置き去りの怪物は、獲物を求めて歩き出す―――】
【けらけら、ケタケタ、ゲラゲラ、ごきり。黄金色の夕闇に、不自然な異音は鳴り続けるのだった】
869 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 17:52:26.35 ID:3jUi7uP1o
>>866
【羽ばたきの音。それが耳に入れば顔をしかめて目線を上げる】
【視界にその正体が入ればたじろぐように足を一歩、後ろにさげてしまう】
【目の前に現れたのは本来ならば緑の大陸に居ない、強大な種族だった】
おい、マジか
来ても精々巨大な獣程度だと思ってたってのに、龍だと?
【ヴァンパイアは明らかに焦りの表情を浮かべていた。額には冷や汗すら滲んでいる】
【全く予想外の状況に苦笑いすら出ている】
ちょっと待てよ、お前白の種族だろ?
何でこんなところに居やがるんだ……!
【まるで戦闘までの時間を引き延ばそうとしているかのような、冗長な質問】
【たじろいだままのその姿勢は、この状況に危機感を覚えていることを如実に表していた】
【つまり、それぐらいの実力ということだ】
870 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/24(水) 17:57:26.72 ID:gd1GBYNko
>>860
>>864
【水と砂とを中で循環させていた小竜巻は、障壁にぶつかった途端に内部のものをばら撒き始めた。】
【水分を吸って重く黒く変質を遂げた砂は、もはやどちらかといえば泥か。】
【障壁の無い上側から、泥の雨が降り注ぐ。】
【特に攻撃性を持っているわけではないが、泥にまみれれば自然と服は重くなる。重くなれば行動は遅くなる。】
【目に入りでもすれば痛みと視野阻害を為すし、過って口に入りでもすれば黒の土独特の苦くて重く苦しい砂の味を堪能できるだろう。】
>>861
【竜は喋れない。しかしそれは知性が低いことと等記号で繋がるものではない。】
【かつて故郷へと侵略に来た黒の軍勢が口走った言葉を聞いただけ。】
【それだけで、その状況と相手の表情、マナの色合いを鑑みて各単語の意味を大雑把に解すほどの知能を有している。】
【緑の大陸とは毛色の違う発音で紡がれる少女の言葉を聞いて、その大まかな意味を解している。】
ぐるるるるぉ……。
【ただ破壊する。生存のためでも自衛のためでもなく、ただ気に入らないから壊す。】
【そんな行動は、緑の生命にとって理解不可能なものだった。】
【そんな不快感とささやかな非難をこめて、竜は喉の奥を揺らす。少なくとも、友好的な意味はないと分かるだろう。】
【なまじ理性のあるあまりに、攻撃に対する反応が遅れる。】
【氷の接近に危機感を感じて翼を広げるも、一手遅かった。】
【左翼の傷のためか、飛翔は左に傾いた形で始まることとなり、左足が地に取り残されたのだ。】
【氷が鱗に覆われた短足を隙間なく覆っていく。冷たさはほとんど痛覚と変わりないものとなる。】
【片足のみが地に固定された姿勢は、非常に負担の大きい状態となる。必死に羽ばたくも、氷は砕けない。】
>>864
【そこに来たのが炎塊だった。】
【向かう方向としては胸の方であり、別にスケルトンに非があったのではない。】
【ただ、この鷹竜が風に精通した存在であることを竜巻から悟るチャンスはあったはずだろうか。】
【大きく翼をはためかせる。左翼からは大粒の血が滴り落ち、やがて炎の熱で気化していく。】
【炎はどこまでいっても熱運動であり、それは空気の存在に縛られる。】
【従って空気を揺り動かされれば、その軌道は多かれ少なかれ影響を受けざるを得ない。】
【風。】
【下に向かって叩きつけられる風が、炎の向きを変えた。】
【自身の腿から下を焼くことと引き換えに、氷を炎で溶かそうというのだ。】
【じりじりと肉の焼ける音が鳴り、黒煙が足から立ち上る。】
【反面、水蒸気が立ち上った。】
>>ALL
【竜はそのまま空中に飛び上がる。】
【高度はそれほど高くなく、尾と足に対してなら地上からでも問題なく攻撃が届く距離だろう。】
【少しばかり頭を上げて。冠羽が天を指した。】
ぴぎゃあああぁおん!!!
【体全体を弦楽器にしたかのような咆哮。大気を揺らめかせながら各人の鼓膜へと迫る。】
【発動までの予備動作もほとんど無しの攻撃。直接の攻撃性能こそなかれ、まともに音波動を食らえば聴覚の麻痺は必須。】
【のみならず、人によっては一時的な頭痛と視界の揺れなども生じることがある攻撃。】
【鼓膜のないスケルトンには無力なこの攻撃。チャンスか!?】
871 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 17:58:57.00 ID:X4aXqaHDO
>>867
【導かれた部屋に、おずおずと入っていく少女】
【キルヴェーラとデゾンメリーに対する驚愕は瞬間的なものだったのだろうか、その感情はすぐに流され】
【彼女の表情には、これから起こることに対する不安のみが宿されていた】
あ、あの……私のような者が……その──
……本当に、よろしいのでしょう、か
【室内をくるりと見渡して、視界の移動を止めたのは一枚の絵画】
【何の絵だろう、と彼女はサファイア色をその絵画に深く沈めようとして】
【絵画を見つめたまま、傍らにいるであろう燕尾服の彼に対して独り言とも取れる言葉を、投げ掛けた】
872 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 18:06:54.57 ID:Q27GOcExo
>>869
【ひゅぱあんっ!】
【まるで一喝するかのように、しなやかな尾を鞭のようにしならせ、砂地を打った】
〝善良なる緑の者たちは、我ら白き者達に救いを求めた〟
〝……汝ら穢れた血の種族が、愚かにもこの地を奪おうと謀ったからだ〟
〝脅かされる緑の同胞を救わんが為。その他に如何な道理が在ろうか──!!〟
【龍は、口の端から鋭い牙の群れを剥き出しにすると】
【その隙間から、マナを含んだ冷気の煙を威嚇するように噴出した】
〝生憎と我は他の者と違って温厚ではないぞ〟
〝その場より一歩でも足を進めてみるが良い。豚のように噛み裂いてくれようぞ──!!〟
【ずしん、と前足を強く砂地に打ちつけ、前傾姿勢】
【今にでも襲い掛からんとするような気配を、全身から滲ませていた】
【……しかし】
(……ヴァンパイア一匹か。これで気圧されてくれればよいが)
(この呪いに蝕まれた身、今では小物一匹にさえ不覚を取る恐れも否めぬ……)
【……もしかしたら、この威嚇が少し過剰すぎると感じるかもしれない】
873 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 18:12:03.69 ID:Wbg31POAO
>>871
【――通例では下に貼られている筈の題名が空欄の侭で放られている油彩の情景の中で、】
【或いは砂埃の化粧で白茶けた絶望的な貌の屍が、また完膚なきまで酷く毀された鎧の群が想いおもいに土を舐め、】
【敵兵の肉片が成す山河の頂上で、勇ましく旗を翳してみせる将軍は勝利を吼え、狂騒的に己の大剣で残党を威嚇していた】
【万象が主役を称えるように天幕の暗雲は裂け、光の柱が戦争の病瘴に蝕まれた地を浄化してゆく】
【其処に英雄の名は無い。ノンタイトル】
「……貴女様は、此処から御帰りに成る事が可能だと思っているので御座いますか」
【低音で零された言葉の内容を、彼女は問うだろうか】
【しかしそれは不安をはっきりとした形で爆発させる鍵となるかもしれず、】
【さて、此処はどこだろうか。はたして街は、首都は、海は近くにあるのか】
【いや、それよりも――誰の助けもなく、この屋敷の外に出ることは可能なのか】
【ふ、と執事は瞳を上に向けた】
【古い時計が針を懸命に動かす、極普通の光景――けれど彼はそれから静々と頭を下げる】
「――――Yes,master」
【(仰せの侭に)】
【それから、どうぞと言うように彼女を座るよう促す姿――眼鏡の奥の瞳は、異常に瞬かない】
874 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 18:22:24.34 ID:sMlQrmoDO
>>870
【舞い上がった泥が、べちゃべちゃと頭に降り懸かる】
【泥の不快さよりも、それよりも、泥を自分にかけたという事による怒りが沸いて来た】
【咆哮に対して耳を塞ぐという無様な行動――少なくとも、魔術師はそう感じる――はしない。変わりに障壁を全面に張る物に切り替え、ある程度声量をカットする】
「ゥゥゥゥウウウウウウウウウウウウウォォオオオオオオオオオンン!!!!!」
【鷹竜の咆哮に対して、腐竜も負けじと咆哮を上げる。低いサイレンのような、亡者の雄叫びのような、野太い声が、腐った喉を震わせる】
【咆哮の応酬が止むと、腐竜の頭に魔法陣が光り、同時に魔術師の足元にも魔法陣が光る】
【転移――である。魔術師は、腐竜の頭の上に転移する】
貴様は新しい魔術を試すには最適だ、喜べ
【腐竜の頭に立った魔術師が、杖を腐竜の頭に突き立て、魔翌力を流す】
【魔翌力の他に、生命が流れるのも感じ取られるだろう。自然的なそれではなく、もっと黒いそれではあるが】
――同化せよ
【それは、生命の同化。自らの命と縛り付けた命を同化させ、取り込み、力を与え、力にする】
【杖が腐竜の頭に飲み込まれ、そこに新たな第三の眼が開く。魔術師の下半身が、開いた第三の眼に飲み込まれる】
【巨大な腐竜に魔術師の魔翌力と闇が融合し、ただ生きているだけだったようなその体に、力が宿る】
「ゥゥウウウウウウウウウウウウゥオオオオオオオオオ!!!!」
【今まで鈍重だった動きの腐竜が、雄叫びを上げて走り出す】
【地面を揺らし、腹を引きずり、真っ直ぐに鷹竜に突進する】
875 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 18:22:48.25 ID:hkZsTl6DO
>>870
「カカッ、響きよる響きよる。ちと黙らんか、ね!」
骸骨は大気を震わす轟音も意に介さず、中空に魔翌力を撒き散らし、そこに印を刻む。
【おもくるしいかぜ】
大気にまき散らされた魔翌力は、印により方向性を得て、ただ粘つくように重たい大気の塊となって竜の向かった上空へ放たれる。
風自体に攻撃性能は無いが、多少その翼の動きを見出し、竜の動揺をさそえれば儲けモノである。
それと同時に黒褐色に鈍く輝く骸骨は深く深く屈みこんで……高く、高く。竜の居る位置まで跳ね飛ぶ。その振りかぶった巨大な骨の杖で竜を打ち据え叩き落とそうとしているのだろう。
876 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 18:23:15.46 ID:X4aXqaHDO
>>873
【「ご主人様の趣味では、ない」──絵画を見て最初に思ったのは、そんなことだった】
【彼女の想起する「ご主人様」が誰なのか。それはまだ定かではなかったが】
【絵画に興味がなくなったか。或いは好みからは外れた趣旨の彩りだったのか】
【すぃ、と彼女は絵画から視線を逸らし──そして届いた、男の言葉】
……ふ、ぇ──?
え、ぁ……?どう、い、う──、────
【不安の表情は、急速に恐怖へと色合いを変えていき】
【怯えを、精一杯隠そうというのか。ひくひくと、喉元に震えが奔った】
【──そ、と。まるで何かを頼るかのように、彼女は己の右目の下に指を触れさせるも】
【今はまだ。サファイア色にルビー色が混ざることはなかった】
【そうして、席につくことを促されれば彼女は表情を強張らせつつ】
【緊張した足取りで椅子へと向かい、そっと腰を落とすことだろう】
【燕尾服の男──その主人が、何を考えているのかということに思いを巡らせながら】
877 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 18:23:30.16 ID:3jUi7uP1o
>>872
【尾と態勢による威嚇】
【それらは巨大な体躯が相俟ってかなりの重圧をヴァンパイアに与えていた】
【しかしそれらに付随する言葉が、重圧と同時に違和感も与えていた】
【かなり強気な威嚇行動と言葉。龍とヴァンパイアでは戦力差もかなりあるだろう】
【にも関わらず】
(何故、襲ってこない?)
【疑問が浮かんだ瞬間、焦燥の表情が消える。真意を見透かそうとするように視線で貫く】
【憎悪と敵意、強気な言葉、強烈な威嚇】
【それらは一つ一つを見れば妥当だが繋げた瞬間、違う色の布を縫い合わせたようにちぐはぐだ】
【これだけの敵意ならばとうに襲ってきている】
【温厚ではないと言いながらも、不必要なまでに強さを誇示する言葉はむしろ退いてほしそうに思える】
【そして威嚇行動は本来、強さを表現して戦闘を避けるためのもの。知的生命体は殆どしないだろう】
【結論は──】
ブラフ(はったり)か?
【龍に相対した黒の種族から、それを証明する魔力が強く溢れ始めた】
【これも同じように威嚇だろう。しかし戦闘態勢に入ったという表現にはなる】
【ここで尚も弱気に威嚇を続けるか、それとも表現した通りの強さを発揮して襲いかかってくるか】
【ブラフかどうかの確認。駆け引きをしようとしている】
878 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/24(水) 18:27:35.15 ID:oW9KFt0T0
>>870
【少女の操る能力は、平たく言ってしまえば『冷気』だ】
【厳密に言えば、『無』の属性を派生させて生み出すものだが――それは兎も角】
【例え絶対零度下でも、音は約168m/sのスピードを維持する】
【温度差での急激な反射や屈折は、自分のカバー範囲では防御に出来ず】
……ぐっ、かぁぁ、ぁっ………!
【「漆黒の雪塊」を耳に詰めると言う、原始的に過ぎる手法で】
【爆発的な音圧が髪や眼鏡の弦を揺るがすのを感じながら、やり過ごすだろう】
【もちろん。音波を遮蔽しきる事は、この手では出来ないらしく】
【凍傷こそ無いものの――耳鳴りと頭痛に、暫く苛まれる筈だ】
フ、悪くない答えだが……囀る能力は、もはや存在しない様だ
美しい歌声で傅くならば、少しばかりの温情を呉れてやろうとも思うのだがな――
【空に伸びる飾り羽に、刹那物欲しそうな眼を向けるも】
【口を開けば飛び出すのは、やはり上からの目線で投げかける声】
【竜より優位な積りなのだから、それこそ天上の神の一柱でも有るかの様に】
【ともすれば、状況を理解していない様な台詞を臆面もなく吐くが】
(うむ…風の影響を受けにくく、奴が積極的に守りに行けぬ所)
(身体の裏側、喉、飛翔とブレスの阻害――フフフ不用意に飛んだな、この愚か者めが!)
(……ただ、あの男の攻撃とは部位を分けるべきか)
(自らを灼くか凍結を捨ておくか、二択を迫るにはそうせねばならぬ)
【実際には、怜悧に凍て付いた眸は戦場を良く見ている】
【意地の悪い思考を走らせれば――さく、と。軽く雪化粧を足で汚して】
【それを合図として竜の影の下で途切れた『黒』の道は】
【砂に弾かれる様に浮き上がり、空中で見えない手に練り上げられるだろう】
【ほぼ瞬時に形成されたのは、光を通さぬ氷の槍が、角竜の額角のように二本だ】
【それが夫々――下から見える喉笛と、右翼の付け根の肉に、射られる】
【高射砲よろしく、飛び上がった『彼』の力を奪うために】
【命中してしまえば鋭く堅固な造りの槍、相応のダメージを受け】
【突き刺さった場合には、そこから徐々に体温を奪い、傷口を凍らして行くが】
【頭痛のせいか――狙いの方に、些か甘いものが有り】
【前方に抜けるか一気に上昇すれば、自ずと逸れて行くはずだ】
879 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 18:31:33.72 ID:Wbg31POAO
>>876
【執事は黙し、語らず、あるタイミングで扉へと向かい、それを開いた】
【外には今まさに戸を叩こうとしていた、赤毛の男性の姿がある】
【手には紫の、百合に似た形状の花を抱えていた為に――実際は扉を開くことなど、今の男性には出来ず】
【種族の混ざったこの青年は、それなりの『腕』を持った執事であるのだろう――】
やぁ、グッドタイミングだよロンくん
【――先程から名前が全然一致しない点を除いて、だが】
【花を執事に預けることなく、口元には相変わらずの笑みを浮かべた彼は】
【彼女の前に置かれた花瓶へと無造作にその花々を突っ込んでから対面に座る】
【ふわり、香るのは彼の香水をやや薄くしたような匂いで――】
気に入っていたようだから摘んできたよ、マドモアゼル
ダーティリィという種で、汚い水辺に生えるんだ。この地にはうってつけだね
【そういった軽口も、今の彼女にはどう届くのか】
【悪意なく誘拐されたような、篭の中で怯える鳥に、男性は「どうしたんだい?」と頸を傾げて、わらった】
880 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 18:41:00.74 ID:Q27GOcExo
>>877
〝……呆れた事を抜かす。戯けが〟
【ずん、と左の前脚を砂に埋める】
【その澄んだ青い瞳は、真っ直ぐにヴァンパイアを見つめていたが】
【しかしその奥では、別のことに思考を巡らせていた】
(……馬鹿な。不覚にも抱いた怯懦が、この寸分のことで見抜かれたと言うのか)
(在り得ぬ。我がアルゲンの血筋を引いた龍族の力を見抜けぬ程、安い頭ではあるまい)
(……我を量っているのか、生意気にも……)
(……良かろう、ならばその瞳に見せ付けてくれる)
(落ちぶれしとは言え、我は誇り高きアルゲンの龍であると)
【目の前のヴァンパイアから焦りの表情が消えたのを見据える】
【この龍は汗などかかないが、その代わりとして毛皮の表面が僅かに波打った】
〝……この鋼の爪が、牙が、尾が〟
〝その全てが欺瞞であるか、試してみるか……穢れた血吸い蛭よ〟
【その巨木を寄り合わせて作ったような右足を、ひとつ前へと踏み出す】
【低くもたげた鼻孔から冷気のマナを噴出して】
【……しかし、やはり行動はそこだけに留まってしまう】
【龍もまた量っていた。これで尻ごむようならば、そこで初めて襲い掛かろう、と】
【だが、ここでもう一つ間を挟んでしまうと、吸血鬼にはったりであると見抜かれるには十分すぎたかもしれない】
881 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 18:43:35.81 ID:X4aXqaHDO
>>879
【名前の際も、香るダーティリィの其れも】
【もし彼女が冷静な──或いは怯えていなければ、もっと新鮮な反応が楽しめただろうけれど】
【今となってはそれも幻影。形の分からぬ影に怯え尾を震わせる彼女は】
【サファイア色の瞳を館の主人らしき彼へと向け。自然な赤みを持つ小さな唇を、そっと開いた】
あ、の……、わ、私──
私──ち、ちゃんと、お、……おうちに、帰れるのでしょう、か……、
【そうして奏でられるのは、雨音にも似た小さな問いかけだった】
【この屋敷からちゃんと出れるのか。相手の目的は何なのか】
【少女の心の中には、不安という暗雲が深く深く、立ち込めはじめていた】
882 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/24(水) 18:45:23.42 ID:gd1GBYNko
>>874
ぎしゃあああ。 ぎゅるるるう。
【大きな音ではない。喉が鳴く。心が泣く。寂しい音だ。】
【最強種にして守護者。誇りある竜が死してなお使役される。それが納得いかぬのだ。】
【新緑色の瞳をぎらぎらと輝かせ、どの部分と明確に定めることなく竜を流し見ていた。】
【目玉は腐り落ちて、代わりに虚ろな眼窩があるのみ。そのみじめな竜を、竜と認められぬのだ。】
>>875
【春のつむじ風も。嵐の前の凪も。雨の日の伸し掛かる空気も。全てなじみ深い緑のもの。】
【森で味わった経験の一つ一つが、この竜の飛翔を支えていた。】
【重たい空気に抵抗をするのは愚策。雛鳥のやることだ。】
【重さは、力。利用するものだ。】
>>875
>>874
【頭を下げる。翼を傾ける。重力をあるがままに受け入れ、体を落とすのだ。】
【にょきり。目の前にいるスケルトンと魔術師にとっては、幻影画がバグった時のような感覚を覚えるだろうか。】
【首が伸びた。否、全身を前に突出し、その上で二人に向かって首を振るってきているのである。】
【直線軌道での空中からの接近。重力を受け流し、斜めに落ちる。風に逆らわないのが速さの秘訣。】
【尾を振り上げて弓なりに体を伸ばす。滑空。がばりと口腔が開けられた。】
【噛みつき攻撃――特定の種族のみに許された原始的かつ強力な攻撃だッ。】
【大きく開いた口の中には、涎の滴る鋭牙がいくつも立ち並ぶ。】
【口内の深い闇の向こうで蠢く赤は、竜の舌。闇に閉ざされた白い山脈の先に、あるのは死だけ。】
【そんな光景が、見る間にスケルトンと魔術師に迫っていく。】
【すぐに逃れなければ、噛みつきの餌食だ。その牙に囚われれば、一発で戦闘不能まで行きかねない。】
>>878
【飛び上がった後、ドラゴンゾンビに興味をひかれて一時行動が止まったものの】
【少女が音の衝撃から立ち直る頃には鷹竜もまた噛みつきの前動作として頭を下げていた。】
【背後が見えているわけではない。】
【だが滑空からの噛みつきという選択は、結果として回避行動にも相成った。】
【緑において珍しい戦闘種族。直感というのは明確すぎる《風の便り》が彼を助ける。】
【空気の動きを肌で感じ、マナの流動を心で感じ。その結果、他種族とは違った空間認識を行っているのだ。】
【氷の槍は、哀れ頭上を抜けていく。】
【そこに至ってはじめてその存在を知りながら、竜はまったく動揺しない。】
【ただ、その瞬間にわずかに竜の体が左側に傾いた。左翼の傷のせいか、飛翔する力にズレが生じているのだ。】
【落ち着いて、その点を狙い打てば、空を闊歩する王者に傷を負わせられるかもしれない。】
883 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 18:52:33.11 ID:Wbg31POAO
>>881
【――すぅ、と。唇から笑みが引いた】
【先程までの饒舌が嘘のよう、男性は値踏むような瞳で彼女を眺めていたが】
【やがて、挟んだ机の上に身を乗り出せば、彼女の眼を覗き込むように見詰めて】
キミの言う“お家”が何処か、私に教えてくれるならば帰そう
【一番気になるのは、彼女の主人が誰であるか。それだけだ】
【個に価値が無ければ金さえ詰めばこの玩具を私のモノにできるかもしれない】
【が、交渉に必要なのは相手――それが分からねば意味がなく】
【にこり、微笑みを形作った唇は、彼女にどんな印象を与えるだろうか】
884 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 18:56:17.67 ID:3jUi7uP1o
>>880
【左の前脚が踏み出される。大きな音と衝撃が伝わってくる】
【それでもヴァンパイアは表情を緩めなかった。一切変えることはなかった】
【もしもここで襲われるようであれば、そのときに改めて対応すればいい】
【そして一瞬の空白は十分過ぎるサインとなった】
はったりかますんならやり切れ間抜け!!
【怒号と共に右腕を引き、勢い良く突き出す】
【袖の中から影のように黒い触手がいくつも現れ巻きつこうと龍の巨大な翼へと向かっていく】
【触手が巻きつけば強い力で締め上げてくるだろう】
885 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 18:58:53.08 ID:sMlQrmoDO
>>882
…阿保が、わざわざ向かってくるとは
【腐竜の頭にある第三の眼、それから上半身だけを出した状態の魔術師が、空中をこちらに滑空してくる鷹竜を睨む】
【自分の周囲は、半球状に囲むような障壁が張られている、しかしそれはいわばコックピットの硝子のような物で、ある程度の攻撃までしか防げない。勿論、鷹竜の噛み付きなんてくらえば一たまりもない】
やれ
【魔術師が腐竜に命令すると、素早く腐竜が動き出す。命を同化させている今、わざわざ口で命令せずとも動くのだが】
【急降下してくる鷹竜に対して、腐竜は急停止し口を開く】
【その開いた口から吐き出されるのは腐食ブレス、腹に溜まった腐食液からなる気体と、瘴気と、闇の魔翌力を混合させた吐息】
【それは暴風であり、酸である。そのブレスで鷹竜に立ち向かう】
886 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 19:05:32.06 ID:hkZsTl6DO
>>882
「ぬぅ!?しまっ――」
骸骨は竜ではない。骸骨は鳥ではない。故に空中における行動なぞたかが知れている足掻きに過ぎない。
狂おしく暴力的な風が、骸骨の隣を横切って突き進んで行く。否、風ではない。竜だ、竜だ、竜だ!
弾き飛ばされながらも、生き長らえているのは、たんなる偶然にしかすぎない。
しかし普段戦いに身を置かぬものの油断、甘えはこうして支払われることとなる。
食いちぎられ、砕かれ消えた右腕という代償が。
吹き飛ばされ、少し遠くの砂浜に墜落する。カタカタと笑いながら。鈍く、しかし力強く全身に刻まれた紋様は輝いている。
887 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 19:06:52.52 ID:X4aXqaHDO
>>883
あ──、ぁ、う……
【ひくりと、喉が疼いた。得体の知れぬ相手に対し渦巻くのは、ただただ恐怖】
【その感情を少しでも薄めさせようと己が「主人」の姿を思い浮べるも】
【それでも、覚えた感情はなかなか納まらなかった】
み、緑の、た、大陸──で、す……
【そうして紡いだ言葉は、たったそれだけの短いもの】
【震えながら語られたその返答を誠と取るか偽りと取るかは彼次第であったが──】
【彼女自身は、ふるふると身体を小刻みに震わせて必死に言葉を奏でるのであった】
888 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 19:08:47.54 ID:Q27GOcExo
>>884
〝──!!〟
【やはり一瞬の空白は大きすぎたか】
【ふいを突かれる形で、帆船の帆のような大きさを誇る龍の翼に、黒い触手が絡みついた】
【ぎしりぎしりと締め付けられる翼に、龍は低い呻き声を漏らしながら身を捩る】
〝……ぐ……やはり歯向かうか、穢れた血〟
〝その救い難き愚かさ……汝の銘と共に十字の墓標へ刻み込んでくれる──!!〟
【グオオオオオオ──ン……!】
【痛みに耐える低い呻き声が、咆哮じみたものに変わる】
【龍はその銃口のような鼻孔で目一杯に空気を吸い込むと】
【吸血鬼を鋭く見据え、冷気のマナに満ちたブレスを吐き出した】
【ブレスには、小さな氷の破片が無数に含まれている】
【もしまともに受けてしまえば、浅からぬ切り傷を全身に刻んでいくだろう】
【しかし、その範囲は狭く絞られ、動くことが出来るならば回避は難しくないレベルだ】
【……龍の吐き出すレベルにしては、やはり規模が小さい】
889 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 19:09:04.48 ID:Ilsz7GqIO
【緑の大陸「首都」〝ラクシュル〟近郊】
【〝深海の森〟の一歩手前の比較的浅い森があった。】
【鬱蒼としているがどこか見通しが良く、黄昏のオレンジ色も大地まで届いている。】
…こっちでいいんだろうな…
【そんな森の中を歩く一人の人物がいた。】
【一人の少女である。くすんだような藍色の瞳を持つ、一人の女の子だ。】
【長い銀髪を風に流しながら、退屈そうに呟いている。】
【背中に帯剣した大きな剣は、『刀』と呼ばれるもので、この世界では珍しい。緩やかに湾曲し、鍔が多角形だ。】
【それは彼女の身の程もあり、複雑な龍の紋様を彫り込んだ黒塗りの鞘に収められられていた。】
【剣の上から羽織った深い緑色のマントは表面が絹のように滑らかで、上品に仕立て上げられていることが分かり、】
【腰のベルトには一本短剣が差し込まれている。右手で抜ける様に、左側に置かれていた。】
【服装は動きやすそうな格好だ。中の人が物凄く服の名前に疎いため、細かい描写はできない…じゃなくてしないが。】
【また、彼女の耳は普通のそれよりも高く尖っており、それで何の種族かは分かる者には容易に分かる。】
…もうちょいしたらあの場所に出るが…
…あそこはなあ…いやなんだよな…暗いしジメジメしてるし…
迂回して通るわけにもいかんしなぁ…
【半分諦め気味に、少女は言葉を紡いでいた。誰にいうでもない独り言である。】
【彼女の足音と、そして独り言の呟きは、夜の澄んだ空気のせいでいつも以上に響いていた。】
/なんでも対応
890 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 19:14:58.93 ID:Wbg31POAO
>>887
「……御主人様。僭越ながら、ひとつ」
なんだい?
「獣人の家など、緑の他に無いと思われますが。」
…………ジョバンニ、賢いじゃないか
「……恐れ入ります」
【――ショートコントのような一幕だったが、素の会話らしい】
【ともあれ男性は、しかし更に彼女を追い詰めるような問いをしようとはしなかった】
いいかい、私は紳士なのだよ
女性の怯える表情に心惹かれないかと言われれば会合を交える場を設けるが、
脅してまで必要分の情報を揃えるのは好ましくない――ピロートークでなら歓迎するがね
だから、マドモアゼル。もう意地悪な問いは向けないと約束するから、最後にひとつ
キミの名前をお聞かせ願えるかな?
【そこにあったのは先程と変わらぬ男性の、饒舌で少しばかり笑いの零れそうな語りだ】
【許して下さいと頭を下げながら彼女を伺う姿、やはり女尊男卑の性格なのか】
【背後に佇む執事が、ばれないように溜息をつく姿が、印象的かもしれない】
891 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/24(水) 19:16:11.99 ID:oW9KFt0T0
>>882
【貴族と言うのは、つまる所特権を手にした者だ】
【下賎の者が味わえぬ滋味に舌鼓を打ち、俗世間の知らぬ秘儀を目の当たりにする権利者】
【その力を維持するべく、武芸百般に挑む事も珍しくは無く――】
……あの低さで失速しない、あの巨体が
ふふ――本当に、従順な「物」であれば黒でも土豪の器にはなると言うのに
(……動きが拙い、アレは………ああ、なるほど……)
(ただ単純に羽休めをしたのでは無く。必要だったという訳か)
【同情と言うには獰猛な笑みを浮かべた彼女が、諸手の中で】
【『大斧』の形に瞬間成形された闇色を弄んでいたのにも、無理はなかった】
【どうやら――武器を掌中に作る程度なら、二秒程度で済ませるらしい】
だが、だからこそ――――我々黒の民には『高貴なるものの義務』が有るのだろうな?
君のような蛮勇を誇る者や、我らの優れた営みをリジェクト、リジェェェックトする異民族どもを
徳化し、同化し、統帥せねばならぬ――
……、…つまり――、――“ 万物は、黒に染まれ ”
【『黒華思想』――とでも、言うべきだろうか】
【竜の傾きから傷の存在を見ずして把握した少女は、雪の道をまた走らせると】
【そこから何本も、先ほどと同等の槍を突出させる事だろう】
【雨後の筍と言う言葉がしっくり来る、奇妙な光景だが】
―――ただひとつの真理、肉体に刻んで標して解するが良い!!
【軌道が「わかりきった」いま――それは、冗談ではない】
【竜の側面を目指し。風すら裂いて飛び込んで来る、しめて四本の槍は】
【薄ら寒い黒を曳いて、さながら軌道を墨に染める様で】
【しかも。少女は竜の傷を見ていないと言うのに、全て左半身に狙い澄ましていた】
【――蝙蝠と縁が深い種族は、翼の異状に敏感だったのだ】
【ここで翼をもぐ事ができたなら、頭蓋を叩き割るつもりなのだろうか】
【斧を握り締める手は今か今かと震えるのを、抑え込んでいる様だが】
【もし反撃に転じられるなら――槍にマルチタスク能力を割いている今は、隙だ】
892 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 19:19:58.70 ID:3jUi7uP1o
>>888
【空気を吸い込んだときに触手を翼に巻きつかせたまま、袖の中へと戻していく】
【当然、龍の方が重量があるため、動くのはヴァンパイアの方だ】
【触手を戻すことによって浮かび上がり、龍の翼へと飛んでいくことによって冷気のブレスを回避】
【同時に接近。ある程度近付いたところで触手を消滅させ、そのまま翼の上に着地する】
【着地した直後に右手を真下、翼に向けて触手を突き出させる】
【先ほどのものとは違い、触手は先端が尖っていてかなりの硬度を持つ】
【至近距離から翼を貫くつもりだ】
893 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/24(水) 19:22:45.16 ID:q/g6+gzco
【緑の大陸 ラクシュル】
【夜間に賑わいを見せる酒場には今日も様々な客が姿を見せる】
【旅人に軍人、中には赤や黒から来たものまでいる】
【その中でも特に小柄な客がカウンターに座っている】
「マスター、”ブラック”頼むわ」
【そう言って金貨を投げる男】
【白い手拭いを頭に巻いて紺の作務衣を着ているその姿は職人のように見える】
【だが、右腕は袖から見えず左手も包帯に巻かれて指は2本しか残っていない】
【極めつけに顔まで包帯で巻かれ見えるのは右目と口だけである】
【それを見たマスターは金貨を手に取り眉をひそめた後、奥に消えていった】
「あーマジ疲れたー」
【そう言って首を2、3度曲げて鳴らす】
【今のところ誰かを待っているようではなさそうだ】
894 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東京都)
[sage]:2011/08/24(水) 19:25:29.29 ID:mN5LOFKQo
>>889
「……。」
【意気消沈、疲労困憊。】
【少女がそのまま進んで行けば、そんな様子の獣人が、視界に入る事だろう】
【その容貌は未だあどけなく、人間に換えれば中高生程度の年齢だと、推察する事が出来る。】
【彼は気の幹に焦げ茶色の体毛に覆われた身体を凭れさせ、座り込み。】 【どうやら落ち込んでいるようだった】
【頭の上の犬耳も、垂れたままぴくりとも、動かない――…】
「この大陸に生を享け早16年、まさか故郷に於いて帰路を見失うとは、何たる失態……ッ!」
【ぶつぶつぶつと、唸る様にして発せられた言葉は、或はエルフならば聞き取る事も可能だろう】
【どうやら少年は、道に迷っていたらしかった。鳶色の双眸は下向き、せっせと働くただただ蟻を眺めていた】
【併し】【腐っても緑の戦士、というべきか】
「――…何奴ッ」
【彼の耳が、鼻が】【近寄る足音を、漂い来る微かな臭いを捉えると、少年の顔はさっとその方向へと向き直る】
【垂れていた耳も、今は緊張にピンと立って――…目が良ければ此の暗闇の中でも、少年の脇腹に小さな傷が視認出来るだろう】
【それがこの警戒の原因の、一端でもあった。】【少年は鋭い声を、その何者かに投げ掛けた】
895 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/24(水) 19:29:55.28 ID:gd1GBYNko
>>885
【緑の住人は、全てが森の生態系をまもるために何らかの役割を果たしている。】
【鷹竜のそれには、火事への対処が含まれていた。】
【少々の風はむしろ炎を勢いづかせる。餌となる空気を供給するだけになる。】
【強い疾風は、炎を移動させることができる。空気という居場所そのものを吹き飛ばすのだ。】
【そして竜の名を冠した風――竜巻ともなれば、何もかも吹き飛ばして破壊せしめる。概念としての炎ですら消火してしまうのだ。】
【空中で大きく風を起こし、緑のマナの閉じ込める。】
【即効性重視のために竜巻とまでは行かずとも、疾風が毒と瘴気のブレスを吹き飛ばしていく。】
【とはいえ、全てを無効化するほどにはいかない。】
レジスト
【大部分は竜が先天的に持つ耐性で対抗される。】
【けれどもともと弱っていた左翼を中心に、いくらか肉が焼けた。瘴気が傷跡を蝕み、酸が肉を溶かす。】
【一つ一つは小さなダメージだが、もともとあった傷、足の凍傷と腰の火傷と並べば無視できなくなってくる。】
>>886
【骨の硬さなどたかが知れている。金剛石すら噛み砕く鷹竜は、対して苦労することもなく骨を砕いた。】
【しかし砕き、そのうえで吐き捨てることで竜の行動を束縛することには成功した。】
【肉とは違うため、飲み込みたくはない。吐き捨てる動作が間に入る。】
【それが、魔術師を噛み砕くことを不可能にしたのだ。】
【骨としての形状を失い、カルシウムと黒魔力の塊に成り果てたものが、上空から落ちる。】
【砕き方の問題か、笛の音のような高音を響かせながら、カルシウム結晶は地にぶつかり、さらに砕けた。】
>>885
【滑空は弧を描くようにして落ちる動作。その曲線形の飛行は、もちろん落ちることを想定しているわけではない。】
【地面すれすれまで落ちて、たたきつけるほどの勢いで翼を動かし始める。曲線はそのまま円を描く上昇につながる。】
【鷹竜の翼は飛ぶためだけに非ず。】
【その上昇力を得るための羽ばたきが、腐った竜を打ち据えようとする。】
【先端には鋭い爪のついた鷹竜の翼、ただ打たれるだけなら痛いで済むが、爪が食い込めば肉が裂けるだろう。】
【成功、失敗に関わらず、竜は身をひるがえして空に逃げていく。】
>>891
【上昇に入り始めた竜に向かって、黒き槍は投げられた。】
【始め、槍は竜の軌道を外れていた。】
ぎしり。
【しかし、竜の体がまた傾く。不自然に。無意味に。空を駆ける一族に有るまじき醜態。】
【その傾きが、竜の体を槍に近づけることになった。】
【伝説の槍ブリューナクは、意志を持つかのように相手を追い回したという。】
【この名もなき槍達は、ブリューナクの如く竜の軌道を捉えた。】
ぐさぁ! ぐりゅ。
【刺さったのは二本。直前で身をよじらせる動作をとるのは、やはり竜種の底力か。】
【一本は翼膜を貫通してそのまま飛んでいき、一本は硬い鱗を削り、内部の骨を傷つけた上で、慣性に耐えられず落ちた。】
【その後で、竜の長い尾が少女の方に向かってくることになる。】
【鞭のように撓る尾は、高所から落ちてくるのだ。空からの急滑空・急上昇が、さながらサマーソルトのような攻撃を生んだ。】
【全体を鱗に包んだ尾は硬く軽く重い。三拍子揃った打撃が襲い掛かる。】
896 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 19:30:57.49 ID:X4aXqaHDO
>>890
【そんな、普段であれば笑いを誘うやり取りであっても】
【彼女にとっては。少なくとも今の彼女にとっては、矢張り震えを誘うものだったらしい】
【ふるふると尾を震わせ。借り物ということを忘れたのか──きゅ、とドレスの裾を握り締めた】
【そして、その後向けられた彼の言葉に対しては】
【ふわ、と首を小さく傾けて。少しばかり涙の浮かんだサファイア色で相手を見遣り】
【「本当、ですか──?」だなんていいそうな表情を浮かべていた】
……、エリス……
【潤いの秘めた、サファイアの瞳。金糸に例えられそうな程の、ウェーブがかった長髪】
【そんな彼女が纏うのは幼き吸血鬼を真似たようなドレスであり──】
【頭の犬耳が些か場違いではあったが、彼女の姿はまるで塔に閉じ込められた罪人のようでもあった】
【返された答えは、名前だけという必要最小限のもの】
【先ほどからあまり多くを語らぬ彼女は──緊張からなのか。それとも性格なのかもしれなかった】
897 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 19:38:11.89 ID:Q27GOcExo
>>892
〝易々と狙わせるか──!!〟
【翼へ向かって来ると悟った直後、勢い良く巨体を捻る】
【ヴァンパイアが放った突きは、かろうじて直撃を躱すものの】
【しかし一瞬遅く、触手の先端は右翼の端を掠っていく。紅い血の飛沫が散った】
(ぐ……危うく翼を貫かれそうになったか)
(小回りは彼奴の方が上……致し方あるまい)
【体を捻った勢いをそのままに、後ろへ振り向くような形と共に、後方へと飛ぶ】
【強く翼をはためかせ、その巨大な体を浮かせるも、傷ついてしまったためにバランスは乱れる】
【ずしん、とすぐに着地。結果として、飛翔というよりは跳躍といった形で、ヴァンパイアから距離を取る】
〝全く持って理解が及ばぬ。黒の一族……いや、ひいては吸血鬼の汝〟
〝この地へ赴いた理由は、何が望みか。よもや単騎で攻め落とすつもりでもあるまい〟
【脚を砂に埋めると、龍は吸血鬼をねめつけながらそのように語りかけた】
【単身でこの地にやってきたのが不思議だったのもあるが、その他にも一つ】
【僅かでもマナを貯める時間が欲しかったからだ。──龍の内部で、マナが渦巻き始める】
898 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 19:39:55.99 ID:Wbg31POAO
>>896
エリスか、怯えさせて申し訳ないな
礼とは言えぬがその服はプレゼントさせておくれ。大丈夫、似合っているのは私が保障しよう
あとでミッシェルに元の服を持って来させ……あー、羞恥が邪魔をするのであれば、勿論キミが自分で取りに行く邪魔などしないよ?
【ペラペラと繋がれる会話だが、たまに彼女を伺うような視線は】
【いつあの可愛らしい笑みが戻ってくるかを逃さないような、】
【親に怒られた兄が妹の機嫌を見る―――そんな動作が含まれている気がした】
とりあえず、紅茶はどうだい?
この紅茶はダーティリィから作ったものでね、クッキー生地などに混ぜてもイケるんだよ
あとは――そうだね、えと、サンドイッチとかもあるが如何かな。エリスは何が好きだろう
【あせあせと、彼女の機嫌取りに必死になる黒の貴族】
【その気配を前方に佇む執事は、自分の視線が刃染みて彼女の心を削ると理解しているのか】
【明後日の方向を見上げ、頑なにそちらを見ようとしない――おかしすぎる光景であったとか】
/申し訳ない、ご飯作ってきます
/そろそろ終わりだと思うので、強引に終わらせてもらっても平気です
899 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 19:40:46.05 ID:Ilsz7GqIO
>>894
……お…?
【ふと、木々の葉擦れの音、断続的に聞こえる猛獣の遠吠え、】
【そして自分の足音の中に「異音」が混ざった。】
【最初は気のせいかと思っていたのだが、それにしてはいやにハッキリと聞こえている。】
【気の抜けた自分の体の中に、電気が走ったかの様に緊張で満たされる。】
【戦争が初まってもう長い。敵大陸である「赤」と「黒」の連中は、刻一刻とこの場を進軍しているのだ。】
【そう、「今」この瞬間も。いつ敵と鉢合わせするか分からない。】
【少女はそう考えていた。利き腕…左腕はそっと背中の刀へ。】
【じっと姿勢を低くして、一歩、一歩近づいて行く。】
……帰路…?
大陸…?
【耳のいい少女はその言葉を聞き取ることができた。】
【当然、というべきか、張り詰めた警戒の糸は幾分か柔らぐ。】
【その理由は言わずもがな。相手は確かに言っていた。「この大陸に」生を享け、と。】
っ!!
……エルフ…とでも言やあいいか?
【そして、自分が相手の正面に姿を表した瞬間に、ほぼ同時に少年と目が合う。】
【少女は一瞬だけ驚いた顔をした。当たり前だ、】
【自分では気配を消していたつもりなのだから。】
…ああ?……なんだお前…手負いか?誰にやられた…?
【自己紹介…いや、種族紹介(?)ののち、少女は相手に近づき、近づけたのなら傷を見ようとする。】
【無論、左手は刀を握っていない。少なくとも敵ではないだろう。少女はそう思考しているのだ。】
900 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 19:44:08.83 ID:hkZsTl6DO
>>895
カラカラと戦場の風に揺れ、舞い、散り、或いは転がる右腕だったもの。
――上空から眺めれば、少しずつ、少しずつ、円を為し、印を結んでゆくその光景が見えたのだろう。
(千切れ飛ぼうが砕かれようが、己の腕を己で扱えずして何が生ける骸か)
黒の魔翌力や刻まれた『ちから』の塊は地に己の『ちから』を印してゆく。
知らせぬままに、雌伏。
901 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/24(水) 19:48:01.00 ID:oW9KFt0T0
>>895
(く……月夜でなければ、十全とは言えなかったか)
(或いは奴が強いのか――ちっ)
【超自然、或いは超・自然の力に、圧倒されている】
【槍を突き刺す事が出来れば良かったのだが、勢いが思ったほど大きくならない】
【とは言え落胆は数瞬。少女はすぐに臨戦態勢へ回帰し――】
空の上から物を見て良いのは、黒の種族だけだ
土竜の様に這いつくばれ、恭順を示せ、どうせその翼は君をここより遠くには運ばんのだから!
【尻尾が全力で叩きつけられるなら、外側を向いた方と尖端が地に付く可能性が有る】
【モーションから把握した少女は、小さく硬い氷板を造り】
【鏡面にも見えるそれを『蹴り』――まず、後方に飛び退くだろう】
……その尾、空の舵にでもしておれば良いのだがな?
【そして。少女の居た場所に残る氷は、瞬く間に密度を減らし】
【同時に量を増やす事によって、黒い沼の如き様相を呈するだろう】
【そこに尾が当たったなら、黒い冷気が鱗の隙間を這い上がり】
【最悪――砂に釘付け。良くて凍傷を増やすことが考えられる】
【更に、そこで大きな隙が生まれた場合は】
【斧でもって――彼女は、動きの滞った尾に一撃を加えようとするだろう】
【半円を描くように。肩の後ろから、縦に振り下ろして】
【細腕と可憐な容姿は――どうやら膂力とは無関係らしかった】
902 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 19:49:17.23 ID:3jUi7uP1o
>>897
【回避されるとすぐに触手は消滅】
【ヴァンパイアはそのまま着地し、龍と相対する】
悪いが獣の上位種に語るようなことでもなくてな
だが喜べよ。緑の大陸だってのに、白のてめぇが出てきた段階で俺の目的は失敗だ
【タイミングを計るためか、それともこちらも何かの準備のためか】
【ヴァンパイアは意外にも素直に語りかけに応じた】
【その内容は明瞭としないものだ】
だからせめててめぇの首を持ち帰るとしよう
【また黒の魔力が溢れだすと共に、殺気も龍へと向けられる】
【最初の焦燥ばかりだったものとは別人のような気迫だ】
【ダン! と強く地面を踏みつける。ヴァンパイアの足元の影からいくつもの黒い触手が現れて真上へと上昇】
【龍の真上から真っ直ぐに落下していく】
【そのどれもが突き刺すためのもの】
【数も相俟って直撃すれば大きなダメージとなるだろう】
【だが触手が到達するまでは間がある。語りかけに応じたのもあり、時間稼ぎには十分だろうか】
903 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 19:56:28.41 ID:sMlQrmoDO
>>895
【鷹竜の疾風と、腐竜のブレスがぶつかり合う。瘴気の力を風の力が押し返す】
【ある程度力の応酬をした後で、疾風とほぼ同時にブレスを止める】
【続いて、翼の攻撃。これに対しては防御手段を取らなかった】
【取らなかったのではなく、正確には取れなかったのだが――防御に使えるような行動が出来ないのと、素早さが上がっているにしても回避するには動きが重い理由がある――腐竜には、それを耐え切るだけの頑丈さがあった】
【頑丈さと言っても、攻撃を防ぐような鱗は無く、寧ろその事に関しては他の竜よりも大分脆い。腐竜の体は、少しばかり大きな傷が付こうと無理矢理に動けるタフさがあった】
【魔術師を守る為頭部は避けるが、変わりに首の付け根から前脚の付け根までが大きくえぐられる。しかし腐りかけた肉が無くなった所で、大した問題でもないのだ】
904 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 20:00:00.88 ID:X4aXqaHDO
>>898
【名前のころころと変わる執事の彼の視線──その向きが少しばかり奇妙なことに気付いたのか】
【少女──エリスは首を先ほどよりも深く傾げ】
【ぱちくりと目を瞬かせて不思議そうな表情を浮かべるのであった】
【しかし、執事の彼にばかり意識を向けるわけにもいかず】
【蒼い宝石色の視線を再び館の主人へそっと移し】
あ、あの……、え、と──あ、ありがと、……ございま、す
今、は──お、お腹、空いていない、ので……だ、大丈夫、です。
……でも、あの──き、機会があれば、いずれ、また
【ドレスに対する礼をそっと告げれば。続いた言葉は、紅茶以上のものを望まぬ答え】
【だけれども、社交辞令のつもりだったのだろうか。いつか食事をしようとも取れる台詞を紡いだ時】
【泣き止んだ幼子が浮かべるようなはにかんだ笑みを、エリスはそっと頬に灯すのであった】
【その後ティーカップを控えめに持ち上げて口元にもっていき】
【彼の奨めるままに紅茶を一口飲めば──はにかんだような笑みは、月見草のように小さくも明るい笑顔となり】
【「おいしい」と、嬉しそうに彼女はそう呟くのであった】
/了解しました。いってらっしゃいませ
905 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/24(水) 20:05:12.95 ID:gd1GBYNko
>>901
【元よりあった左翼の傷も深く、その上に翼を槍で貫かれた。腐食ブレスで雨覆羽が抜け落ちたのも痛い。】
【その不足分、鷹竜は地面に尾を叩きつけることで補おうとしていた。】
【少女の作戦は、恐ろしいほど上手い具合に決まる。】
どばしゃああああ!
【尾は沼にはまり込み、その結果飛行も不可能となった。】
【ああ、月が遠い。飛び立てない。地面が自分を放さない。そんな感情を抱くのは、雛の頃以来だ。】
【衝撃の大きさ故、尾に張り付いた氷は瞬間的に砕け散る。細かな氷の破片が飛び散り、少女の皮膚を切るかもしれない。】
【ただし砕け散った後から、また氷が張りついてくる。竜の尾が、地面に固定された。】
>>900
>>903
【空へ逃げ切ることに失敗した竜は、上空からものを見ることも叶わない。】
【スケルトンの腕が成していることにも気づけなかった。】
【飛べないと感じた時、竜は即座に次の攻撃を考えた。】
【なんということはない、このまま落ちるのだ。】
ぎゃしゃああああああくぁ!
【尾の凍りつく痛みか、空が離れていく悲しさか。声にならない絶叫と共に、竜は落ちていく。】
【竜の下には、スケルトンの本体と魔術師、腐竜がいる。吐き出した右腕の残骸は射程の外だが、そんなことは竜の思惑の外。】
【このまま落ちることが、彼らへのボディプレスになる。無理やりに飛び上がろうと苦心して分だけ、重力が味方をしてくれる。】
【絶叫もまた、真下にいる魔術師の耳を揺さぶる攻撃になっている。先ほどに比べれば弱いが、備えをしなければやはり聴覚をやられるだろう。】
>>901
【のしかかりを考案したがため、尾の方は完全に無防備になった。】
【斧が迷いなく尾に向かって振りかざされ、その質量をもって硬鱗に対峙することになる。】
ガッキィィィン!!!
【金属音が響き渡り、斧が弾き返された。】
【それに反応して尾が単体の生物のように蠢き暴れる。しかし氷の拘束を抜け出すことはできないようだ。】
【しかし斧のぶつかった個所の鱗は砕けており、ピンク色の肉が露出されている。】
【もう一度やれば、あるいは……。】
906 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東京都)
[sage]:2011/08/24(水) 20:07:49.60 ID:1hCYejl3o
>>899
【何者かが、こちらに向って歩いて来ているのを、少年は確実に感じていた】
【その気配を感じ取れた理由は、獣人――もっと言えば犬の獣人特有の、嗅覚の鋭さに依る所が大きい】
【気配を消す術でもあるのだろうか、微かにしか感じられなかったが】【それでも確かに、邂逅の時は迫って来ており】
「……ッ」
「…どうやら、そのようですね。失礼致しました…ッ!。」
【相手の姿が見え数瞬、その姿を確認する】
【強くなった少女の匂い、尖った耳。少し遅れて耳に届いた、少女の言葉――、嘘では無い、と、判断する事には充分であった】
【ほっと息を吐きながら、構えた拳を降ろす。そして表情を緩めると、謝罪の言葉と共に頭を傾けた】
【その堅苦しい喋り方は少年の容貌からして、少なからぬ違和感を与えるかもしれない。少年からすれば、最早自然体なのだが】
「ああ、これは……以前、赤の侵入者にやられたもの、です。
…今はもう、怪我も塞がってきたので問題はありません。」
【相手が同族だと分かったのだから、安堵こそすれ警戒はしない】
【それも少年の甘さなのかもしれないが――…とにかく、彼は少女が近づく事を許し】
【この傷が出来たときの事を思い出し、表情を顰めながらも、はっきりと答えを口にした。未だに当時の事を思い出すと、悔しく情けないのである】
【併し少女を安心させるという意味もあってか少年は、にこりと小さな笑みを浮かべると、慎重に傷痕をぽんぽんと、触ってみせた】
【薬草を分けてもらったり等あり、怪我はほぼ完治していた。触ったら少し痛かったものの、行動に殆ど支障も出ない】
「それよりエルフ殿は、これから何処に向うのですか?…あ、答えたくなければ、答えなくても」
【ふとして少年は、そんな話題を口にする】
【危機は去ったが併し、自身の『迷子』という屈辱的ポジションに何ら変化は無いのだ。出来れば此の少女にも、悟られたくはない】
【まさか相手が自分の呟きを聞いていたとも知らず、少女に付いて行けば、迷子である事を打ち明けなくてもよく知る場所でも出るのではないかと、そんな希望を抱きながら】
907 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 20:08:34.01 ID:Q27GOcExo
>>902
〝……良からぬ企てと見える〟
〝己が運の無さを恨むが良い〟
【瞬間、その四肢で力強く砂地を蹴り、後方へ飛翔】
【一瞬前まで龍がいた箇所に触手の群れが殺到し、砂煙が上がる】
(この気迫……尻込みしていた小物とはまるで別人)
(我が怯懦を滲ませたのを良い気に、調子付いたか……)
(衰えた力への恐れもまた呪いという訳か……不覚なことよ)
【そして後方への着地の瞬間】
【龍の鼻孔の先に、巨大な光の魔方陣が浮かび上がった】
〝吸血鬼一匹退けられぬようでは龍の名も廃ろう〟
〝我が同胞に恥を晒すも同義。引くわけには往かぬ〟
〝名も知らぬ吸血鬼よ。この≪Jy'L¢*◇ξнΝ≫の名を冥府の土産としろ──!!〟
【龍の周囲を取り巻くように風が渦を巻いた、次の刹那だ】
〝『零度の法典』〟
〝(メスト=イステ)〟
【──≪氷法 第拾壱条 『戒律の氷槍(グラキシア)』≫──】
【瞬間、龍の周囲に六本の『氷の槍』が現れ、飛翔していく】
【それは『エーテル』という魔法元素を含んだもので、硬度は鋼にも匹敵し】
【それら六本の冷たい槍は、ヴァンパイアがいる地点へと一斉に降り注いでいくだろう】
【狙いは一箇所に集中するため、回避はそう難しくはない】
【ただし、六本の槍という容赦ない攻撃。威力は高い】
908 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 20:18:43.53 ID:sMlQrmoDO
>>905
【地面に尾を凍り付けられ、飛べなくなった鷹竜が堕ちてくる。その様子を、魔術師は愉快そうに見て】
【咆哮は障壁により多少は抑えられているものの、鼓膜を揺らし脳を揺らす。元々腐っている腐竜には効かないようだが】
…くっ……ふ、吠えるしか出来ぬ獣が!
その息の根、今止めてくれる!
【咆哮の衝撃に、頭を抱えて悶えた魔術師であったが、持ち直して魔法陣を目の前に展開する】
【魔法陣が輝き、腐竜に宿ると、腐竜に変化が訪れた】
「ゥ…ヴ……ヴヴヴヴヴヴヴゥゥゥオオオオオオオオオオオ!!!!!」
【腐竜の口が咆哮と共に大きく開き、裂け、べりべりと皮を破きながら首の半ばまでもが開いていく】
【そして、開いた裂け目の中には牙が生え並び、それはとんでもなく巨大な口となった】
【そして、その巨大な口で――鷹竜の体でさえも、簡単にくわえられそうな口で、落ちてくる鷹竜に噛み付こうとした】
909 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 20:24:59.88 ID:Ilsz7GqIO
>>906
【改めて、傷口から目を離し、相手の様子を観察した。】
【相手の警戒する前の呟きの様子からも察知することができるが、やはり疲れている様に見える。】
【もっとも、それが怪我からくるものか、】
【はたまた道に迷ったという事実からくるものなのかは、少女には分かるはずもない。】
…警戒するのも無理はねェな。最近はほんとに物騒だ。
って随分堅い野郎だなぁ。そんなに年食ってないんだろう?お前?
【相手の容姿を見るに、まだ若い様に思える。】
【年は自分と近いのだろう…少女は無意識にそんなことを考えていた。】
【それにしては話し方に違和感があり、少女は思わず口を開く。】
【言いたいこと、言いたい時にいう性格は、こういったところに色濃く現れる。】
赤ァ?……ははあ…戦ったってわけか…そりゃあ…ご苦労だったな…
…そう、みたいだな、その様子なら大丈夫そうだ。
【屈んで傷口を見つめていると、なるほど。もう動くのに支障はない様に思える。】
【相手の表情が歪むのも感じたし、それから一転、微笑みも見て取ることができていた。】
【自分も戦いの中で生きているので、その時の悔しさなど分かるつもりだ。】
私?
私はあれだよ。青のたいりk………
じゃなくて、「ラクシュル」だ。ラクシュル。うん。
なんなら一緒に行くか?
【そして立ち上がり、刀の位置を正しながら言葉を紡ぐが、】
【ふと、思うことあって目的地を「変えた」。その理由は、】
【まあ、彼女なりの気遣いなのだろうか。不器用なエルフであった。】
910 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/24(水) 20:25:11.37 ID:q/g6+gzco
//
>>893
未だに募集中です
911 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 20:25:22.95 ID:3jUi7uP1o
>>907
【大量の数の攻撃。その性質上、消費は激しい】
【息切れを起こすほどではないが発動直後には若干の間が生まれる】
【それに加えて地面に命中したことにより起きた砂煙で視界が遮られた】
【不運にも】
【魔力感知、一瞬遅れて砂煙の向こう側に魔方陣】
【十分な回避を行うためには発見に時間がかかり過ぎた】
【それが氷の槍だと気付いたのは高速で飛来してきた後】
がっ……!
【何とか避けようとしたが命中】
【槍の一本が腹部を貫き、勢いのまま後方に吹っ飛ぶ】
【槍が刺さったままヴァンパイアは岩に縫い付けられた】
【だらん、と力無く手足が下げられている】
【しかし不思議なことに出血が少ない】
【これに何かを感じ取り動きを止めるか、それとも追撃をかけるか】
912 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/24(水) 20:31:38.89 ID:oW9KFt0T0
>>905
【氷の散弾を身に受けて、少女の右脇腹が裂け、左脛を切るも】
【この程度の負傷であれば、大きな損傷とは言えない】
【寧ろ腕が傷付かず澄んだと、少女はしたり顔】
【舞い飛ぶ紅いにわか雨は、死者のそれより冷たかった】
【温度がないのでは無く、まことに「冷たい」のだ】
【それよりも少女は。一枚岩の様に分厚く重い、珠散らす氷の刃が】
【いとも簡単に弾き飛ばされた事を驚嘆する様子であり】
……、一撃、とは行かぬか
だが君らは強すぎるが故に、「それ以上の発展」を求める事がない
変化を望まぬ蛮夷ども――それはそれは、哀れなものよ
(さて……下手にのたうち回られると、黒の良民に苦渋を負わす事にもなる)
(幸い魔術師は自衛の手段があり、灰の民はそうそう「死なん」だろうが……む?)
【二歩分距離をとって観察、思考しているうちに――】
【大洋をも呑まんばかりの腐竜の口の巨大化が、少女の目に届いた】
【そこで。まず少女は、竜の尻尾を破壊せず、彼を地に縫いつけたまま】
【巨大なアギトが竜を捉えるか否かを見届けようとするだろう】
【それが成功するか、あからさまに失敗すると見えた瞬間】
竜の共喰いだ。「変わった」竜と、そうでないのとな
さて、もう君との対話は終わりだよ。彼奴の腹の底で頭を冷やすがいい
……はぁぁぁぁ―――せぇぇぇぇいりゃーッ!!
【竜の靭尾の傷跡に――――斬刑を処すが如く、振り下ろすだろう】
【成功したなら。濃厚な暗黒は、肉の断面に触れたそばから流れ込み】
【体内を冷やすまでには及ばないが、露出部分にささくれ立つ筈だ】
【言ってみれば、氷筍の子供のような者が、内部に根を張って飛び出す訳で】
【単体で死には至らないが――『苦悶』の一言ではあり】
【翼を奪わずとも、空中での姿勢と体型のバランスを完全に崩してしまえば】
【幾らか飛んだ後に自壊していくのでは無いかと、少女は睨んだ】
913 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(石川県)
[saga]:2011/08/24(水) 20:32:05.78 ID:7GzEmfA30
【赤の大陸・路地裏】
ゴフッ…!! ちょ…ちょっと待ったッ!! ゆ…許すからもう勘弁してくれぃ…!!
【きっと大通りにも聞こえるであろうか、日当たりの悪く細い路地裏から聞こえてくるその声が】
つ…つまり俺の負けってことだ…!! 早く構えを解けって! なぁ!
【低く掠れた、ごつい声】【内容から解る通り、声の主は恐らく喧嘩に負けたのだろうか】
【その懇願の後に聞こえる、もう一人の声】
…あー。 別にもう殴らねえって。 なんか俺が悪者みてぇに言うなよ…
『お前が勝手にぶつかってきてケンカ売ってきた』…んだろ? なぁ…そうだろぉ? あ? どう見ても悪いのはテメーだろうが!!
【最初に聞こえた声よりかは若い印象のする声である】
【この男がごつい声の主をボコボコにした、という事であろうか】
【仕掛けてきたのは相手から、と主張するが…脅して強引に納得させようとしているように見える】
…はい。そうです…。あわよくば金ブン取ろうとしてました…反省してます…
【その勢いに押されたか、喧嘩を仕掛けたと思われる声の主は完全に委縮していた】
はいはい、分かったから帰れよオッサン… 同じスチームメタルだ、特別に許してやんよ…って、あ…
【許す、と言って目を離した瞬間、その『オッサン』が『うわぁ』とか叫びながら逃走、大通りには不恰好に走るゴツイ男が目立ったとか】
…。
【苦笑いしてごつい男の後ろ姿を眺める右肘から先と両膝から下が機械の茶髪、短髪の男】
【太めのジーンズに白の半袖ボタンダウンシャツに身を包んだ20代前半から半ばのこの男が、先程のゴツイ男をボコボコにしたようで】
【ゴツイ男の顔面を目撃したならどれほどボコボコにしたのかは明らかであろう】
914 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 20:35:00.94 ID:hkZsTl6DO
>>905
「カカッ、カカカカッ――!」
骸骨は笑う。どこまでが印か、どこまでが紋様か。
右腕だったものが作り出した禍々しい円形の印だろうか。今骸骨の左手が完成させた、緻密な紋様だろうか。
見えたかもしれないはるか上空からみた戦場には、右腕により刻まれた惑星に伴って、骸骨自身を衛星に仕立てた様にもみえる紋様が出来上がっていた。
刻まれたソレに今までに無いほどに『ちから』が流し込まれる。かくして不思議は起動する。
【かみなるひ】
はるか空から竜を、竜にだけに向かい、まるで蛇のように、雷炎が迫ってゆく。右腕一本分の威力は伊達ではないだろう。
現象としての雷ではない為、真に電速というわけではないが、それでも、自然落下する竜よりは速いはずだ。
915 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 20:37:58.72 ID:Q27GOcExo
>>911
〝……ぐ、ふう……ふう……〟
〝少々作法は違うが、磔の気分はどうだ……吸血鬼よ〟
【息を上がらせながらも、槍を受けたヴァンパイアの姿を睨み語る】
【龍もまた、この攻撃で大量のマナを消費したため、消耗が大きかった】
〝死んだか。いや、死に切れぬと見えるな〟
〝夜の眷属とも聞こえし吸血鬼の輩よ、その身を八つに裂くまでは息絶えまい〟
〝今すぐに、我自ら裁きの爪牙を刻んでくれよう──〟
【すぐさま止めのブレスを放ちたいところであったが、もうマナの残量はない】
【龍は、その肉体で持って止めを刺さんとするべく、ずるずると尾を引きずりながら近づき始めた】
【そのまま目の前まで近づければ、右の前脚を振りかぶり……その鋭い爪を、振り下ろさんとする】
【……しかし。消耗のためか、龍は違和感を覚えることが出来なかった様子で──】
916 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/24(水) 20:47:50.38 ID:gd1GBYNko
>>914
【星の引力よりも、風の全力よりも早く。その稲光は竜に届いた。】
【全身を迸る魔力と電気が、その身を焼いていく。】
【どうしようもない自然の力として親から教わった、竜の恐れる数少ないもの。それが「かみなり」だった。】
【いくばくかの魔力耐性を持つ鱗こそ残っているが、その内側の肉はミディアムレアで食べごろ状態だ。】
【既に傷の大きかった翼は見た目に黒ずんでおり、炭がいくらか地に落ちていく。】
>>908
【痛い。痛い。落ちる。落ちる。希少な感情が竜を満たしていた。】
【もう、飛べぬ……。】
【これまでの竜は、自分に制約を課していた。】
【これらの相手を倒した上で、首都まで飛んでいき命と引き換えの攻撃を行うだけの余力を残して相手に勝つ。】
【そんな難しいことをやり遂げようと考えていた。】
【しかし、翼が使い物にならなくなった今、その希望は断たれた。】
【もうこの竜には、力を出し惜しみする理由がなくなったのである。】
【緑の奔流。全身に活力を司るマナが行き渡る。黒と真逆の意味で命を支配する色、それが緑だ。】
【本来なら翼を重点的に強化し、より強く飛び立つために使うために残しておいた最後の力。】
【それが代わりに、鱗の一つ一つに染みわたる。淡い緑の光を放つ鱗は、もはや天然の魔法石。】
【噛み砕けるものなら噛み砕いてみろと、鷹竜は腐竜の口に飛び込んでいった。】
【自身の鱗の堅強さを信じ切り、腐竜を内部から食いちぎろうというのだ。】
【口に入った瞬間にくる一撃目の牙を、その鱗は弾き返すことに成功した。】
【代わりとばかりに、鷹竜は翼を無理やりに動かし、その先の爪で腐竜の口腔を内から削ろうとする。】
【次いで、大きく口を広げて、腐竜の口を食いちぎろうとするだろう。】
>>912
【一見して腐竜が失敗したようには見えないだろう光景。】
【少女はそれをどう取るか、どこで異変に気付くだろうか。】
【はたして斧は振り下ろされるのかどうか。】
【竜の共食い、との言はまさにその通りだが、「変わった竜」とはどちらなのか。】
【あえて尾の方を見ることがあれば、その薄明かりから鷹竜の自己強化に気付けるかもしれない。】
917 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/24(水) 20:51:26.59 ID:UvSHVq2Bo
「────ったく、これからする事はない、かな」
────緑の大陸、深い森の一角で、気怠げな声が響いた。
誰も居ない場所で、と思いきや、お腹に白い模様のある黒猫が一匹、佇んでいる。
どうやらこの声の主は、猫であるようだ。
毛に包まれた前足を上げて暇そうにぶらぶらとさせながら──いや、ここで前足という表現は不適切である。
〝彼〟──と便宜上呼称するそれ──は、後ろ足──二本足で立ち、腕を器用に操っているのだから。
宙を幾重にも裂く右手が、最後に円形を描き、その中心に掌の硬い肉球が添えられた瞬間。
「──タンジェント」
魔術式から迸る電撃。紫色をしたそれは可視可能な速度で暗闇を駆けると、やがて木に命中し小さな焼き焦げを作る。
「ま、及第点って所かな?三次元的無限拡散をしないように抑えられただけでも────」
何処か満足げに頷いて、その場に座り込んだ。
918 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 20:52:17.64 ID:3jUi7uP1o
>>915
【龍が数歩進んだとき】
【ずり、と独りでにヴァンパイアの身体が前へと進んでいく】
【腹部を槍で貫かれたまま、槍に血をつけ滴らせながら、取っ手の部分へと進み、腹部を槍が通り抜けていった】
【氷の槍を真っ赤に染め上げ、身体から槍を引き抜くのではなく、槍から身体を引き抜いた】
【槍が抜けるとふわりと着地し、ゾンビのように何度か身体を左右に揺らしてから顔を上げる】
【龍へと向ける視線。ルビーのような赤い瞳が敵を睨み付けていた】
よくもやりやがったな
【腹部に大きな穴が開いたにも関わらず、しっかりと立っていて魔力もまだ残っている】
【しかしやはり消耗はしたのか、先んじては行動しなかった】
919 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東京都)
[sage]:2011/08/24(水) 20:53:33.43 ID:1hCYejl3o
>>909
「全く以て、その通りです…。憎むべき赤の走狗が今も此の大陸を侵しているのかと思うと、感に堪えません
【赤の大陸が有る(と思う)方向へと視線を走らせ、低い声に感情を込め、少年は語る】
【平和主義とはほど遠い、些か過激で強固な少年の意志が、其処には在った。】
【併しそんな表情も、少女の次の問いで、きょとんとしたものに代わる。鳶色の眸は、少女の方へと移ろい】
…いや、そう言えば依然もそんな事を言われましたね。…父に教育されていた時、この口調に慣れてしまったので…」
【ははは、と、快活な笑い声を控え目に響かせながら、左腕で後頭部を掻いた】
【されていた、というのが過去形であることから、感が良ければ読み取れる事も在るかもしれない。少年の表情に、揺らぎは無いが】
【相手のすっぱりとした物言いにも、気分を害した風は無く。寧ろ喋り易そうでも、あった】
「はい。……すみません。俺の所為で、侵入を許してしまいました」
【少女が慎重に、言葉を選んで声をかけてくれていたのを、感じていた】
【それは共感にも似た感情から来た気遣いであるという事にまでは気付かなかったが、少年は内心で感謝し】
【同時に侵入させてしまった不甲斐なさから、もう一度頭を下げた】
「……?…ラクシュル、に、向われるのですか?」
【立上がった少女を見上げながら、内心に疑問符を浮かべ、問い返す】
【何か言い直した様な気もしたが、深くは考えなかった。少女の答えが余りに好都合だったため、釣られたのである】
【そして視界の端で、少女が動かす刀を捉え――…彼女も戦士なのだな、と】【そう、認識を新たにした。強いのだろうか?】
「はっ…はい! 分かりました! 折角ですので、そうさせて頂きますっ!」
【ぱぁっと明るくなった少年の表情、犬耳が元気にぴんと立上がる。】
【それは少年の事情を知っている者が見れば余りに分かり易い反応だろう。力強く大地を踏みしめ幹を支えにして、少年も立上がった】
「俺の名前はレインと言います! 差し支え無ければ、エルフ殿のお名前もお聞かせ下さい!」
【胸に手を当て、敬礼の様なポーズをとりつつ、自己紹介】
【元気を取り戻した眸を少女へと向け、問うた。】
//毎度遅れて申し訳ない…
920 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/24(水) 20:57:29.89 ID:oW9KFt0T0
>>916
【この場合の成功と言うのは、竜の口の中に竜が入り込む状況だ】
【尻尾を裂こうとすれば、もうどうしようも無い状況】
【幸いなことに、現状桃色の肉に宿る光は見えず】
【今度こそ、冥府のマナを孕んだ斧は全力で振りろされるだろう】
【幾らか時間が経過したことで、更に硬度と冷気の量を増したそれは】
【或いは――骨の芯まで届き、その髄に凍結を伝わせていくかもしれない】
【幾ら余力があろうが、肉体が不随になればそれまでだろう、と】
【急所らしい急所が屍の中に潜り込んだ今は、そう考えていた】
921 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 20:58:07.43 ID:sMlQrmoDO
>>916
【がっぷりと、腐竜の巨大な口が鷹竜を抑える。咬力はそこまで強くなく、鷹竜の鱗を砕いてかみ砕く事は難しいだろう】
【そして、その内部から腐竜を引き裂こうとする鷹竜には、見えるだろうか】
【腐竜の頭にいる、魔術師の、悪意に塗れた笑みが】
最早、どちらが壊れようと、両方が壊れようと構わん
残った肉共を集めて、新たに作ればいいのだからな
【そう言うと、ずるりと魔術師が第三の眼からはい出る。魔術師が出ると、第三の眼は閉じ、黒い杖が戻ってきた】
【魔術師の融合が無くなった事で、腐竜の力は弱まった――が、その時にはもう行動準備を完了していた】
【魔術師が腐竜の頭から飛び降りると同時に、腐竜が鷹竜をくわえたまま腐食ブレスを吐く】
【喉を食い破られようと、首がもがれようと、鷹竜がそこにいる限りそのブレスはダイレクトに鷹竜に襲い掛かる事となる】
922 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 21:04:01.59 ID:Q27GOcExo
>>918
【ヴァンパイアの体が動いたとき。龍はその双眸を大きく見開いた】
【思わず歩みを止め、槍から体が抜けていく様を、言葉を失い見つめる】
〝……汝、何者だ〟
【ヴァンパイアを中心として周回するような軌道で、龍は緩慢に脚を踏み出していく】
【腹部に空いた穴と、それでもなお滾る赤い瞳を見比べながら、龍は攻めあぐねた】
(……この吸血鬼、我が目を持ってしてもまるで底が見えぬ──)
【これ以上戦うとあれば、どちらかが息絶えるまで終わらない血みどろの争いとなるだろう……】
【龍はそう覚悟していて、サファイアのような青い瞳で一直線にヴァンパイアを睨みつける】
【新たな一幕が幕を開けるのか、それとも】
923 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 21:05:47.16 ID:hkZsTl6DO
>>916
「おおいなる命よ、足掻き苦しむか。憎いか痛いか悔しいか」
虚ろな眼窩の先に、異形の腐竜に噛まれ、影の斧を振り下ろされる竜を見据える。
骸骨はザリザリと左手一本で巨大な杖を使い、地面に印を刻んでいく。
「吐き出してしまえ。想いも、命も、血も、マナも――全てを」
杖を強く、大地に突き立てる。虹色の宝玉が強く輝き、印に『ちから』が満ちていく
「そうだ、[
ピーーー
]。そしてまた、生まれるのだ。百の力を持った一は、死して流転し一の力持つ百の命となる」
言葉は誰に向けられているのか、竜にか、自分自身にか。攻撃は未だ為されない。
924 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 21:09:45.55 ID:3jUi7uP1o
>>922
何者?
てめぇらが忌み嫌う”穢れた血の種族”だが?
【龍の注意深い問いに、何を聞いていると言わんばかりの声で彼は答えた】
【灰色のジャケットや白のシャツは血で赤く染まっている】
【腹部の穴は何故だか影のように黒く、何がどうなっているのかは窺えない】
【ヴァンパイアはにやりと、三日月の笑みを浮かべる】
なぁ、何をそんなに怖がってる?
【周回する動きと攻めてこないという行動から弱気を感じ取ったのか】
【挑発するような言葉を龍へと向けた】
【表情と相俟ってそれに不気味な恐怖を感じるか】
【それとも弱気を感じ取って
925 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 21:10:14.67 ID:3jUi7uP1o
//途中送信です。もう少々お待ちを
926 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 21:11:45.04 ID:Ilsz7GqIO
>>919
連中は勝手だよなぁ。人口が増えたのなんて知ったこっちゃねえってんだ。
【少女は立ち上がり、刀を鞘ごと背中から引き抜いてから言葉を紡いだ。】
【この行動に特に理由はない。強いて言えば空いた手が手持ち無沙汰だったからである。】
【左手で持つ刀は彼女の身の程もあり、鞘の表面の黒龍が少年を睨んでいた。】
【「赤」と「黒」の大陸の種族たちは、現在ここ「緑」の大陸に武力を用いて進行していた。】
【その理由はひとえに大陸の「人口増加」。】
【簡単に言えば、より自分達の領土を拡張しようとしているのだ。】
【そこに、緑の大陸が抵抗して応戦している。】
そうかぃ。ま、私と話す時はもうちっと砕けた感じでいいぜ?敬語とか苦手なんだよ。
【通常、エルフと言えば凛としていて礼儀正しいイメージを持ちがちだが、どうも彼女は違う様で、】
【普通持つであろうイメージの対局をなしている様に思える。】
別にお前が謝るこっちゃねえよ。戦いは「運」さ。
実力が拮抗してたら戦況がどっちに転ぶか誰も分からねえ。
ま、逃がしても敵を見つけたら片っ端から斬りゃあいいんだ。
【パチ――――――キン】
【鯉口を切り、また納刀する。その動作を行う時の彼女はおおよそ穏やかではなく、】
【戦う時の残虐さや、残忍さを前面に露わにしていた。】
【相手と同じように、彼女もまた悔しい。】
お、おう。ラクシュルだ。な、なんだ文句あるか?
【普通にばれているような気がしたので、慌てて質問に答えた。】
【やはり自分は演技が下手だ。それを再認識した瞬間である。】
はは…セーラだ。セーラ・エルドラーゼ。
…つっても人からは「斬空」って呼ばれてるな。そっちの方がしっくりくる。
【相手の敬礼の様な仕草が可笑しかったのか、少女は表情を崩した。】
【それから「んじゃ、行くか」という言葉ともに回れ右をして歩き出す。】
/自分も遅いのでお気になさらず!
927 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 21:12:14.94 ID:3jUi7uP1o
>>922
何者?
てめぇらが忌み嫌う”穢れた血の種族”だが?
【龍の注意深い問いに、何を聞いていると言わんばかりの声で彼は答えた】
【灰色のジャケットや白のシャツは血で赤く染まっている】
【腹部の穴は何故だか影のように黒く、何がどうなっているのかは窺えない】
【ヴァンパイアはにやりと、三日月の笑みを浮かべる】
なぁ、何をそんなに怖がってる?
【周回する動きと攻めてこないという行動から弱気を感じ取ったのか】
【挑発するような言葉を龍へと向けた】
【表情と相俟ってそれに不気味な恐怖を感じるか】
【それとも弱気を感じ取って行ったブラフ(はったり)か】
【またしても駆け引きのような行動をヴァンパイアは取ってきた】
【確かにダメージは入っているはずだ】
【この段階で攻めるか、それとも十分なダメージを与えたと判断して退くか】
928 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/24(水) 21:20:06.30 ID:gd1GBYNko
>>920
【既に鱗の砕けた部分は、いくら魔力を流そうが防御力は上げられない。】
【振り下ろされた斧は、砕けた鱗の間を縫って内部の肉に到達する。】
【肉の厚さでもって斧の侵入をくい止めようとするも、黒の上位種、吸血鬼の力の前には足りなかった。】
【肉の中へと斧が進む。周囲の鱗が抵抗をするも、点の防御では斧は止められない。】
【尾が切断された。】
【切り離された方の尾はしばらくのた打ち回り続ける。】
【全身が巨大なら尾も巨大、注意を忘れれば切れた尾に強烈な一撃をもらう可能性もある。】
【切断面の方への氷の浸食は鈍い。】
【黒のマナと、緑のマナ。原動力たる魔力が対立を起こし、尾の部分で両方の魔法を阻害しているのだ。】
>>921
【竜の代名詞と言えば、やはり竜自身の属性を帯びたブレスだろう。】
【紛れもなく必殺技。この鷹竜にも、ブレスがあった。】
【一度噛む動作を中断し、腐臭の漂う空気を吸い込む。】
【肺の中で空気にマナを絡め、魔力に基点を置く別な存在へと変えていく。】
【頭を後ろに引き、胸を前に出す。次の瞬間、鷹竜のブレスが放たれた。】
【現象としてではなく、概念としての風。】
【切り裂き、吹き飛ばし、その場のすべてを強制的に退去させる。生々流転。緑の本質の一つを体現するブレス。】
【それが、腐食ブレスと同時に放たれた。】
【攻撃の瞬間は無防備にならざるを得ない。鱗の魔力も、攻撃のために一時少なくなっていた。】
【鷹竜の体があっという間に侵食されていく。黒く、醜く、変容して死へと近づいていく。】
>>ALL
【その一方で、食いちぎられた腐竜の体から、風と死のブレスが溢れ出していた。】
【交わることのない緑が黒が、妙な反応を示して互いを刺激していく。】
【その黒緑色のブレスに触れれば、魔力的防御を無視した上で体を物理的に溶かす、という現象が起きる。】
【勢いは強く、範囲は広い。二竜の命を懸けた攻撃が、無差別な破壊をもたらす。】
929 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 21:28:22.79 ID:Q27GOcExo
>>924
【ヴァンパイアの浮かべた面妖な笑みを、龍は見据えていた】
【そして思う。両者共に痛みは負った。ここで退くことは容易い……】
【しかし、龍にはどうしてもそれを許せぬ理由があった】
〝汝がこのままこの地を往くと言うならば、我は同胞としてそれを看過できぬ〟
〝災いの種を摘めるというならば、我は汝とここで刺し違えるのも辞さん──!!〟
【やはり、不法な黒の侵入者をこのまま見過ごすのはどうしても憚られた】
【そして龍が前脚を上げると、空気が爆ぜるかのような咆哮が迸る】
【吸血鬼を見据える龍の双眸には、激情の青い炎が爛々と燃え滾っていた】
【とうとう、龍は意を決する】
〝恐れは、汝とて同じではないのか──!!〟
【傷ついた翼を懸命にはためかせると、ぶわりと砂煙を巻き上げて飛翔】
【一度その巨体がふわりと浮き上がったかと思えば、次の瞬間】
【龍はその顎の先端を真っ直ぐ吸血鬼の方へ向けながら、ごく低空を滑る形で吸血鬼へ突進を試みた】
【軌道は単純。しかし、龍はもはや後に引けぬ様子だった】
930 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 21:29:52.46 ID:Q27GOcExo
/
>>929
は
>>927
宛でした、失礼
931 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 21:31:57.18 ID:hkZsTl6DO
>>928
「そう、全てを撒き散らして……死は幸い。生もまた。死に、生まれ、殺し、生かし、また死に、また生まれよう」
【ついえぬひ】
本来竜を灼くはずだった、自分程度の炎塊を周囲に展開する。
火勢は止まず、しかし増さない。そんな終わらない炎はブレスをある程度はその熱で巻き上げ、或いは緩和し防ぐ事に成功する。緩和する事には
左手はしっかりと首に下げた宝玉を握りしめ、体をかがめる。徐々に、徐々に、骸骨は腐食して削れていく。
932 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 21:33:52.42 ID:Wbg31POAO
>>904
【キルヴェーラとデゾンメリー――どちらも戦闘を生涯のひとつとし、繁殖行為を蔑ろにしがちな生き物だ】
【だいたいその二種が出会えば殺し合いに発展しない訳がなく、ならば何故この青年は両方の特徴を兼ね備えているのか――】
【それは、未だ黙して語られぬ話だ。金の浮かぶ碧の光彩が奇妙な角度から滑るように降り、彼女を捕らえた】
いやいや、服なんか沢山あるからね。気にしないで持っていきたまえ
嗚呼、冷静に考えればこんな時間に食べ物を薦めるなんて良くない話だ、申し訳ない
機会があれば、なんて私はとても期待してしまうよエリス。
そしてその時は、我が家の執事であるルーイくんのフルコースに招待しよう
勿論、味は保障する。……全部スープだけどね
【社交辞令だろうとも、自分の気に入ったモノが再び此処に来ると、】
【笑みを混じらせて言うのだから――その嬉しさといったら!】
【紅茶を褒められて頬が揺るみっぱなしの自称硬派を余所に、ふと執事が外を見遣った】
【窓をたたき付けるような黎明――彼女と遭遇した時点で宵も深かったのだから、当たり前かもしれない】
【「御時間は」と、言葉少なに会話へ入ってきた彼は、銀縁眼鏡の奥底で何かを考えるようで、何も考えてはいなかった】
/ただいま戻りましたー
933 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/24(水) 21:35:35.86 ID:oW9KFt0T0
>>928
【『無』の魔力の弱点は、『有』全般に中和される事である】
【逆に言えば、欲望や生命、魔力などを持たない生命体に対しては滅法強く】
【ともすれば、“同属殺しの力”とも言えるのだが――閑話休題】
【振り下ろした斧を即座に引き戻して、後方へと飛び退く】
【掠めそうになった一端を、両手で支えて寝かせた柄でさっと弾き】
(……ええい、射程が長すぎるッ)
(だがあれを真正面で受ければ、奴も一溜りもあるまい)
フ………最後に、すこしばかり背を押してやるだけの事だ
【衣服を100年もののビンテージの様にして、際立つボディライン】
【スレンダーで胸部の起伏が『無』に等しいそれが、徐々に傷ついていく】
【とは言え自然な流れで距離を離せたので、そのまま更に後ろへ逃げ】
【結果、ずきずきと痛むものの――見た目には、幾らか見苦しい程度で済んだ】
【更に拡散する属性の力は、少女には現状効果を及ばさない】
【或る種の禁じ手。魔力消費は大きいが、純粋な『無』で、マナの干渉を拒絶する】
……、頭の飾り羽、この分では使いものになろうはずもない、か
【そして。『無』のコートで、幾らかの防御力を得た少女は】
【ダメ押しとばかりに槍を二本生成して、短くぼやきながら射出するだろう】
【――ここまで肉体が劣化すれば、貫通もあり得るか】
934 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東京都)
[sage]:2011/08/24(水) 21:36:20.81 ID:1hCYejl3o
>>926
「ええ、そんな自国内で解決すべき問題、まして侵略だなんて…ッ
そもそも人口増加なんて口実でしかない、と、俺はそう思っています」
【そういう性格なのだろう、少女と言葉を交わすたび、少年はヒートアップ――…言葉を変えれば鬱陶しくなって行く】
【ぎりっと歯軋りまでして、憤りを露に。こんな少年の態度に、少女は何を想うのだろうか。】
「そうです・・いや…そう、か? …余り慣れませんが、エルフ殿がその方がいいならば練習、してみますね」
【言葉通り、本当に慣れていないのだろう】【ため口で言葉を交わす少年は、何処か気恥ずかしそうに言葉を紡ぐ】
【それと同時に、少女の申し出と敬語での会話に、新鮮さとそれに伴った嬉しさを感じているようでもあった】
【エルフには儀礼を重んじる人が多いと聞いていたが、意外だな・・。そんな事を思いつつ、頬をぽりぽりと掻いた】
「はい・・。次こそは、撃退してみせます。」
【素直に少女の言葉に耳を傾け、グッと拳を造る】【感化され易いのだろうか、眸には闘志が宿り】
【同時に、少女の発言からただ者ではないのだろうな――…という、想像も膨らませていた】
「…ッ ええ、一匹残らず、侵略者を殲滅してみせましょう。」
【何気ない少女の横顔に、歴戦の戦士を垣間みて】【少年は唾を飲んだ。数瞬遅れ、その思いに応えるとでも言う様に】
【拳を幹に打ち、覚悟を新たにした。】
「いや、なんでもないのですが――…。他にいきたい所が、在ったりするのですか?」
【気の所為だろうか、少女に動揺が見えた気がする】
【常日頃鈍感といわれる自分にも感じ取れたのだから、多分――。少年は疑問を、重ねて口にした】
【併し疑っているというよりは、未だ確認という意味合いの方が強かった】
「セーラ・エルドラーゼ…セーラ殿ですね、分かりました!
む…併しそれは、何だか味気ない様な気がします!…不快でなければ、セーラ殿と呼ばせて頂きたいのですが――…。」
【相手の名前が判り、それが嬉しかった様で】【少年もまた少女に会わせ、表情を和らげた】
【斬空という通り名を耳にすると、少年は少なからず驚きを露にした】
【それだけ相手の実力が知れ渡っているのだと思ったからだ。勿論自分に、通り名なんてものは無い】
【尊敬こそすれ併し少年は、出来れば名前で呼ばせて欲しいと、そう申し出た】
【この堅物っぽい少年からすれば、とてもとても、意外な言葉。歳も近い少女に、親近感のようなものを抱いたからなのか】
【それは彼自身にも、よく分かっていなかった】
【「はいっ!」、と、力強く返事して。少女の後を元気に付いて行く】
【その様子はまさに、】【犬。】
//ありがたや…少し飯落ちしますっ
935 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 21:38:36.22 ID:sMlQrmoDO
>>928
【腐食がブレスを吐くよりも早くに飛び降りた魔術師は、混合ブレスが腐食から吹き出る前に地面に到達する】
【地面につく瞬間、背中に元が何の生物か解らない異形の翼を一瞬だけ召喚し、ふわりと浮いて衝撃を減らす】
【地面に着いた魔術師は、即座にその場にへたり込んだ】
【彼の魔術は全て、魔翌力と体力を消費する、その内の体力が半端なく少ない魔術師は、魔術を使いすぎれば立つ事もままならなくなる】
【今までは腐竜と生命を融合させていたので体力面は問題なかったが…それが離れた今、そのフィードバックが来たという所か】
【情けなく地面にへたり込む魔術師は、二匹の竜のブレスのぶつけ合いを見て、考える。この二匹が死んだ後、どのような下僕にしてやろうかと】
【最早腐竜には、考え等無い――元から無かったが――ただ、ブレスを限界まで吐き続けるだけ】
【しかし、限界もある】
【腐竜の頭を、くわえていた鷹竜を支える首が、とうとう使い物にならなくなり、木の枝のように根本から折れる。しかし脊髄反射的にブレスは吐き続けるまま、鷹竜の重さに任せて首が下に向く】
936 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 21:40:16.34 ID:3jUi7uP1o
>>929
【龍の怒号と覚悟に笑みを深くする】
意地か
なら望み通り”刺し違い”で終わらせてやるよ
【低空滑走による突進】
【それに対してヴァンパイアは一切動くことはなかった】
【接近までの時間に、足元に魔力を溜める】
【それに応じて影が徐々に徐々に大きく広くなっていく】
【そして十分に龍を引き付けた後、ダン! と強く地面を踏みつける】
【足元の影から巨大な触手が突き出し、龍を貫かんとする】
【それは巨大さに見合った威力がある。しかしここで回避行動が取れれば大きな隙だ】
937 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 21:41:55.18 ID:sMlQrmoDO
>>935
/レス追加と修正です
/一行目の腐食を腐竜に
/四行目くらいに【混合ブレスの噴射点の逆側に着地~】を追加してください
938 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/08/24(水) 21:49:35.33 ID:gd1GBYNko
>>931
>>933
【自身の放ったブレスが、腐竜の体内で暴れていく。】
【腐竜の放ったブレスが、腐竜の体内で暴れていく。】
【全てを運ぶ風が、死と終わりを乗せて狂い舞う。阿鼻叫喚の地獄絵図が展開されていた。】
【至近距離で反射・中和を繰り返して荒れ狂う二種のブレスが、幾度にも渡って鷹竜の体を傷つける。】
【段々と意識が遠のいていく中、その身に少女の投擲した槍が刺さった。】
【腐竜を貫通してなお余りある勢いを持って、鷹竜の胸――腐食で鱗の落ちた部位を貫いたのだ。】
【ここに至って、竜は完全に意識を手放した。】
【新緑色の眼に、被さる瞼はもう腐って消えている。目を見開いたまま、志半ばで竜は果てた。】
【黒の海岸線に流れ出る異質な緑の力が消えたことから、魔力を感じ取れるものなら鷹竜の敗北を感じ取れるだろう。】
【まだ死に切ってはいない。急いで切り取れば、まだ形を残した竜の遺物が手に入るだろう。】
【全力状態の鱗などは、武具加工にでも使えば優秀な品になるかもしれない。】
【鷹竜の生命が消えてゆくのに比例して、体の腐食が早まっていく。剥ぎ取るなら今――二種ブレスの消えきって無い中に飛び込むほかない。】
/とりあえずイベントとして、ここで一応の終了ということで。
/あとは剥ぎ取り、他キャラとの交流などご自由にどうぞー。 超お疲れ様でしたー!
939 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 21:52:19.70 ID:X4aXqaHDO
>>932
【先ほど掛けられた言葉が、矢張り少しばかり気に掛かっていたのだろうか】
【キルヴェーラとデゾンメリーに関する疑問こそは浮かばなかったものの】
【金と碧が交わった不思議な瞳をこちらに向けられると、「ぴっ」と小さな鳴き声をあげ】
【そのまま、くるりと視線を館主の方へ固定してしまったのであった】
あ、あの──でも、ち、ちゃんと、おうち、帰してください、ね……?
えっと……執事さんのお食事も、楽しみにしています
【名前の変わる、燕尾服。そんな彼を何と呼べばいいのか分からずに、「執事さん」とだけ呼んで】
【スープの下りには、あめ玉でももらったかのようにくすりと笑みを控えめに咲かせた】
【しかし、そんな会話を遮るかのように問われた「時間は」との言葉に】
【エリスは慌てたように、かちゃりとティーカップを元の位置へ戻して、そっと立ち上がった】
わ、……、もう、こんな時間──
え、と……遅くまで、お邪魔、しまし、た……
そろそろ、帰らなく、ちゃ──
【少しばかり慌てたように彼女はそう言って】
【きゅ、とドレスの裾を軽く握り──帰路につきたいということを主張するのであった】
/お帰りなさーい
940 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 21:52:32.03 ID:Ilsz7GqIO
>>934
なにぃ?…まだ何か裏があんのかよ…
【言われてみるとそう思えない事はない。相手の言葉にも一理ある、と少女は驚き、そして頷いた。】
【自分はあんまり頭が良くないので、そこまで考えが回らない。】
っとと、頼もしい奴だな…落ち着けって
【こんこん、と相手の額を刀の柄で軽く叩こうとしながら、少女は苦笑した。】
【言葉の通り、相手は「頼もしい」。乱れぬ態度と、湧き上がる闘志は当然彼女も感じる事ができていた。】
【きっと戦いも強い。そんな印象を抱かずには要られない。】
そうだな…降りかかる火の粉は払わなきゃな…
ん?おう。「青の大陸」にな。情報と人脈を求めて旅をしてるんだ。
名前も…別に好きに呼ぶがいいさ。
それに…ラクシュルに戻るのもまあ…ちょうどいい。預けといた〝蒼氷〟の具合を見にいけるからな…
【最後に小さく付け加えて、歩みを進める。】
【大きな木の根を超え、泉を迂回し、右に左にくねくねと曲がりながら目的地に足を進めていた。】
…そういや、お前どんな風に戦うんだ…?
見たところ武器も持ってないが…
941 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 21:53:54.33 ID:X4aXqaHDO
/キルヴェーラ×デゾンメリーの執事の方、申し訳ない。次遅れます
942 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/24(水) 21:56:24.40 ID:oW9KFt0T0
>>938
……終わった、か
【一部始終を見届けた少女は、また仏頂面に戻った】
【「安堵」では無く、「当然」の念が強いのだろう】
【然しながら、戦利品の一つも無いのも味気ないと考えて】
………、己の手で勝ち得たものには、私が手にする権利があるに違いない
【『無』を纏った彼女は、自らが切り落とした尾】
【いい加減に活動を停止しただろうそれを、手に入れようとするはずだ】
【但し周囲の人間が其れを臨むなら、妨害も可能ではあり】
【また――完全防御は出来ず、更に肌に染みなどが発生する】
【特に気にしていないあたり、回復は可能なのだろうが】
943 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 22:00:05.30 ID:Q27GOcExo
>>936
【動かないヴァンパイア。それに迫る巨大な龍】
【両者の視線は一直線上で交わったまま、その距離は縮み】
(……受け止める気か、吸血鬼)
(良かろう……この幾星霜を重ねた鋼の身、とくと受けよ──!!)
【今まさに、巨大な触手と龍が真っ向からぶつかる──その瞬間のこと】
【ぐらり】
【……飛行していく龍の体が、揺らいだ】
【傷ついた翼が、僅かに飛行の乱れを生んだのだった】
【そのことが幸か不幸か、龍は触手の軌道から小さく反れる】
(ぐ、う……っ!?)
【それによって、突き出された触手は、頭部からではなく】
【右足の付け根の部分から入り込んで、鱗を弾き飛ばし肉を抉っていく】
【グオオオオオオオ……ン──!!】
【大きく血飛沫と肉が爆ぜ、龍は絶叫するような咆哮を上げた】
【そして、龍はそのまま吸血鬼とすれ違うと……ホップするような軌道で上空へと舞い上がっていく】
(……む、無念……っ)
【血をぼたぼたと滴らせ、ひどくふらつきながらも空を旋回する龍】
【高い位置にあるが、そのまま放っておけばすぐに墜落していきそうであった】
【しかし……やがて龍は、狼の遠吠えのような声を上げ始めるだろう】
【ウオオオオン──オオオン──遠くまで良く響きそうな、その遠吠えは】
【──海岸ニテ黒キ吸血鬼ノ侵入在リ──】
【──我、交戦スルモ痛手負フ──闖入者未ダ姿在リ──】
【……と。エルフと言わず、ニンフと言わず、獣と言わず】
【近場にいる生き物達への、警告の意思が込められていた】
【そして、やがて龍は雲の奥へと消えていくだろう】
【この行動をどのように見るか、それは吸血鬼次第であった】
/この辺りかな?どうもお疲れ様でした、ありがとうございましたー!
944 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 22:01:28.33 ID:Ilsz7GqIO
>>934
/了解です!
/自分も食べてきます。
945 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 22:03:18.34 ID:Wbg31POAO
>>939
「………………。」
【ふい、とまた視線が時計に上げられる】
【拗ねたようにも諦めたようにも、彼女を馬鹿にしたようにも取れる行為だが】
【スープの下りには多少なりとも反応を見せ、ちらりと瞳が動かされた】
【……それなりに、自信作なのかもしれない。スープだけだが。紅茶も入れられるらしいが】
勿論だとも――とはいえ、緑の大陸に座標を合わせて構わないのかい?
エリスは此処で、何かしていたようだが……嗚呼、咎めはせぬよ。言わなくてもいい
ただ、帰す為に正確な場所を知りたいだけだ。あのような路地裏にエリスを送り届けたくない私の気持ちを汲んでおくれ
【執事の言葉と彼女の声に、主人も立ち上がればそう問い掛ける】
【「ちゃんとやらないと壁に減り込むかもしれないからね――」なんて囁く声は、しかし悪戯混じりの茶目っ気溢れるもので】
【魔法陣を構成する傍ら、彼女に何処まで行けばいいのか問い掛けるだろう。】
【執事は何故か窓のカーテンを全て閉め初め、部屋の明かりは蝋燭のみとなる――】
946 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 22:06:49.16 ID:3jUi7uP1o
>>943
【攻撃が逸れた。そのことを確認するとすぐに龍を目で追い、背後に回られないように身体を龍の方へ向けるように回る】
【遠吠えに込められた警戒。それは吸血鬼にも読み取れた】
【行動は逃亡と判断できる】
龍を相手取ったわりにはマシ、か
しかし、連戦はちょっときついな
【槍が貫いた腹部に軽く触れる】
【すぐに吸血鬼は走り出し、砂浜から出て隠れる場所を探し始める】
【致命傷ではないがダメージには違いない。連戦は避けたかった】
【戦いの結果は痛み分けとなった】
/お疲れ様でした。ありがとうございました!
947 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 22:06:59.20 ID:sMlQrmoDO
>>938
>>942
…頃合いだな
【鷹竜の命が潰えたのを感じ取り、魔術師が杖を腐竜に向ける】
【杖の眼が光り、キィンと音を鳴らすと、腐竜のブレスが止み、やがて真に活動を停止した】
……二つ合わせても、それなりの大きさか
【残った腐りかけの二匹の竜の屍、それを眺めて魔術師は満足そうに言う】
【やがて、他の者の制止が無ければ、魔術師はゆっくりと体力を回復させながら呪文を紡ぐだろう】
【それは、二匹の屍を魔法陣で囲み、転移させる物】
【大量の材料を手に入れられそうで、魔術師は大層御機嫌そうだ】
948 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 22:07:01.42 ID:hkZsTl6DO
>>939
「散っタか……我が神、どウカ祝福をこの命に……」
ようようブレスが途切れたと判断し、炎に注ぐ『ちから』を止め、炎を消す。
半ば朽ち、全身に刻んだ黒褐色の紋様も削れて白い素肌(?)を晒す骸骨は、竜の死に祈りを捧げている。
首に下げた宝玉だけが、戦闘前と一切変わらぬ美しい虹の光を湛えていた。
>>942
「貴き方。出来る事ナらやめて頂きタイ。この命ノ流れが滞ることは」
がしゃり、と朽ちかけの身体で、本来の目的の為に歩き出しながら。
949 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東京都)
[sage]:2011/08/24(水) 22:07:23.30 ID:1hCYejl3o
>>940
「いや、飽くまで俺の、想像なんですけどね。」
【特に裏付けが在る訳でも無い。そう言って少年は、はは、と笑った】
「って…そ、そうですね。すみま――、ごめん。」
【勢いづいていた所、こつんと額に衝撃――…嗜められてしまった】
【少し恥ずかしそうに、はっと我に返り。慣れないため口に挑戦しつつ、少年はそう、言葉を紡いだ】
「情報と人脈…成る程、色々考えている、んだな。…俺はそこまで、色々な事を考えて動けないや」
【それにはどういった、目的が在るのだろう。】【それすら把握出来ない少年が、そんな事を出来る筈も無い】
【少し自虐的に、苦笑をその顔に浮かべ。ぽつり、と、そんな事を口にした】
「そうしま――、そうする。それじゃ、宜しく。……蒼、氷?」
【こくり、と、大きく頷いて】【少年は屈託の無い笑みを浮かべた。何となく距離が縮まった様な、そんな気がしたのだ】
【蒼氷という固有名詞を聞くと、少年は、再び不思議そうに。それとも聞くべき事ではないのだろうか】
【そう思いながらも、興味は尽きない様子で――…】
「俺は…このまま、ウォービーストの身体能力を使って。今は無いけど、武器の篭手も有、る。」
【種族に裏付けされた身体能力。それが彼の最大の武器であった】
【シンプルで、少年にはそのくらいが最適だとも思える――、尤も武器は、他にも在るのだが】
【篭手は今は、持ち歩いていないらしい。】【…そして少年は、そんな事より、と、言葉を切り出す】
「その背中の刀…凄いでっかいけど、どんな風に扱うので――扱うんだ?」
【中々見ない、大きな得物である。】【戦士である少年に取って、興味は尽きない。】
【目を燦爛と輝かせつつ、尋ねてみる。】
950 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/24(水) 22:16:27.97 ID:oW9KFt0T0
>>947
>>948
【転移術自体は、この少女は邪魔はしないだろう】
【その代わり、無言のまま優れた膂力で半ばほどの尾を担いで範囲外に退避する】
【筋肉組織が崩壊する以上、接合できても尾の使い道は限定されてしまうし】
【寧ろ接合するなら、先のゾンビからパーツを流用すればいい】
【加えて。自分には強い立場がある――と、考えたからだ】
うむ……政治的判断には民衆の意見を採用するつもりだが。
君が私の行動を妨げる具体的な理由は何だ、生命の流れなどこの大陸に存在するか?
………可能な限り簡潔に、論理立てて説明してくれ
我らは同胞(はらから)なれど、これほどの瘴気の中で長居は障るのだ
【その後、スケルトンの前に移動してから】
【不快と言うよりは純粋に疑問と言ったふうに、いささか厳しい言葉を投げる】
【彼女としても、余り傷ついた状態の姿は見せたく無いのか】
【瘴気から離れるという口実の元、背を向けて牛歩ながら内陸へ進んで行くはずだ】
951 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 22:24:26.11 ID:oW9KFt0T0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1314192210/
//次スレをくらえ!!
952 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 22:34:24.29 ID:hkZsTl6DO
>>950
「我が神ハそう望まレるからです。尊き方」
それだけで十分だ、と言わんばかりに簡潔に、しかし答えになっていない答えを返す骸骨。
歩みは止めず港に向かい、骨の杖を引きずり進んで行く。
「今暫ク時を経て、崩れるなラば、崩れるままにさせて欲しいのでス」
「崩れぬならば、それがその竜の命の流れなのデシょう」
その後は口を噤み、何も言おうとしない。骸骨の中ではそれで説明は済んだらしい。
転移を止める事はしない辺り、基準がよくわからないが
953 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 22:40:43.82 ID:sMlQrmoDO
>>950
>>952
…屍の神など知った事か、この死体は私が好きに使う
【呪文を紡ぎ、魔法陣が展開すると、杖をつきながら己も魔法陣の中に入る】
…クク、フハハハハハ…!
【最後に魔術師は、悪人らしい笑いを響かせ、死体達と共に転移して消えた】
/お疲れ様でした
954 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 22:43:01.58 ID:Ilsz7GqIO
>>949
考え…?お、おう。まあな。って、別に無理して砕けた口調じゃなくてもいいぞ…
【実は、彼女もそんなに考えているわけではなかった。】
【刀ばっかり振ってきたので頭はあまり良くはないのだ。】
【とはいえ、悪い気はしないので中途半端に肯定する。】
ああ気にすんな。私の刀だよ。
今鍛冶屋で調節してもらって、宿に預けてあるんだ。
へえー…身体能力と…篭手…かぁ。
獣人のそれはさぞすごいんだろうなあ…
【相手の両腕を見るが、そのようなものは見当たらない。】
【おそらく、別な場所に置いてあるのだろう。そう結論づける。】
こいつかぁ?……へへ…そりゃ勿論―――――――――――
【言うや否や、あろう事は少女は背中のそれに手をかけ、そして一閃。】
【長い得物を肩に担ぐようにして抜き、そのまま相手に向けて肩当たりに振り下ろそうとした。】
【もっとも、「刃」では無く「峰」側を向けているため、】
【まともに当たっても少しも斬れないし、これと言った傷もつかない。斬撃では無く打撃である。】
【そして、その剣速は速い。そもそも見るからに重そうな剣を片手で扱っており、】
【しかもこの速度である。「普通の」身体能力なら避けることは難しいだろう。「普通の」身体能力ならば…】
【振り下ろそうとするエルフの表情は、どこか楽しそうであった。】
/お待たせしましたー!
955 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 22:51:49.66 ID:oW9KFt0T0
>>952
【その言葉を聞き届ける間、少女は眉をぴくりとも動かさず】
【どこか不気味な、威圧的な硬直を伴って立っていた】
【下手に吠える犬より、黙して佇む蝙蝠の方が恐ろしい事を知っているからだ】
……君の言い分は分かった
だが私には理解出来ず、またこれを私の不徳のなす所であるとも思わぬ
良いか、骸の民よ
黒の墓所はレスト・ルームであり、黒の博物館は有るとすれば兵の詰所よ
あのネクロマンサーや私の様に、死を利用して乗り越えるのが我らの美徳なのだ
ちょうど――君自身が、魂魄と骨のみで行動しておるようにな
【そして。突き返された提案、降り注ぐ温度の無い言葉、眸に宿る警戒】
【提示した条件を満たしていないと思って、機嫌を悪くしたのもあるだろうが】
【それ以上に、彼の思想に苦言を呈している様子だった】
【片方の肩に担いだままの斧を、砂に突き立てて】
……緑と相容れないのは結構だが、その考えの根源が奴らの輪廻の思想に似て見え、率直に言えば不安を煽るね
すこしばかり「啓蒙」が必要かも知れんな――高貴なる者の義務として
だが、同胞を排撃することは可能なかぎり避けたい……そうだな
名前と君の奉ずる神の名を言え、忌名や通名でも構わんが……
そうしたならば、取り敢えずのところ私は手を引こう
【彼女はそう尋ねて、一度だけスケルトンの方へ振り返るだろう】
【必要があれば、教団や村落の捜査なども行う気だと思われるが】
【「貴い」という彼女を信頼するなら、暫く心配は必要は無いはずである】
956 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 22:59:39.55 ID:X4aXqaHDO
>>945
【彼女の視線は既に執事から館主へ移っていたため、執事の動きに気付くことはなかったが──】
【スープのフルコースとはどのようなものなのか、なんていうことを考えたりはしていた】
【コーンスープやコンソメスープがたくさん出るのかしら。それとも、ハニー・ナッツスープなんて甘いものがデザートなのかしら】
【もしかしたら薔薇のスープなんてものも──】
【そんなことをふよふよと思い浮かべていたが、館主の言葉を聞けば思考はすぐにぽんと飛び】
あ、えっと……先程の街の入り口にでも──お願い、致します
まだこの大陸で、しなければならないことがございますので……
んと……、し、心配してくださって、あ、ありがとう、ございます
【彼の冗談めいた一言には、困ったような笑みをそよそよと返しつつ】
【転移先は緑の大陸ではなく、彼らが出会った街の入り口で良いと語るエリス】
【その言葉は、「帰らなくちゃ」という先程の台詞とやや矛盾していたが──】
【兎も角。彼女はまだ緑の大陸へ帰りたくはないらしい】
【──月明かりが閉ざされ、ぼんやりとした薄火色に包まれた室内で】
【明かりが少ないことからか。或いは儀式めいた室内の様子からか】
【少しばかり不安げな表情を浮かべて、彼女はサファイア色の視線を館主へ向け──】
/ただいま戻りましたー
957 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 23:10:57.15 ID:3jUi7uP1o
【緑の大陸:森林内】
【多種多様な動植物が存在する緑の大陸の森林】
【全ての大陸の中で最も命が感じられる場所だ】
【ある木の下にその青年は居た】
【薄茶色のセミロングの髪。特徴的な色白の肌と尖った耳、赤い瞳】
【上は黒のVネックのシャツ、白のYシャツ、灰色のジャケットを重ね着。下は灰色のスラックス】
【溢れ出ている黒の魔力から彼がヴァンパイアだと分かる】
【木の下に座りこんでいる彼から感じられるのは魔力だけではない】
【それは血の臭い。腹部から流れている血は獣を呼び寄せそうな臭いが出てしまっている】
【腹部の怪我はよく見えない。腹部には大きな黒い円のようなものがあり、様子が窺えないようになっているからだ】
【その部分が怪我だとすると、かなり大きい。通常なら致命傷ともいえるもの】
【しかし彼は息があがっているわけではなかった】
【魔力と血の臭い】
【果たして誰がやってくるか】
958 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 23:11:08.42 ID:hkZsTl6DO
>>955
「私の名ハ『フラヒリヤ』と言います。知ル者は『地摺り』とも」
「奉ずルは、常闇の聖域に崇められる太古の邪神です。名は知りません」
「尊き人。我が神は産まれるを祝福します。死を祝福します。流転を、混沌を。或いは調和すら」
元より表情というもののない骸ではあるが、その言動には、畏れこそあれ一片の恐れも見受けられない。
二つ名通り骨を引きずり、進む脚も止めることは無い。
959 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 23:14:27.62 ID:Wbg31POAO
>>956
【彼女のその想像、普通ならば笑って否定されるようなものであるのだが、】
【もしそれを口に出して尋ねれば、主人も執事も揃って頸を縦に振るだろう】
【……勿論、腹が膨れるかどうかはあまりにも微妙なところである】
ふむ、了解した――数十秒ほど待ってくれ
【彼女の指示に言葉少なく頷いた男性は、なにやら指先を空中に滑らせていた】
【ぽぅっと浮かび上がる淡い淡い明かりがなにやら式を刻む頃、】
【ふと執事が彼女に近寄り、ひとつの鞄を差し出すだろう】
【ドレスには少しばかり似合わない、けれど彼女の雰囲気にはぴったしの、】
【淡い色彩の布地とフリルをあしらった肩掛け鞄――】
「……着替えと、ほんの心ばかりのものを入れさせて頂きました
またの御越しを――」
【それを受け取れば、とんと優しく彼女を発光する陣へ誘うだろう】
【目の前には赤い髪の男性が、柔らかながらも怪しげな光を眼に漂わせて――】
ではまた、マドモアゼル――お元気で
【ふわり、香水のそれは、彼女の鞄の中からも漂い――】
【――そして魔法陣が起動した】
960 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 23:16:23.44 ID:GPdKo8/wo
【海へと続く道のり―――瘴気を孕んだ黒の街道】
【その大陸に居る筈はない”獅子の獣人”、ウォービーストは海へ向かう】
【獅子の頭部の表情は疲弊しており―――そろそろ、限界なのだろうか】
【肉体的には一切の傷は無くとも精神力の面で狂ってしまいそうな表情】
く、くははは――――……あぁ、やっと帰れるで。
【巨躯を気怠そうに動かしながら、ひたすらに歩く。金色の相貌は活気づいたり、虚ろになったり】
【黄金の鬣は”赤色”が所々に付着。右腕に装着した”古代鉱石”で出来た”大地の籠手”もまた同様】
【地面に滴り落ちるのは彼の血か、それとも返り討ちにした誰かの血か―――はたして】
【港には青から来た貨物船が到着していた。数日前、この大陸に居残った彼は漸く脱出の機会を得た】
【”此処は力が止められないから怖い”―――自分が、自分でなくなりそうだから。獅子は溢れ出そうな感情を押し留め】
【前方に小さく見える港町に侵入し、貨物船に忍び込めば―――なんとか青には帰れる】
【そこからなら緑へ帰る事は容易。この瘴気に塗れた黒から漸く脱出できるのだ―――尤も、邪魔が入らなければ】
961 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東京都)
[sage]:2011/08/24(水) 23:20:47.52 ID:1hCYejl3o
>>954
「そ、そうですか?…それじゃあやっぱり、普通に喋る事にしますかね」
【すっかりその気になってはいたのだが、やっぱり難しい】
【それだけ父の教育というのは、それだけ浸透していたのだろうか。あっさりと、戻してしまった】
「成る程、刀ですか! それは楽しみ、ですね。」
【納得した様に、数度頷く。】
【やはり注文した得物を見に行く時なんて、胸が高鳴るものだろう。そんな想像を、して。】
「俺はまだまだ、若輩者ですけどね。まだまだこれから、です。」
【その事を歯痒く思うと同時に、闘志が燃え立ちもする。】
【少年の眸は、好奇心に溢れていた。控え目に笑いながら、そんな言葉を返す。】
「へ…――…ッ!?」
【それは本当に、唐突な事で】【油断していた少年は、完全に不意をつかれてしまっていた】
【併し勢い良く大地を踏む脚の動きも、また早く。】
【間一髪であるが、少女の一閃を躱す事が――出来た。無論獣人の身体能力に、依るものなのだが】
「いや、驚いた。…まさか、片手で扱えるとはっ!! セーラ殿はやはり、恐ろしい手練のようですな」
【併し感情の大部分を占めるのは、片手であの剣速で、太刀を振り下ろした少女への、驚きと興奮だった】
【斬られかけた憤りなんてものも無く、ただただ子供の様な興奮に目を輝かせ。無駄にガッツポーズなどしながら】
【熱の籠った言葉を放つのであった。其処には勿論、羨望憧憬も含まれていて】
962 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 23:21:28.30 ID:oW9KFt0T0
>>958
………あれ、か
【3文字程度の、声量が抑えられたつぶやきの中に】
【どこか苦々しいものが含まれていたのは、間違いなかった】
【――貴族の身で有り、白と緑に対しては徹底的な攻撃性を持ち、黒華主義者でありながら】
【赤や青の技術を積極的に吸収し、より濃い闇の世界を目指す】
【そんな彼女にとっては、旧勢力は『邪魔』なのだが】
……私は『旧フォルクス領』主マルチーナ
辺境の城で穢れた遊びに興じておるばかりでは、どうしようも無い事を知る者さ
【そう名乗ると斧を消滅させて、少女はこんどこそ去っていくだろう】
【余談だが。『フォルクス』とは、数年前に廃絶された吸血鬼の中流貴族の姓で】
【末代の当主は恋を知らず、代わりに精巧な愛玩人形に湯水の如く金を注いでいたとか】
【縁者に当たるとある侯爵家の娘が(事情はともかくとして)その領地の支配者になったとか】
【そんな与太話を、聞いたことが有る者も居るかも知れなかった】
//お疲れ様でした!
963 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/24(水) 23:22:57.94 ID:q/g6+gzco
>>957
「ん?鉄の匂いか?」
【ガサガサと音を立てて森林から出てきたのは一人の男】
【姿は小柄で白い手拭いを頭に巻き紺の作務衣を着ている】
【だが、顔は右目と口以外を包帯で巻かれており種族の確認は出来ない】
「げ!怪我人かよ…」
【嫌悪の表情ではなく”またかよ”と言った表情をする男】
【そんな顔をしながら残った左手の2本の指で頭を掻いた】
「おーい、意識はあるか?」
【座り込んでいる青年に声をかける】
【どうやら助ける気のようだ】
//よろしくです!
964 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 23:28:37.37 ID:X4aXqaHDO
>>959
わ、ぁ……
【浮かび上がり、式の刻まれ始めた空中の明かりを見て】
【その酷く幻想的な光景に、そっと彼女は感嘆の声を漏らす】
【しかし、蛍火が描く幾何学模様を長々と見ることは出来ず】
【執事に鞄を差し出されれば、しぱしぱと目を瞬かせてそれを受け取るのであった】
ふぇ……あ、あの──あ、ありがとう、ございます
【一度だけ、執事の方にサファイア色の煌めきを向け】
【彼のことは苦手ながらも、そっと微笑みを投げ掛けるエリス】
【彼女は渡された鞄を、大切そうにきゅっと抱き締めて──】
……あの──ありがとう、ございました
【紡がれた二度目の言葉は、館主に対するものか】
【と、とんっと魔方陣の中へ誘われれば、くるりとドレスのフリル部を膨らませて彼らの方を振り向いて】
【最後に一度だけ、ふわふわと彼らに笑いかけて──】
【──そのまま、彼女は館から街へと転移させられるのだろう】
965 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 23:33:54.68 ID:3jUi7uP1o
>>963
【声をかけられると青年は顔を上げた】
【表情ははっきりとしていて、相手を見るなり首を傾げる】
何だ、何か用か?
【怪我人とは思えないぐらいしっかりと返事をした】
【その上、どうして話しかけられたか分からない様子だ】
966 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]:2011/08/24(水) 23:37:33.83 ID:Wbg31POAO
>>964
【そして彼女がたどり着くのは、元の街の入口付近に存在する森の片隅だ】
【世界を洗うような朝日が彼女の身体を撫でていき、ゆっくりと皆の眼が覚める頃】
【もしくは、誰かが眠りにつく時刻。今までが夢であったよう――】
【けれど、鞄に入れられた丁寧に畳まれた元の衣服と香水の小瓶、それから茶葉の包みが先程の事を現実と教え】
【甘ったるいダーティリィの蕾が、暗い闇の中で揺れるように花開いた気がした】
「――御主人様」
なんだいカーティスくん
「いつになれば貴方様は、此の名を覚えて頂けるのでしょうか」
野郎の名など覚えておく必要もないだろう
まさかキミは私の名を覚えているというのかい?
「主人の名を忘れる従僕などいないと思われます――ガーネット公爵」
【それはただのあだ名だろうと、振り払われたものがあった】
/お疲れ様でした、二日間ありがとうございましたー!
967 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/24(水) 23:38:01.50 ID:Ilsz7GqIO
>>961
…あら…反射神経なんかもズバ抜けてるわけか
…擦りもしないってのはショックだな。
【抜き去った得物は――――――――――黒刀。】
【乱れ刃の波打った刃紋のみが月光に白く輝いていた。】
【後はただひたすら黒い。光すら反射していないようだ。】
【そして、言葉の通り少女はぽかん、と口を開けている。】
【その理由は言わずもがな。相手の身体能力である。】
【近い距離で素早く刀を振ったのだ。視認したときにはもう峰が当たっているレベルである。】
【それを避けたということは、やはり、相手のそれには目を見張るものがあるのだろう。】
【少女も高い方であるが、少年ほどではない。】
…お前もだろ。ていうかそんなに褒めないでくれ…照れる。
にしても…うん、いい身体能力だな…やっぱ武器にするだけある。羨ましいぜ…
【峰側で自分の肩をトントンと叩きながら、少女は言葉を紡いだ。】
【相手のキラキラとした視線に目を逸らすのは、無論照れ隠しである。】
【以外と照れ屋なのであった。そして言葉は本心そのもの。】
【紙一重で避けた流れるような体裁きは、見惚れそうになるものだ。】
さあて……一週間ぶりぐらいか…
【そうこうしていると、少女は目の前を見つめて呟く。】
【何時の間にか聞こえてくるのは様々な人々の話し声、】
【鍛冶屋から製鉄する音、飲食店から零れる笑い声や食欲をそそる匂い。】
【首都――――――〝ラクシュル〟。その入り口に二人は到着した。】
968 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/24(水) 23:39:24.49 ID:q/g6+gzco
>>965
「おお!意識ははっきりしてるみたいだな!傷はどうだ?」
【違和感無く相手の傷を見ようと服に手をかける】
【完全に処置する気マンマンだ】
「怪我人が言うことじゃねーしwwwwwwwwwwww」
【はっきりと返事したことも気にならないようだ】
【もうなんかその空気の読めなささは[
ピーーー
]ばいいよ】
969 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 23:43:25.74 ID:3jUi7uP1o
>>968
おいこらなんだ
【かけた手をばしっ、と強く叩いて払う】
【傷があるであろう部分は影のように黒くなっていて一切分からない】
【困惑した表情を浮かべて立ち上がり、離れようと試みる】
【怪我をしているのは確かなのだが少し事情が異なるようだ】
970 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/24(水) 23:46:02.13 ID:X4aXqaHDO
>>966
【ふわりとした光に包まれ、彼女はそっと森の中に降り立った】
【周囲を見れば、そこに夜の帳はなく──身を隠せるような闇もない】
【「少しばかり危険はあっても、お屋敷に泊めてもらうべきだったかしら」】
【ふとそんな思考が脳裏に浮かぶも、すぐにその必要性はないと再判断して思考を切り捨てた】
……あ──いい香り、です
ご主人様は……この香り、気に入ってくれる、でしょう、か……
【「ご主人様」──彼女の語るその人物が何者かは定かではなかったが】
【恐らくは香料を好む人種なのだろう】
【きゅ、とエリスは嬉しそうに鞄を抱きしめ】
【周囲にそっと、ダーティリィの香りが花咲いた】
/お疲れ様でした、ありがとうございました!
971 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/24(水) 23:50:41.52 ID:q/g6+gzco
>>969
「あー怪我人が立つなよー」
【苦笑いを浮かべる男】
【吸血鬼であることで生命力が高いことを知っているのだろう】
「ただでさえ ”着たばっかで龍に腹刺されたのに”」
【そう言って笑い袖から見えない右腕をはためかせた】
972 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/24(水) 23:53:27.26 ID:q/g6+gzco
//「来たばっか」です。お恥ずかしい…
973 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/24(水) 23:56:31.98 ID:3jUi7uP1o
>>971
【男に背中を向けて遠のこうとしていた青年の動きが止まった】
【「何故知っている?」なんて言葉は出てこなかった】
【ただ数秒間の沈黙。その間に彼は考えていた】
【何故知っているか。見られていたのか】
【あるいは何かしらの能力か。魔術か】
【それを知る手段は吐かせることだ】
【沈黙の後──青年の足元から黒の魔力】
【次の瞬間、足元の影から複数の触手が飛び出してくる】
【それらは男の手首や足首を拘束しようと向かっていく】
974 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/25(木) 00:03:54.53 ID:Eo3Yqvvfo
>>973
「あれ?なんかまずかった?」
【笑顔で固まる男】
【自覚は無かったようだが空気は読めていないようだ】
【そしてそのまま触手が襲う】
【瞬間、真顔に戻る】
【そのまま、素早い動きで左に回りこんで避けた】
「まてよ、敵じゃねえよ」
【そう言って片手と袖を上げる】
【いつのまにか落ち着いたような声の質に変わっていた】
【こちらが本性と言うところか?】
975 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/25(木) 00:06:49.30 ID:h5PYKW1so
>>974
【静止の言葉も聞かず、触手は回避した男を追い続ける】
【更に足元から追加の触手が反対方向からも】
【挟み打ちをするつもりだ】
976 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東京都)
[sage]:2011/08/25(木) 00:11:44.78 ID:o8tZLV+6o
>>967
「いやでも、ギリギリでしたし! 運が良かったというか、なんというか…」
【唖然とした様な表情に、ショックだという言葉】
【ひょっとして、マズい事をしてしまったのだろうか、そんな風に思って】
【少なからず慌てた態度、言葉のペースは若干加速、少年は少し焦るようにして話しかける】
【併し一瞥した黒刀は、よく見る様な刀とは、一線を画していた】
【光の見えない、黒。見ていたら吸い込まれそうな程に。次に不意打ちあったら、躱せる自信は無い】
「俺は全然、そんなんじゃ無いです。只の雑兵です。…セーラ殿はきっと、緑の民の英雄になれる
存在だと、俺は今そう直感しましたよっ!」
【苦笑を漏らしつつも、少女の言葉をやんわりと否定する。さっきは躱す事が出来たけれど、対面すればきっと負ける】
【自分が未だ未熟なのは、充分に、自覚していて。だからこそ悔しくもあった。】
【そして少女を褒める少年の言葉には、際限がなかった。その太刀捌きを此の目で見たばかり、興奮もしているのだから】
【少年からすれば仕方が無い。ぐっと力強く拳を握りしめ、力説する。】
「――着いた…」
【暮らしている村とは、段違いの賑わいを見せる首都。来るのも久しぶりだった様な気がする。】
【安堵からほっと息を付きつつ、入り口で立ち止まって表情を和らげた。】
「それでは俺には、此れからやらなければ行けない事が在るので、失礼します。
…今日はありがとうございましたっ! また!」
【併しその内部へと、彼が脚を踏み出す事は無い。今の目的は、早く帰路に付く事であった】
【お礼を言って深く頭を下げると、踵を返し】【歩いていきながら振り返っては――…はにかみながら、手を振った】
【別れの挨拶に、再会の祈りを込めて。少年は意気揚々と、帰り道を歩いていった】
/所々遅くて申し訳なかったですが、絡みあり乙でした! 楽しかったです。
977 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/25(木) 00:13:34.07 ID:L23BWgv2o
「────ったく、これからする事はない、かな」
────緑の大陸、深い森の一角で、気怠げな声が響いた。
誰も居ない場所で、と思いきや、お腹に白い模様のある黒猫が一匹、佇んでいる。
どうやらこの声の主は、猫であるようだ。
毛に包まれた前足を上げて暇そうにぶらぶらとさせながら──いや、ここで前足という表現は不適切である。
〝彼〟──と便宜上呼称するそれ──は、後ろ足──二本足で立ち、腕を器用に操っているのだから。
宙を幾重にも裂く右手が、最後に円形を描き、その中心に掌の硬い肉球が添えられた瞬間。
「──タンジェント」
魔術式から迸る電撃。紫色をしたそれは可視可能な速度で暗闇を駆けると、やがて木に命中し小さな焼き焦げを作る。
「ま、及第点って所かな?三次元的無限拡散をしないように抑えられただけでも────」
何処か満足げに頷いて、その場に座り込んだ。
978 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/25(木) 00:13:42.70 ID:57AxM9ADO
>>960
【そんな獣人の前方──街への入り口に、立ちふさがるかのように佇む影がひとつ、あった】
【ふわりと揺れる衣服の形から、その影の性別が女性だと分かるだろうか】
……、……あの
【月明かりが、ざぁと影の主の姿を、照らしだした】
【──影の正体は、ひとりの少女】
【透き通るようなプラチナブロンドの長髪に、蒼い蒼い瞳を持つ彼女】
【歳の頃は、大人になる一歩手前といったところだろうか】
【ウェーブがかった金髪を月明かりに煌めかせ。彼女はサファイア色の視線をウォービーストへ向けていた】
【身に纏う衣服の色は黒──裾の部分はふんわりと膨らんでおり】
【ヴァンパイアやサキュバスの子供が好みそうな、ゴシック調のドレスであった】
【しかしそれだけで彼女を敵と判断するには早急だろう】
【何故なら彼女の頭には、獣人を意味するふたつの犬耳が、存在していたからだ】
【犬耳の色は髪の色と同じく金色──】
【服に隠れて見えないが、きっとドレスの中には金色の犬尻尾が隠れているはずだ】
だ、大丈夫、です、か──?
【肩に掛けた、衣裳には少しばかり色違いだが彼女の雰囲気には似合う、淡い色彩の肩掛け鞄】
【それをとんと揺らして、小走りで彼女は彼へ近寄ろうとする】
【──その際、彼は気付くだろうか】
【彼女の身体から、薄らと黒の魔翌力が零れだしていることに】
【敵か、味方か──】
【それを判断するには、彼女は双方の特徴を持ち合わせてしまっていた】
/まだいらっしゃいますか?
979 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/25(木) 00:15:10.62 ID:Eo3Yqvvfo
>>975
「チッ!」
【男は舌打ちすると懐から丸い玉を取り出して】
【自身の足元に向かって投げつける】
【バン!】
【玉が爆ぜ周囲が濃い煙に覆われる】
【煙幕の中男が叫ぶ】
「[
ピーーー
]気なら最初に手出してんだろ!話そうぜ!」
【どうも声の方面からして青年の背後にいるようだ】
980 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/25(木) 00:19:01.82 ID:h5PYKW1so
>>979
こっちだって殺す気なんざねえよ
ただ逃げてもらっちゃ困るんでね
念のため拘束させてもらうだけだ
【触手を一旦消滅させる】
【そして背後に向けて大量に放出】
【多量の触手で、捕らえるのではなく押し出す、もしくは押しつぶすような感じだ】
【触手自体は軟らかいため、大きなダメージにはならない】
【徹底的に拘束を狙っている】
981 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/25(木) 00:21:36.81 ID:VlxUwXWEo
>>978
/気づかなかった!今から書きます……!
982 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/25(木) 00:23:57.66 ID:Eo3Yqvvfo
>>980
「んだよさっさと言えよ」
【そう言って素直に拘束される】
【正確には押しつぶされた感じだが割愛】
「殺しはすんなよ?生きてねえと馬鹿弟子に殴られちまう」
【相変わらず落ち着いた様子で話す】
【とりあえず素直に話す気はありそうだ】
983 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2011/08/25(木) 00:24:30.40 ID:t6ocHqWIO
>>976
嘘コケ。運で避けられるほど私の太刀筋は甘かねえぞ…
【慌てる相手の様子が面白かったのか、少女は半分笑いながら言い返した。】
【少年は謙虚であるが、その中にも、揺るがない「強さ」というべきものをみて取ることができる。】
【例えば先ほどの体裁きや、内に秘めた熱い闘志。「緑の大陸」の戦士として、その全てにおいて大変頼もしく思え、】
【「能ある鷹は爪を隠す」ということわざをそのまま体現しているように思えた。】
お前が雑兵だったら私はどうなるんだ…ゴミか?
え、英雄…お前、そりゃいくらなんでも言いすぎだ。
私はただの剣士だぞ?英雄だなんてとんでもない。
【そして、抜いた黒刀をまた器用に背中の鞘に戻す。】
【街のど真ん中で抜き身で所持しているのはなかなか目立つのだ。】
【警備兵に目を付けられたら溜まったものではない。】
おう。もう行くのか…そんじゃあな。
【背を向ける相手にこちらも手を降る。】
【見えなくなるまで、いつまでもいつまでも見送っていた。】
…行ったか…
はは…なんかイイ奴だったなあ…レインか…また会いてえなあ…
【その呟きはきっと、少年には聞こえることはないだろう。】
【少女はどこか機嫌良く、鍛冶屋へ向けて足を運び始めたのだった。】
/お疲れさまでしたー!
/こちらこそ楽しかったですっ!ありがとうございました!!
984 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/25(木) 00:29:19.52 ID:h5PYKW1so
>>982
【押しつぶせたならば、手足と両足を動き辛い程度に拘束すると他の触手は消えていく】
【背中を向けていた青年も男の方に向き直る】
質問は単純だ
何で知ってる?
【質問自体は予想通りだろう】
【ただこれだけを聞くために、絶対に、確実に聞きだすために】
【青年はわざわざ拘束までしたというのだ】
985 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/25(木) 00:33:29.53 ID:VlxUwXWEo
>>978
……………ッ!
【顔をあげて身を強ばらせた―――思わず構えを取った】
【目に映るのは、獣人の少女、だろうか。訝しげに見つめる】
【服装は黒の者だが、外見こそは緑の者だ。判断に困っていた】
………あぁ、大丈夫、ちょっとだけ、疲れてるだけやから。
【近寄る彼女に力無く笑いかけて手を上げる。大丈夫だ、とジェスチャー】
【その際に感じ取ったのは―――黒の魔力だった。獅子の身体は強張る】
お嬢ちゃんは、黒の住人か……?
【少女の雰囲気は敵などではない。それなのに、信じられないのは何故だろうか】
【それはこの数日間で彼のお人好しが尽く裏切られて来たからであり】
【彼の内に眠る”黒い衝動”を抑えこみきれていないからであった】
986 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/25(木) 00:38:17.32 ID:Eo3Yqvvfo
>>984
「それなら口で言え」
【呆れたような顔をする】
【交渉の基本は相手の話を聞くこと】
【当てはめて考えるなら青年は上の立場ではないはずだ】
「能力だよ”触れた物の記憶を読む”能力」
「ま、多少しか判らんのだがね」
【そういって自虐の笑みを浮かべる】
【自身の能力の弱さに呆れているようだ】
「で?傷は大丈夫なのか?街に出れば目に付くぜ?」
【そう言って相手を気にするそぶりを見せる】
【あくまでも”被害”ではなく”今後”を見据えて聞く】
987 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/25(木) 00:47:33.07 ID:57AxM9ADO
>>985
【彼女は心配そうな表情を浮かべて、そっと彼のすぐ傍へ近寄った】
【彼が拒むことなければ、触れられる距離まで歩を進めるはずだ】
あ、あの……でも、怪我、されています、し──
大丈夫ではなさそう、です、よ……?
【弱々しく見える笑みに、虚勢を張っているようにも見えるその仕草】
【更には彼の身体に付着している血痕を見て、それでもまだ「大丈夫だ」と判断できる程彼女は愚かではなかった】
【心配そうな表情はそのままに、彼女は鞄の中からハンカチを取り出して】
【そのまま、彼についている血液を拭ってやろうとした】
【──ふわり】
【ハンカチを取ろうと鞄を開けた、その時】
【彼女の鞄の中から、甘い甘い花の香りが、心をくすぐるように薫ってきた】
……いえ、わ、私は──み、緑の出身です
あ、あの……あなたはどうして、黒の大陸へ──?
【少しばかり言葉を途切れ途切れにさせながらも、黒の民ではないと彼女は語る】
【歯切れの悪い返答は、緊張からか。或いは言葉に偽りが紛れ込んでいるからなのか】
【詳しいことは分からぬも──彼女は己の返答を手短に済ませ】
【代わりに、相手へ問いかけをそっと投げ掛けた】
988 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/25(木) 00:49:24.20 ID:h5PYKW1so
>>986
やっぱりリーディング(読み取り)能力か、くそ!
【男の解答は予想通りだったようだ】
【天を仰ぐように頭を振り被り、傍にあった木を蹴りつける】
【多少しか分からないその能力。青年にとっては都合が悪いもののようだ】
テメェ、今度俺に触ってちょっとでも読み取ってみろ
上下左右に引き裂いて獣の餌にしてやる!
【怒りの形相でそう叫ぶと触手を操って男を地面に放り投げた】
【読み取られた内容がそんなに悪かったのか、それとも読み取られること自体が悪いのか】
【青年はかなり頭にきている】
これが瀕死に見えるか?
【気がつけば青年の腹部は何事もなかったように何もなくなっている】
【黒い円のようなものが浮かんでいた部分も、ただ普通に服が繋がっているだけだ】
989 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/25(木) 00:57:48.33 ID:VlxUwXWEo
>>987
【彼女が近づけば近づくほど、感じるのは黒の魔力】
【頭がおかしくなりそうだった―――何もかもをぶち壊したい気分】
…………怪我、ちゃうねん。
【それの意味するところはつまり、全てが返り血であるということ】
【布服に染み付いた血痕も篭手についた血も全て”戦った相手”のものだ】
【徐々に加減ができなくなっていた。殺すつもりなんてなかったのに――殺したりもした】
【ハンカチで血を拭われ、少し申し訳ない表情。拒絶しようとも思ったが、やめた】
【鼻孔をくすぐる花の香り―――この腐食した大陸で感じる事のない、緑の”生命の香り”】
【それに僅かばかりか、心を落ち着かせていた。幾分か獅子の表情は楽になったと見ていい】
そうか……よかった。なんで緑がこんなとこおるねん……危ないで?
俺はまぁ、その……拉致された子供ら、助けに来て。逃がしてる最中に追手が来てもうてな。
しゃあないから、俺はアイツらを逃して……この大陸に残った、わけや。今は帰る手段を探しとる。
【”もう見つかったけど”と付け加えて、力無く笑った。数日前、獅子は子供達を船で逃した】
【追手を振り切る為、船を無理に出させて―――この大陸で独り。結果として、殺伐とした数日を過ごしていた】
【緑の出身と聞いて、安堵する表情。どっと疲れた様に、肩の力を抜いて】
【ちらり、と港町の方をみた―――まだ、青の貨物船が出るまで時間は十分にある。焦る必要はないようだ】
990 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/25(木) 00:59:14.26 ID:Eo3Yqvvfo
>>988
「そんなにウラあんのかよ?」
【放り投げられたが慣れたように受身を取る】
【そのまま2、3度首を鳴らす】
「読まねえし。ってか感情とか背景とかわかんねえよ」
「安心しろ。見えたのは舟で上陸したとこからだ、それより前は見えてない」
【そう言って肩をすくめる】
「ヒュー さすが純粋のは違うな」
【さほどおどろいた様子もなく答える】
【むしろ”やっぱりか”といった表情だ】
「そうだ、一つの頼みと忠告だ。聞くか?」
【そう言って左手の指を立てる】
991 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/25(木) 01:01:52.02 ID:h5PYKW1so
>>990
アホか
その言葉のどこを信用しろってんだ
【怒りは先ほどのでだいぶ発散されたようだ、声が元通り落ち着いたものに戻った】
誰がテメェの頼みなんざ聞くかよ
なんだ、とっとと言え
【頼み自体は受け入れたくないが何かは気になるようだ】
992 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東京都)
[sage]:2011/08/25(木) 01:10:09.39 ID:o8tZLV+6o
>>977
/まだいらっしゃいますか?
993 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
:2011/08/25(木) 01:12:07.93 ID:L23BWgv2o
>>992
//(^ω^)来るならかもん
994 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/25(木) 01:12:53.93 ID:Eo3Yqvvfo
>>991
「まあそうだな」
【感情を読み取ったのかあっさり認める】
【軽いジョークなのだろう】
「頼みは簡単、使わないなら舟をくれ」
「そして忠告は…この大陸に2人素質のある剣士がいる。会うときは気をつけろ」
「片方は背中に刀持ってる。敵意が無いこと見せつけりゃ退くだろうな」
「もう片方は塊みたいなの持ってる奴だ、好運にも今は怪我してるがこいつは問答無用で来るな」
「それと…近場でアームズ・ドラグーンがやられてる。」
「それぐらいかね?あ、どっちもゴツイぜ」
【今まで会った奴にアクセントを加えて話す】
【相手がこの大陸で動きにくくする情報戦】
【彼が得意とする内の一つだ】
995 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
:2011/08/25(木) 01:15:29.17 ID:57AxM9ADO
>>989
【彼女はその魔翌力を自覚しているのか。或いは、自覚していないのか】
【ひゅうひゅうと零れる黒い魔翌力は──鞄から薫る花の香と交わって】
【緑の獣人。それも血に酔っているかのような彼にどのような影響を与えるのかは、定かではなかった】
……、ふ、ぇ──?
で、では……全部、敵のお方、の──
す、すごい、です……
【怪我ではない。そう言われて、少女は驚いたように目をまんまると見開いた】
【少女は獣人の中でも比較的温厚で、戦いに向かぬように見える】
【ならば戦闘にも、自信がないということなのだろうか】
【だとすれば、何故黒の大陸にいるのかの説明は些か難しかったが──】
【少なくとも今、彼女は彼の身の内に秘める力に心を揺らされていることだけは、確かなことであった】
あの……私も、ちょっと黒の大陸ですることがあった、ので──
……あ、ぅ──でも、そ、それ、すごい、です、ね……
すごく勇気がなきゃ、出来ない、です……
【そして彼女は、彼の勇敢とも無謀とも取れる行為に対してそんな感想を漏らした】
【帰り道が見つかったことに対しては──「よかったですね」とそう呟き】
【ふわりとした微笑みを浮かべ、少しばかり血のついてしまったハンカチを仕舞い込む】
【相手が怪我していないと分かった以上、血を拭う必要はないと思ったのだろう】
【──かちり。鞄を開ける】
【ふわりと、花の甘い香りがまた彼へと何かを囁きかけた】
996 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/25(木) 01:18:22.87 ID:h5PYKW1so
>>994
船ならとっくに沈めたぞ
【頼みに対しては嘘で返した】
【信じるかどうか、また読み取っているかどうかの確認のためだ】
【龍との戦闘の後、彼はすぐにここへやってきている】
そりゃ情報どーも
ありがたく使わせてもらうぜ
【なんだこいつ、といった感じの表情をしながらも素直に礼を述べた】
【男の思惑からすれば失敗だろうか】
【表面からは動き辛そうになった様子は全くない】
997 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東京都)
[sage]:2011/08/25(木) 01:24:30.03 ID:o8tZLV+6o
>>977
「うへあ…すっげえな、こりゃ」
何が凄いのかと問われれば、色々、色々
猫が二足で器用に立ち――レッサーパンダよりも凄い――更には電撃まで放ったのだ
紺色のTシャツとジーンズを身に纏い、透き通る様な蒼い髪をした
対照的なまでに平凡な外見の青年は、匍匐前進した格好のまま茂みに隠れ、その様子を見守っていた
先程まで必死に押し殺していた気配も目の前で起きた事への驚きからか、何時しか克明になりつつあって
「よっし、俺の芸術魂に火が付くぜ…」
併しそんな事にも気付いていない青年は、勝手に芸術魂()に火をつけ始め
ポケットからメモ帳を引っこ抜くと、隠れたまんま、猫のスケッチを開始した
バレなくてもおかしくないかもしれないが、バレても何らおかしくない。
…そんな、状況であった
/それでは、よろしくお願いしますっ!
998 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2011/08/25(木) 01:24:57.38 ID:VlxUwXWEo
>>995
【鼻を突く黒の魔力は花の香りと交わり頭を揺らす】
【心地良いが―――それと共に、黒に引きずり込まれそうな、そんな感覚】
死なれへんからなぁ……待ってる、ヤツらもおるし。
【屈強な筋肉質の身体から感じ取れる様に、確かに彼は並の強さではない】
【ウォービーストでも特に上位個体な彼は、多種族でも同等の位でないと対処できないだろう】
【もっとも、彼の目の前に現れ、立ち塞がったのが今のところは下級、あるいは中級ばかりだったからだが】
そうか、珍しいな……緑には、まだ帰らんのか?
勇気、というよりは無謀かもしれん。けどなぁ、連れてかれて……奴隷にされるのは、なぁ。
けったくそ悪い。仲間助けに行くのは俺の信念みたいなもんやからな、ははは。
【笑えるほど余裕が出てきたのか、腕を組み微笑んでいた。とはいえ、表情に陰りはあるが】
【少女が鞄を開き、一層強い花の甘い香りが鼻孔をくすぐる――――力が抜け、リラックス】
【してはいけない、と思いつつも気を緩めてしまいそうになる。気を抜けば一瞬で、内から飲み込まれそうだというのに】
999 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/25(木) 01:28:43.06 ID:Eo3Yqvvfo
>>996
「まともな嘘つけよな。読まなくても判るぜ?」
【そう言って背を向ける】
【離れるようなそぶりを見せる】
「そうかい。じゃ有効利用しなさい」
【言ってから筒のようなものを取り出し】
【空に数発の信号弾を打ち上げた】
【それによって緑の者に居場所が特定されるだろう】
【気付けば男のいた場所に筒が落ちているだけ】
「さっきのお返しだ!ば~~~~か!」
【子供っぽい声と共に男は消えた】
//すみません!限界なのでここまでで
//楽しかったです!お疲れ様でした!
1000 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2011/08/25(木) 01:29:26.34 ID:h5PYKW1so
>>999
/お疲れ様でした!
1001 :
1001
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,.――――-、
ヽ / ̄ ̄ ̄`ヽ、 【呪いのパーマン Ver2.0】
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